JP3676266B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶パネル等の表示パネルをフレームによって支持している構成の表示装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、投射型表示装置として、種々の画像表示装置が製造されている。
【0003】
図14は、従来の小型液晶表示装置(表示装置)の樹脂フレーム(フレーム)と液晶パネル(パネル)とを示している。また、図15は、従来の中型液晶表示装置(表示装置)の例を示している。これらの図に示すように、一般的にフレームには、パネル載置面110,120、側壁111,121、リブ112,122、フレーム取付け穴114,124、画面開口部115,125および抜き穴116,126を有している。
【0004】
上記パネル載置面110,120には、パネル113,123が載置されている。
【0005】
抜き穴116,126は、フレームの成形時の「ひけ」を防止するために設けられている。「ひけ」とは、フレームの成形時に樹脂等の収縮で肉厚の部分が凹むことである。
【0006】
側壁111,121は、パネル113,123のフレームへの実装の際の左右上下位置を決めるために設けられている。パネル113,123は、リブ112,122を介して側壁111,121に固定されている。リブ112,122は、パネル113,123と側壁111,121との間を仮固定する際に用いられる樹脂である。
【0007】
一般的に、パネルをフレームに固定する方法としては、▲1▼常温硬化型の樹脂をフレームとパネルとの隙間に充填する方法、▲2▼フレームに形成された平面に、平面度の高い(例えば、0.001mm前後)パネルを載せた後、まずパネルの4隅をUV硬化型樹脂で仮固定して、次に常温硬化型の比較的柔らかい樹脂をフレームとパネルとの隙間に充填する方法、▲3▼常温硬化型の樹脂を上記隙間の全てに入れずに、粘度の高い樹脂でパネルの周囲の、任意の部分を固定し接着する方法等が挙げられる。
【0008】
これらの方法によって、パネルがフレームに固定されている。そして、フレームの画面開口部の中心とパネルの中心とは、±0.2mm程度の誤差で固定されている。
【0009】
また、フレームを表示装置のシャーシに固定する際には、ネジでフレーム取付け穴(取付け穴)114,124を固定する。
【0010】
具体的には、例えば、図15に示すように、取付け穴124が5個ある場合には、ネジで止める位置が二等辺三角形になるように取付け穴124(例えば、同図において、上側2つの取付け穴124と下側中央の取付け穴124と)を選択してネジで固定してもよく、5個の取付け穴124の全部をネジで固定してもよい。また、図14に示すように、フレームの4隅に取付け穴114が設けられている場合には、この4隅をネジで固定すればよい。
【0011】
しかし、表示装置にフレームを取り付ける際、フレームを取り付けるシャーシが歪んでいた場合や、フレームを取り付ける際のネジの締結トルクによってフレームに歪みが発生する場合には、フレームに固定されているパネルが歪む場合がある。
【0012】
このフレームの歪みに対して、例えば、特開平9−73071号公報では、3点支持構造によって、歪みからパネルを保護するようにしている。つまり、上記公報の構成においては、パネルの載置面に、突起が二等辺三角形を形成するように配置されており、液晶パネルがその突起上に載置されている。これにより、フレームに外力(歪みや締結トルク)が加わった場合、上記突起のうちの2つを結ぶ直線を軸としてフレームが変位するようになっている。従って、フレームの一部に応力が加わってもパネルに歪みが生じることがない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
最近の液晶プロジェクタは、電子技術の発展とIT革命とにより、業態の著しい変化をもたらし、小型、高精細、高画質のニーズが高まっている。そのため、フレームへのパネルの取り付けについては、ずれの生じない、再現性の高い取り付け構造が要求される。
【0014】
しかし、従来、パネルをフレームに載置して固定する際、パネルとフレームとを高精度に位置合わせするには画像処理装置が必要であり、容易にパネルをフレームに載置できないという問題点が生じる。以下、この点について説明する。
【0015】
例えば、投射用液晶表示装置の仕様書には、有効画面の中心位置の精度(パネルの中心位置とフレームの画面開口部の中心位置との誤差;有効精度)は、通常、±0.25mm以下程度に規定されている。しかし、製造者としては、規定されている有効精度(仕様精度)より、小さな値を目標にする。現状では、例えば、±0.2mm程度の有効精度を実現することが可能である。
【0016】
上記誤差の要因としては、▲1▼フレーム自身が成形誤差を持つ、▲2▼パネルの遮光板はプレス誤差や取り付け誤差を持つ、▲3▼パネルは製造時のダイシング誤差を持つ等が挙げられる。
【0017】
従って、この誤差を考慮して、パネルの有効画面の中心位置を確保しなければならない。
【0018】
上記有効精度を上げる方法の例について説明する。
【0019】
先ず、フレームを治具(位置決めテーブル)に固定する。そして、フレームのパネル載置面にパネルを載置する。このとき、パネルはアクチュエータで把持されている。
【0020】
そして、顕微鏡とCCDカメラとを用いて、フレームの基準位置と、パネルの基準位置とを求め、アクチュエータの制御部(コントローラ)に基準位置の情報を入力する。次に、入力された情報に基づき、アクチュエータを動かす(X−Y軸両方)。パネルを載置面まで移動させた後、UV硬化型の樹脂でパネルをフレームに仮固定する。
【0021】
上記の説明では、位置決めテーブル、顕微鏡、CCDカメラおよびコントローラ等を画像処理装置としている。
【0022】
このように、有効画面の中心位置の精度を上げるためには、画像処理装置が必要であり、パネルの載置位置の決定を正確かつ容易に行えないという問題点が生じる。
【0023】
また、パネルをフレームから取り外した後、再びフレームに取り付けるには、もう一度、画像処理装置を用いて、位置決めを行わなければならない。従って、パネルをフレームに載置する位置の再現性が悪いという問題点がある。
【0024】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、パネルの載置位置の再現性がよく、正確かつ容易にパネルの載置位置を決めることができる表示装置およびその製造方法を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の表示装置(本表示装置)は、上記の課題を解決するために、画像を表示するパネルがフレームに載置される表示装置において、上記フレームには、パネル載置面から突出する複数の支柱が設けられる一方、上記パネルには、上記各支柱と対応する位置に、各支柱に沿ってパネルを案内するための複数の案内部が設けられており、上記各案内部が上記各支柱によってパネル平面方向の移動が規制されるような形状を有しており、上記複数の案内部は、上記パネルと上記フレームのパネル載置面との間に隙間が形成されるように、樹脂を介して上記支柱と固定されていることを特徴としている。
【0026】
本表示装置において、フレームとはパネルを収容するために設けられているものである。また、パネルとは、画像が表示されるものであり、画像データに従ってパネルに画像が表示されるようになっている。上記パネルとしては液晶パネルや有機ELパネル等が挙げられるが特に限定されるものではない。また、表示装置としては、投射型表示装置や反射型表示装置等が挙げられる。そして、表示装置が例えば、投射型表示装置の場合には、上記パネルに光が照射され、パネルを通過した光が投射レンズに導かれ、画像が表示されるようになっている。
【0027】
そして、特に、本表示装置のパネルには案内部が設けられている。上記案内部とは、例えば、開口部や切り欠きのようなものである。パネルをフレームに載置する際、上記案内部は、パネル平面方向の移動を規制する形状になっている。これにより、案内部が設けられているパネルのパネル平面方向の移動は規制される。
【0028】
また、上記案内部は、フレームに形成されている支柱に対応する位置に設けられている。つまり、フレームとパネルとを対向させたとき(パネルをフレームの正確な載置位置に載置したとき)、フレームの支柱の位置とパネルの案内部の位置とは対応する(同じ位置にある)ようになっている。
【0029】
上記の構成によれば、パネルをフレームに載置する際に、パネルの案内部が、支柱に沿って移動するようになっている。ここで、案内部は、パネル平面方向の移動を規制する形状になっており、パネル平面方向の移動が規制される。これにより、上記案内部を備えたパネルは、フレームに対するパネル平面方向の位置が規定されることになり、正確に載置される。さらに、パネルの案内部は、支柱に対応する位置に設けられているので、案内部を支柱に沿って移動させることによりパネルを容易かつ正確な位置に載置できる。
【0030】
従って、パネルをフレームに載置する際には、案内部を、支柱に沿って移動させればよいので、画像処理装置を用いてパネルをフレームに載置するような工程を必要とせずに、パネルをフレームに容易かつ正確に載置できる。
【0031】
また、一旦、フレームからパネルを取り外しても、再度パネルを載置する際には、パネルの案内部を支柱に沿って移動させればよく、載置位置の再現が容易になる。
【0032】
本表示装置は、上記複数の案内部の少なくとも1つは、対応する支柱に挿入される開口部で構成されていることが好ましい。
【0033】
上記の構成によれば、案内部が開口部で構成されている場合、開口部を支柱に挿入することにより、上記支柱に沿ってパネルを確実に案内することができる。また、開口部は支柱からパネル平面方向に外れることがないので、パネルのパネル平面方向の移動が確実に規制され、上述した本発明の効果をより確実なものとすることができる。
【0034】
なお、開口部の個数は特に制限されず、例えば複数の案内部の全てが上記の開口部で構成されてもよいが、開口部は少なくとも1個あれば、上記の効果を十分に得ることができる。
【0035】
本表示装置は、上記複数の案内部の少なくとも1つは、対応する支柱の側面の一部を覆う切り欠きで構成されていることが好ましい。
【0036】
上記の構成によれば、切り欠きが対応する支柱の側面の一部を覆うので、上記支柱に沿ってパネルを確実に案内することができる。また、切り欠きが支柱の側面の一部を覆うことで、切り欠きのパネル平面方向の移動が支柱によって確実に規制されることになり、これによって、パネルのパネル平面方向の移動が確実に規制される。その結果、上述した本発明の効果をより確実なものとすることができる。
【0037】
なお、切り欠きの個数は特に制限されず、例えば複数の案内部の全てが上記の切り欠きで構成されてもよい。また、上述した開口部と切り欠きとを併用して複数の案内部を構成してもよい。
【0038】
本表示装置は、上記複数の案内部は、上記パネルと上記フレームのパネル載置面との間に隙間が形成されるように、樹脂を介して上記支柱と固定されていることが好ましい。
【0039】
上記の構成によれば、複数の案内部は、樹脂を介して上記支柱と固定される。このとき、パネルとフレームのパネル載置面との間に隙間が形成されるように、複数の案内部が支柱に固定される。従って、例えば、フレームが熱膨張あるいはその後収縮したときに、パネル載置面に直接パネルを載置した場合に比べて、パネルが受ける上記フレームの熱膨張または収縮の影響を低減することができる。これにより、フレームの熱膨張または収縮からパネルを確実に保護することができる。
【0040】
本表示装置は、上記複数の支柱は、パネルの載置位置を規定する2本の基準用支柱を含んで構成されていることが好ましい。
【0041】
上記の構成によれば、2本の基準用支柱があれば、フレームに対するパネルの載置位置を容易に規定することができる。
【0042】
本表示装置は、上記各基準用支柱は、長方形状のパネルがフレームに載置されたときに、上記パネルの各長辺の中心同士を結ぶ線上にそれぞれ設けられていることが好ましい。
【0043】
上記の構成によれば、フレームが熱膨張によってパネルを圧迫したり、その後収縮によって圧迫が解除されるようなことがあっても、パネルの配置のバランスが崩れないように、上記パネルを各基準用支柱により支持することができる。
【0044】
つまり、各基準用支柱が上述のように配置されることにより、フレームが熱膨張または収縮した場合でも、パネルの配置のバランスを、長方形状のパネルの長辺方向および短辺方向において確実に維持することができる。
【0045】
その結果、例えば、本発明の表示装置を異なる色(例えばRGB)ごとに設け、各色の表示画像をプリズムにて合成して投影する投射型の表示装置を構成した場合でも、各色の画像の色ずれが生じるのを抑えることができ、クリアな画質を得ることができる。
【0046】
本表示装置は、上記各基準用支柱は、断面円形である一方、上記各基準用支柱に対応する各案内部は、断面円形の開口部および断面半円の切り欠きであり、上記各基準用支柱の先端部の直径は、対応する案内部の直径よりも小さいことが好ましい。
【0047】
上記の構成によれば、開口部からなる案内部を一方の基準用支柱に確実に挿入することができ、また、切り欠きからなる案内部を他方の基準用支柱の周囲に確実に沿わせることができる。これにより、パネルを各基準用支柱に沿って確実に移動させることができる。
【0048】
また、フレームとパネルとでは熱による膨張や収縮の度合いが違い、一般的には、支柱と案内部とでは、支柱のほうが膨張または収縮の度合いが大きい。上記の構成によれば、上記パネルの案内部の直径は、基準用支柱の直径よりも小さくなっている。従って、熱でフレームおよびパネルが膨張した場合、膨張した基準用支柱が案内部を圧迫し、パネルを破損させることがない。これにより、信頼性のある表示装置を提供することができる。
【0049】
本表示装置は、上記パネルを上記フレームに載置したときに、上記各支柱との間に隙間が形成されるような形状で、対応する案内部がそれぞれ形成されていることが好ましい。
【0050】
上記の構成によれば、各支柱が熱膨張した場合でも、その熱膨張を上記隙間で吸収することができる。これにより、各支柱の熱膨張により上記パネルが破損するのを回避することができる。
【0051】
本表示装置は、上記パネルを上記フレームに載置したときに、各基準用支柱以外の支柱とこれらに対応する案内部との間に形成される隙間が、各基準用支柱とこれらに対応する案内部との間に形成される隙間よりも大きくなるように、各案内部が形成されていることが好ましい。
【0052】
上記の構成によれば、パネルのフレームに対するパネル平面方向の位置規定を、基準用支柱とこれに対応する案内部とで行いながら、パネルを各支柱に沿って容易にフレームに載置することができる。また、基準用支柱以外の支柱(以下、補助用支柱と記載する)に対応する案内部の形成精度を、基準用支柱に対応する案内部の形成精度ほど高精度に保つ必要がなく、補助用支柱に対応する案内部を容易に形成することができる。
【0053】
本表示装置は、上記フレームにおける各支柱の周囲には、上記各支柱とパネルの各案内部とを固定するための樹脂をせき止める壁部が、パネル載置面から突出して設けられていることが好ましい。
【0054】
例えば、上記樹脂として粘性の低いものを用いると、上記樹脂はパネル載置面に広がる。この場合、パネルは、広範囲に渡り樹脂と接することになる。また、一般に樹脂は硬化する際に収縮するので、パネルを固定している樹脂が硬化する際には、パネルには引張り応力が働くことになる。つまり、樹脂がパネル載置面に広がると応力の発生する部分も広がる。しかし、上記構成では、上記樹脂は壁部でせき止められ、パネル載置面に広がることがなくなるので、上記応力の発生を抑えることができる。また、上記樹脂の流出が壁部にて止められるので、上記樹脂を無駄に使用しなくても済む。
【0055】
本表示装置は、上記壁部のうち、各基準用支柱以外の支柱に対応する壁部のみが、パネルをフレームに載置したときに上記パネルを支持していることが好ましい。
【0056】
上記の構成によれば、パネルをフレームに載置したときには、パネルは上記壁部によって支持される。これにより、パネルの載置位置をパネル載置面の垂直方向において規定することができる。
【0057】
また、パネルを支持するのは、上記壁部のうち、基準用支柱以外の補助用支柱に対応する壁部のみであり、基準用支柱に対応する壁部ではパネルは支持されない。これにより、各基準用支柱を結ぶ方向にフレームの歪みが生じても、パネルには直接曲げモーメントが働かず、そのようなフレームの歪みからパネルを保護することができる。
【0058】
また、上記の構成によれば、基準用支柱が、パネルのパネル平面方向の載置位置を規定し、補助用支柱に対応する壁部が、パネル載置面の垂直方向を規定している。従って、フレームに熱による歪みが発生した際に、基準用支柱同士を結んだ線に対して直角な方向に関しては、パネルに歪みが発生しない。つまり、補助用支柱同士を直線で結んだ方向では、パネルは、補助用支柱に対応する壁部で支持されているだけであり、パネル載置面の垂直方向を固定されていない。従って、補助用支柱同士を直線で結んだ方向では、熱による曲げモーメントを逃がすことができる。
【0059】
本表示装置は、上記各基準用支柱に対応する壁部は、上記各基準用支柱以外の支柱に対応する壁部よりも、突出方向の高さが低いことが好ましい。
【0060】
上記の構成によれば、各壁部の突出方向の高さが上述のように規定されていることにより、パネルをフレームに載置したときには、パネルは補助用支柱に対応する壁部のみで支持される。これにより、各基準用支柱を結ぶ方向のフレームの歪みからパネルを保護することができるなど、上述の効果を確実に得ることができる。
【0061】
本表示装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、画像を表示するパネルがフレームに載置される表示装置の製造方法において、上記フレームのパネル載置面から突出して形成される複数の支柱と上記パネルで対応する位置に、各支柱に沿ってパネルを案内するとともにパネルのパネル平面方向の移動を規制するための複数の案内部を形成する工程と、上記各支柱に沿って上記パネルを移動させ、上記パネルを上記フレームに載置する工程と、上記各案内部と上記各支柱とを樹脂によって固定する工程とを有していることを特徴としている。
【0062】
上記の構成によれば、パネルをフレームに載置する際に、パネルの案内部は、支柱に沿って移動する。つまり、案内部は、パネル平面方向の移動を規制する形状になっており、支柱に沿って移動するので、パネル平面方向の移動は規制される。これにより、パネルのフレームに対するパネル平面方向の位置が規定され、パネルをフレームに、正確に載置できる。さらに、パネルの案内部は、支柱に対応する位置に設けられているので、案内部を支柱に沿って移動させることによりパネルを容易かつ正確な位置に載置できる。そして、各案内部と上記各支柱とを樹脂によって固定することにより、容易かつ正確にパネルがフレームに載置された表示装置を製造することができる。
【0063】
なお、本発明は、上記各基準用支柱が、パネル載置面側よりも先端部のほうが直径の小さいテーパ形状である構成であってもよい。
【0064】
上記の構成によれば、基準用支柱に対応する案内部が例えば開口部で構成されれば、上記案内部を容易に基準用支柱に挿入することができる。また、基準用支柱に対応する案内部が例えば切り欠きで構成されれば、上記案内部を容易に基準用支柱に沿わせ、パネルを移動させることができる。
【0065】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について説明すれば、以下の通りである。
【0066】
以下に、パネルに形成された複数の案内部が、フレームに形成された複数の支柱に挿入されている投射型液晶表示装置の構成について説明する。
【0067】
図1は、本実施の形態にかかる表示装置(本表示装置)のフレーム1の平面図である。図2は、本表示装置のパネル20の平面図である。
【0068】
まず、パネル20の構成について説明する。パネル20は、画像を表示する例えば液晶表示パネル、ELで構成されている。このパネル20には、複数の案内部21が設けられている。各案内部21は、フレーム1の後述する基準用支柱6a・6bおよび補助用支柱(基準用支柱以外の支柱)8a・8bに沿ってパネル20を案内すると共に、基準用支柱6a・6bおよび補助用支柱8a・8bに対応した位置でフレーム1に対するパネル20の載置位置を規定するものである。
【0069】
具体的には、各案内部21は、1個の開口部21aと3個の切り欠き21b・21c・21dとで構成されている。そして、開口部21a、切り欠き21b・21c・21dは、それぞれ、フレーム1の基準用支柱6a・6b、補助用支柱8a・8bに対応する位置に形成されている。ここで、各支柱に対応する位置とは、各支柱の規制によって、パネル20をフレーム1に正しく載置できるような位置を指している。
【0070】
開口部21aは、略長方形状のパネル20の1つの長辺の近傍に円形で設けられている。また、切り欠き21bは、他の長辺上に凹部(半円形)を形成するように設けられている。また、残りの切り欠き21c・21dは、パネル20の2つの短辺上に凹部(半円形)を形成するようにそれぞれ設けられている。これにより、パネル20のフレーム1への収容時には、開口部21aが基準用支柱6aに挿入されると共に、開口部21aおよび切り欠き21b・21c・21dが基準用支柱6a・6b、補助用支柱8a・8bに沿ってそれぞれ案内されることになり、パネル20がフレーム1に適切な位置で収容されることになる。
【0071】
なお、案内部21の数は、上記の4個に限定されるわけではなく、少なくともフレーム1に設けられた支柱の数だけあればよい。
【0072】
次に、フレーム1の構成について説明する。
【0073】
フレーム1は、パネル20を収容するものであり、パネル載置面2、側壁3、画面開口部4、取り付け穴5…、基準用支柱6a・6b、基準用突起部(壁部)7a・7b、補助用支柱8a・8bおよび補助用突起部(壁部)9a・9bを備えている。
【0074】
パネル載置面2には、パネル20が載置される。なお、本実施の形態では、パネル20が直接パネル載置面2上に載置されるのではなく、後述する補助用突起部9a・9bの高さ分の隙間を隔ててパネル載置面2に載置される。同図中の破線20aは、パネル20をパネル載置面2に載置したときのパネル20の外周を指している。
【0075】
側壁3は、パネル載置面2および収容したパネル20を囲むように設けられている。これにより、収容したパネル20が外部から保護される。
【0076】
画面開口部4は、パネル載置面2の中央に設けられた略長方形状の開口であり、図示しない光源からの光を、フレーム1に収容されたパネル20の表示画面領域を介して透過させる。
【0077】
取り付け穴5…は、フレーム1の4隅に設けられた穴であり、取り付け穴5…を介してパネル20を収容したフレーム1が図示しないシャーシにネジ止めされる。
【0078】
基準用支柱6a・6bは、収容するパネル20を位置決めする際の基準となるものであり、画面開口部4の外側のパネル載置面2から突出して、かつ、画面開口部4の各長辺の近傍にそれぞれ設けられている。つまり、基準用支柱6a・6bは、画面開口部4を介して互いに対向する位置に設けられている。
【0079】
ここで、図3(a)は、基準用支柱6a・6b付近を拡大したパネル載置面2の平面図であり、図3(b)は、パネル載置面2における基準用支柱6a・6b付近の断面図である。
【0080】
基準用支柱6a・6bは、根元(パネル載置面側)から先端に向かって若干細くなる円錐台形状でそれぞれ形成されている。そして、基準用支柱6aの先端部の直径は、パネル20の開口部21a(図2参照)の直径よりも小さく形成されており、基準用支柱6bの先端部の直径は、パネル20の切り欠き21b(図2参照)の直径よりも小さく形成されている。
【0081】
また、基準用支柱6aと開口部21aとの間および基準用支柱6bと切り欠き21bとの間には、隙間が形成されている。これは、基準用支柱6a・6bの膨張率がパネル20の膨張率よりも大きいためである。フレーム1およびパネル20に熱が加えられると、基準用支柱6a・6bと開口部21aおよび切り欠き21bとは膨張する。このとき、基準用支柱6a・6bの直径が開口部21aおよび切り欠き21bの直径よりも大きくなると、開口部21aおよび切り欠き21bは、基準用支柱6a・6bに圧迫される。従って、パネル20が破損する場合がある。このパネル20の破損を防ぐために、上記の隙間を設けるべく、基準用支柱6a・6bと開口部21aおよび切り欠き21bとの直径は上記の関係になっている。
【0082】
具体的には、基準用支柱6a・6bの根元の直径と開口部21aおよび切り欠き21bの直径との差は、数十μm〜0.1mm程度が好ましい。
【0083】
また、基準用支柱6a・6bおよびパネル20の案内部21の形状および寸法を上述のように規定することにより、パネル20の開口部21aを基準用支柱6aに挿入すると共に、パネル20の切り欠き21bを基準用支柱6bの側面に沿わせながら、パネル20を基準用支柱6a・6bの突出方向(パネル載置面2に対して垂直方向)に移動させることが可能となり、パネル20をフレーム1に容易に収容することが可能となる。図4は、このようにしてパネル20をフレーム1に収容したときに、基準用支柱6aを含む断面でフレーム1を切ったときの断面図(図1のA−A’線矢視断面図)を示している。
【0084】
図3(a)(b)に示すように、基準用突起部7a・7bは、基準用支柱6a・6bの根元を所定距離おいて囲むように、パネル載置面2から突出して設けられている。なお、基準用突起部7a・7bの突出方向の高さは、後述する補助用突起部9a・9b(図5参照)の突出方向の高さよりも低くなっている。
【0085】
したがって、パネル20は、補助用突起部9a・9bを介してパネル載置面2に載置されることになり、パネル20と基準用突起部7a・7bとの間には、補助用突起部9a・9bと基準用突起部7a・7bとの高さの差に相当する隙間(例えば1mm)が形成される。このような隙間を形成することにより、フレーム1のネジ止めの際にフレーム1に歪みが生じても、その影響が直接パネル20に伝わることがなく、パネル20を確実に保護することができる。
【0086】
また、基準用支柱6a・6bと基準用突起部7a・7bとの間には、溝10a・10bが形成されている。溝10a・10bには、パネル20の収容時に、基準用支柱6a・6bとパネル20とを固定するための樹脂12(図7参照)が充填される。従って、基準用突起部7a・7bは、樹脂12をせき止める壁部を構成している。
【0087】
図5は、パネル載置面2における補助用支柱8a・8bの断面図である。補助用支柱8a・8bは、収容するパネル20のフレーム1に対する位置決めを補助的に行うものであり、画面開口部4の外側のパネル載置面2から突出して、かつ、画面開口部4の各短辺の近傍にそれぞれ設けられている。つまり、補助用支柱8a・8bは、画面開口部4を介して互いに対向する位置に設けられている。
【0088】
補助用支柱8a・8bは、同図に示すように、それぞれ円柱形状で形成されており、その直径は、パネル20の切り欠き21c・21dの直径よりもそれぞれ小さく形成されている。具体的には、補助用支柱8a・8bの直径と切り欠き21c・21dの直径とは、1〜2mm程度の差がある。これにより、パネル20の切り欠き21c・21dを補助用支柱8a・8bの側面に沿わせて、パネル20を補助用支柱8a・8bの突出方向に移動させることが可能となり、パネル20をフレーム1に収容することが可能となる。図6は、このようにしてパネル20をフレーム1に収容したときに、補助用支柱8a・8bを含む断面でフレーム1を切ったときの断面図(図1のB−B’線矢視断面図)を示している。
【0089】
また、補助用支柱8a・8bの直径と切り欠き21c・21dの直径との差は、基準用支柱6a・6bと開口部21aおよび切り欠き21bとの直径の差よりも大きくなっている。これは、パネルの載置位置は、基準用支柱6a・6bによって決められるためである。
【0090】
つまり、パネル20のパネル面方向の載置位置は、基準用支柱6a・6bによって決められており、補助用支柱8a・8bは、パネル面方向の位置決めには関与していない。
【0091】
補助用突起部9a・9bは、図5に示すように、補助用支柱8a・8bの根元を所定距離おいて囲むように、パネル載置面2から突出して設けられている。パネル20は、補助用突起部9a・9bと接触してパネル載置面2に載置されることになる。
【0092】
本表示装置では、上記補助用突起部9a・9bは、基準用突起部7a・7bよりも高さが高くなっている。そして、補助用突起部9a・9bは、パネル20を支持している。すなわち、パネル20は、補助用突起部9a・9bと基準用支柱6a・6bとで支持されている。また、補助用突起部9a・9bでパネル20を支持することにより、パネル20は、パネル載置面2の全領域と接していない。これにより、パネル20は、パネル載置面2が熱や外力により歪んだ場合でも、歪みの影響を受け難くなる。
【0093】
また、補助用支柱8a・8bと補助用突起部9a・9bとの間には、溝11a・11bが形成されている。溝11a・11bには、パネル20の収容時に、補助用支柱8a・8bとパネル20とを固定するための樹脂13(図8参照)が充填される。従って、補助用突起部9a・9bは、樹脂13をせき止める壁部を構成している。
【0094】
なお、本実施の形態では、図6に示すように、パネル20を、TFT基板31と対向基板32とを液晶層(図示せず)を介して貼り合わせ、TFT基板31および対向基板32の外側(液晶層とは反対側)にカバーガラス33・34をそれぞれ設けたものとしている。カバーガラス33・34は、プロジェクタ用(フロント式、リヤ式)液晶パネルのディフィーザ用カバーガラスである。これにより、パネル20の表面にゴミが付着した状態でも、ゴミの像が結像されるのを回避することができる。
【0095】
つまり、本表示装置において、TFT基板31および対向基板32の表面にゴミ等が付着している状態で像を投影すると、ゴミによる像が写されることになる。しかし、TFT基板31および対向基板32の表面にこのカバーガラス33・34を設けることにより、ゴミは、TFT基板31および対向基板32の表面に付着せず、カバーガラス33・34の表面に付着する。従って、カバーガラス33・34の厚さに応じた分だけ、ゴミの像を焦点位置から遠ざけることができ、ゴミの像の焦点位置での結像を回避することができる。
【0096】
図7は、溝10a・10bに樹脂が充填されているフレーム1の断面図である。基準用突起部7a・7bは、溝10a・10bに樹脂12を充填する際に、樹脂12がパネル載置面2に広がることを防ぐ堤防の役割を果たしている。上記溝10a・10bに充填される樹脂12としては、常温硬化型や熱硬化型の樹脂を用いることができる。具体的には、UV硬化型樹脂または高粘度のシリコーン樹脂を挙げることができる。そして、樹脂12は、硬化後には基準用支柱6a・6bとパネル20とを接着している。従って、パネル20は、樹脂12を介して基準用支柱6a・6bに固定されている。
【0097】
図8は、溝11a・11bに軟性の樹脂が充填されているフレーム1の断面図である。補助用突起部9a・9bは、溝11a・11bに軟性の樹脂13を充填する際に、軟性の樹脂13がパネル載置面2に広がることを防ぐ堤防の役割を果たしている。上記溝11a・11bに充填される軟性の樹脂13とは、樹脂の硬化後に弾性を有する樹脂(硬化後比較的柔らかい樹脂)のことである。軟性の樹脂13としては、具体的には、低粘度のシリコーン樹脂を挙げることができる。
【0098】
上記軟性の樹脂13を介して、補助用支柱8a・8bとパネル20とは接している。しかし、軟性の樹脂13は、硬化後に弾性を有しているので、完全には、補助用支柱8a・8bとパネル20とが接着されていない。従って、フレーム1およびパネル20が膨張または収縮した場合には、軟性の樹脂13の弾性により、フレーム1およびパネル20が膨張または収縮する際に発生する力(例えば、曲げモーメント)が逃げるようになっている。
【0099】
以上のように、本表示装置は、画像を表示するパネル20がフレーム1に載置される表示装置において、上記フレーム1には、パネル載置面2から突出する複数の支柱が設けられる一方、上記パネル20には、上記各支柱と対応する位置に、各支柱に沿ってパネル20を案内するための複数の案内部21が設けられており、上記各案内部21が上記各支柱によってパネル平面方向の移動が規制されるような形状を有している構成である。
【0100】
上記の構成によれば、パネル20をフレーム1に載置する際に、パネル20の案内部21が、支柱に沿って移動するようになっている。一方、案内部21は、パネル平面方向の移動を規制する形状(例えば、開口部や切り欠き)になっているので、上記案内部21を備えたパネル20のパネル平面方向の移動が規制される。これにより、パネル20のフレーム1に対するパネル平面方向の位置が規定され、パネル20は、正確に載置される。さらに、パネル20の案内部21は、支柱に対応する位置に設けられているので、案内部21を支柱に沿って移動させることによりパネル20を容易かつ正確な位置に載置できる。
【0101】
従って、パネル20をフレーム1に載置する際には、案内部21を、支柱に沿って移動させればよいので、画像処理装置を用いてパネル20をフレーム1に載置するような工程を必要とせずに、パネル20をフレーム1に容易かつ正確に載置できる。
【0102】
また、一旦、フレーム1からパネル20を取り外しても、再度パネル20を載置する際には、パネル20の案内部21を支柱に沿って移動させればよく、載置位置の再現が容易になる。
【0103】
本表示装置は、上記複数の案内部21の少なくとも1つは、対応する支柱に挿入される開口部21aで構成されていることが好ましい。
【0104】
案内部21が開口部21aで構成されている場合、開口部21aを支柱に挿入することにより、上記支柱に沿ってパネル20を確実に案内することができる。また、開口部21aは支柱からパネル平面方向に外れることがないので、パネル20のパネル平面方向の移動が確実に規制され、上述した本発明の効果をより確実なものとすることができる。
【0105】
本表示装置は、上記複数の案内部21の少なくとも1つが、対応する支柱の側面の一部を覆う切り欠き21b・21c・21dで構成されていることが好ましい。
【0106】
上記の構成によれば、切り欠き21b・21c・21dが対応する支柱の側面の一部を覆うので、上記支柱に沿ってパネル20を確実に案内することができる。また、切り欠き21b・21c・21dが支柱の側面の一部を覆うことで、切り欠き21b・21c・21dのパネル平面方向の移動が支柱によって確実に規制されることになり、これによって、パネル20のパネル平面方向の移動が確実に規制される。その結果、上述した本発明の効果をより確実なものとすることができるという効果を奏する。
【0107】
本表示装置は、上記複数の案内部21が、上記パネル20と上記フレーム1のパネル載置面2との間に隙間が形成されるように、樹脂を介して上記支柱と固定されていることが好ましい。
【0108】
例えば、フレーム1が熱膨張あるいはその後収縮したときに、パネル載置面2に直接パネル20を載置した場合に比べて、パネル20が受ける上記フレーム1の熱膨張または収縮の影響を低減することができる。これにより、フレーム1の熱膨張または収縮からパネル20を確実に保護することができるという効果を奏する。
【0109】
本表示装置は、上記複数の支柱は、パネル20の載置位置を規定する2本の基準用支柱6a・6bを含んで構成されていることが好ましい。
【0110】
それゆえ、2本の基準用支柱6a・6bがあれば、フレーム1に対するパネル20の載置位置を容易に規定することができる。
【0111】
本表示装置は、上記各基準用支柱6a・6bは、長方形状のパネル20がフレーム1に載置されたときに、上記パネル20の各長辺の中心同士を結ぶ線上にそれぞれ設けられていることが好ましい。
【0112】
それゆえ、各基準用支柱6a・6bが上述のように配置されることにより、フレーム1が熱膨張または収縮した場合でも、パネル20の配置のバランスを、長方形状のパネル20の長辺方向および短辺方向において確実に維持することができる。その結果、例えば、本発明の表示装置を異なる色(例えばRGB)ごとに設け、各色の表示画像をプリズムにて合成して投影する投射型の表示装置を構成した場合でも、各色の画像の色ずれが生じるのを抑えることができ、クリアな画質を得ることができる。
【0113】
本表示装置は、上記各基準用支柱6a・6bは、断面円形である一方、上記各基準用支柱6a・6bに対応する各案内部21は、断面円形の開口部21aおよび断面半円の切り欠き21bであり、上記各基準用支柱6a・6bの先端部の直径は、対応する案内部21の直径よりも小さいことが好ましい。
【0114】
それゆえ、開口部21aからなる案内部21を一方の基準用支柱6a・6bに確実に挿入することができ、また、切り欠き21bからなる案内部21を他方の基準用支柱6a・6bの周囲に確実に沿わせることができる。これにより、パネル20を各基準用支柱6a・6bに沿って確実に移動させることができる。
【0115】
本表示装置は、上記パネル20を上記フレーム1に載置したときに、上記各支柱との間に隙間が形成されるような形状で、対応する案内部21がそれぞれ形成されていることが好ましい。
【0116】
それゆえ、各支柱が熱膨張した場合でも、その熱膨張を上記隙間で吸収することができる。これにより、各支柱の熱膨張により上記パネル20が破損するのを回避することができる。
【0117】
本表示装置は、上記パネル20を上記フレーム1に載置したときに、各基準用支柱以外の支柱(補助用支柱)8a・8bとこれらに対応する案内部21との間に形成される隙間が、各基準用支柱6a・6bとこれらに対応する案内部21との間に形成される隙間よりも大きくなるように、各案内部21が形成されていることが好ましい。
【0118】
それゆえ、パネル20のフレーム1に対するパネル平面方向の位置規定を、基準用支柱6a・6bとこれに対応する案内部21とで行いながら、パネル20を各支柱に沿って容易にフレーム1に載置することができる。また、補助用支柱8a・8bに対応する案内部21の形成精度を、基準用支柱6a・6bに対応する案内部21の形成精度ほど高精度に保つ必要がなく、補助用支柱8a・8bに対応する案内部21を容易に形成することができる。
【0119】
具体的には、基準用支柱6a・6bの直径の最大値と開口部21aおよび切り欠き21bの直径との差は、数十μm〜0.1mm程度であり、補助用支柱8a・8bの直径と切り欠き21c・21dの直径との差は、1〜2mm程度である。従って、パネル20は、基準用支柱6a・6bによってパネル面方向の載置位置が決められる。
【0120】
一般的に、パネルの中心と画面開口部の中心との差は、0.25mm以下の必要がある。しかし、本表示装置では、基準用支柱6a・6bの直径と開口部21aおよび切り欠き21bの直径との差は、数十μm〜0.1mm程度であるので、パネル20の中心と画面開口部4の中心との差を小さくしたままで簡単に載置させることができる。つまり、従来よりもパネル20の実装精度が向上され、かつ、フレーム1の影響を受けない表示装置が得られる。
【0121】
本表示装置は、上記フレーム1における各支柱の周囲には、上記各支柱とパネル20の各案内部21とを固定するための樹脂をせき止める壁部が、パネル載置面2から突出して設けられていることが好ましい。
【0122】
それゆえ、上記樹脂は壁部でせき止められ、パネル載置面2に広がることがなくなるので、上記応力の発生する部分の広がりを抑えることができる。また、上記樹脂の流出が壁部にて止められるので、上記樹脂を無駄に使用しなくても済む。
【0123】
本表示装置は、上記壁部のうち、各基準用支柱以外の補助用支柱8a・8bに対応する壁部のみが、パネル20をフレーム1に載置したときに上記パネル20を支持していることが好ましい。
【0124】
それゆえ、パネル20をフレーム1に載置したときには、パネル20は上記壁部によって支持される。これにより、パネル20の載置位置をパネル載置面2の垂直方向において規定することができる。また、各基準用支柱6a・6bを結ぶ方向のフレーム1の歪みからパネル20を保護することができる。
【0125】
本表示装置は、上記各基準用支柱6a・6bに対応する壁部は、上記各基準用支柱以外の支柱8a・8bに対応する壁部よりも、突出方向の高さが低いことが好ましい。
【0126】
それゆえ、各壁部の突出方向の高さが上述のように規定されていることにより、パネル20をフレーム1に載置したときには、パネル20は補助用支柱8a・8bに対応する壁部のみで支持される。これにより、各基準用支柱6a・6bを結ぶ方向のフレーム1の歪みからパネル20を保護することができるなど、上述の効果を確実に得ることができる。
【0127】
本表示装置は、上記複数の案内部21が、開口部形状または切り欠き形状のいずれかのみで形成されており、パネル20の中心を通りパネル20の長辺に平行な直線に対して、線対称の位置に形成されており、かつ、パネル20の中心を通りパネル20の短辺に平行な直線に対して、線対称の位置に形成されている構成であることが好ましい。
【0128】
また、本表示装置は、上記複数の案内部21として、開口部形状と切り欠き形状とが混在している場合には、複数の案内部21が、パネル20の中心を通りパネル20の長辺に平行な直線に対して、ほぼ線対称の位置に形成されており、かつ、パネル20の中心を通りパネル20の短辺に平行な直線に対して、ほぼ線対称の位置に形成されている構成であることが好ましい。
【0129】
本表示装置では、外部からかかる力に対して、パネル20の中心が、対称中心になるように支柱が配置されている。パネル20には、熱膨張または熱収縮による力(例えば、曲げモーメント)がパネル20の中心から長辺方向および短辺方向に均等にかかるようになっている(画面中心の対称性が確保されている)。これにより、膨張または収縮によりパネル20に力がかかっても、パネル20の中心がずれることがない。従って、パネル20が膨張または収縮しても、像が表示される有効画面の中心位置が変わることがないので、3板式の投射型液晶表示装置を構成した場合において、色ずれのないクリアな画像を表示できる。なお、この点については後述する。
【0130】
また、とくに、支柱の配置としては、基準用支柱6a・6bがパネル20の長辺の中点に対応する位置に形成されており、補助用支柱8a・8bがパネル20の短辺の中点に対応する位置に形成されていることが好ましい。
【0131】
この場合、長辺側に設けられた支柱同士を直線で結んだとき、この直線は、パネル20の中心を通っている。また、短辺側に関しても同様であり、短辺側の支柱同士を直線で結んだとき、この直線は、パネル20の中心を通っている。
【0132】
上記の構成では、パネル20は、支柱によって支持されている。そして、パネル20およびフレーム1に熱が加えられたとき、フレーム1の膨張率がパネル20の膨張率よりも大きいため、パネル20は、支柱によって、フレーム1が膨張する方向(外側の方向)に引っ張られる。このとき、フレーム1およびパネル20の膨張により発生するパネル20を外側に引っ張る力は、パネル20の中心に対して対称にかかっている。また、収縮に関しても同様であり、長軸方向および短軸方向の力は、パネル20の中心に対して対称にかかっている。
【0133】
従って、フレーム1に設けられている支柱を上記のように配置することにより、熱によりフレーム1およびパネル20が膨張または収縮する際に、載置されているパネル20の中心がずれることがない。
【0134】
また、補助用支柱8a・8bと補助用突起部9a・9bとの間に充填する樹脂として硬化後比較的柔らかい樹脂(軟性の樹脂13)を用いることにより、熱によるフレーム1とパネル20とに膨張が発生した際に、補助用突起部9a・9bが形成されている方向(長辺方向)では、パネル20にかかる曲げモーメントを効率よく逃がすことができる。
【0135】
なお、本実施の形態では、投射型液晶表示装置について説明を行ったが、表示装置としては、特に限定されるものではなく、種々の表示装置および種々のパネルを用いることができる。
【0136】
また、パネル20の形状としては長方形に限定されるものではなく、種々の形状のパネルを用いることができる。例えば、正方形のパネル等が挙げられる。
【0137】
また、パネル20としては、液晶パネル、有機ELパネル等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0138】
また、基準用支柱6a・6bの根元の直径と開口部21aおよび切り欠き21bの直径との差は、フレーム1とパネル20との熱膨張による膨張の度合いを考慮されて形成されていればよく、特に限定されるものではない。
【0139】
また、溝10a・10bの幅は、充填する樹脂12の使用量により任意に設定することができ、特に限定されるものではない。また、溝11a・11bの幅は、充填する軟性の樹脂13の使用量により任意に設定することができ、特に限定されるものではない。
【0140】
また、開口部21aおよび切り欠き21b・21c・21dの形状は、特に限定されるものではない。例えば、多角形状や楕円形状であってもよい。また、基準用支柱6a・6bおよび補助用支柱8a・8bの形状としては、特に限定されるものではない。例えば、多角柱であってもよい。
【0141】
開口部21aおよび切り欠き21b・21c・21dは、基準用支柱6a・6bおよび補助用支柱8a・8bに沿って、パネル20をフレーム1のパネル載置面2に正確に案内できるようになってればよい。従って、開口部21aおよび切り欠き21b・21c・21dと基準用支柱6a・6bおよび補助用支柱8a・8bとの形状は、任意に設定することができるが、支柱と開口部21aまたは切り欠き21b・21c・21dとの形状が似ているほうが、パネル20をフレーム1に案内するうえで好ましい。
【0142】
また、基準用支柱6a・6bと補助用支柱8a・8bとの直径は、同じでもよく、異なっていてもよい。
【0143】
また、基準用支柱6a・6bと補助用支柱8a・8bとの配置位置および数は、特に限定されるものではなく、パネル20の表示領域外であれば、任意の場所に設けることができる。
【0144】
また、突起部(基準用突起部7a・7b、補助用突起部9a・9b)は、支柱の周囲を円形に形成されている。これにより、樹脂がパネル載置面2に広がることを防止している。しかし、突起部は、支柱の周囲を任意の形状で形成することができ、特に限定されるものではない。
【0145】
また、特開平9−73071号公報では、パネルを支持するための突起部は3点必要である。このように、3点の突起部で液晶パネルを支持する構成は、大きな表示装置では、有効に歪みを回避することができる。
【0146】
これに対して、本発明では、載置面に対してパネル20を垂直方向に支持する突起部は、2つの補助用突起部9a・9bだけで済み、小型のフレーム1およびパネル20を用いる投射型液晶表示装置において本発明は特に有効である。
【0147】
次に上記した表示装置を用いて、3板式の投射型液晶表示装置を構成した場合の色ずれの低減効果について説明する。
【0148】
図9(a)(b)(c)は、3板式の投射型液晶表示装置の光学系の一部を説明する説明図である。3板式の投射型液晶表示装置では、3つの液晶パネルを用いて、それぞれの液晶パネルに赤、青、緑の像を作成し、この3つの像を合成することにより、画像が作り出されている。液晶パネル100には青(B)の像が、液晶パネル101には緑(G)の像が、液晶パネル102には赤(R)の像が作成されるようになっている。
【0149】
液晶パネル100、液晶パネル101および液晶パネル102は、この順で、クロスダイクロイックプリズム(プリズム)103の3面を囲むように設けられている。従って、液晶パネル100と液晶パネル102との間には、プリズム103が設けられている。
【0150】
プリズム103とは、入射された光の、特定の波長のみを反射させて、他は透過させることができるプリズムのことである。プリズム103は、入射光を反射させる場合は、光学的に水平な方向に光を屈折させる。プリズム103には、赤の貼り合わせ面104と青の貼り合わせ面105が設けられている。
【0151】
そして、図9(a)に示すように、青の光(像)は、青の貼り合わせ面105で90°屈折するようになっている。また、図9(b)に示すように、赤の光(像)は、赤の貼り合わせ面104で90°屈折するようになっている。従って、これらの図中の丸印からスキャンが開始されたときには、プリズム103を介して投影される青の像および赤の像は、元の像に対して、左右が逆転して形成されている。しかし、緑の光(像)は、図9(c)に示すように、プリズム103内では屈折せずにストレートに出てくるので、元の像に対して左右が逆転しないで形成されている。従って、上記3つの像を合成したときに、色の再現性があまりよくない。
【0152】
そこで、色再現性のよい画像を形成するには、液晶パネルのスキャン開始位置を変える必要がある。具体的な方法としては、緑の像のスキャン開始位置を変える、または、赤と青との像のスキャン開始位置を変える方法が挙げられる。
【0153】
図10(a)(b)(c)は、緑の像のスキャン開始位置を変えた光学系の説明図である。青の像および赤の像については、図10(a)、図10(b)に示すようにスキャン開始位置は変更されていない。しかし、緑の像については、図10(c)に示すように、スキャン開始位置を変更している。このように、緑の像のスキャン開始位置を変えることにより、3色の像の形成方向が一致するので、色再現性のよい画像を形成することができる。
【0154】
最終的には、プロジェクションレンズ(図示せず)で画像は逆転されることになる。従って、これを考慮して左右方向(図9、10では矢印の形成されている方向)および上下方向(図9、10では矢印の形成されている方向に対して垂直な方向)の決定が行われ、色再現性のよい画像が形成される。
【0155】
ところで、液晶パネルの熱膨張による画像のずれは、上記のようにスキャン開始位置を変更しても簡単には改善することができない。例えば、液晶パネルの左右のどちらか一方を固定して反対側を膨張フリーにできれば、上記の画素ずれを改善することは可能であるが機構的に複雑でコストアップとなる。
【0156】
これに対して、本表示装置では、パネル20の長辺の中心に、基準用支柱6a・6bを設けている。そのため、パネル20の熱膨張または熱収縮の方向が中心軸(基準用支柱6a・6b同士を結んだ線上)を境に2分することができる。これにより、上記中心軸を中心にして、左右均等に各色の液晶パネルが熱膨張または熱収縮するので色ずれのない画像を表示することができる。
【0157】
また、表示装置が、投射型液晶表示装置においては、従来の総画素数がXGAやSVGA程度の液晶パネルでは、画素ずれやパネルのずれは、あまり問題にならなかった。しかし、液晶パネルの小型化、高精細化および映像(画像)の高品質化を図るには、画素ずれやパネルのずれが問題になる。本発明の表示装置では、実装精度を向上させ、かつ、熱膨張または熱収縮の影響を軽減することにより、色ずれのない、高品質の画像を表示することができる。
【0158】
また、本表示装置は、上記支柱と突起部との間に樹脂が充填されていることが好ましい。突起部と支柱との間を樹脂で充填することにより、案内部21と支柱との間を埋めることができる。また、補助用支柱8a・8bと補助用突起部9a・9bとの間に充填する樹脂として軟性の樹脂13(硬化後比較的柔らかい樹脂)を用いることにより、熱によるフレーム1とパネル20とに膨張が発生した際に、補助用突起部9a・9bが形成されている方向(長辺方向)ではパネルにかかる曲げモーメントを効率よく逃がすことができる。
【0159】
また、本表示装置では、パネル20とフレーム1との隙間をUV硬化樹脂等を用いて固定していないので、UV硬化樹脂等が熱膨張または熱収縮によりクラックや変形することがない。
【0160】
次に、本表示装置の製造方法について説明する。
【0161】
本表示装置のフレーム1の製造例としては、例えば、従来のフレームを製造する際に、本発明の主たる特徴点である支柱をフレームと一体成形することにより、容易に形成することができる。上記のように一体成形することにより、支柱の位置が正確なフレーム1を容易に作りだすことができるので、従来のように、パネルを載置する際に、画像処理装置を用いてパネルの載置位置の位置決めを行う必要がない。従って、パネル20を正確かつ容易に載置することができる。
【0162】
また、パネル20の案内部21(開口部21aおよび切り欠き21b、21c、21d)の作成方法としては、所定の位置に穴(円形開口部)を設け、上記穴の近傍でパネル20を切断することにより、開口部21aを作成することができる。また、切り欠き21b、21c、21dは、所定の位置に穴(円形開口部)を開けておき、ダイシング工程において、円形開口部の中心を通るようにパネル20を切断すればよい。
【0163】
上記案内部21の作成方法としては、特に限定されるものではない。例えば、案内部21をダイシング工程前に形成してもよく、ダイシング工程後に形成してもよい。
【0164】
パネル20をフレーム1に実装して表示装置を製造する方法の例について、以下に説明する。
【0165】
まず、フレーム1に設けられている溝10a・10bに樹脂12を充填する。また、溝11a・11bには、軟性の樹脂13を充填する。
【0166】
次に、パネル20の開口部21aおよび切り欠き21b、21c、21dをフレーム1の基準用支柱6a・6bおよび補助用支柱8a・8bの側面に沿って、パネル載置面2に載置する。このとき、パネル20が補助用突起部9a・9bに当接するまで挿入する。
【0167】
次に、基準用支柱6a・6bと開口部21aおよび切り欠き21bとの間の隙間に、パネルの、パネル20を載置している面の裏側から樹脂(図示せず)を充填する。そして、各樹脂を硬化させる。これにより、パネル20は、フレーム1に載置され固定される(収容される)。
【0168】
また、溝10a・10bに樹脂12を充填する方法としては、予め溝10a・10bに樹脂注入用の穴を形成しておき、パネル20を載置した後に、樹脂注入用の穴から樹脂を注入してもよい。
【0169】
上記の方法によって、表示装置が製造される。
【0170】
以上のように本表示装置の製造方法は、画像を表示するパネル20がフレーム1に載置される表示装置の製造方法において、上記フレーム1のパネル載置面2から突出して形成される複数の支柱と上記パネル20で対応する位置に、各支柱に沿ってパネル20を案内するとともに、パネル平面方向の移動を規制するための複数の案内部21を形成する工程と、上記各支柱に沿って上記パネル20を移動させ、上記パネル20を上記フレーム1に載置する工程と、上記各案内部21と上記各支柱とを樹脂によって固定する工程とを有している構成である。
【0171】
上記の構成によれば、パネル20をフレーム1に載置する際に、パネル20の案内部21は、支柱に沿って移動する。つまり、案内部21は、パネル平面方向の移動を規制する形状になっており、支柱に沿って移動するので、パネル平面方向の移動は規制される。これにより、パネル20のフレーム1に対するパネル平面方向の位置が規定され、パネル20をフレーム1に、正確に載置できる。さらに、パネル20の案内部21は、支柱に対応する位置に設けられているので、案内部21を支柱に沿って移動させることによりパネル20を容易かつ正確な位置に載置できる。そして、各案内部21と上記各支柱とを樹脂によって固定することにより、容易かつ正確にパネル20がフレーム1に載置された表示装置を製造することができる。
【0172】
本表示装置の製造方法は、フレーム1の長辺に形成されている支柱は、パネル20の収容位置を決める基準用支柱6a・6bであり、上記基準用支柱6a・6bは、フレーム1に円錐台形状で形成されていることが好ましい。
【0173】
上記の構成によれば、上記支柱は、円錐台形をしている。従って、パネル20をフレーム1に挿入する際には、支柱の直径が小さい部分から、案内部21を案内すればよいので容易にパネル20をフレーム1に挿入できる。
【0174】
また、本表示装置では、基準用支柱6a・6bの形状が円錐台の形状になっている。すなわち、図3(b)に示すように、パネル載置面2から高さ方向に遠ざかるにつれて、基準用支柱6a・6bの直径は小さくなっている。これにより、パネル20をフレーム1に挿入し易くなっている。
【0175】
具体的に説明すると、補助用支柱8a・8bと切り欠き21c・21dとの直径の差は、1〜2mm程度設けられている。しかし、基準用支柱6a・6bの最大の直径(基準用支柱6a・6bの根元の部分)と開口部21aおよび切り欠き21bの直径との差は、数十μm〜0.1mm程度である。本表示装置では、基準用支柱6a・6bは、円錐台形であり、基準用支柱6a・6bの先(根元と逆の位置)は、直径が小さくなっているので、パネル20をフレーム1に、より挿入し易くなっている。
【0176】
なお、開口部21aおよび切り欠き21bと切り欠き21c・21dとの形状が半円形である場合では、次に説明する効果がえられる。
【0177】
図11は、案内部21が全て半円形(切り欠き)であるパネル20’を挿入するフレーム1’の平面図である。図12は、上記パネル20’の平面図である。パネル20’およびフレーム1’は、パネル20の開口部21aを切り欠き21a’に変更、および、フレーム1の基準用支柱6aを基準用支柱6a’に変更した以外は、図1、2と同様の構成である。
【0178】
図12に示すように、パネル20’の4辺上には、半円形の案内部21(切り欠き21a’、21b、21cおよび21d)が形成されている。また、図11に示すように、フレーム1’には、半円形の案内部21が挿入されるように、各支柱が配置されている(図11の破線は、パネル20が載置される位置を示している)。
【0179】
この案内部21が全て半円形であるパネル20’の製造においては、図13に示すように、パネル基板に1つの円形開口部30を形成して、円形開口部30を通るダイシングライン50でこのパネル基板を切断することで、各パネル20’ごとに半円形開口部(切り欠き21a’、21b、21cおよび21d)を形成することができる。従って、案内部21の形成工程をより少なくすることができる。
【0180】
本表示装置は、投射型表示装置に用いられる液晶表示装置において、フレームに液晶パネル(パネル)部を支持する際、パネルに開けられた複数個の穴(又は半円)とフレームに形成された同数の支柱を形成し、各支柱へパネルに開けられた穴(又は半円)を挿入することで容易に実装できる構成でもよい。
【0181】
また、本表示装置は、実装されたパネルは、フレーム(樹脂フレーム)に形成された複数本の支柱と適度な位置関係を保ち、フレームとパネルとの膨張率の違いから発生する膨張収縮からパネルを保護する構成でもよい。
【0182】
また、本表示装置は、パネルを支持するためにフレームに形成された複数の支柱のうち、パネルが取り付けられた状態の縦方向(Y軸方向)のY軸線上の2本の支柱を実装時の位置決めに使用する基準用支柱とする構成でもよい。
【0183】
ここで、縦方向とは、パネルの短辺方向のことである。
【0184】
また、本表示装置は、基準用支柱はモジュールの横方向(X軸方向)の中心であり、パネルの画面中心に位置する構成でもよい。
【0185】
ここで、横方向とは、パネルの長辺方向のことである。
【0186】
また、フレームの基準用支柱は、円柱上で僅かなテーパを持ち、該当する案内部の直径より約0.1mm小さい直径で設計されている構成でもよい。
【0187】
また、本表示装置は、パネルを支持するためにフレームに形成された複数個の支柱のうち、基準用支柱以外の支柱に挿入するパネルの穴は、基準用支柱用の穴より許容度の大きな直径で形成されている構成でもよい。
【0188】
また、本表示装置は、パネルを支持するために形成された複数本の支柱のうち、基準用支柱以外の支柱は、パネル載置面の垂直位置(焦点方向)を決めるための受け用段部(堤防)をもつ構成でもよい。
【0189】
また、本表示装置は、パネルを支持するために形成された複数本の支柱のうち、基準用支柱のパネル載置面と接触する堤防はある程度の距離をおいて位置するところに形成されている構成でもよい。
【0190】
また、フレームの基準用支柱の根元とそれ以外の支柱との堤防には、パネル固着用樹脂の液溜まりを形成している構成でもよい。
【0191】
なお、フレームにパネルを載置した表示装置を有する液晶プロジェクタは、強力な光源を備えており、反射鏡等で構成される光学系により、光源からの光束を有効に表示装置に照射して画像を表示するようになっている。
【0192】
そして、表示装置における光源とパネルとの間の光路中には、熱線(赤外線)をカットするフィルターが設けられており、このフィルターがパネルの発熱を抑えている。しかし、それでも、光源から光が連続的に照射されるとパネルは、かなりの熱を持つことになる。そして、このパネルの熱によりパネルを支持しているフレームは膨張する。また、フレームの膨張よりも膨張する度合いは小さいが、パネル自体も熱によって膨張する。
【0193】
このとき、パネルをフレームに堅固に固定すると、パネルに比べて熱膨張率の大きなフレームは、膨張・収縮を繰り返し、固着部に疲労からくるクラックや変形が生じるという問題がある。
【0194】
つまり、パネルとフレームとのうち、一方は、他方に対して相対的な膨張となるが、上記両者を堅固に固定すると、上記両者の膨張率の違いにより、時間経過とともに接着部(固着部)に亀裂や剥離が生じる。
【0195】
また、表示装置の使用後には、光が照射されなくなり、パネルとフレームとは放熱する。このとき、膨張していたパネルとフレームとは収縮するため、上記両者を堅固に固定していると、その収縮の度合いの違いにより、上記接着部に亀裂や剥離が生じることになる。
【0196】
しかし、本表示装置では、パネル20と側壁3との隙間を広範囲に渡って樹脂を充填しておらず、接着部の亀裂や剥離を生じさせることはない。
【0197】
また、本表示装置は、昨今の表示装置の小型化によるパネルとフレームとの接着力が小さくなるという問題も解決されている。本表示装置では、パネル20は、基準用支柱6a・6bおよび補助用突起部9a・9bによって、支持されているので、パネル20はフレーム1にしっかりと固定することができる。
【0198】
また、基準用支柱6a・6bおよび補助用突起部9a・9bによって、パネル20が支持されることにより、熱膨張・熱収縮が起きても、パネル20の中心とフレーム1画面開口部4の中心とを常に一致させることができる(画面中心の対称性を確保している)。
【0199】
パネルの載置において、熱膨張収縮を考慮した精度の良い樹脂フレーム(フレーム)に精度よく切断されたパネルを載置することが理想的であるが、これは、不可能である。従って、通常、パネルは、フレームよりも小さく設計されており、このことは、パネルのフレームに対する載置位置を決める最大の欠点である。
【0200】
また、パネルがフレームに窮屈な程度に載置されることを見越して設計されることもある。しかし、パネルの載置位置の精度を上げようとすると、上記方法は、表示装置を小型化、高精細化するにつれて限界がある。
【0201】
従ってフレームとパネルとは、UV樹脂または自然硬化型、熱硬化型の樹脂で固着するのが一般的である。しかし、樹脂は、固まる際に収縮する。つまり、樹脂でフレームとパネルとを広範囲に渡り固着する(樹脂とフレームとの隙間に広範囲に渡り樹脂を充填する)と、樹脂の硬化後にパネルには、引張り応力が働くことになる。このため、引張り応力を逃がすには、機構上の工夫と樹脂の選定とが必要である。
【0202】
しかし、本発明では、樹脂を塗布するのは、各支柱の根元の部分のみであり、広範囲に渡って塗布しない。従って、上記のような引張り応力にも対応できる表示装置を実現することができる。
【0203】
【発明の効果】
本発明の表示装置(本表示装置)は、以上のように、上記フレームには、パネル載置面から突出する複数の支柱が設けられる一方、上記パネルには、上記各支柱と対応する位置に、各支柱に沿ってパネルを案内するための複数の案内部が設けられており、上記各案内部が上記各支柱によってパネル平面方向の移動が規制されるような形状を有しており、上記複数の案内部は、上記パネルと上記フレームのパネル載置面との間に隙間が形成されるように、樹脂を介して上記支柱と固定されている構成である。
【0204】
案内部は、パネル平面方向の移動を規制する形状になっており、支柱に沿って移動するので、パネル平面方向の移動が規制される。これにより、パネルのフレームに対するパネル平面方向の位置が規定され、パネルは、正確に載置される。さらに、パネルの案内部は、支柱に対応する位置に設けられているので、案内部を支柱に沿って移動させることによりパネルを容易かつ正確な位置に載置できるという効果を奏する。
【0205】
本表示装置は、以上のように、上記複数の案内部の少なくとも1つは、対応する支柱に挿入される開口部で構成されていることが好ましい。
【0206】
案内部が開口部で構成されている場合、開口部を支柱に挿入することにより、上記支柱に沿ってパネルを確実に案内することができる。また、開口部は支柱からパネル平面方向に外れることがないので、パネルのパネル平面方向の移動が確実に規制され、上述した本発明の効果をより確実なものとすることができるという効果を奏する。
【0207】
本表示装置は、以上のように、上記複数の案内部の少なくとも1つが、対応する支柱の側面の一部を覆う切り欠きで構成されていることが好ましい。
【0208】
上記の構成によれば、切り欠きが対応する支柱の側面の一部を覆うので、上記支柱に沿ってパネルを確実に案内することができる。また、切り欠きが支柱の側面の一部を覆うことで、切り欠きのパネル平面方向の移動が支柱によって確実に規制されることになり、これによって、パネルのパネル平面方向の移動が確実に規制される。その結果、上述した本発明の効果をより確実なものとすることができるという効果を奏する。
【0209】
本表示装置は、以上のように、上記複数の案内部が、上記パネルと上記フレームのパネル載置面との間に隙間が形成されるように、樹脂を介して上記支柱と固定されていることが好ましい。
【0210】
例えば、フレームが熱膨張あるいはその後収縮したときに、パネル載置面に直接パネルを載置した場合に比べて、パネルが受ける上記フレームの熱膨張または収縮の影響を低減することができる。これにより、フレームの熱膨張または収縮からパネルを確実に保護することができるという効果を奏する。
【0211】
本表示装置は、以上のように、上記複数の支柱は、パネルの載置位置を規定する2本の基準用支柱を含んで構成されていることが好ましい。
【0212】
それゆえ、2本の基準用支柱のみが、フレームの載置位置を規定しているので、より容易にパネルの載置位置を規定することができるという効果を奏する。
【0213】
本表示装置は、以上のように、上記各基準用支柱は、長方形状のパネルがフレームに載置されたときに、上記パネルの各長辺の中心同士を結ぶ線上にそれぞれ設けられていることが好ましい。
【0214】
それゆえ、各基準用支柱が上述のように配置されることにより、フレームが熱膨張または収縮した場合でも、パネルの配置のバランスを、長方形状のパネルの長辺方向および短辺方向において確実に維持することができる。その結果、例えば、本発明の表示装置を異なる色(例えばRGB)ごとに設け、各色の表示画像をプリズムにて合成して投影する投射型の表示装置を構成した場合でも、各色の画像の色ずれが生じるのを抑えることができ、クリアな画質を得ることができるという効果を奏する。
【0215】
本表示装置は、以上のように、上記各基準用支柱は、断面円形である一方、上記各基準用支柱に対応する各案内部は、断面円形の開口部および断面半円の切り欠きであり、上記各基準用支柱の先端部の直径は、対応する案内部の直径よりも小さいことが好ましい。
【0216】
それゆえ、開口部からなる案内部を一方の基準用支柱に確実に挿入することができ、また、切り欠きからなる案内部を他方の基準用支柱の周囲に確実に沿わせることができる。これにより、パネルを各基準用支柱に沿って確実に移動させることができるという効果を奏する。
【0217】
本表示装置は、以上のように、上記パネルを上記フレームに載置したときに、上記各支柱との間に隙間が形成されるような形状で、対応する案内部がそれぞれ形成されていることが好ましい。
【0218】
それゆえ、各支柱が熱膨張した場合でも、その熱膨張を上記隙間で吸収することができる。これにより、各支柱の熱膨張により上記パネルが破損するのを回避することができるという効果を奏する。
【0219】
本表示装置は、以上のように、上記パネルを上記フレームに載置したときに、各基準用支柱以外の支柱とこれらに対応する案内部との間に形成される隙間が、各基準用支柱とこれらに対応する案内部との間に形成される隙間よりも大きくなるように、各案内部が形成されていることが好ましい。
【0220】
それゆえ、パネルのフレームに対するパネル平面方向の位置規定を、基準用支柱とこれに対応する案内部とで行いながら、パネルを各支柱に沿って容易にフレームに載置することができる。また、基準用支柱以外の支柱(補助用支柱)に対応する案内部の形成精度を、基準用支柱に対応する案内部の形成精度ほど高精度に保つ必要がなく、補助用支柱に対応する案内部を容易に形成することができるという効果を奏する。
【0221】
本表示装置は、以上のように、上記フレームにおける各支柱の周囲には、上記各支柱とパネルの各案内部とを固定するための樹脂をせき止める壁部が、パネル載置面から突出して設けられていることが好ましい。
【0222】
それゆえ、上記樹脂は壁部でせき止められ、パネル載置面に広がることがなくなるので、上記応力の発生を抑えることができる。また、上記樹脂の流出が壁部にて止められるので、上記樹脂を無駄に使用しなくても済むという効果を奏する。
【0223】
本表示装置は、以上のように、上記壁部のうち、各基準用支柱以外の支柱に対応する壁部のみが、パネルをフレームに載置したときに上記パネルを支持していることが好ましい。
【0224】
それゆえ、パネルをフレームに載置したときには、パネルは上記壁部によって支持される。これにより、パネルの載置位置をパネル載置面の垂直方向において規定することができるという効果を奏する。
【0225】
本表示装置は、以上のように、上記各基準用支柱に対応する壁部は、上記各基準用支柱以外の支柱に対応する壁部よりも、突出方向の高さが低いことが好ましい。
【0226】
それゆえ、各壁部の突出方向の高さが上述のように規定されていることにより、パネルをフレームに載置したときには、パネルは基準用支柱以外の支柱に対応する壁部のみで支持される。これにより、各基準用支柱を結ぶ方向のフレームの歪みからパネルを保護することができるなど、上述の効果を確実に得ることができるという効果を奏する。
【0227】
本表示装置の製造方法は、以上のように、画像を表示するパネルがフレームに載置される表示装置の製造方法において、上記フレームのパネル載置面から突出して形成される複数の支柱と上記パネルで対応する位置に、各支柱に沿ってパネルを案内するとともに、パネルの平面方向の移動を規制するための複数の案内部を形成する工程と、上記各支柱に沿って上記パネルを移動させ、上記パネルを上記フレームに載置する工程と、上記各案内部と上記各支柱とを樹脂によって固定する工程とを有している構成である。
【0228】
それゆえ、案内部は、パネル平面方向の移動を規制する形状になっており、支柱に沿って移動させるので、パネル平面方向の移動は規制される。これにより、パネルのフレームに対するパネル平面方向の位置が規定され、パネルをフレームに、正確に載置できる。さらに、パネルの案内部は、支柱に対応する位置に設けられているので、案内部を支柱に沿って移動させることによりパネルを容易かつ正確な位置に載置できる。そして、各案内部と上記各支柱とを樹脂によって固定することにより、容易かつ正確にパネルがフレームに載置された表示装置を製造することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態における表示装置のフレームの平面図である。
【図2】本発明の実施の一形態における表示装置のパネルの平面図である。
【図3】(a)は、上記フレームの基準用支柱付近を拡大したパネル載置面の平面図であり、(b)は、パネル載置面における基準用支柱付近の断面図である。
【図4】図1のフレームにパネルが載置されているときの、フレームのA−A’線矢視断面図である。
【図5】パネル載置面に形成されている補助用突起部にパネルが載置されているフレームの断面図である。
【図6】図1のフレームにパネルが載置されているときの、フレームのB−B’線矢視断面図である。
【図7】基準用支柱の周囲に形成された溝に樹脂が充填されているフレームの断面図である。
【図8】補助用支柱の周囲に形成された溝に軟性の樹脂が充填されているフレームの断面図である。
【図9】3板式投射型液晶表示装置において、(a)は、液晶パネルからクロスダイクロイックプリズムを介して青の像が投影される原理を説明するための説明図であり、(b)は、液晶パネルからクロスダイクロイックプリズムを介して赤の像が投影される原理を説明するための説明図であり、(c)は、液晶パネルからクロスダイクロイックプリズムを介して緑の像が投影される原理を説明するための説明図である。
【図10】3板式投射型液晶表示装置において、(a)は、図9(a)と同じスキャン開始位置からスキャンを開始したときに青の像が投影される様子を示す説明図であり、(b)は、図9(b)と同じスキャン開始位置からスキャンを開始したときに赤の像が投影される様子を示す説明図であり、(c)は、図9(c)と異なるスキャン開始位置からスキャンを開始したときに緑の像が投影される様子を示す説明図である。
【図11】全ての辺に切り欠きが設けられているパネルを載置するフレームの平面図である。
【図12】上記パネルの平面図である。
【図13】上記パネルを並設した切断前のパネル基板を示した平面図である。
【図14】従来の小型液晶表示装置のパネルが載置されたフレームの平面図である。
【図15】従来の中型液晶表示装置のパネルが載置されたフレームの平面図である。
【符号の説明】
1、1’ フレーム
2 パネル載置面
6a、6b 基準用支柱(支柱)
7a、7b 基準用突起部(壁部)
8a、8b 補助用支柱(支柱)
9a、9b 補助用突起部(壁部)
10a 溝
10b 溝
11a 溝
11b 溝
20 パネル
20’ パネル
21 案内部
21a 開口部(案内部)
21a’ 切り欠き(案内部)
21b 切り欠き(案内部)
21c 切り欠き(案内部)
21d 切り欠き(案内部)
Claims (16)
- 画像を表示するパネルがフレームに載置される表示装置において、
上記フレームには、パネル載置面から突出する複数の支柱が設けられる一方、上記パネルには、上記各支柱と対応する位置に、各支柱に沿ってパネルを案内するための複数の案内部が設けられており、
上記各案内部が上記各支柱によってパネル平面方向の移動が規制されるような形状を有しており、
上記複数の案内部は、上記パネルと上記フレームのパネル載置面との間に隙間が形成されるように、樹脂を介して上記支柱と固定されていることを特徴とする表示装置。 - 画像を表示するパネルがフレームに載置される表示装置において、
上記フレームには、パネル載置面から突出する複数の支柱が設けられる一方、上記パネルには、上記各支柱と対応する位置に、各支柱に沿ってパネルを案内するための複数の案内部が設けられており、
上記各案内部が上記各支柱によってパネル平面方向の移動が規制されるような形状を有しており、
上記複数の支柱は、パネルの載置位置を規定する2本の基準用支柱を含んで構成されており、
上記各基準用支柱は、断面円形である一方、上記各基準用支柱に対応する各案内部は、断面円形の開口部および断面半円の切り欠きであり、
上記各基準用支柱の先端部の直径は、対応する案内部の直径よりも小さいことを特徴とする表示装置。 - 画像を表示するパネルがフレームに載置される表示装置において、
上記フレームには、パネル載置面から突出する複数の支柱が設けられる一方、上記パネルには、上記各支柱と対応する位置に、各支柱に沿ってパネルを案内するための複数の案内部が設けられており、
上記各案内部が上記各支柱によってパネル平面方向の移動が規制されるような形状を有しており、
上記パネルを上記フレームに載置したときに、上記各支柱との間に隙間が形成されるような形状で、対応する案内部がそれぞれ形成されていることを特徴とする表示装置。 - 画像を表示するパネルがフレームに載置される表示装置において、
上記フレームには、パネル載置面から突出する複数の支柱が設けられる一方、上記パネルには、上記各支柱と対応する位置に、各支柱に沿ってパネルを案内するための複数の案内部が設けられており、
上記各案内部が上記各支柱によってパネル平面方向の移動が規制されるような形状を有しており、
上記フレームにおける各支柱の周囲には、上記各支柱とパネルの各案内部とを固定するための樹脂をせき止める壁部が、パネル載置面から突出して設けられていることを特徴とする表示装置。 - 上記複数の案内部の少なくとも1つは、対応する支柱に挿入される開口部で構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
- 上記複数の案内部の少なくとも1つは、対応する支柱の側面の一部を覆う切り欠きで構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
- 上記複数の案内部は、上記パネルと上記フレームのパネル載置面との間に隙間が形成さ れるように、樹脂を介して上記支柱と固定されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
- 上記複数の支柱は、パネルの載置位置を規定する2本の基準用支柱を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 上記各基準用支柱は、長方形状のパネルがフレームに載置されたときに、上記パネルの各長辺の中心同士を結ぶ線上にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
- 上記各基準用支柱は、断面円形である一方、上記各基準用支柱に対応する各案内部は、断面円形の開口部および断面半円の切り欠きであり、
上記各基準用支柱の先端部の直径は、対応する案内部の直径よりも小さいことを特徴とする請求項8または9に記載の表示装置。 - 上記パネルを上記フレームに載置したときに、上記各支柱との間に隙間が形成されるような形状で、対応する案内部がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の表示装置。
- 上記パネルを上記フレームに載置したときに、各基準用支柱以外の支柱とこれらに対応する案内部との間に形成される隙間が、各基準用支柱とこれらに対応する案内部との間に形成される隙間よりも大きくなるように、各案内部が形成されていることを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
- 上記フレームにおける各支柱の周囲には、上記各支柱とパネルの各案内部とを固定するための樹脂をせき止める壁部が、パネル載置面から突出して設けられていることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の表示装置。
- 上記壁部のうち、各基準用支柱以外の支柱に対応する壁部のみが、パネルをフレームに載置したときに上記パネルを支持していることを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
- 上記各基準用支柱に対応する壁部は、上記各基準用支柱以外の支柱に対応する壁部よりも、突出方向の高さが低いことを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
- 上記基準用支柱がテーパ形状であることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
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