JP3671489B2 - トラバース装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、トラバース装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ガラス繊維のロービング回巻体は、紡糸工程においてブッシングノズルから引き出された多数のフィラメントを集束してストランドとし、このストランドを巻き取ってケーキと称する回巻体を形成して所定時間乾燥させた後、複数個のケーキからストランドを引き出して合糸したロービングストランドを巻取機で巻き取ることにより製造される。この場合、所定幅のロービング回巻体を形成するために、ロービングストランドはトラバース装置により所定幅にトラバースされながら巻き取られる。
【0003】
トラバース装置は、例えば図3に示すように、幅方向にスリット30が形成されたカムボックス31とカムボックス31内で回転駆動するカムロール32とで構成された綾振機構と、カムボックス31のスリット30を介して前記カムロール32のカム溝33と係合するトラバースガイド34と、トラバースガイド34の先端に固着され、ロービングストランドSの通過する導糸孔35が形成されたアイレット部材36とを備えており、カムロール32を回転させ、トラバースガイド34を往復移動させることにより、導糸孔35を通過するロービングストランドSをトラバースさせるものである。トラバースガイド34の先端に固着されたアイレット部材36には、図4(a)に示すような円形の導糸孔35、或いは図4(b)に示すようなU字形の導糸孔35が形成されており、このアイレット部材36をセットボルト等の緊締部材を用いて、或いは接着剤によりトラバースガイド34に固着してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のトラバース装置では、図4に示すように、アイレット部材36の導糸孔35を通過しながらトラバースされるロービングストランドSは、導糸孔35の周面において特にトラバース方向である左右両面部のみに交互に摺擦するために、かかる両面部の摩耗が著しく、その結果、図5(a)、図5(b)に示すように導糸孔35周面の左右両面部には偏摩耗による凹部37が形成される。斯様にしてアイレット部材36の導糸孔35に凹部37が形成されると、トラバースされるロービングストランドSが前記凹部37により毛羽立たされたり、或いはアイレット部材36の凹部37周囲に摩耗微粉が堆積し、ある程度の堆積物となった時にロービングストランドSと共に巻き取られて製品中に異物として混入するという問題が生じる。また、アイレット部材36自体も短期に交換する必要があり、その度に巻取作業を中断しなければならないため歩留り低下の原因ともなっている。特に、ロービングストランドSはストランドを複数本単位で合糸したものであるため、導糸孔35周面に対する摺擦による摩耗度合は大きく、また、既に乾燥されたストランドを合糸しているため、紡糸工程でのストランドに比べて毛羽が立ち易いことから、特に上記トラバース装置についての改善が望まれている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、繊維の摺擦による導糸孔の偏摩耗を防止し、アイレット部材の寿命を長期化し、良好な巻取り作業に寄与し得るトラバース装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題及び目的に鑑みてなされたもので、綾振機構と、該綾振機構に係合して幅方向に往復移動するトラバースガイドと、該トラバースガイドに取り付けられ、繊維の通過する導糸孔が形成されたアイレット部材とからなるトラバース装置において、前記アイレット部材の導糸孔と繊維とが摺擦しながらアイレット部材が強制回動することを特徴とするトラバース装置である。
【0007】
また、アイレット部材が強制回動することを特徴とする。
【0008】
また、円筒形のアイレット部材が、トラバースガイドの移動幅に亙って設けられたレール部材に外周面を当接した状態でベアリングを介してトラバースガイドに装着され、トラバースガイドの往復移動時の摺動により回動することを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明のトラバース装置によれば、繊維と摺擦する導糸孔が形成されたアイレット部材が強制回動するため、導糸孔の周面において同一部位だけに繊維が摺擦することなく適宜変化することにより、アイレット部材の導糸孔の偏摩耗を防止する。
【0010】
また、アイレット部材が強制回動することにより、導糸孔を通過する繊維は導糸孔の全周面に均一に摺擦し、アイレット部材の導糸孔の偏摩耗をより確実に防止できる。
【0011】
更に、より具体的には、円筒形のアイレット部材が、トラバースガイドの移動幅に亙って設けられたレール部材に外周面を当接した状態でベアリングを介してトラバースガイドに装着され、トラバースガイドの往復移動時の摺動により回動することにより、トラバースガイドの往復移動に伴い、アイレット部材が正逆方向に交互に回動して、アイレット部材の導糸孔の偏摩耗を防止することができる。
【0012】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明のトラバース装置を説明する。
【0013】
図1は本発明にかかるトラバース装置をロービング巻取機に適用した場合の縦断側面図、図2は本発明のトラバース装置の正面図である。
【0014】
10はトラバース装置、11はロービング巻取機により巻き取られるロービング回巻体、12はロービング巻取機の押さえローラ、13はロービング巻取機の方向転換ローラ、Sはガラス繊維からなるストランドを複数本単位で合糸したロービングストランドである。
【0015】
トラバース装置10は、巻取幅方向にスリット14が形成されたカムボックス15とカムボックス15内で回転駆動するカムロール16とカムボックス15のスリット14を介して前記カムロール16のカム溝17と係合するトラバースガイド18と、トラバースガイド18の先端に固着され、ロービングストランドSが通過する導糸孔19を備え、繊維と摺擦しながら強制回動するアイレット部材20とからなる。
【0016】
トラバースガイド18は、H型ガイド21によりカムボックス15のスリット14に係合してあると共に、トラバースガイド18の先端には、ロービングストランドSの導糸孔19が形成された円筒形のアイレット部材20が、その外周にボールベアリング22を介して装着してある。上記トラバースガイド18に対するボールベアリング22及びアイレット部材20の取付は、トラバースガイド18とボールベアリング22の外輪とをネジロックにより緊締固着し、アイレット部材20とボールベアリング22の内輪についても同様にネジロックにより緊締固着してある。本実施例において、アイレット部材20は真鍮にて構成されているが、例えばアルミナ等のセラミック材料を用いてもよく、また、トラバースガイド18とアイレット部材20及びボールベアリング22の取付は接着剤により固着してもよい。
【0017】
23は上記アイレット部材20の外周面に当接した状態でトラバースガイド18の移動幅に亙って設けられたレール部材であり、カムボックス15の壁面に取付ブラケット24を介して設置してある。レール部材23はトラバースガイド18の往復移動時に外周面が当接されたアイレット部材20を摺動させて回動させるためのものである。
【0018】
かかるトラバース装置の動作について説明する。
【0019】
ロービングストランドSは方向転換ローラ13により下方から方向転換され、トラバース装置10によりトラバースされながらロービング回巻体11として巻き取られる。カムボックス15内のカムロール16は回転駆動源(図示しない)により回転駆動することにより、カムロール16のカム溝17と係合するトラバースガイド18がスリット14に沿って巻取り幅方向に往復移動し、これによりアイレット部材20の導糸孔19を通過するロービングストランドSがトラバースされながら巻き取られる。ロービングストランドSはトラバースされることにより、アイレット部材20の導糸孔19周面の左右両面部に交互に摺擦するが、外周面がレール部材23に当接したアイレット部材22がトラバースガイド18の往復移動に伴い正逆方向に交互に回動するため、ロービングストランドSが導糸孔19の全周面に均一に摺擦して、導糸孔19の偏摩耗を防止する。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のトラバース装置は、トラバースガイドの往復移動時に回動するため、繊維が導糸孔の周面において同一部位だけに摺擦することがなく、導糸孔の偏摩耗を防止でき、アイレット部材の寿命を長期化し、良好な巻取り作業に寄与し得るという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるトラバース装置をロービング巻取機に適用した場合の縦断側面図である。
【図2】 本発明にかかるトラバース装置の部分断面平面図である。
【図3】 従来のトラバース装置の部分断面平面図である。
【図4】 (a)は従来のトラバース装置のアイレット部材の導糸孔を示す平面図、(b)は他の形状の導糸孔を示す平面図である。
【図5】 (a)は図4(a)の導糸孔が偏摩耗した場合を示す平面図、(b)は図4(b)の導糸孔が偏摩耗した場合を示す平面図である。
Claims (2)
- 綾振機構と、該綾振機構に係合して幅方向に往復移動するトラバースガイドと、該トラバースガイドに取り付けられ、繊維の通過する導糸孔が形成されたアイレット部材とからなるトラバース装置において、前記アイレット部材の導糸孔と繊維とが摺擦しながらアイレット部材が強制回動することを特徴とするトラバース装置。
- 円筒形のアイレット部材が、トラバースガイドの移動幅に亙って設けられたレール部材に外周面を当接した状態でベアリングを介してトラバースガイドに装着され、トラバースガイドの往復移動時の摺動により回動することを特徴とする請求項1記載のトラバース装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35031295A JP3671489B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | トラバース装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35031295A JP3671489B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | トラバース装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09169470A JPH09169470A (ja) | 1997-06-30 |
JP3671489B2 true JP3671489B2 (ja) | 2005-07-13 |
Family
ID=18409642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP35031295A Expired - Fee Related JP3671489B2 (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | トラバース装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3671489B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2850093B1 (fr) * | 2003-01-22 | 2005-12-30 | Saint Gobain Vetrotex | Bobinoir a courses decouplees pour fibres thermoplastiques |
-
1995
- 1995-12-21 JP JP35031295A patent/JP3671489B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09169470A (ja) | 1997-06-30 |
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