JP3671774B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像剤カートリッジが着脱可能に装着される現像器を有する電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置に関し、特に、静電潜像が形成される像担持体表面に対向する現像位置に複数の現像器を順次回転移動させて前記静電潜像をトナー像に現像するロータリー式の現像装置を有する画像形成装置に関する。前記現像剤カートリッジは、画像形成装置に着脱可能に装着されて、新しい現像剤を現像器に補給したり、現像器内の古くなった現像剤を回収したりするために使用される。
【0002】
【従来の技術】
前記画像形成装置においては、現像剤カートリッジの交換は画像形成装置の操作者が行っている。画像形成装置の現像器に装着された現像剤カートリッジは、現像剤カートリッジ内の攪拌・搬送オーガにより攪拌されて前記現像器の現像容器に補給される。
前記現像剤カートリッジを交換する際、画像形成装置の現像器に装着される新規現像剤カートリッジは、それまでの間、何処かの保管場所に保管されていたものである。前記新規現像剤カートリッジ内の現像剤は、保管期間中は静止状態であり、保管期間中に現像剤中に混入していた空気が抜けて、固まった状態となる。そして保管期間が長い程、固く固まってしまう。
このため、通常は、画像形成装置の現像器に新規現像剤カートリッジを装着する場合は、装着する前に新規現像剤カートリッジを振って、固まった現像剤をほぐす作業を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記新規現像剤カートリッジ内の現像剤の固まり方が強い時には、新規現像剤カートリッジの装着前の振り方が少ない場合、現像剤の固まりを十分にほぐせない場合があった。
近年プリント画質向上のためトナー粒径を小さくする傾向があるがトナー粒径が小さい程、現像剤の固まり方が強くなる。さらに、新規現像剤カートリッジ内の現像剤が一成分現像剤である場合には、一成分現像剤(すなわち、トナー)の粒径が小さいと、現像剤の固まり方がさらに強くなる。
【0004】
したがって、新規現像剤カートリッジを現像器に装着する前に、新規現像剤カートリッジ内の現像剤の固まりをほぐすためには、新規現像剤カートリッジの振り量をアップする必要があり、操作性が非常に悪化してしまう。
また、現像剤カートリッジを振った後は、カートリッジ内の内圧が高まっており、内圧が高まった状態で現像剤カートリッジを現像器に装着すると、現像剤カートリッジの現像剤供給口のシャッタが開いた瞬間に現像剤が吹き出して画像形成装置を汚してしまうという問題点があった。
【0005】
本発明は前述の事情(及び検討結果)に鑑み、下記(O01),(O02)の記載内容を課題とする。
(O01)新規現像剤カートリッジの現像器への装着前に、現像剤カートリッジを振る作業を行う必要を無くすること。
(O02)新規現像剤カートリッジの現像器への装着時において、現像剤カートリッジの現像剤供給口のシャッタが開いた瞬間の現像剤の吹き出しを防止すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0007】
(第1発明)
前記課題を解決するために、第1発明の画像形成装置は、下記の要件(A01)〜(A07)を備えたことを特徴とする、
(A01)現像剤が補給される現像剤補給口(31)を有する現像容器(V)と、前記現像容器(V)内の現像剤を攪拌する現像容器内攪拌部材(R1,R2)と、潜像形成装置(ROS)により画像情報に応じた静電潜像が書き込まれ且つ回転移動する像担持体(PR)表面に対向する現像領域(Q2)に前記現像容器(V)に収容された現像剤を搬送する現像ロール(R0)とを有し、前記潜像をトナー像に現像する現像器(GY,GM,GC,GK)、
(A02)新しい現像剤を収容するカートリッジ容器(11)とカートリッジ容器(11)内の現像剤を攪拌するカートリッジ容器内攪拌部材(22)とを有し、前記現像容器(V)に着脱可能に装着されて前記現像剤補給口(31)から前記現像容器(V)内に新たな現像剤を補給する現像剤カートリッジ(K)、
(A03)前記現像容器(V)に新規な現像剤カートリッジ(K)である新規カートリッジが装着されたことを判別する新規カートリッジ装着判別手段(C4)、
(A04)前記新規カートリッジ装着判別手段(C4)により新規カートリッジが装着されたと判別されたとき新規カートリッジ内の現像剤の攪拌動作を実行する新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)、
(A05)異なる色の現像剤が収容された現像容器(V)をそれぞれ有し、前記像担持体(PR)表面に順次形成される異なる色に対応した静電潜像を、その静電潜像に対応する色のトナー像に現像する複数の前記現像器(GY,GM,GC,GK)、
(A06)固定フレーム(F1,F2)により回転可能に支持された回転軸(Ga)と前記回転軸(Ga)の周囲に前記複数の現像器(GY,GM,GC,GK)を装着する現像器装着部(1a,2a)とを有し、前記現像器装着部(1a,2a)に装着された前記複数の各現像器(GY,GM,GC,GK)の各現像ロール(R0)が順次前記現像領域(Q2)に移動停止する回転位置に回転および停止される現像器支持部材(Ga,1〜4)、
(A07)前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の回転と停止とを繰り返すことにより前記攪拌動作を実行する前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)。
【0008】
(第1発明の作用)
前記構成を備えた第1発明の画像形成装置では、現像剤が補給される現像剤補給口(31)を有する現像容器(V)内の現像剤は、現像容器内攪拌部材(R1,R2)により攪拌される。
現像器(GY,GM,GC,GK)の現像ロール(R0)は、潜像形成装置(ROS)により画像情報に応じた静電潜像が書き込まれ且つ回転移動する像担持体(PR)表面に対向する現像領域(Q2)に、現像剤を搬送して、前記潜像をトナー像に現像する。
新しい現像剤を収容するカートリッジ容器(11)とカートリッジ容器(11)内の現像剤を攪拌するカートリッジ容器内攪拌部材(22)とを有する現像剤カートリッジ(K)は、前記現像容器(V)に着脱可能に装着されて前記現像剤補給口(31)から前記現像容器(V)内に新たな現像剤を補給する。
新規カートリッジ装着判別手段(C4)は、前記現像容器(V)に新規な現像剤カートリッジ(K)である新規カートリッジが装着されたことを判別する。
前記新規カートリッジ装着判別手段(C4)により新規カートリッジが装着されたと判別されたとき、新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)は、新規カートリッジ内の現像剤の攪拌動作を実行する。
したがって、新規カートリッジを装着する際に、作業者が新規カートリッジを振る必要が無いので、新規カートリッジを振ってから現像容器(V)に装着して新規カートリッジの現像剤補給口を開いた場合に生じる現像剤の飛散が生じるのを防止することができる。
前記固定フレーム(F1,F2)により回転可能に支持された回転軸(Ga)と前記回転軸(Ga)の周囲に前記複数の現像器(GY,GM,GC,GK)を装着する現像器装着部(1a,2a)とを有する現像器支持部材(Ga,1〜4)は、前記現像器装着部(1a,2a)に装着された前記複数の各現像器(GY,GM,GC,GK)の各現像ロール(R0)が順次前記現像領域(Q2)に移動停止する回転位置に回転および停止する。
複数の前記現像器(GY,GM,GC,GK)は、異なる色の現像剤が収容された現像容器(V)をそれぞれ有し、前記像担持体(PR)表面に順次形成される異なる色に対応した静電潜像を、その静電潜像に対応する色のトナー像に現像する。
前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)は、前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の回転と停止とを繰り返すことにより前記攪拌動作を実行する。このため、新規カートリッジ内の攪拌部材を使用せずに、新規カートリッジ内の現像剤の攪拌を実行することが可能である。
【0017】
(実施の形態1)
第1発明の画像形成装置の実施の形態1は、前記第1発明において次の要件(A09)を備えたことを特徴とする、
(A09)前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の回転と停止とを繰り返すとともに、前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の停止時に前記カートリッジ容器内攪拌部材(22)を所定時間作動させることにより前記攪拌動作を実行する前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)。
【0018】
(実施の形態1の作用)
前記構成を備えた第1発明の画像形成装置の実施の形態1では、新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)は、前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の回転と停止とを繰り返すとともに、前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の停止時に前記カートリッジ容器内攪拌部材(22)を所定時間作動させることにより前記攪拌動作を実行する。
【0019】
(実施の形態2)
第1発明の画像形成装置の実施の形態2は、前記第1発明または第1発明の実施の形態1において次の要件(A010)を備えたことを特徴とする、
(A010)前記現像容器(V)に前記新規カートリッジが装着されたことを前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)に知らせるために使用される新規カートリッジ装着情報入力キー。
【0020】
(実施の形態2の作用)
前記構成を備えた第1発明の画像形成装置の実施の形態2では、新規カートリッジ装着情報入力キーを入力することにより、現像容器(V)に前記新規カートリッジが装着されたことを前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)に知らせることができる。このとき、新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)は新規カートリッジ内の現像剤の攪拌を忘れたりすることなく、確実に実行することができる。
【0021】
(実施の形態3)
第1発明の画像形成装置の実施の形態3は、前記第1発明または第1発明の実施の形態1もしくは2において次の要件(A011)を備えたことを特徴とする、
(A011)前記複数の現像器装着部(1a,2a)の各現像器(GY,GM,GC,GK)に装着された現像剤カートリッジ(K)が新規カートリッジであるか否かを検出する新規カートリッジセンサ。
【0022】
(実施の形態3の作用)
前記構成を備えた第1発明の画像形成装置の実施の形態3では、新規カートリッジセンサは、前記複数の現像器装着部(1a,2a)の各現像器(GY,GM,GC,GK)に装着された現像剤カートリッジ(K)が新規カートリッジであるか否かを検出する。この検出に応じて、新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段(C5)は新規カートリッジ内の現像剤の攪拌を実行する。したがって、新規カートリッジ装着時に作業者が新規カートリッジ内の現像剤の攪拌動作を指令しなくても、自動的に攪拌動作を実行することが可能となる。
【0023】
(実施の形態4)
第1発明の画像形成装置の実施の形態4は、前記第1発明の実施の形態2または3において次の要件(A012)を備えたことを特徴とする、
(A012)前記新規カートリッジ装着情報入力キーの入力の有無または前記新規カートリッジセンサの検出信号に応じて前記現像器(GY,GM,GC,GK)に装着された現像剤カートリッジ(K)が新規カートリッジであるか否かを判別する前記新規カートリッジ装着判別手段(C4)。
【0024】
(実施の形態4の作用)
前記構成を備えた第1発明の画像形成装置の実施の形態4は、前記新規カートリッジ装着判別手段(C4)は、前記新規カートリッジ装着情報入力キーの入力の有無または前記新規カートリッジセンサの検出信号に応じて前記現像器(GY,GM,GC,GK)に装着された現像剤カートリッジ(K)が新規カートリッジであるか否かを判別する。
【0025】
(実施の形態5)
第1発明の画像形成装置の実施の形態5は、前記第1発明または第1発明の実施の形態1ないし4のいずれかにおいて次の要件(A013)を備えたことを特徴とする、
(A013)前記新規カートリッジ装着判別手段(C4)が新規カートリッジと判別した時の前回の現像剤カートリッジ(K)の攪拌動作を行ってからの経過時間が所定期間内である場合は、前記新規カートリッジとして検出した現像剤カートリッジ(K)の攪拌動作を実行しない前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段。
【0026】
(実施の形態5の作用)
前記構成を備えた第1発明の画像形成装置の実施の形態5では、前記新規カートリッジ装着判別手段(C4)が新規カートリッジと判別した時の前回の現像剤カートリッジ(K)の攪拌動作を行ってからの経過時間が所定期間内である場合は、前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段は、前記新規カートリッジとして検出した現像剤カートリッジ(K)の攪拌動作を実行しない。
新規カートリッジの検出方法によっては、ある程度使用するまで、新規カートリッジとして検出される場合がある。このような場合、新規カートリッジとして検出される度に前記トナー攪拌動作を行うと、無駄な動作となる。実施の形態5によれば、このような無駄な動作を省くことができる。
【0027】
(実施例)
次に図面を参照しながら、本発明の現像装置の実施の形態の具体例(すなわち、実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、右左方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0028】
(実施例1)
図1は第1発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。図2は同実施例1の正断面図である。
図1、図2において、画像形成装置Uは本体U1および本体U1の上面のプラテンガラスPG上に置かれた自動原稿搬送装置U2を有している。
前記自動原稿搬送装置U2は、複写しようとする複数の原稿Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有している。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各原稿Giは順次プラテンガラスPG上の複写位置を通過して原稿排紙トレイTG2に排出されるように構成されている。前記自動原稿搬送装置U2は、その後端部(−X端部)に設けた左右方向に延びるヒンジ軸(図示せず)により前記複写機U1に対して回動可能であり、原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上に置く場合に上方に回動される。
【0029】
図2において、前記画像形成装置本体U1は、ユーザがコピースタート等の作動指令信号を入力操作するUI(ユーザインタフェース)を有している。
また、前記画像形成装置本体U1は、前記プラテンガラスPGの下方に順次配置された画像読取部としてのIIT(イメージインプットターミナル)、及び画像記録用作動部としてのIOT(イメージアウトプットターミナル)を有している。
前記IITはプラテンガラスPGの下方に、露光走査光学系Aを有している。露光走査光学系Aは、プラテンガラスPG上の原稿Giからの反射光(原稿反射光)をCCD(固体撮像装置)に収束させる機能を有している。前記CCDは、その撮像面上に収束された原稿反射光をR(赤)、G(緑)、B(青)の電気信号に変換する。また、IITのIPS(イメージプロセッシングシステム)は、CCDから入力される前記RGBの電気信号をK(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の画像データに変換して一時的に記憶し、前記画像データを所定のタイミングで潜像形成用の画像データとしてレーザ駆動回路DLに出力する。前記IPS、レーザ駆動回路DL、電源回路E等の動作はコントローラCにより制御される。
【0030】
レーザ駆動回路DLは、入力された画像データに応じてレーザ駆動信号をROS(潜像形成装置)に出力する。
感光体ドラムにより構成される像担持体PRは矢印Ya方向に回転しており、その表面は、帯電器CRにより一様に帯電された後、潜像書込位置Q1において前記ROS(潜像形成装置)のレーザビームLにより露光走査されて静電潜像が形成される。フルカラー画像を形成する場合は、K(黒),Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の4色の画像に対応した静電潜像が順次形成され、モノクロ画像の場合はK(黒)画像に対応した静電潜像のみが形成される。
【0031】
前記静電潜像が形成された像担持体PR表面は回転移動して現像領域Q2、1次転写領域Q3を順次通過する。
ロータリ式の現像装置Gは、回転軸Gaの回転に伴って前記現像領域Q2に順次回転移動するK(黒),Y(イエロー),M(マゼンタ),C(シアン)の4色の現像器GK,GY,GM,GCを有している。前記各色の現像器GK,GY,GM,GCは、前記現像領域Q2に現像剤を搬送する現像ロールR0を有しており、現像領域Q2を通過する像担持体PR上の静電潜像をトナー像に現像する。
【0032】
前記像担持体PRの下方に配置されたベルトモジュールBMは、1次転写ロールT1、バックアップロールT2aおよびベルト駆動ロールを含む複数のベルト支持ロールと、複数のベルト支持ロールにより回転可能に支持される中間転写ベルトBとを有している。
【0033】
フルカラー画像を形成する場合、潜像書込位置Q1において第1色目の静電潜像が形成され、現像領域Q2において1色目のトナー像Tnが形成される。このトナー像Tnは、1次転写領域Q3を通過する際に、1次転写ロールT1によって中間転写ベルトB上に静電的に1次転写される。その後同様にして、第1色目のトナー像Tnを担持した中間転写ベルトB上に、第2色目、第3色目、第4色目のトナー像Tnが順次重ねて1次転写され、最終的にフルカラーの多重トナー像が中間転写ベルトB上に形成される。
単色のモノカラー画像を形成する場合には1個の現像器のみを使用し、単色トナー像が中間転写ベルトB上に1次転写される。
1次転写後、像担持体PR表面は、残留トナーが像担持体クリーナCLpによりクリーニングされる。
【0034】
前記バックアップロールT2aの下方には、2次転写ロールT2bおよび2次転写ロールクリーナCLrとが配置されている。2次転写ロールT2bは図示しない2次転写ロール移動装置により、前記中間転写ベルトBを挟んで前記バックアップロールT2aに圧接する位置と、離隔した位置との間で離接移動(離隔位置・圧接位置間の移動)が可能に支持されている。前記2次転写ロールT2bは、カラー画像が形成される場合には最終色の未定着トナー像が中間転写ベルトBに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔している。なお、前記2次転写ロールクリーナCLrは、前記2次転写ロールT2bと一緒に離接移動を行う。前記2次転写ロールT2bおよび前記中間転写ベルトBの接触領域により2次転写領域Q4が形成されている。
前記バックアップロールT2aにはコンタクトロールT2cが当接しており、前記ロールT2a〜T2cにより2次転写器T2が構成されている。
【0035】
給紙トレイTR1に収容された記録シートSは、所定のタイミングでピックアップロールRpにより取り出され、さばきロールRsで1枚ずつ分離されて、搬送ロールRaによりレジロールRrに搬送される。前記1次転写された多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に移動するのにタイミングを合わせて、前記記録シートSは、レジロールRrから2次転写領域Q4に搬送される。前記2次転写領域Q4において前記2次転写器T2は、中間転写ベルトB上のトナー像を記録シートSに静電的に2次転写する。2次転写後の中間転写ベルトBはベルトクリーナCLbにより残留トナーが除去される。また、前記2次転写ロールT2bは2次転写ロールクリーナCLrにより表面付着トナーが回収される。
【0036】
トナー像が2次転写された前記記録シートSは、定着装置Fの加熱ロールFhおよび加圧ロールFpの圧接領域である定着領域Q5に搬送され、定着領域Q5を通過する際に定着装置Fにより加熱定着される。トナー像が定着された記録シートSは、記録シート排出トレイTRhに排出される。
前記符号Rp,Rs,Rr,Ra等で示された要素によりシート搬送装置SHが構成されている。
【0037】
(現像装置G)
図3は前記図2に示す実施例1で使用するロータリ式の現像装置が待機位置に停止した状態の拡大正面断面図である。
図4は前記図2に示す実施例1で使用するロータリ式の現像装置が現像位置に停止した状態の拡大正面断面図である。
図5は同実施例1の現像装置の平面図である。
図6は同実施例1で使用する現像容器とその現像容器に着脱自在に装着される現像剤カートリッジを示す図で、図6Aは分解斜視図、図6Bは前記図6AのVIB−VIB線断面図である。
図7は現像剤カートリッジの端面図である。
図8は現像容器に設けた現像剤カートリッジ装着部の要部説明図である。
図9は現像剤カートリッジを現像容器の現像剤カートリッジ装着部に装着する状態の説明図で、図10AのIX−IX線断面図である。
【0038】
図10は現像器GKの説明図で、図10Aは前記図6AのXA−XA線断面図、図10Bは図5のXB−XB線断面図である。
図11は現像剤カートリッジを現像容器の現像剤カートリッジ装着部に挿入したときの説明図で、図11Aは前記図6AのXIA−XIA線断面図、図11Bは図11Aの現像剤カートリッジを時計方向に回転させた状態を示す図である。
図12は現像剤カートリッジを現像容器の現像剤カートリッジ装着部に挿入したときの説明図で、図12Aは前記図6AのXIIA−XIIA線断面図、図12Bは図12Aの現像剤カートリッジを時計方向に回転させた状態を示す図である。
図13は前記図10AのXIII−XIII線断面図である。
【0039】
図2〜図4において、現像領域Q2において像担持体PRに対向して配置された現像装置Gは、K(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各トナーおよびキャリアを有する現像器GY,GM,GC,GKを有している。前記各現像器GY,GM,GC,GKは、図6に示すように、トナーおよびキャリアから成る2成分現像剤を収容する現像容器Vおよび前記現像容器Vに着脱自在に装着される略円筒状の現像剤カートリッジKを有している。
各現像器GY,GM,GC,GKは、現像装置Gの停止時には図3に示す待機位置で停止しており、作動時には時計方向に回転移動して、順次、図4に示す現像位置(第1停止位置)P1、第2停止位置P2、第3停止位置P3、および第4停止位置P4に停止するように構成されている。前記待機位置(図3参照)は、Y(イエロー)の現像器GYが第1停止位置P1の30°手前の回転位置で停止している。
【0040】
なお、本実施例1では、前記第1停止位置P1の30度手前の停止位置において現像剤カートリッジKを現像容器Vに着脱可能に構成されている。
そして、詳細は後述するが、各現像器GY,GM,GC,GKは、現像位置P1において現像動作を行うとともに現像剤の補給が行われるように構成されている。
【0041】
図2〜5において、現像装置Gの回転軸Gaは、後側固定フレームF1(図5参照)および前側固定フレームF2に回転自在に支持されており、回転軸Gaの後端部に一体的に構成された角柱部1,前端部に一体的に構成された角柱部2、角柱部1,2の外側に固定された後側回転プレート3、前側回転プレート4を有している。前記各角柱部1,2は断面略方形(図3〜図5参照)であり、軸方向に延びる4つの側面を有している。そして、各側面にはそれぞれピン挿入孔(現像器装着部)1a,2aが形成されている。前記ピン挿入孔1a,2aは、後述の現像容器Vの突出ピンが挿入される孔であり、後述の現像容器Vを位置決め固定するために使用される孔である。
前記符号Ga,1〜4等で示された要素により現像器支持部材(Ga,1〜4)が構成されており、前記現像器支持部材(Ga,1〜4)およびそれに着脱可能に装着される前記複数の各現像器GY,GM,GC,GKにより、前記ロータリ式の現像装置Gが構成されている。
【0042】
図5において、現像器支持部材(Ga,1〜4)の回転軸Gaの後端部にはギヤG0が装着されており、ギヤG0はギヤG1に噛み合っている。ギヤG1は現像器支持部材回転駆動モータM1(図14参照)により回転駆動され、ギヤG1の回転により、前記ギヤG0および現像器支持部材(Ga,1〜4)が回転するように構成されている。前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の回転により、図2〜図4に示すロータリ式の現像装置Gは回転する。各現像器GY,GM,GC,GKは、画像形成装置Uの動作時には前記第1〜第4停止位置(図4参照)に順次回転停止し、待機時には図3に示す位置(Y(イエロー)の現像器GYが第1停止位置の30°手前の回転位置)に停止する。
【0043】
図5において、後側フレームF1には同軸のギヤG2、G3が回転可能に支持されており、ギヤG2は回転力伝達用のギヤG4に噛み合っている。また、後側フレームF1には、回転力が伝達されるギヤG5が回転可能に支持されている。前記ギヤG4は図14に示すクラッチCL1を介してメインモータM2(図14参照)に接続され、前記ギヤG5は図14に示すクラッチCL2を介してメインモータM2(図14参照)に接続されている。
【0044】
図5において、前記前側固定フレームF2には、カートリッジ装着用開口F2aが設けられている。図5で左側(Y側)のカートリッジ装着用開口F2aは、前記第1停止位置P1の30度手前の停止位置に移動した現像器GY,GM,GC,GKの現像容器Vに現像剤カートリッジKを着脱する際に使用される孔である。
また、前側回転プレート4には、前記各現像器GY,GM,GC,GKに対応した4個のカートリッジ着脱用開口4aが形成されている。
【0045】
前記各現像器GY,GM,GC,GKは構成が同一の現像容器V(図6参照)を有しており、各現像容器V内にはY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の色のトナーおよびキャリアから成る2成分現像剤が収容されている。前記現像容器Vには略円筒状の現像剤カートリッジKが着脱可能に装着されるように構成されている。
【0046】
(現像剤カートリッジK)
図6、図7、図9において現像剤カートリッジKは円筒状のカートリッジ容器11を有している。カートリッジ容器11は、前端壁12、後端壁13、隔壁14(図9参照)、前側(−X側)の前側円筒壁15および後側(−X側)の後側円筒壁16を有している。図9において、前記前端壁12、隔壁14および前側円筒壁15により現像剤回収室11aが形成され、前記後端壁13、隔壁14および後側円筒壁16により補給用現像材収容室11bが形成されている。現像剤回収室11aは最初は空であり、補給用現像材収容室11bは最初は補給用現像剤(トナー濃度の高い2成分現像剤)が収容されている。
【0047】
前記現像剤回収室11aを形成する前側円筒壁15には、カートリッジ側現像剤回収口15a(図9参照)および内部観察窓15b(図6B参照)が形成されている。前側円筒壁15内周面には前記内部観察窓15bに対向する位置に白色シート15cが張り付けられている。前記白色シート15cは、現像剤回収室11a内部に現像剤が回収される前は、前記内部観察窓15bの外部から入射した光の大部分を外部に反射するが、現像剤が回収された状態では現像剤によって汚れるため、外部への反射光量が大幅に減少する。
なお、前端壁12に隣接する前側円筒壁15の外周部には弾性変形可能な小さな被係止用突出部15dが設けられている。この被係止用突出部15dは現像剤カートリッジKを現像容器Vに装着したとき、現像容器Vに対する装着位置を位置決め固定するために使用される。
図9において、前記前側円筒壁15の外側面には前記カートリッジ側現像剤回収口15aを被覆する位置に、円周方向に沿う板状のレール部材17が固着されている。板状のレール部材17には前記カートリッジ側現像剤回収口15aと重なる位置に孔17aが形成されており、また、前後の両側辺には開閉蓋18をガイドするためのガイド溝が形成されている。この板状のレール部材17には、開閉蓋18が円周方向にスライド可能に支持されている。
【0048】
後側円筒壁16にはカートリッジ側現像剤補給口16a(図9参照)が形成されている。図6Aにおいて、前記後側円筒壁16の外側面には前記カートリッジ側現像剤補給口16a(図9参照)を被覆する位置に、前記図6、図9に示すレール部材17および開閉蓋18と同様のレール部材19および開閉蓋20が設けられている。なお、レール部材19には、前記レール部材17の孔17a(図9参照)と同様の孔19a(図示せず)が形成されている。
【0049】
前記隔壁14、および後端壁13には回転軸(現像剤搬送用回転軸)21が回転自在に支持されている。前記補給用現像材収容室11b内の前記回転軸21にはカートリッジ容器内攪拌部材22が装着されている。前記回転軸21の後端には回転力被伝達部材23が装着されている。
また前記後端壁13の前面には取っ手24が固着されている。
【0050】
(現像器GY,GM,GC,GK)
各現像器GY,GM,GC,GKの現像容器V(図6A参照)は同一の構成であり、その外側面に前後一対の突出ピン26(図6A参照)を有している。前記一対の突出ピン26,26は、前記現像器支持部材(Ga,1〜4)のピン挿入孔1a,2a(図5参照)に挿入され、現像容器Vを位置決め固定するために使用される。
また、前記現像容器Vは、前記円筒状の現像剤カートリッジKを着脱自在に装着するためのカートリッジ装着部27(図6、図9参照)を有している。
図6〜図7において、カートリッジ装着部27は、前記円筒状の現像剤カートリッジKが軸方向に挿入されたときに嵌合状態で挿入される形状を有している。図6において、カートリッジ装着部27は、現像剤カートリッジKの前後の円筒部材15および16の外側面に突出するレール部材17および19と開閉蓋18および20が挿入可能となるように、溝28を有している。
【0051】
また、カートリッジ装着部27は前後両端部は円筒状内側面(図7参照)を有しているが、前後方向(X軸方向)の中間部に切除部29(図6A参照)が形成されている。前記切除部29は、前記カートリッジ側現像剤回収口15aに接続する現像容器側現像剤回収口30と、前記カートリッジ側現像剤補給口16a(図9参照)に接続する現像容器側現像剤補給口31とを整形したり、前記溝28を整形したりする作業を容易に行えるようにするために設けられている。
図6A、図8において、溝28は、現像容器Vの前端から後方に延びて、前記現像容器側現像剤補給口31後端(−X側の端)部分で終わっている。図6〜図8において、溝28は、深い溝部分28aおよび浅い溝部分28bを有している。前記深い溝部分28aは前記カートリッジ装着部27に前記現像剤カートリッジKを挿入したり抜き出したりする際に、前記開閉蓋18,20が通過する溝であり、浅い溝部分28bは前記レール部材17,19が通過する溝である。
【0052】
図6Aにおいて、現像容器側現像剤回収口30の外周部には前記浅い溝部分28bと同じ深さの溝30aが形成されている。したがって、現像剤カートリッジKをカートリッジ装着部27に挿入した状態(図9の状態から更に後方に移動させた状態)で、図11Aにおいて現像剤カートリッジKを反時計方向に回転させると、前記カートリッジ容器11およびレール部材17は、回転して図11Bの位置に移動するが、開閉蓋18は回転せずに元の位置に停止したままである。このため、図11Bに示すように、カートリッジ側現像剤回収口15aの位置が現像容器側現像剤回収口30の位置に移動し、前記両現像剤回収口15aおよび30は接続されるように構成されている。
【0053】
前記現像容器側現像剤補給口31(図6参照)の外周部も前記現像容器側現像剤回収口30の外周部と同様に構成されており、現像剤カートリッジKをカートリッジ装着部27に挿入した状態(図12A参照)で、現像剤カートリッジKを反時計方向に回転させると、前記カートリッジ容器11およびレール部材19は、回転して図12Bの位置に移動するが、開閉蓋20は回転せずに元の位置に停止したままである。このため、図12Bに示すように、カートリッジ側現像剤補給口16aの位置が現像容器側現像剤補給口31の位置に移動し、前記両現像剤補給口16aおよび31は接続されるように構成されている。
【0054】
図7において、前記カートリッジ装着部27には、係止用凹部27aがカートリッジ装着部27の円周方向に離れた2箇所に設けられている(1か所のみ図9に図示)。前記2箇所に設けた各係止用凹部27aは、現像剤カートリッジKの前端部外周部に設けられた前記15dを係止する部材であり、前記現像剤カートリッジKがカートリッジ装着部27に挿入された状態(図11A、図12A参照)およびその状態から反時計方向に回転された状態(図11B、図12B参照)でそれぞれ前記15dを係止して、現像容器Vに対する現像剤カートリッジKの装着位置を位置決め係止する。
【0055】
図10Aにおいて現像容器Vは、現像ロールR0を収容する現像ロール収容室35、前記現像ロール収容室35に隣接する第1の現像剤溜まり36、前記第1の現像剤溜まり36に隣接する第2の現像剤溜まり37、および補給現像剤搬送孔38を有している。
図10A、図13において、前記第1の現像剤溜まり36および第2の現像剤溜まり37の間にはそれらの両端部の接続部F以外の部分に仕切壁39が設けられている。したがって図13に示すように、第1の現像剤溜まり36および第2の現像剤溜まり37はその両端部F,Fにおいて接続している。前記第2現像材溜まり37には、前記仕切壁39により第1の現像材溜まり36と隔てられている部分に、前記現像容器側現像剤回収口30が接続されている。
前記現像ロール収容室35内には前記現像ロールR0上の現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材40が配置されている。
【0056】
図10A、図13に示す前記補給現像剤搬送孔38は、図13から分かるように、現像容器Vの前側部分にのみ形成されている。前記第1の現像剤溜まり36には第1の現像容器内攪拌部材R1が配置され、前記第2の現像剤溜まり37には第2の現像容器内攪拌部材R2が配置され、補給現像剤搬送孔38には現像容器側補給現像剤搬送部材R3(図10A参照)が配置されている。前記第1および第2の現像容器内攪拌部材R1およびR2は回転軸回りに搬送用羽根が装着された従来公知の搬送部材が使用されている。前記第1および第2の現像容器内攪拌部材R1,R2により現像剤供給部材(R1+R2)が構成されている。
【0057】
また、前記補給現像剤搬送孔38には、前記現像容器側現像剤補給口31(図6A、図12、図13参照)が連通している。また前記補給現像剤搬送孔38には、前記第1および第2の現像剤溜まり36および37の前側の接続部(仕切壁39の無い部分)に連通する連通口41が設けられている。そして、現像容器側現像剤補給口31(図6参照)から前記補給現像剤搬送孔38に補給された現像剤は現像容器側補給現像剤搬送部材R3により搬送されて前記連通口41から前記第1および第2現像材溜まり36,37の接続部F(図13参照)に供給されるようになっている。
【0058】
図5、図9、図10B、図13において、前記現像ロールR0の軸は、前記後側回転プレート3および前側回転プレート4によって回転自在に支持されており、またその軸の後端部(−X側端部)にはギヤG6が固着されている。前記第1および第2の現像容器内攪拌部材R1およびR2の軸にはその後端部(−X側端部)に互いに噛み合うギヤG7,G8が固着されており、前記ギヤG7およびギヤG6は互いに噛み合っている。図5において、後側回転プレート3には同軸のギヤG9およびG10が回転可能に支持されており、ギヤG9は前記ギヤG6に噛み合っている。
したがって、前記ギヤG10に回転力が伝達されると、その回転力は順次ギヤG9、G6、G7、G8に伝達されて、現像ロールR0および現像容器内攪拌部材R1、R2が回転するように構成されている。前記現像容器内攪拌部材R1、R2は互いに逆方向に回転し、図10A、図13に示す前記第1および第2の現像剤溜まり36および37内で現像剤が循環するようになっている。
【0059】
前記現像容器側補給現像剤搬送部材R3の軸R3aには被駆動用のギヤG11が固着されている。また図9において、現像容器Vのカートリッジ装着部27の後端(−X側の端)には回転力伝達部材43が回転可能に支持されている。回転力伝達部材43は、現像剤カートリッジKが前記カートリッジ装着部27に挿入され、装着された時に前記現像剤カートリッジKの回転軸21後端の回転力被伝達部材23と自動的に連結される部材である。回転力伝達部材43の軸43aには前記ギヤG11と噛み合うギヤG12が支持されている。
図5において、後側回転プレート3には同軸のギヤG13およびG14が回転可能に支持されており、ギヤG13は前記ギヤG12に噛み合っている。したがって、前記ギヤG14に回転力が伝達されると、その回転力は順次ギヤG13、G12、G11に伝達されて、現像剤カートリッジKのカートリッジ容器内攪拌部材22および現像容器側補給現像剤搬送部材R3が回転するように構成されている。
前記符号26〜43、R0〜R3、G6〜G14等で示された要素により前記現像容器Vが構成されている。
【0060】
図4において、現像器支持部材(Ga,1〜4)(図5参照)が時計方向に回転して、現像器GY,GM,GC,GKが第1停止位置(現像位置)P1に回転移動したとき、現像位置P1に停止した各現像器GY,GM,GC,GKのギヤG10およびG14が、それぞれギヤG3およびG5に噛み合う。この状態で、現像ロールR0、現像容器内攪拌部材R1,R2、補給現像剤搬送部材R3、およびカートリッジ容器内攪拌部材22の回転が可能となる。
【0061】
(実施例1の制御部の構成)
図14は本実施例1の画像形成装置の制御部分のブロック線図である。図15は前図14のブロック線図の続きの部分を示す図である。
図14において、前記コントローラCは、外部との信号の入出力および入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インターフェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよびデータ等が記憶されたROM(リードオンリーメモリ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM(ランダムアクセスメモリ)、前記ROMに記憶されたプログラムに応じた処理を行うCPU(中央演算処理装置)、ならびにクロック発振器等を有するコンピュータにより構成されており、前記ROMに記憶されたプログラムを実行することにより種々の機能を実現することができる。
【0062】
(前記コントローラCに接続された信号出力要素)
前記コントローラCには、次の信号出力要素の出力信号が入力されている。
UI:ユーザインタフェース
ユーザインタフェースUIは、表示器UIa、コピースタートキーUIb,コピー設定枚数入力キーUIc、テンキーUId等を備えており、それらが入力されたことを検出して、その検出信号をコントローラCに入力する。
SN1:現像装置回転位置センサ
現像装置回転位置センサSN1は、現像装置Gの回転位置がホーム位置に回転したことを検出する。
【0063】
SN2:カートリッジセンサ
カートリッジセンサSN2は、ロータリ式現像装置Gが待機位置(ホームポジション(図3参照)から75°回転した新規カートリッジ検出位置(図16参照)において現像器GYの現像剤カートリッジKが新規カートリッジか否かを判別する。すなわち、カートリッジセンサSN2は、発光素子および受光素子を有しており、前記発光素子から出射して現像剤カートリッジKの内部観察窓15b(図6参照)を通り、白色シート15c(図6B参照)で反射して前記受光素子に入射した光量を検出する。現像剤カートリッジKが新規の場合は白色シート15cは白く反射光量が多いが使用期間の経過に伴い汚れて反射光量が減少する。したがって、反射光量が所定値以上か否かを検出することにより、現像剤カートリッジKが新規カートリッジであるか否かを判別することができる。
【0064】
また、図16Aの位置から15°回転したカートリッジ有無判別位置(図16B参照)において現像器GYの現像剤カートリッジKの有無を判別する。すなわち、図16Bの位置において、カートリッジセンサSN2は、現像剤カートリッジKが装着していない状態では、前記発光素子から出射してカートリッジ装着部27の表面で反射して前記受光素子に入射した光量を検出する。現像剤カートリッジKが有る場合は現像剤カートリッジKの表面からの反射光を検出するため、検出光量が減少する。したがって、検出光量が所定値以上か否かにより、現像剤カートリッジKの有無を判別することができる。
そして、前記新規カートリッジ検出位置(図16A参照)から90°、180°、270°回転した位置で、現像器GM,GC,GKの現像剤カートリッジKが新規か否かを判別し、前記カートリッジ有無検出位置(図16B参照)から90°、180°、270°回転した位置で、現像器GM,GC,GKの現像剤カートリッジKの有無を判別する。
【0065】
(前記コントローラCに接続された被制御要素)
コントローラCは、次の被制御要素の制御信号を出力している。
D1:現像器支持部材回転駆動回路
現像器支持部材回転駆動回路D1は現像器支持部材回転駆動モータM1を駆動し、ギヤG1,G0を介して現像器支持部材(Ga,1〜4)の回転軸Gaを回転させる。
D2:メインモータ駆動回路
メインモータ駆動回路D2はメインモータM2を駆動することにより次の要素の駆動を行う。
(1)図示しないギヤを介して像担持体PRを回転駆動する。
(2)第1クラッチCL1およびギヤG2〜G4およびG6〜G10を介して現像ロールR0、現像容器内攪拌部材R1,R2を回転駆動する。
(3)第2クラッチCL2およびギヤG5およびG11〜G14を介して、カートリッジ容器内攪拌部材22および補給現像剤搬送部材R3を回転駆動する。
【0066】
DL1:第1クラッチ駆動回路
第1クラッチ駆動回路DL1は、第1クラッチCL1をオン・オフさせる。
DL2:第2クラッチ駆動回路
第2クラッチ駆動回路DL2は、第2クラッチCL2をオン・オフさせる。
【0067】
(コントローラCの機能)
コントローラCは、前記信号出力要素の出力信号に応じて前記各被制御要素の動作を制御するためのプログラムにより、次の機能実現手段を有している。
【0068】
C1:現像器支持部材回転制御手段
現像器支持部材回転制御手段C1は、現像器現像位置移動停止手段C1aおよび現像器待機位置移動停止手段C1bを有しており、現像器支持部材(Ga,1〜4)を必要な停止位置に移動停止させる。
C1a:現像器現像位置移動停止手段
現像器現像位置移動停止手段C1aは、各現像器GY,GM,GC,GKを現像位置(第1停止位置)P1に回転移動させて停止させるように、現像器支持部材(Ga,1〜4)を回転移動させて停止させる。。
C1b:現像器待機位置移動停止手段
現像器待機位置移動停止手段C1bは、現像器支持部材(Ga,1〜4)を待機位置に停止させる。待機位置では、本実施例では、現像器GYが現像位置(第1停止位置P1の30°手前の回転位置で停止する。
【0069】
C2:メインモータ制御手段
メインモータ制御手段C2は、メインモータの回転のオン・オフを制御する。C3:現像器駆動制御手段
現像器駆動制御手段C3は、CL1(第1クラッチ)制御手段C3aおよびCL2(第2クラッチ)制御手段C3bを有し、CL1を介して現像ロールR0および現像容器内攪拌部材R1,R2の回転動作を制御し、CL2を介してカートリッジ容器内攪拌部材22および補給現像剤搬送部材R3の回転動作を制御する。
C3a:CL1(第1クラッチ)制御手段
CL1(第1クラッチ)制御手段C3aは、CL1のオン・オフを制御する。
C3b:CL2(第2クラッチ)制御手段
CL2(第2クラッチ)制御手段C3bは、CL2のオン・オフを制御する。
【0070】
C4:色別新規カートリッジ装着判別手段
色別新規カートリッジ装着判別手段C4は、前記各色の現像器GY,GM,GC,GK毎に、各現像容器に新規な現像剤カートリッジである新規カートリッジが装着されたことを判別する。
C5:新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段
新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段C5は、前記色別新規カートリッジ装着判別手段C4により新規カートリッジが装着されたと判別されたとき新規カートリッジ内の現像剤の攪拌動作を実行する。
前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段C5は、各現像器GY,GM,GC,GKを順次現像位置(図4に示す第1停止位置)P1に移動させるように、前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の回転と停止とを繰り返すとともに、前記現像器支持部材(Ga,1〜4)の停止時に現像位置(図4の第1停止位置)に停止した現像器GY,GM,GC,GKのカートリッジ容器内攪拌部材22および補給現像剤搬送部材R3を所定時間作動させることにより前記攪拌動作を実行する。
【0071】
C6:色別カートリッジ有無判別手段
色別カートリッジ有無判別手段C6は、カートリッジセンサSN2の検出信号に基づいて、各現像器GY,GM,GC,GKに現像剤カートリッジKが装着されているか否かを判別する。
N:色別カートリッジ判別メモリ
色別カートリッジ判別メモリNは、2ビットのメモリであり、前記色別新規カートリッジ装着判別手段C4または色別カートリッジ有無判別手段C6が判別処理をしている現像剤カートリッジKがイエロー現像器GYに装着されている場合はN=「00」が記憶され、現像器GM,GC,GKに装着されている場合はN=「01」,「10」,「11」が記憶される。
【0072】
AN(N=0〜3):新旧判別メモリ
新旧判別メモリAN(N=0〜3)は各現像器GY,GM,GC,GKに装着された現像剤カートリッジKが新規か否か(攪拌処理を必要とするか否か)を記憶するメモリであり、1ビットの4個のメモリAN(N=0〜3)により構成されている。
BN(N=0〜3):カートリッジ有無判別メモリ
カートリッジ有無判別メモリBN(N=0〜3)は各現像器GY,GM,GC,GKに現像剤カートリッジKが装着されているか否かを記憶するメモリであり、1ビットの4個のメモリBN(N=0〜3)により構成されている。
M:攪拌処理実行回数カウンタ
攪拌処理実行回数カウンタM(初期値=0)は新規の現像剤カートリッジK内の現像剤の攪拌処理を1回行う度にカウント値MをM=M+1とする。本実施例では、新規カートリッジ内の現像剤の攪拌処理は3回実行する。
FL:電源オン時判別フラグ
電源オン時判別フラグFLは電源オンした時か否か判断する。この判断は、電源オン時判別フラグFL(初期値=「0」)が「0」か「1」かにより判断する。
【0073】
(実施例1の作用)
前記現像容器V内へのトナーの補給および、現像容器V内の劣化した2成分現像剤の交換は、現像容器Vのカートリッジ装着部27に着脱自在に装着される現像剤カートリッジKを用いて行われる。
現像剤カートリッジKは、現像容器Vが第1停止位置(現像位置)P1に有るときに挿入される。すなわち、図6、図9に示す現像剤カートリッジKを、開閉蓋18,20によりカートリッジ側現像剤回収口15aおよびカートリッジ側現像剤補給口16aを閉塞した状態で、図5のカートリッジ装着用開口F2aおよびカートリッジ着脱用開口4aから現像容器Vのカートリッジ装着部27(図6A参照)に挿入する。
現像剤カートリッジKをカートリッジ装着部27(図6A、図9参照)に挿入した時の現像容器側現像剤回収口30とカートリッジ側現像剤回収口15aとの位置関係は図11Aで示されており、また、現像容器側現像剤補給口31とカートリッジ側現像剤補給口16aとの位置関係は図12Aで示されている。
【0074】
図11Aおよび図12Aの状態で現像剤カートリッジKを反時計方向に回転させると、開閉蓋18,20は回転しないが、現像剤カートリッジKの円筒部材15,16およびレール部材17,19(図6参照)はカートリッジ装着部27内で回転する。このとき、前記図11Aおよび図12Aの状態から図11Bおよび図12Bの状態となり、カートリッジ側現像剤回収口15aは現像容器側現像剤回収口30に接続し、カートリッジ側現像剤補給口16aは現像容器側現像剤補給口31に接続する。
現像剤カートリッジKは、図11Bの状態で使用されるが、この現像剤カートリッジKが図4の第3停止位置に回転移動すると、現像容器Vの第2の現像剤溜まり37内の現像剤は、現像容器側現像剤回収口30およびカートリッジ側現像剤回収口15aを通って、現像剤カートリッジKの現像剤回収室11a内に流入する。この現像剤回収室11a内に回収された現像剤は、現像剤カートリッジKが図4の第1停止位置(現像位置)P1に回転移動すると、再び、現像容器Vの第2の現像剤溜まり37内に戻される。
【0075】
すなわち、ロータリ式現像装置Gが回転する度に、現像剤カートリッジKの現像剤回収室11aと現像容器Vの第2の現像剤溜まり37との間で現像剤が流動を繰り返す。
このため、新規現像剤カートリッジKを現像容器Vに装着したときには、前記白色シート15c(図6B参照)は、入射した光を多量に反射するが、装着してからロータリ式現像装置Gが何度か回転すると表面が汚れて、反射光量が減少する。したがって、内部観察用窓15b(図6B参照)を通して白色シート15cからの反射光量をカートリッジセンサSN2(図14参照)により検出することにより、各現像器GY,GM,GC,GKに装着された現像剤カートリッジKが新規か否か判別することができる。
【0076】
図12B、図13において、現像剤カートリッジKの11b(図9、図12B参照)内の現像剤は、カートリッジ容器内攪拌部材22の攪拌によりカートリッジ側現像剤補給口16a、現像容器側現像剤補給口31を通って、補給現像剤搬送孔38に補給され、補給現像剤搬送部材R3により搬送されて連通口41(図10A、図13参照)から現像容器Vの前記第1および第2現像材溜まり36,37の接続部F(図13参照)に供給される。
【0077】
図16は実施例1の新規カートリッジの検出方法およびカートリッジ有無検出方法の説明図で、図16Aは前記図3に示す待機位置から現像装置Gを時計方向に75°回転させて現像器GYを新規カートリッジ検出位置に回転させた状態を示す図、図16Bは前記図16Aの位置から更に時計方向に15°回転させて現像器有無検出位置に回転させた状態を示す図である。
本実施例では、新規カートリッジが装着された可能性が有る場合(カートリッジ交換用ドア(画像形成装置Uのカートリッジ交換時に必ず開ける必要のあるドアが開いた場合等)には、図3に示す待機位置(ホームポジション)から75°回転させた図16Aに示す位置で現像器GYが新規カートリッジであるか否か検出する。すなわち、図16Aの位置でカートリッジセンサSN2により、図6の内部観察窓15bを通って白色シート15cからの反射光量が所定値以上あるか否かを検出する。
次に現像器支持部材(Ga,1〜4)を時計方向に15°回転して図16Bの位置に移動させて、現像器GYの現像材カートリッジKが装着されているか否かを、前記カートリッジセンサSN2(図14参照)により検出する。この図16Bの位置の前記カートリッジセンサSN2は、現像剤カートリッジKが装着されていない場合はカートリッジ装着部27に接着された白紙(図示せず)からの反射光を検出し、現像剤カートリッジKが装着されている場合は現像剤カートリッジK表面からの反射光を検出する。
前記カートリッジ装着部27に接着された白紙(図示せず)はカートリッジセンサSN2から入射した光をカートリッジセンサSN2に反射するように傾斜した状態で接着されている。また、現像剤カートリッジK表面はカートリッジセンサSN2から入射した光をカートリッジセンサSN2とは異なる方向に反射するように傾斜している。このため、図16Bの位置に移動した状態で、現像剤カートリッジKの有無を判別することができる。
【0078】
次に、現像器支持部材(Ga,1〜4)を75°(30°+45°)回転させて、前記現像器GYの場合と同様に、現像器GMの現像材カートリッジKが新規カートリッジか否かを検出し、次に15°回転させて現像器GMの現像剤カートリッジKの有無を判別する。以下同様に現像器GC,GKの現像剤カートリッジKが新規か否か、および現像剤カートリッジKの有無を検出する。
現像剤カートリッジKの有無の検出により現像剤カートリッジKが無いことを検出したときにはUI(ユーザインタフェース)の表示器UIaにカートリッジ無しを表示する。
新規カートリッジKが検出された場合には新規カートリッジK内部の現像剤の攪拌処理を実行する。
次にフローチャートにより実施例1の作用を詳細に説明する。
【0079】
(フローチャート)
図17は前記実施例1の画像形成装置のカートリッジ交換時現像剤攪拌処理のフローチャートである。図17のフローチャートの各ST(ステップ)の処理は、前記コントローラCのROMに記憶されたプログラムに従って行われる。また、この処理は画像形成装置の他の各種処理と並行してマルチタスクで実行される。
図17に示すカートリッジ交換時現像剤攪拌処理は電源オンにより開始される。
図17のステップST1において、電源オンした時か否か判断する。この判断は、電源オン時判別フラグFL(初期値=「0」)が「0」か「1」かにより判断する。イエス(Y)の場合はST3に移り、ノー(N)の場合はST2に移る。
【0080】
ST2において、カートリッジ交換用ドア(画像形成装置Uのカートリッジ交換時に必ず開ける必要のあるドア)が開いたか否か判断する。ノー(N)の場合はST2を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合はST3に移る。
ST3において、カートリッジ交換用ドアが閉じているか否か判断する。ノー(N)の場合はST4においてUIの表示器UIaに「ドアが開いています」と表示する。次にST3に戻る。ST3においてイエス(Y)の場合はST5に移る。
ST5において、UIの表示を全て消去する。
ST6において、新規カートリッジ判別処理および非装着カートリッジ有無判別処理を行う。新規カートリッジ判別処理では全ての現像剤カートリッジKについて新規か否かを判別する。
【0081】
次にST7において、非装着カートリッジが有る場合には、エラー表示処理を行う。エラー表示は、各現像器GY,GM,GC,GKの中でカートリッジが非装着の現像器がGYとGKの場合、UIの表示器UIaに「Y現像器およびK現像器のカートリッジが有りません」と表示する。
次にST8において、新規カートリッジが有る場合には、新規カートリッジに対して、現像剤攪拌処理を実行する。
次にST9において、次の処理を実行する。
(1)電源オン時判別フラグFL=「1」とする。FL=「1」の状態は電源オン時ではないことを意味する。
(2)1ビットの4個の新旧判別メモリAN(N=0〜3)=「0」とする。すなわち、A0=「0」、A1=「0」、A2=「0」、A3=「0」とする。
前記4個の新旧判別メモリAN=(N=0〜3)は、4個の現像器GY,GM,GC,GKの現像剤カートリッジKがそれぞれ新規カートリッジか否かの判別結果を記憶するメモリであり、AN(N=0〜3)=「1」は新規カートリッジであることを意味し、AN(N=0〜3)=「0」は新規カートリッジでないこと(攪拌処理を実行する必要がないこと)を意味する。
【0082】
図18は前記図17のST6のサブルーチンのフローチャートである。
図18のST11において、現像器支持部材回転駆動モータM1(図14参照)の回転により、ロータリ式の現像装置GをHP(ホームポジション、すなわち、図3に示す待機位置)に回転移動させて停止させる。
次にST12において、色別(現像器別)カートリッジ判別メモリN=0とする。N=0は十進数の0を意味しており、2進数で表示すると、N=「00」(カッコ「 」内は2進数の数値)である。そして例えば、N=「00」の場合は後述の処理においてY(イエロー)の現像器GYの現像剤カートリッジKの新旧の判別および有無の判別が行われる。また例えば、N=「01」,「10」,「11」,の場合は後述の処理においてM(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の現像器GM,GC,GKの現像剤カートリッジKの新旧の判別および有無の判別が行われる。
次にST13において、ロータリ式の現像装置Gを、図3の待機位置(ホームポジション)から時計方向に75°回転させて、図16Aの位置(新規カートリッジ検出位置)に回転停止させる。
次にST14において、カートリッジセンサSN2の検出信号に基づいて図16Aの位置の現像剤カートリッジKが新規カートリッジであるか否かを判断する。ノー(N)の場合はST16に移り、イエス(Y)の場合はST15に移る。
【0083】
ST15において、1ビットの4個の新旧判別メモリAN(N=0〜3)に「1」を記憶する。
次にST16において、ロータリ式の現像装置Gを15°回転させて、図16Bの位置(現像剤カートリッジ有無検出位置)に回転、停止させる。
次にST17において、カートリッジセンサSN2の検出信号に基づいて現像剤カートリッジKの有無を検出する。イエス(Y)の場合はST19に移り、ノー(N)の場合はST18に移る。
ST18において、1ビットの4個のカートリッジ有無判別メモリBN(N=0〜3)のいずれかに「1」を記憶する。
ST19においてN=3か否か判断する。ノー(N)の場合はST20に移る。
ST20において、N=N+1とする。次に前記ST13に移る。
前記ST13〜ST18を処理を4回行うことにより各現像器GY,GM,GC,GKの現像剤カートリッジKの新旧判別および有無判別を行うことができる。
【0084】
前記ST19においてイエス(Y)の場合は、N=0〜3(「00」〜「11」)に対応する各現像器GY,GM,GC,GKの現像剤カートリッジKの新旧判別および有無判別が終了したことを意味する。この場合は、ST21に移る。
ST21において、N=「00」とする。
次にST22において、ロータリ式現像装置GをHP(ホームポジション、すなわち、図3に示す待機位置)に回転移動する。
次に前記図17のメインルーチンのST7に移る。
【0085】
図19は前記図17のST7のサブルーチンのフローチャートである。
図19のST31において、1ビットの4個の現像器有無判別メモリBN(N=0〜3)の記憶値が全部「0」か否か判断する。イエス(Y)の場合は前記図17のメインルーチンのST8に移る。ノー(N)の場合はST32に移る。
ST32において、4個の現像器有無判別メモリBN(N=0〜3)の記憶値が「1」に対応する各現像器GY,GM,GC,GKに現像剤カートリッジKが装着されていないことをUIaに「カートリッジが有りません」と表示し、ST33に移る。
ST33において、電源オン時判別フラグFLにFL=「1」を記憶させる。
次にST34において、次の処理を実行する。
(1)AN(N=0〜3)=「0」とする。すなわち、1ビットの4個の新旧判別メモリANの記憶値を初期化する。
(2)BN(N=0〜3)=「0」とする。すなわち、1ビットの4個のカートリッジ有無判別メモリBNの記憶値を初期化する。
【0086】
図20は前記図17のST8のサブルーチンのフローチャートである。
図20のST40において、1ビットの4個のカートリッジ新旧判別メモリAN(N=0〜3)の記憶値が全部「0」か否か判断する。イエス(Y)の場合は前記図17のメンルーチンのST9に移る。ノー(N)の場合はST41に移る。
ST41において、攪拌処理実行回数カウンタMの記憶値を「0」とする。
次にST42において、ロータリ式現像装置Gを前記図3のホームポジション(待機位置)から30°回転して、現像器GYの現像位置(第1停止位置、図4参照)に移動する
次にST43において、新旧判別メモリAN=「1」か否か判断する。ノー(N)の場合はST45に移る。イエス(Y)の場合は現像器GYの現像剤カートリッジKが新規カートリッジである。この場合はST44に移る。
ST44において、第2クラッチCL2(図14参照)をオンにしてメンモータM2を0.2秒だけ回転させる。このとき、カートリッジ容器内攪拌部材22が0.2秒だけ回転する。このときの回転量は約40°である。この回転により現像剤カートリッジK内の現像剤がほぐされる。
【0087】
次にST45において、現像器支持部材(Ga,1〜4)を90°(=45°×2回)回転させて、次の現像器GMを現像位置(第1停止位置)P1に回転、停止させる。
次に、ST46において、N=3か否か判断する。ノー(N)の場合はST47に移る。
ST47において、N=N+1とする。
次に前記ST43に移る。
前記ST43〜ST47の処理を4回実行すると、各現像器GY,GM,GC,GKの現像剤カートリッジKの中の新規カートリッジに対する攪拌処理を1回実行したことになる。このとき、ST46においてイエス(Y)となるので、ST48に移る。
【0088】
ST48において、次の処理を実行する。
(1)N=0とする。
(2)ロータリ式現像装置GをホームポジションHP(図3の待機位置)に回転、停止させる。
(3)攪拌処理実行回数カウンタMのカウント値MをM=M+1とする。
次にST49においてM≧3か否か判断する。ノー(N)の場合は前記ST42に戻る。
前記ST42〜ST49の処理を3回実行すると、ST49においてイエス(Y)となる。この場合は、前記図17に示すメインルーチンに戻る。したがって、新規カートリッジの現像剤に対する攪拌処理は3回実行される。
【0089】
(実施例2)
本発明の実施例2は前記実施例1の図20に示す新規カートリッジ現像剤攪拌処理のフローチャートのST44(カートリッジ容器内攪拌部材22を回転させる動作)を省略した構成を有している。それ以外の構成では本実施例2は、前記実施例1と同一である。
本実施例2では、新規カートリッジ現像剤攪拌処理は、ロータリ式現像装置Gを1回転中に4回停止させる動作を3回繰り返すことにより行っている。この動作(1回転中に4回停止させる動作を3回繰り返す動作)でも、新規現像剤カートリッジK内の現像剤の固まりをほぐすことができる。
【0090】
(実施例3)
図21は本発明の実施例3の新規カートリッジ現像剤攪拌処理を示すフローチャートで前記実施例1の図20に対応する図である。図22は同実施例3の現像剤カートリッジ作動期間積算処理のフローチャートである。
本実施例3は、前記実施例1の図20のフローチャートの代わりに図21のフローチャートの処理を実行するする点、および図22の現像剤カートリッジ作動期間積算処理を実行する点で前記実施例1と相違しているが、その他の点では前記実施例1と同一である。
すなわち、本実施例では、コントローラCは、前記信号出力要素の出力信号に応じて前記各被制御要素の動作を制御するためのプログラムにより、次の機能実現手段(図示せず)を有している。
【0091】
C5:新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段
新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段C5は、前記実施例1と同様の機能の他に、次の機能を有している。
すなわち、本実施例3の新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段C5は、前記新規カートリッジ装着判別手段が新規カートリッジと判別した現像剤カートリッジの前回の攪拌動作を行ってからの経過時間が所定期間内である場合は、前記新規カートリッジとして検出した現像剤カートリッジの攪拌動作を実行しない。
C7:現像剤カートリッジ作動期間積算手段
現像剤カートリッジ作動期間積算手段C7は、現像剤カートリッジKが新規カートリッジとして攪拌処理された時からの作動期間を積算する。
CN:作動期間積算値メモリ
作動期間積算値メモリCNは、現像剤カートリッジKが新規カートリッジとして攪拌処理された時からの作動期間の積算値CNvを記憶する。
【0092】
図21のフローチャートは、ST43−1およびST44−1の処理を新たに設けた点で、前記図20のフローチャートと異なっている。その他の点では図21は図20と同一である。
【0093】
ST43−1において、現像器GN(N=0〜3)に装着された現像剤カートリッジKの作動期間積算値メモリCNの積算値CNvと設定値CN0とがCNv≧CN0か否か判断する。ノー(N)の場合はST45に移り、イエス(Y)の場合はST44に移って攪拌処理を実行する。
したがって、前記ST43で新旧判別メモリAN=「1」となって、新規カートリッジと判別されたとき、前記実施例1では必ずST44の攪拌処理を実行したが、本実施例3では、CNv≧CN0の場合のみST44の攪拌処理を実行する。すなわち本実施例3では、新規カートリッジと判別された場合でも、前回の攪拌処理から所定期間経過するまでは攪拌処理を実行しない。
実施例3でこのような処理を行う理由は、前回の攪拌処理を実行してから所定期間(設定期間)経過するまでに新規カートリッジと検出された場合、誤検知の可能性が高いためである。
【0094】
実施例3の図21のST44−1において、現像器GN(N=0〜3)に装着された現像剤カートリッジKの作動期間積算値メモリCNの積算値CNvをリセットして、CNv=0とする。
作動期間積算値メモリCNの積算は図22の現像剤カートリッジ作動期間積算処理のフローチャートにより行われる。
【0095】
図22の現像剤カートリッジ作動期間積算処理のフローチャートのST51において、第2クラッチCL2がオンか否か判断する。図14から分かるように、第2クラッチCL2がオンの場合は、補給現像剤搬送部材R3およびカートリッジ容器内攪拌部材22が作動し、現像位置(第1停止位置)P1に停止している現像器GY,GM,GC,GKに装着された現像剤カートリッジK内の現像剤が攪拌される。ST51においてノー(N)の場合はST51を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合はST52に移る。
ST52において、現像位置P1の現像器GN(N=0〜3、但し、G0=GY,G1=GM,G2=GC,G3=GK)に装着された現像剤カートリッジKの作動期間を各現像剤カートリッジK毎に積算する。
【0096】
次にST53において第2クラッチCL2がオフしたか否か判断する。オフの場合は、現像位置(第1停止位置)P1に停止している現像器GY,GM,GC,GKに装着された現像剤カートリッジK内の現像剤の攪拌は行われない。ノー(N)の場合はST53を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合は次のST54に移る。
ST54において現像剤カートリッジKの作動期間の積算を停止する。
【0097】
(変更例)
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の小設計変更を行うことが可能である。次に、本発明の変更例を例示する。
(H01)本発明はロータリ式現像装置以外の現像装置、例えば、タンデム型現像装置またはカラーでは無くモノクロの現像装置にも適用することが可能である。
(H02)新規カートリッジセンサSN2を設ける代わりに、新規カートリッジが装着されたことを入力する新規カートリッジ装着情報入力キーを設けることが可能である。
(H03)本発明は現像剤カートリッジKにトナーのみを充填した現像装置にも適用可能である。
(H04)本発明は一成分現像剤を使用する現像装置にも適用可能である。その場合、現像剤カートリッジK内に収容する補給用現像剤は2成分現像剤では無く、一成分現像剤である。
(H05)本発明は、現像容器に着脱可能な現像剤カートリッジを持たずに、現像器を丸ごと交換する画像形成装置に対しても適用することができる。その場合、次の手段が設けられる。
(1)前記画像形成装置本体に新規な現像器である新規現像器が装着されたことを判別する新規現像器装着判別手段。
(2)前記新規現像器装着判別手段により新規現像器が装着されたと判別されたとき新規現像器内の現像剤の攪拌動作を実行する新規現像器装着時攪拌動作実行手段。
【0098】
【発明の効果】
前述の本発明は、下記の効果を奏することができる。
(E01)現像剤カートリッジが新規に装着されたときには、自動的に現像剤カートリッジ内の現像剤の攪拌を行うので、新規現像剤カートリッジの現像器への装着前に、現像剤カートリッジを振る作業を行う必要が無くなる。
(E02)現像剤カートリッジを振る作業を行う必要が無いので、新規現像剤カートリッジの現像器への装着時において、現像剤カートリッジの現像剤供給口のシャッタが開いた瞬間の現像剤の吹き出しを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は第1発明の実施例1の画像形成装置の斜視図である。
【図2】 図2は同実施例1の正断面図である。
【図3】 図3は前記図2に示す実施例1で使用するロータリ式の現像装置が待機位置に停止した状態の拡大正面断面図である。
【図4】 図4は前記図2に示す実施例1で使用するロータリ式の現像装置が現像位置に停止した状態の拡大正面断面図である。
【図5】 図5は同実施例1の現像装置の平面図である。
【図6】 図6は同実施例1で使用する現像容器とその現像容器に着脱自在に装着される現像剤カートリッジを示す図で、図6Aは分解斜視図、図6Bは前記図6AのVIB−VIB線断面図である。
【図7】 図7は現像剤カートリッジの端面図である。
【図8】 図8は現像容器に設けた現像剤カートリッジ装着部の要部説明図である。
【図9】 図9は現像剤カートリッジを現像容器の現像剤カートリッジ装着部に装着する状態の説明図で、図10AのIX−IX線断面図である。
【図10】 図10は現像器GKの説明図で、図10Aは前記図6AのXA−XA線断面図、図10Bは図5のXB−XB線断面図である。
【図11】 図11は現像剤カートリッジを現像容器の現像剤カートリッジ装着部に挿入したときの説明図で、図11Aは前記図6AのXIA−XIA線断面図、図11Bは図11Aの現像剤カートリッジを時計方向に回転させた状態を示す図である。
【図12】 図12は現像剤カートリッジを現像容器の現像剤カートリッジ装着部に挿入したときの説明図で、図12Aは前記図6AのXIIA−XIIA線断面図、図12Bは図12Aの現像剤カートリッジを時計方向に回転させた状態を示す図である。
【図13】 図13は前記図10AのXIII−XIII線断面図である。
【図14】 図14は本実施例1の画像形成装置の制御部分のブロック線図である。
【図15】 図15は前図14のブロック線図の続きの部分を示す図である。
【図16】 図16は実施例1の新規カートリッジの検出方法およびカートリッジ有無検出方法の説明図で、図16Aは前記図3に示す待機位置から現像装置Gを時計方向に75°回転させて現像器GYを新規カートリッジ検出位置に回転させた状態を示す図、図16Bは前記図16Aの位置から更に時計方向に15°回転させて現像器有無検出位置に回転させた状態を示す図である。
【図17】 図17は前記実施例1の画像形成装置のカートリッジ交換時現像剤攪拌処理のフローチャートである。
【図18】 図18は前記図17のST6のサブルーチンのフローチャートである。
【図19】 図19は前記図17のST7のサブルーチンのフローチャートである。
【図20】 図20は前記図17のST8のサブルーチンのフローチャートである。
【図21】 図21は本発明の実施例3の新規カートリッジ現像剤攪拌処理を示すフローチャートで前記実施例1の図20に対応する図である。
【図22】 図22は同実施例3の現像剤カートリッジ作動期間積算処理のフローチャートである。
【符号の説明】
C4…色別新規カートリッジ装着判別手段、C5…新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段、F1,F2…固定フレーム、Ga…回転軸、GY,GM,GC,GK…現像器、K…現像剤カートリッジ、PR…像担持体、Q2…現像領域、R0…現像ロール、R1,R2…現像容器内攪拌部材、ROS…潜像形成装置、V…現像容器、1a,2a…現像器装着部、11…カートリッジ容器、22…カートリッジ容器内攪拌部材、31…現像容器側現像剤補給口、(Ga,1〜4)…現像器支持部材。
Claims (6)
- 次の要件(A01)〜(A07)を備えたことを特徴とする画像形成装置、
(A01)現像剤が補給される現像剤補給口を有する現像容器と、前記現像容器内の現像剤を攪拌する現像容器内攪拌部材と、潜像形成装置により画像情報に応じた静電潜像が書き込まれ且つ回転移動する像担持体表面に対向する現像領域に前記現像容器に収容された現像剤を搬送する現像ロールとを有し、前記潜像をトナー像に現像する現像器、
(A02)新しい現像剤を収容するカートリッジ容器とカートリッジ容器内の現像剤を攪拌するカートリッジ容器内攪拌部材とを有し、前記現像容器に着脱可能に装着されて前記現像剤補給口から前記現像容器内に新たな現像剤を補給する現像剤カートリッジ、
(A03)前記現像容器に新規な現像剤カートリッジである新規カートリッジが装着されたことを判別する新規カートリッジ装着判別手段、
(A04)前記新規カートリッジ装着判別手段により新規カートリッジが装着されたと判別されたとき新規カートリッジ内の現像剤の攪拌動作を実行する新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段、
(A05)異なる色の現像剤が収容された現像容器をそれぞれ有し、前記像担持体表面に順次形成される異なる色に対応した静電潜像を、その静電潜像に対応する色のトナー像に現像する複数の前記現像器、
(A06)固定フレームにより回転可能に支持された回転軸と前記回転軸の周囲に前記複数の現像器を装着する現像器装着部とを有し、前記現像器装着部に装着された前記複数の各現像器の各現像ロールが順次前記現像領域に移動停止する回転位置に回転および停止される現像器支持部材、
(A07)前記現像器支持部材の回転と停止とを繰り返すことにより前記攪拌動作を実行する前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段。 - 次の要件(A09)を備えたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置、
(A09)前記現像器支持部材の回転と停止とを繰り返すとともに、前記現像器支持部材の停止時に前記カートリッジ容器内攪拌部材を所定時間作動させることにより前記攪拌動作を実行する前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段。 - 次の要件(A010)を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置、
(A010)前記現像容器に前記新規カートリッジが装着されたことを前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段に知らせるために使用される新規カートリッジ装着情報入力キー。 - 次の要件(A011)を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか記載の画像形成装置、
(A011)前記複数の現像器装着部の各現像器に装着された現像剤カートリッジが新規カートリッジであるか否かを検出する新規カートリッジセンサ。 - 次の要件(A012)を備えたことを特徴とする請求項3または4記載の画像形成装置、
(A012)前記新規カートリッジ装着情報入力キーの入力の有無または前記新規カートリッジセンサの検出信号に応じて前記現像器に装着された現像剤カートリッジが新規カートリッジであるか否かを判別する前記新規カートリッジ装着判別手段。 - 次の要件(A013)を備えたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載の画像形成装置、
(A013)前記新規カートリッジ装着判別手段が新規カートリッジと判別した時の前回の現像剤カートリッジの攪拌動作を行ってからの経過時間が所定期間内である場合は、前記新規カートリッジとして検出した現像剤カートリッジの攪拌動作を実行しない前記新規カートリッジ装着時攪拌動作実行手段。
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