JP3675570B2 - 画像比較装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像比較装置および方法に関し、特にインタレース方式の映像信号を正確に比較することができるようにした、画像比較装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、テレビカメラにより室内を監視するような場合、基準となる所定の時刻における室内の画像を基準の画像としてメモリに予め記憶しておき、室内をビデオカメラで監視しているとき得られる現画像を基準画像と比較し、基準画像と異なる現画像が検出されたとき、侵入者などが検出されたものとして、検出信号を出力するようにしている。
【0003】
図7は、このような場合における従来の画像比較装置の構成例を表している。この例においては、撮像部10で撮像した画像が、サンプルホールドおよびAGC回路14で、サンプルホールドおよびAGC制御された後、A/D変換器15でA/D変換され、さらに輝度色差信号生成装置16に入力されるようになされている。輝度色差信号生成装置16では、例えば輝度信号Yと色差信号(R−Y信号とB−Y信号)が生成され、画像一次記憶装置21に供給されるようになされている。画像一次記憶装置21では、輝度色差信号生成装置16より供給された画像信号が、現画面メモリ領域24に記憶されるようになされている。そして、現画面メモリ領域24に最初に記憶された画像が、更新回路25を介して基準画面メモリ領域26に、基準画面として記憶される。
【0004】
動き検出装置31においては、基準画面メモリ領域26に記憶された基準画面と、現画面メモリ領域24に記憶された現画面の輝度と色相の比較が行われ、その比較結果が、出力されるようになされている。
【0005】
検出開始制御装置51は、例えばマイクロコンピュータなどにより構成され、画像一次記憶装置21と動き検出装置31を制御するようになされている。
【0006】
次に、図8を参照して、その動作について説明する。ステップS91においては、室内の動き検出を開始する前の状態であるか否かを判定し、検出処理を開始する前である場合においては、ステップS92に進み、任意の検出位置を設定する処理が実行される。すなわち使用者は、ビデオカメラ(図示せず)を監視したい室内の位置に指向させる。このとき、まだ検出処理が監視されていないので、ステップS93において、動きが検出されていないことを表す信号が動き検出装置31から外部に出力される。
【0007】
ステップS91において、検出処理が開始された後であると判定された場合、ステップS94に進み、その処理が第1回目の処理であるか否かを判定する。その処理が第1回目の処理であると判定された場合、ステップS95に進み、動きが検出されていないことを動き検出装置31から外部に出力する。そして、ステップS96に進み、いま現画面メモリ領域24に入力されている映像信号を、基準画面として、更新回路25を介して基準画面メモリ領域26に登録する処理を実行する。
【0008】
このように、基準画面が基準画面メモリ領域26に登録された後、次の映像信号が入力されたとき、ステップS94において、その処理は、第2回目以降の処理であると判定され、ステップS97に進む。ステップS97では、ステップS96で記憶した基準画面と、いま入力された現画面とを比較し、動き検出処理を実行する。すなわち、外部からの侵入者などが存在する場合、その動きが検出される。
【0009】
次にステップS98で、動きが検出されたか否かを判定し、検出されていない場合においては、ステップS99に進み、動きが検出されていないことを動き検出装置31から外部に出力する。これに対して、ステップS98において、動きが検出されたと判定された場合、ステップS100に進み、動きが検出されたことを表す検出信号とともに、動きが検出された位置を表す信号を、動き検出装置31から外部に出力する。
【0010】
例えばいま、図9に示すように、皿の上に載せられている果物を監視しているものとする。いま、この監視を、例えばNTSC方式のビデオカメラで監視しているものとすると、NTSC方式の映像信号は、インタレース方式とされているため、図9に示すような1フレームの画像は、例えば図10に示すような偶数フィールド(偶数番目のラインにより構成されるフィールド)の画像と、図11に示すような奇数フィールド(奇数番目のラインにより構成されるフィールド)の画像とにより構成されていることになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8のステップS96において、最初のタイミングにおける所定のフィールドの画像が、基準画面メモリ領域26に記憶されるのであるが、いま例えば、この画像が偶数フィールドの画像であるとする。そして、ステップS94において、第2回目以降の処理として現画面メモリ領域24に取り込まれた画像が、奇数フィールドの画像であるとする。このとき、ステップS97の動き検出処理においては、偶数フィールドの基準画面と、奇数フィールドの現画面とが、比較されることになる。
【0012】
すなわち、例えば、動き検出処理においては、図12に示すように、記憶された画像が、所定の数の画素で構成されるブロックに区分される。そして、各ブロック毎の輝度信号の値が加算され、そのブロックの値とされる。
【0013】
いま、基準画面として、偶数フィールドの画像が記憶され、現画面として、奇数フィールドの画像が記憶されたとすると、各ブロックの値は、例えば、それぞれ図13と図14に示すようになる。すなわち、偶数フィールドは、偶数番目のラインにより構成される画像であり、奇数フィールドは、奇数番目のラインにより構成される画像であるから、図13と図14に示すように、各ブロックの値は、それぞれ異なる値となる。このため、各ブロック毎に、その値の差をとると、図15に示すように、各ブロックの値は、必ずしも0にはならない。この差の値が大きい場合、そこに動きがあるものとして、検出されることになる。
【0014】
しかしながら、いまの場合、偶数フィールドと奇数フィールドのフィールドの違いがあるだけで、実際には動きは存在しないので、動きは検出されない方が好ましい。図15に示す場合において、動きを検出しないようにするには、各ブロック毎に得られた差の値の最大値が、この例の場合3であるから、その値が3以下の場合、動きが存在しないと判定し、その値が4以上である場合においては、動きが存在すると判定するようにすればよい。
【0015】
すなわち、動きの有無を検出するための閾値の値を大きい値に設定すれば、動きのない画面が、動きのある画面として、誤って検出されることを防止することができる。しかしながら、その閾値を大きい値に設定すると、実際に動きが存在する場合においても、これを検出することが困難になる課題があった。
【0016】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、動きのある画面を確実に検出することができるようにするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の画像比較装置は、映像信号のうち、第1のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値を記憶する第1の記憶手段と、映像信号のうち、第2のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値を記憶する第2の記憶手段と、第1の記憶手段に記憶されている第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値と、第2の記憶手段に記憶されている第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値とが、それぞれ実質的に対応する映像信号を基に生成された輝度信号の平均値および色相信号の平均値となるように制御する制御手段と、第1の記憶手段に記憶された第1の輝度信号の平均値と、第2の記憶手段に記憶された第2の輝度信号の平均値とを比較する第1の比較手段と、第1の記憶手段に記憶された第1の色相信号の平均値と、第2の記憶手段に記憶された第2の色相信号の平均値とを比較する第2の比較手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項3に記載の画像比較方法は、映像信号のうち、第1のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値の記憶を制御する第1の記憶制御ステップと、映像信号のうち、第2のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値の記憶を制御する第2の記憶制御ステップと、第1の記憶手段に記憶されている第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値と、第2の記憶手段に記憶されている第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値とが、それぞれ実質的に対応する映像信号を基に生成された輝度信号の平均値および色相信号の平均値となるように制御する制御ステップと、第1の記憶制御ステップにおいて記憶された第1の輝度信号の平均値と、第2の記憶制御ステップにおいて記憶された第2の輝度信号の平均値とを比較する第1の比較ステップと、第1の記憶ステップにおいて記憶された第1の色相信号の平均値と、第2の記憶制御ステップにおいて記憶された第2の色相信号の平均値とを比較する第2の比較ステップとを含むことを特徴とする。
【0019】
請求項1に記載の画像比較装置および請求項3に記載の画像比較方法においては、第1のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値と、第2のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値とが、実質的に対応する映像信号を基に生成された、輝度信号の平均値および色相信号の平均値となるようになされた後、第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値と、第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値とが、それぞれ比較される。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の画像比較装置を応用したビデオカメラの構成例を表している。同図に示すように、監視する被写体からの光LAは、撮像部10において、レンズ11と絞り12を介して、CCD13に結像するようになされている。
【0021】
CCD13が出力する画像信号は、サンプルホールド(S/H)およびAGC(自動利得制御)回路14に入力され、サンプルホールドされるとともに、図示せぬ装置から供給されるオートアイリス制御信号に対応して、その利得が制御されるようになされている。A/D変換器15は、サンプルホールドおよびAGC回路14の出力をA/D変換した後、輝度色差信号生成装置16に出力している。輝度色差信号生成装置16は、A/D変換器15より入力された信号のホワイトバランスをホワイトバランス制御装置17で制御した後、例えばNTSC方式の輝度信号(Y信号)と色差信号(R−Y信号およびB−Y信号)を生成するようになされている。
【0022】
画像一次記憶装置21は、その前処理部22において、輝度色差信号生成装置16より出力されたY信号、R−Y信号、およびB−Y信号を48×32画素に間引いた後、Y信号をYd信号として、現画面メモリ領域24に供給し、記憶させるとともに、R−Y信号およびB−Y信号を、色相/飽和度変換および無彩色判定部23に出力する。色相/飽和度変換および無彩色判定部23は、入力されたR−Y信号およびB−Y信号から、色相信号(HUE信号)を生成する。例えば、0乃至255の値のうち、色相を1乃至255の値で表現し、無彩色のデータを値0で表したHUEd信号を生成する。このHUEd信号は、現画面メモリ領域24に供給され、記憶される。
【0023】
更新回路25は、現画面メモリ領域24に記憶されている、現画面の輝度信号(Yd信号)(Y_now)と色相信号(HUEd信号)(HUE_now)とを更新のタイミングで読み出し、基準画面メモリ領域26に供給し、それぞれ基準画面のY信号(Y_org)と色相信号(HUE_org)として記憶させる。
【0024】
現画面メモリ領域24と基準画面メモリ領域26に記憶されたデータのうち、Yd信号成分(Y_orgとY_now)は、動き検出装置31の検出領域設定部36に、またHUEd信号成分(HUE_orgとHUE_now)は、検出領域設定部32に、それぞれ供給される。
【0025】
検出領域設定部36により取り込まれたYd信号成分は、比較器37で比較され、その差のある部分が、動きがあった部分として検出されるようになされている。単独点評価部38は、比較器37で得られた比較結果のうち、単独点(孤立点)を抽出し、この単独点をノイズとして除去する処理を実行する。
【0026】
一方、同様に、検出領域設定部32で取り込まれたHUEd信号成分は、比較器33で比較され、その差の値が基準値以上の部分が、動きのあった部分として検出される。単独点評価部34は、動きのあった部分として検出された画素のうち、単独点はノイズとしてこれを除去する処理を実行する。
【0027】
評価結果メモリ35は、単独点評価部38と単独点評価部34で、それぞれノイズが除去されたYd信号成分とHUEd信号成分の論理和(または論理積)を、動きのあった部分として記憶する。検出面積判定部39は、評価結果メモリ35に記憶された、動きのあった部分の面積を、予め設定してある所定の基準値と比較し、動きのあった部分として検出された画素の面積が基準値より大きい場合、被写体(動き)が検出されたものとして、検出信号を出力する。
【0028】
検出不感帯処理部40は、検出面積判定部39より検出信号が入力された回数を計数し、その回数が、予め設定してある所定の基準値以上であるとき、最終的に被写体(動き)が検出された、またはされなかったものとして、被写体有無情報をマイクロコンピュータ61に出力する。
【0029】
マイクロコンピュータ61は、検出開始制御装置51を有するとともに、画面記憶タイミング制御装置41を内蔵している。画面記憶タイミング制御装置41は、現画面メモリ領域24と基準画面メモリ領域26における画面記憶のタイミングを制御するようになされている。入力部62は、各種のスイッチ、キーなどにより構成され、マイクロコンピュータ61に対して各種の指令を入力することができるようになされている。
【0030】
次に、図2のフローチャートを参照して、その動作について説明する。最初にステップS1において、動きの有無を検出する処理を開始する前であるか否かが判定される。入力部62を操作して検出開始処理が指令される前の状態であるとき、ステップS2に進み、使用者は、任意の検出位置を設定する処理を実行する。すなわち、撮像部10を所定の検出位置に配置し、監視したい画像を取り込むようにする。この場合、まだ動き検出処理は開始されていないので、ステップS3に進み、動きが検出されていないことを、動き検出装置31がマイクロコンピュータ61、あるいは外部に出力する。
【0031】
一方、ステップS1において検出開始処理が開始されたと判定された場合、ステップS4に進み、今回の処理が第1回目の処理であるか否かが判定される。動きを検出する場合、最初に基準画面メモリ領域26に基準画面を登録する必要がある。そこで、第1回目の処理の場合においては、ステップS5に進み、動き検出装置31から動きが検出されていないことを表す検出信号を出力させるとともに、ステップS6において、基準画面を登録する処理を実行させる。
【0032】
すなわち、レンズ11を介して入射された光は、絞り12により所定の径に調整された後、CCD13に入射され、電気信号に変換される。サンプルホールドおよびAGC回路14は、入力された信号をサンプルホールドするとともに、オートアイリス信号に対応して、その利得を制御する。A/D変換器15は、サンプルホールドおよびAGC回路14より出力された信号をA/D変換し、輝度色差信号生成装置16に出力する。輝度色差信号生成装置16は、入力された信号のホワイトバランスを、ホワイトバランス制御装置17で調整した後、Y信号、R−Y信号、およびB−Y信号を生成し、画像一次記憶装置21の前処理部22に出力する。前処理部22は、入力された信号を48×32画素のデータに間引く処理を実行し、Y信号をYd信号として現画面メモリ領域24に書き込ませる。一方、R−Y信号とB−Y信号は、色相/飽和度変換および無彩色判定部23において、HUEd信号に変換され、現画面メモリ領域24に書き込まれる。
【0033】
また、このとき、マイクロコンピュータ61は、更新回路25を制御し、現画像メモリ領域24に、最初に記憶されたYd信号(Y_now)と、HUEd信号(HUE_now)を、基準画面メモリ領域26に転送し、記憶させる。すなわち、これにより、例えば無人の状態の所定の室内の画像が、基準画面として、基準画面メモリ領域26に記憶される。
【0034】
次に、ステップS7に進み、画面記憶タイミング制御装置41は、基準画面メモリ領域26に記憶された画面のデータが、奇数フィールドの画面のデータであるのか、偶数フィールドの画面のデータであるのかを表すフラグO_ORGまたはE_ORGを基準画面メモリ領域26から取得する。
【0035】
このようにして、基準画面メモリ領域26に所定の基準画面のデータが記録された後、以後、現画面メモリ領域24に現画面のデータが記憶されると、ステップS24において、その処理は第2回目以降の処理であると判定され、ステップS8に進む。このとき、画面記憶タイミング制御装置41は、現画面メモリ領域24に現画面として記憶された画面のデータが、偶数フィールドのデータであるのか、奇数フィールドのデータであるのかを表すフラグO_NOWまたはE_NOWを取得し、ステップS7で取得した基準画面のフラグと比較する。両者のフラグが一致する場合、すなわち、基準画面メモリ領域26に記憶された基準画面のフィールドのフラグがO_ORGであり、現画面メモリ領域24に記憶された現画面のフィールドのフラグがO_NOWであるとき、あるいは、基準画面メモリ領域26に記憶された基準画面のフィールドのフラグがE_ORGであり、現画面メモリ領域24に記憶された現画面のフィールドのフラグがE_NOWであるとき、ステップS9に進み、動き検出処理を実行する。このステップS9の動き検出処理の詳細は、図3のフローチャートに示されている。
【0036】
そこで、次に、図3のフローチャートを参照して、このステップS9における動き検出処理(被写体の検出処理)の詳細について説明する。
【0037】
最初にステップS31において、検出領域設定部32は、基準画面メモリ領域26と現画面メモリ領域24の最初の画素(またはブロック)(例えば左上の画素(またはブロック))の座標を取得し、そこに記憶されている基準画面の色相信号(HUE_org)と、現画面の色相信号(HUE_now)を取り込む。同様に、検出領域設定部36も基準画面メモリ領域26のY信号成分(Y_org)が記憶されている領域の最初の画素(例えば左上の画素)の座標データと、現画面メモリ領域24のY信号(Y_now)が記憶されている最初の画素(例えば左上の画素)の座標を取得し、その画素データを読み取る。
【0038】
次にステップS32に進み、比較器33は、基準画面の色相データHUE_orgと現画面の色相データHUE_nowとを比較し、その差が、予め設定してある所定の基準値以上であるか否かを判定する。所定の基準値以上である場合、その画素(またはブロック)が、動きのある部分として検出される。次にステップS33に進み、単独点評価部34において、ステップS32で動きのある部分として検出された画素が単独点であるか否かを判定し、単独点である場合においては、これをノイズとして処理する。すなわち、動きのない部分として評価する。
【0039】
同様に、ステップS34において、比較器37は、基準画面メモリ領域26の画素の輝度データY_orgと、現画面メモリ領域24に記憶されている輝度データY_nowとを比較し、その差が、予め設定してある所定の基準値以上であるか否かを判定する。基準値以上の差がある画素は、動きのある画素として検出される。
【0040】
次にステップS35に進み、単独点評価部38において動きがあると判定された画素が、単独点であるか否かが判定される。単独点である場合、その動きはノイズであるとして、その画素は動きのない画素として評価される。
【0041】
ステップS36では、評価結果メモリ35において、単独点評価部38より供給された動きのある画素として検出された画素と、単独点評価部34より動きのある画素として供給された画素の論理和(または論理積)を演算し、その演算結果の数(画素数)をSnowに積算する。
【0042】
次にステップS37において、基準画面メモリ領域26と現画面メモリ領域24に記憶されている全ての画素について、同様の処理を行ったか否かを判定し、同様の処理を行っていない画素がまだ残っている場合においては、ステップS32に戻り、同様の処理を実行する。全ての画素について同様の処理を実行したと判定された場合、ステップS37からステップS38に進む。ステップS38においては、検出面積判定部39で、ステップS36で求めた積算値Snowと、予め設定されている所定の閾値Sthrとを比較する。
【0043】
積算値Snowが、閾値Sthrより大きいと判定された場合、ステップS39に進み、検出不感帯処理部40において、更に2回連続して、積算値Snowが閾値Sthrよりより大きいと判定されたか否かを判定する。すなわち、例えば、2フレーム連続して基準画面の画素データと現画面の画素データの差が所定の基準値以上である画素が、所定の基準値以上の個数存在すると判定されたか否かが判定される。ステップS39において、2回連続して検出されていないと判定された場合、すなわち、動きがあると1回だけ検出された場合においては、ステップS40に進み、検出不感帯処理部40は、被写体が検出されていないことを表す被写体有無情報をそのまま保持する。
【0044】
これに対してステップS39において、2回連続して動きがあったことが検出されたと判定された場合、ステップS41に進み、検出不感帯処理部40は、被写体検出情報を被写体が検出されたことを表す被写体有無情報に変更するとともに、今回検出した位置を被写体検出位置とする。
【0045】
一方、ステップS38において、積算値Snowが、閾値Sthrと等しいか、それより小さいと判定された場合、ステップS42に進み、検出不感帯処理部40で2回連続して動きが検出されなかったか否かが判定される。2回連続して動きが検出されなかった場合においては、ステップS43に進み、検出不感帯処理部40は、被写体が検出されていないことを表す被写体有無情報にする。
【0046】
ステップS42において、2回連続して動きが検出されていないと判定された場合(1回だけ動きがないことが検出された場合)、ステップS44に進み、検出不感帯処理部40は、被写体が検出されていることを表す被写体有無情報をそのまま保持するとともに、最後に検出した位置を被写体の検出位置とする被写体位置情報をそのまま保持する。
【0047】
図2のフローチャートに戻って、以上のようにして、ステップS9で動き検出処理が行われたとき、次にステップS10に進み、動きが検出されたか否かを判定する。動きが検出されていないと判定された場合、ステップS11に進み、動き検出装置31は、動きが検出されていないことを表す検出信号を出力する。また、ステップS10において、動きが検出されたと判定された場合、ステップS12に進み、動きが検出されたことを表す検出信号と、動きが検出された座標が検出不感帯処理部40から出力される処理が実行される。
【0048】
ステップS8において、いま現画面メモリ領域24に記憶されたフィールドのデータが、基準画面メモリ領域26に記憶されている基準画面のフィールドと対応しないと判定されたとき、ステップS9乃至S12の処理はスキップされる。すなわち、動き検出処理は実行されない。これにより、動きのない部分が動きのある部分として、誤って検出されたり、逆に、動いている部分が動いていない部分として誤って検出されるようなことが抑制される。
【0049】
このように、この実施例の場合、基準画面メモリ領域26に記憶される基準画面のフィールドと、現画面メモリ領域24に記憶される現画面のフィールドとは対応している。その結果、例えば図12に示すような、皿の上に載置されている果物を監視している場合、基準画面メモリ領域26と現画面メモリ領域24に記憶されている画面から得られるデータは、いずれも図13に示すような値となるか、または図14に示すような値となる。その結果、両者の差を演算すると、図4に示すように、各ブロックの値は全て0となる。
【0050】
従って、動きの有無を検出するための閾値を大きい値に設定する必要がなくなり、わずかな動きでも検出することが可能となる。
【0051】
図5は、図1の実施例の他の処理例を表している。ステップS51乃至S62の基本的な処理は、図2のフローチャートに示したステップS1乃至S12の処理と同様であるが、基準画面メモリ領域26と現画面メモリ領域24における記憶方法、およびそれに起因して、比較器33,37における比較処理が、図2における場合と異なっている。
【0052】
具体的には、ステップS56乃至S59の処理が図2におけるステップS6乃至S9の処理と異なっている。その他のステップS51乃至S55の処理、およびステップS60乃至S62処理は、図2におけるステップS1乃至S5の処理、およびステップS10乃至S12の処理と同様の処理である。
【0053】
すなわち、この実施例においては、ステップS56において、連続した2フィールド分の画像が基準画面メモリ領域26に記憶される。そして、ステップS57において、連続した2つのフィールドのいずれが偶数フィールドであり、いずれが奇数フィールドであるのかを表すフラグが取得される。
【0054】
ステップS58においては、現画面メモリ領域24に連続した2フィールドの画像が格納されたか否かが判定され、まだ格納されていない場合においては、処理は終了される。ステップS58において、現画面メモリ領域24に連続した2フィールド分の画像が格納されたと判定された場合、ステップS59に進み、動き検出処理が実行される。この場合、基準画面メモリ領域26に記憶されている偶数フィールドの画像と現画面メモリ領域24に記憶されている偶数フィールドの画像の比較が行われる。また、同様に、基準画面メモリ領域26に記憶されている奇数フィールドの画像と、現画面メモリ領域24に記憶されている奇数フィールドの画像が比較される。そして、それぞれの比較結果の論理和または論理積が、最終的な動きの有無として検出される。
【0055】
このように、図5の実施例においては、対応するフィールドの画像データ同士を比較するようにしているので、動きのない部分が動きのある部分として、誤って検出されたり、逆に、動いている部分が動いていない部分として誤って検出されるようなことが抑制される。
【0056】
図6は、さらに他の処理例を表している。このステップS71乃至S81に示す処理も、基本的に、図2に示したステップS1乃至S12の処理と同様であるが、ステップS76乃至S78の処理が、図2におけるステップS6乃至S9の処理と異なっている。その他のステップS71乃至S75の処理、およびステップS79乃至S81の処理は、図2におけるステップS1乃至S5の処理、およびステップS10乃至S12の処理と同様である。
【0057】
すなわち、この実施例においては、ステップS76において、連続した2フィールド分の画像の加算値が、基準画面メモリ領域26に基準画面として記憶される。この加算値としては、連続する偶数フィールドと奇数フィールドの画素データを対応する画素同士で加算した値を、そのまま用いることもできるし、加算した後、これを2で割算して平均値としたデータを用いることもできる。
【0058】
そこで、このように基準画面メモリ領域26に基準画面が記憶されたとき、ステップS77においては、現画面メモリ領域24に現画面として、連続した2フィールド分の画像の加算値(例えば平均値)が格納されたか否かが判定される。連続した2フィールド分の画像の加算値が、現画面メモリ領域24にまだ記憶されていないと判定された場合、処理は終了される。そして、連続した2フィールド分の画像の加算値(平均値)が、現画面メモリ領域24に記憶されたと判定された場合、ステップS78に進み、平均値の画像データ同士の動き検出処理が実行される。
【0059】
このように、この実施例においては、奇数フィールドの画像と偶数フィールドの画像の加算値(平均値)が比較されるため、やはり、動きのない部分を動きのある部分として、誤って検出されたり、逆に、動いている部分が動いていない部分として誤って検出されることが抑制される。
【0060】
【発明の効果】
以上の如く請求項1に記載の画像比較装置および請求項3に記載の画像比較方法によれば、第1のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値と、第2のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値とが、実質的に対応する映像信号を基に生成された、輝度信号の平均値および色相信号の平均値となるようになされた後、第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値と、第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値とを、それぞれ比較するようにしたので、例えば、動いていない部分が動いている部分として、誤って検出されたり、逆に、動いている部分が動いていない部分として誤って検出されるようなことを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像比較装置を応用したビデオカメラの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図3】図2のステップS9の動き検出処理の詳細を示すフローチャートである。
【図4】図1の実施例の動作を説明する図である。
【図5】図1の実施例の他の動作を説明するフローチャートである。
【図6】図1の実施例のさらに他の動作例を示すフローチャートである。
【図7】従来の画像比較装置の構成例を示すブロック図である。
【図8】図7の例の動作を説明するフローチャートである。
【図9】監視する画像を説明する図である。
【図10】図9の表示例の偶数フィールドの画像を示す図である。
【図11】図9の表示例の奇数フィールドの画像を示す図である。
【図12】監視する画像の比較する単位を説明する図である。
【図13】図12の表示例の偶数フィールドの各ブロックの値を示す図である。
【図14】図12の表示例の奇数フィールドの各ブロックの値を説明する図である。
【図15】偶数フィールドと奇数フィールドのブロックの差を演算した結果を示す図である。
【符号の説明】
10 撮像部, 13 CCD, 16 輝度色差信号生成装置, 21 画像一次記憶装置, 24 現画面メモリ領域, 26 基準画面メモリ領域, 31 動き検出装置, 32 検出領域設定部, 33 比較器, 35 評価結果メモリ, 36 検出領域設定部, 37 比較器, 39 検出面積判定部, 40 検出不感帯処理部, 41 画面記憶タイミング制御装置, 51検出開始制御装置, 61 マイクロコンピュータ
Claims (3)
- 映像信号のうち、第1のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値を記憶する第1の記憶手段と、
映像信号のうち、第2のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値を記憶する第2の記憶手段と、
前記第1の記憶手段に記憶されている第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値と、前記第2の記憶手段に記憶されている第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値とが、それぞれ実質的に対応する映像信号を基に生成された輝度信号の平均値および色相信号の平均値となるように制御する制御手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された第1の輝度信号の平均値と、前記第2の記憶手段に記憶された第2の輝度信号の平均値とを比較する第1の比較手段と、
前記第1の記憶手段に記憶された第1の色相信号の平均値と、前記第2の記憶手段に記憶された第2の色相信号の平均値とを比較する第2の比較手段と
を備えることを特徴とする画像比較装置。 - 前記第1の比較手段は、画素または複数の画素からなるブロックごとに、第1の輝度信号の平均値と第2の輝度信号の平均値とを比較し、
前記第2の比較手段は、画素または複数の画素からなるブロックごとに、第1の色相信号の平均値と第2の色相信号の平均値とを比較し、
前記第1の比較手段による比較の結果を基に動きが検出された画素と、前記第2の比較手段による比較結果を基に動きが検出された画素との論理和または論理積を演算し、その演算結果の数を積算する積算手段と、
前記積算手段による積算結果を示す値が、予め定められた所定の値よりも大きいか否かを判定する第1の判定手段と、
前記積算結果を示す前記値が、予め定められた前記値よりも大きいと判定された場合、さらに、予め定められた所定の回数だけ連続して、前記第1の判定手段によって、積算結果を示す値が、予め定められた前記値よりも大きいと判定されたか否かを判定する第2の判定手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像比較装置。 - 映像信号のうち、第1のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値の記憶を制御する第1の記憶制御ステップと、
映像信号のうち、第2のタイミングの連続する2つの映像信号を基に生成された、第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値の記憶を制御する第2の記憶制御ステップと、
第1の記憶手段に記憶されている第1の輝度信号の平均値および第1の色相信号の平均値と、第2の記憶手段に記憶されている第2の輝度信号の平均値および第2の色相信号の平均値とが、それぞれ実質的に対応する映像信号を基に生成された輝度信号の平均値および色相信号の平均値となるように制御する制御ステップと、
前記第1の記憶制御ステップにおいて記憶された第1の輝度信号の平均値と、前記第2の記憶制御ステップにおいて記憶された第2の輝度信号の平均値とを比較する第1の比較ステップと、
前記第1の記憶ステップにおいて記憶された第1の色相信号の平均値と、前記第2の記憶制御ステップにおいて記憶された第2の色相信号の平均値とを比較する第2の比較ステップと
を含むことを特徴とする画像比較方法。
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JPH09322150A JPH09322150A (ja) | 1997-12-12 |
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1996
- 1996-05-30 JP JP13619596A patent/JP3675570B2/ja not_active Expired - Fee Related
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