JP3652744B2 - 埋設物標識シートの製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高電圧ケーブル等の地中線やガス管、水道管等を地中に埋設する場合に、埋設物上方の地表付近に埋めておいて、後に埋設物付近を掘り返す際に埋設物よりも先に地表に現れて、埋設物の存在を示す埋設物標識シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高電圧ケーブル及び電信・電話線等の地中線や、ガス管、水道管の埋設場所には該埋設場所の真上の地表付近に埋設物標識シートが埋められることがあった。該シートは、後に埋設場所を掘り返す場合に、下方に埋設物があることを掘削者に伝えることを目的としている。即ち、埋設場所を後に掘削機等で掘り返す場合に、掘削機等が埋設物に接触するより前に、この埋設物標識シートが掘削機等に引っ掛かり、掘削者に埋設物の存在を知らしめ、注意を促すのである。
【0003】
このため該埋設物標識シートは、掘削機等に引っ掛かった時に、切断せず、尚かつ掘削者の目に留まりやすいように伸びることのできる形状の物が好まれていた。このような条件を満たす物として、実開昭50−5209号公報においては、長手方向に間隔をおいて繰り返す折り込みを形成し、重合部にスポットシールを施した埋設物標識シートが提供された。また、登録実用新案公報30006211号公報おいては、一部に長さ方向に折り畳んだ蛇腹状部分を有する該埋設物標識シートが提供されている。これらの埋設物標識シートは、掘削機等によって掘り返された時に折り込み部分の形を保っている溶着部、もしくは蛇腹状部分の形を保っている掛止部分が取れ、折り込み部分、もしくは蛇腹部分が展開して伸び、掘削者にその存在を知らしめる。
【0004】
しかしながら上述した二つの埋設物標識シートは、いずれも複数の折り返しを作る必要があり、この作業が複雑であった。折り返しを作る方法としては、(1)一折りずつ折り返して作る方法、(2)櫛目状をした二枚の板の間にシートを挟む等してシートを幾重にも折り返した後、該板を取り除き、熱板でプレスするなどして一度に多数の折り返しを作る方法等が考えられる。しかしながら、(1)の方法は作業工程が大変煩雑になり、コストアップにつながり、また(2)の方法は、シートが比較的薄物であれば問題ないが、埋設物標識シートのように高強度が要求される厚物のシートの場合は、一度に幾重にも折り返すことが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、簡単な埋設物標識シートの製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、帯状フィルムをフィルムの幅方向と平行な軸部20で折り返し、該帯状フィルムを前記軸部20を中心に適宜長さ巻き、さらに該部分が展開しないように保型手段を講じることによって得られる巻き部2を、該帯状フィルム上に適宜間隔をおいて複数形成することを特徴とする埋設物標識シート1の製造方法が提供され、
さらに、前記巻き部2を、扁平にするを特徴とする前記埋設物標識シート1の製造方法が提供され、
さらにまた、前記保型手段が、巻き部2の軸部20を境にしてフィルムを前半部21、及び後半部22に分けた場合に、巻き部2を形成する前半部21の最外層とそれと内接する後半部22とを部分的に固定し、さらに後半部22の最外層とそれと内接する前半部21とを部分的に固定することを特徴とする前記埋設物標識シート1の製造方法が提供される。
【0007】
即ち、掘削時に展開する部分が折り畳まれるのではなく、巻き込まれているため、機械的に該部分を簡単に形成することがでる。また、これを扁平な形状にすることによって、埋設物表示シートの巻き取りを簡単にする。さらに該部分は特定の箇所を固定するだけで埋設前に展開することを防止できる。
【0008】
次に図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明によって得られる埋設物標識シート1を表す断面図である。埋設物標識シート1に用いられる帯状シートは、その材質を限定するものではなく、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ポリウレタン、アイオノマー、から選ばれる一種、或いは、複数種の合成樹脂がブレンドされ、単層のシートに加工されたもの、及び、これらの合成樹脂の一種、或いは、複数種の合成樹脂が各層を構成するような積層シートであってもよいが、価格面と強度の兼ね合いからポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。
【0009】
これらの樹脂から帯状シートを得る方法としては、インフレーション法、Tダイ法等の公知の手段を用いて得られたシートを、所望の幅にカットする方法を例示する。また、積層シートを得るにはインフレーション法共押出機、Tダイ法共押出機、或いは、その他の公知のラミネート機を用いて成形してもよい。埋設物シート1の幅、及び厚みは特に限定しないが、強度面から厚み200μm以上 、幅10cm以上であることが好ましく、また加工性、価格面を考慮すると、厚み700μm以下 、幅40cm以下であることが好ましい。なお、このようにして得られた帯状シートに、必要に応じて埋設物の名称や注意を促すための文言等を印刷してもよく、またシートの強度アップのために不織布等と積層してもよい。
【0010】
次に埋設物標識シート1の製造方法について説明する。
本発明による埋設物標識シート1は、適当な間隔ごとに巻き部2を有している。図2は該巻き部2の製造方法を説明する説明図である。巻き部2は、帯状シートの幅方向と平行な軸部20を設定し、該軸部20で帯状シートを折り返し(図2−(A))、帯状シートを二枚重ねた状態で該軸部20を中心として一定間隔だけ巻き(図2−(B))、さらに巻いた部分が展開しないように保型手段を講じることによって得られる(図2−(C))。該巻き部2の長さは特に限定しないが、通常1mの長さの埋設物標識シート1を得るために、1.3〜2.0mの帯状シートを用いる。即ち1mの長さの埋設物標識シート1は、一般的に0.3〜1.0mの展開可能な部分を有しているのである。よって、例えば0.5m毎に0.15〜0.5mの帯状フィルムを用いて巻き部2を作成すると良い。また、本発明によって得られる埋設物表示シート1は、巻き部2がこのままの状態では巻き取りが困難であるので、圧着装置などを用いて扁平にすることが好ましい(図2−(D))。
【0011】
図3は従来の埋設物標識シート1を表す断面図である。従来の埋設物標識シート1は、一定間隔毎に折り返し部10が設けられており、該折り返し部10が展開しないように、該折り返し部を貫くようにスポットシール11が施されていたり、またナイロンピン12等によって折り返し部10全域が止められている。しかしながら、本発明による埋設物標識シートは展開する部分が折り返されずに巻かれているので、図4に示すように、巻き部2の軸部20を境にしてフィルムを前半部21、及び後半部22に分けた場合に、巻き部2を形成する前半部21の最外層と、該最外層よりも内側に位置し、尚かつ該最外層と接する後半部22部を部分的に固定し(このとき固定した部分を固定部23として図4に示す)、さらに後半部22の最外層と、該最外層よりも内側に位置し、尚かつ該最外層と接する前半部21を部分的に固定する(このとき固定した部分を固定部24として図4に示す)ことによって、巻き部2が展開することを防止できる。該固定手段としては、従来の固定手段同様スポットシールやナイロンピンなどを用いても良いが、極めて簡単な固定手段としてホットメルト系接着剤を用いて接着する方法を例示する。特に、地中埋設前には十分な接着強度を有し、埋設後には接着強度が弱まるように、生分解性である脂肪族ポリエステル系樹脂からなる接着剤を用いて接着する方法が好ましい。尚、脂肪族ポリエステル樹脂として、ポリ−ε−カプロラクタム、ポリ乳酸を例示する。具体例として、昭和高分子(株)製の商品名‘ビオノーレ’を示す。
【0012】
【実施例】
次に、発明による埋設物表示シートの製造方法の一実施例を図5に基づいて説明する。
初めに帯状シートを二個ガイドロール41、及び42でガイドしながら、繰り出し装置3と巻き取り装置9の間に張る。このとき、繰り出し装置3と巻き取り装置9の間に一対のピンチロール6を設け、この二個のピンチロール6間に帯状シートを挟み、該ピンチロール6を回転させることによって帯状シートの繰り出し作業を機械的に行っても良い。(図5−(A))。
【0013】
次に、巻き部2に要するシートの長さの1/2の長さだけ該帯状シートを巻き取り装置9側に巻き込み、さらに帯状シートに対してガイドロール41、及び42と反対の方向から、該ガイドロール41、及び42間に押さえ込みバー5を挿入して、帯状シートをガイドロール41、及び42側に繰り出し、該帯状シートの繰り出した先端部を軸部20とし、該軸部20を両側から巻き込み用ピンチ8で挟む(図5−(B))。尚、帯状シートを巻き込み用ピンチで挟んだ状態の一実施例を表す斜視図を図6に示す。そして、該巻き込み用ピンチ8を回転させて、特定条件を満たす部分(固定部23、及び固定部24)を固定して、巻き部2を形成する(図5−(C))。尚、このとき前述したように脂肪族ポリエステル系樹脂からなる接着剤を用いて固定を行うことが好ましい。
【0014】
以上のようにして巻き部2を成形した後に、巻き込み用ピンチ8を巻き部2から取り外し、帯状シートを巻き取り装置9に巻き付けるのであるが、このままの状態では埋設物表示シート1を巻き取るときに、巻き部2が嵩張って巻き取りが困難である。よって、巻き部2を圧着装置7等を用いて扁平にすることが好ましい(図4−(D))。このようにして巻き部2の成形が終了すると、該巻き部2と次の巻き部2の間の距離だけ該帯状シートを巻き取り装置9に巻き付ける。
以上の操作を繰り返すことによって、本発明による埋設物表示シート1を製造することができる。
【0015】
【効果】
本発明による埋設物表示用シートは、掘削時に展開する部分が折り畳まれているのではなく、巻かれているので製造が極めて簡単である。特に巻かれている部分を扁平にすると、その後の巻き取りが簡単になる。また、掘削時に展開する部分が巻かれているので、特定の箇所を固定するだけで、該部分が埋設前に解けて展開することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による埋設物表示シートの断面図である。
【図2】本発明による埋設物表示シートの巻き部の製造方法を表す説明図である。
【図3】従来の埋設物表示シートを表す断面図である。
【図4】本発明による埋設物表示シートの巻き部の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明による埋設物表示シートの製造方法の一実施例を表す説明図である。
【図6】帯状シートを巻き込み用ピンチで挟んだ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 埋設物表示用シート
2 巻き部
20 軸部
21 前半部
22 後半部
23 固定部
24 固定部
3 繰り出し装置
41 ガイドロール
42 ガイドロール
5 押さえ込みバー
6 ピンチロール
7 圧着装置
8 巻き込み用ピンチ
9 巻き取り装置
10 折り返し部
11 スポットシール
12 ナイロンピン
【産業上の利用分野】
本発明は、高電圧ケーブル等の地中線やガス管、水道管等を地中に埋設する場合に、埋設物上方の地表付近に埋めておいて、後に埋設物付近を掘り返す際に埋設物よりも先に地表に現れて、埋設物の存在を示す埋設物標識シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、高電圧ケーブル及び電信・電話線等の地中線や、ガス管、水道管の埋設場所には該埋設場所の真上の地表付近に埋設物標識シートが埋められることがあった。該シートは、後に埋設場所を掘り返す場合に、下方に埋設物があることを掘削者に伝えることを目的としている。即ち、埋設場所を後に掘削機等で掘り返す場合に、掘削機等が埋設物に接触するより前に、この埋設物標識シートが掘削機等に引っ掛かり、掘削者に埋設物の存在を知らしめ、注意を促すのである。
【0003】
このため該埋設物標識シートは、掘削機等に引っ掛かった時に、切断せず、尚かつ掘削者の目に留まりやすいように伸びることのできる形状の物が好まれていた。このような条件を満たす物として、実開昭50−5209号公報においては、長手方向に間隔をおいて繰り返す折り込みを形成し、重合部にスポットシールを施した埋設物標識シートが提供された。また、登録実用新案公報30006211号公報おいては、一部に長さ方向に折り畳んだ蛇腹状部分を有する該埋設物標識シートが提供されている。これらの埋設物標識シートは、掘削機等によって掘り返された時に折り込み部分の形を保っている溶着部、もしくは蛇腹状部分の形を保っている掛止部分が取れ、折り込み部分、もしくは蛇腹部分が展開して伸び、掘削者にその存在を知らしめる。
【0004】
しかしながら上述した二つの埋設物標識シートは、いずれも複数の折り返しを作る必要があり、この作業が複雑であった。折り返しを作る方法としては、(1)一折りずつ折り返して作る方法、(2)櫛目状をした二枚の板の間にシートを挟む等してシートを幾重にも折り返した後、該板を取り除き、熱板でプレスするなどして一度に多数の折り返しを作る方法等が考えられる。しかしながら、(1)の方法は作業工程が大変煩雑になり、コストアップにつながり、また(2)の方法は、シートが比較的薄物であれば問題ないが、埋設物標識シートのように高強度が要求される厚物のシートの場合は、一度に幾重にも折り返すことが困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、簡単な埋設物標識シートの製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、帯状フィルムをフィルムの幅方向と平行な軸部20で折り返し、該帯状フィルムを前記軸部20を中心に適宜長さ巻き、さらに該部分が展開しないように保型手段を講じることによって得られる巻き部2を、該帯状フィルム上に適宜間隔をおいて複数形成することを特徴とする埋設物標識シート1の製造方法が提供され、
さらに、前記巻き部2を、扁平にするを特徴とする前記埋設物標識シート1の製造方法が提供され、
さらにまた、前記保型手段が、巻き部2の軸部20を境にしてフィルムを前半部21、及び後半部22に分けた場合に、巻き部2を形成する前半部21の最外層とそれと内接する後半部22とを部分的に固定し、さらに後半部22の最外層とそれと内接する前半部21とを部分的に固定することを特徴とする前記埋設物標識シート1の製造方法が提供される。
【0007】
即ち、掘削時に展開する部分が折り畳まれるのではなく、巻き込まれているため、機械的に該部分を簡単に形成することがでる。また、これを扁平な形状にすることによって、埋設物表示シートの巻き取りを簡単にする。さらに該部分は特定の箇所を固定するだけで埋設前に展開することを防止できる。
【0008】
次に図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明によって得られる埋設物標識シート1を表す断面図である。埋設物標識シート1に用いられる帯状シートは、その材質を限定するものではなく、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブテン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ポリウレタン、アイオノマー、から選ばれる一種、或いは、複数種の合成樹脂がブレンドされ、単層のシートに加工されたもの、及び、これらの合成樹脂の一種、或いは、複数種の合成樹脂が各層を構成するような積層シートであってもよいが、価格面と強度の兼ね合いからポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。
【0009】
これらの樹脂から帯状シートを得る方法としては、インフレーション法、Tダイ法等の公知の手段を用いて得られたシートを、所望の幅にカットする方法を例示する。また、積層シートを得るにはインフレーション法共押出機、Tダイ法共押出機、或いは、その他の公知のラミネート機を用いて成形してもよい。埋設物シート1の幅、及び厚みは特に限定しないが、強度面から厚み200μm以上 、幅10cm以上であることが好ましく、また加工性、価格面を考慮すると、厚み700μm以下 、幅40cm以下であることが好ましい。なお、このようにして得られた帯状シートに、必要に応じて埋設物の名称や注意を促すための文言等を印刷してもよく、またシートの強度アップのために不織布等と積層してもよい。
【0010】
次に埋設物標識シート1の製造方法について説明する。
本発明による埋設物標識シート1は、適当な間隔ごとに巻き部2を有している。図2は該巻き部2の製造方法を説明する説明図である。巻き部2は、帯状シートの幅方向と平行な軸部20を設定し、該軸部20で帯状シートを折り返し(図2−(A))、帯状シートを二枚重ねた状態で該軸部20を中心として一定間隔だけ巻き(図2−(B))、さらに巻いた部分が展開しないように保型手段を講じることによって得られる(図2−(C))。該巻き部2の長さは特に限定しないが、通常1mの長さの埋設物標識シート1を得るために、1.3〜2.0mの帯状シートを用いる。即ち1mの長さの埋設物標識シート1は、一般的に0.3〜1.0mの展開可能な部分を有しているのである。よって、例えば0.5m毎に0.15〜0.5mの帯状フィルムを用いて巻き部2を作成すると良い。また、本発明によって得られる埋設物表示シート1は、巻き部2がこのままの状態では巻き取りが困難であるので、圧着装置などを用いて扁平にすることが好ましい(図2−(D))。
【0011】
図3は従来の埋設物標識シート1を表す断面図である。従来の埋設物標識シート1は、一定間隔毎に折り返し部10が設けられており、該折り返し部10が展開しないように、該折り返し部を貫くようにスポットシール11が施されていたり、またナイロンピン12等によって折り返し部10全域が止められている。しかしながら、本発明による埋設物標識シートは展開する部分が折り返されずに巻かれているので、図4に示すように、巻き部2の軸部20を境にしてフィルムを前半部21、及び後半部22に分けた場合に、巻き部2を形成する前半部21の最外層と、該最外層よりも内側に位置し、尚かつ該最外層と接する後半部22部を部分的に固定し(このとき固定した部分を固定部23として図4に示す)、さらに後半部22の最外層と、該最外層よりも内側に位置し、尚かつ該最外層と接する前半部21を部分的に固定する(このとき固定した部分を固定部24として図4に示す)ことによって、巻き部2が展開することを防止できる。該固定手段としては、従来の固定手段同様スポットシールやナイロンピンなどを用いても良いが、極めて簡単な固定手段としてホットメルト系接着剤を用いて接着する方法を例示する。特に、地中埋設前には十分な接着強度を有し、埋設後には接着強度が弱まるように、生分解性である脂肪族ポリエステル系樹脂からなる接着剤を用いて接着する方法が好ましい。尚、脂肪族ポリエステル樹脂として、ポリ−ε−カプロラクタム、ポリ乳酸を例示する。具体例として、昭和高分子(株)製の商品名‘ビオノーレ’を示す。
【0012】
【実施例】
次に、発明による埋設物表示シートの製造方法の一実施例を図5に基づいて説明する。
初めに帯状シートを二個ガイドロール41、及び42でガイドしながら、繰り出し装置3と巻き取り装置9の間に張る。このとき、繰り出し装置3と巻き取り装置9の間に一対のピンチロール6を設け、この二個のピンチロール6間に帯状シートを挟み、該ピンチロール6を回転させることによって帯状シートの繰り出し作業を機械的に行っても良い。(図5−(A))。
【0013】
次に、巻き部2に要するシートの長さの1/2の長さだけ該帯状シートを巻き取り装置9側に巻き込み、さらに帯状シートに対してガイドロール41、及び42と反対の方向から、該ガイドロール41、及び42間に押さえ込みバー5を挿入して、帯状シートをガイドロール41、及び42側に繰り出し、該帯状シートの繰り出した先端部を軸部20とし、該軸部20を両側から巻き込み用ピンチ8で挟む(図5−(B))。尚、帯状シートを巻き込み用ピンチで挟んだ状態の一実施例を表す斜視図を図6に示す。そして、該巻き込み用ピンチ8を回転させて、特定条件を満たす部分(固定部23、及び固定部24)を固定して、巻き部2を形成する(図5−(C))。尚、このとき前述したように脂肪族ポリエステル系樹脂からなる接着剤を用いて固定を行うことが好ましい。
【0014】
以上のようにして巻き部2を成形した後に、巻き込み用ピンチ8を巻き部2から取り外し、帯状シートを巻き取り装置9に巻き付けるのであるが、このままの状態では埋設物表示シート1を巻き取るときに、巻き部2が嵩張って巻き取りが困難である。よって、巻き部2を圧着装置7等を用いて扁平にすることが好ましい(図4−(D))。このようにして巻き部2の成形が終了すると、該巻き部2と次の巻き部2の間の距離だけ該帯状シートを巻き取り装置9に巻き付ける。
以上の操作を繰り返すことによって、本発明による埋設物表示シート1を製造することができる。
【0015】
【効果】
本発明による埋設物表示用シートは、掘削時に展開する部分が折り畳まれているのではなく、巻かれているので製造が極めて簡単である。特に巻かれている部分を扁平にすると、その後の巻き取りが簡単になる。また、掘削時に展開する部分が巻かれているので、特定の箇所を固定するだけで、該部分が埋設前に解けて展開することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による埋設物表示シートの断面図である。
【図2】本発明による埋設物表示シートの巻き部の製造方法を表す説明図である。
【図3】従来の埋設物表示シートを表す断面図である。
【図4】本発明による埋設物表示シートの巻き部の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明による埋設物表示シートの製造方法の一実施例を表す説明図である。
【図6】帯状シートを巻き込み用ピンチで挟んだ状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 埋設物表示用シート
2 巻き部
20 軸部
21 前半部
22 後半部
23 固定部
24 固定部
3 繰り出し装置
41 ガイドロール
42 ガイドロール
5 押さえ込みバー
6 ピンチロール
7 圧着装置
8 巻き込み用ピンチ
9 巻き取り装置
10 折り返し部
11 スポットシール
12 ナイロンピン
Claims (3)
- 帯状フィルムをフィルムの幅方向と平行な軸部20で折り返し、該帯状フィルムを前記軸部20を中心に適宜長さ巻き、さらに該部分が展開しないように保型手段を講じることによって得られる巻き部2を、該帯状フィルム上に適宜間隔をおいて複数形成することを特徴とする埋設物標識シート1の製造方法。
- 前記巻き部2を、扁平にするを特徴とする請求項1記載の埋設物標識シート1の製造方法。
- 前記保型手段が、巻き部2の軸部20を境にしてフィルムを前半部21、及び後半部22に分けた場合に、巻き部2を形成する前半部21の最外層とそれと内接する後半部22とを部分的に固定し、さらに後半部22の最外層とそれと内接する前半部21とを部分的に固定することを特徴とする請求項1記載の埋設物標識シート1の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23569395A JP3652744B2 (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 埋設物標識シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23569395A JP3652744B2 (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 埋設物標識シートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0977347A JPH0977347A (ja) | 1997-03-25 |
JP3652744B2 true JP3652744B2 (ja) | 2005-05-25 |
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ID=16989828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP23569395A Expired - Fee Related JP3652744B2 (ja) | 1995-09-13 | 1995-09-13 | 埋設物標識シートの製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3652744B2 (ja) |
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1995
- 1995-09-13 JP JP23569395A patent/JP3652744B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0977347A (ja) | 1997-03-25 |
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