JP3670490B2 - 楽音波形データ記憶装置、楽音波形データ記憶方法、楽音波形データ再生装置及び楽音波形データ再生方法 - Google Patents

楽音波形データ記憶装置、楽音波形データ記憶方法、楽音波形データ再生装置及び楽音波形データ再生方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、楽音波形データ記憶装置及び楽音波形データ再生装置に関する。特に楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換して記憶したり、これを再生する装置及び方法に関する。また特にステレオ音響の各楽音波形データのポイントの大きさを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換して記憶したり、これを再生する装置及び方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来の楽音波形データを記憶する装置ではサンプリング回路が用いられ、入力された楽音波形データがサンプリングされ、サンプリングされた各ポイントの大きさがアナログ−デジタル変換され順次波形記憶回路に書き込まれる。
【0003】
また従来の楽音波形データを再生する装置ではこの記憶された楽音波形データが音高に応じた速度で読み出され、デジタル−アナログ変換されて、平滑化回路をへて楽音として再生出力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような楽音波形データ記憶装置及び再生装置では、楽音波形データの各サンプルポイントの大きさがそのまま記憶されているので、記憶容量が膨大となり、メモリ容量が非常に大きくなっていた。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、楽音波形データを圧縮して記憶し、楽音波形データの記憶容量を少なくすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換させ、この変換された座標値を記憶するようにした。またこの変換記憶された楽音波形データを読み出して元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元の楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとして出力するようにした。これにより、楽音波形データを圧縮して記憶することができるし、圧縮記憶した楽音波形データを元の楽音波形データに再生することができる。
【0007】
また、ステレオ音像を構成する複数の楽音波形データにつき、各々の楽音波形データの各ポイントの大きさを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換し、この変換された座標値を記憶するようにした。またこの変換記憶された楽音波形データを読み出して元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元のステレオ音像を構成する複数の楽音波形データの各ポイントの大きさとして出力するようにした。これにより、楽音波形データを圧縮して記憶することができるし、圧縮記憶した楽音波形データを元の楽音波形データに再生することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
1.全体回路
図1は楽音波形データ圧縮記憶装置及び楽音波形データ伸長再生装置を有する楽音生成制御装置または電子楽器の全体回路を示す。演奏情報発生部1からは演奏情報(楽音発生情報)が発生される。この演奏情報(楽音発生情報)は、楽音を発生させるための情報である。この演奏情報発生部1は、マニュアル操作によって演奏される発音指示装置、自動演奏装置、種々のスイッチまたはインターフェイスである。
【0009】
上記演奏情報(楽音発生情報)は、音楽的ファクタ(因子)情報であり、音高(音域)情報(音高決定因子)、発音時間情報、演奏分野情報などである。発音時間情報は楽音の発音開始からの経過時間を示す。演奏分野情報は、演奏パート情報、楽音パート情報、楽器パート情報等を示し、例えばメロディ、伴奏、コード、ベース、リズム等、または上鍵盤、下鍵盤及び足鍵盤等に対応している。
【0010】
上記音高情報はキーナンバデータKNとして取り込まれる。このキーナンバデータKNはオクターブデータ(音域データ)と音名データとからなる。演奏分野情報は、パートナンバデータPNとして取り込まれ、このパートナンバデータPNは各演奏エリアを識別するデータであって、発音操作された楽音がどの演奏エリアからのものかによって設定される。
【0011】
発音指示装置は、キーボード楽器、弦楽器、吹奏楽器、打楽器、コンピュータのキーボード等である。自動演奏装置は、記憶された演奏情報を自動的に再生するものである。インターフェイスは、MIDI(ミュージカルインスツルメントデジタルインターフェイス)等、接続された装置からの演奏情報を受け取ったり、送り出したりする装置である。
【0012】
さらに、この演奏情報発生部1には各種スイッチが設けられ、この各種スイッチは音色タブレット、エフェクトスイッチ、リズムスイッチ、ペダル、ホイール、レバー、ダイヤル、ハンドル、タッチスイッチ等であって楽器用のものである。この各種スイッチより、楽音制御情報が発生され、この楽音制御情報は発生された楽音を制御する情報であって音楽的ファクタ(因子)情報であり、音色情報(音色決定因子)、タッチ情報(発音指示操作の速さ/強さ)、発音数情報、共鳴度情報、エフェクト情報、リズム情報、音像(ステレオ)情報、クオンタイズ情報、変調情報、テンポ情報、音量情報、エンベロープ情報等である。
【0013】
これら音楽的ファクタ情報も上記演奏情報(楽音情報)に合体され、上記各種スイッチより入力されるほか、上記自動演奏情報に合体されたり、上記インターフェイスで送受される演奏情報に合体される。なお、上記タッチスイッチは上記発音指示装置の1つ1つに対応して設けられており、タッチの速さと強さを示すイニシャルタッチデータとアフタタッチデータとが発生される。
【0014】
上記音色情報は、鍵盤楽器(ピアノ等)、管楽器(フルート等)、弦楽器(バイオリン等)、打楽器(ドラム等)の楽器(発音媒体/発音手段)の種類等に対応しており、トーンナンバデータとして取り込まれる。上記エンベロープ情報は、エンベロープタイム、エンベロープレベル、エンベロープスピード、エンベロープフェーズなどである。
【0015】
このような音楽的ファクタ情報は、コントローラ2へ送られ、後述の各種信号、データ、パラメータの切り換えが行われ、楽音の内容が決定される。上記演奏情報(楽音発生情報)及び楽音制御情報はコントローラ2で処理され、各種データが音響出力部5へ送られ、楽音信号が発生される。コントローラ2はCPU、ROM及びRAMなどからなっている。
【0016】
プログラム/データ記憶部3(内部記憶媒体/手段)はROMまたは書き込み可能なRAM、フラッシュメモリまたはEEPROM等の記憶装置からなり、光ディスクまたは磁気ディスク等の情報記憶部4(外部記憶媒体/手段)に記憶されるコンピュータのプログラムが書き写され記憶される(インストール/転送される)。またプログラム/データ記憶部3には外部の電子楽器またはコンピュータから上記MIDI装置または送受信装置を介して送信されるプログラムも記憶される(インストール/転送される)。このプログラムの記憶媒体は通信媒体も含む。
【0017】
このインストール(転送/複写)は、情報記憶部3が本楽音生成装置にセットされたとき、または本楽音生成装置の電源が投入されたとき自動的に実行され、または操作者による操作によってインストールされる。上記プログラムは、コントローラ2が各種処理を行うための後述するフローチャートに応じたプログラムである。
【0018】
なお、本装置に予め別のオペレーティングシステム、システムプログラム(OS)、その他のプログラムが記憶され、上記プログラムはこれらのOS、その他のプログラムとともに実行されてもよい。このプログラムは本装置(コンピュータ本体)にインストールされ実行されたときに、別のプログラムとともにまたは単独で請求項(クレーム)に記載された処理・機能を実行させることができればよい。
【0019】
また、このプログラムの一部又は全部が本装置以外の1つ以上の別装置に記憶されて実行され、本装置と別装置との間には通信手段を介して、これから処理するデータ/既に処理されたデータ/プログラムが送受され、本装置及び別装置の全体として、本発明が実行されてもよい。
【0020】
このプログラム/データ記憶部3には、上述した音楽的ファクタ情報、上述した各種データ及びその他の各種データも記憶される。この各種データには時分割処理に必要なデータや時分割チャンネルへの割当のためデータ等も含まれる。
【0021】
音響出力部5では、アサインメントメモリ40に書き込まれた各データに応じた楽音信号が並行して発生され発音出力される。この音響出力部5は時分割処理によって複数の楽音信号が同時に生成されポリフォニックに発音される。この音響出力部5では、共鳴付加、残響付加及び音像形成(ステレオ制御)が行われる。
【0022】
タイミング発生部6からは、楽音生成制御装置又は電子楽器の全回路の同期を取るためのタイミングコントロール信号が各回路に出力される。このタイミングコントロール信号は、各周期のクロック信号のほか、これらのクロック信号を論理積または論理和した信号、時分割処理のチャンネル分割時間の周期を持つ信号、チャンネルナンバデータCHNo、タイムカウントデータTIなどを含む。このタイムカウントデータTIは、絶対時間つまり時間の経過を示し、このタイムカウントデータTIのオーバフローリセットから次のオーバフローリセットまでの周期は、各楽音のうち最も長い発音時間より長く、場合によって数倍に設定される。
【0023】
楽音波形入力部7からは外部から楽音波形データが入力され、この楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値が合成かつ圧縮されて変換される。この変換された座標値は順番に上記プログラム/データ記憶部3に書き込まれて記憶される。
【0024】
またこの楽音波形入力部7からは外部からステレオ音像を構成する複数の楽音波形データが入力され、各々の楽音波形データの各ポイントの大きさを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値が合成かつ圧縮されて変換される。この変換された座標値は順番に上記プログラム/データ記憶部3に書き込まれて記憶される。
【0025】
楽音波形再生部8によって、上記プログラム/データ記憶部3に書き込まれて記憶された楽音波形データが読み出され、この読み出された楽音波形データが元の回転前の座標軸上の値に逆変換され、この値が元の楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとして分離かつ伸長されて再生出力される。この再生出力された楽音波形データは上記音響出力部5へ順次送られて発音出力される。
【0026】
またこの楽音波形再生部8によって、上記プログラム/データ記憶部3に書き込まれて記憶された楽音波形データが読み出され、この読み出された楽音波形データが元の回転前の座標軸上の値に逆変換され、この値が元のステレオ音像を構成する複数の楽音波形データの各ポイントの大きさとして分離かつ伸長されて再生出力される。この再生出力された楽音波形データは上記音響出力部5へ順次送られて発音出力される。
【0027】
2.楽音波形入力部7(周期的音響の合成圧縮)
図2は上記周期的音響の合成圧縮を行う楽音波形入力部7を示す。マイク10から入力された音響信号はアンプ11で増幅されサンプリング/ホールド回路12でサンプリングされ、A−D変換器13でアナログ−デジタル変換される。このサンプリング/デジタル変換された音響データX2はインバータ群17でプラス/マイナス反転され、またはそのままセレクタ18を介して加算器16へ送られる。
【0028】
またこのサンプリング/デジタル変換された音響データX1は一波長ディレイ回路15で一波長分遅延され、上記加算器16で、上記一波長先の音響データX2が加算または減算され、乗算器19で数値(1/SQR2)が乗算され、セレクタ20を介してラッチ21またはラッチ22にストアされる。この(1/SQR2)の「SQR2」は「2」の平方根(ルート)を表す。
【0029】
上記ラッチ21には上記一波長先の音響データX2が加算された場合の楽音波形データY1=(1/SQR2)×(X1+X2)がストアされ、ラッチ22には上記一波長先の音響データX2が減算された場合の楽音波形データY2=(1/SQR2)×(X1−X2)がストアされる。
【0030】
これらラッチ21及びラッチ22からの楽音波形データY1=(1/SQR2)×(X1+X2)及びY2=(1/SQR2)×(X1−X2)は楽音波形メモリ23の同じ番地にパラレルに順次書き込まれる。この楽音波形メモリ23は上記プログラム/データ記憶部3の中に設けられている。
【0031】
上記サンプリング/ホールド回路12にはクロック信号がサンプリング信号Sφとして供給される。このサンプリング信号Sφの2倍の周波数のクロック信号2Sφがアドレスカウンタ24に供給され、楽音波形メモリ23の書き込みアドレスデータがインクリメントされる。
【0032】
このアドレスカウンタ24の最下位の1ビットデータが上記セレクタ18及び20にセレクト信号として送られる。この最下位の1ビットデータは読み出し/書き込み信号R/Wとして上記楽音波形メモリ23に供給される。このアドレスカウンタ24の最下位の1ビットデータを除いた上位データが書き込みアドレスデータとして上記楽音波形メモリ23に供給される。
【0033】
3.一波長ディレイ回路15(周期的音響の合成圧縮)
図3は上記一波長ディレイ回路15を示す。上記A−D変換器13でアナログ−デジタル変換された音響データの各ポイントデータはシフトレジスタ群41に順次入力されて順次遅延され、データセレクタ42を介していずれかの遅延段が選択されて遅延ポイントが選択出力され、上記加算器16へ出力される。このシフトレジスタ群41には上記サンプリング信号Sφがシフトクロック信号として供給される。
【0034】
上記A−D変換器13でアナログ−デジタル変換された音響データは、高速フーリエ変換器44で高速フーリエ変換され、基本周波数データつまり一波長データλが抽出される。この一波長データλはデコーダ45でデコード(変換)され、上記データセレクタ42に送られて、一波長に応じたいずれか1つの経路が開成される。これにより、データセレクタ42から一波長分遅延された音響データが選択出力される。
【0035】
上記高速フーリエ変換器44では各周波数成分の周波数値とレベル値とが抽出され、これらレベル値のうち、一番レベル値の大きい周波数値が選択され、この選択された周波数値が上記一波長データλとして出力される。
【0036】
なお、上記サンプリング/ホールド回路12及びA−D変換器13からのサンプリング音響信号は、いったん一時記憶メモリに記憶され、その後上記楽音波形入力部7を経て楽音波形メモリ23に圧縮記憶されてもよい。
【0037】
この場合、当該一波長ディレイ回路15は省略可能である。そして、上記一時記憶メモリに記憶された音響信号の波形が解析されて一波長が判定され、この一波長分のアドレス差で音響信号が読み出され、楽音波形データの任意のポイントと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントとが時分割に交互に読み出され、上記加算器16、インバータ群17またはセレクタ18へ送られる。
【0038】
4.圧縮記憶のタイムチャート(周期的音響の合成圧縮)
図4は上記楽音波形入力部7の各データ及び信号のタイムチャートを示す。セレクタ18は一波長先の各ポイントの音響データX2が取り込まれている間のみ、−X2とX2とを交互に選択出力する。セレクタ20は一波長先の各ポイントの音響データX2が取り込まれている間のみ、圧縮楽音波形データY1=(1/SQR2)×(X1+X2)とY2=(1/SQR2)×(X1−X2)とを交互に選択出力する。
【0039】
楽音波形メモリ23の読み出し/書き込み信号R/Wは、一波長先の各ポイントの音響データX2が取り込まれている間の後半、つまり圧縮楽音波形データY1=(1/SQR2)×(X1+X2)とY2=(1/SQR2)×(X1−X2)とがともにラッチ21及び22にストアされたときに、書き込み状態となる。
【0040】
上述のようにして合成かつ圧縮される音響データは一波長ずれたポイント同志となる。楽音波形データ(音響データ)の隣合う一波長の波形形状同志は近似していることが多いからである。むろん隣り合う一波長同志ではなく、1つおき、2つおき、…の一波長同志が組み合わされて合成かつ圧縮されてもよい。この場合、上記高速フーリエ変換器44から出力された一波長データは2倍、3倍、…されて上記デコーダ45へ送られる。
【0041】
5.楽音波形入力部7(ステレオ音響の合成圧縮)
図5は上記ステレオ音響の合成圧縮を行う楽音波形入力部7を示す。マイク10R及び10Lから入力されたステレオの左右の音響信号はアンプ11R及び11Lで増幅されサンプリング/ホールド回路12R及び12Lでサンプリングされ、A−D変換器13R及び13Lでアナログ−デジタル変換される。このサンプリング/デジタル変換された左の音響データX2は左ディレイ回路51Lでディレイされ、インバータ群17でプラス/マイナス反転され、またはそのままセレクタ18を介して加算器16へ送られる。
【0042】
またこのサンプリング/デジタル変換された右の音響データX1は右ディレイ回路51Rでディレイされ、上記加算器16で、上記左の音響データX2が加算または減算され、乗算器19で数値(1/SQR2)が乗算され、セレクタ20を介してラッチ21またはラッチ22にストアされる。この(1/SQR2)の「SQR2」は「2」の平方根(ルート)を表す。
【0043】
上記ラッチ21には上記左の音響データX2が加算された場合の圧縮楽音波形データY1=(1/SQR2)×(X1+X2)がストアされ、ラッチ22には上記左の音響データX2が減算された場合の圧縮楽音波形データY2=(1/SQR2)×(X1−X2)がストアされる。
【0044】
これらラッチ21及びラッチ22からの圧縮楽音波形データY1=(1/SQR2)×(X1+X2)及びY2=(1/SQR2)×(X1−X2)は楽音波形メモリ23の同じ番地にパラレルに順次書き込まれる。この楽音波形メモリ23は上記プログラム/データ記憶部3の中に設けられている。
【0045】
上記サンプリング/ホールド回路12にはクロック信号がサンプリング信号Sφとして供給される。このサンプリング信号Sφの2倍の周波数のクロック信号2Sφがアドレスカウンタ24に供給され、楽音波形メモリ23の書き込みアドレスデータがインクリメントされる。
【0046】
このアドレスカウンタ24の最下位の1ビットデータが上記セレクタ18及び20にセレクト信号として送られる。このアドレスカウンタ24の最下位の1つ上の1ビットデータが上記セレクタ14にセレクト信号として送られる。この最下位の1ビットデータは読み出し/書き込み信号R/Wとして上記楽音波形メモリ23に供給される。このアドレスカウンタ24の最下位の1ビットデータを除いた上位データが書き込みアドレスデータとして上記楽音波形メモリ23に供給される。
【0047】
6.ディレイ回路51R(51L)(ステレオ音響の合成圧縮)
図6は上記ディレイ回路51R(51L)を示す。上記A−D変換器13でアナログ−デジタル変換された音響データはシフトレジスタ群41に入力されて順次遅延され、データセレクタ42を介していずれかの遅延段が選択されて遅延ポイントが選択出力され、上記加算器16へ出力される。このシフトレジスタ群41には上記サンプリング信号Sφがシフトクロック信号として供給される。
【0048】
上記A−D変換器13でアナログ−デジタル変換された音響データは、高速フーリエ変換器44で高速フーリエ変換され、基本周波数データつまり一波長データλが抽出される。この一波長データλは除算器45へ送られる。
【0049】
一方、角度レジスタ47には角度データδが操作者によってストアされ、この角度データδは位相差デコーダ46で変換される。この角度データδは、上記マイク10R及び10Lに対して音源のある方向の角度である。この角度は操作者によって判定されて演奏情報発生部1から入力される。
【0050】
この位相差デコーダ46では、入力された「角度データδ」に対して「D×cosδ」が求められ、上記除算器45へ送られる。この「D」は上記左右のマイク10R及び10Lの間の距離である。したがって、この変換値「D×cosδ」は、左右の音響のマイク10R及び10Lまでの到達距離の差を示す。
【0051】
上記除算器45からは、(D×cosδ)/λ、つまり左右の音響の位相差FDが出力される。この左右の位相差FDは、デコーダ48でデコード(変換)され、上記データセレクタ42に送られて、左右の位相差FDに応じたいずれか1つの経路が開成される。これにより、データセレクタ42から左右の位相差FD分遅延された音響データが選択出力される。
【0052】
なお、上記「角度データδ」は、左右のディレイ回路51Rまたは51Lのいずれか一方に入力され、左右の音響のうちいずれか一方のみが遅延される。このように左右の位相差FDを補正すれば、ほぼ同じ形状位置の左右の波形ポイントにつき、左右の音響データを組み合わせて合成圧縮することができる。
【0053】
むろん、このような左右のディレイ回路51R及び51Lは、省略されてもよい。この場合でも、左右の音響の位相差は多少残るが、やはり近似した形状位置の左右の波形ポイントにつき、左右の音響データを組み合わせて合成圧縮することができる。他の構成及び動作は上記一波長ディレイ回路15(周期的音響の合成圧縮)と同じである。
【0054】
また、上記サンプリング/ホールド回路12及び12L及びA−D変換器13R及び13Lからの左右のサンプリング音響信号は、いったん一時記憶メモリに記憶され、その後上記楽音波形入力部7を経て楽音波形メモリ23に圧縮記憶されてもよい。
【0055】
この場合、当該左右のディレイ回路51R及び51Lは省略可能である。そして、上記一時記憶メモリに記憶された左右の音響信号の波形が解析されて左右の位相差FDが判定され、この左右の位相差FD分のアドレス差で音響信号が読み出され、一方の楽音波形データの任意のポイントとこの任意のポイントから位相差FDずれた他方の楽音波形データのポイントとが時分割に交互に読み出され、上記加算器16、インバータ群17またはセレクタ18へ送られる。
【0056】
7.圧縮記憶のタイムチャート(ステレオ音響の合成圧縮)
図7は上記楽音波形入力部7の各データ及び信号のタイムチャートを示す。セレクタ18は左の各ポイントの音響データX2が取り込まれている間のみ、−X2とX2とを交互に選択出力する。セレクタ20は左の各ポイントの音響データX2が取り込まれている間のみ、圧縮楽音波形データY1=(1/SQR2)×(X1+X2)とY2=(1/SQR2)×(X1−X2)とを交互に選択出力する。
【0057】
楽音波形メモリ23の読み出し/書き込み信号R/Wは、左の各ポイントの音響データX2が取り込まれている間の後半、つまり圧縮楽音波形データY1=(1/SQR2)×(X1+X2)とY2=(1/SQR2)×(X1−X2)とがともにラッチ21及び22にストアされたときに、書き込み状態となる。
【0058】
上述のようにして合成かつ圧縮される音響データは左右のステレオ音響同志となる。ステレオの楽音波形データ(音響データ)の波形形状同志は近似していることが多いからである。むろんステレオの左右2つの音響同志ではなく、3つ、4つ、…のステレオ音響が組み合わされて合成かつ圧縮されてもよい。この場合、上記マイク10R及び10L、アンプ11R及び11L、サンプリング/ホールド回路12R及び12L、A−D変換器12R及び13Lは、2対を越える数だけ設けられる。
【0059】
8.座標上での圧縮変換
図8は上記楽音波形データの圧縮記憶及び伸長再生が座標軸の回転に対応していることを表している。図8(A)の2次元直交座標軸X1−X2は、入力された音響データの各サンプリングポイントにつき、合成圧縮されるポイントX2及びX1の2つのポイントのレベルの大きさを座標値として座標上に表した。そうすると、圧縮合成される2つのポイントのレベルの大きさは互いにほぼ正比例の関係にある。この圧縮合成されるX1及びX2は上述の一波長ずれた波形ポイントまたは左右のステレオの波形ポイントである。
【0060】
これは、あるポイントの波形レベルが大きいと対応する波形レベルも大きいことを示し、あるポイントの波形レベルが小さいと対応する波形レベルも小さいことを示す。言い換えれば、楽音の周期的同一性(周期的近似性、周期性)によって、ある波形ポイントと一波長または数波長ずれた波形ポイントとのレベル差は非常に小さいことを示している。同様に、同一音源からの発生という音響的性質によって、左右及びその他のステレオ音響波形は互いに相関性が非常に高く、各ステレオチャンネルの波形ポイントのレベル差は非常に小さいことを示している。
【0061】
図8(B)は、この図8(A)の2次元直交座標軸X1−X2を45度回転させたものである。この回転された2次元直交座標軸Y1−Y2上の値は、元の(X1、X2)から、上述のY1=(1/SQR2)×(X1+X2)とY2=(1/SQR2)×(X1−X2)との演算変換によって求められる。
【0062】
この回転された座標軸Y1−Y2上での圧縮合成される2つのポイントを表す各座標点の座標値は、Y1軸方向ではX1軸方向に比べて取りうる値範囲が多少増加しているが、Y2軸方向ではX2軸方向に比べて取りうる値範囲が極端に減少している。これらを差し引いて相殺して総合すると、全体として各座標値のデータ量を少なくしてデータ圧縮を行うことができる。
【0063】
この回転された座標軸を元の状態に回転復帰すれば、元の圧縮前の楽音波形データX1及びX2を再生することができる。この場合、後述するようにX1=(1/SQR2)×(Y1+Y2)とX2=(1/SQR2)×(Y1−Y2)との演算変換によって元の楽音波形データが求められる。
【0064】
これを各データのビット数で考えると、回転前の座標値のビット数がそれぞれ「10ビット+10ビット=20ビット」であれば、回転後の座標値のビット数は「16ビット+2ビット=18ビット」に圧縮できる。
【0065】
9.楽音波形再生部8(周期的音響の分離伸長)
図9は上記周期的音響の分離伸長を行う楽音波形再生部8を示す。上記楽音波形メモリ23から読み出された圧縮楽音波形データ(Y1、Y2)のうち、下位の圧縮楽音波形データY2はインバータ群31でプラス/マイナス反転され、またはそのままセレクタ32を介して加算器33へ送られる。
【0066】
また楽音波形メモリ23から読み出された圧縮楽音波形データ(Y1、Y2)のうち、上位の圧縮楽音波形データY1は上記加算器33で、上記下位の圧縮楽音波形データY2が加算または減算され、乗算器34で数値(1/SQR2)が乗算される。この(1/SQR2)の「SQR2」は「2」の平方根(ルート)を表す。
【0067】
上記乗算器34からの一波長先のポイントの伸長楽音波形データX2=(1/SQR2)×(Y1−Y2)は、セレクタ36及びセレクタ37を介して上記音響出力部5へ順次送られ発音出力される。また、上記乗算器34からの一波長後のポイントの伸長楽音波形データX1=(1/SQR2)×(Y1+Y2)は、一波長メモリ38にいったん書き込まれ、上記一波長先のポイントの伸長楽音波形データX2=(1/SQR2)×(Y1−Y2)が一波長分出力された後、順次読み出されセレクタ37を介して上記音響出力部5へ順次送られ発音出力される。
【0068】
アサインメントメモリ40からの周波数ナンバデータFNは累算部35で累算され、この累算値の上位データ(整数データ)が読み出しアドレスデータとして上記楽音波形メモリ23に供給される。この累算値の下位データ(小数データ)の最上位ビットデータは、上記セレクタ32及びセレクタ36に選択切替信号として送られる。
【0069】
上記アサインメントメモリ40には上記チャンネルナンバデータCHNoが読み出しアドレスデータとして供給され、各チャンネルに割り当てられた周波数ナンバデータFNが時分割に読み出される。上記累算部35にはシフトレジスタが設けられ、このシフトレジスタは上記時分割チャンネル数に応じた段数を有し、各段には各チャンネルの累算周波数ナンバデータが記憶されて順次シフトされ、アサインメントメモリ40からの各チャンネルの周波数ナンバデータFNが加算器で順次加算され、これにより各チャンネルの周波数ナンバデータFNが順次累算される。
【0070】
上記累算部35からの読み出しアドレスデータ(整数)は、コンパレータ53に送られる。一波長レジスタ54には上記合成圧縮時の一波長データλが操作者によってストアされ、この一波長データλは上記コンパレータ53に送られる。上記読み出しアドレスデータが楽音波形メモリ23の楽音波形データの一波長分に達すると、一致信号がコンパレータ53よりフリップフロップ55に出力され、フリップフロップ55の出力が反転される。
【0071】
このフリップフロップ55の出力は上記一波長メモリ38に読み出し/書き込み信号R/Wとして供給されるとともに、上記セレクタ37に選択切り換え信号としても供給される。これにより、楽音波形データの一波長ごとの読み出しで一波長メモリ38の読み出しと書き込みが切り換えられ、セレクタ37の選択も切り換えられる。上記一波長メモリ38には、上記累算部35からの累算周波数ナンバデータFNが読み出し及び書き込みアドレスデータとして供給される。
【0072】
10.楽音波形再生部8(ステレオ音響の分離伸長)
図10は上記ステレオ音響の分離伸長を行う楽音波形再生部8を示す。上記楽音波形メモリ23から読み出された圧縮楽音波形データ(Y1、Y2)のうち、下位の圧縮楽音波形データY2はインバータ群31でプラス/マイナス反転され、またはそのままセレクタ32を介して加算器33へ送られる。
【0073】
また楽音波形メモリ23から読み出された圧縮楽音波形データ(Y1、Y2)のうち、上位の圧縮楽音波形データY1は上記加算器33で、上記下位の圧縮楽音波形データY2が加算または減算され、乗算器34で数値(1/SQR2)が乗算される。この(1/SQR2)の「SQR2」は「2」の平方根(ルート)を表す。
【0074】
上記乗算器34からのステレオ音響の左のポイントの伸長楽音波形データX2=(1/SQR2)×(Y1−Y2)は、セレクタ36、シフトレジスタ群57L及びデータセレクタ58Lを介して上記音響出力部5の左チャンネル5Lへ順次送られ発音出力される。また、上記乗算器34からのステレオ音響の右のポイントの伸長楽音波形データX1=(1/SQR2)×(Y1+Y2)は、上記セレクタ36、シフトレジスタ群57R及びデータセレクタ58Rを介して上記音響出力部5の右チャンネル5Rへ順次送られ発音出力される。
【0075】
アサインメントメモリ40からの周波数ナンバデータFNは累算部35で累算され、この累算値の上位データ(整数データ)が読み出しアドレスデータとして上記楽音波形メモリ23に供給される。この累算値の下位データ(小数データ)の最上位ビットデータは、上記セレクタ32及びセレクタ36に選択切替信号として送られる。
【0076】
上記アサインメントメモリ40には上記チャンネルナンバデータCHNoが読み出しアドレスデータとして供給され、各チャンネルに割り当てられた周波数ナンバデータFNが時分割に読み出される。上記累算部35にはシフトレジスタが設けられ、このシフトレジスタは上記時分割チャンネル数に応じた段数を有し、各段には各チャンネルの累算周波数ナンバデータが記憶されて順次シフトされ、アサインメントメモリ40からの各チャンネルの周波数ナンバデータFNが加算器で順次加算され、これにより各チャンネルの周波数ナンバデータFNが順次累算される。
【0077】
上記シフトレジスタ群57R及び57Lでは、順次入力された伸長楽音波形データX1及びX2が順次遅延され、データセレクタ58R及び58Lを介していずれかの遅延段が選択されて遅延ポイントが選択出力され、上記左右の音響出力部5R及び5Lへ出力される。このシフトレジスタ群41には上記累算部35からの累算値の下位データ(小数データ)の最上位ビットデータがシフトクロック信号として供給される。
【0078】
位相差レジスタ59R及び59Lには上記合成圧縮時の左右の位相差データFDが操作者によってストアされ、この位相差データFDはデコーダ60R及び60Lを介して上記データセレクタ58R及び58Lに送られ、左右の位相差に応じたいずれか1つの経路が開成される。これにより、データセレクタ58Rまたは58Lから左右の位相差分遅延された音響データが選択出力される。
【0079】
なお、音像位置が右であるかまたは左であるかに応じて、この左右の位相差データFDは上記左右のレジスタ59Rまたは59Lのいずれかのみにストアされる。また、上記合成圧縮時に左右の位相差データFDが抽出されず、上記楽音波形入力部7のディレイ回路51R(51L)が省略されるときには、上記シフトレジスタ群57R及び57L、データセレクタ58R及び58L、レジスタ59R及び59L及びデコーダ60R及び60Lは省略される。
【0080】
11.伸長再生のタイムチャート(周期的音響の分離伸長)
図11は上記周期的音響の分離伸長を行う楽音波形再生部8の各データ及び信号のタイムチャートを示す。2つの圧縮楽音波形データ(Y1、Y2)は周波数ナンバ累算値の上位整数データによって同時に読み出される。そして、セレクタ32は周波数ナンバ累算値の下位小数データの最上位ビットデータによって−Y2とY2とを交互に選択出力する。これにより乗算器34は伸長楽音波形データX1=(1/SQR2)×(Y1+Y2)とX2=(1/SQR2)×(Y1−Y2)とを交互に順次出力する。
【0081】
セレクタ36は上記下位小数データの最上位ビットデータによって、一波長先の楽音波形データX2の出力と一波長後の楽音波形データX1の出力とを交互に切り換える。セレクタ37は楽音波形データの一波長ごとに、一波長先の楽音波形データX2の出力と一波長後の楽音波形データX1の出力とを交互に切り換える。
【0082】
12.伸長再生のタイムチャート(ステレオ音響の分離伸長)
図12は上記ステレオ音響の分離伸長を行う楽音波形再生部8の各データ及び信号のタイムチャートを示す。2つの圧縮楽音波形データ(Y1、Y2)は周波数ナンバ累算値の上位整数データによって同時に読み出される。そして、セレクタ32は周波数ナンバ累算値の下位小数データの最上位ビットデータによって−Y2とY2とを交互に選択出力する。これにより乗算器34は伸長楽音波形データX1=(1/SQR2)×(Y1+Y2)とX2=(1/SQR2)×(Y1−Y2)とを交互に順次出力する。
【0083】
セレクタ36は上記下位小数データの最上位ビットデータによって、ステレオ右チャンネルの楽音波形データX1の出力とステレオ左チャンネルの楽音波形データX2の出力とを交互に切り換える。
【0084】
13.3つの波形ポイントの合成圧縮記憶(周期的音響の合成圧縮)
図13は楽音波形データの一波長ごとの3つの波形ポイントの合成圧縮の記憶処理のフローチャートを示す。想定される座標軸もX1、X2、X3の3つであり、回転座標軸もY1、Y2、Y3の3つである。回転角度は「θ1」と「θ2」の2段階で示される。まずY1軸がX1軸に対してX2軸方向へ角度「θ1」だけ回転し、さらに「θ1」回転したY1軸がX3軸方向へ角度「θ1」だけ回転する。
【0085】
図13のフローチャートは電源投入または圧縮記憶のモード設定によって開始される。まず回転角度「θ1」及び「θ2」が取り込まれる(ステップ01)。この回転角度「θ1」及び「θ2」はオペレータによって予め入力されたり固定されていたりし、圧縮に最も有利な回転角度が選択される。
【0086】
次いで、読み出しアドレスRAと書き込みアドレスWAが「0」にリセットされる(ステップ02)。この読み出しアドレスRAは楽音波形データがサンプリング記憶されたサンプリングメモリ(図示せず)のアドレスである。書き込みアドレスWAは圧縮データが記憶される楽音波形メモリ23のアドレスである。
【0087】
そして、上記読み出しアドレスRAが一波長データλ分及び二波長データ2λ分加算され(ステップ03)、この読み出しアドレスRA、RA+λ、RA+2λによって、サンプリング記憶された楽音波形データX1、X2、X3が読み出される(ステップ04)。この楽音波形データX1、X2、X3は互いに一波長ずつずれている。
【0088】
そして、圧縮楽音波形データY1、Y2、Y3が求められる(ステップ05、06、07)。演算式はY1=cosθ1・cosθ2・X1+sinθ1・cosθ2・X2+sinθ2・X3、Y2=sinθ1・X1−cosθ1・X2、Y3=cosθ1・sinθ2・X1+sinθ1・sinθ2・X2−cosθ2・X3となる。
【0089】
次いで、上記楽音波形メモリ23の1つの番地に、圧縮楽音波形データY1、Y2、Y3が書き込まれる(ステップ08)。さらに、読み出しアドレスRA、RA+λ、RA+2λと書き込みアドレスWAがそれぞれ+1され(ステップ09)、以上の処理が上記一波長分つまり読み出しアドレスRAが「RA+λ−1」になるまで繰り返される(ステップ10)。
【0090】
14.3つの波形ポイントの合成圧縮記憶(ステレオ音響の合成圧縮)
図14は3つのステレオチャンネルの楽音波形データの波形ポイントの合成圧縮の記憶処理のフローチャートを示す。図14のフローチャートは電源投入または圧縮記憶のモード設定によって開始される。まず回転角度「θ1」及び「θ2」が取り込まれる(ステップ01)。この回転角度「θ1」及び「θ2」はオペレータによって予め入力されたり固定されていたりし、圧縮に最も有利な回転角度が選択される。
【0091】
次いで、読み出しアドレスRAと書き込みアドレスWAが「0」にリセットされる(ステップ02)。この読み出しアドレスRAは3つのステレオチャンネルの楽音波形データがサンプリング記憶された3つのサンプリングメモリ(図示せず)のアドレスである。書き込みアドレスWAは圧縮データが記憶される楽音波形メモリ23のアドレスである。
【0092】
そして、この読み出しアドレスRAによって、サンプリング記憶された楽音波形データX1、X2、X3が3つのメモリから読み出され(ステップ04)、圧縮楽音波形データY1、Y2、Y3が求められる(ステップ05、06、07)。演算式はY1=cosθ1・cosθ2・X1+sinθ1・cosθ2・X2+sinθ2・X3、Y2=sinθ1・X1−cosθ1・X2、Y3=cosθ1・sinθ2・X1+sinθ1・sinθ2・X2−cosθ2・X3となる。
【0093】
次いで、上記楽音波形メモリ23の1つの番地に、圧縮楽音波形データY1、Y2、Y3が書き込まれる(ステップ08)。さらに、読み出しアドレスRAと書き込みアドレスWAがそれぞれ+1され(ステップ09)、以上の処理が上記サンプリングメモリのエンドアドレスの読み出しまで繰り返される(ステップ10)。
【0094】
なお、合成圧縮されるポイントの数は「2」または「3」を越えてもよい。この「2」の場合、図13及び図14のステップ05〜07で処理される演算はY1=(1/SQR2)×(X1+X2)及びY2=(1/SQR2)×(X1−X2)となる。また「3」の場合、図2及び図5の楽音波形入力部7のラッチ21及び22の出力端に、図2の一波長ディレイ回路15及びインバータ群17または図5のディレイ回路51R(51L)及びインバータ群17からラッチ21及びラッチ22までの回路が付加される。
【0095】
15.3つの波形ポイントの分離伸長再生(周期的音響の分離伸長)
図15は上記圧縮記憶された周期的音響の楽音波形データの分離伸長の再生処理のフローチャートを示す。図15のフローチャートは電源投入、発音処理または伸長再生のモード設定によって開始される。まず回転角度「θ1」及び「θ2」が取り込まれる(ステップ21)。この回転角度「θ1」及び「θ2」はオペレータによって予め入力されたり固定されていたりし、上記ステップ01の圧縮時に設定された回転角度が使用される。
【0096】
次いで、上記累算部35の読み出しアドレスRAが「0」にリセットされる(ステップ22)。これにより、アサインメントメモリ40から周波数ナンバデータFNが累算部35に送り込まれて順次累算され、設定音高に応じた速度で圧縮記憶された楽音波形データが読み出される。
【0097】
そして、圧縮記憶された楽音波形データY1、Y2、Y3が読み出され(ステップ23)、伸長楽音波形データX1、X2、X3が求められる(ステップ24、25、26)。演算式はX1=cosθ1・cosθ2・Y1+sinθ1・cosθ2・Y2+sinθ2・Y3、X2=sinθ1・Y1−cosθ1・Y2、X3=cosθ1・sinθ2・Y1+sinθ1・sinθ2・Y2−cosθ2・Y3となる。
【0098】
この分離伸長された楽音波形データX1、X2、X3のうち、二波長先の楽音波形データX3は上記音響出力部5へ順次送られて発音され、一波長先の楽音波形データX2及び末尾の楽音波形データX1はメモリに一時記憶される(ステップ27)。以上の処理が累算部35の読み出しアドレスRAの整数部分が+1されるごとに繰り返される(ステップ28)。
【0099】
そして、この読み出しアドレスRAが「RA+λ−1」を越えたら(ステップ29)、上記合成圧縮されて記憶されていた楽音波形データY1、Y2、Y3の読み出しが停止され、上記一時記憶されていた一波長先の楽音波形データX2が順次読み出されて上記音響出力部5へ順次送られて発音される(ステップ30)。以上の処理が累算部35の読み出しアドレスRAの整数部分が+1されるごとに繰り返される(ステップ31)。
【0100】
そして、この読み出しアドレスRAが「RA+2λ−1」を越えたら(ステップ32)、上記一波長先の楽音波形データX2の読み出しが停止され、上記一時記憶されていた末尾の楽音波形データX1が順次読み出されて上記音響出力部5へ順次送られて発音される(ステップ33)。以上の処理が累算部35の読み出しアドレスRAの整数部分が+1されるごとに繰り返される(ステップ34)。この読み出しアドレスRAが「RA+3λ−1」を越えたら(ステップ35)、上述のステップ23〜35の処理が繰り返され、さらにこのような処理が発音終了(キーオフ)まで繰り返される。
【0101】
16.3つの波形ポイントの分離伸長再生(ステレオ音響の分離伸長)
図16は上記圧縮記憶されたステレオ音響の楽音波形データの分離伸長の再生処理のフローチャートを示す。図16のフローチャートは電源投入、発音処理または伸長再生のモード設定によって開始される。まず回転角度「θ1」及び「θ2」が取り込まれる(ステップ21)。この回転角度「θ1」及び「θ2」はオペレータによって予め入力されたり固定されていたりし、上記ステップ01の圧縮時に設定された回転角度が使用される。
【0102】
次いで、上記累算部35の読み出しアドレスRAが「0」にリセットされる(ステップ22)。これにより、アサインメントメモリ40から周波数ナンバデータFNが累算部35に送り込まれて順次累算され、設定音高に応じた速度で圧縮記憶された楽音波形データが読み出される。
【0103】
そして、圧縮記憶された楽音波形データY1、Y2、Y3が読み出され(ステップ23)、伸長楽音波形データX1、X2、X3が求められる(ステップ24、25、26)。演算式はX1=cosθ1・cosθ2・Y1+sinθ1・cosθ2・Y2+sinθ2・Y3、X2=sinθ1・Y1−cosθ1・Y2、X3=cosθ1・sinθ2・Y1+sinθ1・sinθ2・Y2−cosθ2・Y3となる。
【0104】
この分離伸長された楽音波形データX1、X2、X3のうち、ステレオ第1チャンネルの楽音波形データX1は上記ステレオ第1チャンネルの音響出力部5へ順次送られて発音され、ステレオ第2チャンネルの楽音波形データX2は上記ステレオ第2チャンネルの音響出力部5へ順次送られて発音され、ステレオ第3チャンネルの楽音波形データX3は上記ステレオ第3チャンネルの音響出力部5へ順次送られて発音される(ステップ27)。以上の処理が累算部35の読み出しアドレスRAの整数部分が+1されるごとに繰り返される(ステップ28)。このような処理は発音終了(キーオフ)があると強制的に停止される。
【0105】
なお、分離伸長されるポイントの数は「2」または「3」を越えてもよい。この「2」の場合、上記図15及び図16のステップ24〜26で処理される演算はX1=(1/SQR2)×(Y1+Y2)及びX2=(1/SQR2)×(Y1−Y2)となる。
【0106】
この「3」の場合、図9の楽音波形再生部8のセレクタ37の出力端に、同図のインバータ群17、セレクタ32、加算器33、乗算器34までの回路が付加され、セレクタ36及びセレクタ37は3出力または3入力選択となり、一波長メモリ38がもう1つ設けられる。このもう1つの一波長メモリは上記一波長メモリが読み出された後に切り換えられて読み出される。また、図10の楽音波形再生部8のセレクタ36は3出力選択となり、それぞれの3出力がシフトレジスタ57…、データセレクタ58…を介して3チャンネルステレオの音響出力部5…へ送られる。
【0107】
本発明は上記実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、圧縮記憶されたり伸長再生される楽音波形データとしては、楽音の波形データのほか、エンベロープ波形データ、フィルタ制御波形データ、周波数成分制御波形データ、周波数変調波形データ、振幅変調波形データ、単独波形または波形合成の重み付け波形データ、音高(周波数)を変化させる波形データ、音色を変化させる波形データ、タッチを変化させる波形データ、楽音のレベルを変化させる波形データ、フィルタのカットオフ周波数を変化させる波形データ、残響特性(共鳴特性または共振特性)を変化させる波形データ、フォルマントの位置(周波数値)または大きさ(レベル)を変化させる波形データ、インパルス応答信号の読み出し速度または繰り返し周期を変化させる波形データなどでもよい。
【0108】
上記サンプリング/ホールド回路12及びA−D変換器13からのサンプリング音響信号は、いったんメモリに記憶され、その後上記楽音波形入力部7を経て楽音波形メモリ23に圧縮記憶されてもよい。
【0109】
上記圧縮記憶及び伸長再生つまり演算変換される楽音波形データは2つのポイントの波形データであったが、2つを越えるポイントの波形データが演算変換されてもよい。この場合、座標軸は2つを越えて、3次元、4次元、……の座標となり、n次元の座標が回転変換される。このとき、各回転座標軸は元の各座標軸から等間隔に位置する。さらに、隣り合う3つ(4つ、5つ、…)のポイントから変換された座標値は3つ(4つ、5つ、…)の値からなり、この3つ(4つ、5つ、…)の値は1つの番地にまとめて記憶される。
【0110】
上記座標軸の回転角度は45度であったが、楽音波形データの状態によっては、30度、60度、その他の角度も可能である。例えば、楽音波形データが一波長ごとに徐々に増大していくような波形のとき、または音像の指向性が強く音像方向が明確なとき、座標の回転角度が30度または60度、その他の角度であれば、データ圧縮が有効となる。一般的には、上記座標軸の回転角度が「θ」であれば、合成圧縮式及び分離伸長式(マトリクス演算式)は以下の通りになる。
【0111】
Figure 0003670490
上記回転角度θが30度であれば、上記合成圧縮式及び分離伸長式(マトリクス演算式)は以下の通りになる。これに応じて上記楽音波形入力部7及び楽音波形再生部8に「×√3」の乗算器と「×1/2」の乗算器が設けられる。
【0112】
Figure 0003670490
また上記回転角度θが60度であれば、上記合成圧縮式及び分離伸長式(マトリクス演算式)は以下の通りになる。これに応じて上記楽音波形入力部7及び楽音波形再生部8に「×√3」の乗算器と「×1/2」の乗算器が設けられる。
【0113】
Figure 0003670490
また、上記合成圧縮時に乗算器19で「1/SQR2」を乗算する代わりに、シフタを用いて下位へ1ビットシフトして、「1/2」倍したデータを楽音波形メモリ23に書き込んでもよい。これにより、楽音波形再生部8の乗算器34が省略され、伸長再生時の演算処理が加減算のみとなり、演算処理が簡易になる。
【0114】
さらに、上記マトリクス式において、3つのポイントが合成圧縮または分離伸長される時の演算式は、上記図13乃至図16のフローチャートのステップ05〜07及びステップ24〜26に示される。
本件出願当初の特許請求の範囲は以下の通りであった。
[1]楽音波形データの各ポイントのうち、この楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換する手段と、 この変換された座標値を記憶する手段とを備えたことを特徴とする楽音波形データ記憶装置。
[2]楽音波形データの各ポイントのうち、この楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換させ、 この変換された座標値を記憶させることを特徴とする楽音波形データ記憶方法。
[3]請求項1記載の楽音波形データ記憶装置によって変換記憶された楽音波形データを読み出す手段と、 この読み出された楽音波形データを元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元の楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとして出力する手段とを備えたことを特徴とする楽音波形データ再生装置。
[4]請求項2記載の楽音波形データ記憶方法によって変換記憶された楽音波形データを読み出しさせ、 この読み出された楽音波形データを元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元の楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとして出力させることを特徴とする楽音波形データ再生方法。
[5]上記座標軸は2次元直交座標であり、座標軸の回転角度は45度であり、 上記変換される各ポイントは1つの楽音波形データの一波長ずれた2つのポイントであり、 これら各ポイントの楽音波形データが合成かつ圧縮されて記憶され、さらに分離かつ伸長されて再生され、 この合成圧縮または分離伸長される各ポイントは複数ごとに組み合わされて合成圧縮または分離伸長され、 上記各ポイントから変換された座標値は2つの値からなり、この2つの値は1つの番地にまとめて記憶されることを特徴とする請求項1記載の楽音波形データ記憶装置または請求項3記載の楽音波形データ再生装置。
[6]ステレオ音像を構成する複数の楽音波形データにつき、各々の楽音波形データの各ポイントの大きさを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換する手段と、 この変換された座標値を記憶する手段とを備えたことを特徴とする楽音波形データ記憶装置。
[7]ステレオ音像を構成する複数の楽音波形データにつき、各々の楽音波形データの各ポイントの大きさを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換させ、 この変換された座標値を記憶させることを特徴とする楽音波形データ記憶方法。
[8]請求項1記載の楽音波形データ記憶装置によって変換記憶された楽音波形データを読み出す手段と、 この読み出された楽音波形データを元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元のステレオ音像を構成する複数の楽音波形データの各ポイントの大きさとして出力する手段とを備えたことを特徴とする楽音波形データ再生装置。
[9]請求項2記載の楽音波形データ記憶方法によって変換記憶された楽音波形データを読み出しさせ、 この読み出された楽音波形データを元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元のステレオ音像を構成する複数の楽音波形データの各ポイントの大きさとして出力させることを特徴とする楽音波形データ再生方法。
[10]上記座標軸は2次元直交座標であり、座標軸の回転角度は45度であり、 上記変換される各ポイントは2つのステレオチャンネルの楽音波形データの同じタイミングのポイントまたは両ステレオチャンネルの位相差に応じてずれたタイミングのポイントであり、 これら各ポイントの楽音波形データが合成かつ圧縮されて記憶され、さらに分離かつ伸長されて再生され、 この合成圧縮または分離伸長される各ポイントは複数ごとに組み合わされて合成圧縮または分離伸長され、 上記各ポイントから変換された座標値は2つの値からなり、この2つの値は1つの番地にまとめて記憶されることを特徴とする請求項6記載の楽音波形データ記憶装置または請求項8記載の楽音波形データ再生装置。
【0115】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明では、楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換させ、この変換された座標値を記憶するようにした。またこの変換記憶された楽音波形データを読み出して元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元の楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとして出力するようにした。したがって、楽音波形データを圧縮して記憶することができるし、圧縮記憶した楽音波形データを元の楽音波形データに再生することができる等の効果を奏する。
【0116】
また、ステレオ音像を構成する複数の楽音波形データにつき、各々の楽音波形データの各ポイントの大きさを座標値として座標上に表して、この座標の座標軸を回転させた座標軸上の値に当該座標値を変換し、この変換された座標値を記憶するようにした。またこの変換記憶された楽音波形データを読み出して元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元のステレオ音像を構成する複数の楽音波形データの各ポイントの大きさとして出力するようにした。したがって、楽音波形データを圧縮して記憶することができるし、圧縮記憶した楽音波形データを元の楽音波形データに再生することができる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】楽音波形データ圧縮記憶装置及び楽音波形データ伸長再生装置を有する楽音生成制御装置または電子楽器の全体回路を示す。
【図2】周期的音響を合成圧縮する楽音波形入力部7を示す。
【図3】一波長ディレイ回路15(周期的音響の合成圧縮)を示す。
【図4】周期的音響を合成圧縮する楽音波形入力部7の各データ及び信号のタイムチャートを示す。
【図5】ステレオ音響を合成圧縮する楽音波形入力部7を示す。
【図6】ディレイ回路51R(51L)(ステレオ音響の合成圧縮)を示す。
【図7】ステレオ音響を合成圧縮する楽音波形入力部7の各データ及び信号のタイムチャートを示す。
【図8】座標軸の回転による楽音波形データの圧縮記憶及び伸長再生の原理を示す。
【図9】周期的音響を分離伸長する楽音波形再生部8を示す。
【図10】ステレオ音響を分離伸長する楽音波形再生部8を示す。
【図11】周期的音響を分離伸長する楽音波形再生部8の各データ及び信号のタイムチャートを示す。
【図12】ステレオ音響を分離伸長する楽音波形再生部8の各データ及び信号のタイムチャートを示す。
【図13】楽音波形データの一波長ごとの3つの波形ポイントの合成圧縮の記憶処理のフローチャートを示す。
【図14】3つのステレオチャンネルの楽音波形データの波形ポイントの合成圧縮の記憶処理のフローチャートを示す。
【図15】圧縮記憶された周期的音響の楽音波形データの分離伸長の再生処理のフローチャートを示す。
【図16】圧縮記憶されたステレオ音響の楽音波形データの分離伸長の再生処理のフローチャートを示す。
【符号の説明】
1…演奏情報発生部、2…コントローラ(CPU)、3…プログラム/データ記憶部、4…情報記憶部、5…音響出力部、6…タイミング発生部、7…楽音波形入力部、8…楽音波形再生部、10…マイク、11…アンプ、12…サンプリング/ホールド回路、13…A−D変換器、14、18、20、32、36、37…セレクタ、15…一波長ディレイ回路、21、22…ラッチ、16、33…加算器、17、31…インバータ群、19、34…乗算器、23…楽音波形メモリ、24…アドレスカウンタ、25…アンドゲート、35…累算部、38…一波長メモリ、40…アサインメントメモリ、41、57R、57L…シフトレジスタ群、42、58R、58L…データセレクタ、44…高速フーリエ変換器、48、60R、60L…デコーダ、46…位相差デコーダ、47…角度レジスタ、45…除算器、53…コンパレータ、54…一波長レジスタ、59R、59L…位相差レジスタ、55…フリップフロップ。

Claims (10)

  1. 楽音波形データの各ポイントのうち、この楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとを直交座標の各座標軸における座標値として記憶する手段と、
    この記憶された座標値を、座標軸を回転させた座標軸上の座標値に変換する手段と、
    この変換された座標値を記憶する手段とを備えたことを特徴とする楽音波形データ記憶装置。
  2. 楽音波形データ記憶装置に対して、CPUが、
    楽音波形データの各ポイントのうち、この楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとを直交座標の各座標軸における座標値として記憶させ、
    この記憶された座標値を、座標軸を回転させた座標軸上の座標値に変換し、この変換した座標値を記憶させることを特徴とする楽音波形データ記憶方法。
  3. 請求項1記載の楽音波形データ記憶装置によって変換記憶された楽音波形データを読み出す手段と、
    この読み出された楽音波形データを元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元の楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとして出力する手段とを備えたことを特徴とする楽音波形データ再生装置。
  4. 楽音波形データ再生装置に対して、CPUが、
    請求項2記載の楽音波形データ記憶方法によって変換記憶された楽音波形データを読み出しさせ、
    この読み出された楽音波形データを元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元の楽音波形データの任意のポイントの大きさと当該任意のポイントから一波長ずれたポイントの大きさとして出力させることを特徴とする楽音波形データ再生方法。
  5. 上記座標軸は2次元直交座標であり、座標軸の回転角度は45度であり、
    上記変換される各ポイントは1つの楽音波形データの一波長ずれた2つのポイントであり、
    これら各ポイントの楽音波形データが合成されて記憶され、さらに分離されて再生され、
    この合成または分離される各ポイントは複数ごとに組み合わされて合成または分離され、
    上記各ポイントから変換された座標値は2つの値からなり、この2つの値は1つの番地にまとめて記憶されることを特徴とする請求項1記載の楽音波形データ記憶装置または請求項3記載の楽音波形データ再生装置。
  6. ステレオ音像を構成する複数の楽音波形データにつき、各々の楽音波形データの同じタイミングのポイントまたは各ステレオチャンネルの位相差に応じてずれたタイミングの各ポイントの大きさを直交座標の各座標軸における座標値として記憶する手段と、
    この記憶された座標値を、座標軸を回転させた座標軸上の座標値に変換する手段と、
    この変換された座標値を記憶する手段とを備えたことを特徴とする楽音波形データ記憶装置。
  7. 楽音波形データ記憶装置に対して、CPUが、
    ステレオ音像を構成する複数の楽音波形データにつき、各々の楽音波形データの同じタイミングのポイントまたは各ステレオチャンネルの位相差に応じてずれたタイミングの各ポイントの大きさを直交座標の各座標軸における座標値として記憶させ、
    この記憶された座標値を、座標軸を回転させた座標軸上の座標値に変換し、この変換した座標値を記憶させることを特徴とする楽音波形データ記憶方法。
  8. 請求項記載の楽音波形データ記憶装置によって変換記憶された楽音波形データを読み出す手段と、
    この読み出された楽音波形データを元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元のステレオ音像を構成する複数の楽音波形データの各ポイントの大きさとして出力する手段とを備えたことを特徴とする楽音波形データ再生装置。
  9. 楽音波形データ再生装置に対して、CPUが、
    請求項記載の楽音波形データ記憶方法によって変換記憶された楽音波形データを読み出しさせ、
    この読み出された楽音波形データを元の回転前の座標軸上の値に逆変換し、この値を元のステレオ音像を構成する複数の楽音波形データの各ポイントの大きさとして出力させることを特徴とする楽音波形データ再生方法。
  10. 上記座標軸は2次元直交座標であり、座標軸の回転角度は45度であり、
    これら各ポイントの楽音波形データが合成されて記憶され、さらに分離されて再生され、
    この合成または分離される各ポイントは複数ごとに組み合わされて合成または分離され、
    上記各ポイントから変換された座標値は2つの値からなり、この2つの値は1つの番地にまとめて記憶されることを特徴とする請求項6記載の楽音波形データ記憶装置または請求項8記載の楽音波形データ再生装置。
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