JP3670678B2 - 染料混合物、1:2コバルト錯体ホルマザン染料とその用途 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、1:2コバルト錯体ホルマザン染料とアントラキノン染料又は1:2クロム若しくは1:2コバルト錯体アゾ染料との混合物に関し、これらの染料は、天然若しくは合成織物ポリアミド繊維材料の浸染又は捺染に特に適しており、特に非常に優れた堅牢性を有している。さらに、本発明は、新規な1:2コバルト錯体ホルマザン染料にも関する。
【0002】
本発明は、
式(1):
【化31】
(式中、Xは、置換又は非置換のC1 −C8 アルキル、フェニル、ナフチル、フリル若しくはチエニル、
R1 及びR2 は、互いに独立して、水素又は置換若しくは非置換のC1 −C8 アルキル、フェニル若しくはナフチル、
mは、1ないし4の数であり、
環I、II、III 及びIVは、さらに置換されていてもよい)で示されるホルマザン化合物の、1:2コバルト錯体染料の少なくとも1を、
式(2):
【化32】
(式中、Yは、水素又は置換若しくは非置換の、C1 −C8 アルキル、シクロヘキシル、フェニル若しくは1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、
Zは、置換又は非置換の、C1 −C8 アルキル、シクロヘキシル、フェニル若しくは1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、
そして式(2)のアントラキノン染料の環Vは、1又は2のヒドロキシル基によって、さらに置換されていてもよい)で示される、少なくとも1のアントラキノン染料、又は、
式(3)、(4)、(5)及び(6):
【化33】
(式中、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、互いに独立して、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ハロゲン、スルホ、ヒドロキシル、ニトロ、スルファモイルであるか、アルキル分が非置換又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシによって、さらに置換されていてもよいN−C1 −C4 アルキルスルファモイルである)で示される化合物よりなる群から選ばれた2の同一又は異なるアゾ化合物の、1:2クロム若しくは1:2コバルト錯体染料の少なくとも1、とを一緒に含む染料混合物に関する。
【0003】
式(1)の1:2コバルト錯体ホルマザン染料は、好適には対称性コバルト錯体染料である。
【0004】
式(1)のホルマザン化合物のフェニル、ナフチル、フリル又はチエニル基X及び環I、II、III 及びIVの置換基は、式:−SO2 N(R 1)R2 の基の他に、互いに独立して、例えばC1 −C4 アルキル(例えばメチル又はエチル);C1 −C4 アルコキシ(例えばメトキシ又はエトキシ);非置換又はハロゲン置換のC2 −C4 アルカノイルアミノ(例えばアセチルアミノ、プロピオニルアミノ又はα,β−ジブロモプロピオニルアミノ);ヒドロキシル;スルホ;ニトロ;カルボキシル;シアノ;アミノ;ハロゲン(例えばフッ素、塩素又は臭素);アルキル分が非置換又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されたC1 −C4 アルキルスルホニル;ビニルスルホニル;α−ハロゲノアクリロイルアミノ;式:−OR、−NHCOR’、−COOR”、−CONHR”’及びSO2 R””(式中、R、R’、R”、R”’及びR””は、互いに独立して、フェニル又はナフチルであり、R’は、加えてC1 −C4 アルキルであってもよい)の基;又はハロゲン、C1 −C4 アルキルアミノ、フェニルアミノ又はN−C1 −C4 アルキル−N−フェニルアミノでさらに置換されてもよいトリアジニルアミノである。上記のフェニル又はナフチル基は、上記のX及び環I、II、III 及びIVと同様に、特にC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ヒドロキシル、スルホ、ニトロ、カルボキシル、シアノ、ハロゲンであるか、アルキル分が非置換又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシでさらに置換されたC1 −C4 アルキルスルホニルで置換されていてもよい。
【0005】
式:−SO2 N(R1 )R2 の基の他に、式(1)のホルマザン化合物のX及び環I、II、III 及びIVの好適な置換基は、C1 −C 4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、C1 −C4 アルキルスルホニル、C1 −C4 ヒドロキシアルキルスルホニル、ハロゲン、スルホ、ヒドロキシル、カルボキシル及びニトロである。
【0006】
Xは、好適には、例えば上記のように置換されてもよいフェニルである。
【0007】
フェニル又はナフチル基のR1 及びR2 は、非置換又は置換されていてもよい。このような置換基の例としては、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、C1 −C4 アルキルスルホニル、ハロゲン、スルホ、ヒドロキシル、カルボキシル、ニトロ、スルファモイル、及びアルキル分が非置換又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシでさらに置換されるN−C1 −C4 アルキルスルファモイルが挙げられる。
【0008】
C1 −C8 アルキルのX、R1 及びR2 は、互いに独立して、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチル、並びに例えばヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシ又はハロゲンで置換されたそれらに対応する基である。上記のように置換されていてもよいC1 −C4 アルキルが、ここでは好ましい。
【0009】
R1 及びR2 は好適には、互いに独立して、水素、C1 −C8 アルキル又はフェニルであり、このアルキル及びフェニル基は、上記のように置換されていてもよい。
【0010】
R1 及びR2 は好適には、互いに独立して、水素、非置換又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されたC1 −C4 アルキルであるか、非置換又はC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、C1 −C4 アルキルスルホニル、C1 −C4 ヒドロキシアルキルスルホニル、ハロゲン、スルホ、ヒドロキシル、カルボキシル、ニトロ、スルファモイル、若しくはN−C1 −C4 アルキルスルファモイル(そのアルキル分が非置換又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシで置換されている)で置換されたフェニルである。特に、R1 及びR2 の基の1は、ここでは水素である。
【0011】
R1 及びR2 は、特に好適には、水素、非置換又はヒドロキシルで置換されたC1 −C4 アルキルであるか、非置換又はスルホ、カルボキシル若しくはスルファモイルで置換されたフェニルである。特に、R1 及びR2 の基の1は、ここでは水素である。R1 及びR2 は特に好適には、互いに独立して、水素又はC1 −C4 アルキル、特に水素又はメチルである。
【0012】
mは好適には、1又は2の数、特に2の数である。
【0013】
フェニル基Y及びZの置換基は、例えば:
C1 −C12アルキル;C1 −C4 アルコキシ;C2 −C4 アルカノイルアミノ;ヒドロキシル;スルホ;ニトロ;カルボキシル;シアノ;アミノ;ハロゲン、ベンゾイルアミノメチル;クロロアセチルアミノ;クロロアセチルアミノメチル;α−クロロアクリロイルアミノメチル;アクリロイルアミノメチル;又はフェニル基が上記のY及びZと同様に置換されていてもよいフェノキシ、フェニルカルボニルアミノ、フェニルスルホニルオキシ、フェニルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノメチル又はN−メチル−フェニルスルホニルアミノメチルである。さらに、Zの基は、架橋基によって結合されたアントラキノン染料であってもよい;これらの例は、以下の式(11)のアントラキノン染料である。
【0014】
C1 −C8 アルキル基Y及びZの置換基は、互いに独立して、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル又はオクチルであり、このアルキル基はフェニル基で置換されてもよく、このフェニル基は、さらに上記のフェニル基Y及びZと同様に置換されてもよい。この場合、フェニル基の好適な置換基は、C1 −C12アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ヒドロキシル、スルホ、ニトロ、カルボキシル、シアノ、アミノ、ハロゲン、ベンゾイルアミノメチル、クロロアセチルアミノ、クロロアセチルアミノメチル、α−クロロアクリロイルアミノメチル又はアクリロイルアミノメチルである。
【0015】
シクロヘキシル基Y及びZの置換基は、互いに独立して、非置換のシクロヘキシルの他に、例えばC1 −C4 アルキル、フェニル基が例えばC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、スルホ若しくはハロゲンでさらに置換されてもよいフェニルスルホニルアミノ若しくはベンジルで置換されたシクロヘキシルである。
【0016】
1,2,3,4−テトラヒドロナフチル基Y及びZの置換基は、互いに独立して、非置換の1,2,3,4−テトラヒドロナフチルの他に、例えばスルホで置換された基である。
【0017】
式(2)のアントラキノン染料が、環Vに1又は2のヒドロキシル基を有する場合、これらは、一般に、1−及び/又は2−位で結合する。
【0018】
式(2)のアントラキノン染料におけるスルホ基の総数は、1又は2である。
【0019】
C1 −C4 アルキル基R3 ないしR16は、互いに独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル又はtert−ブチル、特にメチルである。
【0020】
C1 −C4 アルコキシ基R3 ないしR16は、互いに独立して、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ又はter−ブトキシ、特にメトキシである。
【0021】
C2 −C4 アルカノイルアミノ基R3 ないしR16は、互いに独立して、例えばアセチルアミノ又はプロピオニルアミノ、特にアセチルアミノである。
【0022】
ハロゲン原子R3 ないしR16は、互いに独立して、例えばフッ素、塩素又は臭素、特に塩素である。
【0023】
式(1)のホルマザン化合物は、好適には、式(7):
【化34】
(式中、R1 、R2 及びmは、上記の意義及び好適性を有しており、
フェニル基は、置換基をさらには含まないか、又は環I、II、III 及びIVについての上記に定義したと同様にさらに置換されている)の化合物である。好適には、式(7)の化合物のフェニル基は、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、C1 −C4 アルキルスルホニル、C1 −C4 ヒドロキシアルキルスルホニル、ハロゲン、スルホ、ヒドロキシル、カルボキシル又はニトロでさらに置換されていてもよい。
【0024】
式(1)のホルマザン化合物は、特に好適には、式(8):
【化35】
(式中、R1 及びR1'は、互いに独立して、水素又はC1 −C4 アルキルであり、フェニル基は、置換基をさらには含まないか又は環I、II、III 及びIVについての上記に定義したと同様にさらに置換されている)の化合物である。好適には、式(8)の化合物のフェニル基は、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、C1 −C4 アルキルスルホニル、C1 −C4 ヒドロキシアルキルスルホニル、ハロゲン、スルホ、ヒドロキシル、カルボキシル又はニトロでさらに置換されていてもよい。式(8)の化合物のフェニル基は、好適には、置換基をさらには含まない。
【0025】
式(1)のホルマザン化合物は、特に好適には、式(8a):
【化36】
(式中、フェニル基は、置換基をさらには含まないか、又は上記の式(8)の化合物についての上記に定義したと同様にさらに置換されていてもよい)の化合物である。好適には、式(8a)の化合物のフェニル基はさらには置換基を含まない。
【0026】
式(2)の好適なアントラキノン染料は、式(9):
【化37】
[式中、Z1 は、非置換又はC1 −C12アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ハロゲン、ベンゾイルアミノメチル、クロロアセチルアミノ、クロロアセチルアミノメチル若しくはα−クロロアクリロイルアミノメチルで置換されたフェニル;そのフェニル基が置換基をさらには含まないか又は式(9)のフェニル基のZ1 と同様に置換されたフェニル−C1 −C8 アルキル;非置換又はC1 −C4 アルキル、フェニルスルホニルアミノ若しくはC1 −C4 アルキルフェニルスルホニルアミノで置換されたシクロヘキシル;1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、又は式:
【化38】
(式中、Wは、式:−O−、−NH−CO−、−OSO2 −、−NH−SO2 −、−CH2 −NH−SO2 −又は−CH2 −N(CH3 )−SO2 −の架橋基、R17は、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ又はハロゲンであり、
R18は、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、ハロゲン又はアクリロイルアミノメチルである)、
Y1 は、水素;C1 −C4 アルキル;非置換、又はC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ若しくはハロゲンで置換されたフェニル;そのフェニル環が非置換又はC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、ハロゲン若しくはベンゾイルアミノメチルで置換されたフェニル−C1 −C8 アルキル;非置換又はC1 −C4 アルキルで置換されたシクロヘキシル;又は1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである]で示されるアントラキノン染料、
又は式(10):
【化39】
(式中、Z2 は、非置換、又はC1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ若しくはハロゲンで置換されたフェニル;又は非置換、又はC1 −C4 アルキル若しくはベンジルで置換されたシクロヘキシルであり、
Y2 は、C1 −C4 アルキル又はZ2 と同義である)で示されるアントラキノン染料、
又は式(11):
【化40】
(式中、R19及びR20は、水素又はメチルである)のアントラキノン染料である。
【0027】
式(2)の特に好適なアントラキノン染料は、式(12)ないし(42):
【化41】
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】
【化46】
【化47】
【化48】
の染料である。
【0028】
1:2クロム若しくは1:2コバルト錯体アゾ染料は、特に、式(3)、(4)及び(5)の化合物よりなる群から選ばれた2の同一又は異なるアゾ化合物からなる1:2コバルト錯体染料、及び式(5)及び(6)の化合物よりなる群から選ばれた2の同一又は異なるアゾ化合物からなる1:2クロム錯体染料である。
【0029】
特に好適な1:2クロム若しくは1:2コバルト錯体アゾ染料は、式(43)ないし(50):
【化49】
【化50】
の染料である。
【0030】
1:2コバルト錯体ホルマザン染料の他に、式(9)、(10)、(11)及び(43)ないし(50)のうち少なくとも1の染料、特に式(12)ないし(50)うち少なくとも1の染料を含む染料混合物が、特に好ましい。この場合、式(50)の染料が、特に好ましい。ここにいう1:2コバルト錯体ホルマザン染料は、上記の意義及び好適性を有するものである。
【0031】
式(2)のアントラキノン染料並びにその1:2クロム及び1:2コバルト錯体アゾ染料は、公知であるか又は公知の化合物と同様にして作ることができる。かくして、式(2)のアントラキノン染料は、例えば英国特許第A-903,590 号、第A-945,806 号、第A-2,009,214 号及び米国特許第A-3,491,125 号各明細書に記載された方法に準じて製造される。1:2クロム及び1:2コバルト錯体アゾ染料は、例えば英国特許第A-716,753 号、第A-719,274 号、第A-745,641 号及び第A-851,861 号各明細書に記載された方法に準じて製造される。
【0032】
式(1)の1:2コバルト錯体ホルマザン染料の幾つかは、新規である。式(1)の1:2コバルト錯体ホルマザン染料は、新規な1:2コバルト錯体ホルマザン染料の製法と同様な方法に準じて製造される。
【0033】
本発明の染料混合物は、例えば個々の染料を混合することによって製造することができる。この混合方法は、例えば適切な粉砕機、例えばビーズ及びピン付き円盤状粉砕機(ミル)、及び混練機(ニーダ)又は混合機(ミキサー)で行なわれる。
【0034】
染料混合物は、さらに、例えば水性染料混合物を噴霧乾燥することによって製造される。
【0035】
染料混合物は、好適には、混合物の染料の全量に基づいて、5ないし95重量%、特に10ないし90重量%、好適には20ないし80重量%の1:2コバルト錯体ホルマザン染料を含む。
【0036】
スルホ基が存在する場合、個々の染料は、本発明の染料混合物中に、遊離のスルホン酸の形であるか、好適にはそれらの塩、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム塩、又は有機アミンの塩としての何れかで存在する。例えば、ナトリウム、リチウム、アンモニウム塩、又はトリエタノールアミンの塩である。負の電荷を有する金属錯体染料の対イオンは、例えば上記の塩の陽イオンである。
【0037】
染料混合物は、一般に、別の添加剤、例えば塩化ナトリウム又はデキストリンを含む。
【0038】
本発明はさらに、本発明の染料混合物を用いる水酸基又は窒素を含む繊維材料の浸染又は捺染法にも関する。
【0039】
繊維材料は、好適には、天然ポリアミド繊維材料、例えば絹又は特に羊毛、及び合成ポリアミド繊維材料、例えばポリアミド6又はポリアミド6.6であるか、羊毛−若しくはポリアミド−を含む混紡繊維である。合成ポリアミド繊維材料は特に重要である。
【0040】
上記の繊維材料は、多種多様な加工形態、例えば繊維、ヤーン、織物又はニット地、及び特に絨毯の形であってもよい。
【0041】
浸染又は捺染は、通常の浸染又は捺染装置で行なわれる。染液又は捺染糊料は、別の添加剤、例えば湿潤剤、消泡剤、均質剤又は織物の性質に影響する薬剤、例えば軟化剤、耐炎のための添加剤又は土壌−、水−及び油−反発剤、並びに硬水軟化剤及び天然若しくは合成増粘剤、例えばアルギナート類及びセルロースエーテル類を含んでいてもよい。
【0042】
本発明の染料混合物は、優れた万能の性質、特に摩擦、湿潤加工、湿潤摩擦、光及び強烈な光に対する優れた堅牢性を有する均質な染め物を提供する。本発明の染料混合物はさらに、優れた水溶性及び硬水に対する抵抗性を有し、別の染料との優れた親和性及び優れた配合性の特色がある。
【0043】
本発明はさらに、式(51):
【化51】
[式中、R21は、水素、ハロゲン、又は非置換若しくはヒドロキシル置換のC1 −C4 アルキルスルホニルであり、
a)A1 は、式(52)又は(53):
【化52】
の基であり、
B1 は、式(54):
【化53】
(式中、R22は、水素、又は非置換若しくはヒドロキシル置換のC1 −C4 アルキル、
R22' は、水素又はC1 −C4 アルキル、
R23及びR23' の各々は、互いに独立して、水素、C1 −C4 アルキル又はハロゲン、
R24は、アルキル分が非置換又はヒドロキシルで置換された、C1 −C4 アルカノイルアミノ若しくはN−C1 −C4 アルキルスルファモイル、
R25は、水素又はハロゲンであり、
R26は、水素、非置換又はヒドロキシル置換のC1 −C4 アルキルであるか、非置換又はスルホ、カルボキシル若しくはスルファモイルで置換されたフェニルである)で示されるの基である、又は
b)A1 は、式(55):
【化54】
の基であり、
B1 は、式(56):
【化55】
(式中、R27は、水素又はハロゲン、
R28は、水素又はスルファモイルであり、
R25及びR26は、独立して、上記と同義である)の基である]で示される化合物の対称性1:2コバルト錯体ホルマザン染料に関する。
【0044】
この場合、C1 −C4 アルキルは、一般にメチル、エチル、n−若しくはiso−プロピル、又はn−、iso−、sec−若しくはtert−ブチルであり、好適にはメチル又はエチルである。非置換又はヒドロキシル置換のC1 −C4 アルキルの例は、特にメチル、エチル又は2−ヒドロキシエチルである。ハロゲンは、一般に、例えばフッ素、臭素又は、特に塩素である。非置換又はヒドロキシル置換のC1 −C4 アルキルスルホニルの例は、メチルスルホニル、エチルスルホニル又は2−ヒドロキシエチルスルホニルである。C1 −C4 アルカノイルアミノの例は、アセチルアミノ又はプロピオニルアミノである。
【0045】
本発明の好適な実施態様は:
a)式(51a):
【化56】
(式中、R21は、水素、塩素又はフッ素、R22は、水素、メチル、エチル又は2−ヒドロキシエチル、R25は、水素又は塩素であり、R26は、水素、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、フェニル、2−若しくは3−カルボキシフェニル、2−若しくは3−スルファモイルフェニル、又は2−若しくは3−スルホフェニルである)の化合物の対称性1:2コバルト錯体ホルマザン染料。
【0046】
b)上記の式(51a)(式中、R21は、水素、塩素又はフッ素、R22は、水素、メチル又はエチル、R25は塩素であり、R26は、水素、メチル、エチル、2−カルボキシフェニル、2−スルファモイルフェニル又は2−スルホフェニルである)の化合物の対称性1:2コバルト錯体ホルマザン染料。
【0047】
c)式(51b):
【化57】
(式中、R21は、水素又は塩素、R22' は、水素、メチル又はエチル、R24’は、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル又はN−2−ヒドロキシエチルスルファモイル、R25は、水素又は塩素であり、R26は、水素、メチル又はエチルである)の化合物の対称性1:2コバルト錯体ホルマザン染料。
【0048】
d)上記の式(51b)(式中、R21は水素、R22' は水素、R24はアセチルアミノ又は、特にプロピオニルアミノ、R25は、水素又は塩素であり、R26は、水素、メチル又はエチルである)の化合物の対称性1:2コバルト錯体ホルマザン染料。
【0049】
e)式(51c):
【化58】
(式中、R21は、水素、メチルスルホニル、エチルスルホニル又は2−ヒドロキシエチルスルホニル、R25は、水素又は塩素、R26は、水素、メチル、エチル、2−スルホフェニル、2−カルボキシフェニル又は2−スルファモイルフェニル、R27は、水素又は塩素であり、R28は、水素又はスルファモイルである)の化合物の対称性1:2コバルト錯体ホルマザン染料。
【0050】
f)式(51d):
【化59】
(式中、M+ は、陽イオンである)の化合物の対称性1:2コバルト錯体ホルマザン染料に関する。
【0051】
陽イオンM+ は、例えばプロトン又は、好適には金属陽イオン、例えばNa+ 、K+ 又はLi+ のようなアルカリ金属陽イオン;M+ はまた、アンモニウム陽イオン又は有機アミンのアンモニウム塩、例えばモノ−、ジ−若しくはトリ−エタノールアミンの塩であってもよい。
【0052】
式(51)の化合物は、それ自体が公知の方法、例えば式(57):
【化60】
の化合物をジアゾ化し、その生成物を式(58):
【化61】
(上記の式中、各種のR21、A1 及びB1 は、式(51)の場合と同義である)のヒドラゾンにカップリングさせ、得られた金属を含まない化合物を、コバルト塩で金属化することによって製造される。
【0053】
式(57)のアミンのジアゾ化は、一般に、鉱酸の水溶液中、低温で亜硝酸を作用させて行なわれ、式(58)のカップリング成分へのカップリングは、アルカリ性pHの値、例えばpH≧9、特に10ないし12のpHで好都合に行なわれる。
【0054】
金属化反応は、例えばアルカリ性pH、例えば7.5ないし12、好適には8ないし12の値を有する水性溶媒中、40ないし100℃、特に40ないし60℃の温度で行なわれる。適切なコバルト塩は、例えば酢酸塩、硝酸塩、塩化物又は、特に硫酸塩である。
【0055】
式(58)の化合物への、式(57)のジアゾ化された化合物のカップリング、及び金属化反応は、連続的に又は同時に、例えばヒドラゾンの溶液に、ジアゾ化合物の懸濁液をコバルト塩と一緒に加えることによって行なわれる。
【0056】
式(57)及び(58)の化合物は、それ自体が公知であるか又は公知の化合物に準じて製造される。
【0057】
一般に、本発明の染料は、別の添加物、例えば塩化ナトリウム又はデキストリンを含む。
【0058】
本発明はさらに、本発明の染料を用いる水酸基又は窒素を含む繊維材料の浸染又は捺染法に関する。
【0059】
好適な繊維材料は、天然ポリアミド繊維材料、例えば絹又は、特に羊毛、及び合成ポリアミド繊維材料、例えばポリアミド6若しくはポリアミド6.6、又は羊毛又はポリアミドを含む混紡繊維の両者である。合成ポリアミド繊維は、特に重要である。
【0060】
上記の繊維材料は、多種多様な加工形態、例えば繊維、ヤーン、紡織織物又はニット地、そして特に絨毯の形であってもよい。
【0061】
浸染又は捺染は、通常の浸染又は捺染装置で行なわれる。染液又は捺染糊料は、別の添加剤、例えば湿潤剤、消泡剤、均質剤又は織物の性質に影響する薬剤、例えば軟化剤、耐炎のための添加剤又は土壌−、水−及び油−反発剤、並びに硬水軟化剤及び天然若しくは合成増粘剤、例えばアルギナート類及びセルロースエーテル類を含んでいてもよい。
【0062】
本発明の染料は、優れた万能の性質、特に摩擦、湿潤加工、湿潤摩擦、光及び強烈な光に対する優れた堅牢性を有する均質な染め物を提供する。本発明の染料はさらに、優れた水溶性及び硬水に対する抵抗性を有し、別の染料との優れた親和性及び優れた配合性の特色がある。
【0063】
【実施例】
以下の実施例において、部は重量部である。温度は摂氏度である。容量部に対する重量部は、立法センチメートルに対するグラムと同じ関係にある。
【0064】
実施例 1A
式(101)、(102)、(103)及び(104):
【化62】
の染料を含む染料混合物を製造するために、式(101)の染料55部、式(102)の染料13部、式(103)の染料14部及び式(104)の染料18部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Aと呼ぶ混合物100部を得た。
【0065】
実施例 1B
式(101)と(103)及び式(105):
【化63】
の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料22部、式(103)の染料47部及び式(105)の染料31部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Bと呼ぶ混合物100部を得た。
【0066】
実施例 1C
式(101)、(102)及び(103)の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料20部、式(102)の染料35部及び式(103)の染料45部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Cと呼ぶ混合物100部を得た。
【0067】
実施例 1D
式(101)と(105)及び式(106):
【化64】
の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料22部、式(105)の染料32部及び式(106)の染料46部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Dと呼ぶ混合物100部を得た。
【0068】
実施例 1E
式(101)、(102)及び(106)の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料21部、式(102)の染料36部及び式(106)の染料43部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Eと呼ぶ混合物100部を得た。
【0069】
実施例 1F
式(101)と(106)の染料及び式(107)及び(108):
【化65】
の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料40部、式(106)の染料7部、式(107)の染料40部及び式(108)の染料13部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Fと呼ぶ混合物100部を得た。
【0070】
実施例 1G
式(101)、(106)及び(107)の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料41部、式(106)の染料4部及び式(107)の染料55部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Gと呼ぶ混合物100部を得た。
【0071】
実施例 1H
式(101)の染料及び式(109):
【化66】
の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料45部及び式(109)の染料55部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Hと呼ぶ混合物100部を得た。
【0072】
実施例 1I
式(101)の染料及び式(110):
【化67】
の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料45部及び式(110)の染料55部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Iと呼ぶ混合物100部を得た。
【0073】
実施例 1J
式(101)の染料、式(111):
【化68】
の染料及び式(112):
【化69】
の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料22部、式(111)の染料31部及び式(112)の染料47部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Jと呼ぶ混合物100部を得た。
【0074】
実施例 1K
式(113):
【化70】
の染料及び式(114):
【化71】
の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(113)の染料30部及び式(114)の染料70部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Kと呼ぶ混合物100部を得た。
【0075】
実施例 1L
式(101)の染料及び式(115):
【化72】
の染料よりなる染料混合物を製造するために、式(101)の染料50部及び式(115)の染料50部を、ミキサーで均質に混合し、下記で染料混合物Lと呼ぶ混合物100部を得た。
【0076】
実施例 2
水200mlに4−スルファモイルアニリン86.1g を加え、pHを水酸化ナトリウム溶液で約11.5に調整し、溶液が得られるまで混合物を約50℃に加熱した。この溶液に4N亜硝酸ナトリウム溶液125mlを、速やかに加えた。温度が約35ないし40℃に下がった後、得られた溶液を、氷100g 及び31%ナフタレン−1−スルホン酸溶液400mlの冷混合液に、−5ないし0℃で加えた。反応混合液を0ないし2℃に約1時間保ち、適当な場合には、さらに小量の亜硝酸溶液を加え、最後に過剰の亜硝酸塩をスルファミン酸で分解した。
【0077】
上で得られた溶液のpHを、水酸化ナトリウム溶液で4.5ないし5に調整し、水100mlに溶解したピロ亜硫酸ナトリウム104.6g を、約30ないし45分に亘って、0ないし5℃で滴下した;この滴下の間、水酸化ナトリウム溶液を加えて、pHを6ないし6.5に維持した。次いで、反応混合物を約5℃で1時間、40ないし50℃でさらに2時間、最後に室温で一夜撹拌した。HClを加えた後(pH≦1)、圧縮空気により生成したSO2 を駆逐した。ヒドラジンを含む混合物を60ないし70℃に加熱し、約15分に亘ってベンズアルデヒド50mlを滴下した。次いで、反応混合物65ないし70℃で約2ないし2.5時間撹拌し、室温に冷却し、結晶として析出した式(116):
【化73】
の化合物を濾取した。水及び塩酸で洗った後、生成物を減圧で乾燥した。
【0078】
実施例 3
2−アミノ−4−N−メチルスルファモイルフェノール30.3g を水180mlに溶解し、そのpHをHClで酸性になるように低下させ、0ないし5℃の温度に冷却した。この温度で、4N亜硝酸ナトリウム溶液37.5mlを加え、アミノ化合物をジアゾ化した。
【0079】
スルファミン酸で過剰の亜硝酸塩を分解し、水酸化ナトリウム溶液でpHを3に上げた後、約350mlの水に溶解した実施例2で得られたヒドラゾン41.3g の溶液を、水酸化ナトリウム溶液によってpH12.3ないし12.5に調整しておき、この溶液にジアゾ化合物の懸濁液を、1.5時間に亘って小量づつ、40ないし45℃で加え、水酸化ナトリウム溶液を加えてpHを12.3ないし12.5に維持した。次いで、反応混合物を40ないし45℃で約30分間撹拌し、冷却後、塩酸を加えてpHを約9.5に下げ、式(117):
【化74】
の金属を含まない染料を濾取し、塩化ナトリウム溶液で洗浄した。
【0080】
実施例 4
実施例3で得られた粗製の染料を水600mlに均質に懸濁し、懸濁液を約60ないし70℃に加熱した。炭酸ナトリウム溶液を加えて、pHを約8.5ないし9.5に調整し、1モルのCoSO4 /酒石酸溶液70mlを、撹拌下、さらに炭酸ナトリウム溶液を加えpHを8.5ないし9に維持しながら、約30分間に亘って60ないし65℃で滴下した。色調は赤から青に変化し、1:2コバルト錯体が結晶として析出した。水酸化ナトリウムを加えて、pHを11ないし11.5に調整し、撹拌を約30分間続け、塩酸を加えてpHを約9.5に下げて、式(118):
【化75】
の化合物を濾取し、結晶を塩化ナトリウム溶液で洗浄した。
【0081】
実施例 5ないし34
実施例2ないし4の方法に準じて、一般式:
【化76】
の化合物の対称性1:2コバルト錯体を合成した。その各種誘導体を第1表に示す。
【0082】
【表1】
【表2】
【0083】
実施例 35ないし38
実施例2ないし4の方法に準じて、一般式:
【化77】
の化合物の対称性1:2コバルト錯体を合成した。置換基C及びDの異なる誘導体を第2表に示す。
【0084】
【表3】
【0085】
実施例 39ないし42
実施例2ないし4の方法に準じて、一般式:
【化78】
の化合物の対称性1:2コバルト錯体を合成した。置換基C及びDの異なる誘導体を以下の表に示す。
【0086】
【表3】
【0087】
染色例 1
ポリアミド6.6織物10部を、繊維重量に基づいて、実施例1Aの染料混合物Aの0.27%を含み、酢酸及び酢酸ナトリウムでpH6に調整した水溶液200部で染色した。45分に亘って、染浴を98℃まで加熱し、60分間96℃ないし98℃に維持し、次いで、15分に亘って70℃に冷却した。その後、染色された織物を取出し、常法により、濯ぎ、乾燥した。灰色に染色された織物を得た。
【0088】
染色例 2ないし7
染料混合物Aの代わりに、以下の第4表の2列の欄に記載した染料混合物を用い、染色例1に記載した方法により、3列の欄に記載した色調に染色されたポリアミド6.6織物を得た。
【0089】
【表5】
【0090】
各々の場合に、式(101)の染料の代わりに、同量の式(117):
【化79】
の染料を含む相当する染料混合物を用い、染色例1ないし7に記載した方法により、個々の実施例に記載した色調に染色されたポリアミド6.6織物を得た。
【0091】
染色例 8
ポリアミド6.6織物10部を、繊維重量に基づいて、実施例1Fの染料混合物Fの1.5%を含み、リン酸緩衝液(NaH2 PO4 /Na2 HPO4 )でpH6に調整した水性染液200部で染色した。45分に亘って、染浴を98℃まで加熱し、この温度に60分間保った。その後、染色された織物を取出し、常法により、濯ぎ、乾燥した。青色に染色された織物を得た。
【0092】
染色例 9ないし12
染料混合物Fの代わりに、以下の第5表の2列の欄に記載した染料混合物を用い、染色例8の方法により、3列の欄に記載の色調で染色されたポリアミド6.6織物を得た。
【0093】
【表6】
【0094】
各々の場合に、式(101)の染料の代わりに、同量の式(117)の染料を含む相当する染料混合物を用い、染色例8ないし12に記載した方法により、個々の実施例に記載した色調に染色されたポリアミド6.6織物を得た。
【0095】
染色例 13
ポリアミド6.6繊維材料(Helanca トリコット)10部を、酢酸アンモニウム2g/l 及び、繊維重量に基づいて、実施例4の式(118)の青色染料0.5%を含み、酢酸でpH5に調整した水性染液500部で染色した。
【0096】
98℃における染色時間は、30ないし90分とした。次いで、染色されたポリアミド繊維材料を取出し、常法により、濯ぎ、乾燥した。完全に青色の色調に一様に染色され、材料に関連した縞の無い織物を得た。
【0097】
染色例 14
ポリアミド6.6ヤーン10部を、酢酸アンモニウム1.5g/l 及び、繊維重量に基づいて、実施例4の式(118)の染料0.5%を含み、酢酸でpH5.5に調整した水性染液400部で染色した。30分に亘って、染浴を98℃まで加熱し、60分間96℃ないし98℃に保った。その後、染色された織物を取出し、常法により、濯ぎ、乾燥した。青の色調に染色されたヤーンを得た。
【0098】
尚、第6表に、各染料例の最大吸収波長の値を示した。
【0099】
【表7】
【表4】
Claims (5)
- 式(51a):
R21は、水素、塩素又はフッ素であり、
R22は、水素、メチル、エチル又は2−ヒドロキシエチルであり、
R25は、水素又は塩素であり、
R26は、水素、メチル、エチル、2−ヒドロキシエチル、フェニル、2−若しくは3−カルボキシフェニル、2−若しくは3−スルファモイルフェニル又は2−若しくは3−スルホフェニルである)
で示されるホルマザン化合物の、1:2コバルト錯体染料の少なくとも1種を、
式(2)及び式(11):
Zは、非置換であるか、あるいはC1 −C12アルキル;C1 −C4 アルコキシ;C2 −C4 アルカノイルアミノ;ヒドロキシル;スルホ;ニトロ;カルボキシル;シアノ;アミノ;ハロゲン;ベンゾイルアミノメチル;クロロアセチルアミノ;クロロアセチルアミノメチル;α−クロロアクリロイルアミノメチル;アクリロイルアミノメチル;又はフェニル基が非置換若しくはC1 −C12アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ヒドロキシル、スルホ、ニトロ、カルボキシル、シアノ、アミノ、ハロゲン、ベンゾイルアミノメチル、クロロアセチルアミノ、クロロアセチルアミノメチル、α−クロロアクリロイルアミノメチル若しくはアクリロイルアミノメチルにより置換されている、フェノキシ、フェニルカルボニルアミノ、フェニルスルホニルオキシ、フェニルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノメチル又はN−メチル−フェニルスルホニルアミノメチル、により置換されている、フェニル基であるか;あるいは
Zは、非置換であるか、又はフェニル基(ここで、フェニル基は、さらなる置換基を有さないか、又は上記のフェニル基Zと同様にさらに置換されている)により置換されている、C1−C8アルキル基あるか;あるいは
Zは、非置換であるか、又はC1−C4アルキル、フェニルスルファモイル若しくはベンジル(ここで、フェニル基は、さらなる置換基を有さないか、又はC1−C4アルキル、C1−C4アルコキシ、C2−C4アルカノイルアミノ、スルホ若しくはハロゲンによりさらに置換されている)により置換されている、シクロヘキシルであるか;あるいは、
Zは、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、
Yは、水素又は上記Zと同義であり、そして
式(2)のアントラキノン染料の環Vは、非置換であるか、又は1個若しくは2個のヒドロキシル基によって、さらに置換されており、
R19及びR20は、水素又はメチルである)で示される化合物よりなる群から選ばれたアントラキノン染料の少なくとも1種、又は
式(3)、(4)、(5)及び(6):
R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R9 、R10、R11、R12、R13、R14、R15及びR16は、互いに独立して、水素、C1 −C4 アルキル、C1 −C4 アルコキシ、C2 −C4 アルカノイルアミノ、ハロゲン、スルホ、ヒドロキシル、ニトロ、スルファモイルであるか、アルキル部分が非置換又はヒドロキシル若しくはC1 −C4 アルコキシによって、さらに置換されていてもよいN−C1−C4 アルキルスルファモイルである)
で示される化合物よりなる群から選ばれた2個の同一又は異なるアゾ化合物の、1:2クロム若しくは1:2コバルト錯体染料の少なくとも1種、を一緒に含む染料混合物であり、
染料混合物が、式(51a)で示されるホルマザン化合物の、1:2コバルト錯体染料5〜95重量%を含む、染料混合物。 - 請求項2に記載の対称性1:2コバルト錯体ホルマザンを用いることを含む、水酸基を含有し、又は窒素を含有する繊維材料の浸染又は捺染法。
- 請求項1に記載の染料混合物を用いることを含む、染料混合物による水酸基を含有し、又は窒素を含有する繊維材料の浸染又は捺染法。
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