JP3661049B2 - 液体燃料燃焼器の安全装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は灯油を使用する燃焼器に誤ってガソリンを使用させないようにする為の、ガスセンサーを用いる安全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に石油などの液体燃料を用いる燃焼器では、引火温度の違いから使用する燃料が決められており、異なる種類の燃料油でも燃焼できるものはまれである。そして、日本の家庭用の燃焼器はほとんどが灯油を燃料としており、工場用は軽油や重油が使われて住み分けられている。しかし、外国にはこの灯油の油種が存在しない国もあり、これらの国では家庭用の燃焼器にガソリンを使う器具が存在しているから、日本製の灯油燃焼器をこれらの国で使う時には、ガソリンを使って事故を起こすケースが多くなっている。
【0003】
また、日本では自動車の為のガソリンスタンドで灯油を販売しているから、誤ってガソリンを灯油と間違えて販売するケースもあり、その他、灯油の存在を知らない日本に来た外国人がガソリンを買って使用する事例も増えている。このように灯油を用いる燃焼器に引火しやすいガソリンを使えば確実に火災事故となるから非常に危険である。
【0004】
このガソリンの誤使用の為の対策として、出願人はガソリンと灯油の蒸気圧の違いに着目して、誤ってガソリンを使用して燃焼すると、器具の温度が上昇した時にはこの蒸気圧の差が顕著に現われるから、この違いを検出して燃焼器を消火させる安全装置を提案をしている。(実公平1−38413参照)
【0005】
一方、家庭の台所では都市ガスやプロパンガスが使用されており、炎の立ち消えによってガスが放出されるとガス爆発の危険があるから、ガスセンサーが普及しており、可燃性のガスを検出すると警報音を発生して使用者に知らせる安全装置が利用されている。このガスセンサーはセンサー感度を都市ガスやプロパンガスに晒された時に強く感じるように選定されているが、この種のガスセンサーでもガソリンの蒸気に対して感度を高め得る可能性があり、これができれば液体燃料燃焼器の異種燃料使用時に作動する安全装置が構成できることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
先に出願人が提案したガソリンと灯油の蒸気圧の違いを検出するものは、燃焼を開始して器具温度が上昇した時にこの差が顕著に検出できるものであり、この検出信号によって液体燃料燃焼器の自動消火装置を作動させる構成になっている。しかし、自動消火装置が作動する時には既に器具の温度が高く、ガソリンが燃焼している為にわずかではあるが消火装置がうまく作動しない時がある。従って、確実な自動消火装置との組み合せが必要になるが、まだガソリン使用時の消火性能が不足しており、100%の安全性を保証できないでいる。
【0007】
また、ガスセンサーを使う時には常温の状態でガソリンが検出できる特徴があり、実際に実験室では材料やセンサー部の温度を選ぶことで、ガソリンの蒸気と灯油蒸気とを選択して確認できるようになってきた。しかし、実際の燃焼器では燃料が液体で燃焼器に供給されるものであるから、このガスセンサーが利用できるのかまだ未知であり、どのような構成によれば安全装置を構成できるか解決すべき問題点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明はガスセンサーを用いてガソリンの使用を特定して安全作動を行なうものであり、実施例である図に示すように空気に含まれる可燃性ガスの働きで検出出力を可変するセンサー部1と、該センサー部1の可変出力を取出す為の出力端子2とを有するガスセンサー3とを設け、該センサー部1のガス検出特性は灯油よりもガソリンの検出出力を強化すると共に、燃焼器本体には運転の開始・停止を指示する運転スイッチ8と、地震などの異常時に燃焼器4を強制停止する起動手段12を備えた自動消火装置9と、前記ガスセンサー3と、このガスセンサー3を入力部に持つ比較判定回路11とを設け、前記運転スイッチ8によって通電中のガスセンサー3を入力部に持つ比較判定回路11の異常出力で前記自動消火装置9を起動させて、燃焼器4へ供給する油種にガソリンが交じっていることをガソリンの蒸気によって検出して、燃焼器4を消火させる液体燃料燃焼器であって、前記燃焼器4へ灯油を供給する為の流路5には灯油油面をのぞむ空間6を形成し、該空間6は外気との連通部7を有してもほとんど密閉した状態に構成し、この空間6の天板6aにはガスセンサー3を取付けると共に、前記運転スイッチ8による運転の開始と連動して作動を開始する第一のタイマー手段10と、この第一のタイマー手段10の設定時間後にカウントアップする第二のタイマー手段28を設け、前記ガスセンサー3は運転スイッチ8による運転の開始と連動して前記空間6内に気化拡散したガソリンの蒸気の検出を開始し、前記比較判定回路11は第一のタイマー手段10によって設定時間後に判定作動を開始し、前記ガスセンサー3と比較判定回路11は第二のタイマー手段28のカウントアップ後に通電を停止するようにした安全装置を提案するものである。
【0009】
また、空気に含まれる可燃性ガスの働きで検出出力を可変するセンサー部1と、該センサー部1の可変出力を取出す為の出力端子2とを有するガスセンサー3とを設け、該センサー部1のガス検出特性は灯油よりもガソリンの検出出力を強化すると共に、燃焼器本体には運転の開始・停止を指示する運転スイッチ8と、地震などの異常時に燃焼器4を強制停止する起動手段12を備えた自動消火装置9と、前記ガスセンサー3と、このガスセンサー3を入力部に持つ比較判定回路11とを設け、前記比較判定回路11の異常出力で前記自動消火装置9を起動させて、燃焼器4へ供給する油種にガソリンが交じっていることをガソリンの蒸気によって検出して、燃焼器4を消火させる液体燃料燃焼器であって、前記燃焼器4へ灯油を供給する為の流路5には灯油油面をのぞむ空間6を形成し、該空間6は外気との連通部7を有してもほとんど密閉した状態に構成し、この空間6の天板6aにはガスセンサー3を取付けると共に、前記燃焼器本体にはカートリッジタンク13と、このカートリッジタンク13の有無を検出するタンクスイッチ16と、カートリッジタンク13からの燃料の供給を受ける受皿14と、燃焼器4へ燃料を供給する油溜15とを設け、前記流路5は受皿14と油溜15との間に形成し、前記カートリッジタンク13の装着時に閉路となるタンクスイッチ16と連動して作動を開始する第一のタイマー手段10と、この第一のタイマー手段10の設定時間後にカウントアップする第二のタイマー手段28を設け、前記ガスセンサー3はタンクスイッチ16と連動して前記空間6内に気化拡散したガソリンの蒸気の検出を開始し、前記比較判定回路11は第一のタイマー手段10によって設定時間後に判定作動を開始し、前記ガスセンサー3と比較判定回路11は第二のタイマー手段28のカウントアップ後に通電を停止するようにした安全装置を提案するものである。
【0010】
更に、
比較判定回路11の異常出力で作動する警報手段17を設け、ガスセンサー3への通電を停止後も警報手段17は作動を継続する構成であるから、自動消火装置10が作動した時に気が付かなくとも、その後も作動を続ける警報手段17によって液体燃料燃焼器が消火したことを取扱者に知らせることができる。
【0011】
【作用】
この発明は灯油蒸気では検出出力が小さく、ガソリン蒸気の検出出力が特に大きくなるように選定したガスセンサー3を設け、このガスセンサー3で油種を検出するに当たり、燃焼器4へ供給する灯油の露出油面にのぞませた空間6を形成し、該空間6は空気を流通可能にしながら外部の空気の流れなどに影響されない程度の密閉空間とし、この空間6の天板6aにガスセンサー3を取付けて、燃焼器4に供給する燃料の油種を検出するものである。
【0012】
しかし、ガソリンと灯油という非常に似たガスを検出する為にガスセンサー3の出力は判別がしにくく、また、家庭用のガス洩れ検知器に使われるタイプのガスセンサーは常温で常時通電状態において性能が発揮できるものであるから、燃焼器4のように発熱があり使用する度に運転スイッチ8を操作するものでは本来の性能を得ることができない。この為の対応としてこの発明はガスセンサー3の検出ポイントを特定することで始めて実用化が可能となったものである。
【0013】
【実施例】
図に示す芯上下式の石油燃焼器の実施例によってこの発明を説明すると、4は灯油を燃焼するための燃焼器、13は燃料を貯えて弁付キャップを使って燃焼器4に供給するカートリッジタンク、18はカートリッジタンク13から燃料の供給を受ける受皿14を設けた扁平な油タンクであり、該油タンク18の一側には燃焼器4が配置されている。15は燃焼器4へ供給する燃料を一時的に貯える為に油タンク18に設けた油溜、5は油タンク18の底板18aに溝状に形成した流路であり、該流路5は受皿14と油溜15とを連通してカートリッジタンク13の燃料が油溜15へ供給できるようになっている。
【0014】
19は油タンク18から立設した芯収容筒、20は芯収容筒19に装着した燃焼芯、21は芯収容筒19に取付けた芯上下装置であり、燃焼器4の燃焼部を形成する燃焼筒22は芯収容筒19の上方に位置している。燃焼芯20は下端を油溜15内に位置し、上端は芯上下装置21によって上昇して燃焼筒22の下部に突出しており、油溜15の燃料は燃焼芯20に吸い上げられて、燃焼筒22によって燃焼する。
【0015】
9は燃焼器4の芯上下装置21に取付けた自動消火装置であり、9aは感振おもり、9bは感振おもり9aと芯上下装置21とを連動する作動板である。自動消火装置9は燃焼器4に強い振動が与えられた時に感振おもり9aがこれを検出して倒れ、作動板9bを動かして芯上下装置21に取付けられた芯降下バネの力で強制的に燃焼芯20を消火位置に移動させて燃焼器4を消火している。12は感振おもり9aに変わって自動消火装置9を作動する起動手段であり、実施例の起動手段12はソレノイドによって構成して作動板9bを動かすことで自動消火する。
【0016】
6は流路5の露出した灯油油面をのぞむ空間であり、実施例では底板18aに溝状の流路5を形成した油タンク18の上部空間がこれに該当している。7は空間6と外部とを同圧にする連通部であり、該連通部7は流路5などの油面上昇時に空気を排出し、油面下降時に空気を吸引することはあっても、油タンク18の外部の空気の流れによって短時間で空間6の空気が入れ換わるようなことのないほぼ密閉した空間を構成している。
【0017】
6aは図に示す実施例において油タンク18の上面板で構成する前記空間6の天板、3は天板6aに取付けるガスセンサーである。実施例のガスセンサー3の基本構成は、従来からよく知られた接触燃焼方式や半導体式などのセンサーであって、身近なところでは都市ガスやプロパンガスのガス洩れ警報器に使われる安価なセンサーである。具体的には白金系の酸化触媒素子や主として酸化錫を主成分とする半導体素子でセンサー部1を構成しており、センサー部1が可燃性ガスに触れると抵抗値や電流値が変化するのでこれを出力端子2によって検出して可燃性ガスの存在を知るものである。
【0018】
センサー部1に酸化触媒素子を用いるものは触媒や担体に可燃性ガスの選択特性を持たせたり、抵抗素材で形成した出力端子2にバイアス電流を流して触媒の温度を設定することで可燃ガスの選択特性を持たせており、目指す可燃ガスに触れると酸化反応が促進して、この温度上昇を出力端子2の抵抗値の変化として検出するものである。この種の抵抗値で検出するセンサーは担体に触媒が付着していない素子と触媒を付着した素子とを併設して、ブリッジ回路を構成することで温度補償を行なっており、両方のバイアス電流を同時に変化させても、可燃ガスがない時には同じ出力となり、目指す可燃ガスの雰囲気になると大きく出力が変化してこれを検出することができる。
【0019】
図2の電気回路内に記載したり、図3・図4に示すガスセンサー3は半導体素子でセンサー部1を構成するもので、センサー部1は酸化錫を主成分とする金属酸化物半導体の焼結体で構成しており、この中に白金系の素材をコイル状にした二本の電極からなる出力端子2が埋めこまれている。23はセンサー部1を所定温度に加熱して保持する発熱体ベース、24は発熱体ベース23に取付けたセンサー部1の全体を覆うガス透過性被膜であり、センサー部1やガス透過性被膜24の特性を変更したり、発熱体ベース23による設定温度を変更することで、灯油よりもガソリンの検出出力が強く現われるように設定している。
【0020】
即ち、二本の出力端子2の間に電圧を加えると、可燃ガスがない状態では大気中の酸素がマイナスイオンとして、センサー部1を構成する半導体である酸化錫に吸着するので電気は流れにくくなる。一方、可燃ガス雰囲気になって可燃ガスがセンサー部1に吸着すると、吸着した可燃ガスと酸化錫に吸着していた酸素とが反応するから半導体の酸化錫に吸着する酸素が少なくなって電流が流れやすくなるのである。この為、図2の電気回路内に記載するように二つの出力端子2の回路に抵抗25を配置すれば、抵抗25の両端の電圧変化によって、可燃ガスの存在を知ることができる。
【0021】
この発明は上記のような安価な可燃ガス用のガスセンサーを使って、液体燃料燃焼器4に供給する燃料の、灯油とガソリンとの違いを検出して安全作動を行なう装置を提案するもので、ガスセンサー3の構造は従来公知のものであり、特に気化したガソリンの蒸気に対して検出性能を高めたものを使用している。
【0022】
そして、燃焼器4へ供給する灯油は全経路を燃料パイプで構成するのではなくて途中に灯油油面が露出する流路5を形成し、この灯油の油面をのぞむ充分広い空間6を設けて、該空間6の天板6aから空間6内に向けてガスセンサー3を取付けたものである。そして、ガスセンサー3は空間9内に気化拡散したガソリンを検出することができるので、流路5を流れる燃料にガソリンが交じっているかどうかを間接的に検出するものである。
【0023】
また、この種のガスセンサーは空気中の酸素ガスの存在が、可燃ガスの検出の仕組に大きく係わりあっており、完全な密閉空間では使用するとができない。一方、空気が頻繁に入れ換わるようでは流路5の灯油油面から気化拡散したガソリンがガスセンサー3まで届かず、ガソリンの存在を検出できなくなってしまう。この発明では空間6と外部を同圧にする連通部7を設け、連通部7によって空気の流通を制限してほぼ密閉した空間を形成したから、流路5から気化拡散したガソリン蒸気は天板6aに取付けたガスセンサー3まで届き、ガソリンの存在を検出できるようになった。
【0024】
ところで、上記のようなガスセンサー3は発熱体ベース23などの発熱部によって常時一定温度に加熱しておくことで可燃ガスの選択特性を持たせているから、ガスセンサー3には常時通電していないと正確なガスの検出はできない。また、通電する電流はほとんど一定であるから、使用中と不使用中との間で周辺の温度が大きく変わるものでは、センサー部1の温度が変動して目指す可燃ガスを正確に検出できなくなるものである。
【0025】
従って、交流電源の持つものでもコンセントから外して可搬する燃焼器や、乾電池電源で使用することが多い燃焼器の場合には、常時通電しておく家庭用のガスセンサーのような使い方がしにくい為に、せっかくガソリンと灯油の蒸気の区別を検出できても、利用範囲は限られてしまうものである。
【0026】
この発明はこのような液体燃料燃焼器にも使用することができるガソリンと灯油の判別ができる安全装置を提案するもので、8は燃焼器4の運転の開始を指示する運転スイッチ、10は運転スイッチ8の運転の開始と連動してカウントを始めるタイマー手段であり、前記ガスセンサー3も運転スイッチ8の操作によって通電される。11はタイマー手段10によって所定時間後に作動を開始する比較判定回路、17は比較判定回路11がガソリンを検出した時に作動する警報手段であり、該比較判定回路11はガソリンを検出した時に前記起動手段12も作動して、自動消火装置9によって燃焼器4を消火する。
【0027】
また、ガスセンサー3が判定動作の終わった時点で灯油を検出しておれば、そのまま通電を停止して次回の運転操作まで不作動状態にしており、運転中から次の検出と比較判定操作に備えることで、運転スイッチ8の操作の度にできるだけ同じ条件で検出出力が得られるようにしている。また、ガスセンサー3がガソリンを検出しておれば、比較判定回路11が起動手段12と警報手段17を作動してからガスセンサー3の通電を停止する。前記起動手段12は自動消火装置9を作動させればガスセンサー3と一緒に通電を止めてもよいが、警報手段17はそのまま音や光で警報を発生続けるものである。
【0028】
実験ではタイマー手段10の所定時間は3〜5分が好ましく、この時間であれば今まで通電されていなかったガスセンサー3の出力がほぼ安定した状態になる時間であり、また、燃焼器4に点火した直後であるから、燃焼器4の枠体内の温度もまだ低い状態にあり、温度による異常な検出データを出力することがないことがわかった。そして、この時間を過ぎればガスセンサー3の性能は安定するものの、逆にガスセンサー3付近の温度が上昇するので、出力データの信頼性がなくなるものであり、結局実施例の燃焼器4では前記の3〜5分が最適値と判断できたものである。
【0029】
図2に示す実施例の液体燃料燃焼器の電気回路では比較判定回路11はガスセンサー3のと同じ電源から供給を受けており、運転スイッチ8を操作してから所定時間が経過して比較判定回路11がガスセンサー3の出力を検討し、その後ガスセンサー3の通電を停止する時に比較判定回路11も一緒に通電を停止している。
【0030】
即ち、図2に示す電気回路において、26はトランジスタQ1 ・Q2 によって構成する自己保持回路、27は起動コンデンサであり、芯上下装置21の芯上げ操作と連動して運転スイッチ8が閉路になると、起動コンデンサ27の働きでトランジスタQ1 ・Q2 がONとなり、ガスセンサー3とタイマー手段10に通電する。タイマー手段11はコンデンサーと抵抗との接続部の電圧変化を、シュミットタイプのインバータIC1 で検出し、通電後所定時間が経過するとIC1 の出力が反転する。この反転出力によってトランジスタQ3 ・Q4 がONとなり、比較判定回路11に通電する。
【0031】
28はトランジスタQ3 ・Q4 によって比較判定回路11と一緒に通電される遅延タイマーであり、該遅延タイマー28もコンデンサーと抵抗との接続部の電圧変化を、トランジスタQ5 のベースで検出し、比較判定回路11の判定動作が行なわれた頃に、トランジスタQ5 がONとなる。トランジスタQ5 のコレクタはダイオードDを介して自己保持回路26のトランジスタQ1 のベースに接続されているので、自己保持回路26はトランジスタQ5 によって自己保持ができなくなる。
【0032】
比較判定回路11は二つの直列接続した抵抗の接続点を基準電圧として、前記ガスセンサー3の出力に接続した抵抗25の電圧を、コンパレータIC2 によって比較しており、灯油を検出した時には抵抗25の両端の電圧が低く、IC2 の出力はLになっている。また、ガスセンサー3がガソリンを検出するとIC2 の出力はHとなる。このIC2 のLからHへの変化によって、トランジスタQ6 ・Q7 がONとなり、トランジスタQ7 のコレクタに接続した自動消火装置9の起動手段12であるソレノイドに通電するので、自動消火装置9が作動して燃焼器4が消火する。
【0033】
また、IC2 のLからHへの変化によって警報手段17も作動する。29はこの警報手段17の要部を構成するブザーであり、IC2 のLからHへの変化によって警報手段17を構成するトランジスタQ8 ・Q9 がONになると、トランジスタQ8 のコレクタに接続したブザー29に通電する。トランジスタQ8 ・Q9 は自己保持回路を構成しており、該ブザー29の電源を運転スイッチ8よりも電源側から供給することによって、自己保持回路26がトランジスタQ5 によって自己保持できなくなり、タイマー手段10・ガスセンサー3・比較判定回路11の通電を止めてからも、ブザー29は作動を続けることができる。30はブザー29を止めるリセットスイッチであり、リセットスイッチ30を押すとトランジスタQ8 ・Q9 で構成する自己保持ができなくなり、ブザー29の作動も止まるものである。
【0034】
一方、液体燃料燃焼器に使われる灯油とガソリンとを間違える時は新しく灯油を補給する時であり、着脱自在のカートリッジタンク13で灯油の供給を行なう時に成分の検討を行ない、ガソリンの時は安全作動をさせても良い。16は液体燃料燃焼器にカートリッジタンク13を装着した時に接点を切換えるタンクスイッチであり、該タンクスイッチ16は運転スイッチ8と直列接続され、運転スイッチ8よりも電源側に取付けられており、カートリッジタンク13を装着した時には上記の運転スイッチ8と同様に、ガスセンサー3とタイマー手段10とに通電し、所定時間が経過すると比較判定回路11が作動して自動消火装置9の起動手段12や警報手段17を作動させている。
【0035】
図2に示す電気回路の実施例において、31はタンクスイッチ16と運転スイッチ8との間に接続した第二起動コンデンサであり、該第二起動コンデンサ31は起動コンデンサ27と同様に、タンクスイッチ16が閉路になるとトタンジスタQ1 のベースに起動パルスを送るのでトタンジスタQ1 はONとなり、トタンジスタQ2 もONとなって自己保持回路26が自己保持するものである。従って、以降の動作は運転スイッチ8と同様に行なうものである。
【0036】
実施例では運転スイッチ8とタンクスイッチ16は同様な動作を行ない、カートリッジタンク13で灯油を補給した時と液体燃料燃焼器を運転する時との両方で灯油とガソリンの検出を行なっているが、通常の室内で使う時にはタンクスイッチ16のみで灯油とガソリンの検出を行なっても特に問題はない。しかし、寒冷地などでマイナスとなる低温状態でカートリッジタンク13を装着した時には、通常使用に設定した所定時間ではガスセンサー3がガソリンの蒸気を検出できない時があり、寒冷地専用の液体燃料燃焼器では運転スイッチ8だけで、または図2に示すように運転スイッチ8とタンクスイッチ16を併用しても良い。
【0037】
【発明の効果】
この発明では、一般の家庭で都市ガスやプロパンガスのガス洩れ検知器に使われているガスセンサーを利用して、燃焼器に灯油と間違えてガソリンや、灯油に混入したガソリンの使用を検出する装置を提案するものであり、この種のガスセンサーは安価に入手でき、液体燃料燃焼器に使用する液体の灯油やガソリンの燃料種類を液体の状態で検出するよりも非常に簡単にこの違いを検出できる。しかし、性能や使い勝手に問題点があり、この発明でははじめて燃焼器を使いながら灯油とガソリンの違いが検出でき、ガソリン使用時には自動消火することで安全性能が確保できるようになったものである。
【0038】
また、この種のガスセンサーは性状が大きく異なった気体であればかなり正確にこの違いを検出できるが、灯油とガソリンの蒸気のように似通った性質のものはセンサー構造に違いを設けても出力特性に大きな変化がなく複雑な判定構造を必要としていた。また、このガスセンサーは常時通電しながら使用する設計であるから、使用の度に電源がON・OFFする使い方はできず、液体燃料燃焼器の使用を前提にすると使い勝手が非常に悪かった。この発明ではガスセンサーの判定ポイントをいつも通電の開始から所定時間後に特定することによって、この種のガスセンサーでも簡単な比較判定回路が利用できるようになり、はじめて液体燃焼器の通常の使い方に従ってガスセンサーが使用できるようになった。
【0039】
また、カートリッジタンクによって灯油を供給する時には、液体燃料燃焼器は消火した状態で給油が行なわれるはずであり、新たにカートリッジタンクを装着した時に灯油の性状を判定することにすれば、この判定は常温状態で行なわれてガスセンサーから正確な出力が期待できるものである。もし、燃焼器を使用しながらカートリッジタンクで灯油を給油した時には、高温の雰囲気温度の影響を受けて灯油をガソリンと誤認して燃焼器が消火する場合があるが、使用中の給油は禁止事項であり、消火することはより安全が高まることでもある。
【0040】
また、ガスセンサーへの通電は判定が終わるまで行なわれるだけであるから、燃焼器の運転中からガスセンサーは不作動状態になり、次回にガスセンサーが作動する時には、長時間の不使用時間をおいて作動することになって灯油の時の出力特性はいつも同じとなり、ガソリン使用時とは明確に区別できるようになったものである。また、この構造であれば電源に乾電池や蓄電池を使う移動用の燃焼器にも消費電力を気にすることなく使用できるようになった。
【0041】
更に、灯油と間違えたガソリンを検出した時は直ちに自動消火装置が作動して消火したり運転操作ができなくなり、外部からはこの理由がよくわからないことがある。この発明ではガソリンを検出した時に、自動消火装置と警報手段とを作動すると共にガスセンサーの電源をOFFしても、警報手段だけは作動を継続する構成としたから、安全装置によって消火したことが明確にわかり、使い勝手がよくなったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を芯上下式石油燃焼器で実現した要部断面図である。
【図2】この発明の実施例を示す電気回路図である。
【図3】この発明で使用するガスセンサーの実施例を示す要部断面図である。
【図4】図3に示すガスセンサーのセンサー部分を示す上面図である。
【符号の説明】
1 センサー部
2 出力端子
3 ガスセンサー
4 燃焼器
5 流路
6 空間
6a 天板
7 連通部
8 運転スイッチ
9 自動消火装置
10 タイマー手段
11 比較判定回路
12 起動手段
13 カートリッジタンク
14 受皿
15 油溜
16 タンクスイッチ
17 警報手段
Claims (3)
- 空気に含まれる可燃性ガスの働きで検出出力を可変するセンサー部1と、該センサー部1の可変出力を取出す為の出力端子2とを有するガスセンサー3とを設け、該センサー部1のガス検出特性は灯油よりもガソリンの検出出力を強化すると共に、
燃焼器本体には運転の開始・停止を指示する運転スイッチ8と、地震などの異常時に燃焼器4を強制停止する起動手段12を備えた自動消火装置9と、前記ガスセンサー3と、このガスセンサー3を入力部に持つ比較判定回路11とを設け、
前記運転スイッチ8によって通電中のガスセンサー3を入力部に持つ比較判定回路11の異常出力で前記自動消火装置9を起動させて、燃焼器4へ供給する油種にガソリンが交じっていることをガソリンの蒸気によって検出して、燃焼器4を消火させる液体燃料燃焼器であって、
前記燃焼器4へ灯油を供給する為の流路5には灯油油面をのぞむ空間6を形成し、該空間6は外気との連通部7を有してもほとんど密閉した状態に構成し、この空間6の天板6aにはガスセンサー3を取付けると共に、
前記運転スイッチ8による運転の開始と連動して作動を開始する第一のタイマー手段10と、この第一のタイマー手段10の設定時間後にカウントアップする第二のタイマー手段28を設け、
前記ガスセンサー3は運転スイッチ8による運転の開始と連動して前記空間6内に気化拡散したガソリンの蒸気の検出を開始し、前記比較判定回路11は第一のタイマー手段10によって設定時間後に判定作動を開始し、
前記ガスセンサー3と比較判定回路11は第二のタイマー手段28のカウントアップ後に通電を停止することを特徴とする液体燃料燃焼器の安全装置。 - 空気に含まれる可燃性ガスの働きで検出出力を可変するセンサー部1と、該センサー部1の可変出力を取出す為の出力端子2とを有するガスセンサー3とを設け、該センサー部1のガス検出特性は灯油よりもガソリンの検出出力を強化すると共に、
燃焼器本体には運転の開始・停止を指示する運転スイッチ8と、地震などの異常時に燃焼器4を強制停止する起動手段12を備えた自動消火装置9と、前記ガスセンサー3と、このガスセンサー3を入力部に持つ比較判定回路11とを設け、
前記比較判定回路11の異常出力で前記自動消火装置9を起動させて、燃焼器4へ供給する油種にガソリンが交じっていることをガソリンの蒸気によって検出して、燃焼器4を消火させる液体燃料燃焼器であって、
前記燃焼器4へ灯油を供給する為の流路5には灯油油面をのぞむ空間6を形成し、該空間6は外気との連通部7を有してもほとんど密閉した状態に構成し、この空間6の天板6aにはガスセンサー3を取付けると共に、
前記燃焼器本体にはカートリッジタンク13と、このカートリッジタンク13の有無を検出するタンクスイッチ16と、カートリッジタンク13からの燃料の供給を受ける受皿14と、燃焼器4へ燃料を供給する油溜15とを設け、前記流路5は受皿14と油溜15との間に形成し、
前記カートリッジタンク13の装着時に閉路となるタンクスイッチ16と連動して作動を開始する第一のタイマー手段10と、この第一のタイマー手段10の設定時間後にカウントアップする第二のタイマー手段28を設け、
前記ガスセンサー3はタンクスイッチ16と連動して前記空間6内に気化拡散したガソリンの蒸気の検出を開始し、前記比較判定回路11は第一のタイマー手段10によって設定時間後に判定作動を開始し、
前記ガスセンサー3と比較判定回路11は第二のタイマー手段28のカウントアップ後に通電を停止することを特徴とする液体燃料燃焼器の安全装置。 - 比較判定回路11の異常出力で作動する警報手段17を設け、
ガスセンサー3への通電を停止後も警報手段17は作動を継続してなる請求項1もしくは請求項2記載の液体燃料燃焼器の安全装置。
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| JP35690298A JP3661049B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 液体燃料燃焼器の安全装置 |
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