JP3664523B2 - 油圧制御弁 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は内燃機関の蓄圧式燃料噴射装置に関するものであり、特には燃料噴射制御を行う油圧制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来公知の燃料噴射制御を行う油圧制御弁としては、図4に示す特開平4−365305に開示されたものが知られている。
その作動としては、三方弁ボディ425内にアウタバルブ427が摺動自在に嵌合され、そのアウタバルブ427の内部孔にはインナバルブ428が配置されている。そして、コイル429が消磁されているときにはアウタバルブ427はバネ430の力により下方位置にあり、高圧側通路431と圧力制御室419とが油通路432を介して連通される。又、コイル429が励磁されているときにはアウタバルブ427は上動し、圧力制御室419とドレイン通路(低圧側通路)433とが油通路432を介して連通される。前記下部のケーシング部材401には燃料供給通路434が形成され、その一端がケーシング部材401の表面に露出され、他端が燃料溜まり室407に連通されると共に、上部のケーシング部材423の高圧側通路431に連通されている。さらに、その下部のケーシング部材401の表面においてインレット435が螺入され、燃料供給通路434と連通している。
【0003】
そして、コモンレール(高圧燃料蓄圧配管)の高圧燃料がインレット435、燃料供給通路434を介して燃料溜まり室407に供給されるとともに、三方制御弁422に供給される。又、ドレイン通路433の燃料はドレインタンクに抜くことができるようになっている。従って、圧力制御室419に対して高圧の燃料が供給されているときにはこの圧力を受けてピストン416からノズルニードル409に加わる閉弁方向の力が燃料溜まり室407の圧力によって開弁方向に加わる力を上回ってノズルニードル409はノズル孔408を閉じている。この状態から三方制御弁422が制御される圧力制御室419が低圧側のドレイン通路433と連通して、圧力制御室419の燃料が低圧側に流出することによりノズルニードル409が開弁方向に移動して燃料が噴射されることとなる。
【0004】
ここで、アウタバルブ427を下方位置へ付勢するバネ430は、ソレノイド用ステータ426の中に収容されるような構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
公知例のような構成において、バルブの閉弁応答を向上させようとして、バネ力を強化しようとすると、バネ部分のソレノイド用ステータ全体の面積に対する占有面積が増加してしまい、ソレノイド用ステータの有効な磁極面積が減少する。
【0006】
その結果、磁極面積の減少によるソレノイド吸引力の低下が引き起こされ、バルブが作動不良を起こす。あるいは、バルブが開弁しなくなるといった不具合を生じる。しかしながら、閉弁に寄与するバネが、開弁に寄与するソレノイドの中に収容される公知例の様な構成では良好な閉弁応答と確実なバルブ作動を両立させることは非常に困難であった。
【0007】
本発明は良好な閉弁応答と確実なバルブ作動を両立させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するために、
請求項1として、噴孔を開閉するニードル弁と一体に摺動するコマンドピストンの背圧室を2方弁によって減圧して、前記ニードル弁を開弁させる油圧制御弁において、前記2方弁をなすバルブを閉弁方向へ付勢するバルブスプリングを通電時に前記バルブを開弁させるソレノイドの外部に設け、前記バルブスプリングは、前記バルブの外周側であって前記ソレノイドと軸方向にずれた位置に設けられている
請求項2として、前記2方弁として、バランスロッドを用いたバランス型2方弁を用いる;
請求項3として、噴孔を開閉するニードル弁の背圧室を2方弁によって減圧して、前記ニードル弁を開弁させる油圧制御弁において、前記2方弁をなすバルブを閉弁方向へ付勢するバルブスプリングをソレノイドの外部に設け、前記バルブスプリングは、前記バルブの外周側であって前記ソレノイドと軸方向にずれた位置に設けられている;
請求項4として、内周側に前記バルブを収納するボディアッパを備え、前記バルブスプリングは前記ボディアッパの内周部に形成された凹部に収納されている;
請求項5として、前記バルブスプリングは、一端が前記凹部に係止されていると共に、他端が前記バルブの外周面から径方向外側に延びる突出部に係止されている
という技術的手段を採用する。
【0009】
【作用および効果】
請求項1および請求項3の構成によれば、2方弁をなすバルブを閉弁方向へ付勢するバルブスプリングを通電時にバルブを開弁させるソレノイドの外部に設けているので、バルブスプリングによってソレノイド用ステータの有効な磁極面積が減少することが無く、その結果、磁極面積の減少によるソレノイド吸引力の低下が引き起こされることが無く、良好な閉弁応答と確実なバルブ作動を両立させることができる。
【0010】
請求項2の構成によれば、2方弁としてバランスロッドを用いたバランス型2方弁を用いているので、小さな制御力で大きな作動力を得ることができ、油圧制御弁を小型にすることができる。
【0011】
【実施例】
図1は本発明の第1実施例として、バランスロッド20を用いたバランス型二方弁式油圧制御弁を内燃機関の蓄圧式燃料噴射装置に適用した場合の構成を示す断面図である。図示しない高圧ポンプとリザーバからなる高圧源よりインレット1へ高圧燃料が導入される。高圧燃料は、ボディ2の通路3を通り、前記ボディ2にリテーニングナット4により組み付けられたディスタンスピース5を通り、公知のノズル6の中の油溜まりへと導入される。ボディ2の上部には、オリフィスA107を持つピースA7とオリフィスB108を持つピースB8が収容され、バルブボディ9により締め付けられ、ボディ2に固定されている。ボディ2の中には公知のノズル6のニードル上部のピン106の上にプレッシャスプリング12により下方へ付勢されたスプリングサポート11があり、スプリングサポート11の上部には、ボディ2と上下に摺動自在にコマンドピストン13が収容され、コマンドピストン13の上部には、インレット1よりオリフィスA107を介して高圧燃料が導入される背圧室10が設けられている。
【0012】
バルブボディ9には、背圧室10からオリフィスB108を介して、連通する制御ポート16とドレンポート14があり、ドレンポート14はボディ2のドレン15へと連通している。バルブボディ9内には、上下に摺動自在にバルブ17が収容され、バルブ17の中にはバランスロッド20が同様に上下に摺動自在に収容されている。バルブ17は、ボディアッパ21に収容されたバルブスプリング19により下方へ付勢されており、着座している。一方、バランスロッド20は、連通孔25より導入される高圧燃料により上方へ押し上げられている。バルブ17の上方にはソレノイド24がスペーサ22を介してボディホルダ23により締め付けられ、固定されている。
【0013】
簡単に作動を説明すると、図1は噴射停止状態であり、この状態から噴射を開始するには、ソレノイド24へ通電する。発生した吸引力によりバルブ17がバルブスプリング19の付勢力に逆らって離座し、制御ポート16とドレンポート14が連通する。すると制御ポート16の圧力は、オリフィスA107からの高圧燃料の供給よりもドレンポート14へ流出する分の方が多いため減圧される。コマンドピストン13は、下方への油圧力を失い、公知のノズル6の中の油溜まりからの図示しないニードルの受圧面積に対する上方への油圧力により押し上げられ、ニードルが上昇し、噴孔26より燃料が噴射される。
【0014】
本発明の第1実施例の構成では、従来の公知技術と異なり、バルブ17を閉弁方向へ付勢するバルブスプリング19をソレノイド24の外部に設けたため、ソレノイド24の磁極面積(すなわちソレノイド24の吸引力)とバルブの閉弁方向への付勢力(バネ力)とを独立に設定することが可能となり、良好な閉弁応答と確実なバルブ作動を両立することができる。
【0015】
また、本発明の第1実施例の構成とすることで、同じ磁極面積であれば、従来公知の油圧制御弁よりも、バネに占有されてしまい有効に働かない部分が減少するため、大幅な外径寸法の低減も可能となる。
図2に本発明の第2実施例の構成の断面図を示す。第1実施例との差は、図1のオリフィスA107のかわりに、コマンドピストン113とボディ102とのクリアランス200の絞りにより、インレット101と背圧室110とを連通させていることと、図1のバルブボディ9とボディ2とを一体としていることである。その他は、第1実施例と同様の構成であり、同様の効果が得られる。
【0016】
更に、第2実施例に特徴的なこととしては、図1のピースA7、ピースB8を無くして、図1のバルブボディ9をボディ2と一体としたことにより、高圧面のシール部分(第1実施例のボディ2の上面とピースA107の下面)が無くなるため、面の仕上げの精度がそれほど必要でなくなり、また、部品点数を削減できるためコストダウンが可能となる。
【0017】
また、面シール不良による漏れも防止することができる。
図3に本発明の第3実施例として非圧力バランス型の通常の2方弁式油圧制御弁に適用した例を示す。
第1実施例との相違点は、バルブ317に図1のバランスロッド20が無い点と、ボディ302に図1のコマンドピストン13が無い点である。このような構成とすることで高圧の摺動部とドレンとが通じている部分が無くなるため、油圧制御弁からの漏れは非常に少なくできる。なお、図示しない高圧源から背圧室310へは、ディスタンスピース305内に設けられた図示しないオリフィスを介して連通している。バルブスプリング319の配置は、第1実施例と同様にソレノイド324の外部に設けられているため、第1実施例と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例として、バランスロッド20を用いたバランス型二方弁式油圧制御弁を内燃機関の蓄圧式燃料噴射装置に適用した場合の構成を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例の構成の断面図である。
【図3】本発明の第3実施例として、非圧力バランス型の通常の2方弁式油圧制御弁に適用した例の断面図である。
【図4】従来公知の燃料噴射制御を行う油圧制御弁を示す断面図である。
【符号の説明】
10、110、310 背圧室
13、113 コマンドピストン
17、317 バルブ
19、319 バルブスプリング
20 バランスロッド
24、324 ソレノイド
26 噴孔

Claims (5)

  1. 噴孔を開閉するニードル弁と一体に摺動するコマンドピストンの背圧室を2方弁によって減圧して、前記ニードル弁を開弁させる油圧制御弁において、前記2方弁をなすバルブを閉弁方向へ付勢するバルブスプリングを通電時に前記バルブを開弁させるソレノイドの外部に設け、前記バルブスプリングは、前記バルブの外周側であって前記ソレノイドと軸方向にずれた位置設けられていることを特徴とする油圧制御弁。
  2. 前記2方弁がバランスロッドを用いたバランス型2方弁であることを特徴とする請求項1に記載の油圧制御弁。
  3. 噴孔を開閉するニードル弁の背圧室を2方弁によって減圧して、前記ニードル弁を開弁させる油圧制御弁において、前記2方弁をなすバルブを閉弁方向へ付勢するバルブスプリングをソレノイドの外部に設け、前記バルブスプリングは、前記バルブの外周側であって前記ソレノイドと軸方向にずれた位置に設けられていることを特徴とする油圧制御弁
  4. 内周側に前記バルブを収納するボディアッパを備え、前記バルブスプリングは前記ボディアッパの内周部に形成された凹部に収納されていることを特徴とする請求項1乃至3何れか1つに記載の油圧制御弁。
  5. 前記バルブスプリングは、一端が前記凹部に係止されていると共に、他端が前記バルブの外周面から径方向外側に延びる突出部に係止されていることを特徴とする請求項4記載の油圧制御弁。
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