JP3674568B2 - 強度変調方法及びシステム並びに光量変調装置 - Google Patents

強度変調方法及びシステム並びに光量変調装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、表示画面を不正に撮像すると記録画面に鑑賞を妨げる光量変化が現れるように、表示画面に重畳する本来の表示画像とは別の可視光線に強度変調を加える技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクリーン上から映像が不正に複製されるのを妨害する技術を提案するものに、米国特許第6,018,374号がある。この技術は、ヒトの視覚特性と撮像カメラの撮像特性の違いに着目し、妨害手段として赤外線光を使用するものである。具体的には、映像投影機の近傍位置その他の遠方位置に配置した赤外線光放射機からスクリーン面に向けて赤外線光を放射し、その反射光を不正行為者の撮像カメラに入射させる仕組みを採用する。すなわち、不正に撮像された映像に、本編の映像とは無関係な赤外線光の光像を記録させる仕組みを採用する。この結果、不正に撮像された映像の画質は損なわれ、場合よっては不正行為地の特定も可能となる。勿論、赤外線光はヒトには認識されないので、視聴者が本編の映像を楽しむ上では何ら支障はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように赤外線光を用いることによって、十分な抑止効果と妨害効果を実現できる。しかし重要なコンテンツを保護するためには、多様な妨害技術の確立が望まれる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで本願明細書においては、表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するように、本来の表示画像に重畳的に表示させる可視光線の光量に時間方向に周期性をもった強度変調を加える技術を提案する。すなわち、表示画像を撮影機器等を介さずに直接鑑賞しても変調を知覚できないが、撮像機器等を介して撮影された画像を鑑賞すると鑑賞の妨げとなるノイズ(本来の表示画像とは独立の光量変化)が知覚されるような変調技術を提案する。
【0005】
なお光量変化には、明暗方向の変化(輝度変化)、色方向の変化、又はそれらの組み合わせの変化が含まれる。以下、当該光量変化を実現できる条件及び当該現象を利用した応用例を説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】
(A)基本原理
(A−1)明暗変化に対する視覚特性
本願発明の一つは、ヒトのちらつきに対する視覚特性に着目するものである。時間方向に正弦波状に変動する光に対して、人間がちらつきが見えなくなるマイケルソン・コントラスト(以下「コントラスト」という。)を時間周波数ごとに求めると、ヒトの時間周波数コントラスト感度を求めることができる。
【0007】
図1は、平均輝度強度ごとのヒトの時間周波数コントラスト感度を表している。すなわち図1は、明暗を繰り返したときに画面がちらついて見えるかを各条件で測定した実験結果を表すものである。縦軸のコントラストは、振幅を平均強度で割った値であり、(振幅の最大値−最小値)/(最大値+最小値)により与えられる。横軸の時間周波数は、明暗変化の周波数を表している。図中の各シンボル(例えば●や○)は、画面の平均輝度強度を表している。
【0008】
なお図中では、平均輝度強度を網膜照度と呼ばれる単位td(トローランド)で表している。この単位は網膜上における光のヒトにとっての強度に対応するものである。すなわち単位tdは、瞳孔面積(mm^2)×輝度(cd/m^2)に相当する。なお1000tdは40nit程度に相当する。ここで単位nitは輝度(cd/m^2)に相当する。
【0009】
図1の各シンボルを通る曲線は各平均輝度強度でのちらつきが知覚される境界条件を表す。境界線より下の領域(ヒトの時間周波数コントラスト感度以上の領域)がちらつきの知覚される領域である。一方、境界線より上の領域(ヒトの時間周波数コントラスト感度以下の領域)がちらつきの知覚されない領域である。
【0010】
図1に示されているように、ヒトのちらつきに対する感度は、10〜20Hzで最も高くなり(コントラストの変化がわずかでも知覚され易くなり)、それ以上の周波数においては、ちらつきが見えるために必要なコントラストが大きくなる。例えば平均輝度強度が77tdの場合、50Hz程度でコントラストを100%としてもちらつきは見えなくなり、変動を時間方向で平均化した一定強度の光が呈示されているように見える。
【0011】
この特性を利用し、フィルム映写機は多くの場合48Hzの周波数、CRTを用いたテレビ受像機は60Hzの周波数で表示を行い、ちらつきが感じられないような画像を呈示している。
【0012】
(A−2)変調条件
(A−2−1)表示画面を直接鑑賞するヒトに対してちらつきを感じさせない変調条件
まず表示画面を直接鑑賞してもちらつきが知覚されない変調条件を求める。ここでは変調方法の基本条件を求めるため、一様な強度を呈示した表示画面に正弦波状に変調した可視光線を重畳する場合について説明する。すなわち本来の表示画像上に当該表示画像とは別の可視光線を重畳し、その可視光線に一定周期の強度変調を加える場合について説明する。
【0013】
このとき強度変調が施された可視光線が重畳された表示画面の各時点における光量は、以下の関数F(f、t)により表すことができる。
【0014】
【数1】
Figure 0003674568
なお、Aは定数、fは変調を加える周波数、αはコントラスト(0≦α≦1)、tは時間である。
【0015】
ここで(1)式の第1項は表示画面(本来の表示画像に可視光線が重畳された状態の表示画面)の平均強度を表しており、第2項はこれに加えられる時間変調成分を表している。従って、時間変調の振幅(すなわちαA)を、表示画面の輝度から算出されるヒトの時間周波数コントラスト感度において時間変調の周波数fでちらつきが見えない振幅以下の値に設定すると、(A−1)項において説明したようにヒトには表示画面上のちらつきが知覚されなくなる。すなわち、ヒトには、表示画面上にA・(1−α)で与えられる一定強度の光のみが呈示されているように知覚される。
【0016】
例えば、映画館での上映にかかる変調方式を適用する場合(フィルム画像の最大輝度に相当する40cd/m^2 (1000td程度に相当)の全面白色画面が24フレーム/秒で表示されている場合)であれば、スクリーン上に投影される表示画像に対して、平均輝度と振幅が6cd/m^2 、時間周波数f=72Hzの強度変調を加えた可視光線を重畳すれば良い。
【0017】
可視光線の光量に強度変調を与える方法には後述するように様々な方法が考えられるが、例えば正弦波状の濃度変化を持つ回転フィルタを投射手段(いわゆるプロジェクタ)の投影レンズの前方で(すなわち投影光路上で)回転させること等により実現できる。
【0018】
前述の例の場合、平均輝度46cd/m^2 の表示画面に対し、時間周波数72Hz、コントラスト13%の正弦波状の強度変調を与えることを意味する。この条件は、人の時間周波数コントラスト感度以下の周波数と振幅条件であるため、スクリーン上に投影された表示画面を鑑賞しているヒトにちらつき感を与えることはない。
【0019】
なおこの方法では、本来の表示画像に可視光線が重畳するため、可視光線の輝度分だけ増加する。前述の例の場合には、平均輝度がA(1+α)(すなわち、40×(1+0.13))となり、本来の平均輝度Aに対して13%程度増加する。従って、当該増加分を本来の画像強度から減算しておけば、すなわち表示画面の最大輝度を予め34cd/m^2 に補正しておけば、可視光線によって光量が増加したとしてもスクリーン上に投影される表示画面の画像強度を本来の明るさ(40cd/m^2 )に一致させることができる。
【0020】
なお当該機能は画像輝度補正手段によって実現できる。因みに画像輝度補正手段は、入力される又は保持するコントラスト情報を基に前述の増加割合を演算して光源の輝度を補正しても良いし、外部から入力される又は内部に保持される増加割合の情報を基に光源の輝度を補正しても良い。
【0021】
以上のように、鑑賞者にちらつきを感じさせることなく表示画面に強度変調を加える方法は、表示画面全体が同じ平均輝度強度の場合(全面白色画面の場合)だけではなく、画面位置ごとに平均輝度強度が異なるような一般の画像にも適用可能である。
【0022】
ここでの強度変調は、必ずしも画面全体について同時に行う必要はない。例えば、表示画面上の位置(空間位置)ごとに強度変調の位相を変えても良い。また例えば、表示画面上の位置(空間位置)ごとに異なる強度変調(振幅と周波数の組み合わせが異なる)を行っても良い。このようにしても、表示画面の鑑賞者にはちらつきを感じさせずに、強度変調情報を多重させることができる。なお言うまでもないが、このような変調方法は、表示画面に重畳する可視光線に、次項の条件を満たす強度変調を加える場合にも同様である。
【0023】
なおここで想定する表示画面(本来の表示画像に可視光線を重畳した状態の画面)の最大輝度は各映像場面ごとに設定することも可能である。すなわち、最大輝度が低い映像場面ではこれに応じた強度変調(振幅と周波数の組み合わせ)を与え、最大輝度が高い映像場面ではこれに応じた強度変調(振幅と周波数の組み合わせ)を与えることもできる。
【0024】
もっとも図1に示すように表示画面上の輝度の変化に対してコントラスト閾値はそれほど多く変化しない。例えば、平均輝度強度を850tdから77tdに変化させても、対応するコントラスト感度曲線はシンボル○で表される特性曲線からシンボル△で表される特性曲線程度しか移動しない。しかもコントラスト感度は平均輝度強度が高いほど厳しい。従って実用上は、映像場面全体を通しての最大輝度(全面白色画面)に合わせて変調条件を定めておけば十分である。
【0025】
なお以上では、強度変調に正弦波状の変調波を用いる場合について説明したが、矩形波のような他の変調波(合成波)により、本来の表示画面に重畳する可視光線の光量を強度変調しても良い。この場合には、使用する変調波(合成波)をフーリエ変換等して得られる各正弦波成分の少なくとも1つの組み合わせが前述の条件を満たしていれば良い。すなわち、各正弦波成分の各周波数での振幅が前述の条件を満たせば良い。
【0026】
また以上では、各正弦波の振幅に下限を設けなかったが、好ましくはヒトの明暗知覚の増分閾以上に設定すれば良い。この振幅条件はどちらかと言うと、撮像装置に表示画面上の明暗変化を記録させるための条件である。
【0027】
なお、ヒトの明暗知覚の増分閾とは、ある背景光中で指標を観視する場合に、指標と背景光との間に明暗差が知覚される最小の輝度差のことである。このように明暗知覚の増分閾は、本来輝度が一定の状態(静止状態)で明暗差が知覚されるための条件であり、前述のように強度変調時(動状態)で明暗差が知覚される条件ではない。実際、強度変調時にはコントラストαが100%でも、所定の条件を満たせば、ヒトは明暗変化を知覚できない。
【0028】
ここで正弦波の振幅の下限値を、表示画面(本来の表示画像に可視光線を重畳した画面)の輝度に対するヒトの明暗知覚の増分閾以上とするのは、ビデオカメラが光の強度の違いを見分ける感度とヒトの明暗知覚の増分閾とはあまり違わないからである。すなわち、強度変調の振幅がヒトの明暗知覚の増分閾以上であれば、ビデオカメラに対して確実に明暗差を記録させることができるのである。
【0029】
もっとも、不正な撮像行為に想定されるビデオカメラの光の強度差に対する感度が、ヒトの明暗知覚の増分閾よりも高い場合には(より小さい明暗差を検出可能な場合には)、かかる下限条件は理論的には、当該ビデオカメラの特性値を基に定めれば良い。
【0030】
(A−2−2)撮影された記録画面上に鑑賞を妨げる明暗変化を出現させる方法
続いて、記録画面上に明暗変化を出現させるために必要な条件を説明する。
【0031】
ビデオカメラ等の撮影機器においては、一定周期毎に画像を記録する手法が用いられる。例えばNTSC方式のビデオカメラでは60Hz、PAL方式では50Hzの周期で画像が記録される。また、撮影される画像は、撮影機器の1フレーム毎のシャッター開口時間中に撮影素子に入力された光量を積分したものとなる。
【0032】
従って、強度変調の加えられた表示画面(前述の関数F(f、t)で表現される光量変化を有する画面)を撮像する場合における各フレーム画像の記録強度の積分値は、次の積分式として表すことができる。
【0033】
【数2】
Figure 0003674568
なお、R(Nr)はNrフレームでの記録強度、Nrは撮影カメラフレーム数(Nr=0,1,2,/…)である。F(f、t)は、時刻tにおける強度変調を加えた表示画面の記録強度である。Srは撮影カメラのサンプリングレート、Trは撮影カメラのシャッタースピードである。
【0034】
さて、この(2)式に前述の(1)式を代入すると、次の(3)式が得られる。
【0035】
【数3】
Figure 0003674568
ここで(3)式の第1項は記録画面の平均強度を表しており、第2項はこれに加えられる時間変調成分を表している。(3)式より分かるように、撮影フレーム毎の強度変化の振幅と時間周波数には、強度変調成分(周波数f、コントラストα)とビデオカメラ(撮像装置)の固有成分(サンプリングレートSr、シャッタースピードTr)とで決定される変動が生じることになる。
【0036】
ここで、サンプリングレートSrとシャッタースピードTrは、不正行為に想定される撮影装置から定まる値である。従ってこれらの値が決まれば、後はfとαの値を、R(Nr)の基本周波数の周期と振幅が表示画像の輝度での人の時間周波数コントラスト感度以上となる値に選択すれば良い。
【0037】
この場合、強度変調された表示画像の録画画像はヒトにちらつきと感じられ、撮影された画像の鑑賞を阻害することができる。
【0038】
かくして、強度変調の時間周波数fとコントラストαとして、前項(А−2−1)と本項(A−2−2)の条件を同時に満たすものを選択すれば、表示画面を直接鑑賞してもちらつきを感じないが、その記録画像を鑑賞するとちらつきを感じさせることができる。
【0039】
なお、不正に撮像された映像の鑑賞を困難にできれば、表示画像の画質は最高水準でなくても良いのであれば(すなわち、ちらつきが知覚されてもそれが鑑賞に支障がない程度であれば良いのであれば)、本項の条件のみを満たし、前項の条件については厳密には満たさない場合も考えられる。
【0040】
以下、具体例により説明する。前項で説明したように強度変調の加えられた表示画像をNTSC方式のビデオカメラを用いて撮像するものとする。図2に、シャッター開口時間を1/60秒とした場合における撮影後の記録強度の変化を示す。なお、このシャッター開口時間は、映画館内で上映される画像の明るさ程度を自動シャッターにより撮像する場合に一般的に用いられる値である。
【0041】
図2は、基本周波数fが12Hz、コントラストαが3%の強度変化がビデオカメラによって記録されていることを表している。撮影された画像(記録画像)の明暗変化は、図1で示したヒトの時間周波数コントラスト感度より高い領域に位置している。従って、ヒトの目にはちらつきが見え、記録画像の鑑賞の障害となる。すなわち、表示画像を見ている人にはちらつきが感じられないが、その記録画像にはヒトの目にちらつきが知覚される画像となり、妨害の役目を果たしている。
【0042】
なお、かかる妨害効果は、実際に使用される撮像装置のシャッタースピードとサンプリングレートが想定値に一致する場合に最大となるが、撮像時に他のシャッタースピードとサンプリングレートの組み合わせが用いられた場合には、記録画像に現れるちらつき量が減る場合がある。例えば、(3)式においては、f・Trを整数値に設定すると、ちらつきはなくなる。
【0043】
しかし、シャッタースピードとサンプリングレートを細かく制御することは複雑な装置を必要とする。従って、一般的な不法行為については十分である。また加える強度変調の種類(周波数や振幅)を表示中に変更すれば、撮影装置側のシャッタースピードやサンプリングレートに関係なく記録画像にちらつきを発生させることができる。
【0044】
なお以上では、強度変調に正弦波状の変調波を用いる場合について説明したが、正弦波以外の変調波を用いる場合でも同様の効果を実現できる。なおこの場合には、使用する変調波(合成波)をフーリエ変換等して得られる各正弦波成分の少なくとも1つが本項(A−2−2)の条件と前項(A−2−1)の条件を満たすようにすることで、表示画像を直接鑑賞する人にはちらつきが感じられないが記録画像にはちらつきが現れる強度変調を実現できる。勿論、直接の鑑賞対象となる表示画像に求められる画質が最高水準でない場合には、その範囲で前項(A−2−1)の条件を満たさない場合もあり得る。
【0045】
(A−2−3)変調前後での表示強度の維持
さらに追加的な条件を説明する。ここで説明する条件は鑑賞者による表示画像の鑑賞に違和感を与えないための条件の1つである。所望の妨害効果を実現するために前項までの条件を満たす強度変調を表示画面に加えると、強度変調の周期と表示方式の周期のずれにより、本来呈示したかった表示強度と異なった表示強度が呈示される可能性がある。すなわち、強度変調を掛ける前と掛けた後でフレームの表示強度(光量)が異なってしまう可能性がある。
【0046】
通常、表示画像の鑑賞者は本来の表示強度を知らないので、強度変調によってどのような違いが生じたかに気づくことはない。しかし、この違いが問題になる可能性もある。例えば、芸術性の高い映像の場合である。
【0047】
このような場合には、表示画像の1フレーム中に呈示される光量が強度変調を加える前と強度変調を加えた後とで一致することが必要となる。このためには、以下の式を成立させる必要がある。
【0048】
【数4】
Figure 0003674568
なおI(Np)は、表示装置側でフレーム番号Npに強度変調を加える前の表示強度である。因みにNp=0,1,2…である。またTpは、表示装置側における1フレームの時間である。
【0049】
このように前述の(A−2−1)項の条件と(A−2−2)項の条件に加え、本項(A−2−3)の条件も満たすように強度変調F(f、t)を設計すれば、強度変調をかけない場合の画像と同じ画像を呈示することができる。なお(A−2−1)項で説明した具体例(画像周波数が24Hz、変調前の1フレーム中の光量が一定強度、強度変調に用いる正弦波が72Hz)の場合には、(4)式の条件も満たしている。すなわち、鑑賞者にちらつきを感じさせないだけでなく表示画像そのものにも変化を与えることなく、記録画像の鑑賞にのみ妨害効果を生じさせる強度変調を実現できる。
【0050】
(A−3)色変化に対する視覚特性
本願発明の一つは、ヒトの色変化に対する視覚特性に着目するものである。ここでは色方向に光量を変化させることにより、輝度方向に光量を変化させる場合と同様の効果を実現できることを説明する。
【0051】
例えば表示画面上の光の強度は同じでも、その周波数分布(色成分)は変化させることで実現できる。例えば、100cd/m^2 の赤色光の光と100cd/m^2 の緑色光が交互に呈示されるように変調するとき、変調周波数を70Hz程度に設定すると各色が交互に見えるのではなく、混色して見える。つまり直接の鑑賞者には色の変化は見えない。
【0052】
しかし、この画面を撮影機器等を介して60Hzのサンプリングレートで撮影すると、1フレームの間に赤が呈示されている時間と緑が呈示されている時間が異なって記録さる。すなわち、より低い(ここでは10Hz程度)周期で表示画面が赤色と緑色に変化する映像を記録させることができる。これが色方向に光量の変化を与えることによる妨害方法となる。
【0053】
具体例により説明する。図3は、色変化に対するヒトの時間周波数コントラスト感度を示している。図3の場合も、特性曲線の上側領域(コントラスト変化が小さい領域)がヒトに知覚されない領域であり、特性曲線の下側領域(コントラスト変化が大きい領域)がヒトに知覚される領域である。
【0054】
なお図3において●印を結んだ特性曲線は、図4に示すように緑色光(G)と赤色光(R)の輝度和が一定となるように逆位相で変調した場合の特性を表している。因みに図4中のYは黄色を意味し、緑色光(G)と赤色光(R)を混色した場合の一般的な色の見え方を示している。
【0055】
かかる変調の加えられた表示画像を撮像機器等を介して撮像すると、その記録画面には輝度(明暗に相当)の変化は確認されないが、色については赤から緑、緑から赤へと変化するパターンを知覚させることができる。
【0056】
勿論、前述の明暗変化の説明と同様に、各色に加える強度変調の条件(振幅、周波数)は、表示画像を直接鑑賞する場合には図3において色の変化を確認できない領域に属し、撮像機器等を介して撮像すると図3において色の変化を確認できる領域になるようなものを選択的に用いる。
【0057】
またこの場合、混色後の輝度値はヒトによる鑑賞の妨げとならない限り、厳密な意味で変調の前後で一定でなくても良い。勿論、必要に応じて変調の前後で輝度値が一定になるような条件を選べば良い。かかる条件の選定には、前述の(A−2−1)項〜(A−2−3)項と同様に考えば良い。
【0058】
ところで、図3には○印を結んだ特性曲線も表している。この特性曲線は、図5に示すように緑色光(G)と赤色光(R)を同位相で変化させた場合の特性を表している。この場合は、緑色光(G)と赤色光(R)の構成比率が変わらないので、色の変化はなく輝度(明暗)変化のみとなる。すなわち、前述した明暗変化の手法には輝度を変化させる場合だけでなく、色の変化によっても実現できることを意味する。
【0059】
図3に示す2つの特性曲線を比較すると、時間周波数特性が異なることが分かる。図3を見ると、色変化(●印の特性曲線)よりも明暗変化(○印の特性曲線)の方が高周波ではヒトに知覚され易いことが分かる。すなわち、高周波では色変化の方が明暗変化よりも目立ち難いことが分かる。逆に言うと、色方向への光量変化は、明暗方向への光量変化よりも低い周波数で実用的な効果を実現できることを意味する。従って、実用化の観点からは色方向への光量変化の方が容易である。
【0060】
なお前述の場合には、緑色光(G)と赤色光(R)の2色を交互に変化させる場合について説明したが、使用する色の組み合わせはこれに限らない。例えば、緑色光(G)と青色光(B)の2色を用いる場合、赤色光(R)と青色光(B)の2色を用いる場合、その他任意の2色を用いる場合も考えられる。また、2色に変調を加える場合だけでなく、3色以上の光を変調させる場合も考えられる。
【0061】
(A−4)他の変調手法
前述のように光量変化は明暗方向であっても色方向であっても本願明細書で目的とする効果を得ることが可能であるが、その際に加える強度変調は常に一定周期である必要はない。
【0062】
例えば加える強度変調の時間周波数に特定の意味を対応付ければ、場所、日時などの表示に関する情報を付加することができる。また強度変調の時間周波数の変更規則(例えば、切り替え順序)に特定の意味を対応付ければ、その変更態様を特定することにより前述の表示に関する情報を付加することもできる。またコントラスト自体やその変更規則に特定の意味を対応つけることも可能である。
【0063】
かかる情報を付加するためには、例えば、強度変調の種類(時間周波数とコントラストの組)と表示に関する情報とを対応付けた記憶手段を用意し、入力手段から与えられる表示に関する情報に基づいて対応する強度変調の種類を読み出させれば良い。
【0064】
また表示画像のある部分(空間位置)のみに強度変調を与えるようにしても良い。強度変調を部分的に与えることで、表示を行った場所、日時などの表示に関する情報を付加することも可能である。この場合も前述のような仕組みを採用することにより、表示に関する情報に対応する強度変調の種類を読み出すことができる。
【0065】
(A−5)他の用途
上述の変調条件を満たす強度変調を表示画面に加えれば、記録画像の鑑賞を妨害する用途に利用できる。しかし当該技術は他の用途にも適用できる。例えば、電子透かし(ウォーターマーク)の重畳方法や装置としても利用できる。
【0066】
(A−6)可視光線の種類
前述の可視光線には、例えば単色光の他、本来の表示画像と同一又は同等の画像を用い得る。単色光は白色光であっても良いし、各種の原色光(例えば赤色光や緑色光)であっても良い。因みに白色光は白色光源から出力されたものでも良いし、単色光源から出力された原色光を合成したものでも良い。
【0067】
なお可視光線として白色光を用いる場合、当該白色光の色度座標は本来の表示画像の投影に使用される光源の白色座標と同じであるのが好ましい。図6を用いてその理由を説明する。図6はxy色度図上に示したスペクトル光の色度座標(2°視野)を表したものである。色度座標のxとyは色相と彩度を与えるパラメータであり、Lは明度を与えるパラメータである。
【0068】
図6中、(x1 、y1 、L1 )は、本来の表示画像の色度座標を表している。また図6中、(xw 、yw 、Lw )は、可視光線の色度座標を表している。ここでは、白色光であるためインデックスにwの文字を付している。また図6中、(xc 、yc 、Lc )は、本来の表示画像と可視光線の合成光の色度座標を表している。
【0069】
図6に示すように、本来の表示画像に可視光線を重畳すると、合成光の色度座標は、合成される各光線の明度の強さである輝度Lを重みとする重心位置に移動する。因みに、合成光の輝度は、前述したように合成される各光線の輝度値の和となる。
【0070】
ここで本来の標示画像の色度座標の移動が小さければ、表示画像本来の画質の低下を最小限にとどめることができる。しかし、両座標が離れていたり、重畳する可視光線の輝度が表示画像の輝度に対して無視できないほどの大きさである場合には、色度座標の移動による色相や彩度の変化が知覚される可能性がある。
【0071】
このような場合に比較的好ましいのが、可視光線の白色点が表示画像の表示に使用される光源の白色点と一致している場合である。この場合、可視光線の合成による表示画像の色度座標の移動方向は必ず白色点の向きとなる。すなわち、可視光線の合成による表示画像の画質の低下は彩度方向にしか生じないようにできる。
【0072】
このとき、鑑賞者は可視光線が重畳された前の表示画面を知り得ないので、彩度の低下を知覚することはできない。勿論、色相については本来の表示画像と一致しているので、鑑賞者が色ずれ等の違和感を感じることはない。このような意味で、表示画像の内容を考慮せずに可視光線を重畳する場合には、可視光線の白色点を表示画像の表示に使用される光源の白色点に一致させておくのが好ましい。
【0073】
(A−6)実験結果
前述の原理を実験により確認したので説明する。図7に、当該原理を適用する基本的なシステム構成例を示す。図7に示すように、前述の原理によって変調を受けた可視光線は、スクリーン1上において本来の表示画像に重畳される。図中、表示画像用投射装置2は本来の表示画像を投射する投射手段であり、可視光線用投射装置3は変調を受けた可視光線を投射する投射手段である。この例では可視光線を本来の表示画像の全面に重畳させている。
【0074】
図8に、原理の実証に用いた実験システムの構成例を示す。実験では、本来の表示画像の表示用の光源にハロゲン光源4を使用した。ハロゲン光源4に面発光ライトガイド5を接続し、その発光面上に任意のカラー画像を印刷した透明シート6を配置した。透明シート6の透過光を映像画像に見立てた。
【0075】
重ね合わせる可視光線の光源には単色光源の合成光源を使用した。実際には赤色、緑色、青色の発光ダイオード(LED)を積分球7に取り付けたものを使用した。これら発光ダイオードは任意波形発生器8で生成した正弦波で駆動した。白色光その他の単色光を本来の表示画像に重畳する場合には、積分球7の出力光をそのまま使用すれば良い。実験では、可視光線として表示画像と同等の表示画像を投射する場合を想定し、積分球7の開口部前方位置に透明シート6と同等のカラー画像を印刷した透明シート9を配置した。
【0076】
これら2種類の光線の合成にはビームスプリッタ10を用いた。このビームスプリッタ10を通過した合成光を、スクリーン上に表示される表示画面に見立てて観察を行った。すなわち、合成光を肉眼で観察すると共にビデオカメラ11でも撮像した。ビデオカメラ11にはNTSC方式のものを用いた。
【0077】
まず、可視光線として白色光を重畳する場合について効果を確認した。ビームスプリッタ10上における表示画像の光源の色度は(x、y、L)=(0.41、0.41、130)であり、表示画像の輝度として46cd/m^2 を得た。同様に、ビームスプリッタ10上における白色光の色度は(x、y、L)=(0.41、0.41、6)であった。なお白色光の輝度振幅は6cd/m^2 に設定した。
【0078】
かかる状態で、白色光の変調周波数を10Hzから130Hzまで上昇させた。10Hzから40Hzまでは10Hz刻みで上昇させ、40Hzから130Hzまでは5Hz刻みで上昇させた。このとき、順応輝度(52cd/m^2 )でのヒトの臨界ちらつき頻度以下である45Hzまでは、目視の場合もビデオカメラの記録画面の場合も表示画面とは独立のちらつきが観察された。しかし、50Hz以上では目視によっては画面にちらつきを感じることはなかった。一方、ビデオカメラによる記録画像では、60Hzと120Hzでこそ画面にちらつきが感じられなかったが、50Hz以上の他の周波数ではいずれの場合も画面にちらつきが観察された。このように白色光をヒトの臨界ちらつき頻度以上で変調した場合には、確実に光量変化を撮像装置に記録させることができた。
【0079】
次に、可視光線として表示画像と同等の可視光画像を重畳する場合について効果を確認した。この実験では、ビームスプリッタ10上における表示画像の光源の色度は(x、y、L)=(0.42、0.41、131)であり、表示画像の輝度として42cd/m^2 を得た。同様に、ビームスプリッタ10上における可視光画像の色度は(x、y、L)=(0.42、0.41、21)であり、可視光画像の輝度として13cd/m^2 を得た。なお可視光画像の輝度振幅は13cd/m^2 に設定した。
【0080】
かかる状態で、可視光画像の変調周波数を10Hzから130Hzまで上昇させた。10Hzから40Hzまでは10Hz刻みで上昇させ、40Hzから130Hzまでは5Hz刻みで上昇させた。この場合も、変調周波数が順応輝度(55cd/m^2 )でのヒトの臨界ちらつき頻度以上では、ビデオカメラの撮像の周波数の整数倍となる周波数を除いて記録画面でのみちらつきを観察させることができた。すなわち可視光画像をヒトの臨界ちらつき頻度以上で変調した場合にも、確実に光量変化を撮像装置に記録させることができた。
【0081】
(B)具体的な実施形態例
続いて、前述した基本原理を応用した実施形態例を説明する。なお後述するシステムを、専ら不正に撮像された記録画像の鑑賞を妨害するシステムとして使用するか、不正行為の追跡を可能とする電子透かし(ウォーターマーク)を記録するためのシステムとして使用するかは使い方の問題であり、基本的なシステム構成は同じである。
【0082】
(B−1)応用システムの構成例
最初に、応用システムがどのような構成となるか説明する。前述した基本原理を応用して表示画像に強度変調を付与するシステムには大きく分けて2つの種類がある。
【0083】
1つは本来の表示画像をスクリーンに投影するための光源と、光量に強度変調の加えられた可視光線をスクリーンに投影するための光源とを共通とするものである。例えば、図9や図10に示すものである。もう1つは本来の表示画像をスクリーンに投影するための光源と、光量に強度変調の加えられた可視光線をスクリーンに投影するための光源とを別に用意するものである。例えば、図11や図12に示すものである。
【0084】
図9や図10に示す前者のシステムの場合には、システム全体としての消費電力が小さくて済むという利点がある。なおこのように光源を共通とする場合でも、強度変調を受けた可視光線の投影に使用される光学系部分と本来の表示画像の投影に使用される光学系部分とは独立の装置構成(すなわち、オプション的に外部接続可能な構成)を採る場合と、2つの光学系部分が同一筐体内に配置される場合とがある。
【0085】
一方、図11や図12に示す後者のシステムの場合には、光量に強度変調が加えられた可視光線を本来の表示画像に対してどのような位置関係で投射するかを自由に設定できる利点がある。例えば、本来の表示画像はスクリーンの前方から投射し、光量に強度変調の加えられた可視光線はスクリーンの後方(背後)から投射するというように各光線の投射方向を逆向きとすることもできる。また例えば、本来の表示画像はスクリーンの正面から投射し、光量に強度変調の加えられた可視光線はスクリーンの周辺から斜めに投射するというように各光線の投射角が大きく異なるようにもできる。また例えば、光量に強度変調の加えられた可視光線についてはスクリーンにより近い位置から投射させることもできる。この場合、光源の発光能力は小さくてもスクリーン上に十分な光量を確保できる。また光源を別にする場合にはスクリーン上の複数位置に個別の効果を与えたい場合に好適である。
【0086】
なお前述の説明に使用した図9〜図12は、光源の配置位置と本来の光線とこれに重畳する可視光線の合成位置に着目して表したものである。従って、可視光線の光量に強度変調を加える光量変調装置16の位置は図に示すものに限られない。
【0087】
図9及び図10には、本来の表示画像に相当する投影光を生成する手段を表していないが、これは可視光線にどのようなものを用いるか等によって様々な場合が想定されるからである。例えば、可視光線として本来の表示画像の光源光をそのまま使用する場合には、表示画像生成手段を投影光を分岐した後に配置することになる。また例えば、可視光線として本来の表示画像に相当する投影光を使用するか場合には、表示画像生成手段を投影光を分岐する前に配置することになる。
【0088】
間単に各図の内容を説明する。図9は、光源を共通とし、かつ、光線の合成をスクリーン12上で行う方式のシステム例を表すものである。もっともスクリーン12と投影装置との間の空間上で合成しても良い。光源13から出力された投影光はビームスプリッタ14に入射され、本来の表示画像用の光路と強度変調用の光路へと分岐される。ここで投影光の光量をどのような比率で分岐するかは任意である。一般には本来の表示画像の表示に使用される光路への分岐量が大きくなる。図9では、下段の光路が本来の表示画像用である。この光路上に投影光学系17Aが配置される。他方、図9では上段の光路が強度変調用である。この光路には、分岐された投影光を反射する全反射ミラー15、光量変調装置16、投影光学系17Bが配置される。
【0089】
図10は、光源を共通とし、かつ、光線の合成を装置内で行う方式のシステム例を表すものである。このシステム例の場合も、光源13から出力された投影光はビームスプリッタ14に入射され、本来の表示画像用の光路と強度変調用の光路へと分岐される。図10の場合も下段の光路が本来の表示画像用である。この光路上には、強度変調を受けた可視光線を本来の表示画像に合成するビームスプリッタ14と、合成光を投影する投影光学系17が配置される。図10の場合も上段の光路が強度変調用である。この光路には、分岐された投影光を反射する全反射ミラー15、光量変調装置16、強度変調光を本来の表示画像用の光路に戻す全反射ミラー15が配置される。
【0090】
図11は、本来の表示画像用の光源と強度変調を受けた可視光用の光源を独立とし、かつ、光線の合成をスクリーン12上で行う方式のシステム例を表すものである。図11の場合、上段の光路が本来の表示画像用である。この光路には、光源13A、投影光学系17Aが配置される。他方、図11の下段の光路が強度変調用である。この光路上には、光源13B、光量変調装置16、投影光学系17Bが配置される。
【0091】
図12は、本来の表示画像用の光源と強度変調を受けた可視光用の光源を独立とし、かつ、光線の合成を装置内で行う方式のシステム例を表すものである。図12の場合は、上段の光路が強度変調用である。この光路には、光源13B、投影光学系17A、強度変調光を本来の表示画像用の光路に導くための全反射ミラー15が配置される。他方、図12の下段の光路は本来の表示画像用である。この光路上には、光源13A、ビームスプリッタ14、投影光学系17が配置される。
【0092】
(B−2)強度変調システム例
続いて、可視光線の光量に強度変調を加えるシステム(装置)の具体例を説明する。なお強度変調を加える方法には、図9〜図12のように光源と鑑賞者の間の光路上において強度変調を加える方法(光源からの出力時点では出力光に強度変調が施されていない方法)と、光源自体又はその駆動信号に強度変調を加えて光源からの出力時点で出力光に強度変調が施されている方法と、画像信号に強度変調を加える方法とが考えられる。勿論、強度変調には明暗方向に対するものと、色方向に対するものとがある。
【0093】
(a)第1の構成例
スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するように、本来の表示画像に重畳的に表示させる可視光線の光量に変調を加える強度変調付与システムとして、以下の装置を備えるものを提案する。
(1)スクリーン上に強度変調を受けた可視光線を投影する投射装置
(2)投影光路上において投影光に作用し、可視光線の光量に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加える光量変調装置
このシステムは、光源から鑑賞者に達するまでの光路上で光量を変調する方式に関するものである。なお光量変調装置は投射装置の内部に設けられる場合もあるし、独立の装置として設けられる場合もある。
【0094】
(a−1)具体例1
図13に当該システムの第1の具体例を示す。図13のシステムは、光源18の前方位置において投影光に変調を加える方式に関するものである。ここでの光源18は、可視光線専用の場合もあれば本来の表示画像との共用の場合もある。
【0095】
図に示すように、当該システムは、光源18と、投影光に強度変調を加える光量変調装置19と、光量変調装置19を駆動制御する駆動制御装置20とを有する。スクリーン21は当該システムの構成要素となることもあれば、ならないこともある。なお当該システムの各構成要素は同一筐体内に格納されて流通する場合もあれば、別筐体として独立に流通する場合もある。従って、光源18と、光量変調装置19と、駆動制御装置20はそれぞれ別筐体に格納され、独立に流通され得るが、本システムの目的からすると、同一の筐体内に格納されることが多いと考えられる。なお本来の表示画像を投影するシステム(装置)との関係は図9〜図12に示した通りである。やはり同一の装置構成の場合もあれば、それぞれ独立の装置構成の場合もある。
【0096】
光源18の配置方法には、適用するシステムによっても異なるが、スクリーン21の手前側(鑑賞者側)に配置する方法と、半透明スクリーンの奥側(裏側)に配置する方法とがある。前者はスクリーン表面で反射された反射光を鑑賞者が見る方式であり、フロント・プロジェクション型の投射装置が使用される。後者は半透明スクリーンを透過した透過光を鑑賞者が見る方式であり、リア・プロジェクション型の投射装置が使用される。後者の場合には、スクリーン21は当該システムと一体不可分に流通する場合が多いと考えられる。
【0097】
図には示していないが、光源18の他にも、映像信号を処理する信号処理手段や強度変調を受けた可視光線をスクリーン21に投影するための光学系が存在する。これらを含む投射装置には、既存技術の組み合わせに応じて様々な製品が存在する。
【0098】
例えば、投射装置には、フィルム映写機、CRT方式プロジェクタ(Cathode-ray Tube Projector)、液晶ディスプレイプロジェクタ(Liquid Crystal Display Projector)、LED方式プロジェクタ(Light Emitting Diode Display Projector)、PDP(Plasma Display Panel)方式プロジェクタ、DLP方式プロジェクタ(Digital Light Processing Projector)、FED方式プロジェクタ(Field Emission Display Projector)、ILA方式プロジェクタ(Image Light Amplifier Projector)などが考えられる。なおDLP方式プロジェクタは、DMD(Digital Micromirror Device)素子を画像生成素子に使用するプロジェクタである。
【0099】
光量変調装置19は、光源18から出力された投影光の光量に強度変調を加えるための手段である。このためには、光量変調装置19が、光源18からスクリーン21に投影される投影光の光量を増減制御できる機構を有していれば良い。かかる機構を具体的に実現する手法には様々な方法が考えられる。
【0100】
例えば図14に示すように回転角ごとに濃度の変化する回転フィルタ22を、光量変調装置19の光量変調素子として用いる方法がある。この場合、図15に示すように回転フィルタ22を回転モータ23に取り付けて一定速度で回転すれば、回転フィルタ22を透過する光量が濃淡パターンに応じて増減するため所望の強度変調を実現できる。なお回転フィルタ22の円周方向に付する濃度変化は正弦波状でも良いし、透過パターンと非透過パターンが交互に現れるものでも良い。また回転モータ23の回転速度は一定速度に固定されても良いし、回転速度自体を増減することにより前述の条件を満たす光量変化を実現させても良い。
【0101】
この他、光量変調装置19の光量変調素子には、シャッター素子(機械式シャッター、液晶シャッター)、偏向素子(偏向フィルタ)などを用いることもできる。いずれの素子を用いる場合にも光量の強度変調が可能であり、回転フィルタ22を用いる場合と同様の効果を得ることができる。
【0102】
なお図13においては、光量変調装置19を光源18の直前に配置しているが、光量変調装置19の配置位置は、光源18から出力された映像光が鑑賞者に達するまでの光路上にあれば良いので、液晶パネルなどの画像生成素子の前後の位置、ビームスプリッタや全反射ミラー等の光学素子の前後の位置等でも良い。どのような位置に配置する場合でも、光量の強度変調を加えることが可能であることは明らかである。
【0103】
駆動制御装置20は、前述の(A−2)項の変調条件を満たすように光量変調装置19を駆動制御する装置である。この駆動制御装置20の処理内容は制御対象である光量変調装置19によっても異なる。例えば図15の場合には、駆動制御装置20はサーボ機能部を用いて、回転モータ23の回転を任意の回転速度に制御する手段として機能する。すなわち検出される回転モータ23の回転速度と設定値(回転速度)とを比較し、実測値が設定値に一致するように制御するように機能する。駆動制御装置20の制御に必要な回転速度は、回転フィルタ22の濃淡パターンも加味した上で予め設定されるものとする。設定された回転数は駆動制御装置20内のメモリ(記憶手段)に格納する。
【0104】
なお光量変調装置19が機械式シャッターや液晶シャッターの場合には、シャッターの開閉を制御することになる。もっとも機械式シャッターの場合でも、切欠け部を有する円盤を回転するものであれば、前述した回転フィルタと同様の仕組みを適用できる。なお機械式シャッターの場合には、投影光を遮光する部材の移動速度や移動量等を駆動制御装置20によって制御することになる。また液晶シャッターの場合には、液晶分子の配列の変化を駆動制御装置20によって制御することになる。
【0105】
また例えば光量変調装置19として偏向素子(偏向フィルタ)を使用する場合には、駆動制御装置20によって対面する2枚の偏向フィルタの偏向角の関係を制御し、最終的に鑑賞者に知覚される光量に強度変調が加わるようにすれば良い。因みに、2枚の偏向フィルタのうち一方は鑑賞者側に配置されていても良い。すなわち偏向フィルタ付の眼鏡として鑑賞者が装着していても良い。いずれにしても制御に必要な情報は駆動制御装置20内のメモリ(記憶手段)に格納しておけば良い。
【0106】
(a−2)具体例2
図16に当該システムの第2の具体例を示す。図16のシステムは、画像内容に応じて変調方式を変更する機能を第1の具体例に追加したものである。すなわち、第1の具体例の変形例である。なおここでは、画像内容に応じて変調方式を変更しているが、画像内容とは独立に(例えば、経過時間に応じて)制御することも可能である。
【0107】
なお図16は図13との対応部分に同一の符号を付したものである。従って、光源18、光量変調装置19、駆動制御装置20については具体例1と同じであるため説明を省略する。図16のシステムに特有な構成要素は駆動条件決定装置24である。駆動条件決定装置24は、画像信号S1から輝度信号又は色信号を検出して駆動条件を切り替える手段として機能する。図17に駆動条件決定装置24の内部構成例を示す。なお図16では、画像信号S1が光源18に入力される場合(例えば可視光線として本来の表示画像を使用する場合)があるのでこれを破線で表している。
【0108】
図17に示す駆動条件決定装置24は、画像情報検出部24Aと、光量変調条件決定部24Bと、選択可能条件記録テーブル24Cと、光量変調制御信号変換部24Dとを備える。
【0109】
画像情報検出部24Aは、画像信号S1から所望の画像情報を検出する手段である。画像情報には、例えば表示画面全体の平均輝度値(又は色値)、表示画面のうち特定領域の平均輝度値(又は色値)、表示画像中の光強度分布に対し所定の重み付けを加えた積分値、色の分布等がある。なお図16に示す画像情報検出部24Aは、本来の表示画像を投影する投影装置(図示せず)に与えられる画像信号S1を入力対象としているが、ビデオカメラ等の画像取得装置によって当該投影装置の表示画像を撮影した画像信号を入力対象としても良い。
【0110】
光量変調条件決定部24Bは、検出された画像情報を基に使用可能な変調条件を決定する手段である。ここで、光量変調条件決定部24Bが参照する光量(輝度又は色)は表示画面全体に関するものでも良いし、強度変調を加えようとしている部分領域についてのものでも良い。
【0111】
光量変調条件決定部24Bは、算出された光量(輝度又は色)を基に選択可能条件記録テーブル24Cにアクセスし、不正に撮像すると記録画像に前述の視覚効果を発生させるような変調条件(例えば振幅、周波数、波形)のうち適当なものの選択を行う。選択基準には、例えば記録画像に出現する光量変化の振幅が規定値以上か否かや、記録画像に出現する光量変化の時間変化がヒトに知覚されやすい周波数帯域(例えば1〜20Hz)か否かを適用し得る。勿論、他の選択基準を適用し得る。
【0112】
選択可能条件記録テーブル24Cは、光量変調条件決定部24Bが変調条件を選択できるように変調条件の組み合わせを記録する手段である。不正に撮像すると記録画像に前述の視覚効果を発生させるような変調条件の組み合わせは事前に算出され記録されているものとする。
【0113】
光量変調制御信号変換装置24Dは、選択された変調条件を具体的な駆動情報に変換する手段である。この駆動情報は光量変調装置19に採用する構成やこれを駆動する駆動制御装置20の制御方法に応じた形式にて与えられる。例えば、具体例1のように回転フィルタ22を用いるものであれば、変調条件は回転速度の目標値に変換される。変換後の駆動情報は光量変調制御信号S2として駆動制御装置20に与えられる。なお言うまでも無く、光量変調制御信号変換装置24Dは、変調条件を所定の駆動情報に変換するための変換テーブルや変換式を格納しており、これらに照合することで変換動作を実現する。
【0114】
(b)第2の構成例
スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するように、本来の表示画像に重畳的に表示させる可視光線の光量に変調を加える強度変調付与システムとして、以下の装置を備えるものを提案する。
(1)スクリーン上に強度変調を受けた可視光線を投影する投射装置
(2)投射装置の光源を制御し、可視光線の光量に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加える光量変調装置
このシステムは、光源自体を制御することで強度変調された投影光を出力させる方式に関するものである。なお光量変調装置は投射装置の内部に設けられる場合もあるし、独立の装置として設けられる場合もある。
【0115】
(b−1)具体例1
図18に当該システムの第1の具体例を示す。図18のシステムは、非自発光型の投射装置の光源の発光自体を変調することで投影光に強度変調を加える方式に関するものである。因みに非自発光型の投射装置には、フィルム映写機、液晶ディスプレイプロジェクタ、DLP方式プロジェクタ、ILA方式プロジェクタなどが考えられる。
【0116】
図18の場合、投射装置25の電流変調装置25Bが本願明細書における光量変調装置に相当する。電流変調装置25Bは、電源25Aから光源25Cに供給される駆動電流を所定の振幅と周波数を有する信号波で変調することにより、光源25Cから出力される光源光の光量を増減制御する。勿論、ここでの信号波は前述の(A−2)項の変調条件を満たすものである。
【0117】
強度変調の施された光源光はそのままスクリーン21に投射することも可能である。図18では、可視光線として本来の表示画像が重畳される場合を想定し、光源光を画像生成手段25Dを介してスクリーン21上に投影している。かくしてスクリーン上の表示画面には、当該表示画像を不正に撮像すると記録画像に前述の視覚効果が発生する変調が施されることになる。ここで画像生成手段25Dは光源光を反射又は透過することで表示画像を生成する。画像形成手段25Dとしては、例えば映写フィルム、液晶フィルタ、DMD素子などを使用する。
【0118】
なお図18の場合、電流変調装置25Bが強度変調に使用する信号波の情報は事前に記録手段などに記録されているものとする。もっとも図16に示す前述の具体例2のように、強度変調に使用する変調条件(例えば、振幅、周波数、波形)は画像信号の情報を基に適宜設定するようにすることもできる。
【0119】
なお図では光源25Cに供給される駆動電流を制御する方式のシステムについて表しているが、駆動電圧を同様に制御する方式のシステムに適用することもできる。その場合には、同様の制御を電源25Aから供給される駆動電圧に加える電圧変調装置を用いれば良い。また図では、電流変調装置25Bを投射装置25の内部に設けているが、投射装置25の外部に設けても良い。
【0120】
言うまでもなくこのシステムは、フロント・プロジェクション型のシステムにも、リア・プロジェクション型のシステムにも適用し得る。
【0121】
(b−2)具体例2
図19に当該システムの第2の具体例を示す。図19のシステムは、自発光型の投射装置の光源の発光自体を変調することで投影光に強度変調を加える方式に関するものである。図19には図18との対応部分に同一符号を付して表している。因みに自発光型の投射装置には、CRT方式プロジェクタ、LED方式プロジェクタ、プラズマディスプレイプロジェクタ、FED方式プロジェクタなどを用い得る。
【0122】
このシステムと第1の具体例との違いは、光源25Cに画像信号が入力される点である。従ってこのシステムの場合には、光源25Cの出力光の段階で表示画像が形成されている。このように第1の具体例と第2の具体例の違いは、可視光線として本来の表示画像を用いる場合における表示画像の生成方法の違いに基づくものである。従って可視光線として単色光(白色光を含む)を用いる場合には、このような装置構成の違いを考慮する必要はない。
【0123】
なお、電流変調装置25Bには第1の具体例と同じものを使用すれば良い。このシステムの場合にも、光源25Cに供給される駆動電流を電流変調装置25Bで制御することにより、画像信号とは独立の強度変調を表示画面に加えられる。
【0124】
勿論このシステムの場合にも、駆動電圧を同様に制御する方式を適用することもできる。また図では、電流変調装置25Bを投射装置25の内部に設けているが、投射装置25の外部に設けても良い。
【0125】
言うまでもなくこのシステムは、フロント・プロジェクション型のシステムにも、リア・プロジェクション型のシステムにも適用し得る。
【0126】
(b−3)具体例3
この具体例は、図18及び図19で示した具体例の変形例である。従って、そのシステム構成は前述の2つの具体例と同様である。
【0127】
この具体例は、光源の発光制御にPWM方式(Pulse Width Modulation:パルス幅変調方式)を表示装置に用いるシステムに関するものである。この種の表示装置には、例えばDLP方式プロジェクタ、PDP方式プロジェクタその他がある。この種の投射装置は、1フレーム中に複数回の発光と非発光を加算することで階調を表現している。従って、この具体例ではこの発光動作に更に変調を加えることで前述の視覚効果を実現する。
【0128】
なおPWM方式の階調表示は次のように行われる。例えば16階調の場合、その階調は、図20(A)に示すような駆動パターン(パルスの組み合わせパターン)となる。従って本具体例の場合には、図20(B)に示すように、本来の駆動パターン(図20(A))に対し、更に周期的な非発光期間を付加することで行うことができる。勿論、この場合も非発光期間を設ける周期と長さは、(A−2)項の条件を満たすように決定すれば良い。
【0129】
(c)第3の構成例
スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するように、本来の表示画像に重畳的に表示させる可視光線の光量に変調を加える強度変調付与システムとして、以下の装置を備えるものを提案する。
(1)スクリーン上に強度変調を受けた可視光線を投影する投射装置
(2)投射装置の画像信号を制御し、可視光線の光量に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加える光量変調装置
このシステムは、表示画像を生成する画像信号自体を予め変調する方式に関するものである。なお光量変調装置は投射装置の内部に設けられる場合もあるし、独立の装置として設けられる場合もある。
【0130】
(c−1)具体例1
図21に当該システムの第1の具体例を示す。図21のシステムは、投射装置に入力される画像信号に変調を加える方式に関するものである。すなわち、このシステム例は、可視光線として本来の表示画像を表示させる場合を想定している。またかかる場合でも、本来の表示画像とは独立の光源を使用する場合に適用されるものである。
図21にシステムの場合、画像信号変調装置26が当該機能を提供する。なお、図21においては画像信号変調装置21を投射装置25の外部に配置しているが、投射装置25の内部に設けても良い。またここでの投射装置25は、非自発光型のものでも自発光型のものでも良い。
【0131】
画像信号に強度変調を加える方法としては様々な方法が考えられる。ここでは同一フレーム(表示装置によって1フィールドと呼ぶ場合もあれば、1コマと呼ぶ場合もある。要するに表示単位の意味で使用する。)から光量を異にする同一フレームを複数生成し、これらを1フレーム表示期間中に出力する方法を採用する。
【0132】
例えば、1フレームの画像信号から2フレームの画像信号を生成する場合であれば、生成された画像信号を入力時のフレームレートの2倍のフレームレートで出力する。また1フレームの画像信号を2フレームに変換する際には、2フレームの表示強度を同じにせず、強度差を付けるようにする。
【0133】
勿論、ここでの付与する強度変調は前述の(A−2)項の変調条件を満たすように定める。かくして表示画像を直接鑑賞しても妨げとならないが、これを撮影した記録画像の鑑賞は妨げることができる。
【0134】
図22に、当該方法を実行する画像信号変調装置26の構成例を示す。図22に示す画像信号変調装置26は、メモリ26Aと、画像変調処理部26Bと、変調条件記録テーブル26Cと、画像出力部26Dとを備える。
【0135】
メモリ26Aは、入力された画像信号は一時的に保持する手段である。画像変調処理部26Bは、フレーム同期信号を受け取ってから次のフレーム同期信号を受け取るまでの間に、メモリ26Aからフレーム画像を複数回(例えば2回)読み出す処理と、読み出されたフレーム画像に所定の強度変調を加える処理とを実行する手段である。勿論、強度変調を施されたフレーム画像は直ちに画像出力装置26Dに出力される。すなわち1フレーム表示期間中に複数回出力される。
【0136】
ここで画像変調処理部26Bは、強度変調の条件を変調条件記録テーブル26Cから読み出して上述の処理を実行する。勿論、メモリ26Aからの読み出し回数も強度変調の条件に基づいて定まる。なお変調条件記録テーブル26Cには予め必要な変調条件が格納されているものとする。
【0137】
因みに、画像変調処理部26Bが画像信号に応じて変調条件を決定する処理も実行するシステムの場合には、前述の変調条件記録テーブル26Cに代えて図17の選択可能条件記録テーブルを用いれば良い。
【0138】
画像出力部26Dは、画像変調処理部26Bの出力である画像信号を入力して投射装置25に出力する手段である。
【0139】
この結果、投射装置25には表示強度を異にする同一フレーム画像が1フレームの表示期間中に複数入力されることになる。
【0140】
なお以上の説明では、画像変調処理部26Bの出力時のフレームレートが入力時のフレームレートの2倍の場合を例に説明したが、出力時のフレームレートは必ずしも入力時のフレームレートの整数倍に限る必要はない。例えば、1.5倍でも良い。この場合には、生成された各フレームの表示期間にバラツキが生じる。また例えば、あるフレームでは1フレームの表示期間中に2フレーム出力され、あるフレームでは1フレームの表示期間中に3フレーム出力されるという方法を採用しても良い。
【0141】
(C)撮像妨害システムへの適用
前述の強度変調付与システムを適用した撮像妨害システムでは、本来の表示画像とその記録画像の再生時に鑑賞を妨げる光像パターン(光量変化のパターン)とが共に可視光として表示されるため、両者を分離して記録することを極めて困難にできる。
【0142】
また当該変調技術の場合には、表示画像に前述の変調を加えても、色、輝度ともに対策前と同じ画像を保つことができる。
【0143】
また前述のように記録画像には鑑賞を妨げる光像パターン(光量変化のパターン)が不可分に記録されるため、その違法な複製行為も有効に妨げることができる。
【0144】
(D)電子透かし付与システムへの適用
前述の強度変調付与システムを適用した電子透かし付与システムでは、本来の表示画像とその記録画像の再生時に知覚される光像パターン(光量変化のパターン)とが共に可視光として表示されるため、両者を分離して記録することを極めて困難にできる。
【0145】
また当該変調技術の場合には、表示画像に前述の変調を加えても、色、輝度ともに対策前と同じ画像を保つことができる。
【0146】
また前述のように記録画像には電子透かしとしての光像パターン(光量変化のパターン)が不可分に記録されるため、その違法な複製行為も有効に妨げることができる。
【0147】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化を出現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】平均輝度強度ごとのヒトの時間周波数コントラスト感度特性を示す図である。
【図2】記録画像に現れる記録強度の出現例を示す図である。
【図3】色変化に対するヒトの時間周波数コントラスト感度特性を示す図である。
【図4】異なる2色にそれらの輝度値の和が一定かつ逆相となるように強度変調を加える場合の例を示す図である。
【図5】異なる2色に同位相となるように強度変調を加える場合の例を示す図である。
【図6】光の合成が色度と輝度に与える影響を示す色度座標図である。
【図7】原理的なシステム図である。
【図8】実験に用いたシステムの構成を示す図である。
【図9】応用システムとして想定される第1のシステム例である。
【図10】応用システムとして想定される第2のシステム例である。
【図11】応用システムとして想定される第3のシステム例である。
【図12】応用システムとして想定される第4のシステム例である。
【図13】投影光変調型システムの構成例を示す図である。
【図14】回転フィルタの構成例を示す図である。
【図15】光量変調装置の構成例を示す図である。
【図16】投影光変調型システムの構成例を示す図である。
【図17】駆動条件決定装置の構成例を示す図である。
【図18】光源変調型システムの構成例を示す図である。
【図19】光源変調型システムの構成例を示す図である。
【図20】パルス幅変調方式の表示装置への適用例を示す図である。
【図21】画像信号変調型システムの構成例を示す図である。
【図22】画像信号変調装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
2 表示画像用投射装置、3 可視光線用投射装置、18 光源、19 光量変調装置、20 駆動制御装置、24 駆動条件決定装置、24A 画像情報検出部、24B 光量変調条件決定部、24C 選択可能条件記録テーブル、24D 光量変調制御信号変換部、25 投射装置、25B 電流変調装置、25C光源、25D 画像生成手段、26 画像信号変調装置、26A メモリ、26B 画像変調処理部、26C 変調条件記録テーブル、26D 画像出力部。

Claims (15)

  1. 表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するように、本来の表示画像に重畳的に表示させる可視光線の光量に時間方向に周期性をもった強度変調を加える
    ことを特徴とする強度変調方法。
  2. 請求項1に記載の強度変調方法において、前記強度変調に正弦波を用いる場合、当該正弦波の振幅と周波数が以下の条件を満たすように設定することを特徴とする強度変調方法。
    条件:撮像装置で撮影された各記録フレームの光量の時間変化の振幅と周波数が、本来の表示画像の輝度に対するヒトの時間周波数コントラスト感度以上の領域に属する。
  3. 請求項2に記載の強度変調方法において、前記正弦波の振幅が、さらに以下の条件を満たすように設定することを特徴とする強度変調方法。条件:前記強度変調の振幅が、表示画像の輝度における請求項2で設定した正弦波の周波数でのヒトの時間周波数コントラスト感度から求まる振幅値以下である。
  4. 請求項1に記載の強度変調方法において、前記強度変調に合成波を用いる場合、前記合成波を構成する各正弦波成分の振幅と周波数の少なくとも1つの組み合わせが以下の条件を満たすように設定することを特徴とする強度変調方法。
    条件:撮像装置で撮像された各記録フレームの光量の時間変化の振幅と周波数が、本来の表示画像の輝度に対するヒトの時間周波数コントラスト感度以上の領域に属する。
  5. 請求項4に記載の強度変調方法において、前記正弦波の振幅が、さらに以下の条件を満たすように設定することを特徴とする強度変調方法。条件:前記各正弦波成分の振幅が、表示画像の輝度における請求項4で設定した正弦波の周波数でのヒトの時間周波数コントラスト感度から求まる振幅値以下である。
  6. 請求項1に記載の強度変調方法において、表示画像の空間位置ごとに異なる種類の強度変調を加えることを特徴とする。
  7. 請求項1に記載の強度変調方法において、時間ごとに異なる種類の前記強度変調を加えることを特徴とする。
  8. 請求項1に記載の強度変調方法において、前記強度変調には、その変調の前後で1フレーム中に表示される光量が等しくなるものを使用することを特徴とする。
  9. 請求項1に記載の強度変調方法において、前記表示画面に出現する光量変化は、色方向の変化であることを特徴とする。
  10. スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するように、本来の表示画像に重畳的に表示させる可視光線の光量に変調を加える強度変調付与システムであって、
    スクリーン上に前記可視光線を投影する投射手段と、
    投影光路上において投影光に作用し、前記可視光線の光量に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加える光量変調装置と
    を備えることを特徴とする強度変調付与システム。
  11. スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するように、本来の表示画像に重畳的に表示させる可視光線の光量に変調を加える強度変調付与システムであって、
    スクリーン上に前記可視光線を投影する投射手段と、
    前記投射手段の光源を制御し、前記可視光線の光量に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加える光量変調装置と
    を備えることを特徴とする強度変調付与システム。
  12. スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するように、本来の表示画像に重畳的に表示させる可視光線の光量に変調を加える強度変調付与システムであって、
    スクリーン上に前記可視光線を投影する投射手段と、
    前記投射手段の画像信号を制御し、前記可視光線の光量に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加える光量変調装置と
    を備えることを特徴とする強度変調付与システム。
  13. 可視光線を本来の表示画像に重畳するように投影する投射手段から射出された投影光に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加え、スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するようにする
    ことを特徴とする強度変調付与システムにおける光量変調装置。
  14. 可視光線を本来の表示画像に重畳するように投影する投射手段の光源に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加え、スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するようにする
    ことを特徴とする強度変調付与システムにおける光量変調装置。
  15. 可視光線を本来の表示画像に重畳するように投影する投射手段の画像信号に対し時間方向に周期性をもった強度変調を加え、スクリーン上の表示画像の直接の鑑賞には妨げとならないが、これを撮影した記録画像には本来の表示画像とは独立の光量変化が出現するようにする
    ことを特徴とする強度変調付与システムにおける光量変調装置。
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