JP3669513B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、可変表示装置において複数の識別情報による可変表示ゲームを行わせるともに、所定の乱数の抽出結果に基づいて該可変表示ゲームの停止結果態様を所定の確率で複数種類の特別表示態様のうちの何れか1つで導出される制御を行う制御手段を備え、前記可変表示ゲームの停止結果態様が特別表示態様となったことに関連して遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機においては、複数の識別情報による可変表示ゲームを実行可能な可変表示装置を備え、該可変表示ゲームの結果態様が予め定められている特別表示態様となった場合に、例えば、変動入賞装置が所定の規定に基づいて開放制御される特別遊技状態を発生させるようにしたものが知られている。
このような遊技機においては、各種遊技状態を制御する制御回路が備えられ、この制御回路により前記可変表示ゲームにおける特別表示態様の導出確率が所定の確率値でもって制御され、遊技者と遊技店との利益バランスが程良くとれるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の遊技機において、前記特別遊技状態が発生する確率、即ち、可変表示ゲームが特別表示態様となる確率は、固定の確率値で制御されていたため、特別遊技状態の発生状態が変化の乏しい単調なものとなってしまうばかりか、その発生確率の初期設定値をあまり高く設定してしまうと、遊技店の不利益が増してしまうためにある程度低く設定する場合が多く、特別遊技状態があまり発生しないような期待感の低い遊技性能となってしまっていた。
【0004】
そこで本発明は、可変表示ゲームにおいて特別表示態様が導出される確率を変動させることにより、遊技内容が変化に富んだものにして興趣を向上させるとともに特別遊技状態の発生に対する期待感を向上させ、しかも、確率の変動により、特別遊技状態が連続的に発生する回数を特別表示態様の種類に応じて変化させることで、更に遊技内容が変化に富んだものにすることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、可変表示装置において複数の識別情報による可変表示ゲームを行わせるとともに、所定の乱数の抽出結果に基づいて該可変表示ゲームの停止結果態様を所定の確率で複数種類の特別表示態様のうちの何れか1つで導出される制御を行う制御手段を備え、前記可変表示ゲームの停止結果態様が特別表示態様となったことに関連して変動入賞装置を開放状態に変換可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
前記制御手段は、
前記可変表示ゲームの停止結果態様が特別表示態様として導出される確率を、通常の確率で制御する通常確率状態と、該通常の確率よりも高い確率で制御する高確率状態と、に変更可能な確率変更制御手段と、
前記複数種類の特別表示態様のうちの一部の種類である特定の特別表示態様での特別遊技状態の発生に基づいて前記確率変更制御手段に対して前記高確率状態への変更制御を行わせ、次回以降に特別遊技状態が所定回数発生したことに基づいて前記確率変更制御手段に対して前記通常確率状態への復帰制御を行わせるとともに、該通常確率状態への復帰条件となる特別遊技状態の発生回数を決定する確率変更条件制御手段と、
を備え、
前記特定の特別表示態様を複数種類設定し、
前記確率変更条件制御手段は、前記通常確率状態への復帰条件となる特別遊技状態の発生回数を、前記特定の特別表示態様の種類に応じて決定するようにしたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記確率変更制御手段は、前記高確率状態時の確率を、前記特定の特別表示態様の種類に応じて異ならせるとともに、前記確率変更条件制御手段が決定した前記通常状態への復帰条件となる特別遊技状態の発生回数が多い程、該高確率状態時の確率を高くすることを特徴とする。
【0006】
【作用】
請求項1の発明では、制御手段は、可変表示ゲームの停止結果態様が特別表示態様として導出される確率を、通常の確率で制御する通常確率状態と、該通常の確率よりも高い確率で制御する高確率状態と、に変更可能な確率変更制御手段を備え、この確率変更制御手段により、複数種類の特別表示態様のうちの一部の種類である特定の特別表示態様での特別遊技状態の発生に基づいて、高確率状態への変更制御が行われることで、次回以降の特別遊技状態の発生が容易な状態となる。そして、高確率状態への変更により次回以降の特別遊技状態の発生回数が所定回数となると確率変更制御手段により通常確率状態への復帰制御が行われるが、この確率変更制御手段が通常確率状態へ復帰させる復帰条件となる前記特別遊技状態の発生回数は、確率変更条件制御手段により、特別遊技状態が発生した際の特定の特別表示態様の種類に応じて決定される。したがって、特定の特別表示態様での特別遊技状態を契機に以降高確率状態により連続的に発生する特別遊技状態の発生回数は、確率変更条件制御手段により、特定の特別表示態様の種類に応じて決定された回数に対応して変化することとなる。
請求項2の発明では、確率変更条件制御手段により、高確率状態時の確率が、特定の特別表示態様の種類に応じて異なるものになるとともに、確率変更条件制御手段が決定した通常状態への復帰条件となる特別遊技状態の発生回数が多い程、該高確率状態時の確率が高くなる。
【0007】
【実施例】
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
第1実施例
図1〜図40は本発明に係わる遊技機としてのパチンコ機をプリペイドカード方式のパチンコ装置に適用した場合の一実施例を示している。
なお、本明細書(図面含む)ではパチンコ玉を、玉あるいは球(例えば、賞球、打球)というような表現で記述(図面に表示)しているが、これらは何れも基本的にパチンコ玉を意味するもので、パチンコ玉の扱い方(処理の仕方)によって適宜表現したものであり、表現が混在しているが、玉と球は異なる概念ではなく、説明の都合に応じて使い分けているに過ぎない。
図1はパチンコ装置の全体を示す外観斜視図である。図1において、1はパチンコ装置であり、パチンコ装置1は同様のものが遊技店内に所定数設置されている。本実施例のパチンコ装置1は大きく分けてパチンコ機2(遊技機)と、パチンコ機2の側方に配設された遊技媒体貸出装置としてのカード式玉貸機(以下、単に玉貸機という)3によって構成され、これらが対をなして設置されている。
【0008】
玉貸機3は比較的狭い幅の縦長タイプに形成され、一定の奥行を有している。そして、パチンコ機2の側方に配設されることによって、遊技者の便宜を図れるようになっている。また、玉貸機3はパチンコ機2と分離することが可能であり、修理の際には交換することができる構造になっているが、少なくともパチンコ機2と玉貸機3が信号上、接続されていないと遊技ができないようになっている。
玉貸機3にはカードリーダーが内蔵され、玉貸機3の前面パネル4には上記カードリーダーに対応するプリペイドカード方式のカードが挿入されるカード挿入口5と、カードの残り度数を表示するカード残度数表示器6とが設けられている。なお、カード挿入口5はカードの受け付けを表示可能なものが用いられ、例えばカード挿入口5の上にカード受付け表示器7を有し、カード受付け表示器7は発光ダイオード等からなり、カードの受け付けが有効であることを表示する。
【0009】
カード残度数表示器6は、例えば7セグメントの発光ダイオードを用いて3列で構成され、カード挿入口5に挿入されたプリペイドカードの残り度数を100の位まで度数単位で表示する。度数単位では、1度が100円に相当し、残りの度数を度/100円の計算で遊技者に表示する。したがって、例えば3000円のプリペイドカードを挿入した場合には30度としてカード残度数表示器6に表示される。このように、本実施例ではパチンコ玉を持込む以外に、プリペイドカードをカード挿入口5に挿入することによって必要な玉を確保してゲームを開始することが可能になっている。
パチンコ機2は、正面側に見える部分として額縁状前面枠11と、額縁状前面枠11の開口部に配設され、ガラス12aを支持する金枠(ガラス枠)12と、遊技盤13(図2参照)と、前面表示パネル14と、前面パネル14の下方の前面操作パネル15とを有している。額縁状前面枠11はパチンコ機2を島設備に設置するための木製の枠体16に開閉可能に支持されており、同様に金枠12は額縁状前面枠11に開閉可能に支持されている。
【0010】
前面表示パネル14は前面側が突出しつつやや盛り上がるような曲面状に形成され、この前面表示パネル14にはパチンコ玉を受ける上皿21が形成されるとともに、前面側にカード度数表示器(カード残高表示器)22、玉貸釦(変換釦)23、カード排出釦(返却釦)24およびLEDで構成された玉貸し可能表示器25が設けられている。なお、玉貸し可能表示器としてはLEDに限らず、例えば細長い形状の表示ランプにしてもよい。
前面表示パネル14は一端側が額縁状前面枠11に開閉可能に支持されている。また、26は上皿21の玉を後述の玉貯留皿32に移すために、両者を接続する通路を開閉するための押し釦である。
【0011】
カード度数表示器22は、例えば7セグメントの発光ダイオードを用いて3列で構成され、カード挿入口5に挿入されたプリペイドカードの残高を100の位まで度数単位で表示する。度数単位では、1度が100円に相当し、残りの度数を度/100円の計算で遊技者に表示する。したがって、例えば3000円のプリペイドカードを挿入した場合には30度としてカード度数表示器22に表示される。
なお、本実施例ではカード度数表示器22として7セグメントの発光ダイオードを用いて3列で構成しているが、これに限らず、例えばドットLED、液晶、蛍光表示管等を用いて構成してもよい。これは、カード残度数表示器6についても同様である。また、カード度数表示器22をカード残度数表示器6と一緒にした構成としてもよい。
【0012】
玉貸釦23は、カード挿入口5に挿入されたプリペイドカードの残高の範囲内で1度を単位としてパチンコ玉をパチンコ機2裏面の後述の玉排出装置(賞球を行う機能も兼ねているもの)から排出して貸し出すために遊技者によって押されるスイッチである。この場合、パチンコ玉を貸し出し可能な状態の表示は玉貸し可能表示器25によって行われる。なお、パチンコ玉を貸し出し可能な状態にあれば、玉貸釦23全体が輝くものでもよい。
一方、パチンコ玉を貸し出し可能な状態になければ、玉貸し可能表示器25が消灯し、かつ玉貸釦23を押してもパチンコ玉の貸し出しのための排出が行われない。この玉貸釦23を1回押すと、1度に相当する分だけのパチンコ玉(例えば、パチンコ玉25個)が貸し出されて上皿21に供給される。2回押すと、2度に相当する分だけのパチンコ玉が貸し出される。
【0013】
カード排出釦24は、カード挿入口5に挿入されたプリペイドカードをカード挿入口5から外部に引出すためのもので、本実施例では遊技者がゲームを終了したい場合などに、この釦を押すことにより、プリペイドカードがカード挿入口5から再び外部に引出される。遊技者は引出されたプリペイドカードを手にし、他のパチンコ台でゲームを開始するか、あるいは今回はひとまずゲームを終るかの自由な選択ができる。
前面操作パネル15には、その左側に灰皿31が形成されるとともに、前面中央側が前方に突出するような形状に形成され、その突出部の内部は玉貯留皿(受皿)32となっている。玉貯留皿32は上皿21がパチンコ玉で一杯のときに賞品玉を受ける等の役目がある他、玉を一時的に貯留するためのものである。また、前面操作パネル15には玉抜きレバー33および発射装置の発射操作ハンドル34が設けられている。
【0014】
玉抜きレバー33は玉貯留皿32に貯留された玉を外部下方に抜くためのもので、この玉抜きレバー33を、例えば左方向に移動させると、玉貯留皿32の下底部が一部開口して玉を下方に放出することができる。発射操作ハンドル34は1列に整列しているパチンコ玉のうち、発射位置にあるものを1個ずつ遊技盤13前面の遊技領域内に弾発させる発射装置の操作を行うものである。
一方、パチンコ機2の額縁状前面枠11の上部には左側から順次、賞品玉排出時に点灯する賞品玉排出表示器41、貸玉排出時に点灯する貸玉排出表示器42、パチンコ機2において打止状態が発生したときに点灯する完了ランプ43が設けられている。
金枠12は前面枠11に開閉可能に支持され、通常は施錠装置によって前面枠11に対して施錠されている。金枠12を開く場合には、施錠孔51に所定のキーを挿入して回動操作することにより、施錠装置のロック状態が解除されてオープンする。
【0015】
次に、遊技盤13は発射されたパチンコ玉を上方から落下させつつアウトあるいはセーフの判定を行う領域であり、入賞口に玉が入って有効にセーフとなる場合は所定数の賞品玉が後述の玉排出装置から排出されて、これが上皿21に供給される。また、発射操作ハンドル34を操作して玉が発射されても、ファールになったときには、パチンコ玉が発射位置に戻るか、あるいは玉貯留皿32に排出される。
ここで、遊技盤13における遊技領域は本発明の適用対象である特別図柄表示装置の図柄内容を変化させてゲームを行うもの、例えばいわゆる「第1種」に属するものあるいは「第3種」に属するもの等であれば、任意の構成をとり得るが、一例として本実施例では図2に示す「第1種」に属するタイプのものを用いている。
【0016】
図2は遊技盤13を示す正面図である。図2において、遊技領域の周囲には弾発された玉を遊技領域の上方部まで案内したり、後述のアウト玉回収口77まで案内するなどの機能を有するレール61が配置されている。また、遊技領域のほぼ中央部には中央に機械的に変位可能な可動式の可変表示器62を有する特別図柄表示装置(いわゆる役物装置)63(可変表示装置)が配置されている。特別図柄表示装置63の下方には、チューリップタイプの普通電動始動口(以下、適宜、普電という)64が配置されるとともに、特別図柄表示装置63の作動結果によって遊技玉を受け入れない第1の状態から受け入れ易い第2の状態に変動する大入賞口としての変動入賞装置(大入賞口のことで、いわゆるアタッカー)65が配置されている。
普通電動始動口64の下部には普通図柄表示器(以下、適宜、普図表示器という)64aが配置されており、普通図柄表示器64aは9セグメントのLEDからなり、0〜19の範囲で20種類の数字あるいは記号(A、B、C、・・・)等を表示可能である。
【0017】
特別図柄表示装置63は普通電動始動口64に玉が入賞したとき(ただし、始動記憶のタイミングは後述する)、可変表示器62の特別図柄の内容を変化させ、その図柄が特定の停止態様(特別態様)(例えば、大当りのゾロ目状態:「777」など)になると、変動入賞装置(アタッカー)65が開放することにより遊技者に所定の遊技価値が付与されるようになっている。可変表示器62は、例えば3列に配置された大型LEDを有し、これらのLEDに数字や記号(A、B、Cなど)を表示する。なお、以下の説明では上記所定の遊技価値が付与される状態を適宜単に大当り状態という。
また、特別図柄表示装置63についての詳細な構成は後述する。
可変表示部器62の上方には4つの特図スイッチ記憶表示器(いわゆる始動メモリ表示器に相当)66が設けられており、特図スイッチ記憶表示器66は普通電動始動口64が玉が入賞したとき、4個の範囲内でその入賞玉数を記憶したことを表示する。
特別図柄表示装置63の側方には普図始動ゲート(普通図柄始動ゲートのことで、以下、適宜、普図ゲートという)67、68が配置されており、普図始動ゲート67、68は玉が1個分だけ通過可能なゲートを有し、玉がゲートを通過すると、普通電動始動口64に配置された普通図柄表示器64aの図柄(例えば、数字)を変化させ、この数字が特定の値(例えば、「7」)になると、普通電動始動口64のチューリップを電動動作させて一定時間だけ開くようになっている。普通電動始動口64のチューリップは、通常は閉じているが、上記のように一定条件下で開くように制御される。また、詳細を後述するようにチューリップの開放時間は可変制御される。
【0018】
また、特別図柄表示装置63の下方左右両側には一般入賞口69、70が設置されている。さらに、遊技領域内の適宜位置には風車と呼ばれる打球方向変換部材71〜76が回転自在に複数設置されるとともに、障害釘(図示略)が多数植設されている。加えて、遊技領域の中央下部にはアウト玉回収口77が形成されている。
一方、遊技盤13の周囲の適宜位置にはリーチランプ81、サイドランプ82a、82b、装飾ランプ83a、83b、遊技状態報知ランプ84が設けられている。リーチランプ81は特別図柄表示装置63の可変表示器62の表示内容がリーチ状態になったときに点滅して遊技者への期待感を高めるとともに、大当りになると、その大当りにふさわしい適切な表示状態(例えば、点滅回数が変化するなど)になって演出効果を狙うなどの機能を有している。サイドランプ82a、82bおよび装飾ランプ83a、83bはゲーム内容に応じて適当に点灯あるいは点滅して遊技の臨場感を高めるものである。
【0019】
また、遊技状態報知ランプ(報知手段に相当)84はラッキー大当り図柄、スペシャルラッキー大当り図柄が発生したとき、大当り遊技終了後に大当り図柄の発生確率が低確率から高確率に変更されたとき(同時に普図確率を変更したことあるいは単独で普図確率を変更したこと)、確率アップ状態が繰り返して制御されているとき、確率変更が新たに始めから新規に繰り返して制御されるときの各態様を表示可能である。各態様の表示は、例えば遊技状態報知ランプ84を細かく区分してその表面にプレートを装着して各内容が分かるようにして、該当するプレートを明るく点灯するようにしてもよいし、あるいは遊技状態報知ランプ84の点滅態様を変えて区別するようにしてもよい。後者のとき、スピーカ(報知手段に相当)111からの音声合成と組み合せて報知してもよい。
遊技状態報知ランプ84としては、例えばパチンコ機2の額縁状前面枠11の上部に配置されている賞品玉排出表示器41、貸玉排出表示器42、完了ランプ43を変更して用いてもよいし、あるいはこれら場所に遊技状態報知ランプ84を設けてもよい。さらには、パチンコ機2の上に別部材として遊技状態報知ランプ84を新たに設置してもよい。
【0020】
次に、図3はパチンコ機2の裏機構の構成を示す図である。
図3において、パチンコ機2の裏機構の主要なものとして、貯留タンク(上タンク)101、誘導路102、中継基盤(外部端子基盤)103、玉排出装置104、排出制御回路盤105、玉寄せカバー106、役物制御回路盤107、取り付けアダプタ108、発射回路盤109、裏機構盤の基枠体110およびスピーカ111がある。
基枠体110は合成樹脂製の一体成型品から形成され、パチンコ機2の前面枠11の裏側に固定された取り付けフレームに取り付けられている。そして、この基枠体110の上に各種のユニット部品、例えば貯留タンク101、誘導路102、中継基盤(外部端子基盤)103、玉排出装置104、排出制御回路盤105、玉寄せカバー106、役物制御回路盤107、取り付けアダプタ108などが取り付けられており(例えば、ワンタッチの爪部材によって固定される)、これらの各種ユニット部品と基枠体110とを総称する概念として裏機構盤112と称している。
【0021】
貯留タンク101は排出される前の玉を予め貯留しておくもので、この貯留タンク101の玉数の不足は補給センサ(図示略)によって検出され、不足のときは島設備から玉が補給される。貯留タンク101内の玉は誘導路102により誘導され、玉排出装置104によって排出される。
なお、この誘導路102は特に限定されないが、短時間に多量の玉を排出できるように2条に形成されており、その途中には玉の重りを防止する玉ならし部材および待機玉検出器(何れも図示略)が設けられている。また、このような2条構成は玉排出装置104の内部についても同様である。
中継基盤103はAC電源の入力やホールの管理装置との間における信号の授受などについての中継を行うもので、本実施例では、例えばノーマル大当り図柄、ラッキー大当り図柄、スペシャルラッキー大当り図柄が発生した情報を報知する信号の中継を行う報知用端子としても用いられる。また、大当り確率等を変更したこと、確率変更を繰り返して制御している状態等の情報も中継する。
排出制御回路盤105は玉の排出に必要な各種制御を行うもので、役物制御回路盤107は遊技盤13における役物の作動に必要な各種制御を行うものである。また、役物制御回路盤107には特別図柄表示装置63における大当りの確率を変更、設定する確率設定スイッチが内蔵されており、確率設定スイッチのスイッチ挿入口121は役物制御回路盤107の表面側に露出配置されている。
【0022】
確率設定スイッチは、例えば1/200、1/210、1/220の3段階に特別図柄表示装置63の大当りの確率を外部から容易に変更できるように、3つの接点を有している。この接点はホールの係員によって操作可能であり、その設定値は所定の表示器に表示されるが、設定後一定時間が経過すると、消えて外部から目視できないように、機密が保たれている。なお、特別図柄表示装置63の大当り確率の変更は、上記のような3段階に限らず、他の変更内容にしてもよい。
取り付けアダプタ108は役物制御回路盤107が図3に示すものに比べて大型化した際に、大型の役物制御回路盤を基枠体110に容易に取り付けることができるように、役物制御回路盤を取り付ける支持部材となるもので、基枠体110に固定されている。
【0023】
発射回路盤109は玉の発射に必要な各種制御を行うもので、所定のケースに発射制御回路の基盤が収納されている。スピーカ111は遊技に必要な効果音(例えば、玉の排出に伴う効果音)や人工合成音を報知するもので、リーチや大当り等の遊技状態、玉排出数、賞態様および玉の貸出しに応じて各種の音を発生して遊技者に知らせる。
また、本実施例ではスピーカ111はラッキー大当り図柄、スペシャルラッキー大当り図柄が発生したとき、大当り遊技終了後に大当り図柄の発生確率が低確率から高確率に変更されたとき(同時に普図確率を変更したことあるいは単独で普図確率を変更したこと)、確率アップ状態が繰り返して制御されているとき、確率変更が新たに始めから新規に繰り返して制御されるときの各態様を音声合成音、効果音等によって報知する。なお、この報知は遊技状態報知ランプ84と組み合せて行ってもよい。
なお、制御回路盤とは、制御回路の基盤(すなわち、制御回路の機能を実現するボード)と、この基盤を収納している箱型に形成された金属製あるいは樹脂製のシャーシ箱とを一体として含む概念として用いている。
玉寄せカバー106は基枠体110の中央に大きく開口した中央開口部を塞ぐもので、この中央開口部は特別図柄表示装置63の取り付けのための空間となっている。なお、玉寄せカバー106の後方は膨出形成されており、排出制御回路盤105や役物制御回路盤107の後面に比べて大きく後方に突き出たような構造になっている。そして、玉寄せカバー106によって中央開口部を塞ぐことにより、貯留タンク101などから落下した玉が遊技盤13の裏面側に衝突しないようになっている。
【0024】
特別図柄表示装置の構造
次に、特別図柄表示装置63の構造について詳細に説明する。
図4は特別図柄表示装置63の斜視図である。図4において、150は特別図柄表示装置63の上部両側に配置されパチンコ玉の衝突から特別図柄表示装置63を防護する鎧部、151は特別図柄表示装置63の上部に開口している天入賞口(一般入賞口)、152は特別図柄表示装置63の各種配線を中継する役物中継基盤、153は役物の作動を装飾する装飾レンズ、154は装飾レンズの後方に位置するランプである。装飾レンズ153は透明の樹脂部材によって形成され、その後方からランプ154で照射されることにより、役物をショウアップする。可変表示器62は、3列に配置された3つの部分からなり、それぞれ可変表示器(左)62L、可変表示器(中)62M、可変表示器(右)62Rに分けられる。可変表示器(左)62L、可変表示器(中)62Mおよび可変表示器(右)62Rは、役物装置63(特別図柄変動装置:可変表示装置)における複数の識別情報を変動させる表示領域に相当する(n個=3の表示領域の例)。
【0025】
図5は特別図柄表示装置63の裏面側の分解斜視図である。図5において、160は特別図柄表示装置63のケーシングであり、ケーシング160の上部に鎧部150が配置され、ケーシング160の内部に可変表示器62が収納されるようになっている。ケーシング160の上部後方にはランプ基盤161を取り付け可能なボス部162a、162bが形成されており、これらのボス部162a、162bにはランプ基盤161に形成された孔161a、161bをそれぞれ通して玉誘導部材163の固定部163a、163bがビス止めされるようになっている。玉誘導部材163は天入賞口151に入賞した玉をセーフ玉を1個宛て処理するセーフ処理ユニットに続く通路に導くもので、天入賞口151に入賞した玉はケーシング160の上部に形成された半円筒状の通路151aを介して玉誘導部材163まで誘導される。
【0026】
ランプ基盤161には、その前面側に2つの装飾ランプ164a、164bが配置されており、これらの装飾ランプ164a、164bはケーシング160の上部に形成された円形の開口部165a、165bをそれぞれ通して特別図柄表示装置63の前面側に突出し、必要に応じて前面側を照らすものである。開口部165a、165bの下側にはやや小さい4つの円形の開口部166が形成されており、これらの開口部166をそれぞれ通して前述した4つの特図スイッチ記憶表示器66(図5では図示略)が特別図柄表示装置63の前面側に臨み、遊技者が視認できるようになっている。なお、特図スイッチ記憶表示器66は表示器基盤167に取り付けられており、表示器基盤167は適当な固定手段によってケーシング160に固定される。一方、ランプ基盤161の後面側には3つの装飾ランプ168a〜168cが配置されており、これらの装飾ランプ168a〜168cは透明樹脂製の装飾レンズ153を照射する。
【0027】
図5では、可変表示器62のうちの中央に配置された可変表示器(中)62Mが分解して示されており、可変表示器(中)62Mは大きく分けてジョッキ部171および人形部172に区分される。ジョッキ部171は特定の数字や記号を表示可能なLED基盤173と、LED基盤173を収納可能な基盤ケース174と、ビールのジョッキ形状に形成されたジョッキ部材175と、ビールのジョッキに注がれたビールが溢れて泡状になった状態をイメージした形状に形成された泡部材176とを順次組み合せて構成されている。LED基盤173は基盤ケース174にはめこみ可能で、また、基盤ケース174はジョッキ部材175にはめ込み可能になっている。泡部材176はジョッキ部材175の上部にビスで固定される。
一方、人形部172は後述のマスコットモータ210の軸210aに連結された円盤形状の遮蔽板213に対して偏心接続して駆動されるリンク部材181と、リンク部材181の駆動力を受けて作動し、人形をイメージした形状に形成された一対の腕部材182a、182bと、腕部材182a、182bをピン183a、183bによって回動可能に支持する支持部材183と、支持部材183のピン183c、183dによって同じく回動可能に支持される人形の顔をイメージした形状に形成された顔部材184とを順次組み合せて構成されている。そして、ジョッキ部171が人形部172の一対の腕部材182a、182bの間に挟み込まれるような状態で可変表示器(中)62Mが組み立てられている。
【0028】
図6は、特別図柄表示装置63の駆動系統の分解斜視図である。図6において、装飾レンズ153は可変表示器62を含む役物機構の中核となる本体を兼ねており、詳しくは本体の上部が主に装飾レンズの部分で、下部が主に各部品の取り付け部になっている。装飾レンズ153の本体裏面側には中央取付部材191が固定されており、中央取付部材191には装飾ランプ192が固定されるとともに、アクチュエータ用開口部193、194が形成されている。また、装飾レンズ153の本体の裏面側下部には可変表示器(左)62Lおよび可変表示器(右)62RのそれぞれのLED基盤201、202がビスによって取り付けられるようになっている。
一方、装飾レンズ153の本体の前面側には可変表示器(左)62Lおよび可変表示器(右)62Rのそれぞれの人形部203、204が取り付けられるようになっている。一方の人形部203はビール瓶(ビールボトル)の形状を模したビール瓶部203aと、ビール瓶をジョッキ部171のジョッキに注ぐような人形を模した注ぎ人形203bとからなり、注ぎ人形203bは装飾レンズ153本体に固定されている。また、ビール瓶部203aの裏面にはロッド203cが設けられ、ロッド203cは注ぎ人形203bに形成された孔203dおよび装飾レンズ153に形成された孔153aを通してソレノイド(ビールボトルソレノイド)205に連結されるロッドレバー206に接続され、このロッドレバー206の駆動力を受けるようになっている。
【0029】
同様に、他方の人形部204はビール瓶(ビールボトル)の形状を模したビール瓶部204aと、ビール瓶をジョッキ部171のジョッキに注ぐような人形を模した注ぎ人形204bとからなり、注ぎ人形204bは装飾レンズ153本体に固定されている。また、ビール瓶部204aの裏面にはロッド204cが設けられ、ロッド204cは注ぎ人形204bに形成された孔204dおよび装飾レンズ153に形成された孔153bを通してソレノイド(ビールボトルソレノイド)207に連結されるロッドレバー208に接続され、このロッドレバー208の駆動力を受けるようになっている。ロッドレバー206、208はソレノイド205、207のそれぞれのアーム205a、207aにピン結合しており、アーム205a、207aの変位力を受けて回動可能になっている。
【0030】
アーム205a、207aは、ソレノイド205、207の非通電時それぞれスプリング205b、207bの付勢力を受けて図示の位置にあって、ロッドレバー206、208を駆動しないが、ソレノイド205、207に通電されると、スプリング205b、207bの付勢力に抗してソレノイド205、207にそれぞれ吸引され、ロッドレバー206、208を駆動する。
ロッドレバー206、208は駆動されると回動し、その回動力をビール瓶部203a、204aの裏面に設けられたロッド203c、204cにそれぞれ伝達し、図7に示すように、各ビール瓶部203a、204aが可変表示器(中)62Mに傾斜してあたかもビール瓶からビールをジョッキ部171のジョッキに注ぐようなスタイルに変位する。なお、図7では一方のビール瓶部203aを示しているが、他方のビール瓶部204aについても同様の動作が行われる。
【0031】
ここで、図8は一方の人形部203についての変位動作を示す図である。図8に示すように、通常はソレノイド205に通電されず、アーム205aはスプリング205bの付勢力を受けて図8(a)に示す位置にあって、ロッドレバー206が駆動されない。したがって、ビール瓶部203aは変位せず、ビール瓶が立ったままの状態となっている。
ソレノイド205に通電すると、図8(b)に示すようにスプリング205bの付勢力に抗してアーム205aがソレノイド205に吸引され、ロッドレバー206が駆動されて回動し、その回動力がビール瓶部203aに伝達されてビール瓶部203aが変位し、あたかもビール瓶をジョッキ部171のジョッキに注ぐような動作が行われる。
【0032】
再び図6において、210はマスコットモータであり、マスコットモータ210はブラケット211を介して装飾レンズ153本体に設けられボス部212に固定されている。ブラケット211はビスによってボス部212に取り付けられる。マスコットモータ210の軸210aは円盤形状の遮蔽板213に連結されており、遮蔽板213にはスリット213sが形成されている。遮蔽板213はコの字型に形成されたフォトセンサタイプのモータセンサ214に挟み込まれるようにして回転可能であり、モータセンサ214は遮蔽板213のスリット213sが通過するタイミングで発光ダイオードの光を受光することにより、マスコットモータ210の回転位置を検出する。モータセンサ214は中央取付部材191に設けられたセンサ取付ボス部215a、215bに固定される。
【0033】
220は装飾レンズ153の下部を照す装飾ランプであり、装飾ランプ220は装飾レンズ153本体に設けられたボス部221に取り付けられる。また、中央取付部材191の後方には役物中継基盤152が取り付けられるようになっており、役物中継基盤152は各種のコネクタが配置されたボード152aと、ボード152aを収納して保護するケース152bとからなっている。ケース152bの他面側にはボス部152c、152dが設けられており、ボス部152c、152dにはランプ基盤222が取り付けられている。ランプ基盤222には2つの装飾ランプ222a、222bが配置されており、これらの装飾ランプ222a、222bは装飾レンズ153の後面側を照らす。
【0034】
ここで、中央の可変表示器(中)62Mの変位動作について説明する。
通常は図7に示すように、可変表示器(中)62Mが直立した状態にあり、可変表示器(中)62Mの直立した状態を横から見ると、図10(a)のように示される。このとき、マスコットモータ210の軸210aに連結された円盤形状の遮蔽板213は、そのスリット213sがコの字型に形成されたフォトセンサタイプのモータセンサ214に挟み込まれた位置にある。これによってマスコットモータ210の回転位置が通常位置、すなわち可変表示器(中)62Mが直立状態になる動作位置として検出される。
この場合、遮蔽板213はピン231を介してリンク部材181に連結されており、ピン231は遮蔽板213の中心点からはずれた偏心位置にある。図10(a)の状態では遮蔽板213のスリット213sがモータセンサ214に挟み込まれた位置にあって、通常はこの位置が保持されているため、リンク部材181がほぼ水平な状態にあり、リンク部材181に対して回動自由に連結された一対の腕部材182a、182bはビールのジョッキ形状を模したジョッキ部材175をほぼ垂直に支持し、さらにジョッキ部材175の上部に人形の顔を模した顔部材184が位置している。この通常状態は図7に示される。
【0035】
一方、マスコットモータ210に通電して回転(例えば、1/2回転)させると、図10(b)に示すようにマスコットモータ210の軸210aに連結された円盤形状の遮蔽板213が回転し、この遮蔽板213に対して偏心して接続されているリンク部材181が駆動(矢印で示すように前方向に押される)される。これにより、リンク部材181の駆動力を受けて一対の腕部材182a、182bが回動し、ジョッキ部材175を傾斜させる。また、このとき同時にジョッキ部材175の上部が顔部材184の下部に当接して、顔部材184を押し上げ同様に傾斜させる。したがって、図9に示すようにビールのジョッキの上に人形の顔が重なるような形状となって、ジョッキ部材175および顔部材184が共に一定の傾斜状態となる。
その後、マスコットモータ210がさらに回転すると、リンク部材181が後方向に引き下げられ、再びジョッキ部材175および顔部材184が共に直立状態に復帰する。このように、マスコットモータ210の回転に応じてジョッキ部材175および顔部材184が変位動作する。
【0036】
図11は特別図柄表示装置63の可変表示器62についての変位動作を説明する図である。
始動入賞口65に玉が入賞すると、可変表示器62の特別図柄の内容が変化(スクロール)し、その図柄がゾロ目状態(例えば、「222」)になると、大当りになる。図11(a)はリーチ状態(可変表示器(左)62Lと可変表示器(右)62Rが同一の図柄で停止して、可変表示器(中)62Mのみがスクロールを継続している状態)の出目で、可変表示器(左)62L、可変表示器(中)62M、可変表示器(右)62Rが「212」を表示している。このとき、可変表示器(中)62Mにおいてはリーチスクロールが行われ、ビール瓶部203aおよびビール瓶部204aが共に傾斜してビール瓶をジョッキ部171のジョッキに注ぐようなスタイルに変位動作している。なお、本実施例では可変表示器62の特別図柄の停止は、可変表示器(左)62L→可変表示器(右)62R→可変表示器(中)62Mの順序で行われるようになっている。
【0037】
ここで、リーチスクロールとは、1個目(左図柄の可変表示器(左)62L)および2個目(右図柄の可変表示器(右)62R)の図柄が停止したときリーチ状態の出目(例えば、「2X2」)が発生し、3個目(中図柄の可変表示器(中)62M)の図柄を停止させるときの回転スクロールを通常速度と異なる緩やかな速度(スロー状態)で、3個目の図柄表示を変化(スクロール)させるような制御をいう。これにより、遊技者はリーチがかかっているから大当り(例えば、「222」)になる期待感を持ち、ゲームの臨場感が高まる。
次いで、図11(b)のように可変表示器(左)62L、可変表示器(中)62M、可変表示器(右)62Rが「222」を示す状態に移行する直前では、ビールのジョッキの上に人形の顔が重なるようなスタイルとなって、ジョッキ部171および人形部172が共に一定の傾斜状態(遊技者から見ると、後向きに倒れた状態)になる。なお、このときビール瓶部203aは既に原状態(直立状態)に復帰している。
【0038】
実際に大当りになるときは、可変表示器(左)62L、可変表示器(中)62M、可変表示器(右)62Rの出目が「222」で停止するが、大当りでないときは、図11(c)に示すように可変表示器(中)62Mの出目がさらにスクロールして「3」になる(あるいは「3」よりもさらにスクロールする)。このとき、一定の傾斜状態にあったジョッキ部171および人形部172は再び元の直立状態に復帰する。
このように、可変表示器(左)62L、可変表示器(中)62M、可変表示器(右)62Rの出目のスクロールに応じてビール瓶部203a、ビール瓶部204a、ジョッキ部171および人形部172が上記のメカ的動作を行い、遊技者の期待感を高めることが行われる。
【0039】
次に、図12はパチンコ装置1における制御系のブロック図である。
図12において、この制御系は大きく分けると、特別図柄表示装置63に関わる制御等の遊技盤13の制御を行う役物用CPU301と、可変表示器62の表示についての制御を行う表示用CPU(特図表示器用CPU)302に関連する系統に区分される。
まず、役物用CPU301に関連する系統から説明すると、役物用CPU301は制御プログラム等を格納しているROM311と、ワークエリアの設定や制御に必要なデータの一時記憶(例えば、始動記憶)等を行うRAM312とに対して必要な制御信号を出力するとともに、水晶の発振周波数を分周して役物用CPU301の基本クロックを得る分周回路313と、役物用CPU301等に必要な電源を供給する電源回路314とに接続されている。
また、役物用CPU301はバスライン315を介してROM311、RAM312、出力ポート315、バッファゲート316、サウンドジェネレータ317、音声合成IC318との間でデータや信号の授受を行うようになっているとともに、表示用CPU302に対して直接的にデータや信号を送信するようになっている。
役物用CPU301は制御手段、確率変更制御手段、確率変更条件制御手段としての機能を有する。
【0040】
サウンドジェネレータ317は遊技に必要な効果音を生成し、音声合成IC318は遊技に必要な音声(例えば、リーチ時や大当り時に遊技者への期待感を高める音声:「ヤッタッー。リーチだ。」あるいは「ヤッタネ!」など)を合成する。サウンドジェネレータ317および音声合成IC318からの信号はアンプ319により増幅されてスピーカ111から放音される。
出力ポート315は役物用CPU301からの信号をドライバ320に出力し、ドライバ320は出力ポート315からの制御信号をドライブして各種駆動信号を生成し、外部情報端子103a、大入賞口ソレノイド331、特別図柄表示装置63における各種のランプ、LED332、マスコットモータ210、ビールボトルソレノイド205、207、普電ソレノイド361、普図表示器64aに出力する。
【0041】
外部情報端子103aは特別図柄表示装置63の各種状態(例えば、大当り状態、大当り時の各サイクルへの移行数、パンク状態など)の情報をホールの管理装置に送信するための信号の中継を行うもので、中継基盤103に配置されている。
大入賞口ソレノイド331は変動入賞装置(アタッカー)65をオープンさせるもので、特別図柄表示装置63が大当り状態になると、V入賞を条件に各サイクルで一定時間あるいは一定の玉数だけ大入賞口ソレノイド331が励磁されてアタッカー65が開く。特別図柄表示装置63における各種のランプ、LED332としては、各種の装飾ランプ(例えば、リーチランプ81、サイドランプ82a、82b、装飾ランプ83a、83bなど)や、特図スイッチ記憶表示器66等がある。
普電ソレノイド361は、普通電動始動口64のチューリップを電動動作させて一定時間だけ開くものである。
【0042】
一方、バッファゲート316には各種情報信号を受け入れるローパスフィルタ341からの信号が入力されており、ローパスフィルタ341には特図始動スイッチ342、カウントスイッチ343、継続スイッチ344、普図始動スイッチ362からの信号が入力されている。なお、ローパスフィルタ341から役物用CPU301に取り込まれる信号については、役物用CPU301でソフト的に2回読み込む処理を行うことにより、ノイズの時定数等を考慮し、チャタリング防止を図っている。
特図始動スイッチ342は普通電動始動口64に玉が入賞したことを検出し、カウントスイッチ343は大入賞口としての変動入賞装置65に玉が入賞したことを検出する。継続スイッチ344は変動入賞装置65に配置され、いわゆるV入賞口に玉が入賞したことを検出する。普図始動スイッチ362は、例えば普図ゲート67、68内に埋め込まれ、玉がゲートを通過したことを検出する。
【0043】
次に、表示用CPU302に関連する系統について説明する。表示用CPU302は役物用CPU301からの命令やデータを受けて特別図柄表示装置63の可変表示器62の表示図柄を可変作動させるための制御を行うとともに、制御プログラムおよび表示図柄データ等を格納しているROM351と、ワークエリアの設定や制御に必要なデータの一時記憶等を行うRAM352を内蔵している。なお、表示用CPU302には分周回路313および電源回路314から必要なクロックや電源が供給されている。また、表示用CPU302はバスライン353を介してドライバー354に信号を出力し、ドライバー354はバスライン353を介して入力される表示用CPU302からの信号をドライブして駆動信号を生成し、可変表示器62に出力する。
【0044】
役物用CPU301を含む上記各回路は、パチンコ機2の裏側の所定位置に配置したマイクロコンピュータを含む役物制御回路盤107というボードユニットによって実現されている。また、マイクロコンピュータのボードユニットは玉貸機3、島設備、遊技店の管理装置等との間で制御信号やデータの授受が行われるようになっている。また、表示用CPU302は役物制御回路盤107とは別体の表示用回路(図示略)に備えられており、表示用回路は特別図柄表示装置63のケーシング160裏面に配置されている。
【0045】
次に、上述した各CPU301、CPU302によって行われる各種制御の手順を図13〜図39を参照して詳細に説明する。
役物用CPU301による制御は、パチンコ装置1の電源の投入と同時に開始され、電源が投入されている限り繰り返してその処理が実行されるメインルーチンと、その他の各サブルーチンがある。
メインルーチン
最初に、メインルーチン(いわゆるゼネラルフロー)について図13を参照して説明する。このルーチンは、前述したようにパチンコ装置1の電源の投入後、繰り返して行われ、具体的には後述のリセット待ち処理で2ms毎にハード的に割込みがかかって繰り返される。
【0046】
メインルーチンが起動すると、まずステップS10で電源投入か否かを判別する。また、このステップではRAM312の状態をチェックする。そして、初回の電源投入時であれば、ステップS12に進んで初期化処理、具体的にはRAM312をクリアするとともに、可変表示器62における初期図柄(例えば、「123」)のセットを行う。その他、例えばフラグの設定、出力ポート315のリセット、サブルーチンのイニシャライズ等が行われる。次いで、ステップS14に進み、ステップS12の結果についてRAM312にパターン記憶を行うとともに、チェックデータをセットする。その後、ステップS16でリセット待ちになり、2ms毎のハード割込によりメインルーチンが繰り返される。
【0047】
一方、ステップS10で初回の電源投入時でなければ、すなわち2回目以降のルーチンでは既に電源を投入した後であるから、今度はNOに分岐し、ステップS18でRAM312について同様のパターン記憶を行う。このとき、例えばRAM312の状態をチェックした結果であるチェックデータがセットされる。次いで、ステップS20に進み、スイッチ入力処理を行う。このスイッチ入力処理では、例えば各種検出スイッチからの論理変換やチャタリング防止処理が行われる。
次いで、ステップS22でエラー発生か否かを判別する。エラーとしては、例えば大入賞口としての変動入賞装置65に入賞した玉のカウントエラー、排出される玉などの玉詰りエラーがある。エラーが発生しているときは、ステップS24に進んでエラーフラグをセットし、ステップS26で乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理を実行する。これは、可変表示器62の表示図柄を決定する乱数を更新したり、そのメカ的な動作や効果音の発生のために必要な処理を行うもので、その処理内容は後にサブルーチンで詳述する。その後、ステップS30でリセット待ちになり、2ms毎のハード割込によりメインルーチンが繰り返される。
【0048】
一方、ステップS22でエラーが発生していないときは、ステップS32に分岐し、普通電動始動口64への玉の入賞があるか否かを判別する。普通電動始動口64への入賞があれば、ステップS34で今回の入賞を始動記憶し、これを始動記憶数に加算する。始動記憶は、例えばRAM312の所定エリアで行い、4個を限度とする。4個を超えるときは始動記憶数に加算されない。また、これにより、特図スイッチ記憶表示器66が4個を限度として始動記憶数を表示する。
ここで、ステップS34の処理では単に今回の入賞を始動記憶数に加算するのみで、この時点で大当りを判定するための乱数を1回抽出するという処理は行わない。大当り乱数の抽出処理は、後述の図18における左高速回転終了処理のサブルーチンで実行する。ステップS34を経ると、ステップS36に進む。
また、普通電動始動口64への入賞がなければ、ステップS34をジャンプしてステップS36に進む。
【0049】
ステップS36ではアイドル中であるか否かを判別する。アイドル中とは、大当り動作および図柄回転動作以外の普段動作のことである。アイドル中のときはステップS38で始動記憶数の保留があるか否かを判別し、保留があるときはステップS40で可変表示器62の表示図柄を回転開始にする。その後、ステップS42に進む。
一方、ステップS36でNOのとき(アイドル中でないとき:大当りおよび図柄回転動作のとき)、ステップS38で始動記憶数の保留がないときは、ステップS40をジャンプしてステップS42に進む。
ステップS42では上記ステップの判別結果に応じてアイドル処理、図柄回転処理あるいは大当り処理の何れかを選択して実行する(詳細はサブルーチン参照)。次いで、ステップS44に進んで乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理を実行する(前記ステップS26と同様)。
次いで、ステップS45に進んで普図普電処理を実行する(詳細はサブルーチン参照)。これは、普図ゲート67、67を玉が通過したことに基づいて普通電動始動口64の普図表示器64aの図柄を可変するとともに、特定の表示図柄のときチューリップを開く等の閉制御を行うものである。次いで、ステップS46でリセット待ちになり、2ms毎のハード割込によりメインルーチンが繰り返される。
【0050】
乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理
図14は上述のメインルーチンにおけるステップS26、44の乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンが開始されると、まずステップS50で図柄用乱数更新処理を行う。これは、可変表示器62に表示する図柄を決定するための乱数を一定規則で順次更新するもので、これにより表示図柄がある図柄に偏ることなく、例えば「0」〜「9」、「A」・・「D」の14種類の範囲でランダムに更新される。
次いで、ステップS52で大当り決定用乱数更新処理を行う。これは、大当りを判定するための乱数を一定規則で順次更新するもので、これにより大当りの確率の範囲内でランダムな乱数が生成される。
次いで、ステップS53で普図当り用乱数更新処理を行う(詳細はサブルーチン参照)。これは、普通電動始動口64における普図表示器64aの大当り図柄を判定するための乱数を一定規則で順次更新するもので、これにより所定の普図確率(普図表示器64aが大当りの図柄を引く確率をいう。以下、同様)の範囲内でランダムな乱数が生成される。なお、普図確率は可変制御される。
次いで、ステップS54で図柄回転数決定乱数更新処理を行う。これは、可変表示器62の表示図柄を回転させる回数が偏らないようにするための乱数を一定規則で順次更新するもので、これにより表示図柄の回転数がランダムに更新される。
【0051】
次いで、ステップS56でタイマ処理を行う。これは、このサブルーチンで使用するタイマのカウントを行うものである。次いで、ステップS58でビールボトル処理を行う。これは、リーチスクロールのときに可変表示器62のビール瓶部203aおよびビール瓶部204aを中央側に傾斜させるように動作させるものである。次いで、ステップS60で始動入賞等情報処理を行う。これは、普通電動始動口64への入賞、大当り、V入賞などの必要な外部情報を管理装置に出力する処理を行うものである。普通電動始動口64への入賞等がなければ、外部情報の出力は行われない。
ここでは、特に報知用端子としての機能を有する中継基盤103を介して、例えばノーマル大当り図柄、ラッキー大当り図柄、スペシャルラッキー大当り図柄が発生した情報を出力したり、大当り確率、普図確率を変更したこと、さらには確率変更を繰り返して制御している状態等の情報を管理装置に出力する処理を行う。
【0052】
次いで、ステップS62で二系統制御処理を行う。これは、例えば普通電動始動口64に入賞した場合に玉の賞球が7個、一般入賞口69、70に入賞した場合に玉の賞球が15個となっているため、このような二系統に分けた制御を行うためのものである。次いで、ステップS64でマスコットモータ処理を行う。これは、マスコットモータ210に通電して回転させ、図9に示すようにビールのジョッキの上に人形の顔が重なるような形状に変位させて、ジョッキ部材175および顔部材184を共に一定の傾斜状態にするものである。これにより、リーチスクロール時に遊技者への期待感が高められる。
次いで、ステップS66でランプ・LED処理を行う。これは、遊技盤13における各種装飾ランプ(例えば、リーチランプ81、サイドランプ82a、82b、装飾ランプ83a、83b、遊技状態報知ランプ84など)や、特図スイッチ記憶表示器66等の点灯、点滅処理を行うものである。
このとき、例えばノーマル大当り図柄、ラッキー大当り図柄、スペシャルラッキー大当り図柄が発生した旨の表示、大当り確率、普図確率を変更したことの表示、さらには確率変更を繰り返して制御している状態等の表示を遊技状態報知ランプ84によって行う。
次いで、ステップS68でポート出力処理を行う。これは、出力ポート315にデータを出力するものである。
【0053】
次いで、ステップS70でLEDデジタル表示処理を行う。これは、可変表示器62の図柄を決定し、表示用CPU302にそのデータを転送するものである。次いで、ステップS72で効果音処理を行う。これは、サウンドジェネレータ317によって遊技に必要な効果音を生成したり、音声合成IC318によって遊技に必要な音声(例えば、リーチ時や大当り時の音声)を合成したりするものである。
このとき、例えばノーマル大当り図柄、ラッキー大当り図柄、スペシャルラッキー大当り図柄が発生した旨の報知、大当り確率、普図確率を変更したことの報知、さらには確率変更を繰り返して制御している状態等の報知をスピーカ111によって行う。なお、ノーマル大当り図柄、ラッキー大当り図柄、スペシャルラッキー大当り図柄が、どのようなものであるかを予め一定時間毎に報知してもよい。ステップS72を経ると、メインルーチンにリターンする。
【0054】
アイドル処理
図15はメインルーチンにおけるステップS42のアイドル処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、ステップS80で大当りおよび図柄回転処理領域をクリアする処理を行う。これにより、大当りが終了した時点で、大当り時のサウンドがクリアされたり、大当り時に変動入賞装置65に入賞した玉のカウント数、サイクルの継続数がクリアされる。また、大当り時に図柄回転処理で使用するRAM312の領域がクリアされる。
【0055】
図柄回転処理
図16はメインルーチンにおけるステップS42の図柄回転処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS90で図柄回転がスタートしたか否かを判別する。図柄回転がスタートしたときは、ステップS92でメインタイマを[0]にし、ステップS94に進む。メインタイマは、図柄回転開始から終了までの時間をカンウトするためのものである。したがって、メインタイマを[0]にすることにより、図柄回転のスタートと同時に新たにサイクル時間のカウントが開始される。一方、図柄回転のスタートでないとき(例えば、既にスタートしているとき、あるいは全くスタートしていないとき)にはステップS92をジャンプしてステップS94に進む。
ステップS94では、図柄回転が終了したか否かを判別する。図柄回転は[ステップR00]から[ステップR70]までの段階と、[ステップR70]を超えた図柄回転ステップ8および図柄回転ステップ9の各段階があり、これらの段階で図柄回転の進行状況を判断する。なお、各段階と図柄回転ステップとの関係は以下の通りである。
[ステップR00]:図柄回転ステップ0
[ステップR10]:図柄回転ステップ1
[ステップR20]:図柄回転ステップ2
[ステップR30]:図柄回転ステップ3
[ステップR40]:図柄回転ステップ4
[ステップR50]:図柄回転ステップ5
[ステップR60]:図柄回転ステップ6
[ステップR70]:図柄回転ステップ7
図柄回転ステップ1〜図柄回転ステップ7の各段階の処理はサブルーチンで行うが、図柄回転ステップ8および図柄回転ステップ9の各段階は単に段階を指定するのみで、サブルーチン処理は行わない。
【0056】
ステップS94で図柄回転ステップ9まで進行しているときは、図柄回転が終了したと判断し、ステップS116に進む。一方、図柄回転ステップ8未満のときは、図柄回転が終了していないと判断し、ステップS96に進む。ステップS96では図柄回転メインタイマを減算する。図柄回転メインタイマは、各分岐処理に要する時間をカウントしているステップS92でスタートしたタイマであり、一定時間毎にデクリメント(減算)していくものである。
次いで、ステップS98で図柄回転メインタイマが動作中であるか否かを判別する。図柄回転メインタイマが動作中のときはステップS100に進んで図柄を更新する処理を行う。これにより、可変表示器62の図柄がスクロール、つまり図柄が「1」→「2」→「3」・・・というように順次更新される。次いで、ステップS102でサブタイマを減算する。サブタイマは、可変表示器62の図柄ドットが1つずつ変化して、次の表示図柄に変化していく時間(結局、図柄スクロール時間)をカウントするもので、例えば図11に示すように「2」→「3」へとスクロールさせるときの図柄ドット変化時間を計測する。サブタイマを減算することにより、このサブルーチンが実行される毎にサブタイマの値が小さくなり、[0]になると、サブタイマが動作を停止(スクロール時間が経過終了に相当)する。
【0057】
そこで、ステップS104では図柄回転サブタイマが動作中であるか否かを判別し、動作が停止したとき(サブタイマ=0のとき)には、ステップS112に進んで引き続きスクロール処理を行う必要があるので、サブタイマ等のデータをセットしてメインルーチンにリターンする。また、図柄回転サブタイマが動作中のときはメインルーチンにリターンする。このようにして所定のスクロール時間毎に可変表示器62の図柄が更新されていく。
一方、上記ステップS98で図柄回転メインタイマが動作中でなく、[0]になっているときはステップS106に進んで図柄回転ステップ8以上か否かを判別する。図柄回転ステップ8以上であるときは、図柄回転の処理を終了させる必要があると判断してステップS114に進み、図柄回転ステップに[9]をセットしてメインルーチンにリターンする。これにより、次回のルーチンではステップS94でYESに分岐することになる。
【0058】
また、ステップS106で図柄回転ステップが[8]より小さいときは、ステップS108に進んで下記の図柄回転各フェーズ終了処理の選択と実行を行う。
[ステップR00]:低速回転開始処理
[ステップR10]:左高速回転終了処理
[ステップR20]:左低速回転終了処理
[ステップR30]:右低速回転終了処理
[ステップR40]:図柄回転終了処理
[ステップR50]:ノーマルリーチ終了処理
[ステップR60]:スペシャリーチ終了処理
[ステップR70]:図柄回転終了処理
なお、これらの各処理はサブルーチンで詳細を後述する。次いで、ステップS110で図柄回転メインタイマを所定時間にセットした後、ステップS112に進む。
【0059】
一方、上記ステップS94で図柄回転ステップが[9]まで進行しているときは、図柄回転が終了したと判断してステップS116に進み、大当りか、つまり大当り判定の乱数を引いた結果が「大当り」か否かを判別する。大当りのときはステップS118で大当りにする処理を行う。これにより、特別図柄表示装置63の可変表示器62の図柄がゾロ目(例えば、「222」)になって大当り動作が行われる。その後、メインルーチンにリターンする。大当りでないときは、ステップS120に分岐し、アイドルにする処理を行う。これにより、特別図柄表示装置63は普段動作を行う。その後、メインルーチンにリターンする。
このようにして特別図柄表示装置63の可変表示器62の図柄を回転させる処理が行われる。
【0060】
低速回転開始処理
図17は図柄回転処理における[ステップR00]の低速回転開始処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS130でランダムな回転時間をセットする。これは、一定の周期で更新される乱数の中からランダムなタイミングにより大当り乱数を取り出すが、この乱数の取り出しに偏りが起きるから、ランダムな回転時間をセットして、乱数の取り出しの偏りを考慮したものである。
次いで、ステップS132で図柄回転ステップに[1]をセットし、図柄回転処理のルーチンにリターンする。
【0061】
左高速回転終了処理
図18は図柄回転処理における[ステップR10]の左高速回転終了処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS140で大当り乱数を抽出する。なお、従来は始動口へ玉が入賞した瞬間に大当り抽出用乱数を取り込むようになっており、始動記憶する際には既に乱数値を抽出していた。したがって、大当り中にその抽出済みの乱数がノイズにより変化したり、あるいは大当り中に、抽出済みの乱数値が不当に書き換えられるなどの不正行為によって本来の大当り確率値と異なる抽出結果になるという不具合があった。
これに対して、本実施例では可変表示器62の図柄回転開始から所定時間経過後のタイミング、つまり図柄回転の停止直前のタイミングで大当り乱数の抽出が行われる。したがって、始動記憶中には乱数値を抽出していないから、その値が変化することがなく、抽出済みの乱数がノイズにより変化するという事態を防止することができるという利点がある。また、大当り中に、抽出済みの乱数値が不当に書き換えられるなどを行う余地が全くなくなり、不正行為によって本来の大当り確率値と異なる抽出結果になる事態を防止することができるという利点がある。その結果、ホールや遊技機が不利益を被ることを防ぐことが可能になる。
【0062】
さらに、本実施例のように「ラッキーナンバー」制を採用し、特別図柄(例えば、「777」)のときのみ大当り終了後に、大当り確率を通常より10倍アップさせている(詳細は後述する)ような確率変動機種では、大当り確率が変動した後には、始動記憶とは別に大当りが終了した確率変動後に大当り乱数を抽出するので、乱数を抽出した時点の確率変動後のゲームに即した大当り乱数値にすることができる。すなわち、大当りの確率値を明確にすることができる。
例えば、「ラッキーナンバー」での大当りのときは、大当り中は通常の大当り確率で乱数が抽出され、大当り終了後に大当り確率が10倍にアップするが、大当り終了以前に始動入賞があった場合は単に始動記憶されるのみで、大当り終了後の10倍アップの変動確率のもとに回転図柄の停止直前のタイミングで乱数の取り出しが行われる(高確率で大当り抽出)。したがって、10倍にアップした確率変動後のゲームに対応する大当り乱数値になり、大当りの確率値が極めて明確になる。その結果、遊技者も十分に納得することができる。
【0063】
さて、ステップS140を経ると、次いで、ステップS142で大当りか否かを判別する。大当りのときはステップS144に進んで当り停止図柄(例えば、「222」)を決定する。次いで、ステップS152にジャンプして左低速回転開始図柄をセットする。これは、可変表示器62の左図柄の高速回転が終了してから低速で回転させる最初の図柄をセットするので、遊技者がスムーズに表示図柄を追随できるようにするためである。
次いで、ステップS154で図柄回転ステップに[2]をセットし、その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。
一方、ステップS142で大当りでないときは、ステップS146に進んではずれ停止図柄(例えば、「232」)を決定する。次いで、ステップS148で左の図柄と右の図柄が等しいか(つまりリーチ目か)否かを判別する。左図柄=右図柄のときはステップS150でリーチとし(例えば、リーチフラグを立てる)、その後、ステップS152に進む。また、リーチ目でないときはステップS150をジャンプしてステップS152に進む。次いで、ステップS154で図柄回転ステップに[2]をセットし、その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。
【0064】
左低速回転終了処理
図19は図柄回転処理における[ステップR20]の左低速回転終了処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS160で左停止図柄をセットする。これにより、可変表示器(左)62Lの停止時の図柄(例えば、「2」)がセットされる。次いで、ステップS162で大当りか否かを判別する。大当りのときはステップS164に進んでサブリーチか否かを判別する。
サブリーチとは、1個目の図柄(左図柄:可変表示器(左)62Lの停止図柄)が停止した後、2個目の図柄(右図柄:可変表示器(右)62Rの停止図柄)を停止させるときに通常停止と異なる特別停止で、2個目の図柄を停止させるような制御を行うもので、例えば1個目の図柄が「2」で、2個目の図柄があたかも「2」の手前でスロー状態でスクロールするような場合である。なお、特別停止における停止に関わる期間中は、回転スクロールを遊技者に視認可能にする。したがって、2個目の図柄を停止させるまでの回転スクロールをスロー状態にした特別の導出表示態様としてのスクロールが行われるのである。すなわち、2個目の図柄停止をリーチスクロールさせる。
【0065】
ここで、サブリーチの利点としては、次の事項がある。
遊技者は2個目の図柄停止時から大当りの期待感を持てるので、ゲームの演出効果が高められ、遊技者は本来のリーチがかかる期待感をより一層持つことができるという利点がある。これにより、非常にゲーム意欲が高められる。
また、サブリーチにより大当りに対する表示図柄の回転時間が長くなるので、例えば「第1種」に属するような大当り時の出玉が多い機種で、短時間に大量の賞球排出が行われるものの場合、新たなドル箱の準備をするのに十分な時間があり、遊技者や係員がドル箱の準備をスムーズできるという利点がある。
なお、実際にはサブリーチの後に、リーチになる場合(例えば、「2X2」)と、リーチにならない場合(例えば、「2X3」)とがある。
本実施例ではサブリーチになる確率として、最終停止図柄が大当りになる場合はサブリーチになる確率が1/8に、右図柄が左図柄の前後の場合(例えば、左図柄が「2」で、右図柄がその前後の「3」あるいは「1」になる場合)はサブリーチになる確率が1/16に設定されている。つまり、大当りのときは少なくとも1/8の確率でサブリーチが発生し、左図柄に対して右図柄がその前後であるときは1/16の確率でサブリーチが発生する。
【0066】
また、例えば左図柄が「2」で、右図柄の停止時にサブリーチがかかって「2」で停止し、その後、本来のリーチに移行した場合(すなわち、「2X2」の場合)、すなわちサブリーチから本来のリーチになると、必ず大当りになるように構成されている。そのため、サブリーチがかかって本来のリーチに移行すると、この時点で大当りを確認できるという利点がある。
ステップS164でサブリーチと判断したときは、ステップS166に進み、サブリーチ回転数を決定する。例えば、左図柄が「2」である場合、何個ずらして右図柄を停止させるのかという回転数(ずらす図柄の数)を決め、これから可変表示器(右)62Rの低速回転を開始させる右低速回転開始図柄が決定される。次いで、ステップS168で右低速回転開始図柄をセットし、ステップS170で図柄回転ステップに[3]をセットする。その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。このようにして、サブリーチのときのサブリーチ回転数と、そのときの右低速回転開始図柄がセットされるので、可変表示器(右)62Rを停止させるときには、セットされた右低速回転開始図柄から遊技者が図柄を視認可能なスロー状態のスクロールが開始されるとともに、決定されたサブリーチ回転数だけそのスクロールが継続して最終的な右図柄が停止されるのである。また、ステップS164でサブリーチでないときはステップS166をジャンプしてステップS168に進む。したがって、このときはサブリーチが行われずに、右低速回転開始図柄がセットされる。
【0067】
一方、ステップS162で大当りでないときはステップS172に進んで右図柄は左図柄の前後であるか否かを判別する。例えば、左図柄が「2」で、右図柄がその前後の「3」あるいは「1」になる場合であるか否かを判別する。YESのときはステップS174に進んでサブリーチか否かを判別(1/16の確率でサブリーチを発生させるか否かを判別)する。サブリーチのときはステップS166に分岐する。サブリーチでないときはステップS168に進み、また、ステップS172でNOのときもステップS168に進む。
このように、大当りでないときもサブリーチの発生があり、サブリーチの有無に応じて上記同様の処理が行われる。
【0068】
右高速回転終了処理
図20は図柄回転処理における[ステップR30]の右高速回転終了処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS180で右停止図柄をセットする。これにより、可変表示器(右)62Rの停止時の図柄(例えば、「2」)がセットされる。次いで、ステップS182で大当りか否かを判別する。
(I)大当りのとき
大当りのときはステップS184に進んでスペシャルリーチか否かを判別する。
スペシャルリーチとは、1、2個目の図柄が停止した後、3個目の図柄を停止させるときに通常停止と異なる特別停止で3個目の図柄を停止させるような制御を行うもので、本実施例では特別停止としていわゆるロングリーチを採用している。例えば、1個目の左図柄(可変表示器(左)62Lに表示された図柄)が「2」、2個目の右図柄(可変表示器(右)62Rに表示された図柄)が同じく「2」で、3個目の中図柄(可変表示器(中)62Mに表示された図柄)が「2」の手前で極めてスローにスクロールしていく状態をロングリーチという。したがって、特別停止における停止に関わる期間中は、回転スクロールをより一層緩やかにする。これにより、遊技者は長時間ロングリーチの醍醐味を味わうことができ非常に“わくわく”することになり、大当りの発生に対する期待感がより向上することとなる。
【0069】
ステップS184でスペシャルリーチと判断したときは、ステップS186に進み、スペシャルリーチ回転数を決定する。例えば、左図柄および右図柄が共に「2」である場合、中図柄でのスペシャルリーチのスクロールが開始してから何個ずらして(何図柄分リーチスクロールさせてから)中図柄を停止させるのかという回転数(ずらす図柄の数)が決定される。次いで、ステップS188でノーマルリーチ回転数を決定し(ノーマルリーチのときは、ここで回転数を決定することになる)、ステップS190で中低速回転開始図柄をセットし、さらにステップS192で図柄回転ステップに[5]をセットする。その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。このようにして、スペシャルリーチのときのスペシャルリーチ回転数と、そのときの中低速回転開始図柄がセットされる。そして、今回は大当りの場合であるから、スペシャルリーチを経て最終的に大当り状態(例えば、「222」)になる。
ノーマルリーチとは、スペシャルリーチ以外の通常のリーチをいう。
また、ステップS184でスペシャルリーチでないときはステップS186をジャンプしてステップS188に進む。したがって、このときはスペシャルリーチが行われず、ステップS188でノーマルリーチ回転数が決定された後、ステップS190で中低速回転開始図柄がセットされることになる。このときはノーマルリーチを経て最終的に大当り状態(例えば、「222」)になる。
【0070】
(II)大当りでないとき
大当りでないときはステップS182からステップS194に分岐し、リーチであるか否かを判別(ステップS138でリーチフラグがセットされているかを判別)する。リーチであるときはステップS196に進んで右の図柄と中の図柄が等しいか(つまり大当りの出目に相当か)否かを判別する。右図柄=中図柄のときは大当りの出目になってしまうので、ステップS202に進んで中図柄に[1]を加算した後、ステップS188に進む。これは、大当りでないにもかかわらず、大当りの出目で停止するのを避けるためである。
一方、右の図柄と中の図柄が等しくないとき(つまり大当りの出目に相当しないとき)には、ステップS198に進んで中図柄は右図柄の1つ手前の図柄である否かを判別する。例えば、右図柄が「2」のとき、中図柄はその1つ手前の「1」である否かを判別するものである。YESのときは最終停止図柄が「212」となるスペシャルリーチとなるので、ステップS200に進んでスペシャルリーチ回転数を決定して後、ステップS188に進む。また、ステップS198で中図柄が右図柄の1つ手前の図柄でないときは、ステップS200をジャンプしてステップS188に進む。したがって、このときはスペシャルリーチにならず、ノーマルリーチとなる。
このように、大当りから外れたときでも、リーチのとき(いわゆる外れリーチに相当)は、最終停止図柄の態様に応じてスペシャルリーチあるいはノーマルリーチの何れかで制御される。
ステップS194でNOのとき(リーチでないとき)には、ステップS204に分岐し、中低速回転開始図柄をセットし、さらにステップS206で図柄回転ステップに[4]をセットする。その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。したがって、大当りでも、リーチでないときは単に通常の図柄回転制御が行われる。
【0071】
図柄回転終了処理
図21は図柄回転処理における[ステップR40]および[ステップR70]の図柄回転終了処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS210で中停止図柄をセットする。これにより、可変表示器(中)62Mの停止時の図柄(例えば、「2」)がセットされる。次いで、ステップS212ではずれ表現時間をセットする。次いで、ステップS214で図柄回転ステップに[8]をセットする。その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。このようにして、はずれのときに図柄の回転を終了させる処理が行われる。
【0072】
ノーマルリーチ終了処理・スペシャルリーチ終了処理
図22は図柄回転処理における[ステップR50]のノーマルリーチ終了処理およびスペシャルリーチ終了処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS220でスペシャルリーチであるか否かを判別する。スペシャルリーチのときはステップS222に進み、図柄回転ステップに[6]をセットし、その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。これにより、スペシャルリーチの処理が行われる。
一方、スペシャルリーチでないときはスペシャルリーチ終了処理のサブルーチンに入り、そのステップS224に進んで図柄回転ステップに[7]をセットし、その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。これにより、スペシャルリーチでないときは単にノーマルリーチが行われて終了する。
また、当初からスペシャルリーチ終了処理のサブルーチンに移行した場合は、ステップS224で図柄回転ステップに[7]をセットし、その後、図柄回転処理のルーチンにリターンする。これにより、スペシャルリーチが終了する。
【0073】
大当り処理
図23はメインルーチンにおけるステップS42の大当り処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS300で大当りがスタートしたか否かを判別する。大当りがスタートしたときは、ステップS302で大当り確率および普図当り確率を共に通常に戻す(低い値にする)。これは、大当り動作中は通常の確率に戻しておくためである。したがって、普図当り確率も低い値に戻る。
なお、この態様でなく、例えば大当り動作中であっても大当り確率および普図当り確率を共に高確率のままで維持するようにしてもよい。あるいは大当り確率および普図当り確率のうちの少なくとも一方を高確率のままにしてもよい。このようにすると、大当り動作中の出玉が多くなって遊技者は大量の玉を獲得することが可能になり、より一層遊技意欲が高まる。
ここで、大当り確率をアップさせている制御について説明する。
本実施例では、いわゆる「ラッキーナンバー」制を採用しており、特別図柄のときのみ大当り確率を通常よりアップさせている。具体的には、例えば可変表示器62の図柄が「333」という特別図柄(以下、ラッキー大当り図柄という)になった場合には、次回の大当り発生までの間、大当りの発生確率が1/50(通常のほぼ4倍の確率)にアップするような確率変動制御を行っている。そして、ラッキー大当り図柄のときは、以後、2回大当りが発生するまで大当りの発生確率を1/50にアップさせた状態が継続するようになっている。これは、第1の繰り返し状態で大当り確率を制御することに相当する。したがって、ラッキー大当り図柄が出現すると、1/50の高確率状態が以後、2回大当りが発生するまで続く。そのため、うまくいくと、いわゆる3回は短時間に連続して大当りが発生する可能性が高くなる。ただし、大当りを引くのはあくまでも遊技者の自力による。このように、大当り確率を高確率状態として3回まで制御するが、この回数を特図確率変動回数という。
【0074】
なお、以後に2回大当りが発生するまでの間に再び、ラッキー大当り図柄が出現した場合、あくまでも合計3回の大当りで大当り発生確率をもとの低い状態に戻してもよいが、これとは別に、例えばそこから新たに3回まで大当り確率を1/50にアップさせるように新規に繰り返し制御のカウントを開始するようにしてもよい。すなわち、特図確率変動回数のカウントを新たに開始するものである。
なお、ノーマル大当り図柄(例えば、「666」)で大当りが発生した場合には、低い1/200、1/210あるいは1/220という何れかの確率のままで以後の遊技が行われ、通常の確率で大当り動作の判定が行われる。
また、可変表示器62の図柄が「777」という特別図柄(以下、スペシャルラッキー大当り図柄という)になった場合には、次回の大当り発生までの間、大当りの発生確率が1/20(通常のほぼ10倍の確率)にアップするような確率変動制御を行っている。そして、スペシャルラッキー大当り図柄のときは、以後、5回大当りが発生するまで大当りの発生確率を1/20に飛躍的にアップさせた状態が継続するようになっている。これは、第2の繰り返し状態で大当り確率を制御することに相当する。したがって、スペシャルラッキー大当り図柄が出現すると、1/20の高確率状態が以後、5回大当りが発生するまで続く。すなわち、特図確率変動回数が5となる。そのため、うまくいくと、いわゆる6回は短時間に連続して大当りが発生する可能性が高くなる。
【0075】
なお、以後に5回大当りが発生するまでの間に再び、スペシャルラッキー大当り図柄が出現した場合、あくまでも合計6回の大当りで大当り発生確率をもとの低い状態に戻してもよいが、これとは別に、例えばそこから新たに5回まで大当り確率を1/20にアップさせるように新規に繰り返し制御のカウントを開始するようにしてもよい。
また、上記のようにラッキー大当り図柄あるいはスペシャルラッキー大当り図柄が出現した場合に、その時点で残存している高確率の繰り返し数、すなわち特図確率変動回数(例えば、3回、あるいは5回)が全て使われていないときには、残っている特図確率変動回数(繰り返し数)を現在の特図確率変動回数(繰り返し数)に加算するという実加算方式を採用してもよい。
上記のように、役物用CPU301は、可変表示ゲームの停止結果態様が特別表示態様として導出される確率を、通常の確率で制御する通常確率状態と、該通常の確率よりも高い確率で制御する高確率状態と、に変更可能な確率変更制御手段、および、所定の特別遊技状態の発生に基づいて前記確率変更制御手段に対して前記高確率状態への変更制御を行わせ、次回以降に特別遊技状態が所定回数発生したことに基づいて前記確率変更制御手段に対して前記通常確率状態への復帰制御を行わせるとともに、該通常確率状態への復帰条件となる特別遊技状態の発生回数を決定する確率変更条件制御手段、としての機能を有するのである。
【0076】
次いで、ステップS304でメインタイマを[0]にし、ステップS306に進む。メインタイマは、大当り時に変動入賞装置65がオープンする1回のサイクル時間(例えば、29.5秒)をカウントしており、ここでメインタイマを[0]にすることにより、大当りのスタートと同時に新たにサイクル時間のカウントが開始される。
一方、大当りのスタートでないとき(例えば、既にスタートしているとき、あるいは全くスタートしていないとき)にはステップS302、304をジャンプしてステップS306に進む。
ステップS306では、大当りが終了したか否かを判別する。大当りの細部処理で[ステップB00]から[ステップB40]までの段階と、[ステップB40]を超えた大当りステップ5および大当りステップ6の各段階があり、これらの段階で大当り処理の進行状況を判断する。なお、各段階と大当りステップとの関係は以下の通りである。
[ステップB00]:大当りステップ0
[ステップB10]:大当りステップ1
[ステップB20]:大当りステップ2
[ステップB30]:大当りステップ3
[ステップB40]:大当りステップ4
大当りステップ1〜大当りステップ4の各段階の処理はサブルーチンで行うが、大当りステップ5および大当りステップ6の各段階は単に段階を指定するのみで、サブルーチン処理は行わない。
【0077】
ステップS306で大当りステップ6まで進行しているときは、大当り処理が終了したと判断し、ステップS330に進む。一方、大当りステップ6未満のときは、大当り処理が終了していないと判断し、ステップS308に進む。
(I)大当り終了のとき
ここで、説明の都合上、ステップS330に進んだ場合から述べると、ステップS330では図柄監視処理を行う。これは、特図確率変動回数をチェックするとともに、そのとき出現した図柄によって特図確率変動回数、大当り確率、普図確率を変動制御するものである(詳細はサブルーチンで後述)。これにより、遊技者は多くの出玉を確保する可能性が高くなり、より一層遊技を楽しめることになる。
次いで、ステップS334に進んでアイドルに戻し、メインルーチンにリターンする。これにより、大当り終了後は再び普段動作が行われるが、大当り確率や普図確率がアップしているから、短時間に大当りする確率が極めて高くなる。
【0078】
(II)大当り最中のとき
ステップS306で大当りステップ6未満のときは、大当り処理が終了していないから、ステップS308に進み、V有効タイマを減算するとともに、V入賞チェックを行う。V有効タイマは、大当り時に大入賞口としての変動入賞装置65がオープンしたとき、一定の有効時間(例えば、29.5秒)内にV入賞口に玉が入賞しないと、いわゆるパンクとして処理するために、その有効時間をカウントするタイマであり、一定時間毎にデクリメント(減算)していくものである。また、V入賞チェックは有効時間内にV入賞口に玉が入賞したか否かを判別するものであり、これは、例えば継続スイッチ344からの出力信号に基づいて判断する。したがって、V有効タイマが[0]まで減算される間にV入賞がなければ、パンクとして処理される。一方、V入賞があれば、大当りサイクルが最大サイクル数(例えば、16回)の範囲で継続する。
【0079】
次いで、ステップS310で大当り用出力フラグ処理を行う。これは、大当り中にサイクルを継続させるためのフラグをセットする処理である。次いで、ステップS312で大入賞口開放中か、つまり変動入賞装置65がオープンしているか否かを判別する。オープンしているときはステップS314で大入賞口への入賞数が10個をカウントし、10以上であるか否かを判別する。大入賞口は10個を限度として閉じる。したがって、10未満のときはステップS316に進んでメインタイマを減算する。また、既に10以上であるときはステップS322に進む。
一方、ステップS312で大入賞口が開放中でないときは、ステップS314をジャンプしてステップS316に進む。ステップS316でメインタイマを減算することにより、前述したアタッカーのオープン時間(例えば、29.5秒)がカウントされる。次いで、ステップS318で大当りメインタイマが動作中であるか否かを判別する。大当りメインタイマは、大当りの実行に必要なタイマであり、このタイマが動作中のときはステップS320に進んでメインタイマ動作中処理(例えば、装飾ランプの点滅などの処理)を行う。また、大当りメインタイマが動作中でないときは、ステップS322にジャンプする。
【0080】
ステップS322では大当りステップが[5]以上であるか否かを判別する。大当りステップ5以上であるときは、大当り処理を終了させる必要があると判断してステップS328に進み、大当りステップに[6]をセットしてメインルーチンにリターンする。これにより、次回のルーチンではステップS306でYESに分岐することになる。
また、ステップS322で大当りステップが[5]より小さいときは、ステップS324に進んで下記の大当り各フェーズ終了処理の選択と実行を行う。
[ステップB00]:ファンファーレスタート処理
[ステップB10]:ファンファーレ終了処理
[ステップB20]:大入賞口開放終了処理
[ステップB30]:インターバル終了処理
[ステップB40]:終了時Vチェック処理
なお、これらの各処理はサブルーチンで詳細を後述する。次いで、ステップS326でタイマ等のデータをセットした後、メインルーチンにリターンする。
このようにして大当り時に必要な処理が行われる。
【0081】
ファンファーレスタート処理
図24は大当り処理における[ステップB00]のファンファーレスタート処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS340で大当りステップに[1]をセットし、その後、大当り処理にリターンする。これにより、大当りのスタート前にファンファーレが鳴る。
【0082】
ファンファーレ終了処理・インターバル終了処理
図25は大当り処理における[ステップB10]のファンファーレ終了処理および[ステップB30]のインターバル終了処理の各サブルーチンを示す図である。これらの各サブルーチンに移行すると、何れの場合も、まずステップS350で継続回数更新処理を行う。次いで、ステップS352で大当りステップに[2]をセットし、その後、大当り処理にリターンする。これにより、大当りのファンファーレが終了するとともに、次のサイクルに移行する間のインターバルが終了し、大当りの継続サイクルが更新される。
【0083】
大入賞口開放終了処理
図26は大当り処理における[ステップB20]の大入賞口開放終了処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS360で10入賞ありか否かを判別する。これは、大入賞口としての変動入賞装置65がオープンしたとき、入賞があったか否かを判別するものである。もし、1個の入賞もなければ、ステップS362でノーカウントエラーにしてステップS364に進む。ノーカウントエラーとは、大入賞口に全く入賞がない場合である。一方、ステップS360で入賞があれば、ステップS362をジャンプしてステップS364に進む。
ステップS364では16回目の開放か否か、すなわち、最大開放回数である16回目のアタッカーオープンであるか否かを判別する。16回目の開放でなければステップS366に進んでV入賞なしか否かを判別し、V入賞していればステップS368で大当りステップに[3]をセットして大当り処理にリターンする。これにより、大当りステップ3では大当りサイクルが継続される。したがって、各サイクルでのV入賞を条件に最大限16回までアタッカーがオープンする。
また、ステップS364で16回目の開放のとき(最終回の開放のとき)、あるいはステップS366でV入賞がないときには、ステップS370に分岐し、大当りステップに[4]をセットし、その後、大当り処理にリターンする。これにより、大当りサイクルを継続させる大当りステップ3に移行せず、大当りがパンクすることになる。
【0084】
終了時Vチェック処理
図27は大当り処理における[ステップB40]の終了時Vチェック処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS380で16回目の開放か否か、すなわち、最大開放回数である16回目のアタッカーオープンであるか否かを判別する。16回目の開放でなければステップS382に進んでV入賞なしか否かを判別し、V入賞していればステップS384で大当りステップに[2]をセットして大当り処理にリターンする。これにより、大当りステップ2大当りの各サイクルにおける継続処理が行われる。
また、ステップS380で16回目の開放のとき(最終回の開放のとき)、あるいはステップS382でV入賞がないときには、ステップS386に分岐して大当りステップに[5]をセットし、その後、大当り処理にリターンする。これにより、大当りサイクルが終了する。
【0085】
次に、乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理における各サブルーチンについて説明する。
図柄用乱数更新処理
図28は乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理におけるステップS50の図柄用乱数更新処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンが開始されると、まずステップS400で左図柄乱数に[1]を加算する。次いで、ステップS402で左図柄乱数が[14]以下であるか否かを判別する。
ここで、本実施例では可変表示器62に表示する図柄として、「0」〜「9」〜「A」・・「E」までの15種類の図柄がある。そして、14種類の図柄は[0]から[14]までの各乱数にそれぞれ対応している。したがって、左図柄乱数が[14]ということは、図柄の最大値に対応する。
ステップS402で左図柄乱数が[14]を超えているときは、最大値であるからステップS404に進んで左図柄乱数を[0]にする。これは、最大値から再び最小値である[0]に戻すものである。次いで、ステップS406で中図柄乱数に[1]を加算し、同様にステップS408で中図柄乱数が[14]以下であるか否かを判別する。中図柄乱数が[14]を超えているときは、最大値であるからステップS410に進んで中図柄乱数を[0]に戻す。
次いで、ステップS412で右図柄乱数に[1]を加算し、同様にステップS414で右図柄乱数が[14]以下であるか否かを判別する。右図柄乱数が[14]を超えているときは、最大値であるからステップS416に進んで右図柄乱数を[0]に戻す。次いで、ステップS418の処理を行う。
【0086】
一方、ステップS402で左図柄乱数が[14]以下のとき、ステップS408で中図柄乱数が[14]以下のとき、あるいはステップS414で右図柄乱数が[14]以下のときは、何れもステップS418にジャンプする。このようにして、左、中、右の各図柄乱数が[0]〜[14]の範囲で順次更新(インクリメント)されていく。
さて、ステップS418では大当り図柄更新処理を実行する。これは、大当り時に各図柄の出現率をランダムにするのが主目的であるとともに、本実施例では特に「3」および「7」の図柄の出現率をやや低めに抑えて、ホールにとって不利益が大きくならず、かつ遊技者も楽しめるように両者の利益バランスを図るように制御するものである。
【0087】
大当り決定用乱数更新処理・図柄回転数決定乱数更新処理
図29は乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理におけるステップS52の大当り決定用乱数更新処理およびステップS54の図柄回転数決定乱数更新処理の各サブルーチンを示す図である。大当り決定用乱数更新処理のサブルーチンが開始されると、まずステップS420で大当り決定乱数に[1]を加算する。次いで、ステップS422で確率設定値に対する乱数更新上限値を取り出す。例えば、大当りの確率が1/200であるときは乱数更新上限値が[200]になり、[200]が取り出される。同様に、大当りの確率が1/210のときは乱数更新上限値が[210]、大当りの確率が1/220のときは乱数更新上限値が[220]になる。
次いで、ステップS424で大当りの確率がアップ中であるか否かを判別する。例えば、大当りの図柄がラッキー大当り図柄のときは大当り確率(特図確率)が1/50にアップし、スペシャルラッキー大当り図柄のときは大当り確率が1/20にアップしている。なお、アップの倍率はこの例に限らず、他の倍率でもよい。
ステップS424で確率アップ中のときはステップS426で、大当り確率が10倍にアップして1/20になったときは乱数更新上限値を「20」に、大当り確率が10倍にアップして1/21になったときは乱数更新上限値を「21」に、大当り確率が10倍にアップして1/22になったときは乱数更新上限値を「22」に、各々確率設定値に対応させて補正して、その後、ステップS428に進む。なお、ラッキー大当り図柄で倍率が1/50にアップしているときは、乱数更新上限値を[50]に補正する。
一方、確率アップ中でないときはステップS426をジャンプしてステップS428に進む。
【0088】
ステップS428では、大当り決定乱数更新結果は上限値か否かを判別する。これは、本ルーチンを繰り返す毎に大当り決定乱数が更新されていくが、今回のルーチンでその上限値になったか否かを判別するものである。大当り決定乱数更新結果が上限値のときはステップS430で大当り決定乱数を再び[0]に戻す。その後、図柄回転数決定乱数更新処理のステップS432に移行する。
また、大当り決定乱数更新結果が上限値でないときは図柄回転数決定乱数更新処理のサブルーチンをジャンプして次のタイマ処理に移行する。
このようにして、大当り決定乱数が[1]ずつインクリメントされていき、大当り確率に対応する上限値で再び[0]に戻ってインクリメントが繰り返される。したがって、例えば大当りの確率が1/200のときは乱数更新上限値が[200]であるから、[0]から[199]の範囲内の乱数を1つ抽出して大当りの判定が行われる。すなわち、大当りの確率が1/200で乱数の抽出が行われる。また、大当りの確率がアップして1/20になったときは乱数更新上限値が[20]であるから、[0]から[19]の範囲内の乱数を1つ抽出して大当りの判定が行われ、大当りの確率がアップして1/50になったときは乱数更新上限値が[50]であるから、[0]から[49]の範囲内の乱数を1つ抽出して大当りの判定が行われる。したがって、大当りの確率がアップすることにより、大当りを引く可能性が飛躍的に高くなる。
【0089】
次に、図柄回転数決定乱数更新処理のサブルーチンに入ると、ステップS432で図柄回転数決定乱数に[1]を加算する。次いで、ステップS434で図柄回転数決定乱数の更新結果は上限値か否かを判別する。これは、本ルーチンを繰り返す毎に図柄回転数決定乱数が更新されていくが、今回のルーチンでその上限値になったか否かを判別するものである。図柄回転数決定乱数更新結果が上限値のときはステップS436で図柄回転数決定乱数を再び[0]に戻す。その後、次のタイマ処理に移行する。
また、図柄回転数決定乱数更新結果が上限値でないときはステップS436をジャンプして次のタイマ処理に移行する。
このようにして、図柄回転数決定乱数が[1]ずつインクリメントされていき、その上限値で再び[0]に戻ってインクリメントが繰り返される。したがって、可変表示器62の表示図柄を回転させる回数が偏らないようになる。
【0090】
ビールボトル処理
図30は乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理におけるステップS58のビールボトル処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンが開始されると、まずステップS450でリーチ動作中であるか否かを判別し、リーチ動作中でないときは乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理にリターンする。したがって、リーチ動作中でなければ、可変表示器62のメカ的動作が行われない。
一方、リーチ動作中のときはステップS452でスペシャルリーチであるか否かを判別する。スペシャルリーチでなく通常のノーマルリーチのときはステップS454に進んで通常リーチ表示図柄に対応したソレノイド動作を行う。すなわち、ビールボトルソレノイド205、207に対して通常リーチ表示図柄に対応する通電制御を行う。これにより、図11(a)にリーチ状態の動作を示すように、リーチスクロールしているとき、ビール瓶部203aおよびビール瓶部204aが共に中央側に傾斜してビール瓶をジョッキ部171のジョッキに注ぐようなスタイルの変位動作が行われる。
【0091】
また、ステップS452でスペシャルリーチのときはステップS456に進んでスペシャルリーチ表示図柄に対応したソレノイド動作を行う。すなわち、ビールボトルソレノイド205、207に対してスペシャルリーチ表示図柄に対応するように緩やかな動作となる通電制御を行う。これにより、同じく図11(a)に示すリーチ状態が行われるが、この場合はリーチスクロールがロングリーチでゆっくりと行われ、かつビール瓶部203aおよびビール瓶部204aが共に中央側に傾斜してビール瓶をジョッキ部171のジョッキに注ぐようなスタイルの変位動作がゆっくりと行われる。したがって、スペシャルリーチに即したゆっくりしたメカ的に動作が実現される。ステップS454あるいはステップS456を経ると、乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理にリターンする。
【0092】
マスコットモータ処理
図31は乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理におけるステップS64のマスコットモータ処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンが開始されると、まずステップS460でリーチ動作中であるか否かを判別し、リーチ動作中でないときは乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理にリターンする。したがって、リーチ動作中でなければ、可変表示器62のメカ的動作が行われない。
一方、リーチ動作中のときはステップS462でスペシャルリーチであるか否かを判別する。スペシャルリーチでなく通常のノーマルリーチのときはステップS464に進んで通常リーチ表示図柄に対応したモータ動作を行う。すなわち、マスコットモータ210に対して通常リーチ表示図柄に対応する通電制御を行う。これにより、図11(b)にリーチ状態の動作を示すように、リーチスクロールしているとき、ビールのジョッキの上に人形の顔が重なるような形状となって、ジョッキ部材175および顔部材184が共に一定の傾斜状態となるようなスタイルの変位動作が行われる。
【0093】
また、ステップS462でスペシャルリーチのときはステップS466に進んでスペシャルリーチ表示図柄に対応したモータ動作を行う。すなわち、マスコットモータ210に対してスペシャルリーチ表示図柄に対応するように緩やかな動作となる通電制御を行う。これにより、同じく図11(b)に示すリーチ状態が行われるが、この場合はリーチスクロールがロングリーチでゆっくりと行われ、かつジョッキ部材175および顔部材184が共に一定の傾斜状態となるようなスタイルの変位動作がゆっくりと行われる。したがって、スペシャルリーチに即したゆっくりしたメカ的な動作が実現される。ステップS464あるいはステップS466を経ると、乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理にリターンする。
【0094】
普図普電処理
図32はメインルーチンのステップS45における普図普電処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンが開始されると、まずステップS500で始動入賞があるか否かを判別する。ここでの始動入賞とは、普図ゲート67、68への玉の入賞(すなわち、玉がゲートを通過すること)をいう。普図ゲート67、68(少なくとも何れか一方でよい)を玉が通過すると、ステップS502で普図始動記憶を[1]だけインクリメント(加算)する。ここでの普図始動記憶とは、普図ゲート67、68(何れか一方でよい)を玉が通過して状態を記憶するもので、普電始動入賞口64の入賞した場合の始動記憶とは異なる。なお、普図始動記憶は4個を限度して行われる。
ステップS502を経ると、次いで、ステップS504に進む。一方、ステップS500で始動入賞がなければ、ステップS502をジャンプしてステップS504に進む。ステップS504では普図アイドル中であるか否かを判別する。普図アイドル中とは、普図表示器64aが前の出目(図柄)で停止している状態をいう。例えば、停止した直後でもよい。普図アイドル中のときはステップS506に進んで普図始動記憶の保留があるか否かを判別する。保留は4個以内で行われるので、保留があるケースも多い。
【0095】
保留があるときはステップS508で普図回転開始処理を行う。これにより、普図表示器64aの表示が変化し、以後、ランダムな所定時間経過後にある図柄で停止することになる。また、回転開始から所定時間経過後に普図表示器64aの図柄を決定する乱数を抽選する。乱数の抽選結果によりラッーキな特定の図柄(例えば、「7」)に当るか否かが決定される。この場合、ステップS508ではランダムな回転時間をセットすることにより、特定の図柄(例えば、「7」)に図柄出現が偏らないように考慮する。図柄としては、表示可能な最大範囲である0〜19の20種類を使用してもよいし、あるいは1、3、5、・・・・19という特定の奇数図柄を使用してもよい。図柄が少ないと制御は楽になる。
なお、普図表示器64aの図柄を決定する乱数を抽選するタイミングは、上記のように回転開始から所定時間経過後でもよいが、これに限らず、例えば普図ゲート67、68への入賞と同時に図柄決定用の乱数を抽選してもよい。つまり、乱数抽選のタイミングは随時自由に設定してよい。
ステップS508の処理を経ると、続くステップS510に進む。一方、ステップS504でNOのとき、あるいはステップS506でNOのときは何れもステップS508をジャンプしてステップS510に進む。ステップS510では処理分岐を行う。これは、上記ステップの判別結果に応じてアイドル処理、回転処理、当り処理あるいははずれ処理の何れかを選択して実行するものである(各内容の詳細はサブルーチン参照)。ステップS510を経ると、メインルーチンにリターンする。
【0096】
アイドル処理
図33は普図普電処理におけるステップS510のアイドル処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、ステップS520で普図、普電処理用のRAM領域をクリアする処理を行う。これにより、普図ゲート67、68の入賞データや普通電動始動口64を作動させる命令等を格納するための、RAM312の領域がクリアされる。したがって、普図ゲート67、68の図柄は停止状態に維持され、普通電動始動口64は作動しない。
【0097】
回転処理
図34は普図普電処理におけるステップS510の回転処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS530で普図表示器64aの図柄が回転を終了したか否かを判別する。図柄が回転を終了していないときはステップS532に進んで普図変動処理を行い、メインルーチンにリターンする。これにより、普図表示器64aの図柄が引き続き変動(つまり回転を継続)する。
一方、普図表示器64aの図柄が回転を終了したときはステップS534に進んで普図表示器64aの図柄を決定する乱数を抽出し、ステップS536で抽出結果が当りであるか否かを判別する。当りには、例えば「7」および「3」の2通りがある。当りのときはステップS538で当り図柄を停止させる。したがって、「7」あるいは「3」の図柄で停止することになる。次いで、ステップS540で次回のルーチンで実行する処理を当り処理に変更し、メインルーチンにリターンする。これにより、普図表示器64aの図柄が当りで停止し、以後、当り処理に移行する。
また、ステップS536で当りでないときは、ステップS542に分岐し、はずれ図柄を停止させる。したがって、「7」あるいは「3」以外の図柄で停止することになる。次いで、ステップS544で次回のルーチンで実行する処理をはずれ処理に変更し、メインルーチンにリターンする。これにより、普図表示器64aの図柄がはずれで停止し、以後、はずれ処理に移行する。
このようにして普図表示器64aの図柄を回転させる処理が行われる。
【0098】
当り処理・はずれ処理
図35は普図普電処理におけるステップS510の当り処理およびはずれ処理のサブルーチンを示す図である。当り処理のサブルーチンに移行すると、まずステップS550で当り処理が終了か否かを判別し、終了していないときはステップS552に進んで普通電動始動口64をオンする。これは、普電ソレノイド361に通電して普通電動始動口64のチューリップを開放するものである。これにより、普通電動始動口64への入賞率が高まり、遊技者は有利になる。次いで、ステップS554で普通電動始動口64に玉が入賞したか否かをチェックし、メインルーチンにリターンする。普通電動始動口64への入賞があると、4個内では始動記憶されて、可変表示器62の図柄が回転し、4個を超える入賞では単なる賞球排出にとどまる。
ここで、普通電動始動口64の開放時間は、例えば当り図柄が「7」のときは5秒に設定され、当り図柄が「3」のときは2秒に設定される。本実施例では普通電動始動口64の開放を時間で制御しているが、これに限らず、例えば入賞数で開放制御するようにしてもよい。この場合、例えば当り図柄が「7」のときは5個までの入賞を認め、当り図柄が「3」のときは2個までの入賞を認めるようにする(開放時間には関係なくなる)。
また、このような制御とは別に、大当り図柄がラッキー大当り図柄あるいはスペシャルラッキー大当り図柄であるときに限って、普通電動始動口64の開放を制御し、入賞個数を増やすような制御を行ってもよい。そのようにすると、大当り中の賞球数が通常より多くなり、遊技者にとって一段と遊技意欲が高められる。かかる制御は大当り中に出玉を増やす方法として、有効である。
【0099】
一方、ステップS550で当り処理が終了したときはステップS556に分岐し、普通電動始動口64をオフする。これは、普電ソレノイド361への通電をオフして普通電動始動口64のチューリップを閉鎖するものである。これにより、普通電動始動口64への入賞率が低くなり、遊技者は不利になる。次いで、ステップS556で次回の処理をアイドル処理に変更してメインルーチンにリターンする。これにより、次回のルーチンではアイドル処理が行われる。
はずれ処理のサブルーチンに移行すると、ステップS560ではずれ処理が終了か否かを判別し、終了していないときはメインルーチンにリターンする。これにより、引き続き外れ処理が行われる。一方、はずれ処理が終了したときはステップS558に分岐する。これにより、次回のルーチンではアイドル処理が行われる。
このようにして、普図表示器64aの図柄が当りのとき、およびはずれのときの普通電動始動口64の開閉制御が行われる。
【0100】
普図当り用乱数更新処理
図36は乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理におけるステップS53の普図当り用乱数更新処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS580で普図当り用乱数に[1]を加算する。次いで、ステップS582で普図確率がアップ中であるか否かを判別する。
ここで、本実施例では特定の条件下で普図確率をアップする制御を行っている。具体的には、通常の普段動作およびノーマル大当り図柄のときは普図確率がほぼ1/20であるが、ラッキー大当り図柄のときおよびスペシャルラッキー大当り図柄が出現したとき、さらに後述のように特定の大当り図柄(例えば、「5」の普図ラッキー図柄)で大当りが発生したときには、大当り終了後における普図確率を1/4の高倍率にアップさせている。なお、アップの倍率はこの例に限らず、他の倍率でもよい。また、大当り図柄によってアップ倍率を変えてもよい。
これにより、普通電動始動口64への入賞率が高まり、次回に大当りが発生する確率が始動入賞の面から間接的にアップする。したがって、大当り発生確率を高めるのとは別の観点から遊技者の遊技意欲を高めることができる。特に、可変表示器62の図柄がよく回転するようになるので、ハラハラ、ドキドキしながら遊技を行うことができ、遊技の興奮度、面白みという点で従来にない効果が得られる。
なお、大当り終了後に普図確率を1/4の高倍率にアップさせるのみならず、大当り中から直ちに普図確率をアップさせるようにしてもよい。このようにすると、大当り遊技のときの賞球数が多くなり、遊技者にとって大きな利益を獲得することができる。
【0101】
ステップS582で普図確率がアップ中のときはステップS584に進んで
確率アップ時の乱数更新上限値に補正(例えば、普図確率が1/4で5倍にアップしているときは該上限値を[4]にする)してステップS586に進む。なお、普図確率で倍率が1/nにアップしているときは、乱数更新上限値を[n]に補正する。
一方、確率アップ中でないときはステップS582をジャンプしてステップS586に進む。
ステップS586では、普図の当り決定乱数更新結果は上限値か否かを判別する。これは、本ルーチンを繰り返す毎に普図当り決定乱数が更新されていくが、今回のルーチンでその上限値になったか否かを判別するものである。普図当り決定乱数更新結果が上限値のときはステップS588で普図当り決定乱数を再び[0]に戻す。その後、乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理のルーチンに戻る。
また、普図当り決定乱数更新結果が上限値でないときはステップS588をジャンプして乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理のルーチンへ戻る。
【0102】
このようにして、普図当り決定乱数が[1]ずつインクリメントされていき、確率アップ時の乱数更新上限値で再び[0]に戻ってインクリメントが繰り返される。したがって、例えば普図当りの確率が1/20のときは乱数更新上限値が[20]であるから、[0]から[19]の範囲内の乱数を1つ抽出して普図当りの判定が行われる。すなわち、普図当りの確率が1/20で乱数の抽出が行われる。また、普図当りの確率がアップして1/4になったときは乱数更新上限値が[4]であるから、[0]から[3]の範囲内の乱数を1つ抽出して普図当りの判定が行われる。
【0103】
図柄監視処理
図37は大当り処理におけるステップS330の図柄監視処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS600で特図確率変動回数をチェックする。特図確率変動回数は、ラッキー大当り図柄のときおよびスペシャルラッキー大当り図柄のときに、有限値に設定されるもので、ステップS600で特図確率変動回数をチェックすることにより、残りの回数がいくらかを判断するためのものである。
次いで、ステップS602に進み、特図確率変動回数が[0]であるか否かを判別し、特図確率変動回数=[0]のときはステップS604で大当り図柄が「7」であるか(すなわち、「777」:スペシャルラッキー大当り図柄であるか)否かを判別する。スペシャルラッキー大当り図柄に相当するときは、ステップS606で特図確率変動回数を[5]にセットしてステップS608に進む。これにより、スペシャルラッキー大当り図柄で大当りが発生すると、少なくとも以後5回大当りが発生しやすくなるように大当り発生確率がアップする。
【0104】
ステップS604でスペシャルラッキー大当り図柄に相当してないときはステップS610に進んで、ここでは大当り図柄が「3」であるか(すなわち、「333」:ラッキー大当り図柄であるか)否かを判別する。ラッキー大当り図柄に相当するときは、ステップS612で特図確率変動回数を[3]にセットしてステップS608に進む。これにより、ラッキー大当り図柄で大当りが発生すると、少なくとも以後3回大当りが発生しやすくなるように大当り発生確率がアップする。
一方、ステップS610でラッキー大当り図柄でないときはステップS614に進む。したがって、スペシャルラッキー大当り図柄でもなく、ラッキー大当り図柄でもないとき(ノーマル大当り図柄のとき)は、ステップS614に進むことになり、特図確率変動回数は有限値にセットされない。
ステップS606あるいはステップS612に経て、ステップS608に進んだときは、このステップで特図大当り確率(すなわち、大当り発生確率)を変動させる。具体的には、特図大当り確率をアップする。アップ倍率は前述した通りである。このとき、特図確率変動回数の残りがあれば、その範囲内で特図大当り確率をアップすることになる。
【0105】
これにより、強制的な連続大当り遊技状態(すなわち、始動記憶範囲内で再び大当り状態が発生すること)のとは異なり、大当り確率のアップという遊技内容になるから、間接的ながら大当りの発生頻度がアップし、遊技者にとってゲームの興奮度、大当りへの期待感が格段に高まり、極めて面白い遊技内容にすることができる。
また、大当りが発生するまでの玉の打ち込みも適当にあるから、ホールの出玉もそこそこに抑えられ、ホールと遊技者との利益バランスを図ることができる。 さらに、大当り状態が強制的に連続するわけではなく、大当り発生の可能性が高まるのみであるから、玉の補給が間に合わなくなるという事態を避けることができ、遊技の進行を妨げることがなくなる。したがって、ホールにとってはサービスの低下を避けることができる。
次いで、ステップS614で今回の大当り図柄が[5]であるか(すなわち、「555」:普図ラッキー図柄であるか)否かを判別する。普図ラッキー図柄(「5」)に相当するときは、ステップS616で普図当り確率を変動させる。具体的には、普図大当り確率をアップする。アップ倍率は前述した通りである。その後、大当り処理のルーチンにリターンする。一方、ステップS614で今回の大当り図柄が[5]でないときはステップS616をジャンプしてリターンする。このように、普図当り確率もアップさせることにより、普通電動始動口64への入賞率が飛躍的に高まり、大当りが発生する確率を始動入賞の面から間接的にアップさせることができる。したがって、特別図柄をよく回転させながら、大当りへの期待感が高まり、遊技者の遊技意欲をより一層高めることができる。
一方、上記ステップS602で特図確率変動回数が[0]でないときは、いくらかの残りがあると判断し、ステップS618で前回の特図確率変動回数から[1]を減算してステップS608に進む。そして、このようなループを繰り返し、特図確率変動回数が[0]になると、ステップS602からステップS60の方に分岐する。したがって、スペシャルラッキー大当り図柄およびルラッキー大当り図柄のときは、複数回にわたって大当り発生確率がアップする。
【0106】
本ルーチンの変形態様について説明する。
上記のような制御で、例えば大当り発生確率がアップ中に、再度スペシャルラッキー大当り図柄あるいはラッキー大当り図柄が出現したときは、その再度のスペシャルラッキー大当り図柄あるいはラッキー大当り図柄については、大当り発生確率の変動制御を全く無視して行なわないにようにしてもよい。
また、大当り発生確率のアップ中において、最後の特図確率変動回数のとき(すなわち、特図確率変動回数=1のとき)に再度スペシャルラッキー大当り図柄あるいはラッキー大当り図柄が出現したときは、その再度のスペシャルラッキー大当り図柄あるいはラッキー大当り図柄を有効とし、連続して大当り発生確率を変動(アップ)するようにしてもよい。
ステップS614の処理において、大当り発生確率変動中は無条件でNO側に分岐して普図当り確率を変動させないようにしてもよい。これは、特図(可変表示器62の図柄)と普図の確率変動をダブらせないようするものである。また、これとは別の態様として、例えば大当り発生確率変動中は無条件、即ち大当り図柄が「5」であるか否かに拘わらずYES側に分岐して普図当り確率を変動させるようにしてもよい。これによると、大当り発生確率のアップ中は普通電動始動口64への入賞率が高まり、より一層の出玉を獲得することが可能になる。
さらに、遊技内容を多彩にするために、遊技の進行中に上記の各種態様を適切に組み合せるようにしてもよい。
【0107】
大当り図柄更新処理
図38は図柄用乱数更新処理におけるステップS418の大当り図柄更新処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS630で大当り図柄乱数に[1]を加算する。大当り図柄乱数は可変表示器62の表示図柄の出現率をランダムなものにするためのものである。
次いで、ステップS632で大当り図柄乱数の更新結果が上限値であるか否かを判別する。これは、本ルーチンを繰り返す毎に大当り図柄乱数が更新されていくが、今回のルーチンでその上限値になったか否かを判別するものである。大当り図柄乱数更新結果が上限値のときはステップS34で大当り図柄乱数を再び[0]に戻す。その後、ステップS636で今回の大当り図柄乱数に対応するアドレスデータから大当り図柄を作成し、図柄用乱数更新処理にリターンする。一方、ステップS632でNOのときはステップS634をジャンプしてステップS636に進む。このようにして、大当り図柄乱数が[1]ずつインクリメントされていき、上限値で再び[0]に戻ってインクリメントが繰り返される。
【0108】
ここで、図39は図柄データを、例えば0〜9の10個とした場合の例を示すもので、この図に示すように、大当り図柄データアドレスは+0から+25までの26種類があり、各アドレスに対応して図柄データが0〜9の範囲で決められている。そのうち、ラッキー大当り図柄である「3」は、26個のうちに2個あり、これはラッキー大当り図柄の出現率が2/26になることを意味する。また、スペシャルラッキー大当り図柄である「7」は、26個のうちに1個あり、これはスペシャルラッキー大当り図柄の出現率が1/26になることを意味する。さらに、普図ラッキー図柄である「5」は、26個のうちに2個あり、これは普図ラッキー図柄の出現率が2/26になることを意味する。
その他の各ノーマル図柄は何れも26個のうちに3個あり、これはノーマル大当たり図柄の出現率が3/26になることを意味する。
このように、特定の有利図柄の出現率は、ノーマル図柄の出現率よりも低く抑えられ、特定の有利図柄が出過ぎることがないようにしてホール側の利益を確保しながら、遊技内容が充実するように工夫がなされている。
なお、これとは別に特定の有利図柄の出現率を、ノーマル図柄の出現率よりも高くするようにすることも可能である。その場合、他の確率変動態様を変えてホールと遊技者の相互の利益バランスを考慮するとよい。
【0109】
図40は特定の有利図柄の出現率をノーマル図柄の出現率よりも高くするように設定した図柄データの具体例を示すものである。図40に示すように、大当り図柄データアドレスは+0から+25までの26種類があり、各アドレスに対応して図柄データが0〜9の範囲で決められる。そのうち、ラッキー大当り図柄である「3」は、26個のうちに3個あり、これはラッキー大当り図柄の出現率が3/26になることを意味する。また、スペシャルラッキー大当り図柄である「7」は、26個のうちに5個あり、これはスペシャルラッキー大当り図柄の出現率が5/26になることを意味する。さらに、普図ラッキー図柄である「5」はその他のノーマル図柄と同様に26個のうちに2個あり、これは普図ラッキー図柄およびノーマル図柄の出現率が2/26になることを意味する。
このように、ラッキー大当り図柄およびスペシャルラッキー大当り図柄の出現率が格段にアップするので、遊技者の期待感を高めることができる。
【0110】
次に、図41は本発明の他の実施例を示す図であり、本実施例は残り保証方式を採用したものである。なお、本実施例においては図柄監視処理のサブルーチンの内容のみが前記実施例と異なり、他は同様である。したがって、図柄監視処理のサブルーチンについて詳述する。
図柄監視処理(他の実施例)
図41は大当り処理におけるステップS330の図柄監視処理のサブルーチンを示す図である。このサブルーチンに移行すると、まずステップS650で特図確率変動回数が[0]であるか否かを判別し、特図確率変動回数=[0]のときはステップS652で大当り図柄が「7」であるか(すなわち、「777」:スペシャルラッキー大当り図柄であるか)否かを判別する。スペシャルラッキー大当り図柄に相当するときは、ステップS654で特図確率変動回数を[5]にセットしてステップS656に進む。これにより、スペシャルラッキー大当り図柄で大当りが発生すると、少なくとも以後5回大当りが発生しやすくなるように大当り発生確率がアップする。
【0111】
一方、ステップS650で特図確率変動回数が[0]でないときは、いくらかの残りがあると判断し、ステップS658で前回の特図確率変動回数から[1]を減算してステップS652に進む。
ステップS652でスペシャルラッキー大当り図柄に相当してないときはステップS660に進み、ここでは大当り図柄が「3」であるか(すなわち、「333」:ラッキー大当り図柄であるか)否かを判別する。ラッキー大当り図柄に相当するときは、ステップS662で残りの特図確率変動回数は[3]以上であるか否かを判別する。残りの特図確率変動回数が[3]未満のときはステップS664で新たに特図確率変動回数を[3]にセットしてステップS656に進む。一方、残りの特図確率変動回数が[3]以上のときはステップS664の処理を行わずにステップS656に進む。
【0112】
このような処理を行うのは、例えばスペシャルラッキー大当り図柄が出現して特図確率変動回数が[5]にセットされた後、残りが[4]の状態でラッキー大当り図柄を引いたときに、いきなりラッキー大当り図柄の設定回数である[3]に強制的にセットすると、遊技者に不利になるからである。したがって、残りが[4]の状態でラッキー大当り図柄を引いたときは、大きい値(つまり[4])が残り回数として採用される。つまり、残りの特図確率変動回数を保証する残り保証方式である。次いで、ステップS656では特図大当り確率を変動(アップ)させる。
次いで、ステップS668およびステップS670の処理を行う。これらの処理は前記実施例と同様であり、これにより普図当り確率の変動制御が行われる。
一方、ステップS660でNOのとき、すなわち大当り図柄が「3」でないときには、ステップS666に進んで特図確率変動回数が[0]であるか否かを判別する。特図確率変動回数=[0]のときはステップS668に進み、特図確率変動回数が[0]でなく残りがあるときはステップS656に進む。
【0113】
このように、本実施例では特図大当り確率を変動(アップ)中に、再度スペシャルラッキー大当り図柄あるいはラッキー大当り図柄を引いたときには、その引当てたスペシャルラッキー大当り図柄あるいはラッキー大当り図柄の権利を有効にすることが行われる。すなわち、少なくも遊技者にとって不利にならないように残りの特図確率変動回数が、引当てたスペシャルラッキー大当り図柄あるいはラッキー大当り図柄の回数よりも低くならないように保証される。したがって、前記実施例以上に遊技意欲が沸き、面白みが増加する。
なお、変形態様として、例えばステップS654の処理で残りの特図確率変動回数が[3]であるとき、再度スペシャルラッキー大当り図柄を引いたのであるから、[3]+[5]=[8]の計算で特図確率変動回数を[8]に更新するような制御を行ってもよい。これは、実加算方式の採用となる。同様の考え方で、例えばステップS664の処理で残りの特図確率変動回数が[2]であるとき、再度ラッキー大当り図柄を引いたのであるから、[2]+[3]=[5]の計算で特図確率変動回数を[5]に更新するような制御を行ってもよい。これも実加算方式となる。
【0114】
次に、上記各実施例の制御内容と異なる変形態様について説明する。
A)普通電動始動口64の開放条件
上記実施例では、普図ゲートを玉が通過することが普通電動始動口64の普図表示器64aが回転を開始するトリガ条件で、かつ特定の表示図柄のとき普通電動始動口64が開放するが、このような開放条件に限らず、他のトリガ条件として、例えばチャッカー(始動入賞口)への直接の入賞を検出したとき、あるいは大入賞口のV入賞口へ玉の入賞があったとき(すなわち、特定入賞口への入賞を検出したとき:継続Vの入賞検出となる)を採用してもよい。
B)特別図柄表示装置の大当り確率は上記実施例の例に限らず、他の値でもよい。例えば、1/180、1/200、1/220の3段階に外部から調整が可能で、このとき通常は1/200が基準確率となり、その上下に10%ほど変動させることになる。この場合、上下に20%ほど変動させるようにしてもよい。 C)大当り確率アップ中は、特定の入賞口(例えば、始動入賞口)への入賞があった場合に賞球排出数を大きい方に制御して排出してもよい。例えば、通常の低確率のとき、始動入賞口が5個排出、一般入賞口が15個排出のとき、大当り確率アップのみは12個とか、10個にして少なくとも5個排出より大きい値にしてもよい。このようにすると、大当り確率アップ中の出玉が多くなり、玉持ちが良くなり、大当りを引くまでの購入玉数が減って遊技者に有利となり、遊技意欲が高まる。
D)スペシャルラッキー大当り図柄を引いたとき、以後の大当り回数として5回を保証するようにしてもよい。また、5回の大当りでは最後の回のみスペシャルラッキー大当り図柄が出現するようにして再度5回の大当りを保証するようにしてもよい。
【0115】
なお、特別図柄表示装置における可変表示器の変位動作の態様は上記実施例のようなスタイルに限定されず、各種の変形態様が可能である。加えて、可動式の表示器の可動タイミングも各種の変形が可能である。
また、玉貸機の配置場所は上記例に限るものではない。例えば、前面パネルの部分や皿前装飾体の部分に設けるようにしてパチンコ機と一体にしてもよい。
さらに、本発明に係わる遊技機は上記実施例のようなプリペイドカード方式のパチンコ装置に適用する例に限らない。例えば、クレジット方式のパチンコ装置にも適用することができるのはもちろん、全くカードを使用しないパチンコ装置にも適用することができる。
【0116】
【発明の効果】
本発明によれば、制御手段は、可変表示ゲームの停止結果態様が特別表示態様として導出される確率を、通常の確率で制御する通常確率状態と、該通常の確率よりも高い確率で制御する高確率状態と、に変更可能な確率変更制御手段を備え、この確率変更制御手段により、複数種類の特別表示態様のうちの一部の種類である特定の特別表示態様での特別遊技状態の発生に基づいて、高確率状態への変更制御が行われることで、次回以降の特別遊技状態の発生が容易な状態となるとともに、高確率状態への変更により次回以降の特別遊技状態の発生回数が所定回数となると確率変更制御手段により通常確率状態への復帰制御が行われるが、この確率変更制御手段が通常確率状態へ復帰させる復帰条件となる前記特別遊技状態の発生回数は、確率変更条件制御手段により、特別遊技状態が発生した際の特定の特別表示態様の種類に応じて決定され、特定の特別表示態様での特別遊技状態を契機に以降高確率状態により連続的に発生する特別遊技状態の発生回数は、確率変更条件制御手段により、特定の特別表示態様の種類に応じて決定された回数に対応して変化するので、以下の効果を得ることができる。
可変表示ゲームにおいて特別表示態様が導出される状態、即ち特別遊技状態の発生状態が変化に富んだものとなり興趣を向上させることができ、特別遊技状態が短期間で連続的に発生することも可能な期待感の高い遊技機となるとともに、特に遊技内容を変化に富んだものとすることができ、興趣を向上させることができる。
また、可変表示ゲームの停止結果態様が導出される際には、特別遊技状態が発生するか否かの期待感のほか、高確率状態へ変更されるか否か、および、高確率状態への変更により後何回特別遊技状態が連続的に発生するか、の複数の結果を期待することとなり可変表示ゲームに対する期待感や興趣を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る遊技機を適用したカード方式のパチンコ装置の一実施例の構成を示す斜視図である。
【図2】 同実施例の遊技盤を示す正面図である。
【図3】 同実施例のパチンコ装置の裏機構の構成を示す図である。
【図4】 同実施例の役物装置の斜視図である。
【図5】 同実施例の役物装置の裏面側の分解斜視図である。
【図6】 同実施例の役物装置の駆動系統の分解斜視図である。
【図7】 同実施例の役物装置のビール瓶部の変位動作を示す斜視図である。
【図8】 同実施例の役物装置のビール瓶部の変位動作を説明する図である。
【図9】 同実施例の役物装置のジョッキ部材の変位動作を示す斜視図である。
【図10】 同実施例の役物装置のジョッキ部材の変位動作を説明する図である。
【図11】 同実施例の可変表示器の図柄変化および変位動作を説明する図である。
【図12】 同実施例のパチンコ装置の制御系のブロック図である。
【図13】 同実施例の制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
【図14】 同実施例の乱数の更新処理・タイマおよびポート出力処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】 同実施例のアイドル処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】 同実施例の図柄回転処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図17】 同実施例の低速回転開始処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図18】 同実施例の左高速回転終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図19】 同実施例の左低速回転終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図20】 同実施例の右低速回転終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図21】 同実施例の図柄回転終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図22】 同実施例のノーマルリーチ終了処理およびスペシャルリーチ終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図23】 同実施例の大当り処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図24】 同実施例のファンファーレスタート処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図25】 同実施例のファンファーレ終了処理およびインターバル終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図26】 同実施例の大入賞口開放終了処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図27】 同実施例の終了時Vチェック処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図28】 同実施例の図柄用乱数更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図29】 同実施例の大当り決定用乱数更新処理および図柄回転数決定乱数更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図30】 同実施例のビールボトル処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図31】 同実施例のマスコットモータ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図32】 同実施例の普図普電処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図33】 同実施例のアイドル処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図34】 同実施例の回転処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図35】 同実施例の当り処理・はずれ処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図36】 同実施例の普図当り用乱数更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図37】 同実施例の図柄監視処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図38】 同実施例の大当り図柄更新処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図39】 同実施例の大当り図柄データアドレスと図柄データの関係の一例を示す図である。
【図40】 同実施例の大当り図柄データアドレスと図柄データの関係の他の例を示す図である。
【図41】 本発明の他の実施例の図柄監視処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ装置
2 パチンコ機(遊技機)
13 遊技盤
62 可変表示器
63 特別図柄表示装置(可変表示装置)
301 役物用CPU(制御手段、確率変更制御手段、確率変更条件制御手段)
302 表示用CPU(制御手段)

Claims (2)

  1. 可変表示装置において複数の識別情報による可変表示ゲームを行わせるとともに、所定の乱数の抽出結果に基づいて該可変表示ゲームの停止結果態様を所定の確率で複数種類の特別表示態様のうちの何れか1つで導出される制御を行う制御手段を備え、前記可変表示ゲームの停止結果態様が特別表示態様となったことに関連して変動入賞装置を開放状態に変換可能な特別遊技状態を発生させる遊技機において、
    前記制御手段は、
    前記可変表示ゲームの停止結果態様が特別表示態様として導出される確率を、通常の確率で制御する通常確率状態と、該通常の確率よりも高い確率で制御する高確率状態と、に変更可能な確率変更制御手段と、
    前記複数種類の特別表示態様のうちの一部の種類である特定の特別表示態様での特別遊技状態の発生に基づいて前記確率変更制御手段に対して前記高確率状態への変更制御を行わせ、次回以降に特別遊技状態が所定回数発生したことに基づいて前記確率変更制御手段に対して前記通常確率状態への復帰制御を行わせるとともに、該通常確率状態への復帰条件となる特別遊技状態の発生回数を決定する確率変更条件制御手段と、
    を備え、
    前記特定の特別表示態様を複数種類設定し、
    前記確率変更条件制御手段は、前記通常確率状態への復帰条件となる特別遊技状態の発生回数を、前記特定の特別表示態様の種類に応じて決定するようにしたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記確率変更制御手段は、前記高確率状態時の確率を、前記
    特定の特別表示態様の種類に応じて異ならせるとともに、前記確率変更条件制御手段が決定した前記通常状態への復帰条件となる特別遊技状態の発生回数が多い程、該高確率状態時の確率を高くすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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