JP3666897B2 - バックライト装置及び該バックライト装置を備えた液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、いわゆるエッジ式のバックライト装置及び該バックライト装置を備えた液晶表示装置に係り、特に、光源からの熱を効率良く放散させる構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、バックライト装置を有する透過型の液晶表示装置は種々提案されている。そして、それらは、光源を液晶パネルの直下に配置する“直下式”のものと、液晶パネルのエッジ部に配置する“エッジ式”のものとに分類される。このうち、直下式のものは、液晶パネルを均一に照射するためにバックライト装置を液晶パネルから離して配置しなければならず、液晶表示装置の薄型化には適していない。これに対してエッジ式のものは、バックライト装置を液晶パネルの近傍に配置できるため薄型化に適するという利点を有している。
【0003】
次に、このようなエッジ式のバックライト装置を利用した液晶表示装置の具体的な構造について、図1に沿って簡単に説明する。
【0004】
図に示す液晶表示装置1は、主に、液晶パネル2、該液晶パネル2を照射するバックライト装置B、及びこれらを収納する筐体Cとを備えている。
【0005】
このうち、液晶パネル2は、透明電極が形成されると共に相対向するように配置された2枚のガラス基板2a,2bを有しており、これらガラス基板2a,2bの間隙には液晶(不図示)が保持されている。
【0006】
また、バックライト装置Bは、液晶パネル2のエッジ部下方に配置されたランプ(光源)L,…を備えており、これらのランプL,…の間には、アクリル等の導光板3が配置されている。そして、これら導光板3の下面には、拡散反射率の高い白色シートが配され、ランプL,…の外面は、高反射率の銀蒸着フィルム5によって覆われており、ランプL,…からの光が効率的に導光板3を介して液晶パネル2に照射され、該液晶パネル2が均一に発光するように構成されていた。また、これら導光板3及びランプL,…は、箱状に形成されたシャーシ6a,6bによって覆われており、シャーシ6a,6bを介して液晶パネル2側に取り付けられていた。なお、液晶パネル2をカラー化する場合や、パネル2を大型化する場合には、ランプL,…を高輝度にする必要があるが、そのために熱陰極管等の高輝度ランプが使用されていた。また、ランプL,…の各両端部には電極が形成されており、該電極のシャーシ6a,6bへの固定は、ランプへの負荷を少なくするために、ゴム製のグロメット(固定部材)Gによって行われている。
【0007】
さらに、このバックライト装置Bの下方には回路基板7が配置されており、これらの液晶パネル2、及びバックライト装置B等は筐体Cに収納されるようになっている。なお、この筐体Cは、上側筐体C1及び下側筐体C2に分割されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来におけるエッジ式のバックライト装置においては、上述したように、導光板3及びランプL,…が銀蒸着フィルム5やシャーシ6a,6bによって覆われており、ランプL,…の両端部には、ゴム製のグロメットGが取り付けられていたため、ランプL,…の熱が液晶パネル2との間にこもり易く、その結果、液晶パネル2はランプの熱の影響を受けて表示品位が低下してしまうという問題があった。
【0009】
また、液晶表示装置内の温度は、当然ながらランプL,…の近傍ほど高くなり、特にランプL,…の両端部ほど高くなっており、該装置内に温度分布が生じていた。したがって、液晶パネル自体の温度も均一でなく、上記温度分布に応じた分布を生じ、液晶パネルの駆動条件も不均一となり、さらに表示品位を低下させていた。かかる問題は、強誘電性液晶を封入した液晶パネルにおいては顕著であった。
【0010】
さらに、ランプL,…を高輝度にした場合には、ランプL,…の発熱量が多くなり、上記問題は顕著であった。
【0011】
そこで、本発明は、光源を固定するための固定部材や、光を反射するための反射板を熱伝導率の高い材料で形成することにより、光源からの熱を効率よく放散させるバックライト装置及び該バックライト装置を備えた液晶表示装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、本発明に係るバックライト装置は、固定部材によって固定される複数の光源と、これら複数の光源の間に配置される導光板と、を備え、前記光源からの光が前記導光板を透過するようにしたものであり、前記光源からの光を所定の側に照射するように、前記導光板の背面及び前記光源と前記固定部材とを合わせた部分の背面にそれぞれ反射板を配置し、前記反射板を熱伝導率の高い金属で形成し、前記固定部材を熱伝導率の高い樹脂材料で形成し、前記光源と前記固定部材とを合わせた部分の背面に配置された反射板を、該固定部材に接触させると共に前記導光板の両面にまで延設し、前記導光板及び前記反射板を挟み込むように金属製シャーシを配置し、かつ、前記反射板の延設部分は前記シャーシに接続して固定された、ことを特徴とする。この場合、前記反射板に、放熱用のフィンが接続され、前記光源からの熱が、前記反射板及び前記フィンを介して放散される、ようにすると好ましい。
【0013】
一方、本発明に係る液晶表示装置は、電極を形成した一対の基板間に液晶を保持してなる液晶パネルと、上述したバックライト装置と、を備えたものであり、前記光源から照射され前記反射板から反射された光が、前記導光板中を透過して前記液晶パネルを照射する、ことを特徴とする。
【0014】
【作用】
以上構成に基づき、上述した複数の光源を点灯させると、これらの光源からの光は導光板の中を透過する。ここで、該導光板から前記反射板に照射された光は、該反射板によって反射されて再び導光板内を透過する。そして、これらの光は反射板の配置されていない部分から所定の側に照射される。このとき、光源を固定する固定部材や前記反射板は熱伝導率の高い材料で形成されているため、前記光源から発散された熱はこれら固定部材や反射板を介して放散される。
【0015】
【実施例】
以下、図面に沿って、本発明の実施例について説明する。なお、図1に示すものと同一部分は同一符号を付して重複説明を省略する。
【0016】
本実施例に係る液晶表示装置10においては、導光板3の下面及びランプ(光源)L,…の外面は、図2に示すように、反射板11によって覆われている。この反射板11は、熱伝導性に優れたアルミニウム板によって形成されており、アルミニウム板の表面(すなわち、導光板3及びランプL,…側の面)には、銀のフィルムが蒸着されている。
【0017】
また、本実施例においては、グロメット(固定部材)Gは熱伝導性の高い樹脂にて形成されている。さらに、本実施例におけるシャーシ6a,6bは、金属の板金にて形成したものであり、導光板3等をはさみ込む構造である。またさらに、上述した反射板11はこのシャーシ6a,6bに接続して固定されており(図3参照)、ランプL,…の熱は、反射板11及びシャーシ6a,6bを介して放散されるようになっている。また、反射板11をシャーシ6a,6bに対して解放することにより放熱効果を助けるように構成されている。
【0018】
次に、本実施例の作用について説明する。
【0019】
本実施例によれば、ランプL,…を点灯すると、ランプL,…からの光は、導光板3の中を透過し、反射板11によって反射されて液晶パネル2に照射される。したがって、液晶パネル2に文字等を表示させておくと、その文字等は光によって認識されることとなる。
【0020】
ところで、本実施例においては、グロメットGや反射板11は熱伝導率の高い材料で形成されているため、ランプL,…からの熱は、これらを介して容易に放散され、液晶パネル2へはあまり伝達されない。
【0021】
次に、本実施例の効果について説明する。
【0022】
本実施例によれば、反射板11の表面には銀のフィルムが蒸着されているため、ランプL,…からの光は効率良く反射される。また、本実施例はエッジ式のバックライト装置であるため、液晶表示装置の薄型化が可能である。さらに、ランプL,…からの熱は、熱伝導率の高い材料で形成されたグロメットGや反射板11を介して容易に放散されるため、液晶パネル2は熱の影響を受けにくく、したがって、熱の影響に伴う表示品位の低下が抑えられる。またさらに、バックライト装置内に温度分布が生じても、該温度分布の液晶パネル2へ与える影響は少なくなり、液晶パネル2の駆動条件が不均一となったりすることもない。一方、液晶パネル2に伝達される熱量が低減されることから、発熱量の高いランプを使用することができ、したがって、さらに高輝度化を図ることができる。
【0023】
なお、上述実施例においては、反射板11をアルミニウムによって形成するものとしたが、もちろんこれに限る必要はなく、熱伝導性のよいものであれば他の金属であってもよい。また、上述実施例においては、反射板11の表面には銀の薄膜を蒸着したが、光学的に反射率を高める方法であればこれに限る必要はなく、例えば白色の塗装を施すようにしてもよい。
【0024】
一方、上述実施例においては、グロメットGを熱伝導性の高い樹脂にて形成したが、さらにこのグロメットGを、反射板11やシャーシ6a,6b等の金属部分に接触させて放熱効果を高めるようにすると好ましい。また、図4(a) に詳示するように、反射板11に放熱フィンF1を後付けして放熱効果を高めるようにしてもよく、同図(b) に示すように、放熱フィンF2を、鋳造等によって反射板11と一体成形しても良い。
【0025】
さらに、反射板11の裏面に黒色の塗料を塗布して輻射効果を高めるようにしてもよい。なお、黒色に塗布するだけでなく、染色するようにしてもよい。
【0026】
また、反射板の裏面に黒色のフィルムを融着した複合板を用いても、同様の効果が得られる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、光源からの熱は、熱伝導率の高い材料で形成された固定部材や反射板を介して容易に放散される。したがって、本発明に係るバックライト装置を液晶表示装置に適用した場合には、液晶パネルが熱の影響を受けにくくなり、熱の影響に伴う表示品位の低下が抑えられる。また、光源の熱が容易に放散されることから、発熱量の高い光源を使用でき、さらに高輝度化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置の従来構造を示す断面図。
【図2】本発明に係る液晶表示装置の構造を示す断面図。
【図3】ランプの取り付け構造等を示す斜視図。
【図4】 (a) は反射板に放熱用のフィンを取り付けた様子を示す図、(b) は、放熱用のフィンが一体に形成された反射板を示す図。
【符号の説明】
1 液晶表示装置
2 液晶パネル
2a,2b 基板
3 導光板
11,… 反射板
B バックライト装置
F1,F2 放熱用のフィン
G 固定部材(グロメット)
L,… 光源(ランプ)
Claims (3)
- 固定部材によって固定される複数の光源と、これら複数の光源の間に配置される導光板と、を備え、前記光源からの光が前記導光板を透過するようにしたバックライト装置において、
前記光源からの光を所定の側に照射するように、前記導光板の背面及び前記光源と前記固定部材とを合わせた部分の背面にそれぞれ反射板を配置し、
前記反射板を熱伝導率の高い金属で形成し、
前記固定部材を熱伝導率の高い樹脂材料で形成し、
前記光源と前記固定部材とを合わせた部分の背面に配置された反射板を、該固定部材に接触させると共に前記導光板の両面にまで延設し、
前記導光板及び前記反射板を挟み込むように金属製シャーシを配置し、かつ、
前記反射板の延設部分は前記シャーシに接続して固定された、
ことを特徴とするバックライト装置。 - 前記反射板に、放熱用のフィンが接続され、
前記光源からの熱が、前記反射板及び前記フィンを介して放散される、
ことを特徴とする請求項1記載のバックライト装置。 - 電極を形成した一対の基板間に液晶を保持してなる液晶パネルと、請求項1又は2に記載のバックライト装置と、を備えた液晶表示装置において、
前記光源から照射され前記反射板から反射された光が、前記導光板中を透過して前記液晶パネルを照射する、
ことを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
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JP4503694A JP3666897B2 (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | バックライト装置及び該バックライト装置を備えた液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP4503694A JP3666897B2 (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | バックライト装置及び該バックライト装置を備えた液晶表示装置 |
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ID=12708130
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JP4503694A Expired - Fee Related JP3666897B2 (ja) | 1994-02-18 | 1994-02-18 | バックライト装置及び該バックライト装置を備えた液晶表示装置 |
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