JP3673622B2 - 同軸型パルス管冷凍機 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する分野】
本発明は、蓄冷器とパルス管とを接続し、圧縮機からのガスを出し入れすることにより吸熱部に冷熱を発生させるパルス管冷凍機に関し、特に、管状に形成した蓄冷器の内部にパルス管を挿入配置した同軸型のパルス管冷凍機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の同軸型パルス管冷凍機は、内外二重管での内管をパルス管、外管を管状蓄冷器にそれぞれ形成し、外管(蓄冷器)と内管との間に蓄冷材を充填するとともに、蓄冷器の一端部とパルス管の一端部とをコールドヘッドに形成した連通路で連通接続し、蓄冷器の他端部を切換弁を介して圧縮機ユニットに接続し、パルス管の他端部をバッファ容器にオリィフイスを介して連通接続した構成となっていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の同軸型パルス管冷凍機では、蓄冷器及びパルス管の各一端部をコールドヘッドにロー付け等の固着手段で固着していたことから、組み込みが面倒であるという問題があるうえ、パルス管内の温度が蓄冷器内温度よりも高温であることから、この熱が蓄冷器側に伝達し、冷凍能力が低下するという問題がある。
【０００４】
本発明このような点に着目して、組付作業が容易でかつ、冷凍能力の高い同軸型パルス管冷凍機を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明は、管状蓄冷器と同軸に配置したパルス管を熱不良導体で形成し、このパルス管の低温端及び高温端をそれぞれ非固定状に保持し、パルス管の低温端と管状蓄冷器の低温端とを接続する吸熱用連結路をコールドヘッドの一端面に円環状に凹設して形成し、パルス管及び管状蓄冷器の各内部と吸熱用連通路とを整流板を介して連通させ、円環状に形成した吸熱用連結路で囲まれているコールドヘッドの中央突起部分を整流板の端面との間に間隙を持たせて位置させ、パルス管からバッファ容器へのガス通路中に圧力損失体を配置したことを特徴としている。
【０００６】
【作用】
本発明では、蓄冷器の内部に配置するパルス管をベークライトやエポキシ樹脂、ガラス、セラミック等の熱不良導体で形成しているので、パルス管内から蓄冷器への熱移動が抑制でき、冷凍能力を高く維持することができる。また、パルス管の両端部をコールドヘッドやキャツプ部材に非固定状に保持させているので、パルス管の組込みを容易に行うことができる。
【０００７】
さらに、本発明では、パルス管の低温端と管状蓄冷器の低温端とを接続する吸熱用連結路をコールドヘッドの一端面に円環状に凹設し、パルス管及び管状蓄冷器の各内部と吸熱用連通路とを整流板を介して連通させ、円環状に形成した吸熱用連結路で囲まれているコールドヘッドの中央突起部分を整流板の端面との間に間隙を持たせて位置させているので、蓄冷器側からパルス管内に流入するガス体が中央に集中することなく均一に流入することになる。また、パルス管からバッファ容器へのガス通路中に焼結金属や透過膜等の圧力損失体を配置してあるので、フェーズシフターを簡単な構造で形成することができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図面は本発明の実施態様を示す同軸型パルス管冷凍機の一部切除縦断面図である。この同軸型パルス管冷凍機(Ｒ)は、蓄冷器(１)と、この蓄冷器(１)の内部で蓄冷器(１)と同軸に配置したパルス管(２)と、蓄冷器(１)及びパルス管(２)の下端部に装着したコールドヘッド(３)と、蓄冷器(１)及びパルス管(２)の上端部に装着したキャップ部材(４)と、キャップ部材(４)を介して蓄冷器(１)の上端部に連通する圧縮機ユニット(５)と、キャップ部材(４)を介してパルス管(２)の上端部に連通するバッファ(６)とで構成してある。
【０００９】
蓄冷器(１)はステンレス鋼管で形成してあり、その下端部はコールドヘッド(３)に、また上端部は基部ブロック(４)にそれぞれ銀ロウでロウ付け固定してある。一方、パルス管(２)は、ベークライト、エポキシ樹脂等の合成樹脂やガラス、セラミックス等の熱不良導体で形成してあり、このパルス管(２)の下端部は後述する整流板(７)を介してコールドヘッド(３)に保持されており、上端部は基部ブロック(４)に気密を維持する状態で保持されている。
【００１０】
コールドヘッド(３)はその一側面に蓄冷器(１)の装着凹部を形成し、その凹部の底壁には吸熱用連結通路(８)が環状に形成してある。この環状の連結通路(８)で囲まれているコールドヘッド(３)の中央突起部分(９)はその突出先端部分を後述する整流板(７)の下端面と平行をなす平坦面に形成してある。
【００１１】
整流板(７)は、蓄冷器(１)の下端部分に内嵌する円板型に焼結金属等の多孔体のブロックで形成してあり、その上端面にパルス管(２)の挿入溝(10)が環状に凹陥形成してある。そして、このブロック状整流板(７)の下端面と前記コールドヘッド(３)の中央突起部分(９)の上面との間に間隙(11)を持つ状態でブロック状整流板(７)がコールドヘッド(３)の装着凹部に挿嵌されている。
【００１２】
キャップ部材(４)は、基部フランジ(13)と、流路切換弁(12)を介して圧縮機ユニット(５)に連通する接続部(14)と、熱交換部(15)と、バッファ(６)に連通する連結部(16)とで構成してある。蓄冷器(１)の上端部は基部フランジ(13)に銀ロウでロウ付け固定してあり、パルス管(２)の上端部分は基部フランジ(13)及び接続部(14)を貫通して熱交換部(15)に直接連通するようになっている。また、熱交換部(15)と連結部(16)との間には、多孔体で形成した圧力損失体(17)が装着してあり、この圧力損失体(17)がフェーズシフターとして作用する。なお、この圧力損失体(17)としては焼結金属や０.１mm以下の孔を多数透設した多孔板、フィルター材として使用される透過膜や機能紙等を用いる。図中符号(18)は圧力損失体(16)をセットする寸法調整具である。
【００１３】
なお、蓄冷器(１)の上端部には整流板(19)が装着してあり、蓄冷器(１)の内部には、金網や小球体で構成した蓄冷材が充填してある。
【００１４】
上述のように構成した同軸型のパルス管冷凍機(Ｒ)は、上端部に基部フランジ(13)を固着した蓄冷器(１)とコールドヘッド(３)及び整流板ブロック(７)とを一体化し、蓄冷器(１)の上端部からパルス管(２)を蓄冷器(１)内に挿入し、パルス管(２)の下端部を整流板ブロック(７)に形成した挿入溝(10)に挿入する。蓄冷器(１)から突出しているパルス管(２)を挿嵌する状態で接続部(14)を套嵌し、次いで、圧力損失体(17)を組み込んだ状態で一体化した連結部(16)と熱交換部(15)とを接続部(14)に連結して一体化させる。このとき、パルス管(２)の上端部は熱交換部(15)に非接触状になっている。
【００１５】
この同軸型パルス管冷凍機(Ｒ)では、パルス管(２)をコールドヘッド(３)やキャップ部材(４)に固着していないことから、パルス管(２)を非金属の熱不良導体で形成することができ、パルス管(２)側から蓄冷器(１)側への熱移動を抑制することができ、冷凍能力の低下を抑制することができる。
【００１６】
また、蓄冷器(１)の下部(低温端)とパルス管(２)の下部(低温端)とを連通接続する吸熱用連結路(８)を環状に形成し、しかも、その環状吸熱用連結路(８)で取り囲まれているコールドヘッド(３)の中央突起部分をパルス管(２)や蓄冷器(１)の下端部に装着したブロック状整流板(７)との間に所定の間隔を持たせて配置しているので、蓄冷器(１)側からパルス管(２)側へのガス流れ込み時にガス流がパルス管中心軸に集中することを防止できる。この結果、パルス管内でのガス流の分布が平均化してガス移動が均一になる。
【００１７】
さらに、パルス管(２)からバッファ(６)への通路中に多孔体で形成した圧力損失体(17)が配置してあることから、従来使用していたオリィフィスで生じていたオリィフィス前後でのガスの集中がなくなり、全体的に均一なガス流を形成することができる。
【００１８】
なお、上記実施態様では、蓄冷器(１)の低温側での整流板(７)とパルス管(２)の低温側での整流板(７)とを同一のブロックとして形成したものについて説明したが、蓄冷器(１)の低温端側に環状に形成した整流板(７)を装着するとともに、パルス管(２)の低温端側に栓状に形成した整流板(７)を装着するようにしてもよい。この場合、パルス管(２)の低温部は整流板(７)を介して蓄冷器(１)に保持されることになる。
【００１９】
【発明の効果】
本発明は、同軸型のパルス管冷凍機において、内側に配置したパルス管を熱不良導体で形成しているので、パルス管内から蓄冷器への熱移動が抑制でき、冷凍能力を高く維持することができる。また、パルス管の両端部をコールドヘッドやキャップ部材に非固定状に保持させているので、パルス管の組込みを容易に行うことができる。
【００２０】
さらに、本発明ではパルス管の低温端と管状蓄冷器の低温端とを接続する吸熱用連結路をコールドヘッドの一端面に円環状に凹設し、パルス管及び管状蓄冷器の各内部と吸熱用連通路とを整流板を介して連通させ、円環状に形成した吸熱用連結路で囲まれているコールドヘッドの中央突起部分を整流板の端面との間に間隙を持たせて位置させているので、蓄冷器側からパルス管内に流入するガス体が中央に集中することなく均一に流入することになり、パルス管内を円滑に移動することになるから、冷凍能力を良好に維持することができる。しかも、パルス管からバッファ容器へのガス通路中に焼結金属や透過膜等の圧力損失体を配置してあるので、フェーズシフターを簡単な構造で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】同軸型パルス管冷凍機の一部切除縦断面図である。
【図２】整流板ブロックの一部切除斜視図である。
【符号の説明】
１…管状蓄冷器、２…パルス管、３…コールドヘッド、５…圧縮機ユニット、６…バッファ、７…整流板、８…吸熱用連結路、９…中央突起部分、17…圧力損失体、21…切換弁。
【発明の属する分野】
本発明は、蓄冷器とパルス管とを接続し、圧縮機からのガスを出し入れすることにより吸熱部に冷熱を発生させるパルス管冷凍機に関し、特に、管状に形成した蓄冷器の内部にパルス管を挿入配置した同軸型のパルス管冷凍機に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の同軸型パルス管冷凍機は、内外二重管での内管をパルス管、外管を管状蓄冷器にそれぞれ形成し、外管(蓄冷器)と内管との間に蓄冷材を充填するとともに、蓄冷器の一端部とパルス管の一端部とをコールドヘッドに形成した連通路で連通接続し、蓄冷器の他端部を切換弁を介して圧縮機ユニットに接続し、パルス管の他端部をバッファ容器にオリィフイスを介して連通接続した構成となっていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の同軸型パルス管冷凍機では、蓄冷器及びパルス管の各一端部をコールドヘッドにロー付け等の固着手段で固着していたことから、組み込みが面倒であるという問題があるうえ、パルス管内の温度が蓄冷器内温度よりも高温であることから、この熱が蓄冷器側に伝達し、冷凍能力が低下するという問題がある。
【０００４】
本発明このような点に着目して、組付作業が容易でかつ、冷凍能力の高い同軸型パルス管冷凍機を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために本発明は、管状蓄冷器と同軸に配置したパルス管を熱不良導体で形成し、このパルス管の低温端及び高温端をそれぞれ非固定状に保持し、パルス管の低温端と管状蓄冷器の低温端とを接続する吸熱用連結路をコールドヘッドの一端面に円環状に凹設して形成し、パルス管及び管状蓄冷器の各内部と吸熱用連通路とを整流板を介して連通させ、円環状に形成した吸熱用連結路で囲まれているコールドヘッドの中央突起部分を整流板の端面との間に間隙を持たせて位置させ、パルス管からバッファ容器へのガス通路中に圧力損失体を配置したことを特徴としている。
【０００６】
【作用】
本発明では、蓄冷器の内部に配置するパルス管をベークライトやエポキシ樹脂、ガラス、セラミック等の熱不良導体で形成しているので、パルス管内から蓄冷器への熱移動が抑制でき、冷凍能力を高く維持することができる。また、パルス管の両端部をコールドヘッドやキャツプ部材に非固定状に保持させているので、パルス管の組込みを容易に行うことができる。
【０００７】
さらに、本発明では、パルス管の低温端と管状蓄冷器の低温端とを接続する吸熱用連結路をコールドヘッドの一端面に円環状に凹設し、パルス管及び管状蓄冷器の各内部と吸熱用連通路とを整流板を介して連通させ、円環状に形成した吸熱用連結路で囲まれているコールドヘッドの中央突起部分を整流板の端面との間に間隙を持たせて位置させているので、蓄冷器側からパルス管内に流入するガス体が中央に集中することなく均一に流入することになる。また、パルス管からバッファ容器へのガス通路中に焼結金属や透過膜等の圧力損失体を配置してあるので、フェーズシフターを簡単な構造で形成することができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
図面は本発明の実施態様を示す同軸型パルス管冷凍機の一部切除縦断面図である。この同軸型パルス管冷凍機(Ｒ)は、蓄冷器(１)と、この蓄冷器(１)の内部で蓄冷器(１)と同軸に配置したパルス管(２)と、蓄冷器(１)及びパルス管(２)の下端部に装着したコールドヘッド(３)と、蓄冷器(１)及びパルス管(２)の上端部に装着したキャップ部材(４)と、キャップ部材(４)を介して蓄冷器(１)の上端部に連通する圧縮機ユニット(５)と、キャップ部材(４)を介してパルス管(２)の上端部に連通するバッファ(６)とで構成してある。
【０００９】
蓄冷器(１)はステンレス鋼管で形成してあり、その下端部はコールドヘッド(３)に、また上端部は基部ブロック(４)にそれぞれ銀ロウでロウ付け固定してある。一方、パルス管(２)は、ベークライト、エポキシ樹脂等の合成樹脂やガラス、セラミックス等の熱不良導体で形成してあり、このパルス管(２)の下端部は後述する整流板(７)を介してコールドヘッド(３)に保持されており、上端部は基部ブロック(４)に気密を維持する状態で保持されている。
【００１０】
コールドヘッド(３)はその一側面に蓄冷器(１)の装着凹部を形成し、その凹部の底壁には吸熱用連結通路(８)が環状に形成してある。この環状の連結通路(８)で囲まれているコールドヘッド(３)の中央突起部分(９)はその突出先端部分を後述する整流板(７)の下端面と平行をなす平坦面に形成してある。
【００１１】
整流板(７)は、蓄冷器(１)の下端部分に内嵌する円板型に焼結金属等の多孔体のブロックで形成してあり、その上端面にパルス管(２)の挿入溝(10)が環状に凹陥形成してある。そして、このブロック状整流板(７)の下端面と前記コールドヘッド(３)の中央突起部分(９)の上面との間に間隙(11)を持つ状態でブロック状整流板(７)がコールドヘッド(３)の装着凹部に挿嵌されている。
【００１２】
キャップ部材(４)は、基部フランジ(13)と、流路切換弁(12)を介して圧縮機ユニット(５)に連通する接続部(14)と、熱交換部(15)と、バッファ(６)に連通する連結部(16)とで構成してある。蓄冷器(１)の上端部は基部フランジ(13)に銀ロウでロウ付け固定してあり、パルス管(２)の上端部分は基部フランジ(13)及び接続部(14)を貫通して熱交換部(15)に直接連通するようになっている。また、熱交換部(15)と連結部(16)との間には、多孔体で形成した圧力損失体(17)が装着してあり、この圧力損失体(17)がフェーズシフターとして作用する。なお、この圧力損失体(17)としては焼結金属や０.１mm以下の孔を多数透設した多孔板、フィルター材として使用される透過膜や機能紙等を用いる。図中符号(18)は圧力損失体(16)をセットする寸法調整具である。
【００１３】
なお、蓄冷器(１)の上端部には整流板(19)が装着してあり、蓄冷器(１)の内部には、金網や小球体で構成した蓄冷材が充填してある。
【００１４】
上述のように構成した同軸型のパルス管冷凍機(Ｒ)は、上端部に基部フランジ(13)を固着した蓄冷器(１)とコールドヘッド(３)及び整流板ブロック(７)とを一体化し、蓄冷器(１)の上端部からパルス管(２)を蓄冷器(１)内に挿入し、パルス管(２)の下端部を整流板ブロック(７)に形成した挿入溝(10)に挿入する。蓄冷器(１)から突出しているパルス管(２)を挿嵌する状態で接続部(14)を套嵌し、次いで、圧力損失体(17)を組み込んだ状態で一体化した連結部(16)と熱交換部(15)とを接続部(14)に連結して一体化させる。このとき、パルス管(２)の上端部は熱交換部(15)に非接触状になっている。
【００１５】
この同軸型パルス管冷凍機(Ｒ)では、パルス管(２)をコールドヘッド(３)やキャップ部材(４)に固着していないことから、パルス管(２)を非金属の熱不良導体で形成することができ、パルス管(２)側から蓄冷器(１)側への熱移動を抑制することができ、冷凍能力の低下を抑制することができる。
【００１６】
また、蓄冷器(１)の下部(低温端)とパルス管(２)の下部(低温端)とを連通接続する吸熱用連結路(８)を環状に形成し、しかも、その環状吸熱用連結路(８)で取り囲まれているコールドヘッド(３)の中央突起部分をパルス管(２)や蓄冷器(１)の下端部に装着したブロック状整流板(７)との間に所定の間隔を持たせて配置しているので、蓄冷器(１)側からパルス管(２)側へのガス流れ込み時にガス流がパルス管中心軸に集中することを防止できる。この結果、パルス管内でのガス流の分布が平均化してガス移動が均一になる。
【００１７】
さらに、パルス管(２)からバッファ(６)への通路中に多孔体で形成した圧力損失体(17)が配置してあることから、従来使用していたオリィフィスで生じていたオリィフィス前後でのガスの集中がなくなり、全体的に均一なガス流を形成することができる。
【００１８】
なお、上記実施態様では、蓄冷器(１)の低温側での整流板(７)とパルス管(２)の低温側での整流板(７)とを同一のブロックとして形成したものについて説明したが、蓄冷器(１)の低温端側に環状に形成した整流板(７)を装着するとともに、パルス管(２)の低温端側に栓状に形成した整流板(７)を装着するようにしてもよい。この場合、パルス管(２)の低温部は整流板(７)を介して蓄冷器(１)に保持されることになる。
【００１９】
【発明の効果】
本発明は、同軸型のパルス管冷凍機において、内側に配置したパルス管を熱不良導体で形成しているので、パルス管内から蓄冷器への熱移動が抑制でき、冷凍能力を高く維持することができる。また、パルス管の両端部をコールドヘッドやキャップ部材に非固定状に保持させているので、パルス管の組込みを容易に行うことができる。
【００２０】
さらに、本発明ではパルス管の低温端と管状蓄冷器の低温端とを接続する吸熱用連結路をコールドヘッドの一端面に円環状に凹設し、パルス管及び管状蓄冷器の各内部と吸熱用連通路とを整流板を介して連通させ、円環状に形成した吸熱用連結路で囲まれているコールドヘッドの中央突起部分を整流板の端面との間に間隙を持たせて位置させているので、蓄冷器側からパルス管内に流入するガス体が中央に集中することなく均一に流入することになり、パルス管内を円滑に移動することになるから、冷凍能力を良好に維持することができる。しかも、パルス管からバッファ容器へのガス通路中に焼結金属や透過膜等の圧力損失体を配置してあるので、フェーズシフターを簡単な構造で形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】同軸型パルス管冷凍機の一部切除縦断面図である。
【図２】整流板ブロックの一部切除斜視図である。
【符号の説明】
１…管状蓄冷器、２…パルス管、３…コールドヘッド、５…圧縮機ユニット、６…バッファ、７…整流板、８…吸熱用連結路、９…中央突起部分、17…圧力損失体、21…切換弁。
Claims (6)
- 管状蓄冷器(１)の内部にパルス管(２)を配置し、パルス管(２)の低温端と管状蓄冷器(１)の低温端とを吸熱用連結路(８)で連通連結し、パルス管(２)の高温端をバッファ(６)に連通接続し、管状蓄冷器(１)の高温端を切換弁(12)を介して圧縮機ユニット(５)に連通接続してなる同軸型パルス管冷凍機において、
パルス管(２)を熱不良導体で形成し、このパルス管(２)の低温端及び高温端をそれぞれ非固定状に保持し、パルス管(２)の低温端と管状蓄冷器(１)の低温端とを接続する吸熱用連結路(８)をコールドヘッド(３)の一端面に円環状に凹設して形成し、パルス管(２)及び管状蓄冷器(１)の各内部と吸熱用連通路(８)とを整流板(７)を介して連通させ、円環状に形成した吸熱用連結路(８)で囲まれているコールドヘッド(３)の中央突起部分(９)を整流板(７)の端面との間に間隙を持たせて位置させ、パルス管(２)からバッファ(６)へのガス通路中に圧力損失体(17)を配置したことを特徴とする同軸型パルス管冷凍機。 - パルス管(２)を形成している熱不良導体がベークライトやエポキシ樹脂等の合成樹脂である請求項１に記載の同軸型パルス管冷凍機。
- パルス管(２)を形成している熱不良導体がガラスやセラミック等の無機材料製である請求項１に記載の同軸型パルス管冷凍機。
- 整流板(７)を焼結金属等の多孔体で形成した請求項１〜３のいずれか１項に記載の同軸型パルス管冷凍機。
- 整流板(７)と対向しているコールドヘッド(３)の中央突起部分(９)を平坦面に形成した請求項１〜４のいずれか１項に記載の同軸型パルス管冷凍機。
- 圧力損失体(17)を焼結金属やガス透過膜あるいは機能紙等の多孔材料で形成した請求項１〜５のいずれか１項に記載の同軸型パルス管冷凍機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22591597A JP3673622B2 (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 同軸型パルス管冷凍機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP22591597A JP3673622B2 (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 同軸型パルス管冷凍機 |
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ID=16836888
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| JP22591597A Expired - Lifetime JP3673622B2 (ja) | 1997-08-22 | 1997-08-22 | 同軸型パルス管冷凍機 |
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