JP3675265B2 - 可変動弁式内燃機関の吸入空気量制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットル弁により負圧を発生させると共に、可変動弁機構により吸入空気量を制御する可変動弁式内燃機関の吸入空気量制御装置において、特に、スロットル弁を全開にしたときに発生するトルク段差を防止する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ポンプロスの低減による燃費向上を目的として、例えば、特開平10−37727号公報に開示されるように、吸・排気弁の開閉時期を任意に制御可能な可変動弁機構が知られている。可変動弁機構を備えた内燃機関では、吸気弁の閉時期を変化させることにより吸入空気量を制御して、実質的にノンスロットル運転を行うことができる。
【0003】
一方、内燃機関では、エバポレーションガス及びブローバイガスの処理のために、吸気通路内に負圧を発生させ、かかる負圧によりエバポレーションガス等を吸気通路内に吸引し、燃焼室で燃焼させることが必要である。しかし、可変動弁機構により吸入空気量を制御するだけでは、発生する負圧が不十分となるため、吸気通路内に負圧を発生させるためにスロットル弁を併設した内燃機関が案出されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、可変動弁機構により吸入空気量を制御しつつ、吸気通路内に所定の負圧を発生させるためには、機関運転状態から決定される目標空気量に応じてスロットル弁の開口面積を直線的に増加させればよい。しかし、機関のポテンシャルを最大限に発揮させるには、負圧を一定にしたままシリンダ内の空気量が最大となるように、可変動弁機構により吸気弁の閉時期を固定し、可変動弁機構を備えていない通常の内燃機関のように、スロットル弁による負圧制御を介して吸入空気量を制御し、スロットル弁を全開にする必要がある。このため、スロットル弁を全開にするときには、所定負圧を発生させる制御から、通常の制御に切り換えなければならない。この両者間には、スロットル弁の開口面積に差があるため、切り換え時に、吸気通路内の負圧が急変し、シリンダ内の空気質量流量が変化することにより、トルク段差が発生してしまうおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、制御切り換えにかかわらず、目標空気量に応じてスロットル弁の開口面積を連続的に変化させることで、スロットル弁を全開とするときに発生するトルク段差を防止した可変動弁式内燃機関の吸入空気量制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明では、図1に示すように、内燃機関Aの吸気弁Bの開閉時期を任意に制御可能な可変動弁手段Cと、該可変動弁手段Cにより吸気弁Bの閉時期を制御して吸入空気量を制御する吸入空気量制御手段Dと、内燃機関Aの吸気通路に介装されたスロットル弁Eの開閉制御を行う開閉制御手段Fと、を含んで構成される可変動弁式内燃機関の吸入空気量制御装置であって、目標空気量を算出する目標空気量算出手段Gを備え、前記開閉制御手段Fは、前記目標空気量算出手段Gにより算出された目標空気量に基づいて、吸気通路内に所定の負圧が発生するスロットル弁Eの開口面積を算出する第1の開口面積算出手段Hと、前記目標空気量算出手段Gにより算出された目標空気量に基づいて、スロットル弁のみで吸入空気量制御を行う場合のスロットル弁の開口面積を算出する第2の開口面積算出手段Iと、前記第1の開口面積算出手段Hにより算出された開口面積と第2の開口面積算出手段Iにより算出された開口面積とを比較し、開口面積の大きい方を選択する選択手段Jと、該選択手段Jにより選択された開口面積に基づいてスロットル弁の開度を制御する開度制御手段Kと、を含んで構成される一方、前記吸入空気量制御手段Dは、前記吸気弁Bの閉時期における体積流量比に基づいて、前記目標空気量算出手段Gにより算出された目標空気量を補正する目標空気量補正手段Lと、該目標空気量補正手段Lにより補正された目標空気量に基づいて、前記可変動弁手段Cを介して吸気弁Bの閉時期を制御する吸気弁制御手段Mと、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0007】
ここで、「体積流量比」とは、シリンダ最大容積に対する吸気弁の閉時期におけるシリンダ容積の比のことをいい、吸気弁の閉時期によって変化する状態量である。
かかる構成によれば、目標空気量に応じた所定の負圧が発生する開口面積と、目標空気量に応じたスロットル弁のみで吸入空気量制御を行う場合の開口面積と、のうち開口面積が大きいものに基づいてスロットル弁の開度制御が行われる。即ち、目標空気量に対する開口面積の特性が異なっていても、より開口面積の大きい方が選択されるので、常に両特性の交点で制御が切り換わり、機関運転領域における目標空気量の値が連続となる。
【0009】
また、吸気弁の閉時期の変化により吸気弁閉時期における体積流量比が変化しても、その変化を考慮した補正を行うことにより吸入空気量が変化することが防止される。
【0010】
請求項2記載の発明では、前記所定の負圧は、一定値であることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、前記所定の負圧は、機関本体温度に基づいて設定されることを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、常に両特性の交点で制御が切り換わり、目標空気量に対する開口面積が連続した値となり、制御切換時における段差がなくなるので、トルク段差の発生を確実に防止することができる。
【0012】
また、吸入空気量の変化による空燃比の変化を防止することができ、排気性状をより向上することができる。
請求項2記載の発明によれば、所定負圧を発生させるための制御を簡単にすることができる。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、機関本体温度が低い機関始動直後であっても、発生負圧を高くすることにより(例えば、暖機時-30mmHg、冷機時-300mmHg)、シリンダ内に同じ質量の空気を導入するための吸気弁の閉時期を遅くすることができる。このため、吸気弁の開弁時間が長くなり、筒内ガス流動が良好になることで、燃焼が安定する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図2は、本発明の一実施形態を示すシステム図である。
【0015】
内燃機関1のシリンダヘッド2には、燃焼室3を望むように、点火プラグ4及び電磁駆動弁5,6(可変動弁手段)が配設される。各吸気ポート7には、機関運転状態に応じて燃料を噴射する燃料噴射弁8が配設される。また、吸気ポート7の上流には、燃焼室3に吸入される吸入空気量Qを検出するエアフローメータ9、及び、吸気ポート7内に負圧を発生させる電制スロットル弁10が配設される。電制スロットル弁10には、スロットル弁の開度TVOを検出するスロットルセンサ11が付設される。さらに、クランクプーリ12には、基準クランク角で基準角度信号Refを出力すると共に、単位クランク角ごとに単位角度信号Posを出力するクランク角センサ13が配設される。この他、アクセル開度(アクセルペダルの踏込み量)APOを検出するアクセルペダルセンサ14、及び、機関本体温度を代表する冷却水温度Twを検出する水温センサ15が配設される。
【0016】
エアフローメータ9,スロットルセンサ11,クランク角センサ13,アクセルペダルセンサ14及び水温センサ15の出力信号は、夫々、マイクロコンピュータを内蔵するコントロールユニット16に入力される。そして、コントロールユニット16は、クランク角センサ13からの信号に基づき、機関回転速度Neの算出及び気筒判別(どの気筒が上死点にあるかの判別)を行うと共に、各センサからの信号に基づき、燃料噴射弁8,点火プラグ4,電磁駆動弁5,6及び電制スロットル弁10の制御を行う。
【0017】
なお、コントロールユニット16は、吸入空気量制御手段,開閉制御手段,第1の開口面積算出手段,第2の開口面積算出手段,選択手段,開度制御手段,目標空気量補正手段及び吸気弁制御手段をソフトウエアにより実現する。
【0018】
次に、電磁駆動弁5,6の構成を図3に基づいて説明する。
吸・排気弁たる弁体20の軸部21には、プレート状の可動子22が取り付けられる。可動子22の上下には、非作動時に弁体20が中立位置に弾性支持されるように、スプリング23,24が配設される。また、可動子22の上下には、閉弁用電磁石25及び開弁用電磁石26が夫々が配設される。
【0019】
そして、弁体20を開弁させるには、閉弁用電磁石25への通電を停止した後、開弁用電磁石26に通電して、可動子22の下面をスプリング24の付勢力に抗して開弁用電磁石26に吸着させ、弁体20をシート部から離間させる。一方、弁体20を閉弁させるには、開弁用電磁石26への通電を停止した後、閉弁用電磁石25に通電して、可動子22の上面をスプリング23の付勢力に抗して閉弁用電磁石25に吸着させ、弁体20をシート部に着座させる。このような動作を周期的に繰り返すことで、内燃機関の動弁装置としての機能が発揮される。
【0020】
また、この内燃機関1では、ポンプロスの低減による燃費向上を目的として、電磁駆動弁5,6により吸・排気弁の開閉時期を制御、特に、吸気弁の閉時期(IVC)を制御(早閉じ制御)することにより、吸入空気量を制御して実質的にノンスロットル運転を行う。この場合、電制スロットル弁10は、所定の運転条件にて吸気通路内に負圧を得る目的で使用される。
【0021】
具体的には、吸気弁の開時期(IVO)は、排気上死点(TDC)付近の略一定時期とし、吸気弁の閉時期(IVC)は、アクセル開度APOと機関回転速度Neとに基づいて定められる目標トルク相当の目標空気量に応じて、スロットル開度TVOを考慮して制御される。一方、排気弁の開時期(EVO)及び閉時期(EVC)は、最も熱効率の良い時期となるように制御される。
【0022】
次に、可変動弁式内燃機関の吸入空気量の制御内容について説明する。
制御ブロックの構成は、図4に示すように、目標空気量演算部30と、開閉制御手段として機能するスロットル演算部40と、吸入空気量制御手段として機能するEMV(電磁駆動弁)演算部50と、を含んで構成される。目標空気量演算部30は、アクセル開度APO及び機関回転速度Neに基づいて、例えば、マップを参照して目標空気量を演算する。スロットル演算部40は、目標空気量に基づいて、負圧発生と全開性能とを両立させる電制スロットル弁10の開度を演算する。EMV演算部50は、目標空気量に基づいて、吸入空気量を制御する電磁駆動弁5による吸気弁の閉時期を演算する。
【0023】
スロットル演算部40は、具体的には、第1開口面積演算部41と、第2開口面積演算部42と、選択部43と、開度演算部44と、を含んで構成される。
第1開口面積演算部41は、第1の開口面積算出手段として機能し、後述する目標ブースト係数及び目標空気量に基づいて、例えば、次式により所定の負圧を発生させるスロットル弁の面積変化相当分を演算する。ここで、「面積変化相当分」とは、スロットル弁の開口面積をA,機関回転速度をN,シリンダ体積をVとしたとき、A/NVにより演算され、機関回転速度N及びシリンダ体積Vを考慮したときのスロットル弁の開口面積に相当する状態量である。
【0024】
(面積変化相当分)=(目標空気量)×(目標ブースト係数)
ここで、目標ブースト係数とは、吸気通路内に所定の負圧(例えば、-50mmHg )を発生させるために、図5に示すような目標空気量−面積変化相当分特性における直線の傾きである。即ち、面積変化相当分は、目標空気量に応じて単純に増加する1次関数として演算される。
【0025】
なお、所定の負圧は、冷却水温度Twに応じて可変値をとるようにしてもよい。即ち、冷却水温度Twが低いときには、機関始動直後の冷機時であると考えられるので、燃焼要求から負圧が必要となるからである。具体的には、同じ質量の空気をシリンダ内に導入する際に、負圧が発達した状態(空気密度が低い状態)では、吸気弁の開弁時間を長くするために吸気弁の閉時期を遅くしなければならず、その結果、筒内のガス流動時間が長くなり燃焼が安定するからである。
【0026】
第2開口面積演算部42は、第2の開口面積算出手段として機能し、目標空気量に基づいて、図6に示すような目標空気量−面積変化相当分変換マップを参照して、目標空気量に対応したスロットル弁の面積変化相当分を演算する。即ち、第2開口面積演算部42では、従来の内燃機関のように、スロットル弁のみによって吸入空気量を制御する場合のスロットル弁の開度を演算する。
【0027】
選択部43は、選択手段として機能し、第1開口面積演算部41で演算された面積変化相当分と第2開口面積演算部42で演算された面積変化相当分とを比較し、面積変化相当分が大きい方を選択する。即ち、選択部43から出力される信号は、図7に示すように、所定の負圧を発生させる面積変化相当分と、スロットル弁のみで吸入空気量を制御する場合の面積変化相当分と、の大きい方の値となる。従って、常に両特性の交点で制御が切り換わり、面積変化相当分が常に連続した値となるため、制御切換時にトルク段差が生じなくなる。
【0028】
開度演算部44は、選択部43から出力された面積変化相当分に基づいて、図8に示すような面積変化相当分−開度変換マップを参照して、最終的なスロットル弁の開度を演算する。
【0029】
一方、EMV演算部50は、具体的には、補正演算部51と、EMV作動限界演算部52と、選択部53と、IVC演算部54と、を含んで構成される。
補正演算部51は、後述するブースト補正係数及び目標空気量に基づいて、例えば、次式により目標空気量の補正を行う。
【0030】
(補正値)=(目標空気量)/(ブースト補正係数)
ここで、EMV演算部50において目標空気量の補正が必要であるのは、次のような理由による。即ち、吸気弁の閉時期により吸入空気量を制御する内燃機関では、シリンダの最大容積に対する吸気弁の閉時期におけるシリンダ容積の比である体積流量比と面積変化相当分との関係は、図9に示すような特性となる。この状態で、吸気弁の閉時期が変化して体積流量比が90%になると、体積流量比−面積変化相当分特性は、図10に示すように、図9の特性を相似縮小した曲線となる。
【0031】
吸気弁の閉時期の演算には、スロットル弁が全開となった大気圧状態でシリンダ容積が最大となる点を体積流量比=1と考えているため、体積流量比が変化した場合には、同一の目標空気量が与えられても負圧分だけ密度が低下し、実際にシリンダに吸入される空気量が減少してしまう。このため、負圧により減少した分だけ、空気量を増やさなければならないのである。このような補正を行うための係数が、前述したブースト補正係数である。
【0032】
ブースト補正係数は、次のような過程を経て決定される。
スロットル演算部40とEMV演算部50には、同一の目標空気量(体積流量比と同義)が入力されるため、図11に示すように、仮に体積流量比=0.9が与えられた場合、スロットル演算部40としては所定の負圧を発生させるためには、体積流量比=1を最大とする曲線上における体積流量比0.9の面積変化相当分を取らなければならない。一方、EMV演算部50では、入力された体積流量比=0.9に対して、体積流量比=1を最大とする曲線で示される特性を実現しなければならない。そこで、体積流量比=0.9を最大とする曲線と、所定の負圧を発生させる直線と、の交点における体積流量比の値をブースト補正係数とすればよい。ここで、図11の場合には、体積流量比=1のときに面積変化相当分が最大となる特性曲線上の所定負圧となる点を0.9とすると、体積流量比=0.9のときに面積変化相当分が最大となる特性曲線上の所定負圧となる点は、0.9×0.9=0.81となる。その後、目標空気量をブースト補正係数で除算することで、負圧分の補正が行われる。即ち、吸気弁の閉時期におけるシリンダ容積に基づいて、スロットル弁10により目標空気量の補正をせずに、電磁駆動弁5,6により制御される目標空気量を補正するのである。なお、かかる補正が、目標空気量補正手段に相当する。
【0033】
EMV作動限界演算部52は、電磁駆動弁5,6の作動限界における目標空気量の演算を行い、具体的には、機関回転速度Neに基づいて、例えば、図12に示す特性マップを参照して、作動限界となる目標空気量を演算する。
【0034】
選択部53は、補正演算部51により補正された目標空気量とEMV作動限界演算部52により演算された目標空気量とを比較し、目標空気量が大きい方を選択する。
【0035】
IVC演算部54は、選択部53により選択された目標空気量に基づいて、吸気弁の閉時期を演算する。
図13は、スロットル演算部40における制御内容のフローチャートである。なお、具体的な内容に関しては、先の制御ブロックの説明と同一であるので、ここでは概要のみ説明する(以下同様)。
【0036】
目標空気量及び目標ブースト係数を読み込み(S1,S2)、第1開口面積演算部41により所定の負圧を発生させるスロットル弁の面積変化相当分を演算する(S3)。これと並行して、目標空気量を読み込み(S4)、第2開口面積演算部42により目標空気量に応じたスロットル弁のみで吸入空気量を制御する場合のスロットル弁の面積変化相当分を演算する(S5)。そして、所定の負圧を発生させる面積変化相当分とスロットル弁のみで吸入空気量を制御する場合の面積変化相当分とを比較して、面積変化相当分が大きい方を選択する(S6)。選択された面積変化相当分は、開度演算部44によりスロットル弁の開度に変換され(S7)、コントロールユニット16に出力される(S8)。
【0037】
このようにすれば、図7に示すように、常に両特性の交点で制御が切り換わり、目標空気量に対する面積変化相当分が連続した値となるため、制御切換時における段差がなくなり、トルク段差の発生を確実に防止することができる。従って、機関の全運転領域に亘ってフィーリングが向上し、より滑らかな運転が可能となる。
【0038】
図14は、EMV演算部50における制御内容のフローチャートである。
目標空気量及びブースト補正係数を読み込み(S11,S12)、補正演算部51により目標空気量の補正を行う(S13)。そして、EMV作動限界演算部52により電磁駆動弁5の作動限界における目標空気量を演算する(S14)。その後、補正された目標空気量と作動限界における目標空気量とを比較して、目標空気量の大きい方を選択し、IVC演算部54により吸気弁の閉時期を演算し(S15)、コントロールユニット16に出力する(S16)。
【0039】
このようにすれば、吸気弁の閉時期の変化により吸気弁閉時期の体積流量比が変化しても、その変化を考慮した補正を行うことによりトータルとしての吸入空気量が変化せず、空燃比の変化を防止することができる。このため、機関運転状態に応じた理想空燃比からの逸脱を防止することができ、排気性状をより向上することができる。
【0040】
なお、本実施形態では、電磁駆動弁により吸気弁の開閉時期を変化させたが、機械的な機構により吸気弁の閉弁時期を変化させるようにしてもよい。即ち、何らかの手段により吸気弁の開閉時期を変化できれば、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施形態を示すシステム図
【図3】 電磁駆動弁の基本構造図
【図4】 制御ブロックの構成図
【図5】 所定の負圧を発生させる目標空気量に対する電磁駆動弁の面積変化相当分の特性図
【図6】 目標空気量に対応するスロットル弁の面積変化相当分の特性図
【図7】 実施形態における作用の説明図
【図8】 面積変化相当分に対する開度の変換マップの説明図
【図9】 体積流量比を1としたときの面積変化相当分の特性図
【図10】 体積流量比を0.9としたときの面積変化相当分の特性図
【図11】 ブースト補正係数の説明図
【図12】 電磁駆動弁の作動限界における目標空気量を決定するマップの説明図
【図13】 スロットル弁の開度制御のフローチャート
【図14】 電磁駆動弁の閉時期制御のフローチャート
【符号の説明】
1 内燃機関
5 電磁駆動弁
10 電制スロットル弁
11 スロットルセンサ
13 クランク角センサ
15 水温センサ
16 コントロールユニット
30 目標空気量演算部
40 スロットル演算部
41 第1開口面積演算部
42 第2開口面積演算部
43 選択部
44 開度演算部
50 EMV演算部
51 補正演算部
52 EMV作動限界演算部
53 選択部
54 IVC演算部
Claims (3)
- 内燃機関の吸気弁の開閉時期を任意に制御可能な可変動弁手段と、
該可変動弁手段により吸気弁の閉時期を制御して吸入空気量を制御する吸入空気量制御手段と、
内燃機関の吸気通路に介装されたスロットル弁の開閉制御を行う開閉制御手段と、
を含んで構成される可変動弁式内燃機関の吸入空気量制御装置であって、
目標空気量を算出する目標空気量算出手段を備え、
前記開閉制御手段は、
前記目標空気量算出手段により算出された目標空気量に基づいて、吸気通路内に所定の負圧が発生するスロットル弁の開口面積を算出する第1の開口面積算出手段と、
前記目標空気量算出手段により算出された目標空気量に基づいて、スロットル弁のみで吸入空気量を制御する場合のスロットル弁の開口面積を算出する第2の開口面積算出手段と、
前記第1の開口面積算出手段により算出された開口面積と第2の開口面積算出手段により算出された開口面積とを比較し、開口面積の大きい方を選択する選択手段と、
該選択手段により選択された開口面積に基づいてスロットル弁の開度を制御する開度制御手段と、
を含んで構成される一方、
前記吸入空気量制御手段は、
前記吸気弁の閉時期における体積流量比に基づいて、前記目標空気量算出手段により算出された目標空気量を補正する目標空気量補正手段と、
該目標空気量補正手段により補正された目標空気量に基づいて、前記可変動弁手段を介して吸気弁の閉時期を制御する吸気弁制御手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする可変動弁式内燃機関の吸入空気量制御装置。 - 前記所定の負圧は、一定値であることを特徴とする請求項1記載の可変動弁式内燃機関の吸入空気量制御装置。
- 前記所定の負圧は、機関本体温度に基づいて設定されることを特徴とする請求項1記載の可変動弁式内燃機関の吸入空気量制御装置。
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