JP3667428B2 - コンデンサ放電式抵抗溶接装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンデンサの電荷を放電することによりスポット溶接を行うコンデンサ放電式抵抗溶接装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のコンデンサ放電式抵抗溶接装置の構成を示す回路図である。この図において、交流電源1からの交流電力は、サイリスタブリッジにより形成されるコンバータ2により直流電力に変換される。コンデンサ5は、この直流電力によりリアクトル3を介して充電される。なお、4は逆電圧阻止用のダイオードである。
【0003】
コンデンサ5には、サイリスタ6a,6b,6c,6dにより形成されるスイッチング回路6が接続されており、コンデンサ5の放電電流がスイッチング回路を介して変圧器7の1次側に流れるようになっている。そして、変圧器7の2次側には溶接電極8が接続されている。
【0004】
コンデンサ5の放電は、放電回路のインダクタンス分と溶接部の抵抗とにより決まる定数に従って行なわれる。このコンデンサ5の放電回路は、等価的にLCR回路となっており、その放電は共振的となるが、ダイオード4によりコンデンサ5に逆電圧が印加されないようになっている。
【0005】
コンデンサ5の電圧の検出信号は、電圧検出回路10に送られ、コンバータ2を流れる電流の検出信号は、電流検出器9により増幅器12に送られるようになっている。電圧基準VD * は増幅器11に送られるようになっており、増幅器11は、この電圧基準VD * と電圧検出回路10からの電圧検出信号との偏差を電流基準として増幅器12へ出力する。増幅器12は、この電流基準と電流検出器9からの電流検出信号との偏差を位相回路13に出力し、位相回路13はこの偏差がゼロになるようにコンバータ2のサイリスタに対して位相制御を行う。
【0006】
切換回路14は、起動信号を入力すると、トリガ回路15,16のうちのいずれか一方を選択して、これにトリガ指令を出力する。例えばトリガ回路15が選択された場合、トリガ回路15はサイリスタ6a,6dをターンオンさせる。これにより、コンデンサ5の電荷は、コンデンサ5→サイリスタ6a→変圧器7の1次側→サイリスタ6d→コンデンサ5、の経路を辿って流れる。そして、次の起動指令では、トリガ回路16が選択され、トリガ回路16はサイリスタ6b,6cをターンオンさせる。これにより、コンデンサ5の電荷はコンデンサ5→サイリスタ6c→変圧器7の1次側→サイリスタ6b→コンデンサ5の経路を辿って流れる。このように、起動指令毎に変圧器7の1次側に流れる電流の方向が切換わるので、変圧器7の飽和が防止される。
【0007】
図9は、放電中のコンデンサ5の電圧V5 、及び変圧器7の1次側を流れる電流Iの変化を示す波形図である。この図に示すように、時刻t1 で起動指令が発せられた後、電流Iはピーク値に至るまでは増大し、その後は時刻t2 でゼロになるまで減少する。一方、電圧V5 は時刻t1 から時刻t2 に至るまで減少し続ける。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来装置では、トータルの放電電荷量は、コンデンサ5の放電電圧を可変することで調節することができるが、放電中の電流の瞬時値については制御を行なうことができない。したがって、溶接中に溶接部分の抵抗値や放電回路のインダクタンス分が変化した場合には、放電波形も変化し、溶接品質にバラツキが生じていた。
【0009】
また、従来装置におけるコンデンサ5は、電荷を完全に放電しているため、誘電体の劣化が生じやすいものとなっている。したがって、コンデンサ5には、充放電専用のコンデンサを使用する必要があるが、この充放電専用コンデンサは高価で且つ大きなものであるため、コスト的にもスペース的にも不利なものとなっていた。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、溶接品質のバラツキを防止し、コスト的及びスペース的に有利なコンデンサ放電式抵抗溶接装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、交流電源からの交流電力を直流電力に変換してコンデンサの充電を行ない、起動指令を入力した場合に、このコンデンサからの放電電流をスイッチング回路を介して変圧器の1次側に流すことにより、変圧器の2次側に接続された溶接電極に電流を供給するコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、前記起動指令の入力に基いて所定の電流パターン信号を出力する電流パターン回路と、前記変圧器の1次側に流れる電流を検出する電流検出器と、前記電流パターン回路からの電流パターン信号、及び前記電流検出器からの電流検出信号の入力に基いてPWM信号を出力する瞬時PWM回路と、前記コンデンサの電圧を検出するコンデンサ電圧検出手段と、を備え、前記電流検出信号の値が前記電流パターンの値と一致するように、前記スイッチング回路に対するスイッチング制御を前記PWM信号に基いて行うと共に、前記コンデンサの電圧が放電開始前における電圧基準値の1/2〜1/3以下のレベルに低下した場合は、前記スイッチング回路からの電流出力を停止するようにし、更に、前記コンデンサの充電を行う充電回路を、前記交流電源に接続されたリアクトルと、このリアクトルに接続され複数のスイッチング素子を含むブリッジ回路とから成る昇圧コンバータにより構成した、ことを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、リニア的に信号レベルが変化するディザ信号を、前記PWM信号の周期に対応して発生させるディザ回路を備え、前記瞬時PWM回路は、このディザ信号に前記電流検出信号を加えた値と、前記電流パターン信号の値との比較に基いて、前記PWM信号のパルス幅を決定するものであること、を特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記瞬時PWM回路は、前記電流検出信号の値が前記電流パターン信号の値を基準とする上下限値間の範囲内に収まるようにPWM信号を出力するヒステリシスコンパレータを有するものであること、を特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記コンデンサの充電が完了したことを検出する充電完了検出手段を備えており、このコンデンサの充電完了が検出された場合のみ前記コンデンサの放電を開始すること、を特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記変圧器の1次側に流れる放電電流の方向を切換える電流方向切換回路を備えており、前記起動指令を入力する毎に前記電流方向の切換えを行うこと、を特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記電流方向切換回路は、前記電流パターン回路が出力する電流パターン信号の通電パルス幅が所定時間以上である場合にも前記電流方向の切換えを行うものであること、を特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記電流方向切換回路は、前記変圧器についての飽和が検出された場合にも前記電流方向の切換えを行うものであること、を特徴とする。
【0020】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記交流電源からの交流電力を直流電力に変換する変換回路として、ターンオン及びターンオフ信号に基くターンオン及びターンオフ制御が可能なスイッチング素子のみにより形成されたフルブリッジ回路を用いたこと、を特徴とする。
【0021】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明において、前記電流パターン回路が出力する所定の電流パターンには、この電流パターン回路内に予め組込まれている複数の基本電流パターンと、これら基本電流パターン同士の組合わせにより得られるユーザ設定パターンと、基本電流パターン及びユーザ設定パターンの組合わせにより得られるユーザ設定パターンと、ユーザ設定パターン同士の組合わせにより得られるユーザ設定パターンと、が含まれること、を特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図7に基き説明する。但し、図1の構成は参考例として説明し、図5の構成を本発明の実施形態として説明する。また、図8と同様の構成要素には同一符号を付して重複した説明を省略する。
【0023】
図1において、交流電源1からの交流電力は、ダイオードブリッジにより形成される整流回路17により直流電力に変換されるようになっている。そして、リアクトル3の他端側とコンデンサ5の一端側及び他端側との間にはダイオード18及びIGBT19が接続されており、これらリアクトル3,ダイオード18,IBGT19により昇圧チョッパ回路が形成されている。
【0024】
コンデンサ5には、エミッタ及びコレクタ間に逆電圧阻止用ダイオードがそれぞれ介挿されたIGBT20a,20b,20c,20dにより形成されるスイッチング回路20が接続されている。このスイッチング回路20は降圧チョッパ回路として機能するものであり、予め設定されたレベルの電圧まで充電されたコンデンサ5からの電流を変圧器7の1次側に流すようになっている。このとき変圧器7の1次側に流れる電流は、電流検出器21により検出されるようになっている。
【0025】
コンデンサ5の電圧の検出信号は、電圧検出回路10に送られ、整流回路17を流れる電流の検出信号は、電流検出器9により増幅器12に送られるようになっている。電圧基準VD * は増幅器11に送られるようになっており、増幅器11は、この電圧基準VD * と電圧検出回路10からの電圧検出信号との偏差を電流基準として増幅器12へ出力する。増幅器12は、この電流基準と電流検出器9からの電流検出信号との偏差をPWM回路22に出力する。PWM回路22はこの偏差がゼロになるようにPWM信号をIGBT19のゲートに出力し、コンデンサ5の電圧を設定電圧まで昇圧させる。
【0026】
電流パターン回路26は起動指令を入力すると、所定の電流パターン信号を瞬時PWM回路27に出力する。瞬時PWM回路27は、この電流パターン信号と電流検出器21からの電流検出信号とを入力し、両者の値が一致するようにPWM信号を出力する。切換回路14は、起動指令を入力する毎に、交互にゲート回路24,25のいずれか一方を選択し、これに瞬時PWM回路27からのPWM信号を送るようにする。例えば、ゲート回路24が選択されたとすると、瞬時PWM回路27からのPWM信号は、切換回路14を通ってゲート回路24に送られ、ゲート回路24はIGBT20a,20dのゲートにゲート信号を出力する。これにより、IGBT20a,20dのエミッタ及びコレクタ間を通って、変圧器7の1次側にコンデンサ5からの放電電流が流れることになる。そして、次の起動指令が発せられると、瞬時PWM回路27からのPWM信号は、今度は切換回路14を通ってゲート回路25に送られ、IGBT20b,20cにゲート信号が送られることになる。
【0027】
レベル検出回路23は、放電開始後のコンデンサ5の電圧レベルを監視しており、電圧レベルが所定値以下になるとゲート回路24,25の動作を停止させるようになっている。また、ディザ回路28は、PWM制御を安定して行うことができるようにするための回路であるが、必ず設けなければならないというものではない。
【0028】
次に、図1の動作について説明するが、まず、ディザ回路28が設けられていない場合の構成の動作につき説明する。起動指令が電流パターン回路26及び切換回路14に出力される前に、既に、電圧検出回路11、増幅器11,12、PWM回路22、及び昇圧チョッパ回路(リアクトル3、ダイオード18、IGBT19から成る回路)の働きによりコンデンサ5が電圧基準値VD * のレベルまで充電されているものとする。
【0029】
ここで、本実施形態では、VD * の値として交流電源1の電圧がAC220Vの場合、約700Vに設定する。そして、レベル検出回路23は、コンデンサ5の電圧が350V(700Vの1/2)以下になったときにゲート回路24,25の動作を停止させ、コンデンサ5の放電を制限するようにしている。本実施形態では、放電制限電圧の値を上記のように350Vとしているが、この値の好ましい範囲としては、350V〜233V(700Vの1/3)である。これは、コンデンサの容量及び電圧をC,Vとした場合にそのエネルギーは(1/2)・C・V2 と表されることから、電圧が当初の1/3になるまで放電した場合には蓄積エネルギーの8/9を利用したことになり、また、電圧が当初の1/2になるまで放電した場合であっても蓄積エネルギーの3/4を利用することになるからである。つまり、放電制限電圧を上記のように設定するこによりコンデンサ5の蓄積エネルギーの大半を利用することができ、一方、コンデンサ5を完全に放電しないようにしているので誘電体が急激に劣化するのを防止することができる。したがって、コンデンサ5としては、充放電専用のコンデンサを使用する必要はなく、通常の電解コンデンサを使用することが可能になる。コンデンサ5の充電電圧及び放電制限電圧を上記のように設定した場合、コンデンサ5の充電に要する瞬時は1〜3[sec]であり、放電時間は数十mm[sec]となるが、この程度の充放電時間であれば、スポット溶接の作業性に影響を及ぼすことはない。
【0030】
さて、起動指令が電流パターン回路26に入力されると、電流パターン回路26は所定の電流パターン信号を瞬時PWM回路27に出力する。瞬時PWM回路27は、この電流パターン信号に、電流検出信号が一致するようにPWM信号を出力する。そして、このPWM信号に基くゲート回路24(又は25)のゲート信号によりIGBT20a,20d(又は20b,20c)がスイッチング動作を行ない、コンデンサ5からの放電電流が変圧器7の1次側を流れる。
【0031】
図2は、このときのコンデンサ5の電圧V5 、電流パターン回路26の電流パターン信号V26、電流検出器21の電流検出信号I21、及び起動指令信号の変化を示す波形図である。この図に示すように、電流検出信号I21の波形は電流パターン信号V26の波形とほぼ同様のものとなっている。したがって、溶接中に溶接部分の抵抗等が変化したとしても、直ちに電流検出信号I21を電流パターン信号に追従させることができ、安定した溶接電流を流すことができる。また、起動指令が出力されている時刻t1 〜t2 ではコンデンサ電圧V5 は減少し続けているが、350V付近まで低下したところで放電が停止されているので、コンデンサ5の誘電体の急激な劣化が防止されている。図2の場合は、350Vをやや上回っている時点で放電が停止するように電流パターンが設定されているが、電流パターンの設定ミスや何らかの異常により電圧V5 が350Vまで低下した場合には、前述したように、直にコンデンサ5の放電動作が停止されることになる。そして、次の起動指令が時刻t3 〜t4 の間に発せられると、電流パターン回路26は同様のパターン信号V26を出力するが、切換回路14がゲート回路24,25を交互に切換えるようにしているので、変圧器7の1次側には逆向きの電流が流れ、信号21は逆向きの波形となる。
【0032】
次に、ディザ回路28が設けられた場合の図1の動作を図3の波形図を参照しつつ説明する。なお、図3における電流検出信号I21及び電流パターン信号V26は図1の一部を拡大したものである。つまり、図1と図3とでは、信号レベル及び時間軸のスケールが大きく異なるものである。
【0033】
図1では図示を省略してあるクロック回路が図3に示すクロック信号CLを一定周期で発生しており、瞬時PWM回路27は、このクロック信号CLに同期してPWM信号を出力している。そして、ディザ回路28もこのクロック信号CLに同期して、リニア的に信号レベルが増大するディザ信号VDIを出力する。瞬時PWM回路27は、電流検出信号I21にこのディザ信号VDIを加えた信号[I21+VDI]と電流パターン信号V26との大小関係を比較し、電流パターン信号V26の方が大きい区間がオン区間、小さい区間がオフ区間となるようにPWM信号を出力する。例えば、時刻t11〜t13において、信号[I21+VDI]の波形と信号V26の波形とが時刻t12で交叉しているので、区間t11〜t12でPWM信号がオン、区間t12〜t13でPWM信号がオフとなっている。
【0034】
このように、瞬時PWM回路27は、ディザ回路28からのディザ信号VDIを付加することにより安定したPWM信号を出力することができる。つまり、図3の図示からも明らかなように、電流検出信号I21の増減の幅は微小であるため、電流検出信号I21と電流パターン信号V26との比較に基いてPWM信号を生成したのでは、そのパルス幅が正規のものから大きく逸脱してしまうおそれがある(特に、ノイズ等が混入した場合)。ところが、上記のようなディザ信号VDIを付加することにより、信号レベルの変化にメリハリを付けることができ、安定したPWM信号を得ることができるのである。ただし、ディザ信号VDIが付加された分だけ、見かけ上は電流検出信号が増加しているので、これを補償する必要がある。この補償を行うためには、PWM信号がオンからオフに変化する時刻t12におけるディザ信号VDIの変化分eだけ、電流パターン信号V26のレベルを上昇させてやればよい。この変化分eは、区間t11〜t13においてリニア的に変化しているので、[変調率]=(t11〜t12)/(t11〜t13)を演算することにより容易に補償を行うことができる。
【0035】
上述した図1の構成は参考例であり、図1におけるコンデンサ5の充電回路の構成を図5に示すような構成としたものを、本発明の実施形態とする。すなわち、リアクトル51,52,53及び電流検出器54,55を交流側に配置し、整流回路56により直流に変換した電流検出を行う。そして、図1におけるダイオードブリッジで形成された整流回路17、及び昇圧チョッパ回路の代わりに、ダイオード57,58,59及びIGBT60,61,62から成る混合ブリッジを使用した昇圧コンバータを用いることとしてもよい。さらに、ダイオード57,58,59についても、これをIGBTとし、IGBTのフルブリッジ構成とすれば、力率が1の制御を行うことができ、高周波対策上有利なものとすることができる。
【0036】
また、本発明は次のような形態をも包含するものである。
(1)図1の瞬時PWM回路27はディザ信号VDIを利用してPWM信号を生成するものであったが、図4に示すように、電流パターン信号を基準とする上下限値間の範囲ΔIに電流検出信号I21が収まるようにPWM信号を生成するヒステリシスコンパレータを有するものを用いることとしてもよい。このようなヒステリシスコンパレータを有する瞬時PWM回路は、回路構成が簡単であるためコスト的に有利なものとなる。但し、スイッチング回路20のスイッチング周波数が不定になるという短所を有している。
【0038】
)溶接作業の効率化を図るためには、コンデンサ5の充電が完了したことを確認した後に溶接装置を起動するのが好ましい。そこで、充電完了の検出を条件として起動スタートが行なわれるように、起動インタロックを設けることもできる。充電の完了を検出する方法としては、レベル検出回路23によりコンデンサ電圧が設定値以上になったことを検出する方法、あるいは、チョッパ回路の充電電流が設定値以下になったことを、電流検出器9の出力側にレベル検出器を設けたり、電流基準(増幅器11の出力)が設定値以下になったことを検出したりすることにより検出する方法がある。
【0039】
)図6に示すように、パルス幅の長い電流パターン信号を必要とする場合には、起動指令を途中で瞬断させることにより電流I21の方向を切換えるようにすれば、変圧器7を飽和させることなく、溶接電流をより長い時間供給することができる。
【0040】
)変圧器7の1次側電圧V7 を検出する手段を設けて1次側電圧V7 と1次側電流I21との比V7 /I21を演算することにより変圧器7の1次側抵抗分を求めることができる。そして、この抵抗分が急激に低下した場合は、変圧器7が飽和したものと判断して電流方向を自動的に反転させる回路を付加することにより、変圧器7の鉄心を有効に活用して変圧器7の小形化を図ることができる。
【0041】
)電流パターン回路26内には、図7に示すように、溶接装置メーカー側で作られた基本電流パターンV26a,V26bが組み込まれている。そこで、ユーザ側では、これらの基本電流パターンを設定比率(図7では、1:1の比率の場合を示している。)で加算したユーザ設定パターン(V26a+V26b)を生成できるようにすることもできる。この場合の組合せは、基本電流パターン同士だけでなく、基本電流パターンとユーザ設定パターンとの組合せや、ユーザ設定パターン同士の組合せなど種々の組合せを選択することができる。したがって、ユーザ側の個々の異なる要求に対処できると共に、ユーザ側で溶接技術のノウハウ等を活かすことができるなどのメリットが派生する。
【0042】
)図1では、変圧器7を使用したが、容量の小さな装置では、降圧チョッパで直接に溶接電極8へ電流を流すことができる。したがって、電流方向を一方向に限定すればIGBT1個とダイオード1個でチョッパを構成できるので、回路構成を極めて簡素なものとすることができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、溶接品質のバラツキを防止し、コスト的及びスペース的に有利なコンデンサ放電式抵抗溶接装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例の構成図。
【図2】 図1の動作を説明するための波形図。
【図3】 図1の動作を説明するための波形図。
【図4】 図1における瞬時PWM回路の変形例の動作を説明するための波形図。
【図5】 本発明の実施形態の要部である、図1におけるコンデンサ充電回路の変形例についての構成図。
【図6】 本発明に包含される他の実施形態を説明するための波形図。
【図7】 本発明に包含される他の実施形態を説明するための波形図。
【図8】 従来装置の構成図。
【図9】 図8の動作を説明するための波形図。
【符号の説明】
1 交流電源
5 コンデンサ
7 変圧器
8 溶接電極
14 切換回路
20 スイッチング回路
20a,20b,20c,20d IGBT(スイッチング素子)
21 電流検出器
23 レベル検出回路(コンデンサ電圧検出手段)
26 電流パターン回路
27 瞬時PWM回路
28 ディザ回路
51〜53 リアクトル(コンデンサ充電回路)
57〜59 ダイオード(コンデンサ充電回路)
60〜62 IGBT(コンデンサ充電回路)

Claims (9)

  1. 交流電源からの交流電力を直流電力に変換してコンデンサの充電を行ない、起動指令を入力した場合に、このコンデンサからの放電電流をスイッチング回路を介して変圧器の1次側に流すことにより、変圧器の2次側に接続された溶接電極に電流を供給するコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    前記起動指令の入力に基いて所定の電流パターン信号を出力する電流パターン回路と、
    前記変圧器の1次側に流れる電流を検出する電流検出器と、
    前記電流パターン回路からの電流パターン信号、及び前記電流検出器からの電流検出信号の入力に基いてPWM信号を出力する瞬時PWM回路と、
    前記コンデンサの電圧を検出するコンデンサ電圧検出手段と、
    を備え、前記電流検出信号の値が前記電流パターンの値と一致するように、前記スイッチング回路に対するスイッチング制御を前記PWM信号に基いて行うと共に、前記コンデンサの電圧が放電開始前における電圧基準値の1/2〜1/3以下のレベルに低下した場合は、前記スイッチング回路からの電流出力を停止するようにし、
    更に、前記コンデンサの充電を行う充電回路を、前記交流電源に接続されたリアクトルと、このリアクトルに接続され複数のスイッチング素子を含むブリッジ回路とから成る昇圧コンバータにより構成した、
    ことを特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
  2. 請求項1記載のコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    リニア的に信号レベルが変化するディザ信号を、前記PWM信号の周期に対応して発生させるディザ回路を備え、
    前記瞬時PWM回路は、このディザ信号に前記電流検出信号を加えた値と、前記電流パターン信号の値との比較に基いて、前記PWM信号のパルス幅を決定するものであること、
    を特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
  3. 請求項1記載のコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    前記瞬時PWM回路は、前記電流検出信号の値が前記電流パターン信号の値を基準とする上下限値間の範囲内に収まるようにPWM信号を出力するヒステリシスコンパレータを有するものであること、
    を特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    前記コンデンサの充電が完了したことを検出する充電完了検出手段を備えており、
    このコンデンサの充電完了が検出された場合のみ前記コンデンサの放電を開始すること、
    を特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    前記変圧器の1次側に流れる放電電流の方向を切換える電流方向切換回路を備えており、
    前記起動指令を入力する毎に前記電流方向の切換えを行うこと、
    を特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
  6. 請求項5記載のコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    前記電流方向切換回路は、前記電流パターン回路が出力する電流パターン信号の通電パルス幅が所定時間以上である場合にも前記電流方向の切換えを行うものであること、
    を特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
  7. 請求項5記載のコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    前記電流方向切換回路は、前記変圧器についての飽和が検出された場合にも前記電流方向の切換えを行うものであること、
    を特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載のコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    前記交流電源からの交流電力を直流電力に変換する変換回路として、ターンオン及びターンオフ信号に基くターンオン及びターンオフ制御が可能なスイッチング素子のみにより形成されたフルブリッジ回路を用いたこと、
    を特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載のコンデンサ放電式抵抗溶接装置において、
    前記電流パターン回路が出力する所定の電流パターンには、この電流パターン回路内に予め組込まれている複数の基本電流パターンと、これら基本電流パターン同士の組合わせにより得られるユーザ設定パターンと、基本電流パターン及びユーザ設定パターンの組合わせにより得られるユーザ設定パターンと、ユーザ設定パターン同士の組合わせにより得られるユーザ設定パターンと、が含まれること、
    を特徴とするコンデンサ放電式抵抗溶接装置。
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