JP3656517B2 - 空気浄化装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気中の臭気成分および塵埃などを除去して空気を浄化する空気浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の空気浄化装置は、空気中の臭気成分を活性炭に吸着させて除去したり又は触媒で酸化分解して除去する脱臭機構部を設けている。さらに、空気中の塵埃を帯電させるイオン化部(帯電部)を風上側に配置し、帯電された塵埃を捕集するコレクタ部(集塵部)を風下側に配置する集塵エレメントを設けている。しかし、従来の空気浄化装置は悪臭成分に対して脱臭能力が低く、かつ脱臭機構部と集塵エレメントとを個々に組み合わせて使用するために、装置が大型化してしまうなどの問題点がある。
【0003】
このような問題点を解決する空気浄化装置として、例えば特開平8−266854号公報に開示された浄化装置が挙げられる。図12は、その浄化装置の断面図を示す。図12において、1は風上側であってかつ空気流に対して平行に配置される複数の平板状の対向電極2と対向電極2同志の間に設けられる板状の放電極3とから構成する脱臭兼塵埃捕集部、4は脱臭兼塵埃捕集部1の電極間に直流の高電圧を印加する直流電源である。5は風下側に配置される収納ケース6と収納ケース6内に充填される触媒材料7とから構成する脱臭部、8は脱臭部5の後方側に配設する送風ファンである。
【0004】
こうした構成をもつ空気浄化装置は、脱臭兼塵埃捕集部1の電極間に直流電源4から直流の高電圧が印加されることにより、その電極間でコロナ放電を発生する。これにより、脱臭兼塵埃捕集部1の電極間を通過する空気中の臭気成分は、コロナ放電に伴うプラズマ状態で発生するラジカルなどにより酸化分解して除去される。また、脱臭兼塵埃捕集部1で分解されなかった臭気成分は、前述のコロナ放電時の熱を利用して脱臭する脱臭部5の触媒材料7によって酸化分解して除去される。一方、空気中の塵埃は脱臭兼塵埃捕集部1の電極間で発生するコロナ放電によって帯電し、その塵埃は接地側(アース側)の対向電極2の表面に付着して除去される。そして、清浄となった空気は送風ファン8から吹き出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の特開平8−266854号公報に開示された空気浄化装置は、前述のように装置のコンパクト化を図りながら空気中の臭気成分および塵埃を除去するように構成している。しかし、塵埃を捕集する捕集部が脱臭兼塵埃捕集部を構成する対向電極の一部の領域であるために、その捕集量が比較的少ない。これにより、帯電された塵埃は風下側に配置する脱臭部の触媒材料の表面および粒界部に付着して堆積する。したがって、臭気成分と触媒材料との接触効率が悪くかつ脱臭部の圧損が大きくなることで、脱臭性能の低下および空気浄化量が少なくなるという問題点があった。さらに、長期使用において脱臭部である触媒材料の脱臭性能の劣化という問題点があった。
【0006】
この発明は、前述のような問題点を解決するためになされたもので、脱臭部と集塵部とをコンパクトに組み合わせて薄型化となるように配置構成すると共に、脱臭性能を高めながら塵埃の捕集効率の向上を維持する空気浄化装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる空気浄化装置は、導電性の枠部材およびこの枠部材で囲まれる多数の通気孔を有する導電性の脱臭部材から成る対向電極兼脱臭エレメントを設け、対向電極兼脱臭エレメントに近接した位置に放電電極を設け、対向電極兼脱臭エレメントを放電電極に対向させ、対向電極兼脱臭エレメントと放電電極との間に電圧を印加し、風上側であって、上流側に対向電極兼脱臭エレメントを、下流側に放電電極をそれぞれ配置し、風下側であって放電電極の近傍に高圧電極と集塵電極とから成る塵埃を捕集する塵埃捕集エレメントを配列したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明による空気浄化装置の脱臭機構部の実施の形態1を示す斜視図である。9は風上側であって空気流に対して直向するように配置される第1の対向電極兼脱臭エレメント、10は風下側であって第1の対向電極兼脱臭エレメント9に対して所定間隔を置いて平行に配置される第2の対向電極兼脱臭エレメントである。なお、第1の対向電極兼脱臭エレメント9および第2の対向電極兼脱臭エレメント10は導電性の枠部材(図示なし)と、この枠部材で囲まれる多数の通気孔を有する導電性の活性炭から成る。
【0012】
また、第1の対向電極兼脱臭エレメント9の場合に活性炭の表面にタバコ臭の成分であるアセトアルデヒドに対して吸着効率の高い性質を有するモルホリンを添着させる。一方、第2の対向電極兼脱臭エレメント10の場合に活性炭の表面にペット臭の成分であるアンモニアや食品の腐敗臭の成分である硫化水素に対して吸着効率の高い性質を有する硫酸銅を含浸させる。なお、第1の対向電極兼脱臭エレメント9および第2の対向電極兼脱臭エレメント10は、例えばアルミニウムなどの金属に複数のハニカム孔を形成するようにしても良い。
【0013】
11は第1の対向電極兼脱臭エレメント9と第2の対向電極兼脱臭エレメント10との間であって、水平方向に対して所定間隔毎に配置する複数の放電電極である。放電電極11は、帯状の電極基部11aと電極基部11aの両側の長手方向に沿って所定間隔毎に設けられる複数の突起11bとから成り、この突起11bを空気流に対して平行となるように配置する。また、電極基部11aの両側に設けられる突起11bはその長手方向に沿ってそれぞれ互い違いとなるように配列する。12は第1の対向電極兼脱臭部材9と放電電極11との間および第2の対向電極兼脱臭部材10と放電電極11との間に直流あるいは直流にパルスが重畳された高電圧を印加する高電圧電源である。
【0014】
次に、こうした構成を有する脱臭エレメントの脱臭動作について、図1を併用して説明する。第1の対向電極兼脱臭エレメント9と放電電極11との間および第2の対向電極兼脱臭エレメント10と放電電極11との間に予め高電圧電源12から所定の高電圧を印加しておく。これにより、放電電極11の一側の突起11bの先端部から第1の対向電極兼脱臭エレメント9に、さらに他側の突起11bの先端部から第2の対向電極兼脱臭エレメント10に向かってコロナ放電電流が流れる。こうした状態において、空気中の臭気成分は風上側に配置する第1の対向電極兼脱臭エレメント9の方へ流れる過程で、その部材によってアセトアルデヒドが除去される。そして、第1の対向電極兼脱臭エレメント9で吸着されないアンモニアや硫化水素は放電電極11を通過して第2の対向電極兼脱臭エレメント10の方へ流れる。この過程で、アンモニアや硫化水素はその部材に吸着して除去される。
【0015】
また、放電電極11から第1の対向電極兼脱臭エレメント9および第2の対向電極兼脱臭エレメント10に向かってコロナ放電電流が流れることで、その際に生成されるラジカルやオゾンがその部材に常に接触する状態となる。これにより、その部材に吸着している各種の臭気成分はラジカルやオゾンと反応し合って水、二酸化炭素などに酸化分解される。したがって、第1の対向電極兼脱臭エレメント9および第2の対向電極兼脱臭エレメント10は前述の酸化分解の作用により、吸着能力の向上を維持することができる。
【0016】
また、放電電極11の形状は前述のように帯状の電極基部11aの長手方向に沿って、その両側に複数の突起11bがそれぞれ互い違いとなるように配置する他に、例えば図2(a)に示すように電極基部11aの長手方向に沿ってその両側に複数の突起11bを対称的となるように配置しても良い。また、図2(b)に示すように電極基部11aの両側に対称的となるように複数の突起11bを設け、両側の突起11bが互いに反対側に向くように折り曲げ加工しても良い。なお、電極基部11aの両側の突起11bは前述のように空気流に対して平行となるように配置する他に、空気流に対して直交するようにしても良い。
【0017】
また、放電電極11は前述のように電極基部11aの長手方向に沿ってその両側に複数の突起11bを設ける他に、電極基部11aの片側に複数の突起11bを設けても良い。このように構成された放電電極11を、図3に示すように第1の対向電極兼脱臭エレメント9と第2の対向電極兼脱臭エレメント10との間に設け、電極基部11aの片側に設けられる複数の突起11bを空気流に対して平行となるように配置する。さらに、放電電極11を図4に示すように第1の対向電極兼脱臭エレメント9と第2の対向電極兼脱臭エレメント10との間に設け、複数の突起11bを空気流に対して直交するように配置しても良い。
【0018】
以上のように、こうした構成をもつ脱臭機構部は空気中の臭気成分を第1の対向電極兼脱臭エレメント9および第2の対向電極兼脱臭エレメント10で吸着して除去することができる。また、放電電極11と前述のエレメントとの間に発生するラジカルやオゾンにより、それらの部材に吸着している臭気成分を酸化分解して吸着性能の向上を維持することができる。さらに、プラズマおよびオゾンを生成する接地側の電極を脱臭エレメントと兼ねるように構成したことにより、構造が簡単であって組み立て作業性が良く、かつ薄型化を実現する脱臭機構部を提供できる。
【0019】
実施の形態2.
図5は、この発明による空気浄化装置の脱臭機構部の実施の形態2を示す斜視図である。図5において、実施の形態1と同一の符号は同一または相当部分を示す。13は第1の対向電極兼脱臭エレメント9と第2の対向電極兼脱臭エレメント10との間に設けられ、それらの部材に対して直交するように配置する平板状の支持板、14は支持板13の上部であってその長手方向に沿って所定間隔毎に設けられる複数の突起状の第1の電極支持部であり、これらは一体的に形成される。なお、支持板13および第1の電極支持部14は半絶縁性材料または導電性材料から構成する。15は第1の電極支持部14の側壁面に形成する孔(図示なし)を通じて、支持板13の長手方向に沿った状態で配置する第1のワイヤーである。なお、第1の電極支持部14の中央部であって縦方向に割れ目を形成し、その割れ目に第1のワイヤー15を差し込んでも良い。
【0020】
また、支持板13を図6に示すように第1の対向電極兼脱臭エレメント9と第2の対向電極兼脱臭エレメント10との間に設け、それらのエレメントに対して平行となるように配置しても良い。そして、支持板13の片側であってその長手方向に沿って所定間隔毎に第1の電極支持部14を設け、この第1の電極支持部14の側壁面に形成する孔(図示なし)を通じて第1のワイヤー15を配置するようにしても良い。
【0021】
また、図7に示すように長方形の枠体16の内側に例えば第1のワイヤー15を梯子状となるように配置しても良い。そして、長方形の枠体16を第1の対向電極兼脱臭エレメント9と第2の対向電極兼脱臭エレメント10との間に設け、枠体16の内側に配置される第1のワイヤー15をそれらの部材に対して平行となるように配置しても良い。こうした構成により、高電圧が印加される第1のワイヤー15の一部が切断した場合でも、その放電電極15が第1の電極支持部14又は枠体16で固着支持される構成を有するために、接地状態にある第1の対向電極兼脱臭エレメント9および第2の対向電極兼脱臭エレメント10にそれが接触せず、短絡事故を未然に防止することができる。
【0022】
以上のように、空気中の臭気成分を第1の対向電極兼脱臭エレメント9および第2の対向電極兼脱臭エレメント10で吸着して除去することができる。さらに、これらのエレメントに吸着している臭気成分を第1のワイヤー15の周辺に生成するラジカルやオゾンによって酸化分解して吸着性能の向上を維持することができる。
【0023】
実施の形態3.
図8は、この発明による脱臭機構部および集塵エレメントを含む空気浄化装置の実施の形態3を示す斜視図である。図8において、実施の形態1と同一の符号は同一または相当部分を示す。17は風上側であって空気流に対して直交するように配置する空気中の臭気成分例えばタバコ臭のアセトアルデヒド又はペット臭のアンモニアなどを吸着して除去する第3の対向電極兼脱臭エレメントである。なお、第3の対向電極兼脱臭エレメント17は導電性の枠部材(図示なし)と、この枠部材で囲まれる多数の通気孔を有する導電性の活性炭から成る。
そして、活性炭の表面にアルデヒドに対して吸着効率の高いモルホリンを添着させたり、又はアンモニアや硫化水素に対して吸着効率の高い硫酸銅を含浸するようにしても良い。
【0024】
18は第3の対向電極兼脱臭エレメント17と所定間隔を置いて水平方向に配置する複数の放電電極11と対向し、かつ空気流に対して直交するように配置される接地側(アース側)の多数の通気孔を有する多孔状の金属板であり、例えば耐腐食性を有するステンレスやアルミなどの金属が挙げられる。なお、この他に導電性を有する多孔状の活性炭であっても良い。19は風下側に配設する第1の集塵エレメントである。第1の集塵エレメント19は空気流に対して平行に配設する複数の平板状の集塵電極20と集塵電極20同志の間に設けられる平板状の第1の高圧側電極21とから構成する。なお、集塵電極20は導電性の材料で構成し、第1の高圧側電極21は半絶縁性または導電性の材料で構成する。
【0025】
次に、こうした構成を有する空気浄化装置の脱臭/集塵動作について、図8を併用して説明する。図8において、放電電極11と第3の対向電極兼脱臭エレメント17との間、放電電極11と多孔状の金属板18との間に高電圧電源(図示なし)から所定の高電圧を印加しておく。これにより、放電電極11の一側の突起11bの先端部から第3の対向電極兼脱臭エレメント17に、さらに他側の突起11bの先端部から多孔状の金属板18に向かってコロナ放電電流が流れる。こうした状態において、空気中の臭気成分は風上側に配置する第3の対向電極兼脱臭エレメント17の方へ流れる過程で、そのエレメントによってアセトアルデヒド又はアンモニアなどが吸着して除去される。
【0026】
また、放電電極11から第3の対向電極兼脱臭エレメント17に向かってコロナ放電電流が流れることで、その際に生成されるラジカルやオゾンがそのエレメントに常に接触する状態となる。このために、そのエレメントに吸着している各種の臭気成分は水および二酸化炭素などに酸化分解される。したがって、第3の対向電極兼脱臭エレメント17は吸着能力の向上を維持することができる。
【0027】
一方、空気中の塵埃は風上側に配置する第3の対向電極兼脱臭エレメント17を通過し、この後で放電電極11から多孔状の金属板18の方へと流れていく。これにより、放電電極11と第3の対向電極兼脱臭エレメント17との間、放電電極11と多孔状の金属板18との間で発生するコロナ放電によって塵埃は帯電される。なお、多孔状の金属板18の他に導電性と脱臭性とを有する対向電極兼脱臭部材を用いても良い。そして、帯電した塵埃は多孔状の金属板18の孔(図示なし)を通過して第1の集塵エレメント19を構成する集塵電極20の表面に付着される。また、多孔状の金属板18および第1の集塵エレメント19を着脱自在となるように構成し、一定期間毎にそれらを取り外して水洗浄することで、金属板18、集塵電極20、第1の高圧側電極21の表面をきれいに保ち塵埃の捕集効率の向上を維持することができる。
【0028】
なお、第3の対向電極兼脱臭エレメント17と多孔状の金属板18との間に配置される放電電極は、平板状の支持部材で形成され、その一側の長手方向に沿って所定間隔毎に複数の電極支持部を設け、この電極支持部にワイヤーを係止しても良い。そして、平板状の支持部材を空気流に対して直交するように配設する。
【0029】
以上のように、空気中の臭気成分を除去する第3の対向電極兼脱臭エレメント17から成る脱臭機構部を風上側に配置し、一方塵埃を捕集する第1の集塵エレメント19から成る集塵エレメントを風下側に配置したことにより、脱臭機構部の目詰まりを抑えながら圧損を低下させず、脱臭効率および集塵効率の向上を図ることができる。また、脱臭機構部の構成部品および集塵エレメントの構成部品を一定期間毎に取り外して洗浄作業などのメンテを施すことで、空気清浄エレメントの脱臭/集塵性能をより一層高めることができる。
【0030】
実施の形態4.
図9は、この発明による空気浄化装置の実施の形態4を示す斜視図である。図9において、実施の形態3と同一の符号は同一または相当部分を示す。22は風下側に配置される第2の集塵エレメントであり、空気流に対して平行に配設する接地側(アース側)の平板状の共用電極23と共用電極23同志の間に設けられる平板状の第2の高圧側電極24とから構成する。25は第2の高圧側電極24の上部であってその長手方向に沿って所定間隔毎に設けられる複数の突起状の第2の電極支持部であり、これらは一体的に形成される。26は第2の電極支持部25の側壁面に形成する孔(図示なし)を通じて第2の高圧側電極24の長手方向に沿った状態で配置される第2のワイヤーである。
【0031】
次に、こうした構成を有する空気浄化装置の脱臭/集塵動作について、図9を併用して説明する。第3の対向電極兼脱臭エレメント17と第2のワイヤー26との間、共用電極23と第2のワイヤー26との間に高電圧電源(図示なし)から所定の高電圧を印加しておく。これにより、第2のワイヤー26から第3の対向電極兼脱臭エレメント17に、さらにその放電電極26から共用電極22に向かってコロナ放電電流が流れる。こうした状態において、空気中の臭気成分は風上側に配置する第3の対向電極兼脱臭エレメント17の方へ流れる過程で、その部材によってアセトアルデヒド又はアンモニアなどが吸着して除去される。
【0032】
また、第2のワイヤー26から第3の対向電極兼脱臭エレメント17に向かってコロナ放電電流が流れ、その過程でラジカルやオゾンがその部材に常に接触する状態となる。これにより、第3の対向電極兼脱臭エレメント17に吸着している各種の臭気成分は水および二酸化炭素などに酸化分解され、その部材17の吸着能力の向上および空気浄化装置の薄型化を目指すことができる。
【0033】
一方、空気中の塵埃は風上側の第3の対向電極兼脱臭エレメント17を通過し、この後で第2のワイヤー26から共用電極23と第2の高圧側電極24との間を通過していく。これにより、第2の対向電極兼脱臭エレメント17と第2のワイヤー26との間、共用電極23と第2のワイヤー26との間で発生するコロナ放電によって塵埃は帯電される。そして、帯電した塵埃は共用電極23の表面に効率良く付着される。なお、第2の集塵エレメント22を着脱自在となるように構成し、一定期間毎にそれを取り外して水洗浄することで、共用電極23および第2の高圧側電極24の表面をきれいに保ち塵埃の捕集効率の向上を維持することができる。
【0034】
以上のように、第3の対向電極兼脱臭エレメント17から成る脱臭機構部を風上側に配置すると共に、第2の集塵エレメント22から成る集塵エレメントを風下側に配置したことにより、脱臭機構部の目詰まりを抑えながら圧損を低下させず、脱臭効率および集塵効率の向上を図ることができる。また、空気中の塵埃を帯電させる帯電部の接地側電極とその塵埃を集塵する集塵部の接地側の集塵電極とを共用するように配置構成しているので、集塵エレメントの構造を簡素化して組み立て作業性の向上を目指すことができる。
【0035】
実施の形態5.
図10(a)と図10(b)は、この発明における実施の形態1で開示した脱臭機構部を家電機器例えば掃除機に応用した場合の実施の形態5を示す構成図である。図10(a)において、27は掃除機の本体、28は本体27の一側に形成する吸気口、29は吸気口28に嵌挿する吸気ホース、30は吸気ホース29から吸い込まれた空気に含まれる例えばタバコ臭やペット臭などの臭気成分を吸着して除去する第1の脱臭機構部、31は第1の脱臭機構部30に高電圧を印加する高圧電源部、32は第1の脱臭機構部30を通過した空気に含まれる塵埃を集塵する集塵袋である。33は吸気ホース29から吸い込まれた空気を集塵袋32の近傍に形成する排出経路aを通じ、本体27の他側に形成する排気口34を介して 外部へ排出させる排気モータである。こうした構成により、掃除機の運転時に排気口34から臭気成分を含む空気を排出することがなく、衛生管理を保ちながら清掃作業を実施することができる。
【0036】
また、図10(b)に示すように本体27の排気口34に第1の脱臭機構部30を配設し、吸気ホース29から集塵袋24を介して排出される空気に含まれる悪臭成分を吸着して除去するように構成しても良い。
【0037】
また、図11はこの発明の実施の形態3及び実施の形態4で開示した脱臭機構部および集塵エレメントを例えばパッケージエアコンに応用した場合の構成図である。図11において、35はパッケージエアコンの本体、36は本体35の前面部bに着脱自在に設けられる複数の通気孔cを有する前面パネルであり、その前面パネル36の内側に臭気成分を除去する第2の脱臭機構部37が設けられる。38は前面パネル36と対向して水平方向に位置し、着脱自在に設けられる塵埃を除去する集塵エレメントである。こうした構成により、前面パネル36から入り込んだ空気中の悪臭成分や塵埃は第2の脱臭機構部37や集塵エレメント38で殆ど除去され、清浄な空気が吹出し口(図示なし)から吹き出すことになる。
【0038】
さらに、この発明の脱臭機構部を例えば冷蔵庫の冷蔵室あるいは冷凍室の冷気循環経路の途中に配設することで、保存食品から発生する臭気を除去して庫内の脱臭性を確保することができる。
【0039】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0043】
この発明に係わる空気浄化装置は、導電性の枠部材およびこの枠部材で囲まれる多数の通気孔を有する導電性の脱臭部材から成る対向電極兼脱臭エレメントを設け、対向電極兼脱臭エレメントに近接した位置に放電電極を設け、対向電極兼脱臭エレメントを放電電極に対向させ、対向電極兼脱臭エレメントと放電電極との間に電圧を印加し、風上側であって、上流側に対向電極兼脱臭エレメントを、下流側に放電電極をそれぞれ配置し、風下側であって放電電極の近傍に高圧電極と集塵電極とから成る塵埃を捕集する塵埃捕集エレメントを配列したので、放電電極と対向電極兼脱臭エレメントとの間に発生するラジカルやオゾンにより脱臭エレメントに吸着している臭気成分を酸化分解して吸着性能の向上を維持することができる。また、空気中の塵埃を通過させると共にコロナ放電電流を脱臭部材に流すことができ、これにより、脱臭部材に臭気成分を分解するラジカルなどを効率良く接触させることができる。さらに、空気中の塵埃を帯電させるイオン化部の対向電極を脱臭部材と兼用するように配置構成しているので、構造の簡素化を行って組み立て作業性の簡便化を目指し、かつ薄型化の空気浄化装置を得ることができ、また、例えばハニカム孔を有する脱臭エレメントに塵埃が堆積し難く目詰まりを抑えて圧損を低下させず、脱臭効率の向上を維持することができる。また、空気中の塵埃を帯電させるイオン化部の対向電極を脱臭部材と兼用するように配置構成しているので、構造の簡素化を行って組み立て作業性の簡便化を目指し、かつ薄型化の空気浄化装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1における脱臭機構部の構造を示す斜視図である。
【図2】 実施の形態1における脱臭機構部の放電電極の構造を示す斜視図である。
【図3】 実施の形態1における他の脱臭機構部の構造を示す斜視図である。
【図4】 実施の形態1における他の脱臭機構部の構造を示す斜視図である。
【図5】 実施の形態2における脱臭機構部の構造を示す斜視図である。
【図6】 実施の形態2における他の脱臭機構部を示す斜視図である。
【図7】 実施の形態2における脱臭機構部の他の放電電極の構造を示す斜視図である。
【図8】 実施の形態3における空気浄化装置の構造を示す斜視図である。
【図9】 実施の形態4における他の空気浄化装置の構造を示す斜視図である。
【図10】 実施の形態5における脱臭機構部を応用した掃除機の構成図である。
【図11】 実施の形態5における脱臭機構部や集塵エレメントを応用したパッケージエアコンの構成図である。
【図12】 従来における空気浄化装置の断面図である。
【符号の説明】
1 脱臭兼塵埃捕集部、2 平板状の対向電極、3 板状の放電電極、4 直流電源、5 脱臭部、6 収納ケース、7 触媒材料、8 送風ファン、9 第1の対向電極兼脱臭エレメント、10 第2の対向電極兼脱臭エレメント、11放電電極、12 高電圧電源、13 平板状の支持板、14 第1の複数の突起部、15 第1のワイヤー、16 枠体、17 第3の対向電極兼脱臭エレメント、18 多孔状の金属板、19 第1の集塵エレメント、20 集塵電極、21 第1の高圧側電極、22 第2の集塵エレメント、23 共用電極、24第2の高圧側電極、25 第2の複数の突起部、26 第2のワイヤー、27掃除機の本体、28 吸気口、29 吸気ホース、30 第1の脱臭機構部、31 高圧電源部、32 集塵袋、33 排気モータ、34 排気口、35 パッケージエアコンの本体、36 前面パネル、37 第2の脱臭機構部、38 集塵エレメント。
Claims (1)
- 導電性の枠部材およびこの枠部材で囲まれる多数の通気孔を有する導電性の脱臭部材から成る対向電極兼脱臭エレメントと、この対向電極兼脱臭エレメントに近接した位置に放電電極とを備え、
前記対向電極兼脱臭エレメントを前記放電電極に対向させ、前記対向電極兼脱臭エレメントと前記放電電極との間に電圧を印加し、
風上側であって、上流側に前記対向電極兼脱臭エレメントを、下流側に前記放電電極をそれぞれ配置し、風下側であって放電電極の近傍に高圧電極と集塵電極とから成る塵埃を捕集する塵埃捕集エレメントを配列したことを特徴とする空気浄化装置。
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