JP3677805B2 - 回転多面鏡走査装置及びその製造方法 - Google Patents

回転多面鏡走査装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、レーザ光を回転多面鏡によって走査線に変換する回転多面鏡走査装置に関し、例えばレーザビームプリンタ等の画像形成装置に使用される回転多面鏡走査装置である。本発明の利用分野はその他、イメージスキャナ・形状測定器等多くの分野に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、レーザ光を回転多面鏡によって走査線に変換する回転多面鏡走査装置の利用分野が拡がるにつれ、性能面での要求も高度になっている。とくに、レーザビームプリンタのような画像形成装置に使用される回転多面鏡走査装置は、画像形成装置本体の小型化・高解像度化・低価格化が著しく、このために回転多面走査装置に対しても小型化・高速化・低騒音化・低価格化が強く要求されている。
【0003】
これらの要求を達成する一つの有力な方法は、特公平4−25522号公報、特開平3−107913号公報等に開示されている動圧軸受の利用である。動圧軸受は軸部材と軸受部材とが流体を介して非接触で回転するため、高精度な回転が可能である。このために、低騒音で高速回転が可能である。しかも、従来使用されていた玉軸受よりも軸受部が小型で、低価格である。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
回転多面鏡走査装置の軸受部は、図9(a)・(b)に示す二種類の構成が可能である。図9(a)は基板100に軸102が固定されている軸固定方式である。この回転多面鏡走査装置は、固定軸102を中心として軸受105・106を介して回転自在能に設けたスリーブ103と、スリーブ103に一体的に設けた回転多面鏡104とより構成されており、スリーブ103が固定軸102を中心として回転する。一方、図9(b)は基板100に軸受105・106を内包するスリーブ103が、固定されているスリーブ固定方式である。回転多面鏡104と一体的に設けた回転多面鏡支持台107が回転軸102に固定されており、スリーブ103の内壁に設けた軸受105・106を介して回転軸102が回転する。
【0005】
何れの構成の場合にも、軸受は上軸受105と下軸受106との対の軸受が使用される。軸固定方式の場合、ロータ部の回転重心Xと、軸受105と106との中心位置Yをほぼ一致させることが可能である。したがって、ロータ部に回転アンバランスが生じたとしても、上軸受105と下軸受106には均等な負荷がかかるので軸受部の剛性は大きい。これに対して、スリーブ固定の場合のロータ部の重心Xと軸受105と106の中心位置Yは、位置が異なる。したがって、ロータ部に回転アンバランスが生じると、上軸受105と下軸受106にはロータ部の首振り運動を支えるような負荷が課せられるので、スリーブ固定の場合には軸固定の場合より軸剛性を大きくする必要がある。このため、軸受長さを長くする、軸受105と106との距離を大きくする等の軸受剛性を大きくするための処置が必要となり、スリーブ固定方式は小型化には不利であるといえる。
【0006】
以上の比較は軸受部が、従来一般的に使用されている玉軸受の場合にも、本発明の動圧流体軸受の場合にも共通している。従来の玉軸受は軸受自体が比較的大きく、また軸受の剛性も十分に大きかったので、スリーブ固定型での使用が多くなされていた。このため、玉軸受を使用した従来の回転多面鏡装置は大型であった。
【0007】
これに対して本発明で使用する動圧流体軸受は、軸部材と軸受部材とのμm単位の微小な間隙に潤滑油を保持させて回転するために小型等の優れた特徴を有するが、反面軸剛性が玉軸受よりは劣る短所を有している。したがって、動圧流体軸受を用いた回転多面鏡走査装置には、軸受の剛性の点で軸固定方式が適しており、動圧流体軸受の採用によって大幅な小型化が期待できることがわかる。
【0008】
そこで、図10に示す動圧流体軸受を用いた軸固定方式の小型・薄型の回転多面鏡走査装置を試作した。図10によって、試作した回転多面鏡走査装置の全体構成を説明する。
【0009】
図10は試作回転多面鏡走査装置の断面図であり、1は鉄板よりなる基板、3はステンレス製の固定軸、2はアルミニウム製のフランジである。固定軸3はフランジ2に圧入されており、フランジ2が基板1にかしめられている。4は軸受材料である銅鉛合金製のスリーブである。スリーブ4の内面にはグルーブが刻設されており、固定軸3の外周面と対向して軸受部5・6を形成している。スリーブ4の下部は開放されていて、開放口より固定軸3を挿入する。スリーブ4の上部は、スラスト板8とスラスト板押さえ板9によって閉鎖されている。固定軸3の自由端10は球面で、スラスト板8に当接してスラスト軸受部11を形成している。
【0010】
スリーブ4の上面には、ポリゴンミラー7の保持台12が設けられおり、ポリゴンミラー7はばね13によって保持台12に押圧・保持されている。
【0011】
ポリゴンミラー7を回転させる駆動力は、スリーブ4の下面に取りつけたロータマグネット82と基板1側に固定したステータコイル83との間に生じる磁気力である。ロータマグネット82は、スリーブ4に固定されたヨーク板81に接着されている。鉄板よりなる基板1は、ステータコイル83のヨーク板としても機能する。ステータコイル83の中央部に設けられたホール素子84(図には示していない)が、ロータマグネット82内の着磁した交番磁極の位置を検知する。検知信号に対応して、回路基板85のドライバー回路86がステータコイル83の電流の位相を制御する。これによってロータマグネット82とステータコイル83との間の磁気力が制御され、スリーブ4・ポリゴンミラー7・ヨーク板81・ロータマグネット82よりなるロータ部が回転する。
【0012】
試作した軸受はアンバランス重量が生じたときに軸受5と軸受6には同負荷がかかるように、それぞれの軸受の長さを設定したものである。この回転多面鏡走査装置は小型・薄型にも拘らず3、000〜20、000rpmの回転が可能であり、静音性・回転安定性に優れていたが、軸受の信頼性に問題があることがわかった。
【0013】
試作回転多面鏡走査装置を5,000rpmで、常温で回転させる場合には、連続1,000時間回転させても異常は認められなかったが、60℃で運転した場合には、〜100時間でモータ電流値(負荷トルク)が増加し始め、200〜300時間後には、軸受5・6がロックしてしまうことがわかった。上記現象は高回転で回転させるほど顕著であった。
【0014】
ロックした軸受部を詳細に分析したところ、はじめに軸受6が潤滑油不足となり軸と軸受金属がこすれ温度上昇する。温度上昇によって軸受隙間の潤滑剤の劣化が加速され、潤滑油が急速に高分子化(樹脂化)し、樹脂化物が軸受全体に目ずまりしロックに至る。つぎに軸受5が軸受6の温度上昇の影響を受けて、軸受6よりやや遅れて潤滑油の高分子化が進行しロックに至る。スラスト軸受11は、スラスト板8がやや磨耗している程度であり寿命の問題がないことがわかった。
【0015】
上記解析結果は、試作回転多面鏡走査装置の軸受構造からも十分理解できることである。すなわち、図9(a)と図9(b)との比較から明らかな通り、スリーブ固定方式の軸受部の下部は密閉構造が可能であるのに対し、軸固定方式では下軸受106の下部は開放されているため、重力的に潤滑油が下軸受より滲み出しやすい。
【0016】
また、潤滑油はスリーブの回転による遠心力によっても軸受外に逃げようとしている。図11(a)は軸固定/スリーブ回転、図11(b)は軸回転/スリーブ固定の構成のラジアル軸受部の拡大断面図である。図11(a)で、軸受6の下部には固定軸2と回転スリーブ4との空間で形成される潤滑油溜め51が、51の下部はやや狭くなった開放端隙間52が設けられている。潤滑油溜め51内の潤滑油は開放隙間52が0.1mm以下と狭いので、毛細管現象により潤滑油溜め51内に留まっている。スリーブ4が回転すると開放隙間の先端の潤滑油は、遠心力を受けてスリーブ4の下面53に滲み出る。面53に滲み出た潤滑油は、滲み出ることによってより大きな遠心力を受けさらに下面53を伝わって漏れ出る。上記現象が連続的にくり返されて、潤滑油溜め51内の潤滑油がスリーブ下面53に流出する。通常潤滑油の流出を防止するために、撥油剤54を開放隙間52の周辺に塗布するが、図11(a)に示すように撥油剤53によって流出潤滑油は一旦はせきとめられ潤滑油たまり58を形成するが、結局は遠心力で振り飛ばされて撥油剤54を乗り越えて流出してしまう。
【0017】
これに対して、図11(b)に示す軸回転/スリーブ固定構成では、回転軸56の遠心力によって固定スリーブ57上面55まで滲み出た潤滑油には、もはや遠心力は作用していない。したがって、撥油剤54を塗布しておけば潤滑油たまり58を形成し、これ以上の潤滑油流出は起こらない。上記理由によって軸固定型の回転多面鏡走査装置の場合には、スリーブ4の開放端隙間52からの潤滑油の流出のために下軸6の寿命が短くなるものと考えられる。回転多面鏡走査装置が高速回転するほど遠心力による潤滑油の流出が加速されるので下軸受6の寿命は加速度的に短くなる。
【0018】
また、軸受け部外に流出した潤滑油は、回転多面鏡装置内部や、回転多面鏡面を汚染し二次障害を引き起こす副作用がある。図10でスリーブ4の下部より流出した潤滑油は、遠心力によって振り飛ばされて回路基板85に飛散する。また、スラスト軸受部11に隙間が存在すると、同じように遠心力を受けて潤滑油が流出する。スラスト軸受部11より流出した潤滑油は、ポリゴンミラー7の上面を伝わりポリゴンミラーの反射面を汚したり、さらにはレンズ・ミラー等の光学部品をも汚染する。
【0019】
本発明は上記問題を解決するもので、高信頼性で、高精度・高速・低騒音・小型・偏平・軽量・低価格の回転多面鏡装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明の第1の発明は、一端が基板に固定され他の一端が自由端である固定軸と、一端がスラスト板によって閉鎖され他の一端が開放され前記固定軸に回転自在に嵌合するスリーブと、前記固定軸の外周面と前記スリーブの内周面との対向部分に設けた一対の動圧ラジアル軸受部と、前記固定軸の自由端頂点と前記スリーブのスラスト板とで形成されるスラスト軸受部と、前記スリーブと一体的に設けられた回転多面鏡とヨーク板とロータマグネットとよりなるロータ部とを有する回転多面鏡走査装置であって、前記ロータ部の回転重心位置が、前記一対の動圧ラジアル軸受部のほぼ中央に位置し、かつ、前記スリーブの開放口端側に設けたラジアル動圧軸受部の長さが、前記スリーブの閉鎖端側に設けた動圧ラジアル軸受部の長さより長くした回転多面鏡走査装置である。
【0021】
また、本発明の第2の発明は、一端が基板に固定され他の一端が自由端である固定軸と、一端がスラスト板によって閉鎖され他の一端が開放され前記固定軸に回転自在に嵌遊するスリーブと、前記固定軸の外周面と前記スリーブの内周面との対向部分に設けた一対の動圧ラジアル軸受部と、前記固定軸の自由端頂点と接する際に、前記スリーブとスラスト板との間で形成される外部に通じる隙間を有するスラスト軸受部と、前記スリーブと一体的に設けられた回転多面鏡とヨーク板とロータマグネットとよりなるロータ部と、を有する回転多面鏡走査装置の組み立て工程において、(1)前記スラスト板をスリーブに設けられた突起部でかしめて固定する工程と、(2)前記動圧ラジアル軸受部に潤滑油を塗布する工程と、(3)前記スリーブの開放口端に前記固定軸の自由端を挿入する工程と、(4)前記挿入工程において、前記スラスト軸受部に圧縮される潤滑油と空気とを前記間隙より逃がす工程と、(5)前記固定軸を挿入後に前記隙間をシールする工程と、を有する回転多面鏡走査装置の製造方法である。
【0022】
【作用】
本発明の第1の発明による回転多面鏡走査装置は、上記のような構成にすることによって、下軸受からの潤滑油の流出量を少なくできるので下軸受が長寿命になり、回転多面鏡走査装置の信頼性を向上することができる。
【0023】
また、本発明の第2の発明による回転多面鏡走査装置は、スラスト軸受部を気密構造にすることによって、下軸受からの潤滑油が大気圧によって流出しにくくなるので、下軸受の寿命が改善できるとともに、スラスト軸受部と下軸受部からの潤滑油の流出による装置内の汚染を防止することができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施例において従来と同機能のものには同符号を付す。
(実施例1)
図1(a)は本発明の回転多面鏡走査装置の全体構成を示す正面図、図1(b)は断面図、図2はロータ部の重心位置を示す断面図、図3はラジアル軸受の拡大断面図、図4はスラスト軸受部とラジアル軸受部の拡大断面図、図5は固定軸保持フランジの断面図である。
【0025】
図1に示した本発明の回転多面鏡走査装置の全体構成は、図10で説明した従来構成と基本構成は同一であるので、簡単に基本構成のみを説明する。
【0026】
図1において、鉄基板1に対して固定軸3がフランジ2を介して垂直に取り付いている。固定軸3は直径が3mmのステンレス製の軸である。スリーブ4・ポリゴンミラー7・ヨーク板81・ロータマグネット82よりなるロータ部の軸穴に固定軸の自由端が挿入される。ロータ部の一端はスラスト板8とスラスト板押さえ板9によって閉鎖されており、スラスト板8と固定軸3の自由端10とが当接してスラスト軸受部11を形成している。スリーブ4の内面にはヘリングボーン状のグルーブが刻設され、固定軸3の外周面との間で一対のラジアル軸受5、6を形成している。スラスト軸受部11とラジアル軸受部5・6の微小な隙間には潤滑油が注油されており、ロータ部は固定軸3を中心として低負荷で回転できるように構成されている。ポリゴンミラー7はスリーブ4上に設けたポリゴンミラー保持台12に載置され、4つの爪を持つばね13によって押圧されてスリーブ4と一体化している。
【0027】
以下、本発明の実施例1の回転多面鏡走査装置について、従来例である図10との相違部分と図10で説明しなかった詳細構成を1〜4の項目別に説明する。1.ラジアル軸受の軸受長さと軸受寿命
始めに、ラジアル軸受の構成を図3によって説明する。
【0028】
図3は本発明で使用するラジアル軸受部の拡大断面図である。図3において、回転スリーブ4の内壁には複数本のへリングボーン状のグルーブ20が刻設されており、グルーブ20に対向して固定軸3が設けられている。図3のヘリングボーンは、スリーブ4の裏面側に刻設されたものを表している。軸受部には潤滑油18が毛細管作用によって保持されている。スリーブ4が反時計方向(矢印)に回転すると、グルーブ20に沿って潤滑油が中央部に移動して中央部の潤滑油の圧力が増加して軸受として機能するようになる。実際の回転多面鏡走査装置では軸剛性を高めるために、上下一対のラジアル軸受を設けている。対になった軸受間のスパン、軸受の長さ(図でBで示す)、グルーブを刻設していない面のスリーブ内径と固定軸との隙間(Aで示す)、グルーブの深さ(Cで示す)などを最適化することによって必要な軸受剛性を得ることができる。
【0029】
ラジアル軸受5・6の軸受長さが軸受寿命に与える影響を説明する。
図2は本発明の回転多面鏡走査装置のロータ部の重心位置を示す図である。ロータ部の主要部品の主構成部材と比重は、スリーブ4(銅鉛合金;8.0g/cc)、ポリゴンミラー7(アルミニウム;2.7g/cc)、ヨーク板81(鉄板;7.8g/cc)、ロータマグネット82(樹脂中にフェライト磁石を分散した樹脂磁石;4.0g/cc)である。これらの比重と構成部材の形状より重心位置を求めると、図2に示す重心位置Gが得られる。
【0030】
重心位置Gはスラスト板8の上面を基準線としたとき、基準線の下方3.07mmの上軸受5内にに位置する。ロータ部が重心位置Gの上下で重量がバランスしている場合(アンバランス重量が0mg・cm)、ロータ部はラジアル軸受5・6に軸支されて正常に回転する。重心位置Gに対して上下の重量がアンバランスの場合には、ロータ部には重心位置Gを中心とした首振り運動の回転モーメントが負荷される。本実施例の場合には、上軸受5には下軸受6よりも大きな剛性が要求されることが図2よりわかる。
【0031】
図4で、スラスト板8と固定軸4の当接点からラジアル軸受5の最上部までの距離をL0、ラジアル軸受5の最上部からラジアル軸受6の最下部までの距離をL、ラジアル軸受5の軸受長さをL1、ラジアル軸受6の軸受長さをL2、ラジアル軸受5、6間のスパンをL3、ラジアル軸間のテーパ状潤滑油溜めの長さをlとして、L0・L・L3・lの長さを一定として、L1・L2の長さが異なる3種類の軸受を作成し、これらを用いて3種類の回転多面鏡走査装置を作り信頼性評価を行った。(表1、表2)
【0032】
【表1】
Figure 0003677805
【0033】
【表2】
Figure 0003677805
【0034】
(表1)・(表2)の連続回転の欄の数値は、ロータ部を連続回転したときポリゴンモータがロックするまでの平均時間である。また、間欠回転欄の数値は、モーターを立ち上げて定常回転に達した後、電流を停止するサイクルをくり返したときモータがロックするまでの平均回数である。5,000rpmの場合の間欠回転の1サイクルは約30秒、10,000rpmでは約50秒である。なお、全ての場合にn=3での平均値である。
【0035】
(表1)・(表2)より明らかな通り、全ての場合に下軸受の長さがL2=3.5mmの場合が、長寿命である。図2で説明したロータ部の重心位置Gからすれば、Gは上軸受側に片寄っているのでアンバランス重量が生じたとすれば、上軸受5には下軸受6より大きな負荷が生じるので、この分上軸受5の軸受長さを長くする必要があるはずである。それにも拘らず、(表1)・(表2)の結果が得られたのは、この場合の軸受寿命は軸受の剛性でなく、軸受からの潤滑油の流出の要因が大きなことを示唆しているように思われる。これを裏づけるように、潤滑油が流失しやすい高温条件ほどL2の長寿命化効果が顕著に見られる。
【0036】
下軸受を長くすると長寿命になるのは、高温・高回転のように潤滑油が流出しやすい条件では、図11に52で示した軸受開放隙間(上記実施例の場合は約60μm)の毛細管力では潤滑油溜めの潤滑油を保持することはできないためであると考えられる。これに対して、軸受部の隙間(図3でAで示す)は数μm以下(上記実施例の場合は約4μm)であり、上記条件でも軸受部分の潤滑油は毛細管力で保持されるためと推定される。
【0037】
なお、表1・表2における全ての場合に、軸受からの流出潤滑油による機内汚れは殆どなかった。
2.ラジアル軸受隙間と軸寿命
上記推論を検証するため、ラジアル軸受部は前記L1=2.3・L2=3.5で固定軸3の直径のみを変えてラジアル軸受の隙間Aが異なる3種類の軸受部を作り、回転多面鏡走査装置に組み込んで信頼性試験を行った。結果を(表3)に示す。
【0038】
【表3】
Figure 0003677805
【0039】
予想の通り軸受隙間の小さい軸受が長寿命であった。
通常の場合には、軸受隙間を小さくすることによって軸受の剛性は大きくなるが、軸受間の潤滑油にかかる剪断力が大きくなる。その結果潤滑油が劣化しやすくなって、軸受の寿命が短くなるものと考えられていた。しかし、本発明の回転多面鏡走査装置の軸構成では、ラジアル軸受の隙間Aを小さくして軸受からの潤滑油流出を防止することが、長寿命化につながることがわかった。
3.スラスト軸受部のシール構造と軸寿命
スラスト軸受部の構成を図4によって説明する。固定軸3はφ3のステンレス棒で、頂点10はSR6の球面である。スリーブ4の軸穴の上部にスラスト板8を収容するスラスト板収容部16が設けられており、この中にスラスト板8が収容されている。スラスト板8の材料は、滑り性・耐磨耗性のよい樹脂が使用される。実施例ではナイロン系の材料を使用している。スラスト板8は、スラスト板8の上に重ねて置かれたスラスト板押さえ板9を介して、スリーブ4の上部に設けた突起部14で周囲をかしめて固定されている。
【0040】
スラスト軸受部は以上のように構成されているので、気密性は完全ではなくスラスト板8、スラスト板押さえ板9とかしめ部材14との間には、〜100μm程度の隙間が存在する。この隙間は、下記の2つの機能を有する。
(1)軸挿入時の空気、潤滑油抜きの機能
ラジアル軸受部の組立は、軸受部5・6に潤滑油を塗布した後、軸穴に固定軸3を挿入して行う。固定軸3の挿入によって、スラスト軸受け部11と固定軸の頂点10との間の圧力が増加する。スラスト軸受部に隙間を設けておけば、空気・潤滑油がこの隙間を通って抜け出ることで圧力が解除される。スラスト軸受部11が密閉されている場合には、挿入時の圧力は軸受5・6の微小隙間より解除せざるを得ないので、時間がかかる上、潤滑油中に気泡を巻きこむ恐れがある。潤滑油中の気泡は下記の問題を引き起こす。
(2)温度上昇時の空気抜きの機能
軸受を回転すると軸受部の温度が上昇する。軸受部に空気を巻き込んでると、温度上昇によって空気が膨張して下軸受6の開放口52より潤滑油が流出する。スラスト軸受部に隙間を設けておけば、熱で膨張した空気がこの隙間から抜け出るので、潤滑油が軸受部から流出することを防止できる。
【0041】
スラスト軸受部11の隙間をなくし軸受の上部を完全に気密構造にすると、図4の下部潤滑油溜め51内の潤滑油の保持力として大気圧が加算されるので、潤滑油が流出しにくくなり、寿命改善が期待できる。この場合、気泡を巻き込むと潤滑油の流出により軸寿命が短くなるので、気泡の巻き込みを確実に防止する必要がある。このために、スラスト軸受部に隙間を設けておき、軸を挿入後にこの隙間をシールする方法が確実であることがわかった。
【0042】
(表3)で試作した軸受仕様で、軸受隙間Aが2μmのものを用いて、2種類の方法でスラスト軸受部を組み立てた。
(1)従来の方法
スリーブ4の軸受5、6に十分潤滑油を塗布した後、ゆっくりと固定軸3をスリーブ4の軸穴に挿入する。スラスト軸受部11に存在する隙間や下軸受6下部の潤滑油溜め52よりオーバフローした余剰の潤滑油を拭き取る。
(2)組み立て後スラスト軸受隙間をシールする方法
上記の手順の後、図4のかしめ部14の周辺に紫外線硬化型の接着剤17を塗布、紫外線照射して接着剤を硬化させてシールする。
【0043】
上記2方法で作った軸受を用いて回転多面鏡走査装置を試作し、信頼性の評価を行った。(表4)
【0044】
【表4】
Figure 0003677805
【0045】
(表4)に明らかのように、スラスト軸受部を気密構造にすることによって、軸受寿命を確実に改善できる。
【0046】
上記構造は軸受寿命を長くするだけでなく、スラスト軸受部14からの潤滑油流出に伴う潤滑油飛散を完全に防止できる。
【0047】
なお、実施例ではスラスト軸受部から軸受外に通じる隙間は、スラスト板押さえ板9とスリーブ4の上部に設けたかしめ部材14との隙間であるが、隙間の形態はこれに限定されるものでない。
4.固定軸支持フランジの形状
図5(b)に従来の固定軸支持フランジ、図5(a)に本発明の固定軸支持フランジの断面図を示す。図5に示す固定軸支持フランジ2は、中央に固定軸3を圧入する圧入穴32を有し、焼きばめで固定軸3を固定している。また、フランジ2の下部に設けたかしめ部33によって、フランジ2は基板1に固定されている。本発明の固定軸支持フランジは、下記2点において従来フランジと形状が異なる。
(1)固定軸支持フランジ周辺にリング状の壁を設けた。
【0048】
図5(a)に示す本発明の固定軸支持フランジ2の上面には、円筒状の壁30が設けられている。壁30の頂点の高さは、スリーブ4の最下面(図11の53で示す面)の高さより高い位置に設けてあるので、スリーブ4が高速で回転するとき、軸受部より流出して遠心力で振り飛ばされる潤滑油を壁30で遮断することができる。したがって、本発明の壁30を設けた回転多面鏡走査装置では、万一軸受部より潤滑油が流出してもフランジ2に設けた壁30でせき止めることができるので、モータ回路基板85等を汚染することはない。
(2)圧入穴をフランジの凹部に設けている。
【0049】
図5(a)・(b)との比較で明らかな通り、図5(a)の本発明フランジ2の圧入穴32はフランジ2の中央の凹部34に設けられている。このような構成にすることによって、スリーブ4の厚みは変えず、つまり軸受剛性を低下さすことなく、全体高さを低くすることを可能としている。試作回転多面鏡走査装置の全体高さは、12.5mmと非常に薄型である。
【0050】
また、圧入穴32の位置を低くすることによってスリーブ4の最下面の高さを下げれるので、前述した(1)の壁の設計が容易になる利点も有する。さらに、この凹部は流出潤滑油の潤滑油溜めとしての効果がある。
(実施例2)
発明が解決しようとしている課題のなかで、一般論として小型化・薄型化には軸固定方式が有利であると説明したが、実際に同サイズの軸固定方式と軸回転方式の回転多面鏡走査装置を試作してその優劣を比較検討した。
【0051】
図6は左半分が軸回転/スリーブ固定、右半分が軸固定/スリーブ回転の回転多面鏡走査装置の断面図である。
【0052】
図6の左半分に示すスリーブ固定/軸回転の回転多面鏡走査装置の構成を説明する。
【0053】
固定スリーブ71は固定部材70を介して基板1に垂直に固定されている。固定スリーブ71の内面には軸受75・76が、下部にはスラスト軸受け部74が設けられている。固定スリーブ71の上方は開放されていて回転軸72・ポリゴンミラー保持部材73・ポリゴンミラー7・ヨーク板81・ロータマグネット82よりなるロータ部が挿入されている。
【0054】
図6の右半分は実施例1で説明した軸固定/スリーブ回転の回転多面鏡走査装置と同様な構成なので、再度の説明は省略する。
【0055】
図6でG1は軸回転/スリーブ固定のロータ部の重心位置、G2は軸固定/スリーブ回転型のロータ部の重心位置である。スリーブの重量のために、G2がG1よりやや下になる。これに対して、軸回転型の軸受け部75・76は構成上、軸回転型の軸受け部5・6よりも下になる。スリーブ回転型では重心位置G2と軸受けの中心位置をほぼ一致させることが可能であるが、軸回転型では一致させることが構成上不可能である。
【0056】
構成の異なる2種類の回転多面鏡走査装置を比較すると、下記2点において軸固定方式の回転多面鏡走査装置が有利であった。
(1)軸受の剛性
図7に2種類の回転多面鏡の耐アンバランス剛性の測定結果を示す。アンバランス量の基準面として、上面の基準面は軸回転の場合にはポリゴンミラー保持部材73の上面、スリーブ回転の場合には同等位置である回転スリーブ4の上面である。下面の基準面は両方の場合とも、ヨーク板81の上面である。図7実線が軸固定、図7破線が軸回転の場合の耐アンバランス剛性である。当然予想されるように、耐アンバランス剛性はスリーブ回転方式が優位性があることがわかる。
【0057】
残量アンバランス5mgcmを許容すると、軸回転の場合にスリーブ回転の場合と同程度のポリゴンミラーの振れ精度を確保するためには、軸受スパンを大きく取らざるを得ないので、軸回転の場合には回転多面鏡走査装置の全体高さを20mm以下にすることは困難である。
(2)ポリゴンミラー保持部材と回転軸との直交度
図6でスリーブ回転の場合のポリゴンミラー7は、スリーブ4の上面に設けたポリゴンミラー保持面61に置かれ、回転軸との直交度が保たれている。この場合には、スリーブ4の軸受け穴と保持面61の直交度で、ポリゴンミラー保持部材と回転軸との直交度が決められるので、スリーブ4およびポリゴンミラー7の部品精度を管理することによって、直交度を保証することができる。
【0058】
これに対して、図6の軸回転の場合にも、回転軸72とポリゴンミラー7の直交度は、回転軸72とポリゴンミラー保持面62との直交度で決まるが、問題は回転軸72に対してポリゴンミラー保持部材73がかしめ加工されていることである。かしめ加工の加工精度のために、部品精度だけではポリゴンミラー7と回転軸72との直交度は保証できない。したがって、この場合には回転軸72にポリゴンミラー保持部材73をかしめた後、ポリゴンミラー保持面62が回転軸72に対して直交するように切削する必要があることがわかった。
【0059】
また、保持面62の後加工を前提としても、ポリゴンミラー保持部材73と回転軸72とのかしめ代63が5mm程度は必要であり、薄型化には不利であることがわかった。
(実施例3)
図8に、高速回転(20,000rpm)の薄型回転多面鏡走査装置を示す。図8の回転多面鏡走査装置の構成は、図1の構成と基本的には同一であるが、高速回転(20,000rpm)に対応できる軸受剛性とするため軸受5、6の長さ、および中間部の長さlを大きくしてあるのが図1の回転多面鏡走査装置との1つの相違点である。勿論、モータ部はステータコイル83の巻き数、ヨーク板1の材質、ドライバー回路87の定数等を変更して、高速化に対応している。
【0060】
図8で、基板1に固定軸3を圧入したフランジ2が、かしめられている。実施例1と同じように、フランジ2の上面部には凹部34が設けられ、さらに外周に円筒状の壁30を設けている。回転スリーブ4の軸受に刻設された上軸受け5の長さL1=3.2mm、下軸受け6の長さL2=4.3mm、中間部の長さl=2.0mmとしたため、スリーブ4の全体高さが高くなっている。この分フランジ2の凹部34の窪みを深くして、フランジ2を基板1の下に突き出す構成として、フランジ2部分以外は回転多面鏡走査装置の高さが高くならないようにしている。このために装置の全体高さは19.0mmとなり実施例1の装置より高くなっているが、基板1からの高さは12.5mmで実施例1と同じ高さである。
【0061】
高速回転時の遠心力による潤滑油の流出を防止するために、図11の53で示した軸受け開放隙間を実施例1の60μmから20μmとして潤滑油の保持力を高めた。また、実施例1で有効であった軸受け組み立て後スラスト軸受け隙間をシール部材17でシールする構成とした。
【0062】
この回転多面鏡走査装置は、20,000rpmの使用に耐える信頼性を有していた。
【0063】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明の回転多面鏡走査装置は、薄型化に適した軸固定構造の回転多面鏡走査装置であり、下軸受の長さを上軸受の長さより長くすることによって、信頼性を向上させることができる。
【0064】
また、スリーブの内径と固定軸の直径との差が、固定軸の直径の1/400以下とすることによって信頼性をさらに改善することができる。
【0065】
また、固定軸とスリーブとの隙間が、スリーブ開放端において固定軸の直径の1/200〜1/30にすることによって、信頼性をさらに改善することができる。
【0066】
また、固定軸を固定するフランジ周辺に、高さがスリーブ開放端の最下点よりも高い壁を設けることによって、スリーブ開放端から流出する潤滑油が遠心力によって装置内を汚染するのを防止できる。
【0067】
さらに、本発明の回転多面鏡走査装置の製造方法によれば、スラスト軸受部にあらかじめ隙間を設けておき、軸受部に固定軸を挿入時に、この隙間より空気と過剰の潤滑油とを排出した後、隙間をシール部材でシールすることによって、容易に軸受部に気泡を巻き込むのを防ぐことができるとともに、気密構造とすることによってスリーブ開放口端の潤滑油保持力を高め、高速回転時の遠心力によって潤滑油がスリーブ開放口端から流出するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における回転多面鏡走査装置の正面図と断面図
【図2】本発明の実施例1における回転多面鏡走査装置の重心位置を示す断面図
【図3】ラジアル軸受の断面図
【図4】ラジアル軸受とスラスト軸受の断面図
【図5】本発明の実施例1における回転多面鏡走査装置の固定軸保持フランジの断面図と従来フランジの断面図
【図6】実施例2における軸回転と軸固定回転多面鏡走査装置の断面図
【図7】実施例2の回転多面鏡走査装置における軸剛性を示す図
【図8】本発明の実施例3における回転多面鏡走査装置の正面図
【図9】回転多面鏡走査装置の軸受の方式を説明する断面図
【図10】従来例における回転多面鏡走査装置の断面図
【図11】軸固定/軸回転方式の潤滑油の流出の違いを説明する模式図
【符号の説明】
1 基板
3 固定軸
4 スリーブ
5・6 動圧ラジアル軸受
7 回転多面鏡
11 スラスト軸受部
52 開放口隙間

Claims (9)

  1. 一端が基板に固定され他の一端が自由端である固定軸と、一端がスラスト板によって閉鎖され、他の一端が開放され前記固定軸に回転自在に嵌合するスリーブと、前記固定軸の外周面と前記スリーブの内周面との対向部分に設けた一対の動圧ラジアル軸受部と、前記固定軸の自由端頂点と前記スリーブのスラスト板とで形成されるスラスト軸受部と、前記スリーブと一体的に設けられた回転多面鏡とヨーク板とロータマグネットとよりなるロータ部とを有する回転多面鏡走査装置であって、前記ロータ部の回転重心位置が、前記一対の動圧ラジアル軸受部のほぼ中央に位置し、かつ、前記スリーブの開放口端側に設けたラジアル動圧軸受部の長さが、前記スリーブの閉鎖端側に設けた動圧ラジアル軸受部の長さより長い回転多面鏡走査装置。
  2. 動圧ラジアル溝を前記スリーブの内周面に設けた請求項1に記載の回転多面鏡走査装置。
  3. 前記動圧ラジアル軸受部におけるスリーブの内径と、固定軸の直径との差が固定軸の直径の1/400〜1/1,500である請求項1〜2の何れかに記載の回転多面鏡走査装置。
  4. 前記スリーブの開放口先端におけるスリーブの内径と固定軸の直径との差が、固定軸の直径の1/200〜1/30である請求項1〜3の何れかに記載の回転多面鏡走査装置。
  5. 前記固定軸を固定している基板の周辺に、高さがスリーブ開放端の最下点よりも高い壁を設けた請求項1〜4の何れかに記載の回転多面鏡走査装置。
  6. 前記壁を固定軸が固定されるフランジに設け、このフランジを介して固定軸が基板に固定されている請求項5に記載の回転多面鏡走査装置。
  7. 前記スリーブの一端が気密構造のスラスト軸受によって閉鎖された請求項1〜6の何れかに記載の回転多面鏡走査装置。
  8. 一端が基板に固定され他の一端が自由端である固定軸と、一端がスラスト板によって閉鎖され、他の一端が開放され前記固定軸に回転自在に嵌遊するスリーブと、前記固定軸の外周面と前記スリーブの内周面との対向部分に設けた一対の動圧ラジアル軸受部と、前記固定軸の自由端頂点と接する際に、前記スリーブとスラスト板との間で形成される外部に通じる隙間を有するスラスト軸受部と、前記スリーブと一体的に設けた回転多面鏡とヨーク板とロータマグネットとよりなるロータ部と、を有する回転多面鏡走査装置の組み立て工程において、(1)前記スラスト板をスリーブに設けられた突起部でかしめて固定する工程と、(2)前記動圧ラジアル軸受部に潤滑油を塗布する工程と、(3)前記スリーブの開放口端に前記固定軸の自由端を挿入する工程と、(4)前記挿入工程において、前記スラスト軸受部に圧縮される潤滑油と空気とを前記間隙より逃がす工程と、(5)前記固定軸を挿入後に前記隙間をシールする工程と、を有する回転多面鏡走査装置の製造方法。
  9. 前記シール工程がスラスト板とスリーブとの隙間を紫外線硬化剤によって封止する工程である請求項8に記載の回転多面鏡走査装置の製造方法。
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