JP3671950B2 - 誘電体レンズアンテナおよびそれを用いた無線装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体レンズおよびそれを用いた誘電体レンズアンテナおよびそれを用いた無線装置、特にミリ波を利用した自動車搭載用レーダーに用いられる誘電体レンズおよびそれを用いた誘電体レンズアンテナおよびそれを用いた無線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の自動車搭載用レーダーの進歩に伴って、アンテナの指向性の制御が重要な問題になってきている。
【0003】
図11に、従来の誘電体レンズを示す。ここで、図11(a)は平面図を、図11(b)は正面図を、図11(c)は側面図を表している。図11において、誘電体レンズ1は、レンズ本体2が、球の一部を切り取って構成した形状に近似し、平面図において回転対称、すなわち円形に、正面図および側面図において円弧状に形成されている。そして、レンズ本体2はセラミックス、樹脂、プラスチック、あるいはその複合材料などの誘電体材料から形成されている。なお、誘電体レンズ1の焦点方向は−z軸方向である。
【0004】
次に、図12に、図11に示した誘電体レンズ1を用いた、誘電体レンズアンテナを示す。ここで、図12(a)は平面図を、図12(b)は正面図を、図12(c)は側面図を表している。図12において、誘電体レンズアンテナ5は、誘電体レンズ1の焦点位置6に一次放射器7を配置して構成されている。
【0005】
ここで、図13に、図12に示した誘電体レンズアンテナ5の誘電体レンズ1から放射されるビームの指向性を表す概念図(正面図)を示す。図13において、図12と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。図13に示すように、誘電体レンズアンテナ5の誘電体レンズ1から放射されるビーム3の形状は、x−z面でペンシルビーム形状となる。ここで、ビーム3のz軸方向の長さ(図13におい
ては高さ)は誘電体レンズアンテナ5の利得の大きさを表し、ビーム3の幅は誘電体レンズアンテナ5のビーム幅の大きさを表している。
【0006】
このように、誘電体レンズアンテナ5の利得はz軸方向が最大値となる。このz軸の方向に対して、利得が最大値から3dB落ちる角度、すなわち利得が半分になる角度を半値角といい、これによってアンテナの指向性を表す。なお、誘電体レンズアンテナ5の誘電体レンズ1から放射されるビーム3の形状は、x−y面など、z軸を含みz軸に平行な全ての面でも同様であるため、誘電体レンズアンテナ5の正面から見て、半値角の点を結んだ線は円形となる。そして、半値角は概略で、半値角(θ)=70λ/D(λ:使用周波数の波長、D:アンテナ開口径)であらわされるため、半値角はアンテナ開口径と反比例の関係にある。なお、利得は逆に開口径が大きいほど大きくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動車搭載用レーダーなどにおいては、自動車の進行方向に対する垂直方向(上下方向)の情報はあまり必要ではない。むしろ、歩道橋や陸橋に反応して誤動作をしないように、垂直方向の情報は少ない方がよい場合がある。一方、水平方向(自動車の進行方向および左右方向)の情報は、他の自動車や障害物を対象とするため、主として必要となる。そのため、垂直方向にビームを狭くし、水平方向にビームを広げた広角のアンテナが要求される場合がある。この場合、ビームを広げる、すなわち半値角を大きくするためには、アンテナ開口径を小さくする、すなわち誘電体レンズの直径を小さくする必要がある。しかしながら、誘電体レンズの直径を小さくすることは利得を下げることにつながり、レーダーに用いる場合に近距離しか探知できないという問題が発生する。また、誘電体レンズの直径を小さくするということは、水平方向だけでなく、垂直方向にもビームを広げることになり、水平方向の利得をさらに下げる結果になるという問題もある。
【0008】
本発明は上記の問題点を解決することを目的とするもので、利得をあまり下げずに、必要な方向の半値角を大きくすることのできる誘電体レンズおよびそれを用いた誘電体レンズアンテナおよびそれを用いた無線装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の誘電体レンズは、回転対称に形成されたレンズ本体の、縁部の一部に平坦な端面を形成したことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の誘電体レンズは、前記レンズ本体の、縁部の2ヶ所に、平坦で互いに対向する第1および第2の端面を形成したことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の誘電体レンズアンテナは、上記の誘電体レンズと、該誘電体レンズの焦点位置に設けた一次放射器とを有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明の誘電体レンズアンテナは、前記一次放射器と前記誘電体レンズを、前記一次放射器の外周部から前記誘電体レンズの縁部へと全周に渡ってテーパー状に広がる支持板で接続し、前記支持板の少なくとも内面を金属で形成したことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の無線装置は、上記のいずれかに記載の誘電体レンズアンテナを用いたことを特徴とする。
【0014】
このように構成することにより、本発明の誘電体レンズおよび誘電体レンズアンテナは、利得をあまり下げずに、レンズ本体の縁部に端面を形成した方向の半値角を大きくすることができる。また、一次放射器から誘電体レンズに達する以前に漏れる電磁波による損失であるスピルオーバー損失を小さくして高効率化を図ることができる。
【0015】
また、本発明の無線装置は、ビームの広がりを制御して、誤動作を少なくすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の誘電体レンズの一実施例を示す。ここで、図1(a)は平面図を、図1(b)は正面図を、図1(c)は側面図を表している。図1において、図11と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0017】
図1に示した誘電体レンズ10において、図11に示した従来の誘電体レンズ1と比較して、平面図において、レンズ本体2の左側の縁部が、回転対称形状すなわち円形から直線的に切り落とされて、平坦な第1の端面11が形成され、右側の縁部も直線的に切り落とされて、平坦な第2の端面12が形成されている。そして、第1の端面11と第2の端面12は互いに対向している。
【0018】
ここで、第1の端面11および第2の端面12の形成に関しては、便宜上、レンズ本体2の縁部を切り落として形成すると表現している。また、これ以降の説明においても、便宜上、レンズ本体の縁部を切り落とすという表現を用いる。しかし、実際にレンズ本体を形成する場合には、レンズ本体を回転対称に形成した後で縁部を切り落として端面を形成する方法に限るものではなく、最初から端面の存在する形状にレンズ本体を形成したものであっても構わないものである。
【0019】
次に、図2に、図1に示した誘電体レンズ10を用いた、本発明の誘電体レンズアンテナの一実施例を示す。ここで、図2(a)は平面図を、図2(b)は正面図を、図2(c)は側面図を表している。図2において、図12と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0020】
図2において、誘電体レンズアンテナ15は、誘電体レンズ10の焦点位置6に一次放射器7を配置して構成されている。
【0021】
ここで、図3に、図2に示した誘電体レンズアンテナ15の、誘電体レンズ10から放射されるビーム13の指向性を表す概念図を示す。ここで、図3(a)はy軸方向から見た正面図を、図3(b)はx軸方向から見た側面図を表している。また、比較のために、図13に示した従来の誘電体レンズアンテナ5から放射されるビーム3の形状を破線で示している。図3において、図2と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0022】
図3(a)に示すように、誘電体レンズアンテナ15の誘電体レンズ10から放射されるビーム13の形状は、従来のビーム3の形状に比べて、x軸方向、すなわちレンズ本体2の縁部を切り落として第1の端面11と第2の端面12を形成した方向に広がり、半値角が大きくなる。逆に、レンズ本体の縁部を切り落として開口面積が小さくなった分だけ、従来よりも最大利得は少しだけ小さくなる。一方、図3(b)に示すように、y軸方向、すなわちレンズ本体2の縁部を切り落とさなかった方向に関しては、ビーム13の形状は、最大利得が小さくなるだけで、ほとんど同じ形状となり、半値角はほとんど変わらない。
【0023】
図4および図5に、本発明の誘電体レンズアンテナ15に用いた誘電体レンズ10の、レンズ本体2からの切り落とし量とアンテナ利得および半値角との関係をそれぞれ示す。ここで、レンズ本体2の直径は73mmである。また、図5において、aはx−z面の半値角を、bはy−z面の半値角を示している。
【0024】
図4に示すように、レンズ本体2の切り落とし量が大きくなるにつれて、誘電体レンズ10の開口面積は小さくなるため、利得も小さくなる傾向にある。また、図5に示すように、レンズ本体2の切り落とし量が大きくなるにつれて、x−z面、すなわち切り落とし方向の半値角aは急激に大きくなっている。なお、y−z面の半値角bはレンズ本体2の切り落とし量にはあまり影響されない。
【0025】
このように、誘電体レンズ10において、レンズ本体2の縁部の互いに対向する2ヶ所を切り落として第1の端面11および第2の端面12を形成することによって、縁部を切り落とした方向にのみビームを広げられることが分かる。そして、誘電体レンズ10を、図2におけるx軸方向を水平方向に、y軸方向を垂直方向にして用いて誘電体レンズアンテナ15を構成することにより、水平方向にビームが広がり、垂直方向にあまりビームの広がらないアンテナを構成することができる。
【0026】
なお、上記のような水平方向にビームを広げた誘電体レンズアンテナは、モノパルス方式のレーダー(1回のパルスの信号を広い範囲に放射して、反射して来た信号を互いに間隔を開けて配置した2つ以上のアンテナで受信して、ターゲットまでの距離と角度を測定するレーダー)には有効である。しかし、ビームスキャン方式のレーダー(狭い範囲に信号を放射して、反射してきた信号からターゲットまでの距離を測定するという動作を、アンテナの水平方向の角度を順に変化させながら実施することによってターゲットまでの角度を測定するレーダー)においては、逆に水平方向のビームが狭い方が都合がよい。そこで、そのような場合には、図2の誘電体レンズアンテナの平面図における縦と横を逆にして、x軸方向を垂直に、y軸方向を水平にして用いる。それによって、水平方向へのビームが狭くなって、ビームスキャン時のターゲットの角度に対する誤動作を少なくすることができる。
【0027】
ところで、誘電体レンズは一般に矩形の枠に取り付けられることが多い。図6に、従来の円形の誘電体レンズ1を矩形(正方形)の枠20に取り付けた状態の平面図を示す。図6より分かるように、矩形の枠20に円形の誘電体レンズ1を取り付けると、正面から見て枠20と誘電体レンズ1との間にデッドスペース21(誘電体レンズの開口面として働かない領域)が生じてしまう。この場合、枠20に対するデッドスペース21の面積は約21.5%になる。
【0028】
これに対して、図7に、本発明の誘電体レンズ10を矩形の枠22に取り付けた状態の平面図を示す。図7より分かるように、誘電体レンズ10は、レンズ本体2の縁部の互いに対向する2ヶ所が切り落とされて第1の端面および第2の端面が形成されているため、平面図で見て元々長方形に近い形状になっており、矩形の枠22に取り付けた場合の、枠22と誘電体レンズ10との間のデッドスペース23を、図6に示した従来の誘電体レンズ1に比べて小さくすることができる。例えば、レンズ本体2の縁部の、互いに対向する2ヶ所を、それぞれ半径の1/4のところで切り落として第1の端面および第2の端面を形成したとすると、枠22は2つの辺が3対4の長方形になり、枠22に対するデッドスペース23の面積は約10.4%となり、従来と比べて大幅に小さくすることができる。
【0029】
また、自動車搭載用レーダーにおいて、誘電体レンズアンテナは自動車の前面に、z軸方向を自動車の進行方向に向けて搭載される。その場合、誘電体レンズアンテナのデッドスペースは進行方向に対して垂直になるために、空気抵抗が大きくなり、また、雪などが付着しやすい。この点においても、本発明の誘電体レンズアンテナ10によれば、デッドスペースが小さくなる分だけ空気抵抗が小さくなり、さらに、雪などの付着を減らしてアンテナ特性の劣化を小さくすることができる。
【0030】
図8に、本発明の誘電体レンズの別の実施例を示す。ここで、図8(a)は平面図を、図8(b)は正面図を、図8(c)は側面図を表している。図8において、図1と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0031】
図8に示した誘電体レンズ30において、図1に示した誘電体レンズ10において設けた第1の端面11と第2の端面12に加えて、平面図において、レンズ本体2の上側の縁部が直線的に切り落とされて平坦な第3の端面31が形成され、下側の縁部が直線的に切り落とされて平坦な第4の端面32が形成されている。すなわち、レンズ本体2の縁部の4ヶ所が切り落とされて、それぞれ平坦な端面が形成され、レンズ本体2が平面図において正方形に近い形状に形成されている。
【0032】
このように形成することによって、誘電体レンズ30を用いた誘電体レンズアンテナのビームの形状は水平方向にも垂直方向にも広がる。そのため、図2に示した誘電体レンズアンテナ15のような、垂直方向と水平方向のビームの形状を変えることはできない。しかしながら、レンズ本体2の直径を単純に小さくした場合に比べて、特に図示はしないが、矩形状の枠に対するデッドスペースが大幅に小さくなることは明らかである。したがって、誘電体レンズの小型化による開口面積の縮小を比較的小さく抑えることができ、利得の低下も比較的小さく抑えることができる。
【0033】
逆に、誘電体レンズ30のレンズ本体2の直径を、図6に示した枠20の対角線の長さまで大きくした上で、枠20に納まるように4つの縁部を切り落とした場合には、図6に示した誘電体レンズ1に比べてデッドスペースが小さくなる(すなわち開口面積が大きくなる)分だけ、同じ開口径(すなわち同じ半値角)で利得の大きい誘電体レンズおよび誘電体レンズアンテナとすることができる。
【0034】
図9に、本発明の誘電体レンズアンテナの別の実施例を示す。ここで、図9(a)は平面図を、図9(b)は正面図を、図9(c)は側面図を表している。図9において、図2と同一もしくは同等の部分には同じ記号を付し、その説明を省略する。
【0035】
図9において、誘電体レンズアンテナ40は、図2に示した誘電体レンズアンテナ15において、一次放射器7と誘電体レンズ10が、一次放射器7の外周部から誘電体レンズ10の縁部へと全周に渡ってテーパー状に広がる支持板41によって接続して構成されている。ここで、支持板41は、その内面が、電磁波を反射するように金属をメッキして形成されている。
【0036】
このように誘電体レンズアンテナ40を構成することにより、レンズ本体2の縁部を切り落として平坦な端面を形成することによって増えていた、一次放射器7から誘電体レンズ10に達する前に漏れてしまう電磁波による損失(スピルオーバー損失)を少なくすることができる。スピルオーバー損失を少なくできるということは、高効率化が図れるということを意味し、これより誘電体レンズの開口面積の小型化、言い換えれば誘電体レンズアンテナ自身の小型化を図ることができる。さらに、一次放射器7と誘電体レンズ10を支持板41で保持することによって、一次放射器7と誘電体レンズ10との位置関係が安定し、振動や衝撃に対するアンテナ特性の変化、たとえば誘電体レンズ10の焦点位置に対する一次放射器7の位置のずれを小さくすることができる。
【0037】
なお、図9の誘電体レンズアンテナ40においては、内面に金属をメッキして形成した支持板を用いていたが、内面に金属板を張り付けたり、全体を金属で形成した支持板を用いても同様の作用効果を奏するものである。
【0038】
また、上記の各実施例においては、レンズ本体の縁部の2ヶ所、もしくは4ヶ所を切り落として平坦な端面を形成したものについて示したが、縁部の1ヶ所、あるいは3ヶ所、あるいは5ヶ所以上を切り落として平坦な端面を形成したものであっても構わないもので、同様の作用効果を奏するものである。
【0039】
図10に、本発明の無線装置の一実施例として、車載用のミリ波レーダー装置のブロック図を示す。図10において、ミリ波レーダー装置50は、図2に示した誘電体レンズアンテナ15、オシレータ51、サーキュレータ52、53、ミキサ54、カプラ55、56、信号処理回路57で構成されている。
【0040】
このように構成されたミリ波レーダー装置50において、オシレータ51はガンダイオードを発振素子として、バラクタダイオードを発振周波数制御用素子として用いて電圧制御発振器を構成している。オシレータ51にはガンダイオードに対するバイアス電圧と周波数変調用の制御電圧VCO−INが入力され、その出力である送信信号は、反射信号が戻らないようにサーキュレータ52を介してカプラ55に入力される。カプラ55は送信信号を2つに分けて、一方をサーキュレータ53を介して誘電体レンズアンテナ15から放射させ、他方をローカル信号としてサーキュレータ56に入力する。一方、誘電体レンズアンテナ15で受信した信号は、サーキュレータ53を介してカプラ56に入力される。カプラ56は3dB方向性結合器として動作し、カプラ55から送られてきたローカル信号を90度の位相差を持って等分してミキサ54の2つのミキサ回路に入力するとともに、サーキュレータ53から送られてきた受信信号も90度の位相差を持って等分してミキサ54の2つのミキサ回路に入力する。ミキサ54はローカル信号と受信信号が混合された2つの信号を平衡形ミキシングして、受信信号とローカル信号との周波数差成分をIF信号として出力し、信号処理回路57に入力する。
【0041】
上記ミリ波レーダー装置50は、たとえば上記VCO−IN信号として三角波信号を与えることにより、信号処理回路57でIF信号から距離情報と相対速度情報を求めることができる。従って、これを車載した場合に、他の車両までの相対距離と相対速度を測定することが可能となる。しかも、本発明の誘電体レンズアンテナを用いることにより、必要な方向のビームを広げたり狭くしたりして誤動作を少なくすることができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明の誘電体レンズおよびそれを用いた誘電体レンズアンテナによれば、回転対称に形成されたレンズ本体の、縁部の一部に平坦な端面を形成することによって、利得をあまり下げずに、レンズ本体の平坦な端面を形成した方向の半値角を大きくすることができる。特に、レンズ本体の縁部の2ヶ所に平坦で互いに対向する第1および第2の端面を形成することによって、誘電体レンズおよび誘電体レンズアンテナの半値角を、垂直方向(水平方向)に小さく水平方向(垂直方向)に大きくすることができる。
【0043】
また、本発明の誘電体レンズアンテナによれば、一次放射器と誘電体レンズを、一次放射器の外周部から誘電体レンズの縁部へと全周に渡ってテーパー状に広がる、少なくとも内面を金属で形成した支持板で接続することによって、スピルオーバー損失を小さくして高効率化を図ることができる。
【0044】
また、本発明の無線装置によれば、本発明の誘電体レンズアンテナを用いることによって、ビームの広がりを制御して、誤動作を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体レンズの一実施例を示す図で、(a)は平面図を、(b)は正面図を、(c)は側面図を表している。
【図2】本発明の誘電体レンズアンテナの一実施例を示す図で、(a)は平面図を、(b)は正面図を、(c)は側面図を表している。
【図3】図2の誘電体レンズアンテナの誘電体レンズから放射されるビームの指向性を示す概念図で、(a)は正面図を、(b)は側面図を表している。
【図4】本発明の誘電体レンズアンテナの、レンズ本体の切り落とし量と利得との関係を示す図である。
【図5】本発明の誘電体レンズアンテナの、レンズ本体の切り落とし量と半値角との関係を示す図である。
【図6】従来の誘電体レンズアンテナを矩形の枠に取り付けた状態でのデッドスペースを示す平面図である。
【図7】本発明の誘電体レンズアンテナを矩形の枠に取り付けた状態でのデッドスペースを示す平面図である。
【図8】本発明の誘電体レンズの別の実施例を示す図で、(a)は平面図を、(b)は正面図を、(c)は側面図を表している。
【図9】本発明の誘電体レンズアンテナの別の実施例を示す図で、(a)は平面図を、(b)は正面図を、(c)は側面図を表している。
【図10】本発明の無線装置の一実施例を示すブロック図である。
【図11】従来の誘電体レンズを示す図で、(a)は平面図を、(b)は正面図を、(c)は側面図を表している。
【図12】従来の誘電体レンズアンテナを示す図で、(a)は平面図を、(b)は正面図を、(c)は側面図を表している。
【図13】図12の誘電体レンズアンテナの誘電体レンズから放射されるビームの指向性を示す概念図(正面図)である。
【符号の説明】
2…レンズ本体
7…一次放射器
10、30…誘電体レンズ
11…第1の端面
12…第2の端面
13…ビーム
15、40…誘電体レンズアンテナ
22…枠
23…デッドスペース
31…第3の端面
32…第4の端面
50…無線装置

Claims (3)

  1. 回転対称に形成されたレンズ本体の、縁部の一部に平坦な端面を形成した誘電体レンズと、該誘電体レンズの焦点位置に設けた一次放射器とを備え、
    前記一次放射器と前記誘電体レンズを、前記一次放射器の外周部から前記誘電体レンズの縁部へと全周に渡ってテーパー状に広がる支持板で接続し、前記支持板の少なくとも内面を金属で形成したことを特徴とする誘電体レンズアンテナ。
  2. 前記レンズ本体の、縁部の2ヶ所に、平坦で互いに対向する第1および第2の端面を形成したことを特徴とする、請求項1に記載の誘電体レンズアンテナ。
  3. 請求項1または2に記載の誘電体レンズアンテナを用いたことを特徴とする無線装置。
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