JP3658266B2 - 信号転送方法と該信号転送方法を用いた固体撮像装置の信号転送方法、信号転送装置及び該信号転送装置を用いた固体撮像装置 - Google Patents

信号転送方法と該信号転送方法を用いた固体撮像装置の信号転送方法、信号転送装置及び該信号転送装置を用いた固体撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は信号転送方法と該信号転送方法を用いた固体撮像装置の信号転送方法、信号転送装置及び該信号転送装置を用いた固体撮像装置に係わり、特に信号電荷を画素内で増幅する光電変換素子の信号を共通線を介して出力端子へ転送する回路に好適に用いられる信号転送方法と該信号転送方法を用いた固体撮像装置の信号転送方法、信号転送装置及び該信号転送装置を用いた固体撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複数の信号源からの信号を信号転送用スイッチを介して共通線に転送する信号転送装置は、例えば固体撮像装置に用いられている。
【0003】
例えば、固体撮像装置の1つとして増幅型MOSセンサーを用いた固体撮像装置があり、この撮像装置においては、各画素に発生したそれぞれの信号電荷をそのまま読み出さず、それぞれの信号電荷を容量を用いて電圧に変換した後、各容量から走査回路と信号転送用スイッチを用いて信号を読み出す方法が通常使用されている。
【0004】
そして、上記固体撮像装置の各画素には、入射光に応じて信号電荷を発生する光電変換部と、この光電変換部の信号電荷を容量によって信号電圧に変換した後、増幅部によってインピーダンス変換される構成となっているものがある。この画素を直線的に配置した場合を例にとって、各画素の増幅部から信号転送部を経て出力端子から信号電圧を出力する動作を図9に示す固体撮像装置を用いて説明する。
【0005】
図9において、S1〜Snは画素の光電変換部、A1〜Anは光電変換部S1〜Snの信号電荷を受け、電圧に変換し増幅する増幅部、Q1〜Qnは増幅部A1〜Anからの信号電圧をサンプルホールド容量CT1〜CTnに転送するスイッチとして機能するMOSトランジスタである。MOSトランジスタQ1〜Qnは端子104に印加されるパルスφ1が高電位の時にON、低電位のときにOFFする。Qh1〜Qhnはサンプルホールド容量CT1〜CTnに保持されている信号電圧を走査回路からのパルスφh1〜φhnによって順次ONし、水平信号線101に信号電圧を転送するスイッチとなるMOSトランジスタである。Qhrは、MOSトランジスタQh1〜Qhnによって順次信号電圧が水平信号線101へ転送される間に水平信号線101をGNDレベルにリセットするためのスイッチとなるMOSトランジスタであり、パルスφhrが高電位の時にON、低電位の時OFFする。3は水平信号線101の信号電圧を受け、出力端子102から信号を出力するためのバッファーアンプである。
【0006】
また図9には記載していないが、水平信号線101には、転送スイッチとなるMOSトランジスタQh1〜Qhn、リセットスイッチとなるMOSトランジスタQhrのソース/ドレイン−基板間に寄生的に発生する容量Cdbnや、ソース/ドレイン−ゲート間に寄生的に発生する重なり容量と称される容量Cgdnの総和となる容量(以降、Chと称する)が付随する。
【0007】
図10のタイミングチャートを用い、さらに上記固体撮像装置の動作を説明する。
【0008】
まず、期間T1では、パルスφ1 とパルスφhrが高電位で、MOSトランジスタQ1〜QnとMOSトランジスタQhrがONするため、増幅部A1〜Anからの信号電圧がそれぞれMOSトランジスタQ1〜Qnを経てサンプルホールド容量CT1〜CTnに印加されると同時に、水平信号線101の電位はGNDレベルになる。その後、MOSトランジスタQ1〜Qnはパルスφ1が低電位となるためOFFし、サンプルホールド容量CT1〜CTnには増幅部A1〜Anからの出力電圧が保持される。
【0009】
次に、期間T2では、パルスφh1が高電位となり、したがってMOSトランジスタQh1がONするので、サンプルホールド容量CT1の電荷は水平信号線101に寄生する容量Chに移動し、サンプルホールド容量CT1の電位は水平信号線101に伝達され、バッファーアンプ3の出力端子102から信号電圧が出力される。
【0010】
次に、期間T3では、パルスφhrが高電位となり、水平信号線101の電位はGNDレベルになる。
【0011】
以降同様に、期間T4〜T6ではそれぞれホールド容量CT2〜CTnに保持された電位が順次水平信号線101に伝達され、バッファーアンプ3の出力端子102から出力される。
【0012】
また図10には、出力端子102の電圧の変化を、上記の期間T1〜T6でどのように変化するか模式的に示している。
【0013】
また別の従来例として、図11に示すようなクランプ容量を用いた固体撮像装置がある。基本的に構成及びその動作は図9及び図10に示した上述した従来例と同様であるが、図11に示すように、図9の構成からサンプルホールド容量CT1〜CTnを除き、代わりにクランプ容量C1〜Cn、リセットスイッチとなるMOSトランジスタQr1〜Qrnを挿入し、そのMOSトランジスタQr1〜QrnのON/OFFを制御する制御端子105が追加されている。
【0014】
本従来例の固体撮像装置の動作としては、光電変換部S1〜Snおよびその出力を受け垂直信号線V1〜Vnにそれぞれ出力する増幅部A1〜Anが暗時出力を出力する時に、制御端子105に印加されるパルスφrが高電位となりリセットスイッチとなるMOSトランジスタQr1〜QrnがONし、クランプ容量C1〜Cnの一端の電位は基準電位(GND)になる。その後、光電変換部S1〜Snおよび増幅部A1〜Anが明時出力を出力する時には、制御端子105に印加されるパルスφrは低電位となり、MOSトランジスタQr1〜QrnがOFFしている。明時出力を出力する時において、クランプ容量C1〜CnのMOSトランジスタQ1〜Qn側の電極の電位の変動は(明時出力−暗時出力)となり、クランプ容量C1〜Cnの他方の電極の電位もGNDから(明時出力−暗時出力)分変動する。そして走査回路部が順次パルスφh1からφhnを出力することで、クランプ容量C1〜Cnに蓄えられた信号を共通水平信号線101に転送させ、バッファーアンプ3を通して出力端子102から出力させる。なお、図10と同様に走査回路部が順次パルスφh1からφhnを出力する間に、パルスφhrが高電位となって水平信号線101をGNDレベルとする。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、図9におけるサンプルホールド容量CT1〜CTnから水平信号線101に寄生する容量Chへ信号が転送される際、信号伝達ゲインはn段目の信号転送系を例にとると、CTn/(CTn+Ch)と1以下になりS/Nが低下するという課題があった。さらにこの課題は、固体撮像素子の画素数を増し、図9におけるMOSトランジスタQh1〜Qhnの個数が増加すると、それにともない容量Chの構成要素である、MOSトランジスタQh1〜Qhnのドレイン−バックゲート間寄生容量の総和やゲート−ドレイン間寄生重なり容量の総和も当然増加するので容量Chの容量値 も増加し、前記信号伝達ゲインは小さくなってしまい、S/Nが悪化する。
【0016】
図12は容量Ch の構成要素となる2つの寄生容量を模式的に表したもので、11はMOSトランジスタのゲート、12,13はソースまたはドレイン領域、14はバルク基板、15は酸化膜である。容量Ch の構成要素のうち1つはソース領域12と基板14との間またはドレイン領域13と基板14の間に存在するPN接合容量であり、図12がNMOSトランジスタを表す場合、バルク基板は通常GND電極に接続されるので、PN接合容量はGNDラインに対して形成される。
【0017】
一方、容量Chのもう一つの構成要素となる寄生容量は、図12で21,22で表したゲート11とソース、ドレイン12,13との重なり部分で形成される酸化膜を誘電体にした容量である。
【0018】
図9におけるMOSトランジスタQh1〜Qhnのゲート−ドレイン/ソース間重なり寄生容量が容量Chの構成要素となるわけであるが、MOSトランジスタQhn〜Qhnのゲートは走査回路部で駆動され、実際はCMOSインバーターなどのゲート回路で駆動される。したがって、ゲート−ドレイン/ソース間重なり容量の電極の1つであるゲートはCMOSインバーターなどの駆動ゲート回路のON抵抗を経てCMOSインバーターなどの駆動ゲート回路の高電位電源または低電位電源(通常GND)に接続されることとなる。
【0019】
図13はMOSトランジスタQhnと走査回路部の一部を示す模式的構成図である。図13において図9と同じ構成部材及びパルス信号については同一符号を付する。
【0020】
図13において、Qhnは容量CTnから容量Chへ信号を転送するためのスイッチとなるMOSトランジスタ、101は水平信号線、LhnはMOSトランジスタQhnのON/OFFを制御する信号線である。図13ではさらに、容量Chの構成要素であるMOSトランジスタQhnのゲート−ソース/ドレイン間寄生重なり容量35、MOSトランジスタQhnのドレイン−基板間寄生PN接合容量36、MOSトランジスタQhnのゲートを駆動する走査回路部内の実際の駆動素子としてPMOSトランジスタ32とNMOSトランジスタ33から成るCMOSインバーターと、そのCMOSインバーターの高電位電源31を示している。
【0021】
また図11の従来例でも同様の問題があり、クランプ容量C1〜Cnの信号を共通水平信号線101へ転送する際、クランプ容量C1〜Cnに蓄えられている信号電荷が共通水平信号線101の持つ寄生容量Chへ移送されるため信号電圧のゲインはCn/(Cn+Ch)と低下してしまう。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の信号転送方法は、複数の信号源から、各複数の信号源ごとに設けられたスイッチ手段を介して順次信号を共通線に転送する信号転送方法において、
信号を前記共通線に転送する場合に、前記共通線の信号レベルに基づいて、前記共通線につながる寄生容量の両端子間の電圧の変動をなくす又は減少されるように制御し、
前記信号源は、光電変換素子と該光電変換素子からの信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含む、又は複数の光電変換素子と該複数の光電変換素子から順次転送される信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含むことを特徴とするものである。
【0024】
本発明の固体撮像装置の信号転送方法は上記本発明の信号転送方法を用いたものである。
【0025】
本発明の信号転送装置は、複数の信号源と、各複数の信号源ごとに設けられた絶縁ゲート型トランジスタからなるスイッチ手段と、各スイッチ手段を介して順次、前記複数の信号源からの信号が転送される共通線と、該共通線の転送信号電圧に直流オフセット電圧を加えた電圧を前記絶縁ゲート型トランジスタのバックゲートに入力する入力手段とを有し、
前記信号源は、光電変換素子と該光電変換素子からの信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含む、又は複数の光電変換素子と該複数の光電変換素子から順次転送される信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含むことを特徴とするものである。
【0026】
また本発明の信号転送装置は、複数の信号源と、
各複数の信号源ごとに設けられたスイッチ手段と、
各スイッチ手段を介して順次、前記複数の信号源からの信号が転送される共通線と、
信号を前記共通線に転送する場合に、前記共通線の信号レベルに基づいて、前記共通線につながる寄生容量の両端子間の電圧の変動をなくす又は減少されるように制御する寄生容量制御手段とを有し、
前記信号源は、光電変換素子と該光電変換素子からの信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含む、又は複数の光電変換素子と該複数の光電変換素子から順次転送される信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含むことを特徴とするものである。
【0027】
本発明の固体撮像装置は上記本発明の信号転送装置を用いたものである。
【0028】
本発明は、信号源から共通線に信号転送する上での寄生容量に基づく電圧ゲインの低下、例えば、図13に示す容量CTnから容量Chへの信号伝達における電圧ゲインの低下という課題を解決するために、図1のような構成をとる。
【0029】
すなわち、本発明は複数の信号源G1〜Gnからの信号をスイッチ手段SW1〜SWnを介して共通線101に出力する場合、共通線101の転送信号レベルに基づいて(転送信号レベルそのまま、又はバッファーアンプ等により直流オフセット電圧を加えた信号により)、共通線101につながる寄生容量(ここではスイッチの寄生容量)を制御することで、寄生容量の両端の電極の電位変動をなくし又は減少させて、実質的な電荷蓄積をなくし又は減少させ、見かけ上の寄生容量の容量値をなくし又は減少させるものである。
【0030】
なお、本発明における寄生容量としてはスイッチ手段の寄生容量が挙げられるが、特にスイッチ手段に限定されず、共通線につながる他の素子により生ずる寄生容量も含まれ、かかる寄生容量の制御もスイッチ手段の寄生容量の制御と同様に行うことができる。さらに、本発明のスイッチ手段の寄生容量の制御は共通線からの信号に基づいて行う場合に限定されず、共通線の信号と同様の電圧変動を行う信号発生手段等により(すなわち、スイッチ手段を介して出力される信号に対応する信号により)寄生容量の制御を行ってもよい。
【0031】
以下、図13を用いて本発明についてより具体的に説明する。
【0032】
容量Chの構成要素である図13内の2つの寄生容量35,36において、寄生容量35,36のそれぞれの2つの電極のうち、水平信号線101(共通線)に接続されていない側の電極に、水平信号線101(共通線)の電位と等しい電位か、もしくはその電位にあるDCオフセット電圧を足し合わせた電位を、バッファー回路等の入力手段で印加することにより、寄生容量35,36のそれぞれの2つの端子間電圧が一定で変化せず(又は変化が抑えられ)、それゆえ容量CTnから信号電圧を電荷の形で転送する際、寄生容量35,36には電荷が流入しないようにすることで、転送する際の電圧ゲインを従来例より増加させ、S/N比を向上させることができる。
【0033】
本発明は固体撮像装置に好適に用いられるものであるが、特に固体撮像装置に限定されず、半導体メモリ、フラットディスプレイ等の表示装置等における信号転送装置に用いることができる。
【0034】
信号源からの信号を転送するスイッチ手段としては、バイポーラトランジスタ,CMOSトランジスタ,MOSトランジスタ等で構成されるトランジスタスイッチ、マイクロスイッチ等を用いることができる。
【0035】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。
【0036】
(第1の実施例)
図2は本発明の第1の実施例の固体撮像装置の構成を示す回路構成図である。図2において、図9と同一構成部材については同一符号を付し、同一構成部材及びその動作の重複説明は省略する。なお、ここでは画素を直線的に配置した場合を示しているが、画素を2次元に配列してエリアセンサを構成してもよい。図2において、信号転送装置となる信号転送回路は破線領域で示してある。
【0037】
図2において図9の構成と異なるのは、転送スイッチとなるMOSトランジスタQh1〜Qhnのバックゲート(バルク基板)がバッファーアンプ2の出力に接続されていることと、走査回路部内の、MOSトランジスタQh1〜Qhnのゲートを駆動するCMOSドライバーにおいて、NMOSトランジスタn1〜nnのソースがGNDラインではなく、バッファーアンプ2の出力に接続されている点である。バッファーアンプ2は、水平信号線101の電位を受け、その電位にあるDC電圧を加えてオフセットさせた電位を出力する。1は高電位電源を示している。
【0038】
以下、上記固体撮像装置の動作について図3を用いて説明する。図3は上記固体撮像装置の動作シーケンスを表すタイミングチャートである。
【0039】
まず、期間T1で、各画素の光電変換部S1〜Snの信号電荷を受けた増幅部A1〜Anの出力電圧が、転送スイッチとなるMOSトランジスタQ1〜QnがONすることでサンプルホールド容量CT1〜CTnに印加される。その後、端子104に加えられるパルスφ1が低電位になるのでMOSトランジスタQ1〜QnはOFFし、サンプルホールド容量CT1〜CTnには印加された電位が保持される。
【0040】
次に、期間T2では、走査回路により出力されるパルスφh1のみ高電位で、他のパルスφh2〜φhnは低電位となるため、走査回路部内のCMOSドライバーを構成するPMOSトランジスタp1〜pn、NMOSトランジスタn1〜nnのうちPMOSトランジスタp1とNMOSトランジスタn2〜nnがON、NMOSトランジスタn1とPMOSトランジスタp2〜pnがOFFとなっている。したがってサンプルホールド容量CT1から水平信号線101へ信号を転送するスイッチであるMOSトランジスタQh1はONする。他のスイッチであるMOSトランジスタQh2〜QhnはOFFとなっている。水平信号線101の電位は、サンプルホールド容量CT1から信号電圧が伝えられることで、ある電位になるが、バッファーアンプ2の出力に接続されている配線103の電位は、バッファーアンプ2の入力、すなわち水平信号線101の電位にあるDCオフセット電圧が足された値になる。そのDCオフセット電圧の大きさは、増幅部A1〜Anの出力ダイナミックレンジよりも大きくし、かつDCオフセット電圧の極性は転送スイッチたるMOSトランジスタQh1〜QhnがOFFする極性となるようバッファーアンプ2の構成を設定する。例として、増幅部A1〜Anの出力Dレンジが1Vで、転送スイッチとなるMOSトランジスタはN型、そのしきい値電圧Vthを0.7Vと仮定し前記DCオフセット電圧を−1Vとなるように設定したとすると、OFFすべき転送スイッチたるMOSトランジスタQh2〜Qhnのゲート−ソース間電圧はそのしきい値電圧を上回ることはないので、MOSトランジスタQh2〜QhnはOFFを維持する。かつMOSトランジスタQh2〜Qhnのゲート−ソース間電圧は水平信号線101の電圧とバッファーアンプ2の出力103の電圧の差に等しいので、常に1Vと変化しない。さらにMOSトランジスタQh1〜Qhnのソース−基板間電圧は同様に水平信号線101の電圧とバッファーアンプ2の出力103の電圧の差に等しいのでやはり1Vと一定であり、MOSトランジスタQh1〜Qhnのソース−基板間のPN接合は逆バイアス状態(0V状態であってもよい)が保たれているのでその動作に支障は生じない。
【0041】
以上示したように従来の、水平信号線101に付随する寄生容量Ch の構成要素となる2種類の寄生容量の双方の、端子間電圧が一定となるのでサンプルホールド容量CT1〜CTnから水平信号線101へ信号を伝達する際の電圧ゲインの低下は非常に小さくなる。
【0042】
図4は図2におけるバッファーアンプ2の具体的な回路の一例で、図4におけるI1は定電流源、4は(−)電源ラインを表しており、QBはNMOSトランジスタである。図4に示されるように、バッファーアンプ2はソースフォロワーの構成をとっており、NMOSトランジスタQBのゲート電圧に対しソース電圧は、
【0043】
【数1】
Figure 0003658266
(kは定数、W、LはそれぞれNMOSトランジスタQB のゲート幅とゲート長、I1は電流源I1の出力電流値、VthはNMOSトランジスタQB のしきい値電圧)
だけ低い値となり、出力電流値I1の値が一定であればVGSの値も一定となる。
【0044】
図8は本実施例に用いることのできる固体撮像装置における画素の等価回路図である。なお、ここではエリアセンサに用いる画素構成を示しているが、画素を一列に配列する場合は選択スイッチQ14は設けなくて良い。
【0045】
図8において、505が光電変換部にあたるホトダイオードである。Q13が増幅手段にあたるソースフォロワアンプの入力MOSトランジスタであり、Q14は読み出す行を選択するための選択スイッチである。ソースフォロワの定電流負荷は図示していないが、信号出力線504に接続されている。Q12はソースフォロワの入力端子をリセットするためのリセットスイッチであり、増幅手段の入力部のリセット手段にあたる。Q11は、ホトダイオード505の光信号を信号増幅手段であるソースフォロワの入力部に転送するための転送スイッチであり、電荷転送手段にあたる。501は電源線、502はリセットスイッチ線、503は選択スイッチ線、506は転送スイッチ線である。
【0046】
本実施例において、寄生容量制御は、水平信号線101に接続されるバッファーアンプ2と、バッファーアンプ2とMOSトランジスタQh1〜Qhnのバックゲート及びNMOSトランジスタn1〜nnのソースとを接続する配線103とで構成される。
(第2の実施例)
図5は本発明の第2の実施例の固体撮像装置を示す回路構成図であり、クランプ容量を用いて信号を共通信号線へ転送する図11の従来例に対する本発明の実施例であるが、図2におけるバッファーアンプ2のようにアンプを新たに追加せず、出力バッファーアンプ3の出力で転送スイッチたるMOSトランジスタQh1〜Qhnのバックゲート(バルク基板)や、NMOSトランジスタn1〜nnを介して転送スイッチとなるMOSトランジスタQh1〜Qhnのゲートを駆動する構成となっている。
【0047】
本実施例において、寄生容量制御は、水平信号線101に接続される出力バッファーアンプ3と、バッファーアンプ3とMOSトランジスタQh1〜Qhnのバックゲート及びNMOSトランジスタn1〜nnのソースとを接続する配線103とで構成される。
(第3の実施例)
図6は本発明の第3の実施例の固体撮像装置を示す回路構成図である。
【0048】
共通水平信号線101を遮光する必要がある場合には、共通水平信号線101を形成するAl(アルミニウム)等の配線層より縦構造上、上部に位置するAl等の配線層で共通水平信号線101をおおうことになるが、その場合、2つの配線層間には層間絶縁膜を誘電体とする寄生容量Cが形成され、これによって共通水平信号線101に付随する寄生容量が増大し、信号の転送における電圧ゲインの低下を引き起こすことになる。
【0049】
そこで、遮光を行う配線層を、共通信号線101の電位を受け、同電位を出力するバッファーアンプで駆動することで、遮光を行う上部の配線層と共通信号線101とで形成する寄生容量への電荷の移動をなくし、寄生容量を見かけ上なくすことができる。
【0050】
しかし、遮光を行うAl等の配線層を駆動するバッファーアンプを個別に設けて、そのバッファーアンプの入力を共通水平信号線に接続すると、バッファーアンプには必ず入力容量が存在するために再び共通水平信号線101に付随する寄生容量が増大してしまうことになる。
【0051】
そこで、遮光を行うAl等の配線層を駆動するバッファーアンプと、転送スイッチとなるMOSトランジスタのバックゲート等を駆動するバッファーアンプとを共通化して構成した。
【0052】
図6は図2とほぼ等しく、図6における配線104のみが図2に対し追加されている。この配線104は遮光を行う配線となり、バッファーアンプ2の出力側に接続されている。図7は配線104を設けた場合の模式的断面図を示している。
【0053】
本実施例においては、寄生容量制御手段は水平信号線に接続されたバッファーアンプ2、バッファーアンプ2とMOSトランジスタQh1〜Qhnのバックゲート及びNMOSトランジスタn1〜nnのソースとを接続する配線103、及びバッファーアンプ2と接続された配線104とで構成される。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の信号源からスイッチ手段を介し、共通線を経て信号出力電圧を出力する際、共通線につながる寄生容量を制御することにより、その寄生容量への電荷の流入を抑えることで、信号伝達ゲインの低下を非常に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための模式図である。
【図2】本発明の第1の実施例となる増幅型固体撮像装置を表す回路図である。
【図3】図2の動作を表すタイミングチャートである。
【図4】図2の回路図をより具体的に表した実施例である。
【図5】本発明の第2の実施例の固体撮像装置を示す回路構成図である。
【図6】本発明の第3の実施例の固体撮像装置を示す回路構成図である。
【図7】共通線の寄生容量を制御するための配線を設けた場合の模式的断面図である。
【図8】本実施例に用いることのできる固体撮像装置における画素の等価回路図である。
【図9】従来例の固体撮像装置を示す回路構成図である。
【図10】従来の固体撮像装置である図9の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】他の従来例の固体撮像装置を示す回路構成図である。
【図12】容量Ch の構成要素となる2つの寄生容量を模式図である。
【図13】MOSトランジスタQhnと走査回路部の一部を示す模式的構成図である。
【符号の説明】
G1〜Gn 信号源
SW1〜SWn スイッチ手段
2 バッファーアンプ(入力手段)
101 共通線

Claims (13)

  1. 複数の信号源から、各複数の信号源ごとに設けられたスイッチ手段を介して順次信号を共通線に転送する信号転送方法において、
    信号を前記共通線に転送する場合に、前記共通線の信号レベルに基づいて、前記共通線につながる寄生容量の両端子間の電圧の変動をなくす又は減少されるように制御し、
    前記信号源は、光電変換素子と該光電変換素子からの信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含む、又は複数の光電変換素子と該複数の光電変換素子から順次転送される信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含むことを特徴とする信号転送方法。
  2. 請求項に記載の信号転送方法において、前記スイッチ手段は絶縁ゲート型トランジスタであって、該絶縁ゲート型トランジスタのバックゲートの電位を前記共通線の信号レベルに基づいて制御することで、該絶縁ゲート型トランジスタの寄生容量の両端子間の電圧の変動をなくす又は減少されるように制御することを特徴とする信号転送方法。
  3. 請求項に記載の信号転送方法において、前記スイッチ手段は絶縁ゲート型トランジスタであって、前記共通線に信号が転送されている以外の前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極の電位を前記共通線の信号レベルに基づいて制御することで、該絶縁ゲート型トランジスタの寄生容量の両端子間の電圧の変動をなくす又は減少されるように制御することを特徴とする信号転送方法。
  4. 請求項に記載の信号転送方法において、前記スイッチ手段は絶縁ゲート型トランジスタであって、該絶縁ゲート型トランジスタのバックゲートの電位と前記共通線に信号が転送されている以外の前記絶縁ゲート型トランジスタのゲート電極の電位とを前記共通線の信号レベルに基づいて制御することで、該絶縁ゲート型トランジスタの寄生容量の両端子間の電圧の変動をなくす又は減少されるように制御することを特徴とする信号転送方法。
  5. 複数の信号源と、各複数の信号源ごとに設けられた絶縁ゲート型トランジスタからなるスイッチ手段と、各スイッチ手段を介して順次、前記複数の信号源からの信号が転送される共通線と、該共通線の転送信号電圧に直流オフセット電圧を加えた電圧を前記絶縁ゲート型トランジスタのバックゲートに入力する入力手段とを有し、
    前記信号源は、光電変換素子と該光電変換素子からの信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含む、又は複数の光電変換素子と該複数の光電変換素子から順次転送される信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含むことを特徴とする信号転送装置。
  6. 請求項に記載の信号転送装置において、前記直流オフセット電圧を、前記絶縁ゲート型トランジスタのソース、ドレインとバックゲート間にあるPN接合が0Vもしくは逆バイアス状態が保たれる値とすることを特徴とする信号転送装置。
  7. 請求項に記載の信号転送装置において、前記スイッチ手段を第1のスイッチ手段とし、
    該第1のスイッチ手段のゲートを、絶縁ゲート型トランジスタからなる第2のスイッチ手段を介して、前記入力手段の出力側端子に接続し、前記第1のスイッチ手段がOFFのときに、前記第2のスイッチ手段をONすることを特徴とする信号転送装置。
  8. 請求項に記載の信号転送装置において、前記直流オフセット電圧を、前記第1のスイッチ手段がOFFとなるべき場合には、前記第1のスイッチ手段のゲートの電圧が、該第1のスイッチ手段のON/OFFを決定するしきい値となる電圧を下まわるような値とすることを特徴とする信号転送装置。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の信号転送方法を用いた固体撮像装置の信号転送方法において、前記光電変換素子は、光電変換手段と、該光電変換手段によって形成された信号電荷を信号電圧又は信号電流に変換して増幅出力する増幅手段とを有することを特徴とする固体撮像装置の信号転送方法。
  10. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の信号転送装置を用いた固体撮像装置において、前記光電変換素子は、光電変換手段と、該光電変換手段によって形成された信号電荷を信号電圧に変換して増幅する増幅手段とを有することを特徴とする固体撮像装置。
  11. 複数の信号源と、
    各複数の信号源ごとに設けられたスイッチ手段と、
    各スイッチ手段を介して順次、前記複数の信号源からの信号が転送される共通線と、
    信号を前記共通線に転送する場合に、前記共通線の信号レベルに基づいて、前記共通線につながる寄生容量の両端子間の電圧の変動をなくす又は減少されるように制御する寄生容量制御手段とを有し、
    前記信号源は、光電変換素子と該光電変換素子からの信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含む、又は複数の光電変換素子と該複数の光電変換素子から順次転送される信号を蓄積するサンプルホールド手段又はクランプ容量手段とを含むことを特徴とする信号転送装置。
  12. 請求項11に記載の信号転送装置において、前記寄生容量制御手段は、前記スイッチ手段の寄生容量を制御することを特徴とする信号転送装置。
  13. 請求項12に記載の信号転送装置において、前記スイッチ手段は、絶縁ゲート型トランジスタからなり、前記寄生容量制御手段は、前記共通線からの信号を、前記絶縁ゲート型トランジスタのバックゲートに入力するための入力手段を含むことを特徴とする信号転送装置。
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