JP3675503B2 - 盗難防止装置を備えた搬送装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、盗難防止装置を備えた搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、いわゆる現金強盗が多数報道されているが、これを防止するために種々の盗難防止装置を備えた台車や現金ケースが提案されている。現金ケース等の貴重品を搬送するための台車に盗難防止装置を備えた形式の台車は、例えば、実開平5−5654号公報により公知となっている。この公報に開示された台車は、現金ケース等の積み荷のための台部の上面に複数の近接センサを配設し、積み荷が台部から取り除かれたときに、近接センサにてこれを検知して警報音を鳴動させるように構成されている。この台車は、更に、離脱警告手段に抜き差し可能に装着されたアラームピンと積み荷との間を連結手段にて連結して、積み荷を無理に持ち去ろうとすると、アラームピンが離脱警告手段より抜去されると、警報音が鳴動されるように構成されている。また、実開昭57−151692号公報に開示された現金ケースは、把手の動作と連動して発煙が発生するように構成された盗難防止装置を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記2つの公報に開示された台車および現金ケースには以下のような問題がある。実開平5−5654号公報に開示された台車は、台部から現金ケース等の積み荷を持ち去らなければ警報音が発生しない。同様に、実開昭57−151692号公報に開示された現金ケースも把手を動作させなければ発煙が発生しない。然しながら、現金が襲われる場合には、台車に載せた状態で台車ごと持ち去られることが多いので、上記2つの公報に開示された盗難防止装置では、対処できない場合が多い。本発明は、こうした従来技術の問題点を解決することを目的としており、搬送物品を搬送装置ごと持ち去られることを防止する盗難防止装置を備えた搬送装置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、内部に搬送物品を収納するための箱体と、箱体の側部から外方に展開可能に設けられた展開部材と、無線装置を具備し前記展開部材の展開動作を起動させる遠隔操作可能な起動装置とを具備する搬送装置を要旨とする。
請求項2に記載の発明は、搬送物品を載置するための台部と、台部を移動させる車輪とを有する搬送装置において、台部の側部から外方に展開可能に設けられた展開部材と、無線装置を具備し前記展開部材の展開動作を起動させる遠隔操作可能な起動装置とを具備する搬送装置を要旨とする。
【0005】
請求項3に記載の発明は、搬送物品を載置するための台部と、台部を移動させる車輪とを有する搬送装置において、車輪を上方に持ち上げるためのリフト部材と、無線装置を具備し前記リフト部材のリフト動作を起動させる遠隔操作可能な起動装置とを具備する搬送装置を要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の搬送装置において、前記搬送装置が、更に、台部に積載された搬送物品を固定する固定ベルトと、固定ベルトを搬送物品に対して締め付けた状態で固定するベルト固定装置とを具備する搬送装置を要旨とする。
【0006】
【作用】
請求項1に記載の発明では、無線装置によって展開部材の展開動作を起動させる起動装置を遠隔操作することにより、展開部材が箱体の側部から外方に展開し、展開部材が箱体の周囲の物と衝接して箱体が持ち去られ難くなる。
請求項2に記載の発明では、無線装置によって展開部材の展開動作を起動させる起動装置を遠隔操作することにより、展開部材が台部の側部から外方に展開し、展開部材が搬送装置の周囲の物と衝接して搬送装置を移動させ難くなる。
【0007】
請求項3に記載の発明では、無線装置によってリフト部材のリフト動作を起動させる起動装置を遠隔操作することにより、リフト部材が車輪を地面または床面から上方に持上げ、台車を移動させ難くなる。
請求項4に記載の発明では、台部に積載された搬送物品を固定する固定ベルト及び固定装置により、搬送物品が搬送装置から持ち去れなくなる。
【0008】
【実施例】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を説明する。
図1を参照すると、本発明の第1の実施例による搬送装置としての台車10は、金属パイプ等により形成されるフレーム12と、該フレーム12に取り付けられた台部14とを具備しており、台部14に現金ケース等の積み荷または搬送物品(図示せず)が積載される。台部14の後部下端には、左右一対の車輪16が設けられており、台部14の前部下面には、台車を所望位置に停止させておくための停止部材14aが設けられている。搬送作業員は、現金ケース等の積み荷を台部14に積み重ねて、フレーム12を把持して台車10を操作して積み荷を搬送する。更に、台車10は台部14の両側部に設けられた一対の盗難防止装置18と、フレーム12に取り付けられた受信装置20とを具備している。
【0009】
図2をも参照すると、盗難防止装置18は、棒状の部材から水平部と鉛直部とを有する概ねL字形に形成された展開部材18aと、台部14の両側部において台車10の前後方向に概ね水平に延設された筒状のホルダ18bとを具備している。ホルダ18b内に展開部材18aの水平部が挿入され、係止装置26により2つの展開部材の各々の鉛直部が、概ね鉛直となるように係止されている。ホルダ18b内においてホルダ18bと展開部材18aとの間に、展開部材18aのための付勢手段としてのコイルバネ18dが配設されている。コイルバネ18dは、展開部材18aの鉛直部を台車10の側部から外側に図1の矢印で示す方向に付勢する。また、係止装置26は、後述するように受信装置20が非常信号を受信したときに、展開部材18aのフレーム12への係止作用を解除できるように構成されている。そして、係止装置26による展開部材18aの係止作用が解除されると、展開部材18aがコイルバネ18dの付勢作用により台車10の側部から外方に図1、2の矢印で示す方向に回転、展開する。
【0010】
図3を参照すると、係止装置26は、係止手段として一対のフック部材26aを具備している。フック部材26aの各々は、ワイヤ26dにより展開部材18aの鉛直部に連結されている。フック部材26aは、各々の係止部26bを組み合わせることにより環状の受承部が形成されるように重ね合わされる。形成された環状の受承部に、後述する係止解除手段としてのソレノイド20cの作用部に取着された係合手段としての閂部材26cが挿入される。ソレノイド20cは、その作用部が図3において矢印Xで示す方向に前進、後退するように設けられている。
【0011】
2つのフック部材26aの各々の係止部26bにより形成される環状の受承部に閂部材26cが挿入、受承される間、フック部材26aの係止部26bが閂部材26cと係合することにより、フック部材26aが、図1に示すように、台車10の両側部の概ね中央に保持され、展開部材18aの鉛直部が概ね鉛直に保持される。ソレノイド20cの作用部が後退することにより、閂部材26cが環状の受承部から抜去されると、フック部材26aとの係合が解除され、展開部材18aが台車10の側部から外方に展開する。
【0012】
図4に係止装置26′の他の実施例を図示する。係止装置26′の中心線を含む概ね水平な平面で一部を切断した部分断面図である。図3の係止装置26では係合手段としての閂部材26cが、矢印Xで示す方向に前進、後退するように構成されているが、図4の実施例による係止装置26′は、係合手段として、概ね水平な平面で回転する閂部材26eを具備している。閂部材26eは、フレーム12の適所に取着されたピン26fを中心として回転可能に設けられており、一端が2つのフック部材26a′の係止部26b′により形成される受承部に挿入されている。閂部材26eは、他端側にスロット26gを有しており、このスロット26gにソレノイド20cの作用部に設けられたピン26hが挿入される。ピン26hは、スロット26gの内縁と係合できるように設けられている。こうした構成により、ソレノイド20cの作用部が前進、後退すると、ピン26hがスロット26gと係合しながら、閂部材26eをピン26fを中心として回転させる。
【0013】
図5を参照すると、受信装置20は、台車10の外部に設けられた送信装置22、例えば、搬送作業員が所持する送信装置22からの非常信号を、アンテナ20bを介して受信する受信部20aを具備している。受信部20aは電源部20eに接続されている。電源部20eは電池により構成することができる。受信部20aは、また、係止解除手段としてのソレノイド20cと、ブレーキ作動装置20dと、警報ブザー20gとに接続されている。
【0014】
送信装置22は、アンテナ22bを介して非常信号を送信する送信部22aを具備している。送信部22aは電源部22eに接続されている。電源部22eもまた電池により構成することができる。送信装置22aは、更に、非常事態が生じたときに搬送作業員により押される押しボタン22cに接続されている。搬送作業員が押しボタン22cを押すと、送信部22aから非常信号が送信される。また、ソレノイド20cは、上述のように無線装置により起動しなくとも、台車10の適所に設けたスイッチ(図示せず)により起動してもよい。
【0015】
次に、本発明の第1の実施例の作用を説明する。
非常事態が生じたとき、搬送作業員が送信装置22の押しボタン22cを押すと、送信装置22から非常信号が送信される。この非常信号を受信装置20が受信すると、受信部20aからの信号に基づき、係止解除手段としてのソレノイド20cと、ブレーキ作動装置20dと、警報ブザー20gとが作動する。ソレノイド20cが作動すると、図3に示した係止装置26では、ソレノイド20cの作用部が後退して、閂部材26cが2つのフック部材26aの間から抜去されてフック部材26aの係止作用が解除され、図4に示した係止装置26では、ソレノイド20cの作用部が、ピン26gにてスロット26hと係合しながら後退して、閂部材26eをピン26fを中心として矢印Aで示す方向に回転させ、閂部材26eの先端が2つのフック部材26aの間から抜去されてフック部材26aの係止作用が解除される。
【0016】
係止装置26の係止作用が解除されると、展開部材18aが、コイルバネ18dの付勢作用により、図1において二点鎖線で示すように、台車10の両側部から外側へ矢印の方向に回転、展開する。ブレーキ作動装置20dが作動すると、台車10に設けられたブレーキ装置(図示せず)が車輪16を固定する。警報ブザー20gが作動すると大きな警報音を発し、非常事態が発生したことを周囲に知らせる。
【0017】
次に、図6、7を参照して本発明の第2の実施例を説明する。図6、7は台車10を後方より見た立面図であり、第1の実施例と同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。但し、図6、7には係止装置26が省略されているが、既述した係止装置と同様の係止装置が設けられていることは言うまでもない。
【0018】
図6、7において、台車10は一対の盗難防止装置24を具備している。盗難防止装置24は、第1の実施例の盗難防止装置18と概ね同様に構成されているが、台車10を上方に持ち上げるためのリフト部材24cが、展開部材24aに取着されている点で異なっている。更に詳細に説明すると、盗難防止装置24各々は筒状のホルダ24bを具備しており、ホルダ24b内に展開部材24aの水平部(図示せず)が挿入される。第2実施例では、ホルダ24bは、台車の前後方向に互いに平行となるように台部14の下面に取り付けられている。展開部材24aの鉛直部は、通常時には、既述した係止装置と同様に構成された係止装置により、概ね鉛直な状態で保持されている。
【0019】
リフト部材24cは先端が丸く形成された概ね円柱状の部材であり、展開部材24aが左右に展開したときに、展開部材24aの水平部を中心として回転して、先端が地面または床面に当接して台車の後部を持ち上げるように設けられている。更に好ましくは、リフト部材24cは、展開部材24aが展開して鉛直部の先端が地面に当接したときに、地面に対して概ね鉛直に当接するように設けられている。
【0020】
次に、本発明の第2の実施例の作用を説明する。
第1の実施例と同様に非常事態が生じたとき、搬送作業員が送信装置22の押しボタン22cを押すと、送信装置22から非常信号が送信される。この非常信号を受信装置20が受信すると、受信部20aからの信号により、係止解除手段としてのソレノイド20cと、ブレーキ作動装置20dと、警報ブザー20gとが作動する。
【0021】
ソレノイド20cが作動すると、既に説明したように、フック部材26aの係止作用が解除される。フック部材26aの係止作用が解除されると、展開部材24aが、コイルバネ(図示せず)の付勢作用により、図6、7において二点鎖線で示すように、台車10の両側部から外側へ矢印の方向に回転、展開する。このとき、展開部材24aのリフト部材24cが、図6に示すように、展開部材24aの水平部を中心として展開部材24aと共に回転してリフト動作を開始し、その先端において地面または床面と当接する。
【0022】
図6に示す状態から、展開部材24aが更に矢印の方向に回転して、図7に示すように、展開部材24aの先端が地面または床面に当接すると、リフト部材24cは先端において地面または床面に当接して、車輪16を台車10と共に上方に持ち上げながら概ね鉛直な位置まで回転する。車輪16が地面または床面から離反すると、台部14の前部下側に設けられた停止部材14a(図1参照)とリフト部材24cにより支持されるので、台車10を移動させることが困難になる。
【0023】
ここで、当業者には理解されるように、リフト部材24cが上述のように台車10を持ち上げるために、展開部材24aは相当の重量と長さを有する必要がある。更に、好ましくは、展開部材24aを台車10の外側に向けて付勢するコイルバネのバネ定数は、リフト部材24cによる台車10のリフト作用を助けるために充分に大きなバネ定数が選定される。リフト部材は、展開部材24aとは独立に設けてもよい。要は、起動装置が作動したときに、台車10の車輪16を地面や床面から持上げるように構成されていればよい。
【0024】
ブレーキ作動装置20dが作動すると、台車10に設けられたブレーキ装置(図示せず)が車輪16を固定し、警報ブザー20gが作動すると大きな警報音を発し、非常事態が発生したことを周囲に知らせる作用は第1の実施例と同様である。
【0025】
次に、図8、9を参照して、本発明の第3の実施例を説明する。
図8に示す搬送装置28は、内部に現金などの搬送物品を収納する概ね直方体形状の箱体28aを具備している。箱体28aは、搬送物品を箱体内部に収納するために、従来の現金ケース等と同様に開閉可能な蓋が設けられている。箱体28aの底面には、搬送装置28の側部において外方に展開可能な展開部材を備えた盗難防止装置30が設けられている。
【0026】
図9を参照すると、盗難防止装置30は、箱体28aの側部において外方に展開可能に設けられた一対の展開部材30aを具備している。展開部材30aは、ピン30bにより盗難防止装置30のハウジング(図示せず)に回転可能に取り付けられており、一端に付勢手段としての引張りコイルバネ30cの一端が取り付けられている。コイルバネ30cの他端は、盗難防止装置30のハウジングに取着されており、図示するように、展開部材30aが盗難防止装置30のハウジング内に収納される収納位置にあるとき、展開部材30aを矢印Dにて示すように付勢する。
【0027】
展開部材30aの他端近傍には、展開部材30aを盗難防止装置30内に保持するための係止部30kが設けられており、該係止部30kは、係止手段としての一対のフックアーム30dの各々の先端に設けられた係合部30gに係合できるように形成されている。フックアーム30dは、収納位置にある展開部材30aに対して概ね横断方向に延設されており、ピン30eを中心として回転可能に取り付けられている。一対のフックアーム30dの各々において、係合部30gの反対側の端部近傍にスロット30fが形成されており、スロット30fの各々には、係止解除手段としてのソレノイド20cの作用部30hに設けられたピン30iが配設されている。ピン30iはスロット30fの内縁と係合するように設けられている。
【0028】
こうした構成により、図5に示した受信装置20が送信装置22からの非常信号を受信して、係止解除手段としてのソレノイド20cが作動し、その作用部30hが矢印Bで示す方向に移動すると、フックアーム30dが矢印Cで示す方向に回転して、展開部材30aの係止部30kと、フックアーム30dの係合部30gとの間の係合が解除される。これにより、フックアームによる係止作用が解除され、コイルバネ30cにより付勢された展開部材30aが、ピン30bを中心として矢印Dで示す方向に回転、展開される。なお、図9に示す実施例では、係止解除手段としてのソレノイド20cの作用部は、引張りコイルバネにより矢印Bとは反対方向に付勢されており、ソレノイド20cが作動していない間に展開部材30aとフックアーム30dとの係合を保持している。
【0029】
次に、図10から図15を参照して、本発明の第4の実施例を説明する。
この第4の実施例による搬送装置は、図1に示した第1の実施例の搬送装置としての台車10に、台部14に積載された搬送物品を固定するための搬送物品固定装置が更に設けられている。搬送物品固定装置を除いて、第4の実施例は第1の実施例と同様に構成されており、従って、図10から図15において、第1の実施例と同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。然しながら、第4の実施例は第2の実施例にも適用できることは言うまでもない。
【0030】
搬送物品固定装置は、台車10の台部14に積載された現金ケース等の搬送物品を台部14に固定するためのベルト32を具備している。ベルト32の一端は、図10に示すように、台車10の台部14の下側に取り外せないように固着されている。ベルト32の他端は、ベルト32を台車10の台部14の上方を掛け渡すように設けて、フレーム12に取り付けられた固定装置34に着脱可能に固定される。
【0031】
図11を参照すると、固定装置34は、ベルト固定部36と、ロック部38とから成る。更に図12、13をも参照すると、ベルト固定部36は、ヒンジ36dにより台車10のフレーム12に取着されたハウジング36aと、ハウジング36a内部に設けられた押しボタン式のラッチ装置36eと、以下に説明するロック部38のラッチ38fのための係合部材36gとを具備している。ラッチ装置36eは周知の係止装置であり、押しボタン36bを押すことにより、ラッチ36fがラッチ装置36eの内部に後退するように構成されている。ラッチ36fは、ハウジング36aが図11に示すように閉じられている間、ロック部38のハウジング38aに係合している。係合部材36gは、板状の部材を概ねL字形状に板金加工して形成されており、ハウジング正面の内側面から内部に概ね垂直に突出するように設けられている。係合部材36gは、ハウジング36aの内部に突出する部分にロック部38のラッチ38fと係合する係合穴36hが形成されている。
【0032】
ベルト固定部36のハウジング36aは、ラッチ装置bを押しながらハンドル36cを把持して手前側に引くことにより、ヒンジ36dを中心として回転して開くように構成されている。ハウジング36aの上端面には、ベルト32のための開口部36iが形成されており、ベルト32が開口部36iよりハウジング36aの内部に導入される。ハウジング36a内には、周知のバックル式のベルト締結具(図示せず)が設けられている。開口部36iよりハウジング36a内部に導入されたベルトはベルト締結具を通され、再び上部開口部36iから外部に引き出される。ベルト締結具は、バックルにベルトを通すことによりバックルとベルトが係合して、両者間の摩擦によりベルトを締めつける方向にはベルトが移動できるが、ベルトが弛む方向には移動できなくなるように構成されている。そして、バックルに設けられたレバーを操作することにより、バックルとベルトとの係合が解除される。
【0033】
ロック部38は台車10のフレーム12に固着されたハウジング38aを具備している。ハウジング38aの正面にはシリンダ錠38bが取り付けられており、ハウジング38aの側面には解除ピン38cを挿入するための小孔が形成されている。図14、15をも参照すると、ロック部38は、更に、ラッチ装置38eと、該ラッチ装置38eの操作ピン38kに取着されたラッチレバー38hと、シリンダ錠38bの回転部(図示せず)に取着された解除腕38gとを具備している。
【0034】
ラッチレバー38hは、図15において実線で示すロック位置と、図15において仮想線で示す解除位置との間で、操作ピン38kを中心して回転できるように構成されている。ラッチ装置38eは、ラッチレバー38hが解除位置にあるとき、そのラッチ38fが図14において仮想線で示すようにラッチ装置38e内部に後退し、ロック位置にあるとき実線で示すようにラッチ装置38eから突出して、ベルト固定部36の係合穴36hと係合するように構成されている。
【0035】
解除腕38gは、ラッチレバー38hに取着された連結ピン38pによりラッチレバー38hに連結されている。また、ラッチレバー38hは、図示しないバネ等によりロック位置に向けて付勢されている。ラッチレバー38hの先端近傍に第1の係合ピン38iが固着されている。ハウジング38aの内側面からハウジング38a内部に延びる第2の係合ピン38mが固着されている。第1と第2の係合ピン38i、38mは、ラッチレバー38hおよび解除腕38gの回転軸(図示せず)と概ね平行に延びるように設けられている。
【0036】
解除ピン38cは、ハウジング38aの側面に設けられた小孔よりハウジング38a内部に挿入される。ハウジング38a内に挿入された解除ピン38cは、案内部38jにより案内されて、ラッチレバー38hが解除位置にあるとき、第と第2の係合ピン38i、38mの間を通過する。解除ピン38cと、第1と第2の係合ピン38i、38mとが係合することにより、ロック位置に向けて付勢されているラッチレバー38hが、ロック位置に回転することが防止される。また、解除ピン38cの端部には、ワイヤまたは紐38dが取着されており、該ワイヤまたは紐38dの他端は搬送作業員の着衣の適当箇所に取着されている。
【0037】
次に、第4の実施例の作用を説明する。
先ず、台車10の台部14の上に搬送物品を積載して、ベルト32を搬送物品の上方を掛け渡すように設ける。次いで、ベルト固定部36のハウジング36aを開いて、ベルト32を開口部36iからハウジング36a内に導入し、ハウジング38a内に配設されたバックル式のベルト締結具に通して、ベルト32の先端部を開口部36iから引き出す。次いで、ベルト締結具のレバーを操作してベルト32を搬送物品に対して締め付け、ハウジング36aを閉じる。そして、搬送作業員は、解除ピン38cに取着されたワイヤ38dを搬送作業員の着衣の適当箇所に取り付けた状態で台車10を操作する。
【0038】
その後、非常事態が生じた場合に、搬送作業員が台車10から離反すると、解除ピン38cがロック部38から抜去される。解除ピン38cが抜去されると、ラッチレバー38hが係止位置に回転する。これにより、ロック部38のラッチ装置38eのラッチ38fは突出して、ベルト固定部36の係合穴36hに係合する。従って、この間は押しボタン36bを押してもベルト固定部36のハウジング36aを開くことができくなる。ベルト32を弛めることができなくなるので、第3者が台車10の台部に積載された搬送物品を持ち去ることができなくなる。更に、搬送作業員が、送信装置22を操作して展開部材を展開させることにより台車10を持ち去ることができなくなる。
【0039】
ベルト32を弛めるためには、シリンダ錠38bに鍵を差し込んで、シリンダ錠38bと共に解除腕38gを解除位置に回転させる。これにより、ラッチレバー38hが、連結ピン38pを介して解除位置に回転する。次いで、解除ピン38cをハウジング38aの側部の小孔から挿入して、第1と第2の係合ピン38i、38mと係合させる。解除ピン38cと、第1と第2の係合ピン38i、38mとが係合する間は、ラッチレバー38hおよび解除腕38gはロック位置に回転できない。従って、この間、ラッチ装置38eのラッチ38fは後退しており、ベルト固定部36の係合穴36hに係合していない。従って、ベルト固定部36の押しボタン36bを押すことにより、ベルト固定部36のハウジング36aを開いて、ベルト32を弛めることが可能となる。
【0040】
【発明の効果】
既述の説明から明らかなように、本発明による搬送装置としての台車では、強盗等の非常事態が発生したときに、台車から離れた搬送作業員が展開部材の起動装置としての送信装置の押しボタンを押して、係止装置を解除することにより、展開部材が台車の両側部から外側に展開し、該展開部材が台車の周囲の建物の一部、例えば柱や壁、道路上に駐車している自動車等に衝接して台車を移動させ難くなる。これにより、台車ごと搬送物品を持ち去られることが防止できる。また、台車ごと自動車に積み込もうとしても、展開部材により積み込むことができなくなる。
更に、本発明による搬送装置は、台車に設けられたリフト部材を具備しており、非常事態が発生したときに、リフト部材の起動装置を操作するとリフト部材が台車の車輪を持上げる。これにより、台車を停止部材または台部の一部とリフト部材により支持するので、台車を動かすことが更に困難になる。従って、本発明の台車によれば台車ごと積み荷を持ち去ることが防止される。
【0041】
また、本発明の搬送装置としての箱体は展開部材を備えており、非常事態が発生したときに、この展開部材を箱体の側部から外方に展開させることにより、該展開部材が箱体の周囲の建物の一部、例えば柱や壁、道路上に駐車している自動車等に衝接して箱体を持ち運び難くなる。これにより、搬送装置としての箱体ごと搬送物品を持ち去られることが防止できる。更に、台車の場合と同様に、自動車に積み込むことができなくなる。
更に、本発明による搬送装置は、ベルト式の搬送物品固定装置を備えており、台車に積載された搬送物品自体を持ち去ることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の略示斜視図である。
【図2】盗難防止装置の透視図である。
【図3】展開部材の係止装置の分解斜視図である。
【図4】展開部材の係止装置の他の実施例の部分断面図である。
【図5】送信装置と受信装置のブロック図である。
【図6】本発明の第2の実施例の後方から見た立面図である。
【図7】図6と同様の立面図あり、展開部材が完全に展開した状態を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施例の略示斜視図である。
【図9】図8に示した実施例による盗難防止装置の略示平面図である。
【図10】本発明の第4の実施例の略示斜視図である。
【図11】ベルト固定装置の略示斜視図である。
【図12】固定部のハウジングの一部を破断して示す略示正面図である。
【図13】固定部の側面図である。
【図14】ロック部のハウジングを破断して示す部分平面図である。
【図15】ロック部のハウジングを破断して示す部分正面図である。
【符号の説明】
10…台車
12…フレーム
14…台部
16…車輪
18…第1の実施例による盗難防止装置
20…受信装置
22…送信装置
Claims (4)
- 内部に搬送物品を収納するための箱体と、箱体の側部から外方に展開可能に設けられた展開部材と、無線装置を具備し前記展開部材の展開動作を起動させる遠隔操作可能な起動装置とを具備する搬送装置。
- 搬送物品を載置するための台部と、台部を移動させる車輪とを有する搬送装置において、台部の側部から外方に展開可能に設けられた展開部材と、無線装置を具備し前記展開部材の展開動作を起動させる遠隔操作可能な起動装置とを具備する搬送装置。
- 搬送物品を載置するための台部と、台部を移動させる車輪とを有する搬送装置において、車輪を上方に持ち上げるためのリフト部材と、無線装置を具備し前記リフト部材のリフト動作を起動させる遠隔操作可能な起動装置とを具備する搬送装置。
- 前記搬送装置が、更に、台部に積載された搬送物品を固定する固定ベルトと、固定ベルトを固定するベルト固定装置とを具備する請求項2または3に記載の搬送装置。
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JP29717894A JP3675503B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 盗難防止装置を備えた搬送装置 |
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Family Applications (1)
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-
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