JP3673464B2 - 机等のフロントボード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に机の天板後方に立設されるフロントボードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記フロントボードは、表面に布地を接着材にて貼り付けた表裏ボードの互いの裏面側を貼り合わせて構成されていた。
この為、表裏ボードの貼り合わせ面の周端部が細い溝状となり、これが埃溜まりとなる問題があった。又、布地の貼り合わせに、加工技術も必要で手間もかかり高価となる問題も有り、さらに、布地が汚れた場合、拭き取るか、十分に拭き取れない場合は、新品と取り替える必要があり、長期間に渡って、新品と同様の美しさを維持するのが困難であった。
【0003】
又、ボード表面の布地のカラー、或いは材質等が周囲の環境とマッチしなくなった場合、さらに、気分転換を計る場合も、フロントボードを新品と取り替えなければならないと云う問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で安価に制作出来、ボードを新品に取り代えることなく、簡単な操作で新品同様、あるいは、カラー、材質等の異なったボードに変えて気分転換等を図ることができるフロントボードを提供する事を課題とする。
【0005】
【課題を解決する為の手段】
そこで、上記課題を解決する為、本発明の第1の手段として構成したところは、芯材より左右側縁と上縁がやや外方に突出し、下縁がやや大き目に突出する表裏ボードを芯材の表裏両面に設けて、左右端面と上端面に連続する周縁溝と、下端面に下縁溝が形成された基板に、表裏布地の左右縁と上縁を縫い合わせて裏返し下端が開口する袋状となしたボードカバーを被せ、ボードカバーの表裏下縁を、前記下縁溝内に巻き込んだ状態で、下縁溝にカバー押さえ部材を嵌合したものである。
【0006】
次に、本発明が第2の手段として構成したところは、前記表裏布地が異なった色彩で形成されているものである。
【0007】
次に、本発明が第3の手段として構成したところは、芯材より左右側縁と上縁がやや外方に突出し、下縁がやや大き目に突出する表裏ボードを芯材の表裏両面に設けて、左右端面と上端面に連続する周縁溝と、下端面に下縁溝が形成された基板に、表裏布地の左右縁と上縁を縫い合わせて裏返し下端が開口する袋状となしたボードカバーを被せ、ボードカバーの表裏下縁を、前記下縁溝内に巻き込んだ状態で、下縁溝にカバー押さえ部材を嵌合して構成され、机等に着脱自在に取り付けられた基台の上面に着脱自在でリバーシブルに取付可能に形成されているものである。
【0008】
次に、本発明が第4の手段として構成したところは、前記フロントボードあるいは前記基台の一方に嵌合金具が設けられ、他方に前記嵌合金具に対応して嵌合凹部が形成され、嵌合凹部と嵌合金具を上下方向に嵌合する事により、基台に対しリバーシブルで着脱自在に取り付可能に形成されているものである。
【0009】
次に本発明が第5の手段として構成したところは、前記フロントボードは前後面が異なるカラー、材質等より形成されているものである。
【0010】
【実施例】
以下、本発明を添付図面に基づいて説明する。
図2において、符号1は机を示し、符号5は机1等に着脱自在に取り付けられるフロントボードを示している。
机1は、図2〜図4に示すように、天板11と、天板11の左右端部下面に配設された略コ字形の左右の脚体12、12と、左右の脚体12、12を連結する連結枠13より構成されている。
天板11は後端中央部に、天板上に載置して使用されるOA機器の電源線、通信線等のケーブルが挿通する挿通用切り欠き111を有し、前半部下面に左右方向に摺動自在に引出し112が配設されている。
そして、左右の脚体12、12の後面上部には、前記フロントボード5を着脱自在に連結するための基台3の連結用螺孔121・・・が形成されている。
【0011】
連結枠13は、上方から前面上部が左右方向に渡って開口し、内部空間を上記ケーブルの余剰部分が収納される余剰ケーブル収納部131を有し、左右端部が左右の脚体12、12内面にネジ止め連結されている。
【0012】
フロントボード5は、図1〜図5に示すように、机1の後面にネジ止め等にて着脱自在に連結される基台3の上面に嵌合金具4、4を介して着脱自在に取り付けられている。
【0013】
基台3は、木質材(MDF材あるいはパーティクルボード等)の表面にプリント紙を張り付けた木質系の材質より形成され、左右端部側の前後方向中央部上面に、前記嵌合金具4、4の下方部が嵌入する、嵌合孔31・・・が形成され、左右端部に前記連結用螺孔121・・・に対応して前後方向に貫通する連結用貫通孔32・・・が形成され、机に連結された状態で、上面が天板11の上面よりやや上方に位置する高さ寸法に設定されている。
【0014】
嵌合金具4は、下向きU字状となした線材より形成され、下半部が前記嵌合孔31・・・に嵌入し、基台3の左右端部の前後方向中央部上面に、上半部が上方に突出して取り付けられる。
【0015】
フロントボード5は、木質系(MDF材あるいはパーティクルボード等)の芯材51と、芯材51の表裏面(前後面)に貼り付けられた同一の厚みからなる表裏ボード52、53よりなる基板50と、基板50に被せられるボードカバー6と、ボードカバー6の脱落を防止するカバー押さえ部材7より構成されている。
芯材51は、左右端部側の下面に、下面が開口し、前記嵌合金具4、4の上半部が嵌合する嵌合凹部511、511が形成されている。
【0016】
表裏ボード52、53は、ピンナップが可能なインシュレーションボードで前後方向に対称構造に形成され、芯材51より左右側縁と上縁がやや外方に突出し、下縁がやや大き目に突出する大きさで、芯材51の表裏両面に貼り付けた状態で、基板50の左右端面と上端面に連続する周縁溝501と、下端面に下縁溝502が形成される。
【0017】
ボードカバー6は、色彩の異なる表裏布地61、62の左右縁と上縁、及び左右縁下端部をやや内側まで縫い合わせて裏返し、表裏下縁611、621を有し、下端が開口する基板50と同形の袋状に形成されている。
そして、ボードカバー6は、布地の伸びを利用して基板50に被せられ、表裏下縁611、621が、基板50の下縁溝502内に巻き込まれた状態で、嵌合凹部511、511が臨む個所を外した下縁溝502内にカバー押さえ部材7(中央カバー押さえ部材71、左右カバー押さえ部材72、72)を嵌合して、ボードカバー6は強く伸ばされた状態で基板50に被せられる。
この時、表裏布地61、62の左右縁と上縁、及び左右縁下端部のやや内側まで縫い合わされた縫い代63は、周縁溝501、下縁溝502内に位置し、縫い代63が、フロントボード5の周端面で盛り上がることがない。
【0018】
なお実施例では、フロントーボード5は基台3を介して机1に立設されているが、天板11の後端部に連結金具を着脱自在に取付、この連結金具にフロントボード5を取付るようにしてもよく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
フロントボード5は上記の如く構成され、表ボード布地61が汚れたり、損傷したり、あるいは、天板11側のカラーを変えて気分転換を図る場合は、フロントボード5を上方に移動させて、基台3から取り外した後、フロントボード5を表裏反転させて、全く使用されていない面、あるいは、色彩の異なる裏布地62を天板11の前面側として、再び基台3に取り付けて使用する。
【0019】
一方、フロントボード5が破損した場合等、フロントボード5を基台3に取り付けないで使用すると、基台3の上面は天板11の上面上方に突出しているので、基台3は、天板11上の物品が後方に落下するのを防止する落下防止壁として使用する事ができる。
この時、基台3の上面に嵌合孔31・・・が露出するのを避けるには、基台3の上下を逆にして机1に取り付け直すと良く、連結用貫通孔32・・・の高さ位置が基台3の上下端面から同じ位置に形成されておれば、基台3の上面が天板11の上面より突出する突出高さに変化はなく、連結用貫通孔32・・・の高さ位置が異なって形成しておけば、基台3の突出高さを変える事が出来る。
さらに、ボードカバー6の汚れが拭いても落ちなくなった場合は、カバー押さえ部材7を取り外し、ボードカバー6を基板50より上方に取り外して洗濯した後、再度使用すれば良い。
【0020】
尚、実施例では、表裏布地61、62の色彩のみを変えているが、一方の材質を変えたり、表裏ボード52、53の一方をコルクボードで構成したり、或いは表面に鉄板を設けてマグネットでメモ等を張り付ける等、表裏ボード52、53の材質を変えることでも使用勝手が一段と向上する。
又、実施例では、嵌合凹部511をフロントボード5に、嵌合金具を基台3側にもうけているが、逆であっても良い。
【0021】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、芯材より左右側縁と上縁がやや外方に突出し、下縁がやや大き目に突出する表裏ボードを芯材の表裏両面に設けて、左右端面と上端面に連続する周縁溝と、下端面に下縁溝が形成された基板に、表裏布地の左右縁と上縁を縫い合わせて裏返し下端が開口する袋状となしたボードカバーを被せ、ボードカバーの表裏下縁を、前記下縁溝内に巻き込んだ状態で、下縁溝にカバー押さえ部材を嵌合したので、布地の貼り合わせ等の加工技術が必要なく手間もかからないので安価に製作出来、ボードカバーを簡単に取り外して洗濯できるので、長期間に渡って新品と同様の美しさを維持する事が出来る。
請求項2に記載の発明によれば、上記効果に加え、ボードカバーを表裏逆に被せる事で、簡単に気分転換を図る事が出来る。
請求項3に記載の発明によれば、上記効果に加え、一方の面が汚れたり、損傷しても、机との連結状態に影響される事がなく、フロントボードを反転させて裏面側を表面側として使用する事が出来るので、新品に取り替える必要がない。請求項4に記載の発明によれば、上記効果に加え、基台とフロントボードは上下方向に嵌合して着脱自在に取付られているので、フロントボードの反転取付作業が、机の前面側から行う事が出来、机等を移動させる必要もなく、非常に容易である。
請求項5に記載の発明によれば、上記効果に加え簡単に気分転換等を図る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の要部断面図。
【図2】 本発明を基台を介して机と連結した状態の分解斜図。
【図3】 本発明を基台を介して机と連結した状態の正面図。
【図4】 本発明を基台を介して机と連結した状態の側面図。
【図5】 本発明と基台を連結した状態のの正面図。
【図6】 図5のA−B線要部拡大断面図。
【図7】 本発明の要部分解斜視図
【符号の説明】
1 机
11 天板
3 基台
4、4 嵌合金具
5 フロントボード
50 基板
501 周縁溝
502 下縁溝
51 芯材
511、511 嵌合凹部
52、53 表裏ボード
6 ボードカバー
61、62 表裏布地
611、621 表裏下縁
7 カバー押さえ部材

Claims (5)

  1. 芯材より左右側縁と上縁がやや外方に突出し、下縁がやや大き目に突出する表裏ボードを芯材の表裏両面に設けて、左右端面と上端面に連続する周縁溝と、下端面に下縁溝が形成された基板に、表裏布地の左右縁と上縁を縫い合わせて裏返し下端が開口する袋状となしたボードカバーを被せ、ボードカバーの表裏下縁を、前記下縁溝内に巻き込んだ状態で、下縁溝にカバー押さえ部材を嵌合した事を特徴とする机等のフロントボード。
  2. 前記表裏布地が異なった色彩で形成されている事を特徴とする請求項1に記載の机等のフロントボード。
  3. 芯材より左右側縁と上縁がやや外方に突出し、下縁がやや大き目に突出する表裏ボードを芯材の表裏両面に設けて、左右端面と上端面に連続する周縁溝と、下端面に下縁溝が形成された基板に、表裏布地の左右縁と上縁を縫い合わせて裏返し下端が開口する袋状となしたボードカバーを被せ、ボードカバーの表裏下縁を、前記下縁溝内に巻き込んだ状態で、下縁溝にカバー押さえ部材を嵌合して構成され、机等に着脱自在に取り付けられた基台の上面に着脱自在でリバーシブルに取付可能に形成されている事を特徴とする机等のフロントボード。
  4. 前記フロントボードあるいは前記基台の一方に嵌合金具が設けられ、他方に前記嵌合金具に対応して嵌合凹部が形成され、嵌合凹部と嵌合金具を上下方向に嵌合する事により、基台に対しリバーシブルで着脱自在に取り付可能に形成されている事を特徴とする請求項3に記載の机等のフロントボード。
  5. 前記フロントボードは前後面が異なるカラー、材質等より形成されている事を特徴とする請求項4に記載の机等のフロントボード。
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