JP3677809B2 - 連続作業方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、順次搬送されるワークに対して所定の作業を連続的に行うための連続作業方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車の生産ラインにおいて所定間隔をもって順次所定の搬送速度で搬送される車体に対して作業装置により所定の作業を行う場合、該作業装置を初期位置に待機させておき、車体が上記初期位置まで搬送されてきた時点で、該作業装置を上記車体の搬送に同期して走行させ、その同期走行中に所定の作業を行い、作業完了時点で上記作業装置を初期位置まで復帰させ、次の車体の搬送に備えるという連続作業方法が採用されるのが従来一般的である(例えば、実公平5−25787号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる従来の連続作業方法は、車体、即ち、ワークに対して同一作業ステーションで行われる作業が単一である場合、あるいは二つの作業が同時に行われる場合であってもそれら各作業の所要作業時間がほぼ同じであるような時には有効であるものの、二つの作業が同時に同一作業ステーションで行われしかもそれら各作業の所要作業時間が大きく異なるような場合には、以下に述べるような理由により作業能率が低劣になるという問題があった。
【0004】
即ち、このような作業形態である場合には、ワークが作業開始位置である初期位置に到達した時点から二つの作業装置がワークに追従して走行し該各作業装置によってそれそれ所定の作業が行われるとともに、該各作業装置はそれぞれ所定の作業が完了した時点で初期位置まで復帰して後から搬送されるワークに備えて待機する。
【0005】
ところが、この二つの作業装置における所要作業時間が異なることから、所要作業時間の短い一方の作業装置は早期に作業を終えて初期位置に復帰して待機するが、所要作業時間の長い他方の作業装置は上記一方の作業装置から大きく遅れて初期位置に復帰する。このため、次のワークに対する作業は上記一方の作業装置が早期に作業開始可能状態にあるにもかかわらず、上記他方の作業装置が初期位置に復帰するまでは行えない。この結果、上記ワークの搬送速度は、必然的に上記他方の作業装置の作業タクトに合わせて設定する必要が生じ、例えば該ワークの搬送速度を上記一方の作業装置の作業タクトに合わせて設定する場合に比して、作業能率が低劣となるものである。
【0006】
そこで本願発明は、所要作業時間の異なる二つの作業を同一のワークに対してそれぞれ行う場合において、該ワークの搬送を所要作業時間の短い作業手段の作業タクトで行い得るようにすることで作業能率の向上を図るようにした連続作業方法、及びその連続作業方法に適した連続作業装置を提案することを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0008】
本願の第1の発明にかかる連続作業方法は、所定の搬送速度で順次搬送される複数のワークのそれぞれに対して所要作業時間の短い第1の作業と該第1の作業よりも所要作業時間の長い第2の作業とを同時に行うに際して、上記ワークに追従走行可能とされて上記第1の作業を行う第1の作業手段と、上記ワークに追従走行可能とされ且つそれぞれ独立して上記第2の作業を行う第2の作業手段と第3の作業手段とを使用し、上記第1の作業手段により順次搬送される各ワークのそれぞれに対して第1の作業を行わしめる一方、上記第2の作業手段と第3の作業手段とはこれらを順次搬送される各ワークに対して交互に作動させてそれぞれ上記第2の作業を行わしめることを特徴としている。
【0009】
本願の第2の発明にかかる連続作業装置は、ワークに対して所要作業時間の短い第1の作業を行う第1の作業手段と、それぞれ独立して上記ワークに対して上記第1の作業よりも所要作業時間の長い第2の作業を行う第2の作業手段と第3の作業手段とを備えると共に、上記第1、第2及び第3の作業手段には、該第1、第2及び第3の作業手段をそれそれ独立して上記ワークに追従走行させる走行手段を設け、上記第2の作業手段と第3の作業手段とを順次搬送されるワークに対して交互に択一的に作動させるように構成したことを特徴としている。
【0010】
本願の第3の発明にかかる連続作業装置は、上記第2の発明にかかる連続作業装置において、上記第1の作業手段を、上記ワークに設けた容器に対して短い所要作業時間で注液を行う第1の注液手段とし、上記第2及び第3の作業手段を、上記ワークに設けた容器に対して上記第1の注液手段よりも長い所要作業時間で注液を行う第2及び第3の注液手段としたことを特徴としている。
【0011】
本願の第4の発明にかかる連続作業装置は、上記第3の発明にかかる連続作業装置において、上記第1、第2及び第3の注液手段にそれぞれフレキシブルに支持された注入ノズルを備えると共に、該各注入ノズルを、上記各注液手段と一体的に走行可能なる如く上記走行手段側にそれぞれ配置されたセット手段により上記ワーク側の対応する容器の注入口に挿入する如く構成したことを特徴としている。
【0012】
本願の第5の発明にかかる連続作業装置は、上記第4の発明にかかる連続作業装置において、上記各注液手段にそれぞれ設けられた上記注入ノズルを、共にその先端側に向かって次第に縮径変化するテーパー状としたことを特徴としている
【0013】

【発明の作用・効果】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような作用・効果が得られる。
【0014】
▲1▼ 本願の第1の発明にかかる連続作業方法によれば、所定の搬送速度で順次搬送される複数のワークのそれぞれに対して所要作業時間の短い第1の作業と該第1の作業よりも所要作業時間の長い第2の作業とを同時に行うに際して、上記ワークに追従走行可能とされて上記第1の作業を行う第1の作業手段と、上記ワークに追従走行可能とされ且つそれぞれ独立して上記第2の作業を行う第2の作業手段と第3の作業手段とを使用し、上記第1の作業手段により順次搬送される各ワークのそれぞれに対して第1の作業を行わしめる一方、上記第2の作業手段と第3の作業手段とはこれらを順次搬送される各ワークに対して交互に作動させてそれぞれ上記第2の作業を行わしめるようにしているので、あるワークに対して第1の作業手段と第2の作業手段とが該ワークにそれぞれ追従走行してそれぞれ第1の作業と第2の作業とを行う場合、先に作業が完了する上記第1の作業手段が上記第2の作業手段に先だって次のワークに備えて待機状態に入る。
【0015】
この第1の作業手段が次のワークに備えて待機状態に入った時点においては、既に第3の作業手段は待機状態にあることから、この第1の作業手段と第3の作業手段とによる次のワークに対する作業態勢が整うことになり、例え先のワークに対する上記第2の作業手段による作業が継続されている状態であったとしても、これにかかわらず次のワークに対する作業を上記第1の作業手段と第3の作業手段とによって開始することができるものである。
【0016】
従って、上記ワークの搬送速度を、所要作業時間の短い第1の作業を行う上記第1の作業手段の作業タクトに合わせて設定することができ、例えば従来のように所要作業時間が長い作業手段の作業タクトに合わせてワークの搬送速度を設定する場合に比して、作業能率の向上が図れるものである。
【0017】
▲2▼ 本願の第2の発明にかかる連続作業装置によれば、ワークに対して所要作業時間の短い第1の作業を行う第1の作業手段と、それぞれ独立して上記ワークに対して上記第1の作業よりも所要作業時間の長い第2の作業を行う第2の作業手段と第3の作業手段とを備えると共に、上記第1、第2及び第3の作業手段には、該第1、第2及び第3の作業手段をそれそれ独立して上記ワークに追従走行させる走行手段を設けているので、上記第2の作業手段と第3の作業手段とを交互に択一的に作動させることで、上記第1の作業手段と第2の作業手段との組み合わせによる作業と、該第1の作業手段と上記第3の作業手段との組み合わせによる作業とを交互に行うことが可能であり、上記▲1▼に記載の作用効果を容易に得ることができるものである。
【0018】
▲3▼ 本願の第3の発明にかかる連続作業装置によれば、上記第1の作業手段を上記ワークに設けた容器に対して短い所要作業時間で注液を行う第1の注液手段とし、上記第2及び第3の作業手段を上記ワークに設けた容器に対して上記第1の注液手段よりも長い所要作業時間で注液を行う第2及び第3の注液手段としているので、ワークに対して注液作業時間が異なる二つの注液作業を同時に行う場合において、上記▲2▼に記載したと同様の作用効果が得られるものである。
【0019】
▲4▼ 本願の第4の発明にかかる連続作業装置によれば、上記▲3▼に記載の作用効果に加えて、上記第1、第2及び第3の注液手段にそれぞれフレキシブルに支持された注入ノズルを備えると共に、該各注入ノズルを、上記各注液手段と一体的に走行可能なる如く上記走行手段側にそれぞれ配置されたセット手段により上記ワーク側の対応する容器の注入口に挿入する如く構成しているので、上記各作業手段をワークと同期走行させながら該各作業手段の注入ノズルの容器の注入口へのセット作業と該容器への注液作業とが自動的に且つ連続して行われることとなり、作業能率の更なる向上が期待できるものである。
【0020】
▲5▼ 本願の第5の発明にかかる連続作業装置によれば、上記▲4▼に記載の作用効果に加えて、上記各注液手段にそれぞれ設けられた上記注入ノズルを、共にその先端側に向かって次第に縮径変化するテーパー状としているので、該注入ノズルを容器の注入口に挿入する場合において、該注入ノズルの先端部を容器の注入口に臨ませることで容易にこれら相互の位置決めを行うことができ、それだけ注入ノズルの挿入作業が容易且つ迅速ならしめられるものである。
【0021】
【実施例】
以下、本願発明の連続作業方法及びその装置を添付図面に基づいて具体的に説明する。
図1には、本願発明の実施例にかかる連続作業装置の要部を示している。この連続作業装置は、車体組立ラインにおいて搬送ライン50(図2参照)により所定の搬送速度で順次搬送される車体4のエンジンルーム部分に設けられた第1注入口5からウォッシュ液容器(図示省略)にウィンドウォッシュ液を、第2注入口6からラジエータ(図示省略)に不凍液を、第3注入口7から作動油容器(図示省略)にパワーステアリング作動油を、さらに第4注入口8からブレーキオイル容器(図示省略)にブレーキオイルを、それぞれ注入するためのものであって、後述する第1注液装置1と第2注液装置2と第3注液装置3とを備えている。
【0022】
尚、車体4側に注入される上記各液、即ち、ウィンドウォッシュ液と不凍液とパワーステアリング作動油とブレーキオイルは、その注入作業に要する時間(即ち、所要作業時間)によって分けると二つのグループに大別できる。即ち、ウィンドウォッシュ液と不凍液とパワーステアリング作動油の三者は、共に開放容器に注入すればよいことからその注入は容易であり、従ってその所要作業時間もほぼ同じで且つ短い。これに対して、ブレーキオイルは、車体4の前後輪にそれぞれ設けられた各ブレーキ装置に細い配管を介して充填する必要があることからその注入は比較的困難であり、従ってその所要作業時間は上記三者に比べて格段に長くなる。このため、この実施例の連続作業装置においては、所要作業時間の短いウィンドウォッシュ液と不凍液とパワーステアリング作動油とはこれを後述の第1注液装置1によって同時に注入することとする一方、所要作業時間の長いブレーキオイルはこれを同一構成をもつ後述の第2注液装置2と第3注液装置3とを交互に使用して注入するようにし、もって上記車体4の搬送速度を上記第1注液装置1の作業タクトに合わせることで作業能率の向上を図るようにしている。
【0023】
以下、上記各注液装置1,2,3の具体的構成と、これら各注液装置1,2,3を使用しての注入作業方法についてそれぞれ説明する。
【0024】
第1注液装置1
第1注液装置1は、特許請求の範囲中の「第1の作業手段」及び「第1の注液手段」にそれぞれ該当し、上述のように車体4に対してウィンドウォッシュ液と不凍液とパワーステアリング作動油の三者を同時に注入するための装置であって、図1に示すように、上記車体4の搬送ライン50の側方にこれと平行に配置(図2参照)されたガイドレール10に沿って走行駆動される走行ユニット11を備えている。尚、この走行ユニット11は、特許請求の範囲中の「走行手段」に該当するものであって、上記ガイドレール10に沿ってこれを走行駆動する駆動機構(図示省略)を備えると共に、ウィンドウォッシュ液と不凍液とパワーステアリング作動油の貯留タンク(図示省略)及びこれらを注入するための注入ポンプ(図示省略)等を内蔵配置している。
【0025】
上記走行ユニット11には、次述する注入ノズル機構12とセットロボット25とが備えられている。
【0026】
注入ノズル機構12は、上記走行ユニット11に対してライン幅方向へ進退駆動可能に支持された支持部13の先端にウィンチ14を取り付けると共に、該ウィンチ14から繰り出されるワイヤロープ15により略三角状のノズル取付台16を吊下支持している。また、このノズル取付台16には、その下面側に突出させた状態でウィンドウォッシュ液注入用の第1注入ノズル17と不凍液注入用の第2注入ノズル18とパワーステアリング作動油注入用の第3注入ノズル19とを、上記車体4側の上記第1注入口5と第2注入口6と第3注入口7の配置位置に対応させた配置状態で取り付けている。そして、これら各注入ノズル17,18,19は、それぞれ給液ホース20〜22を介して上記走行ユニット11側の注入ポンプ及びタンク(図示省略)に接続されている。また、この各注入ノズル17,18,19は、共にその先端部をテーパー状に尖らせて上記各注入口5〜7への挿入を容易ならしめている。
【0027】
かかる構成をもつ上記注入ノズル機構12は、後述するように上記第1注液装置1が作業終了の基準位置である終点Q1から作業開始の基準位置である起点P1(図2参照)へ後退走行する時、及び起点P1で待機している時(即ち、非作業時)には、上記ノズル取付台16を巻き上げ且つ走行ユニット11側に後退させる一方、上記第1注液装置1が車体4に追従して起点P1から終点Q1へ向けて走行し所定の注入作業を行う時には上記ノズル取付台16を上記車体4の所定位置まで前進させ且つこれを車体4側に降下させるようにしている。
【0028】
上記セットロボット25は、上記注入ノズル機構12による注入作業の開始時に車体4側に降下された上記ノズル取付台16を把持してその各第1注入ノズル17,18,19をそれぞれ対応する注入口5,6,7に挿入させるためのものであって、上記走行ユニット11に固定配置されたロボットアーム26の先端に把持爪27を備えて構成されている。
【0029】
第2注液装置2及び第3注液装置3
第2注液装置2は特許請求の範囲中の「第2の作業手段」及び「第2の注液手段」にそれぞれ該当し、また第3注液装置3は特許請求の範囲中の「第3の作業手段」及び「第3の注液手段」にそれぞれ該当し、車体4の搬送ライン50を挟んでその両側にそれぞれ平行配置された左右一対のガイドレール30,40に対してそれぞれ走行可能に対向状態で配置されるが、その構造・機能は両者同一であるため、ここでは第2注液装置2を例にとってその具体的構造を説明する。尚、図1においては、第2注液装置2と第3注液装置3との対応する部材にはそれぞれ同一符号を付している。
【0030】
第2注液装置2は、上述のように車体4に対してブレーキオイルを注入するための装置であって、図1に示すように、上記ガイドレール30に沿って走行駆動される走行ユニット31を備えている。尚、この走行ユニット11は、特許請求の範囲中の「走行手段」に該当するものであって、上記ガイドレール30に沿ってこれを走行駆動する駆動機構(図示省略)を備えると共に、ブレーキオイルの貯留タンク(図示省略)及びこれを注入するための注入ポンプ(図示省略)等を内蔵配置している。また、この走行ユニット31には、次述する注入ノズル機構32とセットロボット38とが備えられている。
【0031】
上記注入ノズル機構32は、上記走行ユニット11に対して旋回駆動可能に支持された支持アーム33の先端にウィンチ34を装着するとともに、該ウィンチ34から繰り出されるワイヤロープ35の下端に、その先端部をテーパー状に尖らせた注入ノズル36が吊下支持されている。また、この注入ノズル36は、給液ホース37を介して上記走行ユニット11側の注入ポンプ及びブレーキオイルタンク(図示省略)に接続されている。
【0032】
この注入ノズル機構32は、後述するように上記第2注液装置2が終点Q2から起点P2(図2参照)へ後退走行する時、及び起点P2で待機している時(即ち、非作業時)には上記注入ノズル36を巻き上げるとともに上記支持アーム33を上記ガイドレール30側に旋回させる一方、上記第2注液装置2が車体4に追従して起点P2から終点Q2へ向けて走行し所定の注入作業を行う時には上記支持アーム33を搬送ライン50側へ振り出して上記注入ノズル36を上記車体4の所定位置まで前進させ且つこれを車体4側へ降下させるようになっている。
【0033】
上記セットロボット38は、上記注入ノズル機構32による注入作業の開始時に車体4側へ降下された上記注入ノズル36を把持してこれを対応する注入口8に挿入させるためのものであって、上記走行ユニット11に固定配置されるとともにその先端には把持爪27を備えている。
【0034】
注入作業方法
続いて、上記各注液装置1〜3を使用して順次搬送される車体4,4,・・に対してそれぞれウィンドウォッシュ液と不凍液とパワーステアリング作動油とブレーキオイルとを注入する作業について、図2及び図3を参照して説明するが、説明の便宜上、先ず最初に、図2を参照して上記各注液装置1〜3の走行形態について説明をしておく。
【0035】
上記第1注液装置1は、ガイドレール10に沿ってその起点P1と終点Q1の間の走行範囲で前進走行(起点P1→終点Q1)及び後退走行(終点Q1→起点P1)し、前進走行時に注入作業を行う。
上記第2注液装置2は、ガイドレール30に沿ってその起点P2と終点Q2の間の走行範囲で前進走行(起点P2→終点Q2)及び後退走行(終点Q2→起点P2)し、前進走行時に注入作業を行う。
上記第3注液装置3は、ガイドレール40に沿ってその起点P3と終点Q3の間の走行範囲で前進走行(起点P1→終点Q3)及び後退走行(終点Q3→起点P3)し、前進走行時に注入作業を行う。
ここで、上記各注液装置1〜3ともその前進走行時の速度は上記搬送ライン50の搬送速度と同一に設定されているが、その後退走行時の速度は作業タクトを短くする観点から、前進走行時のそれよりも高速に設定されている(図3参照)。また、各注液装置1〜3の各起点P1,P2,P3は、走行方向における同一位置に設定されている。
【0036】
ところが、各注液装置1〜3の終点Q1,Q2,Q3は、第1注液装置1の所要作業時間が第2注液装置2及び第3注液装置3の所要作業時間よりも短いことに対応して、該第2注液装置2と第3注液装置3の終点Q2,Q3は走行方向における同一位置に設定されるが、第1注液装置1の終点Q1はこれらよりも起点P1寄り位置に設定されている。従って、上記第1注液装置1の走行範囲は、第2注液装置2及び第3注液装置3のそれよりも所定距離だけ短くなっている。
【0037】
また、上記第1注液装置1は各車体4,4,・・の全てに対して注入作業を行うが、上記第2注液装置2と第3注液装置3とは各車体4,4,・・に対して交互に注入作業を行うべく交互に択一的に使用される。
【0038】
続いて、図3のタイムチャートに示す各動作表示線(イ)〜(ヨ)を参照して、所定タクトで前後して搬送される第1の車体と第2の車体と第3の車体に対してそれぞれ所定の注入作業を行う場合についてその作業方法等を説明する。
【0039】
搬送ライン50により搬送される車体は、動作表示線(イ)〜(ハ)で示すように、第1の車体→第2の車体→第3の車体の順番で作業開始基準位置である起点P1に順次到達する。
【0040】
第1の車体が起点P1に到達すると、動作表示線(ハ),(ニ)で示すように第1注液装置1と第2注液装置2とが同時に車体の搬送と同期した速度で前進走行を開始する。またこれと同時に、それまで待機状態にあった上記第1注液装置1の注入ノズル機構12と第2注液装置2の注入ノズル機構32とがそれぞれ作動し、それぞれの注入ノズル17〜19,36をそれぞれ第1の車体における対応する注入口5〜7,8の位置まで移動させる。この各注入ノズル17〜19,36の位置決めが完了した時点で、動作表示線(ヌ),(ル)に示すように、第1注液装置1のセットロボット25と第2注液装置2のセットロボット38とが共に作動し、該各注入ノズル17〜19,36をそれぞれ対応する各注入口5〜7,8に挿入し且つ固定する。尚、この各セットロボット25,38はセット完了時点で待機位置に復帰する。
【0041】
各セットロボット25,38による各注入口5〜7,8への各注入ノズル17〜19,36の挿入固定作業が完了した時点で、動作表示線(ワ),(カ)に示すように、第1注液装置1の各注入ポンプと第2注液装置2の注入ポンプとがそれぞれ作動し、該第1注液装置1によりウィンドウォッシュ液と不凍液とパワーステアリング作動油の注入が同時に開始されると共に、該第2注液装置2によりブレーキオイルの注入が開始される。
【0042】
この第1注液装置1と第2注液装置2とによる注入作業が完了すると、該第1注液装置1及び第2注液装置2は共に動作表示線(ニ),(ホ)に示すように前進走行から後退走行に転じ、また動作表示線(ト),(チ)に示すように注入ノズル機構12,注入ノズル機構32が待機状態に復帰せしめられる。
【0043】
ところが、この場合、上述のように、上記第1注液装置1による注入作業はその所要作業時間が短いが、第2注液装置2による注入作業はその所要作業時間が長いため、該第1注液装置1が起点P1に復帰して待機状態とされた後においても、上記第2注液装置2は未だ前進しながら注入作業を継続している状態である。従って、もし従来のように第2注液装置2の復帰を待って、後から到達する第2の車体への作業を開始するようにすると、該車体の搬送速度を作業タクトの長い第2注液装置2に合わせて設定する必要があり作業能率が低下することは既述の通りである。
【0044】
かかる不都合を回避し、上記車体の搬送速度を作業タクトの短い第1注液装置1に合わせて設定することで作業能率の向上を図るという観点から、この実施例のものにおいては上記第2注液装置2と同機能をもつ第3注液装置3を設け、この第3注液装置3と上記第2注液装置2とを交互に択一的に使用するようにしたものである。即ち、第1の車体に対する所定の注入作業を完了して第1注液装置1が起点P1に復帰した直後に第2の車体が起点P1の位置に到達するようにし、この第2の車体の到達(動作表示線(ロ)参照)と同時に、動作表示線(ニ),(ヘ)に示すように、上記第1注液装置1と第3注液装置3とが同時に前進走行を開始する。またこれと同時に、動作表示線(ト),(リ)に示すようにそれぞれ注入ノズル機構12,32を第2の車体側に位置決めするとともに、動作表示線(ヌ),(ヲ)に示すようにセットロボット25,38により該各注入ノズル17〜19,36をそれぞれ対応する注入口5〜8に挿入固定する。しかる後、動作表示線(ワ),(ヨ)に示すように上記第1注液装置1によるウィンドウォッシュ液と不凍液とパワーステアリング作動油の注入と、第3注液装置3によるブレーキオイルの注入とをそれぞれ開始させる。
【0045】
この第1注液装置1と第3注液装置3とによって第2の車体に対する作業が行われている間に、第1の車体へのブレーキオイルの注入作業を完了した上記第2注液装置2が起点P2に復帰し、第3の車体への作業に備えて待機する。従って、第2の車体への注入作業を完了して上記第1注液装置1が起点P1に復帰した時点において、今度はこの第1注液装置1と上記第2注液装置2との組み合わせによって第3の車体への注入作業が可能な状態となる。
【0046】
このように、この実施例の連続作業装置及びこれを用い連続作業方法によれば、第2注液装置2と第3注液装置3とを交互に使用することで、車体4の搬送速度を、最も所要作業時間の短い第1注液装置1の作業タクトに合わせて設定することができ、これにより連続作業における作業能率の格段の向上が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる連続作業方法の実施に使用される装置の要部斜視図である。
【図2】図1に示した装置を使用して行われる作業の説明図である。
【図3】図1に示した装置を使用して行われる作業におけるタイムチャート図である。
【符号の説明】
1は第1注液装置(第1注液手段)、2は第2注液装置(第2注液手段)、3は第3注液装置(第3注液手段)、4は車体(ワーク)、5は第1注入口、6は第2注入口、7は第3注入口、8は第4注入口、10はガイドレール、11は走行ユニット、12は注入ノズル機構、13は支持部、14はウィンチ、15はワイヤロープ、16はノズル取付台、17は第1注入ノズル、18は第2注入ノズル、19は第3注入ノズル、20〜22は給液ホース、25はセットロボット(セット手段)、26はロボットアーム、27は把持爪、30はガイドレール、31は走行ユニット、32は注入ノズル機構、33は支持アーム、34はウィンチ、35はワイヤロープ、36は注入ノズル、37は給液ホース、38はセットロボット(セット手段)、39は把持爪、40はガイドレール、50は車体の搬送ライン、P1〜P3は起点、Q1〜Q3は終点である。

Claims (5)

  1. 所定の搬送速度で順次搬送される複数のワークのそれぞれに対して所要作業時間の短い第1の作業と該第1の作業よりも所要作業時間の長い第2の作業とを同時に行うに際して、
    上記ワークに追従走行可能とされて上記第1の作業を行う第1の作業手段と、上記ワークに追従走行可能とされ且つそれぞれ独立して上記第2の作業を行う第2の作業手段と第3の作業手段とを使用し、
    上記第1の作業手段により順次搬送される各ワークのそれぞれに対して第1の作業を行わしめる一方、
    上記第2の作業手段と第3の作業手段とはこれらを順次搬送される各ワークに対して交互に作動させてそれぞれ上記第2の作業を行わしめることを特徴とする連続作業方法。
  2. ワークに対して所要作業時間の短い第1の作業を行う第1の作業手段と、
    それぞれ独立して上記ワークに対して上記第1の作業よりも所要作業時間の長い第2の作業を行う第2の作業手段と第3の作業手段とを備えると共に、
    上記第1、第2及び第3の作業手段には、該第1、第2及び第3の作業手段をそれそれ独立して上記ワークに追従走行させる走行手段を設け、
    上記第2の作業手段と第3の作業手段とを順次搬送されるワークに対して交互に択一的に作動させるように構成したことを特徴とする連続作業装置。
  3. 請求項2において、上記第1の作業手段が、上記ワークに設けた容器に対して短い所要作業時間で注液を行う第1の注液手段であり、
    上記第2及び第3の作業手段が、上記ワークに設けた容器に対して上記第1の注液手段よりも長い所要作業時間で注液を行う第2及び第3の注液手段であることを特徴とする連続作業装置。
  4. 請求項3において、上記第1、第2及び第3の注液手段がそれぞれフレキシブルに支持された注入ノズルを備えると共に、
    該各注入ノズルは、上記各注液手段と一体的に走行可能なる如く上記走行手段側にそれぞれ配置されたセット手段により上記ワーク側の対応する容器の注入口に挿入される如く構成されていることを特徴とする連続作業装置。
  5. 請求項4において、上記各注液手段にそれぞれ設けられた上記注入ノズルが、共にその先端側に向かって次第に縮径変化するテーパー状とされていることを特徴とする連続作業装置。
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