JP3668825B2 - 発電機駆動用ベルトのスリップ検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電機駆動用ベルトのスリップ検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車用機関等のように内燃機関の出力軸からベルトを介して発電機を駆動するような場合には駆動用ベルトのスリップを正確に検出することが重要となる。
一般に、駆動用ベルトのスリップが増大すると機関の動力が十分に発電機に伝達されないため発電機の発電量が不足してバッテリの充電不良が生じる。また、ベルトの残存寿命はベルトのスリップと相関があり、ベルトの残存寿命が短くなる程スリップが増大することが知られている。このため、ベルトの切断等による発電不能等のトラブルを防止するためにもベルトのスリップを検出してベルトの残存寿命を正確に判断することが必要となる。
【0003】
発電機駆動用ベルトのスリップ検出装置の例としては、例えば特公昭52−26302号公報に記載されたものがある。
同公報の装置は、内燃機関の回転数を検出する軸回転検出器と、該機関により駆動用ベルトを介して駆動される発電機の回転数を検出する従回転検出器とを備え、それぞれの回転検出器の検出信号の積算値に基づいてベルトスリップの有無を検出するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
発電機駆動用ベルトのスリップの有無は、内燃機関(駆動機)と発電機(非駆動機)との回転数を検出して、これらの回転数を比較することにより容易に検出することができる。また、電子制御式の内燃機関では制御情報として機関回転数を使用するため、回転数センサ(例えばクランク回転角センサ等)を設けるのが一般的であり、比較的簡単に機関の正確な回転数を知ることができる。
【0005】
しかし、自動車用機関等では、ベルトスリップ検出のみのために発電機に専用の回転数センサを設けることはコスト増大を招き好ましくない。このため、発電機の回転数は、発電機出力電圧の変動(出力波形)に基づいて算出するのが一般的である。
上記特公昭52−26302号公報の装置においては、従回転検出器は発電機出力電圧の変動(リップル)を波形整形回路で処理することにより発電機回転数に比例した周波数のパルス信号を出力している。すなわち、上記公報の装置においても、発電機回転数は発電機出力電圧の変動(リップル)に基づいて検出される。
【0006】
ところが、上記のように発電機出力電圧のリップルに基づいて発電機回転数を検出しようとすると、回転数を精度良く検出することが困難になる問題がある。通常、自動車用機関などでは発電機はバッテリに接続されており、常時バッテリの充電が行われる。このため、発電機出力電圧はバッテリに供給される電流値が過大になることを防止するために、或る上限値(例えば12〜14V程度)を越えないように制御されている。このように、発電機出力電圧が比較的低い値に制御されている場合には、それに応じて出力電圧の変動幅(リップルの振幅)も小さくなる。更に、上記公報の装置ではバッテリが発電機に接続された状態で回転数を検出するため、発電機出力電圧の変動はバッテリにより平滑化されてしまい実際の出力電圧のリップルは極めて小さなものとなってしまう。
【0007】
このため、上記公報の装置では、リップルを波形整形回路でパルス信号に変換する際にリップルの検出が不正確になり回転数に比例したパルス信号が得られない場合がある。従って、上記公報の装置では、発電機回転数を精度良く検出することが困難であり、そのため発電機駆動用ベルトのスリップを正確に検出できない問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑み、発電機回転数を検出するために専用の回転センサを設けることなく、しかも簡易な方法で精度良く発電機駆動用ベルトのスリップを検出することが可能なベルトのスリップ検出装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、内燃機関によりベルトを介して駆動され、バッテリと高電気負荷とに電流を供給する発電機の駆動用ベルトのスリップ検出装置であって、前記内燃機関の回転数を検出する機関回転数検出手段と、前記発電機の出力電圧変動に基づいて発電機の回転数を検出する発電機回転数検出手段と、前記高電気負荷に電流が供給されるときに、発電機とバッテリとの接続を遮断するとともに、発電機とバッテリが接続されている時に較べて発電機出力電圧を上昇させる手段と、前記高電気負荷に電流が供給されている時に検出された機関回転数と発電機回転数とに基づいて発電機駆動用ベルトのスリップの有無を検出するスリップ検出手段と、を備えた発電機駆動用ベルトのスリップ検出装置が提供される。
【0010】
本発明では、発電機はバッテリの充電とともに、高電気負荷(例えば自動車においては、デフォッガ、電気ヒータ付触媒コンバータ等の大電力を消費する負荷)に電流を供給する。また、上記高電気負荷に電流を供給するときには、発電機とバッテリとの接続が遮断され、さらに高電気負荷に大電力を供給するために発電機出力電圧が上昇せしめられる。このため、発電機出力電圧の増大に応じてリップル振幅が増加し、しかもバッテリが発電機から切り離されているためリップルの平滑化が生じることがない。従って、発電機出力電圧のリップル検出が容易になるため、リップル検出精度が向上し、発電機回転数が正確に検出される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明を自動車用の発電機に適用した場合の実施形態の概略構成を示す図である。
図1において、1は自動車用内燃機関、3は三相交流発電機(オルタネータ)、1aは機関1の出力軸に設けられたベルト駆動用プーリ、3aはオルタネータ3の回転子の駆動軸に設けられたプーリ、2はプーリ1a、3aを接続する発電機駆動用ベルトを示している。すなわち、オルタネータ3は内燃機関1からベルト2を介して駆動されている。
【0012】
本実施形態では、オルタネータ3はダイオード整流器(図示せず)を内蔵しており、オルタネータのステータからの三相交流出力はダイオード整流器により直流に変換され、プラス出力端子3bから出力される。また、オルタネータ3は、コイルロータの励磁電流を制御するレギュレータ5を内蔵している。レギュレータ5の作用については後述する。
【0013】
図1において、11はバッテリ(蓄電池)、21は高電気負荷としての電気ヒータ付触媒コンバータ(EHC)を示す。本実施形態のEHC21は、メタル担体を有する触媒21aを備えており、機関始動時等の触媒温度が低いときに触媒21aのメタル担体に電流を流し、担体を発熱させることにより触媒温度を短時間で上昇させる。すなわち、EHC21は、メタル担体を電気ヒータとして作用させることにより、機関始動後短時間で担体に担持された触媒温度を活性化温度まで上昇させ始動直後から排気浄化作用を開始させるものである。
【0014】
EHC21とバッテリ11とは、切換スイッチ25を介してオルタネータ3の出力端子に接続されており、切換スイッチ25を切り換えることにより、EHC21とバッテリ11とのうちの一方をオルタネータ3に接続することができる。また、図1に23で示したのは、エンジンのイグニッション、車両のランプ等の通常の車両電気負荷である。本実施形態では、車両電気負荷23はバッテリに接続されており、切換スイッチ25がEHC21とオルタネータ3とを接続する位置に切り換えられているときにはバッテリ11のみから車両電気負荷23に電力が供給されるようになっている。
【0015】
図1に30で示すのは、機関1の電子制御を行う制御回路(ECU)である。本実施形態では、ECU30はRAM、ROM、CPU及び入出力ポートを互いに双方向性バスで接続した公知の構成のマイクロコンピュータとして構成されている。ECU30は、機関1の燃料噴射制御や点火時期制御等の基本制御を行う他、本実施形態では後述するように、機関1の回転数を検出する機関回転数検出手段、オルタネータ3の回転数を検出する発電機回転数検出手段、EHC21作動時にオルタネータ3の出力電圧を上昇させる手段及び、機関回転数とオルタネータ回転数とに基づいてベルト2のスリップの有無を検出するスリップ検出手段として機能する。
【0016】
上記の各作用を行うために、ECU30の入力ポートには、機関1のクランク軸近傍に配置された回転数センサ31からクランク軸一定回転角(例えば15度毎)にクランク角パルス信号が入力される。、また、ECU30の入力ポートにはオルタネータ3の出力端子3bからオルタネータ出力電圧VAが波形整形回路35を経由して入力される。後述するように、波形整形回路35は出力電圧VAの変動成分(リップル)のみを取り出し、パルス信号に変換するものである。
【0017】
ECU30は、別途一定時間毎に実行される機関回転数演算ルーチン(図示せず)により、回転数センサ31から入力したクランク角パルス信号の間隔に基づいて機関回転数(回転速度)を演算する。
また、ECU30の出力ポートは、切換スイッチ25に接続されスイッチ25の切換動作を行う。
【0018】
次に、レギュレータ5の作用について説明する。レギュレータ5はオルタネータ3のロータコイルに接続されたスイッチングトランジスタを備えており、このトランジスタをオン/オフすることによりロータコイルに流れる励磁電流を制御する。本実施形態では、バッテリ11が発電機に接続されているときには、レギュレータはバッテリ電圧が所定値以上(例えば14V以上)になるとトランジスタをオフしてロータコイルへの励磁電流の供給を停止し、バッテリ電圧が上記所定値より低下するとトランジスタをオンしてロータコイルへ電流を供給する。従って、通常の運転時(すなわち、スイッチ25が発電機とバッテリとを接続する位置に切り換えられている時)には、オルタネータ3の出力電圧VAはロータコイルの励磁電流のオン/オフにより上記所定値以下に維持され、バッテリ11の過充電が防止される。この定電圧制御のため、バッテリの端子電圧VBがレギュレータ5の入力端子51に入力されている。
【0019】
レギュレータ5の別の入力端子53はECU30の出力ポートに接続され、ECU30から切換信号を入力するようになっている。レギュレータ5は、入力端子53にECU30からの切換信号が入力していない場合には、バッテリ端子電圧に基づいてロータコイルの励磁電流を制御し、上述したオルタネータの定電圧制御を行う。一方、レギュレータ5は、入力端子53にECU30からの切換信号が入力すると、上記定電圧制御を中止してスイッチングトランジスタをオン状態に保持する。これにより、ロータコイルに供給される励磁電流は最大になり、オルタネータの出力電圧が大幅に上昇する。
【0020】
本実施形態では、ECU30は通常運転時は切換スイッチ25を、オルタネータ3の出力端子3bとバッテリ11とを接続する位置に保持するとともに、レギュレータ5への切換信号をオフにする。これにより、バッテリ11がオルタネータ3に接続されているときには、オルタネータ3の出力電圧は一定値(例えば14V)以下の比較的低い電圧に制御されることになる。
【0021】
一方、機関始動時等でEHC21に通電する場合には、ECU30は切換スイッチ25をオルタネータ3の出力端子3bとEHC21とを接続する位置に切り換えるとともに、レギュレータ5への切換信号をオンにする。これにより、レギュレータ5はロータコイルへの励磁電流を増大させ、オルタネータ3の出力電圧が大幅に上昇するためEHC21には大電力が供給される。本実施形態では、EHC21通電時(ECU30からの切換信号オン時)のオルタネータ出力電圧は25V程度になるように設定されている。
【0022】
次に、オルタネータ3の回転数検出について説明する。前述のように、本実施形態ではオルタネータのステータコイルで発生する三相交流電流はダイオード整流器で直流電流に変換されるため、オルタネータ3の出力端子3bの端子電圧はオルタネータ回転数の6倍の変動成分(リップル)を含んでいる。このため、リップルの周波数を検出することができれば、オルタネータ回転数は(リップル周波数)×(1/6)として算出することができる。本実施形態では、波形整形回路35を用いてオルタネータ3の出力端子3bの電圧のリップル成分のみを取り出し、パルス信号に変換してECU30に供給している。ECU30は入力したパルス信号の周波数を計測することによりオルタネータの回転数を検出する。
【0023】
図2は、本実施形態における波形整形回路35の構成を示す回路図である。
図2に示すように、本実施形態の波形整形回路35は、カップリングコンデンサC1とヒステリシス付反転比較回路CTとを備えている。オルタネータ3の出力端子3bの電圧はカップリングコンデンサC1によりその変動成分(リップル)のみが取り出され、比較回路CTに供給される。ヒステリシス付反転比較回路CTは、比較器CT1の出力が1か0かによりS点の電圧(基準電圧)VSが変化する。すなわち、比較器CT1の出力が1のときには基準電圧は高電圧VSHになり、比較器CT1の出力が0のときには基準電圧は低電圧VSLとなる。
【0024】
図3は比較回路CT1の端子T1に入力する電圧リップル成分の波形(図3(A) )と、端子T2からECU30に出力される整形後のパルス信号の波形(図3(B) )とを示している。出力パルス信号(図3(B) )のレベルは、入力電圧信号が高電圧側基準値VSHを越えると0になり、低電圧側基準値VSLより低下すると1になる。このため、ECU30には、リップルの周波数に等しい周波数のパルス信号が入力することになる。
【0025】
前述のように、リップルの周波数はオルタネータ3の回転数に正確に比例するため、上記パルス信号の周波数を計測することによりオルタネータ3の回転数を検出することができる。また、本実施形態では機関1の回転数は回転数センサ31からのパルス信号の周波数を計測することにより正確に検出することができる。このため、上記により検出したオルタネータ回転数と機関1の回転数とを比較することにより、ベルトにスリップが生じているか否かを正確に判定することが可能となる。
【0026】
ところで、上記のようにリップルの周波数をパルス信号に変換する場合には、リップルの振幅が小さいと、図3(A) における高電圧側基準値VSHと低電圧側基準値VSLとの間隔を狭く設定する必要があり、ノイズの影響を受けやすくなる。このため、リップル振幅が小さいほどリップル周波数の検出誤差が大きくなる傾向がある。ところが、前述のようにオルタネータ3がバッテリ11に接続された状態では、バッテリ11の過充電を防止するためにオルタネータ3の出力電圧が一定値(例えば14V程度の比較的低い電圧)以下になるような制御を行う必要がある。リップル成分の振幅は出力電圧(平均値)の大きさに比例して変化するためオルタネータ出力電圧が低い場合には、リップル振幅もそれに応じて小さくなる。さらに、バッテリがオルタネータに接続されると、オルタネータ出力電圧の変動成分はバッテリ11により平滑化されてしまい、リップル振幅は極めて小さくなってしまう。このため、バッテリ11をオルタネータ3に接続した状態でリップル周波数を検出すると誤差が生じやすくなり、オルタネータの回転数を正確に検出することが困難なため、ベルトのスリップの有無を正確に判断できない問題がある。
【0027】
本実施形態では、オルタネータ3とEHC21とが接続された状態でベルトのスリップの有無を検出することにより上記問題を解決している。
前述のように、本実施形態ではスイッチ25が切り換えられてEHC21がオルタネータ3に接続されると、レギュレータ5はオルタネータ出力電圧を大幅に上昇させる。このため、出力電圧の上昇に応じてリップル振幅も増大する。しかも、本実施形態では、EHC21がオルタネータ3に接続された状態ではバッテリ11はオルタネータ3から切り離されるためリップルがバッテリにより平滑化されることがない。このため、EHC21通電中はオルタネータ出力電圧のリップル振幅は大きな値に維持されるため、リップル周波数を精度良く検出することが可能となる。
【0028】
図4は、本実施形態において、オルタネータ3にバッテリ11を接続した状態のオルタネータ出力電圧(カーブA)と、オルタネータ3にEHC21を接続した状態のオルタネータ出力電圧(カーブB)とを示している。
図4、カーブAに示すように、オルタネータ3とバッテリ11とを接続した状態では、オルタネータ出力電圧は14Vを中心として極めて小さな振幅で変動しており、リップル振幅は極めて小さい。これに対して、カーブBに示すように、オルタネータ3とEHC21とを接続した状態では、オルタネータ電圧は25V程度まで増加し、リップル振幅も7V程度まで増大する。このため、EHC21通電時には、前述の比較器の高電圧側基準値VSHと低電圧側基準値VSLとの間隔を十分に広く取ることができるようになり、正確なリップル周波数を検出することが可能となることが判る。
【0029】
図5は、本実施形態におけるオルタネータ駆動用ベルトのスリップ検出動作を示すフローチャートである。本ルーチンは、ECU30により一定時間毎に実行される。
図5においてルーチンがスタートすると、ステップ501では、フラグXEHCの値が1にセットされているか否かが判定される。XEHは、別途ECU30により実行される図示しないルーチンにより、EHC21に通電を行うべきときに(例えば機関始動時等)に1にセットされるフラグであり、XEHC=1はEHC21に通電中を、XEHC=0は通電停止を表している。フラグXEHCの値が1にセットされると、ECU30は切換スイッチ25をEHC21がオルタネータ3の出力端子3bに接続される位置に切り換えるとともに、オルタネータ3のレギュレータ5に切換信号を出力し、オルタネータ3の出力電圧を上昇させる。また、フラグXEHCの値が0にセットされると、EHC30は切換スイッチ25をバッテリ11側に接続してオルタネータ3の出力端子3bとバッテリ11とを接続する。また、レギュレータ5への切換信号はオフとされ、オルタネータ3出力電圧はバッテリ11端子電圧に応じて制御される。
【0030】
ステップ501でXEHC=0である場合は、現在オルタネータ3にバッテリ11が接続されているため、ステップ503以降のスリップ検出を行うことなくルーチンを終了する。
一方、ステップ501てXEHC=1である場合は、現在EHC21に通電が行われており、オルタネータ3の出力電圧のリップルは十分に大きくなっているため、ステップ503に進み前述の波形整形回路35から入力するパルス信号の周波数fを計測し、ステップ505ではオルタネータ3の回転数NALTを、NALT=f×6として算出する。また、ステップ507では、別途実行される図示しないルーチンにより算出された機関1の回転数NEを用いて、ベルトのスリップ率SLをオルタネータ3の回転数NALTと機関1の回転数NEとの比として算出する(SL=NALT/NE)。
【0031】
また、ステップ509では、上記スリップ率SLが所定値αより小さいか否かを判定する。ここで、αは1より小さい定数であり、本実施形態ではα=0.9に設定されている。ステップ509でSL<αであった場合には、ベルトのスリップが大きく、EHC21に電力を供給するためにオルタネータ3の高出力運転を続けるとベルトが損傷する可能性があるため、ステップ511でフラグXEHCの値を0にセットしてEHC21への通電を停止するとともに、異常フラグXFの値を1にセットする。フラグXFの値が1にセットされると、別途実行される図示しないルーチンにより運転席の警告灯が点灯され、運転者にベルトにスリップが発生していることが報知される。また、ステップ509でSL≧αであった場合には、フラグXFの値はステップ515で0にセットされ、そのままルーチンを終了する。なお、ECU30に機関のメインスイッチオフ後も記憶内容を保持可能なバックアップRAMを設け、将来の点検、修理のためにフラグXFの値を格納するようにしても良い。
【0032】
上述のように、本実施形態ではEHC21通電時にオルタネータ3出力電圧のリップルに基づいてオルタネータ回転数を検出するようにしたことにより、正確にオルタネータ回転数を検出することが可能となっている。
なお、上記実施形態では高電気負荷としてEHC21に電力を供給する場合について説明したが、高電気負荷としてはEHC21に限らず他の大電力を消費する負荷(例えば外気温度が低いときに車両の窓ガラスの霜や曇りをとるためのデフォッガ等)有する場合にも本発明を適用することができるのはいうまでもない。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、発電機の出力電圧変動に基づいて発電機回転数を検出する際に、回転数検出精度が向上するため、発電機駆動用ベルトのスリップの有無を正確に検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動車用発電機に適用した場合の概略構成を示す図である。
【図2】図1の実施形態の波形整形回路の構成を示す回路図である。
【図3】図2の波形整形回路の入出力信号の波形を示す図である。
【図4】発電機出力電圧の変動を説明する図である。
【図5】スリップ検出ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…内燃機関
2…発電機駆動ベルト
3…発電機
11…バッテリ
21…電気ヒータ付触媒コンバータ
25…切換スイッチ
30…制御回路(ECU)
Claims (1)
- 内燃機関によりベルトを介して駆動され、バッテリと高電気負荷とに電流を供給する発電機の駆動用ベルトのスリップ検出装置であって、
前記内燃機関の回転数を検出する機関回転数検出手段と、
前記発電機の出力電圧変動に基づいて発電機の回転数を検出する発電機回転数検出手段と、
前記高電気負荷に電流が供給されるときに、発電機とバッテリとの接続を遮断するとともに、発電機とバッテリが接続されている時に較べて発電機出力電圧を上昇させる手段と、
前記高電気負荷に電流が供給されている時に検出された機関回転数と発電機回転数とに基づいて発電機駆動用ベルトのスリップの有無を検出するスリップ検出手段と、
を備えた発電機駆動用ベルトのスリップ検出装置。
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