JP3661648B2 - 貯湯式燃焼装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貯留部内に熱交換器を備え、さらに貯留部内の熱媒体を循環させる循環回路を具備した貯湯式燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、暖房装置や給湯装置に採用される燃焼装置として図2に示すような貯湯式燃焼装置が広く採用されている。貯湯式燃焼装置101は、大別して水や熱媒油、不凍液などの熱媒体が貯留される貯留部102と、燃料を燃焼して貯留部102内の熱媒体を加熱する加熱手段103により構成されている。
【0003】
貯留部102の内部には、熱交換器104が内蔵されており、加熱手段103において発生した燃焼ガスが通過するガス通路105が設けられている。貯留部102内の熱媒体は、ガス通路105を通過する際に燃焼ガスと熱交換され加熱される。また、熱交換器104内の湯水は、貯留部102内の熱媒体との熱交換により加熱される。熱交換器104には、カランや浴槽に接続された流水回路106(二次側出力)が接続されている。熱交換器104において加熱された湯水は、流水回路106を通じて外部に放出される。加熱手段103は、貯留部102内に設けられた温度センサ107に基づいて駆動あるいは停止する。
【0004】
一方、貯留部102には、内部の熱媒体が循環する循環回路108(一次側出力)が設けられている。循環回路108は、貯留部102から流出する循環往路110と、貯留部102に戻る循環復路111とを有し、床暖房やファンコンベクタなどの負荷端末(図示せず)に接続されている。循環往路112には、循環回路108内に熱媒体を循環させるための循環ポンプ112が設けられている。また、循環復路111には、貯水部113が設けられている。
【0005】
循環ポンプ112が駆動すると、循環往路110を流れる熱媒体は、前記負荷端末において熱交換を行う。負荷端末において熱交換され低温になった熱媒体は、循環復路111を通って貯留部102内に戻される。
【0006】
また、上記した貯湯式燃焼装置101の他に、図3に示すような貯湯式燃焼装置120も公知である。図3は、貯湯式燃焼装置120の要部の模式図を示すものである。貯湯式燃焼装置120は、上記した貯湯式燃焼装置101と同様に、熱媒体が貯留される貯留部102と、燃料を燃焼して貯留部102内の熱媒体を加熱する加熱手段103により構成されている。貯湯式燃焼装置120は、貯留部102に接続されている循環回路の構成が貯湯式燃焼装置101と異なる。
【0007】
貯湯式燃焼装置120の貯留部102には、循環回路121が接続されている。循環回路121(一次側出力)は、貯留部102に直接接続されている循環往路122および循環復路123と、負荷端末(図示せず)に接続されている負荷往路125および負荷復路126とが接続されている。さらに詳細には、循環復路123と負荷往路125は、直接的に接続されており、循環往路122と負荷復路126は貯水部113を介して接続されている。また、循環回路121には、循環復路123および負荷往路125の接続部124と、貯水部113とをバイパスするバイパス流路127を有する。バイパス流路127の中途には、貯留部102内の熱媒体を循環回路121内に循環させるための循環ポンプ128が設けられている。
【0008】
貯留部102において加熱され高温となった熱媒体は、循環ポンプ128により貯留部102の上方に設けられた循環往路122から循環回路121内へと引き込まれる。一方、負荷端末において熱交換され、低温となった熱媒体は、循環ポンプ128により引き込まれ、負荷往路126内を貯留部102側に向けて流れる。循環往路122内を流れる高温の熱媒体と、負荷往路126内を流れる低温の熱媒体は、貯水部113において混合される。貯水部113において混合された熱媒体は、循環復路123および負荷往路125の接続部124に流れ込む。接続部124に流れ込んだ熱媒体の一部は、循環復路123内に流れ込み、その残部は、負荷往路125内に流れ込む。負荷往路125を流れる熱媒体は、図示しない負荷端末に流れ込み、熱交換を行った後負荷復路126内へと流れ出す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の貯湯式燃焼装置101において、カランや浴槽に接続された流水回路106側の出力を向上させるためには、貯留部102内の熱媒体の温度を上昇させる必要がある。しかし、貯留部102内の熱媒体が過剰に昇温されると、循環往路110を通じ負荷端末に供給される熱媒体の温度が高温となる。そのため、循環往路110に接続された床暖房やファンコンベクタなどの負荷端末では高温の熱が発生してしまい、快適さが損なわれてしまう。また、負荷端末に高温の熱媒体が供給されると、負荷端末を構成する部品は、熱履歴による変形などを起こし破損しやすいという問題がある。
【0010】
上記したような問題を回避すべく、従来の貯湯式燃焼装置101においては、貯留部102内の熱媒体の温度を過度に高温とすることができない。そのため、従来の貯湯式燃焼装置101において、流水回路106側の出力を向上させることが困難であり、装置全体としての総合エネルギー効率が低くならざるを得ないという問題がある。
【0011】
上記した問題を解決するものとして、図3に示すようにバイパス流路127を設けた貯湯式燃焼装置120がある。貯湯式燃焼装置120では、貯留部102内で加熱され高温となった熱媒体と、負荷端末で放熱し低温となった熱媒体とが混合され、この熱媒体が負荷端末へと流れ込む。そのため、負荷端末に流れ込む熱媒体は、貯留部102内の熱媒体よりも低温である。よって、貯湯式燃焼装置120によれば、貯留部102内の熱媒体を高温に維持しつつ、負荷端末に暖房に適した温度の熱媒体を供給することができる。
【0012】
上記した構成においては、循環ポンプ128が循環往路122および負荷復路126内を流れる熱媒体の全てをバイパス流路127内に引き込むため、バイパス流路127には一度に大量の熱媒体が流れる。そのため、バイパス流路127は、負荷復路126などに比べて管径を大きくせざるを得ない。バイパス流路127を流れる熱媒体を貯留部102側へと送り込む循環復路123は、循環回路121をショートサイクルするものであるため、循環ポンプ128の能力に見合った量の熱媒体を負荷端末側へと送り込めないという問題がある。即ち、循環回路121における循環ポンプ128の揚程が著しく低下してしまうという問題がある。そのため、貯湯式燃焼装置102は、貯留部102内の熱媒体を高温とすることで流水回路106の出力を向上できるものの、負荷端末における出力が十分に得られず、総合エネルギー効率が低くなってしまうという問題がある。
【0013】
上記した貯湯式燃焼装置120において、循環ポンプ128を能力の高いものとすれば、負荷端末において十分な出力を得ることができる。しかしこの場合、循環ポンプ128が高価となり装置全体のコストが高くなってしまうばかりか、駆動時における消費電力も高くなってしまうという問題がある。
【0014】
また、上記した貯湯式燃焼装置120では、バイパス流路127は、負荷端末側の熱動弁が全て閉状態(機具への往き戻りが全て閉止した状態)となった場合の循環ポンプ128の保護用回路を兼ねている。即ち負荷端末の駆動が停止している場合であっても、循環ポンプ128のモータの焼き付きを防止すべく、循環ポンプ128にある程度の流れを確保しなければならない。そのため、貯湯式燃焼装置120では、バイパス流路127内に常に熱媒体を流している。しかしながら、上記したようにバイパス流路127の管径は非常に大きく、大量の熱媒体が流通してしまう。そのため、貯湯式燃焼装置120は、例え負荷端末が駆動停止していても、循環ポンプ128に大きな電力を印加して熱媒体を流通させねばならず、装置全体のエネルギー効率が低下してしまうという問題がある。
【0015】
そこで、本発明においては上記した諸問題に鑑み、貯留部内の熱媒体の温度を高温にしつつ、循環回路内を流れる熱媒体の温度を負荷端末の使用に適した温度に維持できる貯湯式給湯装置を提供することを目的とした。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記した問題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、熱媒体が貯留される貯留部と、前記熱媒体を加熱する加熱手段と、熱交換器とを備え、熱交換器は貯留部内にあり、該熱交換器には流水回路が接続され、前記貯留部には熱媒体が循環する循環回路が接続され、該循環回路には前記熱媒体を循環させる循環手段が設けられた貯湯式燃焼装置において、前記循環回路は、貯留部から熱媒体を流出させる循環往路と、貯留部内に熱媒体を流入させる循環復路と、前記循環往路と前記循環復路とをバイパスするバイパス流路を有し、前記循環手段は循環往路の中途で前記バイパス流路との接続部よりも下流側に設けられていることを特徴とする貯湯式燃焼装置である。
【0017】
かかる構成によれば、貯留部から流出する熱媒体とバイパス流路から循環往路に流れ込む熱媒体の全てを循環復路側へと送り込むことができる。よって、本発明の燃焼装置は、循環手段の揚程がほとんど低下しない。そのため、本発明の貯湯式燃焼装置は、循環回路において十分な出力を得ることができる。
【0018】
本発明の貯湯式燃焼装置は、循環回路における循環手段の揚程がほとんど低下しない。そのため、循環手段を必要以上に能力が高いものとする必要がない。よって、本発明の燃焼装置は、製造コストが低く、装置の駆動時における消費電力も低い。
【0019】
本発明の貯湯式燃焼装置は、貯留部内の熱媒体が高温であっても、バイパス流路から流れ込む熱媒体と混合することにより温度調整される。即ち、前記貯湯式燃焼装置は、貯留部内の熱媒体の温度を高温に維持しつつ、循環回路内を流れる熱媒体を適温に調整することができる。
【0020】
また、本発明の貯湯式燃焼装置は、貯留部内の熱媒体を高温とすることができるため、熱交換器内の湯水を高効率かつ精度よく加熱することができる。よって、本発明の貯湯式燃焼装置では、熱交換器を大型化することなく、湯水を加熱することができる。
【0021】
請求項2に記載の発明は、熱媒体が貯留される貯留部と、前記熱媒体を加熱する加熱手段と、熱交換器とを備え、熱交換器は貯留部内にあり、該熱交換器には流水回路が接続され、前記貯留部には熱媒体が循環する循環回路が接続され、該循環回路には前記熱媒体を循環させる循環手段が設けられた貯湯式燃焼装置において、前記循環回路は、貯留部から熱媒体を流出させる循環往路と、貯留部内に熱媒体を流入させる循環復路と、前記循環往路と前記循環復路とをバイパスするバイパス流路を有し、前記循環手段は循環往路の中途で前記バイパス流路との接続部よりも下流側に設けられており、前記循環往路上であって前記循環手段よりも下流側から前記貯留部に戻るポンプ保護バイパス回路を有することを特徴とする貯湯式燃焼装置である。
【0022】
かかる構成によれば、貯留部から流出する熱媒体とバイパス流路から循環往路に流れ込む熱媒体の大部分を循環復路側へと送り込むことができる。よって、本発明の燃焼装置は、循環手段の揚程がほとんど低下せず、循環回路において十分な出力を得ることができる。
【0023】
また、上記したように、循環手段の揚程がほとんど低下しないため、循環手段は必要以上に能力が高いものである必要がない。よって、本発明の燃焼装置は、製造コストを抑制でき、装置駆動時の消費電力も低いためランニングコストも抑制できる。
【0024】
循環回路内を流れる熱媒体は、貯留部内で加熱され高温となった熱媒体と、バイパス流路から流れ込む熱媒体とが混合されることにより温度調整される。よって、前記貯湯式燃焼装置は、貯留部内の熱媒体の温度を高温としても、循環回路内を流れる熱媒体を適温に調整することができる。
【0025】
上記したように、本発明の貯湯式燃焼装置は、貯留部内の熱媒体を高温とすることができるため、熱交換器内の湯水を高効率かつ精度よく加熱することができる。よって、本発明の貯湯式燃焼装置では、熱交換器を大型化することなく、湯水を加熱することができる。
【0026】
本発明の貯湯式燃焼装置は、ポンプ保護バイパス回路を具備しているため、例えば循環回路に接続された負荷端末が駆動停止するなどして循環往路と循環復路との間の熱媒体の流通が停止した場合であっても、前記ポンプ保護バイパス回路を介して熱媒体を循環させることができる。よって、本発明の貯湯式燃焼装置は、循環往路と循環復路との間の熱媒体の流通が停止しても循環手段が故障することがない。
【0027】
請求項3に記載の発明は、ポンプ保護バイパス回路の流路抵抗は、循環往路の流路抵抗よりも高いことを特徴とする請求項2に記載の貯湯式燃焼装置である。
【0028】
かかる構成によれば、通常駆動時において、熱媒体の大部分は循環往路を流れ、ポンプ保護バイパス回路には流れ込まない。そのため、本発明の貯湯式燃焼装置は、循環往路にポンプ保護バイパス回路を設けても循環回路の出力がほとんど低下しない。
【0029】
また、上記したような構成によれば、例えば循環回路に接続された負荷端末が駆動停止するなどして循環往路と循環復路との間の熱媒体の流通が停止した場合、ポンプ保護バイパス回路にごく僅かな量の熱媒体を循環させればよい。そのため、循環往路と循環復路との間の熱媒体の流通が停止した場合における循環手段の消費電力を最小限に抑制することができる。
【0030】
請求項4に記載の発明は、循環回路の中途には、負荷端末が接続されており、該負荷端末は、暖房装置、床暖房装置、ファンコンベクタ、又はパネルヒータのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の貯湯式燃焼装置である。
【0031】
本発明の貯湯式燃焼装置は、貯留部内の熱媒体が例え高温であっても、循環回路中を流れる熱媒体を適温に調整することができる。そのため、本発明の貯湯式燃焼装置は、流水回路側の出力を十分に得つつ、暖房装置、床暖房装置、ファンコンベクタ、パネルヒータなどの負荷端末を快適に使用することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の貯湯式燃焼装置の作動原理を示す模式図である。図1において1は本実施形態の貯湯式燃焼装置である。
【0033】
本実施形態の貯湯式燃焼装置1は、図1に示すように本体部2と燃焼部3および消音器4により構成されている。また、本体部2は、大きく燃焼空間部5と貯留部6とに分かれている。燃焼部3と燃焼空間部5とは、貯留部6内に貯留される熱媒体を加熱する加熱手段7として機能する。本体部2は、全体形状が円筒形であり、2重構造となっていて内部に貯留部6が形成されている。より具体的には、本体部2は外筒8と内筒9とを有し、その内部に熱媒体を貯留できる構造を有する。また、特に本体部2の上半分には、上鏡板10と下鏡板11とによって囲まれた大容量の熱媒体室12が形成されている。
【0034】
熱媒体室12には、複数の燃焼ガス通路13が形成されている。燃焼ガス通路13は、貯留部6の熱媒体室12を軸方向に貫通する貫通孔である。また、燃焼部3は、灯油等の液体燃料の燃焼を行うバーナを備えており、燃料噴射ノズル15が内蔵されている。また、燃焼部3は、送風機16を具備しており、本体部2の下方に位置する燃焼空間部5に接続されている。燃焼空間部5は、燃焼部3の燃焼室として機能する。
【0035】
一方、本体部2の上部には、消音器4が設けられている。消音器4は、外観が円筒状または直方体状をしており、内部がラビリンス構造となっており、燃焼音を低減させるものである。なお、図1において、消音器4のラビリンス構造は図示せず省略している。
【0036】
燃焼部3の燃料噴射ノズル15から噴射された燃料ガスは、燃焼空間部5内において燃焼し、高温の燃焼ガスと火炎とを発生する。燃焼ガスは、熱媒体室12内の燃焼ガス通路13を流れ、消音器4を通過した後、外部に排出される。熱媒体室12内の熱媒体は、燃焼ガス通路13を流れる高温の燃焼ガスにより加熱され、昇温する。
【0037】
貯留部6には、熱媒体として不凍液が貯留されている。また、貯留部6の内部には、コイル状の熱交換器17,18が内蔵されている。熱交換器17には、第1流水回路20が接続されており、熱交換器18には、第2流水回路21が接続されている。また、貯留部6には、負荷回路22が接続されており、内部を貯留部6内で加熱された熱媒体が循環する。
【0038】
循環回路22は、貯留部6の熱媒体流出口23に接続された循環往路25と、貯留部6の熱媒体流入口26に接続された循環復路27とにより構成されている。熱媒体流出口23は貯留部6の上方側に設けられており、熱媒体流入口26は貯留部6の下方側に設けられている。循環回路22の中途には、床暖房やファンコンベクタあるいはパネルヒータなどの暖房端末28(負荷端末)が接続されている。即ち、貯留部6内の熱媒体は、循環往路25から暖房端末28に流れ込み、暖房端末28において熱交換された後に循環復路27を通じて貯留部6内に流入する。
【0039】
循環往路25と循環復路27との間には、バイパス流路30が設けられている。また、循環復路27とバイパス流路30との分岐部には、貯水部31が設けられている。貯水部31には、貯留部6内の水位を検出する水位センサ32と圧力リーク弁33とが設けられている。貯水部31にはリザーブタンク35が付属しており、貯留部6内の水位が低下した際に、貯水部31を介して熱媒体を補給するものである。
【0040】
一方、循環往路25の中途で、循環往路25とバイパス流路30との接続部34より下流側には、循環回路22内を流れる熱媒体を圧送するための循環ポンプ36(循環手段)が設けられている。循環ポンプ36は吸い込み側が循環往路25とバイパス流路30との接続部34側に接続され、循環ポンプ36の吐出側は暖房端末28側に接続されている。
また、循環回路22には、循環往路25の中途で循環ポンプ36より下流側と、貯留部6とをバイパスするポンプ保護バイパス回路37が設けられている。ポンプ保護バイパス回路37は、循環回路22を構成する他の配管に比べて開口面積が小さく、流路抵抗が高い。
ポンプ保護バイパス回路37は、暖房端末28が駆動停止した際に循環ポンプ37による圧力をリークするためのものである。即ち、ポンプ保護バイパス回路37は、暖房端末28が停止中に循環ポンプ36により圧送される熱媒体を貯留部6に戻す回路であり、循環ポンプ36のモータの焼き付きを防止する保護手段として機能する。
【0041】
貯留部6内には、貯留部6内の熱媒体の温度を測定するための温度センサ38が設けられている。温度センサ38はサーミスタである。本実施形態において、温度センサ38は貯留部6内のいかなる場所に設けられてもよいが、貯留部6の上方側に取り付けられることが望ましい。温度センサ38の検知温度に基づいて燃焼部3が駆動し、貯留部6内の熱媒体は沸騰しない程度の温度に維持されている。さらに具体的には、貯留部6内の熱媒体は、80℃以上に維持されている。より好ましくは、貯留部6内の熱媒体は、90℃以上の高温に維持されている。
【0042】
第1流水回路20は、カランなどに接続され外部に湯水を流出する、いわゆる給湯回路である。第1流水回路20は、熱交換器13に外部から水を給水する給水回路40と、熱交換器13において加熱された湯水が流れ出る高温湯回路41と、給水回路40から分岐された流水バイパス回路43とを有し、要求に応じて外部に湯水を供給するものである。そして流水バイパス回路43を流れる冷水のバイパス水量と高温湯回路41に流れる高温の湯水の量とをバイパス水量調節弁45によって調節し、これらの湯水を混合して湯水の温度を調節する。また高温湯回路41と流水バイパス回路43との混合部分の下流側には水量調節弁46と出湯温度センサ47が設けられており、出湯温度センサ47によって検知された温度が前記したバイパス水量調節弁45等にフィードバックされると共に、水量調節弁46によって総水量が調節される。給水回路40には、水量センサ48と、水温センサ50が設けられ、高温湯の温度が80℃程度となる様に燃焼部3の発熱量が調節される。
【0043】
第2流水回路21は、いわゆる追い焚き回路であり、熱交換器18側から浴槽(図示せず)へ湯水を送る往き側流路51と、浴槽から熱交換器18側に湯水を戻す戻り側回路52を有する。そして戻り側回路52には、水位センサ53と、循環ポンプ55、水流スイッチ56及び湯温センサ57が設けられている。
【0044】
続いて、本実施形態の貯湯式燃焼装置1の循環回路25における、熱媒体の流れについて説明する。貯湯式燃焼装置1の貯留部6内に貯留された熱媒体は、燃焼部3において発生した高温の燃焼ガスにより加熱される。加熱され高温となった熱媒体は、循環ポンプ36によって貯留部6の下方に設けられた熱媒体流出口23から循環往路25へと引き込まれる。循環往路25を流れる熱媒体の大部分は、暖房端末28に流入する。また、循環往路25を流れる熱媒体の残部は、循環往路25に接続されたポンプ保護バイパス37を通じて貯留部6内に戻される。
【0045】
循環往路25から流入した高温の熱媒体は、暖房端末28において熱交換されて低温となり、循環復路27へと流出する。循環復路27を流れる低温の熱媒体は、循環復路27とバイパス流路30との分岐点に設けられた貯水部31へと流れ込む。循環復路27を流れる低温の熱媒体の一部は、貯水部31を経て貯留部6内へと戻される。一方、循環復路27を流れる低温の熱媒体の残部は、循環往路25に設けられた循環ポンプ36によりバイパス流路30側へと引き込まれる。バイパス流路30を流れる低温の熱媒体は、循環往路25に流れ込み、熱媒体流出口23から流出した高温の熱媒体と混合される。
【0046】
上記したように、本実施形態の貯湯式燃焼装置1において、貯留部6内で高温に加熱された熱媒体は、バイパス流路30を流れる低温の熱媒体と混合される。そのため、循環往路25から暖房端末28に流れ込む熱媒体の温度は、貯留部6内の熱媒体の温度よりも低下している。即ち、貯留部6から流出した高温の熱媒体は、バイパス流路30内を流れる低温の熱媒体によって薄められる。よって、貯湯式燃焼装置1は、貯留部6内に貯留された熱媒体を高温に維持しつつ、暖房端末28に供給する熱媒体を適温に調整できる。
【0047】
上記したように、貯湯式燃焼装置1は、貯留部6内の熱媒体を高温に維持しつつ、暖房端末28に流れ込む熱媒体の温度を暖房に適した温度に調整することができる。貯留部6内の熱媒体が常に高温であるため、本実施形態の貯湯型燃焼装置1は、熱交換器17,18内を流れる湯水を高効率かつ精度よく加熱することができる。そのため、貯湯式燃焼装置1は、熱交換器17,18を大型化することなく十分な2次側出力を得ることができる。
【0048】
また、暖房端末28に流れ込む熱媒体は、負荷端末28から流出しバイパス流路30を流れる低温の熱媒体により暖房に適した温度に調整されているため、負荷端末28を快適に使用することができる。即ち、本実施形態の貯湯式燃焼装置1は、十分な1次側出力を安定して得ることができる。
【0049】
循環回路22は、従来の貯湯式燃焼装置120の循環回路121における循環復路123のように、循環回路32をショートサイクルする部分がない。そのため、循環ポンプ36は、貯留部6から流出した熱媒体と、バイパス流路30から循環往路25に流入した熱媒体のほとんどを暖房端末28へと送り込むことができる。即ち、本実施形態の貯湯式燃焼装置1は、循環回路22における循環ポンプ36の揚程がほとんど低下しない。そのため、貯湯式燃焼装置1は、暖房端末28において十分な出力(2次側出力)を得ることができる。
【0050】
また、貯湯式燃焼装置1において循環ポンプ36の揚程がほとんど低下しないため、従来の貯湯式燃焼装置120のように循環ポンプ36を必要以上に能力が高いものとする必要がない。そのため、本実施形態の貯湯式燃焼装置1は、製造コストが低く、装置駆動時の消費電力も最低限に抑制することができる。
【0051】
貯湯式燃焼装置1は、暖房端末28が駆動を停止している場合であっても、モータの焼き付きを防止すべく循環ポンプ36を駆動し、熱媒体を循環させる必要がある。しかし、暖房端末28の停止中に熱媒体が流れるポンプ保護バイパス回路37は、循環回路22を構成する他のどの配管よりも開口面積が小さいため、ごく僅かな量の熱媒体を循環させればよい。そのため、暖房端末28が停止中における循環ポンプ36の消費電力は最小限で済む。
【0052】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、貯留部内の熱媒体を高温としつつ、循環回路内を流れる熱媒体を適温に調整し、十分な出力を得ることができる。
【0053】
請求項2に記載の発明によれば、貯留部内の熱媒体を高温としつつ、循環回路内を流れる熱媒体を適温に調整し、十分な出力を得ることができる。また、循環往路と循環復路との間における熱媒体の流通が停止した場合であっても、ポンプ保護バイパス回路内に熱媒体を循環させることで、循環手段の故障を防止することができる。
【0054】
請求項3に記載の発明によれば、循環往路にポンプ保護バイパス回路を設けても、通常駆動時における循環回路の出力がほとんど低下しない。また、循環往路と循環復路との間における熱媒体の流通が停止した場合における循環手段の消費電力を最小限に抑制することができる。
【0055】
請求項4乃至6に記載の発明によれば、流水回路側の出力を十分に得つつ、暖房端末を快適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である貯湯式燃焼装置の作動原理を示す模式図である。
【図2】従来の貯湯式燃焼装置の要部を示す模式図である。
【図3】従来の貯湯式燃焼装置の要部を示す模式図である。
【符号の説明】
1 貯湯式燃焼装置
6 貯留部
7 加熱手段
17,18 熱交換器
20 第1流水回路
21 第2流水回路
22 循環回路
25 循環往路
27 循環復路
28 暖房端末(負荷端末)
30 バイパス流路
34 接続部
36 循環ポンプ(循環手段)
37 ポンプ保護バイパス回路

Claims (4)

  1. 熱媒体が貯留される貯留部と、前記熱媒体を加熱する加熱手段と、熱交換器とを備え、熱交換器は貯留部内にあり、該熱交換器には流水回路が接続され、前記貯留部には熱媒体が循環する循環回路が接続され、該循環回路には前記熱媒体を循環させる循環手段が設けられた貯湯式燃焼装置において、前記循環回路は、貯留部から熱媒体を流出させる循環往路と、貯留部内に熱媒体を流入させる循環復路と、前記循環往路と前記循環復路とをバイパスするバイパス流路を有し、前記循環手段は循環往路の中途で前記バイパス流路との接続部よりも下流側に設けられていることを特徴とする貯湯式燃焼装置。
  2. 熱媒体が貯留される貯留部と、前記熱媒体を加熱する加熱手段と、熱交換器とを備え、熱交換器は貯留部内にあり、該熱交換器には流水回路が接続され、前記貯留部には熱媒体が循環する循環回路が接続され、該循環回路には前記熱媒体を循環させる循環手段が設けられた貯湯式燃焼装置において、前記循環回路は、貯留部から熱媒体を流出させる循環往路と、貯留部内に熱媒体を流入させる循環復路と、前記循環往路と前記循環復路とをバイパスするバイパス流路を有し、前記循環手段は循環往路の中途で前記バイパス流路との接続部よりも下流側に設けられており、前記循環往路上であって前記循環手段よりも下流側から前記貯留部に戻るポンプ保護バイパス回路を有することを特徴とする貯湯式燃焼装置。
  3. ポンプ保護バイパス回路の流路抵抗は、循環往路の流路抵抗よりも高いことを特徴とする請求項2に記載の貯湯式燃焼装置。
  4. 循環回路の中途には、負荷端末が接続されており、該負荷端末は、暖房装置、床暖房装置、ファンコンベクタ、又はパネルヒータのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の貯湯式燃焼装置。
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