JP3674400B2 - 周囲環境認識装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は前方に存在する物体の形状と距離を2次元平面的に計測する装置に関し、特に、距離情報と輝度情報を組み合わせて処理することによって物体検出の精度を向上させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の周囲環境認識装置(例えば、車両用の障害物検出装置)としては、例えば特開平7−225127号公報に記載されたものがある。これは、撮像した画像から縦エッジを検出し、ステレオ画像処理により距離を測定し、距離と物体に応じた左右の範囲内に一対の縦エッジが存在することで物体を認識している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の従来技術においては、背景や物体の色によっては1対の縦エッジが検出できないことがあり、また、同じ色の物体が異なる距離で重なっている状況では、2つの物体のエッジを正しく検出できないため、物体を正確に検出できない場合があるという問題があった。また、検出対象として車両を想定し、車両の大きさの物体を検出するように設定されているので、車両と人のように大きさの異なる物体を同時に区別して検出することが困難である、という問題があった。
【0004】
本発明は上記のごとき従来技術の問題を解決するためになされたものであり、物体の色や大きさに影響されず、常に正確に前方の物体を検出することの出来る周囲環境認識装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明においては特許請求の範囲に記載するように構成している。すなわち、請求項1に記載の発明は、距離画像と輝度画像の両方に基づいて周囲環境を認識する装置であり、距離画像を垂直方向に短冊状の小領域に分割し、分割した小領域内の距離画像において垂直方向の距離値が一定であり、かつ距離と距離画像の垂直位置との関係について予め定めた道路モデルとの相関値が所定値以下である領域を物体候補領域として抽出し、物体候補領域が連続して存在していれば1つの物体候補範囲と判断し、さらに輝度情報を検出する手段と、前記物体候補範囲検出手段で検出した一つの物体候補範囲と隣の物体候補範囲との間に領域を定義し、その領域に対応する輝度画像の垂直方向における輝度値の積算ヒストグラムを求め、求めたヒストグラムから、所定のしきい値以上の度数が領域間全てに存在すれば、2つの物体候補範囲は1つの物体として範囲を統合する物体候補領域統合手段と、を備えている。
このように構成することにより、従来のようにエッジの情報によらないので、背景や物体の色に左右されずに周囲環境を認識することができる。
【0006】
また、本来、1つの物体であるものが複数の物体候補範囲に分けて検出された場合でも、正しく1つの物体として検出することが可能となる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明においては、相関値の演算おいて、相関値は検出された距離と道路モデルから算出された距離との相関値であり、前記距離が所定値以上の遠距離部分については距離の基準を所定距離に相当する遠距離に設定して行なうように構成している。具体的には、遠距離では相関値を演算する範囲を所定距離(例えば50mや100mまたは画面の上下の中央値等)から以遠の範囲に設定する。このように構成することにより、遠距離部分での物体検出能力の低下を防ぐことが出来る。
【0008】
また、請求項3に記載の発明においては、物体が存在する可能性の大きさを物体が存在する確からしさとして定義し、前記確からしさの値を物体が存在する位置と道路モデルとの差の大きさに応じて求め(差が大きいほど確からしさは大きい)、該確からしさの値に周囲環境と運転者の意図との少なくとも一方の条件を加味して警報判断を行なうように構成している。このように構成することにより、例えば、雨天や夜間の場合は、運転者に注意を喚起するために、確からしさの値が低くても警報を出力したり、運転者がアクセルペダルを踏んでいる状況下では、運転者が前方に障害物がないと判断していると考え、確からしさの値が高い場合にのみ、警報を出力するように構成することにより、警報の出力条件を柔軟に設定することが出来、より適切な障害物警報を行なうことが出来る。
【0009】
また、請求項4に記載の発明においては、物体候補範囲に対応する輝度画像の垂直方向において輝度値の積算ヒストグラムを求め、求めたヒストグラムから、所定のしきい値以下の度数の部分が領域内に存在すれば、1つの物体ではなく、複数の物体として物体候補範囲を分割するように構成している。このように構成することにより、本来、複数の物体であるものが1つの物体候補範囲として検出された場合でも、正しく複数の物体として検出することが可能となる。
【0010】
また、請求項5に記載の発明においては、物体候補範囲に対応する輝度画像内において、輝度値がしきい値以上の部分を物体とすることで物体形状を決定し、かつ、決定した物体の距離画像を水平方向に走査し、異なる距離値が出力された部分は、距離の異なる他の物体であるとして物体を分離するように構成している。このように構成することにより、異なる距離の物体が画像上で重なっている場合でも別の物体として分離することが出来る。
【0011】
【発明の効果】
請求項1においては、エッジの情報によらないので、背景や物体の色などに左右されず、精度良く物体を検出することができる、という効果が得られる。
また、本来、1つの物体であるものが複数の物体候補範囲に分けて検出された場合でも、正しく1つの物体として検出することが可能となる。
また、請求項2においては、上記の効果に加えて、遠距離部分での物体検出能力の低下を防ぐことができる。
また、請求項3においては、上記の効果に加えて、確からしさを定義し、該確からしさの値に周囲環境と運転者の意図との少なくとも一方の条件を加味して警報判断を行なうことにより、夜間や雨天などの周囲環境やアクセルペダルを踏んでいるなどの運転者の意図を加味して警報出力等において柔軟に対応できる。
また、請求項4においては、上記の効果に加えて、本来、複数の物体であるものが1つの物体候補範囲として検出された場合でも、正しく複数の物体として検出することが可能となる。
また、請求項5においては、異なる距離の物体が画像上で重なっている場合でも別の物体として分離することが出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の構成を示すブロック図であり、(a)は参考例として示した距離画像のみを用いる場合、(b)は距離画像と輝度画像の両方を用いる場合を示す。
図1において、レーザレンジファインダ1はレーザレーダの照射角を2次元平面的にラスタスキャンすることで、前方に存在する物体までの距離(距離情報)とその物体からの反射強度(輝度情報)を2次元平面的に計測する。このレーザレンジファインダ1で計測された各角度毎の距離値の2次元配列を距離画像、光の反射強度値の2次元配列を輝度画像と呼ぶ。2は距離画像を記憶する距離画像メモリ、3は輝度画像を記憶する輝度画像メモリである。なお、距離情報はレーザレーダだけでなくミリ波レーダでも得ることが可能であり、輝度情報は可視カメラや赤外線カメラを用いても得ることが可能である。演算装置4は例えばコンピュータとその周辺装置で構成され、上記の距離画像や輝度画像を用いて詳細を後述する演算処理を行ない、前方に存在する物体を識別する。
【0013】
図1(a)は、距離画像のみを用いて演算処理を行なう構成を示し、後記の図2〜図6で説明する内容、および図10のステップS100、S102〜S104の部分に相当する。この場合には、レーザレンジファインダ1の代わりにミリ波レーダを用いることが出来る。
【0014】
図1(b)は、距離画像と輝度画像の両方を用いて演算処理を行なう構成を示し、後記の図2〜図9で説明する内容および図10のステップS100〜S108の部分に相当する。この場合には、レーザレンジファインダ1の代わりとしては、距離画像用にミリ波レーダを、輝度画像用に可視カメラまたは赤外線カメラを用いることが出来る。
【0015】
図2は車両の前方をラスタスキャンするレーザレンジファインダ1と計測対象の物体5(車両を例示)の位置関係、およびレーザレンジファインダ1で得られた距離画像と輝度画像の一例を示した図である。なお、距離画像と輝度画像は実際にはデジタル値の配列であるが、図2では図形で示している。また、距離画像においては画面の下方ほど近い位置(距離が短い)、画面の上方に行くにしたがって遠い位置(距離が長い)を示す。また、距離画像で白地の部分はレーザレンジファインダ1の検出範囲内に存在するものがない(例えば空の部分)ことを示し、黒地の部分は道路面であり、その中に車両が存在している場合を示している。また、輝度画像では反射強度の大きな(輝度の大きな)車両の部分のみを示している。
【0016】
図2に示すように、レーザレンジファインダ1で得られる距離画像と輝度画像上の点と、実空間上の点との位置関係は、水平・垂直のスキャニング角度と、値を計測する際のビームの移動量(角度分解能)とによって決まる。例えば、レーザレンジファインダ1の位置を中心として水平・垂直方向の角度分解能をそれぞれθ、φとして計測を行なうと、中心から水平方向に3θ、垂直方向に2φ離れた位置Aについては、画像上での位置は画像の中心から水平方向に3画素、垂直方向に2画素離れた座標となる。また、距離画像と輝度画像の座標が同じであれば、実空間上でも同じ位置を計測した値となる。
【0017】
図3は、距離画像において、道路が存在する位置での垂直方向の1ラインと物体(車両)が存在する位置で垂直方向での1ラインを取り出し、横軸に距離、縦軸に距離画像の垂直座標を取ったときのグラフである。なお、道路での距離分布を実線、物体での距離分布を破線で示す。
【0018】
図3から判るように、道路では距離画像の垂直座標が下から上に変化すると共に、規則性を持って距離も増加する。この規則性を道路モデルと名付ける。
【0019】
この道路モデルは、図4に示すように、幾何学的に下記(数1)式のような理論値を計算によって求める方法、或いは実際に前方に物体のない道路をレーザレンジファインダ等で計測し、得られた距離画像のデータを非線形回帰分析等の統計的手法を行なうことにより、作成できる。
【0020】
【0021】
ただし、
L(θ,φ):道路モデル
L:レーザレンジファインダが検出する理論上の距離
θ:スキャンするレーザレーダと水平面との成す角
φ:レーザレンジファインダの正面とスキャンするレーザレーダとの成す角
また、前方に物体が存在する場合には、図3から判るように、距離画像の垂直座標を下から上に変化させると同じ距離が連続して現れる。このことから、道路モデルと比較すると同じ距離が連続して現れる領域で道路モデルとの差異が生じることが判る。したがって、図5に示すように、距離画像を垂直方向に領域分割して縦長の短冊状の領域を作り、下記(数2)式のような道路モデルとの相関値rnの二乗rn 2を計測し、相関の低い領域を物体候補領域(A)として抽出する。このような処理を距離画像の水平方向に順次実施し、連続して抽出された領域は一纏めとして、物体候補範囲(O)とする。このような処理によって物体の検出が可能となる。なお、相関値rn自体を用いてもよいが、差を大きくして明確にするため、ここでは相関値の二乗rn 2を求めている。以下、rn 2を単に相関値と記す。
【0022】
【0023】
ただし、Rij:座標(i,j)における距離
Lij:座標(i,j)における道路モデルから算出された距離
i:水平座標の値
j:垂直座標の値
上記のようにして求めた(数2)式の値が所定値よりも小さい部分を物体の存在位置とすることにより、基本的には距離画像のみを用いて物体を検出することが出来る。
【0024】
ただし、上記の方法では、遠距離部分において検出の精度が低下する。すなわち、図6からもわかるように、遠距離部分に物体が存在する場合には領域全体の道路モデルとの差異は近距離部分に物体が存在する場合よりも小さくなる。また、道路モデル自体も遠距離になるにつれて、真値との差が大きくなる傾向にある。さらに、1枚の画像を取得する時間を短くしようとすると、レーザレンジファインダのビームを高速に移動しなければならないので、計測誤差も増大する。
上記のような状態においても、遠距離部分での物体の検出能力を低下させないためには、遠距離部分で、再度、道路モデルとの比較を行なう。すなわち、遠距離では前記(数2)式のjの範囲を、例えば画面の高さの中央位置または所定距離(例えば50mや100m)から以遠に相当する範囲(例えば全体でj:0〜255の場合にj:125〜255の範囲)に設定し、その範囲で相関値を演算する。これにより、遠距離部分での相関値が得られる。このように構成すれば、遠距離部分での道路モデルとの差異が明確になり、遠距離部分での物体検出が可能になる。
【0025】
次に、物体存在の確からしさを定義する方法を説明する。
物体存在の可能性は道路モデルとの差の大きさで推定できる。道路上に車や人など立体物が存在すれば、その位置での道路モデルとの差は大きくなる。また、道路上の小さな落下物や測定のばらつきによる部分は道路モデルとの差は小さい。したがって、道路モデルとの差の大きいものは確からしさの値を高く、小さいものは低く設定する。
【0026】
上記のように物体存在の確からしさを定義することにより、障害物検出の警報装置等に応用することが出来る。例えば、雨天や夜間の場合は、運転者に注意を喚起するために、確からしさの値が低くても警報を出力したり、運転者がアクセルペダルを踏んでいる状況下では、運転者が前方に障害物がないと判断していると考え、確からしさの値が高い場合にのみ、警報を出力するように構成することにより、警報の出力条件を柔軟に設定することが出来、より適切な障害物警報を行なうことが出来る。
【0027】
次に、これまでの距離画像に基づいた処理に輝度画像を加えることにより、複数の物体候補範囲を統合する方法について説明する。
図7に示すように、一つの物体候補範囲と隣の物体候補範囲との間に領域を定義する。その領域に対応する輝度画像の垂直方向における輝度値の積算ヒストグラムを求める。求めたヒストグラムから、しきい値以上の度数が領域間全てに存在すれば、2つの物体候補範囲は1つの物体として範囲を統合する。例えば図7に示した例では、距離画像(a)において車両の左半分に相当する物体候補範囲と右半分に相当する物体候補範囲とがあった場合に、その間に定義した領域では、輝度画像(b)における輝度値のヒストグラムがしきい値以上なので、処理後の距離画像(c)に示すように、それらの物体候補範囲を一つの範囲に統合する。
また、物体候補範囲の隣の領域に物体の一部がかかっている場合には、その物体の位置に対応するように、それぞれの物体候補範囲の開始位置や終了位置を変更する。例えば、図7(a)においては、物体として3人の人物が存在する領域が表示されているが、左端の人物が領域の半分にかかっているので、図7(c)に示すように、左端の人物全体を含むように物体候補範囲を変更している。
【0028】
次に、物体候補範囲を複数の範囲に分割する方法を説明する。
図8(b)の輝度画像に示すように、物体候補範囲に対応する輝度画像の垂直方向において輝度値の積算ヒストグラムを求める。求めたヒストグラムから、所定のしきい値以下の度数が領域内に存在すれば、1つの物体ではなく、複数の物体として物体候補範囲を分割する。また、範囲の端にしきい値以下の度数が存在する場合には、その位置に対応するように、物体候補範囲の開始位置や終了位置を変更する。図8に例では、左側の車両の左端部分の範囲を変更し、また、3人の人物で左端の1人と他の2人の間にしきい値以下の領域があるので、3人を1人と2人に分割している。
【0029】
次に、物体形状を検出する方法と、異なる距離の物体が重なっている場合の分離方法を説明する。
図9(a)の距離画像は、これまでの処理によって確定した範囲を示す。この確定した範囲に対応する輝度画像内において、画像処理で一般的な二値化処理を行なう。二値化処理とは所定のしきい値よりも小さい輝度値を持つ画素を黒(例えば8ビットの場合は0)、大きい輝度値を持つ画素を白(例えば8ビットの場合は255)にする処理である。しきい値は判別分析法と呼ばれる自動しきい値決定法に基づいて決定する。上記の二値化処理によって画素が白(255)となった部分を物体とする。さらに、距離画像の水平方向のi座標において垂直方向の距離画像を走査したときに輝度画像が255となる距離のヒストグラムを求め、最も度数の高い距離を物体のi座標の距離とする。このような処理を物体範囲内で行い、もし異なる距離が出力されれば、異なる距離の物体が輝度画像上で重なっていると判断し、物体を分離する。例えば、図9の右端の2人の人物は画像上では隣接しているが、距離は異なっているので、図9(b)に示すように別の物体として分離する。
【0030】
次に、これまで説明した原理を用いて前方にある物体を検出する実施例について説明する。ここでは、輝度・距離情報検出装置としてレーザレンジファインダを用いた場合について説明する。なお、前記のように距離情報はミリ波レーダ、輝度情報は可視カメラや赤外線カメラを用いても検出できる。
【0031】
図10は、この実施例における処理を示すフローチャートである。
図10において、まず、ステップS100で、レーザレンジファインダから距離画像を入力し、ステップS101で、輝度画像を入力する。
次に、ステップS102で、距離画像を垂直方向に短冊状の領域(An)に分割する(図5参照)。
【0032】
次に、ステップS103では、この分割した領域のそれぞれについて、前記(数2)式に示した道路モデルとの相関値rn 2を求める。そして相関の低い領域を物体候補領域(A)として抽出する。具体的にはrn 2がしきい値T1以上であればAnに1を代入する。rn 2がしきい値T1以下で、かつ、しきい値T2以上の時は遠距離部分で道路モデルとの相関値を求め、しきい値T1以上であればAnに1を代入する。これらに当てはまらない場合にはAnに0を代入し、次の領域の処理にうつる。なお、物体候補領域の高さについては、距離画像を下から上へ順に移行した際にデータがロスト(レーダの検出範囲外でデータが無い部分)しているj座標(道路や物体と空との境界位置)とする。さらに、An=1となった領域についてはrn 2の値に基づいて確からしさの値を設定する。このような操作を全ての領域に対して行い、物体候補領域を抽出する(図5、図6参照)。
【0033】
次に、ステップS104では、物体候補範囲の検出を行なう(図5参照)。すなわち、ステップS103で抽出した物体候補領域が連続して存在する箇所があれば1つの物体(Om)として、左端の領域の開始位置(is)、右端の領域終了位置(ie)、および連続する領域内の一番大きいj座標を高さ(h)として求め、単独で存在するときには領域の開始位置と終了位置と高さをそのまま求めることで、物体候補範囲の検出Om=(ism,ie,hm)を行なう。このような操作を距離画像の水平方向に順次行い、物体候補範囲を決定する。
前記図2〜図6に示した方法では、上記の処理のみで物体を決定する〔図1(a)の構成〕。
【0034】
次に、ステップS105では、上記ステップS104の結果とステップS101で入力した輝度画像とに基づいて、物体候補範囲の統合を行なう(図7参照)。すなわち、物体候補範囲Omと物体候補範囲Om+1の間に始点〔iem,max(hm,hm+1)〕、終点〔ism+1,max(hm,hm+1)〕となる領域を定義し、その領域内において輝度画像の垂直方向に対する輝度値の積算ヒストグラムを求める。求めたヒストグラムにおいて、しきい値T3以上の度数が領域全てに存在すれば、2つの領域は1つの物体として物体候補範囲を統合し、各々の物体候補範囲をOm=(999,999,999),Om+1=〔ism,iem+1,max(hm,hm+1)〕に変更する。また、しきい値T3以上の度数が一部に存在する場合には、その位置に対応するように、物体候補範囲の開始位置をOm(ism,ie'm,hm)、終了位置をOm+1=(is'm,iem,hm)に変更する。このような処理を左端の物体候補範囲から順次行い、物体候補範囲の統合を行なう。
【0035】
次に、ステップS106では、物体候補範囲の分割を行なう(図8参照)。すなわち、物体候補範囲Omで輝度画像の垂直方向に対して輝度値の積算ヒストグラムを求める。求めたヒストグラムにおいて、しきい値T4以下の度数が存在すれば、1つの物体ではなく複数の物体であるとして物体候補範囲をOm=(ism,ie'm,hm)とOp=(isp,iem,hm)に分割する。また、しきい値T4以上の度数が範囲の端の部分に存在する場合には、その位置に対応するように、物体候補範囲の開始・終了位置をOm=(is'm,ie'm,hm)に変更する。
【0036】
次に、ステップS107では、物体形状の検出を行なう(図9参照)。すなわち、物体候補範囲Om〔ただし、Om≠(999,999,999)〕で輝度画像の2値化処理を行なう。そして判別分析法により求めたしきい値T5よりも大きければ輝度値を255に変更し、しきい値T5よりも小さければ輝度値を0に変更し、物体の形状を決定する。このような処理をすべての物体候補領域に対して行ない、前方に存在する全ての物体形状を検出する。
【0037】
次に、ステップS108では、物体決定を行なう。図9に示したように、検出された物体のi座標において垂直方向の距離画像を走査したときに輝度画像が255となる距離のヒストグラムを求め、最も度数の高い距離をi座標の物体距離とする。このような処理を物体候補範囲内で行い、もし異なる距離が出力されれば、物体が輝度画像上で重なっていると判断し、物体を分離する。
このような処理を検出した物体に対して行い、最終的な物体の決定を行なう。上記ステップS105〜S108を含む構成は、図1(b)に示した構成に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図であり、(a)は参考例として示した距離画像のみを用いる場合、(b)は距離画像と輝度画像の両方を用いる場合。
【図2】車両の前方をラスタスキャンするレーザレンジファインダ1と計測対象の物体2の位置関係、およびレーザレンジファインダ1で得られた距離画像と輝度画像の一例を示した図。
【図3】距離画像において、道路が存在する位置と物体が存在する位置とで垂直方向での1ラインを取り出し、横軸に距離、縦軸に距離画像の垂直座標を取ったときのグラフ。
【図4】レーザレンジファインダが検知する距離から理論上の道路モデルを計算するための図。
【図5】物体候補領域と物体候補範囲の設定方法を示す図。
【図6】遠距離部分における物体候補領域の抽出方法を示す図。
【図7】物体候補範囲の統合方法を示す図。
【図8】物体候補範囲の分割方法を示す図。
【図9】物体形状検出と物体決定方法を示す図。
【図10】本発明における演算処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…レーザレンジファインダ 2…距離画像を記憶するメモリ
3…輝度画像を記憶するメモリ 4…演算装置
5…物体
Claims (5)
- 車両に搭載され、車両前方の水平、垂直両方向について角度毎の距離情報および輝度情報を検出する距離・輝度情報検出手段と、
検出した角度毎の距離情報をデジタル値の配列とした距離画像を、垂直方向に短冊状の小領域に分割する分割手段と、
距離と距離画像における垂直位置との関係について予め定められた道路モデルを設定し、前記分割した小領域内の距離画像について、垂直方向の距離値が一定であり、かつ、前記道路モデルとの相関値が所定値以下である領域を物体候補領域として抽出する物体候補領域抽出手段と、
前記物体候補領域が連続して存在していれば、それらを1つの物体候補範囲と判断する物体候補範囲検出手段と、
前記の検出した角度毎の輝度情報をデジタル値の配列としたものを輝度画像と名付けた場合に、前記物体候補範囲検出手段で検出した一つの物体候補範囲と隣の物体候補範囲との間に領域を定義し、その領域に対応する前記輝度画像の垂直方向における輝度値の積算ヒストグラムを求め、求めたヒストグラムから、所定のしきい値以上の度数が領域間全てに存在すれば、それらの物体候補範囲を1つの物体として範囲を統合する物体候補領域統合手段と、
前記物体候補範囲の隣の領域に物体の一部がかかっている場合は、その物体の位置に対応するように、前記検出された物体候補範囲を変更する物体候補範囲変更手段と、
を備えたことを特徴とする周囲環境認識装置。 - 前記物体候補領域抽出手段における相関値の演算おいて、前記相関値は検出された距離と前記道路モデルから算出された距離との相関値であり、前記距離が所定値以上の遠距離部分については距離の基準を所定距離に相当する遠距離に設定して行なうことを特徴とする請求項1に記載の周囲環境認識装置。
- 物体が存在する可能性の大きさを物体が存在する確からしさとして定義し、前記確からしさの値を物体が存在する位置と道路モデルとの差の大きさに応じて求め、該確からしさの値に周囲環境と運転者の意図との少なくとも一方の条件を加味して警報判断を行なう警報判断手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の周囲環境認識装置。
- 物体候補範囲に対応する輝度画像の垂直方向において輝度値の積算ヒストグラムを求め、求めたヒストグラムから、所定のしきい値以下の度数の部分が領域内に存在すれば、1つの物体ではなく、複数の物体として物体候補範囲を分割する物体候補領域分割手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の周囲環境認識装置。
- 物体候補範囲に対応する輝度画像内において、輝度値がしきい値以上の部分を物体とすることで物体形状を決定し、かつ、決定した物体の距離画像を水平方向に走査し、異なる距離値が出力された部分は、距離の異なる他の物体であるとして物体を分離する手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の周囲環境認識装置。
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