JP3660807B2 - 鋼矢板 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は鋼矢板に関するもので、さらに詳しくは、例えば土木建築分野における地下土留めや基礎構造及び港湾河川における岸壁あるいは護岸、さらには地中における止水壁に用いる鋼矢板の構造に関する。特に廃棄物処理場の有害侵出水を防止するため、高い水蜜性や防食性が要求される矢板式遮水構造に用いると有利な鋼矢板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の鋼矢板は図16に示されているように、本体部aと継ぎ手部bを一体に成形したものがほとんどである。
また、図17に示されているように、ポリエチレン等で表面を被覆したコーティング鋼板により、本体部aと継ぎ手部bを一体に成形したものもある。この矢板は、同図に継ぎ手部bを拡大して示されているように、矢板同志の接合部にコーティング層cがなく、鋼材が露出する状態となり、腐食が問題となる。
【0003】
前記鋼矢板には、熱間圧延鋼矢板及び冷間圧延鋼矢板並びにビルトアップ鋼矢板がある。
前記熱間圧延鋼矢板は、継ぎ手等の複雑な造形自由度が高く、大きい継ぎ手強度や止水性は確保し易いが、圧延機の加圧力の限界から、矢板断面の大型化には限界があり、矢板幅で600mm、矢板高で400mm程度が限界である。
また継ぎ手部の止水として水膨張材の塗布法があるが、矢板打設時の継ぎ手嵌合接触で削り取られることが多く信頼性が低い。
【0004】
前記冷間圧延鋼矢板は、矢板断面の大型化は容易だが、小さい曲げ曲率に限界があり、継ぎ手部の造形自由度は小さく、板厚10mm程度以下でないと継ぎ手造形が困難となる。
【0005】
前記ビルトアップ鋼矢板としては、以下に示す熱間圧延型鋼や鋼管に継ぎ手部材を取り付けたものとしては、
(1)熱間圧延または鋼板の溶接ビルトアップにより造形したH形鋼に、熱間圧延した直線矢板の半截体を溶接接合したH形鋼矢板(特開平2−66215号公報参照)。
(2)冷間圧延成形と溶接により閉合した角鋼管に、熱間圧延した直線矢板の半截体を溶接接合した角鋼管矢板(特開昭63−312413号公報参照)が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記(1)のH形鋼矢板は、H形鋼の熱間圧延は大型化に限界があり、溶接ビルトアップはコストアップが問題となる。
前記(2)の角鋼管矢板は、角鋼管は断面が閉合しているので地中への圧入打設抵抗が大きく、また角鋼管そのものも加工度が高く価格が高い。また、これらビルトアップ鋼矢板は、継ぎ手部材が溶接により取り付けられているため、耐食性鋼材やビニール等をラミネートした表面処理鋼材等の溶接困難な鋼材や、高分子材料の継ぎ手部材を用いることに無理がある。
また実開平3−128725号公報に示された鋼矢板では、継ぎ手の嵌合内接部の軸長手方向に凹状溝が穿設され、凹状溝に水膨張性シール材が充填されている雌雄同一継ぎ手を有する鋼矢板が開示されているが、鋼矢板継ぎ手の嵌合内接部に凹状溝を穿設することは大きなコストアップを伴い、さらに凹状溝の形状自由度にも限界があり、水膨張性シール材の充填や取り付けにも制約がある。
【0007】
本発明は、前記従来技術の有するこのような問題点を解決するもので、大型造形自由度の有利な鋼板の冷間圧延成形プロセスによる型鋼本体部と、継ぎ手強度や水密性化に有利な小型造形製作プロセスによる継ぎ手部材を別個に製作して合体させることにより、材料多様化まで含めた継ぎ手要求性能に対しても弾力的に対応しやすく、また型鋼は、鋼板を冷間成形して造形した諸断面構造となっているので地中への圧入や打設抵抗が小さく優れた施工性を有し、かつ安価である合理的な鋼矢板構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の鋼矢板は、鋼板を冷間圧延成形して造形した型鋼に、別途製作した継ぎ手部材を取り付けることを特徴とする。
【0009】
本発明において、前記継ぎ手部材としては、冷間圧延あるいは冷間曲げ等の冷間成形した型鋼本体部材に押し出し成形材を別途製作して取り付けることにより、高い継ぎ手強度と水密性を容易に確保することができる。
特に、継ぎ手部材を押し出し成形で製作すると、吸水膨張ゴム等の止水材取り付け部造形も容易となり、継ぎ手機能の多様化に容易に対応できる。
また、継ぎ手部材の止水材取り付け用凹状溝を押出し成形で製作すると穿設法に比べて低コストで吸水膨張ゴム等の止水材取り付け溝の造形も可能となり継ぎ手機能の多様化に容易に対応することができる。また水膨張ゴムは凹状溝内に内蔵されているので、矢板打設時に削り取られる事はない。
【0010】
本発明において、継ぎ手部材の冷間成形型鋼部材への取り付け側に接合溝を設けることにより、継ぎ手取り付け側は鋼板こば面となり、継ぎ手部材の取り付け側の接合溝で位置決め安定性が良くなり、溶接、かしめ、接着が容易となる。継ぎ手部材を、冷間成形部材の端部にかしめで取り付ける場合、継ぎ手部材取り付け側の接合溝は必須条件になり、また接着接合の場合は接着面積が拡大することにより接着強度を向上させることができる。
また、継ぎ手部材取り付け側の接合構内に吸収膨張ゴムを内蔵させると、この部分の止水も確実になるが、この場合は止水材取り付け用凹状溝を設けなくても良い。
特に、型鋼部材がポリエチレンシート等の高分子材料で被覆防食してある場合は、端面部よりめくれあがって防食機能を失うケースがあるが、前記接合溝はシート端部を型鋼部材端部と継ぎ手部材とで包み込んで固定することになり、シートのめくれあがりを防ぐと同時に、被覆防食が困難な型鋼部材のこば部も防食される。
さらに、接合溝は鋼矢板の地中打設後に溶接や接着が劣化した後も冷間成形型鋼と継ぎ手部材は接合溝で移動が拘束され、離間や脱落を防ぐことできる。
【0011】
本発明において、前記継ぎ手部材が、冷間成形型鋼部材に接着材にて取り付けるようにすると、両者の材料の性質に関わらず、前記型鋼部材と継ぎ手部材を容易に強固に接合できる。特に、防食を施しにくい冷間成形型鋼の端部接合接点部は、接着材が防食を兼ねることにより、信頼性の高い防食構造ともなる。
【0012】
本発明において、鋼板または継ぎ手部材の両方もしくは一方が耐食性鋼材により成形すると、接着材は溶接性の悪い耐食性鋼材の性質に関わらず冷間成形型鋼部材と継ぎ手部材を容易に接合できる。
【0013】
本発明において、前記継ぎ手部材が高分子材料により成形すると、継ぎ手の造形自由度や機能の多様化が格段に進展し、鋼矢板としての付加価値が向上する。例えば、塩化ビニールを使うと、精密造形が容易で高水密、高強度継ぎ手が、またゴムを使うと高水密で撓み性の良い(不等沈下に強い)低コスト鋼矢板が製作できる。
また、高分子材料は軽量で腐食の問題もなく接着材や加熱圧着で冷間成形型鋼部材の端部接続接点部に容易に接着できる。
【0014】
本発明において、冷間成形型鋼部材に用いる鋼板が亜鉛メッキ等の表面処理鋼板の切り板よりなる場合は、メッキや塗装、ラミネート等が端部こば面を被覆せず、鋼材が露出する状態となり腐食が問題となるが、この部分が接着材で満たされた継ぎ手部の接合溝に囲まれることにより、結果的に防食構造となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
図1は、高止水及び、高防食鋼矢板の具体例として型鋼端部に、別途製作した継ぎ手部材を取り付けて合体し、型鋼同志を順次接合した状態の平面図を示し、図2は、型鋼同志を継ぎ手部材により接合した一部の拡大斜視図を示す。図3は型鋼と継ぎ手部材及び、継ぎ手部材同志の止水及び防食構造とした接合部の端面を示す。
【0016】
同上図に示されている型鋼(つまり、鋼矢板本体)1は、鋼板を冷間成形により造形され、この型鋼1の表面に(図示の場合は、表裏両面に)防食用高密度ポリエチレンシート2を接着剤により接着して被覆させてある。
継ぎ手部材3は、強化プラスチックの押し出し成形により別途製作される。この継ぎ手部材3の型鋼1への取り付け側には接合溝4が凹設されている。
【0017】
前記継ぎ手部材3は、オス継ぎ手3aと、メス継ぎ手3bに別途製作され、前記接合溝4をオス,メス両継ぎ手3a,3bに対称に設けてある。
【0018】
前記オス継ぎ手3aは図2及び図3に示されるように、横断面ほぼ横向きU字形状、または横向き半円形状の嵌合部5と、横断面ほぼコ字形状の接合部6とを板状の連結板7によって一体に連設して成形されている。
前記嵌合部5と接合部6には、ほぼ横向きU字形状の凹溝5aと、ほぼコ字形状とした接合溝4を外向きに開口して対称に形成させてある。
【0019】
前記メス継ぎ手3bは、横断面ほぼ逆向きC字形状にして前記オス継ぎ手3aの嵌合部5を嵌合可能な内寸法を有する嵌合部8と、断面ほぼ逆向きコ字形状とした接合部9とを背部で一体に連設して形成され、前記嵌合部8と接合部9に外向きに開口する狭幅の開口部10と、前記接合溝4を対称に設けて形成されている。
【0020】
前記オス継ぎ手3aにおける嵌合部5の凹溝5aに吸水膨張ゴム11を取り付け、該嵌合部5、吸水膨張ゴム11をメス継ぎ手3bにおける嵌合部8に嵌め込み、次いでオス,メス両継ぎ手3a,3bの各接合溝4,4内面と、両型鋼1,1の端部に接着材12,12を各々塗布したならば、両型鋼1,1の端部にオス,メス両継ぎ手3a,3bの接合溝4,4を挟み込んで取り付ける。このとき、型鋼1,1表面のポリエチレンシート2,2の端部を包み込むように型鋼1,1の端部に接合溝4,4を取り付ける。このことによって、型鋼1,1端部とオス,メス両継ぎ手3a,3bの接合部は水密的に密封されると共に、ポリエチレンシート2,2が露出しなくなる。
接着材12,12が硬化するまで養生することで防食鋼矢板が製作される。
【0021】
参考形態として示す図4には、鋼材を熱間成形したオス,メス両継ぎ手3a,3bの接合構造が示されている。
前記オス継ぎ手3aは、連結板7の先端に、当該連結板7と直角に設けた係嵌突部18と、冷間成形型鋼1端部への接合部19とで一体に形成されている。
前記メス継ぎ手3bは、冷間成形型鋼1の端部への接合部20の先端に嵌合部21を設けて一体に形成され、この嵌合部21に、内部を拡大し、前端に狭幅開口部22aを設けた嵌合溝22を形成させてあり、前記係嵌突部18を前記嵌合溝22に嵌合することにより、オス,メス両継ぎ手3a,3bは接合される。また前記両接合部19,20に、前記両型鋼1,1端部への接合溝4,4を対称に凹設させてある。
【0022】
前記型鋼1,1の端部への接合溝4,4の挟み込みによる接合に、かしめ接合、溶接接合を併用することもできる。
【0023】
参考形態として示す図5には、熱押し成形されたオス,メス両継ぎ手3a,3bの接合構造が示されている。
オス継ぎ手3aは、垂直板23と連結板24とで横向きT字形状に設けられ、連結板24の先端に中空円形の嵌合部25を一体に設けて形成されている。
前記メス継ぎ手3bは、図示しない型鋼1の端部への接合板部26と、この接合板部26の一端に、内部が拡径され、一側に狭幅開口部27aを有する嵌合溝27が設けられている嵌合部28とで一体に形成されている。
前記型鋼1,1の端部への接合は、オス継ぎ手は垂直板23,メス継ぎ手は接合板部26を当接して溶接接合される。
【0024】
図6には、熱間成形、または熱押しにより形成されたオス,メス両継ぎ手3a,3bの接合構造が示されている。
オス,メス両継ぎ手3a,3bともに、嵌合部29,29は、図3に示したオス,メス両継ぎ手3a,3bと同一に形成され、接合部30,30は、連結板31,31の先端に直角に、かつ一体に形成されており、オス継ぎ手3aにおける嵌合部29の凹溝29aに吸水膨張ゴム32を取り付けて止水機能を持たせてある。
前記型鋼1,1の端面に上記接合部30,30の端面を当接して溶接接合される。
【0025】
図7には、オス継ぎ手3aが、冷間成形型鋼1の端部に接着材にて接合されている構造が示されている。
このオス継ぎ手3aは、連結板34の各端部に接合部35と嵌合部36を連設して一体に形成され、接合部35に横向きに凹設した接合溝37内に接着材38を塗布して型鋼1の端部を挟み込んで接着接合される。また上記嵌合部36は図示しないメス継ぎ手に嵌合接合される。
【0026】
参考形態として示す図8には、耐食性鋼材により成形した型鋼、オス,メス両継ぎ手3a,3bの接合構造が示されている。オス継ぎ手3aは連結板39の一端に接合部40を、他端に銛(もり)形状の嵌合部41を設けて一体に形成され、前記接合部40に、型鋼1端部への接合溝42を形成させてある。
一方、メス継ぎ手3bは、連結板43の各端部に接合部44と嵌合部45を設けて一体に形成され、前記接合部44に、型鋼1端部への接合溝46が設けられ、前記嵌合部45に、内部が拡大されて狭幅開口部47aを有する嵌合溝47が設けられている。
【0027】
参考形態として示す図9には、硬質ゴムまたは高分子材料よりなるオス,メス両継ぎ手3a,3bの接合構造が示されている。
前記オス継ぎ手3aは、型鋼1端部への接合板48の一端に銛形状の嵌合部49を設けて一体に形成されている。
前記メス継ぎ手3bに、接合板50の一端にほぼ横向きU字形状に設けた嵌合部51内の嵌合溝52の両開縁に、先端から内側中心方向へ傾斜して対向突設する一対のかぎ53,53を設けて一体に形成されている。
【0028】
図10には、表面処理鋼板の切り板にて成形された型鋼1と継ぎ手部材3との接合構造が示されている。
型鋼1の端部と、継ぎ手部材3の接合溝54内に図示しない接着材を塗布し、前記端部に接合溝54を挟み込んで接合される。
【0029】
図11及び図12には、冷間成形型鋼1,1と、高分子材料よりなるオス,メス両継ぎ手3a,3bの接合構造が示されている。
前記オス継ぎ手3aは、薄肉の連結板55の一端に接合溝56が設けられている接合部57を、他端に厚肉の嵌合ヘッド58を各々設けて一体に形成されている。
前記メス継ぎ手3bは、一半に、接合溝59が設けられている接合部60を、他半に、前記嵌合ヘッド58の嵌合溝61が設けられている嵌合部62を各々設けて一体に形成されている。
前記嵌合溝61の前端には狭幅開口部61aが開設されている。
【0030】
また、前記嵌合溝61の底面には、開口部が狭く、内部が拡大されている凹溝63を凹設させてあり、前記嵌合溝61にオス継ぎ手3aの嵌合ヘッド58を嵌合した状態で、前記凹溝63と対向する嵌合ヘッド58には凹溝64を凹設させてあり、前記凹溝63に吸水膨張ゴムよりなる止水材65を嵌着させてある。またシール材65は、図11に示されているように凹溝63の開口部から突出しないように嵌着する。このようにすると鋼矢板打ち込みが円滑となって都合がよい。また上記凹溝63は内部が拡大し、開口部が狭幅に形成されていることで、シール材65の脱出のおそれがない。さらに、鋼矢板打ち込み後は、前記シール材65が膨張して嵌合ヘッド58の凹溝64内に密着し、止水及び防食構造となる。
前記オス,メス両継ぎ手3a,3bの各接合溝56,59は、図示しない接着材を塗布して型鋼1,1端部に挟み込まれる。
【0031】
図13,図14及び図15には、冷間成形型鋼1,1と熱間成形オス,メス両継ぎ手3a,3bとの接合構造が示されている。
前記オス継ぎ手3aは、接合部57が短かく、接合溝56は横向きほぼU字形状にして浅く各々形成してある以外は、図11及び図12に示したものと同一に形成されている。この場合型鋼1,1端部の板厚変化や形状不良にも弾力的に挟み込み対応が可能となる。
前記メス継ぎ手3bも、接合部60を短かく、接合溝59は前記オス継ぎ手3aのそれと同様浅く形成してある以外は、図11及び図12に示したものと同一に形成されている。
【0032】
型鋼1,1の端部に、オス,メス両継ぎ手3a,3bの接合溝56,59を挟み込み、溶接66により接合される。
尚、図13,図14及び図15において、図11及び図12に示された同一部材及び同一部位には同一符号を付す。
【0033】
前記では、(1)高止水鋼矢板及び、(2)高防食鋼矢板に共通に実施可能の例として説明したが、前記(1)と(2)のそれぞれに特長的な製作工程について以下で説明する。
(1)高止水鋼矢板の製作工程
(1)鋼板を冷間成形して型鋼化する。
(2)熱間押し出し成形によりオス/メス継ぎ手部材(メス部には吸水膨張ゴム内蔵用溝を設ける)を別途製作する。
(3)メス継ぎ手部材に設けた溝に吸水膨張ゴムを取り付ける。
(4)オス/メス継ぎ手部材を型鋼両端部に各々溶接接合する。
(5)高止水鋼矢板の完成。
(2)高防食鋼矢板の製作工程
(1)鋼板を冷間成形して型鋼化する。
(2)型鋼表面に防食用高密度ポリエチレンシートを接着する。
(3)強化プラスチックの押し出し成形により取り付け接合溝付きオス/メス 継ぎ手部材(メス部には吸水膨張ゴム内蔵用溝を設ける)を別途製作す る。
(4)メス継ぎ手部材に設けた溝に吸水膨張ゴムを取り付ける。
(5)継ぎ手部材の接合溝に接着剤を塗布する。
(6)冷間成形部材端部に接着剤を塗布する。
(7)冷間成形型鋼端部に継ぎ手部材の接合溝をはめあわして(ポリエチレン
シートの端部を包み込むように)取り付ける。
(8)接着剤が硬化するまで養生をする。
(9)高防食鋼矢板の完成。
【0034】
【発明の効果】
本発明によると、鋼矢板を構成する構造本体部材を鋼板の冷間成形による型鋼と、押し出し成形による継ぎ手部材とを別途形成して合体することにより、材料の多様化までを含めた継ぎ手要求性能に対しても弾力的に対応しやすいと共に、鋼矢板本体(型鋼)を冷間成形して造形した諸断面構造となっているので地中への圧入や打設抵抗が小さく、優れた施工性を有し、また、冷間成形型鋼そのものも加工度が低いことからコストが安価となる効果がある。また、矢板断面の大型化が容易に図ることができると共に、押し出し成形材による継ぎ手部材であるので、高い継ぎ手強度と水密性を容易に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る鋼矢板の実施形態を示す継ぎ手部材により型鋼同志を接合した状態の平面図である。
【図2】 同上型鋼同志を継ぎ手部材により接合した状態を示す接合部の斜視図である。
【図3】 同上型鋼同志を継ぎ手部材により接合した接合部を示す拡大端面図である。
【図4】 鋼板を熱間成形したオス,メス両継ぎ手の接合構造を示す端面図である。
【図5】 熱押し成形されたオス,メス両継ぎ手の接合構造を示す端面図である。
【図6】 熱間成形または熱押しにより成形されたオス,メス両継ぎ手の接合構造を示す端面図である。
【図7】 オス継ぎ手が冷間成形型鋼の端部に接着材にて接合されている接合構造を示す端面図である。
【図8】 耐食性鋼材により成形した型鋼、オス,メス両継ぎ手の接合構造を示す端面図である。
【図9】 硬質ゴム、または高分子材料よりなるオス,メス両継ぎ手の接合構造を示す断面図である。
【図10】 表面処理鋼板の切り板にて成形された型鋼と、継ぎ手部材の接合構造を示す端面図である。
【図11】 冷間成形型鋼と、高分子材料よりなるオス,メス両継ぎ手を示す切断端面図である。
【図12】 冷間成形型鋼と、高分子材料よりなるオス,メス両継ぎ手の接合構造を示す切断端面図である。
【図13】 冷間成形型鋼と、熱間成形オス,メス両継ぎ手を示す切断端面図である。
【図14】 冷間成形型鋼と、熱間成形オス,メス両継ぎ手の接合構造を示す切断端面図である。
【図15】 本発明の冷間成形により本体部と継ぎ手部を別体に成形した鋼矢板を示す端面図である。
【図16】 従来の冷間成形により本体部と継ぎ手部を一体に成形した鋼矢板を示す端面図である。
【図17】 表面処理鋼板により型鋼と継ぎ手部を一体に成形した鋼矢板の端面図である。
【符号の説明】
1 型鋼
3 継ぎ手部材
3a オス継ぎ手
3b メス継ぎ手
4 接合溝
12 接着材
Claims (6)
- オス側嵌合部を有するオス継ぎ手部材と、メス側嵌合部を有するメス継ぎ手部材を備えた鋼矢板において、継ぎ手部材嵌合内接部の継ぎ手中心線上における一方または両方の継ぎ手の中心線上に止水材取り付け用凹状溝を設けてなる一対のオス継ぎ手部材およびメス継ぎ手部材が押し出し成形により別途製作され、前記オス継ぎ手部材およびメス継ぎ手部材を、鋼板を冷間成形にて造形した形鋼の端部に取り付け、かつ前記止水材取付け用凹状溝に止水材を設けたことを特徴とする鋼矢板。
- 継ぎ手部材の冷間成形型鋼部材への取り付け側に接合溝を設けてなる請求項1記載の鋼矢板。
- 継ぎ手部材が、冷間成形型鋼に接着剤にて取り付けられている請求項1または2に記載の鋼矢板。
- 鋼板または継ぎ手部材の両方もしくは一方が耐食性鋼材よりなる請求項1〜3のいずれかに記載の鋼矢板。
- 継ぎ手部材が高分子材料からなる請求項1〜4のいずれかに記載の鋼矢板。
- 鋼板が表面処理鋼板の切板よりなる請求項1〜5のいずれかに記載の鋼矢板。
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1998
- 1998-09-01 JP JP24658898A patent/JP3660807B2/ja not_active Expired - Fee Related
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