JP3658938B2 - 便成分採取装置とこれを用いた検査便座 - Google Patents

便成分採取装置とこれを用いた検査便座 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、便中の成分を測定して健康状態を知らせる便検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
日常生活において便中の成分を測定することは、病気の早期発見につながり、非常に重要なこととなってきている。特に便潜血検査は、大腸癌やその他の消化器系疾患の早期発見に非常に有効な手段として近年普及してきている。便潜血検査での、便中の成分を採取する方法としては、特開平6−186227号公報に記載されている輸送採便容器がある。
【0003】
この輸送採便容器における便中成分の採取は、排便した便に輸送採便容器の採便棒をこすり付けて便を少量取り、その便を採便棒と共に輸送採便容器内の緩衝液中に入れて攪拌し、便中の成分を緩衝液に溶出させるものである。
【0004】
しかし、実際はトイレにおいて排便した場合、排便した便が便器内に水没し、採便棒で便を取ることはできない。そのために使用者は、予め便器以外の場所に紙等を敷き、その上に排便し、排便した便に採便棒をこすり付けて便を採取する等の工夫が必要であった。このような方法は通常の排便行為とは大きく異なっており、使用者にとって不便でかつ不快に感じるものであった。さらに、採便棒で便を採取する際に、便が手に付着することもあり、不衛生であった。
【0005】
そこで、使用者に不快感を与えずに衛生的に便中の成分を採取する方法として特開平5−126826号公報に記載されている健康判定用の便器がある。これは、便器の水封部に回転羽根を設け、回転羽根をモータで回転駆動することにより、便器の水封部に排便された便を粉砕攪拌し、水封部の水に便中の成分を溶出させるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、排便した便を輸送採便容器の採便棒でこすり付けて取る方法では、便器に便が水没しないようにして排便する方法が困難であり、さらに、採便棒で便を採取する際に手に便が付着することがあり、不衛生でもあった。
【0007】
また、便器水封部で便を攪拌する方法では、便中の成分は便器水封部の水道水に溶出することになり、痔疾患の出血によって出た赤血球が、水道水との浸透圧の違いにより溶血し、赤血球内のヘモグロビンが溶出して、大腸癌等の腸内疾患の出血によって出てきたヘモグロビンとの区別がつかなくなるという課題を有していた。輸送採便容器は、赤血球の溶血を防止するために緩衝液中に便中の成分を溶出させる方法であるが、便器の水封部に緩衝液を満たして、赤血球の溶血を防止しようとすると、1回の測定に大量の緩衝液が必要となるという課題も有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、生体から排泄された便を受けるための便受け部と、便受け部に緩衝液を注入するための注入流路を備え、排泄された便が緩衝液に浸かることにより、便中の成分が緩衝液中に溶出し、その溶出した便中の成分を検出するようにしたものである。
【0009】
上記発明によれば、生体から排泄された便が便器の水封部に落ちることなく便中の成分を採取することができ、使用者が便に触れることなく衛生的に、また、通常の排便行為において便検査を行うことができる。さらに、緩衝液中に便中の成分が溶出することにより、赤血球の溶血を防止することができ、痔疾患による出血を誤って検出せずに便検査を行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、生体から排泄された便を受けるための便受け部と、便受け部に緩衝液を注入するための注入流路と、排泄された便が緩衝液に浸かることにより緩衝液中に溶出した便中の成分を緩衝液と共に吸引するための吸引流路とからなり、便中の成分を採取するようにしたものである。そして、使用者が便に触れることなく衛生的に便中の成分を採取することができる。また、緩衝液中に便中の成分が溶出することにより、赤血球の溶血を防止することができ、便潜血検査を行う際に、痔疾患による出血を検出せずに便潜血検査を行うことができる。さらに、便座装置に搭載した際には、生体から排泄された便が便器の水封部に落ちることなく、また、通常の排便行為において便検査を行うことができる。
【0011】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部と、便受け部に緩衝液を注入し、かつ、排泄された便が緩衝液に浸かることにより緩衝液中に溶出した便中の成分を緩衝液と共に吸引するための注入吸引流路とからなり、便中の成分を採取するようにしたものである。そして、緩衝液の注入流路と吸引流路を共通にすることにより、構成を簡単にすることができる。また、緩衝液の注入と吸引が共通の流路になっているため、注入吸引流路から便受け部に緩衝液を注入、吸引を繰り返し往復させることにより、緩衝液を攪拌させ、便中の成分を短時間に溶出させることができる。
【0012】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部と、便受け部に緩衝液を注入し、かつ、排泄された便が緩衝液に浸かることにより緩衝液中に溶出した便中の成分を緩衝液と共に吸引するための流路を、便受け部との間で複数流路に分岐した分岐注入吸引流路とからなり、便中の成分を採取するようにしたものである。そして、緩衝液を通す流路を複数に分岐することにより、便に対して複数方向から緩衝液を浸すことができ、また、便中の成分が溶出した緩衝液を複数箇所から吸引することにより、より、濃度の均一な便中の成分を採取することができる。
【0013】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部に備えた流路の少なくとも1つを、便受け部に設けた孔に接続して、緩衝液を注入または吸引するようにしたものである。そして、緩衝液を通す流路を便受け部に設けた孔に接続することにより、便受け部内側の構造が単純になり、便受け部内側の洗浄が容易になる。また、孔は便受け部の任意の場所に設けることができるため、例えば便の真下から緩衝液を注入または吸引することができる。
【0014】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部に備えた流路の少なくとも1つを、便受け部の内部を貫通し中空流路として設けたものである。そして、緩衝液の通る流路を便受け部内部に内蔵することにより、構成の一体化を図ることができる。
【0015】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部が水平方向に動くための便受け部駆動手段を備えたものである。そして、便受け部が水平方向に動くことにより、便の入った緩衝液を攪拌し、便中の成分を短時間で溶出させることができる。
【0016】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部に注入した緩衝液を攪拌させるための攪拌手段を備えたものである。そして、便受け部に攪拌手段を備えることにより、便の入った緩衝液を攪拌し、便中の成分を短時間で溶出させることができる。
【0017】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部に、超音波発生装置を備えたものである。そして、便受け部に超音波発生装置を備え、便受け部を振動させることにより、使用後の洗浄が短時間で行える。また、超音波の振動により、便中の成分を短時間で溶出させることができる。
【0018】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部に排便を検出するための排便検出手段を設けたものである。そして、排便を検出することにより、便検査を自動化する際のタイミングの判断を行うことができる。また、排便を検出した後に緩衝液を注入することにより、便の落下による、緩衝液のはねを防止することができる。
【0019】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部の重量を検出するための重量検出手段を備えたものである。そして、便の重量を検出することにより、注入する緩衝液の量を便量に応じて変えることができる。また、便受け部の重量変化を検出することにより、排便を検出し、便検査を自動化する際のタイミングの判断を行うことがでる。
【0020】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部に備えた流路の途中に、流路を流れる流体の濁度を検出するための濁度検出手段を備えたものである。そして、濁度の変化により、便中成分の溶出度合いを検出し、便を緩衝液に浸けておく時間や、攪拌の度合いを調整することができる。
【0021】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部を便座本体に格納するための便受け部繰り出し格納手段を備えたものである。そして、便中の成分を採取しない時は便受け部を便座本体に格納することにより、通常の用便時に違和感が無く、また、便受けに部に尿便がかかることなく衛生的になる。さらに、便座本体に便受け部を格納している時に緩衝液を便受け部に注入することにより、緩衝液の注入流路を便座本体内に備えることができ、緩衝液の注入経路を簡素化することができる。
【0022】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部が上下反転するための便受け部反転手段を備えたものである。そして、便受け部が上下反転することにより、便受け部に排泄された便を容易に捨てることができる。
【0023】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部に備えた流路に、複数種の流体を切換えて流すための流体切換え手段を備えたものである。そして、便中の成分を採取する時には緩衝液を流し、その後、洗浄液を流すことにより、流路および便受け部内側の洗浄を行うことができる。
【0024】
次に、採取した便中の成分を貯蔵するための容器を備えた便検査便座である。そして、採取した便中の成分を貯蔵するための容器を備えることにより、使用者が容易に採取した便中の成分を持ち運ぶことができ、第三者の検査機関に検査を依頼することができる。例えば、便中成分の培養により、O−157といった細菌の検出を行うことができる。
【0025】
次に、採取した便中の成分を検出するための検出手段を備えた便検査便座である。そして、採取した便中の成分を検出するための検出手段を備えることにより、その場で便検査をして結果を知らせることができる。
【0026】
次に、生体から排泄された便を受けるための便受け部と、便受け部に緩衝液を注入するための注入手段と、排泄された便が緩衝液に浸かることにより緩衝液中に溶出した便中の成分を検出するための検出手段を備えた便検査便座である。そして、便受け部の緩衝液に溶出した便中の成分を直接検出することにより、吸引流路を省略することができ、構成を簡素化することができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0028】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の便検査便座の概略図である。
【0029】
図1において、1は生体から排泄された便2を受けるための便受け部である。3は、注入ポンプ4により、緩衝液タンク5内にある緩衝液を便受け部1に注入するための注入流路である。6は、便受け部1内で便中の成分が溶出した緩衝液を吸引流路7を通して吸引し、検出手段8まで搬送する吸引ポンプである。
【0030】
次に動作、作用について説明する。注入ポンプ4により、緩衝液タンク5内の緩衝液が注入流路3を通って便受け部1に注入される。次に生体より排泄された便2は、便受け部1に落下し、緩衝液に浸かる。ここで、便中の成分が緩衝液に溶出する。その後、便中の成分が溶出した緩衝液を吸引ポンプ6により、吸引流路7を通って検出手段8に搬送され、便中成分の検出を行う。
【0031】
例えば、便潜血検査においては便中の成分のうち、ヘモグロビンを検出するものであるが、この場合は、検出手段8としてヘモグロビンを検出する免疫センサを用いればよい。検出センサは目視により結果が判定できるものもあり、また、計測により判定するものは結果を知らせる表示器を備えてもよい。
【0032】
また、検出に用いるセンサの感度によって、緩衝液による便中成分の希釈倍率が異なるが、それに対応するためには、(図2)に示すとおり、緩衝液の量を多くすれば、希釈倍率を大きくすることができ、また、緩衝液に便を浸している時間を長くすれば希釈倍率を小さくすることができる。
【0033】
さらに、便受け部1に攪拌手段9を設けることにより、短時間で多くの便中の成分を溶出することができる。
【0034】
なお、攪拌手段9を設けると説明したが、便受け部1そのものが前後や左右の水平方向に動くための、便受け部駆動手段10を設けることにより、同様の効果を有する。
【0035】
なお、吸引流路7の途中に流体の濁度検出手段11を設けることにより、濁度の変化から便中成分の溶出度合いを検出し、便を緩衝液に浸けておく時間や、攪拌の度合いを調整することができる。
【0036】
また、便受け部1に緩衝液を注入した後に便を排泄すると説明したが、便受け部1に排便を検出するための排便検出手段12を設けることにより、排便後に緩衝液の注入を行うことができる。これにより、緩衝液で満たされた便受け部1に便が落下する際の緩衝液のはねを防止することができる。排便検出手段12としては例えば、排便された際の便受け部1の振動を検出する振動センサ、もしくは便受け部1の動きを検出する位置センサ、もしくは便受け部1のたわみを検出するたわみセンサ、圧電素子を用いるとよい。また、便は体温と同等の温度になっているので、便受け部1に温度検出センサを設け、温度の変化により排便を検出してもよい。
【0037】
なお、排便を検出することにより、便検査を自動化する際のタイミングの判断を行うことがでる。
【0038】
また、便受け部1の重量を検出するための重量検出手段13を備え、便の重量を検出することにより、注入する緩衝液の量を便量に応じて変えることができる。
【0039】
なお、便受け部1の重量変化を検出することにより、排便を検出することもできる。
【0040】
なお、緩衝液に生体から排泄された便2が浸かればよいので、便2が非常に少なく、便受け部1の一部に付着しただけの場合や、また、便2が非常に多く、便受け部1からはみ出た場合でも、確実に便中の成分を採取することができる。また、注入する緩衝液の量を調整することにより、便2と緩衝液が接触する面積を変えることができ、便中の成分が緩衝液に溶出する量を調整することができる。
【0041】
他に、吸引した緩衝液には便中の様々な成分が溶出しているため、検出手段8の代わりに、吸引した緩衝液を貯蔵しておくための容器14を備えることにより、使用者が容易に採取した便中の成分を持ち運ぶことができ、第三者の検査機関に検査を依頼することができる。例えば、便中成分の培養により、O−157といった細菌の検出を行うことができる。
【0042】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2の便中成分採取装置の概略図である。
【0043】
図3において、1は生体から排泄された便2を受けるための便受け部である。15は緩衝液を注入、および、吸引するための注入吸引流路である。
【0044】
次に動作、作用について説明する。緩衝液はまず、注入吸引流路15を通って、便受け部3に注入される。その後、緩衝液に便中の成分が溶出した後に、注入吸引流路15を通って吸引される。こうして便中の成分を採取し、検査を行う。また、緩衝液の注入と吸引が共通の流路になっているため、注入吸引流路15から便受け部1に緩衝液を注入、吸引を繰り返し往復させることにより、緩衝液を攪拌させ、便中の成分を短時間に溶出させることができる。
【0045】
(実施例3)
図4(a)は本発明の実施例3の便中成分採取装置の概略図である。
【0046】
図4(a)において、1は生体から排泄された便2を受けるための便受け部である。3は緩衝液を注入するための注入流路で、便受け部1に設けた注入孔16に接続されている。7は、便受け部1で便中の成分が溶出した緩衝液を吸引するための吸引流路で、便受け部1に設けた吸引孔17に接続されている。
【0047】
次に動作、作用について説明する。緩衝液はまず、注入流路3を通って、注入孔16より便受け部1に注入される。その後、緩衝液に便中の成分が溶出した後に、吸引孔17より吸引流路7を通って吸引される。こうして便中の成分を採取し、検査を行う。注入孔16および吸引孔17は便受け部1の任意の場所に設けることができるため、任意の場所から緩衝液の注入、吸引を行うことができる。
【0048】
また、注入孔16および吸引孔17に網やフィルタを設ける、もしくは図4(b)に示すとおり、孔としての形態を複数の小さな孔の集合体で構成した多孔注入孔16’および多孔吸引孔17’にすることにより、例えば未消化の食物片が流路に混入することを防ぐことができる。
【0049】
なお、注入流路3と吸引流路7とを個別に設けた場合を説明したが、共通にしても同様に実施することができる。
【0050】
(実施例4)
図5は本発明の実施例4の便中成分採取装置の概略図である。
【0051】
図5において、1は生体から排泄された便2を受けるための便受け部である。18は緩衝液を注入、および吸引するための分岐注入吸引流路で、便受け部1側を複数に分岐して、便受け部1に接続されている。
【0052】
次に動作、作用について説明する。緩衝液はまず、分岐注入吸引流路18を通って、便受け部1に注入される。この時、複数に分岐した流路により、便の複数の方向から緩衝液が注入される。緩衝液に便中の成分が溶出した後に、分岐注入吸引流路18を通って吸引される。こうして便中の成分を採取し、検査を行う。注入および吸引を複数箇所から行うことにより、万一、流路の1つが便によって塞がれた場合でも別の流路より注入、吸引を行うことができる。
【0053】
また、便中成分の溶出濃度は(図6)に示すように、充分な時間が経てば、便に近いところ、および便から遠いところ共にほぼ同等の濃度になるが、溶出時間の短い間は、便に近いところの方が濃くなる傾向がある。便中成分の溶出した緩衝液を複数箇所から吸引することにより、濃度が平均化され、より濃度の均一な便中の成分を採取することができる。
【0054】
(実施例5)
図7は本発明の実施例5の便中成分採取装置の概略図である。
【0055】
図7において、1は生体から排泄された便2を受けるための便受け部である。3は緩衝液を注入するための注入流路で、便受け部1の内部を貫通し中空流路として設けられている。7は、便受け部1で便中の成分が溶出した緩衝液を吸引するための吸引流路で、便受け部1の内部を貫通し中空流路として設けられている。
【0056】
次に動作、作用について説明する。緩衝液はまず、注入流路3を通って便受け部1に注入される。その後、緩衝液に便中の成分が溶出した後に、吸引流路7を通って吸引される。こうして便中の成分を採取し、検査を行う。注入流路3および吸引流路7が便受け部1に内蔵されているため、構成が簡単になる。
【0057】
また、便受け部1が上下反転するための便受け部反転手段19を備えることにより、便中成分の採取後に便受け部1を反転させ、便を容易に捨てることができる。
【0058】
なお、注入流路3と吸引流路7とを個別に設けたが、共通にしても同様に実施することができる。
【0059】
なお、注入流路3と吸引流路7を共通とし、便受け部1側を複数に分岐しても同様に実施することができる。
【0060】
(実施例6)
図8は本発明の実施例6の便検査便座の流路構成の概略図である。
【0061】
図8において、1は生体から排泄された便2を受けるための便受け部である。15は、ポンプ20により、緩衝液タンク5内にある緩衝液を便受け部1に注入し、また、便受け部1で便中の成分が溶出した緩衝液を、ポンプ20により吸引して採取するための注入吸引流路である。21は、ポンプ20により、洗浄液タンク22内にある洗浄液を注入吸引流路15に通すように流路の切換えを行うための流体切換え手段である。
【0062】
次に動作、作用について説明する。始め、流体切換え手段21は注入吸引流路15と緩衝液タンク5とを接続するように切換えている。ポンプ20により、緩衝液タンク5内の緩衝液が注入吸引流路15を通って便受け部1に注入される。便中の成分が緩衝液に溶出した後に、ポンプ20により、注入吸引流路15を通して緩衝液を吸引する。こうして便中の成分を採取し、検査を行う。その後、流体切換え手段21を洗浄タンク22と注入吸引流路15とを接続するように切換え、ポンプ20により、洗浄液タンク22内の洗浄液を注入吸引流路15、および、便受け部1に流すことにより、洗浄を行うことができる。
【0063】
なお、注入吸引流路15を便受け部1側で分岐して内蔵し、便受け部1を反転させて洗浄液を流すと、より効果的に洗浄を行うことができる。
【0064】
また、便受け部1に超音波発生装置23を備え、洗浄時に超音波を発生することにより、短時間で洗浄を行うことができる。なお、便中の成分を溶出させる際に超音波を発生すると、緩衝液が攪拌され、より短時間で便中の成分を溶出させることができるという効果も有する。
【0065】
(実施例7)
図9は本発明の実施例7の便検査便座の概略図である。
【0066】
図9において、1は生体から排泄された便2を受けるための便受け部で、便受け部繰り出し格納手段24により、使用時に便座本体から便器空間へ繰り出し、使用後に便器本体に格納するものである。25は、緩衝液タンク5内にある緩衝液を注入口26から便受け部1に注入する際の注入バルブである。6は、便受け部1内で便中の成分が溶出した緩衝液を吸引流路7を通して吸引し、検出手段8まで搬送する吸引ポンプである。
【0067】
次に動作、作用について説明する。スイッチ等により、使用者が便検査を行う指示を与えた後に、便受け部1が便座本体に収納されたまま、注入バルブ25が開き、緩衝液タンク5内の緩衝液が注入口26を通って便受け部1に注入される。次に便受け部1が便器空間内に繰り出す。生体より便が排泄され、便受け部1に落下し、緩衝液に浸かる。ここで、便中の成分が緩衝液に溶出する。その後、便中の成分が溶出した緩衝液を吸引ポンプ6により、吸引流路7を通って検出手段8に搬送され、便中成分の検出を行う。これより、緩衝液の注入を座本体内で行うことができる。
【0068】
なお、便中の成分が溶出した緩衝液の吸引を、便受け部1が便座本体に収納された後に行うことにより、便受け部1に固定される吸引流路7を省略することができる。
【0069】
また、検出手段8を便受け部内に設けることにより、吸引ポンプ6および吸引流路7を省略することもできる。
【0070】
(実施例8)
図10は本発明の実施例8の便検査便座の概略図である。
【0071】
図10は図1の構成から吸引手段である、吸引ポンプ6と吸引流路7を省き、検出手段8を便受け部1に設けたものである。
【0072】
次に動作、作用について説明する。注入ポンプ4により、緩衝液タンク5内の緩衝液が注入流路3を通って便受け部1に注入される。次に生体より排泄された便2は、便受け部1に落下し、緩衝液に浸かる。ここで、便中の成分が緩衝液に溶出する。便受け部1の検出手段8により、便中成分の検出を行う。
【0073】
例えば、金コロイドスポット法による試験紙を用いる便中成分検出の場合は、便中の成分が溶出した緩衝液に試験紙を浸けるだけでよいので、簡単な構成の便検査便座となる。
【0074】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の便中成分採取装置および便検査便座によると次の効果が得られる。
【0075】
(1)排泄した便を便受け部で受け、緩衝液を注入、吸引することにより便中の成分を検出するため、使用者が便に触れることなく衛生的に、また、通常の排便行為において便検査を行うことができる。
【0076】
(2)排泄した便を便受け部で受け、緩衝液を注入、吸引することにより便中の成分を貯蔵するため、使用者が便に触れることなく衛生的に、また、通常の排便行為において便中の成分を採取することができる。
【0077】
(3)排泄した便を便受け部で受け、緩衝液中に便中の成分を溶出させるため、便潜血検査において、赤血球の溶血を起こさずに便中の成分を採取、もしくは便検査を行うことができる。
【0078】
(4)緩衝液の注入流路と吸引流路を共通にすることにより、構成が簡単にでき、また、注入吸引流路から便受け部に緩衝液を注入、吸引を繰り返し往復させることにより、緩衝液を攪拌させ、便中の成分を短時間に溶出させることができる。
【0079】
(5)緩衝液を通す流路を複数に分岐することにより、便に対して複数方向から緩衝液を浸すことができ、また、便中の成分が溶出した緩衝液を複数箇所から吸引することにより、より、濃度の均一な便中の成分を採取することができる。
【0080】
(6)緩衝液を通す流路を便受け部に設けた孔に接続することにより、便受け部内側の構造が単純になり、便受け部内側の洗浄が容易になる。
【0081】
(7)緩衝液の通る流路を便受け部の内部に内蔵することにより、構成の一体化を図ることができる。
【0082】
(8)便受け部が水平方向に動くための便受け部駆動手段を設けることにより、緩衝液を攪拌させ、便中の成分を短時間に溶出させることができる。
【0083】
(9)便受け部に緩衝液を攪拌させるための攪拌手段を設けることにより、緩衝液を攪拌させ、便中の成分を短時間に溶出させることができる。
【0084】
(10)便受け部に超音波発生装置を備えることにより、便受け部の洗浄を短時間で行うことができ、また、緩衝液の攪拌も行うことができる。
【0085】
(11)便受け部に排便検出手段を設けることにより、排便後に緩衝液の注入を行うことができ、緩衝液で満たされた便受け部に便が落下する際の緩衝液のはねを防止することができる。また、排便を検出することにより、便検査を自動化する際のタイミングの判断を行うことがでる。
【0086】
(12)便受け部に重量検出手段を設けることにより、便の重量を検出し、注入する緩衝液の量を便量に応じて変えることができる。また、便受け部の重量変化を検出することにより、排便を検出することもできる。
【0087】
(13)便受け部に備えた流路の途中に流体の濁度検出手段を設けることにより、濁度の変化から便中成分の溶出度合いを検出し、便を緩衝液に浸けておく時間や、攪拌の度合いを調整することができる。
【0088】
(14)便受け部に便受け部繰り出し格納手段を設けることにより、便受け部を便座本体に収納している時に緩衝液の注入を行うことができ、緩衝液の注入構成が簡単になる。
【0089】
(15)便受け部が上下反転する便受け部反転手段を備えることにより、便中成分の採取後に便受け部を上下反転させ、便受け部に排泄された便を容易に便器内に捨てることができる。
【0090】
(16)流路中に流体切換手段を備えることにより、便中の成分を採取する時には緩衝液を流し、その後、洗浄液を流すことにより、流路、および、便受け部内側の洗浄を行うことができる。
【0091】
(17)試験紙等の検出手段を用いた場合、便受け部に検出手段を備えることにより、緩衝液の吸引流路を省略することができ、構成が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の便検査便座の断面図
【図2】本発明の実施例1おける緩衝液の量と希釈倍率との関係を示す特性図
【図3】本発明の実施例2の便中成分採取装置の断面図
【図4】(a)本発明の実施例3の便中成分採取装置の断面図
(b)同装置の多孔注入孔を示す断面図
【図5】本発明の実施例4の便中成分採取装置の断面図
【図6】本発明の実施例4における便からの距離と便中成分の溶出濃度との関係を示す特性図
【図7】本発明の実施例5の便中成分採取装置の断面図
【図8】本発明の実施例6の便検査便座の流路系統図
【図9】本発明の実施例7の便検査便座の断面図
【図10】本発明の実施例8の便検査便座の断面図
【符号の説明】
1 便受け部
3 注入流路
4 注入ポンプ
5 緩衝液タンク
6 吸引ポンプ
7 吸引流路
8 検出手段
9 攪拌手段
10 便受け部駆動手段
11 濁度検出手段
12 排便検出手段
13 重量検出手段
14 容器
15 注入吸引流路
16 注入孔
17 吸引孔
18 分岐注入吸引流路
19 便受け部反転手段
20 ポンプ
21 流体切換え手段
22 洗浄液タンク
23 超音波発生装置
24 便受け部繰り出し格納手段
25 注入バルブ
26 注入口

Claims (17)

  1. 生体から排泄された便を受けるための便受け部と、前記便受け部に緩衝液を注入するための注入流路と、排泄された便が緩衝液に浸かることにより緩衝液中に溶出した便中の成分を緩衝液と共に吸引するための吸引流路とからなる便成分採取装置。
  2. 生体から排泄された便を受けるための便受け部と、前記便受け部に緩衝液を注入し、かつ、排泄された便が緩衝液に浸かることにより緩衝液中に溶出した便中の成分を緩衝液と共に吸引するための注入吸引流路とからなる便成分採取装置。
  3. 生体から排泄された便を受けるための便受け部と、前記便受け部に緩衝液を注入し、かつ、排泄された便が緩衝液に浸かることにより緩衝液中に溶出した便中の成分を緩衝液と共に吸引するための流路を、前記便受け部との間で複数流路に分岐した分岐注入吸引流路とからなる便成分採取装置。
  4. 生体から排泄された便を受けるための便受け部に備えた流路の少なくとも1つを、前記便受け部に設けた孔に接続し、前記孔より緩衝液を注入または吸引するようにした請求項1から3のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  5. 生体から排泄された便を受けるための便受け部に備えた流路の少なくとも1つを、前記便受け部の内部を貫通し中空流路として設けた請求項1から3のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  6. 生体から排泄された便を受けるための便受け部が水平方向に動くための便受け部駆動手段を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  7. 生体から排泄された便を受けるための便受け部に注入した緩衝液を攪拌させるための攪拌手段を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  8. 生体から排泄された便を受けるための便受け部に、超音波発生装置を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の便中成分採取装置。
  9. 生体から排泄された便を受けるための便受け部に排便を検出するための排便検出手段を設けた請求項1から5のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  10. 生体から排泄された便を受けるための便受け部の重量を検出するための重量検出手段を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  11. 生体から排泄された便を受けるための便受け部に備えた流路の途中に、前記流路を流れる流体の濁度を検出するための濁度検出手段を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  12. 生体から排泄された便を受けるための便受け部を便座本体に格納するための便受け部繰り出し格納手段を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  13. 生体から排泄された便を受けるための便受け部が上下反転するための便受け部反転手段を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  14. 生体から排泄された便を受けるための便受け部に備えた流路に、複数種の流体を切換えて流すための流体切換え手段を備えた請求項1から5のいずれか1項に記載の便成分採取装置。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載の便成分採取装置と、前記便成分採取装置より採取した便中成分を貯蔵するための容器を備えた検査便座。
  16. 請求項1から14のいずれか1項に記載の便成分採取装置と、前記便成分採取装置より採取した便中成分を検出するための検出手段を備えた検査便座。
  17. 生体から排泄された便を受けるための便受け部と、前記便受け部に緩衝液を注入するための注入流路と、排泄された便が緩衝液に浸かることにより緩衝液中に溶出した便中の成分を検出するための検出手段を備えた便検査便座。
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