JP3655162B2 - 加入者終端装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加入者収容システムに用いて好適な、加入者終端装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の通信需要の激増に伴い、各事業者等は加入者端末と交換機やルーター等のとの間における安定な信号伝送を要求されている。 加入者端末から送信された信号は、メタリック加入者線を用いて加入者終端装置に入力され、この加入者終端装置で終端され、交換機もしくはルーター等の網インターフェース装置に接続され、宛て先の網インターフェース装置へ送信されるようになっている。
【0003】
このような通信システムにおいて、加入者終端装置が故障した場合や、加入者終端装置を保守点検等により停止させる場合は、当該収容加入者を別の加入者終端パッケージに一時的に移してサービスを行なう必要がある。例えば、パッケージの取り替えを行なう場合は、当該加入者端末は、故障パッケージを取り替えるまで、故障パッケージに収容されている加入者は、サービスを受けられなくなる。
【0004】
従って、パッケージ故障中の暫定的な加入者収容(暫定救済)又はパッケージ交換(取り替え)時の一時的な予備回線への切り替えを行なうために、予め予備の回線を収容するため救済パッケージ(救済用の加入者終端パッケージ)が設けられている。
そして、回線をスイッチで切り替えて行なう場合は、その準備された救済パッケージにより、必要最小限のスイッチ切り替え及び配線増加で、かつ、全自動(無人遠隔作業)で加入者と網インターフェース装置との間のスイッチ切り替えが行なわれる。
【0005】
図44は、通信ネットワーク96のシステム構成の一例を示す図であって、この図44に示す通信ネットワーク96は、複数の加入者端末(NT;Network Terminate,以下、単に端末と呼ぶこともある)70−1〜70−n,76−1〜76−nと、加入者線81−1〜81−n,82−1〜82−nと、加入者終端装置71,75と、網インターフェース装置72,74と、網73とをそなえて構成されており、この場合、網インターフェース装置72,74は交換機やルーター等で構成されることにより機能を発揮している。
【0006】
これにより、加入者端末70−1〜70−nからの信号は、加入者終端装置71において電気的な接続線路が設定され、網インターフェース装置72から網73へ送信が行なわれる。また、網73から加入者端末76−1〜76−nについても同様に送信が行なわれる。
ここで、図45は、加入者終端装置71の詳細なブロック図であって、この図45に示す加入者終端装置71は、複数の加入者端末70−1〜70−nの接続/切断を行なう複数の加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージLT#RSとをそなえて構成されている。
【0007】
そして、この加入者終端パッケージLT#i(iは1〜nなる自然数)は、それぞれ加入者線81−iを網インターフェース装置72に収容するために、線路終端と回線終端とを行なうものであって、それぞれ、加入者接続/救済用スイッチ85−iと加入者回路84−iとをそなえて構成されている場合が多い。
また、救済パッケージLT#RSは、加入者終端パッケージLT#iに障害が発生した際に、その障害が発生した加入者終端パッケージ(以下、障害パッケージと呼ぶ)LT#iに収容されている加入者の救済を行なうものであって、加入者終端パッケージLT#iと同様に、加入者接続/救済用スイッチ85−RSと加入者回路84−RSとをそなえて構成されている。
【0008】
ここで、加入者接続/救済用スイッチ85−iは、加入者端末70−iからの加入者線81−iの接続/切断を行ない、障害発生時には、障害パッケージLT#iから救済パッケージLT#RSへの経路切り替え等を行なうものである。
また、加入者回路84−iは、加入者接続/救済用スイッチ85−iによって接続された加入者端末70−iからの信号の処理を行なうものであり、4線/2線変換回路86、送信回路(送信ドライバ)87a,受信回路(受信レシーバ)87b,線路終端回路部88,回路終端回路部89,インターフェース部90とをそなえて構成されている。
【0009】
ここで、4線/2線変換回路86は、加入者接続/救済用スイッチ85−iからの平衡伝送された信号を4線信号に変換(またはその逆)を行なうものである。そして、送信回路87aは、4線/2線変換回路で生成された送信信号を4線/2線変換回路86を介して受信して、加入者線81−iに出力するものであり、また、受信回路87bは、加入者線81−iを通って加入者端末70−iから送られてきた信号を4線/2線変換回路86を介して受信して、線路終端回路部88に出力するものである。
【0010】
さらに、線路終端回路部88は、加入者線81−iを通って減衰し歪んだ信号を波形成形し、増幅するとともに送信データからクロックを抽出するものである。すなわち、線路を伝送している間のデジタル信号の伝送データに劣化減衰、ひずみが発生するため、回線終端回路部88は、波形成形をしてから回線終端回路部89に出力するようになっている。
【0011】
また、回線終端回路部89は、伝送データのフレーム同期処理、制御や情報を伝送するための信号の付加/抽出、エラー訂正などの回線終端処理を行なうものであり、デジタル処理を行なうようになっている。
そして、インターフェース部90は、加入者終端装置71にて用いられているフォーマットを、網インターフェース装置72で取り扱うためのフォーマットへ変換するものである。
【0012】
これにより、加入者端末70−iは、加入者接続/救済用スイッチ85−iによって物理的に接続され、4線/2線変換回路86において2線信号から4線信号への変換が行なわれる。そして、受信信号は、受信回路87bで受信され、線路終端回路部88において、加入者線を通って減衰あるいは歪みの発生した信号の波形成形や増幅が行なわれて、回線終端回路部89でフレーム処理等がなされて、さらに、インターフェース部90で網インターフェース装置72のフォーマットに変換され、網インターフェース装置72に送信されるのである。
【0013】
また、網インターフェース装置72からの信号は、インターフェース部90にて所定のフォーマットに変換された後、回線終端回路部89でフレーム処理が行なわれ、線路終端回路部88で加入者線81−iに出力するための波形成形(変換)が行なわれ、さらに、送信回路87aから4線/2線変換回路86へ出力され、4線/2線変換回路86において、4線式の信号から2線式の信号に変換された後、加入者接続/救済用スイッチ85−iによって、加入者線81−iを経て加入者端末70−iに送信されるようになっている。
【0014】
そして、図44において、網73から加入者終端装置71までの線は、故障(障害)の対策として二重化等が行なわれているが、加入者終端装置71と加入者端末間70−iにつながる加入者線81−iは通常一対一接続であり、二重化等の障害対策を行なうとコストが膨大になるため、加入者線81−iの二重化は通常行なわれていない。
【0015】
このため、図46に示す加入者端末70−1〜70−nと加入者終端装置71との間において、加入者線81−1〜81−n自体の断線は、回避不可能であるが、図47に示す加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの内の一つの加入者終端パッケージLT#i、例えば加入者終端パッケージLT#1に障害が発生した際には、この障害が発生した加入者終端パッケージLT#1に収容されていた加入者端末70−1の宛先を救済パッケージLT#RSに切り替えることにより、障害パッケージLT#1に収容されていた加入者端末70−1が救済されるようになっている。
【0016】
ここで、このような障害発生時に切り替えを行なう加入者終端装置71の構成および障害発生時の回線切り替え方法には、次の(i)〜(iii)に述べるような3通りがある。
(i)障害時の一時救済のみを行ない、専用切り替えスイッチパッケージを用いない方法(第1の方法)
図48は、通常時の加入者終端装置71における加入者端末101−1−1〜101−n−1の接続について説明するための図であって、加入者終端装置71は、複数の加入者終端パッケージLT#1〜LT#nのほか、マルチ接続線104−1を有し、相互に接続されている。
【0017】
なお、図48中においては、チャネル1のみについて記載し、他のチャネル2〜mについてはチャネル1と同様であるので、重複した説明は省略する。
また、図49は、加入者終端装置71の模式図であるが、この加入者終端装置71は箱状の装置架300内に背板となるバックボード301と、複数の基板状の加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージLT#RSとを有し、それぞれのチャネルに加入者終端回路LT#i−1〜LT#i−m(mは自然数),LT#RS−1〜LT#RS−mをそなえて構成されている。
【0018】
つまり、各加入者終端パッケージLT#i,救済パッケージLT#RSは、それぞれ、複数の加入者終端回路LT#i−j(jは1〜mなる自然数)とLT#RS−jとをそなえて構成されており、その加入者終端回路LT#i−j,LT#RS−j毎に加入者端末101−i−jを収容できるようになっている。
また、加入者終端パッケージLT#iおよび救済パッケージLT#RSは、それぞれ障害時等には、加入者終端装置71のバックボード301と脱着できるようになっており、加入者終端回路LT#i−jに故障が発生した際には、その障害が発生した加入者終端パッケージLT#iは、作業者によって取り替えられるようになっている。
【0019】
そして、それぞれの加入者終端回路LT#1−1,LT#RS−1は、それぞれ、加入者接続スイッチ(SW−Lスイッチ)105−1−1とマルチ接続スイッチ(SW−Mスイッチ)106−i−1とをそなえて構成されている。
この加入者接続スイッチ105−1−1は、それぞれ、各加入者端末101−1−1からの加入者線103−1−1と接続されており、加入者端末101−1−jの接続或いは切断を行なうものである。
【0020】
また、SW−Mスイッチ106−1−1は、自身の加入者終端パッケージLT#1に障害が発生した際に、加入者端末101−1−1の経路を救済パッケージLT#RSに切り替えるためのスイッチであって、一端は、自身の加入者線103−1−1に接続され、他端は、マルチ接続線104−1によって、他の加入者終端パッケージLT#2〜nのSW−Mスイッチ106−2−1〜106−n−1および救済パッケージLT#RSのSW−Mスイッチ106−RS−1と接続されている。
【0021】
また、加入者終端パッケージLT#2〜LT#nについても同様に接続されている。
これにより、図48に示す各SW−Lスイッチ105−1−1〜105−n−1が接続状態(オン)となり、SW−Mスイッチ106−1−1〜106−n−1が切断状態(オフ)となるようにして、各加入者端末101−1−1〜101−n−1からの信号が、それぞれ対応する加入者終端回路LT#i−jのSW−L105−1−1〜105−n−1を経由して共通部99へ接続されている。従って、図48中の太線で示す信号経路のように通常送信が行なえる。
【0022】
そして、図50に示す加入者終端回路LT#1−1(図50中の網掛け部参照)に障害が発生した際には、この加入者終端回路LT#1−1を有する障害パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ105−1−1をオフとし、さらにSW−Mスイッチ106−1−1をオンとするとともに、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−Mスイッチ106−RS−1とSW−Lスイッチ105−RS−1をオンとすることによって、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1が加入者終端回路LT#1−1に収容されていた加入者端末101−1−1を救済するようになっている。
【0023】
ここで、前述したように、これらの各加入者終端パッケージLT#iおよび救済パッケージLT#RSは、それぞれ複数のチャネル毎に加入者終端回路LT#i−jを有する。そして、各加入者終端回路LT#i−j,LT#RS−jは、それぞれ図51に示すSW−Lスイッチ(図48の符号105−i−j参照)とSW−Mスイッチ(図48の符号106−i−j参照)とを有し、マルチ接続線(図48の符号4−j参照)によって接続されているが、チャネル1の加入者終端回路LT#i−1,LT#RS−1と同様の動作となっている。
【0024】
なお、図51中の矢印は、接続方向について示しており、また、2〜mチャネルについての矢印は省略しているが、チャネル1と同様であり、各加入者終端パッケージLT#iは、チャネル毎に救済されるようになっている。
しかしながら、この場合、作業者は障害パッケージLT#1を取り替えるために抜き取ると、迂回する経路(救済時の経路)が抜き取られる障害パッケージLT#1内を通過しているため通信は遮断されてしまう。
(ii)外部接続ケーブルを用いる方法(第2の方法)
図52〜図54は、それぞれ外部接続ケーブルによる方法の動作説明図であって、図52は通常動作時について示したものであり、上述した障害時の一時救済のみを行ない、専用切り替えスイッチパッケージを用いない方法と同様に、加入者終端装置71は、複数の加入者終端パッケージLT#1〜LT#n、救済パッケージLT#RS、マルチ接続線104−1をそなえるほか、スイッチパッケージLT#SWをそなえて構成されている。
【0025】
このスイッチパッケージLT#SWは、一時救済スイッチ(SW−PR)108−1と、SW−RSスイッチ109−1−1をそなえて構成されており、一時SW−RSスイッチ108−1は、マルチ接続線104−1によって各加入者終端回路LT#1−1のマルチ接続スイッチ106−1−1〜106−n−1と救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−Mスイッチ106−RS−1と接続されている。
【0026】
そして、図53に示す加入者終端回路LT#1−1が故障した場合には、加入者終端装置71は、外部からの制御信号に基づいて、故障したパッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ105−1−1をオフとし、SW−Mスイッチ106−1−1をそれぞれオンとするとともに、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−Lスイッチ105−1−1およびSW−Mスイッチ106−RS−1をオンするように制御する。従って、障害パッケージLT#1に収容された加入者端末101−1−1からの信号は、救済パッケージLT#RSに導かれて、一時救済される。
【0027】
ここで、暫定救済措置時の経路切り替えが、障害パッケージLT#1のSW−Mスイッチ106−1−1を用いて行なわれているため、この状態のままで障害パッケージLT#1の取り替えを行なうと、第1の方法と同様に救済用の経路が途切れてしまう。
そこで、図55(a),(b)に示す加入者終端装置71は、その装置架300に外部接続可能なコネクタを設けており、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nとスイッチパッケージLT#SW間とを外部接続ケーブル107を用いて接続できるようになっている。
【0028】
この外部接続ケーブル107の長さは、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nのいずれのものからもスイッチパッケージLT#SWに接続できるように、スイッチパッケージLT#SWと加入者終端パッケージLT#iとの間の長さの中で最も長くなるものに合わせられている。
そして、図54に示す障害パッケージLT#1を取り替える際には、障害パッケージLT#1内から救済経路を引き出すべく、作業者によって手作業で外部接続ケーブル107を用いて障害パッケージLT#1スイッチパッケージLT#SWを接続するとともに、障害パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Mスイッチ106−1−1をオフとし、スイッチパッケージLT#SWのSW−RSスイッチ109−1をオンとし、さらにスイッチパッケージLT#SWの一時SW−RSスイッチ108−1をオフとすることにより、図54中の太線の経路のように、加入者端末101−1−1からの信号は、障害パッケージLT#1を経由することなく、救済パッケージLT#RSへ接続される。
【0029】
従って、障害パッケージを抜き取っても救済経路が途切れることがないので、救済された加入者の通信が途切れることなく障害パッケージLT#1の取り替えが行なえるようになっている。
なお、この場合も、図56に示す各加入者終端パッケージLT#1〜LT#n,救済パッケージLT#RSおよびスイッチパッケージLT#SWは、それぞれチャネル2〜mについても、チャネル1と同様のスイッチを有するが、これらの各スイッチもチャネル1と同様の動作を行なっている。
【0030】
しかしながら、この場合、作業者が手作業で装置架上のスイッチパッケージLT#SWのコネクタと障害パッケージLT#1のコネクタとを接続するため、物理的に接続可能なコネクタ等が必要となり、さらに、手作業により外部接続ケーブル107の接続を行なうため、誤接続や接続不良が発生する。
また、外部接続ケーブル107は、{(接続操作分の余長)+(パッケージ数−1)×パッケージの占める厚み}の配線長を有する外部接続ケーブル107を一本準備すれば良いが、汚れや埃によるコネクタ部分の接触不良のおそれがあり、また、加入者終端パッケージLT#iの位置によっては、障害発生時に、外部接続ケーブル107の配線長が長すぎるために、特性劣化を生じるおそれがある。
(iii)外部接続ケーブル相当の配線を予めバックボードに配線しておく方法(第3の方法)
この方法は、第2の方法を変形したものであって、外部接続ケーブル107に相当する配線を、加入者終端パッケージLT#iとスイッチパッケージLT#SWとの間に予め全て配線しておき、スイッチパッケージLT#SW内のスイッチによって切り替える方法である。
【0031】
すなわち、図57〜図59に示す加入者終端装置71は、第2の方法と比較して、スイッチパッケージLT#SW内に、各加入者終端パッケージLT#1〜nに対応してSW−RSスイッチ109−1−1〜109−n−1を有し、外部接続ケーブル107に相当する配線(ジャンパー配線)110−1−1〜110−n−1が予め加入者終端パッケージLT#とスイッチパッケージLT#SWの間に配線されるようになっている。
【0032】
そして、図57の通常動作時には、第2の方法と同様に、加入者終端装置71は、外部からの制御信号に基づいて、加入者終端パッケージLT#1〜LT#nのSW−Lスイッチ105−1−1〜105−n−1がオンと、SW−Mスイッチ106−1−1〜106−n−1がオフとなっており、各加入者端末101−1−1〜101−n−1からの信号はそれぞれ太線の経路で伝送されている。
【0033】
そして、図58に示す加入者終端パッケージLT#1が故障した場合には、加入者終端装置71は、(i),(ii)による方法と同様に、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ105−1−1をオフとし、また、SW−Mスイッチ106−1−1をオンとするとともに、救済パッケージLT#RSのSW−Lスイッチ105−RS−1をオンとし、また、スイッチパッケージLT#SWのSW−PRスイッチ108−1−1をオンとする。これにより、太線の経路で、障害パッケージの救済が行なわれる。なお、この図59に示すような動作を暫定救済という。
【0034】
そして、図59に示す障害パッケージLT#1を取り替える場合には、障害パッケージLT#1に対応するスイッチパッケージLT#SWのSW−RSスイッチ109−1−1をオンとするとともに、SW−PRスイッチ108−1をオフとすることによって、加入者端末101−1−1からの信号は、LT#SWを経由し、救済パッケージLT#RSに送信されるので太線で示すような経路をたどる。また、この図59に示す動作は、予備切り替えと呼ぶ。
【0035】
そして、図60は加入者終端装置71について、複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図であって、この場合も2〜mチャネルについてもチャネル1と同様の動作を行なう。
また、この方法において、暫定救済の処理は必ずとも必要ではなく、障害発生時には、予備切り替えの処理のみを行なってもよく、障害パッケージLT#1内のスイッチ用いずに救済パッケージLT#RSへ切り替えを行なうので、障害パッケージLT#1を取り替える際にも通信が切断されることはない。
【0036】
しかしながら、この方法は、専用のスイッチパッケージLT#SWが必要であり、さらに複雑な配線が必要となる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような(i)〜(iii)の加入者終端回路においては、以下のような課題があった。
(1)障害時の一時救済のみを行ない、専用切り替えスイッチパッケージを用いない方法の課題
(i)の方法においては、前述したように、障害パッケージLT#iを取り替えのために障害パッケージLT#iを抜き取ると、迂回経路(救済時の経路)が抜き取られる障害パッケージ内にあるために、通信が遮断されてしまうという課題がある。
(2)外部接続ケーブルによる方法の課題
また、(ii)の方法においても、加入者終端パッケージLT#i及び救済パッケージLT#RSの外部に物理的に接続可能なコネクタおよび外部接続ケーブル107等が必要となる。
【0038】
また、障害パッケージLT#1の取り替えの際、作業現場に操作を行なう作業者が必要であり、外部接続ケーブル107の誤接続や接触不良などの人為的ミスが発生する可能性がある。
さらに、単なる接続用の外部接続ケーブル107を装置近辺に保管、管理する必要があり、またこの外部接続ケーブル107の余長分の劣化により特性劣化を引き起こす可能性がある。
【0039】
また、外部接続ケーブルを装置近辺に保管、管理する必要があり、装置架のスペースを占有してしまい、また、配線の安全性を維持するのが困難となる。
そして、専用のスイッチパッケージLT#SWが必要であるなどの課題がある。
(3)外部接続ケーブル相当の配線を予めバックボードに配線しておく方法の課題
そして、(iii)の方法については、前述したように回路構成が複雑で、また、配線長が長くなるため、各加入者線と各加入者終端回路LT#i−jとが接続することによって、配線が煩雑となり、クロストーク等の特性劣化につながる影響を受けやすくなる。
【0040】
また、バックボードに配線する加入者線が増加してしまうため、スイッチパッケージLT#SWに搭載可能なスイッチ数、コネクタに配線可能な加入者線の数、収容可能な加入者数の限界値があるので、少数の加入者装置についてしか適用できない。
さらに、加入者終端パッケージLT#iからスイッチパッケージLT#SWまでの距離が離れていると、この配線長が加入者線103−i−jに加算されるので、特性劣化を起こす可能性がある。
【0041】
また、バックボード上において、長い距離を多くの配線がなされるため、他の信号系にノイズを与えたり、また、他の信号線からのノイズを受ける可能性が高くなる。
さらにまた、コストが高くなる等の課題がある。
しかしながら、上述した(i)〜(iii)の加入者終端回路71では、上述したような全ての課題を同時に解決することはできなかった。
【0042】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、故障時の回線の切り替え動作を全自動で行なえ、故障時に回線の切断することなしに加入者終端パッケージを取り替えることができ、更に、回路構成および配線が簡素であるような加入者終端装置を提供することを目的とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の加入者終端装置は、加入者端末側と、網に接続されて所望の宛て先に転送しうる網インターフェース装置とに接続されて、加入者端末の終端を行なう複数の加入者終端パッケージと、複数の加入者終端パッケージのそれぞれと同一構成であって、複数の加入者終端パッケージの中で故障した障害パッケージに収容された加入者端末を収容する救済パッケージとをそなえた加入者終端装置であって、複数の加入者終端パッケージに近接して配置され複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続するマルチ接続線と、複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続され加入者端末と網インターフェース装置との経路切り替えを行なうべく切り替え信号を出力する共通部とをそなえ、複数の加入者終端パッケージが、加入者端末とマルチ接続線とに接続され加入者端末とマルチ接続線との間の電気信号を接続/切断するマルチ接続スイッチと、加入者端末に接続され加入者端末と網インターフェース装置との間の電気信号を、マルチ接続スイッチの接続状態と関連して接続/切断する加入者接続スイッチと、加入者接続スイッチに接続された救済スイッチとをそなえるとともに、救済パッケージが、マルチ接続線に接続されマルチ接続線と網インターフェース装置との間の電気信号を接続/切断する救済スイッチと、救済スイッチに接続された加入者接続スイッチと、回路基板に設けられたマルチ接続スイッチとをそなえ、共通部が、複数の加入者終端パッケージの中から第1のパッケージと第2のパッケージとからなる一対のパッケージを選択し、第1のパッケージが故障した場合には、加入者端末と救済パッケージとの間の電気接続を行なう迂回パッケージとして第2のパッケージを割り当てるとともに、上記3種類のスイッチを接続する回路パターンが救済パッケージと加入者終端パッケージとで同一になるように構成されたことを特徴としている(請求項1)。
【0044】
そしてまた、この共通部が、通常時は加入者終端パッケージ内の加入者接続スイッチを接続状態にし、救済パッケージ内の上記3種類のスイッチを切断状態にするとともに、故障時は障害が発生した障害パッケージに収容された加入者端末をマルチ接続線と迂回パッケージとを介して網インターフェース装置に接続するように構成されてもよい(請求項2)。
【0045】
さらに、この共通部が、故障時は障害パッケージ内の加入者接続スイッチを切断状態にし、迂回パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にするとともに、救済パッケージの救済スイッチを接続状態にするように構成されてもよく(請求項3)。
また、この共通部が、故障時は障害パッケージに隣接する加入者終端パッケージを迂回パッケージとして割り当て、障害パッケージ内の加入者接続スイッチを切断状態にし、迂回パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にするとともに、救済パッケージ内の救済スイッチを接続状態にするように構成されてもよく(請求項4)、そして、この共通部が、障害パッケージの右側に配置された加入者終端パッケージの中から選択して迂回パッケージとして割り当てるように構成されてもよい(請求項5)。さらに、この共通部が、障害パッケージの左側に配置された加入者終端パッケージの中から選択して迂回パッケージとして割り当てるように構成されてもよい(請求項6)。
【0046】
さらにまた、この共通部が、故障時には、少なくとも障害パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にするとともに救済パッケージ内の加入者接続スイッチとマルチ接続スイッチとを接続状態にする自己救済モードとして構成されてもよい(請求項7)。
また、共通部が、故障時には、少なくとも障害パッケージ内の3種類のスイッチを切断状態にし、隣接する加入者終端パッケージ内の加入者接続スイッチと救済スイッチとを切断状態にするとともに救済パッケージ内のマルチ接続スイッチと加入者接続スイッチとを接続状態にする回線切り替えモードとして構成されてもよい(請求項8)。
【0047】
そして、この共通部が、故障時には、少なくとも障害パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にし、加入者接続スイッチを切断状態にし、隣接する加入者終端パッケージ内の加入者接続スイッチを接続状態にするとともに救済パッケージ内のマルチ接続スイッチと加入者接続スイッチとを接続状態にする自己救済モードとして構成されてもよい(請求項9)。
【0048】
また、この共通部が、故障時には、少なくとも障害パッケージ内の3種類のスイッチを切断状態にし、隣接する加入者終端パッケージ内の加入者接続スイッチと救済スイッチとを切断状態にするとともに、救済パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にする回線切り替えモードとして構成されてもよい(請求項10)。
【0049】
さらに、パッケージが、加入者端末とマルチ接続スイッチとの接続点を示すL/M点,マルチ接続線と救済スイッチとの接続点を示すM/RS点及び救済スイッチと網インターフェース装置との接続点を示すRS/L点の少なくとも一つを、加入者終端パッケージの外部に有するように構成されてもよい(請求項11)。
【0050】
また、本発明の加入者終端装置は、加入者端末側と、網に接続されて所望の宛て先に転送しうる網インターフェース装置側とに接続されて加入者端末の終端を行なう複数の加入者終端パッケージと、複数の加入者終端パッケージの中で故障した障害パッケージに収容された加入者端末を収容する救済パッケージとをそなえてなる加入者終端装置であって、複数の加入者終端パッケージに近接して配置され、複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続しうるマルチ接続線と、複数の加入者終端パッケージに接続され、加入者端末と網インターフェース装置との経路の切り替えを行なうべく切り替え信号を出力する共通部とをそなえ、複数の加入者終端パッケージが、加入者端末とマルチ接続線とに接続され、加入者端末とマルチ接続線との間の電気信号を接続/切断するマルチ接続スイッチと、加入者端末と網インターフェース装置とに接続され、加入者端末と網インターフェース装置との間の電気信号を、マルチ接続スイッチの接続状態と関連して接続/切断する加入者接続スイッチとをそなえるとともに、救済パッケージが、マルチ接続線と網インターフェース装置とに接続され、マルチ接続線と網インターフェース装置との間の電気信号を接続/切断する救済スイッチをそなえて構成されたことを特徴としている(請求項12)。
【0051】
また、この加入者終端パッケージが、加入者端末と網インターフェース装置との間が2線式接続線を用いて通信できるように構成されてもよい(請求項13)。そして、この加入者終端パッケージ、加入者端末と網インターフェース装置との間が4線式接続線を用いて通信できるように構成されてもよい(請求項14)。
【0052】
【発明の実施の形態】
(a)本発明の第1実施形態の説明
図1は、本発明の第1実施形態にかかる加入者収容システム200の構成図であって、この図1に示す加入者収容システム200は、加入者端末1−1−1〜1−n−1と、MDF(Main Distributing Frame;主配電盤)2と、加入者線3−1−1〜3−n−1と、加入者終端装置30と、共通部31と、網インターフェース装置32と、制御部33とをそなえて構成されている。
【0053】
ここで、加入者終端装置30は、加入者端末1−1−1〜1−n−1と加入者線3−1−1〜3−n−1およびMDF2を介して接続され、また、他方では網インターフェース装置32と接続されている
これらの加入者端末1−1−1〜1−n−1は、それぞれ加入者が使用する端末であって、例えば、電話、ファクシミリであり、また、NT1(Network Terminal 1;図示しない),NT2を介したISDN端末を用いることもできる。
【0054】
そして、MDF2は、加入者端末からの配線を集線するものである。
また、加入者線3−1−1〜3−n−1は、それぞれ加入者端末1−i−1と加入者終端装置30とMDF2経由で接続するものである。
そして、共通部31は、制御部33からの制御信号に基づいて、複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続され該加入者端末と網インターフェース装置との経路切り替えを行なうべく切り替え信号を出力する。
【0055】
また、加入者終端パッケージLT#1〜LT#nは、それぞれ加入者端末1−1−1〜1−n−1側と、網に接続されて所望の宛て先に転送しうる網インターフェース装置側32側とに接続されて、加入者端末1−1−1〜1−n−1の終端を行なう。
ここで、この加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージ(救済用の加入者終端パッケージ)LT#RSとは同一の構成であって、複数の加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの中で故障した障害パッケージに収容された加入者端末を収容する。
【0056】
また、救済パッケージLT#RSは、複数の加入者終端パッケージLT#1〜LT#nのうちの障害パッケージLT#iに収容された加入者端末1−i−1を網インターフェース装置32に収容するものである。
また、網インターフェース装置32は、網に接続され、加入者端末1−i−1からの信号を所望の宛て先に転送しうるものであって、交換機やルーター等で構成することによって発揮される。
【0057】
そして、制御部33は、加入者収容に関する制御と次体監視とを行なうものであって、後述するように、加入者終端パッケージLT#1〜nの障害の検出を行なったり、スイッチ切り替えの指示を共通部31へ送信するものである。
また、図1のシステム構成は、後述する各実施形態および各変形例も同様である。
【0058】
図2は、本発明の第1実施形態にかかる通常動作時における加入者終端装置30の動作説明図であり、図3は本発明の第1実施形態にかかる障害発生時における加入者終端装置30の動作説明図である。この図2に示す加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1は、マルチ接続スイッチ(SW−Mスイッチ)8−1−1と、加入者接続スイッチ(SW−Lスイッチ)7−1−1と、救済スイッチ(SW−RSスイッチ)6−1−1と、加入者回路34−1−1とをそなえて構成されている。
【0059】
また、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1も同様に、SW−Mスイッチ8−RS−1と、SW−Lスイッチ7−RS−1と、SW−RSスイッチ6−RS−1と、加入者回路34−RS−1とをそなえて構成されている。
さらに、加入者終端パッケージLT#2〜LT#nの加入者終端回路LT#2−1〜LT#n−1についても同様に、それぞれSW−Mスイッチ8−i−1(iは1以上の整数)と、SW−Lスイッチ7−i−1と、SW−RSスイッチ6−i−1と、加入者回路34−i−1とをそなえて構成されており、後述するように、上記三種類のスイッチを接続する回路パターンが救済パッケージLT#RSと、加入者終端パッケージLT#1〜LT#nとで同一になるように構成されている。
【0060】
そして、マルチ接続線4−1は、複数の加入者終端パッケージに近接して配置され、複数の加入者終端パッケージLT#1〜LT#nのそれぞれに接続されている。
さらに、SW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1は、それぞれ加入者端末1−1−1〜1−n−1との接続および切断を行なうものであって、それぞれの一端が各加入者線3−1−1〜3−n−1と接続され、他端が加入者回路34−1−1〜34−n−1に接続されている。
【0061】
また、SW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1は、加入者端末1−1−1〜1−n−1とマルチ接続線4−1の間の電気信号を接続/切断するものであって、加入者線3−1−1〜3−n−1の中の一つとマルチ接続線4−1とに接続されている。
さらに、加入者終端パッケージLT#1のSW−RSスイッチ6−1−1〜6−n−1は、それぞれSW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1と接続されている。
【0062】
そして、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの加入者終端回路LT#1−1〜LT#n−1のSW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1は、加入者端末1−1−1〜1−n−1と加入者回路34−1−1〜34−n−1とに接続され、各加入者端末1−1−1〜1−n−1と加入者回路34−1−1〜34−n−1との間の電気信号を、SW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1の接続状態と関連して接続/切断するものである。
【0063】
また、救済パッケージLT#RSは、障害パッケージLT#iに収容された加入者端末1−i−1と網インターフェース装置32との交換を行なうものであって、加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと同一構成で、SW−Mスイッチ8−RS−1と、SW−Lスイッチ7−RS−1と、SW−RSスイッチ6−RS−1とをそなえて構成されている。
【0064】
ここで、救済パッケージLT#RSにおけるSW−RSスイッチ6−RS−1は、マルチ接続線4−1と網インターフェース装置32(図1参照,以下の実施形態の説明においては図示しない)側との間の電気信号を接続/切断するものであって、マルチ接続線4−1と加入者回路34−RS−1を介し、共通部31で集線されて網インターフェース装置32側に接続されている。
【0065】
また、救済パッケージLT#RSのSW−Lスイッチ7−RS−1は、SW−RS6−i−1に接続され、他の加入者終端パッケージLT#iと同様に、加入者端末1−i−1を収容することもできる。
さらに、救済パッケージLT#RSのSW−Mスイッチ8−RS−1は救済パッケージLT#RSの回路基板上(救済パッケージLT#RS)に設けられている。
【0066】
また、これらの加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの加入者終端回路LT#のSW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1と救済パッケージLT#RSのSW−RSスイッチ6−RS−1は、マルチ接続線4−1によって、加入者終端パッケージLT#1〜LT#nおよび救済パッケージLT#RSの外部で接続されている。
【0067】
そして、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nは、共通部31が、第1の加入者終端パッケージ(LT#1)と第2の加入者終端パッケージ(LT#2)とからなる一対の加入者終端パッケージ(LT#1,LT#2)を選択し、この第1の加入者終端パッケージ(LT#1)が故障した場合には、加入者端末1−1−1と救済パッケージLT#RSとの間の電気接続を行なう迂回パッケージとして、第2の加入者終端パッケージ(LT#2)を割り当てるようになっている。
【0068】
また、共通部31が、故障時は障害パッケージ(LT#1)に隣接する加入者終端パッケージ(LT#2)を迂回パッケージとして割り当て、障害パッケージ(LT#1)内のSW−Lスイッチ7−1−1を切断状態にし、迂回パッケージ(LT#2)内のSW−Mスイッチ8−2−1を接続状態にするとともに、救済パッケージLT#RS内のSW−RSスイッチ6−RS−1を接続状態にするようになっている。
【0069】
具体的には、例えば、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1内のSW−Mスイッチ8−1−1と、加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1に接続されている加入者線3−2−1とが、迂回線5−2−1によって接続されている。また、加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1のSW−Mスイッチ8−2−1と、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1に接続されている加入者線3−1−1とが迂回線5−1−1によって接続されている。
【0070】
また、加入者終端パッケージLT#1,LT#2の他のチャネル2〜mの加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−m,LT#2−2〜LT#2−mについても、同様に接続されている。
そして、加入者終端パッケージLT#1と加入者終端パッケージLT#2のペア,・・・・,加入者終端パッケージLT#(n−1)と加入者終端パッケージLT#nのペアというように隣り合う加入者終端パッケージLT#i同士がペアになり、各加入者終端パッケージLT#iのSW−Mスイッチ8−i−1とペアとなる加入者終端パッケージLT#iの加入者線3−i−1とが迂回線5−i−1によって接続されている。
【0071】
また、共通部31が、故障時は障害パッケージLT#i内のSW−Lスイッチ7−i−1を切断状態にし、迂回パッケージ内のSW−Mスイッチ8−i−jを接続状態にするとともに、救済パッケージLT#RSのSW−RSスイッチ6−RS−1を接続状態にするように構成されている。
具体的には、図3に示す加入者終端パッケージLT#1に障害が発生した場合、共通部31が、障害パッケージLT#1内のSW−Lスイッチ7−1−1をオンとし、また、SW−Mスイッチ8−1−1をオンとし、障害パッケージLT#1のペアとして割り当てられている加入者終端パッケージLT#1のSW−Mスイッチ8−1−1をオンとし、さらに、救済パッケージLT#RS内のSW−RSスイッチ6−RS−1をオンとすることによって、障害パッケージLT#iに収容されていた加入者端末1−i−1からの信号を障害パッケージLT#iから引き出し、さらに救済パッケージLT#RSへと接続されて、共通部31を介して網インターフェース装置32へ送信されるようになっている。
【0072】
また、図4は、加入者終端装置30において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図であるが、各加入者終端パッケージLT#1〜nおよび救済パッケージLT#RSの2〜mチャネルについても、上述したチャネル1の加入者終端回路LT#1−1〜LT#n−1,LT#RS−1と同様の構成であって、チャネル1と同様に動作する。
【0073】
従って、加入者終端装置30は、加入者端末1−i−j側と網インターフェース装置32側とに接続されて加入者端末1−i−jを網インターフェース装置32に収容するため複数の加入者終端パッケージLT#iと、複数の加入者終端パッケージLT#iの中で故障した障害パッケージに収容された加入者端末1−i−jを一時的に収容する救済パッケージLT#RSとをそなえてなる加入者終端装置30であって、複数の加入者終端パッケージLT#iに近接して配置され、複数の加入者終端パッケージLT#iのそれぞれに接続しうるマルチ接続線4−jと、複数の加入者終端パッケージLT#iに接続され、加入者端末1−i−jと網インターフェース装置32との経路の切り替えを行なうべく切り替え信号を出力する共通部31とをそなえ、複数の加入者終端パッケージLT#iが、加入者端末1−i−jとマルチ接続線4−jとに接続され、加入者端末1−i−jとマルチ接続線4−jとの間の電気信号を接続/切断するマルチ接続スイッチ8−i−jと、加入者端末1−i−jと共通部31とに接続され、加入者端末1−i−jと網インターフェース装置32との間の電気信号を、マルチ接続スイッチ8−i−jの接続状態と関連して接続/切断する加入者接続スイッチ7−i−jとをそなえるとともに、救済パッケージLT#RSが、マルチ接続線4−jと網インターフェース装置32とに接続され、マルチ接続線4−jとの間の電気信号を接続/切断する救済スイッチ6−RS−jをそなえて構成されたことになる。
【0074】
以下、上述のごとく構成された本実施形態の加入者終端装置の動作について、図5に示すフローチャートを参照しながら詳述する。
(i)通常動作時
通常動作時では、ステップA1においては、図2に示す共通部31からの切り替え信号に基づいて、各加入者終端パッケージLT#1〜nのSW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1はオンとなっており、SW−RSスイッチ6−1−1〜6−n−1およびSW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1はオフとなっている。
また、救済パッケージLT#RSのSW−Lスイッチ7−RS−1,SW−RSスイッチ6−RS−1,SW−Mスイッチ8−RS−1はそれぞれオフとなっている。
【0075】
また、チャネル1以外の加入者終端パッケージLT#iの加入者終端回路LT#i−2〜LT#i−mについても、共通部31からの切り替え信号に基づいてSW−Lスイッチ7−i−2〜7−i−mはオンに、SW−RSスイッチ6−i−2〜6−i−mおよびSW−Mスイッチ8−i−2〜8−i−mはオフに、また、救済パッケージLT#RSのSW−Lスイッチ7−RS−2〜8−RS−m,SW−RSスイッチ6−RS−2〜6−RS−m,SW−Mスイッチ8−RS−2〜8−RS−mはそれぞれオフとなっている。
【0076】
このようにして、加入者端末1−1−1〜1−n−1からの電気信号は、太線で示される経路のように、加入者線3−1−1〜3−n−1,MDF2を介して、加入者終端回路LT#1−1〜LT#n−1のSW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1を通過し、加入者回路34−1−1〜34−n−1に出力されるのである。
【0077】
(ii)障害発生時
ここで、ステップA2においては、図3に示す加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1に障害が発生したとすると、制御部33によって、どの加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1に障害が発生しているかについての検出が行なわれる。
【0078】
そして、制御部33において、救済パッケージLT#RSが他の加入者終端パッケージLT#2〜nによって使用されているかが判定され(ステップA3)、使用されていれば、YESルートを通り、ステップA3の処理を繰り返す。すなわち、救済パッケージLT#RSの使用状態が監視される。
そして、ステップA3においては、救済パッケージLT#RSが他の加入者終端パッケージLT#2〜LT#nによって使用されていなければ、NOルートを通って、ステップA4に進む。
【0079】
そして、ステップA4においては、制御部33での判定結果に基づいて、共通部31が障害パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ7−1−1をオフとする切り替え信号と、加入者終端パッケージLT#1の迂回パッケージとして割り当てられている加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1のSW−Mスイッチ8−2−1をオンとする切り替え信号と、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−RSスイッチ6−RS−1をオンとする切り替え信号とをそれぞれ出力し、これらの切り替え信号に基づいて、加入者終端パッケージLT#1と、加入者終端パッケージLT#2と、救済パッケージLT#RSとにおいてそれぞれスイッチの切り替えが行なわれる。
【0080】
そして、加入者端末1−1−1からの電気信号は、図3中の太線で示された経路のように、迂回パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1のSW−Mスイッチ8−2−1を通過して、さらにマルチ接続線4−1を介して救済パッケージLT#RSのSW−RSスイッチ6−RS−1を通過して、加入者回路34−RS−1を介して網インターフェース装置32側へと出力される。
【0081】
なお、この場合、障害が発生していない他の加入者終端パッケージLT#2〜LT#nの各加入者終端回路LT#2−1〜LT#n−1においては、SW−Lスイッチ7−2−1〜7−n−1がオンとなったままであり、SW−Lスイッチ7−2−1〜7−n−1はそれぞれ通常動作時と同一の動作を行なっている。
また、障害パッケージLT#1の障害が発生していない他のチャネル(2〜mチャネル)の加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mにおけるSW−Lスイッチ7−1−2〜7−1−mも同様にオンとなっており、この段階では、通常動作時と同様の動作が行なわれている。
【0082】
そして、ステップA5においては、制御部33において、各スイッチの切り替え時に加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mで通信中のデータがスイッチの切り替え時に瞬断することを回避するため、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mのうちの、少なくとも一つの加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mが通信を行なっているかどうかの判定が行なわれる。
【0083】
ここで、通信が行なわれていなければ、NOルートを通って、ステップA6に進み、ステップA6においては、共通部31が切り替え信号を、加入者終端パッケージLT#1及び救済パッケージLT#RSに出力し、加入者終端パッケージLT#1の障害が発生していない加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mについても、ステップA4における加入者終端回路LT#1−1と同様の切り替えが行なわれる。
【0084】
すなわち、加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mのSW−Lスイッチ7−1−2〜7−1−mをオフとし、加入者終端回路LT#2−2〜LT#2−mのSW−Mスイッチ8−1−2〜8−1−mをオンとし、さらに救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−2〜LT#RS−m内のSW−RSスイッチ6−RS−2〜mをオンすることによって、迂回パッケージLT#2を経由して救済パッケージLT#RSから網インターフェース装置32へ送信される。
【0085】
そして、ステップA6においては、障害パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mが通信を行なっていれば、YESルートを通り、ステップA5の処理が繰り返される。すなわち、制御部33によって、加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mの通信状態の監視が行なわれる。
ここで、ステップA5およびステップA6において、加入者終端パッケージLT#1の障害が発生していない加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mにおける通信が終了してから、加入者終端回路LT#1−2〜mに収容された加入者回線1−1−2〜mを救済パッケージLT#RS−2〜mに切り替える。
【0086】
なお、この場合、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nおよび救済パッケージLT#RSの各加入者終端回路LT#i−jに、スイッチ切り替えによる瞬断を回避するためのメモリー(バッファ)をそなえて構成されている場合は、ステップA4において、加入者終端パッケージLT#1の全ての加入者終端回路LT#1−1〜mの切り替えを一斉に行なうこともできる。この場合、ステップA5およびステップA6は不要となる。
【0087】
そして、ステップA7においては、障害パッケージLT#1に収容されていた加入者端末1−1−1〜1−n−1の救済パッケージLT#RSへの切り替えが完了しているかどうかが判定され、完了していれば、YESルートを通って、ステップA8において、作業者によって障害パッケージLT#1の取り替えが行なわれる。
【0088】
また、ステップA7において、障害パッケージLT#1から救済パッケージLT#RSへの切り替えが完了していなければ、NOルートを通って、ステップA5に進む。
そして、ステップA8において、障害パッケージLT#1の取り替えが完了していれば、ステップA9において、共通部31からの切り替え信号に基づいて、加入者終端パッケージLT#1,LT#2および救済パッケージLT#RSは、救済パッケージLT#RSに収容されている加入者を加入者終端パッケージLT#1に切り替える。
【0089】
すなわち、共通部31が、制御部33の指示に基づいて、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1〜LT#1−mのSW−Mスイッチ8−1−1〜8−1−mをオフ、SW−Lスイッチ7−1−1〜7−1−mをオンとし、加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1〜LT#2−mのSW−Mスイッチ8−2−1〜8−2−mをオフとし、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1〜LT#RS−mのSW−RSスイッチ6−RS−1〜6−RS−mをオフとして、再び図2のような通常動作時に戻し、処理を終了する。
【0090】
このようにして、本実施形態の加入者終端装置30によれば、加入者終端パッケージLT#iに障害が発生した際には、その障害パッケージLT#iに対して割り当てられた迂回パッケージLT#iを経由して、救済パッケージLT#RSに接続されることになるので、自動かつ遠隔操作で障害パッケージLT#iに収容されている加入者端末1−i−1〜1−i−mの救済が行なえるほか、救済時の経路が障害パッケージLT#iを経由しないので、障害パッケージLT#iを収容する際にも通信が遮断されないという利点がある。
【0091】
また、このように、迂回パッケージLT#iが隣り合う加入者終端パッケージLT#i同士で割り当てられているため、専用のスイッチパッケージが不要となり、また、障害パッケージLT#iとその迂回パッケージLT#iとの配線長を短くすることができるため、伝送特性の向上、さらには漏話の可能性を抑えることができるほか、物理的なスペースを有効に利用できる。
【0092】
さらに、このように、複数の加入者終端パッケージLT#iと救済パッケージLT#RSとが同一の構成となっているため、生産時には、同一製品を生産すればよく、生産コストを低減できる利点がある。
また、このように、加入者終端パッケージ内のスイッチ間の接続はバックボード301上で行なうことも可能なため、加入者終端パッケージの回路パターン数を削減できるため、コスト削減が行なうことができる利点がある。
【0093】
(a1)本発明の第1実施形態の第1変形例の説明
図6は、本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置30の動作説明図であり、図7は本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる障害発生時における加入者終端装置30の動作説明図である。ここで、本変形例は、第1実施形態と比較して、加入者終端装置30内の加入者終端パッケージLT#iの個数と救済パッケージLT#RSの個数との和が偶数になっている。すなわち、加入者終端パッケージLT#−iの数が奇数である点が異なっている点以外は同様である。
【0094】
つまり、加入者終端パッケージLT#iの個数が奇数であるため、ペアを割り当てていくと、n番目の加入者終端パッケージLT#nが余るが、本実施形態においては、この余った加入者終端パッケージLT#nの迂回パッケージとして、救済パッケージLT#RSを割り当てるようになっている。
具体的には、図6に示す救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−Mスイッチ8−RS−1と、加入者終端パッケージLT#nの加入者終端回路LT#n−1に接続されている加入者線3−n−1とが迂回線5−n−1によって接続されている。
【0095】
また、チャネル2〜mについても同様に、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−2〜mのSW−Mスイッチ8−RS−2〜8−RS−mと、加入者終端パッケージLT#nの加入者終端回路LT#n−1に接続された加入者線3−n−2〜3−n−mとを接続しており、その結果、救済パッケージLT#RSは、救済パッケージLT#RSとしての機能のみならず、加入者終端パッケージLT#nの迂回パッケージとしての機能をも有している。
【0096】
そして、この場合の動作は、図7に示す加入者終端パッケージLT#nに障害が発生すると(図7中網掛け部参照)、加入者端末1−n−1からの信号は、加入者線3−n−1と迂回線5−n−1とを介して、LT#RSに導かれる。さらに、その信号はオンにされたSW−Mスイッチ8−RS−1と、オンにされたSW−RSスイッチ6−RS−1とを通って、加入者回路34−RS−1に送信されるのである。
【0097】
また、図8は、加入者終端装置30において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図であり、図4と同様に複数チャネルを収容できるようになっている。
このようにして、第1実施形態の加入者終端装置30と同様の効果が得られるようになる。
【0098】
また、このように救済パッケージLT#RSが迂回と救済とを行なうので専用のスイッチパッケージが不要となり、パッケージの実装効率がさらに向上する
(a2)本発明の第1実施形態の第2変形例の説明
図9および図10は、それぞれ本発明の第1実施形態の第2変形例にかかる通常動作時と障害発生時とにおける加入者終端装置30の動作説明図であって、図11は加入者終端装置30において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。図9〜図11に示すように、本変形例は、第1実施形態の第1変形例と比較して、共通部31が、障害パッケージLT#iの右側に配置された加入者終端パッケージLT#iの中から選択して迂回パッケージとして割り当てるように構成されている点が異なっている。
【0099】
つまり、加入者終端パッケージLT#1の迂回パッケージは加入者終端パッケージLT#2、加入者終端パッケージLT#2の迂回パッケージは加入者終端パッケージLT#3と、順次割り当てられ、加入者終端パッケージLT#nについては救済パッケージLT#RSが割り当てられるようになっている。なお、割り当てる方向は、右方向でも左方向でもよい。
【0100】
また、迂回パッケージの割り当てられた後は、その他は第1実施形態における図5のフローと同様である。
このようにして、本変形例の加入者終端装置30では、第1実施例と同様の効果が得られるのである。
また迂回専用のスイッチパッケージが不要なので、同一部品を使用したパッケージの生産が可能となり、部品の汎用性が向上し、コストの低廉化に寄与する。
【0101】
さらに、迂回距離が隣接するパッケージとの距離であるので、信号劣化を防止できる。
(a3)本発明の第1実施形態の第3変形例の説明
図12および図13は、それぞれ本発明の第1実施形態の第3変形例にかかる通常動作時と障害発生時とにおける加入者終端装置30の動作説明図であって、図14は加入者終端装置30において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。図12〜図14に示すように、本変形例は、第1実施形態の第2変形例と比して、共通部31が、障害パッケージLT#iの左側に配置された加入者終端パッケージLT#iの中から選択して迂回パッケージとして割り当てるように構成されている点が異なっている。
【0102】
具体的には各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージLT#RSの配置の上下が逆さ(図14中では左右が逆さ)になっている。すなわち、図12,図13における下側から加入者終端パッケージLT#1〜LT#nおよび救済パッケージLT#RSが配置されている。
従って、救済パッケージLT#RSは、加入者終端パッケージLT#nの迂回パッケージとして動作し、・・・加入者終端パッケージLT#3は加入者終端パッケージLT#2の迂回パッケージとして動作し、加入者終端パッケージLT#2は、加入者終端パッケージLT#1の迂回パッケージとして動作するというように、各加入者終端パッケージLT#iおよび救済パッケージLT#RSが下方向(図14中では左方向)の加入者終端パッケージLT#iの迂回パッケージとして割り当てられるのである。
【0103】
また、本変形例の動作は、迂回パッケージの割り当て方の違いにより、障害発生時に動作する加入者終端パッケージLT#iが異なり、その他は図5のフローと同様である。
このようにして、本変形例の加入者終端装置30では、第1実施形態や第1実施形態の第1変形例,第2変形例と同様の効果が得られるのである。
【0104】
(a4)本発明の第1実施形態の第4変形例の説明
図15は、本発明の第1実施形態の第4変形例にかかる通常動作時と障害発生時との双方における加入者終端装置30の動作説明図であるが、図15に示すように本変形例は、図9の第1実施形態の第2変形例とは、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ7−1−1と加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1のSW−Mスイッチ8−2−1の接続点を示すL/M点51−1点が加入者終端パッケージLT#1の内部にある点が異なっている。
【0105】
また、加入者終端パッケージLT#1,LT#2の他のチャネル2〜mについても、同様に加入者終端パッケージLT#1,LT#2の内部に接続点がある。さらに、他の加入者終端パッケージLT#2〜LT#nと救済パッケージLT#RSについても、加入者終端パッケージLT#1,LT#2と同様に、加入者終端パッケージLT#2〜nおよび救済パッケージLT#RSの内部にL/M点51−2〜51−mがあり、通常時および障害発生時の動作は第1実施形態の第1変形例と同様である。
【0106】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30では、第1実施形態や第1実施形態の第1,第2変形例と同様の効果が得られるのである。
(a5)本発明の第1実施形態の第5変形例の説明
図16は、本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる通常動作時と障害発生時との双方における加入者終端装置30の動作説明図であるが、図16に示すように、本変形例は、図9の第1実施形態の第2変形例と比較して、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端装置LT#1−1のSW−RSスイッチ6−1−1とSW−Mスイッチ8−1−1とが加入者終端パッケージLT#1の接続点を示すM/RS点53−1で接続されている。
【0107】
また、加入者終端パッケージLT#2〜LT#nにおいても、同様にM/RS点53−2〜53−nがあり、その他の動作は、第1実施形態の第1変形例と同様である。
このようにして、本変形例の加入者終端装置30では、第1実施形態や第1実施形態の第1,第2変形例と同様の効果が得られるのである。
【0108】
(b)本発明の第2実施形態の説明
図17は、本発明の第2実施形態にかかる加入者終端装置30の通常動作時の動作説明図であって、この図17に示す加入者終端装置30は、第1実施形態と同様に、MDF2と、複数の加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージLT#RSと、マルチ接続線4−1と、迂回線5−1−1〜5−n−1とをそなえて構成されている。
【0109】
なお、本実施形態においても、図20に示す各加入者終端パッケージLT#iおよび救済パッケージLT#RSは、それぞれ、複数のチャネルを有し、各チャネル毎に加入者終端回路LT#i−j,LT#RS−jをそなえて構成されているが、チャネル1について述べることにし、図17〜19中では、すなわち、加入者終端回路LT#i−1が記載されている。
【0110】
また、第1実施形態と同様に、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nはそれぞれ、SW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1と、SW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1と、SW−RSスイッチ6−1−1〜6−n−1とをそなえ、また、救済パッケージLT#RSは、加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと同一構成であって、SW−Lスイッチ7−RS−1と、SW−Mスイッチ8−RS−1と、SW−RSスイッチ6−RS−1とをそなえて構成されているが、第1実施形態とは各スイッチの接続場所が異なっている。
【0111】
つまり、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nがそれぞれ有する加入者終端回路LT#1−1〜LT#n−1のSW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1と救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1とが、マルチ接続ライン4−1にて、加入者終端パッケージLT#iの外部で接続されている。また、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nには、障害発生時には迂回パッケージとして動作する加入者終端パッケージが割り当てられており、加入者終端パッケージLT#nが加入者終端パッケージLT#(n−1)の迂回パッケージ,・・・,加入者終端パッケージLT#2が加入者終端パッケージLT#1の迂回パッケージというように右方向(図17〜図19中では上方向)に割り当てられている。
【0112】
例えば、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1に接続されている加入者線3−1−1と、加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1のSW−RSスイッチ6−2−1とが、迂回線5−1−1によって接続されている。
また、この図17に示すもので、上述したものと同一の符号を有するものは同一のもの、または、同一の機能を有するものなので、重複した説明は省略する。
【0113】
そして、このような構成により、図17に示す各加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1内のSW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1はオンとなり、またSW−Mスイッチ8−1−1とSW−RS6−1−1はオフとなり、加入者端末1−1−1は、加入者回路34−1−1〜34−n−1と共通部31とを介して網インターフェース装置32に接続される。
【0114】
そして、図18は、本発明の第2実施形態にかかる加入者終端装置30の障害発生時(自己救済)の動作説明図であるが、障害発生時には、共通部31が、故障時には、障害パッケージLT#i内のSW−Mスイッチ8−i−jを接続状態にするとともに救済パッケージLT#RS内のSW−Lスイッチ7−RS−jとSW−Mスイッチ8−RS−jとを接続状態にする自己救済モードとして構成されている。
【0115】
また、故障時には、障害パッケージLT#i内のSW−Mスイッチ8−i−jを接続状態にし、障害パッケージLT#i内のSW−Lスイッチ7−i−jを切断状態にし、隣接する加入者終端パッケージLT#i内のSW−Lスイッチ7−i−jを接続状態にするとともに、救済パッケージLT#RS内のSW−Mスイッチ8−RS−jとSW−Lスイッチ7−RS−jとを接続状態にする自己救済モードとして構成されたことになる。
【0116】
また、共通部31が、故障時には障害パッケージ内の3種類のスイッチを切断状態にし、隣接する加入者終端パッケージLT#i内のSW−Lスイッチ7−i−jとSW−RSスイッチ6−RS−jとを切断状態にするとともに、救済パッケージLT#RS内のSW−Mスイッチ8−RS−jを接続状態にする回線切り替えモードとして構成されたことになる。
【0117】
具体的には、この複数の加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1において、障害が発生した場合、障害パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ7−1−1をオフとし,SW−Mスイッチ8−1−1をオンとするとともに、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−RSスイッチ6−RS−1をオフとし、SW−Lスイッチ7−RS−1,SW−Mスイッチ8−RS−1をそれぞれオンとするようになっている。
【0118】
そして、図19は、本発明の第2実施形態にかかる加入者終端装置30の障害発生時(回線切り替え)の動作説明図であるが、障害パッケージLT#1を取り替える際には、共通部31が、故障時には障害パッケージLT#i内の3種類のスイッチを切断状態にし、隣接する加入者終端パッケージLT#i内のSW−Lスイッチ7−i−jとSW−RSスイッチ6−RS−jとを切断状態にするとともに、救済パッケージLT#RS内のSW−Mスイッチ8−RS−jを接続状態にする回線切り替えモードとして構成されている。
【0119】
具体的には、図19に示す障害パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ7−1−1をオンとし、障害パッケージLT#iの迂回パッケージとして機能する加入者終端パッケージLT#2のSW−Mスイッチ8−2−1をオンとし、さらに、救済パッケージLT#RS内のSW−RSスイッチ6−RS−1をオフにするようになっている。
【0120】
このように、障害パッケージLT#1を取り替える際に、迂回パッケージLT#iの加入者終端回路LT#i−1のSW−RSスイッチ6−i−1によって救済を行なうことから、回線切り替えモードと呼ぶ。
なお、この場合、迂回パッケージとして機能している加入者終端パッケージLT#2のSW−Lスイッチ7−2−1は接続状態となっており、加入者端末1−2−1を網インターフェース装置32に収容する加入者終端パッケージLT#2としての機能をも有している。
【0121】
そして、その他の加入者終端パッケージLT#3〜LT#nも同様に、加入者終端パッケージLT#3の迂回パッケージが加入者終端パッケージLT#4に割り当てられ,・・・,加入者終端パッケージLT#(n−1)の迂回パッケージが加入者終端パッケージLT#nに割り当てられており、これらの加入者終端パッケージLT#3〜LT#nについても、加入者終端パッケージLT#1,LT#2と同様に接続されている。
【0122】
さらに、図20は、加入者終端装置30において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図であるが、各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの2〜mチャネルのそれぞれについても加入者終端回路LT#1−1と同様の接続がされている。
以下、上述のように構成された本発明の第2実施形態における動作を図21のフローチャートを参照して説明する
(ii)通常動作時
通常動作時は、ステップB1において、図17に示す各加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの加入者終端回路LT#1−1〜LT#n−1がそれぞれ有するSW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1はオンとされ、SW−RSスイッチ6−1−1〜6−n−1およびSW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1はオフとされ、また、救済パッケージLT#RSのSW−Lスイッチ7−RS−1はオンとされ、SW−RSスイッチ6−RS−1と、SW−Mスイッチ8−RS−1とをオフとされている。
【0123】
そして、加入者端末1−1−1からの電気信号は、太線で示される経路のように、MDF2を介して、加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ7−1−1を通過して、加入者終端回路34−1−1に出力される。
また、加入者終端パッケージLT#1の他チャネル2〜mの加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mについても同様である。
【0124】
そして、他の加入者終端パッケージLT#2〜LT#nについても、加入者終端パッケージLT#1と同様の状態になっている。
(ii)障害発生時(自己救済モード)
次に、ステップB2において、図18に示す加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1に障害が発生すると、制御部33によって、加入者終端パッケージLT#1−1に障害が発生したことが検出される。
【0125】
また、この場合の障害パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mに収容された加入者端末1−1−2〜1−1−mの通信は行なわれている。
そして、制御部33において、救済パッケージLT#RSが他の加入者終端パッケージLT#2〜LT#nによって使用されているかが判定され(ステップB3)、使用されていれば、YESルートを通り、ステップB3の処理を繰り返す。すなわち、制御部33によって、救済パッケージLT#RSの使用状態が監視される。
【0126】
そして、制御部33における障害検出結果に基づいて、共通部31が加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1のSW−Lスイッチ7−1−1をオフとし、SW−Mスイッチ8−1−1をオンとし、さらに、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−RSスイッチ6−RS−1オンとするような切り替え信号を出力する。
【0127】
そして、ステップB4において、加入者終端パッケージLT#1〜LT#nは、それぞれこの切り替え信号に基づいてスイッチを切り替え、加入者端末1−1−1〜1−n−1からの電気信号は、図18中の太線で示された経路のように、迂回パッケージLT#2のSW−Mスイッチ8−2−1と、マルチ接続線4−1とを経由して救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−RSスイッチ6−RS−1とを通過して、加入者回路34−RS−1へと出力される。
【0128】
また、障害が発生していない他の加入者終端パッケージLT#2〜LT#nにおいては、SW−Lスイッチ7−2−1〜7−n−1がオンとなっており、通常動作が行なわれている。
(iii)障害発生時(回線切り替えモード)
そして、ステップB5において、図19に示す共通部31からの切り替え信号に基づいて、SW−M7−1−1をオフ、障害パッケージLT#1の迂回パッケージとして割り当てられている加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1のSW−RSスイッチ6−2−1をオンする。
【0129】
そして、図19の太線で示す経路のように、加入者端末1−1−1からの信号は、加入者線3−1−1と、迂回線5−1−1と、加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1が有するSW−RSスイッチ6−2−1と、マルチ接続線4−1と、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−Mスイッチ8−RS−1とSW−Lスイッチ7−RS−1とを経由して、加入者回路34−RS−1を介して網インターフェース装置32に出力される。
【0130】
そして、ステップB6において、各スイッチの切り替え時に加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mで通信中のデータが瞬断しないように、各加入者終端パッケージLT#iの加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mのうちの少なくとも一つが通信を行なっているかどうかが判定される。
ここで、ステップB6において、通信が行なわれていなければ、NOルートを通って、ステップB7において、切り替え信号出力部31からの切り替え信号に基づき、加入者終端パッケージLT#1の障害が発生していない加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mについても、ステップB5における加入者終端回路LT#1−1と同様の状態へ切り替えを行なう。
【0131】
すなわち、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−2〜LT#1−mのSW−Lスイッチ7−1−2〜7−1−mをオフとし、加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−2〜LT#2−mの6−2−2〜6−2−mをオンとし、さらに救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−2〜LT#RS−mのSW−Mスイッチ8−RS−2〜8−RS−mとSW−Lスイッチ7−RS−2〜7−RS−mとをオンにすることによって、迂回パッケージLT#2を経由して救済パッケージLT#RSから網インターフェース装置32に収容される。
【0132】
そして、ステップB8において障害パッケージLT#1から救済パッケージLT#RSの切り替えが完了したかどうかが判定され、完了していなければ、NOルートを通って、ステップB6からの処理が行なわれる。
また、ステップB8において、切り替えが完了したと判定されると、YESルートを通って、ステップB9において保守者が障害パッケージLT#1の取り替えを行ない、そして、取り替えが完了すると、ステップB10において、共通部31からの切り替え信号に基づいて、救済パッケージLT#RS−jに収容されている加入者を加入者終端パッケージLT#1に切り替える。
【0133】
すなわち、共通部31からの切り替え信号に基づいて、加入者終端パッケージLT#1の加入者終端回路LT#1−1〜LT#1−mのSW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1をオフとし、SW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1をオンとし、加入者終端パッケージLT#2の加入者終端回路LT#2−1〜LT#2−mのSW−Mスイッチ8−2−1〜8−2−mをオフとし、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1〜mの救済スイッチをオフとし、再び図17のような通常動作に戻るのである。
【0134】
このようにして、本実施形態の加入者終端装置30によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、この場合、必ずしも、自己救済モードの動作を行なう必要はなく、障害発生時に回線切り替えモードに相当する動作を行なうようにしても構わない。
(b1)本発明の第2実施形態の第1変形例の説明
図22〜図24は、それぞれ本発明の第2実施形態の第1変形例にかかる加入者終端装置30の動作説明図であり、図25は、この加入者終端装置30において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。図22〜図25に示すように、本変形例は、第2実施形態と比べて、各加入者終端パッケージLT#iおよび救済パッケージLT#RSの配置が逆である。
【0135】
そして、このような構成により通常動作時および障害発生時に関する動作が、第2実施形態の図21のフローチャートと同様に行なわれる。
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
(b2)本発明の第2実施形態の第2変形例の説明
図26〜図28は、それぞれ本発明の第2実施形態の第2変形例にかかる加入者終端回路30の動作説明図であり、図29は加入者終端装置30において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。本変形例は、図26〜図29に示すように、第2実施形態と比べて、迂回パッケージの割り当て方が、一対のペアが選択され、お互いの加入者終端パッケージLT#iの迂回パッケージとして割り当てられている点が異なっている。
【0136】
つまり、加入者終端パッケージLT#1と加入者終端パッケージLT#2とは、お互いに加入者終端機能と迂回パッケージとしての機能をも有しており、その他の加入者終端パッケージLT#3〜LT#nも同様に、加入者終端パッケージLT#3と加入者終端パッケージLT#4とのペア,・・・,加入者終端パッケージLT#n−1と加入者終端パッケージLT#nとのペア、隣接する加入者終端パッケージのペアがそれぞれ互いに迂回パッケージとして割り当てられている。
【0137】
また、本変形例の迂回パッケージの割り当て方の違いにより、動作する加入者終端パッケージLT#iが異なり、その他の動作は図21に示す第2実施形態のフローと同様になる。
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
【0138】
(b3)本発明の第2実施形態の第3変形例の説明
図30〜図32は、それぞれ本発明の第2実施形態の第3変形例にかかる加入者終端回路30の動作説明図であり、図33は加入者終端装置30において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。図30〜図33に示すように、本変形例は第2実施形態の第2変形例と比べて、加入者終端装置30内の加入者終端パッケージLT#iの個数と救済パッケージLT#RSの個数との和が偶数である。すなわち、加入者終端パッケージLT#iの数が奇数である点が異なっている。
【0139】
つまり、加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの個数が奇数であるため、第2実施形態の第2変形例と同様にペアを割り当てていくと、n番目の加入者終端パッケージLT#nが余るが、本変形例においては、この余った加入者終端パッケージLT#nの迂回パッケージとして、救済パッケージLT#RSを割り当てるようになっている。
【0140】
具体的には、図30〜図32に示す救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−1のSW−RSスイッチ6−RS−1と加入者線3−n−1とが接続されている。
また、チャネル2〜mについても同様に、救済パッケージLT#RSの加入者終端回路LT#RS−2〜LT#RS−mがそれぞれ有するSW−RSスイッチ6−RS−2〜6−RS−mと、加入者線3−n−2〜3−n−mとを接続しており、これにより、救済パッケージLT#RSは、救済パッケージLT#RSとしての機能だけでなく、加入者終端パッケージLT#nの迂回パッケージとしての機能をも有している。
【0141】
そして、この場合の動作は、救済パッケージLT#RSとペアに設定されている加入者終端パッケージLT#nに障害が発生した場合に、救済パッケージLT#RSの救済スイッチ8−RS−1をオンとする点以外は同一である。
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
【0142】
(b4)本発明の第2実施形態の第4変形例の説明
図34は、本発明の第2実施形態の第4変形例にかかる加入者終端回路30の動作説明図である。図34に示すように、本変形例は、第2実施形態と比較して、SW−Mスイッチ8−1−1〜8−n−1とSW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1との接続点を示すL/M点51−1〜51−n,51−RSが外部にあり、また、各SW−Lスイッチ7−1−1〜7−n−1と、救済パッケージLT#RSのSW−RSスイッチ6−RS−1との接続点を示すRS/L点52−1〜52−nが加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの内部にある点とが異なっており、通常時および障害発生時の動作は、図21の第2実施形態のフローチャートと同様である。
【0143】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
さらに、RS/L点52−1〜52−nやL/M点51−1〜53−nを加入者終端パッケージLT#1〜LT#nあるいは、救済パッケージLT#RSの内部あるいは外部に設定できるので、特性劣化や部品点数の削減を考慮して自由に設定することができる。
【0144】
(b5)本発明の第2実施形態の第5変形例の説明
図35は、本発明の第2実施形態の第5変形例にかかる加入者終端回路30の動作説明図である。図35に示すように、本変形例は、第2実施形態と比較してRS/L点52−1〜52−n,52−RSが加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの外部にある点が異なっており、通常時および障害発生時の動作は、第2実施形態の図21のフローチャートと同様である。
【0145】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
(b6)本発明の第2実施形態の第6変形例の説明
図36は、本発明の第2実施形態の第6変形例にかかる加入者終端回路30の動作説明図である。図36に示すように、本変形例は、第2実施形態と比較して、L/M点51−1〜51−n,51−RSが加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージLT#RSの外部である点が異なっており、通常時および障害発生時の動作は、第2実施形態と同様である。
【0146】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
(b7)本発明の第2実施形態の第7変形例の説明
図37は、本発明の第2実施形態の第7変形例にかかる加入者終端回路30の動作説明図であるが、図37に示すように、本変形例は、第2実施形態と比較して、L/M点51−1〜51−nと、マルチ接続線4−1とSW−RSスイッチ6−1−1〜6−n−1との接続点を示すM/RS点53−1〜53−n,53−RSが加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージLT#RSの外部である点が異なっており、その他の構成及び動作については同様である。
【0147】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
(b8)本発明の第2実施形態の第8変形例の説明
図38は、本発明の第2実施形態の第8変形例にかかる加入者終端回路30の動作説明図であるが、図38に示すように、本変形例は、第2実施形態と比較して、M/RS点53−1〜53−n,53−RSが加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージLT#RSの外部にある点が異なっており、その他の構成及び動作については同様である。
【0148】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様の効果が得られるようになる。
(b9)本発明の第2実施形態の第9変形例の説明
図39は、第2実施形態の第9変形例にかかる加入者終端装置30のブロック図であるが、図39に示すように、本変形例は、第2実施形態と比較して、L/M点51−1−1〜51−n−1,51−RSとM/RS点53−1〜53−n,53−RSとが加入者終端パッケージLT#1〜nおよび救済パッケージLT#RSの外部である点が異なっており、その他の構成及び動作については同様である。
【0149】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
(b10)第2実施形態の第10変形例の説明
図40は、本発明の第2実施形態の第10変形例にかかる加入者終端回路30の動作説明図であるが、図40に示すように、本変形例は、第2実施形態と比較して、L/RS点52−1〜52−nが加入者終端パッケージLT#iの内部である点が異なっており、その他の構成及び動作については同様である。
【0150】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置30と同様に信号が救済されるのである。
(b11)本発明の第2実施形態の第11変形例の説明
図41は、第2実施形態の第11変形例にかかる加入者終端装置30のブロック図であるが、図41に示すように、本変形例は、図17に示す第2実施形態とは、L/M点51−1〜51−nが加入者終端パッケージLT#1〜LT#nと救済パッケージLT#RSの外部にあり、L/RS点52−1〜52−nが加入者終端パッケージLT#1〜LT#nの内部にあることが異なっており、その他の構成及び動作については同様である。
【0151】
このようにして、本変形例の加入者終端装置30によれば、第2実施形態の加入者終端装置と同様に信号が救済されるのである。
(c)本発明の第3実施形態の説明
図42は、本発明の第3実施形態にかかる加入者終端装置30の動作説明図であって、図42に示すように、この加入者終端装置30は、図9の第1実施形態の加入者終端装置30において、使用しないスイッチ、すなわち、加入者終端パッケージLT#iと救済パッケージLT#RSとのそれぞれの救済スイッチSW−RSを取り除いたものである。また、救済パッケージLT#RSの加入者スイッチ7−RS−1をマルチ接続線4−1とすることによって、第1実施形態の第2変形例における救済パッケージLT#RSのSW−RSスイッチ6−RS−1と同様な機能をもたせるようにした点が異なっている。
【0152】
また、この場合、障害発生時において、第1実施形態の第1変形例における救済パッケージ内のSW−RSスイッチ6−RS−jの動作をSW−Lスイッチ7−RS−jが行なう点が異なっているだけである。
このようにして、本発明の第3実施形態の加入者終端装置30によれば、第1実施形態の第1変形例と同様の効果が得られるほか、使用しないスイッチを省いているので、より、コスト面での効果が見込まれる。
【0153】
なお、この場合、第1実施形態の第2変形例以外の実施形態および変形例においても、本実施形態のように使用しないスイッチを取り除くこともできる。
(d)その他
図43(a)は、加入者終端装置30を2線伝送する場合の説明図である。また、図43(b)は、加入者終端装置30を4線伝送する場合の説明図である。
【0154】
上述した各実施形態は、加入者終端パッケージと加入者端末1−i−jとの間が2線式加入者線を用いた通信方式で通信するになっており、図43(a)に示す加入者端末1−1−1と加入者終端パッケージLT#1との間が一対のツイストペアワイアを用いて通信するようになっている。
また、加入者終端パッケージLT#iと加入者端末1−i−jとの間が4線式加入者線を用いた通信方式で通信することができ、その場合は、図43(b)に示す加入者端末1−1−1と加入者終端パッケージLT#1間を二対のツイストペアワイアを用いて通信するが、その他の動作などについてはほぼ同一である。
【0155】
ここで、4線伝送する場合には、2線式の場合と比較して、単純に配線数が倍となり、配線長の長さの合計が倍以上となるため、2線式の場合よりも大きい効果が得られることになる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0156】
例えば、各実施形態における迂回パッケージの割り当て方についても、上述したようなペア、右方向、右方向に関わらず、例えば、一個飛ばしに割り当てるようにもできる。
そして、接続点に関しては、上述したもの以外にも、様々なものが考えられるが、外部に接続点を設けた場合、加入者終端回路の回路パターンを削減できるという利点があり、内部に接続点を設けた場合、バックボードのパターン数、コネクタのピン数の削減が行なえ、また、外部に接続点を設けた場合、本機能を有しない装置に加入者終端パッケージが搭載された場合、各スイッチ間の接続が完全にオープンになるため、スイッチ内での信号漏れ等の影響を考慮する必要がなく、用途に応じて変化させることができる。
【0157】
また、上記の各実施形態における伝送プロトコルは、ITU−G.960,G.961に記載されているISDN(integrated service digital network)方式または、G992.1,G992.2に記載されるADSL_light,ADSL,もしくは将来実用化が予定されているHDSL,VDSL,SDSL,HDSL2などのxDSL方式と呼ばれる伝送方式が用いることが考えられるが、本発明の加入者終端装置30は、伝送プロトコルまたはサービス形態によらず、適用することが可能である。
【0158】
さらにまた、上述した各実施形態において、加入者終端装置30の救済パッケージLT#RSは一つだけであるが、システムの信頼度をより向上させるために、救済パッケージLT#RSを2つ以上設けることもできる。
そして、上述した各実施形態において、救済パッケージLT#RSは、加入者終端装置30の加入者終端パッケージのLT#i内の一番端に配置されていたが、この配置位置は自由に変更することができる。例えば、加入者終端装置30の中央に配置することによって、各加入者終端パッケージLT#iから救済パッケージLT#RSまでの距離が短くなるため伝送特性の向上が見込まれる。
【0159】
また、上述した各実施形態において、網インターフェース装置32は、交換機あるいはルーター等で構成されていたが、交換機あるいはルーター以外の同様の機能を有する他のもので構成することできる。
【0160】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の加入者終端装置によれば、加入者端末側と、網に接続されて所望の宛て先に転送しうる網インターフェース装置側とに接続されて加入者端末の収容を行なう複数の加入者終端パッケージと、複数の加入者終端パッケージのそれぞれと同一構成であって、複数の加入者終端パッケージの中で故障した障害パッケージに収容された加入者端末を収容する救済パッケージとをそなえた加入者終端装置であって、複数の加入者終端パッケージに近接して配置され複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続するマルチ接続線と、複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続され加入者端末と網インターフェース装置との経路切り替えを行なうべく切り替え信号を出力する共通部とをそなえ、複数の加入者終端パッケージが、加入者端末とマルチ接続線とに接続され加入者端末とマルチ接続線との間の電気信号を接続/切断するマルチ接続スイッチと、加入者端末に接続され加入者端末と網インターフェース装置との間の電気信号を、マルチ接続スイッチの接続状態と関連して接続/切断する加入者接続スイッチと、加入者接続スイッチに接続された救済スイッチとをそなえるとともに、救済パッケージが、マルチ接続線に接続されマルチ接続線と網インターフェース装置との間の電気信号を接続/切断する救済スイッチと、救済スイッチに接続された加入者接続スイッチと、回路基板に設けられたマルチ接続スイッチとをそなえ、共通部が、複数の加入者終端パッケージの中から第1のパッケージと第2のパッケージとからなる一対のパッケージを選択し、第1のパッケージが故障した場合には、加入者端末と救済パッケージとの間の電気接続を行なう迂回パッケージとして第2のパッケージを割り当てるとともに、上記3種類のスイッチを接続する回路パターンが救済パッケージと加入者終端パッケージとで同一になるように構成されているので、加入者終端パッケージに障害が発生した際には、共通部からの切り替え信号に基づいて、第1の加入者終端パッケージと第2の加入者終端パッケージが障害時には、互いに迂回パッケージとして機能し、自動的に障害パッケージ内を経由せずに救済パッケージに収容されるため、障害パッケージに収容されていた加入者線の通信を切断することなく障害パッケージを取り替えることができ、また、回路構成および配線が簡素にできるほか、各加入者終端パッケージおよび救済パッケージが同一の回路構成となり、パッケージ時の生産時に生産品目の削減が行なえるため、生産コストの低減ができるという利点がある(請求項1)。
【0161】
そして、本発明の加入者終端装置によれば、共通部が、通常時は加入者終端パッケージ内の加入者接続スイッチを接続状態にし、救済パッケージ内の上記3種類のスイッチを切断状態にするとともに、故障時は障害が発生した障害パッケージに収容された加入者端末をマルチ接続線と迂回パッケージとを介して救済パッケージに収容し、故障時は障害パッケージ内の加入者接続スイッチを切断状態にし、迂回パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にするとともに、救済パッケージの救済スイッチを接続状態にするように構成されているので、加入者終端パッケージに障害が発生した際には、障害パッケージを経由することなく救済パッケージに接続されるので、通信が切断されることなく、障害パッケージの取り替えを行なうことができる利点がある(請求項2,3)。
【0162】
また、本発明の加入者終端装置によれば、共通部が、故障時は障害パッケージに隣接する加入者終端パッケージを迂回パッケージとして割り当て、障害パッケージ内の加入者接続スイッチを切断状態にし、迂回パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にするとともに、救済パッケージ内の救済スイッチを接続状態にするよう構成されてもよいので、加入者終端パッケージに障害が発生した際には、障害パッケージを経由することなく、救済パッケージに接続されるので、障害パッケージを取り替えるべく、障害パッケージを抜き取っても、通信が切断されることないため、システムの安定性が向上する利点がある(請求項4)。
【0163】
さらに、本発明の加入者終端装置によれば、共通部が、故障時は障害パッケージに隣接する加入者終端パッケージを迂回パッケージとして割り当て、障害パッケージ内の加入者接続スイッチを切断状態にし、迂回パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にするとともに、救済パッケージ内の救済スイッチを接続状態にするように構成されているので、迂回パッケージが障害パッケージに隣接する加入者終端パッケージに割り当てられるので、配線が短く、簡素化されるため、伝送特性が向上する利点がある(請求項5,6)。
【0164】
そして、本発明の加入者終端装置によれば、故障時には、少なくとも障害パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にするとともに救済パッケージ内の加入者接続スイッチとマルチ接続スイッチとを接続状態にする自己救済モードとして構成されているので、障害時には、迂回用のパッケージが無くとも、救済を行なうことができる利点がある(請求項7,9)。
【0165】
また、本発明の加入者終端装置によれば、故障時には、少なくとも障害パッケージ内の3種類のスイッチを切断状態にし、隣接する加入者終端パッケージ内の救済スイッチを切断状態にするとともに、救済パッケージ内のマルチ接続スイッチと加入者接続スイッチとを接続状態にする回線切り替えモードとして構成されているので、回線切り替えモードとして設定可能であり、障害パッケージに収容された加入者端末の通信を遮断することなく、障害パッケージの交換することができる利点がある(請求項8)。
【0166】
さらに、本発明の加入者救済装置によれば、共通部が、少なくとも故障時には障害パッケージ内の3種類のスイッチを切断状態にし、隣接する加入者終端パッケージ内の加入者接続スイッチと救済スイッチとを切断状態にするとともに、救済パッケージ内のマルチ接続スイッチを接続状態にする回線切り替えモードとして構成されていてもよいので、障害パッケージ内のスイッチを経由することなく救済パッケージに接続されるので、障害パッケージを取り替える際にも、通信を遮断することなく障害パッケージを取り替えることができる利点がある(請求項10)。
【0167】
そしてまた、本発明の加入者終端装置によれば、パッケージが、加入者端末とマルチ接続スイッチとの接続点を示すL/M点,マルチ接続線と救済スイッチとの接続点を示すM/RS点及び救済スイッチと加入者接続スイッチとの接続点を示すRS/L点の少なくとも一つを、加入者終端パッケージの外部に有するように構成されているので、加入者終端パッケージおよび救済パッケージの生産時に加入者終端パッケージおよび救済パッケージの回路パターンを削減できる利点がある。また、これらの接続点が加入者終端パッケージ内にある場合には、配線長がより短くなるので伝送特性の向上を向上しうる利点がある(請求項11)。
【0168】
また、本発明の加入者終端装置によれば、加入者端末側と、網に接続されて所望の宛て先に転送しうる網インターフェース装置側とに接続されて加入者端末を収容する複数の加入者終端パッケージと、複数の加入者終端パッケージの中で故障した障害パッケージに収容された加入者端末を収容する救済パッケージとをそなえてなる加入者終端装置であって、複数の加入者終端パッケージに近接して配置され複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続しうるマルチ接続線と、複数の加入者終端パッケージに搭載された複数の接続/切断スイッチを制御する共通部とをそなえ、複数の加入者終端パッケージが、加入者端末とマルチ接続線とに接続され加入者端末とマルチ接続線との間の電気信号を接続/切断するマルチ接続スイッチと、加入者端末を網インターフェース装置に収容するための加入者接続スイッチとをそなえるとともに、救済パッケージが、マルチ接続線と網インターフェース装置とに接続されマルチ接続線と網インターフェース装置との間の電気信号を接続/切断する救済スイッチをそなえて構成されているので、加入者終端パッケージに障害が発生した際には、共通部からの切り替え信号に基づいて、自動的に障害パッケージに収容されている加入者線が、救済パッケージに収容されるので、障害時の救済切り替え動作に人手を要することなく、障害パッケージ収容されていた加入者端末の救済が行なえるという利点がある(請求項12)。
【0169】
そして、本発明の加入者終端装置によれば、加入者終端パッケージと、加入者端末との間が2線式加入者線あるいは4線式加入者線を用いて通信するように構成できるので、伝送方式に関わらず用いることが可能であるという利点がある(請求項13,14)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる加入者収容システムの構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる障害発生時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図4】加入者終端装置において複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図5】本発明の第1実施形態にかかる加入者終端装置における動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる障害発生時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態の第1変形例にかかる加入者終端装置の複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図9】本発明の第1実施形態の第2変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図10】本発明の第1実施形態の第2変形例にかかる障害発生時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図11】本発明の第1実施形態の第2変形例にかかる加入者終端装置の複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図12】本発明の第1実施形態の第3変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図13】本発明の第1実施形態の第3変形例にかかる障害発生時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図14】本発明の第1実施形態の第3変形例にかかる加入者終端装置の複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図15】本発明の第1実施形態の第4変形例にかかる加入者終端装置の動作説明図である。
【図16】本発明の第1実施形態の第5変形例にかかる加入者終端装置の動作説明図である。
【図17】本発明の第2実施形態にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図18】本発明の第2実施形態にかかる自己救済時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図19】本発明の第2実施形態にかかる回線切り替え時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図20】本発明の第2実施形態にかかる加入者終端装置の複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図21】本発明の第2実施形態にかかる加入者終端装置における動作を説明するためのフローチャートである。
【図22】本発明の第2実施形態の第1変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図23】本発明の第2実施形態の第1変形例にかかる自己救済時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図24】本発明の第2実施形態の第1変形例にかかる回線切り替え時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図25】本発明の第2実施形態の第1変形例にかかる加入者終端装置の複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図26】本発明の第2実施形態の第2変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図27】本発明の第2実施形態の第2変形例にかかる自己救済時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図28】本発明の第2実施形態の第2変形例にかかる回線切り替え時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図29】本発明の第2実施形態の第3変形例にかかる加入者終端装置の複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図30】本発明の第2実施形態の第3変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図31】本発明の第2実施形態の第3変形例にかかる自己救済時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図32】本発明の第2実施形態の第3変形例にかかる回線切り替え時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図33】本発明の第2実施形態の第3変形例にかかる加入者終端装置の複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図34】本発明の第2実施形態の第4変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図35】本発明の第2実施形態の第5変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図36】本発明の第2実施形態の第6変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図37】本発明の第2実施形態の第7変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図38】本発明の第2実施形態の第8変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図39】本発明の第2実施形態の第9変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図40】本発明の第2実施形態の第10変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図41】本発明の第2実施形態の第10変形例にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図42】本発明の第3実施形態にかかる通常動作時における加入者終端装置の動作説明図である。
【図43】(a)は加入者終端装置を2線伝送する場合の説明図であり、(b)は加入者終端装置を4線伝送する場合の説明図である。
【図44】通信ネットワークのシステムの構成の一例を示す図である。
【図45】加入者終端装置の詳細なブロック図である。
【図46】通常時の加入者終端装置の動作説明図である。
【図47】障害発生時の加入者終端装置の動作説明図である。
【図48】第1の方法による加入者終端装置の通常時における動作説明図である。
【図49】加入者終端装置の模式図である。
【図50】第1の方法による加入者終端装置の障害発生時における動作説明図である。
【図51】第1の方法による加入者終端装置について複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図52】第2の方法による加入者終端装置の通常時における動作説明図である。
【図53】第2の方法による加入者終端装置の暫定救済時における動作説明図である。
【図54】第2の方法による加入者終端装置の予備切り替え時における動作説明図である。
【図55】(a)は加入者終端装置のコネクタと外部接続ケーブルの模式図で、(b)は外部接続ケーブルによる接続方法を示す図である。
【図56】第2の方法による加入者終端装置について複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【図57】第3の方法による加入者終端装置の通常時における動作説明図である。
【図58】第3の方法による加入者終端装置の暫定救済時における動作説明図である。
【図59】第3の方法による加入者終端装置の予備切り替え時における動作説明図である。
【図60】第3の方法による加入者終端装置について複数のチャネルを用いた場合の信号の流れを説明するための図である。
【符号の説明】
1−i−j,101−i−j,70−i,73−i 加入者端末
2,102 MDF
3−i−j,81−i,82−i,103−i−j 加入者線
4−j,104−j マルチ接続線
5−i−j 迂回線
6−i−j,109−i−j SW−RSスイッチ
7−i−j,105−i−j SW−Lスイッチ
8−i−j,106−i−j SW−Mスイッチ
30,71,74 加入者終端装置
31,99 共通部
32,72,74 網インターフェース装置
33 制御部
34−i−j,84−i 加入者回路
51−1〜51−n L/M点
52−1〜52−n RS/L点
53−1〜53−n M/RS点
73 網
85−i 加入者接続/救済用スイッチ
86 4線/2線変換回路
87a 送信回路
87b 受信回路
88 線路終端回路
89 回線終端回路
90 インターフェース部
96 通信システム
107 外部接続ケーブル
108−i−j 一時救済スイッチ
110−i−j ジャンパー線
200 加入者収容システム
300 装置架
301 バックボード
LT#i 加入者終端パッケージ
LT#RS 救済パッケージ
LT#i−j,LT#RS−j 加入者終端回路
Claims (14)
- 加入者端末側と、網に接続されて所望の宛て先に転送しうる網インターフェース装置側とに接続されて該加入者端末の収容を行なう複数の加入者終端パッケージと、該複数の加入者終端パッケージのそれぞれと同一構成であって、該複数の加入者終端パッケージの中で故障した障害パッケージに収容された該加入者端末を収容する救済パッケージとをそなえた加入者終端装置であって、
該複数の加入者終端パッケージに近接して配置され該複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続するマルチ接続線と、
該複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続され該加入者端末と該網インターフェース装置との経路切り替えを行なうべく切り替え信号を出力する共通部とをそなえ、
該複数の加入者終端パッケージが、
該加入者端末と該マルチ接続線とに接続され該加入者端末と該マルチ接続線との間の電気信号を接続/切断するマルチ接続スイッチと、
該加入者端末に接続され該加入者端末と該網インターフェース装置との間の電気信号を、該マルチ接続スイッチの接続状態と関連して接続/切断する加入者接続スイッチと、
該加入者接続スイッチに接続された救済スイッチとをそなえるとともに、
該救済パッケージが、
該マルチ接続線に接続され該マルチ接続線と該網インターフェース装置との間の電気信号を接続/切断する救済スイッチと、
該救済スイッチに接続された加入者接続スイッチと、
回路基板に設けられたマルチ接続スイッチとをそなえ、
該共通部が、
該複数の加入者終端パッケージの中から第1のパッケージと第2のパッケージとからなる一対のパッケージを選択し、該第1のパッケージが故障した場合には、該加入者端末と該救済パッケージとの間の電気接続を行なう迂回パッケージとして該第2のパッケージを割り当てるとともに、
上記3種類のスイッチを接続する回路パターンが該救済パッケージと該加入者終端パッケージとで同一になるように構成されたことを特徴とする、加入者終端装置。 - 該共通部が、
通常時は該加入者終端パッケージ内の該加入者接続スイッチを接続状態にし、該救済パッケージ内の上記3種類のスイッチを切断状態にするとともに、故障時は障害が発生した障害パッケージに収容された該加入者端末を該マルチ接続線と該迂回パッケージとを介して該網インターフェース装置に接続するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の加入者終端装置。 - 該共通部が、
故障時は該障害パッケージ内の該加入者接続スイッチを切断状態にし、該迂回パッケージ内の該マルチ接続スイッチを接続状態にするとともに、該救済パッケージの該救済スイッチを接続状態にするように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の加入者終端装置。 - 該共通部が、
故障時は該障害パッケージに隣接する該加入者終端パッケージを該迂回パッケージとして割り当て、
該障害パッケージ内の該加入者接続スイッチを切断状態にし、該迂回パッケージ内の該マルチ接続スイッチを接続状態にするとともに、該救済パッケージ内の該救済スイッチを接続状態にするように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の加入者終端装置。 - 該共通部が、
該障害パッケージの右側に配置された該加入者終端パッケージの中から選択して該迂回パッケージとして割り当てるように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の加入者終端装置。 - 該共通部が、
該障害パッケージの左側に配置された該加入者終端パッケージの中から選択して該迂回パッケージとして割り当てるように構成されたことを特徴とする、請求項3記載の加入者終端装置。 - 該共通部が、
故障時には、該障害パッケージ内の該マルチ接続スイッチを接続状態にするとともに該救済パッケージ内の該加入者接続スイッチとマルチ接続スイッチとを接続状態にする自己救済モードとして構成されたことを特徴とする、請求項3記載の加入者終端装置。 - 該共通部が、
故障時には、少なくとも該障害パッケージ内の該3種類のスイッチを切断状態にし該隣接する該加入者終端パッケージ内の該加入者接続スイッチと該救済スイッチとを切断状態にするとともに該救済パッケージ内の該マルチ接続スイッチと該加入者接続スイッチとを接続状態にする回線切り替えモードとして構成されたことを特徴とする、請求項5又は請求項6記載の加入者終端装置。 - 該共通部が、
故障時には、少なくとも該障害パッケージ内の該マルチ接続スイッチを接続状態にし、該障害パッケージ内の加入者接続スイッチを切断状態にし、該隣接する該加入者終端パッケージ内の該加入者接続スイッチを接続状態にするとともに該救済パッケージ内のマルチ接続スイッチと該加入者接続スイッチとを接続状態にする自己救済モードとして構成されたことを特徴とする、請求項5又は請求項6記載の加入者終端装置。 - 該共通部が、
故障時には、少なくとも該障害パッケージ内の該3種類のスイッチを切断状態にし該隣接する該加入者終端パッケージ内の該加入者接続スイッチと該救済スイッチとを切断状態にするとともに該救済パッケージ内の該マルチ接続スイッチを接続状態にする回線切り替えモードとして構成されたことを特徴とする、請求項5又は請求項6項記載の加入者終端装置。 - 該パッケージが、
該加入者端末と該マルチ接続スイッチとの接続点を示すL/M点,該マルチ接続線と該救済スイッチとの接続点を示すM/RS点及び該救済スイッチと該加入者接続スイッチとの接続点を示すRS/L点の少なくとも一つを、該加入者終端パッケージの外部に有するように構成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれか一項記載の加入者終端装置。 - 加入者端末側と、網に接続されて所望の宛て先に転送しうる網インターフェース装置側とに接続されて該加入者端末の収容を行なう複数の加入者終端パッケージと、該複数の加入者終端パッケージの中で故障した障害パッケージに収容された該加入者端末を収容する救済パッケージとをそなえてなる加入者終端装置であって、
該複数の加入者終端パッケージに近接して配置され該複数の加入者終端パッケージのそれぞれに接続しうるマルチ接続線と、
複数の交換パッケージに搭載された複数の接続/切断スイッチを制御する共通部とをそなえるとともに、
該複数の加入者終端パッケージが、
該加入者端末と該マルチ接続線とに接続され該加入者端末と該マルチ接続線との間の電気信号を接続/切断するマルチ接続スイッチと、
該加入者端末と該網インターフェース装置とに接続され該加入者端末と該網インターフェース装置との間の電気信号を、該マルチ接続スイッチの接続状態と関連して接続/切断する加入者接続スイッチとをそなえるとともに、
該救済パッケージが、
該マルチ接続線と該網インターフェース装置とに接続され、該マルチ接続線と該網インターフェース装置側に接続/切断する救済スイッチをそなえて構成されたことを特徴とする、加入者終端装置。 - 該加入者終端パッケージと該加入者端末との間が、
2線式加入者線を用いた通信方式で通信するように構成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項12のいずれか一項記載の加入者終端装置。 - 該加入者終端パッケージと該加入者端末との間が、
4線式加入者線を用いた通信方式で通信するように構成されたことを特徴とする、請求項1〜請求項12のいずれか一項記載の加入者終端装置。
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