JP3668354B2 - 貼り合わせディスク及びその製造方法 - Google Patents

貼り合わせディスク及びその製造方法 Download PDF

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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ情報、ビデオ情報、或いは通常のデータの記録又は再生を光学的に行う光学式貼り合わせディスク及びその製造方法に関し、特に貼り合わせに紫外線を使用する貼り合わせディスク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスク(いわゆる両面1層ディスク)及び記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜とを、前記反射膜と半透明膜とを対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスク(いわゆる片面2層ディスク)が知られている。
【0003】
前記両面1層ディスク及び片面2層ディスクは何れも貼り合わせるディスクに反射膜又は半透明膜が形成されているが、これらの貼り合わせ接着剤として紫外線硬化型樹脂のようなエネルギー線硬化型樹脂を用いた場合、その照射を反射膜又は半透明膜を通して行うと、情報ピットの部分とピットのない平坦な部分の光透過率が異なるために樹脂の硬化速度がこの透過率によって変化し、早く硬化する部分と遅れて硬化する部分が生じてしまう。
【0004】
全ての紫外線硬化型樹脂が硬化する際に少なからず収縮するため、前記のように硬化の早い部分と遅い部分が生じるとこの収縮によってその硬化速度分布がそのまま微細な凹凸模様として現れ、結果としてこれら光透過率が異なるピットの部分と平坦な部分の模様が浮き出てしまう。
【0005】
この現象によって記録された情報が読み誤られることはなく、ピットが連続している通常の記録エリアではそのピットとピットのない部分が区別できない程に微細なため目視でこれらの模様の浮き出しを見出すことはできない。
また、反射膜のない透明部分に硬化の早い部分と遅い部分が生じても、浮き出しを見出すことはできない。
なお、本明細書中で、「浮き出し」とは、接着剤の硬化ムラが平坦な反射膜、即ちミラー部を通して目視されることをいうものとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ピット即ち記録の存在する半径位置はこれら両面1層ディスク及び片面2層ディスクの表裏のディスクでは必ずしも一致するとは限らない。また、表裏のディスクを貼り合わせる際には少なからず偏心を生じる。
【0007】
さらにはこれらの膜、即ち、片面2層ディスクの場合には半透明膜及び反射膜、両面1層ディスクの場合には2つの反射膜、において、通常、内周部分と外周部分(概ね直径118mm以上)にこれら膜のないマスキング部分が施される。この膜のある部分と膜のないマスキング部分とでは明らかに光透過率が異なるため、このマスキング部分が一致しなければ光透過率による樹脂の収縮に伴う凹凸模様が明らかに見出されてしまう。
【0008】
また、例えば、マスキング部分を一致するように設置できたとしても、成膜するに従ってマスキング手段にもこの反射膜又は半透明膜が付着し、通常このマスキング手段が太る方向となるため、ディスクのマスキングエリアは次第に広くなり(内周部分では径が大きくなり、外周部分では径が小さくなる)、製造しようとするディスク全てにおける一対の片面ディスクのマスキングエリアを一致させることはできない。
【0009】
さらに、記録領域を覆う反射膜又は半透明膜において、ピットによる凹凸のある記録領域を覆う膜部分(ピット部)と、記録領域外の平坦な膜部分(ミラー部)とでも光透過率が異なる(次の表1参照)。
【0010】
【表1】
Figure 0003668354
【0011】
なお、この表1において、反射膜の数字は膜厚を示し、%表示は透過率を示す。表1に示すように、ミラー部とピット部との透過率のバラツキは、ピットによる光の回折とピット部分の反射膜厚の不均一等の理由によって、透過率の差を生じているものと考えられる。
【0012】
そこで、本発明の目的は、紫外線硬化型接着剤の硬化収縮によりディスク面に模様が浮き出して目視可能となるのを防止した貼り合わせディスク及びその製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された1対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0014】
この構成では、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0015】
また、請求項2の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成したことを特徴としている。
【0016】
この構成では、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0017】
また、請求項3の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成したことを特徴としている。
【0018】
この構成では、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0019】
また、請求項4の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成するとともに、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成し、その後に前記第1片面ディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴としている。
【0020】
この構成では、反射膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0021】
また、請求項5の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0022】
この構成では、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0023】
また、請求項6の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成したことを特徴としている。
【0024】
この構成では、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0025】
また、請求項7の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成したことを特徴としている。
【0026】
この構成では、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0027】
また、請求項8の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜とを、前記反射膜と半透明膜とを対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成するとともに、前記一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成し、前記一方のディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴としている。
【0028】
この構成では、反射膜又は半透明膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0029】
また、請求項9の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された1対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成したことを特徴としている。
【0030】
この構成では、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0031】
また、請求項10の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0032】
この構成では、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0033】
また、請求項11の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0034】
この構成では、1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0035】
また、請求項12の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成するとともに、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成し、その後に前記第1片面ディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴としている。
【0036】
この構成では、反射膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0037】
また、請求項13の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成したことを特徴としている。
【0038】
この構成では、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0039】
また、請求項14の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0040】
この構成では、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0041】
また、請求項15の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0042】
この構成では、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0043】
また、請求項16の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜とを、前記反射膜と半透明膜とを対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成するとともに、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成し、その後に前記一方のディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴としている。
【0044】
この構成では、反射膜又は半透明膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0045】
また、請求項17の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された1対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成し、且つ、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成したことを特徴としている。
【0046】
この構成では、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0047】
また、請求項18の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0048】
この構成では、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0049】
また、請求項19の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成するとともに、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0050】
この構成では、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
さらに、第1片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0051】
また、請求項20の発明では、記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成するとともに、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成し、その後に前記第1片面ディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴としている。
【0052】
この構成では、反射膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの反射膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。さらに、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが第2片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0053】
また、請求項21の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成し、且つ、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成したことを特徴としている。
【0054】
この構成では、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0055】
また、請求項22の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の片面ディスクの内、一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0056】
この構成では、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0057】
また、請求項23の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成するとともに、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成したことを特徴としている。
【0058】
この構成では、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。さらに、一方の片面ディスク側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させることにより、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0059】
また、請求項24の発明では、記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜とを、前記反射膜と半透明膜とを対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成するとともに、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成し、その後に前記一方のディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴としている。
【0060】
この構成では、反射膜又は半透明膜と外周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜と内周マスキングエリアとの境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの反射膜又は半透明膜のない部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。さらに、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラによる凹凸模様が他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができるとともに、反射膜又は半透明膜の記録領域に対応する部分と平坦膜部分との境界に発生する硬化ムラが他方の片面ディスクの記録領域部分に対応し、硬化ムラによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係わる貼り合わせディスクの半載断面図、図2は、本発明の実施形態に係わる貼り合わせディスクの製造工程を示す図である。
【0062】
図1に示すようように、本発明の実施形態に係わる貼り合わせディスクは、記録領域15、25を覆う反射膜18、28がそれぞれ透明基板11、21に形成された1対の片面ディスク1、2を、反射膜18、28側に紫外線硬化型接着剤3を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクである。
【0063】
即ち、第1片面ディスク1は、オーディオ情報、ビデオ情報、或いは通常のデータ等がピットPとして記録された記録領域15と、この記録領域15を覆う反射膜18とを備えている。反射膜18は、リング状の内周マスキングエリア17とリング状の外周マスキングエリア13との間にリング状に形成され、記録領域15の内周側及び外周側には平坦な平坦膜部分16、14が形成されている。
【0064】
また、第2片面ディスク2は、オーディオ情報、ビデオ情報、或いは通常のデータ等がピットPとして記録された記録領域25と、この記録領域25を覆う反射膜28とを備えている。反射膜28は、内周マスキングエリア27と外周マスキングエリア23との間にリング形状に形成され、記録領域25の内周側及び外周側には平坦な平坦膜部分26、24が形成されている。
【0065】
前記1対の片面ディスク1、2の内、第1片面ディスク1の反射膜18の外側に位置する外周マスキングエリア13の内周は、第2片面ディスク2の外周マスキングエリア23の内周より径方向外側に形成されている。
【0066】
さらに、第1片面ディスク1の記録領域15外周は、第2片面ディスク2の記録領域25外周より径方向内側に形成されている。
【0067】
また、前記1対の片面ディスク111、2の内、第1片面ディスク1の反射膜18の内側に位置する内周マスキングエリア17の外周は、第2片面ディスク2の内周マスキングエリア27の外周より径方向内側に形成されている。
【0068】
さらに、第1片面ディスク1の記録領域15内周は、第2片面ディスク2の記録領域25内周より径方向外側に形成されている。
【0069】
以上の第1片面ディスク1及び第2片面ディスク2を貼り合わせるには、図2(A)に示すように、先ず、第1片面ディスク1の反射膜18側を下向きに配置し、第2片面ディスク2の反射膜28側を上向きに配置して、反射膜18、28同士を対向させ、第2片面ディスク2の中央よりに紫外線硬化型接着剤3をリング状に塗布する。なお、第2片面ディスク2の反射膜28側を下向きに配置し、第1片面ディスク1の反射膜18側を上向きに配置して、反射膜28、18同士を対向させてから貼り合わせてもよい。
【0070】
次に、図2(B)に示すように、紫外線硬化型接着剤3がリング状に塗布された第2片面ディスク2上に第1片面ディスク1を載置してモータ4の回転により紫外線硬化型接着剤3を振り切る。
【0071】
次に、図2(C)に示すように、第1片面ディスク1と第2片面ディスク2とを、第1片面ディスク1側から紫外線ランプ5により紫外線を照射することにより紫外線硬化型接着剤3を硬化させて貼り合わせて、貼り合わせディスクを作製する。
【0072】
このように、第1片面ディスク1の反射膜18の外側に位置する外周マスキングエリア13の内周を、第2片面ディスク2の外周マスキングエリア23の内周より径方向外側に形成したので、図1に示すように、第1片面ディスク1側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂3を硬化させることにより、反射膜18と外周マスキングエリア13との境界に発生する硬化ムラMが第2片面ディスク2の反射膜のない部分(即ち、外周マスキングエリア23)に対応し、硬化ムラMによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。即ち、硬化ムラMの凹凸模様が反射膜28の平坦部分24上に目視Eされることによる浮き出しを防止することができる。
【0073】
また、第1片面ディスク1の記録領域15外周を、第2片面ディスク2の記録領域25外周より径方向内側に形成したので、第1片面ディスク1側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂3を硬化させることにより、反射膜18の記録領域15に対応する部分と平坦膜部分14との境界に発生する硬化ムラMによる凹凸模様が第2片面ディスク2の記録領域25部分に対応し、硬化ムラMによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。即ち、硬化ムラMによる凹凸模様が反射膜28の平坦部分24により目視Eされることによる浮き出しを防止することができる。
【0074】
また、第1片面ディスク1の反射膜18の内側に位置する内周マスキングエリア17の外周を、第2片面ディスク2の内周マスキングエリア27の外周より径方向内側に形成したので、第1片面ディスク1側から紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂3を硬化させることにより、反射膜18と内周マスキングエリア17との境界に発生する硬化ムラMが第2片面ディスク2の反射膜28のない部分(即ち、内周マスキングエリア27)に対応し、硬化ムラMによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。即ち、硬化ムラMによる凹凸模様が反射膜28の平坦部分26により目視Eされることによる浮き出しを防止することができる。
【0075】
また、第1片面ディスク1の記録領域15内周を、第2片面ディスク2の記録領域25内周より径方向外側に形成したので、反射膜18の記録領域15に対応する部分と平坦膜16部分との境界に発生する硬化ムラMが第2片面ディスク2の記録領域25部分に対応し、硬化ムラMによる凹凸模様の浮き出しの発生を防止することができる。即ち、硬化ムラMによる凹凸模様が反射膜28の平坦部分26により目視Eされることによる浮き出しを防止することができる。
【0076】
次に、貼り合わせるディスクやマスキングの偏心や径の変化量等について次表にまとめた表2を示す。
【0077】
【表2】
Figure 0003668354
【0078】
これらの内、貼り合わせ装置のディスク芯出し治具にφ15.03のものを用いて▲1▼〜▲4▼の状態でディスクを生産した場合、貼り合わせディスクのマスキングのズレ量(偏心)は最大で300μm(半径で)にも達した。
【0079】
そこで、上記実施形態では、照射する面の反射膜エリアを照射しない面に比べ内周外周とも概ね半径で0.3mm程広げる。即ち、照射する面側の第1片面ディスク1のマスキング位置を外径では0.3mm程大きくし、内径では0.3mm程小さくする。これにより反射膜と透明基板の光透過率の大きな差による樹脂の収縮に伴う凹凸模様は反対の面の透明なマスキングエリアに埋もれてしまい見出すことはできなくなる。
【0080】
以上では、第1片面ディスク1及び第2片面ディスク2ともに反射膜が形成されている両面1層ディスクの場合について説明したが、一方の反射膜が半透明膜の片面2層ディスクの場合も同様である。この場合は両面1層ディスクの場合の一方の反射膜が半透明膜となる。
【0081】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く本発明によれば、硬化ムラの凹凸模様が反射膜の平坦部分上に浮き出すことにより、目視されることを防止することができる。
また、硬化ムラの凹凸模様が半透明膜の平坦部分上に浮き出すことにより、目視されることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる貼り合わせディスクの半載断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる貼り合わせディスクの製造工程を示す図である。
【符号の説明】
1 第1片面ディスク
2 第2片面ディスク
3 紫外線硬化型接着剤
5 紫外線ランプ
13 外周マスキングエリア
15 記録領域
17 内周マスキングエリア
18 反射膜
23 外周マスキングエリア
25 記録領域
27 内周マスキングエリア
28 反射膜

Claims (24)

  1. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された1対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  2. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  3. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  4. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成するとともに、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成し、その後に前記第1片面ディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴とする貼り合わせディスクの製造方法。
  5. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  6. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  7. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  8. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜とを、前記反射膜と半透明膜とを対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成するとともに、前記一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成し、前記一方のディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴とする貼り合わせディスクの製造方法。
  9. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された1対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  10. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  11. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  12. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成するとともに、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成し、その後に前記第1片面ディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴とする貼り合わせディスクの製造方法。
  13. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  14. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  15. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  16. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜とを、前記反射膜と半透明膜とを対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成するとともに、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成し、その後に前記一方のディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴とする貼り合わせディスクの製造方法。
  17. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された1対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成し、且つ、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  18. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  19. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成するとともに、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  20. 記録領域を覆う反射膜がそれぞれ形成された一対の片面ディスクを、前記反射膜側に紫外線硬化型接着剤を用いて貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、
    前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の外側に位置する外周マスキングエリアの内周を第2片面ディスクの外周マスキングエリアの内周より径方向外側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域外周を第2片面ディスクの記録領域外周より径方向内側に形成するとともに、前記1対の片面ディスクの内、第1片面ディスクの反射膜の内側に位置する内周マスキングエリアの外周を第2片面ディスクの内周マスキングエリアの外周より径方向内側に形成し、且つ、第1片面ディスクの記録領域内周を第2片面ディスクの記録領域内周より径方向外側に形成し、その後に前記第1片面ディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴とする貼り合わせディスクの製造方法。
  21. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成し、且つ、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  22. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の片面ディスクの内、一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  23. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜が形成された片面ディスクとを、前記1対の膜を対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせた貼り合わせディスクにおいて、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成するとともに、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成したことを特徴とする貼り合わせディスク。
  24. 記録領域を覆う反射膜が形成された片面ディスクと他の記録領域を覆う半透明膜とを、前記反射膜と半透明膜とを対向させて紫外線硬化型接着剤を介して貼り合わせる貼り合わせディスクの製造方法において、
    前記1対の膜の内、一方の片面ディスクの膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周を他方の膜外側に位置する外周マスキングエリアの内周に対して径方向外側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域外周を前記他方の記録領域外周に対して径方向内側に形成するとともに、一方の片面ディスクの膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周を他方の膜内側に位置する内周マスキングエリアの外周に対して径方向内側に形成し、且つ、前記一方の片面ディスクの記録領域内周を前記他方の記録領域内周に対して径方向外側に形成し、その後に前記一方のディスク側から紫外線を照射して貼り合わせることを特徴とする貼り合わせディスクの製造方法。
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