JP3656698B2 - 光走査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザービームプリンタ等に用いられる光走査装置に係り、特に、面倒れ等に基づくジッタを低減させた光走査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザービームプリンタ等の画像記録装置や、各種画像読込み、測定装置に用いられる光走査装置は、一般的に半導体レーザー等の光源から射出した光ビームを整形光学系を経て偏向手段である回転多面鏡等の偏向器で偏向させ、この偏向された光ビームをf・θレンズである結像レンズ系によって被走査面上にビームスポットを形成して走査するように構成している。
【0003】
これらの装置においては、被走査面上において直線あるいは曲線上に光ビームを繰り返し走査し、被走査面に位置する被走査媒体を前記の走査方向とはおおむね直交方向に相対移動させ2次元の走査を行う。前者の光走査装置による走査方向を主走査方向、後者の被走査媒体の相対移動方向を副走査方向とする。
【0004】
このような光走査装置において、解像度や処理速度の向上のために、光源から射出された光ビームを主走査方向に非常に直径の小さい状態で回転多面鏡に入射させ、偏向された光ビームを伝達光学系を介して再び回転多面鏡に入射させる高速光走査装置が、特開昭51−32340号等において提案されている。この回転多面鏡に光ビームを2度入射させる光走査装置は、光ビームが最初に回転多面鏡に入射するときの主走査方向の光ビームの直径を2回目に入射する場合に比べて極めて小さくし、かつ、2回目に回転多面鏡に入射する光ビームが回転する反射面の主走査方向の中心点を追従するように伝達光学系を構成している。
【0005】
一方、光走査装置において、回転多面鏡の回転軸に垂直な走査面に対し角度を持って光ビームを入射させ偏向を行うものが、例えば特開平1−169422号等において知られている。
【0006】
上記のように回転多面鏡の異なる反射面に順に2度入射させることを、本明細書においては「2度入射」と呼ぶことにする。また、回転多面鏡の走査面に角度を有して光ビームを入射させることを、「斜め入射」と呼ぶことにする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の斜め入射の光走査装置においては、同期信号発生用光ビーム検出部と走査光学系で回転多面鏡の面倒れに基づいて主走査方向のタイミングのずれ(ジッタ)が発生し、構成によってはそのジッタが非常に大きなものとなる。光ビームを走査面内で回転多面鏡に入射させる光走査装置において、ジッタを少なくするために同期信号発生用光ビーム検出部のシリンドリカルレンズの母線を主走査方向に平行にするものは、特公平7−43462号に記載されているが、上記の斜め入射の場合に面倒れによるジッタを少なくするための構成や、同期信号発生用光ビーム検出部の構成については、従来何ら検討されたものはない。
【0008】
本発明は従来技術のこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、斜め入射の光走査装置において回転多面鏡の面倒れやその他の原因に基づくジッタを低減させることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の光走査装置は、光ビームを発生する光源と、前記光源から副走査方向に角度を持って入射する光ビームを反射偏向させる複数の反射面を有する偏向器と、前記偏向器の反射面により反射偏向された光ビームを被走査面上にビームスポットを形成させて走査させる走査光学系と、前記偏向器の反射面により反射偏向された光ビームを前記被走査面上の走査の前に検出して同期信号を発生する受光素子とを備えた光走査装置において、
前記受光素子へ光ビームを導くアナモルフィックレンズ(シリンドリカルレンズを含む)が配置されており、前記アナモルフィックレンズの傾き角と偏心量の少なくとも一方を調節することによって、前記受光素子上での前記偏向器の複数の反射面の副走査方向の面倒れによる光ビームのずれ量を調節することにより、前記偏向器の複数の反射面の副走査方向の面倒れによる前記被走査面上での主走査方向のジッタが最小となる点が、前記被走査面上の走査の中心と走査の終点を含めてそれら2点間の領域内に設定されていることを特徴とするものである。
【0011】
この場合、アナモルフィックレンズの屈折力が強い方向と面倒れによる光ビームの変位方向とが略一致するように配置されていることが望ましい。
【0012】
また、受光素子により光ビームが検出される瞬間のアナモルフィックレンズに入射する光ビームの主光線を第1の軸とし、その光ビームによって掃引される面内にあり、第1の軸に垂直な軸を第2の軸とし、第1の軸と第2の軸に垂直な軸を第3の軸とするとき、そのレンズが第1の軸の回りで傾けられていることが望ましい。
その場合、アナモルフィックレンズの屈折力が強い方向が第3の軸と角度をなすように第1の軸の回りで傾けられるようにすることが望ましい。
【0013】
また、受光素子により光ビームが検出される瞬間のアナモルフィックレンズに入射する光ビームの主光線を第1の軸とし、その光ビームによって掃引される面内にあり、第1の軸に垂直な軸を第2の軸とし、第1の軸と第2の軸に垂直な軸を第3の軸とするとき、そのレンズが第3の軸の回りで傾けられ、かつ、第3の軸に沿って偏心させられていてもよい。
【0014】
また、以上において、光源と受光素子が主走査方向において略共役に配置されていることが望ましい。
【0015】
また、偏向器は回転多面鏡からなり、回転多面鏡の第1反射面により反射偏向された光ビームを回転多面鏡の第2反射面に伝達入射させる伝達光学系を備え、第2反射面により反射偏向された光ビームを走査光学系により被走査面上にビームスポットを形成させて走査させるように構成することもできる。
【0016】
本発明においては、偏向器の複数の反射面の副走査方向の面倒れによるジッタが最小となる点が、被走査面上の走査の中心と走査の終点を含めてそれら2点間の領域内に設定されているので、面倒れによるジッタと面倒れ以外の要因によるジッタとを合わせた総合的なジッタの最大値を小さく抑えることができ、斜め入射の光走査装置においてジッタの低減を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の光走査装置について詳細に説明する。
まず、本発明の光走査装置の基本実施例について説明する。図1は本基本実施例の光走査装置の構成を示す平面図、図2はその側面図、図3はその主要部の斜視図、図4はその主要部の側面図である。以下、本発明では、光学系の任意の位置において、その位置における光学系の光軸を含み偏向器である回転多面鏡4の回転軸41に平行な面を副走査面と定義し、光軸を含み副走査面に垂直な面を主走査面と定義する。さらに、主走査面内において、光軸に垂直な方向を主走査方向と定義し、また、副走査面内において、光軸に垂直な方向を副走査方向と定義する。
【0018】
光源としての半導体レーザー1から射出した光ビームは、アパーチャ61(図5)、第1整形レンズ2、第2整形レンズ3を透過して整形され、偏向器としての回転多面鏡4の第1反射面5に入射し、1度目の偏向がなされる。このとき、光ビームは、回転多面鏡4の回転軸41に垂直な面に対して角度を持って第1反射面5に入射するため、入射する光ビームと反射された光ビームは干渉しない。第1反射面5で反射された光ビームは、第1伝達レンズ7、第2伝達レンズ8、第3伝達レンズ9を透過して第1伝達ミラー10で反射され、第4伝達レンズ11、第5伝達レンズ12を透過して第2伝達ミラー13で反射され、再び回転多面鏡4の第2反射面6に入射し、2度目の偏向がなされる。このときも、光ビームは、回転多面鏡4の回転軸41に垂直な面に対して角度を持って第2反射面6に入射するため、入射する光ビームと反射された光ビームは干渉しない。
【0019】
第2反射面6で反射された光ビームは、第1走査レンズ14、第2走査レンズ15及び第3走査レンズ16により被走査面17上に光ビームスポットとして結像されて走査される。回転多面鏡4の面数は12面(偶数)である。第3走査レンズ16は、副走査方向に偏心しており、その方向は図2中の矢印の方向である。第3走査レンズ16をこのように偏心させる理由は、回転多面鏡4の第2反射面6で反射され偏向される光ビームは円錐状の軌跡を描き、その光ビームの断面の座標系が偏向角に依存して回転してしまい、被走査面17上の結像スポットの形状が崩れてしまうが、第3走査レンズ16をこのように偏心させることにより、その崩れが防止できるからである。
【0020】
ところで、第2反射面6で反射され、第1走査レンズ14と第2走査レンズ15を経て走査される光ビームcは有効走査領域を走査する直前に主走査(水平)同期信号発生用光ビーム検出部30のミラー31に入射して反射され、レンズ32を介して受光素子33に導入される。受光素子33により光ビームcが検出される時点を基準に、被走査面17上の走査の開始の同期を取る。レンズ32は副走査方向にのみ屈折力を有するシリンドリカルレンズからなり、副走査面において、第2反射面6と受光素子33は略共役になるように構成されており、また、主走査方向において、半導体レーザー1と受光素子33は略共役に配置されている。
【0021】
ところで、半導体レーザー1から第1反射面5までの間の光学系を整形光学系21、第1反射面5から第2反射面6の間の光学系を伝達光学系22、第2反射面6から被走査面17までの間の光学系を走査光学系23と称するとすると、回転多面鏡4の第1反射面5と第2反射面6は回転軸41を挟んで対向する相互に平行な反射面であり、かつ、整形光学系21、伝達光学系22、走査光学系23の光軸は回転軸41を含む共通の副走査面内に配置されている。したがって、この光走査装置は、2度入射で斜め入射でありながら、この副走査面に関して対称な構成になっている。このような配置にすると、整形光学系21、伝達光学系22、走査光学系23の光軸が主走査面で見て一直線上に配置されるので、構造上の主走査方向の基準面が1面に集約され、光学系を構成する各要素を高精度に配置することができる。また、主走査面で見て、伝達光学系22の光軸が整形光学系21及び走査光学系23の光軸と一部重なるため、少ないスペースで配置でき、光走査装置の設置面積の減少、装置の小型化が図れる。そして、このような配置により、回転多面鏡4の回転軸41の偏心に基づく走査線の副走査方向での位置変動を防止することができる。
【0022】
図5に、整形光学系21の主走査方向の光路図(a)と副走査方向の光路図(b)を示す。主走査面に垂直で副走査面に平行な接合面を備えカバーガラスを有する半導体レーザー1から副走査方向に比べて主走査方向により広がるように射出された光ビームbは、第1整形レンズ2の入射面位置に配置された矩形開口のアパーチャ61によって周辺部が遮蔽され、非球面コリメータレンズを構成する第1整形レンズ2により平行な光ビームに変換される。第2整形レンズ2は副走査方向にのみ正屈折力を有する正シリンドリカルレンズである。そのため、第2整形レンズ2を透過した光ビームは、主走査面において平行な光ビームとして第1反射面5に入射し、副走査面においては第1反射面5近傍に結像(収束)する。
【0023】
図6に、伝達光学系22の主走査方向の光路図(a)と副走査方向の光路図(b)を示す。第1伝達レンズ7、第2伝達レンズ8、第3伝達レンズ9は何れも主走査方向にのみ屈折力を有するシリンドリカルレンズであり、第1伝達レンズ7と第2伝達レンズ8は正シリンドリカルレンズ、第3伝達レンズ9は負シリンドリカルレンズであり、これら3枚で主走査方向正屈折力伝達レンズ群24を構成している。また、第4伝達レンズ11は副走査方向にのみ正屈折力を有する正シリンドリカルレンズであり、第5伝達レンズ12は正屈折力を有する球面レンズである。そして、これらの作用は、第1反射面5で反射された光ビームは、主走査面において、主走査方向正屈折力伝達レンズ群24により一旦結像する。伝達レンズ群24の像側焦点と第5伝達レンズ12の物体側焦点は一致し、主走査面においてアフォーカル光学系を構成している。したがって、主走査面において、主走査方向正屈折力伝達レンズ群24がアフォーカル光学系の前群を構成し、第5伝達レンズ12がアフォーカル光学系の後群を構成している。そのため、光ビームは、第5伝達レンズ12で主走査面内で再び平行な光ビームに変換され、第2反射面6に入射する。副走査面においては、第4伝達レンズ11と第5伝達レンズ12の合成正屈折力により、第1反射面5と第2反射面6とは共役関係になっており、第1反射面5近傍の収束点を第2反射面6近傍に再び結像する。
【0024】
図7に、走査光学系23の主走査方向の光路図(a)と副走査方向の光路図(b)を示す。第1走査レンズ14は正屈折力を有する球面レンズである。第2走査レンズ15は副走査方向にのみ屈折作用を有するプリズムであり、第3走査レンズ16は樹脂製の主走査方向に長い長尺レンズである。第3走査レンズ16の入射面は、主走査方向に曲率半径の大きな凹形状となっており、副走査面方向には曲率半径の小さな凸形状となっており、主走査方向の断面曲線をその入射面よりも被走査面17側に位置する主走査方向に平行な軸の回りに回転させることにより形成される面である。このような面は鞍型トーリック面とも呼ばれる。また、第3走査レンズ16の射出面は、主走査方向で曲率半径の大きな凸形状の非円弧状であり、副走査方向の断面形状は直線であり屈折力を有さない。このような構成の走査光学系23は、副走査面において、第2反射面6と被走査面17を共役関係にして、第2反射面6近傍の収束点を被走査面17近傍に結像する。また、主走査面においては、第2反射面6から反射された平行な光ビームを被走査面17近傍に結像する。
【0025】
次に、伝達光学系22の作用について説明する。図8は伝達光学系22の主走査面の断面展開図である。第1伝達レンズ7、第2伝達レンズ8、第3伝達レンズ9により構成される主走査方向正屈折力伝達レンズ群24を、簡素化して単レンズとして示してある。第4伝達レンズ11は主走査方向の屈折力を持たないため、図示していない。図8(a)と(b)に回転多面鏡4が回転するときの光ビームの状態を示す。ところで、図1〜図4等に示すように、伝達光学系22の光路は、伝達ミラー10、13により2回反射される。すなわち、偶数回反射される。図8では、これらの偶数回の反射について展開しているので、図8(b)のように、第1反射面5と第2反射面6の回転方向は同じである。
【0026】
第1反射面5に入射する平行な光ビームの直径はwi である。伝達光学系22は主走査面内ではアフォーカル光学系を構成しているので、第2反射面6に入射する光ビームも平行であり、光ビームの直径はwo である。伝達レンズ群24の焦点距離をf1 、第5伝達レンズ12の焦点距離をf2 とすると、wo をwi で除した光ビームの直径の比の値は、f2 をf1 で除した値に等しい。
【0027】
図8(b)に示すように、回転多面鏡4が角度θ1 だけ回転すると、第1反射面5で光ビームは角度2θ1 だけ偏向される。偏向された光ビームは伝達レンズ群24、第5伝達レンズ12を透過して、角度θ2 だけ偏向される。この光ビームは点Qで光軸と交差する。第2反射面6上において、偏向された光ビームと光軸との距離はdであるが、回転多面鏡4が角度θ1 だけ回転すると、第2反射面6も同じ距離dだけ移動するような位置関係に設定される。したがって、光ビームの移動量と第2反射面6の移動量が一致し、第2反射面6から光ビームがはみ出すことはない。
【0028】
このとき、偏向された光ビームは、第2反射面6に対して角度θ2 だけ入射角が増大する側に偏向されるので、第2反射面6で反射された光ビームの走査角θs は、θs =2θ1 +θ2 と表わされる。
【0029】
本基本実施例の伝達光学系22は主走査面においてアフォーカル光学系であるので、その光学倍率βは焦点距離f2 を焦点距離f1 で除した値であり、上記のように、光ビームの直径の比wo /wi にも等しい。また、伝達光学系22を透過する光ビームは角度2θ1 から角度θ2 に偏向角が変化するので、光学倍率βは2θ1 /θ2 と表すこともできる。したがって、光学倍率βは次式で表される。
【0030】
β=wo /wi =f2 /f1 =2θ1 /θ2
本基本実施例では光学倍率βを、1<β<20としている。
【0031】
本基本実施例のような回転多面鏡4で光ビームが2度の偏向をされる光走査装置は、従来の1度しか偏向されない光走査装置に比べて、走査速度を速くすることができる。このことについて次に説明する。
【0032】
従来の1度しか偏向しない光走査装置では、回転多面鏡が回転すると反射面が移動するため、1回の走査において常に光ビーム全体を同一反射面に入れるために、回転多面鏡に入射する光ビームの主走査方向の大きさよりも、反射面の大きさを大きくしなければならない。したがって、回転多面鏡の反射面の面数をあまり多くすることができない。
【0033】
本基本実施例では、主走査面において、第1反射面5に平行な光ビームが入射する。また、β>1であるため、第1反射面5上における光ビームの主走査方向の直径wi は、第2反射面6上における光ビームの主走査方向の直径wo よりも小さい。そのため、従来の光走査装置に対して第1反射面5の大きさが小さくても、1回の走査において常に光ビーム全体を同一反射面に入れることができる。wi を小さくすればする程、さらに第1反射面5の大きさを小さくすることができる。また、2度目の偏向では、回転多面鏡4が回転したときの光ビームの移動量と第2反射面6の移動量が一致するため、第2反射面6の主走査方向の大きさは、少なくとも入射する光ビームの大きさと同じ大きさだけあればよい。
【0034】
したがって、従来の1度しか偏向しない光走査装置に比べて、本基本実施例の2度の偏向をする光走査装置では、第2反射面6上における光ビームの主走査方向の直径wo に対して、第1反射面5上における光ビームの主走査方向の直径wi を小さくすることにより、回転多面鏡4の反射面を小さくすることができるため、反射面の面数を多くすることができ、それだけ走査速度を上げることができる。
【0035】
このように構成された光走査装置の具体的な基本実施例の数値例を表−1に示す。この表−1では、シリンドリカル面、トーリック面は副走査方向、主走査方向の曲率半径をrix、riyとしている(iは光源1から被走査面17までの面番号を示す。)。また、非球面である面については、曲率半径は光軸上の値を示している。なお、長さの単位はmmである。
【0036】
注)Si :面番号iの面、
ri :面番号iの曲率半径、
di :面番号iとi+1の間の面間隔、
ni :面番号iとi+1の間の媒体の波長780nmの屈折率である。
【0037】
第2整形レンズ2及び第3走査レンズ16の非球面を表す式は、
であり、その非球面係数を次の表−2に示す。
【0038】
注)S4 :面番号4の非球面係数、
S26y :面番号26の主走査方向の非球面係数である。
【0039】
この具体例において、第3走査レンズ16の入射面S25は、r25y =−1475.39378の円弧をr25x =37.95675で回転させて形成されるトーリック面である。なお、第2走査レンズ15、第3走査レンズ16を通過するときのように、光路が屈折されるときは、光軸は主光線と同じように屈折されるものとし、表−1、表−2のパラメータの基準となる光軸は、常に走査中心を走査するビームの主光線に一致するものとする。
【0040】
また、回転多面鏡4の面数は12、その内接円直径は38.64mmであり、回転多面鏡4の第1反射面5、第2反射面6への光ビームの副走査方向の入射角は何れも6°であり、第1伝達ミラー10、第2伝達ミラー13への光ビームの副走査方向の入射角は何れも3°である。また、第2走査レンズ15の射出面S24は副走査断面において13°傾いており、第3走査レンズ16の入射面S25は副走査断面において8.750387°傾いており、第3走査レンズ16の射出面S26は副走査断面において2.875374°傾いている。これらの傾き角の向きについては、図2、図4参照。
【0041】
また、第1整形レンズ入射面S3 に一致して、主走査方向0.7154mm、副走査方向1.0526mmの矩形のアパーチャ61が配置されている。そして、副走査方向において、発光点1と回転多面鏡4の第1反射面5は幾何光学的共役関係から外れている。ただし、回転多面鏡4の第1反射面5、第2反射面6、被走査面17の3面は、何れも互いに共役関係にあるため、回転多面鏡4の面倒れ補正が行われている。したがって、発光点1と被走査面17は共役関係から外れている。しかしながら、回折の影響により、光ビームが最小となる位置(ビームウエスト)は幾何光学的結像点からずれた位置にあり、光ビームが略最小となる位置(ビームウエスト)に被走査面17が配置されている。この点は後で説明する。
【0042】
なお、上記具体例の伝達光学系22の主走査方向の光学倍率βは8.24、副走査方向の光学倍率βt は1.12、走査光学系23の副走査方向の光学倍率βs は0.406である。
【0043】
ここで、第2走査レンズ15は、前記したように、副走査方向にのみ屈折作用を有するプリズムである。このプリズムの作用について説明する。回転多面鏡4の反射面6で反射され偏向された光ビームは円錐状の軌跡を描き、第2走査レンズ15のプリズムを配置しない場合、第3走査レンズ16の長尺レンズ上で湾曲したビーム軌跡となってしまう。このプリズム16は、図9に模式的に示すように、円錐状の光ビームaの軌跡を第3走査レンズ16の入射面上で直線状のビーム軌跡Aに変換する作用を有している。
【0044】
図10は、上記の具体例の第3走査レンズ16の入射面におけるビーム軌跡を示した図であり、そのビーム軌跡を実線で示す。なお、図のY方向が主走査方向、X方向が副走査方向を示す。比較のために、上記具体例の光学系の回転多面鏡4の第2反射面6から第3走査レンズ16までの距離は変えずに、第2走査レンズ15のみを取り除いた場合の、第3走査レンズ16の入射面におけるビームの軌跡を破線で示す。図10より、第2走査レンズ15のプリズム作用によりビームの軌跡を直線状に補正する作用があることが分かる。
【0045】
図11は、第3走査レンズ16の副走査断面を主走査方向の数か所(5か所)の位置で示したもので、断面形状の設計値に対する測定値の誤差を示したものである。図中、X、Y、Zはそれぞれ副走査方向、主走査方向、光軸方向とする。図11のように、第3走査レンズ16のような鞍型トーリック面を持つレンズの形状誤差は、主走査方向の位置によらず略同じ様子を示すが、副走査方向に周期的に変化する特徴がある。上記のように、第2走査レンズ15のプリズム作用により、第3走査レンズ16上のビーム軌跡は直線Aとなり、ビームは主走査方向の位置に係わらず点B1 〜B5 の常に形状誤差が凸の部分に入射する。主走査方向の何れの位置においても、第3走査レンズ16の形状誤差が凸の部分に光ビームが入射すると、副走査方向の結像位置は設計された位置より手前にずれるが、走査領域全体にわたって常に同一量だけ手前にずれるため、第3走査レンズ16の位置を調整する等、光学系の調整をすれば補正することが可能であり、このような調整により像面湾曲は生じない。
【0046】
さて、ここで、上記のような斜め入射の光走査装置において発生するジッタについて検討する。
まず、主走査同期信号発生用光ビーム検出部30における基準軸の定義をする。受光素子33により光ビームcが検出される瞬間のレンズ32に入射する光ビームcの主光線を第1の軸とし、光ビームcによって掃引される面内にあり、第1の軸に垂直な軸を第2の軸とし、第1の軸と第2の軸に垂直な軸を第3の軸とする。
【0047】
まず、受光素子33の位置で回転多面鏡4の面倒れによるジッタが発生することを説明する。図12は前記の基本実施例のレンズ32を光ビームcの進行方向に向かって示した図である。光ビームcの軌跡は第2の軸51に沿っており、回転多面鏡の回転に伴って光ビームcは矢印の方向に移動する。回転多面鏡には製造誤差により反射面の面倒れが存在するが、反射面の面倒れにより光ビームcは点D0 、点D1 、点D2 のように変位する。面倒れにより光ビームcが変位する方向53は、第3の軸52に対して角度をなしている。このように、斜め入射の場合には、第3の軸52と面倒れにより光ビームcが変位する方向53は一致しない。
【0048】
図12に示すように、光ビーム検出用のレンズ32を第1軸の回りで傾け、母線34を面倒れにより光ビームcが変位する方向53に対して垂直になるように配置すると、点D0 、点D1 、点D2 に入射した光ビームcは、受光素子33上で同一の点Eに結像し、受光素子33でジッタを生じることはない。なお、結像した光ビームスポットは、回転多面鏡の回転に伴って母線34に平行に矢印の方向に移動する。
【0049】
しかしながら、図13に示すように、母線34方向と面倒れにより光ビームが変位する方向53が垂直でないと、点D0 、点D1 、点D2 に入射した光ビームは受光素子33上でそれぞれ点F0 、点F1 、点F2 に結像するが、結像した光ビームスポットは母線34に平行に矢印の方向に移動するので、最大で距離eのずれを生じ、その分だけ被走査面17上での書き出しタイミングがずれてジッタを生じる。
このように、主走査同期信号発生用光ビーム検出部30に配置するレンズ32の向きにより、受光素子33における面倒れによるジッタの発生量が異なる。ただし、このことは、特に斜め入射に限らない。
【0050】
次に、走査光学系23で面倒れによるジッタが発生することを説明する。一般に斜め入射では、走査光学系で面倒れによるジッタが生じる。図14は偏向された光ビームの走査光学系23に入射する前の軌跡を光ビームの進行方向に向かって示したものであり、面倒れがあると、走査中心の光ビームは点G0 、点G1 、点G2 のように変位し、走査の始点では点H0 、点H1 、点H2 のように変位し、走査の終点ではJ0 、点J1 、点J2 のように変位する。
【0051】
走査の中心では、面倒れがあっても光ビームは主走査方向に変位しないが、走査の中心以外では、主走査方向への変位が存在し、被走査面上の光ビームスポットも主走査方向に変位しジッタを生じる。走査の中心を挟んだ両側では、主走査方向への変位は互いに反対方向となり、走査の中心から離れるに従って変位は大きくなる。本基本実施例では、プリズムである第2走査レンズ15で光ビームの軌跡の直線化をしているが、図15に示すように、面倒れによる主走査方向への光ビームの変位は存在する。
【0052】
ただし、第3走査レンズ16の偏心量を適当に選べば、面倒れによるジッタを走査光学系23で生じないようにすることができる。また、第3走査レンズ16の偏心量によっては、第3走査レンズ16に入射する前において、面倒れにより変位する光ビームの主走査方向への変位方向と、被走査面17において光ビームスポットが変位する方向が逆になることもある。本基本実施例では、先述したように第3走査レンズ16の偏心量は、被走査面17上の結像スポットの形状の崩れを防止するために決められており、上記の面倒れによりジッタが生じないようにするための偏心量とは異なるため、走査光学系23で面倒れによるジッタが生じる。
【0053】
次に、このような面倒れによるジッタを最小にする構成について説明する。面倒れによるジッタは、受光素子33の位置で発生する分(図13)と、走査光学系23で発生する分(図15)とが合成されたものになる。ある方向に面倒れがあるときに、受光素子33における光ビームスポットのずれの方向と、走査光学系23で生じる被走査面上の光ビームスポットのずれの方向とが同じ方向であれば、それらのずれは相互にキャンセルされてジッタは小さくなるが、それらの方向が逆方向であると、それらのずれは相互に足し合わされてジッタは大きくなる。
【0054】
ある量の面倒れがあるとき、走査光学系23で発生する被走査面17上の光ビームスポットのずれを、光ビームスポットの走査方向を正として、図16の実線のようになったとする。走査の始点をL0 、走査の中心をL1 、走査の終点をL2 とする。このとき、受光素子33で面倒れによる光ビームのスポットの変位がなければ、受光素子33の位置で発生するずれと走査光学系23で発生するずれを合成したものは、やはり図16の実線となる。ジッタはずれ幅を大きさで表したものであるので、このときのジッタは図17の実線のように、走査の中心L1 で0となる。
【0055】
ここで、受光素子33の位置での変位を走査の始点L0 と同じ方向に同じ量になるようにすると、走査の始点L0 での変位は相殺されて0となり、走査の終点L2 では加算されて図16の破線のようになる。ジッタは、図17の破線のようになる。また、逆に、受光素子33の位置での変位を走査の始点L0 と逆方向に同じだけにすると、ずれは図16の一点鎖線のようになり、ジッタは図17の一点鎖線のようになる。
【0056】
したがって、受光素子33において面倒れによるジッタを生じないようにすれば、面倒れによるジッタは図17の実線のようになり、走査領域における最大値を最も小さくすることができる。
【0057】
ところで、ジッタの原因には、以上説明した回転多面鏡4の面倒れによるものの他に、回転多面鏡4を回転するモーターの回転むらや、回転多面鏡4の反射面の平面度誤差等の要因で発生する。これらの要因によるジッタは、受光素子33での光ビームcの検出を基準としているので、走査の始点L0 では極めて小さいが、走査の終点L2 に向かうに従い略比例して大きくなる傾向がある。
【0058】
そこで、以上の面倒れによるジッタと他の要因によるジッタとを総合すると、図18のようになる。図17で示したように、光ビーム検出用のレンズ32を適切に配置し、受光素子33で生じるずれ量を適切に選ぶことにより、面倒れによるジッタを変化させることができる。そこで、面倒れ以外の要因によるジッタの大きさに合わせて、被走査面17上の走査領域におけるジッタの最大値を最も小さくすることを考える。
【0059】
図18(a)は、面倒れ以外の要因によるジッタ92が小さい場合で、面倒れによるジッタ91が0となる点を略走査の中心L1 にすることで、走査領域におけるジッタの最大値を最も小さくすることができる。図18(b)は、面倒れによるジッタ91と面倒れ以外の要因によるジッタ92が同じ程度の場合で、面倒れによるジッタ91が0となる点を走査の中心L1 と走査の終点L2 の間にすることで、走査の始点と終点のジッタが同じ値となり、走査領域におけるジッタの最大値を最も小さくすることができる。図18(c)は、面倒れによるジッタ91に比べて面倒れ以外の要因によるジッタ92が大きい場合で、面倒れによるジッタ91が0となる点を走査の終点L2 にすることで、走査領域におけるジッタの最大値を最も小さくすることができる。
【0060】
このように、面倒れによるジッタが0となる点を、走査の中心L1 と走査の終点L2 を含めてそれら2点間の領域内に設定することで、走査領域におけるジッタの最大値を最小にすることができる。また、スキャナモーターの回転むらや反射面の面精度誤差にばらつきがある場合は、面倒れ以外の要因によるジッタが個々の光走査装置によって異なるが、面倒れによるジッタが0となる点を、走査の中心L1 と走査の終点L2 を含めてそれら2点間の領域内に設定しておけば、走査領域におけるジッタの最大値を小さく抑えることができる。
【0061】
また、上記したように、第3走査レンズ16の偏心量を適当に選べば、面倒れによるジッタを走査光学系23で生じないようにすることができる。その場合には、面倒れによるジッタを受光素子33の位置でも生じないように設定すれば、走査の全領域で面倒れによるジッタは0となる。
【0062】
なお、実際の光走査装置において、ジッタの許容量はおよそ30μmであり、これ以上大きいとジッタを目視で認識できるようになる。
以下に、上記基本実施例を基にした本発明の光走査装置のいくつかの実施例について説明する。
【0063】
(実施例1)
図1において、水平同期信号発生用の光ビームcはレンズ32に垂直に入射する。レンズ32のシリンドリカル面の母線34は、面倒れにより光ビームが変位する方向53に対して垂直に配置されている(図12)。したがって、受光素子33では面倒れによるジッタは生じない。母線34は第2の軸51に対して第1の軸の回りに光ビームcの進行方向に向かって反時計回りにθ=1.01°の傾きをなしている。第3走査レンズ16は、図2の矢印で示す方向に5.77mm偏心している。これは基本実施例の第3走査レンズ16の入射面S25、射出面S26の傾きに相当する。
【0064】
本実施例は、受光素子33で面倒れによるジッタを生じないので、面倒れによるジッタは走査光学系23で生じる分のみである。面倒れによるジッタの値を示す。以下の全ての実施例において、面倒れが100秒のときのジッタの値は図19に示すように、走査の中心が0であり、走査の両端に向かうに従って大きくなり、走査の両端で同じ値をとり、その値は11μmである。
【0065】
なお、回転多面鏡4に光ビームが2度入射するので、回転多面鏡4の第1反射面5と第2反射面6の両面の面倒れが影響する。面倒れの主因は、スキャナモーターに回転多面鏡4を嵌合する際の製造誤差により、スキャナモーターの回転軸41に対して回転多面鏡4の中心軸が傾くことである。そこで、互いに対面にある第1反射面5と第2反射面6は平行のまま維持され、同じ角度だけ傾くように倒れることを前提としている。
【0066】
(実施例2)
実施例1と次の点で構成が異なる。レンズ32のシリンドリカル面の母線34は、第2の軸51に対して、第1の軸の回りに光ビームcの進行方向に向かって反時計回りにθ=0.15°の傾きをなしている。
面倒れによるジッタは図20のようになり、受光素子33で面倒れによるジッタを生じ、走査の終点において受光素子33で生じるジッタと走査光学系23で生じるジッタが相殺される。
【0067】
(実施例3)
実施例1と次の点で構成が異なる。レンズ32のシリンドリカル面の母線34は、第2の軸51に対して第1の軸の回りに光ビームcの進行方向に向かって反時計回りにθ=0.47°の傾きをなしている。
面倒れによるジッタは図21のようになり、走査の中心と走査の終点に間で面倒れによるジッタが0となる。
【0068】
(実施例4)
実施例1と次の点で構成が異なる。レンズ32の配置として、図22に示すように、第3の軸52(図22の面に略垂直な軸)の回りにθ=22.6°傾け、図22の矢印の方向から見た図23のように、第3の軸52に沿ってd=0.38mm偏心させている。
このように、レンズ32を第3の軸52の回りに傾け、第3の軸52に沿って偏心させ、それらの傾きの角度と偏心量を適正に与えても、受光素子33で面倒れによるジッタを十分に小さくすることができる。ただし、完全に0とはならず、面倒れによる受光素子33上での光ビームスポットの位置のずれは図24のようになる。面倒れが0秒での曲線の傾きが0であるため、面倒れが増加しても光ビームスポットの位置のずれは小さく抑えられている。面倒れによるジッタは図25のようになり、走査の中心で最小となるが0にはならない。図24における位置ずれが、面倒れが0秒で傾き0となるためのレンズ32の傾きの角度と偏心量の関係を図26に示す。
【0069】
(実施例5)
実施例1と次の点で構成が異なる。レンズ32の配置として、第3の軸52の回りにθ=22.6°傾け、第3の軸52に沿ってd=0.06mm偏心させている。面倒れによるジッタは図27のようになり、走査の終点で面倒れによるジッタが最小となる。
【0070】
(実施例6)
実施例1と次の点で構成が異なる。レンズ32の配置として、第3の軸52の回りにθ=22.6°傾け、第3の軸52に沿ってd=0.18mm偏心させている。面倒れによるジッタは図28のようになり、走査の中心と走査の終点の間で面倒れによるジッタが最小となる。
【0071】
(変形例)
上記実施例は、レンズ32を第1の軸の回りに傾けるか、第3の軸52の回りに傾け、第3の軸52に沿って偏心するのかの何れかであったが、これらを組み合わせても構わない。
【0072】
ジッタを生じないようにするため、傾き角度や偏心量は光学系により異なり、回転多面鏡4に入射する光ビームの副走査方向の入射角(斜め入射の入射角)や、受光素子33で光ビームを検出するときの偏向角や、レンズ32の曲率半径や、伝達光学系22の副走査方向の光学倍率や、第2走査レンズ15のプリズムとしての頂角等に依存する。
【0073】
また、レンズ32は、シリンドリカルレンズには限らず、一方向に強い屈折力を有する光学素子であればよく、例えば一方向に強い屈折力を有するアナモルフィックレンズであってもよい。その場合、図12において、受光素子33位置でジッタを生じないようにするには、強い屈折力の方向を面倒れにより光ビームcが変位する方向53に一致するようにそのアナモルフィックレンズ32を第1軸の回りで傾ける。
【0074】
なお、以上の実施例では、偏向器として回転多面鏡を使用するものについて説明したが、偏向器として回転多面鏡の他に、回転2面鏡の場合にも同様の効果を達成することができる。また、回転多面鏡の反射面で2度反射されるものだけでなく、1度だけ入射して反射偏向される光走査装置にも適用できる。
以上、本発明の光走査装置を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれらに限定されず、種々の変形が可能である。
【0075】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の光走査装置によれば、偏向器の複数の反射面の副走査方向の面倒れによるジッタが最小となる点が、被走査面上の走査の中心と走査の終点を含めてそれら2点間の領域内に設定されているので、面倒れによるジッタと面倒れ以外の要因によるジッタとを合わせた総合的なジッタの最大値を小さく抑えることができ、斜め入射の光走査装置においてジッタの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光走査装置の基本実施例の構成を示す平面図である。
【図2】図1の光走査装置の側面図である。
【図3】図1の光走査装置の主要部の斜視図である。
【図4】図1の光走査装置の主要部の側面図である。
【図5】図1の光走査装置の整形光学系の主走査方向と副走査方向の光路図である。
【図6】図1の光走査装置の伝達光学系の主走査方向と副走査方向の光路図である。
【図7】図1の光走査装置の走査光学系の主走査方向と副走査方向の光路図である。
【図8】伝達光学系の作用を説明するための主走査面の断面展開図である。
【図9】屈折プリズムの補正作用を説明するための図である。
【図10】本発明の1つの具体例の第3走査レンズの入射面におけるビーム軌跡を示した図である。
【図11】本発明の1つの具体例において像面湾曲が発生しない理由を説明するための図である。
【図12】基本実施例の光ビーム検出部のレンズを光ビームの進行方向に向かって示した図である。
【図13】レンズの配置によって受光素子上でジッタが生じる理由を説明するための図である。
【図14】偏向された光ビームの走査光学系に入射する前の軌跡を光ビームの進行方向に向かって示した図である。
【図15】基本実施例において面倒れによる主走査方向への光ビームの変位が存在する様子を示す図である。
【図16】面倒れがあるときの走査光学系で発生する光ビームスポットのずれを示す図である。
【図17】図16の場合のジッタを示す図である。
【図18】面倒れによるジッタと他の要因によるジッタと合わせた総合的なジッタを示す図である。
【図19】基本実施例において面倒れが100秒のときのジッタの値を示す図である。
【図20】実施例2の面倒れによるジッタの様子を示す図である。
【図21】実施例3の面倒れによるジッタの様子を示す図である。
【図22】実施例4のレンズの配置を説明する図1と同様の図である。
【図23】図22の矢印の方向から見た図である。
【図24】実施例4の面倒れによる受光素子上での光ビームスポットの位置のずれを示す図である。
【図25】実施例4の面倒れによるジッタの様子を示す図である。
【図26】実施例4のレンズの配置においてレンズの傾きの角度と偏心量の関係を示す図である。
【図27】実施例5の面倒れによるジッタの様子を示す図である。
【図28】実施例6の面倒れによるジッタの様子を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体レーザー(光源)
2…第1整形レンズ
3…第2整形レンズ
4…回転多面鏡
5…回転多面鏡の第1反射面
6…回転多面鏡の第2反射面
7…第1伝達レンズ
8…第2伝達レンズ
9…第3伝達レンズ
10…第1伝達ミラー
11…第4伝達レンズ
12…第5伝達レンズ(伝達光学系の後群)
13…第2伝達ミラー
14…第1走査レンズ
15…第2走査レンズ(プリズム)
16…第3走査レンズ(長尺レンズ)
17…被走査面
21…整形光学系
22…伝達光学系
23…走査光学系
30…主走査(水平)同期信号発生用光ビーム検出部
31…ミラー
32…レンズ
33…受光素子
41…回転多面鏡の回転軸
51…第2の軸
52…第3の軸
53…面倒れにより光ビームが変位する方向
61…アパーチャ
91…面倒れによるジッタ
92…面倒れ以外の要因によるジッタ
L0 …走査の始点
L1 …走査の中心
L2 …走査の終点
Claims (7)
- 光ビームを発生する光源と、前記光源から副走査方向に角度を持って入射する光ビームを反射偏向させる複数の反射面を有する偏向器と、前記偏向器の反射面により反射偏向された光ビームを被走査面上にビームスポットを形成させて走査させる走査光学系と、前記偏向器の反射面により反射偏向された光ビームを前記被走査面上の走査の前に検出して同期信号を発生する受光素子とを備えた光走査装置において、
前記受光素子へ光ビームを導くアナモルフィックレンズが配置されており、前記アナモルフィックレンズの傾き角と偏心量の少なくとも一方を調節することによって、前記受光素子上での前記偏向器の複数の反射面の副走査方向の面倒れによる光ビームのずれ量を調節することにより、前記偏向器の複数の反射面の副走査方向の面倒れによる前記被走査面上での主走査方向のジッタが最小となる点が、前記被走査面上の走査の中心と走査の終点を含めてそれら2点間の領域内に設定されていることを特徴とする光走査装置。 - 前記アナモルフィックレンズの屈折力が強い方向と前記面倒れによる光ビームの変位方向とが略一致するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光走査装置。
- 前記受光素子により光ビームが検出される瞬間の前記アナモルフィックレンズに入射する光ビームの主光線を第1の軸とし、その光ビームによって掃引される面内にあり、第1の軸に垂直な軸を第2の軸とし、第1の軸と第2の軸に垂直な軸を第3の軸とするとき、そのレンズが第1の軸の回りで傾けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の光走査装置。
- 前記アナモルフィックレンズの屈折力が強い方向が第3の軸と角度をなすように第1の軸の回りで傾けられていることを特徴とする請求項3記載の光走査装置。
- 前記受光素子により光ビームが検出される瞬間の前記アナモルフィックレンズに入射する光ビームの主光線を第1の軸とし、その光ビームによって掃引される面内にあり、第1の軸に垂直な軸を第2の軸とし、第1の軸と第2の軸に垂直な軸を第3の軸とするとき、そのレンズが第3の軸の回りで傾けられ、かつ、第3の軸に沿って偏心させられていることを特徴とする請求項1又は2記載の光走査装置。
- 前記光源と前記受光素子が主走査方向において略共役に配置されていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項記載の光走査装置。
- 前記偏向器は回転多面鏡からなり、前記回転多面鏡の第1反射面により反射偏向された光ビームを前記回転多面鏡の第2反射面に伝達入射させる伝達光学系を備え、前記第2反射面により反射偏向された光ビームを前記走査光学系により前記被走査面上にビームスポットを形成させて走査させるように構成されていることを特徴とする請求項1から6の何れか1項記載の光走査装置。
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