JP2004287794A - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004287794A
JP2004287794A JP2003078445A JP2003078445A JP2004287794A JP 2004287794 A JP2004287794 A JP 2004287794A JP 2003078445 A JP2003078445 A JP 2003078445A JP 2003078445 A JP2003078445 A JP 2003078445A JP 2004287794 A JP2004287794 A JP 2004287794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
characteristic
correction
unit
combination characteristic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003078445A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Maehama
新一 前濱
Tomonori Sato
友則 佐藤
Kenji Nakamura
健二 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP2003078445A priority Critical patent/JP2004287794A/ja
Publication of JP2004287794A publication Critical patent/JP2004287794A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Color Television Image Signal Generators (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Studio Devices (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Abstract

【課題】画像を分割して得られた複数の領域ごとに補正処理を行っても、隣接する領域間の境界が処理後の画像で目立たない画像処理装置を提供する。
【解決手段】入力画像Iは、第1画像処理部10および第2画像処理部11の両方で補正処理が施され、補正画像I’およびI’として出力される。補正画像I’およびI’は、合成部12で合成され、出力画像I’として出力される。合成部12における合成方法は、合成パラメータ供給部から入力される合成パラメータhによって変化する。合成パラメータhは、画像を分割して得られる複数の部分領域ごとに定められる基準合成パラメータから算出される。また、隣接した部分領域の境界付近では、合成パラメータhは連続的に変化するように決定される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像内の場所によって補正特性を変化させることができる画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子技術の発展に伴い、デジタル電子画像を生成するデジタルカメラが広く使用されるようになりつつある。従来の銀塩カメラで取得した画像と異なり、デジタルカメラで取得したデジタル電子画像には様々な補正処理を施すことが容易である。このため、画像の閲覧者が自然な視覚感を得られるように、人間の視覚特性、画像を表示する表示装置(CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等)の表示特性、画像を出力する出力装置(プリンタ等)の出力特性および撮像素子の撮像特性等に配慮した各種の補正処理がデジタル電子画像には施される。たとえば、画像の階調補正、色補正、コントラスト補正、ノイズ除去等の補正処理が施される。
【0003】
これらの補正処理を行う場合、画像全体に対して均一な処理を行うのではなく、画像内の場所によって異なる補正特性で補正を行うことが要求される場合がある。たとえば、画像の一部に非常に照度が高い物体が含まれる場合(いわゆる「逆光」など)、その明るい部分とそれ以外の暗い部分とでは異なる階調変換特性で階調補正を行うことが望まれる。このような補正処理は、多数の補正特性での補正が可能な補正手段を準備し、多数の補正特性の中から画像内の各画素ごとに適切な補正特性を選択して適用することで原理的には実現可能である。しかし、このような補正処理は、高い処理能力を有する画像処理装置が必要になる点で必ずしも実用的とは言えない。すなわち、このような補正処理をハードウエアで実現しようとすれば、大規模な処理回路が必要になり、部品サイズの大型化や消費電力の増大を招く。あるいは、このような補正処理をソフトウエアで実現しようとすれば、CPUやメモリ等のリソースが大量に消費されるので、やはり部品サイズの大型化や消費電力の増大を招く。特に、デジタルカメラに搭載される画像処理装置においては、高精細の電子画像を略リアルタイムに補正処理することが望まれるので、画像処理装置に求められる処理能力は極めて高いものとなる。サイズや電源の制約が大きいデジタルカメラにこのような高い処理能力の画像処理装置を搭載することは困難であるので、先述した補正処理方法はデジタルカメラでは実質的に実現不可能である。このため、画像処理装置へ過大な負荷をかけないで、画像内の場所によって補正特性を変える技術が検討されてきた。その1つとして、複数の画素を含む領域に画像を分割し、その領域ごとに補正特性を変化させる技術が検討されてきた。たとえば、特許文献1には、画像を複数の領域に分割して、各領域ごとに補正処理を行う技術が開示されている。また、特許文献2には、画像を複数の領域に分割して、各領域ごとに補正処理の処理特性を変化させる技術が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平2002−281312号公報
【0005】
【特許文献2】
特開平9−93486号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術においては、画像処理装置へ過大な負荷をかけないで、画像内の場所によって補正特性を変えることは可能であるものの、隣接した領域間で処理特性が大きく異なる場合は考慮されていない。このため、隣接した領域間で処理特性が大きく異なる場合、隣接した領域間の境界が処理後の画像上に視認可能に現れてしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、この問題を解決するためになされたもので、画像を分割して得られた複数の領域ごとに補正処理を行っても、隣接する領域間の境界が処理後の画像で目立たない画像処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、画像処理装置であって、入力画像を第1補正特性に基づいて処理して、第1補正画像を出力する第1補正手段と、前記入力画像を第2補正特性に基づいて処理して、第2補正画像を出力する第2補正手段と、前記第1補正画像と前記第2補正画像とを第1合成特性に基づいて合成して、第1合成画像を出力する第1合成手段と、前記入力画像の全体領域を分割して得られる第1部分領域の中の補正位置における前記第1合成特性を生成する基準となる第1基準合成特性を、前記入力画像の前記第1部分領域内の画像情報に基づいて決定する第1基準合成特性決定手段と、前記入力画像の全体領域を分割して得られる第2部分領域の中の補正位置における前記第1合成特性を生成する基準となる第2基準合成特性を、前記入力画像の前記第2部分領域内の画像情報に基づいて決定する第2基準合成特性決定手段と、前記入力画像の全体領域の中の補正位置における前記第1合成特性を決定する第1合成特性決定手段とを備え、前記第1合成特性決定手段が、前記第1部分領域の中の第1境界領域と、前記第2部分領域の中の第2境界領域とが境界を挟んで互いに隣接する場合において、前記第1境界領域および前記第2境界領域の中の補正位置における前記第1合成特性を、前記第1基準合成特性および前記第2基準合成特性の両方に基づいて決定する。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る画像処理装置において、前記画像情報が輝度値である。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る画像処理装置において、前記第1境界領域および前記第2境界領域の中の補正位置の前記第1合成特性が、前記第1部分領域の中の第1基準点および前記第2部分領域の中の第2基準点と前記補正位置との相対位置と、前記第1基準合成特性および前記第2基準合成特性とに基づいて決定される。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る画像処理装置において、ノイズ除去手段をさらに備え、前記ノイズ除去手段は、前記第1合成画像を第1ノイズ除去特性に基づいて処理して、第1ノイズ除去画像を出力する第1ノイズ除去手段と、前記第1合成画像を第2ノイズ除去特性に基づいて処理して、第2ノイズ除去画像を出力する第2ノイズ除去手段と、前記第1ノイズ除去画像と前記第2ノイズ除去画像とを第2合成特性に基づいて合成して、第2合成画像を出力する第2合成手段と、前記第1部分領域の中の補正位置における前記第2合成特性を生成する基準となる第3基準合成特性を決定する第3基準合成特性決定手段と、前記第2部分領域の中の補正位置における前記第2合成特性を生成する基準となる第4基準合成特性を決定する第4基準合成特性決定手段と、前記入力画像の全体領域の中の補正位置における前記第2合成特性を決定する第2合成特性決定手段とを備え、前記第2合成特性決定手段が、前記第1境界領域および前記第2境界領域の中の補正位置における前記第2合成特性を、前記第3基準合成特性および前記第4基準合成特性の両方に基づいて決定する。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明に係る画像処理装置において、前記第3基準合成特性決定手段が、前記第1基準合成特性に基づいて前記第3基準合成特性を決定し、前記第4基準合成特性決定手段が、前記第2基準合成特性に基づいて前記第4基準合成特性を決定する。
【0013】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態においては、まず、画像処理装置の主要な特徴部を一般化して説明する。しかるのちに、デジタルカメラに搭載された画像処理装置を具体例として説明を行う。
【0014】
<<画像処理装置の主要な特徴部(一般例)>>
以下では、画像処理装置の主要な特徴部に係る技術について説明する。
【0015】
○画像処理;
一般に、画像処理装置とは、入力画像Iに所定の補正処理を施して出力画像I’を出力する装置である。この補正処理は、関数として表現された補正特性Fを用いて、式(1)のように表現可能である。式(1)において、添え字kは複数の補正特性を区別するインデックスであり、数nは、画像処理装置が補正処理に使用可能な補正特性の数である。
【0016】
【数1】
Figure 2004287794
【0017】
従来の技術欄で説明したように、画像の中の各画素ごとに補正特性F〜Fから1つの補正特性を選択して適用することにより、画像内の場所によって補正特性を連続的に変化させることができるが、このような補正処理には高い処理能力を有する画像処理装置が必要である。そこで、処理能力が低い画像処理装置(小規模のハードウエア回路またはリソースの制約が大きいマイクロコンピュータ等)に、これと同等の補正処理を可能ならしめるために様々な技術が適用される。以下では、この様々な技術のうちの主要な2つの技術である「技術1」「技術2」について説明する。
【0018】
○「技術1」;
「技術1」は、多数の補正特性を用いた補正処理と同等の補正処理を、比較的処理能力が低い画像処理装置で実現する技術である。これは、n個の補正特性Fをn個のスカラのパラメータに置き換えることによって実現される。以下では、「技術1」について図1を参照しながら説明する。
【0019】
図1は、「技術1」が適用された画像処理装置を説明する概念的ブロック図である。図1に示すように、画像処理装置1は、入力画像Iに補正処理を施す第1画像処理部10および第2画像処理部11を備える。第1画像処理部10は、補正特性Fで入力画像Iの補正処理を行う。一方、第2画像処理部11は、補正特性Fで入力画像Iの補正処理を行う。補正特性F,Fは固定された補正特性である。したがって、画像処理装置1は、2つの異なる補正特性F,Fの補正手段しか保持していない。入力画像Iは、第1画像処理部10および第2画像処理部1の両方で補正処理を施された後に、補正画像I’,I’として合成部12へ出力される。
【0020】
合成部12では、補正画像I’,I’を合成して、1つの出力画像I’を出力する。合成部12は、合成パラメータ供給部13から入力された合成パラメータhによって、補正画像I’,I’を合成する方法(補正画像I’,I’の合成特性)を変更可能に構成されている。たとえば、合成部12は、式(2)で表現される、合成パラメータhを含む線形結合の内挿式によって補正画像I’,I’から出力画像I’を算出するように構成されている。
【0021】
【数2】
Figure 2004287794
【0022】
式(2)の内挿式によれば、合成パラメータhは0以上1以下の値を取ることが許容される。そして、h=1の場合に出力画像I’は補正画像I’に一致し、h=0の場合に出力画像I’は補正画像I’に一致する。また、合成パラメータhの値が0以上1以下の範囲内で変化すれば、式(2)で表現される合成方法は連続的に変化する。合成パラメータhの変化にしたがって合成方法が「連続的に」変化するという性質があるために、画像処理装置1全体としての補正特性F(入力画像Iと出力画像I’との関係を規定する補正特性)を連続的に変化させることが可能になる。この性質は、後述するように、画像上で補正特性を連続的に変化させるために利用される。また、合成パラメータhを定めれば、合成方法は一意に決定される。この性質により、合成パラメータhを合成方法を特定する量として使用することが可能になる。
【0023】
ここで、画像処理装置1において、n個の補正特性Fを有する場合と同等の補正処理を実現する方法を考える。補正特性Fをn通りに変化させるためには、合成部12での合成方法をn通りに変化させればよく、これは合成パラメータhをn通りに変化させることに相当する。したがって、合成パラメータ供給部13にあらかじめ準備されたn個の合成パラメータh〜hから、1つの合成パラメータを選択して合成パラメータhとして合成部12に入力することにより、補正特性Fをn通りに変化させることができる。
【0024】
このような構成により、画像処理装置1は、2つの補正特性F,Fしか保持していないにもかかわらず、n個の補正特性Fが存在する場合と同等の処理を行うことが可能である。これは、2個の異なる補正特性F,Fの内挿によって、画像処理装置1が多数の補正特性を保持しているのと同等の処理を可能ならしめるものである。換言すれば、n個の補正特性Fをn個の合成パラメータh〜hに置き換えることによって、画像処理装置の簡略化を実現するものである。これは、複雑な補正特性Fを保持するよりもスカラ量である合成パラメータhを保持するほうが容易であることを利用したものである。したがって、補正特性Fが複雑である場合ほど、画像処理装置の簡略化の効果が大きくなる。すなわち、非線形的な補正処理を行う場合や、多数の要素からなるマトリクスを使用して補正処理を行う場合において、「技術1」は特に好適に適用される。
【0025】
なお、合成パラメータhは、上記では離散的な値を取る例をあげたが、連続的な値を取ることも許容される。
【0026】
○「技術2」;
「技術2」は、画像を分割して得られた複数の領域ごとに補正処理を行うことによって画像処理装置への過大な負荷を防止しつつ、隣接する領域間の境界を目立たなくする技術である。以下では、「技術2」について、図2〜図4を参照しながら説明する。
【0027】
図2は、処理対象の画像20が複数の部分領域20a〜20iに分割された状態を例示する図である。図2においては、点線DLで表現される境界によって、画像20が縦3行×横3列の9つの部分領域20a〜20iに分割されている。9つの部分領域20a〜20iの各々に合成パラメータを適用して、「技術1」で説明した補正処理を行うことにより、部分領域20a〜20i別に異なる補正処理を実現可能である。しかし、このような補正処理に際し、隣接領域(たとえば、部分領域20a,20b)に異なる合成パラメータhが適用された場合、補正処理後の画像で当該隣接領域の境界が視認可能に現れることがある。
【0028】
そこで、「技術2」においては、合成パラメータhが隣接領域の境界付近で略連続的に変化するようにする。ここでは、部分領域20d,20eの境界Bをまたぐ線分Lに注目して、この方法の概略を説明する。
【0029】
まず、部分領域20d,20eの中の補正点での合成パラメータhを算出する基準となる基準合成パラメータh,hが定められる。そして、部分領域20d,20eの中で、この基準合成パラメータh,hが合成パラメータhとして適用される補正点をそれぞれ基準点P,Pとする。基準点P,Pの位置は制限されないが、ここでは、基準点P,Pは、部分領域20d,20eの中心点とする。このとき、線分L(線分P)上の補正点Pでの合成パラメータhは、式(3)〜(5)で与えられる。なお、式(3)〜(5)で与えられる合成パラメータhの変化を図3のグラフにも示す。ここで、基準点P,基準点P,補正点Pおよび線分Lと境界Bとの交点Gの位置は、それぞれ、座標x,x,xおよびxで表現されている。
【0030】
【数3】
Figure 2004287794
【0031】
この式(3)〜(5)は、部分領域20d,20eに基準合成パラメータが1つづつ定められれば、線分L上の補正点の合成パラメータが算出可能であることを示している。換言すれば、式(3)〜(5)は、2つの基準点P,Pの基準合成パラメータが定められれば、線分L上の補正点の合成パラメータが算出可能であることを示している。さらに換言すれば、画像の中の各点ごとに合成パラメータを定める代わりに、少数の基準点における合成パラメータを指定し、基準点以外の補正点の合成パラメータは、補正点と基準点との相対位置に基づいて決定する方法を式(3)〜(5)は示している。
【0032】
なお、上述の説明では、1次元の線分上の補正点における合成パラメータの算出方法を説明したが、実際の画像表示装置においては、2次元の平面内の補正点において同様に合成パラメータが算出される。その具体的方法は、後述するデジタルカメラに搭載された画像処理装置の説明の中で説明される。
【0033】
なお、式(3)〜(5)においては、線形的な補間により、線分L上の補正点における合成パラメータが算出されたが、たとえば、式(6)で表現されるような非線形的な補間も許容される。
【0034】
【数4】
Figure 2004287794
【0035】
なお、補間方法は境界(図3のグラフで言えば座標x)付近で合成パラメータが略連続的に変化する方法であればよく、式(3)〜(6)で表現される方法に制限されない。たとえば、図4のグラフで表現されるような補間も許容される。この補間方法は、部分領域の中で、隣接領域との境界を含む周辺領域内のみで合成パラメータの補間を行い、隣接領域との境界を含まない中心領域では基準点に適用されたパラメータをそのまま適用する補間方法である。
【0036】
これらの補間を採用すれば、画像の中の各点ごとに合成パラメータhを指定する必要がないので、画像処理装置への過大な負荷を防止可能である。また、隣接領域の境界付近でパラメータhが略連続的に変化するので、境界付近で画像処理装置全体としての補正特性が急激に変化することを防止可能である。したがって、補正処理後の画像で隣接した部分領域間の境界が視認可能に現れることを防止可能である。
【0037】
<<デジタルカメラに搭載された画像処理装置>>
以下では、デジタルカメラに搭載された画像処理装置について説明を行う。
【0038】
<デジタルカメラの基本構成>
図5〜図7は、本発明の一の実施の形態に係るデジタルカメラ2の基本構成を示す図であり、図5は平面図、図6は図5のII−II位置から見た断面図、図7は背面図に相当する。これらの図は必ずしも三角図法に則っているものではなく、デジタルカメラ2の基本構成を概念的に例示することを主眼としている。
【0039】
これらの図に示すように、デジタルカメラ2は、略直方体状をしており、図6の如く、撮影レンズであるマクロ機能付きレンズ群101の後方位置の適所にCCDカラーエリアセンサ102を有する撮像回路103が設けられている。また、このレンズ群101は、変倍レンズ101aと補償レンズ101bとを備えている。
【0040】
一方、カメラ本体部100の内部には、変倍レンズ101aのズーム比の変更を行うためのズームモータM1、および補償レンズ102bを駆動して合焦を行うためのモータM2とが設けられている。
【0041】
カメラ本体部100の前面には、図5のようにグリップ部Gが設けられ、カメラ本体部100の上端部の適所にポップアップ形式の内蔵フラッシュ104が設けられている。また、図7の如く、カメラ本体部100の上面にはシャッターボタン105が設けられている。このシャッターボタン105については、フォーカス調整用などのトリガーとして用いる半押し状態と、記録用撮影のトリガーとして用いる全押し状態とを検出し、判別する機能を有してる。
【0042】
一方、図7に示すように、カメラ本体部100の背面には、撮影画像のライブビュー表示および記録画像の再生表示等を行うための液晶ディスプレイ(LCD)106と電子ビューファインダ(EVF)107とが設けられている。なお、光学ファインダとは異なり、CCD102からの画像信号を表示に利用するLCD106とEVF107とがファインダとしての機能を担っている。
【0043】
カメラ本体部100の背面には、「撮影モード」と「再生モード」とを切換設定する撮影/再生モード設定スイッチ108が設けられている。撮影モードは、写真撮影を行うモードであり、再生モードは、メモリカード109に記録された撮影画像をLCD106に再生表示するモードである。
【0044】
デジタルカメラ2の背面右方には、4連スイッチ110が設けられており、ボタンL、Rを押すことにより、ズームモータM1が駆動しズーミングを行い、その他、ボタンU、D、L、Rで各種操作を行う。
【0045】
また、カメラ本体部100の背面には、LCDボタン110、確定ボタン111、取消ボタン112、およびメニューボタン113が設けられている。
【0046】
また、カメラ本体部100の側面には、外部モニタ端子114が設けられている。この外部モニタ端子114は、デジタルカメラ2から外部モニタに画像データなどを伝送するための端子である。
【0047】
図5に示すように、デジタルカメラ2はメモリカード109が装着されるようになっている。また、デジタルカメラ2は、4本の単三形乾電池E1〜E4を直列接続する電源電池Eを駆動源としている。
【0048】
<デジタルカメラの基本的な機能>
図8は、デジタルカメラ2の基本的な機能ブロック図である。
【0049】
CCD102は、レンズ群101により結像された被写体の光像を、R(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。このCCD102は、インターライン方式の水平2048画素、縦方向に1536画素の約315万画素を有しており、フル画素の読み出しには768ラインずつを2回に分けて読み出されることとなる。
【0050】
信号処理部120は、CCD102の出力を受けてデジタル画像データ化するためのCDS(相関2重サンプリング)とA/Dコンバータとによって、デジタル画像データをデジタルカメラ用CPU(以下では「メインCPU」という)200に転送する。
【0051】
タイミングジェネレータ(TG)121は、CCD102の駆動を制御するための各種のタイミングパルスを生成するものであり、またCCD102から出力される画像信号の種類を切り替える機能も有している。なお、このTG121とCCD102と一体となって、撮像手段として機能することとなる。
【0052】
メインCPU200は、デジタルカメラにとって必要な機能をワンチップ化したデジタル信号処理プロセッサ(DSP)である。このメインCPU200は、画像信号処理部211と、JPEG部212と、ビデオエンコーダ部213とを有している。また、メインCPU200は、メモリカードコントローラ部214と、クロック生成部215と、SIO(シリアルインターフェース)部216と、各部のコントロールを行うためのRISC−CPUコア217と、バスコントローラ218とを有している。
【0053】
画像信号処理部211は、黒補正、ホワイトバランス(WB)、シェーディング補正、色補間、ガンマ補正、色空間変換、エッジ強調およびノイズ除去といった処理を行う。この画像信号処理部211の機能は後述する。
【0054】
JPEG部212は、画像信号処理部211で処理した画像データをJPEG圧縮、あるいはメモリカード8から読み込んだ画像データをJPEG伸張する機能を有している。
【0055】
ビデオエンコーダ部213は、画像信号処理部211で生成された画像データに処理を施し、NTSCやPALなどの放送形態にあったデジタルコンポジット信号に変換した後、D/Aコンバータによりアナログコンポジット信号に変換する。
【0056】
メモリカードコントローラ部214は、メモリカード109に対し画像データなどの入出力を行う。
【0057】
クロック生成部215は、TG121のためにクロックの送出を行う。
【0058】
SIO部216は、信号処理部120、TG121、カメラCPU220に対して制御を行うためのデータの送受を行う。
【0059】
バスコントローラ218は、バス219を介して外部メモリ230に入出力されるデータを制御するもので、DMA(ダイレクトメモリアクセス)コントローラとしての機能も有している。
【0060】
外部メモリ230は、プログラムデータを格納するフラッシュROM231と、画像データなどを蓄積するための揮発性のDRAM(画像メモリ)232とで構成されている。このフラッシュROM231には、記録媒体であるメモリカード109に記録されているプログラムデータをメモリカードコントローラ部214を介して格納することができる。これにより、この格納したプログラムをデジタルカメラ2の動作に反映することができる。
【0061】
カメラCPU220は、デジタルカメラ2における動作の制御を行う。すなわち、カメラCPU220は、シャッターボタン105など使用者が操作する操作部材225と、レンズ群101などのメカニカルな機構の位置検出などを示す各部部材226と、ズームモータM1などのアクチュエータを駆動するアクチュエータ駆動部227と、内蔵フラッシュ104に接続されて、カメラシーケンスを実行する。
【0062】
また、カメラCPU220は、焦点情報の算出を行うAF演算部220aと、露出情報の演算を行うAE演算部220bと、合成パラメータ演算部220cとを備える。
【0063】
AF演算部220aは、画像データから画像のコントラストを算出する。そして、AF演算部220aは、アクチュエータ駆動部227に制御信号を出力して、コントラストが最大となる位置にレンズ群101を移動することによって、合焦状態を実現する。
【0064】
AE演算部220bは、画像を縦m行横n列に分割して得られる複数の領域(以下、測光領域と略記する)ごとに、画像データから輝度値を算出する。そして、当該輝度値が所定の閾値より小さい場合に、内蔵フラッシュ104に発光信号を出力する。また、算出した輝度値は、合成パラメータ演算部220cにも出力される。
【0065】
合成パラメータ演算部220cは、AE演算部220bから入力された測光領域の輝度値に基づいて、測光領域内の補正点の合成パラメータの基準となる基準合成パラメータを決定する。さらに、基準合成パラメータから、合成パラメータを算出してSIO216およびバス219を介してDRAM232へ転送する。合成パラメータ演算部220cの詳細は後述する。
【0066】
<画像信号処理部の詳細>
画像信号処理部211は、DRAM232に格納されたRAW画像データ(信号処理部120からDRAM232に転送された画像データ)に所定の補正処理を行い、再びDRAM232に転送する画像処理装置としての機能を有する。以下では、この画像信号処理部211の詳細を図9のブロック図を参照しながら処理部別に説明する。なお、図9における各処理部とバス219と間には、フィールド画像メモリ(FIFO)321〜332が設けられている。FIFO321〜322,324〜331は、バス219を介して転送されてきた画像データや補正処理に必要なパラメータ等のデータを一時的に格納するバッファメモリである。これらのデータは同期を取りながら各処理部へ供給される。また、FIFO323,332は、画像データをDRAM232に転送する場合に使用されるバッファメモリである。
【0067】
○黒補正・ホワイトバランス(WB)部;
黒補正・ホワイトバランス部301は、バス219およびFIFO321を介してDRAM232から転送されてきたRAW画像データの黒レベルを基準の黒レベルへ補正し、しかるのちにホワイトバランスの調整を行う。ホワイトバランスの調整は、バス219およびFIFO322を介してフラッシュROM231から転送されてきたレベル変換テーブルに基づいて行われる。黒補正・ホワイトバランス部での処理が終了した画像データは、シェーディング補正部302に出力される。また、当該画像データは、AF演算およびAE演算用の画像データとして、FIFO323およびバス219を介してDRAM232に転送される。
【0068】
○シェーディング補正部;
シェーディング補正部302は、レンズ群101の光軸の中心部分よりも周辺部分の照度が低下する、いわゆる「周辺光量落ち」を補正する。シェーディング補正は、周辺部分の光量低下率の逆数に比例する係数を、周辺部分の画像データに乗ずることにより行われる。この係数を記述したシェーディング補正データは、バス219およびFIFO324を介してフラッシュROM231から取得される。シェーディング補正部302での処理が終了した画像データは、色補間部303へ出力される。
【0069】
○色補間部;
色補間部303は、R,G,Bのうち1つの原色成分のデータしか持たない各画素データに、他の2つの原色成分のデータを付加する色補間処理を行う。より具体的には、隣接した画素の画素データを補間することによって、不足している原色成分のデータを取得する。この補間処理に使用されるパラメータは、バス219およびFIFO325を介してフラッシュROM231から取得される。色補間部303での処理が終了した画像データは、ガンマ補正部304へ出力される。
【0070】
○ガンマ補正部;
ガンマ補正部304は、画像データのガンマ補正を行う。このガンマ補正は、ガンマ補正特性を記述したガンマテーブルを用いて行われる。
【0071】
ガンマ補正部304におけるガンマ補正では、12ビットの入力画素データを10ビットの出力画素データへ変換するので、12ビットの値(0〜4095)の各々に10ビットの値(0〜1023)を対応づけたガンマテーブルが使用される。すなわち、10ビットの値を格納可能な4096個の参照テーブルの集合がガンマテーブルとして用いられる。このガンマテーブルにより、与えられた入力画像データに対する出力画像データを決定できるので、当該ガンマテーブルは「技術1」の説明で述べた補正特性に該当する。
【0072】
ここで、ガンマ補正部304の構成について図10のブロック図を参照しながら説明する。ガンマ補正部304は、図10に示すように、ガンマテーブルGT1を用いたガンマ補正を行う第1ガンマ補正部341と、ガンマテーブルGT2を用いたガンマ補正を行う第2ガンマ補正部342とを備える。これらのガンマテーブルGT1,GT2は、バス219およびFIFO326を介してフラッシュROM231から取得される。ガンマ補正部304に入力された画像データIは、第1ガンマ補正部341および第2ガンマ補正部342の両方に入力されてガンマ補正処理が行われる。第1ガンマ補正部341および第2ガンマ補正部342で補正処理が終了した画像データIg1’およびIg2’は、合成部343で合成され、1つの画像データI’として色空間変換部305へ出力される。
【0073】
ここで、合成部343での合成方法、すなわち、画像データIg1’,Ig2’およびI’の関係は、合成パラメータhgを含む式(7)で表現される。
【0074】
【数5】
Figure 2004287794
【0075】
式(7)から明らかなように、合成方法は合成パラメータhの値によって異なる。すなわち、h=1の場合は、画像データI’は画像データIg1’に等しくなる。一方、h=0の場合は、画像データI’は画像データIg2’に等しくなる。0と1との間においては、hが大きくなるほど、画像データI’は画像データIg1’に近くなる。これは、合成パラメータhを変化させることによって、ガンマテーブルを変化させたのと同等の効果が得られることを示している。この合成パラメータhは合成パラメータ演算部220cで算出され、合成パラメータ演算部220cからガンマ補正部304へ、バス219およびFIFO326を介して転送される。
【0076】
ここで、ガンマテーブルGT1およびGT2の違いを図11のグラフを参照しながら説明する。図11のグラフの横軸は入力画素データ(0〜4095)であり、縦軸は出力画素データ(0〜1023)である。図11には、ガンマテーブルGT1およびGT2の階調変換特性を表現する曲線351,352が示されている。なお、ガンマテーブルGT1およびGT2は離散的な数値の数値テーブルであるが、グラフ中では便宜的に連続値を取る連続関数として表現されている。
【0077】
曲線351で表現されるガンマテーブルGT1は、CCD,表示装置(または出力装置),人間の視覚の階調特性を考慮して決定されたガンマテーブルである。そして、ガンマテーブルGT1は、照度が十分である場合に本ガンマテーブルを用いてガンマ補正を行うと自然な視覚感が得られるように決められている。一方、曲線352で表現されるガンマテーブルGT2は、入力画素データの値が小さい領域での傾きが曲線351よりも大きくなっている。このため、入力画素データの値が小さい領域では、出力画素データの値はガンマテーブルGT1の場合よりもガンマテーブルGT2のほうが著しく大きい。したがって、ガンマテーブルGT2を用いたガンマ補正を行った場合、照度が不足している場合でも、ある程度閲覧に適した画像を得ることが可能である。すなわち、ガンマテーブルGT2の階調変換特性は、不足している照度を見かけ上で上昇させる階調変換特性である。
【0078】
上述の第1ガンマ補正部341および第2ガンマ補正部342は、いずれもリニアアンプではなく、ゲイン値のような単一のパラメータで補正特性を特定することができない。すなわち、補正特性の特定には複数のパラメータあるいは数値テーブルが必要となる。このように補正特性が複雑な場合、発明の実施の形態の冒頭で説明した「技術1」を適用することによって(多数のガンマテーブルを合成パラメータhで置き換えることによって)、補正処理を行う装置を複雑化することなく、多数の補正特性を保持する場合と同等の処理が可能になる。
【0079】
なお、ガンマテーブルGT2によるガンマ補正によって、照度不足の画像の閲覧性を向上可能ではあるが、このような階調変換によってノイズも強調され画像にノイズ感が生じるという問題もある。この対策として、ガンマテーブルGT2の寄与が大きい階調変換を行った(合成パラメータhが小さい)場合は、コアリング部307でのノイズ除去量を大きく設定することによって、ノイズ感を目立たなくする対策が取られる(後述)。
【0080】
○色空間変換部;
色空間変換部305は、画像データの色空間変換を行う。すなわち、色空間変換部305では、画像データの色空間がR,G,Bの原色成分を有する色空間から、輝度成分(Y)と色差成分(Cr,Cb)とを有する色空間へ変換される。この色空間変換部305の変換は、式(8)に示すように、3行3列の色差マトリクスCを用いて表現可能である。
【0081】
【数6】
Figure 2004287794
【0082】
このマトリクスCにより、与えられた入力画像データ(RGB画像データ)に対する出力画像データ(YCrCb画像データ)を決定できるので、当該マトリクスは「技術1」の説明で述べた補正特性に該当する。
【0083】
ここで、色空間変換部305の構成について図12のブロック図を参照しながら説明する。色空間変換部305は、ガンマ補正部304と同様に2種類の補正特性を有する。色空間変換部305は、図12に示すように、色差マトリクスC1で表現される色空間変換を行う第1色空間変換部361と、色差マトリクスC2で表現される色空間変換を行う第2色空間変換部362とを備えている。これらの色差マトリクスC1,C2は、バス219およびFIFO327を介して、フラッシュROM231から取得される。
【0084】
色空間変換部305に入力された画像データI(=I’)は、第1色空間変換部361および第2色空間変換部362の両方に入力されて色空間変換が行われる。第1色空間変換部361および第2色空間変換部362で色変換処理が終了した後の画像データIc1’およびIc2’は、合成部363で合成され、1つの画像データIc’として色空間フィルタ部306へ出力される。
【0085】
ここで、合成部363での合成方法、すなわち、画像データIc1’,Ic2’およびI’の関係は、合成パラメータhを含む式(9)で表現される。
【0086】
【数7】
Figure 2004287794
【0087】
式(9)から明らかなように、合成方法は合成パラメータhの値によって異なる。すなわち、h=1の場合は、画像データI’は画像データIc1’に等しくなる。一方、h=0の場合は、画像データI’は画像データIc2’に等しくなる。0と1との間においては、合成パラメータhが大きくなるほど、画像データI’は画像データIc1’に近くなる。これは、合成パラメータhを変化させることによって、色差マトリクスCを変化させたのと同等の効果が得られることを示している。先述したように、この合成パラメータhは合成パラメータ演算部220cで決定され、合成パラメータ演算部220cから色空間変換部305へバス219およびFIFO327を介して転送される。
【0088】
ここで、色差マトリクスC1は照度が十分である場合に適した色差マトリクスであり、色差マトリクスC2は照度が不十分である場合に適した色差マトリクスである。より具体的には、照度が不足している場合には人間の視覚では画像が赤みを帯びて感じられるので、相対的に赤みを抑えるような色差マトリクスが採用される。
【0089】
上述の第1色空間変換部361および第2色空間変換部362は、第1ガンマ補正部341および第2ガンマ補正部342と異なり線形変換を行うものである。しかし、この変換特性の特定には9個のパラメータ(マトリクスの成分)が必要である。このように、変換特性が線形であっても、パラメータ数が多く複雑な変換処理が必要とされる場合には、発明の実施の形態の冒頭で説明した「技術1」を適用することによって(多数の変換マトリクスをパラメータhで置き換えることによって)、変換処理を行う装置を複雑化することなく、多数の変換特性を保持する場合と同等の処理が可能になる。
【0090】
○色空間フィルタ部;
色空間フィルタ部306では、図13のブロック図に示すように、色空間変換部305から入力された画像データI’のうち、輝度成分Yが高周波輝度成分Yと低周波輝度成分Yとに分離される。この分離は、色空間フィルタ部306に設けられたローパスフィルタ(LPF)371およびハイパスフィルタ(HPF)372に輝度成分Yを入力することにより行われ、HPF372を通過した成分が高周波輝度成分Y、LPF371を通過した成分が低周波輝度成分Yとして色空間フィルタ部306から出力される。一方、色差信号(Cr,Cb)は分離されずに色空間フィルタ部306から出力される。
【0091】
○コアリング部;
コアリング部307には、色空間フィルタ部306から出力された高周波輝度成分YHが入力される。高周波輝度成分Yは、輝度信号Yのうち輪郭(エッジ)を抽出した信号であるが、ノイズ成分を多く含んでいる。このため、コアリング部307では、高周波輝度成分Yからノイズ成分の除去を行う。
【0092】
コアリング部307での処理特性の具体例を図14のグラフに示す。図14のグラフにおいては、横軸がコアリング処理前の高周波輝度成分Yであり、縦軸がコアリング処理後の高周波輝度成分Y’となっている。また、2種類のコアリング処理特性CR1,CR2を示す折れ線381,382が図14のグラフには示されている。コアリング処理特性CR1,CR2のいずれも、入力される高周波輝度成分Yの値が所定の閾値T1,T2より小さい場合は、出力される高周波輝度成分Y’の値は0となる。一方、高周波輝度成分Yの値が閾値T1,T2以上の場合は、高周波輝度成分Y’の値は高周波輝度成分Yの値が増加するにつれて0から連続的に大きくなっている。ここで、コアリング処理特性CR2の閾値T2はコアリング処理特性CR1の閾値T1より大きいので、ノイズ除去能力はコアリング処理特性CR1を適用した場合よりもコアリング処理特性CR2を適用した場合のほうが大きい。
【0093】
さらに、上述のコアリング処理特性CR1,CR2においては、閾値以上での折れ線381,382の傾きは一定ではなく、高周波輝度成分Yの値によって変化している。すなわち、コアリング部307においても、非線形の補正処理が行われている。このような非線形の補正処理は、閾値付近でノイズ除去の特性が急激に変化して画像の閲覧者に違和感を与えることを防止するために行われている。しかし、このような処理では、ガンマ補正部304の説明で述べたのと同様に、単一のゲイン値のみでは補正特性を特定することができない。すなわち、このようなコアリング処理特性CR1,CR2の特定には、複数のパラメータ(傾き)や数値テーブルが必要となる。このような場合においても、「技術1」を適用することによって、補正処理を行う装置を複雑化することなく、多数の補正特性を保持する場合と同等の処理が可能になる。以下では、「技術1」が適用されたコアリング部307の構成を図15のブロック図を参照しながら説明する。
【0094】
コアリング部307は、図15に示すように、コアリング処理特性CR1でコアリング処理を行う第1コアリング部391と、コアリング処理特性CR2でコアリング処理を行う第2コアリング部392とを備えている。コアリング部307に入力された高周波輝度成分Yは、第1コアリング部391および第2コアリング部392の両方に入力されてコアリング処理が行われる。第1コアリング部391および第2コアリング部392でコアリング処理が終了した高周波輝度成分YH1’およびYH2’は、合成部393で合成され、1つの高周波輝度成分Y’として高周波輝度信号増幅器308へ出力される。
【0095】
ここで、合成部393での合成方法、すなわち、高周波輝度成分YH1’,YH2’およびY’の関係は、合成パラメータhを含む式(10)で表現される。
【0096】
【数8】
Figure 2004287794
【0097】
式(10)から明らかなように、合成方法は合成パラメータhの値によって異なる。すなわち、h=1の場合は、高周波輝度成分Y’は高周波輝度成分YH1’に等しくなる。一方、h=0の場合は、高周波輝度成分Y’は高周波輝度成分YH2’に等しくなる。0と1との間においては、合成パラメータhが大きくなるほど、高周波輝度成分Y’は高周波輝度成分YH1’に近くなる。これは、合成パラメータhを変化させることによって、コアリング処理特性を変化させたのと同等の効果が得られることを示している。先述したように、この合成パラメータhは合成パラメータ演算220c部で決定され、合成パラメータ演算部220cからコアリング部307へ、バス219およびFIFO330を介して転送される。
【0098】
○高周波輝度信号増幅器;
高周波輝度信号増幅器308は、コアリング部307から出力された高周波輝度成分Y’のレベル変換を行い、輝度信号合成器309へ出力する。高周波輝度成分Y’は、輝度信号Yのうち輪郭(エッジ)を抽出した信号であるから、そのレベルを上げて低周波輝度成分Yに加算することにより、元の輝度成分Yよりエッジを強調した画像が得られる。また、レベルを変化させることにより、エッジ強調の度合いを変化させることができる。
【0099】
当該高周波輝度信号増幅部308は、所定値を乗算するリニアアンプであってもよいが、非線形の処理を行ってもよい。非線形の処理を行う場合、ガンマ補正部304やコアリング部307と同様に、「技術1」を適用することによって、処理を行う装置を複雑化することなく、多数の処理特性を保持する場合と同等の処理が可能になる。また、コントラストが不足するレンズ群101の光軸から離れた周辺部においてコントラストを強調するようにしてもよい。
【0100】
○輝度信号合成器;
輝度信号合成器309は、高周波輝度信号増幅器308から出力された高周波輝度成分Yと、低周波輝度成分Yとを合成する。これにより、エッジ強調がなされた輝度成分Yが得られる。輝度信号合成器309の出力はFIFOおよびバスを介してDRAM230へ転送される。
【0101】
<合成パラメータ演算部の詳細>
以下では、合成パラメータ演算部220cにおける、合成パラメータh,h,hの算出方法を説明する。すなわち、デジタルカメラ2に搭載された画像処理機能に適用された「技術2」について説明する。
【0102】
先述したように、画像上の各点における合成パラメータh,h,hの値は、測光領域ごとに決定された基準合成パラメータhgs,hcs,hysに基づいて算出される。以下では、合成パラメータh,h,hの演算プロセスを、基準合成パラメータhgs,hcs,hysの決定プロセスと、合成パラメータh,h,hの算出プロセスとに分離して説明する。
【0103】
○基準合成パラメータの決定;
合成パラメータh,h,hの算出の基準となる基準合成パラメータhgs,hcs,hysは、フラッシュROM231に格納された数値テーブルに基づいて合成パラメータ演算部220cが決定する。ここで、フラッシュROM231には、以下に列記する数値テーブル(a)〜(c)が格納されている。
【0104】
(a)ガンマ補正用数値テーブル;
測光領域の輝度値とガンマ補正に関する基準合成パラメータhgs(0≦hgs≦1)の値との対応を定義した数値テーブルである。ガンマ補正用数値テーブルは、輝度値が大きくなるほど対応する基準合成パラメータhgsの値も大きくなるように定義されている。これは、合成パラメータhが1に近づくほど、照度が十分な場合に適したガンマ補正がガンマ補正部304で行われることを反映している。
【0105】
(b)色空間変換用数値テーブル;
測光領域の輝度値と色空間変換に関する基準合成パラメータhcs(0≦hcs≦1)の値との対応を定義した数値テーブルである。色空間変換用数値テーブルは、輝度値が大きくなるほど対応する基準合成パラメータhcsの値も大きくなるように定義されている。これは、合成パラメータhが1に近づくほど、照度が十分な場合に適した色空間変換が色空間変換部305で行われることを反映している。
【0106】
(c)コアリング用数値テーブル;
基準合成パラメータhgs(0≦hgs≦1)の値とコアリングに関する基準合成パラメータhys(0≦hys≦1)の値との対応を定義した数値テーブルである。コアリング用数値テーブルは、基準合成パラメータhgsが大きくなるほど対応する基準合成パラメータhrsの値も大きくなるように定義されている。これは、合成パラメータhが0に近づくほどコアリング部で照度が不十分な場合に適したコアリング処理が求められることを反映している。このようなコアリング用数値テーブルにより、ノイズ除去の必要性が高いガンマ補正処理がなされる場合には、自動的に強いノイズ除去がなされることになるので、処理後の画像でのノイズ感を低減可能である。
【0107】
合成パラメータ演算部220cは、AE演算部220bから各測光領域の輝度値を取得すると、フラッシュROM231に格納された数値テーブル(a),(b)を参照して、当該輝度値に対応する基準合成パラメータhgs,hcsの値を取得する。また、取得した基準合成パラメータhgsの値に対応する、基準合成パラメータhysの値を数値テーブル(c)を参照して取得する。以上により、基準合成パラメータhgs,hcs,hysが各測光領域ごとに決定される。
【0108】
○合成パラメータの算出;
各測光領域の基準合成パラメータhgs,hcs,hysが決定されると、合成パラメータ演算部220cは、各測光領域の中の点の合成パラメータh,h,hの算出を行う。以下では、基準合成パラメータhgs,hcs,hysから測光領域の中の各点における合成パラメータh,h,hを決定する方法について、合成パラメータhの場合を例にあげて説明する。
【0109】
図16は、矩形の画像400が縦m行横n列の矩形の測光領域に等分割された状態を模式的に示す図である。なお、測光領域の分割方法として他の方法を採用することも妨げられないが、このように矩形形状に等分割することにより、演算を簡略化することが可能である。また、画像400においては、測光領域の境界が点線DLで示されているが、これは境界を明確にするために便宜的に記載されており、実際の画像400には含まれない。また、画像400には、以後の説明のためにxy直交座標系が定義されており、画像400の横方向がx軸方向、画像の縦方向がy軸方向とされている。また、各測光領域の大きさは、縦H×横Wである。
【0110】
ここで、横p列目縦q行目の測光領域の基準合成パラメータをhgs(p,q)、基準点Sp,qの座標を(x,y)とする。また、基準点Sp,qは、横p列目縦q行目の測光領域の中心点とする。また、合成パラメータhを算出する点PXの座標を(X,Y)とする。
【0111】
まず、式(11),(12)で示される領域R1に4つの基準点Sα,β,Sα+1,β,Sα,β+1,Sα+1,β+1が含まれる場合を考える。
【0112】
【数9】
Figure 2004287794
【0113】
これは、点PXの位置が画像の周辺部以外の領域にあり、近傍に4つの基準点が存在している場合に相当する。ここで、式(11),(12)で示される領域R1を図16中にも図示した。領域R1の境界の一点破線BLは、その線分上の点は領域R1に含まれないことを示す。また、実線SLは、その線分上の点は領域R1に含まれることを示す。また、4つの基準点Sα,β,Sα+1,β,Sα,β+1,Sα+1,β+1および点PXの相対的な位置関係を座標値とともに図17の拡大図に示す。
【0114】
このように近傍に4つの基準点Sα,β,Sα+1,β,Sα,β+1,Sα+1,β+1が存在している場合は、点PXにおける合成パラメータhは、値a,b,w,hを用いて式(13)〜(17)によって算出される。
【0115】
【数10】
Figure 2004287794
【0116】
これは、点PXを通るy軸に平行な直線L’と、線分Sα,β+1α+1,β+1との交点を点A、直線L’と線分Sα,βα+1,βとの交点を点Bとしたときに(図17参照)、点Aにおける仮想的な合成パラメータaを、基準合成パラメータhgs(α,β+1),hgs(α+1,β+1)の直線補間により算出し、点Bにおける仮想的な合成パラメータbを、基準合成パラメータhgs(α,β),hgs(α+1,β)の直線補間により算出し、さらに点PXにおける合成パラメータhを、仮想的な合成パラメータa,bの直線補間によって算出したものである。合成パラメータhは、基準合成パラメータhgs(α,β),hgs(α+1,β),hgs(α,β+1),hgs(α+1,β+1)および点PXと基準点Sα,β,Sα+1,β,Sα,β+1,Sα+1,β+1との相対位置によって決定されるので、多数の補正点(画素)に対応した合成パラメータをあらかじめ準備する必要はない。また、合成パラメータhは、線形的な補間によって算出されるので境界付近で合成パラメータが急激に変化することはない。逆に言えば、基準合成パラメータhgsの補間方法は、式(13)〜(15)に例示された方法に限られず、測光領域の境界付近で連続性を保つものであればよい。このような補間方法の採用により、隣接した測光領域の境界付近で補正特性(合成パラメータhの場合は階調変換特性)が急激に変化することはなく、境界が目立たない処理画像を得ることができる。これは、隣接した測光領域の境界付近では、隣接した両方の測光領域の基準合成パラメータhgsが同程度に合成パラメータhに寄与していることによる。
【0117】
なお、領域R1に4つの基準画素が含まれない場合、すなわち、画素PXが画像400の周辺部にある場合は、領域R1に含まれる基準点に係る基準合成パラメータの値のみを用いて、式(13)〜(17)の算出を行う。この場合、領域内に含まれない基準点に係る基準合成パラメータhgsは0とすればよい。
【0118】
ここでは、ガンマ補正に係る合成パラメータhの例をあげて説明を行ったが、他の合成パラメータh,hも同様にして算出可能であることは言うまでもない。
【0119】
<デジタルカメラの撮影動作>
デジタルカメラ2の撮影動作を図18のフローチャートを参照しながら説明する。
【0120】
撮影動作の動作フローの最初のステップであるステップS1では、撮影準備の指示の検出が行われる。具体的には、シャッターボタン105の押下(半押し)の検出がカメラCPU220によって行われる。シャッターボタン105が半押し状態になったことが検出された場合、動作フローは次のステップS2へ移行する。検出されない場合、検出されるまでステップS1が繰り返される。
【0121】
以降のステップS2〜S5では、本撮影の撮影準備が行われる。以下では撮影準備のプロセスを順を追って説明する。
【0122】
ステップS2では、CCD102によって取得された被写体の画像信号が、信号処理部120で処理され、RAW画像データとしてDRAM232へ転送される。転送が完了すると、動作フローはステップS3へ移行する。
【0123】
ステップS3では、DRAM232に格納されたRAW画像データが画像信号処理部211へ転送され、黒補正・ホワイトバランス部301で処理が行われる。この処理が終了した画像データは、AE演算およびAF演算用の画像データとして、再びDRAM232に転送される。転送が完了すると、動作フローはステップS4へ移行する。
【0124】
ステップS4では、AF演算部220aが、DRAM232に格納されたAF演算用の画像データを用いて、画像のコントラスト値の算出を行う。AF演算部220aは、当該コントラスト値が最大になるようにレンズ群101の駆動を行い、合焦状態を実現する。さらに、AE演算部220bが測光領域の輝度値を算出し、当該輝度値を合成パラメータ演算部220cへ出力する。これらの処理が終了すると、動作フローはステップS5へ移行する。
【0125】
ステップS5では、合成パラメータ演算部220cにおいて合成パラメータh,h,hの算出が行われる。算出された合成パラメータh,h,hは、DRAM232に転送される。転送完了後、動作フローはステップS6へ移行する。
【0126】
ステップS6では、本撮影の指示の検出が行われる。具体的には、シャッターボタン105の押下(全押し)の検出がカメラCPU220によって行われる。シャッターボタン105が全押し状態になったことが検出された場合、動作フローは次のステップS7へ移行する。検出されない場合、検出されるまでステップS6が繰り返される。
【0127】
以降のステップS7〜S9では、本撮影が行われる。以下では本撮影のプロセスを順を追って説明する。
【0128】
ステップS7では、本撮影動作が開始され、本撮影に係る画像データが取得される。ステップS7では、まず、CCD102によって取得された被写体の画像信号が、信号処理部120で処理され、RAW画像データとしてDRAM232へ転送される。続いて、DRAM232に格納されたRAW画像データは、画像信号処理部211へ転送され先述した補正処理が行われる。略同時に、補正処理に必要な合成パラメータh,h,hを画像信号処理部211はDRAM232から取得する。画像信号処理部で211での処理が終了した画像データは再びDRAM232へ転送される。転送終了後、動作フローはステップS8へ移行する。
【0129】
ステップS8では、取得された画像データの圧縮処理が行われる。すなわち、DRAM232に格納された画像データがJPEG部212に転送され、JPEG圧縮が行われる。JPEG圧縮後の画像データは再びDRAM232に転送される。転送完了後、動作フローはステップS9へ移行する。
【0130】
ステップS9では、圧縮された画像データがメモリカードコントローラ214を介してメモリカード109に記録され、撮影動作が終了する。
【0131】
以上の撮影動作により、CCD102によって取得された画像信号はメモリカード109に格納されることになる。
【0132】
<変形例>
なお、上述の実施形態においては、輝度値に基づいてガンマ補正、色空間補正特性の合成パラメータを変化させていたが、合成パラメータの基準となる画像情報は輝度値に限られない。たとえば、色温度に基づいて、複数のホワイトバランス補正に係る合成パラメータを変化させるようにしてもよい。あるいは、フラッシュ撮影において、AF演算部220aから得られるコントラストが最大となるレンズ位置から、各測光領域の被撮影物までの距離を算出し、予想されるフラッシュ到達量に基づいて合成パラメータを変化させてもよい。
【0133】
また、上述の実施形態においては、デフォルトで分割方法が決まっていた測光領域ごとに基準合成パラメータと基準点とを定めたが、輝度値が略同一の複数の測光領域を1つの領域とみなして、1つの基準合成パラメータと基準点を定めてよい。
【0134】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が含まれている。
【0135】
[1] 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像処理装置において、前記第1補正手段および前記第2補正手段が階調変換手段であることを特徴とする画像表示装置。
【0136】
[1]の発明によれば、第1部分領域と第2部分領域との境界付近で階調変換特性が急激に変化することを防止できるので、第1部分領域と第2部分領域との境界が階調変換後の画像で目立たなくなる。これにより、画像の閲覧者に違和感を与えることを防止できる。
【0137】
[2] 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像処理装置において、前記第1補正手段および前記第2補正手段が色空間変換手段であることを特徴とする画像表示装置。
【0138】
[2]の発明によれば、第1部分領域と第2部分領域との境界付近で色空間変換特性が急激に変化することを防止できるので、第1部分領域と第2部分領域との境界が階調変換後の画像で目立たなくなる。これにより、画像の閲覧者に違和感を与えることを防止できる。
【0139】
[3] 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第1合成特性がスカラのパラメータで特定されていることを特徴とする画像表示装置。
【0140】
[3]の発明によれば、スカラのパラメータを変化させることにより画像処理装置全体としての補正特性を変化させることができるので、処理能力が低い画像処理装置でも複雑な補正処理を行うことが可能になる。
【0141】
[4] 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第1合成特性決定手段が、
前記第1合成特性が前記第1境界領域から前記第2境界領域にかけて略連続的に変化するように、前記第1合成特性を決定することを特徴とする画像処理装置。
【0142】
[4]の発明によれば、第1部分領域と第2部分領域との境界付近で、補正特性が急激に変化することを防止できるので、第1部分領域と第2部分領域との境界が補正処理後の画像で目立たなくなる。これにより、画像の閲覧者に違和感を与えることを防止できる。
【0143】
[5] 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第1合成画像は、前記第1補正画像と前記第2補正画像との線形結合であることを特徴とする画像処理装置。
【0144】
[6] 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第1補正特性および第2補正特性が非線形の補正特性であることを特徴とする画像表示装置。
【0145】
[7] 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第1補正特性および第2補正特性が複数の要素を有するマトリクスであることを特徴とする画像処理装置。
【0146】
【発明の効果】
請求項1ないし請求項5の発明によれば、2種類の補正特性に対応した補正手段しか有していない画像処理装置でも多数の補正特性に対応した補正手段を有している画像処理装置と同等の画像補正処理が可能になるので、画像処理装置の簡略化や画像処理速度の向上を実現可能である。さらに、画像上で補正特性が急激に変化することがなくなるので、画像に見苦しい境界が生じない。
【0147】
また、請求項2の発明によれば、画像上の輝度値に応じて処理特性を変化させることができるので、画像内に照度が異なる被撮影物が共存している場合でも、自然な画像を得ることが可能である。
【0148】
また、請求項4の発明によれば、ノイズの除去量を画像内で変更することが容易であるので、画像上の要求に応じたノイズ除去が可能になる。
【0149】
また、請求項5の発明によれば、ノイズが強調されやすい補正処理がなされた領域では、ノイズの除去量が多くなるので、補正処理後の画像のノイズ感が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像処理装置1の概念的ブロック図である。
【図2】画像20が複数の部分領域20a〜20iに分割された状態を例示する図である。
【図3】合成パラメータhの変化を示す図である。
【図4】合成パラメータhの変化を示す図である。
【図5】デジタルカメラ2の平面図である。
【図6】デジタルカメラ2の断面図である。
【図7】デジタルカメラ2の背面図である。
【図8】デジタルカメラ2の基本的な機能ブロック図である。
【図9】画像信号処理部211のブロック図である。
【図10】ガンマ補正部304のブロック図である。
【図11】ガンマ補正特性を示すグラフである。
【図12】色空間変換部305のブロック図である。
【図13】色空間フィルタ部306のブロック図である。
【図14】コアリング処理特性を示すグラフである。
【図15】コアリング部307のブロック図である。
【図16】画像400の状態を例示する図である。
【図17】領域R1の拡大図である。
【図18】デジタルカメラ2の撮影動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像処理装置
2 デジタルカメラ
20,400 画像
20a〜20i 部分領域
100 デジタルカメラ本体部
101 レンズ群
101a ズームレンズ
101b 補償レンズ
102 CCD
103 撮像回路
104 内蔵フラッシュ
105 シャッターボタン
106 LCD
107 EVF
108 モード切替スイッチ
109 メモリカード
114 外部モニタ端子
,P,Sα,β,Sα+1,β,Sα,β+1,Sα+1,β+1 基準点

Claims (5)

  1. 画像処理装置であって、
    入力画像を第1補正特性に基づいて処理して、第1補正画像を出力する第1補正手段と、
    前記入力画像を第2補正特性に基づいて処理して、第2補正画像を出力する第2補正手段と、
    前記第1補正画像と前記第2補正画像とを第1合成特性に基づいて合成して、第1合成画像を出力する第1合成手段と、
    前記入力画像の全体領域を分割して得られる第1部分領域の中の補正位置における前記第1合成特性を生成する基準となる第1基準合成特性を、前記入力画像の前記第1部分領域内の画像情報に基づいて決定する第1基準合成特性決定手段と、
    前記入力画像の全体領域を分割して得られる第2部分領域の中の補正位置における前記第1合成特性を生成する基準となる第2基準合成特性を、前記入力画像の前記第2部分領域内の画像情報に基づいて決定する第2基準合成特性決定手段と、
    前記入力画像の全体領域の中の補正位置における前記第1合成特性を決定する第1合成特性決定手段と、
    を備え、
    前記第1合成特性決定手段が、
    前記第1部分領域の中の第1境界領域と、前記第2部分領域の中の第2境界領域とが境界を挟んで互いに隣接する場合において、
    前記第1境界領域および前記第2境界領域の中の補正位置における前記第1合成特性を、前記第1基準合成特性および前記第2基準合成特性の両方に基づいて決定することを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記画像情報が輝度値であることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記第1境界領域および前記第2境界領域の中の補正位置の前記第1合成特性が、前記第1部分領域の中の第1基準点および前記第2部分領域の中の第2基準点と前記補正位置との相対位置と、前記第1基準合成特性および前記第2基準合成特性とに基づいて決定されることを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置において、
    ノイズ除去手段をさらに備え、
    前記ノイズ除去手段は、
    前記第1合成画像を第1ノイズ除去特性に基づいて処理して、第1ノイズ除去画像を出力する第1ノイズ除去手段と、
    前記第1合成画像を第2ノイズ除去特性に基づいて処理して、第2ノイズ除去画像を出力する第2ノイズ除去手段と、
    前記第1ノイズ除去画像と前記第2ノイズ除去画像とを第2合成特性に基づいて合成して、第2合成画像を出力する第2合成手段と、
    前記第1部分領域の中の補正位置における前記第2合成特性を生成する基準となる第3基準合成特性を決定する第3基準合成特性決定手段と、
    前記第2部分領域の中の補正位置における前記第2合成特性を生成する基準となる第4基準合成特性を決定する第4基準合成特性決定手段と、
    前記入力画像の全体領域の中の補正位置における前記第2合成特性を決定する第2合成特性決定手段と、
    を備え、
    前記第2合成特性決定手段が、
    前記第1境界領域および前記第2境界領域の中の補正位置における前記第2合成特性を、前記第3基準合成特性および前記第4基準合成特性の両方に基づいて決定することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    前記第3基準合成特性決定手段が、前記第1基準合成特性に基づいて前記第3基準合成特性を決定し、
    前記第4基準合成特性決定手段が、前記第2基準合成特性に基づいて前記第4基準合成特性を決定することを特徴とする画像処理装置。
JP2003078445A 2003-03-20 2003-03-20 画像処理装置 Pending JP2004287794A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003078445A JP2004287794A (ja) 2003-03-20 2003-03-20 画像処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003078445A JP2004287794A (ja) 2003-03-20 2003-03-20 画像処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004287794A true JP2004287794A (ja) 2004-10-14

Family

ID=33292928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003078445A Pending JP2004287794A (ja) 2003-03-20 2003-03-20 画像処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004287794A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007037325A1 (ja) * 2005-09-28 2007-04-05 Olympus Corporation 撮像装置
JP2007088913A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Konica Minolta Holdings Inc 撮像装置
WO2007058126A1 (ja) * 2005-11-16 2007-05-24 Olympus Corporation 画像処理システム、画像処理プログラム
WO2008032610A1 (fr) * 2006-09-12 2008-03-20 Olympus Corporation Système de traitement d'image et programme de traitement d'image
JP2009038611A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Ricoh Co Ltd 撮像装置、撮像方法
JP2009100203A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Sony Corp 固体撮像素子用の信号処理装置、信号処理装置を備えた撮像装置、信号処理方法、およびプログラム
JP2013047935A (ja) * 2011-07-22 2013-03-07 Hitachi Consumer Electronics Co Ltd 映像処理装置、映像表示装置、及び映像処理方法
US8670158B2 (en) 2010-07-16 2014-03-11 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image processing apparatus and method for reducing gradation level of image
US9161011B2 (en) 2010-05-14 2015-10-13 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus and control method thereof

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4696812B2 (ja) * 2005-09-22 2011-06-08 コニカミノルタホールディングス株式会社 撮像装置
JP2007088913A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Konica Minolta Holdings Inc 撮像装置
CN101273623B (zh) * 2005-09-28 2012-07-04 奥林巴斯株式会社 摄像装置、图像处理装置以及图像处理方法
WO2007037325A1 (ja) * 2005-09-28 2007-04-05 Olympus Corporation 撮像装置
US8115833B2 (en) 2005-09-28 2012-02-14 Olympus Corporation Image-acquisition apparatus
WO2007058126A1 (ja) * 2005-11-16 2007-05-24 Olympus Corporation 画像処理システム、画像処理プログラム
JP2007142670A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 Olympus Corp 画像処理システム、画像処理プログラム
US8736723B2 (en) 2005-11-16 2014-05-27 Olympus Corporation Image processing system, method and program, including a correction coefficient calculation section for gradation correction
JP2008072233A (ja) * 2006-09-12 2008-03-27 Olympus Corp 画像処理システム、画像処理プログラム
WO2008032610A1 (fr) * 2006-09-12 2008-03-20 Olympus Corporation Système de traitement d'image et programme de traitement d'image
US8194160B2 (en) 2006-09-12 2012-06-05 Olympus Corporation Image gradation processing apparatus and recording
JP2009038611A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Ricoh Co Ltd 撮像装置、撮像方法
JP2009100203A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Sony Corp 固体撮像素子用の信号処理装置、信号処理装置を備えた撮像装置、信号処理方法、およびプログラム
US8115838B2 (en) 2007-10-16 2012-02-14 Sony Corporation Signal processing device for solid-state imaging device, imaging apparatus having the signal processing device, signal processing method, and program which allow inter-pixel color mixing to be properly corrected even when color mixing ratios re two-dimensionally distributed in a pixel array surface
US9161011B2 (en) 2010-05-14 2015-10-13 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus and control method thereof
US8670158B2 (en) 2010-07-16 2014-03-11 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image processing apparatus and method for reducing gradation level of image
JP2013047935A (ja) * 2011-07-22 2013-03-07 Hitachi Consumer Electronics Co Ltd 映像処理装置、映像表示装置、及び映像処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5187241B2 (ja) 撮像装置及び撮像方法
US7415166B2 (en) Image processing device
JP5321163B2 (ja) 撮像装置及び撮像方法
US6812969B2 (en) Digital camera
JP5300756B2 (ja) 撮像装置及び画像処理方法
CN102131056A (zh) 摄像装置和摄像方法
JP5186021B2 (ja) 撮像装置、画像処理装置、及び撮像方法
KR20130069039A (ko) 디스플레이 장치, 방법, 및 컴퓨터 판독 가능 저장 매체
JP5132495B2 (ja) 撮像装置、および、画像処理方法
KR20120034412A (ko) 디지털 촬영 장치 및 이의 제어 방법
JP2004287794A (ja) 画像処理装置
JP2004246644A (ja) 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP2004023747A (ja) 電子カメラ
JP2004320148A (ja) 画像再生装置および固体撮像装置
JP2011239267A (ja) 撮像装置及び画像処理装置
JP2004180151A (ja) デジタルカメラ
JP2006253970A (ja) 撮像装置、シェーディング補正データ作成方法およびプログラム
JP2000013675A (ja) デジタルカメラ
JP3826885B2 (ja) 電子カメラ
JP2010283504A (ja) 撮像装置、撮像方法、および、撮像プログラム
JP2004248213A (ja) 画像処理装置、撮像装置およびプログラム
JP2008219230A (ja) 撮像装置及び画像処理方法
JP2005051393A (ja) 撮像装置
US20100194939A1 (en) Imaging device
JP5094686B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、および、画像処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040917

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040917

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20041217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070815

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070827

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070918

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071204