JP3665694B2 - ガス流量計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のガス機器が接続されているガス配管系に1つ取り付けるだけで、ガス機器のガス消費量を個別に積算するガス流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
既に、本発明者らは、特願平8−198992号において、ガスエンジンヒートポンプ(以下、「GHP」という)のガス消費により発生するガス配管内の特定周波数のガス圧変動を利用して、GHPのガス消費量とバーナー等の通常ガス機器のガス消費量とを個別に積算するガス流量計を提案している。
【0003】
ここで、特願平8−198992号のガス流量計(以下、「従来技術のガス流量計」という)の概要を説明する。図5は、従来技術のガス流量計111が取り付けられたガス配管系を示す。かかるガス配管系においては、ガスGのガス配管14の流路の途中に、従来技術のガス流量計111が取り付けられており、このガス流量計111よりも下流のガス配管14には、GHP12と通常ガス機器13とが接続されている。
【0004】
図4は、従来技術のガス流量計111の構成を示した図である。従来技術のガス流量計111は、従来技術のガス流量計111を通過するガス流量を検出するガス流量センサ20と、ガス配管14内のガス圧を計測する圧力センサ121とを有している。ガス流量センサ20と圧力センサ121の出力は、演算部22に入力されるように接続されており、この演算部22には、さらに、制御プログラムを記憶するROM23、データ等を一時的に記憶するRAM24、及び通常ガス機器用25aとGHP用25bのガス消費量を別個に記憶できる消費量記憶部25が接続されている。また、消費量記憶部25には、ガス消費量を表示するための表示部26が接続されている。
【0005】
ROM23には、GHP変動周波数記憶手段30、ガス圧変動周波数検出プログラム31、ガス変動幅検出プログラム32、GHPガス消費量判定プログラム33、ガス流量演算プログラム34が記憶されている。GHP変動周波数記憶手段30には、GHP12がガスを消費する際にガス配管14内に発生させるガス圧変動の特定周波数として、10〜21Hzの範囲の周波数が記憶されている。
【0006】
また、ガス圧変動周波数検出プログラム31は、圧力センサ121の出力からガス圧変動の周波数を算出するものであり、圧力センサ121の出力を高速フーリエ変換(FFT)によって周波数分析し、ガス圧変動の周波数を算出するプログラムである。ガス変動幅検出プログラム32は、圧力センサ121の出力からガス圧変動の変動幅を検出するものであり、圧力センサ121の出力のうち交流成分の振幅(変動幅)の大きさを検出するプログラムである。
【0007】
GHPガス消費量判定プログラム33は、ガス圧変動周波数検出プログラム31によって算出されたガス圧変動の周波数と、GHP変動周波数記憶手段30が記憶する10〜21Hzのガス圧変動の周波数範囲とを比較し、この周波数範囲内に検出したガス圧変動の周波数が入る場合には、GHPのガス消費が有ると判定するプログラムである。
【0008】
さらに、ガス流量演算プログラム34は、GHPガス消費判定プログラム33によりGHPのガス消費が有ると判定されている場合において、
▲1▼ガス流量が増加し、かつガス圧変動の変動幅が大きくなったときには、このガス流量の増加分をGHP12へのガス流量に加算し、
▲2▼ガス流量が増加し、かつガス圧変動の変動幅が小さくなったときには、このガス流量の増加分を通常ガス機器13へのガス流量に加算し、
▲3▼ガス流量が減少し、かつガス圧変動の変動幅が大きくなったときには、このガス流量の減少分を通常ガス機器13へのガス流量から減算し、
▲4▼ガス流量が減少し、かつガス圧変動の変動幅が小さくなったときには、このガス流量の減少分をGHP12へのガス流量から減算するプログラムである。
【0009】
このような構成を有する従来技術のガス流量計111は、大量のガスを消費するGHP12が稼働している際において、GHP12のガス消費量あるいは通常ガス機器13のガス消費量が変化しても、いずれのガス消費量が増減したかをガス流量演算プログラム34より把握して、GHP12のガス消費量と通常ガス機器13のガス消費量とを個別に積算することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術のガス流量計111においては、ガス圧変動周波数検出プログラム31で算出したガス配管14内のガス圧変動の周波数が、GHP変動周波数記憶手段30に記憶している特定周波数の範囲内(10〜21Hz)に入る場合に、GHP12のガス消費が有るとの判断を行っていたため、高速フーリエ変換(FFT)等の複雑な数学的手法を用いて、ガス配管14内のガス圧変動の周波数を算出しなければならなかった。
【0011】
このような問題点に対しては、GHP12のガス消費が有るとの判断において、高速フーリエ変換(FFT)等の複雑な数学的手法の高精度さを必ずしも必要としないことに鑑み、圧力センサ121の出力から直接的に取得できるガス圧変動の周期に基づいてGHP12のガス消費が有るとの判断を行えば、高速フーリエ変換(FFT)等の複雑な数学的手法を用いてガス圧変動の周波数を算出する必要はなくなるので、大変に有効である。
【0012】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、GHPのような特定ガス機器のガス消費が有るとの判断に基づいて、特定ガス機器の消費量と通常ガス機器のガス消費量とを個別に積算するガス流量計であって、簡便な方法で特定ガス機器のガス消費が有るとの判断を行うガス流量計を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために成された請求項1に係るガス流量計は、ガス圧を大きく変動させる特定ガス機器とガス圧を小さく変動させる通常ガス機器とが接続されているガス配管に取り付けられ、前記特定ガス機器のガス消費が有るとの判断に基づいて、前記特定ガス機器のガス消費量と前記通常ガス機器のガス消費量とを個別に積算するガス流量計であって、前記ガス配管内のガス圧変動に対応してアナログ信号を出力するアナログ出力部と、前記ガス配管内のガス圧変動に対応してデジタル信号を出力するデジタル出力部と、前記アナログ出力部のアナログ信号が第1規定値以上であるとともに、前記デジタル出力部のデジタル信号の周期が第2規定値以下であるときは、特定ガス機器のガス消費が有ると判断する特定ガス機器消費判定手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に係るガス流量計は、ガス圧を大きく変動させる特定ガス機器とガス圧を小さく変動させる通常ガス機器とが接続されているガス配管に取り付けられ、前記特定ガス機器のガス消費が有るとの判断に基づいて、前記特定ガス機器のガス消費量と前記通常ガス機器のガス消費量とを個別に積算するガス流量計であって、前記ガス配管内のガス圧変動に対応してアナログ信号を出力するアナログ出力部と、前記アナログ出力部のアナログ信号が第1規定値以上であるとともに、前記アナログ出力部のアナログ信号の周期が第2規定値以下であるときは、特定ガス機器のガス消費が有ると判断する特定ガス機器消費判定手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、請求項3に係るガス流量計は、請求項1又は請求項2に記載するガス流量計であって、前記特定ガス機器がガスエンジンヒートポンプであることを特徴とする。
【0016】
このような構成を有する本発明のガス流量計では、特定ガス機器のガス消費が有るとの判断を、特定ガス機器消費判定手段で行う。かかる特定ガス機器消費判定手段においては、先ず、特定ガス機器のガス消費が有るか否かの判断をする前に、ガス配管内にガス圧変動が有るか否かの判断を行う。ガス配管のガス圧変動の変動幅が第1規定値以上になるときに、ガス配管内にガス圧変動が有ると判断する。ガス配管のガス圧変動の変動幅は、アナログ出力部のアナログ信号から取得する。第1規定値は、特定ガス機器消費判定手段が特定ガス機器のガス消費が有るか否かの判断を行うものであることを考慮すれば、特定ガス機器のガス消費が有る際に発生し得るガス配管のガス圧変動の最低変動幅より小さい値が選ばれる。さらに、通常ガス機器のみのガス消費がある際は特定ガス機器消費判定手段の動作は不要であることを考慮すれば、通常ガス機器のみのガス消費が有る際に発生し得るガス配管のガス圧変動の最大変動幅より大きい値が選ばれる。
【0017】
ガス配管内にガス圧変動が有ると判断された場合には、ここで、特定ガス機器のガス消費が有るか否かを判断を行う。ガス配管内のガス圧変動の周期が第2規定値以下になるときに、特定ガス機器のガス消費が有ると判断する。ガス配管内のガス圧変動の周期は、デジタル出力部を備える場合にはデジタル出力部のデジタル信号の周期から取得する。例えば、隣り合う2つのパルス幅の和を求めてもよいし、一つのパルス幅を2倍にして求めてもよい。また、、デジタル出力部を備えない場合にはアナログ出力部のアナログ信号のゼロクロス幅から取得する。例えば、隣り合う2つのゼロクロス幅の和を求めてもよいし、一つのゼロクロス幅を2倍にして求めてもよい。
【0018】
第2規定値は、特定ガス機器のガス消費が有る際に発生し得るガス配管のガス圧変動の周波数が特定範囲にあることを考慮すれば、特定ガス機器のガス消費が有る際に発生し得るガス配管のガス圧変動の最低周波数の逆数が選ばれる。また、いわゆる安全率を考慮すれば、最低周波数の逆数より大きい値を選んでもよい。さらに、デジタル信号のパルス幅やアナログ信号のゼロクロス幅を2倍することによりガス配管のガス圧変動の周期となるので、デジタル信号のパルス幅やアナログ信号のゼロクロス幅をそのまま使うときは、選んだ値を半分にする。
【0019】
尚、ガス配管内のガス圧変動の変動幅が第1規定値以上でないときや、ガス配管内のガス圧変動の周期が第2規定値以下でないときは、特定ガス機器のガス消費がないと判断する。
【0020】
すなわち、本発明のガス流量計では、従来技術の高速フーリエ変換(FFT)等の複雑な数学的手法を用いてガス圧変動の周波数を算出する必要はなく、特定ガス機器消費判定手段において、アナログ出力部の出力から直接的に取得できるガス圧変動の変動幅の第1規定値に対する比較と、デジタル出力部やアナログ出力部の出力から直接的に取得できるガス圧変動の周期の第2規定値に対する比較という簡便な方法を用いることにより、特定ガス機器のガス消費が有るとの判断を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照にして説明する。図1は、本実施の形態のガス流量計11を使用するガス配管系を示す。従来技術のガス流量計111(図5)と同様であり、ガスGのガス配管14の流路の途中に、本実施の形態のガス流量計11が取り付けられており、このガス流量計11よりも下流のガス配管14には、特定ガス機器であるGHP12と通常ガス機器13とが接続されている。
【0022】
次に、本実施の形態のガス流量計11の構成を図2のブロック図で示す。本実施の形態のガス流量計11は、以下に記述する点を除いて、従来技術のガス流量計111(図4参照)と同様である。従って、本実施の形態のガス流量計11の主な概要は、従来技術の欄や特願平8−198992号に記載されているので、その詳細な説明は省略し、従来技術のガス流量計111(図4参照)と異なる点について説明する。
【0023】
本実施の形態のガス流量計11の圧力センサ21は、従来技術のガス流量計111の圧力センサ121とは異なり、ガス配管14内のガス圧の変動に対応してアナログ信号を出力するアナログ出力部21Aと、ガス配管14内のガス圧の変動に対応してデジタル信号を出力するデジタル出力部21Bとを備えている。また、本実施の形態のガス流量計11のROM23には、従来技術において確保されていたGHP変動周波数記憶手段30(図4参照)や、従来技術において記憶されていたガス圧変動周波数検出プログラム31、GHPガス消費量判定プログラム33(図4参照)は存在せず、規定値記憶手段35が新たに確保され、特定ガス機器消費判定手段であるGHP消費判定プログラム36が新たに記憶されている。
【0024】
規定値記憶手段35には、特定ガス機器消費判定プログラム36で使用する第1規定値と第2規定値が記憶されている。第1規定値は、GHP12のガス消費が有る際に発生し得るガス配管14のガス圧変動の最低変動幅より小さい値であり、さらに、通常ガス機器13のみのガス消費が有る際に発生し得るガス配管14のガス圧変動の最大変動幅より大きい値である。また、第2規定値は、GHP12のガス消費が有る際に発生し得るガス配管14のガス圧変動の最低周波数の逆数が選ばれる。具体的には、GHP12のガス消費が有る際に発生し得るガス配管14のガス圧変動の特定周波数範囲が10〜21Hzであるときは、最低周波数10Hzの逆数である100msecが選ばれる。尚、いわゆる安全率を考慮して、100msecより大きい値を選んでもよい。
【0025】
GHP消費判定プログラム33は、圧力センサ21のアナログ出力部21Bのアナログ信号が第1規定値以上であるとともに、圧力センサ21のデジタル出力部21Aのデジタル信号のパルス幅の2倍の値が第2規定値以下であるときは、GHP12のガス消費が有ると判断するプログラムである。
【0026】
ここで、GHP消費判定プログラム36の処理を図3のフローチャートを用いて説明する。先ず、ステップ(以下、「S」と略記する)1において、圧力センサ21のアナログ出力部21Bのアナログ信号が、規定値記憶手段30に記憶された第1規定値以上であるか否かを判断する。アナログ出力部21Bのアナログ信号が第1規定値以上であるときは(S1:Yes)、ガス配管14内にガス圧変動が有ると判断し、S2に進む。一方、アナログ出力部21Bのアナログ信号が第1規定値以上でないときは(S1:No)、ガス配管14内にガス圧変動がないと判断し、GHP消費判定プログラム36を終了する。その結果、GHP12のガス消費がないと判断する。
【0027】
次のS2においては、圧力センサ21のデジタル出力部21Aのデジタル信号において隣り合う2つのパルス幅の和が、規定値記憶手段30に記憶された100msec以下であるか否かを判断する。隣り合う2つのパルス幅の和が100msec以下であるときは(S2:Yes)、GHP12のガス消費が有ると判断して、S3に進み、ガス流量センサ20でガス流量を検出し、GHP消費判定プログラム36を終了する。一方、隣り合う2つのパルス幅の和が100msecより大きいときは(S2:No)、GHP12のガス消費がないと判断して、GHP消費判定プログラム36を終了する。
【0028】
このようにして、GHP消費判定プログラム36でGHP12のガス消費が有ると判断された場合に、ガス流量演算プログラム34とガス変動幅検出プログラム32を用いることにより、大量のガスを消費するGHP12が稼働している際において、GHP12のガス消費量あるいは通常ガス機器13のガス消費量が変化しても、いずれのガス消費量が増減したかを把握し、GHP12のガス消費量と通常ガス機器13のガス消費量とを個別に積算することができる。
【0029】
以上詳細に説明したように、本実施の形態のガス流量計11では、GHP12のガス消費が有るとの判断を、GHP消費判定プログラム36で行っている。かかるGHP消費判定プログラム36においては、先ず、GHP12のガス消費が有るか否かの判断を行う前に、ガス配管14内にガス圧変動が有るか否かの判断を行っている(S1)。ガス配管14のガス圧変動の変動幅が第1規定値以上になるときに(S1;Yes)、ガス配管14内にガス圧変動が有ると判断する。ガス配管14のガス圧変動の変動幅は、圧力センサ21のアナログ出力部21Aのアナログ信号から取得する。
【0030】
第1規定値は、GHP消費判定プログラム36がGHP12のガス消費が有るか否かの判断を行うものであることを考慮することにより、GHP12のガス消費が有る際に発生し得るガス配管14のガス圧変動の最低変動幅より小さい値である。さらに、通常ガス機器13のみのガス消費がある際はGHP消費判定プログラム36の動作は不要であることを考慮することにより、通常ガス機器13のみのガス消費が有る際に発生し得るガス配管14のガス圧変動の最大変動幅より大きい値である。
【0031】
ガス配管14内にガス圧変動が有ると判断された場合には(S1;Yes)、ここで、GHP12のガス消費が有るか否かを判断を行っている(S2)。ガス配管14内のガス圧変動の周期が第2規定値以下になるときに、GHP12のガス消費が有ると判断する(S2;Yes)。ガス配管14内のガス圧変動の周期は、圧力センサ21のデジタル出力部21Bを備えているので、デジタル出力部21Bのデジタル信号のパルス幅から取得する。
【0032】
第2規定値は、GHP12のガス消費が有る際に発生し得るガス配管14のガス圧変動の周波数が特定範囲にあることを考慮することにより、GHP12のガス消費が有る際に発生し得るガス配管14のガス圧変動の最低周波数の逆数である。
【0033】
尚、ガス配管14内のガス圧変動の変動幅が第1規定値以上でないとき(S1:No)や、ガス配管14内のガス圧変動の周期が第2規定値以下でないとき(S2:No)は、GHP12のガス消費がないと判断する。
【0034】
すなわち、本実施の形態のガス流量計11では、従来技術の高速フーリエ変換(FFT)等の複雑な数学的手法を用いてガス圧変動の周波数を算出する必要はなく、GHP消費判定プログラム36において、アナログ出力部21Aの出力から直接的に取得できるガス圧変動の変動幅の第1規定値に対する比較と(S1)、デジタル出力部21Bの出力から直接的に取得できるガス圧変動の周期の第2規定値に対する比較(S2)という簡便な方法を用いることにより、GHP12のガス消費が有るとの判断を行うことができる。
【0035】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施の形態のガス流量計11では、ガス配管14内のガス圧変動の周期を、圧力センサ21のデジタル出力部21Bのデジタル信号のパルス幅から取得しているが、デジタル出力部21Bを備えない場合にはアナログ出力部21Aのアナログ信号のゼロクロス幅から取得してもよい。
【0036】
また、本実施の形態のガス流量計11では、ガス配管14内のガス圧変動の変動幅を、圧力センサ21のアナログ出力部21Aのアナログ信号から取得しているが、ガス変動幅検出プログラム32で算出してもよい。
【0037】
また、本実施の形態のガス流量計11では、デジタル信号の隣り合う2つのパルス幅の和をガス配管14のガス圧変動の周期としているが(S2)、デジタル信号のパルス幅を2倍にしてガス配管14のガス圧変動の周期にしてもよい。尚、デジタル出力部21Bのデジタル信号のパルス幅やアナログ出力部21Aのアナログ信号のゼロクロス幅をそのまま使用するときは、GHP消費判定プログラム36で用いる第2規定値は半分の50msecにする。
【0038】
また、GHP12のガス圧変動の周波数の範囲として10〜21Hzを用いているが、気筒数や回転数などGHP12の種類や運転条件に応じて、周波数の範囲が変化することは言うまでもない。また、特定ガス機器はGHP12に限らず、ガス配管14内のガス圧を大きく変動させる特定ガス機器であれば、応用できることも当然である。
【0039】
【発明の効果】
本発明のガス流量計では、従来技術の高速フーリエ変換(FFT)等の複雑な数学的手法を用いてガス圧変動の周波数を算出する必要はなく、特定ガス機器消費判定手段において、アナログ出力部の出力から直接的に取得できるガス圧変動の変動幅の第1規定値に対する比較と、デジタル出力部やアナログ出力部の出力から直接的に取得できるガス圧変動の周期の第2規定値に対する比較という簡便な方法を用いることにより、特定ガス機器のガス消費が有るとの判断を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】GHP消費判定プログラムのフローチャート図である。
【図2】ガス流量計の構成を示すブロック図である。
【図3】ガス流量計が取り付けられたガス配管系を示す図である。
【図4】従来技術のガス流量計の構成を示すブロック図である。
【図5】従来技術のガス流量計が取り付けられたガス配管系を示す図である。
【符号の説明】
11 ガス流量計
12 ガスエンジンヒートポンプ(特定ガス機器)
13 通常ガス機器
14 ガス配管
21A アナログ出力部
21B デジタル出力部
36 GHP消費判定プログラム(特定ガス機器消費判定手段)
Claims (3)
- ガス圧を大きく変動させる特定ガス機器とガス圧を小さく変動させる通常ガス機器とが接続されているガス配管に取り付けられ、前記特定ガス機器のガス消費が有るとの判断に基づいて、前記特定ガス機器のガス消費量と前記通常ガス機器のガス消費量とを個別に積算するガス流量計において、
前記ガス配管内のガス圧変動に対応してアナログ信号を出力するアナログ出力部と、
前記ガス配管内のガス圧変動に対応してデジタル信号を出力するデジタル出力部と、
前記アナログ出力部のアナログ信号から取得するガス配管のガス圧変動の変動幅が第1規定値以上であるとともに、前記デジタル出力部のデジタル信号の周期が第2規定値以下であるときは、特定ガス機器のガス消費が有ると判断する特定ガス機器消費判定手段とを備えることを特徴とするガス流量計。 - ガス圧を大きく変動させる特定ガス機器とガス圧を小さく変動させる通常ガス機器とが接続されているガス配管に取り付けられ、前記特定ガス機器のガス消費が有るとの判断に基づいて、前記特定ガス機器のガス消費量と前記通常ガス機器のガス消費量とを個別に積算するガス流量計において、
前記ガス配管内のガス圧変動に対応してアナログ信号を出力するアナログ出力部と、
前記アナログ出力部のアナログ信号から取得するガス配管のガス圧変動の変動幅が第1規定値以上であるとともに、前記アナログ出力部のアナログ信号の周期が第2規定値以下であるときは、特定ガス機器のガス消費が有ると判断する特定ガス機器消費判定手段とを備えることを特徴とするガス流量計。 - 請求項1又は請求項2に記載するガス流量計において、
前記特定ガス機器がガスエンジンヒートポンプであることを特徴とするガス流量計。
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