JP3673962B2 - 湿式粉末材の水抜き成形方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミック製品の製造工程において、スラリー状の湿式粉末材を脱水処理すると共に、その湿式粉末材から所定形状の成形品を製造するのに適用される湿式粉末材の水抜き成形方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、湿式粉末材の脱水,成形処理にはチューブプレスや回転式脱水装置が使用されている。然し、これらの装置では脱水処理後の材料形状が不安定で次工程への転送前に仮成形しなければならないために工程数が多く、また、脱水工程,仮成形工程をバッチ式に処理しなければならないから作業に極めて時間が掛かる。
【0003】
それに代えて、筒状の枠型と、枠型の型内にスライド自在に嵌り合う下型と、枠型の開放端を閉める上型とからキャビティ空間を作り、キャビティ空間の内部に供給されるスラリー状の湿式粉末材を上型と下型とで圧縮しつつ、型面に備えたフィルタを介して湿式粉末材中の水分を型面より連通する水抜き穴で型外に排出することにより、湿式粉末材から所定形状の成形品を圧縮成形するフィルタープレス装置が知られている(特開昭52ー119612号、特開平7−183148号)。
【0004】
この種のフイルタープレス装置では、成形品の取出し後、再度、キャビティ空間を作るときは上型を枠型の上側まで降下させ、隙間のある状態を保って上型と枠型とを一緒に上昇させることによりキャビティ空間を作るが、湿式粉末材を圧縮成形するのに伴って枠型と下型との合わせ目に残る残圧により、フイルタが残圧で歪み、また、スラリーの残さが上型と枠型との間や枠型と下型との合わせ目から噴出するという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、筒状の枠型と、その枠型とスライド自在で枠型の枠内に嵌まり合う下型と、枠型の上部開放端を閉める上型とからキャビティ空間を作る成形型を応用しながらも、枠型と下型との合わせ目に残る残圧による悪影響を簡単な設備により防いで、湿式粉末材による成形品を効率よく製造可能な湿式粉末材の水抜き成形方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る湿式粉末材の水抜き成形方法においては、筒状の枠型と、その枠型とスライド自在で枠型の枠内に嵌まり合う下型と、枠型の上部開放端を閉める上型とからキャビティ空間を作り、そのキャビティ空間の内部にスラリー状の湿式粉末材を供給して上型と下型とで圧縮し、湿式粉末材中の水分を上型並びに下型の各型面より連通する水抜き穴で型外に排出し、湿式粉末材から所定形状の成形品を圧縮成形するべく、
キャビティ空間を作る際に、下型を型枠に嵌め合わせると共に上型を枠型に密接させるまで降下させて枠型の上部開放端を上型で閉めてから、キャビティ空間の内部の残圧を抜きつつ、枠型と上型とを一緒に上昇させまたは下型を降下させてキャビティ空間を作るようにされている。
【0007】
本発明の請求項2に係る湿式粉末材の水抜き成形装置においては、筒状の枠型と、その枠型とスライド自在で枠型の枠内に嵌まり合う下型と、枠型の上部開放端を閉める上型とからキャビティ空間を作る成形型でなり、スラリー状の湿式粉末材をキャビティ空間の内部に注入する供給パイプを枠型に備え、キャビティ空間の内部に供給パイプより注入されるスラリー状の湿式粉末材を上型と下型とで圧縮し、湿式粉末材中の水分を上型並びに下型の各型面より連通する水抜き穴で型外に排出し、湿式粉末材から所定形状の成形品を圧縮成形するもので、
下型を型枠に嵌め合わせると共に上型を枠型に密接させるまで降下させて枠型の上部開放端を上型で閉めた状態で、枠型と上型とを一緒に上昇させまたは下型を降下させてキャビティ空間を作るのに伴って、キャビティ空間の内部の残圧を抜くように外部に開放されるリーク弁を枠型に備え付けることにより構成されている。
【0008】
本発明の請求項3に係る湿式粉末材の水抜き成形装置においては、湿式粉末材の供給パイプとキャビティ空間の内部の残圧を抜くように外部に開放されるリーク弁とを枠型に接続する同じ管系統中に備えると共に、湿式粉末材の供給パイプとリーク弁との経路を二者択一に開閉制御する切替弁を備え付けることにより構成されている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して説明すると、図1は水抜き成形装置の要部である型構造を示す。この型構造においては筒状の枠型10と、その枠型10とスライド自在に枠型10の枠内に嵌まり合う下型20と、枠型10の開放端を閉める上型30とによりキャビティ空間Sを作る成形型として構成されている。また、キャビティ空間Sの内部に供給されるスラリー状の湿式粉末材を上型30と下型20とで圧縮し、湿式粉末材中の水分を上型30並びに下型20の各型面より型外に排出すると共に、湿式粉末材から所定形状の成形品を圧縮成形する成形型として構成されている。
【0010】
その下型20並びに下型30には、複数個の水抜き穴21…,31…を縦方向の貫通穴として各型面より水収容部22,32に連通させて設けると共に、水収容部22,32を経て、湿式粉末材の水分を排水口23,33から型外に強制的に吸引排出する排水経路が設けられている。この下型20並びに上型30において、水抜き穴21…,31…は互いに同じ個数,開口位置並びに開口径の形成条件で設けられている。
【0011】
下型20においては、水収容部22が下型型板24を角筒体として形成することにより下型型板24の内部に設けられている。その水収容部22からは、排水口23が下型取付板25の内部を通って型外に連通するよう設けられている。一方、上型30においては水収容部32が上型型板34で保持する側の型内に設けられ、また、排水口33が水収容部32より型外に連通するよう型側部に設けられている。
【0012】
下型20は植立ピン26で下型型板24の上部側に位置決め載置され、下型20及び下型型板24の両側面に亘るクランプ用凹部27と嵌め合せ止めされる断面コ字状のクランプ28で着脱自在に取付け固定されている。
【0013】
枠型10には、セラミック原材料等の粉末材を一次混合したスラリー状の湿式粉末材をキャビティ空間Sの内部に充填するスラリー注入口11が設けられている。このスラリー注入口11にはスラリー供給パイプ12が接続されており、その供給パイプ12の同じ管系統内にはキャビティ空間内の圧抜き用リーク弁13が備え付けられている。また、湿式粉末材の供給パイプ12とリーク弁13との経路を二者択一に開閉制御する切替弁14が備え付けられている
【0014】
枠型10と下型20との間に介在させて、水漏れ防止手段40が装備されている。この水漏れ防止手段40は枠型10と下型20との間を水密に保つと共に、枠型10を下型20と円滑に摺動可能に支持するものとして組み付けられている。
【0015】
その水漏れ防止手段40には、耐摩耗性に優れるケプラー繊維,テフロン繊維,グラファイト繊維,石綿繊維のいずれかから形成したパッキング41を装備するとよい。このパッキング41は、止めリング42で押えてネジ43で締め付けることにより枠型10に着脱交換自在に取り付けることができる。
【0016】
下型20並びに上型30には、湿式粉末材の水分を水抜きする濾過手段とし、また、湿式粉末材の成形品を型面から離脱させる離型手段とを兼ねて、通水性を有する高分子樹脂材によりキャビティ空間Sに面する側を形成したフィルタ50,60が各型面に備え付けられている。
【0017】
このフィルタ50,60の高分子樹脂材は通水性から濾過手段として機能することは勿論、材質による可撓性から湿式粉末材Wの成形品との離型性と共に使用耐久性にも優れる。その通水性を有する高分子樹脂材としては、ポリエチレン,ポリエステル,ナイロン,アラミド,アクリル,ポリ塩化ビニールのいずれかを用いるとよく、これは湿式粉末材Wの成形品との離型性並びに使用耐久性により優れるところから好ましい。
【0018】
フィルタ自体としては、図2で下型側のもので示すようにキャビティ空間Sに面する側の高分子樹脂材50aと、下型20の型面に対接する側に配置されるステンレス等の金属メッシュ50bとの積層シートが好ましい。これは離型性並びに使用耐久性に加えて、高分子樹脂材50aとの相乗作用からより優れた水抜き機能を発揮することができる。そのステンレス等の金属メッシュに代えて、66ナイロン製のナイロンメッシュを用いることもできる。
【0019】
そのフイルタ50,60として、上型30には図1で示すように繰出し,巻取りリール61,62を型両側に装備し、使用回数に応じて繰出し交換可能なロール状に巻かれたフィルタ60を備え付けるとよい。
【0020】
型各部は、図3〜6で示すように機体フレーム70の上部側に設置された固定盤71をベースに組付け装備されている。
【0021】
その固定盤71の盤面上には、下型20並びに下型型板24が下型取付板25で据付け設置されている。また、この固定盤61の盤面にはスラスト軸受け72a〜72dが嵌込み固定され、その各スラスト軸受け72a〜72dで軸受け支持する4本のガイドロッド73a〜73dが縦方向に挿通配置されている。このガイドロッド73a〜73dには、上型30並びに上型型板34が上型取付板35で軸受け支持することにより軸上端側に配設されている。
【0022】
ガイドロッド73a〜73dの軸下端側には可動盤74が取付け固定され、その可動盤74と固定盤70との間にはセンターシリンダ80とサイドシリンダ81,82がストローク伸縮動可能に掛渡し装備されている。このセンターシリンダ80並びにサイドシリンダ81,82は、可動盤74,ガイドロッド73a〜73dを介して上型30を上下動するよう備え付けられている。また、図5で示すように下型20を複数台備えることから、湿式粉末材の圧縮力をバランスよく作用するべく、図6で示すようにセンターシリンダ80と共にサイドシリンダ81,82が横並びに装備されている。
【0023】
枠型10は枠型型板15で支持され、その枠型型板15にはスラスト軸受け16a〜16dを板面に嵌込み固定させて備え、ガイドロッド73a〜73dをスラスト軸受け16a〜16dに挿通することによりガイドロッド73a〜73dの軸線上で上下動可能に支持されている。
【0024】
枠型10には固定盤70より上方に突出するシリンダロッドの先端を枠型型板15と連結させて固定盤70の下部側に装備された駆動シリンダ83,84が装備されている。この枠型用の各駆動シリンダ83,84には、後述するように湿式粉末材Wを圧縮する際に上型30の下降に伴う押圧力を受けて従動下降するものが備え付けられている。
【0025】
上述した各機構部の他に、図7で示すようにスラリー状の湿式粉末材から圧縮成形された所定形状の成形品を下型20の片面より取出し転送する成形品移送機構90が設けられている。この成形品移送機構90は吸着パッド91を移動ブロック92に備え付け、その移動ブロック92を図面手前から奥方向に渡るガイド軸93で摺動自在に支持すると共に、吸着パッド91をスクリュ−軸94でガイド軸93に沿って移動可能に構成し、湿式粉末材の成形品を次工程に取出し転送するよう装備されている。
【0026】
このように構成する湿式粉末材の水抜き成形装置では先の成形品を取り出した状態から、まず、図8で示すようにセンターシリンダ80並びにサイドシリンダ81,82をストローク伸長動させて可動盤74を降下させ、ガイドロッド73a〜73dを介して上型30を下降動させる。その上型30は、フィルタ60を介して型面を枠型10の上端面に当接し、枠型10と型閉めすることによりキャビティ空間Sを密閉する。
【0027】
その型締め状態から、上型30と共に枠型10を下型20の型面高さよりも上位に位置するよう駆動シリンダ83,84で上昇移動する。その枠型10の上昇によっては、予め定められた供給量の湿式粉末材を収容可能なキャビティ空間Sが下型20の型面と枠型10の枠内とから作られる。
【0028】
この時に、スラリー供給パイプ12の切替弁14を閉鎖状態に保って、同じ管系統内に装備されたリーク弁13を開放することによりキャビティ空間Sの内部から残圧を抜き、キャビティ空間Sの内部が負圧になるのを防ぐ。これにより、フイルタが残圧で歪み、また、スラリーの残さが上型と枠型との間や枠型と下型との合わせ目から噴出するのを防げる。
【0029】
そのキャビティ空間Sが予め定められた供給量の湿式粉末材を収容可能な状態になったならば(図1参照)、リーク弁13を閉鎖すると共に、スラリー供給パイプ12の切替弁14を開放させてスラリー状の湿式粉末材を注入口11よりキャビティ空間Sの内部に供給する。キャビティ空間Sの内部がスラリー状の湿式粉末材Wで満たされたならば、切替弁14を閉じて湿式粉末材Wの供給経を閉鎖する。
【0030】
次に、図9で示すようにセンターシリンダ80並びにサイドシリンダ81,82を伸長動させて上型30を降下させることにより湿式粉末材Wを圧縮する。この湿式粉末材Wは、枠型10が上型30の降下による押圧力で追従降下することから、下型20と上型30との型面間で圧縮される。
【0031】
その湿式粉末材Wの圧縮に伴っては、湿式粉末材Wに含まれている水分のみが上型30及び下型20に備えられたフィルタ50,60を通過することにより双方の水抜き穴21…,31…を通って排出される。このため、キャビティ空間Sの内部から効率よく水抜きできる。特に、上型30,下型20の水抜き穴21…,31…を互いに同じ個数,開口位置並びに開口径の形成条件で設けることから上下の各型20,30よりバランスよく効果的な水抜きが行える。
【0032】
その各水抜き穴21…,31…を通過した水分は、上型30においては型内に設けられた水収容部32の内部に溜って排水口33より型外に吸引排出される。また、下型20においては水抜き穴21…より下型型板24の水収容部22に落下し、上型取付板25の排水口23から同様に型外に排出される。この水抜きの際、枠型10と下型20との間には水漏れ防止用のパッキング41が介装されているため、粉末材分は勿論、水漏れが生ずるのを防ぐことができる。
【0033】
その湿式粉末材Wを上型30と下型20とで圧縮する途中に、図10で示すように湿式粉末材Wの圧縮を一時停止させて上型30と枠型20とを僅かな間隙Gで型開きする。この型開きは、湿式粉末材Wの圧縮に伴って生ずるキャビティ空間Sの内部圧力を抜くためで、その内部圧力があると、最終的に型開きした際に成形品の粉末分が飛散して所定形状の成形品を得られない。この型開きは上型30と共に枠型10を多少上昇させて枠型20を一旦停止し、上昇,一旦停止を数回繰り返すことにより行える。その型開き間隙Gは、5〜10mm程度に設定すればよい。
【0034】
その湿式粉末材Wを上型30と下型20とで所定厚みまで最終的に圧縮したならば、上型30並びに枠型10の作動を停止する。この後は、図11で示すように湿式粉末材の成形品W’を上型30と下型10とで保持したまま、枠型20を下降させて成形品W’の周側面を上型30と下型20との間より外部に露出させる。
【0035】
これは上述した内部圧力が少しでも残っている場合を考慮し、上型30の上昇前に残圧を完全に抜くためであり、枠型10の下降は枠型10の上端面と下型20の型面とが一致する高さ位置まででよい。その枠型10の下降に伴っては湿式粉末材の成形品W’が全体的に下型20の型面上に現れることにより、図12で示すように上型30を下型20より上昇させれば、湿式粉末材の成形品W’を下型20の型面から直ちに取出し転送するようにできる。
【0036】
その上型30に上昇動に伴っては、フイルタ60のキャビティ空間Sに面する側が高分子樹脂材により形成されているため、この高分子樹脂材の可撓性によりフィルタ60を湿式粉末材の成形品W’から容易に離型することができる。
【0037】
それと同様に、湿式粉末材の成形品W’を下型20の型面上から取り出す際にも、フィルタ50のキャビティ空間Sに面する側が高分子樹脂材により形成されていることから、湿式粉末材の成形品W’をフィルタ50から容易に離型することができる。この成形品W’の取出しは吸着パッド91を用いて簡単に行え、湿式粉末材の成形品W’が確実に圧縮成形されていることにより形状崩れを生ずることなく、次工程に容易に送り出すことができる。
【0038】
なお、上述した実施の形態では枠型10と上型30とを一緒に上昇させてキャビティ空間を作る成形型に基づいて説明したが、下型を下降させてキャビティ空間を作る成形型でも同様に適用することができる。また、上述した各型の駆動制御は予め定められたプログラムに則ってシーケンス制御により自動的に行うことができる。
【0039】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係る湿式粉末材の水抜き成形方法に依れば、キャビティ空間を作る際に、下型を型枠に嵌め合わせると共に上型を枠型に密接させるまで降下させて枠型の上部開放端を上型で閉めてから、キャビティ空間の内部の残圧を抜きつつ、枠型と上型とを一緒に上昇させまたは下型を降下させてキャビティ空間を作ることにより、筒状の枠型と、その枠型とスライド自在で枠型の枠内に嵌まり合う下型と、枠型の上部開放端を閉める上型とからキャビティ空間を作る成形型を応用しながらも、枠型と下型との合わせ目に残る残圧による悪影響を確実に防げて、湿式粉末材による成形品を効率よく製造することができる。
【0040】
本発明の請求項2に係る湿式粉末材の水抜き成形装置に依れば、下型を型枠に嵌め合わせると共に上型を枠型に密接させるまで降下させて枠型の上部開放端を上型で閉めた状態で、枠型と上型とを一緒に上昇させまたは下型を降下させてキャビティ空間を作るのに伴って、キャビティ空間の内部の残圧を抜くように外部に開放されるリーク弁を枠型に備え付けることにより、筒状の枠型と、その枠型とスライド自在で枠型の枠内に嵌まり合う下型と、枠型の上部開放端を閉める上型とからキャビティ空間を作る成形型を応用しながらも、枠型と下型との合わせ目に残る残圧による悪影響を簡単な設備により確実に防げて、湿式粉末材による成形品を効率よく製造することができる。
【0041】
本発明の請求項3に係る湿式粉末材の水抜き成形装置に依れば、湿式粉末材の供給パイプとキャビティ空間の内内部の残圧を抜くように外部に開放されるリーク弁とを枠型に接続する同じ管系統中に備えると共に、湿式粉末材の供給パイプとリーク弁との経路を二者択一に開閉制御する切替弁を備え付けることにより、湿式粉末材の供給と残圧の抜出しを簡単な設備で確実に切替え制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る湿式粉末材の水抜き成形装置において装備される型構造を示す説明図である。
【図2】図1の水抜き成形装置において装備される下型を示す部分拡大断面図である。
【図3】図1の水抜き成形装置を示す部分切欠正面面図である。
【図4】図1の水抜き成形装置おける機体部分を示す斜視図である。
【図5】図1の水抜き成形装置を示す切欠側面図である。
【図6】図1の水抜き成形装置おける機体部分を示す平面図である。
【図7】図1の水抜き成形装置を図5とは別の部分で切り欠いて示す側面図である。
【図8】図1の水抜き成形装置を初期段階の圧抜き状態で示す説明図である。
【図9】図1の水抜き成形装置において湿式粉末材の圧縮状態を示す説明図である。
【図10】図1の水抜き成形装置において圧縮成形途上で行う圧抜き状態を示す説明図である。
【図11】図1の水抜き成形装置において最終的な型開き前の型離間状態を示す説明図である。
【図12】図1の水抜き成形装置において最終的な型開き状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 枠型
20 下型
30 上型
11 スラリー注入口
12 スラリー供給パイプ
13 リーク弁
14 切替弁
W スラリー状の湿式粉末材
S キャビティ空間
Claims (3)
- 筒状の枠型と、その枠型とスライド自在で枠型の枠内に嵌まり合う下型と、枠型の上部開放端を閉める上型とからキャビティ空間を作り、そのキャビティ空間の内部にスラリー状の湿式粉末材を供給して上型と下型とで圧縮し、湿式粉末材中の水分を上型並びに下型の各型面より連通する水抜き穴で型外に排出し、湿式粉末材から所定形状の成形品を圧縮成形する湿式粉末材の水抜き成形方法において、
キャビティ空間を作る際に、下型を型枠に嵌め合わせると共に上型を枠型に密接させるまで降下させて枠型の上部開放端を上型で閉めてから、キャビティ空間の内部の残圧を抜きつつ、枠型と上型とを一緒に上昇させまたは下型を降下させてキャビティ空間を作るようにしたことを特徴とする湿式粉末材の水抜き成形方法。 - 筒状の枠型と、その枠型とスライド自在で枠型の枠内に嵌まり合う下型と、枠型の上部開放端を閉める上型とからキャビティ空間を作る成形型でなり、スラリー状の湿式粉末材をキャビティ空間の内部に注入する供給パイプを枠型に備え、キャビティ空間の内部に供給パイプより注入されるスラリー状の湿式粉末材を上型と下型とで圧縮し、湿式粉末材中の水分を上型並びに下型の各型面より連通する水抜き穴で型外に排出し、湿式粉末材から所定形状の成形品を圧縮成形する湿式粉末材の水抜き成形装置において、
下型を型枠に嵌め合わせると共に上型を枠型に密接させるまで降下させて枠型の上部開放端を上型で閉めた状態で、枠型と上型とを一緒に上昇させまたは下型を降下させてキャビティ空間を作るのに伴って、キャビティ空間の内部の残圧を抜くように外部に開放されるリーク弁を枠型に備え付けたことを特徴とする湿式粉末材の水抜き成形装置。 - 湿式粉末材の供給パイプとキャビティ空間の内部の残圧を抜くように外部に開放されるリーク弁とを枠型に接続する同じ管系統中に備えると共に、湿式粉末材の供給パイプとリーク弁との経路を二者択一に開閉制御する切替弁を備え付けたことを特徴とする請求項2に記載の湿式粉末材の水抜き成形装置。
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