JP3656497B2 - 車両のエンジン自動停止再始動装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はたとえば車両の一時的な停車時などにエンジンを自動的に停止し、発進するときに自動的にエンジンを再始動する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の走行中に信号などにより一時的に停車している間、エンジンを自動的に停止し、再発進するときに自動的に始動することにより、無駄な燃料の消費を抑制し、かつ排気組成を向上させるようにした装置が、特開平8−291725号公報によって公開されている。
【0003】
なお、この場合、エンジンの再始動時には自動変速機のギヤ位置をいったんニュートラルに戻し、始動してからドライブレンジに入れているため、エンジン再始動直後にクリープ駆動力が発生しない、またその後にトルクショックが発生するなどの問題があった。
【0004】
このような問題を解消するために、本出願人によりエンジン停止時の自動変速機の駆動力伝達状態と同一の状態を維持したまま再始動することにより、再始動時のトルクショックなどを軽減可能とした装置が、特願平11−76223号として提案されている。
【0005】
これによると、自動変速機がドライブレンジでエンジンが停止すると、再始動はドライブレンジのまま行われるので、再始動直後からクリープ駆動力が発生し、またギヤ切換に伴ってのトルクショックも起こらない。
【0006】
【発明が解決すべき課題】
ところで、このようなエンジンの自動停止再始動装置を備えている車両では、路面の摩擦係数が小さいスリップの起きやすい状態で一時停止したときなど、エンジンの再始動により発生するクリープ駆動力により、駆動輪がスリップ回転し、発進がスムーズに行われなかったりすることがある。再始動はたとえば運転者がアクセルペダルを踏み込んだり、ブレーキペダルを緩めたときなどの発進動作をを感知して自動的に行われるが、再始動により発生するクリープ駆動力が路面条件によっては過大となりスリップが生じるのである。
【0007】
また、ブレーキを踏んだままでも、バッテリの充電量が規定値以下となったときなどは充電のためにエンジンが自動的に再始動されるが、このときの制動力が小さければ、同じように駆動輪がスリップ回転するし、あるいはスリップしにくい路面条件下でも、制動力が弱ければ車両が動きだすこともある。
【0008】
本発明はこのような問題に着目し、再始動するときに駆動輪のスリップ回転あるいは停車中の車両の動き出しなどを確実に阻止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、駆動輪のスリップ回転を検出する手段と、エンジン再始動時に駆動輪のスリップ回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪スリップ回転を静定する制御手段とを備える。
【0010】
なお、上記において、スリップ回転を静定するとは、スリップ回転を許容範囲内に抑制、または停止させることが含まれる(以下同じ)。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されてからエンジン起動を行うようになっている。
【0012】
第3の発明は、第2の発明において、前記制御手段は、エンジン起動後のアイドル回転数はスリップ回転を静定する回転数に維持される。
【0013】
第4の発明は、第2または第3の発明において、前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されるエンジン回転数がエンジン許容アイドル回転数よりも低いときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン許容アイドル回転数を維持する。
【0014】
第5の発明は、第2または第3の発明において、前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されるエンジン回転数が所定の共振回転数域にあるときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン回転数を共振回転数域よりも高い回転数に維持する。
【0015】
第6の発明は、エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、運転者の意図しない再始動条件の成立を判定する手段と、駆動輪の回転を検出する手段と、運転者の意図しないエンジン再始動時に駆動輪の回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪回転を静定する制御手段とを備える。
【0016】
なお、駆動輪回転を静定するとは、駆動輪回転を許容範囲内に抑制、または停止させることが含まれる(以下同じ)。
【0017】
第7の発明は、第6の発明において、前記制御手段は、駆動輪の回転が静定されるエンジン回転数がエンジン許容アイドル回転数よりも低いときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン許容アイドル回転数を維持する。
【0018】
第8の発明は、第6の発明において、前記制御手段は、駆動輪の回転が静定されるエンジン回転数が所定の共振回転数域にあるときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン回転数を共振回転数域よりも高い回転数に維持する。
【0019】
第9の発明は、エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、運転者の意図する再始動条件と意図しない再始動条件の成立を判定する手段と、駆動輪の回転を検出する手段と、駆動輪のスリップ回転を検出する手段と、運転者の意図するエンジン再始動時に駆動輪のスリップ回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪スリップ回転を静定し、運転者の意図しないエンジン再始動時に駆動輪の回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪回転を静定する制御手段とを備える。
【0020】
第10の発明は、第1から第9の発明において、前記エンジンの再始動時には駆動力伝達状態がエンジン停止時と同一状態を維持したまま始動用電動機を介してエンジン再始動が行われるように構成される。
【0021】
【作用、効果】
第1、第6、第9、第10の発明において、車両の一時的な停車時などエンジンを停止させた後に、再始動条件が成立したときには、始動用電動機によりエンジンの再始動が行われるが、エンジンの回転に伴いトルクコンバータによるクリープ駆動力が発生し、これが路面摩擦係数により決まる駆動輪の伝達可能駆動力を越えると、駆動輪がスリップ回転を起こす。また、運転者の発進動作などに基づくエンジン再始動ではなく、運転者が意図しない再始動時にあっては、ブレーキによる制動力よりもクリープ駆動力が大きくなると、駆動輪がスリップ回転したり、あるいは駆動輪の回転で車両が動き出そうとする。
【0022】
これらに対して、再始動時の駆動輪のスリップ回転を検出したときには、スリップ回転を静定するように電動機の駆動力を抑制し、またエンジン回転数を制限するので、駆動輪のスリップ回転が防止でき、また、運転者の意図しない再始動時にあっては、駆動輪の回転を静定するように電動機の駆動力を抑制し、エンジン回転数を制限するので、車両の動き出しも確実に防止できる。
【0023】
第2、第3の発明では、クリープ駆動力を抑制することで、駆動輪のスリップ回転が確実に防止できる。
【0024】
第4、第7の発明では、エンジンの許容アイドル回転数の関係からエンジン回転数を落とせないときでも、ブレーキ制動力を高めることで、エンジンのアイドル回転数を維持しつつ、駆動輪のスリップ回転あるいは車両の動き出しを防止できる。
【0025】
第5、第8の発明では、パワートレイン共振等の関係からエンジン回転数を落とせないときでも、ブレーキ制動力を高めることで、共振による振動の増大を回避しつつ、駆動輪のスリップ回転あるいは車両の動き出しを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1において、1はエンジン、2はエンジン2と同期回転する発電・電動機(モータジェネレータ)、3は発電・電動機2に対してトルクコンバータ4を介して連結する自動変速機としての無段変速機で、無段変速機3の出力側の回転は車両の図示しない駆動輪に伝達される。
【0028】
エンジン1はガソリンエンジンやディーゼルエンジン等が備えられ、また無段変速機3の代わりにトルクコンバータ付きの有段自動変速機を用いてもよい。
【0029】
無段変速機3は入力側と出力側の可変プーリと、これらの間に掛け回したベルトとから構成され、可変プーリのプーリ比率を変化させることにより、ベルトを介して伝達される速度比が変わる。速度比は運転条件に応じて変化するように設定されていて、油圧により変化する可変プーリのプーリ幅(溝幅)を運転条件により調整することで変速比が制御される。なお、図示しない前進後進切換機構により車両の前進と後退走行が切換えられる。
【0030】
前記発電・電動機2はエンジン1の出力軸に直結もしくはギヤ、チェーンなどを介して連結され、エンジン1と同期して回転し、エンジン1を始動させるために電動機(始動用電動機)として機能したり、バッテリ11を充電するために発電機として機能するようになっていて、これらの制御を行うためにコントロールユニット10が備えられる。
【0031】
コントロールユニット10は発電・電動機2を電動機として機能させるときはインバータ12を介してバッテリ11からの電流を供給し、また発電機として機能させるときはインバータ12を介して励磁電流を送り込むと同時に発電された電力をバッテリ11に充電する。発電・電動機2は、始動時などエンジン1を始動したり、あるいは必要に応じて加速時などエンジン1の出力を補ったりするときに電動機として機能させられ、またバッテリ11のチャージ電圧が下がったときや、車両の惰性走行時などのエネルギ回生のために発電機として機能させられる。
【0032】
コントロールユニット10は走行中の車両が交差点などで一時的に停車するときにエンジン1を停止させ(このことを以下の説明ではアイドルストップと呼ぶこともある)、発進時にはエンジン1を自動的に再始動するという自動停止・再始動制御を行うため、一時的にエンジン1を停止させる条件が成立すると、エンジンコントロールモジュール14を介してエンジン1の回転を停止させ、また再始動する条件の成立により発電・電動機2を駆動して停止したエンジン1を再始動するように構成されている。
【0033】
この場合、エンジンの再始動時は後述するように、低摩擦路面での駆動輪のスリップ回転や、運転者の意図しない再始動時における駆動輪の回転が発生しないように駆動力を調整しながら再始動制御が行われる。
【0034】
コントロールユニット10にはこれらの制御を実行するために、各種センサからの信号が入力する。ただし図には代表的なセンサのみが示されており、21はエンジン冷却水温を検出する水温センサ、22はブレーキ踏み込み状態を検出するブレーキストロークセンサ、23は車両が登り坂などの傾斜状態にあるかどうかを検出する傾斜センサ、24は駆動輪のスリップ状態を検出するスリップセンサで、このスリップセンサ24は駆動輪の回転センサをも兼用する。25は無段変速機3の油温を検出するための油温センサ、26はバッテリ11のチャージ状態を検出するバッテリセンサである。
【0035】
エンジンは車両走行中に交差点で一時的に停車したときなど、一定の自動停止条件が成立するとアイドルストップが行われ、発進時やバッテリチャージ電圧低下時などに再始動条件が成立するとアイドルストップを解除して再始動される。
【0036】
なお、変速機がドライブレンジ(Dレンジ)にある場合のエンジンの自動停止は、具体的には、車速がゼロ、ブレーキペダルが踏み込まれ(ブレーキON)、車両のドアが閉じ、かつボンネットが閉じているときに、以下の条件、つまりバッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ規定値以上であることを条件にして成立する。ただし、車両が登り坂で停車したときなどは常時自動変速機のクリープ力を維持するために自動停止を行わないようにする。
【0037】
また、このようにして成立中のアイドルストップは、以下のうち一つでも条件が成立、すなちわ、アクセルペダルが踏み込まれ(アクセルON)、ブレーキペダルが解除され(ブレーキOFF)、またはバッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン冷却水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ一つでも規定値低下に低下したときに解除され、発電・電動機2による再始動が行われる。
【0038】
このエンジン自動停止、再始動制御について図2のフローチャートにしたがって説明する。
【0039】
このフローチャートに基づく制御では、再始動時に駆動輪がスリップ回転を起こすことのないように駆動力を調整するもので、まず、ステップS1ではエンジンがアイドルストップ中かどうかの判断が行われる。
【0040】
このアイドルストップ中であるかどうかは、変速機がドライブレンジ(Dレンジ)にある場合には、車速がゼロ、ブレーキペダルが踏み込まれ(ブレーキON)、車両のドアが閉じ、かつボンネットが閉じているときに、以下の条件、つまりバッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ規定値以上であることを条件にして行われる。
【0041】
なお、アイドルストップは交差点などでの一時的な停車時に成立し、このときはエンジン1が停止させられる。
【0042】
アイドルストップ中であるときは、ステップS2において、再始動条件が成立したかどうか、つまり起動要求があるかどうかが判断される。
【0043】
この起動要求は、変速機がドライブレンジ(Dレンジ)にあり、車速がゼロ、ブレーキペダルが踏み込まれ(ブレーキON)、車両のドアが閉じ、かつボンネットが閉じた状態でのアイドルストップ中に、アクセルペダルが踏み込まれ(アクセルON)、またはブレーキペダルが解除され(ブレーキOFF)、または、バッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン冷却水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ一つでも規定値低下に低下したときの、いずれか一つでも成立したときに行われる。
【0044】
この起動要求には、運転者がブレーキペダルを離したり、アクセルペダルを踏んで発進の意志を示したりする意図的な場合と、ブレーキペダルは踏まれたままだが、バッテリチャージ電圧が規定値以下になり、発電する必要が発生したときなど運転者の意図しない場合とがある。
【0045】
起動要求があるときはステップ3に進んで発電・電動機2を起動する。この発電・電動機2の回転によりトルクコンバータ4からクリープ駆動力が無段変速機3に伝達される一方、エンジン1も同期的に回転する。
【0046】
トルクコンバータ4のクリープ駆動力は、図3にも示すように、回転数の上昇に対してほぼ二次的に比例する特性で増加する。
【0047】
ステップS4では駆動輪にスリップ回転が発生しているかどうかの判断が行われる。
【0048】
停車中の路面状況が、凍結路などの滑り易い状態では、トルクコンバータ4を介して伝達される発電・電動機2によるクリープ駆動力により駆動輪がスリップを起こすこともある。駆動輪の伝達可能駆動力は路面の状況に応じて変化し、路面摩擦係数μが小さい凍結路面などでは、これに応じて低下する。もし駆動輪に作用する駆動力がこの伝達可能駆動力よりも大きくなると駆動輪はスリップ回転を起こす。駆動輪のスリップ回転は運転者の意図しない再始動時であってブレーキペダルが踏まれているときであっても、ブレーキによる制動力がトルクコンバータ4のクリープ力よりも弱いときなどにも起きる可能性がある。
【0049】
なお、駆動輪のスリップの発生は例えば、駆動輪の回転速度と車速(あるいは駆動輪以外の車輪回転速度)とを比較することにより判断することができる。
【0050】
もし、スリップ回転を起こしているときは、ステップS5に進んで発電・電動機2の発生する駆動トルク、回転数の目標値をスリップ量に応じて減少修正し、ステップS3に戻る。このルーチンを繰り返すことにより、スリップが発生しなくなるまで電動機駆動力に修正が加えられ、回転数が低下する。
【0051】
このようにして発電・電動機2の駆動力が抑制され、スリップ回転が静定、つまりスリップ回転が許容範囲内となるか、または無くなると、ステップS6においてエンジン1の起動が行われる。このエンジン起動までの期間は、スリップ回転の状況により変化し、スリップ回転がすくないときほど、速やかにエンジン起動が行われる。
【0052】
エンジン1の起動はガソリンエンジンの場合はエンジンへの燃料の噴射とともに点火栓による点火動作を開始することにより行う。なお、燃料噴射は点火よりも前に開始しておき、着火がスムーズに行われるようにしてもよい。また、エンジンのアイドル回転数は点火が行われたときの回転数、つまりスリップ回転の生じない範囲内に制御され、通常のアイドル回転数よりも低くなることもある。
【0053】
このようにしてエンジン1の起動が行われたら、ステップS7において、エンジン停止要求があるかどうかを判断する。なお、前記ステップS1でアイドルストップ中に無いときは、直接的にこのステップS7に進む。
【0054】
エンジン停止要求は、変速機がドライブレンジ(Dレンジ)である場合には、車速がゼロ、ブレーキペダルが踏み込まれ(ブレーキON)、車両のドアが閉じ、かつボンネットが閉じているエンジン運転中に、以下の条件、つまりバッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ規定値以上であることを条件にして、行われる。
【0055】
もし、停止要求がなければ、そのまま発進動作などに移行していく。なお、停止要求があるときは、ステップS8に進み、アイドルストップの条件が成立したものとして、エンジンは停止される。
【0056】
それ以降は上記した動作が繰り返される。
【0057】
本発明では、アイドルストップを解除してエンジン1を再始動するときに、駆動輪のスリップ状態を判定し、スリップを起こしているときは、発電・電動機2の駆動力を抑制し、駆動輪のスリップ回転を無くし、スリップによるその後の発進動作が不安定化するのを防ぐことができる。
【0058】
図4、図5を参照しながら、このことを更に詳しく説明する。
【0059】
図4はエンジン再始動時のエンジン回転数変化とクリープ駆動力とが変化するようすを示すもので、発電・電動機2の起動によりエンジン回転数が上昇すると、クリープ駆動力はエンジン回転数の直線的な上昇に対して二次的に上昇する。エンジン回転数が目標回転数に達すると、点火が行われ、エンジン1は自立回転(アイドル回転)する。なお、エンジン1が目標回転数で自立運転することにより、発電・電動機2の駆動力は不要となり、停止される。
【0060】
この場合、駆動輪のクリープ駆動力が制動力よりも大きくなると、そのとき路面状況によって、駆動輪がスリップ回転を起こす。路面の摩擦係数の小さい状態、例えば凍結路などでの停車時には、小さな制動力で停車していることがあり、運転者が発進しようとしてブレーキを緩めたときに、クリープ駆動力が駆動輪の駆動力伝達可能範囲を超えると、駆動輪がスリップ回転することがある。
【0061】
また、バッテリ11の充電が必要となったときには、運転者の意図しない再始動が行われるが、このときブレーキを効かせたままであっても、停車時の制動力が弱いときはクリープ駆動力でスリップ回転することがある。
【0062】
そこで、このような駆動輪のスリップ回転を検出したら、図5のように、発電・電動機2の駆動力を抑制し、回転数を通常のアイドル回転数よりも下げることで、クリープ駆動力をブレーキ制動力または、低摩擦係数の路面での駆動力の伝達可能範囲にまで下げる。これにより駆動輪がスリップ回転したり、駆動輪の回転により車両が動き出すのを防止することができる。
【0063】
なお、エンジン1のアイドル回転数を少し下げると、これに二次的に比例して変化するクリープ駆動力は大幅に下がり、確実にスリップを防止できる。
【0064】
次に他の実施形態について図6、図7により説明する。
【0065】
図6のフローチャートにあるように、この場合はアイドルストップからの再始動時に駆動輪のスリップ回転ではなく、単に駆動輪の回転を検出したらクリープ駆動力を調整し、とくに運転者の意図しない再始動時における車両の動き出しを防止するものである。
【0066】
アイドルストップ中のブレーキ制動力が小さい状態で、バッテリの充電が必要になったり、ブレーキマスターバックの負圧が低下したときなど、運転者の意図的な発進動作以外の要因でエンジン再始動が行われたときに、クリープ駆動力が制動力を上回ると、路面摩擦係数が大きい状態では、駆動輪が回転して車両が動き出すこともある。
【0067】
このような問題を回避するため、図6において、ステップS11〜ステップS13でアイドルストップ中に起動要求があり、発電・電動機2を起動したときは、ステップS14で駆動輪が回転をしたかどうかを判断する。なお、ステップS11〜ステップS13は、図2のステップS1〜ステップS3に相当する。
【0068】
駆動輪の回転が検出されたときは、ステップS15でアクセルペダルをONまたはブレーキペダルをOFFにしての運転者の発進動作に基づく起動要求があったかどうかを判断する。もし、運転者の意志に基づかない起動要求のときは、ステップS16に進み、発電・電動機2の回転トルク、回転数の目標値を駆動輪の回転に応じて下方修正し、ステップS23に戻す。
【0069】
このルーチンを繰り返すことにより、駆動輪の回転しない状態までクリープ駆動力が低下する。
【0070】
駆動輪の回転が無くなった(静定された)ときはステップS17に進み、エンジン1を起動し、ステップS18で再び駆動輪の回転があったかどうか判断する。図7にも示すようにブレーキ制動力が小さく、車両の動き出しを防ぐためのエンジン1の許容回転数が、通常のアイドル回転数よりも低いときには、エンジン1の起動により駆動輪が回転を起こす。
【0071】
このときには、ステップS19に進んでブレーキアクチュエータ31を作動させ、駆動輪が回転しなくなるまで制動力を高める。つまり、エンジン1には所定のアイドル回転数を維持させつつ、運転者によるブレーキ制動力に、別途ブレーキアクチュエータ31による制動力を付加することで、クリープ駆動力と制動力をバランスさせ、車両の動き出しを防ぐのである。
【0072】
なお、エンジン1の起動(燃焼開始)とブレーキ制動力の付加は、発電・電動機2による起動後、駆動輪の回転防止制御が安定してから行われるが、この期間はそのときの条件より変化し、駆動輪の回転が少ないほど短時間のうちに静定し、エンジンの起動動作に移行する。
【0073】
駆動輪が回転しなければ、ステップS20、S21へと進み、停止要求の有り無しにより必要に応じてエンジン1の停止を行い、以降は上記した動作を繰り返すのである。
【0074】
なお、ステップS15において、運転者の意図する発進動作による起動要求時は、ステップS22でエンジン1を起動し、ステップS20へと進む。この場合には駆動輪が動いても、運転者の意図する発進動作のためにブレーキによる制動力を高めたりはしない。
【0075】
したがってこの実施形態では、アイドルストップ中に運転者の意図しないエンジン再始動があっても、クリープ駆動力により車両が動き出すことがなく、また停車中の制動力が小さく、エンジン回転数を許容アイドル回転数まで上昇させられないときは、ブレーキを作動させて制動力を補助的に高め、エンジン許容回転数を維持することができる。
【0076】
なお、この制御については運転者の意図しないエンジン1の再始動時の駆動輪のスリップ回転の防止にも同じように適用でき、路面摩擦係数から決まる駆動力伝達可能範囲の要求クリープ駆動力が、エンジン1の許容アイドル回転数よりも小さいときは、エンジン1を通常のアイドル回転数に維持するが、ブレーキによる制動力を大きくして、結果的にクリープ駆動力を低摩擦係数路面での駆動力伝達可能範囲まで下げることで、駆動輪のスリップ回転を防止できる。
【0077】
また、図7に示すように、エンジン回転数が発電・電動機の起動による回転上昇中にパワープラント共振、人体共振が発生する回転数領域を通過するが、この回転領域ではクリープ駆動力を制限する制御は行わずに、この領域を速やかに通過させる。ただし、制動力との関係からクリープ駆動力の小さい回転数にする必要があるときは、上記と同じように、エンジン1を許容アイドル回転数に保ち、ブレーキアクチュエータ31を作動させて制動力を高め、エンジン1はパワープラント共振領域を避けた回転数に維持する。
【0078】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の概略構成図である。
【図2】制御動作のフローチャートである。
【図3】エンジン回転数に対するクリープ駆動力の発生特性を示す特性図である。
【図4】エンジン回転数とクリープ駆動力の関係を示す説明図である。
【図5】本発明によるエンジン回転数とクリープ駆動力の関係を示す説明図である。
【図6】他の実施形態の制御動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明によるエンジン回転数とクリープ駆動力の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 発電・電動機
3 無段変速機
4 トルクコンバータ
10 コントローラ
11 バッテリ
21 冷却水温センサ
22 ブレーキストロークセンサ
24 スリップセンサ
25 油温センサ
26 バッテリセンサ
31 ブレーキアクチュエータ
【発明の属する技術分野】
この発明はたとえば車両の一時的な停車時などにエンジンを自動的に停止し、発進するときに自動的にエンジンを再始動する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両の走行中に信号などにより一時的に停車している間、エンジンを自動的に停止し、再発進するときに自動的に始動することにより、無駄な燃料の消費を抑制し、かつ排気組成を向上させるようにした装置が、特開平8−291725号公報によって公開されている。
【0003】
なお、この場合、エンジンの再始動時には自動変速機のギヤ位置をいったんニュートラルに戻し、始動してからドライブレンジに入れているため、エンジン再始動直後にクリープ駆動力が発生しない、またその後にトルクショックが発生するなどの問題があった。
【0004】
このような問題を解消するために、本出願人によりエンジン停止時の自動変速機の駆動力伝達状態と同一の状態を維持したまま再始動することにより、再始動時のトルクショックなどを軽減可能とした装置が、特願平11−76223号として提案されている。
【0005】
これによると、自動変速機がドライブレンジでエンジンが停止すると、再始動はドライブレンジのまま行われるので、再始動直後からクリープ駆動力が発生し、またギヤ切換に伴ってのトルクショックも起こらない。
【0006】
【発明が解決すべき課題】
ところで、このようなエンジンの自動停止再始動装置を備えている車両では、路面の摩擦係数が小さいスリップの起きやすい状態で一時停止したときなど、エンジンの再始動により発生するクリープ駆動力により、駆動輪がスリップ回転し、発進がスムーズに行われなかったりすることがある。再始動はたとえば運転者がアクセルペダルを踏み込んだり、ブレーキペダルを緩めたときなどの発進動作をを感知して自動的に行われるが、再始動により発生するクリープ駆動力が路面条件によっては過大となりスリップが生じるのである。
【0007】
また、ブレーキを踏んだままでも、バッテリの充電量が規定値以下となったときなどは充電のためにエンジンが自動的に再始動されるが、このときの制動力が小さければ、同じように駆動輪がスリップ回転するし、あるいはスリップしにくい路面条件下でも、制動力が弱ければ車両が動きだすこともある。
【0008】
本発明はこのような問題に着目し、再始動するときに駆動輪のスリップ回転あるいは停車中の車両の動き出しなどを確実に阻止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、駆動輪のスリップ回転を検出する手段と、エンジン再始動時に駆動輪のスリップ回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪スリップ回転を静定する制御手段とを備える。
【0010】
なお、上記において、スリップ回転を静定するとは、スリップ回転を許容範囲内に抑制、または停止させることが含まれる(以下同じ)。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されてからエンジン起動を行うようになっている。
【0012】
第3の発明は、第2の発明において、前記制御手段は、エンジン起動後のアイドル回転数はスリップ回転を静定する回転数に維持される。
【0013】
第4の発明は、第2または第3の発明において、前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されるエンジン回転数がエンジン許容アイドル回転数よりも低いときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン許容アイドル回転数を維持する。
【0014】
第5の発明は、第2または第3の発明において、前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されるエンジン回転数が所定の共振回転数域にあるときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン回転数を共振回転数域よりも高い回転数に維持する。
【0015】
第6の発明は、エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、運転者の意図しない再始動条件の成立を判定する手段と、駆動輪の回転を検出する手段と、運転者の意図しないエンジン再始動時に駆動輪の回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪回転を静定する制御手段とを備える。
【0016】
なお、駆動輪回転を静定するとは、駆動輪回転を許容範囲内に抑制、または停止させることが含まれる(以下同じ)。
【0017】
第7の発明は、第6の発明において、前記制御手段は、駆動輪の回転が静定されるエンジン回転数がエンジン許容アイドル回転数よりも低いときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン許容アイドル回転数を維持する。
【0018】
第8の発明は、第6の発明において、前記制御手段は、駆動輪の回転が静定されるエンジン回転数が所定の共振回転数域にあるときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン回転数を共振回転数域よりも高い回転数に維持する。
【0019】
第9の発明は、エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、運転者の意図する再始動条件と意図しない再始動条件の成立を判定する手段と、駆動輪の回転を検出する手段と、駆動輪のスリップ回転を検出する手段と、運転者の意図するエンジン再始動時に駆動輪のスリップ回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪スリップ回転を静定し、運転者の意図しないエンジン再始動時に駆動輪の回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪回転を静定する制御手段とを備える。
【0020】
第10の発明は、第1から第9の発明において、前記エンジンの再始動時には駆動力伝達状態がエンジン停止時と同一状態を維持したまま始動用電動機を介してエンジン再始動が行われるように構成される。
【0021】
【作用、効果】
第1、第6、第9、第10の発明において、車両の一時的な停車時などエンジンを停止させた後に、再始動条件が成立したときには、始動用電動機によりエンジンの再始動が行われるが、エンジンの回転に伴いトルクコンバータによるクリープ駆動力が発生し、これが路面摩擦係数により決まる駆動輪の伝達可能駆動力を越えると、駆動輪がスリップ回転を起こす。また、運転者の発進動作などに基づくエンジン再始動ではなく、運転者が意図しない再始動時にあっては、ブレーキによる制動力よりもクリープ駆動力が大きくなると、駆動輪がスリップ回転したり、あるいは駆動輪の回転で車両が動き出そうとする。
【0022】
これらに対して、再始動時の駆動輪のスリップ回転を検出したときには、スリップ回転を静定するように電動機の駆動力を抑制し、またエンジン回転数を制限するので、駆動輪のスリップ回転が防止でき、また、運転者の意図しない再始動時にあっては、駆動輪の回転を静定するように電動機の駆動力を抑制し、エンジン回転数を制限するので、車両の動き出しも確実に防止できる。
【0023】
第2、第3の発明では、クリープ駆動力を抑制することで、駆動輪のスリップ回転が確実に防止できる。
【0024】
第4、第7の発明では、エンジンの許容アイドル回転数の関係からエンジン回転数を落とせないときでも、ブレーキ制動力を高めることで、エンジンのアイドル回転数を維持しつつ、駆動輪のスリップ回転あるいは車両の動き出しを防止できる。
【0025】
第5、第8の発明では、パワートレイン共振等の関係からエンジン回転数を落とせないときでも、ブレーキ制動力を高めることで、共振による振動の増大を回避しつつ、駆動輪のスリップ回転あるいは車両の動き出しを防止することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1において、1はエンジン、2はエンジン2と同期回転する発電・電動機(モータジェネレータ)、3は発電・電動機2に対してトルクコンバータ4を介して連結する自動変速機としての無段変速機で、無段変速機3の出力側の回転は車両の図示しない駆動輪に伝達される。
【0028】
エンジン1はガソリンエンジンやディーゼルエンジン等が備えられ、また無段変速機3の代わりにトルクコンバータ付きの有段自動変速機を用いてもよい。
【0029】
無段変速機3は入力側と出力側の可変プーリと、これらの間に掛け回したベルトとから構成され、可変プーリのプーリ比率を変化させることにより、ベルトを介して伝達される速度比が変わる。速度比は運転条件に応じて変化するように設定されていて、油圧により変化する可変プーリのプーリ幅(溝幅)を運転条件により調整することで変速比が制御される。なお、図示しない前進後進切換機構により車両の前進と後退走行が切換えられる。
【0030】
前記発電・電動機2はエンジン1の出力軸に直結もしくはギヤ、チェーンなどを介して連結され、エンジン1と同期して回転し、エンジン1を始動させるために電動機(始動用電動機)として機能したり、バッテリ11を充電するために発電機として機能するようになっていて、これらの制御を行うためにコントロールユニット10が備えられる。
【0031】
コントロールユニット10は発電・電動機2を電動機として機能させるときはインバータ12を介してバッテリ11からの電流を供給し、また発電機として機能させるときはインバータ12を介して励磁電流を送り込むと同時に発電された電力をバッテリ11に充電する。発電・電動機2は、始動時などエンジン1を始動したり、あるいは必要に応じて加速時などエンジン1の出力を補ったりするときに電動機として機能させられ、またバッテリ11のチャージ電圧が下がったときや、車両の惰性走行時などのエネルギ回生のために発電機として機能させられる。
【0032】
コントロールユニット10は走行中の車両が交差点などで一時的に停車するときにエンジン1を停止させ(このことを以下の説明ではアイドルストップと呼ぶこともある)、発進時にはエンジン1を自動的に再始動するという自動停止・再始動制御を行うため、一時的にエンジン1を停止させる条件が成立すると、エンジンコントロールモジュール14を介してエンジン1の回転を停止させ、また再始動する条件の成立により発電・電動機2を駆動して停止したエンジン1を再始動するように構成されている。
【0033】
この場合、エンジンの再始動時は後述するように、低摩擦路面での駆動輪のスリップ回転や、運転者の意図しない再始動時における駆動輪の回転が発生しないように駆動力を調整しながら再始動制御が行われる。
【0034】
コントロールユニット10にはこれらの制御を実行するために、各種センサからの信号が入力する。ただし図には代表的なセンサのみが示されており、21はエンジン冷却水温を検出する水温センサ、22はブレーキ踏み込み状態を検出するブレーキストロークセンサ、23は車両が登り坂などの傾斜状態にあるかどうかを検出する傾斜センサ、24は駆動輪のスリップ状態を検出するスリップセンサで、このスリップセンサ24は駆動輪の回転センサをも兼用する。25は無段変速機3の油温を検出するための油温センサ、26はバッテリ11のチャージ状態を検出するバッテリセンサである。
【0035】
エンジンは車両走行中に交差点で一時的に停車したときなど、一定の自動停止条件が成立するとアイドルストップが行われ、発進時やバッテリチャージ電圧低下時などに再始動条件が成立するとアイドルストップを解除して再始動される。
【0036】
なお、変速機がドライブレンジ(Dレンジ)にある場合のエンジンの自動停止は、具体的には、車速がゼロ、ブレーキペダルが踏み込まれ(ブレーキON)、車両のドアが閉じ、かつボンネットが閉じているときに、以下の条件、つまりバッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ規定値以上であることを条件にして成立する。ただし、車両が登り坂で停車したときなどは常時自動変速機のクリープ力を維持するために自動停止を行わないようにする。
【0037】
また、このようにして成立中のアイドルストップは、以下のうち一つでも条件が成立、すなちわ、アクセルペダルが踏み込まれ(アクセルON)、ブレーキペダルが解除され(ブレーキOFF)、またはバッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン冷却水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ一つでも規定値低下に低下したときに解除され、発電・電動機2による再始動が行われる。
【0038】
このエンジン自動停止、再始動制御について図2のフローチャートにしたがって説明する。
【0039】
このフローチャートに基づく制御では、再始動時に駆動輪がスリップ回転を起こすことのないように駆動力を調整するもので、まず、ステップS1ではエンジンがアイドルストップ中かどうかの判断が行われる。
【0040】
このアイドルストップ中であるかどうかは、変速機がドライブレンジ(Dレンジ)にある場合には、車速がゼロ、ブレーキペダルが踏み込まれ(ブレーキON)、車両のドアが閉じ、かつボンネットが閉じているときに、以下の条件、つまりバッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ規定値以上であることを条件にして行われる。
【0041】
なお、アイドルストップは交差点などでの一時的な停車時に成立し、このときはエンジン1が停止させられる。
【0042】
アイドルストップ中であるときは、ステップS2において、再始動条件が成立したかどうか、つまり起動要求があるかどうかが判断される。
【0043】
この起動要求は、変速機がドライブレンジ(Dレンジ)にあり、車速がゼロ、ブレーキペダルが踏み込まれ(ブレーキON)、車両のドアが閉じ、かつボンネットが閉じた状態でのアイドルストップ中に、アクセルペダルが踏み込まれ(アクセルON)、またはブレーキペダルが解除され(ブレーキOFF)、または、バッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン冷却水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ一つでも規定値低下に低下したときの、いずれか一つでも成立したときに行われる。
【0044】
この起動要求には、運転者がブレーキペダルを離したり、アクセルペダルを踏んで発進の意志を示したりする意図的な場合と、ブレーキペダルは踏まれたままだが、バッテリチャージ電圧が規定値以下になり、発電する必要が発生したときなど運転者の意図しない場合とがある。
【0045】
起動要求があるときはステップ3に進んで発電・電動機2を起動する。この発電・電動機2の回転によりトルクコンバータ4からクリープ駆動力が無段変速機3に伝達される一方、エンジン1も同期的に回転する。
【0046】
トルクコンバータ4のクリープ駆動力は、図3にも示すように、回転数の上昇に対してほぼ二次的に比例する特性で増加する。
【0047】
ステップS4では駆動輪にスリップ回転が発生しているかどうかの判断が行われる。
【0048】
停車中の路面状況が、凍結路などの滑り易い状態では、トルクコンバータ4を介して伝達される発電・電動機2によるクリープ駆動力により駆動輪がスリップを起こすこともある。駆動輪の伝達可能駆動力は路面の状況に応じて変化し、路面摩擦係数μが小さい凍結路面などでは、これに応じて低下する。もし駆動輪に作用する駆動力がこの伝達可能駆動力よりも大きくなると駆動輪はスリップ回転を起こす。駆動輪のスリップ回転は運転者の意図しない再始動時であってブレーキペダルが踏まれているときであっても、ブレーキによる制動力がトルクコンバータ4のクリープ力よりも弱いときなどにも起きる可能性がある。
【0049】
なお、駆動輪のスリップの発生は例えば、駆動輪の回転速度と車速(あるいは駆動輪以外の車輪回転速度)とを比較することにより判断することができる。
【0050】
もし、スリップ回転を起こしているときは、ステップS5に進んで発電・電動機2の発生する駆動トルク、回転数の目標値をスリップ量に応じて減少修正し、ステップS3に戻る。このルーチンを繰り返すことにより、スリップが発生しなくなるまで電動機駆動力に修正が加えられ、回転数が低下する。
【0051】
このようにして発電・電動機2の駆動力が抑制され、スリップ回転が静定、つまりスリップ回転が許容範囲内となるか、または無くなると、ステップS6においてエンジン1の起動が行われる。このエンジン起動までの期間は、スリップ回転の状況により変化し、スリップ回転がすくないときほど、速やかにエンジン起動が行われる。
【0052】
エンジン1の起動はガソリンエンジンの場合はエンジンへの燃料の噴射とともに点火栓による点火動作を開始することにより行う。なお、燃料噴射は点火よりも前に開始しておき、着火がスムーズに行われるようにしてもよい。また、エンジンのアイドル回転数は点火が行われたときの回転数、つまりスリップ回転の生じない範囲内に制御され、通常のアイドル回転数よりも低くなることもある。
【0053】
このようにしてエンジン1の起動が行われたら、ステップS7において、エンジン停止要求があるかどうかを判断する。なお、前記ステップS1でアイドルストップ中に無いときは、直接的にこのステップS7に進む。
【0054】
エンジン停止要求は、変速機がドライブレンジ(Dレンジ)である場合には、車速がゼロ、ブレーキペダルが踏み込まれ(ブレーキON)、車両のドアが閉じ、かつボンネットが閉じているエンジン運転中に、以下の条件、つまりバッテリチャージ電圧、ブレーキブースタ負圧、エンジン水温、変速機油温、変速機油圧がそれぞれ規定値以上であることを条件にして、行われる。
【0055】
もし、停止要求がなければ、そのまま発進動作などに移行していく。なお、停止要求があるときは、ステップS8に進み、アイドルストップの条件が成立したものとして、エンジンは停止される。
【0056】
それ以降は上記した動作が繰り返される。
【0057】
本発明では、アイドルストップを解除してエンジン1を再始動するときに、駆動輪のスリップ状態を判定し、スリップを起こしているときは、発電・電動機2の駆動力を抑制し、駆動輪のスリップ回転を無くし、スリップによるその後の発進動作が不安定化するのを防ぐことができる。
【0058】
図4、図5を参照しながら、このことを更に詳しく説明する。
【0059】
図4はエンジン再始動時のエンジン回転数変化とクリープ駆動力とが変化するようすを示すもので、発電・電動機2の起動によりエンジン回転数が上昇すると、クリープ駆動力はエンジン回転数の直線的な上昇に対して二次的に上昇する。エンジン回転数が目標回転数に達すると、点火が行われ、エンジン1は自立回転(アイドル回転)する。なお、エンジン1が目標回転数で自立運転することにより、発電・電動機2の駆動力は不要となり、停止される。
【0060】
この場合、駆動輪のクリープ駆動力が制動力よりも大きくなると、そのとき路面状況によって、駆動輪がスリップ回転を起こす。路面の摩擦係数の小さい状態、例えば凍結路などでの停車時には、小さな制動力で停車していることがあり、運転者が発進しようとしてブレーキを緩めたときに、クリープ駆動力が駆動輪の駆動力伝達可能範囲を超えると、駆動輪がスリップ回転することがある。
【0061】
また、バッテリ11の充電が必要となったときには、運転者の意図しない再始動が行われるが、このときブレーキを効かせたままであっても、停車時の制動力が弱いときはクリープ駆動力でスリップ回転することがある。
【0062】
そこで、このような駆動輪のスリップ回転を検出したら、図5のように、発電・電動機2の駆動力を抑制し、回転数を通常のアイドル回転数よりも下げることで、クリープ駆動力をブレーキ制動力または、低摩擦係数の路面での駆動力の伝達可能範囲にまで下げる。これにより駆動輪がスリップ回転したり、駆動輪の回転により車両が動き出すのを防止することができる。
【0063】
なお、エンジン1のアイドル回転数を少し下げると、これに二次的に比例して変化するクリープ駆動力は大幅に下がり、確実にスリップを防止できる。
【0064】
次に他の実施形態について図6、図7により説明する。
【0065】
図6のフローチャートにあるように、この場合はアイドルストップからの再始動時に駆動輪のスリップ回転ではなく、単に駆動輪の回転を検出したらクリープ駆動力を調整し、とくに運転者の意図しない再始動時における車両の動き出しを防止するものである。
【0066】
アイドルストップ中のブレーキ制動力が小さい状態で、バッテリの充電が必要になったり、ブレーキマスターバックの負圧が低下したときなど、運転者の意図的な発進動作以外の要因でエンジン再始動が行われたときに、クリープ駆動力が制動力を上回ると、路面摩擦係数が大きい状態では、駆動輪が回転して車両が動き出すこともある。
【0067】
このような問題を回避するため、図6において、ステップS11〜ステップS13でアイドルストップ中に起動要求があり、発電・電動機2を起動したときは、ステップS14で駆動輪が回転をしたかどうかを判断する。なお、ステップS11〜ステップS13は、図2のステップS1〜ステップS3に相当する。
【0068】
駆動輪の回転が検出されたときは、ステップS15でアクセルペダルをONまたはブレーキペダルをOFFにしての運転者の発進動作に基づく起動要求があったかどうかを判断する。もし、運転者の意志に基づかない起動要求のときは、ステップS16に進み、発電・電動機2の回転トルク、回転数の目標値を駆動輪の回転に応じて下方修正し、ステップS23に戻す。
【0069】
このルーチンを繰り返すことにより、駆動輪の回転しない状態までクリープ駆動力が低下する。
【0070】
駆動輪の回転が無くなった(静定された)ときはステップS17に進み、エンジン1を起動し、ステップS18で再び駆動輪の回転があったかどうか判断する。図7にも示すようにブレーキ制動力が小さく、車両の動き出しを防ぐためのエンジン1の許容回転数が、通常のアイドル回転数よりも低いときには、エンジン1の起動により駆動輪が回転を起こす。
【0071】
このときには、ステップS19に進んでブレーキアクチュエータ31を作動させ、駆動輪が回転しなくなるまで制動力を高める。つまり、エンジン1には所定のアイドル回転数を維持させつつ、運転者によるブレーキ制動力に、別途ブレーキアクチュエータ31による制動力を付加することで、クリープ駆動力と制動力をバランスさせ、車両の動き出しを防ぐのである。
【0072】
なお、エンジン1の起動(燃焼開始)とブレーキ制動力の付加は、発電・電動機2による起動後、駆動輪の回転防止制御が安定してから行われるが、この期間はそのときの条件より変化し、駆動輪の回転が少ないほど短時間のうちに静定し、エンジンの起動動作に移行する。
【0073】
駆動輪が回転しなければ、ステップS20、S21へと進み、停止要求の有り無しにより必要に応じてエンジン1の停止を行い、以降は上記した動作を繰り返すのである。
【0074】
なお、ステップS15において、運転者の意図する発進動作による起動要求時は、ステップS22でエンジン1を起動し、ステップS20へと進む。この場合には駆動輪が動いても、運転者の意図する発進動作のためにブレーキによる制動力を高めたりはしない。
【0075】
したがってこの実施形態では、アイドルストップ中に運転者の意図しないエンジン再始動があっても、クリープ駆動力により車両が動き出すことがなく、また停車中の制動力が小さく、エンジン回転数を許容アイドル回転数まで上昇させられないときは、ブレーキを作動させて制動力を補助的に高め、エンジン許容回転数を維持することができる。
【0076】
なお、この制御については運転者の意図しないエンジン1の再始動時の駆動輪のスリップ回転の防止にも同じように適用でき、路面摩擦係数から決まる駆動力伝達可能範囲の要求クリープ駆動力が、エンジン1の許容アイドル回転数よりも小さいときは、エンジン1を通常のアイドル回転数に維持するが、ブレーキによる制動力を大きくして、結果的にクリープ駆動力を低摩擦係数路面での駆動力伝達可能範囲まで下げることで、駆動輪のスリップ回転を防止できる。
【0077】
また、図7に示すように、エンジン回転数が発電・電動機の起動による回転上昇中にパワープラント共振、人体共振が発生する回転数領域を通過するが、この回転領域ではクリープ駆動力を制限する制御は行わずに、この領域を速やかに通過させる。ただし、制動力との関係からクリープ駆動力の小さい回転数にする必要があるときは、上記と同じように、エンジン1を許容アイドル回転数に保ち、ブレーキアクチュエータ31を作動させて制動力を高め、エンジン1はパワープラント共振領域を避けた回転数に維持する。
【0078】
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の概略構成図である。
【図2】制御動作のフローチャートである。
【図3】エンジン回転数に対するクリープ駆動力の発生特性を示す特性図である。
【図4】エンジン回転数とクリープ駆動力の関係を示す説明図である。
【図5】本発明によるエンジン回転数とクリープ駆動力の関係を示す説明図である。
【図6】他の実施形態の制御動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明によるエンジン回転数とクリープ駆動力の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 発電・電動機
3 無段変速機
4 トルクコンバータ
10 コントローラ
11 バッテリ
21 冷却水温センサ
22 ブレーキストロークセンサ
24 スリップセンサ
25 油温センサ
26 バッテリセンサ
31 ブレーキアクチュエータ
Claims (10)
- エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、
自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、
駆動輪のスリップ回転を検出する手段と、
エンジン再始動時に駆動輪のスリップ回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪スリップ回転を静定する制御手段とを備えることを特徴とする車両のエンジン自動停止再始動装置。 - 前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されてからエンジン起動を行うようになっている請求項1に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- 前記制御手段は、エンジン起動後のアイドル回転数はスリップ回転を静定する回転数に維持される請求項2に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- 前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されるエンジン回転数がエンジン許容アイドル回転数よりも低いときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン許容アイドル回転数を維持する請求項2または3に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- 前記制御手段は、駆動輪のスリップ回転が静定されるエンジン回転数が所定の共振回転数域にあるときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン回転数を共振回転数域よりも高い回転数に維持する請求項2または3に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、
自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、
運転者の意図しない再始動条件の成立を判定する手段と、
駆動輪の回転を検出する手段と、
運転者の意図しないエンジン再始動時に駆動輪の回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪回転を静定する制御手段とを備えることを特徴とする車両のエンジン自動停止再始動装置。 - 前記制御手段は、駆動輪の回転が静定されるエンジン回転数がエンジン許容アイドル回転数よりも低いときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン許容アイドル回転数を維持する請求項6に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- 前記制御手段は、駆動輪の回転が静定されるエンジン回転数が所定の共振回転数域にあるときは、ブレーキの制動力を増加してエンジン回転数を共振回転数域よりも高い回転数に維持する請求項6に記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
- エンジン回転がトルクコンバータを介して駆動輪に伝達される一方、
自動停止条件が成立するとエンジンを停止し、再始動の条件が成立すると始動用の電動機を起動してエンジンを再始動させる車両において、
運転者の意図する再始動条件と意図しない再始動条件の成立を判定する手段と、
駆動輪の回転を検出する手段と、
駆動輪のスリップ回転を検出する手段と、
運転者の意図するエンジン再始動時に駆動輪のスリップ回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪スリップ回転を静定し、
運転者の意図しないエンジン再始動時に駆動輪の回転を検出したときは始動用電動機の駆動力を抑制して駆動輪回転を静定する制御手段とを備えることを特徴とすることを特徴とする車両のエンジン自動停止再始動装置。 - 前記エンジンの再始動時には駆動力伝達状態がエンジン停止時と同一状態を維持したまま始動用電動機を介してエンジン再始動が行われるように構成される請求項1から9のいずれか一つに記載の車両のエンジン自動停止再始動装置。
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