JP3655634B2 - 新鮮な食料品の運搬用箱 - Google Patents

Description

【０００１】
この発明は、食肉、魚介類、野菜などの新鮮な食料品の運搬用箱、すなわち、底部と、側壁部と、必要ならばふたを有する箱に関するものである。さらに、箱は、その箱内に入れられている食料品から滲出する血液などを排出するために、その底部の内側に排出手段を備えている。
【０００２】
この分野では、隅角部において側壁部と底部の間に作られた穴を通して魚介類からの氷水や血液を箱内から排出できる、魚介類の運搬用箱が知られている。この型の箱の問題点の一つは、箱内から排出される液体が、箱の置かれているまたは貯蔵されている場所の周りを汚染するということである。
【０００３】
さらに、運搬用箱または同様の容器の底部に布などを置くことも知られている。この布は新鮮な食料品から滲出する液体を吸収するために配置されるものである。このような布の使用は、布の配置と除去のための作業や布を購入することによるコストの増加をもたらす。さらにまた、この解決手段は衛生的な要請を充分に満たしているものではない。
【０００４】
この技術の状態に対する例の追加として、この出願人によるノルウェー特許第162335号には、箱に入れられている新鮮な食料品から滲出する液体を二重底の部分に構成した空洞に集める運搬用箱が示されている。
このような排出手段は、箱が使用状態にある時には周りの汚染を防止することができるが、二重底の空洞を使用後に洗浄するのが困難なので、このような箱は再使用に適していない。
【０００５】
この発明は、そこに入っている新鮮な食料品から滲出する液体を集める手段を有し、しかも、洗浄が容易で使用の際にも衛生的である運搬用箱を提供するものである。さらに、箱は、丈夫で、良好でかつ安全な積重ね性能を有し、安価に製造できるとともに再使用にも適している。
【０００６】
この発明は、箱の底部には、その内側に設けられた排出手段が連通すると共に隅角部から側壁部に沿って延び、 箱の全容積の２〜５％の容積を提供するくぼんだ凹部が 配置され、このくぼんだ凹部が底部を補強するように底部の下側に突出部すなわち玉ぶちを形成しているところ の、食肉、魚介類、野菜などの新鮮な食料品を扱うための運搬用箱において、前記玉ぶちが、箱を他の箱の上に積重ねた場合の支持および案内手段として側壁部の下側 に形成されているものである。
【０００７】
従属の請求項２〜３はこの発明の有利な特徴を特定している。
【０００８】
好適には、この発明による箱は折り畳み可能であり、再使用に充分に適した熱可塑性材料から作られている。この型の箱は、ノルウェー特許第172283号にも示され、説明されている。図１には、まだ組立てられていない箱を作る原材料が示され、それは、底部２と、この底部に蝶番かまたはその他の方法で結合された側壁部3,4,5,6とからなっている。箱の底部の内側には、箱の隅角部において丸みづけられ、その側壁部に沿って延びているくぼみ部すなわちくぼんだ凹部８に連通する排出手段が配置されている。くぼみ部すなわちくぼんだ凹部８は、これらの間を自由に液体が移動できる通路10に相互連結されている。このことによる特徴は、全てのくぼんだ凹部が液体で一杯に満たされる、最大の収集容積を提供することができることである。できるならば、図１に示される、別々のくぼんだ凹部８を相互連結する通路10を配置する代わりに、箱の側壁部に沿って連続的に延びる、一つの凹部として配置することが望ましい。くぼんだ凹部の容積は箱の全容積の２〜５％である。しかしながら、このことは箱が使用される分野により異なるだろう。例えば、食肉の運搬用に設計された箱は、約40リットルの運搬用容積を有し、適当な凹部の容積は、液体の１−1.5リットル分である。
【０００９】
上述のように、くぼんだ凹部の一つの目的は、箱に入れ られた新鮮な食料品から滲出する液体を集めることであ り、しかも、洗浄が容易であることである。他の重要な目的は箱の底部を補強することである。図２および図３に示されるように、くぼんだ凹部は底部の下方に突出し、箱の底部の側壁部の下側に突出部すなわち玉ぶち11を形成するものである。これらの玉ぶちは、平らな底部に”波型”を表し、底部の強度と屈曲強度を増大する。
【００１０】
さらに、玉ぶちは、第３の機能、すなわち、一つの箱が他の箱の上に積重ねられる時の支持および案内手段として役立つことである。そのために、玉ぶちは下に置かれた箱の内側に嵌合するように形成されて、下に置かれた箱の側壁部の内側に置かれる。あるいは、下側の箱がふたを持っている場合には、玉ぶちはふたに形成された凹部またはその表面に形成された突出部（図示されない）と協働するように形成される。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明による箱を形成する原材料の平面図である。
【図２】図１に示される原材料から形成される箱の斜視図である。
【図３】箱の底部の斜視図である。

Claims (3)

1. 底部と、側壁部と、必要ならばふたとからなる箱であって、その底部の内側には、食料品から滲出する血液などの液体を排出するための排出手段（９）が設けられ、さらに底部には、この排出手段が連通すると 共に隅角部から側壁部に沿って延び、箱の全容積の２〜 ５％の容積を提供するくぼんだ凹部（８）が配置され、このくぼんだ凹部（８）が底部を補強するように底部の下側に突出部すなわち玉ぶちを形成しているところの、食肉、魚介類、野菜などの新鮮な食料品を扱うための運搬用箱（１）において、前記玉ぶち（11）が箱を他の箱の上に積み重ねた場合の支持および案内手段として側壁 部の下側に形成されていることを特徴とする運搬用箱。
2. 上記くぼんだ凹部（８）とくぼんだ凹部 （８）の間には、それらの凹部（８）と相互に連結する 通路（10）が配置されていることを特徴とする請求項１記載の運搬用箱。
3. 上記くぼんだ凹部（８）が連続的に形成されて、箱の側壁部に沿って中断しない凹部を形成していることを特徴とする請求項１記載の運搬用箱。

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