JP3677432B2 - 電気湯沸かし器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は赤外線を放射し、さらに皮膜から木炭の微量成分が溶出することにより水質を改善する電気湯沸かし器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から電気湯沸かし器では、その容器内面にフッ素樹脂を主成分とする皮膜を形成しているものがあった。しかしこれらの皮膜は主に水垢等の汚れの付着を防ぐことを目的としており、場合によっては中に入れる水やお湯、飲料等の液体の味を低下させることがあった。最近ではこのような味の低下に対しても、最適材料や最適加工条件を選定することにより、特に気にならないレベルにまでなっているものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように改善された電気湯沸かし器においても、その中に入れられる液体の味や水質を改善するには至らないという課題があった。
【0004】
本発明はこのような課題を解決するもので、中に入れられる水やお湯、飲料等の液体の味や水質をさらに積極的に改善しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、電気湯沸かし器の容器の内面に少なくとも、木炭粉末成分を含んだ皮膜を形成し、また前記皮膜が少なくとも前記液体と直接接する部分を有し、木炭粉末に含まれるカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属元素を主成分とする化合物や、カリウムやナトリウム等のアルカリ金属元素を主成分とする化合物が溶出することで、水の性状アルカリ側にシフトさせることにより、容器内の液体の水質を改善したものである。上記皮膜に含有する木炭粉末成分から放射される赤外線と、木炭粉末成分から僅かに溶出する微量成分により、容器内の液体の水質を改善することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、液体を保持する容器と、前記容器を保持する外ケースと、前記容器を覆う上蓋と、前記液体を加熱するヒーターと、前記液体の温度を検知する温度センサーと、前記液体の温度に応じて前記ヒーターの発熱量をコントロールする温度制御機能部と、前記液体を前記容器内部から外に排出する手段とを有し、前記容器の内面に少なくとも、木炭粉末成分を含んだ皮膜を形成し、また前記皮膜が少なくとも前記液体と直接接する部分を有し、木炭粉末に含まれるカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属元素を主成分とする化合物や、カリウムやナトリウム等のアルカリ金属元素を主成分とする化合物が溶出することで、水の性状アルカリ側にシフトさせることにより、容器内の液体の水質を改善するようにしたものである。
【0007】
この構成により、内面の皮膜中に含まれる木炭粉末から赤外線が放射されるため、赤外線効果によって水質が改善されると共に、前記皮膜が前記容器内の液体に直接接する部分から、木炭粉末に含まれるカルシウムやマグネシウム等のミネラル成分が微量溶出することにより、容器内の水またはお湯を用いた飲料の味が改善される。また木炭粉末に含まれるこれらカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属元素を主成分とする化合物や、カリウムやナトリウム等のアルカリ金属元素を主成分とする化合物が溶出することにより、水の性状がアルカリ側にシフトし、その水を用いると、お茶や紅茶、コーヒー等の飲料を入れる際、その抽出力が増加し、美味しい飲料を提供することができる。またこのアルカリ側にシフトした水を用いて茹で物などの調理を行うと、茹で上がりの時間が早く、また良く茹で上がるという効果がある。
【0008】
また電気湯沸かし器では内部の液体、例えば水の温度が沸点まで上昇するため、その液体に接する皮膜も同じ高温まで上昇することにより、より赤外線の放射が多くなり、また液体をアルカリ側にシフトさせる成分の溶出も多くなる。さらに電気湯沸かし器の場合は、液体を高温で長時間保持されるため、さらにこれらの効果が高まる。
【0009】
請求項2記載の発明は、木炭粉末の含有量を皮膜中0.5〜50重量%としたものである。
【0010】
木炭粉末の添加量として、皮膜に対して0.5重量%以上入れると、その木炭粉末による赤外線放射効果や木炭粉末の微量成分溶出による水質改善の効果が現れる。一方、木炭粉末の添加量が皮膜に対して50重量%を超えると、基材との密着性や耐食性が低下すると共に、木炭粉末からの不純物成分の溶出が高くなり過ぎて、その電気湯沸かし器内の液体を飲料用に使用する場合は、その飲料の味を低下させることもある。すなわち木炭粉末の含有量は皮膜中0.5〜50重量%の範囲が好ましい。
【0011】
そして、これにより木炭により水質が改善されると共に、密着性や耐食性が低下したり不純物の混入による味の低下を押さえることができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、木炭粉末の粒径を10μm以下にしたものである。
【0013】
容器内面に形成される皮膜は、1コートの場合は10〜20μm程度である。この場合、前記木炭粉末の粒径が10μmを超えると、その粒子の一部が皮膜から露出する確立が高くなる。木炭粉末はその成分のほとんどが炭素であり導電性が非常に良い為、皮膜の耐食性が低下し、また基材との界面に木炭粉末が出現する可能性が高くなるため、皮膜の基材との密着性も低下し、さらに皮膜表面の凹凸も大きくなる為、皮膜表面の防汚性も低下する。すなわち前記木炭粉末の粒径は10μm以下が好ましい。
【0014】
そしてこれにより、耐食性や密着性が良く、さらに皮膜表面の防汚性も低下しない電気湯沸かし器を得ることができる。
【0015】
請求項4記載の発明は、木炭粉末に含まれる不純物成分として、特に鉄成分を0.1重量%以下に押さえたものである。
【0016】
木炭を粉末にしていく際、鉄を主成分としたハンマーなどで粉砕していくが、粉砕の際この鉄成分が微量混入してくる。この混入量が木炭粉末に対して0.1重量%を超えると、皮膜の耐食性が低下したり、容器内の飲料の味を低下させる要因となる。すなわち前記木炭粉末中の鉄成分の混入量は0.1重量%以下が好ましい。
【0017】
そしてこれにより、皮膜の耐食性や味の低下がない電気湯沸かし器を得ることができる。
【0018】
請求項5記載の発明は、皮膜中に1重量%以上のカーボン顔料を添加したものである。
【0019】
皮膜中に1重量%以上のカーボン顔料を含むことにより、皮膜の赤外線放射効果は確保され、必要以上に木炭粉末を添加する必要がなく、コスト的にも有利になると共に、木炭粉末に起因する必要以上の不純物成分の混入を押さえることができる為、結果的に皮膜の密着性や耐食性の低下を押さえ、また容器内の飲料の味の低下を押さえることが出来る。
【0020】
請求項6記載の発明は、木炭粉末として、備長炭粉末を用いたものである。
【0021】
備長炭はナラ黒炭などの一般的な木炭と比較して、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属元素が多い為、容器内に入れた液体の水質改善に繋がるpHがアルカリ側にシフトしやすい。また一般的な木炭であるナラ黒炭が400〜700℃程度で炭化させているのに対して、備長炭は1100〜1300℃の高温で炭化させているので、水質を低下させる不純物の含有も少なくなっている。すなわち、木炭粉末の中でも備長炭粉末を用いた方が有利になる。
【0022】
そしてこれにより、味の改善効果が高く、また不純物による味の低下を押さえることができる。
【0023】
請求項7記載の発明は、皮膜中にフッ素樹脂を添加したものである。
【0024】
皮膜中に木炭粉末やカーボン顔料といった無機成分を添加することにより、皮膜そのものの親水性が高くなり、結果的に汚れが付着しやすくなる。そこで皮膜中にフッ素樹脂成分を含有させてやると、皮膜に撥水性が付与され、汚れの付着性を改善することが出来る。
【0025】
請求項8記載の発明は、液体加熱面上の皮膜中に、中空のマイクロカプセルを添加したものである。
【0026】
一般的に電気湯沸かし器で液体を加熱する時、液体加熱面で水蒸気による気泡が発生・破裂することにより音が発生するが、加熱面上の皮膜中に於いて、木炭粉末やカーボン顔料といった無機成分の比率が多くなると、発生した音が響きやすくなり、いわゆる湯沸かし音が大きくなる。そこで加熱面上の皮膜中に中空のマイクロカプセルを添加することにより、発生した音の振動を押さえ、湯沸かし音が大きくなることを押さえることが出来る。
【0027】
【実施例】
以下本発明の実施例について、図面を参照にして説明する。
【0028】
(実施例1)
図1は本発明第1の実施例の電気湯沸かし器の断面図である。図1において、1は外ケースで、この外ケース1内に有底筒状の容器2が収容されている。容器2の側面には給水量の目安を示す水位線3が刻印されており、また下側にはヒーター4が一体化されている。ここでは、ヒーターによる加熱部の面積は約140平方センチメートル、ヒーターの入力は1000Wとした。また容器2の内面には皮膜13が形成されている。5は容器2を覆う上蓋である。また液体温度を測定する温度センサー11が容器2の下側から接する形で取り付けられており、この温度センサーは温度制御機能部12に繋がり、お湯の温度がコントロールされている。また6の出湯ボタンを押すことにより、その押し加減によって、容器からの液体出口7につながった電動ポンプ8の回転数が変化し、出湯パイプ9を通して、吐出口10より液体が排出される出湯手段を備えている。
【0029】
また、固形分として耐熱性高分子材料のポリエーテルサルホン樹脂を主成分とし、固形分中の木炭粉末の配合比率が(表1)に示した木炭含有量の数値になるような塗料を作成した。なお、ここでは木炭として一般的なナラ黒炭を用いた。これらの塗料を前記電気湯沸かし器の容器内面に塗装し、前記皮膜13を形成し、(表1)に示したサンプルを作成した。
【0030】
【表1】
Figure 0003677432
【0031】
(表1)に示したサンプルに於いて、中に入れたお湯を用いた飲料における味(以下、単に「味」と称する。また(表1)でも「味」と表記、以下同様)及び塗膜の基本的な特性として密着性を確認した。味の評価については、このお湯を用い一定条件で煎茶を入れ、5名のパネラーによる味の官能評価で行ない、その結果の平均を◎〜×で示した。◎は「非常によい」、○は「良い」、△は「やや悪い」、×は「悪い」結果を表す。(以下同様)また密着性の評価としては、電気湯沸かし器の想定使用回数分の繰り返し湯沸かし(以下「実用耐久試験」と称する)を行った後、セロテープ剥離試験を行った。◎〜×の表示の内容は官能評価結果と同様とし、○以上を実用化のレベルとする。
【0032】
これらの結果及び総合評価結果を表1に合わせて示す。(表1)からも明らかなように、木炭の添加量が0.5〜50重量%では、味び塗膜特性も良好であった。これらの中でも木炭添加量を2〜30重量%のサンプル3〜5が特に良好であった。
【0033】
これは、内面の皮膜中に含まれる木炭粉末から赤外線が放射されるため、赤外線効果によってい水質が改善されると共に、皮膜が容器内の液体に直接接する部分から、木炭粉末に含まれるカルシウムやマグネシウム等のミネラル成分が微量溶出することにより、容器内の水またはお湯を用いた飲料の味が改善されるためである。また木炭粉末に含まれるこれらカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属元素を主成分とする化合物や、カリウムやナトリウム等のアルカリ金属元素を主成分とする化合物が溶出することにより、水の性状がアルカリ側にシフトし、その水を用いると、お茶や紅茶、コーヒー等の飲料を入れる際、その抽出力が増加し、美味しい飲料を提供することができる。またこのアルカリ側にシフトした水を用いて茹で物などの調理を行うと、茹で上がりの時間が早く、また良く茹で上がるという効果がある。
【0034】
なお本実施例では、木炭粉末を含む皮膜13が、容器2内の液体と直接接する構成としているが、もちろんこれに限定されるものではなく、皮膜13の上の一部に例えばポリエーテルサルホン樹脂を主成分とする皮膜のように、赤外線を透過する皮膜を形成しても、木炭粉末からの赤外線放射による効果はもちろんのこと、皮膜13が直接前記液体と接する部分から溶出する木炭粉末の微量成分による水質改善効果も得られる。
【0035】
(実施例2)
実施例1と同様の電気湯沸かし器に於いて、皮膜13に添加する木炭粉末の粒径を表2に示すように調整したサンプルを作成した。なおこれらのサンプルでの木炭粉末添加量はいずれも5重量%とした。
【0036】
【表2】
Figure 0003677432
【0037】
(表2)に示したサンプルに於いて、塗膜特性及び防汚性を確認した。ここで塗膜特性は所定濃度の塩水を所定期間保温し、その後の皮膜の膨れや密着性を確認し◎〜×で示した。なお、この評価方法(塩水濃度、保温期間及び皮膜の状態)の結果は、別の評価で電気湯沸かし器の実用的に要求されるレベルとの相関が取れている。
【0038】
また防汚性については、前出の「実用耐久試験」を行い、その後の汚れの除去しやすさについて確認した。
【0039】
これらの結果について(表2)に合わせて示した。(表2)からも明らかなように、添加した木炭粉末の粒径が10μmを越えると塗膜特性及び防汚性が低下した。一方、木炭粉末の粒径を1μm以下にすることにより、非常に良好な皮膜になることもわかる。
【0040】
(実施例3)
実施例1と同様の電気湯沸かし器に於いて、皮膜13に添加する木炭粉末の鉄成分の比率について、(表3)に示すように調整したサンプルを作成した。なおこれらのサンプルの木炭粉末添加量も実施例2と同様に5重量%とした。
【0041】
(表3)に示したサンプルに於いて、実施例1と同様の味の評価を行い、その結果を(表3)に合わせて示した。
【0042】
【表3】
Figure 0003677432
【0043】
これらの結果から明らかなように、木炭粉末に含まれる鉄成分の比率が0.1重量%以下であれば良く、さらに願わくば0.05重量%以下が望ましい。
【0044】
(実施例4)
実施例1と同様の電気湯沸かし器に於いて、皮膜13に含まれる木炭粉末及びカーボン顔料の比率を、(表4)に示すように調整したサンプルを作成した。これらのサンプルに於いて味の評価を行い、その結果を(表4)に合わせて示す。
【0045】
【表4】
Figure 0003677432
【0046】
(表4)に評価結果を示した通り、皮膜13に於ける木炭の添加量を最低限の0.5重量%とした場合、カーボン顔料を1重量%以上入れると、木炭粉末を5重量%入れたサンプルNo.4と同レベルまで味が良くなった。これは、一般的にカーボン顔料の粒径はサブμmオーダー以下であり、木炭粉末よりも1桁以上小さくなっている。すなわち木炭粉末と同量のカーボン顔料でも、その表面積は飛躍的に大きくなるため、表面から放射される赤外線放射量も多くなる。この赤外線量に比例して味の向上効果も上昇したと考えられる。
【0047】
(実施例5)
実施例1と同様の電気湯沸かし器に於いて、皮膜13に於ける木炭粉末の含有量及び種類について、表5に示すサンプルを作成した。これらのサンプルに於いて味の評価を行ない、その結果を(表5)に合わせて示す。
【0048】
【表5】
Figure 0003677432
【0049】
(表5)の結果からも明らかなように、木炭含有量が同じ場合、木炭の種類としては備長炭の方が、味が良くなっていた。
この理由は次のように考えられる。サンプルNo.2及びNo.18に於いては、木炭の含有量としては少ないが、備長炭を用いたNo.18の方が味の向上に寄与するカリウム、ナトリウム等のアルカリ金属元素成分の溶出が多くなっていると考えられる。一方サンプルNo.6及びNo.19に於いては、木炭の含有量として多い場合でも、備長炭を用いたNo.19の方が不純物溶出による味の低下の弊害が少ないと考えられる。
【0050】
(実施例6)
実施例1と同様の電気湯沸かし器に於いて、皮膜13に於ける木炭粉末及びフッ素樹脂の含有量を(表6)に示すように調整したサンプルを作成した。ここでフッ素樹脂はポリテトラフロロエチレン(PTFE)を用いた。これらのサンプルについて実用上の汚れの除去性を確認した。具体的な方法としては、実用耐久試験を行なった後、皮膜表面に付着した汚れを、水を含ませたナイロンスポンジで除去した。その結果を汚れの取れやすさという観点で◎〜△で(表6)に合わせて示す。
【0051】
【表6】
Figure 0003677432
【0052】
(表6)の結果からも明らかなように、皮膜にフッ素樹脂が含まれていないNo.4に於いては、汚れが少し取れにくかったが、皮膜中のフッ素樹脂含有量が5重量%のNo.20は、汚れを除去することができた。更にフッ素の含有量を10重量%にしたNo.21では更に容易に汚れを除去することができた。このように、皮膜中にフッ素樹脂を含有させることにより、汚れの除去性が改善された。
【0053】
(実施例7)
実施例1と同様の電気湯沸かし器に於いて、皮膜13に於ける木炭粉末及び中空のマイクロカプセルの含有量を(表7)に示すようなサンプルを作成した。ここで中空のマイクロカプセルとしては、多孔性のシリカマイクロカプセルを用いた。
【0054】
これらのサンプルについて、湯沸かし音の比較を行なった。湯沸かし音については、暗騒音が約30dBの部屋(昼間の家庭のレベル)で湯沸かしを行ない、この時の湯沸かし音を◎〜△で示した。ここで△は「多少気になる」、○は「気にならない」、◎は「全く気にならない」ことを示す。これらの結果を(表7)に合わせて示す。
【0055】
【表7】
Figure 0003677432
【0056】
(表7)の結果からも明らかなように、皮膜にシリカマイクロカプセルが含まれていないNo.4に於いては、多少湯沸かし音が気になったが、皮膜中のシリカマイクロカプセル含有量が5重量%のNo.22は、湯沸かし音がほとんど気にならなかった。更にシリカマイクロカプセルの含有量を10重量%にしたNo.23では、湯沸かし音が全く気にならなかった。このように、皮膜中に中空のマイクロカプセルを含有させることにより、湯沸かし音が低減された。
【0057】
なお、いずれの実施例に於いても、電気湯沸かし器を例にして説明したが、もちろんこれに限定する必要はなく、水筒やコップ、その他液体を入れる容器、また魔法瓶やヤカン、その他液体を加熱する機器、或いは加熱された液体を保管する機器等についても同様の効果がある。
【0058】
また、木炭粉末についてはナラ黒炭をベースにして説明したが、もちろんこれに限定されることはない。原木としてナラの他にもクヌギ、カシ、マツ、クリなどの各種、また黒炭よりも炭化度合いの高い各原木の白炭など、またオガクズ等を原料としている錦炭などの加工炭などを用いても同様の効果を得ることができる。
【0059】
なお、(表8)にウバメガシ白炭とナラ黒炭の成分表を示す。
【0060】
【表8】
Figure 0003677432
【0061】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように、本発明によれば、木炭粉末から赤外線が放射されると共に、木炭粉末から溶出する微量成分により、容器内の水またはお湯を用いた飲料の味が改善され、美味しいお湯を抽出できる電気湯沸かし器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す電気湯沸かし器の断面図
【符号の説明】
1 外ケース
2 容器
4 ヒーター
5 上蓋
6 出湯ボタン
7 液体出口
8 電動ポンプ
9 出湯パイプ
10 吐出口
11 温度センサー
12 温度制御機能部
13 皮膜

Claims (8)

  1. 液体を保持する容器と、前記容器を保持する外ケースと、前記容器を覆う上蓋と、前記液体を加熱するヒーターと、前記液体の温度を検知する温度センサーと、前記液体の温度に応じて前記ヒーターの発熱量をコントロールする温度制御機能部と、前記液体を前記容器内部から外に排出する手段とを有し、前記容器の内面に少なくとも、木炭粉末成分を含んだ皮膜を形成し、また前記皮膜が少なくとも前記液体と直接接する部分を有し、木炭粉末に含まれるカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属元素を主成分とする化合物や、カリウムやナトリウム等のアルカリ金属元素を主成分とする化合物が溶出することで、水の性状アルカリ側にシフトさせることにより、容器内の液体の水質を改善する電気湯沸し器。
  2. 木炭粉末の含有量を被膜中0.5〜50重量%としたことを特徴とする請求項1記載の電気湯沸かし器。
  3. 木炭粉末粒径を10μm以下としたことを特徴とする、請求項1記載の電気湯沸かし器。
  4. 木炭粉末に含まれる不純物成分として、鉄成分を0.1重量%以下としたことを特徴とする請求項1記載の電気湯沸かし器。
  5. 皮膜中に1重量%以上のカーボン顔料を含むことを特徴とする請求項1記載の電気湯沸かし器。
  6. 木炭粉末として、備長炭粉末を用いたことを特徴とする請求項1記載の電気湯沸かし器。
  7. 皮膜中にフッ素樹脂を含むことを特徴とした請求項1〜6いずれか1項に記載の電気湯沸かし器。
  8. ヒーターにより液体を加熱する容器の加熱面上の皮膜中に、中空マイクロカプセルを添加したことを特徴とする請求項1〜いずれか1項に記載の電気湯沸かし器。
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