JP3671341B2 - ブーム装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基台に少なくとも起伏動自在に枢着されたブームと、このブームの先端部に配設された作業台と、ブーム先端部または作業台に配設された吊り上げ装置とを備えるブーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなブーム装置は、例えば、高所作業車のブーム装置として広く用いられている。高所作業車は走行自在に構成された車体上に、起伏動・旋回動・伸縮動などが自在に構成されたブームと、このブームの先端部に取り付けられた作業台とを備え、作業台に搭乗する作業者が作業台に配設されたブーム操作装置を操作することにより、ブームを車体に対して起伏動・旋回動・伸縮動等作動させて所望の高所に移動できるように構成されている。また、高所作業車には高所に柱上トランス等の重量物を吊り上げたり、高所から地上へ吊り下ろすなどの作業を容易に行うことができるように、作業台近傍にウィンチ装置を備えるものがある。
【0003】
このような高所作業車では、ブームを起伏動・旋回動・伸縮動等作動させて作業台を移動させたときに、車体に対する作業台の水平方向位置(作業半径という)に応じてブーム側から車体側に作用するブームモーメントが変化する。またブームモーメントは作業台に搭載する工具等の積載荷重やウィンチ装置で吊り上げる吊り上げ荷重の増減によっても変化する。このブームモーメントは車両を転倒させようとする作用を有するため転倒モーメントとも称されており、転倒モーメントが一定値以上に増加すると車体の安定性が悪化して危険となる。このため、高所作業車では作業台やウィンチ等の作業装置が取り付けられたブーム先端部の位置を検出するとともに、ブーム基端部側から車体上の基台側に作用するブームモーメントを検出し、当該ブーム先端位置におけるブームモーメントが予め設定された所定モーメントを超えたときに警報作動を行う転倒防止装置が備えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように作業台とウィンチとの両方を有する高所作業車の転倒防止装置では、ブーム基端部で検出されるブームモーメントはブーム先端部に作用する作業台積載荷重とウィンチ吊り上げ荷重との2つの荷重をあわせた総合的なモーメントとなる。このため、例えば作業台への積載荷重が許容される最大積載荷重を超えていても、ウィンチの吊り上げ荷重が小さい場合には、検出されるブームモーメントが予め設定された所定モーメントの範囲内となり、車体の転倒安全性は確保されるが作業台の強度上好ましくないという問題があった。
【0005】
また、逆にウィンチの吊り上げ荷重が許容される最大吊り上げ荷重を超えていても、作業台への積載荷重が小さい場合においても同様であり、車体の転倒安全性は保たれるがウィンチの強度上及び吊り上げ作業の安全確保の面で好ましくないという問題があった。ところが、従来ではこれらを分離して個々に表示し規制するブーム装置がなく、過負荷を防止する装置として完全であるとはいえないという課題があった。
【0006】
本発明は、上記のような課題に鑑みて成されたものであり、簡便な構成で作業台への積載荷重とウィンチの吊り上げ荷重とを分離して求めることができるブーム装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明に係る第1のブーム装置では、図1に示すように、基台Aに枢着されて基台に対して少なくとも起伏動自在に構成されたブームBと、このブームの先端部にブームの起伏角度によらず常に垂直に保持されて取り付けられた垂直ポストCと、この垂直ポストに取り付けられた作業台Dと、垂直ポストまたは作業台に取り付けられた吊り上げ装置Eとから構成される装置に用いられるもので、基台に対するブームの先端部の位置を検出するブーム位置検出手段と、基台に枢着された枢着軸廻りにブームB側から基台A側に作用するブームモーメント(M1)を検出する第1モーメント検出手段(例えば実施形態に於けるブーム負荷検出器31)と、吊り上げ装置によって吊り上げられた荷重(W3)を求める吊り上げ荷重計測手段と、上記ブーム位置検出手段によって検出されるブーム先端部の位置と第1モーメント検出手段によって検出されるブームモーメント(M1)と吊り上げ荷重計測手段によって求められる吊り上げ荷重(W3)とから作業台Dに積載された作業台積載荷重(W2)を算出する荷重演算手段(例えば実施形態に於けるコントローラ70)とを備えてブーム装置を構成する。
【0008】
図1に示すブーム装置において、ブームB、垂直ポストC、作業台D及び吊り上げ装置E等の重量は既知かつ変化せず、ブームBを起伏動・伸縮動等させた場合であってもブームモーメントM1の変化はブーム位置に対応して既知である。そこで、説明を簡明化してわかり易くするため、予めこれら既知の重量を差し引いてゼロと仮定し、可変荷重である作業台積載荷重W2と吊り上げ荷重W3のみについて考えると、ブーム基端部からブーム先端部に配設された垂直ポストまでの水平距離(作業半径)をRとしたときに、ブームモーメントM1は、
【0009】
【数1】
M1=(W2+W3)×R ・・・・・・・・・・(1)
【0010】
ここで、ブームモーメントM1は第1モーメント検出手段により検出され、また作業半径Rは、ブーム位置検出手段(例えば、実施形態において図5に示すブーム位置検出装置20)により検出されるブーム長さL及び起伏角度θから演算式R=Lcosθにより算出され、吊り上げ荷重W3は吊り上げ荷重計測手段によって求められる。そこで、荷重演算手段は(1)式を変形した次式に、これらの各検出値を代入することにより作業台積載荷重W2を求める。
【0011】
【数2】
W2=M1/Lcosθ−W3 ・・・・・・・・・・(2)
【0012】
従って、従来から用いられている転倒防止装置に加え、吊り上げ荷重計測手段と荷重演算手段とを設けることにより、簡便な構成で作業台積載荷重を求めることができるブーム装置を提供することができる。
【0013】
なお、上記(2)式で算出される作業台積載荷重W2は、作業半径Rに対して垂直ポストCと積載貨物との距離、及び垂直ポストCと吊り上げ貨物との距離がともに充分小さい場合(例えば、小型の作業台が垂直ポストCの直上に配設されている場合等)に一定の精度を有して算出される。しかしながら、これら2つの距離が作業半径Rに対して有意な大きさを有する場合や、垂直ポストCを旋回中心として旋回動(「首振り動」という)することによりその変化量が有意な変化を伴う場合等では、ブーム先端部において垂直ポストCに作用するそれぞれのモーメントを考慮して算出することが好ましい。
【0014】
そこで、本発明に係る第2のブーム装置では、図2に示すように、上記第1のブーム装置に加えて作業台D側から垂直ポストC側に作用する作業台モーメント(M2)と吊り上げ装置E側から垂直ポストC側に作用する吊り上げモーメント(M3)とを合わせた作業装置モーメント(M2+M3)のうち、ブームの軸線を含む起伏角度面と同一または平行な面内における作業装置モーメント成分(すなわち、ブームモーメントM1と同一または平行面のモーメント成分、M2’+M3’)を検出する第2モーメント検出手段(例えば実施形態に於ける作業装置負荷検出器32)を備えて装置を構成し、荷重演算手段は、ブーム位置検出手段によって検出されるブーム先端部の位置、第1モーメント検出手段によって検出されるブームモーメント(M1)、第2モーメント検出手段によって検出される作業装置モーメント成分(M2’+M3’)及び吊り上げ荷重計測手段によって求められる吊り上げ荷重(W3)から作業台に積載された作業台積載荷重を算出する。このとき、上記同様にモーメントの釣り合いを考えると、
【0015】
【数3】
Figure 0003671341
故に
W2=(M1−(M2’+M3’))/Lcosθ−W3・・・・・(4)
【0016】
(4)式におけるブームモーメントM1、ブーム長L、ブームの起伏角度θ、吊り上げ荷重W3は上述したように各検出手段によって検出される値であり、さらに、この装置において作業装置モーメント成分(M2’+M3’)も第2モーメント検出手段によって検出される値である。従って、荷重演算手段は上記各検出値を上記(4)式に代入することにより、作業台に積載された積載荷重W2を算出することができる。
【0017】
なお、垂直ポストCに対して作業台Dが首振り動したときや吊り上げ装置Eが首振り動したとき、作業台D上で積載貨物の位置が変化したときやウィンチアームの起伏角が変化することにより垂直ポストCと吊り上げ貨物との距離が変化したとき、などにおいてはブームBに作用するブームモーメントM1が変化する。しかしながら、このとき同時に垂直ポストCに作用する作業装置モーメント成分M2’+M3’もこれに伴って同時に変化し、その変化量は同一となる。
【0018】
例えば、作業台Dが旋回して垂直ポストCよりも遠方となったときには、垂直ポストCに作用する作業台モーメント成分M2’が増大し、これに伴ってその増分だけブームモーメントM1が増大する。逆に、作業台Dが旋回して垂直ポストCよりも基台側になったときには、垂直ポストCに作用する作業台モーメント成分M2’は減少し(負の値となり)、これに伴ってその減少分だけブームモーメントM1が減少する。この関係は吊り上げ装置についても同様である。
【0019】
このため、このような装置によれば作業台Cの首振り角度位置や作業台上における積載貨物の位置、ウィンチアームの首振り角度位置や起伏角度などがどの様に変化しようと上記(4)式により積載貨物の荷重W2を正確に算出することができる。従って、上述した第1のブーム装置に加え、第2モーメント検出手段を設けることにより、簡便な構成でありながら高精度に作業台積載荷重を求めることができるブーム装置を提供することができる。
【0020】
なお、第2モーメント検出手段は、作業台モーメントM2と吊り上げモーメントM3とを個別に検出して作業台位置等から作業台モーメント成分M2’と吊り上げモーメント成分M3’とを算出し、これらを加算することにより作業装置モーメント成分を求めるもの、作業台モーメント成分M2’と吊り上げモーメント成分M3’とを個別に検出して加算することにより作業装置モーメント成分を求めるもの、作業台モーメント成分M2’と吊り上げモーメント成分M3’の合成モーメントを直接検出して作業装置モーメント成分を求めるもの、いずれであっても良い。
【0021】
また、吊り上げ装置は、垂直ポストにおいてブームに対して旋回動自在に取り付けられたウィンチアームと、ウィンチアームの先端部に巻き掛けられたウィンチロープの巻き取り及び繰り出し作動が自在に構成されたウィンチ機構とを有して構成し、吊り上げ荷重計測手段は、垂直ポストに対するウィンチアームの先端部の位置を検出するアーム位置検出手段と、吊り上げ装置により荷が吊り上げられたときにウィンチアーム側から垂直ポスト側に作用する吊り上げモーメント(M3)を検出する第3モーメント検出手段(例えば実施形態に於けるアーム負荷検出器33)と、ウィンチ演算手段(例えば実施形態に於けるコントローラ70)とを有し、アーム位置検出手段によって検出されるウィンチアーム先端部の位置と第3モーメント検出手段によって検出される吊り上げモーメントとから、ウィンチ演算手段により吊り上げ荷重(W3)を算出して求めるように構成してもよい。
【0022】
吊り上げ装置による吊り上げ荷重W3は、例えばウィンチアーム先端部に配設されてウィンチロープが巻き掛けられるシーブ(滑車)の支持軸に作用する荷重やウィンチロープに作用する張力などを検出することにより直接的に変換して求めることができるが、ブームモーメント(M1)を求めると同様の手法により上記のように算出することも可能である。すなわち、アーム位置検出手段により検出されるウィンチアームの長さをL、ウィンチアームの起伏角度をθ、荷が吊り上げられたときに第3モーメント検出手段によって検出される吊り上げモーメントをM3としたときに、吊り上げ荷重W3は、
【0023】
【数5】
M3=W3×Lcosθ より、
W3=M3/Lcosθ ・・・・・・・・・・(5)
【0024】
従って、ブームモーメントM1を求めると同様の検出手段及び演算手段を設けることにより吊り上げ荷重W3を容易に求めることができるほか、ウィンチアームの首振り角度を検出することにより上述の吊り上げモーメント成分M3’を個別に求める装置を構成することができる。
【0025】
次に、本発明に係る第3のブーム装置では、図1に示したと同様に、基台Aに枢着されて基台に対して少なくとも起伏動自在に構成されたブームBと、このブームの先端部にブームの起伏角度によらず常に垂直に保持されて取り付けられた垂直ポストCと、この垂直ポストに取り付けられた作業台Dと、垂直ポストまたは作業台に取り付けられた吊り上げ装置Eとから構成される装置に用いられるもので、ブームBの先端部の位置を検出するブーム位置検出手段と、基台Aに枢着された枢着軸廻りにブームB側から基台A側に作用するブームモーメント(M1)を検出する第1モーメント検出手段と、作業台Dに積載された積載荷重(W2)を検出する積載荷重検出手段と、ブーム位置検出手段によって検出されるブーム先端部の位置と第1モーメント検出手段によって検出されるブームモーメント(M1)と積載荷重検出手段によって検出される積載荷重(W2)とから吊り上げ装置が吊り上げた荷重(W3)を算出する荷重演算手段(例えば実施形態に於けるコントローラ75)とを備えてブーム装置を構成する。
【0026】
上記のようなブーム装置においては、(1)式の説明で示したようにブームモーメントM1が、M1=(W2+W3)×Rで求められ、式中の作業半径Rはブーム長さをL、ブームの起伏角度をθとしたときに演算式R=Lcosθにより求められる。従って、吊り上げ装置が吊り上げた荷重W3は(1)式を変形して、
【0027】
【数6】
W3=M1/Lcosθ−W2 ・・・・・・・・・・(6)
【0028】
(6)式におけるブームモーメントM1は第1モーメント検出手段により検出され、ブーム長L及び起伏角度θはブーム位置検出手段(例えば、実施形態において図6に示すブーム位置検出装置20)により検出され、作業台積載荷重W2は積載荷重検出手段によって求められる。従って、荷重演算手段はこれらの各検出値を上記(6)式に代入することにより吊り上げ荷重W3を求めることができる。
【0029】
従って、従来から用いられている転倒防止装置に、積載荷重検出手段と荷重演算手段とを設けることにより、簡便な構成で吊り上げ荷重を求めることができるブーム装置を提供することができる。
【0030】
なお、上記のような第3のブーム装置では、前述した第1のブーム装置と同様に、作業半径Rに対して垂直ポストCと積載貨物との距離、及び垂直ポストCと吊り上げ貨物との距離がともに充分小さい場合等において一定の精度を有している。しかしながら、これらの距離が作業半径Rに対して有意な大きさを有する場合や、作業台等が首振り動することにより変化量が有意な変化を伴う場合などにおいては、垂直ポストCに作用するそれぞれのモーメントを考慮して算出することが好ましい。
【0031】
そこで、本発明に係る第4のブーム装置では、図2に示したと同様に、上記第3のブーム装置に加えて作業台Dから垂直ポストC側に作用する作業台モーメント(M2)と吊り上げ装置Eから垂直ポストC側に作用する吊り上げモーメント(M3)とを合わせた作業装置モーメント(M2+M3)のうち、ブームの軸線を含む起伏角度面と同一または平行な面内における作業装置モーメント成分(M2’+M3’)を検出する第2モーメント検出手段を備えて装置を構成し、荷重演算手段は、ブーム位置検出手段によって検出されるブーム先端部の位置、第1モーメント検出手段によって検出されるブームモーメント(M1)、第2モーメント検出手段によって検出される作業装置モーメント成分(M2’+M3’)及び積載荷重検出手段によって検出される作業台積載荷重(W2)から吊り上げ装置が吊り上げた貨物の荷重(W3)を算出する。このとき、モーメントの釣り合いは(3)式と同一であり、これを変形して、
【0032】
【数7】
W3=(M1−(M2’+M3’))/Lcosθ−W2・・・・・(7)
【0033】
ここに(7)式におけるブームモーメントM1、ブーム長L、ブームの起伏角度θ、作業台積載荷重W2、及び作業装置モーメント成分(M2’+M3’)はそれぞれの検出手段によって検出される値であり、荷重演算手段は上記各検出値を上記(7)式に代入することにより、吊り上げ装置が吊り上げた荷重W3を算出することができる。
【0034】
そして、このような装置によれば作業台Cの首振り角度位置や作業台上における積載貨物の位置、ウィンチアームの首振り角度位置や起伏角度などがどの様に変化しようと上記(7)式により吊り上げ荷重W3を正確に算出することができる。従って、上述した第3のブーム装置に加え、第2モーメント検出手段を設けることにより、簡便な構成でありながら高精度に吊り上げ荷重を求めることができるブーム装置を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以降、本発明の好ましい実施の形態について説明する。まず、図3には本発明に係るブーム装置を備える高所作業車を示しており、この高所作業車の構成から説明する。高所作業車1は車両前方に運転キャビン2を有し、走行可能に構成された車体3上に、旋回モータ11の作動により車体3に対して水平方向に旋回動自在に構成された旋回台4(解決手段における基台Aに相当する)が配設されており、この旋回台4の上端部には、起伏シリンダ12の伸縮作動により車体2に対して起伏動自在に構成されたブーム5が枢着されている。
【0036】
ブーム5は旋回台4の上端部にフートピン4aにより枢着された基端ブーム5a、中間ブーム5b及び先端ブーム5cとからなり、それぞれテレスコープ状に嵌挿されるとともに、ブーム5内部に配設された伸縮シリンダ13の作動により基端ブーム5aに対して伸縮動自在に構成されている。先端ブーム5cの先端部には、図4に示すように、起伏シリンダ12と同一の起伏角度面に配設されたレベリングシリンダ14の作動によりブーム5の起伏角度によらず常時垂直を維持する垂直ポスト6が配設され、さらに、この垂直ポストに配設された首振りモータの作動により垂直ポスト6を中心軸として旋回動(首振り動)自在に構成されたアーム7を介して作業台8が取り付けられている。
【0037】
作業台8にはブーム5の作動操作を行うためのブーム操作装置10が配設されており、作業台8に搭乗する作業者はブーム操作装置10の操作レバーを操作することによってブーム5を自由に旋回動、起伏動、伸縮動等させ、作業台8を任意の高所に移動させることができるように構成されている。垂直ポスト6には高所での重量物吊り上げ等を容易化するためウィンチ装置40(解決手段における吊り上げ装置Eに相当する)が配設されている。また、ブーム5を旋回動や伸長動等作動させたとき、あるいはウィンチ装置40により重量物を吊り上げたときに、高所作業車1に作用して車体3を転倒させようとする転倒モーメントに抗して車体3を安定支持させるため、車体3の前後左右にはアウトリガジャッキ17,17…が配設されている。
【0038】
高所作業車1には、ブーム装置の姿勢を検出するブーム位置検出装置(20)が取り付けられている。この装置は、車体3に取り付けられて車体3に対する旋回台4の旋回角度位置を検出する旋回角度検出器21、基端ブーム5aに取り付けられてブーム5の起伏角度を検出する起伏角度検出器22及び基端ブーム5aに対する先端ブーム5cの伸長量を検出する伸長量検出器23、垂直ポスト6に取り付けられてブーム先端部に対する作業台8の首振り角度位置を検出する首振り角度検出器24などから構成されている。そして、これら各検出器によって検出されるブームの旋回角度、起伏角度、伸長量、及び作業台の首振り角度から車体3に対する垂直ポスト6の存在位置を算出し、またブームに対する作業台8の首振り状態を検知する。
【0039】
起伏シリンダ12のチューブ側端部において起伏シリンダ12を旋回台4に揺動自在に接続する接続ピンには、この起伏シリンダ12の伸縮軸方向に作用する軸負荷を検出するブーム負荷検出器31が取り付けられている。この検出器31が検出する軸負荷は、旋回台4の上端部にフートピン4aにより揺動自在に枢着されたブーム5から、フートピン廻りに起伏シリンダ12に作用するブーム5の全モーメントであり、ブーム姿勢とブーム先端部に作用する荷重によって変化する変動値である。しかしまた逆に、ブーム5の起伏角度や伸長量、作業台8の首振り角度等がわかれば、作業台8やウィンチ装置40に荷重をかけていない無負荷状態での初期ブームモーメントはブーム姿勢に対応して幾何学的に算出することができる。そこで、逐次ブーム負荷検出器31で検出される全ブームモーメントから無負荷状態での初期ブームモーメントを差し引いた実効モーメントをブームモーメントM1と規定する。
【0040】
起伏シリンダ12と同一の起伏角度面において先端ブーム5cと垂直ポスト6との間に配設され、ブーム5の起伏角度によらず垂直ポスト6を常時水平に維持するレベリングシリンダ14(図4)の接続ピンについても、上記起伏シリンダにおけるブーム負荷検出器31と同様の構成を有する作業装置負荷検出器32が配設されている。この検出器32が検出する軸負荷は、垂直ポスト6が受ける作業装置モーメントのうち、垂直ポスト6の揺動軸廻りに作用するモーメント成分である。そして、このモーメント成分は、換言すれば、垂直ポスト6に取り付けられた作業台8から受ける作業台モーメントと、ウィンチ装置40から受ける吊り上げ装置モーメントとの2つの作用モーメントのうち、ブーム5の起伏角度面内に作用する合成モーメント成分である。
【0041】
いま、上記ブームモーメントM1と同様に作業台積載荷重及び吊り上げ荷重が作用していない無負荷状態での初期モーメントを差し引き、作業台8に積載された積載荷重W2に基づいて発生する作業台モーメント(実効モーメント)をM2、ウィンチ装置40が吊り上げた吊り上げ荷重W3に基づいて発生する吊り上げモーメント(実効モーメント)をM3とし、これらモーメントのうち起伏角度面内のモーメント成分をそれぞれM2’、M3’とすれば、作業装置負荷検出器32で検出されるモーメントは、それぞれのモーメント成分の合成値M2’+M3’である。
【0042】
ウィンチ装置40は、垂直ポスト6の上端部に垂直ポストに対して水平旋回自在に取り付けられた旋回ベース41、この旋回ベース41上に揺動自在に枢着されてアームシリンダ47の作用により起伏動自在に取り付けられたウィンチボディ42、ウィンチボディ42に対して伸縮動自在に配設されたウィンチアーム43、ウィンチアーム43の先端部に回転動自在に取り付けられたシーブ45、ウィンチボディ42に取り付けられシーブ45に巻き掛けられたウィンチロープ46を巻き上げまたは繰り出し自在に構成されたウィンチ機構44などから構成されている。
【0043】
また、ウィンチ装置40には垂直ポスト6に対するウィンチアーム43の先端位置(ウィンチ姿勢)を検出するアーム位置検出装置50が配設されている。この装置は旋回ベース41の首振り角度位置を検出する首振り角度検出器51、ウィンチアーム43の起伏角度を検出する起伏角度検出器52、ウィンチアーム43のウィンチボディ42に対する伸長量を検出する伸長量検出器53などから構成されている。そして、これら各検出器によって検出されるウィンチアームの首振り角度、起伏角度、伸長量から垂直ポスト6(ブーム5基端部)に対するウィンチアーム先端部の位置を算出して検知する。
【0044】
旋回ベース41とウィンチボディ42との間に配設されてウィンチアーム43を起伏作動させるアームシリンダ47の接続ピンには、前述したブーム負荷検出器31や作業装置負荷検出器32と同様のアーム負荷検出器33が配設されており、上記説明したと同様の方法により吊り上げ荷重W3によって垂直ポスト6に作用する吊り上げモーメントM3(アーム位置に応じた初期モーメントを差し引いた実効モーメント)を検出する。
【0045】
次に、以上のようにして構成される高所作業車1において、作業台積載荷重W2または吊り上げ荷重W3を求める荷重検出装置の構成について説明する。まず、図5には第1の好ましい荷重検出装置の構成実施例(解決手段における第2のブーム装置に該当する)を示しており、この装置はブーム各部に作用するモーメントと吊り上げ荷重W3を検出することにより、作業台8に積載された作業台積載荷重W2を算出して表示し、作業台積載荷重W2または吊り上げ荷重が許容荷重を超えたときに、必要な警報作動を行う荷重検出装置である。
【0046】
この荷重検出装置100は、図5に示すように、ブーム5の姿勢を検出するブーム位置検出装置20、ブーム5から旋回台4に作用するブームモーメントM1を検出するブーム負荷検出器31、作業台8及びウィンチ装置18から垂直ポスト6を介してブーム先端部に作用する作業装置モーメント成分M2’+M3’を検出する作動装置負荷検出器32、ウィンチ装置18から垂直ポスト6に作用する吊り上げモーメントM3を検出するアーム負荷検出器33、ウィンチアームの姿勢を検出するアーム位置検出装置50、これ等各検出値に基づいて吊り上げ荷重W3や作業台積載荷重W2等を算出するとともに、警報作動を行わせるコントローラ70、作業台積載荷重W2を表示する積載荷重表示器81、吊り上げ荷重W3を表示する吊り上げ荷重表示器82、及び警報表示を行う警報表示器85などから構成されている。
【0047】
コントローラ70には、アーム姿勢検出器50における起伏角度検出器52によって検出されるウィンチアーム起伏角度θ 、伸長量検出器53によって検出されるアーム伸長量L 、アーム負荷検出器33によって検出される吊り上げモーメントM3の各検出値が入力されており、コントローラ70はこれら検出値から、前述した(5)式に基づいてウィンチ装置18が吊り上げた吊り上げ荷重W3を算出する。
【0048】
また、コントローラ70には、ブーム負荷検出器31によって検出されるブームモーメントM1、作動装置負荷検出器32によって検出される作業装置モーメント成分M2’+M3’、ブーム位置検出装置20における伸長量検出器23によって検出されるブーム伸長量L 、ブーム位置検出装置20における起伏角度検出器22によって検出されるブーム起伏角度θ の各検出値が入力されており、コントローラ70は、これら検出値と上記算出された吊り上げ荷重W3とから、前述した(4)式に基づいて作業台積載荷重W2を算出する。
【0049】
そして、以上のようにして算出された作業台積載荷重W2と吊り上げ荷重W3とをそれぞれ積載荷重表示器81、吊り上げ荷重表示器82に表示する。また、これらの表示と同時に、算出された作業台積載荷重W2と予め設定記憶された許容積載荷重W2 MAX とを比較し、作業台積載荷重W2が許容積載荷重W2 MAX を超えていると判断されたときには、警報表示器85によりその旨をアラーム表示(ランプ、LED等の光学表示や音声表示)するとともに、例えばブーム5の作動を停止させる警報作動を行う。同様に、算出された吊り上げ荷重W3と予め設定記憶された許容吊り上げ荷重W3 MAX とを比較し、吊り上げ荷重W3が許容吊り上げ荷重W3 MAX を超えていると判断されたときには、警報表示器85によりその旨をアラーム表示するとともに、例えばウィンチ装置18の巻き上げ作動やブーム5の作動を停止させる警報作動を行う。
【0050】
従って、以上のように構成されたブーム装置によれば、従来から転倒防止装置として用いられているブーム位置検出装置20やブーム負荷検出器31等に、作業装置負荷検出器32、吊り上げ荷重検出装置(本実施例におけるアーム負荷検出器33及びアーム位置検出装置50)を加えることにより、作業台8の首振り角度位置や作業台上における積載物の配設位置(作業車の搭乗位置)、ウィンチ装置40の首振り角度位置などによらず高精度に作業台積載荷重W2を検出するブーム装置を提供することができる。そして、このようなブーム装置を用いることにより、従来では区別することができなかった作業台積載荷重W2と吊り上げ荷重W3とを分離して求めることができ、従って作業台8とウィンチ装置40のそれぞれについて個別に過負荷を防止することができる。
【0051】
なお、上記実施例では吊り上げ荷重W3を求める吊り上げ荷重検出手段として、アーム負荷検出器33とアーム位置検出装置50とを用い、吊り上げモーメントM3とウィンチアーム43のアーム姿勢とから(5)式に基づいて吊り上げ荷重W3を算出する方法を説明したが、本発明は係る手段に限定されるものではなく、吊り上げ荷重W3を求めることができる手段であればよい。例えば、前述したように、ウィンチ装置40におけるシーブ45の支持軸に作用する荷重やウィンチロープに作用する張力などを検出し、これを変換して求める荷重検出手段や、旋回ベース41作用する荷重や支持部材の撓みを検出し、これを変換して求める荷重検出手段であっても良い。
【0052】
次に、本発明に係るブーム装置における荷重検出装置の他の好ましい実施例について説明する。図6には第2の好ましい荷重検出装置の構成例(解決手段における第4のブーム装置に該当する)を示しており、この装置はブーム各部に作用するモーメントと作業台積載荷重W2を検出することにより、ウィンチ装置40が吊り上げた吊り上げ荷重W3を算出して表示し、作業台積載荷重W2または吊り上げ荷重W3が許容荷重を超えたときに、必要な警報作動を行う荷重検出装置である。
【0053】
この荷重検出装置110は、図6に示すように、ブーム5の姿勢を検出するブーム位置検出装置20、ブーム5から旋回台4に作用するブームモーメントM1を検出するブーム負荷検出器31、作業台8及びウィンチ装置18から垂直ポスト6を介してブーム先端部に作用する作業装置モーメント成分M2’+M3’を検出する作動装置負荷検出器32、作業台に積載された積載荷重W2を検出する積載荷重検出器35、これ等各検出値に基づいて吊り上げ荷重W3を算出するとともに警報作動を行わせるコントローラ75、積載荷重表示器81、吊り上げ荷重表示器82、及び警報表示器85などから構成されている。
【0054】
コントローラ75には、ブーム負荷検出器31によって検出されるブームモーメントM1、作動装置負荷検出器32によって検出される作業装置モーメント成分M2’+M3’、積載荷重検出器35によって検出される作業台積載荷重W2、ブーム位置検出装置20における伸長量検出器23によって検出されるブーム伸長量L 、ブーム位置検出装置20における起伏角度検出器22によって検出されるブーム起伏角度θ の各検出値が入力されており、コントローラ75は、これら検出値から、前述した(7)式に基づいて吊り上げ荷重W3を算出する。
【0055】
そして、以上のようにして検出された作業台積載荷重W2と算出された吊り上げ荷重W3とをそれぞれ積載荷重表示器81、吊り上げ荷重表示器82に表示する。また、これらの表示と同時に、算出された作業台積載荷重W2と予め設定記憶された許容積載荷重W2 MAX とを比較し、作業台積載荷重W2が許容積載荷重W2 MAX を超えていると判断されたときには、警報表示器85によりその旨をアラーム表示するとともに、例えばブーム5の作動を停止させる警報作動を行う。同様に、算出された吊り上げ荷重W3と予め設定記憶された許容吊り上げ荷重W3 MAX とを比較し、吊り上げ荷重W3が許容吊り上げ荷重W3 MAX を超えていると判断されたときには、警報表示器85によりその旨をアラーム表示するとともに、例えばウィンチ装置18の巻き上げ作動やブーム5の作動を停止させる警報作動を行う。
【0056】
従って、以上のように構成されたブーム装置によれば、従来から転倒防止装置として用いられているブーム位置検出装置20やブーム負荷検出器31等に、作業装置負荷検出器32、積載荷重検出器35を加えることにより、作業台8の首振り角度位置や作業台上における積載物の配設位置(作業車の搭乗位置)、ウィンチ装置40の首振り角度位置などによらず高精度に吊り上げ荷重W3を検出するブーム装置を提供することができる。そして、このようなブーム装置を用いることにより、従来では区別することができなかった作業台積載荷重W2と吊り上げ荷重W3とを分離して求めることができ、従って作業台8とウィンチ装置40のそれぞれについて個別に過負荷を防止することができる。
【0057】
なお、作業台8に積載された荷重を検出する積載荷重検出手段35は、作業台8に積載された荷重を検出可能な手段であれば良く、例えば作業台8の床面に配設されてこの床面に作用する重量を検出する荷重検出手段や、作業台8から首振りアーム7に作用する鉛直方向荷重を検出する荷重検出手段、首振りアーム7の撓みを検出して検出値を荷重に変換算出する荷重検出手段など、いずれの手段であっても良い。また、首振りアーム7の撓みを検出する場合には作業台8から垂直ポスト6に作用する作業台モーメント(M2)を個別に検出する装置を構成することも可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る第1のブーム装置は、基台に枢着されて少なくとも起伏動自在に構成されたブームの先端部に、常時垂直を維持して配設された垂直ポストを介して作業台が取り付けられるとともに、垂直ポストまたは作業台に吊り上げ装置を備えてなるブーム装置において、基台に対するブーム先端部の位置を検出するブーム位置検出手段と、基台の枢着軸廻りに作用するブームモーメントを検出する第1モーメント検出手段と、吊り上げられた荷重を求める吊り上げ荷重計測手段と、荷重演算手段とを備え、荷重演算手段はブーム先端部の位置とブームモーメントと吊り上げ荷重とから作業台に積載された作業台積載荷重を算出するようにブーム装置を構成する。従って、従来から用いられている転倒防止装置に加え、吊り上げ荷重計測手段と荷重演算手段とを設けることにより、簡便な構成で作業台積載荷重を求めることができ、これにより吊り上げ荷重と作業台積載荷重とを個別に規制することができるブーム装置を提供することができる。
【0059】
本発明に係る第2のブーム装置は、上記第1のブーム装置に加えて、作業台と吊り上げ装置から垂直ポストに作用する作業装置モーメントのうち、ブームの起伏角度面と同一または平行な面内における作業装置モーメント成分を検出する第2モーメント検出手段を備えて装置を構成し、荷重演算手段は、ブーム先端部の位置、ブームモーメント、第2モーメント検出手段によって検出される作業装置モーメント成分、及び吊り上げ荷重から、作業台に積載された作業台積載荷重を算出する。このような装置によれば作業台の首振り角度位置や作業台上における積載貨物の位置、ウィンチアームの首振り角度位置や起伏角度などがどの様に変化しても積載貨物の荷重W2を正確に算出することができる。従って、簡便な構成でありながら吊り上げ荷重と作業台積載荷重とを高精度に求め、個別に規制することができるブーム装置を提供することができる。
【0060】
なお、吊り上げ装置を垂直ポストに取り付けられたウィンチアームと、このアーム先端部に巻き掛けられたウィンチロープの巻き取り作動等を行うウィンチ機構とを有する構成とし、吊り上げ荷重計測手段は、ウィンチアーム先端部の位置と、荷が吊り上げられたときに垂直ポスト側に作用する吊り上げモーメントとから吊り上げ荷重を算出して求めるように構成してもよい。このような構成によれば、ブームモーメントを求めると同様の検出手段及び演算手段により吊り上げ荷重を容易に求めることができる。
【0061】
本発明に係る第3のブーム装置は、上記第1のブーム装置と同様のブームと垂直ポストと作業台と吊り上げ装置とを備えてなるブーム装置において、ブーム先端部の位置を検出するブーム位置検出手段と、基台の枢着軸廻りにブーム側から作用するブームモーメントを検出する第1モーメント検出手段と、作業台に積載された積載荷重を検出する積載荷重検出手段と、荷重演算手段とを備え、これら検出されるブーム先端部の位置とブームモーメントと積載荷重とから吊り上げ装置が吊り上げた吊り上げ荷重を算出するようにブーム装置を構成する。従って、従来から用いられている転倒防止装置に、積載荷重検出手段と荷重演算手段とを設けることにより、簡便な構成で吊り上げ荷重を求めることができ、これにより吊り上げ荷重と作業台積載荷重とを個別に規制することができるブーム装置を提供することができる。
【0062】
本発明に係る第4のブーム装置は、上記第3のブーム装置に加えて、作業台と吊り上げ装置とから垂直ポストに作用する作業装置モーメントのうち、ブームの軸線を含む起伏角度面と同一または平行な面内における作業装置モーメント成分を検出する第2モーメント検出手段を備えて装置を構成し、荷重演算手段は、ブーム先端部の位置、ブームモーメント、第2モーメント検出手段によって検出される作業装置モーメント成分、及び作業台積載荷重から、吊り上げ装置が吊り上げた貨物の荷重を算出する。このような装置によれば、作業台の首振り角度位置や作業台上における積載貨物の位置、ウィンチアームの首振り角度位置や起伏角度などによらず吊り上げ荷重を正確に算出することができる。従って、吊り上げ荷重と作業台積載荷重とを高精度に求め、個別に規制することができるブーム装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブーム装置の構成及び作用を説明するための説明図である。
【図2】本発明に係る他のブーム装置の構成及び作用を説明するための説明図である。
【図3】本発明のブーム装置を備える高所作業車の構成を説明する斜視図である。
【図4】上記高所作業車のブーム先端部を示す部分拡大図である。
【図5】本発明に係るブーム装置における荷重検出装置の第1の実施例を示すブロック図である。
【図6】本発明に係るブーム装置における荷重検出装置の第2の実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
A 基台
B ブーム
C 垂直ポスト
D 作業台
E 吊り上げ装置
4 旋回台(基台)
4a フートピン(枢着軸)
5 ブーム(5a 基端ブーム、5b 中間ブーム、5c 先端ブーム)
6 垂直ポスト
8 作業台
20 ブーム位置検出装置(ブーム位置検出手段)
31 ブーム負荷検出器(第1モーメント検出手段)
32 作業装置負荷検出器(第2モーメント検出手段)
33 アーム負荷検出器(第3モーメント検出手段)
35 積載荷重検出器(積載荷重検出手段)
40 ウィンチ装置(吊り上げ装置)
43 ウィンチアーム
44 ウィンチ機構
46 ウィンチロープ
50 アーム位置検出装置(アーム位置検出手段)
70 コントローラ(荷重演算手段、ウィンチ演算手段)
75 コントローラ(荷重演算手段)

Claims (5)

  1. 基台に枢着され、前記基台に対して少なくとも起伏動自在に構成されたブームと、
    前記ブームの先端部に前記ブームの起伏角度によらず常に垂直に保持されて取り付けられた垂直ポストと、
    前記垂直ポストに取り付けられた作業台と、
    前記垂直ポストまたは前記作業台に取り付けられた吊り上げ装置と、
    前記基台に対するブームの先端部の位置を検出するブーム位置検出手段と、
    前記基台に枢着された枢着軸廻りに前記ブーム側から前記基台側に作用するブームモーメントを検出する第1モーメント検出手段と、
    前記吊り上げ装置によって吊り上げられた荷重を求める吊り上げ荷重計測手段と、
    前記ブーム位置検出手段によって検出されるブーム先端部の位置と前記第1モーメント検出手段によって検出されるブームモーメントと前記吊り上げ荷重計測手段によって求められる吊り上げ荷重とから前記作業台に積載された作業台積載荷重を算出する荷重演算手段と
    を備えることを特徴とするブーム装置。
  2. 前記作業台と前記吊り上げ装置側から前記垂直ポスト側に作用する作業装置モーメントのうちの、前記ブームの軸線を含む起伏角度面と同一または平行な面内における作業装置モーメント成分を検出する第2モーメント検出手段を備え、
    前記荷重演算手段は、前記ブーム位置検出手段によって検出されるブーム先端部の位置、前記第1モーメント検出手段によって検出されるブームモーメント、前記第2モーメント検出手段によって検出される作業装置モーメント成分及び前記吊り上げ荷重計測手段によって求められる吊り上げ荷重から前記作業台に積載された作業台積載荷重を算出することを特徴とする請求項1に記載のブーム装置。
  3. 前記吊り上げ装置は、前記垂直ポストにおいて前記ブームに対して旋回動自在に取り付けられたウィンチアームと、前記ウィンチアームの先端部に巻き掛けられたウィンチロープの巻き取り及び繰り出し作動が自在に構成されたウィンチ機構とを有し、
    前記吊り上げ荷重計測手段は、前記垂直ポストに対する前記ウィンチアームの先端部の位置を検出するアーム位置検出手段と、前記吊り上げ装置により荷が吊り上げられたときに前記ウィンチアーム側から前記垂直ポスト側に作用する吊り上げモーメントを検出する第3モーメント検出手段と、ウィンチ演算手段とを有し、前記アーム位置検出手段によって検出されるウィンチアーム先端部の位置と前記第3モーメント検出手段によって検出される吊り上げモーメントとから、前記ウィンチ演算手段により前記吊り上げ荷重を算出して求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブーム装置。
  4. 基台に枢着され、前記基台に対して少なくとも起伏動自在に構成されたブームと、
    前記ブームの先端部に前記ブームの起伏角度によらず常に垂直に保持されて取り付けられた垂直ポストと、
    前記垂直ポストに取り付けられた作業台と、
    前記垂直ポストまたは前記作業台に配設された吊り上げ装置と、
    前記基台に対するブームの先端部の位置を検出するブーム位置検出手段と、
    前記基台に枢着された枢着軸廻りに前記ブーム側から前記基台側に作用するブームモーメントを検出する第1モーメント検出手段と、
    前記作業台に積載された積載荷重を検出する積載荷重検出手段と、
    前記ブーム位置検出手段によって検出されるブーム先端部の位置と前記第1モーメント検出手段によって検出されるブームモーメントと前記積載荷重検出手段によって検出される積載荷重とから前記吊り上げ装置が吊り上げた荷重を算出する荷重演算手段と
    を備えることを特徴とするブーム装置。
  5. 前記作業台と前記吊り上げ装置側から前記垂直ポスト側に作用する作業装置モーメントのうちの、前記ブームの軸線を含む起伏角度面内における作業装置モーメント成分を検出する第2モーメント検出手段を備え、
    前記荷重演算手段は、前記ブーム位置検出手段によって検出されるブーム先端部の位置、前記第1モーメント検出手段によって検出されるブームモーメント、前記第2モーメント検出手段によって検出される作業装置モーメント成分及び前記積載荷重計測手段によって求められる積載荷重から前記吊り上げ装置が吊り上げた荷重を算出することを特徴とする請求項4に記載のブーム装置。
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