JP3653773B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ズームレンズ又はフォーカスレンズ等の被駆動体を保持したレンズホルダ被駆動部を有する可動部材を、ヨークに沿って移動動作させる電磁駆動装置を用いたズーム制御装置並びにフォーカス制御装置を備え、ビデオカメラ等に搭載されるレンズ鏡筒に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電動ズーム機能やオートフォーカス機能を備えたビデオカメラ等のレンズ鏡筒には、ズーミング用の可動レンズ(ズームレンズ)やフォーカシング用の可動レンズ(フォーカスレンズ)をその光軸方向に移動させてズーム制御やフォーカス制御を行うための可動レンズ駆動装置が設けられている。この可動レンズ駆動装置としては、例えばコイル及び磁性体材料を有する電磁駆動型のリニアアクチュエータが比較的多く用いられている。この電磁駆動型リニアアクチュエータが備えられたレンズ鏡筒101は、例えば、図5乃至図7に示すように、レンズキャップ102が取り付けられる主鏡筒103と後部鏡筒104との内部にレンズ鏡筒101の前方側から光軸に沿って順に、可動部108と支持軸109とからなるズームユニット105、中間枠106、固定部110と可動部111とからなるインナーフォーカスユニット107を配して構成されている。
【0003】
ズームユニット105を構成する可動部108は、ビデオカメラのレンズ系のWide端及びTele端を決定するもので、その移動範囲は大きい。したがってこのズームユニット105の可動部108の駆動機構としては、ステッピングモータを駆動源とし、このステッピングモータの回転運動を直線運動に変換する回転ー直動変換機構が用いられる。また、インナーフォーカスユニット107を構成する可動部111は、被写体像を、この後部鏡筒104の後方側に配置される、例えばCCD固体撮像素子の撮像面に結像させるために光軸に沿って移動動作される。したがって、このインナーフォーカスユニット107の可動部111の駆動機構としては、狭い範囲を移動させるのに好適な、ボイス・コイル・モータ等の電磁駆動装置が用いられる。
【0004】
例えば、インナーフォーカスユニット107の可動レンズ駆動装置を構成する従来の電磁駆動装置は、図7に示すように、図示しないCCD固体撮像素子が配設された側面部と対向する他方側面部が開放された後部鏡筒104内に収容、固定される各構成部材からなる固定部110と、この固定部110を構成する2本の支持軸112A、112Bに支持されて光軸方向に移動可能な可動部111とから構成されている。
【0005】
固定部110は、後部鏡筒104の開放側面部と対向するCCD固体撮像素子配設側面部の内面の対角位置にそれぞれ一端を片持ち支持された支持軸112A、112Bと、金属製のヨーク113及びこのヨーク113に固着されるマグネット114とから構成されている。
【0006】
ヨーク113は、支持軸112A、112Bが設けられた後部鏡筒104の側面部と対向する矩形状の連結部115と、この連結部115の一側面に支持軸112A、112Bと平行して互いに同心に形成された角筒状の内側ヨーク筒部116及び外側ヨーク筒部117とから構成されている。
【0007】
内側ヨーク筒部116は、連結部115の中央部に形成した光学穴118の内周縁から立ち上がり形成されている。また、外側ヨーク筒部117は、その外径寸法が後部鏡筒104の開口寸法よりも小とされて連結部115の外周縁から立ち上がり形成され、各コーナ部分が基端部から先端部に亘ってそれぞれ切欠き部が形成されることによって、外見上、支持軸112A、112Bと平行な4個のヨーク片により構成されている。
【0008】
この外側ヨーク筒部117には、内側ヨーク筒部116と対向する各内面に、マグネット114が例えば接着剤等によってそれぞれ固着されている。これらマグネット114は、それぞれ外側ヨーク筒部117から内側ヨーク筒部116に向かう方向で磁極が異なるように着磁されており、外側ヨーク筒部117と内側ヨーク筒部116との間で閉磁路を構成している。
【0009】
ヨーク113は、後部鏡筒104の開放側面部から内部に収納され、連結部115が支持軸112A、112Bを設けた側面部の内面に接合されて固定される。ヨーク113の切欠き部には、後部鏡筒104の内部に収納、固定された状態において、支持軸112A、112Bが対応位置される。
【0010】
可動部111は、中央部分にフォーカスレンズ119が取り付けられる金属製のレンズホルダ120と、このレンズホルダ120の一方側面部に固着されたボビン121とから構成されている。
【0011】
レンズホルダ120は、外形が矩形状に形成され、レンズホルダ本体122と、レンズ保持筒部123と、軸受部126A、126Bとが一体に形成されて構成されている。レンズホルダ本体122は、中央部分にフォーカスレンズ119の径とほぼ同じ径を有する光学穴124が穿設されている。レンズ保持筒123は、レンズホルダ本体122の方側面部に位置し、光学穴124の周縁から一体に円筒状に突出形成されている。軸受け部126A、126Bは、レンズ保持筒123の周側面に突出形成されるとともに先端部の近傍に位置して支持軸112A、112Bがそれぞれ貫通される軸孔125A、125Bが穿設されている。
【0012】
フォーカスレンズ119は、レンズホルダ120のレンズ保持筒部123内に接着剤や熱カシメ等で嵌合固定される。
【0013】
ボビン121は、合成樹脂材料によって角筒状に形成され、中央部分には断面矩形状の中空部(図示せず)を有する。このボビン121には、外周部にコイル巻回部127が凹設されており、このコイル巻回部127を利用してコイル128が巻回されている。また、ボビン121は、その中空部の内径寸法が固定部110を構成する内側ヨーク筒部116の外径寸法よりもやや大とされている。さらに、ボビン121は、コイル128を巻回した状態において、その外径寸法が外側ヨーク筒部117の内径寸法よりもやや小とされている。
【0014】
このボビン121の外周部には、光軸方向に沿って延長されたMRマグネット取付け部129が設けられている。このMRマグネット取付け部129は、ボビン121に立設された位置決め板部130と位置検出用のMRマグネット131とによって構成され、MRマグネット131が接着剤等によって固着される。このMRマグネット131は、光軸方向にN極とS極とが交互に着磁された交互着磁型の磁性体材料によって構成されている。そして、このMRマグネット131は、可動部111を固定部110に組み合わせた状態において、可動部111がヨーク113の連結部115に最も近接した位置において後部鏡筒104の内面に配設した図示しない磁気抵抗効果素子(MRセンサ)と対向位置する。
【0015】
また、このボビン121の外周部には、後部鏡筒104に固定された中間枠106に他端が取り付けられたフレキシブルケーブル132の一端が取り付けられている。コイル128には、駆動電流がこのフレキシブルケーブル132上の接続配線を通して供給される。
【0016】
ボビン121は、支持軸112A、112Bを軸受け部126A、126Bの軸孔125A、125Bに貫通してレンズホルダ120を固定部110に組み合わせた状態において、固定部110を構成する内側ヨーク筒部116と外側ヨーク筒部117の内面に固着された4個のマグネット114の表面との間で構成される空間内に介挿位置される。このボビン121のコイル巻回部127は、マグネット114の磁束が形成する閉磁路、すなわち、マグネット114−内側ヨーク筒部116−連結部115−外側ヨーク筒部117−マグネット114の経路で通る閉磁路中に位置される。
【0017】
また、可動部111の光軸方向の位置は、位置検出用のMRマグネット131とMRセンサとが対向位置することによって、MRマグネット131がMRセンサに及ぼす磁束密度が変化してMRセンサの示す抵抗値が変化するので、この変化量をカウントすることによって検出される。
【0018】
以上のように構成された従来の電磁駆動装置は、コイル128に駆動電流が供給されると、このコイル128から供給された駆動電流の方向に対応した方向の磁束が発生し、コイル128、換言すれば可動部111には支持軸112A、112Bに沿った駆動力が生じ、この駆動力によって可動部111が移動動作されることによって、レンズホルダ120に取り付けられたフォーカスレンズ119が光軸方向に調動動作されてフォーカス制御が行われ、後部鏡筒104に配設されたCCD固体撮像素子上にレンズ系を通過した映像が撮像される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述したインナーフォーカスユニットの可動レンズ駆動装置を構成する従来の電磁駆動装置においては、可動部111にフレキシブルケーブル132が取り付けられているため、可動部111がフレキシブルケーブル132の反発力により振れが生じ指定した移動位置に留まることができないといった問題点があった。さらに、この従来の電磁駆動装置においては、衝撃によってフレキシブルケーブル132の断線が生じるといった可能性があった。
【0020】
この問題点を解決する方法としては、固定部にコイルを取り付け、可動部にマグネットを取り付けた装置が考えられる。この可動レンズ駆動装置を構成する電磁駆動装置は、固定部からコイルに駆動電流を供給すればよいので、可動部に取り付けていたフレキシブルケーブルが不要となり、フレキシブルケーブルの反発力による可動部の振れやフレキシブルケーブルの断線を防止することができる。
【0021】
しかしながら、このように構成した電磁駆動装置は、可動部にレンズとマグネットとの間に一定の厚みを有するマグネット保持枠が必要になり、可動部の外形形状が大きくなってまうとともに可動部の重量が大きくなってしてしまう。また、この電磁駆動装置は、この外形形状が大きく重量が大きい可動部を駆動させるために、より大きな駆動力を生じさせなければならない。したがって、この電磁駆動装置では、この可動部に大きな駆動力を生じさせるために可動部に取り付けるマグネットをさらに大形のものとしなければならず、部品の数も多くなり、可動部の重量がさらに大きくなってしまうといった問題点が生じる。
【0022】
また、インナーフォーカスユニットの可動レンズ駆動装置を構成する従来の電磁駆動装置においては、可動部111に、図7に示すように、位置検出手段を構成するMRマグネット取付け部129が突出して設けられているため、装置がさらに大型化、複雑化する。さらに、この従来の電磁駆動装置は、光軸方向における可動部111の正確な位置検出を行うために、MRマグネット取付け部129をレンズホルダ120に正確に位置決めして取り付けられなければならない。このため、従来の電磁駆動装置では、別部材として構成されるMRマグネット取付け部129の取り付けは面倒であった。
【0023】
したがって、本発明は、可動部全体の厚み寸法を大とすることなくこの可動部を駆動するに必要な磁気力が得られるようにした電磁駆動装置を有するズーム制御装置及びフォーカス制御装置を備えたレンズ鏡筒を提供することを目的に提案されたものである
【0024】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成した本発明に係るレンズ鏡筒は、前方側から光軸に沿って順にズーム制御装置とフォーカス制御装置とを内部に有するレンズ鏡筒であって、上記ズーム制御装置は、第1の連結部を介して互いに同心の第1の外側ヨーク筒部と第1の内側ヨーク筒部とが一体に形成された第1のヨークと、鏡筒に両端を支持された第1の支持軸と、第1のヨークの第1の外側ヨーク筒部又は第1の内側ヨーク筒部のいずれか一方側のヨーク筒部の他方側のヨーク筒部との対向面に固着された第1のコイルとによって構成した第1の固定部と、第1のヨークの第1の外側ヨーク筒部と第1の内側ヨーク筒部との間に介挿位置されて磁性体材料によって形成されるとともに、第1のヨークの第1の内側ヨーク筒部により貫通される第1の突き抜け空間部と、第1の支持軸によって支持される第1の軸受け部とが設けられた第1のレンズホルダと、第1のレンズホルダに保持されたズームレンズとから構成される第1の可動部とを備え、この第1の可動部を第1の固定部を構成する第1のヨークに沿って第1の支持軸に移動可能に支持するようにして組み合わせて第1の電磁駆動装置を構成し、第1のコイルに駆動電流を供給して、第1のレンズホルダと、第1の固定部の第1のヨーク及び第1のコイルとの間に生じる磁気的推力により、第1の可動部を第1のヨークに沿って第1の支持軸上を移動動作させて第1のレンズホルダに保持したズームレンズを光軸方向に調動すると共に、上記第1の固定部には、第1の可動部の第1の固定部に対する移動位置を検出する第1の位置検出手段を構成する磁気抵抗効果素子からなる第1の位置検出センサを備え、第1の位置検出センサに対向するように上記第1のレンズホルダを配置して、上記第1の可動部の第1の固定部に対する移動位置を検出することによって、ズーム制御を行うように構成され、上記フォーカス制御装置は、第2の連結部を介して互いに同心の第2の外側ヨーク筒部と第2の内側ヨーク筒部とが一体に形成された第2のヨークと、鏡筒に両端を支持された第2の支持軸と、第2のヨークの第2の外側ヨーク筒部又は第2の内側ヨーク筒部のいずれか一方側のヨーク筒部の他方側のヨーク筒部との対向面に固着された第2のコイルとによって構成した第2の固定部と、
第2のヨークの第2の外側ヨーク筒部と第2の内側ヨーク筒部との間に介挿位置されて磁性体材料によって形成されるとともに、第2のヨークの第2の内側ヨーク筒部により貫通される第2の突き抜け空間部と、第2の支持軸によって支持される第2の軸受け部とが設けられた第2のレンズホルダと、第2のレンズホルダに保持されたフォーカスレンズとから構成される第2の可動部とを備え、この第2の可動部を第2の固定部を構成する第2のヨークに沿って第2の支持軸に移動可能に支持するようにして組み合わせて第2の電磁駆動装置を構成し、第2のコイルに駆動電流を供給して、第2のレンズホルダと、第2の固定部の第2のヨーク及び第2のコイルとの間に生じる磁気的推力により第2の可動部を第2のヨークに沿って第2の支持軸上を移動動作させて第2のレンズホルダに保持したフォーカスレンズを光軸方向に調動すると共に、上記第2の固定部には、第2の可動部の第2の固定部に対する移動位置を検出する第2の位置検出手段を構成する磁気抵抗効果素子からなる第2の位置検出センサを備え、第2の位置検出センサに対向するように上記第2のレンズホルダを配置して、上記第2の可動部の第2の固定部に対する移動位置を検出する ことによって、フォーカス制御を行うように構成され、上記第1の外側ヨーク筒部と上記第2の外側ヨーク筒部は、略同一直径であって、上記第1の連結部は、上記第1のヨークの前方側に位置し、上記第2の連結部は、上記第2のヨークの後方側に位置するようにされ、上記第1の支持軸と上記第2の支持軸とは、連続した軸によりなり、当該レンズ鏡筒の外形が上記第1のヨーク及び上記第2のヨークと同心に形成された略円筒形をなすよう構成されている。

【0025】
また、本発明に係るレンズ鏡筒を構成する上記ズーム制御装置と上記フォーカス制御装置との間に、絞り装置及び中間枠を有するように構成してもよい。

【0026】
さらに、本発明に係るレンズ鏡筒は、主鏡筒と後部鏡筒とからなるように構成してもよい。

【0027】
さらにまた、本発明に係るレンズ鏡筒を構成する上記第1のレンズホルダ及び上記第2のレンズホルダは、着磁された磁性粉末とバインダ樹脂とからなる磁性体材料によって一体成形されてもよい。
【0028】
【作用】
以上のように構成された本発明に係るレンズ鏡筒においては、ズーム制御装置に構成される第1の電磁駆動装置の第1の可動部が、第1の固定部を構成する第1のヨークの開放された側面部側から、第1のヨークに沿って第1の支持軸に移動可能に支持するようにして第1のヨークの内部に組み込まれる。この第1の可動部を構成する第1のレンズホルダは、第1のヨークを構成する第1の内側ヨーク筒部と第1の外側ヨーク筒部との間に構成された空間部に介挿位置される。また、本発明に係るレンズ鏡筒において、フォーカス制御装置に構成される第2の電磁駆動装置の第2の可動部が、第2の固定部を構成する第2のヨークの開放された側面部側から、第2のヨークに沿って第2の支持軸に移動可能に支持するようにして第2のヨークの内部に組み込まれる。この第2の可動部を構成する第2のレンズホルダは、第2のヨークを構成する第2の内側ヨーク筒部と第2の外側ヨーク筒部との間に構成された空間部に介挿位置される。
【0029】
また、このズーム制御装置は、第1のレンズホルダに第1の内側ヨーク筒部の先端部に対応した第1の突き抜け空間部が形成されたことによって、第1の可動部が第1のヨークの内部深くまで収納可能とされる。第1の可動部は、第1のヨークの先端部側へと移動された状態においても、この第1のヨークの先端部から突出されない。したがって、このズーム制御装置においては、第1の可動部が、第1のヨークの軸方向の略長さ分の範囲での移動が可能となり、第1のレンズホルダ第1の内側ヨーク筒部の先端部との衝合を回避する軸方向の回避距離を設けることが不要となる。
【0030】
さらに、このズーム制御装置は、磁性体材料により形成された第1のレンズホルダが、第1の内側ヨーク筒部と第1の外側ヨーク筒部との間に介挿位置された状態で閉磁路を構成する。第1の可動部は、第1の固定部を構成する第1のコイルに駆動電流が供給されると、この第1のコイルから供給された駆動電流の方向に応じた方向への磁束が発生して閉磁路との磁気的作用によって生じる軸方向の磁気的推力により支持軸に沿って移動動作される。これによって、ズーム制御装置では、第1のレンズホルダに保持されたズームレンズが光軸方向に調動されてズーム調整が行われる。
【0031】
したがって、このズーム制御装置においては、第1の可動部の第1のレンズホルダ自体が磁性体材料で形成されることによって、従来磁性体材料又はコイルを保持するのに取り付けられていた保持枠の分の厚みが減少されるため、第1の可動部全体の厚み寸法を大きくする必要が無い。また、このズーム制御装置は、第1の可動部の第1のレンズホルダ自体が磁性体材料で形成されることによって、この第1の可動部を移動動作させるのに必要な磁気的推力を得るための磁気力を可動部自体が充分に有することにより、ズームレンズを光軸方向に大きく調動動作させる。
【0032】
また、このズーム制御装置は、第1のレンズホルダを形成する磁性体材料が、第1の可動部が第1の固定部に支持されて軸方向に移動動作するに伴い、第1の固定部に配設された第1の位置検出センサと対向位置することによって、この第1の位置検出センサに及ぼす磁束密度を変化させる。この第1の固定部に配設された第1の位置検出センサは、この磁束密度の変化によって抵抗値が変化し、この変化量をカウントして可動部の軸方向の位置が検出される。
【0033】
したがって、ズーム制御装置においては、検知された第1の可動部の位置に基づいて、第1のコイルに必要な電源が投入されて第1の可動部の移動動作が制御され、第1のレンズホルダに取り付けられたズームレンズのズーム制御が行われる
【0034】
また、このフォーカス制御装置は、第2のレンズホルダに第2の内側ヨーク筒部の先端部に対応した第2の突き抜け空間部が形成されたことによって、第2の可動部が第2のヨークの内部深くまで収納可能とされる。第2の可動部は、第2のヨークの先端部側へと移動された状態においても、この第2のヨークの先端部から突出されない。したがって、このフォーカス制御装置においては、第2の可動部が、第2のヨークの軸方向の略長さ分の範囲での移動が可能となり、第2のレンズホルダに第2の内側ヨーク筒部の先端部との衝合を回避する軸方向の回避距離を設けることが不要となる。
【0035】
さらに、このフォーカス制御装置は、磁性体材料により形成された第2のレンズホルダが、第2の内側ヨーク筒部と第2の外側ヨーク筒部との間に介挿位置された状態で閉磁路を構成する。第2の可動部は、第2の固定部を構成する第2のコイルに駆動電流が供給されると、この第2のコイルから供給された駆動電流の方向に応じた方向への磁束が発生して閉磁路との磁気的作用によって生じる軸方向の磁気的推力により支持軸に沿って移動動作される。これによって、フォーカス制御装置では、第2のレンズホルダに保持されたフォーカスレンズが光軸方向に調動されてフォーカス調整が行われる。
【0036】
したがって、このフォーカス制御装置においては、第2の可動部の第2のレンズホルダ自体が磁性体材料で形成されることによって、従来磁性体材料又はコイルを保持するのに取り付けられていた保持枠の分の厚みが減少されるため、第2の可動部全体の厚み寸法を大きくする必要が無い。また、このフォーカス制御装置は、第2の可動部の第2のレンズホルダ自体が磁性体材料で形成されることによって、この第2の可動部を移動動作させるのに必要な磁気的推力を得るための磁気力を可動部自体が充分に有することにより、フォーカスレンズを光軸方向に大きく調動動作させる。
【0037】
また、このフォーカス制御装置は、第2のレンズホルダを形成する磁性体材料が、第2の可動部が第2の固定部に支持されて軸方向に移動動作するに伴い、第2の固定部に配設された第2の位置検出センサと対向位置することによって、この第2の位置検出センサに及ぼす磁束密度を変化させる。この第2の固定部に配設された第2の位置検出センサは、この磁束密度の変化によって抵抗値が変化し、この変化量をカウントして可動部の軸方向の位置が検出される。
【0038】
したがって、フォーカス制御装置においては、検知された第2の可動部の位置に基づいて、第2のコイルに必要な電源が投入されて第2の可動部の移動動作が制御され、第2のレンズホルダに取り付けられたフォーカスレンズのフォーカス制御が行われる。
【0039】
【実施例】
以下、本発明に係るレンズ鏡筒をビデオカメラに適用した実施例を図1乃至図4を参照して詳細に説明する。
【0040】
本発明の実施例として示すレンズ鏡筒1は、例えば、図1及び図2に示すように、主鏡筒2と後部鏡筒3との内部にレンズ鏡筒1のの前方側から光軸に沿って順に、ズーム用固定部8とズーム用可動部9とからなるズーム制御装置4、絞り装置5、中間枠6、フォーカス用固定部10とフォーカス用可動部11とからなるフォーカス制御装置7とを配して構成されている。
【0041】
主鏡筒2は、一方側面部が開放されるとともにこの開放側面部と対向する他方側面部に第1レンズ群12が保持される第1レンズ群保持筒部13が設けられてている。この第1レンズ群保持筒部13は、円筒状に形成され、第1レンズ群取付け孔14に第1レンズ群12が嵌合固定される。また、主鏡筒2は、第1レンズ群12側の側面部の内面の相対向するコーナ部に、支持軸孔15A、15Bが設けられている。さらに、主鏡筒2は、図示しないが、内周面に、ズーム用MRセンサが配設されている。
【0042】
ズーム制御装置4は、主鏡筒2内に収容、固定される各構成部材から構成されるズーム用固定部8と、このズーム用固定部8を構成する2本の支持軸16A、16Bに支持されて光軸方向に移動可能とされたズーム用可動部9とから構成されている。
【0043】
ズーム用固定部8は、支持軸16A、16Bと、金属製のズームヨーク17と、このズームヨーク17に巻回されるズームコイル18とから構成されている。
【0044】
支持軸16A、16Bは、主鏡筒2の第1レンズ群12側の側面部の内面の相対向するコーナ部に、光軸と平行してそれぞれ片持ち状態にネジ止め固定されている。これら支持軸16A、16Bは、ズーム用可動部9の移動量を確保するに充分な長さ寸法を有している。
【0045】
ズームヨーク17は、支持軸16A、16Bが固定された主鏡筒2の第1レンズ群12側の側面部の内面と対向する円盤状のズームヨーク連結部19と、このズームヨーク連結部19の一方側面側に支持軸16A、16Bと平行して互いに同心に形成された略円筒状の外側ズームヨーク筒部20及び内側ズームヨーク筒部21とから構成されている。
【0046】
ズームヨーク連結部19は、その外径寸法が主鏡筒2の内径寸法よりもやや小とされ、中央領域に矩形状の光学穴22と支持軸16A、16Bにそれぞれ対応する位置に軸孔23A、23Bとが設けられている。外側ズームヨーク筒部20は、ズームヨーク連結部19の外周縁から光軸方向に立ち上がり形成されることによって、その外径寸法が主鏡筒2の内径寸法よりも小とされている。また、内側ズームヨーク筒部21は、ズームヨーク連結部19の光学穴22の内周縁から光軸方向に立ち上がり形成され、互いに対向するスリットが光軸方向に設けられている。
【0047】
以上のように構成されたズームヨーク17は、ズームヨーク連結部19を向けて主鏡筒2の開放された側面部側からその内部へと収納されてズームヨーク連結部19が第1レンズ群12側の側面部の内面に接合されることによって、主鏡筒2に固定される。このようにしてズームヨーク17のズームヨーク連結部19に設けた光学穴22は、ズームヨーク17を主鏡筒2に接合固定した状態において、主鏡筒2に設けた第1レンズ群12と対向位置される。また、ズームヨーク17には、支持軸16A、16Bが軸孔23A、23Bにそれぞれ貫通され、内側ズームヨーク筒部21の外側に対応位置して延在される。
【0048】
ズームコイル18は、光軸方向に巻回されて外側ズームヨーク筒部20の内側ズームヨーク筒部21と相対向する内周面に例えば接着剤等によって固着されている。ズームコイル18は、図示しないリード線を介して駆動電流の供給源と連結されている。
【0049】
ズーム用可動部9は、第2レンズ群24と、この第2レンズ群24を保持する第2レンズ群ホルダ25とから構成されている。第2レンズ群24は、ズームレンズとして機能し、画角調整する。
【0050】
第2レンズ群ホルダ25は、例えばスピーカーやピックアップ等の音響製品、電流計や電力計といった各種測定器、発電器やモーターに用いられている高質磁性材料の磁性体材料により形成されている。磁性体材料としては、例えばアルニコ磁石、RCo磁石やR(Co−Cu)磁石等の希土類コバルト磁石、CoフェライトやBAフェライト等のフェライト磁石等の磁石が挙げられる。ここで、Rは、希土類元素と呼ばれる元素である。
【0051】
また、第2レンズ群ホルダ25は、磁性粉末をバインダ樹脂に分散して溶媒を加えて射出成形し、磁場配向処理を施して乾燥することにより形成される例えばゴム磁石やプラスチック磁石により形成されても良い。
【0052】
磁性粉末としては、例えばγ−Fe等の酸化物磁性粉末、Fe,Co,Ni等の強磁性金属材料やFe,Co,Niを主成分とする各種強磁性合金材料からなるの金属磁性粉末が挙げられる。バインダ樹脂としては、例えば塩化ビニルやアクリロニトリル等の重合体やポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0053】
また、第2レンズ群ホルダ25は、ズーム用固定部8を構成する支持軸16A、16Bに支持される軸受連結部26と、ズーム用固定部8を構成するズームヨーク17に介挿されるズームヨーク挿入部27と、このズームヨーク挿入部27と同心に形成されて第2レンズ群24が中央に取り付けられる第2レンズ群保持筒部28とから構成されている。
【0054】
なお、軸受連結部26とズームヨーク挿入部27と第2レンズ群保持筒部28とは、それぞれ別部材によって形成した後、接着剤や超音波溶着法等によってこれらを一体に組み合わせて構成するようにしても良い。さらに、軸受連結部26とズームヨーク挿入部27と第2レンズ群保持筒部28とは、一体に形成しても良い。
【0055】
軸受連結部26は、円盤状に形成され、この外径寸法がズームヨーク17の外側ズームヨーク筒部20に固定されたズームコイル18の内径寸法よりもやや小とされ、中央領域に光学穴29が設けられている。また、軸受連結部26には、ズーム用可動部9をズーム用固定部8に組み合わせた状態において、ズームヨーク17の内側ズームヨーク筒部21の先端部に対応した位置に突き抜け空間部30が設けられている。この突き抜け空間部30は、内側ズームヨーク筒部21の先端部の厚さ寸法よりもやや大きな開口寸法を有し、支持軸16A、16Bに支持されて光軸方向に移動動作されるズームヨーク17の内側ズームヨーク筒部21を貫通可能とする。
【0056】
軸受連結部26の外側面には、間隔が支持軸16A、16Bの軸間距離と等しくする間隔寸法を有する第1の軸受け部31と第2の軸受け部32とが設けられている。第1の軸受け部31には、支持軸16Aに対応する位置に支持軸16Aを光軸方向に貫通可能とする穴径を有する軸孔33が設けられている。また、第2の軸受け部32には、支持軸16Bに対応する位置に支持軸16Bを光軸方向に貫通可能とする穴径を有する軸孔34が設けられている。
【0057】
ズームヨーク挿入部27は、軸受連結部26の外周縁から光軸方向に立ち上がり形成されることによって、その内径寸法がズーム用固定部8を構成するズームヨーク17の内側ズームヨーク筒部21の外径寸法よりもやや大とされている。
【0058】
第2レンズ群保持筒部28は、軸受連結部26の光学穴29の内周縁から光軸方向に立ち上がり形成されることによって、その外径寸法がズーム用固定部8を構成するズームヨーク17の内側ヨーク筒部20の内径寸法よりもやや小とされている。第2レンズ群保持筒部28は、第2レンズ群取付け孔35に第2レンズ群24が嵌合固定される。
【0059】
以上のよう構成されたズーム用可動部9は、軸受連結部26の軸孔31A、31Bに支持軸16A、16Bが貫通されるようにして、主鏡筒2の内周面に固定されたズーム用固定部8を構成するズームヨーク17に組み合わされる。ズーム用可動部9を構成するズームヨーク挿入部27は、このようにしてズーム用固定部8に組み合わされた状態において、ズーム用固定部8を構成するズームヨーク17の外側ズームヨーク筒部20と内側ズームヨーク筒部21との間に構成された空間部内に介挿位置される。
【0060】
上述したように、磁性体材料により形成された第2レンズ群ホルダ25は、図3に示すように、外側ズームヨーク筒部20の内周面に巻回されたズームコイル18の表面と内側ズームヨーク筒部21との間に介挿位置された状態で閉磁路を構成する。すなわち、第2レンズ群ホルダ25は、磁束がズームヨーク挿入部27−内側ズームヨーク筒部21−ズームヨーク連結部19−外側ズームヨーク筒部20−ズームヨーク挿入部27の経路で通る閉磁路を構成する。ズームヨーク17の外側ズームヨーク筒部20に巻回されたズームコイル18は、この閉磁路を遮断し、図示しない電源から駆動電流が供給されると、その駆動電流の方向に応じた方向への磁束を発生させて閉磁路に作用する。
【0061】
したがって、ズーム用可動部9は、図3中に矢印Mで示すように、ズームコイル18と閉磁路との間に生じる供給された駆動電流の方向に応じた磁気的推力によって、支持軸16A、16Bに支持されて光軸方向に移動動作する。これによって、ズーム用可動部9を構成する第2レンズ群24は、主鏡筒2に設けられた第1レンズ群12との相対する間隔が調動され、ズーム制御が行われる。
【0062】
また、ズーム用可動部9は、磁性体材料によって形成された第2レンズ群ホルダ25がズーム用固定部8に支持されて軸方向に移動動作するに伴い、主鏡筒2の内面に配設されたズーム用MRセンサと対向位置することによって、このズーム用MRセンサに及ぼす磁束密度を変化させる。ズーム用MRセンサは、この磁束密度の変化によって抵抗値が変化し、この変化量をカウントしてズーム用可動部9の軸方向の位置が検出される。
【0063】
したがって、ズーム制御装置4では、検知されたズーム用可動部9の位置に基づいて、ズーム用固定部8のズームコイル18に必要な電源が投入されてズーム用可動部9の移動動作が制御され、第2レンズ群ホルダ25に取り付けられた第2レンズ群24のズーム制御が行われる。
【0064】
絞り装置5は、図示しないエレクトロミック素子を、電解質とともにスペーサ36を介して一対の透明基板37によって挟み込むようにして封入し、この透明基盤37の内部にエレクトロミック素子の表裏面に接触するようにして透明電極38を配設してなる。透明電極38を構成する第1の透明電極39は、最内周部に位置して同心円状に配設された複数の透明電極群によって構成されている。また、第2の透明電極40は、第1の透明電極39の外周部に位置して第1の透明電極39の透明電極群の対極を構成する。
【0065】
絞り装置5は、透明電極38の間に、電極端子部42を介して最外周部の第3の透明電極41から内周部側の第1の透明電極39に向かって順次電圧を印加することによって、第3の透明電極41に対応するリング部から第1の透明電極39に対応するリング状の領域部が、順次透明状態から遮光状態へと移行して入射光の透過口径が絞られ、透過光量が所望の状態に制御される。
【0066】
また、絞り装置5は、フレキシブルケーブルを介して、図示しない電圧印加装置に接続配線するために、透明基板37にエッチング処理やスパッタリング処理を施すことによって、この透明基板37に電極端子部42がそれぞれ形成されている。
【0067】
電極端子部42は、透明電極38を構成する第1の透明電極39に接続された端子43と、第2の透明電極40に接続された端子44、及び第3の透明電極41に接続された端子45とから構成されている。そして、絞り装置5は、透明基板37に形成された電極端子部42が電圧印加装置に接続配線されている。
【0068】
中間枠6は、第3レンズ群46と、この第3レンズ群47を保持するレンズホルダ47とから構成されている。レンズホルダ47は、第3レンズ群46が中央に取り付けられるレンズ保持筒部48と、このレンズ保持筒部48の第3レンズ群46と対向に位置する軸受連結部49とから構成されている。
【0069】
レンズ保持筒部48は、円筒状に形成され、レンズ保持筒部49のレンズ取付け孔50に第3レンズ群46が嵌合固定される。軸受連結部49は、円盤状に形成され、この外径寸法が主鏡筒2の外径寸法と略等しいとされている。また、軸受連結部49には、間隔が支持軸16A、16Bの軸間距離と等しくする間隔寸法を有し、光軸方向に貫通する軸孔51A、51Bが設けられている。軸孔51A、51Bは、支持軸16A、16Bに対応位置してこれら支持軸16A、16Bの貫通を可能とする穴径を有している。
【0070】
後部鏡筒3は、一方側面部が開放されるとともにこの開放側面部と対向する他方側面部にはCCD撮像素子52が配設された一方側面部にCCD固体撮像素子52が配設されている。また、後部鏡筒3は、CCD固体撮像素子52側の側面部の内面の相対向するコーナー部に、支持軸16A、16Bを貫通する支持軸孔53A、53Bが設けられている。さらに、後部鏡筒3は、図示しないが、内周面に、フォーカス用MRセンサが配設されている。
【0071】
フォーカス制御装置7は、後部鏡筒3内に収容、固定される各構成部材から構成されるフォーカス用固定部10と、このフォーカス用固定部10を構成する2本の支持軸16A、16Bに支持されて光軸方向に移動可能とされたフォーカス用可動部11とから構成されている。
【0072】
フォーカス用固定部10は、支持軸16A、16Bと、金属製のフォーカスヨーク54と、このフォーカスヨーク54に巻回されるフォーカスコイル55とから構成されている。
【0073】
支持軸16A、16Bは、後部鏡筒3のCCD撮像素子52配設側面部側の側面部の内面の相対向するコーナ部に、光軸と平行してそれぞれ片持ち状態にネジ止め固定されている。これら支持軸16A、16Bは、フォーカス用可動部11の移動量を確保するに充分な長さ寸法を有している。
【0074】
フォーカスヨーク54は、支持軸16A、16Bが固定された後部鏡筒3のCCD撮像素子52配設側面部の内面と対向する円盤状のフォーカスヨーク連結部56と、このフォーカスヨーク連結部56の一方側面側に支持軸16A、16Bと平行して互いに同心に形成された略円筒状の外側フォーカスヨーク筒部57及び内側フォーカスヨーク筒部58とから構成されている。
【0075】
フォーカスヨーク連結部56は、その外径寸法が後部鏡筒3の内径寸法よりもやや小とされ、中央領域に矩形状の光学穴59が設けられている。外側フォーカスヨーク筒部57は、フォーカスヨーク連結部56の外周縁から光軸方向に立ち上がり形成されることによって、その外径寸法が後部鏡筒3の内径寸法よりも小とされている。また、内側フォーカスヨーク筒部58は、フォーカスヨーク連結部56の光学穴59の内周縁から光軸方向に立ち上がり形成され、互いに対向するスリット60が光軸方向に設けられている。
【0076】
以上のように構成されたフォーカスヨーク54は、フォーカスヨーク連結部56を向けて後部鏡筒3の開放された側面部側からその内部へと収納されてフォーカスヨーク連結部56がCCD撮像素子52配設側面部の内面に接合されることによって、後部鏡筒3に固定される。このようにしてフォーカスヨーク54のフォーカスヨーク連結部56に設けた光学穴59は、フォーカスヨーク54を後部鏡筒3に接合固定した状態において、後部鏡筒3に配設したCCD撮像素子52の撮像面と対向位置される。また、フォーカスヨーク54には、支持軸16A、16Bが軸孔53A、54Bにそれぞれ貫通され、内側フォーカスヨーク筒部58の外側に対応位置して延在される。
【0077】
フォーカスコイル55は、光軸方向に巻回されて外側フォーカスヨーク筒部57の内側フォーカスヨーク筒部58と相対向する内周面に巻回されて例えば接着剤等によって固着されている。フォーカスコイル55は、図示しないリード線を介して駆動電流の供給源と連結されている。
【0078】
フォーカス用可動部11は、第4レンズ群61と、この第4レンズ群61を保持する第4レンズ群ホルダ62とから構成されている。第4レンズ群61は、フォーカスレンズとして機能し、焦点調整する。
【0079】
第4レンズ群ホルダ62は、例えばスピーカーやピックアップ等の音響製品、電流計や電力計といった各種測定器、発電器やモーターに用いられている高質磁性材料の磁性体材料により形成されている。磁性体材料としては、例えばアルニコ磁石、RCo磁石やR(Co−Cu)磁石等の希土類コバルト磁石、CoフェライトやBAフェライト等のフェライト磁石等の磁石が挙げられる。ここでRは、希土類元素と呼ばれる元素である。
【0080】
また、第4レンズ群ホルダ62は、磁性粉末をバインダ樹脂に分散して溶媒を加えて射出成形し、磁場配向処理を施して乾燥することにより形成される例えばゴム磁石やプラスチック磁石により形成されても良い。
【0081】
磁性粉末としては、例えばγ−Fe等の酸化物磁性粉末、Fe,Co,Ni等の強磁性金属材料やFe,Co,Niを主成分とする各種強磁性合金材料からなるの金属磁性粉末が挙げられる。バインダ樹脂としては、例えば塩化ビニルやアクリロニトリル等の重合体やポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0082】
また、第4レンズ群ホルダ62は、第4レンズ群61が中央に取り付けられる第4レンズ群保持筒部63と、この第4レンズ群保持筒部63の第4レンズ群61と対向に位置する軸受連結部64と、フォーカス用固定部10を構成するフォーカスヨーク54に介挿されるフォーカスヨーク挿入部65とから構成されている。
【0083】
なお、第4レンズ群保持筒部63と軸受連結部64とフォーカスヨーク挿入部65とは、それぞれ別部材によって形成した後、接着剤や超音波溶着法等によってこれらを一体に組み合わせて構成するようにしても良い。さらに、第4レンズ群保持筒部63と軸受連結部64とフォーカスヨーク挿入部65とは、一体に形成しても良い。
【0084】
第4レンズ群保持筒部63は、円筒状に形成され、第4レンズ群保持筒部63のレンズ取付け孔66に第4レンズ群61が嵌合固定される。
【0085】
軸受連結部64は、円盤状に形成され、この外径寸法がフォーカスヨーク54の外側フォーカスヨーク筒部57に固定されたフォーカスコイル55の内径寸法よりもやや小とされ、中央領域に光学穴67が設けられている。また、軸受連結部64には、フォーカス用可動部11をフォーカス用固定部10に組み合わせた状態において、フォーカスヨーク54の内側フォーカスヨーク筒部58の先端部に対応した位置に突き抜け空間部68が設けられている。この突き抜け空間部68は、内側フォーカスヨーク筒部58の先端部の厚さ寸法よりもやや大きな開口寸法を有し、支持軸16A、16Bに支持されて光軸方向に移動動作されるフォーカスヨーク54の内側フォーカスヨーク筒部58を貫通可能とする。
【0086】
軸受連結部64の外側面には、間隔が支持軸16A、16Bの軸間距離と等しくする間隔寸法を有する第1の軸受け部69と第2の軸受け部70とが設けられている。第1の軸受け部69には、支持軸16Aに対応する位置に支持軸16Aを光軸方向に貫通可能とする穴径を有する軸孔71が設けられている。また、第2の軸受け部70には、支持軸16Bに対応する位置に支持軸16Bを光軸方向に貫通可能とする穴径を有する軸孔71が設けられている。
【0087】
フォーカスヨーク挿入部65は、光軸方向の中空部73を有する円筒状に形成され、軸受連結部64の一方側面部に接合されている。このフォーカスヨーク挿入部65は、内径寸法がフォーカス用固定部10を構成するフォーカスヨーク54の内側フォーカスヨーク筒部58の外径寸法よりもやや大とされている。
【0088】
以上のよう構成されたフォーカス用可動部11は、軸受連結部64の軸孔71、72に支持軸16A、16Bが貫通されるようにして、後部鏡筒3の内周面に固定されたフォーカス用固定部10を構成するフォーカスヨーク54に組み合わされる。フォーカス用可動部11を構成するフォーカスヨーク挿入部65は、このようにしてフォーカス用固定部10に組み合わされた状態において、フォーカス用固定部10を構成するフォーカスヨーク54の外側フォーカスヨーク筒部57と内側フォーカスヨーク筒部58との間に構成された空間部内に介挿位置される。
【0089】
上述したように、磁性体材料により形成された第4レンズ群ホルダ62は、図4に示すように、外側フォーカスヨーク筒部57の内周面に巻回されたフォーカスコイル55の表面と内側フォーカスヨーク筒部58との間に介挿位置された状態で閉磁路を構成する。すなわち、第4レンズ群ホルダ62は、磁束がフォーカスヨーク挿入部65−内側フォーカスヨーク筒部58−フォーカスヨーク連結部56−外側フォーカスヨーク筒部57−フォーカスヨーク挿入部65の経路で通る閉磁路を構成する。フォーカスヨーク54の外側フォーカスヨーク筒部57に巻回されたフォーカスコイル55は、この閉磁路を遮断し、図示しない電源から駆動電流が供給されると、その駆動電流の方向に応じた方向への磁束を発生させて閉磁路に作用する。
【0090】
したがって、フォーカス用可動部11は、図4中に矢印Nで示すように、フォーカスコイル55と閉磁路との間に生じる供給された駆動電流の方向に応じた磁気的推力によって、支持軸16A、16Bに支持されて光軸方向に移動動作する。これによって、フォーカス用可動部11を構成する第4レンズ群61は、後部鏡筒3に配設されたCCD撮像との相対する間隔が調動されてフォーカス制御が行われ、後部鏡筒104に配設されたCCD固体撮像素子上にフォーカスレンズを通過した映像が撮像される。
【0091】
また、フォーカス用可動部11は、磁性体材料によって形成された第4レンズ群ホルダ62がフォーカス用固定部10に支持されて軸方向に移動動作するに伴い、後部鏡筒3の内面に配設されたフォーカス用MRセンサと対向位置することによって、このフォーカス用MRセンサに及ぼす磁束密度を変化させる。フォーカス用MRセンサは、この磁束密度の変化によって抵抗値が変化し、この変化量をカウントしてフォーカス用可動部11の軸方向の位置が検出される。したがって、フォーカス制御装置7では、検知されたフォーカス用可動部11の位置に基づいて、フォーカス用固定部10のフォーカスコイル55に必要な電源が投入されてフォーカス用可動部11の移動動作が制御され、第4レンズ群ホルダ62に取り付けられた第4レンズ群61のフォーカス制御が行われる。
【0092】
以上のように構成されたズーム制御装置4を搭載したビデオカメラ等のレンズ鏡筒1においては、ズーム用可動部9の第2レンズ群ホルダ25を磁性体材料によって形成したことにより、磁性体材料を保持するのに必要な保持枠の分の厚みが減少され、ズーム用可動部9全体の厚み寸法を大とすることなくズーム用可動部9を駆動するに必要な磁気力が得られることによって、軽量化、小型化が図られ、消費電力を低減することができる。
【0093】
また、このレンズ鏡筒1においては、ズーム用可動部9の第2レンズ群ホルダ25を磁性体材料によって形成したことによって、ズーム用可動部9に従来位置検出手段として用いていたマグネットを別個に設けること無くズーム用可動部9の移動位置を検出することができ、装置の軽量化、小型化が図られる。
【0094】
さらに、このレンズ鏡筒1においては、ズーム用固定部8にズームコイル18を固定したことにより、ズーム用可動部9に取り付けていたフレキシブルケーブルが不要となり、フレキシブルケーブルの反発力によるズーム用可動部9の振れやフレキシブルケーブルの断線を防止し、信頼性を向上することができる。
【0095】
また、フォーカス制御装置7を搭載したビデオカメラ等のレンズ鏡筒1においては、フォーカス用可動部11の第4レンズ群ホルダ62を磁性体材料によって形成したことにより、磁性体材料を保持するのに必要な保持枠の分の厚みが減少され、フォーカス用可動部62全体の厚み寸法を大とすることなくフォーカス用可動部62を駆動するに必要な磁気力が得られることによって、軽量化、小型化が図られ、消費電力を低減することができる。
【0096】
また、このレンズ鏡筒1においては、フォーカス用可動部11の第4レンズ群ホルダ62を磁性体材料によって形成したことによって、フォーカス用可動部11に従来位置検出手段として用いていたマグネットを別個に設けること無くフォーカス用可動部11の移動位置を検出することができ、軽量化、小型化が図られる。
【0097】
さらに、このレンズ鏡筒1においては、フォーカス用固定部10にフォーカスコイル55を固定したことにより、フォーカス用可動部11に取り付けていたフレキシブルケーブルが不要となり、フレキシブルケーブルの反発力によるフォーカス用可動部11の振れやフレキシブルケーブルの断線を防止し、信頼性を向上することができる。
【0098】
そして、上記実施例では、ズームコイル18やフォーカスコイル55をそれぞれズーム制御装置4の外側ズームヨーク筒部20やフォーカス制御装置7の外側フォーカスヨーク筒部57に巻回させて固定したが、ズーム制御装置4の内側ズームヨーク筒部21やフォーカス制御装置7の内側フォーカスヨーク筒部58に直接巻回させて固定しても良い。
【0099】
また、上記実施例では、ビデオカメラのレンズ鏡筒内に登載されているズームユニット及びインナーフォーカスユニットに適用した例を示したが、その他、レンズ以外の部材を軸方向に電磁駆動方式で移動動作させる移動装置全般に適用させることができる。
【0100】
【発明の効果】
上述のように、本発明に係るレンズ鏡筒に設けられたズーム制御装置によれば、鏡筒内に第1の連結部を介して第1の外側ヨーク筒部と第1の内側ヨーク筒部とが同心に一体に形成された第1のヨークと、この第1のヨークの第1の外側ヨーク筒部又は第1の内側ヨーク筒部のいずれか一方に軸方向に巻回された第1のコイルとからなる第1の固定部に対して、第1の外側ヨーク筒部と第1の内側ヨーク筒部との間に介挿される第1のレンズホルダと、この第1のレンズホルダに保持されたズームレンズとによって構成され第1の固定部に沿って光軸方向に移動可能とされた第1の可動部とから構成され、第1の可動部を構成する第1のレンズホルダを磁性体材料によって形成したことにより、磁性体材料を保持するのに必要な保持枠の分の厚みが減少され、第1の可動部全体の厚み寸法を大とすることなく第1の可動部を駆動するに必要な磁気力が得られることによって、ヨークのほぼ全長に亘ってズームレンズを移動動作させてズーム調整が可能となり、装置の軽量化、小型化が図られ、消費電力を低減することができる。
【0101】
また、このズーム制御装置によれば、第1の固定部に第1の可動部の第1の固定部に対する移動位置を検出する第1の位置検出センサを設け、第1の可動部の第1のレンズホルダを磁性体材料によって形成したことによって、第1の可動部に従来位置検出手段として用いていたマグネットを別個に設けること無く可動部の移動位置を検出することができ、装置の軽量化、小型化が図られる。
【0102】
さらに、このズーム制御装置によれば、第1の固定部に第1のコイルを固定したことにより、第1の可動部に取り付けていたフレキシブルケーブルが不要となり、フレキシブルケーブルの反発力による可動部の振れやフレキシブルケーブルの断線を防止し、信頼性を向上することができる。
【0103】
さらにまた、このズーム制御装置によれば、第1の可動部に従来取り付けていた保持枠、ボビン、位置検出用のマグネット、フレキシブルケーブル等が不要となるので、これらの部品の削減によって組立工数が低減され、組立作業の効率を大幅に向上することができる。
【0104】
さらに、本発明に係るレンズ鏡筒に設けられたフォーカス制御装置によれば、鏡筒内に第2の連結部を介して第2の外側ヨーク筒部と第2の内側ヨーク筒部とが同心に一体に形成された第2のヨークと、この第2のヨークの第2の外側ヨーク筒部又は第2の内側ヨーク筒部のいずれか一方に軸方向に巻回された第2のコイルとからなる第2の固定部に対して、第2の外側ヨーク筒部と第2の内側ヨーク筒部との間に介挿される第2のレンズホルダと、この第2のレンズホルダに保持されたフォーカスレンズとによって構成され第2の固定部に沿って光軸方向に移動可能とされた第2の可動部とから構成され、第2の可動部を構成する第2のレンズホルダを磁性体材料によって形成したことにより、磁性体材料を保持するのに必要な保持枠の分の厚みが減少され、第2の可動部全体の厚み寸法を大とすることなく第2の可動部を駆動するに必要な磁気力が得られることによって、ヨークのほぼ全長に亘ってフォーカスレンズを移動動作させてフォーカス調整が可能となり、装置の軽量化、小型化が図られ、消費電力を低減することができる。
【0105】
また、このフォーカス制御装置によれば、第2の固定部に第2の可動部の第2の固定部に対する移動位置を検出する第2の位置検出センサを設け、第2の可動部の第2のレンズホルダを磁性体材料によって形成したことによって、第2の可動部に従来位置検出手段として用いていたマグネットを別個に設けること無く可動部の移動位置を検出することができ、装置の軽量化、小型化が図られる。
【0106】
さらに、このフォーカス制御装置によれば、第2の固定部に第2のコイルを固定したことにより、第2の可動部に取り付けていたフレキシブルケーブルが不要となり、フレキシブルケーブルの反発力による可動部の振れやフレキシブルケーブルの断線を防止し、信頼性を向上することができる。
【0107】
さらにまた、このフォーカス制御装置によれば、第2の可動部に従来取り付けていた保持枠、ボビン、位置検出用のマグネット、フレキシブルケーブル等が不要となるので、これらの部品の削減によって組立工数が低減され、組立作業の効率を大幅に向上することができる。
【0108】
上述のように、本発明に係るレンズ鏡筒は、装置の軽量化、小型化が図られ、消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電磁駆動装置を備えたビデオカメラのレンズ鏡筒を示す分解斜視図である。
【図2】 同電磁駆動装置を備えたビデオカメラのレンズ鏡筒を示す縦断面図である。
【図3】 同電磁駆動装置を備えたビデオカメラのレンズ鏡筒内に登載されているズームユニットのズーム制御装置の駆動状態を示す模式図である。
【図4】 同電磁駆動装置を備えたビデオカメラのレンズ鏡筒内に登載されているインナーフォーカスユニットのフォーカス制御装置の駆動状態を示す模式図である。
【図5】 従来の電磁駆動装置を備えたビデオカメラのレンズ鏡筒の組立状態を示す斜視図である。
【図6】 従来の電磁駆動装置を備えたビデオカメラのレンズ鏡筒を示す分解斜視図である。
【図7】 従来の電磁駆動装置を備えたビデオカメラのレンズ鏡筒内に登載されているインナーフォーカスユニットを示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 レンズ鏡筒、 2 主鏡筒、 3 後部鏡筒、 4 ズーム制御装置、 7 フォーカス制御装置、 8 ズーム用固定部、 9 ズーム用可動部、 10 フォーカス用固定部、 11 フォーカス用可動部、 16A、16B 支持軸、 17 ズームヨーク、 18 ズームコイル、 19 ズームヨーク連結部、 20 外側ズームヨーク筒部、 21 内側ズームヨーク筒部、 24 第2レンズ群(ズームレンズ)、 25 第2レンズ群ホルダ、 30 突き抜け空間部、 31 軸受け部、 32 軸受け部、54 フォーカスヨーク、 55 フォーカスコイル、 56 フォーカスヨーク連結部、 57 外側フォーカスヨーク筒部、 58 内側フォーカスヨーク筒部、 61 第4レンズ群(フォーカスレンズ)、 62 第4レンズ群ホルダ、 68 突き抜け空間部、 69 軸受け部、 70 軸受け部

Claims (4)

  1. 前方側から光軸に沿って順にズーム制御装置とフォーカス制御装置とを内部に有するレンズ鏡筒であって、
    上記ズーム制御装置は、第1の連結部を介して互いに同心の第1の外側ヨーク筒部と第1の内側ヨーク筒部とが一体に形成された第1のヨークと、鏡筒に両端を支持された第1の支持軸と、第1のヨークの第1の外側ヨーク筒部又は第1の内側ヨーク筒部のいずれか一方側のヨーク筒部の他方側のヨーク筒部との対向面に固着された第1のコイルとによって構成した第1の固定部と、第1のヨークの第1の外側ヨーク筒部と第1の内側ヨーク筒部との間に介挿位置されて磁性体材料によって形成されるとともに、第1のヨークの第1の内側ヨーク筒部により貫通される第1の突き抜け空間部と、第1の支持軸によって支持される第1の軸受け部とが設けられた第1のレンズホルダと、第1のレンズホルダに保持されたズームレンズとから構成される第1の可動部とを備え、この第1の可動部を第1の固定部を構成する第1のヨークに沿って第1の支持軸に移動可能に支持するようにして組み合わせて第1の電磁駆動装置を構成し、第1のコイルに駆動電流を供給して、第1のレンズホルダと、第1の固定部の第1のヨーク及び第1のコイルとの間に生じる磁気的推力により、第1の可動部を第1のヨークに沿って第1の支持軸上を移動動作させて第1のレンズホルダに保持したズームレンズを光軸方向に調動すると共に、上記第1の固定部には、第1の可動部の第1の固定部に対する移動位置を検出する第1の位置検出手段を構成する磁気抵抗効果素子からなる第1の位置検出センサを備え、第1の位置検出センサに対向するように上記第1のレンズホルダを配置して、上記第1の可動部の第1の固定部に対する移動位置を検出することによって、ズーム制御を行うように構成され、
    上記フォーカス制御装置は、第2の連結部を介して互いに同心の第2の外側ヨーク筒部と第2の内側ヨーク筒部とが一体に形成された第2のヨークと、鏡筒に両端を支持された第2の支持軸と、第2のヨークの第2の外側ヨーク筒部又は第2の内側ヨーク筒部のいずれか一方側のヨーク筒部の他方側のヨーク筒部との対向面に固着された第2のコイルとによって構成した第2の固定部と、第2のヨークの第2の外側ヨーク筒部と第2の内側ヨーク筒部との間に介挿位置されて磁性体材料によって形成されるとともに、第2のヨークの第2の内側ヨーク筒部により貫通される第2の突き抜け空間部と、第2の支持軸によって支持される第2の軸受け部とが設けられた第2のレンズホルダと、第2のレンズホルダに保持されたフォーカスレンズとから構成される第2の可動部とを備え、この第2の可動部を第2の固定部を構成する第2のヨークに沿って第2の支持軸に移動可能に支持するようにして組み合わせて第2の電磁駆動装置を構成し、第2のコイルに駆動電流を供給して、第2のレンズホルダと、第2の固定部の第2のヨーク及び第2のコイルとの間に生じる磁気的推力により第2の可動部を第2のヨークに沿って第2の支持軸上を移動動作させて第2のレンズホルダに保持したフォーカスレンズを光軸方向に調動すると共に、上記第2の固定部には、第2の可動部の第2の固定部に対する移動位置を検出する第2の位置検出手段を構成する磁気抵抗効果素子からなる第2の位置検出センサを備え、第2の位置検出センサに対向するように上記第2のレンズホルダを配置して、上記第2の可動部の第2の固定部に対する移動位置を検出することによって、フォーカス制御を行うように構成され、
    上記第1の外側ヨーク筒部と上記第2の外側ヨーク筒部は、略同一直径であって、
    上記第1の連結部は、上記第1のヨークの前方側に位置し、上記第2の連結部は、上記第2のヨークの後方側に位置するようにされ、
    上記第1の支持軸と上記第2の支持軸とは、連続した軸によりなり、
    当該レンズ鏡筒の外形が上記第1のヨーク及び上記第2のヨークと同心に形成された略円筒形をなすよう構成されていることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 上記ズーム制御装置と上記フォーカス制御装置との間に、絞り装置及び中間枠を有することを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡筒。
  3. 上記レンズ鏡筒は、主鏡筒と後部鏡筒とからなることを特徴とする請 求項1記載のレンズ鏡筒。
  4. 上記第1のレンズホルダ及び上記第2のレンズホルダは、着磁された磁性粉末とバインダ樹脂とからなる磁性体材料によって一体成形されたことを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡筒。
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