JP3673662B2 - 汚染土壌の修復方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染物質(例えば炭化水素やハロゲン化炭化水素等)により汚染された環境(例えば土壌および地下水等)を微生物を用いて修復する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、石油や芳香族炭化水素、パラフィン、ナフテン等の炭化水素による土壌や地下水等の環境の汚染が指摘されている。特にトリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、テトラクロロエタン、ポリ塩化ビフェニル等の有機塩素化合物等による環境の汚染が指摘されている。そのため、汚染の拡大を防止するとともに、汚染された環境を修復するための技術の確立が強く望まれている。
【0003】
例えば、汚染物質により汚染された土壌から汚染物質を取り除くことにより土壌を元の状態に復帰させる土壌浄化法としては、種々の方法が知られ、また試みられている。例えば、真空抽出法、天日乾燥法、曝気処理法、酸化処理法等の物理・化学的な手法を中心に修復が行われている。
【0004】
一方、汚染物質を分解する能力を有する微生物を利用して、環境修復する方法(バイオレメディエーション;Bio Remediation)も検討されている。バイオレメディエーションの代表的な方法の1つは、汚染土壌中に棲息する汚染物質を分解可能な微生物の繁殖や分解活性の発現を促進させて浄化を進める、いわゆる土着菌活性化法であり[US4,401,569(Groundwater Technology Systems, Inc.) 等]、石油系汚染では既に実用化されている。また、バイオレメディエーションの他の代表的な方法は、汚染物質を分解可能な微生物を単独で、あるいは該微生物の分解活性を発現させるインデューサおよび該微生物の増殖のための栄養の少なくとも一方とともに汚染された環境中に投入する方法がある。このような浄化法は、従来の物理・化学的な手法と比較すると、低エネルギーでの修復が可能となり、設備も簡易で、さらに物理・化学的手法では困難な低濃度汚染環境の修復も可能である。
【0005】
ところでこのようなバイオレメディエーションにおいては、微生物、インデューサ、栄養等を環境中に注入する必要がある。そしてこのときに汚染環境中に如何に均一にこれらの物質を注入できるかは、バイオレメディエーションの効率を左右する重要な要件の1つである。
【0006】
浄化に必要な物質等の注入については、これまでにもいくつかの開示がなされている。例えば、米国特許US5,133,625では、伸張可能な注入パイプを用いて注入圧力、流速および温度を測定して注入圧力を制御する方法が述べられている。この方法は、注入圧力により微生物濃度や栄養素濃度等を制御して微生物の分解活性を最適に維持させるものであり、主として微生物による浄化工程の制御を目的としている。また、米国特許US4,442,895およびUS5,032,042は、注入井戸から土壌中へ気体や薬液を注入して土壌のクラッキングを行うことを提案しており、その際に微生物浄化に必要な酸素や栄養素等も供給できることが述べられている。
【0007】
一方、短時間で効率的な微生物浄化を達成することを目的として、高濃度汚染領域を集中的に浄化する方法として、微生物や栄養素等の注入範囲を限定する方法が知られている。例えば米国特許5,111,883では、注入井戸と抽出井戸の相対位置により土壌水平方向および垂直方向において所定の領域に薬液を注入する方法が述べられている。これは、幾何学的方法により土壌中の決められた位置へ薬液を注入することを目的としており、微生物浄化においても修復領域を限定する有効な方法と考えられる。
【0008】
また、注入井戸から限定された領域に微生物あるいは分解活性を維持するための物質を注入する方法として、注入井戸から所定距離の土壌位置に不透水層を形成し、これをバリア壁として注入領域を限定する方法も考えられている。例えば、地中にプラスチックシ−トを敷いたり、アスファルト層を設ける方法、あるいはセメント、水ガラス、ウレタン、アクリルアミド、アクリル酸塩等の処理剤を土壌中に注入する方法が知られている。具体的には特公平2−26662および特公平5−27676では土壌中のイオンによって不溶化する水溶性ポリマーを用いて土壌中の所定の位置に不透水層を形成させる方法が述べられている。この方法は不透水層をバリアとして物質移動を制御するものであり、土壌中への微生物や栄養素等の注入工程においても、その注入領域を限定する技術となり得る。このような領域の限定する手段によって、特定領域へ効率的に、またその領域内に均一に薬液を注入することが試みられてきている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記したような背景技術に鑑みなされたものであり、その目的は汚染物質によって汚染された土壌をバイオレメディエーションによって修復する際に、土壌中に該汚染物質を分解可能な微生物、該汚染物質を分解可能な微生物に該汚染物質の分解能を発現させるためのインデューサおよび該汚染物質を分解可能な微生物の栄養の少なくとも1つを土壌中に普く行き渡らせることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そしてこのような目的を達成することのできる本発明の汚染物質で汚染された土壌の修復方法の一実施態様は、該土壌を凍結させる工程、該凍結処理をした土壌に圧力を印加し、該凍結処理をした土壌に亀裂を形成する工程及び汚染物質で汚染された土壌中に、該汚染物質を分解可能な微生物、汚染物質を分解する能力を備えた微生物の該能力を発現させるインデューサ及び汚染物質を分解可能な微生物の増殖のための栄養から選ばれる少なくとも1つを投入する工程を有することを特徴とする。
【0011】
本発明は、本発明者らが土壌中の汚染物質を微生物を用いて分解させる実験の過程において、所定の容器に充填した汚染土壌を凍結させた後に汚染物質を分解可能な微生物を含む液体を注入したところ、土壌中の汚染物質の分解効率が顕著に向上したという知見に基づきなされたものである。なお本態様によって土壌修復の効率が向上する理由は明らかでないが、考えられる理由としては例えば以下のようなものが挙げられる。
【0012】
このような特性の改善が得られた原因として挙げられるのは、地盤凍結により土壌粒子間の保持水を一旦凍結させ、その後徐冷する工程を前処理とすることにより、土壌粒子間の凍結膨張等の攪乱を起こし、分解微生物、栄養素ならびに添加物等を含む注入薬液の拡散する土壌の微細領域を拡大すること、ならびに凍結・解凍による土壌粒子間の保持水のアジテーションにより注入薬液を保持水の接触を促進することである。後述するように、土木工事では、凍結工法が知られており、細粒分を含む地盤では、凍結により凍結膨張が生じたり、また解凍時に脱水圧密が起こったりする。このような地盤の変化は土木工事では克服すべき課題であるが、微生物の分布にはむしろ大変適した変化であることが、本発明により明らかとなった。すなわち本発明は、この工程を前処理とすることにより、分解微生物が入り込む空間的余地を確保させ、汚染物質と接触する頻度を高め、結果として浄化効率の上昇や浄化期間の短縮を図ることを可能にしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施についてその態様を示す概略図である。
【0014】
予めボーリング調査等の情報を元に設定した汚染土壌の修復領域7に、注入する薬液の容器1およびポンプ、流量計等からなる注入系2、冷媒供給源4およびその供給装置3を用意する。冷媒を供給する凍結管ならびに薬液を注入する注入管を内蔵した管5を、修復領域7に掘削した井戸8にそれぞれ建て込む。図に示すように注入管と凍結管を同じ井戸に建て込めば、凍結領域6と注入領域を重ね合わせるのに便利であるが、両領域が重なれば、別個の井戸で独立に建て込んでも構わない。また、後述するように注入口の深さを選択できる注入管と、凍結管の深さ部位を変更できるように半固定しておくことにより、凍結ならびに注入部位の深さを任意に選択でき、また深さ方向に位置を変えながら本浄化方式を適応することができる。
【0015】
土壌の凍結は、例えば土木工事等で用いられているブラインあるいは液体窒素を用いて土壌を凍結させる方法が用いられる。具体的にはブラインと呼ばれる不凍液(塩化カルシウム水溶液)を−20〜−30℃に冷却し、これを循環ポンプで凍結管に送り込み地盤を冷却するブライン方式を利用できる。なお、地盤の凍結で温度の上昇したブラインは、圧縮器、凝縮器、冷却器からなる凍結システムへ戻し冷却することで連続的に凍結することができる。
【0016】
液体窒素(気化温度−196℃)を用いる場合には液体窒素を含むボンベまたはタンクローリ車で準備し、直接凍結管に液体窒素を流し込んで窒素の気化熱で冷却する液体窒素方式を利用することもできる。
【0017】
いずれの方式も土木工事で採用されている凍結工法であり、同じ機材を転用することができるので便利である。
【0018】
解凍工程は、自然放置で解凍し常温とさせる方法と、加熱工程で急激に解凍する方式どちらを用いてもよい。図1には示してないが、加熱管を同様に建て込んで解凍工程を加速することも有効である。また、注入管から温水等を注入することで、解凍を行ってもよい。
【0019】
なお本態様においては地盤が凍結したままでも、微生物等を含む薬液を注入することは可能であり、また薬液の温度で凍結させながら注入することも可能なので、解凍工程は必須ではなく、微生物の分解特性が通常より低い温度領域にあれば、部分的に凍結していることが好都合である。
【0020】
また、上述した構成は井戸を掘削したものであるが、本発明はそのような態様に限定していない。すなわち表層土壌で凍結さらには解凍の工程をすることは、より容易であり、その場合にも浄化の効率化は当然得られる。また凍結管等による地盤凍結以外にも、直接冷媒を添加したり、噴霧しても構わないので、地盤の凍結の方法を限定するものではない。
【0021】
図1では省略してあるが、汚染地盤内に亀裂を生じさせるために、亀裂を生じさせる地盤層まで、水あるいは空気を突出させる注入管を建て込み、加圧後開放することによりクラッキング形成を行うことができる。
【0022】
本発明の方法は、汚染の種類に特に特定したものではないが、土壌粒子間あるいは粒子間の水相に存在する汚染物には大変有効である。そのような汚染物質の例は、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロエチレン、PCB等を有機塩素系化合物、あるいは油や石油系の炭化水素、芳香族炭化水素等を含む。
【0023】
添加する薬液は、分解微生物および分解微生物の増殖・活性維持に必要な炭素、リン、窒素等を含む栄養素、分解酵素のインデューサ、酸素その他の微量化学物質や、界面活性剤、その他の添加物の一部または全部からなる。また分解微生物として、特に好気あるいは嫌気であることを要しないので、分解微生物の種類を限定するものでもなく、土着の微生物であるか外来の微生物であるかにもよらない。
【0024】
注入時の外来微生物は休止菌体でも増殖菌体いずれの状態でも構わない。また使用する分解微生物は分解能力を持てばいかなるものでもよく、単離・同定されたものに限定されることは全くなく、混合状態の培養液、汚染物質を含む培養液で集積培養したものでもなんら問題はない。
【0025】
具体的なTCE分解菌として単離された報告としては、Welchia alkenophilasero 5 (USP 4877736, ATCC 53570), Welchia alkenophila sero 33 (USP 4877736, ATCC 53571), Methylocystis sp. strain M (Agric. Biol. Chemi., 53, 2903 (1998), Biosci. Biotech. Biochem., 56, 486 (1992), 56, 736 (1992), Methylosnus trichosprium OB3b (Am. Chem. Soc. Natl. Meet. Dev. Environ. Mictrbiol., 29, 365 (1989), Appl. Environ. Microbiol., 55, 3155 (1989), Appl. Biochem. Biotechnol., 28, 877 (1991), 特開平02-92274号公報、特開平03-292970号公報)、Methylomonas sp. MM2 (Appl. Eviron. Microbiol., 57, 236 (1991), Alcaligenes denitrificans ssp. xylosoxidans JE75 (Arch. Microbiol., 154, 410 (1990)), Alcaligenes eutrophus JMP134 (Appl. Environ. Microbiol., 56, 1179 (1990), Mycobacterium vaccae JOB5 (J.Gen. Microbiol., 82, 163 (1974), Appl. Environ. Microbiol., 54, 2960 (1989), ATCC 29678), Pseudomonas putida BH (下水道協会誌、24, 27 (1987), Pseudomonas sp. strain G4 (Appl. Environ. Microbiol., 52, 383 (1986),同53, 949 (1987), 同58, 951 (1989), 同56, 279 (1990), 同57, 193 (1991), USP4925802, ATCC 53617,この菌は初めPseudomonas cepacia と分類されていたが、Pseudomonas sp. に変更された)、Pseudomonas medocina KR-1 (Bio/Techol.,7, 282 (1989)), Pseudomonas putida F1 (Appl. Eviron. Microbiol., 54, 1703 (1988), 同54, 2578 (1988)), Pseudomonas fluorescens PFL12 (Appl. Environ. Microbiol., 54, 2578 (1988)), Pseudomonas putida KW1-9(特開平06-70753号公報)、Pseudomonas cepacia KK01 (特開平06-227769号公報)、Nitrosomonas europaea (Appl. Environ. Microbiol., 56, 1169 (1990)), Lactobacillus vaginalis sp. nov (Int. J. Syst. Bacteriol. 39, 368 (1989), ATCC 49540) 等が知られている。
【0026】
これ以外には、例えばトリクロロエチレン等の有機塩素化合物を分解する微生物であるJ1株(ブタぺスト条約に基づく国際寄託の番号:FERM BP-5102)、その変位株であり有機塩素化合物の分解の際に必要とされる誘導物質( インデューサ )が不要になった株であるJM1株(同:FERM BP-5352)等を用いることができる。
【0027】
また、石油系の炭化水素、芳香族炭化水素分解菌としては、Pseudomonas; Flavobacterium; Alcaliqenes; and Achromobacter;またはgram-positibe rodsやcocci 例えば;Brevibacterium; Corynebacterium; Arthrobacter; Bacillus; and Micrococcus; 等がある。他にはMycobacterium; Nocardia; Streptomyces.がある。また、海洋酵母カンジタ種(Candida sp.) S1EW1株(FERM P-13871) 、商用菌としては、PETROBAC (POLYBAC CORPORATION), HYDROBAG (POLYBAC CORPORATION)、 MICRO PRO “TPH ”(POLYTBAC CORPORATION), BI-CHEM DC 2000GL (SYBRON CHEMICALS INC.), BI-CHEM DC 2001 LN (SYBRON CHEMICALS INC.), ABR (SYBRON CHEMICALS INC.), H-10 (Bio-Rem), BioGEE (BioGEE), LRC-1 (LRC Technologies), ERS Formula (Environmental Bio-Remediation Intertnational Corp.) 等がある。これらの微生物を本発明に用いることができる。
【0028】
また、微生物によっては、メタン等を資化する場合があり、メタンガスを注入することも有効である。好気微生物であれば、空気を送り、酸素補給することも有効である。
【0029】
井戸により注入する場合には、注入管から加圧することにより容易に薬液を送り込むことができる。
【0030】
図2は本発明の実施についての別の態様を示す概略図である。
【0031】
図1の場合と同様に予めボーリング調査等の情報を元に設定した汚染土壌の修復領域7に、注入する薬液の容器1、水あるいは空気および薬液を送るポンプ、流量計等からなる注入系2、および空気あるいは水の加圧注入管23を用意する。さらに、冷媒供給源25およびその供給装置24を用意し、冷媒を供給する凍結管26ならびに薬液を注入する注入管23を、修復領域7に掘削した井戸にそれぞれ建て込む。また、後述するように注入口の深さを選択できる注入管と、凍結管の深さ部位を変更できるように半固定にしておくことにより、凍結ならびに注入部位の深さを任意に選択でき、また深さ方向に位置を変えながら本浄化方式を適応することができる。この図では、亀裂形成用の加圧注入管と、微生物活性化の薬液注入管を同一の注入管で示しているが、別個に容易しても構わない。
【0032】
また、図2に示すように注入深度を設定できるパッカー10を有し、ダブルパッカー管からゴムスリーブ11を突出孔として注入できる注入管を用いれば注入位置を選択でき、また亀裂形成と薬液注入も兼ねるので便利である。薬液の注入量や、注入圧は注入する地盤の土質、所望の注入領域に応じて設定すれば構わない。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳説するが、これらは本発明をなんら限定するものではない。
【0034】
[実施例1]
ガラスバイアル瓶(68ml)に、細砂100gを入れ上部からガラス棒で圧密し、初期濃度10ppm程度になるようにトリクロロエチレン(TCE)飽和水を加えた。テフロンライナ−ブチルゴム栓およびアルミキャップで密栓したのち、約2週間保存した。同様な土壌サンプルを10本用意した。容器にアセトンとドライアイスを入れ、その中に10本のうち5本の土壌サンプルのバイアル瓶を土壌が凍結するまで漬けた。その後ドライアイス・アセトンから土壌サンプルを取り出し、室温で十分放置した。JM1株(FERM BP-5352) を、0.5%グルタミン酸ナトリウムを含むM9培地(1リットル中、Na2 HPO4 ,6.2g;KH2 PO4 ,3.0g;NaCl,0.5g;:NH4 Cl,1.0g)、15℃で振盪培養する。
【0035】
凍結、未凍結の土壌サンプル10本全てに、培養した菌液10mlをシリンジにとり、各バイアル瓶の圧密土壌内にシリンジを差し込み同量注入する。各土壌サンプル・バイアルのヘッドスペースの気相TCEをガスタイトシリンジでサンプリングし、ガスクロマトグラフ(島津ガスクロマトグラフGC−14B:FID検出器)で、TCE濃度を菌液注入直後から1時間おきに測定した(ヘッドスペース法)。凍結、未凍結の各5本それぞれについてTCE残量が0.1ppm以下となった時間を求めその平均をとると、凍結サンプルは9.2時間、未凍結サンプルは13.8時間となった。この結果から、凍結土壌サンプルは、未凍結サンプルと比較し分解時間が早まることが示された。
【0036】
[実施例2]
実施例1と同様にしてTCEで汚染された土壌を充填し、圧密した土壌サンプル10本を用意し、その内の5本を実施例1と同様にして凍結サンプルとした。
【0037】
次に、JMC1株(FERM BP-5960) を実施例1で用いたJM1株と同様に培養し、得られた菌液10mlを各々の凍結サンプルに、土壌が凍結状態にあるときにシリンジを用いて注入した。また未凍結サンプルの各々にもJMC1株を含む菌液10mlをシリンジを用いて注入した。
【0038】
菌液を注入した全ての土壌サンプルを5℃に維持された容器内に保存し、1時間毎に各々土壌サンプル中のTCE量をヘッドスペース法を用いて測定した。そして各々の土壌サンプルのTCE濃度が0.1ppm以下となるのに要した時間を求め、凍結サンプルおよび未凍結サンプルの平均値を算出したところ、凍結サンプルにおいては19.4時間、未凍結サンプルにおいては24.8時間となった。このことからも凍結サンプルにおける土壌修復効率が高いことが明らかである。
【0039】
[実施例3]
含水比12%の細砂にフェノールをその濃度が200ppm程度になるように加え、その細砂を100mlのビーカー10個に50gずつ充填する。このうち5個を実施例1と同様にして土壌凍結し、その後室温で十分放置した。イーストエクストラスト0.05%を添加したM9培地で培養したフェノール分解菌Pseudomonas cepacia KK01 (FERM BP-4235) の菌液(菌濃度約108 cfμ/ml)20mlを上記土壌サンプルのビーカーに加え、1時間毎に、砂のフェノール濃度をJIS法(JIS K012−1933,28.1)準拠して求めた。それぞれフェノール濃度が0.05ppmとなるのに要した時間を求め平均をとると、凍結サンプルで21.4時間、未凍結サンプルで23.8時間となった。この場合にも凍結により分解効率が上昇したことが示された。
【0040】
[実施例4]
(試験槽)
図3に示すように、円柱状の試験槽13(ドラム缶:半径約300mm、高さ約850mm)の下層(0.1m)に砂礫層19を設け、その上にトリクロロエチレン10ppmを有する細砂とシルトの混合土壌(混合比:細砂:シルト=8:2)を充填し、汚染土壌層14とした。土壌充填と同時に、液体窒素を流し込める凍結管15と、横面4カ所が開口しその周囲をゴムスリーブで被覆した注入管16の両者を、凍結部および注入部が試験槽の中心部になるように建て込んだ。また、先端をステンレスメッシュで被覆した内径1/16インチのステンレス製の管2本17,18を、槽側壁から10cmの箇所に建て込み、土壌内の気相サンプリング管とした。試験槽上部は砂礫層19を設け蓋をする。蓋に内圧の逃がし用の弁を設け凍結時や菌液注入時に開放する。なお、凍結管15を建て込まない以外は上記試験槽と全く同じ槽を用意し、対照槽とする。
【0041】
試験槽の凍結管に液体窒素を流し試験土の凍結を行ったのち、放置して土壌の解凍を行う。
【0042】
(菌液の注入および測定)
JM1株を実施例1と同様の培養条件となるように設定し、50リットルのジャーファメンター(ミツワバイオシステム:KMJ−501MGU−FPMI1)で培養した。対数増殖後期45時間目に菌体を遠心分離操作で集菌し、等量の炭素源を含まないM9培地に再懸濁し休止菌体からなる注入菌液とした。
【0043】
試験槽および対照槽に、菌液を送液ポンプを介して注入管から1〜10リットル/分の範囲内で総量20リットル注入する。その後トリクロロエチレンは気相サンプリング管を介して検知管(ガステック社製、132L)で土壌内ガスのサンプリングによって測定した。結果を図5に示した。この図では、○は凍結試験槽の2個所のサンプリング値の平均を、□は対照試験槽の2個所のサンプリング値の平均を示している。この結果から、凍結した試験槽の方が早くTCEを分解し分解効率が上昇したことが明らかとなった。
【0044】
[実施例5]
この実施例は、地中に残留された汚染土として石油系の汚染による汚染土を対象としたもので、液体窒素を流し込める凍結管と、横面4個所が開口しその周囲をゴムスリーブで被覆した加圧注入管の両者を汚染土中に導入した。液体窒素を流し試験土の凍結を行った後、加圧注入管から圧搾空気を瞬間的に繰り返し送った。その後、放置して土壌の自然解凍を待った。
【0045】
石油分解微生物製剤HYDROBAG (POLYBAC CORP.)を水1リットルに100gの割合となるようにしC:N:Pが100:10:1となるよう栄養源を調整した。この微生物液を加圧注入管から800リットル注入した。また、毎日5時間程度、加圧注入管から空気を送った。1ケ月後に、対象汚染土壌内の10個所から土壌サンプリングし、そのTPH値(Total petroleum hydrocarbon concentrations) をEPA8015Mにしたがって測定した。
【0046】
汚染土の浄化前の対象土のTPH値は12200ppmであったが、この発明の汚染土の浄化方法によって、石油系の汚染による汚染土を、97.8〜99.5%、平均で約99%除去することが判明した。
【0047】
[比較例1]
実施例5と同様な汚染土層に、横面4個所が開口しその周囲をゴムスリーブで被覆した加圧注入管のみを汚染土中に導入した。
【0048】
石油分解微生物製剤HYDROBAG (POLYBAC CORP.)を水1リットルに100gの割合となるようにしC:N:Pが100:10:1となるよう栄養源を調整した。この微生物液を加圧注入管から800リットル注入した。また、毎日5時間程度、加圧注入管から空気を送った。1ケ月後に、対象汚染土壌内の10個所から土壌サンプリングし、そのTPH値(Total petroleum hydrocarbon concentrations) をEPA8015Mにしたがって測定した。
【0049】
汚染土の浄化前の対象土のTPH値は13200ppmであったが、この発明の汚染土の浄化方法によって、石油系の汚染による汚染土を、77.8〜96.5%、平均で約92%除去することが判明した。
【0050】
実施例5、比較例1の結果から明らかなように、この発明の汚染土の浄化方法によって、石油系の汚染土を99%以上浄化できること、特に均一な浄化が可能なことがわかる。
【0051】
[実施例6]
(試験土壌)
細砂とシルトの混合土壌(混合比;細砂:シルト=8:2)100gに対して汚染物質としてのN−ヘキサデカンを0.2gの割合で混合し、汚染土壌のモデルを調製した。この汚染土壌にイーストエクトラクト50mgを加えて常温で1ケ月放置した。対照としてイーストエキトラクトを添加しない汚染土壌も用意し同様に常温で1ケ月放置した。各々の汚染土壌中のN−ヘキサデカンをN−ヘキサンを用いて抽出し、TCD法によってガスクロマトグラフィーを用いて汚染土壌中のN−ヘキサデカン量を測定した。その結果、イーストエクストラクトを添加した汚染土壌の方がN−ヘキサデカンが早く分解されることがわかった。このことから本実験に用いた土壌中にはN−ヘキサデカンを分解する微生物が存在することがわかった。
【0052】
(試験槽)
次に図4に示すように、円柱状の試験槽13(ドラム缶:半径約300mm、高さ約850mm)の下層(0.1m)に砂礫層19を設け、その上に上記と同様に調製した汚染土壌を充填し、モデルの汚染土壌層14とした。土壌充填と同時に、液体窒素を流し込める凍結管15と、横面4カ所が開口しその周囲をゴムスリーブで被覆した注入管16の両者を、凍結部および注入部が試験槽の中心部になるように建て込んだ。また、凍結管15を建て込まない以外は上記試験槽と全く同じ槽を用意し、対照槽とした。
【0053】
試験槽の凍結管に液体窒素を流し試験土の凍結を行ったのち、放置して土壌の解凍を行った。さらに試験槽には、加圧注入管から圧搾空気を瞬間的に繰り返し送った。
【0054】
(薬液の注入および測定)
水1リットルにイーストエトキストラスト50mgの割合となる栄養源を調製する。試験槽、対照槽ともに、この栄養液5リットルを加圧注入管から注入する。その後、槽下部のドレイン20から底に溜った水に流す。毎日5時間程度、加圧注入管から空気を送る。これを30日間繰り返した後、試験槽および対照槽から土壌をサンプリングし、その土壌内の残留N−ヘキサデカンを上記の方法と同様にして測定した。試験槽、対照槽のほぼ同位置10個所からサンプリングした土壌内の残量を以下の表1に示す。測定値は土壌100g内の残量相当で示す。
【0055】
(試験結果)
【0056】
【表1】
残油量(g)
Figure 0003673662
以上の結果から汚染土壌を凍結し、解凍された後に栄養を注入することによって汚染物質の分解効率が向上することがわかる。
【0057】
[実施例7]
処理対象汚染土壌をサンプルし、この100gに対してイーストエキストラクト50mgを加えて、1ケ月放置した。栄養源であるイーストエキストラクトを添加しないサンプルも同時に作り、両土壌とも、土壌中のTPH値(Total petroleum hydrocarbon concentrations) をEPA8015Mにしたがって測定した。両土壌のTPH値の対比から、栄養源を加えた土壌の石油系汚染がより早く減少することを確認した。このことから処理対照汚染土壌には土壌中の石油系汚染物質を分解可能な微生物が存在することが確認された。
【0058】
次に、実施例5と同様に凍結管と加圧注入管の両者を汚染土壌中に導入した。液体窒素を流し土壌を凍結させるとともに加圧注入管から圧搾空気を瞬間的に繰り返し送った。その後土壌を自然解凍させた。
【0059】
次いで水1リットルにイーストエキストラクト50mgの割合となるよう栄養源を調製した。この栄養液を加圧注入管から800リットル注入した。また、毎日5時間程度の加圧注入管から空気を送った。1ケ月後に、対象汚染土壌内の10個所から土壌サンプリングし、そのTPH値(Total petroleum hydrocarbon concentrations) をEPA8015Mにしたがって測定した。
【0060】
汚染土の浄化前の対象土のTPH値は3200ppmであったが、この発明の汚染土の浄化方法によって、石油系の汚染による汚染土を、92.8〜97.5%、平均で約96%除去することが判明した。
【0061】
[比較例2]
実施例7と同様な汚染土層に、横面4個所が開口しその周囲をゴムスリーブで被覆した加圧注入管のみを汚染土中に導入した。
【0062】
水1リットルにイーストエキストラクト50mgの割合となるよう栄養源を調整し、この栄養液を加圧注入管から800リットル注入した。また、毎日5時間程度、加圧注入管から空気を送った。1ケ月後に、対照汚染土壌内の10個所から土壌サンプリングし、そのTPH値(Total petroleum hydrocarbon concentrations) をEPA8015Mにしたがって測定した。
【0063】
汚染土の浄化前の対象土のTPH値は3180ppmであったが、この比較実験の浄化方法によれば、石油系の汚染による汚染土を、77.6〜97.3%、平均で約83%除去することが判明した。
【0064】
実施例7、比較例2の結果から明らかなように、この発明の汚染土の浄化方法によって、石油系の汚染土を90%以上浄化できること、特に均一な浄化が可能なことがわかる。
【0065】
[実施例8]
トリクロロエチレン(TCE)の汚染による処理対象土壌をサンプルし、この処理対象汚染土壌を1ケ月にわたり2%のメタンガス雰囲気下に放置した。また、メタンガスを添加しないサンプルも同時に作り、1ケ月後、両土壌とも土壌中のTCE濃度を測定した。両土壌のTCE濃度の対比から、メタンが存在する土壌の方がTCE汚染が早く減少することを確認した。このことから処理対象汚染土壌には土壌中のトリクロロエチレンを分解可能な微生物が存在することが確認された。
【0066】
次に実施例5と同様に凍結管と加圧注入管の両者を汚染土壌中に導入した。液体窒素を流し土壌を凍結させるとともに加圧注入管から圧搾空気を瞬間的に繰り返し送った。その後土壌を自然解凍させた。
【0067】
この土壌に毎日5時間程度、加圧注入管から2%のメタンガスを50リットル/minで送った。3ケ月後に、対象汚染土壌内の10個所から土壌水をサンプリングした。サンプリングした液は直ちにn-hexane5mlの入った容器に入れ、3分間攪拌した後n-hexane層を分取し、ECDガスクロマトグラフィーにてTCE量を測定した。
【0068】
汚染土の浄化前の対象土のTCE値は1.2ppmであったが、この発明の汚染土の浄化方法によって、TCEの汚染による汚染土を、92.8〜98.5%、平均で約96%除去することが判明した。
【0069】
[比較例3]
実施例8と同様な汚染土層に、横面4個所が開口しその周囲をゴムスリーブで被覆した加圧注入管のみを汚染土中に導入した。
【0070】
毎日5時間程度、加圧注入管から2%のメタンガスを50リットル/minで送った。3ケ月後に、対象汚染土壌内の10個所から土壌水をサンプリングした。サンプリングした液は直ちにn-hexane5mlの入った容器に入れ、3分間攪拌した後n-hexane層を分取し、ECDガスクロマトグラフィーにてTCE量を測定した。
【0071】
汚染土の浄化前の対象土のTCE値は1.2ppmであったが、この比較実験の浄化方法によれば、TCEの汚染による汚染土を、82.6〜97.3%、平均で約89%除去することが判明した。
【0072】
実施例8、比較例3の結果から明らかなように、この発明の汚染土の浄化方法によって、TCEの汚染土を90%以上浄化できること、特に均一な浄化が可能なことがわかる。
【0073】
[実施例9]
細砂とシルトの混合土壌(細砂:シルト=2:8)を用いた以外は実施例1と同様の実験を行い、凍結サンプルおよび未凍結サンプルの各5本それぞれについてTCE残量が0.1ppm以下となった時間を求めその平均値を算出した。その結果、凍結サンプル14.3時間、未凍結サンプルは20.5時間となった。このことから、凍結土壌サンプルは、未凍結サンプルと比較し分解時間が早まることが示された。
【0074】
[実施例10]
細砂とシルトの混合土壌(細砂:シルト=2:8)を用いた以外は、実施例2と同様の実験を行い、凍結サンプルおよび未凍結サンプルの各々についてTCE濃度が0.1ppm以下となるのに要した時間を求め、その平均値を算出した。その結果、凍結サンプル21.4時間、未凍結サンプルは28.6時間であった。この場合も凍結サンプルの方が分解時間が早まることが示された。
【0075】
[実施例11]
細砂とシルトの混合土壌(細砂:シルト=2:8)を用いた以外は、実施例3と同様の実験を行い、凍結サンプルおよび未凍結サンプルの各々において、フェノール濃度が0.5ppmとなるのに要した時間を求め、その平均値を算出した。その結果、凍結サンプルで31.5時間、未凍結サンプルで38.2時間となった。この場合にも凍結により分解効率が上昇したことが示された。
【0076】
[実施例12]
細砂とシルトとの混合比を2:8とした以外、実施例4と同様にして実験を行った。トリクロロエチレン10ppmを有する細砂とシルトの混合土壌(混合比;細砂:シルト=2:8)を充填し、モデルの汚染土壌層として、実施例4と同様の測定を行った。その結果を図6に示した。同図において、○は凍結試験槽の2個所のサンプリング値の平均を、□は対照試験槽の2個所のサンプリング値の平均を示している。この結果から、シルトの多い粘土質の土壌であっても、凍結工程を経た後に微生物を注入することで、微生物を均一に分布させることができ、TCEを効率よく分解できることが明らかとなった。
【0077】
[実施例13]
実施例6で用いた混合土壌の細砂とシルトの混合割合を、細砂:シルト=2:8となるように調整した以外は実施例6と同様の実験を行った。その結果を、下記表2に示す。
【0078】
【表2】
残油量 (g)
Figure 0003673662
以上の結果から粘土質の土壌であっても、栄養の注入に先立って土壌を凍結させることによって汚染物質の分解効率を向上させられることがわかる。
【0079】
【発明の効果】
本発明によって、汚染地盤領域を凍結する工程の後に、汚染物質を分解する微生物あるいは/および微生物の分解に必要な薬液または気体を注入することにより、微生物浄化の効率が上昇し、工法の効率化ならびに工期の短縮を実現することが可能となった。
【0080】
また、本発明によって、汚染地盤領域を凍結する工程、その凍結地盤を解凍する工程、および該地盤に圧力印加により地盤内に亀裂を発生させる工程を行う等により、該領域内に注入した分解活性を高める薬液または気体の効果が顕著となり、微生物浄化の効率が上昇し、工法の効率化ならびに工期の短縮を実現することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施態様の概略説明図である。
【図2】本発明に係る土壌修復方法の第2の実施態様の概略説明図である。
【図3】実施例4で用いた試験槽の概略断面図である。
【図4】実施例6で用いた試験槽の概略断面図である。
【図5】実施例4における試験槽および対照槽中のトリクロロエチレン濃度の経時的変化を示すグラフである。
【図6】図6は実施例12における試験槽および対照槽中のトリクロロエチレン濃度の経時的変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 容器
2 注入系
3,24 供給装置
4,25 冷媒供給源
5 管
6 凍結領域
7 修復領域
8 井戸
9 スリーブ管
10 パッカー
11 ゴムスリーブ
12,23 注入管
13 試験槽
14 汚染土壌層
15,26 凍結管
16 注入管
17,18 管
19 砂礫層
20 ドレイン
23 加圧注入管
26 凍結管

Claims (11)

  1. 汚染物質で汚染された土壌の修復方法であって該土壌を凍結させるステップと、該凍結処理をした土壌に圧力を印加し、該凍結処理をした土壌に亀裂を形成するステップと、該亀裂に該汚染物質を分解可能な微生物、汚染物質を分解する能力を備えた微生物の該能力を発現させるインデューサおよび汚染物質を分解可能な微生物の増殖のための栄養から選ばれる少なくとも1つを投入するステップを有することを特徴とする土壌修復のための方法。
  2. 前記凍結処理の後、前記微生物、前記インデューサおよび前記栄養から選ばれる少なくとも1つを投入するステップの前に、凍結した土壌を解凍する工程をさらに有する請求項1に記載の方法。
  3. 前記解凍工程が前記圧力印加ステップの前に行なわれる請求項2に記載の方法。
  4. 前記解凍工程が前記圧力印加ステップの後に行なわれる請求項2に記載の方法。
  5. 該汚染物質を分解可能な微生物が該汚染物質を分解する能力を構成的に発現している微生物である請求項1に記載の方法。
  6. 該汚染物質が芳香族化合物または塩素化脂肪族炭化水素化合物であって、また該微生物がJM1株(FERM BP-5352)である請求項に記載の方法。
  7. 該汚染物質が芳香族化合物または塩素化脂肪族炭化水素化合物であって、また該微生物がJMC1株(FERM BP-5960)である請求項に記載の方法。
  8. 該芳香族化合物がフェノール、トルエンまたはクレゾールである請求項またはに記載の方法。
  9. 該塩素化脂肪族炭化水素化合物が、ジクロロエチレンまたはトリクロロエチレンである請求項またはに記載の方法。
  10. 該栄養が、該微生物が資化し得る炭素源である請求項1記載の方法。
  11. 該栄養が気体である請求項1に記載の方法。
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