JP3666361B2 - 空気清浄器 - Google Patents
空気清浄器Info
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家屋内の汚れた空気から粉塵や臭気等を補集、脱臭するための空気清浄器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、家屋内で発生する粉塵や臭気等を補集、脱臭するための空気清浄器としては、種々のものが提案されている。そして、これ等の空気清浄器の除塵方法には、大きく分けて、ファイバーフィルター等を用いる機械式と、電気集塵式と、この両者の機能を兼ね備えたものとがある。
【0003】
例えば、送風手段及び集塵手段が内装されたハウジングの前面部に吸込口、側面部に吐出口を各々設け、送風手段の駆動により吸込口からハウジング内に導入された空気が集塵手段を通過されて浄化され、該浄化された空気が吐出口から同ハウジング外に導出されるようになした空気清浄器が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術にあって、吸込口からハウジング内に導入された空気の圧力損失を小さくするために、同吸込面積が大きくとられて吸込風速は小さく抑えられている。そのため、吸込口から吸い込まれる空気の速度と吐出口から吐き出される空気の速度とを比較すると、該吐出口から吐き出される空気の速度の方が大きくなっている。
【0005】
したがって、空気清浄器の周辺にある汚れた空気が吐出口から吐き出される速度の大きい空気に引き寄せられて、吸込口からは吸い込まれず、同吐出口から吐き出される浄化された空気と共に吹き戻されてしまっていた。この場合、せっかく吸込口付近に引き寄せられた汚れた空気であっても、該吸込口近くに吐出口が設けられていると、速度の大きい該吐出口側へと引き寄せられてしまうものであった。すなわち、上記従来の技術においては、浄化性能が十分には発揮されないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の技術における問題を悉く解決するために発明されたもので、その課題は、吐出口側への空気の引き寄せが防止されて、浄化性能の高い空気清浄器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の空気清浄器は、送風手段及び集塵手段が内装されたハウジングの前面部に吸込口、側面部に吐出口を各々設け、送風手段の駆動により吸込口からハウジング内に導入された空気が集塵手段を通過されて浄化され、該浄化された空気が吐出口から同ハウジング外に導出されるようになした空気清浄器であって、ハウジングの前面部に設けられる吸込口を同ハウジングの吐出口が設けられる側面部の前端縁に沿って細長状に形成してなる。
【0008】
したがって、この場合、ハウジングの前面部に設けられる吸込口が同ハウジングの吐出口が設けられる側面部の前端縁に沿って細長状に形成されているので、該細長状の吸込口へと吸い込まれる空気はエアーカーテン状となり、その側方の吐出口側へと引き寄せられようとする空気を遮断して、同空気の引き寄せが防止され、汚れた空気は同エアーカーテン状となる空気として同吸込口から効率良く吸い込まれる。
【0009】
そのため、ハウジング周辺の空気が該ハウジング内に導入されずに短絡して吹き戻されてしまうことは防止され、家屋内の汚れた空気が十分に同ハウジング内に導入されて浄化され、該汚れた空気から粉塵や臭気等は補集、脱臭されて、浄化性能が高く確保される。
【0010】
本発明の請求項2記載の空気清浄器は、上記請求項1記載の空気清浄器において、ハウジングの前面部の対向位置にある両側縁部分に吸込口を同形状にして配設したことを特徴としている。
【0011】
したがって、この場合は特に、ハウジングの前面部の対向位置にある両側縁部分に吸込口が配設されているので、該両吸込口により吸込面積を大きく確保して吸込風速を小さくし、同ハウジング内に導入される空気の圧力損失を小さく抑えることができる。しかも、ハウジングの前面部の両側縁部分に細長同形状の吸込口が配設されることで、該両側の細長状の吸込口が同前面部にてアクセントとなりデザイン性が向上される。
【0012】
本発明の請求項3記載の空気清浄器は、上記請求項1又は2記載の空気清浄器において、ハウジングの吐出口が設けられる側面部とは対向位置にある側面部に主吸込口を設け、同ハウジングの前面部に設けられる吸込口を副吸込口としたことを特徴としている。
【0013】
したがって、この場合は特に、ハウジングの吐出口が設けられる側面部とは対向位置にある側面部に主吸込口が設けられているので、該主吸込口から導入されるべき空気と同吐出口から導出される空気とが直線的な流れとなって、家屋内を循環する空気の流れはスムーズとなり、浄化効率が向上される。
【0014】
そして、ハウジングの前面部に設けられる吸込口が副吸込口として機能し、吐出口側へと引き寄せられた汚れた空気は該吐出口の手前で同吸込口から吸い込まれて、上記と同様に、浄化性能が高く確保される。しかも、主吸込口及び副吸込口で全体として吸込面積が大きく確保され、ハウジング内に導入される空気の圧力損失は小さく抑えられる。
【0015】
本発明の請求項4記載の空気清浄器は、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気清浄器において、ハウジングの前面部に設けられる吸込口にガラリ状枠体を着脱自在に付設したことを特徴としている。
【0016】
したがって、この場合は特に、ハウジングの前面部に設けられる吸込口にガラリ状枠体が着脱自在に付設されているので、該ガラリ状枠体によって大きなゴミや異物等は同吸込口から入り込むことがなく、同ガラリ状枠体を取り外して清掃やメンテナンス等の作業を容易に行うこともできる。又、ガラリ状枠体を取り替えて、破損やデザイン変更等に対応することも可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1、2は、本発明の請求項1〜4全てに対応する一実施形態を示し、該実施形態の空気清浄器は、送風手段1及び集塵手段2が内装されたハウジング3の前面部に吸込口4a、4b、側面部に吐出口5を各々設け、送風手段1の駆動により吸込口4a、4bからハウジング3内に導入された空気が集塵手段2を通過されて浄化され、該浄化された空気が吐出口5から同ハウジング3外に導出されるようになしたものであって、ハウジング3の前面部に設けられる吸込口4aを同ハウジング3の吐出口5が設けられる側面部の前端縁に沿って細長状に形成してなる。
【0018】
該実施形態の空気清浄器においては、ハウジング3の前面部の対向位置にある両側縁部分に吸込口4a、4bを同形状にして配設している。又、ハウジング3の吐出口5が設けられる側面部とは対向位置にある側面部に主吸込口41を設け、同ハウジング3の前面部に設けられる吸込口4a、4bを副吸込口とし、該吸込口4a、4bにはガラリ状枠体6を着脱自在に付設してもいる。
【0019】
ハウジング3は前面が開口した縦長の箱型で、該ハウジング3内には、プレフィルター7、放電極ブロック8、集塵フィルター9が、吸込側からこの順で収容配置され、機械的及び電気的に集塵する集塵手段2として同ハウジング3に内装されている。ここで、プレフィルター7は比較的大きな粉塵を補集するものであり、放電極ブロック8は吸い込まれた粉塵を帯電させるもので、集塵フィルター9は同粉塵を補集したり臭気分を脱臭したりするものである。
【0020】
ハウジング3の左側面部には吐出口5が、右側面部には同吐出口5よりも開口面積の大きい主吸込口41が各々配設されている。又、ハウジング3の開口した前面には、該開口全面を閉塞するグリル10が取り付けられている。グリル10の中程部分は若干前方に膨曲した平板面部11として形成されており、該平板面部11の左右両側に細長状の吸込口4a、4bが配設形成されている。両吸込口4a、4bは上下方向に長い長方形状に形成され、複数の縦長スリットを並設した様相のガラリ状枠体6が、同両吸込口4a、4bに各々ネジ12で着脱自在に取り付けられている。
【0021】
ハウジング3内の集塵手段2の下流側には、送風手段1としてシロッコファンが設置内装されている。送風手段1の駆動によって、吸込口4a、4b及び主吸込口41からハウジング3内に空気が導入され、該空気は集塵手段2を通過されて浄化され、該浄化された空気が吐出口5から同ハウジング3外に導出される。又、送風手段1や集塵手段2を動作運転させる操作部13が、前記グリル10の平板面部11の上端前面に設けられている。操作部13を操作して送風手段1や集塵手段2を動作運転させると、家屋内の汚れた空気から粉塵や臭気等が補集、脱臭される。
【0022】
なお、縦長となるハウジング3の下端には脚体14が付設されており、該脚体14を介して同ハウジング3は床上に設置支持されているが、この場合、ハウジング3は横長となるように設置されても、或いは、家屋内壁面に支持固定されても良いものである。又、吐出口5及び主吸込口41は、ハウジング3の上側面部、或いは、下側面部に配設されても良いものである。
【0023】
したがって、該実施形態の空気清浄器においては、ハウジング3の前面部に設けられる吸込口4aが同ハウジング3の吐出口5が設けられる側面部の前端縁に沿って細長状に形成されているので、該細長状の吸込口4aへと吸い込まれる空気はエアーカーテン状となり、その側方の吐出口5側へと引き寄せられようとする空気を遮断して、同空気の引き寄せが防止され、汚れた空気は同エアーカーテン状となる空気として同吸込口4aから効率良く吸い込まれる。
【0024】
そのため、ハウジング3周辺の空気が該ハウジング3内に導入されずに短絡して吹き戻されてしまうことは防止され、家屋内の汚れた空気が十分に同ハウジング3内に導入されて浄化され、該汚れた空気から粉塵や臭気等は補集、脱臭されて、浄化性能が高く確保される。
【0025】
又、該実施形態の空気清浄器においては、ハウジング3の前面部の対向位置にある両側縁部分に吸込口4a、4bが配設されているので、該両吸込口4a、4bにより吸込面積を大きく確保して吸込風速を小さくし、同ハウジング3内に導入される空気の圧力損失を小さく抑えることができる。しかも、ハウジング3の前面部の両側縁部分に細長同形状の吸込口4a、4bが配設されることで、該両側の細長状の吸込口4a、4bが同前面部にてアクセントとなりデザイン性が向上される。
【0026】
又、該実施形態の空気清浄器においては、ハウジング3の吐出口5が設けられる左側面部とは対向位置にある右側面部に主吸込口41が設けられているので、該主吸込口41から導入されるべき空気と同吐出口5から導出される空気とが直線的な主流となって、家屋内を循環する空気の流れはスムーズとなり、浄化効率が向上される。
【0027】
この場合、ハウジング3の前面部に設けられる吸込口4a、4bが副吸込口として機能し、吐出口5側へと引き寄せられた汚れた空気は該吐出口5の手前で同吸込口4aから吸い込まれて、上記と同様に、浄化性能が高く確保される。しかも、主吸込口41及び副吸込口(4a、4b)で全体として吸込面積が大きく確保され、ハウジング3内に導入される空気の圧力損失は小さく抑えられる。
【0028】
又、該実施形態の空気清浄器においては、ハウジング3の前面部に設けられる吸込口4a、4bにガラリ状枠体6が着脱自在に付設されているので、該ガラリ状枠体6によって大きなゴミや異物等は同吸込口4a、4bから入り込むことがなく、同ガラリ状枠体6を取り外して清掃やメンテナンス等の作業を容易に行うこともできる。又、ガラリ状枠体6を取り替えて、破損やデザイン変更等に対応することも可能である。
【0029】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1記載の空気清浄器においては、細長状の吸込口へと吸い込まれる空気がエアーカーテン状となって、汚れた空気は同吸込口から効率良く吸い込まれ、ハウジング周辺の空気が該ハウジング内に導入されずに吹き戻されてしまうことは防止され、浄化性能が高く確保される。
【0030】
又、本発明の請求項2記載の空気清浄器においては、特に、両吸込口で吸込面積を大きく確保して、ハウジング内に導入される空気の圧力損失を小さく抑えることができ、細長状の同吸込口は前面部の両側でアクセントとなり、デザイン性が向上される。
【0031】
又、本発明の請求項3記載の空気清浄器においては、特に、主吸込口から導入されるべき空気と吐出口から導出される空気とが直線的な流れとなって、家屋内を循環する空気の流れはスムーズとなり、浄化効率が向上され、ハウジング内に導入される空気の圧力損失も小さく抑えられる。
【0032】
又、本発明の請求項4記載の空気清浄器においては、特に、大きなゴミや異物等の侵入が防止され、ガラリ状枠体を取り外しての清掃やメンテナンス等の作業は容易であり、同ガラリ状枠体を取り替えて、破損やデザイン変更等に対応することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である空気清浄器を示す横断面図。
【図2】同空気清浄器を示す正面外観図。
【符号の説明】
1 送風手段
2 集塵手段
3 ハウジング
4a 吸込口(副吸込口)
4b 吸込口(副吸込口)
41 主吸込口
5 吐出口
6 ガラリ状枠体
Claims (4)
- 送風手段及び集塵手段が内装されたハウジングの前面部に吸込口、側面部に吐出口を各々設け、送風手段の駆動により吸込口からハウジング内に導入された空気が集塵手段を通過されて浄化され、該浄化された空気が吐出口から同ハウジング外に導出されるようになした空気清浄器であって、ハウジングの前面部に設けられる吸込口を同ハウジングの吐出口が設けられる側面部の前端縁に沿って細長状に形成してなる空気清浄器。
- ハウジングの前面部の対向位置にある両側縁部分に吸込口を同形状にして配設したことを特徴とする請求項1記載の空気清浄器。
- ハウジングの吐出口が設けられる側面部とは対向位置にある側面部に主吸込口を設け、同ハウジングの前面部に設けられる吸込口を副吸込口としたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気清浄器。
- ハウジングの前面部に設けられる吸込口にガラリ状枠体を着脱自在に付設したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気清浄器。
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