JP3661102B2 - コードレス電話機のオフフック検出方法および装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はコードレス電話機のオフフック検出方法および装置、特にハンドセットや子機等を電話機本体や充電台から持ち上げることにより自動的に回線を補足するためのコードレス電話機のオフフック検出方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のコードレス電話機のオフフック検出方法、装置として例えば特開平3−208439号に開示されたものが知られている。図4はその原理を表した図で、ハンドセット2の充電端子部6に充電電圧監視部5を接続し、これを制御部4に接続することにより、充電器3との接続の有無を検出するものである。すなわち、ハンドセット2が充電器3上にあって接続されている状態では、充電端子部6に充電電圧が表れているのでこれを充電電圧監視部5により検出し、ハンドセット2が持ち上げられてオフフック状態になると充電電圧が無くなるので制御部4はこれによりオフフック状態を検知することができるというものである。
【0003】
そして、このようなオフフック検出用の回路として、例えば図3に示すような構成の回路がある。図において、1は充電台でコードレスの子機に充電するための充電器と子機の収納台とを兼用したもので、コードレスのハンドセットを有する親機も含まれる。2はコードレスの子機で、親機のコードレスのハンドセットも含まれる。3は商用のAC100V電源から子機2に充電するためのDC電源を得るための電源回路で、一般にはトランスと整流器等により構成されているが、いわゆるスイッチング電源等で構成することも可能である。
【0004】
4は制御部で発信や着信応答等ハンドセットや子機2の機能を発揮するために必要な動作を制御するものであるが、ここではオフフックの検出にのみ限定して説明する。また、この制御部4はCPUおよびROM,RAMなどの記憶部とその他の周辺部品にて構成され、記憶部内の所定の制御プログラムにより動作するようになっている。4bはI/Oポートで専用のICを用いたりあるいはCPUと一体となって構成される等している。
【0005】
このような構成の回路において、充電台1に入力されたAC電源は電源回路3によって所定の電圧と電流のDC電源に変換された後、一対の充電端子5aに供給される。また、この電源回路3の出力にはコンデンサCが接続されていて、電源回路3の出力変動や負荷に流れる電流の変動を吸収するようになっている。
【0006】
子機2には充電台1に載置した場合、前記充電端子5aと対向する位置に一対の充電端子5bがあり、この充電端子5a,5b同士が子機2を充電台1に載置することにより接触して、充電台1から子機2に給電される。
【0007】
子機2の充電端子5bの一方はアースラインとしてバッテリーEのマイナス端子と制御部4に接続され、充電端子5bの他方は制御部4のI/Oポート4bに接続されるとともに、逆流防止ダイオードDを介してバッテリーEのプラス端子に接続されている。
【0008】
そして、子機2が着信応答あるいは発信のために、充電台1から持ち上げられてオフフック状態になると、充電端子5bの電圧が低下し、これをI/Oポート4bにより検出して、子機2のオフフック状態を検出するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにI/Oポート4bにて充電端子5bの電圧の有無のみを検出する方法、装置では、例えば停電など何らかの原因で充電台1に供給されているAC電源が断たれた場合でも、制御部4は子機2がオフフック状態になったものと判断して、不要な電波を発したり、エラートーンを発してしまう等といった弊害を生じていた。
【0010】
このような弊害を防止する手段として、オフフック検出用の接点を別途設ける方法もあるが、電話機の構造やデザインを改めて設計しなければならず、部品点数も増えコストの増大を招く、また接点の増加は信頼性の低下を招くためこのような接点を使用しないで確実にオフフックのみを検出できる方法、装置が望まれていた。
【0011】
本発明はかかる点に鑑みなされたものでその目的とするところは、新たな接点を追加することなく、確実にオフフック状態の検出が可能なコードレス電話機のオフフック検出方法および装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、電話機の本体あるいは充電台から充電端子を介してバッテリーに電源の供給を受けるコードレスのハンドセットまたは子機を用いたコードレス電話機のオフフック検出方法において、充電端子の電圧を所定の周期でサンプリングして監視し、この電圧に変化があるとサンプリング周期を速め、以前にサンプリングした電圧と変化のある電圧との差と、サンプリング周期とから電圧の変化の割合を算出し、この電圧の変化の割合が所定の値以上の場合はオフフック状態と判断し、変化の割合が所定の値以下の場合には停電などの電源断の状態と判断することを特徴としたコードレス電話機のオフフック検出方法である。
【0013】
請求項2の発明は、電話機の本体あるいは充電台から充電端子を介してバッテリーに電源の供給を受けるコードレスのハンドセットまたは子機を備えるコードレス電話機のオフフック検出装置において、充電端子の電圧を所定の周期でサンプリングして監視し、この電圧に変化があるとサンプリング周期を速め、以前にサンプリングした電圧と変化のある電圧との差と、サンプリング周期とから電圧の変化の割合を算出し、この電圧の変化の割合が所定の値以上の場合はオフフック状態と判断し、変化の割合が所定の値以下の場合には停電などの電源断の状態と判断する制御部を有することを特徴としたコードレス電話機のオフフック検出装置である。
【0014】
【作用】
コードレスのハンドセットまたは子機2にはその電源となるバッテリーEが内蔵されているが、このバッテリーEに充電するためハンドセットまたは子機2は電話機本体あるいは充電台1から充電用の電源の供給を受ける。この充電用の電源は充電端子5a,5bを介して電話機本体あるいは充電台1からハンドセットまたは子機2に供給される。従って、この充電用の電源の電圧がハンドセットまたは子機2の充電端子5bに表れているか否かを検出することにより、オフフック状態か否かを判断できる。
【0015】
ただし、単純に充電端子の電圧の有無を検出したのでは、電話機本体あるいは充電台1の電源が断たれた状態の時でも、オフフック状態と判断してしまう。そこで、この電話機本体あるいは充電台1の電源断の状態とオフフック状態を判別する手段が必要となる。
【0016】
一般に、電話機本体あるいは充電台1の充電用の電圧、電流を供給する電源回路3などには平滑用のコンデンサC等の容量があるため、停電等により電源が断たれた状態の時は充電端子5bの電圧はすぐには0Vにはならず一定の時定数をもって低下してゆく。しかし、オフフックの場合は回路が切断されるため、殆ど瞬間的に電圧は0Vにまで低下する。この状態を図2(a),(b)に示す。(a)は停電時の電圧の変化を示したもので、(b)はオフフック時の電圧の変化を示したものであり、縦軸は電圧、横軸は時間を表している。
【0017】
従って、ハンドセットまたは子機2の制御部4が電圧検出手段4aにて充電端子5bの電圧の変化を監視し、変化の割合が所定の値より大きい場合、すなわち、すぐに電圧が低下してしまった場合にはオフフックであると判断し、変化の割合が所定の値より小さい場合には電源断の状態であると判断することにより、両者を判別することができる。
【0018】
【実施例】
つぎに本発明の一実施例について図面に沿って説明する。図1は本発明の代表的実施例の基本構成を表した図である。この実施例の構成は図3の制御部4のI/Oポート4bを電圧検出手段としてのA/Dコンバータ4aに置き換えたものとほぼ同等であり、同一あるいは同等な構成要素には同一符号を付し、説明を省略する。
【0019】
ハンドセットあるいは子機2の制御部4は、電圧検出手段であるA/Dコンバータ4aにより充電端子5bのプラス側の電圧を、所定の周期でサンプリングして監視している。この充電端子5bのプラス側は逆流防止ダイオードを介してバッテリーEに接続されているため、電話機本体あるいは充電台1から持ち上げられ電源が断たれるとその電圧は0Vにまで低下する。制御部4はこの充電端子5bの電圧に変化があると、サンプリング周期を速め、検出した電圧の値を記憶部の所定の記憶領域に格納するとともに、以前にサンプリングした電圧値との差と、サンプリング周期から電圧の変化の割合を算出する。
【0020】
そして、制御部4は所定の測定時間中に算出された電圧の変化の割合の平均値を算出し、これが記憶部の所定の領域に格納されているしきい値と比較して大きい場合にはハンドセットあるいは子機2がオフフック状態であると判断し、通常のオフフック時の動作である発信や着信応答等を行う。
【0021】
また、制御部4は上記電圧の変化の割合が所定のしきい値と比較して小さい場合は、電話機本体あるいは充電台1の停電などによる電源断状態であると判断して、電源が回復するのを待機するか、あるいは所定のアラームを発する等の停電モードとなる。なお、停電モードからの復帰は電圧検出手段としてのA/Dコンバータ4aにより充電端子5bの電圧を監視して、電圧の回復により自動復帰したり、アラームによる外部からのリセット操作などにより回復する。
【0022】
また、制御部4の電圧検出手段としてのA/Dコンバータ4aは単体の専用ICを用いてもよいが、CPUと一体になったものを用いれば回路が簡単になり、部品点数も減りコストの増加も少なくて済む。
【0023】
このようにして、充電端子5bの電圧の変化の割合により、充電台1の停電などの電源断状態とオフフック状態とを判別することで、新たな接点を追加することなく、従来の装置からの設計変更やコストの増加が少ない方法、装置での確実なオフフックの検出が可能となった。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明方法によれば、充電端子の電圧の変化の割合により、電源断状態とオフフック状態とを判別しているので、
新たな接点を追加することなく、従来の装置からの設計変更が少なく、低コストの装置で確実にオフフックの検出が可能となった。
【0025】
また、本発明装置によれば、充電端子の電圧の変化を検出し、その変化の割合により、電源断状態とオフフック状態とを判別するので、
新たな接点を追加することなく、従来の装置からの設計変更が少なく、低コストで確実にオフフックの検出が可能な装置が提供できる、
という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的実施例の構成を示した図である。
【図2】充電端子の電圧を表した図で、(a)は停電時の電圧の変化を表し、(b)はオフフック時の電圧の変化を表している。
【図3】従来のオフフック検出用の回路の構成例を示した図である。
【図4】従来のコードレス電話機のオフフック検出装置の原理を示した図である。
【符号の説明】
1 充電台(電話機本体)
2 子機(ハンドセット)
3 電源回路
4 制御部
4a A/Dコンバータ
4b I/Oポート
5a,5b 充電端子
C コンデンサ
D ダイオード
E バッテリー
Claims (2)
- 電話機の本体あるいは充電台から充電端子を介してバッテリーに電源の供給を受けるコードレスのハンドセットまたは子機を用いたコードレス電話機のオフフック検出方法において、
充電端子の電圧を所定の周期でサンプリングして監視し、この電圧に変化があるとサンプリング周期を速め、以前にサンプリングした電圧と変化のある電圧との差と、サンプリング周期とから電圧の変化の割合を算出し、この電圧の変化の割合が所定の値以上の場合はオフフック状態と判断し、変化の割合が所定の値以下の場合には停電などの電源断の状態と判断することを特徴としたコードレス電話機のオフフック検出方法。 - 電話機の本体あるいは充電台から充電端子を介してバッテリーに電源の供給を受けるコードレスのハンドセットまたは子機を備えるコードレス電話機のオフフック検出装置において、
充電端子の電圧を所定の周期でサンプリングして監視し、この電圧に変化があるとサンプリング周期を速め、以前にサンプリングした電圧と変化のある電圧との差と、サンプリング周期とから電圧の変化の割合を算出し、この電圧の変化の割合が所定の値以上の場合はオフフック状態と判断し、変化の割合が所定の値以下の場合には停電などの電源断の状態と判断する制御部を有することを特徴としたコードレス電話機のオフフック検出装置。
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JP02341495A JP3661102B2 (ja) | 1995-01-17 | 1995-01-17 | コードレス電話機のオフフック検出方法および装置 |
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JPH08195794A JPH08195794A (ja) | 1996-07-30 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1995
- 1995-01-17 JP JP02341495A patent/JP3661102B2/ja not_active Expired - Fee Related
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