JP3661447B2 - 画像データの色補正方法及びデジタルカメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタルカメラのホワイトバランス補正等に用いられる、画像データの色補正方法、及び該色補正方法を実施可能なデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラは、撮像センサの分光感度が固定のため、撮影光源の分光が所定の値からはずれると色再現性が極端に悪くなる。このため、撮影光源の分光を判断し、例えばホワイトバランス等の色補正を自動的に行う機能が組み込まれている。
【0003】
しかし、撮影光源を的確に判断するのは容易でなく、自動補正で常に最適な結果が得られるとは限らない。
【0004】
そこで、マニュアル操作等により、ホワイトバランス等における補正値を、最適と思われる値から所定値ずつシフトする機能を設け、ユーザーが画面を見ながら好みの補正値を選択できるようにしたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように補正値をシフトさせる場合、人間の知覚特性に合わせてシフトさせるのは容易でなく、画像の色の変化の度合いと人間が感じる変化の度合いがずれていたため、ユーザーが補正値をシフトさせて画像の色を変化させた場合に違和感を覚えやすいという欠点があった。
【0006】
この発明は、このような欠点を解消するためになされたものであって、ユーザーに違和感を覚えさせることなく、画像の色を変化させることができる画像データの色補正方法を提供し、さらにはこの色補正方法を実施可能なデジタルカメラを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、画像データから求めた平面色度座標系の色データの平均値を算出し、算出された平均値を、人間の知覚特性に近似した色度座標系の色データに変換したのち、該座標系において、前記変換された色データと目標値とを結ぶ補正軌跡を演算し、該補正軌跡に基づいて前記画像データの色を変化させることを特徴とする画像データの色補正方法によって解決される。
【0008】
この色補正方法によれば、人間の知覚特性に近似した色度座標系における補正軌跡に基づいて画像データの色を変化させるから、その変化の度合いと同じ度合いでユーザーも色の変化を感じることができ、変化の過程で違和感を感じることはなくなる。
【0009】
このような作用効果は、人間の知覚特性に近似した色度座標系として均等色知覚空間座標系を用いることで、より確実に奏される。
【0010】
また、画像データから求めた色データが白色データであり、画像データの色補正がホワイトバランス補正である場合には、ホワイトバランス補正に関して、画像の色をユーザーに違和感を感じさせることなく変化させることができる。
【0011】
また、上記発明を実施可能なデジタルカメラは、撮像センサと、該撮像センサを介して得られた画像データから求めた平面色度座標系の色データの平均値を算出し、算出された平均値を、人間の知覚特性に近似した色度座標系の色データに変換する色データ変換手段と、前記人間の知覚特性に近似した色度座標系において、前記変換された色データと目標値とを結ぶ補正軌跡を演算する補正軌跡演算手段と、前記演算された補正軌跡に基づいて前記画像データの色を変化させる操作手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
このデジタルカメラによれば、ユーザーが操作手段を操作して画像データの色を変化させる場合に、操作手段の操作に伴う色の変化の度合いと人間の感じる色の変化の度合いとが一致し、ユーザーは違和感なく操作を行うことができ、操作感が良くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明に係る画像データの色補正方法を実施可能なデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【0014】
デジタルカメラ1は、銀塩一眼レフカメラを利用して構成されたカメラ本体2を有し、このカメラ本体2の前面に撮像レンズユニット3が装着され、撮像レンズユニット3には撮像レンズ部4と絞り5が配設されている。
【0015】
撮影レンズ部4の光路方向後方には、回動軸6にその上端部を取り付けられたクイックリターンミラーM1が配置され、さらにこのクイックリターンミラーM1の光路方向後方には、フォーカルプレーンシャッター7と、さらにその後方に、CCD(Charge Coupled Device)からなる撮像センサ8が配置されている。また、この撮像センサ8の前面には、光学ローパスフィルタ18が配設されている。
【0016】
一方、上記クイックリターンミラーM1の上方位置において、カメラ本体2には光学ファインダー部9が形成されており、この光学ファインダー部9には、フォーカシングスクリーン10を介してペンタ形プリズム11が配置され、さらにプリズム11の後方には接眼部13が配置されている。
【0017】
前記クイックリターンミラーM1は、シャッターボタン24aを全押しするまでは、図1に示すように光軸に対して45度に傾斜した定常位置にあり、上記撮影レンズ部4からの光路Lをフォーカシングスクリーン10へと向かわせる。シヤッターボタン24aが全押しされると、アクチュエータ17が作動してクイックリターンミラーM1は回動軸を中心にほぼ水平位置まで上方に回動変位し、撮影レンズ部4からの光路を後方に開放する。そして、その後アクチュエータ17が逆方向に作動してクイックリターンミラーM1は定常状態に回動復帰する。また、前記プリズム11は、フォーカシングスクリーン10に結像した光学像を反転縮小して、接眼部13へと向かわせる。
【0018】
カメラ本体2の背面には、前記撮像センサ8の出力に基いて得られた撮影画像を表示する液晶表示器(LCD)からなる表示部16が設けられている。
【0019】
また、図示は省略したが、光学ファインダー部9内には、被写体光を受領する測光センサが設けられている。この測光センサで得られた光量データに基づいて、カメラCPU20で露出データが演算され、絞り5の絞り値及び撮像センサ8の蓄積時間が決定される。また、カメラ本体2内には、同じく被写体光を受領して被写体までの距離を検出し、撮影レンズ部4を自動合焦させる測距センサが設けられている。
【0020】
20はカメラ制御CPUであり、このカメラ制御CPU20は、カメラ本体2及び撮影レンズユニット3内の各部品を制御するものである。具体的には、上記絞り5を絞りドライバ21を介して制御し、撮像センサ8をタイミングジェネレータ(センサドライブ)22を介して制御し、クイックリターンミラーM1用のアクチュエータ17をミラー駆動回路23を介して制御し、フォーカルプレーンシャッター7をシャッタードライバ25を介して制御する。
【0021】
このカメラ制御CPU20には、デジタルカメラを操作するための操作スイッチ24が接続されている。この接続スイッチ24には、シャッターボタン24aや、ホワイトバランス補正に対する自動設定モードとマニュアル操作モードとを切り換えるためのモード切換スイッチ24bや、マニュアル操作モードにおいてホワイトバランス補正をプラス側にシフトするシフトキー(プラスキーという)24cや、同じくホワイトバランス補正をマイナス側にシフトするシフトキー(マイナスキーという)24dや、マニュアル操作モードにおいて前記プラスキー、マイナスキーで選択した画像を記録させる記録用ボタン24eや、電源スイッチなどの他の操作スイッチ24fが接続されている。
【0022】
上記撮像センサ8は、R(赤)、G(緑)、B(青)の原色透過フィルタがピクセル単位に市松模様に張られた全画素読み出しタイプのエリアセンサであり、撮影レンズ部4による被写体の光学像を、R、G、Bの色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。
【0023】
タイミングジェネレータ22は、カメラ制御CPU20から送信される基準クロックに基づき、撮像センサ8の駆動制御信号を生成し出力するものである。タイミングジェネレータ22は、たとえば積分開始/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)等のクロック信号を生成し、センサドライバを介して撮像センサ8に出力する。
【0024】
撮像センサ8の出力は、それぞれCDS(相関二重サンプリング)回路81、AGC(オートゲインコントロール)回路82、A/D変換器83によって信号処理される。CDS回路81は、画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路82は、ゲイン調整により画像信号のレベル調整を行う。A/D変換器83は、AGC回路82で正規化されたアナログ信号を10ビットのデジタル信号に変換するものである。
【0025】
40は上記A/D変換器の出力を画像処理して画像ファイルを形成する画像処理部であり、画像処理CPUにより制御される。
【0026】
画像処理部40に取り込まれたA/D変換器83からの信号は、撮像センサ8からの読み出しに同期して画像メモリ61に書き込まれ、以後この画像メモリ61のデータをアクセスして各ブロックの処理を行うようになっている。
【0027】
画像処理部40において、画素補間ブロック41は、所定の補間パターンで画素補間を行うブロックであり、この実施形態では、R、G、B各画素をそれぞれのフィルタパターンでマスキングした後、高帯域まで画素を持つGについては、メディアン(中間値)フィルタで周辺4画素の中間2値の平均値に置換し、R、Bに関しては、平均補間して、それぞれの出力を得る。
【0028】
ホワイトバランス制御ブロック42は、上記画素補間ブロック41により画素補間が行われたR、G、Bの各出力を独立にゲイン補正して、R、G、Bのホワイトバランス補正を行うものである。具体的には、ホワイトバランス制御ブロック42は図2に示すような白部抽出平均演算回路42aを備え、該白部抽出平均演算回路42aにおいて、画素補完されたR、G、Bデータから本来白色と思われる部分を輝度、彩度データ等に基づいて推測し、その部分のそれぞれの平均値Rav、Gav、Bavを計算する。具体的には、画像データ中から|R/G−B/G|が所定値α以下で、かつ、R、G、Bの各値が所定値β以上の領域を本来白色と思われる部分とみなしている。そして、これらの平均値に対してRav/Gav、Bav/Gavを演算し、R、Bの補正ゲインとしている。ホワイトバランスをマニュアルで調整する場合は、これらのRav/Gav、Bav/Gavの値を変えることにより行う。この点については後述する。
【0029】
ガンマ補正ブロック43は、ホワイトバランスを正規化したR、G、B出力に対して非線形変換を行うものであり、表示部16に適した階調変換が行われる。ガンマ補正された画像データは、画像メモリ61に格納される。
【0030】
ビデオエンコーダ44は、画像メモリ61に格納された上記データを読み出して、NTSC/PALにエンコードし、表示部16に表示する。
【0031】
画像圧縮ブロック45は、撮像センサ8から得られた撮影画像について、画像データを画像メモリ61から読み出して圧縮処理を行うもので、撮影画像は圧縮後はメモリカードドライバ46を介してメモリカード62に記録される。
【0032】
なお、メモリカード62は、カメラ本体2の所定部位に着脱自在に装着されるようになっている。
【0033】
つぎに、図1に示したデジタルカメラ1の動作について説明する。
【0034】
まず、ホワイトバランス補正は自動設定モードで行われるものとする。撮影に際し、シャッターボタン24aが半押しされると、撮影レンズ部4および絞り5を通って入射した光学像は、カメラ本体2内のクイックリターンミラーM1によってその光路Lを上方へと変更され、フォーカシングスクリーン10に結像したのち、プリズム11によって反転縮小され、接眼部13へと向かう。これにより、撮影者(ユーザー)は接眼部13を通して被写体を視認することができる。
【0035】
シャッターボタン24aがさらに押し込まれて全押しされると、絞り5が所定量絞り込まれると同時に、クイックリターンミラーM1が回動軸6を介して上方水平位置まで回動する。
【0036】
ついで、フォーカルプレーンシャッター7が所定のスピードで開閉し、撮影レンズ部4および絞り5を通過した光学像が撮像センサ8に結像され、光電変換される。光電変換された信号はバッファを介して出力される。
【0037】
撮影後、クイックリターンミラーM1は元の位置に回動復帰し、光路Lが再びフォーカシングスクリーン10側に向かい、撮影待機状態となる。
【0038】
撮像センサ8から出力された画像データは、CDS回路81、AGC82、A/D変換器83により所定の信号処理が施されたのち、画像処理部40に取り込まれるとともに、画像メモリ61に書き込まれる。
【0039】
画像メモリ61に書き込まれた画像データは、画像処理部40の画素補間ブロック41で画素補完されたのち、ホワイトバランス制御ブロック42でホワイトバランス補正される。ホワイトバランス補正は、白部抽出平均演算部において、R、G、Bデータから本来白色と思われる部分のそれぞれの平均値Rav、Gav、Bavを計算したのち、Rav/Gav、Bav/Gavを演算し、R、Bの補正ゲインとすることによって行われる。
【0040】
ホワイトバランス補正後、ガンマ補正ブロック43でガンマ補正処理が施され、再度、画像メモリ61に格納される。そして、画像メモリ61から読み出されてビデオエンコーダ44でNTSC/PALにエンコードされた後、表示部16に表示される。同時に、画像圧縮ブロック45で画像圧縮された後、メモリカードドライバ46を介してメモリカード62に記録される。
【0041】
次に、マニュアル操作によってホワイトバランス補正を調整する場合について説明する。
【0042】
まず、モード切換スイッチ24bをマニュアルモードに切り換える。
【0043】
次に、シャッターボタン24aを全押しすると、被写体の光学像が撮像センサ8で光電変換される。撮像センサ8から出力された画像データは、CDS回路81、AGC82、A/D変換器83により所定の信号処理が施されたのち、画像処理部40に取り込まれるとともに、画像メモリ61に書き込まれる。
【0044】
画像メモリ61に書き込まれた画像データは、画像処理部40の画素補間ブロック41、ホワイトバランス制御ブロック42、ガンマ補正ブロック43で、画像補間処理、ホワイトバランス制御、ガンマ補正処理がそれぞれ施され、再度、画像メモリ61に格納される。そして、画像メモリ61から読み出されてビデオエンコーダ44でNTSC/PALにエンコードされた後、表示部16に表示される。
【0045】
ここまでの動作は前述の自動設定モードでの動作と同じである。
【0046】
次に、ホワイトバランス制御ブロック42では、図2に示す白部抽出平均演算回路42aにおいて既に演算されているR、G、Bの各平均値Rav、Gav、Bavを、Lu’v’変換マトリクス演算回路42bにより、xyの平面色度座標系から人間の知覚特性に近似した色度座標系である均等色知覚空間座標系(Lu’v’座標系)に変換する。
【0047】
ここで、カラーテレビで再現する場合のRGB信号からXYZ3刺激値への変換は、次のようになる。
【0048】
X=0.607R+0.174G+0.200B
Y=0.299R+0.587G+0.114B
Z= 0.066G+1.116B
そして、これより、xyz色度点を求めると、
x=X/(X+Y+Z)
y=Y/(X+Y+Z)
z=Z/(X+Y+Z)
となる。
【0049】
これが一般に色を表現するxyの平面色度座標(xy色度図)の値となる。しかし、この物理量は人間の視覚的な知覚量とは一致していないため、この座標上の動きは色のずれ量の感覚とは異なる。
【0050】
そこで、人間の知覚空間に合った均等色知覚空間座標系(Lu’v’座標系)への変換を行う。変換は下記の式により行うことができる。
【0051】
u’=4x/(−2x+12y+3)=4X/(X+15Y+3Z)
v’=9y/(−2x+12y+3)=9X/(X+15Y+3Z)
本実施形態においても、これらの式を用いて、R、G、Bの各平均値Rav、Gav、Bavをu’、v’に変換する。
【0052】
図3(A)に均等色知覚空間座標を示す。同図に示す軌跡Hは黒体放射の色温度軌跡を示すもので、Aは相対分光分布が温度2856Kにおける黒体放射に基づき規定されている標準の光Aであり、例えば、電球照明による白部のデータがほぼAに相当する。Cは相関色温度が約6774Kの可視域の平均的な昼光を代表する標準の光Cであり、昼光下の撮影による白部のデータがほぼCに該当する。D65は相関色温度が約6504Kの紫外域を含む平均的な昼光を代表する標準の光D65光源による白部の色度座標点であり、デジタルカメラにおける白は上記D65の白を目標とする。人間が基本としている光源は太陽光であり、前記色温度軌跡H上の光源変化に対しては違和感をあまり感じない。
【0053】
仮に、撮影が黒体放射に基づく光源下で行われたときに、白部の均等色知覚空間座標上での色度点が、図3(B)に示すD点であったとする。このとき、補正軌跡演算回路42cは、現在の白点D点と目標値である前記D65の座標とを直線Tで求め、これをホワイトバランス補正における補正軌跡とする。さらに、補正軌跡演算回路42cは、直線Tを等分する点p1、p2・・・、pnを求め、これら各点における(u’,v’)の値をRGB変換マトリクス演算回路42dにより、均等色知覚空間座標系からxy平面色度座標系への逆変換を行い、さらに各点に対応するRr、Gr、Brの値を算出する。
【0054】
こうして求めたRr、Gr、Brの値に対し、制御信号発生回路42eにおいて、先の白部抽出平均演算回路42aで求めたRGBの平均値Rav、Gav、Bavとの比をとり、さらにGチャンネルで正規化しホワイトバランス制御用のRゲイン(R/G)、Bゲイン(B/G)の値を得る。
【0055】
実際には、撮影時の光源は様々であり、白部の均等色知覚空間座標上での色度点が、常に色温度軌跡H上の点であるとは限らない。例えば、輝線光源下で撮影された場合に、白部の均等色知覚空間座標上での色度点は色温度軌跡Hから外れた、例えば図3(C)に示すD’になる。この場合も同様に、当該輝線光源下における白部をu’、v’座標上にプロットし、D’とD65とを結ぶ直線T’を等分する点p1’、p2’・・・、pn’を求め、同様にホワイトバランス制御用のRゲイン、Bゲインを求める。
【0056】
こうして、均等色知覚空間座標系における補正軌跡T、T’上の一定間隔の各点p1、p2・・・、pnあるいはp1’、p2’・・・、pn’について、平面色度座標系で表示されたホワイトバランス補正係数が得られる。
【0057】
そして、プラスキー24cを一回押す毎に、p1からpn、あるいはp1’からpn’へと向かってホワイトバランス補正係数が更新され、その補正係数で補正された画像がその都度表示部16に表示される。逆に、マイナスキー24dを一回押す毎に、pnからp1、あるいはpn’からp1’へと向かってホワイトバランス補正係数が更新され、その補正係数で補正された画像がその都度表示部16に表示される。
【0058】
しかも、プラスキー24c、マイナスキー24dを一回押す毎に、均等色知覚空間座標系における補正軌跡T、T’上の一定間隔に対応して補正係数が変化するから、キー24c、24dの操作回数と画像の色の変化とがリニアに対応する。このため、プラスキー24cやマイナスキー24dの操作感が良くなる。
【0059】
こうして、異なる補正係数でホワイトバランス補正がなされた画像を、表示部16で順次表示させながら、撮影者は好みの色の画像を選択したり、あるいは故意にホワイトバランスをずらして雰囲気のある画像を選択することができる。選択した画像は、記録用ボタン24eを押すことでメモリカード62に記録される。
【0060】
このように、この実施形態では、ユーザーの感覚に合ったホワイトバランスの変化をさせることができるのに加えて、画像データ自体を座標変換するのではなく、画像データから白部を抽出しその部分の平均値Rav、Gav、Bavを座標変換しているから、変換に伴う画像データのエラーが発生しない上、扱うRGBデータもそれらの平均値Rav、Gav、Bavであるため、処理の負荷が極めて軽い。
【0061】
なお、以上の実施形態では、この発明に係る画像データの色補正方法を、デジタルカメラのホワイトバランス補正に適用した場合を例示したが、デジタルカメラではなくビデオカメラ等に適用しても良い。また、ホワイトバランス補正ではなく、他の色補正に適用しても良く、例えばパーソナルコンピュータ用の色変換アプリケーションソフトウエアであっても構わない。また、プラスキー24cやマイナスキー24dを押すたびに、補正値を均等色知覚空間座標系における補正軌跡上の一定の間隔で変化させる構成としたが、例えばプラスキーやマイナスキーを押している間は、前記補正軌跡に沿って連続的に補正値が変化する構成としても良い。
【0062】
さらに、補正軌跡は、若干のカーブを有する曲線であっても構わない。加えて、目標値としてD65を採用したが、目標値は色温度軌跡H上及びその近傍の他のものであっても構わない。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、この発明は、人間の知覚特性に近似した色度座標系における補正軌跡に基づいて画像データの色を変化させるから、その変化の度合いと同じ度合いでユーザーも色の変化を感じることができ、変化の過程で違和感を感じさせるような不都合をなくすことができる。
【0064】
また、人間の知覚特性に近似した色度座標系として均等色知覚空間座標系を用いた場合には、上記の効果をより確実に奏することができる。
【0065】
また、画像データから求めた色データが白色データであり、画像データの色補正がホワイトバランス補正である場合には、ホワイトバランス補正に関して、画像の色をユーザーに違和感を感じさせることなく変化させることができる。
【0066】
また、この発明に係るデジタルカメラによれば、ユーザーが操作手段を操作して画像データの色を変化させる場合に、操作部材の操作に伴う色の変化の度合いと人間の感じる色の変化の度合いとを一致させることができ、ユーザーは違和感なく操作を行うことができ、操作感を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態であるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明に係る色補正方法としてのホワイトバランス補正を実施する場合の、図1に示したホワイトバランス制御ブロックにおける機能ブロック図である。
【図3】(A)は均等色知覚空間座標系を示す図、(B)は黒対光源下で撮影した場合の補正軌跡を示す図、(C)は輝線光源下で撮影した場合の補正軌跡を示す図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・デジタルカメラ
2・・・・・・・・・・・・・・・カメラ本体
3・・・・・・・・・・・・・・・撮影レンズユニット
8・・・・・・・・・・・・・・・撮像センサ
42・・・・・・・・・・・・・・ホワイトバランス制御ブロック
24c・・・・・・・・・・・・・プラスキー(操作手段)
24d・・・・・・・・・・・・・マイナスキー(操作手段)
42a・・・・・・・・・・・・・白部抽出平均演算回路
42b・・・・・・・・・・・・・Lu’v’変換マトリクス演算回路
42c・・・・・・・・・・・・・補正軌跡演算回路
42d・・・・・・・・・・・・・RGB変換マトリクス演算回路
T、T’・・・・・・・・・・・・補正軌跡
Claims (4)
- 画像データから求めた平面色度座標系の色データの平均値を算出し、算出された平均値を、人間の知覚特性に近似した色度座標系の色データに変換したのち、該色度座標系において、前記変換された色データと目標値とを結ぶ補正軌跡を演算し、該補正軌跡に基づいて前記画像データの色を変化させることを特徴とする画像データの色補正方法。
- 人間の知覚特性に近似した色度座標系が均等色知覚空間座標系である請求項1に記載の画像データの色補正方法。
- 画像データから求めた色データが白色データであり、画像データの色補正がホワイトバランス補正である請求項1または2に記載の画像データの色補正方法。
- 撮像センサと、該撮像センサを介して得られた画像データから求めた平面色度座標系の色データの平均値を算出し、算出された平均値を、人間の知覚特性に近似した色度座標系の色データに変換する色データ変換手段と、前記人間の知覚特性に近似した色度座標系において、前記変換された色データと目標値とを結ぶ補正軌跡を演算する補正軌跡演算手段と、前記演算された補正軌跡に基づいて前記画像データの色を変化させる操作手段と、を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
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