JP3675648B2 - 受光素子ユニット,デジタル映像入力装置およびデジタル映像入力方法 - Google Patents

受光素子ユニット,デジタル映像入力装置およびデジタル映像入力方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光素子で生成したアナログデータをデジタルデータに変換して映像データとして入力する受光素子ユニット、デジタル映像入力装置およびデジタル映像入力方法に関し、より詳細には、受光した光の強度に応じて受光素子で光電変換を行って生成したアナログデータ(電圧値)の変化量に基づいて映像データの生成有無を判定した後、映像データの入力を行う受光素子ユニット、デジタル映像入力装置およびデジタル映像入力方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のCCDカメラ等のデジタル映像入力装置では、受光した光の強度に応じて光電変換を行うCCD(固体撮像素子または受光素子)をマトリックス状に配列し、所定のサンプリング周期で走査して各CCDで生成された電圧値(アナログデータ)を順番に取り出し、デジタルデータに変換して映像データとして入力している。
【0003】
したがって、1回の走査で入力される映像データは、マトリックス状に配列された各CCDに対応した映像データである。換言すれば、マトリックス状に配列された全CCDを1画面として、1回の走査で1画面分の映像データを入力する。例えば、デジタル映像入力装置がデジタルカメラの場合には、1回の走査で入力した1画面分の映像データが1枚の静止画に相当する。また、デジタル映像入力装置がビデオカメラの場合には、単位時間当たり数十回の走査を連続して行って、単位時間当たり数十画面分の映像データ(すなわち、動画)を入力している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術によれば、マトリックス状に配列した各CCDを所定のサンプリング周期で走査して得たアナログデータ(電圧値)に基づいて、1画面分の映像データを無条件に生成して入力する構成であるため、以下の問題点があった。
【0005】
第1に、本来の撮影の目的は、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化を映像データとして記録することであるが、従来の走査線方式によれば、撮影対象物または撮影対象空間に変化がない場合(すなわち、映像の変化がない場合)でも、撮影対象物または撮影対象空間の状態を所定のサンプリング周期で無条件で走査して、映像データを生成・入力するため、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)も無条件に生成・入力するという問題点があった。特に、撮影対象物または撮影対象空間に変化が少なく、かつ、撮影時間が長い場合には、映像データの情報量が多くなるため、大きな問題となっている。
【0006】
第2に、マトリックス状に配列したCCDで構成される1画面を映像データの入力単位としており、1画面の映像データのうち、特定部分のみの映像が変化する場合でも、1画面分の映像データを生成・入力するため、1画面単位の映像データにおいて、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)を多く生成・入力するという問題点があった。
【0007】
第3に、従来の技術では、各CCDからアナログデータ(電圧値)を取り込むサンプリング周期(換言すれば、映像データを生成・入力する時間間隔)が、予め定められた規格によって制限されている。したがって、例えば、1秒間に60画面(フレーム)分の映像データを入力するサンプリング周期の場合、時間的に最も近接する1画面分の映像データ間でも1/60秒間隔であり、このように入力した映像データをスロー再生した場合、サンプリング周期に応じた時間間隔の画面を時間的に引き延ばして再生することになるため、再生した映像がコマ落としのようになり、動きの滑らかさが損なわれるという問題点があった。なお、単純にサンプリング周期を短くすれば、スロー再生時の滑らかさを改善することができるものの、この場合には、サンプリング周期に応じて映像データの情報量が多くなるという問題点が発生する。
【0008】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)を取り込むことなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化のみを映像データとして生成・入力できるようにすることを目的とする。
【0009】
また、本発明は上記に鑑みてなされたものであって、状態変化のあった映像データをCDD等の受光素子単位で入力可能とすることにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)の生成・入力を回避し、情報量の低減および映像データ入力の効率化を図ることを目的とする。
【0010】
また、本発明は上記に鑑みてなされたものであって、映像データの増加を抑え、かつ、スロー再生時の滑らかさの改善を図ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る受光素子ユニットは、受光した光を光電変換し、該光の強度に応じたアナログデータを出力する受光素子と、前記受光素子からアナログデータを入力し、入力したアナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換手段と、映像データを生成するか否かの判定に使用する基準データを記憶した記憶手段と、前記A/D変換手段からデジタルデータを入力し、前記デジタルデータと前記記憶手段に記憶されている基準データとの差分を求め、前記差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、前記デジタルデータを前記映像データの生成に使用するデジタルデータとして判定する判定手段と、前記判定手段で前記映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、該当するデジタルデータに空間的および時間的データを付加して映像データを生成する映像データ生成手段と、前記判定手段で前記映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、該当するデジタルデータを用いて前記基準データを更新する基準データ更新手段と、を備えたものである。
【0012】
また、請求項2に係る受光素子ユニットは、請求項1記載の受光素子ユニットにおいて、前記映像データ生成手段が、前記受光素子に対して予め設定されている固有のアドレスデータと前記映像データの生成時間を示すタイムコードとを前記デジタルデータに付加して、前記映像データを生成するものである。
【0013】
また、請求項3に係る受光素子ユニットは、請求項2記載の受光素子ユニットにおいて、前記映像データの生成時間が、前記受光素子からアナログデータが出力された時間に基づいて決定されるものである。
【0014】
また、請求項4に係るデジタル映像入力装置は、受光した光を光電変換し、該光の強度に応じたアナログデータを出力する複数の受光素子と、前記複数の受光素子からアナログデータを入力し、各受光素子のアナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換手段と、前記受光素子毎に、映像データを生成するか否かの判定に使用する基準データを記憶した記憶手段と、前記A/D変換手段から各受光素子に対応したデジタルデータを入力し、前記受光素子毎に、前記デジタルデータと前記記憶手段に記憶されている基準データとの差分を求め、前記差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、該当する受光素子のデジタルデータを映像データの生成に使用するデジタルデータとして判定する判定手段と、前記判定手段で前記映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、前記受光素子毎に予め設定されている固有のアドレスデータと前記映像データの生成時間を示すタイムコードとを前記デジタルデータに付加して、該当する受光素子の映像データとして生成する第1の映像データ生成手段と、前記判定手段で前記映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、前記デジタルデータを用いて該当する受光素子の前記基準データを更新する基準データ更新手段と、を備えたものである。
【0015】
また、請求項5に係るデジタル映像入力装置は、請求項4記載のデジタル映像入力装置において、さらに、前記第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2n ×2n 個存在し、かつ、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを代表するデジタルデータを決定し、前記第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記決定したデジタルデータに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたものである。
【0016】
また、請求項6に係るデジタル映像入力装置は、請求項4記載のデジタル映像入力装置において、さらに、前記第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2n ×2n 個存在する場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、前記第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたものである。
【0017】
また、請求項7に係るデジタル映像入力装置は、請求項4記載のデジタル映像入力装置において、さらに、前記第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2n ×2n 個存在し、かつ、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、前記第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたものである。
【0018】
また、請求項8に係るデジタル映像入力装置は、請求項7記載のデジタル映像入力装置において、さらに、前記第2の映像データ生成手段で生成した前記第1矩形領域の映像データを入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記第1矩形領域のアドレスデータが予め設定した2m ×2m (mは自然数)個の第1矩形領域で構成される第2矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2m ×2m 個存在し、かつ、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、前記第2矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記平均データに付加して、該当する第2矩形領域の映像データを生成する第3の映像データ生成手段を備えたものである。
【0019】
また、請求項9に係るデジタル映像入力装置は、請求項8記載のデジタル映像入力装置において、前記第3の映像データ生成手段を複数直列に配置し、かつ、前記第3の映像データ生成手段毎に、異なるアドレスデータの前記第2矩形領域を設定し、先頭に配置された前記第3の映像データ生成手段から出力される第2矩形領域の映像データを、次段の第3の映像データ生成手段に第1矩形領域の映像データとして入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記第1矩形領域のアドレスデータが予め設定した2m ×2m (mは自然数)個の第1矩形領域で構成される第2矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2m ×2m 個存在し、かつ、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、前記第2矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記平均データに付加して、該当する第2矩形領域の映像データを生成するものである。
【0020】
また、請求項10に係るデジタル映像入力装置は、請求項6または7記載のデジタル映像入力装置において、さらに、前記映像データの解像度を指定する解像度指定手段と、前記解像度指定手段で指定された解像度に基づいて、前記第1矩形領域の大きさを規定するn値を変更するn値変更手段と、前記解像度指定手段で指定された解像度に基づいて、前記第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータを変更するアドレスデータ変更手段と、を備えたものである。
【0021】
また、請求項11に係るデジタル映像入力装置は、請求項4〜10記載の何れか一つのデジタル映像入力装置において、前記映像データの生成時間が、前記受光素子からアナログデータが出力された時間に基づいて決定されるものである。
【0022】
また、請求項12に係るデジタル映像入力装置は、請求項4〜11記載の何れか一つのデジタル映像入力装置において、さらに、前記判定手段の差分閾値を変更する差分閾値変更手段を備えたものである。
【0023】
また、請求項13に係るデジタル映像入力方法は、複数の受光素子が配列された受光部で光を受光し、受光した光の強度に応じて各受光素子で光電変換を行った後、A/D変換して電圧値(デジタルデータ)を生成し、各受光素子の前記電圧値の変化量を累計し、前記変化量の累計値が予め設定した範囲から外れた場合に、その時の電圧値を用いて映像データを生成するものである。
【0024】
また、請求項14に係るデジタル映像入力方法は、複数の受光素子が配列された受光部で光を受光し、受光した光の強度に応じて各受光素子で光電変換を行った後、A/D変換して電圧値(デジタルデータ)を生成し、受光素子毎に、所定のサンプリング周期でサンプリングした今回の電圧値と、前回映像データを生成するのに使用した前回の電圧値とを比較して、(前回の電圧値−今回の電圧値)の絶対値が予め設定した閾値以上である場合に、今回の電圧値を用いて前回の電圧値を更新し、同時に今回の電圧値を用いて映像データを生成するものである。
【0025】
また、請求項15に係るデジタル映像入力方法は、請求項14記載のデジタル映像入力方法において、前記閾値を変更することにより、前記映像データが生成される確率を調整するものである。
【0026】
また、請求項16に係るデジタル映像入力方法は、請求項14記載のデジタル映像入力方法において、前記閾値およびサンプリング周期を変更することにより、前記映像データが生成される確率を調整するものである。
【0027】
また、請求項17に係るデジタル映像入力方法は、複数の受光素子が配列された受光部で光を受光し、受光した光の強度に応じて各受光素子で光電変換を行った後、A/D変換して電圧値(デジタルデータ)を生成する工程と、各受光素子の前記電圧値を入力し、受光素子毎に、前記電圧値と所定の記憶手段に記憶されている該当する受光素子の基準値との差分を求め、前記差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、該当する受光素子の電圧値を映像データの生成に使用する電圧値として判定する判定工程と、前記判定工程で前記映像データの生成に使用する電圧値と判定された場合に、前記電圧値、前記受光素子毎に予め設定されている固有のアドレスデータおよび前記映像データの生成時間を示すタイムコードに基づいて、該当する受光素子の映像データを生成する第1の映像データ生成工程と、前記判定工程で前記映像データの生成に使用する電圧値と判定された場合に、前記電圧値を用いて前記記憶手段に記憶されている該当する受光素子の基準値を更新する基準データ更新工程と、を含むものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の受光素子ユニット、デジタル映像入力装置およびデジタル映像入力方法について、〔実施の形態1〕、〔実施の形態2〕、〔実施の形態3〕、〔実施の形態4〕、〔実施の形態5〕の順で図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
〔実施の形態1〕
▲1▼実施の形態1のデジタル映像入力装置の概略
▲2▼受光素子ユニットの基本的な構成
▲3▼実施の形態1のデジタル映像入力装置の動作
の順で、図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
▲1▼実施の形態1のデジタル映像入力装置の概略
実施の形態1のデジタル映像入力装置(請求項4のデジタル映像入力方法および請求項14、17のデジタル映像入力方法)は、受光素子毎に、所定のサンプリング周期でサンプリングした今回の電圧値と、前回映像データを生成するのに使用した前回の電圧値とを比較して、(前回の電圧値−今回の電圧値)の絶対値が予め設定した差分閾値以上である場合に、今回の電圧値を用いて前回の電圧値を更新し、同時に今回の電圧値を用いて映像データを生成して入力するものである。
【0031】
図1は、実施の形態1のデジタル映像入力装置のブロック構成図を示し、受光した光を光電変換し、該光の強度に応じた電圧値(アナログデータ)を出力する複数の受光素子から成る受光部101と、受光部101の複数の受光素子から電圧値を入力し、各受光素子の電圧値(アナログデータ)をデジタルデータに変換するA/D変換部102と、受光素子毎に、映像データを生成するか否かの判定に使用する基準データを記憶した記憶部103と、A/D変換部102から各受光素子に対応したデジタルデータを入力し、受光素子毎に、デジタルデータと記憶部103に記憶されている基準データとの差分を求め、差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、該当する受光素子のデジタルデータを映像データの生成に使用するデジタルデータとして判定すると共に、映像データの生成に使用するデジタルデータと判定した場合に、デジタルデータを用いて記憶部103の該当する受光素子の基準データを更新する判定・基準データ更新部104と、判定・基準データ更新部104で映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、受光素子毎に予め設定されている固有のアドレスデータと映像データの生成時間を示すタイムコードとをデジタルデータに付加して、該当する受光素子の映像データとして生成する第1の映像データ生成部105とを有している。
【0032】
なお、図1では、説明を簡単にするために本発明に関係する部分のみを図示するが、当然のことながら、一般的なデジタル映像入力装置が備えている操作表示部や、装置全体の動作制御を行う中央制御部、入力した映像データを記憶する記憶装置、映像データを転送するためのインタフェース装置等を有しているものとする。
【0033】
図2は、実施の形態1の映像データのデータ構造を示し、図示の如く、映像データ201は、判定・基準データ更新部104において映像データの生成に使用するデジタルデータと判定されたデジタルデータ202に、該当する受光素子の固有のアドレスデータ203および映像データの生成時間を示すタイムコード204が付加されている。この実施の形態1の映像データ201は、受光素子の固有のアドレスデータ203が付与されていることからも明らかなように、受光素子毎に独立して生成されるものである。
【0034】
▲2▼受光素子ユニットの基本的な構成
実施の形態1のデジタル映像入力装置では、基本的に、受光素子単位で映像データの生成・入力を行うものであり、図1に示した各部の各機能は、それぞれ受光素子単位で動作するものである。したがって、実施の形態1のデジタル映像入力装置を、受光素子単位でとられた場合の受光素子ユニットの基本的な構成について説明する。
【0035】
図3は、実施の形態1の受光素子ユニットの概略構成を示し、受光素子301と、アンプ302と、A/D変換器303と、乗算器304と、比較回路305と、コントローラ306と、スイッチ回路307と、から構成される。なお、308は中央制御部(図示せず)からの制御信号ライン、309は映像データを転送するためのバスラインを示す。
【0036】
図において、受光素子301は、受光した光を光電変換し、該光の強度に応じた電圧値(アナログデータ)を出力する。アンプ302は、コントローラ306によって調節されたゲインに基づいて、受光素子301から入力したアナログデータを増幅して出力する。
【0037】
A/D変換器303は、アンプ302を介して受光素子301から入力したアナログデータをデジタルデータに変換する。A/D変換器303から出力されたデジタルデータは、先ず、最初に乗算器304を介して比較回路305へ送られる。
【0038】
比較回路305は、内部にレジスタを有しており、該レジスタに映像データを生成するか否かの判定に使用する基準データが保持されている。この基準データが、前回映像データを生成するのに使用した前回の電圧値(ここでは、前回映像データを生成するのに使用したデジタルデータ)に相当する。A/D変換器303から乗算器304を介して比較回路305に送られた今回のデジタルデータは、基準データと比較され、その差分の絶対値が制御線L3を介してコントローラ306から入力した差分閾値以上であれば、今回のデジタルデータを乗算器304を介してスイッチ回路307へ出力すると共に、基準データが保持されているレジスタに今回のデジタルデータを設定して基準データを更新する。
【0039】
スイッチ回路307の一端の入力端子には、比較回路305から出力されたデジタルデータが入力されており、他端の入力端子にはコントローラ306で生成された該当する受光素子301のアドレスデータ、および該当するデジタルデータが受光素子301から出力された生成時間を示すタイムコードが入力されている。一方、コントローラ306は、制御線L6を介してバスライン309の空き状態を監視し、バスライン309が空いていれば、制御線L5を介してスイッチ回路307の出力を切り替えて、アドレスデータ、タイムコード、デジタルデータをバスライン309に出力する。このとき、デジタルデータにアドレスデータおよびタイムコードが付加される。
【0040】
さらに、図において、制御線L1はアンプ302のゲイン調節を行うためのライン、制御線L2はA/D変換器303の特性調節を行うためのライン、制御線L4はアドレスデータおよびタイムコードをデジタルデータに付加するためのライン、制御線L7は制御信号ライン308を介して中央制御部(図示せず)からアンプのゲイン、差分閾値、タイムコード用のクロック信号等を入力するためのラインである。
【0041】
このような構成から明らかなように、図3の受光素子ユニットでは、個々の受光素子301の光電変換特性(すなわち、感度のバラツキ)に併せて、アンプ302のゲイン調節を行うことができる。一般に、CCD等の受光素子は感度のバラツキが避けられないため、このようにアンプ302のゲイン調節を行えることは特に有益である。また、図2に示すように映像データ201中に受光素子301のアドレスデータ203とタイムコード204を含むので、複数の受光素子から入力した映像データを用いて、フィードバック制御を行って各受光素子のゲイン調節を自動的に行うことも可能である。同様にA/D変換器303の特性調節を行えるので、さらに映像データの信頼性・精度の向上を図ることができる。
【0042】
なお、図3の受光素子ユニットは、1個の受光素子301毎に受光素子ユニットを構成する例を示すが、特にこれに限定するものではなく、受光素子301以外をコンロールユニットとしてまとめて、例えば、図4(a)、(b)に示すように、4個の受光素子301や、16個の受光素子301からの出力を1つのコンロールユニット401で処理するように構成しても良い。ただし、この場合にも、各受光素子301毎に固有のアドレスデータが付与された映像データを生成するのは勿論である。
【0043】
▲3▼実施の形態1のデジタル映像入力装置の動作
次に、図1および図5を参照して、実施の形態1のデジタル映像入力装置の動作について説明する。なお、図5は映像データ入力処理の概略フローチャートを示す。
【0044】
先ず、デジタル映像入力装置を用いた撮影が開始されると(S501)、記憶部103に記憶されている基準データを初期化する(S502)。ここで基準データを初期化するのは、一番最初に受光部101から入力された全てのアナログデータを映像データとして生成・入力するためであり、デジタル映像入力装置で静止画を入力する際に必要な処理である。ただし、デジタル映像入力装置で動画のみを入力する場合には必ずしも初期化を行う必要はない。
【0045】
次に、電圧値入力処理を実行して、受光部101から各受光素子の電圧値(アナログデータ)を入力し、A/D変換部102でデジタルデータに変換する(S503)。ここで受光部101から各受光素子の電圧値(アナログデータ)を入力するタイミングは、中央制御部から出力されるタイムコード用のクロック信号(すなわち、サンプリング周期に相当する)に基づいて実行される。ただし、このクロック信号は、従来の走査線方式におけるサンプリング周期(例えば、1/60秒、1/120秒)と比較して、十分速いクロック周波数を有するものである。これは、従来の走査線方式におけるサンプリング周期が、CRT、モニター等のデジタル映像出力装置における規格によって制約されるのに比して、実施の形態1のクロック信号が、CCD等の受光素子の感度に応じて設定できることに由来する。
【0046】
続いて、判定・基準データ更新部104が、受光素子毎に、入力したデジタルデータ電圧値と記憶部103に記憶されている該当する受光素子の基準データ(基準値)との差分を求め、該差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、該当する受光素子のデジタルデータを映像データの生成に使用するデジタルデータとして判定する(S504)。
【0047】
次に、ステップS504で映像データの生成に使用するデジタルデータと判定されたか否かをチェックし(S505)、映像データの生成に使用するデジタルデータと判定されている場合に、該当するデジタルデータを用いて記憶部103に記憶されている該当する受光素子の基準データを更新し(S506)、デジタルデータにアドレスデータおよびタイムコードを付加して映像データを生成し、映像データとして入力する(S507)。続いて、撮影終了か否かを判定し(S508)、撮影終了であれば処理を終了し、撮影終了でなければステップS503に戻る。
【0048】
一方、ステップS505で映像データの生成に使用するデジタルデータと判定されなかった場合には、ステップS503へ戻る。
【0049】
前述したように実施の形態1によれば、受光した光の強度に応じて受光素子で光電変換を行って生成したアナログデータ(電圧値)の変化量に基づいて映像データの生成有無を判定した後、映像データの入力を行うことにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)を取り込むことなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化のみを映像データとして生成・入力できる。
【0050】
また、状態変化のあった映像データをCCD等の受光素子単位で入力可能とすることにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)の生成・入力を回避し、情報量の低減および映像データ入力の効率化を図ることができる。
【0051】
さらに、実施の形態1のデジタル映像入力装置で生成・入力した映像データを、受光素子に対応した数の表示素子を有し、かつ、表示素子単位で映像データの出力が可能な専用のデジタル映像出力装置で映像出力(再生)した場合、映像データ中のアドレスデータに基づいて、対応する表示素子を容易に特定でき、また映像データ中のタイムコードに基づいて表示タイミングを正確に制御できる。
【0052】
また、実施の形態1によれば、映像データの生成タイミングを、従来の走査線方式においてサンプリング周期(例えば、1/60秒、1/120秒)で規定されるような時間間隔によるものではなく、各受光素子から出力される電圧値に基づいて前回の映像データ(デジタルデータ)に変化が発生したと判断された時(すなわち、変化量が差分閾値以上であった時)としているので、周期的な時間間隔によらず、映像に変化があった時点で該当する受光素子の映像データを生成することができる。したがって、映像に変化があったタイミングで映像データ(タイムコードを含む)が生成されているので、従来と比較して再生時の映像の滑らかさが向上する。この映像の滑らかさの向上は、特に、スロー再生時に顕著に現れる。また、従来の走査線方式と比較して、変化のあった映像データのみを生成するので、全体の情報量を低減することができる。換言すれば、映像データの増加を抑え、かつ、スロー再生時の滑らかさの改善を図ることができる。
【0053】
〔実施の形態2〕
実施の形態2のデジタル映像入力装置は、図1で示した実施の形態1のデジタル映像入力装置の第1の映像データ生成部105で生成した受光素子単位の映像データ以外に、所定の矩形領域内の受光素子単位の映像データを1つの映像データにまとめた映像データを生成するようにしたものである。
【0054】
図6は、実施の形態2のデジタル映像入力装置のブロック構成図を示し、第1の映像データ生成部105で生成した各受光素子の映像データを入力し、映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出し、抽出した映像データが2n ×2n 個存在し、かつ、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータとタイムコードとを平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成部601と、判定・基準データ更新部104の差分閾値を変更する差分閾値変更手段としての差分閾値指定部602と、を備えたものである。なお、基本的な構成は実施の形態1と共通につき、ここでは異なる部分のみを説明する。
【0055】
差分閾値指定部602は、判定・基準データ更新部104の差分閾値を変更するためのものであり、例えば、デジタル映像入力装置の有する操作表示部等を利用することができる。差分閾値指定部602で差分閾値を変更することにより、第1の映像データ生成部105で映像データが生成される確率を調整することができる。具体的には、判定・基準データ更新部104において、今回のデジタルデータ(電圧値)と基準データとの差分が差分閾値以上である場合に、映像データの生成に使用するデジタルデータであると判定するので、差分閾値を大きくすると映像データの生成に使用するデジタルデータであると判定される割合が小さくなり、第1の映像データ生成部105で生成される映像データの割合も小さくなる。逆に、差分閾値を小さくすると映像データの生成に使用するデジタルデータであると判定される割合が大きくなり、第1の映像データ生成部105で生成される映像データの割合も大きくなる。また、差分閾値の変更に加えて、クロック信号(サンプリング周期)を変更可能として、差分閾値とクロック信号の両方で映像データが生成される確率を調整するようにしても良い。
【0056】
次に、図7(a)、(b)を参照して、第1の映像データ生成部105で生成した映像データと、第2の映像データ生成部601で生成した映像データの違いについて説明する。同図(a)は、第1の映像データ生成部105で生成した映像データのデータ構造を示し、例えば、受光部101に16個の受光素子が配列されている場合、全ての受光素子から映像データが生成されると、第1の映像データ生成部105からは16個の映像データが出力されることになる。この16の映像データは、それぞれ受光素子に固有のアドレスデータと、生成時間を示すタイムコードと、該当する受光素子のデジタルデータ(電圧値)を有している。換言すれば、第1の映像データ生成部105で生成された映像データは、受光素子単位であり、映像データ中のアドレスデータから1個の受光素子を特定できるものである。
【0057】
同図(b)は、第2の映像データ生成部601で生成した映像データのデータ構造を示し、例えば、受光部101に16個の受光素子が配列されており、かつ、2×2個の受光素子で構成される領域が第1矩形領域として設定されている場合、全ての第1矩形領域から映像データが生成されると、第2の映像データ生成部601からは4個の映像データが出力されることになる。この4個の映像データは、それぞれ第1矩形領域に固有のアドレスデータと、生成時間を示すタイムコードと、該当する第1矩形領域内の4個の受光素子のデジタルデータの平均データ(電圧値)を有している。換言すれば、第2の映像データ生成部601で生成された映像データは、第1矩形領域単位であり、映像データ中のアドレスデータから1個の第1矩形領域(すなわち、該当する第1矩形領域内の4個の受光素子)を特定できるものである。
【0058】
したがって、同図(a)、(b)から明らかなように、第2の映像データ生成部601で生成した映像データを用いることにより、1つの映像データで2n ×2n 個の受光素子に相当するデジタルデータを送ることができる。換言すれば、第1の映像データ生成部105の映像データと比較して情報量を1/(2n ×2n )に低減することができる。
【0059】
以上の構成において、図8のフローチャートを参照してその動作を説明する。なお、基本的な動作は実施の形態1と同様であるため、ここでは異なる部分のみを説明する。
【0060】
図8は、実施の形態2の第2の映像データ生成部の映像データ入力処理フローチャートを示し、第1の映像データ生成部105で生成した各受光素子の映像データを入力し、映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、受光素子のアドレスデータが予め設定した第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出する(S801)。
【0061】
次に、抽出した映像データが2n ×2n 個存在し、かつ、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である否かを判定し(S802)、所定の範囲内であれば、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて(S803)、第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータとタイムコードとを平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成・入力し(S804)、ステップS801へ戻る。
【0062】
このように実施の形態2によれば、第2の映像データ生成部601で複数の受光素子の映像データを1個の第1矩形領域の映像データとしてまとめることができるため、映像データ間の整合をとりながら、全体の映像データの数を効率良く低減することができる。なお、図6では、第1の映像データ生成部105の映像データ(受光素子単位)と、第2の映像データ生成部601の映像データ(第1矩形領域単位)の両方を生成・入力する構成としているが、映像データ(第1矩形領域単位)が生成・入力された受光素子の映像データを無効にするようにしても良く、この場合には、図6において、第1の映像データ生成部105から映像データ(受光素子単位)を第2の映像データ生成部601のみに出力し、第2の映像データ生成部601で映像データ(第1矩形領域単位)の生成に使用しなかった映像データ(受光素子単位)を通過させるように構成することで実現できる。
【0063】
また、この際に使用する差分閾値を変更することにより、映像データが生成される確率を調整可能であるため、デジタル映像入力装置の映像データ入力における感度を調整することができる。
【0064】
なお、実施の形態2では、ステップS803で、2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータから平均データを算出し、ステップS804で、この平均データを用いて第1矩形領域の映像データを生成・入力する例を示しているが、平均データを算出して用いることに代えて、例えば、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータの分布を集計して、最も頻度の高いデジタルデータを2n ×2n 個の映像データを代表するデジタルデータとして決定し、第1矩形領域の映像データを生成するようにしても良い。または、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータの最大値または最小値を用いて第1矩形領域の映像データとしても良い。
【0065】
またこの他にも、第1矩形領域の映像データの求め方は種々考えられるが、最も重要であるのは、2n ×2n 個の映像データが、ある誤差の範囲で同じであれば、解像度のレベルが異なる映像データ(すなわち、解像度が粗い方向の第1矩形領域の映像データ)を生成するという点である。
【0066】
〔実施の形態3〕
図9は、実施の形態3のデジタル映像入力装置のブロック構成図である。実施の形態3のデジタル映像入力装置は、図6で示した実施の形態2のデジタル映像入力装置に、映像データの解像度を指定する解像度指定部901と、解像度指定部901で指定された解像度に基づいて、第1矩形領域の大きさを規定するn値を変更するn値変更部902と、解像度指定部901で指定された解像度に基づいて、第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータを変更するアドレスデータ変更部903とを追加したものである。なお、その他の構成は実施の形態2と共通につき、ここでは異なる部分のみを説明する。
【0067】
解像度指定部901としては、例えば、デジタル映像入力装置の有する操作表示部等を利用することができる。解像度指定部901で指定可能な解像度は、1個の受光素子を1画素単位として指定する最も高解像度のレベル0から順番に、2×2個の受光素子を1画素単位として指定するレベル1、22 ×22 個の受光素子を1画素単位として指定するレベル2、23 ×23 個の受光素子を1画素単位として指定するレベル3、‥‥‥‥、2i ×2i 個の受光素子を1画素単位として指定するレベルi(iは自然数)まで準備されているものとする。
【0068】
n値変更部902は、解像度指定部901で指定された解像度(レベル)に基づいて、第2の映像データ生成部601の第1矩形領域の大きさを規定するn値(2n ×2n のn値)を変更する。例えば、解像度がレベル2の場合には、図10(a)に示すように、n=2に設定して第1矩形領域の大きさを22 ×22 に変更する。また、解像度がレベル3の場合には、図10(b)に示すように、n=3に設定して第1矩形領域の大きさを23 ×23 に変更する。
【0069】
アドレスデータ変更部903は、解像度指定部901で指定された解像度(レベル)に基づいて、第1矩形領域のアドレスデータを変更する。例えば、解像度のレベル0の場合には、パターンAで第1矩形領域のアドレスデータを変更し、解像度のレベル1の場合には、パターンBで第1矩形領域のアドレスデータを変更し、解像度のレベル2の場合には、パターンCで第1矩形領域のアドレスデータを変更する等のように、解像度のレベルiに基づいて異なるパターンのアドレスデータに変更する。これによって第1矩形領域のアドレスデータが解像度に応じた固有のアドレスデータに変更されることになる。
【0070】
以上の構成において、その動作を説明する。先ず、撮影を開始する前に予め解像度指定部901を介して解像度(レベル)を指定すると、n値変更部902およびアドレスデータ変更部903によって第1矩形領域のn値およびアドレスデータが変更される。
【0071】
次に、第2の映像データ生成部601に、第1の映像データ生成部105で生成した各受光素子の映像データが入力されると、映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、受光素子のアドレスデータが変更された第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出する。次に、抽出した映像データが2n ×2n 個存在する場合に、抽出した2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、該当する第1矩形領域の固有のアドレスデータとタイムコードとを平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成・入力する。なお、ここでは、常に平均データを生成するために、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である否かの判定は行わないものとする。
【0072】
前述したように実施の形態3によれば、解像度指定部901、n値変更部902およびアドレスデータ変更部903によって、第2の映像データ生成部601の第1矩形領域の大きさを変更できるので、指定された解像度に応じた映像データを生成することができる。換言すれば、解像度を指定することができ、かつ、解像度に応じて必要な映像データ量を増減することが可能である。
【0073】
〔実施の形態4〕
図11は、実施の形態4のデジタル映像入力装置のブロック構成図である。実施の形態4のデジタル映像入力装置は、図6で示した実施の形態2のデジタル映像入力装置に、第3の映像データ生成部1101を追加したものである。なお、その他の構成は実施の形態2と共通につき、ここでは異なる部分のみを説明する。
【0074】
第3の映像データ生成部1101は、第2の映像データ生成部601で生成した第1矩形領域の映像データを入力し、該映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、第1矩形領域のアドレスデータが予め設定した2m ×2m (mは自然数)個の第1矩形領域で構成される第2矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出し、抽出した映像データが2m ×2m 個存在し、かつ、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、第2矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータとタイムコードとを平均データに付加して、該当する第2矩形領域の映像データを生成する。
【0075】
ここで、例えば、図12(a)に示すように、第2の映像データ生成部601における第1矩形領域の大きさが2×2の受光素子である場合、図12(b)に示すように、第3の映像データ生成部1101の第2矩形領域の大きさを2×2の第1矩形領域の大きさや、図12(c)に示すように、第3の映像データ生成部1101の第2矩形領域の大きさを4×4の第1矩形領域の大きさに設定することができる。
【0076】
実施の形態4のデジタル映像入力装置によれば、このように第2の映像データ生成部601に加えて、第3の映像データ生成部1101で複数の第1矩形領域の映像データを1個の第2矩形領域の映像データとしてまとめることができるため、映像データ間の整合をとりながら、さらに全体の映像データの数を効率良く低減することができる。また、映像データとして、受光素子単位の映像データ、第1矩形領域単位の映像データ、第2矩形領域単位の映像データのように、異なる解像度の映像データを生成することができる。
【0077】
さらに、実施の形態4の変形例として、第3の映像データ生成部1101を複数直列に配置し、かつ、第3の映像データ生成部1101毎に、第2矩形領域のアドレスデータを異ならせて配設し、先頭に配置された第3の映像データ生成部1101から出力される第2矩形領域の映像データを、次段の第3の映像データ生成部1101に第1矩形領域の映像データとして入力し、同様の処理を行って第2矩形領域の映像データを生成するようにしても良い。このような構成とすることにより、映像データ間の整合をとりながら、さらに全体の映像データの数を効率良く低減することができる。
【0078】
〔実施の形態5〕
実施の形態5のデジタル映像入力装置(請求項13のデジタル映像入力方法)は、受光素子で生成した電圧値の変化量を累計し、該変化量の累計値が予め設定した範囲から外れた場合に、その時の電圧値を用いて映像データを生成して入力するものである。
【0079】
図13は、実施の形態5のデジタル映像入力装置のブロック構成図を示し、受光した光を光電変換し、該光の強度に応じた電圧値(アナログデータ)を出力する複数の受光素子から成る受光部1301と、受光部1301の複数の受光素子から電圧値を入力し、各受光素子の電圧値(アナログデータ)をデジタルデータに変換するA/D変換部1302と、A/D変換部1302から各受光素子に対応したデジタルデータを入力し、受光素子毎に、各受光素子で生成したデジタルデータの変化量を累計し、該変化量の累計値が予め設定した範囲から外れた場合に、その時のデジタルデータを出力する変化量累計部1303と、変化量累計部1303からデジタルデータを入力して、受光素子毎に予め設定されている固有のアドレスデータと映像データの生成時間を示すタイムコードとをデジタルデータに付加して、該当する受光素子の映像データとして生成する映像データ生成部1304を有している。
【0080】
図14は、変化量累計部1303における受光素子単位での処理を示すフローチャートである。先ず、A/D変換部1302から受光素子のデジタルデータを入力すると(S1401)、前回の映像データを生成する際に使用した前回のデジタルデータDt0に対する今回入力したデジタルデータDt1の変化量ΔDt1を求め(S1402)、変化量ΔDt1を変化量の累計値ΔDtotal に加算して累計値ΔDtotal を更新する(S1403)。
【0081】
次に、累計値ΔDtotal が予め設定した範囲(例えば±α)から外れたか否かを判定し(S1404)、外れていなければステップS1401へ戻り、外れていれば、今回のデジタルデータDt1を映像データ生成部1304へ出力する(S1405)。
【0082】
その後、今回のデジタルデータDt1で前回のデジタルデータDt0を更新すると共に、変化量の累計値ΔDtotal に0を設定し(S1406)、ステップS1401へ戻る。
【0083】
実施の形態5のデジタル映像入力装置(デジタル映像入力方法)によれば、実施の形態1と異なる方法で、同様の効果を奏することができる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の受光素子ユニット(請求項1)は、映像データ出力手段が、受光素子からアナログデータを入力し、入力したアナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換手段と、映像データを生成するか否かの判定に使用する基準データを記憶した記憶手段と、A/D変換手段からデジタルデータを入力し、デジタルデータと記憶手段に記憶されている基準データとの差分を求め、差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、デジタルデータを映像データの生成に使用するデジタルデータとして判定する判定手段と、判定手段で映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、該当するデジタルデータから映像データを生成する映像データ生成手段と、判定手段で映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、該当するデジタルデータを用いて基準データを更新する基準データ更新手段と、を備えたため、受光した光の強度に応じて受光素子で光電変換を行って生成したアナログデータ(電圧値)の変化量に基づいて映像データの生成有無を判定した後、映像データの入力を行うことにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)を取り込むことなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化のみを映像データとして生成・入力できる。また、状態変化のあった映像データをCDD等の受光素子単位で入力可能とすることにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)の生成・入力を回避し、情報量の低減および映像データ入力の効率化を図ることができる。さらに、映像データの増加を抑え、かつ、スロー再生時の滑らかさの改善を図ることができる。
【0085】
また、本発明の受光素子ユニット(請求項2)は、請求項1記載の受光素子ユニットにおいて、映像データ生成手段が、受光素子に対して予め設定されている固有のアドレスデータと映像データの生成時間を示すタイムコードとをデジタルデータに付加して、映像データを生成するため、受光素子の数・配列順番等の空間的な制約や、サンプリング周期で映像データを生成する等の時間的な制約を受けずに、空間的・時間的な変化量を映像データとしてフォーマット化することができる。
【0086】
また、本発明の受光素子ユニット(請求項3)は、請求項2記載の受光素子ユニットにおいて、映像データの生成時間が、受光素子からアナログデータが出力された時間に基づいて決定されるため、映像データ出力手段で必要とする処理時間に影響されることなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化を一意の時間軸で正確に管理することができる。
【0087】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項4)は、複数の受光素子からアナログデータを入力し、各受光素子のアナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換手段と、受光素子毎に、映像データを生成するか否かの判定に使用する基準データを記憶した記憶手段と、A/D変換手段から各受光素子に対応したデジタルデータを入力し、受光素子毎に、デジタルデータと記憶手段に記憶されている基準データとの差分を求め、差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、該当する受光素子のデジタルデータを映像データの生成に使用するデジタルデータとして判定する判定手段と、判定手段で映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、受光素子毎に予め設定されている固有のアドレスデータと映像データの生成時間を示すタイムコードとをデジタルデータに付加して、該当する受光素子の映像データとして生成する第1の映像データ生成手段と、判定手段で映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、デジタルデータを用いて該当する受光素子の基準データを更新する基準データ更新手段と、を備えたため、受光した光の強度に応じて受光素子で光電変換を行って生成したアナログデータ(電圧値)の変化量に基づいて映像データの生成有無を判定した後、映像データの入力を行うことにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)を取り込むことなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化のみを映像データとして生成・入力できる。また、状態変化のあった映像データをCDD等の受光素子単位で入力可能とすることにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)の生成・入力を回避し、情報量の低減および映像データ入力の効率化を図ることができる。さらに、映像データの増加を抑え、かつ、スロー再生時の滑らかさの改善を図ることができる。
【0088】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項5)は、請求項4記載のデジタル映像入力装置において、さらに、第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出し、抽出した映像データが2n ×2n 個存在し、かつ、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを代表するデジタルデータを決定し、第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータとタイムコードとを決定したデジタルデータに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたため、映像データ間の整合をとりながら、全体の映像データの数を効率良く低減することが可能である。
【0089】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項6)は、請求項4記載のデジタル映像入力装置において、さらに、第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出し、抽出した映像データが2n ×2n 個存在する場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータとタイムコードとを平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたため、映像データ間の整合をとりながら、全体の映像データの数を効率良く低減することが可能である。
【0090】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項7)は、請求項4記載のデジタル映像入力装置において、さらに、第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出し、抽出した映像データが2n ×2n 個存在し、かつ、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータとタイムコードとを平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたため、映像データ間の整合をとりながら、全体の映像データの数を効率良く低減することが可能である。
【0091】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項8)は、請求項7記載のデジタル映像入力装置において、さらに、第2の映像データ生成手段で生成した第1矩形領域の映像データを入力し、映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、第1矩形領域のアドレスデータが予め設定した2m ×2m (mは自然数)個の第1矩形領域で構成される第2矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出し、抽出した映像データが2m ×2m 個存在し、かつ、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、第2矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータとタイムコードとを平均データに付加して、該当する第2矩形領域の映像データを生成する第3の映像データ生成手段を備えたため、さらに全体の映像データの数を効率良く低減することが可能である。
【0092】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項9)は、請求項8記載のデジタル映像入力装置において、第3の映像データ生成手段を複数直列に配置し、かつ、第3の映像データ生成手段毎に、第2矩形領域のアドレスデータを異ならせて配設し、先頭に配置された第3の映像データ生成手段から出力される第2矩形領域の映像データを、次段の第3の映像データ生成手段に第1矩形領域の映像データとして入力し、映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、第1矩形領域のアドレスデータが予め設定した2m ×2m (mは自然数)個の第1矩形領域で構成される第2矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、タイムコードが同一である映像データを抽出し、抽出した映像データが2m ×2m 個存在し、かつ、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、第2矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータとタイムコードとを平均データに付加して、該当する第2矩形領域の映像データを生成するため、さらに全体の映像データの数を効率良く低減することが可能である。
【0093】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項10)は、請求項6または7記載のデジタル映像入力装置において、さらに、映像データの解像度を指定する解像度指定手段と、解像度指定手段で指定された解像度に基づいて、第1矩形領域の大きさを規定するn値を変更するn値変更手段と、解像度指定手段で指定された解像度に基づいて、第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータを変更するアドレスデータ変更手段と、を備えたため、解像度を指定することができ、かつ、解像度に応じて必要な映像データ量を増減することが可能である。
【0094】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項11)は、請求項4〜10記載の何れか一つのデジタル映像入力装置において、映像データの生成時間が、受光素子からアナログデータが出力された時間に基づいて決定されるため、上記各手段で必要とする処理時間に影響されることなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化を一意の時間軸で正確に管理することができる。
【0095】
また、本発明のデジタル映像入力装置(請求項12)は、請求項4〜11記載の何れか一つのデジタル映像入力装置において、さらに、判定手段の差分閾値を変更する差分閾値変更手段を備えたため、映像データを生成する確率を任意に変更することができる。換言すれば、デジタル映像入力装置の映像データ入力における感度を調整することができる。
【0096】
また、本発明のデジタル映像入力方法(請求項13)は、受光素子で生成した電圧値の変化量を累計し、変化量の累計値が予め設定した範囲から外れた場合に、その時の電圧値を用いて映像データを生成して入力するため、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)を取り込むことなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化のみを映像データとして生成・入力できる。また、状態変化のあった映像データをCDD等の受光素子単位で入力可能とすることにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)の生成・入力を回避し、情報量の低減および映像データ入力の効率化を図ることができる。さらに、映像データの増加を抑え、かつ、スロー再生時の滑らかさの改善を図ることができる。
【0097】
また、本発明のデジタル映像入力方法(請求項14)は、受光素子毎に、所定のサンプリング周期でサンプリングした今回の電圧値と、前回映像データを生成するのに使用した前回の電圧値とを比較して、(前回の電圧値−今回の電圧値)の絶対値が予め設定した閾値以上である場合に、今回の電圧値を用いて前回の電圧値を更新し、同時に今回の電圧値を用いて映像データを生成して入力するため、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)を取り込むことなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化のみを映像データとして生成・入力できる。また、状態変化のあった映像データをCDD等の受光素子単位で入力可能とすることにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)の生成・入力を回避し、情報量の低減および映像データ入力の効率化を図ることができる。さらに、映像データの増加を抑え、かつ、スロー再生時の滑らかさの改善を図ることができる。
【0098】
また、本発明のデジタル映像入力方法(請求項15)は、請求項14記載のデジタル映像入力方法において、閾値を変更することにより、映像データが生成される確率を調整するため、映像データ入力における感度を調整することができる。
【0099】
また、本発明のデジタル映像入力方法(請求項16)は、請求項14記載のデジタル映像入力方法において、閾値およびサンプリング周期を変更することにより、映像データが生成される確率を調整するため、映像データ入力における感度を調整することができる。
【0100】
また、本発明のデジタル映像入力方法(請求項17)は、複数の受光素子が配列された受光部で光を受光し、受光した光の強度に応じて各受光素子で光電変換を行って電圧値を生成し、該電圧値を用いて映像データを生成して入力するデジタル映像入力方法において、各受光素子から電圧値を入力し、受光素子毎に、電圧値と所定の記憶手段に記憶されている該当する受光素子の基準値との差分を求め、差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、該当する受光素子の電圧値を映像データの生成に使用する電圧値として判定する判定工程と、判定工程で映像データの生成に使用する電圧値と判定された場合に、電圧値、受光素子毎に予め設定されている固有のアドレスデータおよび映像データの生成時間を示すタイムコードに基づいて、該当する受光素子の映像データを生成する第1の映像データ生成工程と、判定工程で映像データの生成に使用する電圧値と判定された場合に、電圧値を用いて記憶手段に記憶されている該当する受光素子の基準値を更新する基準データ更新工程と、を含むため、受光した光の強度に応じて受光素子で光電変換を行って生成したアナログデータ(電圧値)の変化量に基づいて映像データの生成有無を判定した後、映像データの入力を行うことにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)を取り込むことなく、撮影対象物または撮影対象空間の状態変化のみを映像データとして生成・入力できる。また、状態変化のあった映像データをCDD等の受光素子単位で入力可能とすることにより、不要である状態変化のない映像データ(無駄な情報)の生成・入力を回避し、情報量の低減および映像データ入力の効率化を図ることができる。さらに、映像データの増加を抑え、かつ、スロー再生時の滑らかさの改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1のデジタル映像入力装置のブロック構成図である。
【図2】実施の形態1の映像データのデータ構造を示す説明図である。
【図3】実施の形態1の受光素子ユニットの概略構成を示す説明図である。
【図4】受光素子ユニットの他の構成例を示す説明図である。
【図5】実施の形態1の映像データ入力処理フローチャートである。
【図6】実施の形態2のデジタル映像入力装置のブロック構成図である。
【図7】実施の形態2における第1の映像データ生成部で生成した映像データと第2の映像データ生成部で生成した映像データの違いを示す説明図である。
【図8】実施の形態2の第2の映像データ生成部の映像データ入力処理フローチャートである。
【図9】実施の形態3のデジタル映像入力装置のブロック構成図である。
【図10】実施の形態3の解像度(レベル)と第1矩形領域の大きさを規定するn値との関係を示す説明図である。
【図11】実施の形態4のデジタル映像入力装置のブロック構成図である。
【図12】実施の形態4における第3の映像データ生成部の第2矩形領域の設定例を示す説明図である。
【図13】実施の形態5のデジタル映像入力装置のブロック構成図である。
【図14】実施の形態5の変化量累計部における受光素子単位での処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 受光部
102 A/D変換部
103 記憶部
104 判定・基準データ更新部
105 第1の映像データ生成部
201 映像データ
202 デジタルデータ
203 アドレスデータ
204 タイムコード
301 受光素子
302 アンプ
302 A/D変換器
303 乗算器
304 比較回路
305 コントローラ
306 スイッチ回路
601 第2の映像データ生成部
602 差分閾値指定部
901 解像度指定部
902 n値変更部
903 アドレスデータ変更部
1101 第3の映像データ生成部
1301 受光部
1302 A/D変換部
1303 変化量累計部
1304 映像データ生成部

Claims (17)

  1. 受光した光を光電変換し、該光の強度に応じたアナログデータを出力する受光素子と
    記受光素子からアナログデータを入力し、入力したアナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換手段と、
    映像データを生成するか否かの判定に使用する基準データを記憶した記憶手段と、
    前記A/D変換手段からデジタルデータを入力し、前記デジタルデータと前記記憶手段に記憶されている基準データとの差分を求め、前記差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、前記デジタルデータを前記映像データの生成に使用するデジタルデータとして判定する判定手段と、
    前記判定手段で前記映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、該当するデジタルデータに空間的および時間的データを付加して映像データを生成する映像データ生成手段と、
    前記判定手段で前記映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、該当するデジタルデータを用いて前記基準データを更新する基準データ更新手段と、
    を備えたことを特徴とする受光素子ユニット。
  2. 前記映像データ生成手段は、前記受光素子に対して予め設定されている固有のアドレスデータと前記映像データの生成時間を示すタイムコードとを前記デジタルデータに付加して、前記映像データを生成することを特徴とする請求項1記載の受光素子ユニット。
  3. 前記映像データの生成時間は、前記受光素子からアナログデータが出力された時間に基づいて決定されることを特徴とする請求項2記載の受光素子ユニット。
  4. 受光した光を光電変換し、該光の強度に応じたアナログデータを出力する複数の受光素子と
    記複数の受光素子からアナログデータを入力し、各受光素子のアナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換手段と、
    前記受光素子毎に、映像データを生成するか否かの判定に使用する基準データを記憶した記憶手段と、
    前記A/D変換手段から各受光素子に対応したデジタルデータを入力し、前記受光素子毎に、前記デジタルデータと前記記憶手段に記憶されている基準データとの差分を求め、前記差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、該当する受光素子のデジタルデータを映像データの生成に使用するデジタルデータとして判定する判定手段と、
    前記判定手段で前記映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、前記受光素子毎に予め設定されている固有のアドレスデータと前記映像データの生成時間を示すタイムコードとを前記デジタルデータに付加して、該当する受光素子の映像データとして生成する第1の映像データ生成手段と、
    前記判定手段で前記映像データの生成に使用するデジタルデータと判定された場合に、前記デジタルデータを用いて該当する受光素子の前記基準データを更新する基準データ更新手段と、
    を備えたことを特徴とするデジタル映像入力装置。
  5. さらに、前記第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2n ×2n 個存在し、かつ、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを代表するデジタルデータを決定し、前記第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記決定したデジタルデータに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたことを特徴とする請求項4記載のデジタル映像入力装置。
  6. さらに、前記第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2n ×2n 個存在する場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、前記第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたことを特徴とする請求項4記載のデジタル映像入力装置。
  7. さらに、前記第1の映像データ生成手段で生成した各受光素子の映像データを入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記受光素子のアドレスデータが予め設定した2n ×2n (nは自然数)個の受光素子で構成される第1矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2n ×2n 個存在し、かつ、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2n ×2n 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、前記第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記平均データに付加して、該当する第1矩形領域の映像データを生成する第2の映像データ生成手段を備えたことを特徴とする請求項4記載のデジタル映像入力装置。
  8. さらに、前記第2の映像データ生成手段で生成した前記第1矩形領域の映像データを入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記第1矩形領域のアドレスデータが予め設定した2m ×2m (mは自然数)個の第1矩形領域で構成される第2矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2m ×2m 個存在し、かつ、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、前記第2矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記平均データに付加して、該当する第2矩形領域の映像データを生成する第3の映像データ生成手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のデジタル映像入力装置。
  9. 前記第3の映像データ生成手段を複数直列に配置し、かつ、前記第3の映像データ生成手段毎に、異なるアドレスデータの前記第2矩形領域を設定し、
    先頭に配置された前記第3の映像データ生成手段から出力される第2矩形領域の映像データを、次段の第3の映像データ生成手段に第1矩形領域の映像データとして入力し、前記映像データに付加されているアドレスデータおよびタイムコードから、前記第1矩形領域のアドレスデータが予め設定した2m ×2m (mは自然数)個の第1矩形領域で構成される第2矩形領域内のアドレスデータであり、かつ、前記タイムコードが同一である映像データを抽出し、前記抽出した映像データが2m ×2m 個存在し、かつ、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータのバラツキが所定の範囲内である場合に、該当する2m ×2m 個の映像データ中のデジタルデータを平均した平均データを求めて、前記第2矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータと前記タイムコードとを前記平均データに付加して、該当する第2矩形領域の映像データを生成することを特徴とする請求項8記載のデジタル映像入力装置。
  10. さらに、前記映像データの解像度を指定する解像度指定手段と、前記解像度指定手段で指定された解像度に基づいて、前記第1矩形領域の大きさを規定するn値を変更するn値変更手段と、前記解像度指定手段で指定された解像度に基づいて、前記第1矩形領域に予め設定されている固有のアドレスデータを変更するアドレスデータ変更手段と、を備えたことを特徴とする請求項6または7記載のデジタル映像入力装置。
  11. 前記映像データの生成時間は、前記受光素子からアナログデータが出力された時間に基づいて決定されることを特徴とする請求項4〜10記載の何れか一つのデジタル映像入力装置。
  12. さらに、前記判定手段の差分閾値を変更する差分閾値変更手段を備えたことを特徴とする請求項4〜11記載の何れか一つのデジタル映像入力装置。
  13. 複数の受光素子が配列された受光部で光を受光し、
    受光した光の強度に応じて各受光素子で光電変換を行った後、A/D変換して電圧値(デジタルデータ)を生成し、
    各受光素子の前記電圧値の変化量を累計し、
    前記変化量の累計値が予め設定した範囲から外れた場合に、その時の電圧値を用いて映像データを生成することを特徴とするデジタル映像入力方法。
  14. 複数の受光素子が配列された受光部で光を受光し、
    受光した光の強度に応じて各受光素子で光電変換を行った後、A/D変換して電圧値(デジタルデータ)を生成し、
    光素子毎に、所定のサンプリング周期でサンプリングした今回の電圧値と、前回映像データを生成するのに使用した前回の電圧値とを比較して、(前回の電圧値−今回の電圧値)の絶対値が予め設定した閾値以上である場合に、今回の電圧値を用いて前回の電圧値を更新し、同時に今回の電圧値を用いて映像データを生成することを特徴とするデジタル映像入力方法。
  15. 前記閾値を変更することにより、前記映像データが生成される確率を調整することを特徴とする請求項14記載のデジタル映像入力方法。
  16. 前記閾値およびサンプリング周期を変更することにより、前記映像データが生成される確率を調整することを特徴とする請求項14記載のデジタル映像入力方法。
  17. 複数の受光素子が配列された受光部で光を受光し、受光した光の強度に応じて各受光素子で光電変換を行った後、A/D変換して電圧値(デジタルデータ)を生成する工程と、
    受光素子の前記電圧値を入力し、受光素子毎に、前記電圧値と所定の記憶手段に記憶されている該当する受光素子の基準値との差分を求め、前記差分の絶対値が予め設定されている差分閾値以上であれば、該当する受光素子の電圧値を映像データの生成に使用する電圧値として判定する判定工程と、
    前記判定工程で前記映像データの生成に使用する電圧値と判定された場合に、前記電圧値、前記受光素子毎に予め設定されている固有のアドレスデータおよび前記映像データの生成時間を示すタイムコードに基づいて、該当する受光素子の映像データを生成する第1の映像データ生成工程と、
    前記判定工程で前記映像データの生成に使用する電圧値と判定された場合に、前記電圧値を用いて前記記憶手段に記憶されている該当する受光素子の基準値を更新する基準データ更新工程と、
    を含むことを特徴とするデジタル映像入力方法。
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