JP3657730B2 - 光記録媒体への情報記録方法、光記録媒体の情報再生方法、記録装置および再生装置 - Google Patents

光記録媒体への情報記録方法、光記録媒体の情報再生方法、記録装置および再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光記録媒体、この光記録媒体への記録および再生の方法、ならびに記録装置および再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光記録媒体では、情報は2次元的に記録されている。これに対して、媒体面だけでなく、媒体の厚み方向も情報の記録に利用し、しかも厚み方向の記録密度を2次元での記録密度と同程度にする、換言すれば光の波長程度のピッチでの記録することができれば、記憶容量が飛躍的に増大することは明らかである。
【0003】
河田,Microoptics News, Vol.14, No.1(1996)は、媒体の厚み方向に情報を記録する方法を報告している。この方法は、レンズの駆動により、記録媒体の厚み方向に沿ってレーザービームの焦点位置を変化させ、記録媒体中で1点ずつ情報を記録するものである。この方法により、0.3mmに30層程度の記録密度が得られている。
【0004】
しかし、この方法は、レーザービームが焦点を結んだ位置における光吸収を利用しているため、記録媒体の吸収およびレンズの作動距離などにより制約を受け、利用可能な媒体の厚みが制限される。また、この方法では、レンズを駆動しながら一点ずつ記録するため、記録の高速化に限界がある。
このように従来技術は、単純な構成で媒体の厚み方向にも光の波長の逆数程度の記録密度で情報を記録する方法がなく、記録速度にも問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、簡単な構成で光記録媒体の厚み方向にも高い記録密度で情報を記録できる記録方法、厚み方向に記録された情報を再生する方法、記憶装置および再生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光記録媒体への情報記録方法は、所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2、第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、前記光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する固体材料からなる光記録媒体に光を照射して情報を記録する方法であって、前記光記録媒体に第1−第3準位間の遷移に共鳴するコヒーレントな光からなるパルス列と第2−第3準位間または第1−第2準位間の遷移に共鳴するコヒーレントな光とを照射することにより前記光記録媒体中に前記パルス列を透過させ、この状態で前記光記録媒体に外場の強度変化を与えることにより前記光記録媒体の厚み方向に吸収スペクトルの変化した部位を固定することを特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る光記録媒体の情報再生方法は、所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2、第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、前記光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する固体材料からなる光記録媒体に光を照射して情報を再生する方法であって、記録により吸収スペクトルの変化した部位の光吸収による遷移の始状態を第4の準位、終状態を第5の準位とするとき、前記光記録媒体に第4−第5準位間の遷移に共鳴する光を照射しながら、前記光記録媒体に外場の強度変化を与え、外場の強度変化後に前記光記録媒体を透過した透過光強度の時間変化を検出することを特徴とするものである。
【0009】
本発明に係る記録装置は、所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2、第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、前記光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する固体材料からなる光記録媒体を保持する手段と、前記光記録媒体に第1−第3準位間の遷移に共鳴するコヒーレントな光からなるパルス列を照射する手段と、前記光記録媒体に第2−第3準位間または第1−第2準位間の遷移に共鳴するコヒーレントな光を照射する手段と、前記光記録媒体に強度の制御された外場を印加する手段と具備したことを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る再生装置は、所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2、第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、前記光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する固体材料からなる光記録媒体を保持する手段と、記録により吸収スペクトルの変化した部位の光吸収による遷移の始状態を第4の準位、終状態を第5の準位とするとき、前記光記録媒体に第4−第5準位間の遷移に共鳴する光を照射する手段と、前記光記録媒体に強度の制御された外場を印加する手段と、外場の強度変化により前記光記録媒体を透過した透過光強度の時間変化を検出する手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の光記録媒体は、固体レーザー媒質として用いられる固体材料からなるものである。この固体材料は、所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2および第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する性質を有する。
【0012】
最初に本発明の光記録媒体に対する記録方法について概略的に説明する。
本発明の記録方法では、まず上記の光記録媒体に対して、第1−第3準位間の遷移に共鳴する角周波数を持つコヒーレントな光からなるパルス列と、第2−第3準位間または第1−2準位間の遷移に共鳴する角周波数を持つコヒーレントな光とを同時に照射する。上記の光パルス列に書き込み情報が載せられ、これが記録光として用いられる。上記の2種類の光を照射すると、EIT(Electromagnetically Induced Transparency)と呼ばれる、量子干渉効果による光吸収の透明化現象が起こる。この現象が起きると、固体材料はパルス列に対して透明になり、パルス列は固体材料中を透過するようになる。また、EITが起きているとき、固体材料の屈折率の角周波数に対する依存性が大きくなり、パルス光の角周波数近傍で固体材料の分散曲線の傾きが急峻になる。この結果、固体材料中での光パルスの群速度が遅くなり、固体材料中で光パルス列が空間的に圧縮される。この圧縮作用が記録密度の向上に寄与する。
【0013】
次に、光パルス列が媒体を透過している状態で、媒体に印加する外場(電場、磁場またはこれらの両者)の強度変化を与える。外場は最初から印加しておいて途中で強度を変化させてもよいし、最初は外場を印加せずに途中で印加するようにしてもよい。この結果、固体材料のエネルギー準位が移動し、EITが起きなくなり、それまで光パルス列に対して透明だった固体材料が不透明となる。したがって、固体材料中を進んでいた光パルス列は、その外場変化の瞬間に固体材料に吸収される。上述したように本発明の光記録媒体を構成する固体材料は、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると、吸収スペクトルが変化し、その光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する。したがって、各光パルスを、電場強度が変化した時点で到達していた固体材料中の厚み方向の各々の位置で、吸収スペクトルが変化した部位として固定する(“焼き付ける”)ことができる。
【0014】
上記のように本発明の記録方法では、EITおよび分散曲線の傾き増大による群速度の減少を利用している。以下、これらの現象について説明を加え、本発明の記録方法をさらに詳細に説明する。説明の最初の段階では、単純化のために固体材料の不均一幅を考えず、固体材料中で光吸収を担う単位となる原子、イオン、分子など(吸収中心と呼ぶ)1個に着目する。
【0015】
図1に示すように、固体材料の3つのエネルギー準位について、最もエネルギーの低い第1の準位を|1〉、残りの2つの第2および第3の準位をそれぞれ|2〉、|3〉と表記する。この図では、準位|1〉を基底準位とし、準位|2〉よりも準位|3〉の方がエネルギーが高いものとする(なお、準位|1〉は基底状態ではなく例えば光照射により励起されて占有数を持つ状態でもよく、また準位|3〉よりも準位|2〉の方がエネルギーが高くてもよい)。また、固体材料中のi番目の吸収中心における準位|m〉と準位|n〉(m、n=1、2、3)との間の遷移に相当する角周波数をそれぞれωmn(i)とする。
【0016】
いま、特定の吸収中心の準位|2〉と準位|3〉との間の遷移に共鳴するコヒーレントな光を照射する。以下、このコヒーレントな光をカップリング光と呼び、その角周波数をωc とする(なお、準位|1〉と準位|2〉との間の遷移に共鳴するカップリング光を照射してもよい)。これと同時に、準位|l〉と準位|3〉との間の遷移に共鳴するコヒーレントな光を照射する。以下、このコヒーレントな光をプローブ光と呼び、その角周波数のωp とする。
【0017】
このプローブ光によりi番目の吸収中心の吸収スペクトルを観測すると、ω13(i)とωp とのずれωp −ω13(i)が、ω23(i)とωc とのずれωc −ω23(i)と等しくなる条件において光吸収が消失し、吸収スペクトルに穴が開いた状態になる。すなわち、プローブ光が固体材料中を透過するようになる。したがって、プローブ光が照射されているにもかかわらず、その吸収中心において準位|l〉からの励起は生じない。
【0018】
この光吸収の消失が起こる角周波数には特定の範囲がある。この範囲は、カップリング光およびプローブ光による吸収中心に対するラビの特性角周波数Ωc (i)およびΩp (i)で決定される。すなわち、i番目の吸収中心にある角周波数ωc に固定したカップリング光を照射したとき、ωp が下記(1)式で表される範囲では光吸収が起きない。
ω13(i)−ω23(i)+ωc −(Ωc (i)2 +Ωp (i)21/2 /2<ωp <ω13(i)−ω23(i)+ωc +(Ωc (i)2 +Ωp (i)21/2 /2…(1)
図2にカップリング光を照射しながらプロープ光で測定した吸収スペクトルを示す。この図に示されるように、角周波数ω13(i)−ω23(i)+ωc の位置に、(Ωc (i)2 +Ωp (i)21/2 で表される幅の透明領域が生じる。
【0019】
また、式(1)で表される条件下では、吸収中心は下記(2)式で表される重ね合わせの状態にあり、これはポピュレーション・トラッピングの状態と呼ばれる。
|−〉i =(Ωc (i)|1〉−Ωp (i)|2〉)/(Ωc (i)2 +Ωp (i)21/2 …(2)
次に、各遷移角周波数に不均一幅が存在する実際の固体材料を考える。まず、ω13−ω23平面において図3に示すような形状の遷移角周波数分布を有する固体材料について考える。なお、図3では遷移角周波数の密度が最大値の約1/2以上の領域のみを示している。このような遷移角周波数分布を有する固体材料にカップリング光とプローブ光を照射すると、ω13−ω23平面において下記(3)式で表される直線に沿った領域でポピュレーション・トラッピングが起こる。
ω23=ω13−ωp +ωc …(3)
ここで、Ωc (i)、Ωp (i)のi依存性があまり大きくなく、Ωc (i)=Ωc 、Ωp (i)=Ωp が成立すると仮定する。また、カップリング光およびプローブ光の線幅は、準位|1〉と準位|3〉との間の遷移、および準位|2〉と準位|3〉との間の遷移の均一幅に比べて十分小さいと仮定する。さらに、Ωc がΩp に比べて十分大きい場合を想定する。
【0020】
図4に上記の条件でポピュレーション・トラッピングが起こる領域を示す。この領域は、(3)式で表される直線に沿った幅Xの領域である。この幅Xは、エネルギー(cm-1)で表すと、(Ωc 2 +Ωp 21/2 /(2πc)〜Ωc / (2πc)である。この領域の吸収中心は|−〉i =(Ωc (i)|1〉−Ωp (i)|2〉)/(Ωc (i)2 +Ωp (i)2 )〜|1〉の状態にある。
【0021】
ただし、固体材料中での各遷移の不均一幅の原因となっている吸収中心のω13−ω23平面上での分布と、ポピュレーション・トラッピングを起こす領域との関係が、図4に示されるような場合には、吸収の消失が見られない。これは、図4中に斜線で示すように、プローブ光に共鳴するが、ポピュレーション・トラッピング状態にない吸収中心が多数存在するためである。
【0022】
本発明では、ω13軸に垂直に切った断面で、吸収中心の分布がポピュレーション・トラッピングの領域に含まれるような分布を持つ固体材料、すなわち吸収の消失が観測される固体材料を用いる。さらに本発明では、(印加される外場の強度が変化することにより)エネルギー準位が移動した場合、ポピュレーション・トラッピングは起こさなくなるが、プローブ光には共鳴する吸収中心が存在する分布を持つ固体材料を用いる。図5(a)および(b)に、以上の条件を満たす吸収中心の分布の例を示す。
【0023】
次に、カップリング光を照射している状態での固体材料の分散について説明する。図6(a)上にカップリング光が照射されている時のプローブ光に対する固体材料の複素屈折率の実部nr の角周波数依存性を、図6(a)下に吸収スペクトルを示す。また、図6(b)に、図6(a)においてEITによる吸収消失が見られる角周波数付近を拡大して示す。図6(b)からわかるように、吸収が消失している角周波数ωp =ωc +ω12の近辺でnr が急激に変化している。
【0024】
ところで、光パルスの伝播速度である群速度Vg は、nr の傾きdnr /dωを用いて、下記(4)式で表される。
g =(c/n){1−(ω/n)(dnr /dω)}…(4)
この式から、nr の傾きが大きいほど、固体材料中で群速度Vg が遅くなり光パルスがゆっくり進むことがわかる。例えば、ガス系では、EITの起きる角周波数において群速度が真空中の1/3000になる例が報告されている(O.Schmidt et al., Physical Review A,Vo1.53,No.1,1996)。
【0025】
本発明では、図6に示されるような分散関係を持つ固体材料に、スペクトルの吸収消失が観測されるωp =ωc +ω12近辺の角周波数の光パルスで構成した光パルス列(プローブ光)を照射する。この様子を図7に示す。この場合、固体材料は角周波数ωp の光に対して透明である(または吸収が小さい)ため、光パルス列は固体材料中を透過していく。そして、この角周波数においてdnr /dωの値が大きくなっているので、固体材料中を透過するパルス列は(4)式に従って群速度が遅くなり、パルスどうしの間隔が縮まって圧縮される。
【0026】
本発明では、光パルス列が固体材料中を透過している途中で、固体材料に印加する外場(電場、磁場など)の強度変化を与える。この結果、固体材料のエネルギー準位が移動する。この様子を図8(a)および(b)に示す。エネルギー準位の移動に伴い、プローブ光の吸収が生じる(図8(b))。そして、固体材料中で外場を印加した瞬間にそれぞれの光パルスが到達した位置で光吸収が起きる。上述したように本発明では光記録媒体として準位|3〉に励起すると吸収中心のスペクトルが変化する固体材料を用いている(なお、吸収スペクトルが変化する原因は固体材料に依存し、エネルギー準位構造の変化による場合もあれば、各エネルギー準位の占有数の変化による場合もある)。したがって、固体材料中に吸収スペクトルが変化した部位として光パルス列を“焼き付ける”(固定する)ことができる。図9に固体材料中に光パルス列が記録された様子を示す。このようにして固体材料の厚み方向に沿って書き込み情報を載せたパルス列を記録することができる。
【0027】
次いで、本発明により上記のようにして固体材料中に記録されたパルス列を再生する方法について説明する。上述したように、記録(“焼き付け”)がなされた固体材料において吸収スペクトルが変化した部位では、エネルギー準位構造の変化により新たな吸収が生じるか、または各エネルギー準位の占有数の変化により特定の吸収が増大する。
【0028】
本発明の再生方法では、記録の結果として新たに生じた吸収帯または吸光度が増大した吸収帯の光吸収による遷移に共鳴する再生光を照射する。ここで、この遷移の始状態を第4の準位、終状態を第5の準位とし、この(第4−第5準位間の)遷移に共鳴する再生光の角周波数をω45とする。
【0029】
図10上図に、固体材料中でパルスが記録された部位と、固体材料に再生光を照射したときの固体材料中での光強度との関係を示す。図の横軸(z軸)は固体材料の厚み方向を表す。この図は、記録部位に新たな吸収帯が生じ、角周波数ω45の再生光の吸収がゼロから有限の値に変化した場合を表している。再生光は “焼き付け”部位で順次吸収を受ける。したがって、この固体材料中での光強度分布は、入射側で大きく、再生光が“焼き付け”部位を透過するたび階段状に弱くなって出射側で小さくなる。
【0030】
本発明の再生方法では、この状態で固体材料に外場(電場、磁場など)の強度変化を与える。この場合も、外場は最初から印加しておいて途中で強度を変化させてもよいし、最初は外場を印加せずに途中で印加するようにしてもよい。また、上述した遷移の始状態である第4の準位および終状態である第5の準位は、それぞれ外場を印加している場合には印加した状態での準位、外場を印加していない場合には印加していない状態で準位である。以下では、最初は外場を印加せずに途中で印加するものとして説明する。
【0031】
図10上図の状態から外場を印加すると、吸収を起こしていた部位のエネルギー準位が移動し、角周波数ω45の再生光に対する共鳴吸収の位置をずらすことができる。このとき、再生光に共鳴する吸収を担う吸収中心は、ω13−ω23平面上の一部に分布しているだけであるため、一般には再生光に共鳴する吸収の不均一幅も狭くなっている。このため、外場の印加により吸収帯を線幅程度以上移動させ、“焼き付け”部位での吸収をなくす(または大きく減少させる)ことができる。この結果、固体材料は再生光に対して透明に(または吸収が少なく)なり、図10上図に示す固体材料中での光強度分布を保ったまま、固体材料から透過光が生じる。この様子を図10下図に示す。このように透過光強度の時間依存性は外場が変化した時点での固体材料内部の“焼き付け”パタンを反映したものとなる。
【0032】
したがって、図11上図に示すように、固体材料からの透過光の強度の時間変化を調べれば、固体材料中に記録された情報を読み出すことができる。また、図11下図に示すように、透過光強度の時間微分をとれば、パルス列出力として記録を再生できる。
【0033】
以上説明したように本発明によれば、EITを利用して記録媒体の厚み方向への記録を可能にし、EITが生じたときの分散曲線の傾き増大による群速度の減少を利用して高い空間密度での記録を実現することができる。しかも、一群のパルス列を一括して記録できるので、記録速度を向上できる。また、記録された情報の再生も容易に実現できる。
【0034】
なお、本発明では準位|1〉と準位|2〉との間の遷移に共鳴するカップリング光を用いてもよい。この場合、以上の説明で用いた“ω23”を“ω13”に、 “準位|2〉と準位|3〉との間の遷移”を“準位|1〉と準位|2〉との間の遷移”に置き換えればよい。また、本発明では準位|3〉よりも準位|2〉の方がエネルギーが高くてもよい。この場合、以上の説明で用いた“ω23”を“−ω23”に置き換えればよい。
【0035】
【実施例】
以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
実施例1
本実施例では、光記録媒体としてY3 Al512(YAG)結晶からなる母体に0.1%のPr3+イオンを分散させた固体材料を用いた。ここで、Pr3+イオンの濃度は、母体中のY3+イオンがPr3+イオンで置換された割合を表す百分率である。
【0036】
図12に、この固体材料中におけるPr3+イオンのエネルギー準位構造と、照射するカップリング光および書き込み情報を載せた光パルス列の光子エネルギーの関係を示す。この図では、本実施例に関連する準位のみ取り出して示している。具体的には、 34 準位に属し超微細構造を構成する3つの準位を下から|a〉、|b〉、|c〉とし、 12 準位に属し超微細構造を構成する3つの準位を下から|d〉、|e〉、|f〉として示している。また、エネルギー準位が不均一分布する吸収中心のうち、カップリング光が準位|c〉と準位|d〉との間の遷移に共鳴し、パルス光が準位|a〉と準位|d〉との間の遷移に共鳴する吸収中心のエネルギー準位を示している。
【0037】
34 準位− 12 準位間の遷移の不均一幅は大きく、1cm-1のオーダーである。したがって、下準位|a〉、|b〉、|c〉と上準位|d〉、|e〉、|f〉の間のどの組み合わせにも、カップリング光およびパルス光に共鳴する吸収中心がある。一方、 34 準位または 12 準位に属する超微細構造を構成する準位間の不均一幅は小さく、1×10-5cm-1のオーダー以下である。
【0038】
本実施例において用いた記録装置の構成を図13、図14および図15を参照して説明する。図13は記録装置の全体を示し、図14および図15は記録装置の一部を拡大して示している。固体材料1は20mm×20mm×7mmの板状の成形体である。この固体材料1の両面には、カップリング光およびパルス光の透過が可能な程度に薄い膜厚を有するAl電極2を蒸着している。これらのAl電極2に高速スイッチング可能な電圧電源3を接続し、固体材料1に所望の強度の電場を印加できるようになっている。この固体材料1を、石英窓付きクライオスタット4内に支持し、負圧にした液体ヘリウム5でl.6Kに冷却している。カップリング光の光源としてアルゴンイオンレーザー励起の連続発振リング色素レーザーを用い、レーザー光をハーフミラー7で反射し、凸レンズ6で集光してクライオスタット4内の固体材料1に照射する。パルス光の光源としてアルゴンイオンレーザー励起の連続発振リング色素レーザーを用い、レーザー光を電気光学変調素子9を通してパルス生成させ、ハーフミラー7と通過させ、凸レンズ6で集光してクライオスタット4内の固体材料1に照射する。このようにしてカップリング光とパルス光とをほぼ平行に固体材料1に照射する。固体材料1からの光の出射側にはビームストッパー8を設けている。
【0039】
この装置を用い、以下のようにして記録を行った。まず、光子エネルギー16404.2cm-1のコヒーレントなカップリング光を、線幅を約500kHz、スポット径を約20μmに調整して固体材料1に照射した。このカップリング光はPr3+34 準位と 12 準位間の遷移に共鳴する。次に、図16に示す光パルス列を、カップリング光が照射されている位置に合わせて、固体材料1に照射した。パルス光の光子エネルギーは、カップリング光より0.0025cm-1だけ高エネルギー側に設定し、パルス幅を2nsとした。
【0040】
この光パルスの固体材料での吸収量は、カップリング光を照射しない場合の約2/3に減少した。これは、準位|a〉、|c〉、|d〉または準位|a〉、|c、|e〉または準位|a〉、|c〉、|f〉が、EITを起こす条件を満たすため、吸収が減少したことによる。吸収を完全に消失できないのは以下の理由によると考えられる。すなわち、1.6Kにおいては 34 準位の超微細構造を構成する3つの準位すべてが占有数をもち、カップリング光がない場合には吸収に寄与できる。この状態でカップリング光を照射しても、一部の準位がEITを起こすだけであるため、吸収を完全には消失できないと考えられる。
【0041】
光パルス列が固体材料中に進入した時点で、電極2に25Vの電圧を印加して記録した。
記録後の固体材料に、光パルス列を照射した方向と直行する方向から、カップリング光の光子エネルギー16404.2cm-1近辺で0.0002cm-1光子エネルギーを掃引した結果、吸収が増大している光子エネルギーがあることを確認した。この光子エネルギーをωAH/(2πc)とする。この光子エネルギーで吸光度が増大したのは次の理由によると考えられる。すなわち、固体材料に電場を印加したことによりエネルギー準位が移動し、EITを起こしていないPr3+イオンが光パルスを吸収する。この吸収により、固体材料中で光パルスが固定された部位において超微細構造を構成する準位間で占有数の移動が起こり、始状態の占有数増加により吸光度の増える遷移ができる。このため、スペクトル中に吸収の増大する領域が生じると考えられる。
【0042】
このωAH/(2πc)の光を、光パルスを照射した方向と直交する方向から固体材料1に照射して、z軸方向(固体材料の厚み方向)の吸光度を測定した結果を図17に示す。この結果から、固体材料中に光パルス列が記録されたことを確認できた。また、固体材料に照射したパルス列の間隔は、真空中における間隔の約1/1000になっていることから、光パルス列が固体中に圧縮されて記録されていることも確認できた。
【0043】
また、固体材料の位置をz軸と垂直な方向に変化させて、複数箇所でパルス列の記録を行うことができた。
実施例2
本実施例では、固体材料中に吸収スペクトルの変化した部位として記録された情報の再生を行った。
【0044】
本実施例で用いた装置を図18に示す。記録装置の場合と同様に、両面にAl電極2が形成された固体材料1を石英窓付きクライオスタット4内に支持して液体ヘリウム5で冷却し、Al電極2に電圧電源3を接続されている。再生光の光源としてアルゴンイオンレーザー励起の連続発振リング色素レーザーを用い、レーザー光を凸レンズ6で集光してクライオスタット4内の固体材料1に照射する。固体材料1からの光の出射側にはレンズ10およびストリークカメラ11を設けている。
【0045】
この装置を用い、実施例1でパルス列を記録した固体材料の再生を行った。まず、実施例1で確認された吸光度が増大した吸収帯に共鳴する光子エネルギーωAH/(2πc)の再生光を照射しながら、Al電極2に早い立ち上がりで25Vの電圧を印加した。この電圧印加後に固体材料を透過してくる光をレンズ10で収束させ、その強度をストリークカメラ11でモニターしたところ、図19に示す結果が得られた。このような結果が得られるのは以下の理由によると考えられる。すなわち、固体材料に光子エネルギーωAH/(2πc)の光を照射すると、情報が記録された部位での吸収増大により固体材料中の吸光度は図20上図にようになり、固体材料中の光強度は図20下図のようになる。この状態で、電場を印加するとエネルギー準位が移動し、吸光度が増加していた吸収帯が共鳴領域から外れる。この結果、吸光度が増大していた部位での階段型の光強度変化を保ったまま固体材料から光が透過するようになる。こうして図21上図(図19に対応)に示す透過光強度の時間変化が得られた。そして、この信号を図21下図に示すように時間微分することにより、記録した光パルス列を再生することができた。
【0046】
また、z軸と垂直方向の複数箇所に光パルス列を記録した固体材料に対しても、図18の装置を用い、固体材料の位置をz軸と垂直方向に変えて複数箇所から情報を読み出すことができた。
【0047】
実施例3
本実施例では、記録媒体としてPr3+を分散させたYAG結晶からなるディスクを用いを適用する記録装置について説明する。
【0048】
図22は本実施例の記録装置を示す図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。記録媒体12はPr3+を分散させたYAG結晶からなる直径100mm、厚さ7mmのディスクである。この記録媒体12は液体ヘリウムを満たしたデュワーびん13中で冷却され、ステッピング・モーター14で回転できるようになっている。記録媒体12に記録する光パルス列は、光源となる半導体レーザー15および電気光学変調素子16により生成され、ハーフミラー20を通過し、集光レンズ17で集光されて記録媒体12に照射される。カップリング光は、半導体レーザー18から出力され、コリメーターレンズ19を通した後、ハーフミラー20で反射され、集光レンズ17で集光されて記録媒体12に照射される。半導体レーザ一18は発振光子エネルギー16404.2cm-1のものを使用し、半導体レーザー15は発振光子エネルギーが半導体レーザー18より0.0025cm-1だけ高いものを使用する。記録媒体12の記録部位は一対の透明電極21で挟まれ、電場が印加できるようになっている。
【0049】
半導体レーザー15、電気光学変調素子16、ハーフミラー20および集光レンズ17が一体となった部分はガイドレール22に、一対の透明電極21はガイドレール23、24にそれぞれ取り付けられ、ステッピング・モーター25でx軸方向に同時に移動させることができる。以上の各部材はアルミ製の基板26に固定されている。
【0050】
この装置では、ステッピング・モーター14、25の駆動により記録媒体12のx−y平面上の位置(x,y)にアクセスし、実施例1で説明した方法によりパルス列をz方向に記録する。また、記録媒体12のx−y平面上で位置(x、y)とは異なる位置(x’、y’)に移動し、パルス列を記録する。このような操作を繰り返すことにより、記録媒体の厚み方向も利用した3次元的な記録を行うことができる。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、簡単な構成で光記録媒体の厚み方向にも高い記録密度で情報を記録できる記録方法、厚み方向に記録された情報を再生する方法、記憶装置および再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体材料のエネルギー準位と、カップリング光およびプローブ光の光子エネルギーとの関係を示す図。
【図2】EITにより吸収スペクトルに生じた透明領域の位置および幅を説明する図。
【図3】固体材料の遷移エネルギー分布を模式的に示す図。
【図4】遷移エネルギー平面上でポピュレーション・トラッピングが起こる領域とプローブ光が共鳴する領域を示す図。
【図5】本発明で記録媒体として用いる固体材料について、遷移エネルギー平面上での分布とポピュレーション・トラッピングが起こる領域との関係を示す図。
【図6】EITが起こっている場合の分散関係および吸収スペクトルを示す図。
【図7】カップリング光の照射した状態で光パルス列が固体材料中に進入して圧縮される様子を示す図。
【図8】外場印加により固体材料に吸収が生じる様子を示す図。
【図9】固休材料中の吸収スペクトルが変化した部位を示す図。
【図10】記録された固体材料に再生光を照射したときの固体材料中での光強度の空間分布と、外場印加後に固体材料から透過した光強度の空間分布を示す図。
【図11】固体材料を透過した光強度の経時変化とその時間微分を示す図。
【図12】本発明の実施例1で用いた固体材料のエネルギー準位と、カップリング光およびパルス光の光子エネルギーとの関係を示す図。
【図13】本発明の実施例1における記録装置の構成を示す図。
【図14】図13の一部を拡大して示す図。
【図15】図13の一部を拡大して示す図。
【図16】本発明の実施例1において記録した光パルス列を示す図。
【図17】本発明の実施例1において記録された固体材料中の吸光度の空間分布を示す図。
【図18】本発明の実施例2における再生装置の構成を示す図。
【図19】本発明の実施例2において固体材料から透過した光強度の経時変化を示す図。
【図20】本発明の実施例2における固体材料中の吸光度および光強度の空間分布を示す図。
【図21】本発明の実施例2における固体材料から透過した光強度の経時変化とその時間微分を示す図。
【図22】本発明の実施例3における記録装置を示す図。
【符号の説明】
1…固体材料
2…Al電極
3…高速電圧電源
4…石英窓付きクライオスタット
5…液体ヘリウム
6…凸レンズ
7…ハーフミラー
8…ビームストッパー
9…電気光学変調素子
10…レンズ
11…ストリークカメラ
12…記録媒体
13…デュワーびん
14…ステッピング・モーター
15…半導体レーザー
16…電気光学変調素子
17…集光レンズ
18…半導体レーザー
19…コリメーターレンズ
20…ハーフミラー
21…透明電極
22、23、24…ガイドレール
25…ステッピング・モーター
26…アルミ製基板

Claims (4)

  1. 所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2、第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、前記光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する固体材料からなる光記録媒体に光を照射して情報を記録する方法であって、前記光記録媒体に第1−第3準位間の遷移に共鳴するコヒーレントな光からなるパルス列と第2−第3準位間または第1−第2準位間の遷移に共鳴するコヒーレントな光とを照射することにより前記光記録媒体中に前記パルス列を透過させ、この状態で前記光記録媒体に外場の強度変化を与えることにより前記光記録媒体の厚み方向に吸収スペクトルの変化した部位を固定することを特徴とする光記録媒体への情報記録方法
  2. 所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2、第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、前記光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する固体材料からなる光記録媒体に光を照射して情報を再生する方法であって、記録により吸収スペクトルの変化した部位の光吸収による遷移の始状態を第4の準位、終状態を第5の準位とするとき、前記光記録媒体に第4−第5準位間の遷移に共鳴する光を照射しながら、前記光記録媒体に外場の強度変化を与え、外場の強度変化後に前記光記録媒体を透過した透過光強度の時間変化を検出することを特徴とする光記録媒体の情報再生方法
  3. 所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2、第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、前記光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する固体材料からなる光記録媒体を保持する手段と、前記光記録媒体に第1−第3準位間の遷移に共鳴するコヒーレントな光からなるパルス列を照射する手段と、前記光記録媒体に第2−第3準位間または第1−第2準位間の遷移に共鳴するコヒーレントな光を照射する手段と、前記光記録媒体に強度の制御された外場を印加する手段と具備したことを特徴とする記録装置。
  4. 所定の3つのエネルギー準位のうち最もエネルギーの低い準位を第1の準位、残りの2つの準位を第2、第3の準位とするとき、第1−第3準位間の遷移に共鳴する光を吸収すると吸収スペクトル変化を起こし、前記光の照射を停止した後も吸収スペクトルの変化を保持する固体材料からなる光記録媒体を保持する手段と、記録により吸収スペクトルの変化した部位の光吸収による遷移の始状態を第4の準位、終状態を第5の準位とするとき、前記光記録媒体に第4−第5準位間の遷移に共鳴する光を照射する手段と、前記光記録媒体に強度の制御された外場を印加する手段と、外場の強度変化により前記光記録媒体を透過した透過光強度の時間変化を検出する手段とを具備したことを特徴とする再生装置。
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