JP3653400B2 - スクロール型圧縮機の給油機構 - Google Patents

スクロール型圧縮機の給油機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば空調・冷凍機等に搭載されるスクロール型圧縮機の給油機構に関するものであり、さらに詳しくは、固定スクロールと揺動スクロールとを噛み合わせて圧縮された圧縮ガスを密閉容器外へ吐出するスクロール型圧縮機の給油機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空気調和装置等の冷凍サイクルに使用されるスクロール型コンプレッサは、例えば特公平7−99150号公報に示されているように図5に示される構成になっている。
両端が閉鎖された筒状の密閉容器1の内側には電動要素2とスクロール圧縮要素3とが内蔵されている。上記電動要素2は上記密閉容器1の内壁面側に固定されたステータ4と、このステータ4の内側に回転自在に支持されたロータ5とからなり、このロータ5には回転軸6が貫通状態に結合されている。この回転軸6の一端は上記スクロール圧縮要素3の一部を構成する支持フレーム7に回転自在に支持されている。上記回転軸6の他端側は上記ロータ5から突出されており、この先端部にはトロコイドポンプ、ロータリ式ポンプ、レシプロ式ポンプなどの容積型ポンプ8が接続されている。そして、上記容積型ポンプ8の端部には油導入管9が接続されている。この油導入管9の吸込み側の端部は上記密閉容器1内に収容された潤滑油bに没するように下方に延長されている。
また、上記回転軸6には上記容積型ポンプ8によって潤滑油bを供給する油通路が軸方向に穿設されており、潤滑油が支持フレーム7等の各摺動部に供給された後、再循環されるようになっている。
【0003】
そして、上記支持フレーム7に貫通する状態に支持された上記回転軸6の一端部はその中心が上記回転軸6の軸心と偏心して設けたピン部(クランク部)10として形成されており、このピン部10には揺動スクロール11が連接されている。この揺動スクロール11は円盤状に形成されており一側面の中央部に上記ピン部10が接続されるボス穴部12が形成されている。この揺動スクロール11の他側面には渦巻き形状のラップ13が一体に形成されている。
また、上記支持フレーム7には、固定スクロール14が結合されている。この固定スクロール14には上記揺動スクロール11に対面する部分に渦巻き形状のラップ15が形成されており、上記ラップ13との間に複数の圧縮室16を形成している。これらの圧縮室16は外周部で冷媒ガスを吸込み、漸次中心に移動していくことで容積を縮小して冷媒ガスを圧縮するようになっている。
上記固定スクロール14の中央部には吐出ポート17が形成されており、この吐出ポート17の外側を包囲する状態で上記固定スクロール14には消音器18が設けられている。
【0004】
一方、潤滑油供給のためのポンプを使用せず、圧縮ガスを密閉容器内に吐出する方式とし、揺動スクロールに貫通穴を設けてスクロール圧縮要素中の適当な圧縮室と、揺動スクロールの背面と支持フレームの間を連通させてこの間の圧力を適当な中程度の圧力(例えば8〜9kg/cm2 )として前記密閉容器内の圧力(例えば15〜25kg/cm2 )より低くして、この差圧を利用して潤滑油を吸い上げて前記回転軸の中に設けた油通路を経て支持フレーム等の各摺動部に供給するとともに、前記圧力により揺動スクロールを固定スクロールに押し付けて接触させてガスシールして冷媒ガスを圧縮するようにした横置き型のスクロール型圧縮機が提案されている(特公平3−175186号公報)。
【0005】
しかし、ポンプを使用する給油方式の場合も、給油方式が差圧方式の場合も、回転軸の回転数により潤滑油の供給量が変化し、回転数が大きい時は潤滑油が十分供給されるが、回転数が小さくなると潤滑油の供給量が不足するので、例えば上記ラップ15と上記ラップ13との間に形成される複数の圧縮室16への潤滑油の供給量が少なくなり、潤滑性、シール性が悪化して性能が低下し、信頼性が低下する問題があった。
【0006】
本発明者らはこの問題を改善するために先に、オイルインジェクション機構を装着したスクロール型圧縮機を提案した(特願平9−252125号明細書)。しかし、このオイルインジェクション機構は、揺動スクロールの鏡板の背面側からオイルをスクロール圧縮要素の摺動部に供給するものであるため、回転数が小さい場合などにおいて潤滑油の供給が未だ不十分であり、スクロール圧縮要素の摺動部の潤滑性、シール性に問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、回転数が小さくなった場合でも潤滑油をスクロール圧縮要素の摺動部に供給し、スクロール圧縮要素の摺動部の潤滑性、シール性が改善されるようなスクロール型圧縮機の給油機構を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等はかかる課題について鋭意研究した結果、スクロール圧縮要素の固定スクロール側に簡単な構成の給油機構を設けることにより課題を解決できることを見いだし、本発明を成すに到った。
【0009】
すなわち、本発明の請求項1の発明は、密閉容器21内に電動要素22とこの電動要素22によって駆動されるスクロール圧縮要素23と、前記密閉容器21内に収容された潤滑油とを備え、前記スクロール圧縮要素23の固定スクロール33の鏡板の端縁部に弁51を設けたノズル55を取り付け前記密閉容器21内の冷媒の圧力に応じて前記ノズル55の細孔46Aを自動的に開閉する給油機構と、回転軸26中の油通路44を経て前記スクロール圧縮要素23の摺動部に潤滑油を供給する給油機構とからなるスクロール型圧縮機20の給油機構であって、
回転軸26中の油通路44を経て前記スクロール圧縮要素23の各摺動部に潤滑油を供給して循環して使用するとともに、前記密閉容器21内の冷媒の圧力が低い時は前記ノズル55の細孔46Aを自動的に開けて、この細孔46Aを経て前記スクロール圧縮要素23の各摺動部に潤滑油を供給し、前記密閉容器21内の冷媒の圧力が高くなった時は前記ノズル55の細孔46Aが自動的に閉められることを特徴とするスクロール型圧縮機20の給油機構である。
【0010】
本発明の請求項2の発明は、請求項1記載のスクロール型圧縮機20の給油機構において、前記ノズル55と弁51がシリンダ52内に収納されており、前記密閉容器21内の冷媒の圧力に応じて前記弁51がシリンダ52内をスライドして前記ノズル55の細孔46Aを自動的に開閉することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3の発明は、請求項1あるいは請求項2記載のスクロール型圧縮機20の給油機構において、前記ノズル55の細孔46Aを2つ以上設けたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、参考用のスクロール型圧縮機の給油機構の断面図である。図2は、図1のX−X断面の説明図である。図3は、図1に示したスクロール型圧縮機の固定スクロールの鏡板の端縁部にノズルを装着する状態を示す説明図である。
【0013】
図1中に示されるコンプレッサはスクロール型圧縮機20であり、両端が閉鎖された筒状に形成された密閉容器21を備えている。この密閉容器21内には電動要素22と、この電動要素22によって駆動されるスクロール圧縮要素23とが収容されている。
【0014】
電動要素22は密閉容器21の内部に固定されたステータ24と、このステータ24の中央部に位置されたロータ25とを有し、このロータ25の中心部には密閉容器21の軸心方向に向けられた回転軸26が貫通状態に結合されており、その一端側はスクロール圧縮要素23を支持する支持フレーム27の中央部に貫通され回転自在に支持されている。ここで、上記支持フレーム27は密閉容器21の内壁面に結合固定されている。そして、回転軸26は一端側の中途部が上記支持フレーム27の軸受部28によって回転自在に支持されており、ロータ25は回転軸26と支持フレーム27を介して密閉容器21の内壁面側に支持されている。
【0015】
また、支持フレーム27を貫通した回転軸26の端部にはその中心が回転軸26の軸心と偏心して設けたピン部(クランク部)29が形成されている。このピン部29には揺動スクロール30が連接されている。この揺動スクロール30は円盤状の鏡板の一側面中央部にピン部29を挿入して連接するボス穴部31と鏡板の他側面に形成された渦巻き状のラップ32とを備えている。
また、支持フレーム27には固定スクロール33が結合されている。この固定スクロール33は円盤状の鏡板aの一側面に揺動スクロール30のラップ32に互い違い状態に位置して複数の圧縮室34を形成する渦巻き状のラップ35が形成されている。
【0016】
そして固定スクロール33の鏡板aの側壁面には密閉容器21に貫通された冷媒ガスの吸入管36が接続されている。また、固定スクロール33の鏡板aの中央部には、圧縮された冷媒ガスを密閉容器21内に吐出する吐出ポート37が設けられている。
吸入管36から吸入される冷媒ガスのスクロール圧縮要素23の吸入側と、揺動スクロール30の背面(上記鏡板のボス穴部31のある側の面)と支持フレーム27の間は揺動スクロール30の鏡板の周縁部において連通させてあるので、この間の圧力は冷媒ガス吸入側とほぼ同じに低く、密閉容器21内の圧力より低くい。
【0017】
回転軸26の他の端部には差圧式給油部38が設けられている。この給油部38は、密閉容器21内に装着されて回転軸26を軸支するとともに油導入管39を装着した副軸受部40を備えた副支持フレーム41を備えている。この副支持フレーム41と回転軸26の間にはベアリング42が介在させてあり、このベアリング42の受け部43が副軸受部40に設けてある。
【0018】
回転軸26中にはその一端部から他の端部に通じる油通路44が穿設されており、回転軸26の一端部からでた潤滑油はボス穴部31とピン部29の摺動面を潤滑するとともに、ガスシールするようになっている。
【0019】
ここで、上記密閉容器21には所定のレベルまで潤滑油bが収容されており、この潤滑油bは前記した差圧によって給油部38から吸い上げられて回転軸26の中に設けた油通路44を経て軸受部28を含む各摺動部に送られ、循環して使用されるようになっている。
【0020】
図3に示したようにして固定スクロール33の鏡板aの端縁部に真鍮などで作られたノズル45が例えば雌孔45Aにネジ込んで装着されており、潤滑油はこのノズル45の中を貫通する油通路孔46を経てスクロール圧縮要素23内に入り、図2に黒矢印で示したように固定スクロール33に設けた溝47、環状溝48などを通ってスクロール圧縮要素23の摺動部に供給される。
【0021】
上記のように構成した横置き型スクロール型圧縮機20の運転を開始すると、冷媒ガスは吸入管36からスクロール圧縮要素23の外周部に吸入されて、漸次中心に移動していくことで圧縮され、固定スクロール33の中央部に設けた吐出ポート37から密閉容器21内に吐出され、この空間で同伴した潤滑油が分離され、脈動が低減される。
吐出されたガスは白矢印で示したように固定スクロール33と支持フレーム27に設けた図示しない通路を流れて、電動要素22側に行きロータ25の回転による遠心力とステータ24や副支持フレーム41などの邪魔板効果などで冷媒ガス中の潤滑油がさらに分離され、そして潤滑油が分離された冷媒ガスは吐出管50から密閉容器21外に吐出される。分離された潤滑油は黒矢印で示したように流れて密閉容器21の底部に溜り、循環して使用される。
【0022】
図示しないが冷媒ガス吸入側と、揺動スクロール30の背面と支持フレーム27の間を連通させてあるので、この間の圧力は冷媒ガス吸入側とほぼ同じ位に低く、密閉容器21内の圧力より低くなっている。この差圧により、潤滑油bは給油部38の油導入管39から吸い上げられて黒矢印で示したように回転軸26の中に設けた油通路44を経て高圧下で供給され、回転軸26と軸受部28の摺動部を含む各摺動部を潤滑し、ガスシールする。これらの潤滑油はその後黒矢印で示したように密閉容器21の底部に流れる。
【0023】
なお、オルダムリムリング49は、支持フレーム27と揺動スクロール30との間に介装されており、電動要素22の駆動により固定スクロール33に対して揺動スクロール30が自転しないように円軌道上を公転させるようになっている。
【0024】
このようにすることによりスクロール圧縮要素23の摺動面の潤滑およびガスシールが回転軸26の回転数が高い場合も、回転軸26の回転数が低い場合も十分に行われる。
【0025】
図4は、この発明に係るスクロール型圧縮機の給油機構の実施例を示す断面図である。
この実施例においては、固定スクロール33の鏡板aの端縁部に、真鍮などで作られたノズル55および弁51を収納したシリンダ52が設けられている。シリンダ52には潤滑油通路53が設けてある。弁51は密閉容器21内の冷媒の圧力に応じてノズル55の油通路孔(細孔)46Aを自動的に開閉する。
【0026】
すなわち、回転軸26の回転数が高い場合は、密閉容器21内の冷媒ガスの圧力が高くなって、密閉容器21中の潤滑油bに高圧をかけるのでこの油圧により弁51はシリンダ52内をスライドして移動し油通路孔46Aの一端に押し付けられ、油通路孔46Aを閉じる。
油通路孔46Aが弁51により閉じられるとノズル55を経てスクロール圧縮要素23の摺動面への潤滑油の供給がなくなるが、前記回転軸26の油通路44を経てスクロール圧縮要素23の摺動面へ高圧の潤滑油が供給されるので潤滑およびガスシールが十分に行われる。
【0027】
一方、回転軸26の回転数が低い場合は、密閉容器21内の冷媒の圧力が低くなって、密閉容器21中の潤滑油bの圧力も低くなるため、シリンダ52中の弁51は図示しないバネなどの力でシリンダ52中でノズル55とは逆方向にスライドして移動し、油通路孔46Aを明ける。油通路孔46Aが開けられると図4に黒矢印で示したように潤滑油は潤滑油通路53を経てシリンダ52中に入り、弁51の外周を通り、油通路孔46Aを経て、固定スクロール33に設けた孔54を通り、スクロール圧縮要素23の摺動面へ供給される。
回転軸26の回転数が低くなって、例え前記回転軸26の油通路44を経てスクロール圧縮要素23の摺動面へ供給される潤滑油が少なくなっても、上記のようにして潤滑油がスクロール圧縮要素23の摺動面へ供給されるので潤滑およびガスシールが十分に行われる。
【0028】
上記ノズル45、55を設ける位置は、潤滑油b中に没している固定スクロール33の鏡板aの端縁部であり、好ましくは、例えば図3に示したように吐出バルブ37Aや過圧縮防止バルブ37B、37Cの位置より下方であって、密閉容器21の壁に近い鏡板aの端縁部の適当な箇所が望ましい。
【0029】
油通路孔46、46Aの内径があまり大き過ぎると、油通路孔46、46Aの長さにもよるが、スクロール圧縮要素23の摺動部に供給される潤滑油量が多くなり過ぎ、潤滑性やガスシールはよくなるが圧縮効率が低下し、極端な場合は圧縮室34が潤滑油で充たされて液圧縮となり圧縮効率が低下するなどの恐れがある。
逆に、油通路孔46、46Aの内径があまり小さすぎると、油通路孔46、46Aの長さにもよるが、潤滑油がスクロール圧縮要素23の摺動部に供給される量が少なくなり過ぎて潤滑性やガスシールが不良となる。油通路孔46、46Aの内径は、具体的には例えば、0.1〜0.8mm程度、好ましくは、0.2〜0.5mm程度、これに対する油通路孔46、46Aの長さは、具体的には例えば、1.0〜10mm程度、好ましくは1.5〜8mm程度の例を挙げることができる。
油通路孔46、46Aの内径や長さは、回転軸26の回転数が低い場合にも潤滑油が油通路孔46、46Aを経てスクロール圧縮要素23内に入り、スクロール圧縮要素23の摺動部に供給されるように例えば上記の範囲から選択して適宜決めることが好ましい。
【0030】
本発明で使用する冷媒としては、具体的には、例えば、ハイドロクロロジフルオロメタン(R22)などのHCFC系冷媒、塩素基を含まない1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R134a)単体又はR134aとジフルオロメタン(R−32)とペンタフルオロエタン(R−125)との混合冷媒(R407C)、R−32とR−125との混合冷媒(R410A、R−143a)などのHFC系冷媒、塩素基と水素を含まないフルオロカーボン系冷媒(FC系冷媒)など、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサンなどの炭化水素系冷媒、炭化水素系冷媒とHFC系冷媒などとの混合冷媒、その他自然系冷媒などを挙げることができる。
本発明で使用する潤滑油としては、具体的には、例えば、これらの冷媒と相溶性のあるエステル系オイル、エーテル系オイルあるいはこれらの冷媒と相溶性のない鉱油系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、アルキルベンゼン系オイルなどの合成油、あるいはこれらの混合物などを挙げることができる。
【0031】
以上、本発明のスクロール型圧縮機の説明においては、横置き型のスクロール型圧縮機について説明したが、本発明のスクロール型圧縮機は横置き型に限定されるものではなく、縦置き型スクロール型圧縮機やその他の形式のスクロール型圧縮機にも適用できる。また、上記の説明においては、差圧式給油により回転軸の油通路から各摺動部へ潤滑油を送る方式について説明したが、給油方式はこの方式に限定されず、例えばトロコイドポンプ、ロータリ式ポンプ、レシプロ式ポンプなどの容積型ポンプを用いる給油方式であってもよい。
また、上記の本発明のスクロール型圧縮機の説明においては、別に作成したノズル55を設ける例を示したが、前記固定スクロールの鏡板に直接細孔を開けて油通路孔とすることもできる。また油通路孔は1つ設けた実施例を示したが、本発明においては油通路の数は1つに限定されず、2つ以上複数設けることもできる。
【0032】
【発明の効果】
本発明のスクロール型圧縮機の給油機構は、構成が簡単であり、回転軸の回転数が小さくなった場合のスクロール圧縮要素への潤滑油の供給不足を容易に避けることができ、シール性、潤滑性、信頼性、圧縮効率などを向上できる。
【0033】
固定スクロールの鏡板がアルミニウムあるいはアルミニウム合金製の場合は真鍮などで別に作ったノズルあるいはキャピラリーを取り付けて油通路孔とすれば強度や精度が向上しスクロール圧縮要素への潤滑油の供給をスムースにより確実に行える。
を前記ノズルに設け、密閉容器内の冷媒の圧力に応じてノズルの細孔を自動的に開閉するようにすれば、回転軸の回転数が小さくなった場合のスクロール圧縮要素への潤滑油の供給不足を容易に避けることができる上、回転軸の回転数が大きくなった時、過剰の潤滑油をスクロール圧縮要素へ供給することがなくなり、安全性や信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考用のスクロール型圧縮機の給油機構の断面説明図である。
【図2】 図1のX−X断面の説明図である。
【図3】 図1に示したスクロール型圧縮機の固定スクロールの鏡板の端縁部にノズルを装着する状態を示す説明図である。
【図4】 本発明のスクロール型圧縮機の給油機構の実施例を示す断面説明図である。
【図5】 従来のスクロール型圧縮機の全体構成を示す断面図である。
【符号の説明】
a 鏡板
b 潤滑油
20 スクロール型圧縮機
21 密閉容器
22 電動要素
23 スクロール圧縮要素
26 回転軸
33 固定スクロール
38 差圧式給油部
44 回転軸中の油通路
45、55 ノズル
46、46A ノズルの油通路孔(細孔)
51 弁
52 シリンダ

Claims (3)

  1. 密閉容器21内に電動要素22とこの電動要素22によって駆動されるスクロール圧縮要素23と、前記密閉容器21内に収容された潤滑油とを備え、前記スクロール圧縮要素23の固定スクロール33の鏡板の端縁部に弁51を設けたノズル55を取り付け前記密閉容器21内の冷媒の圧力に応じて前記ノズル55の細孔46Aを自動的に開閉する給油機構と、回転軸26中の油通路44を経て前記スクロール圧縮要素23の摺動部に潤滑油を供給する給油機構とからなるスクロール型圧縮機20の給油機構であって、
    回転軸26中の油通路44を経て前記スクロール圧縮要素23の各摺動部に潤滑油を供給して循環して使用するとともに、前記密閉容器21内の冷媒の圧力が低い時は前記ノズル55の細孔46Aを自動的に開けて、この細孔46Aを経て前記スクロール圧縮要素23の各摺動部に潤滑油を供給し、前記密閉容器21内の冷媒の圧力が高くなった時は前記ノズル55の細孔46Aが自動的に閉められることを特徴とするスクロール型圧縮機20の給油機構。
  2. 前記ノズル55と弁51がシリンダ52内に収納されており、前記密閉容器21内の冷媒の圧力に応じて前記弁51がシリンダ52内をスライドして前記ノズル55の細孔46Aを自動的に開閉することを特徴とする請求項1記載のスクロール型圧縮機20の給油機構。
  3. 前記ノズル55の細孔46Aを2つ以上設けたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のスクロール型圧縮機20の給油機構。
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