JP3659032B2 - 燃焼器の油種類検出方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は灯油を使用する燃焼器に誤ってガソリンを使用させないようにする為の、ガスセンサーを用いる油検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に石油などの液体燃料を用いる燃焼器では、燃料の引火温度の違いから使用する油種類が決められており、異なる燃料油でも燃焼できるものはまれである。そして、日本の家庭用の燃焼器はほとんどが灯油を燃料としており、工場用は軽油や重油が使われて住み分けられている。しかし、外国にはこの灯油の油種が存在しない国もあり、これらの国では家庭用の燃焼器にガソリンを使う器具が存在しているから、日本製の灯油燃焼器をこれらの国で使う時には、ガソリンを使って事故を起こすケースが多くなっている。
【0003】
また、日本では自動車の為のガソリンスタンドで灯油を販売しているから、誤ってガソリンを灯油と間違えて販売するケースもあり、その他、灯油の存在を知らない日本に来た外国人がガソリンを買って使用する事例も増えている。このように灯油を用いる燃焼器に引火しやすいガソリンを使えば確実に火災事故となるから非常に危険である。
【0004】
このガソリンの誤使用の為の対策として、出願人はガソリンと灯油の蒸気圧の違いに着目して、誤ってガソリンを使用して燃焼すると、器具の温度が上昇した時にはこの蒸気圧の差が顕著に現われるから、この違いを検出して燃焼器を消火させる提案をしている。(実公平1−38413参照)
【0005】
一方、家庭の台所では都市ガスやプロパンガスが使用されており、炎の立ち消えによってガスが放出されるとガス爆発の危険があるから、ガスセンサーが普及しており、可燃性のガスを検出すると警報音を発生して使用者に知らせる安全装置が普及している。ここに使われるガスセンサーはセンサー感度を都市ガスやプロパンガスに晒された時に強く感じるように選定されているが、この種のガスセンサーでもガソリンの蒸気に対して感度を高め得る可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
先に出願人が提案したガソリンと灯油の蒸気圧の違いを検出するものは、燃焼を開始して器具温度が上昇した時にこの差が顕著に検出できるものであり、この検出信号によって燃焼器の自動消火装置を作動させる構成になっている。しかし、自動消火装置が作動する時には既に器具の温度が高く、ガソリンが燃焼している為にわずかではあるが消火装置がうまく作動しない時がある。従って、確実な自動消火装置との組み合せが必要になるが、まだガソリン使用時の消火性能が不足しており、100%の安全性を保証できないでいる。
【0007】
また、ガスセンサーを使う時には常温の状態でガソリンが検出できる特徴があり、実際に実験室では材料やセンサー温度を選ぶことで、ガソリンの蒸気と灯油蒸気とを選択して確認できるようになってきた。しかし、実際の燃焼器では燃料が液体で燃焼器に供給されるものであるから、どのような方法でこのガスセンサーが利用できるかまだ未知である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明はガスセンサーを用いてガソリンの使用を特定するもので、ガスセンサー3は可燃性ガスによって検出出力を可変するセンサー部1と、該センサー部1の可変出力を取出す為の出力端子2とを有し、かつ、燃焼器4へ灯油を供給する為の油タンク11の底板11aに形成した流路5の灯油油面をのぞむ空間7、もしくは燃焼器4へ供給する灯油を蓄える貯油槽6の灯油油面をのぞむ空間7の天板7aに前記ガスセンサー3が取付けられ、前記ガスセンサー3は空気中の酸素を利用するセンサー部1のガス検出特性を灯油よりもガソリンの検出出力が強化され、該ガスセンサー3のセンサー部1の検出出力で燃焼器4へ供給する油種にガソリンが交じっていることを、前記灯油油面から空間7内に気化拡散したガソリンの蒸気によって検出可能になっており、前記燃焼器4へ供給する灯油を蓄える貯油槽6にはカートリッジタンクもしくはフロートを使った定油面機構が備え付けられ、前記灯油油面をのぞむ空間7はその天板7aに開口9を設けて前記ガスセンサー3を取付け、該空間7には油面変化時に空気を排出・吸引して外部と同圧にすると共に油面変化以外の空間 7 への空気の流通制限された状とする連通部8を有し、前記灯油油面から気化したガソリンの蒸気はガスセンサー3のセンサー部1まで届き、該ガスセンサー3は前記連通部8から流入した空間7の空気に含まれる酸素とガソリンの蒸気とに反応し、空間7内のガソリンの検出を可能とする燃焼器の油種類検出方法を提案するものである。
【0009】
また、ガスセンサー3が取付けられる開口9を持つ空間7は高さよりも横幅が広い扁平な形状に構成し、かつ、扁平な空間7はほぼ水平に配置すると共に、開口9を扁平な空間7の天板7aのほぼ中央付近に形成し、燃焼器4の転倒時に灯油が空間7の下方になった端部に集まり、空間7内の灯油の油面が開口9まで届かないようにしたもので、転倒の恐れがある燃焼器4がもし転倒しても、ガスセンサー3への影響をなくすことができた。
【0010】
更に、空間7の天板7aに設けた開口9を経てセンサー部1に至るガス流路には多孔板10を配置し、空間7内に流入した灯油の飛沫が多孔板10で遮断され、ガスセンサー3に届かないようにしたから、燃焼器4の転倒時はもちろん、燃焼器4の移動時に灯油の油面が波立って飛沫が飛び出しても多孔板10で防ぐことができ、ガスセンサー3の性能を維持することができた。
【0011】
【作用】
この発明は灯油蒸気では検出出力が小さく、ガソリン蒸気の検出出力が特に大きくなるように選定したガスセンサー3を設け、このガスセンサー3で油種を検出するに当たり、燃焼器4へ供給する灯油の露出油面にのぞませた空間7を形成し、該空間7は空気を流通可能にしながら外部の空気の流れなどに影響されない程度に閉ざされた空間とし、この空間7の天板7aに設けた開口9に直接もしくはダクト7bを介してガスセンサー3を取付けて、燃焼器4に供給する燃料の油種を検出する方法を提案するもので、この方法であれば、燃焼器4に使用する燃料が液体であっても、ガスセンサー3を使ってその油種が検出できるようになったものである。
【0012】
【実施例】
図に示す芯上下式の石油燃焼器の実施例によってこの発明を説明すると、4は灯油を燃焼するための燃焼器、5は燃焼器4に灯油を供給する為の流路であり、該流路5は油タンク11の底板11aに溝状に形成し、燃焼部4の下部に位置する油溜め11bへ灯油を供給する。12は油タンク11から立設した芯収容筒、13は芯収容筒12に装着した燃焼芯、14は芯収容筒12に取付けた芯上下装置であり、燃焼器4の燃焼部を形成する燃焼筒15は芯収容筒12の上方に位置している。
【0013】
16は弁付キャップを使って油タンク11に灯油を供給するカートリッジタンク、11cはカートリッジタンク16から灯油が流入する油受けであり、前記流路5は油受け11cと油溜め11bとの間に形成して、カートリッジタンク16の灯油は油溜め11bに供給される。そして、芯上下装置14で上昇して燃焼筒15の下部に突出する燃焼芯13に吸い上げられて、燃焼筒15によって燃焼している。
【0014】
7は流路5の露出した灯油油面をのぞむ空間であり、実施例では底板11aに溝状の流路5を形成した油タンク11の上部空間がこれに該当している。8は空間7と外部とを同圧にする連通部であり、該連通部8は流路5などの油面上昇時に空気を排出し、油面下降時に空気を吸引することはあっても、油タンク11の外部の空気の流れによって短時間で空間7の空気が入れ換わるようなことのない程度の閉ざされた空間を構成している。
【0015】
7aは図に示す実施例において油タンク11の上面板で構成する前記空間7の天板、9は天板7aに設けた開口、3は開口9に取付けるガスセンサーであり、該ガスセンサー3は天板7aの開口9に直接取付けられ、または開口9の周縁から立ち上げたダクト7bの先端に取付けられている。
【0016】
実施例のガスセンサー3の基本構成は、従来からよく知られた接触燃焼方式や半導体式などのセンサーであって、身近なところでは都市ガスやプロパンガスのガス洩れ警報器に使われる安価なセンサーである。具体的には白金系の酸化触媒素子や主として酸化錫を主成分とする半導体素子でセンサー部1を構成しており、センサー部1が可燃性ガスに触れると抵抗値や電流値が変化するのでこれを出力端子2によって検出して可燃性ガスの存在を知るものである。
【0017】
センサー部1に酸化触媒素子を用いるものは触媒や担体に可燃性ガスの選択特性を持たせたり、抵抗素材で形成した出力端子2にバイアス電流を流して触媒の温度を設定することで可燃ガスの選択特性を持たせており、目指す可燃ガスに触れると酸化反応が促進して、この温度上昇を出力端子2の抵抗値の変化として検出するものである。この種の抵抗値で検出するセンサーは担体に触媒が付着していない素子と触媒を付着した素子とを併設して、ブリッジ回路を構成することで温度補償を行なっており、両方のバイアス電流を同時に変化させても、可燃ガスがない時には同じ出力となり、目指す可燃ガスの雰囲気になると大きく出力が変化してこれを検出することができる。
【0018】
図4〜図6に示すガスセンサー3は半導体素子でセンサー部1を構成するもので、センサー部1は酸化錫を主成分とする金属酸化物半導体の焼結体で構成しており、この中に白金系の素材をコイル状にした二本の電極からなる出力端子2が埋めこまれている。17はセンサー部1を所定温度に加熱して保持する発熱体ベース、18は発熱体ベース17に取付けたセンサー部1の全体を覆うガス透過性被膜であり、センサー部1やガス透過性被膜18の特性を変更したり、発熱体ベース17による設定温度を変更することで、灯油よりもガソリンの検出出力が強く現われるように設定している。
【0019】
即ち、二本の出力端子2の間に電圧を加えると、可燃ガスがない状態では大気中の酸素がマイナスイオンとして、センサー部1を構成する半導体である酸化錫に吸着するので電気は流れにくくなる。一方、可燃ガス雰囲気になって可燃ガスがセンサー部1に吸着すると、吸着した可燃ガスと酸化錫に吸着していた酸素とが反応するから半導体の酸化錫に吸着する酸素が少なくなって電流が流れやすくなるのである。この為、図6に示すように二つの出力端子2の回路に抵抗19を配置すれば、抵抗19の両端の電圧変化によって、可燃ガスの存在を知ることができる。
【0020】
上記のような今まで都市ガスやプロパンガスのガス洩れ警報器に使われているガスセンサーは、可燃ガスを検出するセンサーであるから、液体である灯油やガソリンをそのまま検出するとができず、従来では石油燃焼器のガソリンの誤使用の検出に利用した事例は皆無である。出願人は以前にガソリンと灯油の蒸気圧の違いに着目して、これを機械的に検出する機構を提案しており、また、一般的には灯油の燃焼器であっても事故なくガソリンでも燃焼できる工夫がおこなわれているが、満足する結果は現在でも得られていない。
【0021】
この発明は安価な可燃ガス用のガスセンサーを使って、石油燃焼器に供給する燃料の、灯油とガソリンとの違いを検出する方法を提案するもので、ガスセンサー3の構造は従来公知のものであり、使用するガスセンサー3に最適な方法によって、特に気化したガソリンに対して検出性能を高めたものを使用している。そして、燃焼器4へ供給する灯油は全経路を燃料パイプで構成するのではなくて途中に灯油油面が露出する流路5もしくは貯油槽6を形成し、この灯油の油面をのぞむ充分広い空間7を設けて、該空間7の天板7aに設けた開口9から空間7内に向けてガスセンサー3を取付けたものである。そして、ガスセンサー3は空間9内に気化拡散したガソリンを検出することができるので、流路5を流れる燃料にガソリンが交じっているかどうかを間接的に検出する方法を提案するものである。
【0022】
また、この種のガスセンサーは空気中の酸素ガスの存在が、可燃ガスの検出の仕組に大きく係わりあっており、完全な密閉空間では使用するとができない。一方、空気が頻繁に入れ換わるようでは流路5や貯油槽6の灯油油面から気化拡散したガソリンがガスセンサー3まで届かず、ガソリンの存在を検出できなくなる。この発明では空間7と外部を同圧にする連通部8を設け、連通部8によって空気の流通制限されて連通部8から空間7内に流路5などの油面下降時に空気を吸引する程度の閉ざされた空間を形成したから、流路5から気化拡散したガソリン蒸気と連通部8から流入した空間7内の空気は天板7aに取付けたガスセンサー3まで届き、ガソリンの存在を検出できるようになった。
【0023】
図7に示す実施例において、20は別置きの油タンクから燃焼器へ配管した燃料パイプの途中に取付ける定油面機能のついた油量調節器であり、該油量調節器20に構成される貯油槽6の天板7aに設けた開口9にガスセンサー3を取付けている。該貯油槽6に設けた連通部8は空間7と外部とを同圧にしており、該連通部8は流路5などの油面上昇時に空気を排出し、油面下降時に空気を吸引することはあっても、油タンク11の外部の空気の流れによって短時間で空間7の空気が入れ換わるようなことのない程度の閉ざされた空間を構成している。この定油面器を構成する油量調節器20の上部空間7は灯油が気化拡散しているので、燃焼器4に送られる燃料にガソリンが交じれば、油量調節器20の上部空間7にガソリンが気化拡散するのでこれを確実に検出できるものである。
【0024】
上記のような検出方法で使用されるガスセンサー3において、大型の燃焼器などで転倒の恐れのない時には特に問題がないが、移動できる小形の燃焼器4では常に転倒の恐れが存在する。家庭用のガス洩れ検知器に使われるガスセンサー3は酸素が存在する空気中での使用が前提条件であるから、もし、液体である灯油が付着すれば直ちに検出能力がなくなってしまうものであり、この為、このように移動できる燃焼器4の場合にはガスセンサー3を灯油に含まれたガソリンの検出に利用することは信頼性が劣ることになる。
【0025】
即ち、流路5を油タンク11の底板11cに設けた燃料を誘導する溝で構成する時には、前記空間7は実質的に油タンク11の上部空間で構成することができるが、油タンク11が小さく開口9が燃焼器4に接近する時には、燃焼器4の使用中に流路5の灯油油面が波立って飛沫がガスセンサー3にかかることがあり、この付着する燃料によってガスセンサー3はガソリンの検出ができなくなる時がある。21は天板7aから油タンク11内に向けて取付けた防油板であり、この防油板21にもガス連通部21aを形成し、防油板21で仕切られた空間7に拡散したガソリン蒸気をガスセンサー3が検出する構成とすれば、流路5が波立って灯油の飛沫が飛んでも、ガスセンサー3に付着することなく、正確にガソリンの検出ができる。
【0026】
尚、防油板21の下面を傾斜させ、ガス連通部21aの一つは最下部に形成すれば、万一防油板21の中に灯油が侵入しても、ガス連通部21aから流路5に戻すことができ、防油板21を設ける時には有効に作用するものである。
【0027】
一方、空間7の天板7aに設けた開口9からダクト7bを伸ばし、このダクト7bの先端にガスセンサー3を取付ければ、燃料の飛沫が開口9まで届いてもガスセンサー3には届きにくくなる。この為、ガスセンサー3の検出精度が劣化することなく、灯油が付着することでガソリンのように出力が増大して誤作動を起こす恐れは防ぐことができたものである。
【0028】
一方、燃焼器4が転倒してもガスセンサー3に灯油が付着しない構成であれば使用可能になるから、空間7の形状を特定することによっても実現可能である。即ち、ガスセンサー3が取付けられる開口9を持つ空間7は高さよりも横幅が広い扁平な形状に構成し、この空間7は通常使用時はほぼ水平の状態に配置し、該扁平な空間7の天板7aのほぼ中央にガスセンサー3を取付けて油種類を検出する方法を提案するものである。
【0029】
そして、この形状の空間7であれば、もし燃焼器4と一緒に空間7が転倒すれば、流路5や貯油槽6から洩れ出た灯油は下方になった空間7の端にたまり、ほぼ中央部に取り付けたガスセンサー3まで届かないから、灯油がガスセンサー3に付着することはなく、燃焼器4を引き起こせばガスセンサー3は正常に作動して灯油とガソリンの違いを検出できるものである。
【0030】
また、燃焼器4を移動して使用する時などでは露出した流路5や貯油槽6の油面が波立って灯油の飛沫が飛び散り、空間7の天板7aのガスセンサー3に付着する恐れがある。10は空間7の天板7aの開口9付近に取付けた多孔板であり、該多孔板10は流路5もしくは貯油槽6の灯油油面からガスセンサー3に至る拡散した燃料ガスの流路に配置したから、灯油の飛沫は多孔板10に付着してガスセンサー3には届かなくなり、灯油がガスセンサー3に付着することはなくなったものである。
【0031】
22は燃焼器4の芯上下装置14に取付けた自動消火装置であり、本来の目的は燃焼器4に強い振動が与えられた時に感振おもりがこれを検出して、芯降下バネを作動して、強制的に燃焼芯13を消火位置に移動して燃焼器4を消火するものである。22aは感振おもりから芯降下バネとの間の連動部に働きかけて、燃焼芯13を消火位置に移動させるソレノイドである。
【0032】
ガスセンサー3がガソリンの蒸気を検出するとソレノイド22aが作動して燃焼芯13を消火位置に保持するから、燃焼器4の使用ができなくなる。ガソリンの蒸気は常温で検出できるが、もし灯油にわずかに混入したガソリンの場合には、燃焼器4が燃焼を開始して流路5付近の温度が上昇することで気化が促進し、ガスセンサー3がこれを検出する時がある。この時は感振おもりに代ってソレノイド22aの作動によって燃焼芯13が降下して燃焼器4を自動消火させることになる。現在使用されている自動消火装置22はガソリンが灯油にわずかに混入している状態では消火不能になることはなく、燃焼器4は消火できるから安全性は保持できるものである。
【0033】
尚、図7に示す油量調節器20の実施例では、油量調節器20には燃料遮断ピン20aが取付けられており、ガスセンサー3がガソリンの蒸気を検出した時にはこの燃料遮断ピン20aを押す構造を付加しておくことで、燃焼器に灯油が送られなくなり、燃焼器は点火不能または消火して安全性を保つことができるようになっている。
【0034】
【発明の効果】
この発明では、一般の家庭で都市ガスやプロパンガスのガス洩れ検知器に使われているガスセンサー3を利用して、燃焼器に供給される灯油と間違えたガソリンの使用や、ガソリンが混入した灯油の使用を検出する方法を提案するものであり、この方法によれば液体の灯油やガソリンの燃料種類を液体の状態で検出するよりも非常に簡単に、安価に、この違いが検出できるようになり、はじめてガソリンの誤使用による事故を確実に防止することができるものである。
【0035】
また、具体的には油面が開放された流路5や貯油槽6の油面をのぞむ空間7の天板7aにガスセンサー3を取付けるものであるが、油面が開放されているから、もし器具の転倒などによって灯油や灯油の飛沫がガスセンサー3に付着すれば、基本的にガスを検出するセンサーであるから誤作動を起こして検出不能になってしまうので、一般に燃焼器4への使用は実現不可能と考えられるが、この発明では空間7の形状を特定するとでこのようなトラブルが防止でき、ガスセンサー3によるガソリンの検出を確実なものにしている。
【0036】
更に、器具の転倒といった異常状態ではなく、移動可能の燃焼器4と一体に組み込む時には、油面が開放されているから移動時に灯油の油面が波立って飛沫がガスセンサー3に付着することがあり、この場合もガスセンサー3は誤作動を起こして検出不能になってしまうものである。この発明では、開放油面から蒸発したガスが開口9からセンサー部1に至る間に多孔板10を配置したから、流路5や貯油槽6の開放油面から飛び出した飛沫は多孔板10で遮られてセンサー部1には届かず、燃焼器4の使用開始と共に、ガスセンサーは確実に作動するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を芯上下式石油燃焼器で実現した要部断面図である。
【図2】図1とは異なる芯上下式石油燃焼器における他の実施例の要部断面図である。
【図3】図2に示す芯上下式石油燃焼器に使用する油タンク本体の上面図である。
【図4】この発明で使用するガスセンサーの実施例を示す要部断面図である。
【図5】図4に示すガスセンサーのセンサー部分を示す上面図である。
【図6】図4に示すガスセンサーを駆動する為の電気回路である。
【図7】この発明の他の実施例である油量調節器に実施した時の要部断面図である。
【符号の説明】
1 センサー部
2 出力端子
3 ガスセンサー
4 燃焼器
5 流路
6 貯油槽
7 空間
7a 天板
7b ダクト
8 連通部
9 開口
10 多孔板

Claims (3)

  1. ガスセンサー3は可燃性ガスによって検出出力を可変するセンサー部1と、該センサー部1の可変出力を取出す為の出力端子2とを有し、
    かつ、燃焼器4へ灯油を供給する為の油タンク11の底板11aに形成した流路5の灯油油面をのぞむ空間7、もしくは燃焼器4へ供給する灯油を蓄える貯油槽6の灯油油面をのぞむ空間7の天板7aに前記ガスセンサー3が取付けられ、
    前記ガスセンサー3は空気中の酸素を利用するセンサー部1のガス検出特性を灯油よりもガソリンの検出出力が強化され、
    該ガスセンサー3のセンサー部1の検出出力で燃焼器4へ供給する油種にガソリンが交じっていることを、前記灯油油面から空間7内に気化拡散したガソリンの蒸気によって検出可能になっており、
    前記燃焼器4へ供給する灯油を蓄える貯油槽6にはカートリッジタンクもしくはフロートを使った定油面機構が備え付けられ、
    前記灯油油面をのぞむ空間7はその天板7aに開口9を設けて前記ガスセンサー3を取付け、該空間7には油面変化時に空気を排出・吸引して外部と同圧にすると共に油面変化以外の空間7への空気の流通制限された状とする連通部8を有し
    前記灯油油面から気化したガソリンの蒸気はガスセンサー3のセンサー部1まで届き、該ガスセンサー3は前記連通部8から流入した空間7の空気に含まれる酸素とガソリンの蒸気とに反応し、空間7内のガソリンの検出を可能とする燃焼器の油種類検出方法。
  2. ガスセンサー3が取付けられる開口9を持つ空間7は高さよりも横幅が広い扁平な形状に構成し、
    かつ、扁平な空間7はほぼ水平に配置すると共に、開口9を扁平な空間7の天板7aのほぼ中央付近に形成し、
    燃焼器4の転倒時に灯油が空間7の下方になった端部に集まり、
    空間7内の灯油の油面が開口9まで届かないようにした請求項1記載の燃焼器の油種類検出方法。
  3. 空間7の天板7aに設けた開口9を経てセンサー部1に至るガス流路には多孔板10を配置し、
    空間7内に流入した灯油の飛沫が多孔板10で遮断され、ガスセンサー3に届かせない請求項1もしくは請求項2に記載した燃焼器の油種類検出方法。
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