JP3650521B2 - 調理器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、上方を開口した容器内にカッターを設けた調理具を配設し、この調理具を回転駆動する駆動手段を設けた本体を前記容器の開口を閉蓋した蓋に載置して前記調理具を回転させて容器内の被調理物をカッターによって切削、攪拌等して調理をする調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、容器内に配設されカッターを有する調理具を、容器の底部から貫通孔を有する筒状部上方に突設させて、この貫通孔から容器内に突出させた駆動軸により調理具を回転させる形式の調理器は、いわゆるフードプロセッサー等として広く使用されている。しかし、上記形式の調理器は容器の底部から貫通孔を有する筒状部上方に突設させ調理具を回転させる構成であるため、とろろ等の粘性の大きい調理物の調理をする場合等は、この調理物が前記駆動軸を伝わって貫通孔に入り込むとともに、外部に流れ出し場合によっては電動機の軸受部に入り込む場合も生じる。
【0003】
一方、カッターを有する調理具が配設され上方を開口した容器の開口に、駆動手段を設けた本体を載置して前記調理具を回転させて容器内の被調理物をカッターによって切削ないし攪拌する形式の調理器も知られている。この形式の調理器は上記容器の底部側に駆動軸を設ける形式の調理器のように、調理物が駆動軸に伝わって外部に流れ出するというような問題はないものの、調理物が容器の開口から飛散し本体に付着するという事態が生じる。このことから、前記容器の開口に蓋を設け、この蓋の上に前記本体を載置するように構成している。
【0004】
ここで、この種の調理器の構成を図8および図9を参照して説明する。
【0005】
図8に示すように調理器200は上方を開口した容器210、この容器210の内部に配設される調理具220、前記容器210の開口211に着脱可能に設けられる蓋230、前記開口211に蓋230を取り付けた状態で容器210に載置される本体240等から構成されている。
【0006】
そして、前記容器210の底壁212には上方に突出した軸213が設けられており、また、開口211には嵌合部214が形成されている。
【0007】
また、前記蓋230は、底壁231とこの底壁231の外周部に形成した環状壁232とからなる皿状に形成されるとともに、中央部に貫通孔233が形成されている。また、前記環状壁232の外周面には環状のシールパッキング234が取り付けられており、蓋230を前記開口211に嵌合した際は、前記パッキング234が容器210の嵌合部214に圧接し、容器内の液体の外部への漏れ出しが防止されるようになっている。
【0008】
また、前記調理具220は、図8、図9に示すようにカッター221が取り付けられた円筒状の基台部222とこの基台部222の中央部にから上方に突出して設けられた軸部223とから構成されている。そして、前記軸部223の上端部には被カップリング224が形成されており、この被カップリング224は前記蓋230の貫通孔233を挿通可能な外径に形成されている。また、軸部223の前記被カップリング224の下方には、前記蓋230に形成した貫通孔233の直径よりも径大な直径とした環状鍔225が形成されている。この環状鍔225は、貫通孔233の近傍に位置するようになっており、回転するカッター221によって撹拌される容器210内の調理物等の液体が前記貫通孔233から蓋230の外部に漏れ出すことを防止するようになっている。
【0009】
また、前記基台部222の下部には軸受226が一体に取り付けられた底板227が取り付けられており、この軸受226は前記容器の底壁212に取り付けられた軸213と嵌合するものである。
【0010】
また、前記本体240には、筐体241とこの筐体241に内蔵された図示しない電動機、この電動機の回転力を伝達するとともに前記調理具220の軸部223に設けられた被カップリング224と着脱可能なカップリング242が設けられた伝達軸243等から構成されている。
【0011】
そして、上記調理器200によって調理をする場合は、本体240および蓋230を取り外した状態の容器210に、前記調理具220を軸受226を軸213に嵌合させて容器210内に配設し、ついで、容器210内に所望の調理をするに必要な調理材料を入れた後、開口211に蓋230を取り付ける。この状態では前記被カップリング224は、蓋230の底壁231に形成した貫通孔233を貫通するとともに、環状鍔225は貫通孔233の近傍に位置している。
【0012】
この状態で、本体240を前記蓋230の上に載置する。そして、本体240を載置するとカップリング242は被カップリング224と係合する。
【0013】
そして、この状態で本体240に設けた図示しない駆動スイッチをを閉成操作すると、調理具220は回転し調理材料はカッター221によって切削あるいは攪拌されて調理がされるものである。調理後は本体240を取り外して、蓋230を取り外して他の容器に移す。
【0014】
上記調理器200は、容器210内に配設した調理具220を上部に配置した本体240によって駆動するようにするとともに、蓋230に形成した貫通孔233の径よりも径大な環状鍔225を軸部223に形成したことから、調理物が粘性を有する場合であっても、軸部223を伝わって外部に出ることもなく、また、液状の調理物も前記環状鍔225によって前記貫通孔233からの流出は防止できるものである。
【0015】
しかし、上記調理器200においては、基台部222とカッター221とは一体に形成されていることから、このカッターではできない調理をする場合は、他の調理具と交換しなければならない。つまり、複数の調理具を個別に準備しておく必要がある。また、調理具220は、基台部222、軸部223およびカッター221が一体になっていることから、不使用時に収納する場合の取扱いが不便であるとともに大きな収納スペースを必要とするものである。
【0016】
これを解決する方法として、カッターを設けた基台222を軸部223に対して着脱可能にし、各種のカッターを設けた基台部を軸部223に交換可能に取り付ける構成として、調理しようとする調理物に応じてカッターを交換する構成が考えられる。しかし、このような構成とした場合は、基台部223の中央部に前記環状鍔225を通過させるために環状鍔225の外径よりも大きな直径の貫通孔を設けることが必要となり、その結果カッターの切削部あるいは円盤状のカッターでは切削面が小さくなり切削効率が低下するという問題が生じる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の調理器のうち、調理具を容器の底部側から駆動する形式のものでは、粘性のある調理物の場合に調理物が駆動軸を伝わって外部に流れ出すという問題がある。また、調理具を容器の上方から調理具を駆動するとともに蓋の貫通孔からの調理物の漏れ出しを防止する環状鍔を有する形式のものでは、前記形式のもののように調理物が駆動軸を伝わって外部に流れ出すという問題はないものの、複数の調理具を備える構成とした場合は取扱が不便である等の問題があり、この問題を解決するように交換可能なカッターを複数準備するようにすると前記環状鍔を貫通させることに起因しカッターの切削部が小さくなり切削効率が低下してしまうという問題がある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記従来の問題を解決するものであり、請求項1記載の発明は、底部に軸受部を有するとともに上方を開口した容器と;中央部に貫通孔を有し前記容器の開口に着脱自在に設けられる蓋と;回転軸およびこの回転軸に着脱可能な切削部から構成されて前記容器内に着脱自在に配設される調理具であって、前記回転軸が、下端部に前記軸受部と嵌合する被軸受部を上端部に前記貫通孔を貫通する被カップリングをそれぞれ有するとともに、前記蓋の下側に位置し前記貫通孔に近接した部位にこの貫通孔より径大な環状鍔部を有し、この環状鍔部と前記被軸受部との間の外周に係合部を設けてなり、前記切削部が、中央部に前記回転軸に摺動可能な嵌合孔とこの嵌合孔の周壁に前記係合部に係脱可能に係合する被係合部が形成された筒状部を有するとともに、この筒状部に設けられた円盤状のカッターを有してなる調理具と;駆動手段およびこの駆動手段により駆動され前記回転軸に設けられた被カップリングと係脱自在に係合するカップリングを備えた本体と;を備え、前記環状鍔部より小径な前記回転軸の係合部より下側の軸部分が、前記嵌合孔の上側から挿入されて前記切削部が前記回転軸に着脱可能に取付けられていて、前記調理具が前記容器内に配設された状態で、前記係合部より下側の軸部分の長さに相応して円盤状の前記カッターと前記容器の底壁とを隔てて空間を設けた調理器としたものである。
【0019】
この請求項1記載の発明は、切削部に形成する嵌合孔を小さくできるため、カッターの切削面を小さくすることなく着脱可能な切削部とすることができるという作用を有するものである。
【0020】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、容器の底壁から係合部までの距離を、切削部が回転軸の下方に移動して筒状部が底壁に当接した状態での底壁から筒状部の上端面までの距離よりも大きくして、係合部から被係合部が外れて切削部が回転軸の下方に移動して容器の底部に位置された状態で、係合部と被係合部とが非係合状態となるようにした調理器としたものである。
【0021】
この請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の作用に加えて、切削部が回転軸の所定位置から外れて容器の底部に落下した際に、切削部の異常回転を防止できるという作用を有するものである。
【0022】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記調理具に設けた被係合部を、筒状部の周壁に形成され上方を開放した軸方向に沿う挿入溝とこの挿入溝の下端にこの挿入溝に連続するとともに回転方向に沿う係止溝とからなる係合溝によって構成し、前記回転軸に設けた係合部を、回転軸の周面に形成され前記係合溝に挿脱可能な係止突起によって構成した調理器としたものである。
【0023】
この請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の作用に加えて、回転軸を、その係止突起を切削部の筒状部の挿入溝に挿入し、回転軸を回転方向に回すことによって切削部の回転軸への取り付けを容易できるとともに、回転中の切削部と回転軸の結合を確実にできるという作用を有するものである。
【0024】
また、請求項4記載の発明は、底部に軸受部を有するとともに上方を開口した容器と;中央部に貫通孔を有し前記容器の開口に着脱自在に設けられる蓋と;回転軸およびこの回転軸に着脱可能な切削部から構成されて前記容器内に着脱自在に配設される調理具であって、前記回転軸が、下端部に結合手段を上端部に前記貫通孔を貫通する被カップリングをそれぞれ有するとともに、前記蓋の下側に位置し前記貫通孔に近接した部位にこの貫通孔より径大な環状鍔部を有しこの環状鍔部と前記結合手段との間の外周に係合部を設けた第一の軸部と、下端部に容器の底部に設けた軸受部に嵌合する被軸受部を、上部に前記結合手段と結合する被結合手段をそれぞれ有するとともに、この被結合手段と前記被軸受部との間の部位に支持面を有する第二の軸部とからなり、前記切削部が、中央部に前記第一の軸部が摺動可能な嵌合孔と前記係合部に係脱可能に係合する被係合部が形成されて前記支持面に支持される筒状部を有するとともに、この筒状部に設けられた円盤状のカッターを備えてなり、この切削部が、前記第一の軸部の下端部を前記嵌合孔の上側から挿入し係合部を被係合部に係合させるとともに第二軸部を嵌合孔の下方から挿入して被結合手段を結合手段と結合させて回転軸に取り付けられる調理具と;駆動手段およびこの駆動手段により駆動され前記回転軸に設けられた被カップリングと係脱自在に係合するカップリングを備えた本体と;を備えた調理器としたものである。
【0025】
この請求項4記載の発明は、切削部に形成する嵌合孔を小さくできるため、カッターの切削部を小さくすることなく着脱可能な切削部とすることができるという作用を有するものである。
【0026】
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記第一の軸部の下端と容器の底壁との間の寸法を、カップリングと被カップリングとの係合代より大きくして、容器の底部に第一の軸部が落下した状態でカップリングと被カップリングとが非係合状態となるようにした調理器としたものである。
【0027】
この請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の作用に加えて、第二の軸部が回転中に破損等を生じ第一の軸部が容器の底部に落下したとしても、カップリングと被カップリングとが非係合状態となることから、第一の軸部および切削部の異常回転を防止できるという作用を有するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明の一実施の形態を図1ないし図5に基づいて説明する。
【0029】
図1に示すように調理器Aは、容器1とこの容器に載置される本体40とから構成されている。そして、前記容器1は、上方に開口2が設けられた有底筒状に形成され、底壁3の中央部には隆起部4が設けられ、この隆起部4には軸受部としての軸受5が設けられている。
【0030】
また、前記開口2の口縁部には容器1の内周壁の径より径大な環状の段部2aが形成され、また、前記開口2の口縁部には注口8が形成されており、この注口8と反対側には把手7が設けられている。
【0031】
そして、前記開口2は着脱自在な蓋9で閉蓋されるようになっており、この蓋9は中央部に貫通孔10が設けられた底壁11とこの底壁11の外周部に上方に向けて形成した略垂直の環状壁12とからなり上方を開口13とした皿状に形成され、前記環状壁12の上方部には前記容器1の開口2の口縁上端面に支持される径大な環状のフランジ14が形成されている。なお、前記貫通孔10の開口縁には環状突出壁10aが容器1の内方に向けて突出形成されている。また、前記底壁11の下方に向けて形成した垂下壁13aが設けられ、この垂下壁13aの外周には嵌合部15が形成され、この嵌合部15にはゴム等の弾性部材からなるとともに断面方形状の環状に形成されたシール体16が取着され、容器1内からの液体等の漏れ出しを防止している。
【0032】
また、蓋9には前記貫通孔10を囲んで上方に突設した環状壁10bによって形成された挿入孔10cが形成されている。
【0033】
また、前記環状壁13の上端には前記フランジ14より上方に突出させて形成した環状突出壁17が設けられている。
【0034】
つぎに、前記容器1内に着脱自在に配設される調理具18について説明する。この調理具18は、図1、図2に示すように回転軸20とこの回転軸20に着脱可能な切削部30とから構成されている。
【0035】
そして、前記回転軸20の先端部には、図2に示すように軸20の法線方向に突出した係合片21aが形成された被カップリングとしての凸状カップリング21が設けられているとともに、この凸状カップリング21の下方に位置して前記蓋9の貫通孔10より径大な環状鍔部22が設けられている。
【0036】
また、前記軸20の先端部には芯出突起23が設けられている。また、図1に示すように前記調理具18が容器1内に所定の状態で配設されたときは、前記凸状カップリング21は前記蓋9に設けられた貫通孔10を貫通し蓋9の挿入孔10c内に位置し、また、前記環状鍔部22は容器1の内側に位置するとともに前記貫通孔10に近接した位置に位置するようにして前記軸20に設けられている。
【0037】
また、前記回転軸20の下端には、図1に示すように前記容器1の底壁3に設けた軸受5と嵌合する被軸受部としての嵌合軸24が設けられており、また、回転軸20の長手方向略中間部つまり環状鍔部22と前記嵌合軸24との間に位置する部位の外周には一対の係合部25が設けられている。
【0038】
この係合部25は、図2に示すように、回転軸20の回転方向(図2の矢印a方向)に沿って形成された係止突起25aとこの係止突起25aの回転方向進行方向と反対側つまり回転方向後端部側に軸方向に沿って形成されるとともに、係止段部25bを有するばね掛突起25cとから構成されている。なお、前記係止突起25aの下端面は円弧面に形成されている。
【0039】
つぎに、前記切削部30は、前記回転軸20が摺動可能に嵌合する嵌合孔31aを有する筒状部31、この筒状部31の軸方向中間部に一体に形成された合成樹脂等からなる円盤状の基板32およびこの基板32の上面に放射状に刃33aが形成された円盤状の金属板から形成され図示しないねじ等によって取り付けられたカッター33とから構成されている。
【0040】
そして、前記筒状部31の周壁31bには下端部に回転方向に沿って形成された係止溝34a、この係止溝34aの回転方向後端側に軸方向に沿うとともにこの係止溝34aに連続し、上方を開放して形成された挿入溝34bとからなるL字状溝34が形成されている。
【0041】
なお、このL字状溝34は筒状嵌合部31の周壁31bの互いに対向して一対形成され、このL字状溝34は前記回転軸20に形成した係合部25と係脱可能な被係合部35を構成するものである。
【0042】
そして、前記挿入溝34bの幅寸法L1は図3に示すように、前記回転軸20に形成した係止突起25aの幅寸法L2よりも僅かに大きく設定されており、また、係止溝34aの軸方向つまり間口寸法L3は係止突起25aの軸方向寸法L4よりも僅かに大きく設定されている。また、係止突起25aの回転方向先端からばね掛突起25bの回転方向先端縁までの寸法L5は前記係止溝34aの周方向つまり奥行き寸法L6よりも僅かに大きく設定されている。
【0043】
また、前記筒状部31の周壁31bの外周面には断面半円形状の凹溝36が形成されており、この凹溝36には弾性線材からなり互いに対向する終端を接離可能としてリング状に形成され直径を可変とした係止ばね37が嵌合状態にして取り付けられている。この係止ばね37は前記回転軸20に形成された係止段部25bを係止するようになっているものである。
【0044】
そして、切削部30を回転軸20に取り付ける場合は、回転軸20の下端先端(嵌合軸24側)を筒状部31の嵌合孔31aの上方から、係止突起25aの下端が挿入溝34bの下端に当接するまで挿入する。なお、この挿入の過程において円弧面に形成された係止突起25aの下端面は前記係止ばね37に当接し(図5(A)参照)、挿入につれてこの係止ばね37を外側に押し拡げつつ下方に移動する(図5(B)参照)。そして、係止突起25aの下端面が挿入溝34bの下端に当接する直前に、係止ばね37は係止部25bの先端を乗り越えると同時に復元し係止部25bの上面に位置して係止段部25bに係止する(図5(C)参照)。
【0045】
なお、前記挿入の過程においては、係止ばね37は挿入溝34bの部分では外側に押し拡げられて凹溝36から離脱状態となるが、挿入溝34bと直交する部分およびこの近傍では逆に凹溝36に強く嵌合する力が作用することから、前記挿入の過程において係止ばね37は凹溝36から外れることはないものである。
【0046】
ついで、回転軸20を回転方向にあるいは切削部30をこれと反対方向に向けて両者を相対的に回動させる。このことによって、係止突起25aは係止溝34aに係止されて、回転軸20は筒状部31から軸方向への抜止がされるとともに、係止突起25aの先端が係止溝34aの奥壁に当接する。このため、回転軸20が回転されると、その回転力は切削部30に伝達されて、回転軸20と切削部30とは一体的に回転するものである。
【0047】
また、回転軸20に設けた係合部25を構成している係止突起25aを形成する位置は、図4に示すように、容器1の底壁3つまり隆起部4の上面から係止突起25aの下端面までの距離L7を、切削部30が回転軸20の下方に移動し筒状部31の下端面が前記隆起部4の上面に当接した状態における隆起部4の上面から筒状部31の上端面までの距離L8よりも大きくなる位置としているものである。このことによって、例えば調理開始時あるいは調理中に何等かの事情により切削部30の係止溝34aから前記係止突起25aが抜けて、切削部30が下方に移動つまり容器1の底部に落下したとしても、前記係止突起25aは挿入溝34bから完全に抜ける、つまり、係合部25と被係合部35とは非係合状態となるため、回転軸20が回動したとしても切削部30は回転することがないものである。
【0048】
つぎに、本体40について説明する。本体40の本体ケースは上部ケース41と下部ケース42とからなっており、これら両ケース41、42は図示しないねじにより結合されている。また、上部ケース41の外周部には嵌合部41cが形成されている。
【0049】
そして、図2に示すようにこの上部ケース41の一端側には貫通孔41bが設けられ、この貫通孔41bに常時ばね82によって上方に押し上げられている操作体80に設けた操作釦81がその釦軸81aを上下動自在に貫通させて設けられており、また、前記操作釦81を下方向に押し下げることにより回動片83を介して閉成されるスイッチ84が設けられている。
【0050】
つぎに、下部ケース42は、底壁42aとこの底壁42の周囲に一体に形成され前記蓋9の環状壁12の内径よりも径小な環状壁42bとからなる皿状に形成され、また、前記環状壁42bには前記蓋9の環状突出壁17が嵌入する環状溝42eが形成されている。また、下部ケース42の外周には蓋9のフランジ14に載置される環状の載置面42cが形成され、また、下部ケース42の底壁42aの中央部には、蓋9に形成した環状壁10bを貫通させる貫通孔42dが形成されている。
【0051】
なお、下部ケース42外周部には前記上部ケース41の嵌合部41cと嵌合する嵌合縁部42fが形成されており、この嵌合縁部42fを嵌合部41cに嵌合させて上述したように図示しないねじによって両ケースは結合されるものである。また、図1に示すように下部ケース42には上方に向けて突設した複数(図1では2個を図示)の取付ボス44が形成されている。
【0052】
つぎに、下部ケース42に取り付けられる駆動手段としてのモーター46は緩衝体44aを介して前記取付ボス44に取り付けられた取付枠45にねじ44bによって取り付けられている。そしてモーター46の回転軸46aには径小のプーリー47が取り付けられている。また、前記取付枠45には軸受48が取着され、この軸受48に軸支された図示しない軸の一端側には径大なプーリー50が取り付けられ他端側には傘歯車51が取り付けられている。そして、前記プーリー47と径大プーリー50にはベルト52が掛けられている。
【0053】
また、前記取付枠45には軸受53が取り付けられており、この軸受53には一端を例えばCリング54により抜け止めされるとともに他端側に前記傘歯車51と噛合する傘歯車55が取り付けられた軸53aが軸支されている。そして、この傘歯車55には図において下方に延出した図示しない軸が設けられ、この軸の先端部に前記凸状カップリング21と係脱自在なカップリングとしての凹状カップリング57が設けられている。この凹状カップリング57は本体40が容器1を閉蓋して取り付けられた蓋9の上に載置された状態では前記蓋9に設けた挿入孔10c内に位置するようになっている。また、凹状カップリング57の中央部には前記回転軸20の先端部に設けた芯出突起23と嵌合する嵌合穴57aが形成されている。
【0054】
そして、前記調理具18が容器1内に所定の状態で取り付けられたときは、図1に示すように調理具18は、下側に設けた嵌合軸24を前記底壁3に設けた軸受5に、また、上端部に設けた芯出突起23を凹状カップリング57の嵌合穴57aにそれぞれ嵌合することにより芯出しされて、容器1内で回転できるように配置される。
【0055】
つぎに、上記の調理器Aの動作について説明する。
【0056】
まず、回転軸20に上述した手順で切削部30を取り付けて組み立てられた調理具18を、前記回転軸20の下端部に設けた嵌合軸24を容器1の底壁3に設けた軸受5に嵌合させて容器1内に配置する。ついで、容器1内に調理をするに必要な調理材料を入れ、ついで蓋9を容器1の開口2に取り付けて開口2を閉蓋する。なお、この蓋9を取り付ける際に、貫通孔10に回転軸20に設けた凸状カップリング21を貫通させる。
【0057】
また、蓋9が前記開口2に取り付けられた状態では、回転軸20の環状鍔部22は蓋9の開口2に接近しており、液状物は前記開口2から外部に漏れ出さないようになっている。この漏れは蓋9に上部に形成された前記環状壁10bによってさらに確実に防止されるようになっている。
【0058】
また、調理具18を容器1内に配置し開口2を蓋9によって閉蓋した状態では、回転軸20に設けた凸状カップリング21は前記挿入孔10c内に位置している。
【0059】
ついで、本体40を前記凹状カップリング57に凸状カップリング21を嵌合させつつ蓋9の上に載置する。この状態では、調理具18は回転軸20の嵌合軸24の下端部を容器1の底壁3に設けた軸受5に嵌合し、また、上端部は芯出突起23を凹状カップリング57の嵌合穴57aに嵌合し、芯出しされて容器1内に回転可能に配設されている。
【0060】
そして、前記スイッチ釦81を押圧操作するとスイッチ84は閉成しモーター46が駆動し、モーター46の回転力は小径プーリー47、ベルト52、径大プーリー50などを介して凹状カップリング57に伝達され、凹状カップリング57と係合している凸状カップリング21を介して調理具18が回転し調理材料はカッター33の刃33aによって切削あるいは攪拌されて調理がなされるものである。
【0061】
そして、上述したように調理開始時あるいは調理中に何等かの事情により切削部30の係止溝34aから前記係止突起25aが抜けて、切削部30が下方に移動つまり容器1の底部に落下したとしても、前記係止突起25aは挿入溝34bから完全に抜けるため、回転軸20が回動したとしても切削部30は回転することがないものである。
【0062】
このように、調理具18を構成する回転軸20の下端部を切削部30の筒状部31の嵌合孔31aの上方から挿入するようにしたことから、回転軸20の上部に蓋9の貫通孔10からの調理物の漏れ出しを防止する環状鍔部22の形成に拘わらず、カッター33の切削面を小さくすることなく着脱可能とすることができるものである。
【0063】
また、係合部25と被係合部35との係合代を、この係合が外れて切削部30が容器1の底部に落下して容器1の底部に位置したとき非係合状態となるように設定したことから、係合が外れて切削部30が容器1の底部に落下した際に、回転軸20が回転したとしても切削部30への回転の伝達を停止させて切削部30の異常回転を防止できるものである。
【0064】
また、切削部30に設けた被係合部35を、筒状部31の周壁31bに形成され上方を開放した軸方向に沿う挿入溝34bとこの挿入溝34bに連続するとともに回転方向に沿う係止溝34aとからなる係合溝によって構成し、また、前記回転軸20に設けた係合部25を回転軸20の周面に形成された係止突起25aによって構成したことから、回転軸20と切削部30との取り付けが容易であるとともに、回転中の切削部30と回転軸20の結合を確実にできるものである。また、切削部30が容器1の底部に落下したとしても係止突起25aが挿入溝34bから離脱するように設定したことから、回転中に切削部30が容器1の底部に落下しても異常回転を防止できるものである。
【0065】
なお、上記実施の形態においては、係止ばね37は切削部30を回転軸20に取り付ける際に仮止めをするためのものであり、したがって、この係止ばね37は省略することもできるものであり、この係止ばね37を省略する構成とした場合は、回転軸20に形成した係止段部25bを有するばね掛突起25cも省略し係止突起25aのみ形成すればよい。このように係止突起25aのみとした場合においても、この係止突起25aを係止溝34aに係止させることにより仮止めをできるものであり、回転中には係止突起25aは係止溝34aから外れることがないものである。しかし、上記実施の形態のように係止ばね37を設けた場合はより確実に仮止めができるという利点がある。
【0066】
また、上記実施の形態においては、容器1に底部つまり底壁3に設けた軸受部は、回転軸20の被軸受部である嵌合軸24が嵌合する軸受5によって構成したが、これは逆の構成つまり底壁3に設けた軸受部を嵌合軸によって形成し、回転軸20の被軸受部を前記嵌合軸に嵌合する軸受によって構成するようにしてもよいものである。
【0067】
また、上記実施の形態においては、切削部30に設けた被係合部35を筒状部31の周壁31bを切欠いたL字状溝によって構成したが、これは前記周壁31bの内周面にL字状の凹溝を形成することによって構成してもよいものである。
【0068】
つぎに、この発明の第二の実施の形態を図6および図7に基づいて説明する。なお、この第二の実施の形態の上記第一の実施の形態と相違する構成は、調理具を構成する回転軸と切削部の構成および容器の底部に設けた軸受部の構成であり、その他の構成は第一の実施の形態と同一であることから、第一の実施の形態と同一構成部分については同一符号を付し、その説明も省略する。
【0069】
この第二の実施の形態の調理具118は、図に示すように回転軸120と切削部160とから構成されており、そして、前記回転軸120は、第一の軸部130と第二の軸部140とから構成されている。
【0070】
そして、第一の軸部130は、図7に示すように上端部には回転軸120の方線方向に突出した係合片131aが形成された被カップリングとしての凸状カップリング131が設けられており、この凸状カップリング131の下方に位置して前記蓋9の貫通孔10より径大な環状鍔部132が設けられている。
【0071】
また、前記回転軸120の先端には芯出突起133が設けられている。そして、図6に示すように前記調理具118が容器1内に所定の状態で配設されたときは、前記凸状カップリング131は前記蓋9に設けられた貫通孔10を貫通し蓋9の底壁11の挿入孔10c内に位置し、また、前記環状鍔部132は容器1の内側に位置するとともに前記貫通孔10に近接した位置に位置するようにして前記第一の軸部130に設けられている。
【0072】
また、第一の軸部130の前記環状鍔132の下方に位置して、周面に中心線を通り放射状に突設された、一対の係合突起135aからなる係合部135が設けられており、また、前記第一の軸部130の下端部には結合手段136が設けられている。
【0073】
そして、この結合手段136は、第一の軸部130の前記一対の係合突起135aと直交する周面に下端部を開放とした軸方向に沿って形成され、互いに対向して設けられた一対の切欠溝137、この一対の切欠溝137の軸方向中間部と直交して周壁に形成した凹溝138aに嵌合するリング状の係止ばね138とから構成されている。なお、前記係止ばね138は、上記第一の実施の形態と同様にその直径は可変するように構成されている。また、前記凹溝138aの深さは、後述する第二の軸部140に設けられた係止突起147を係止ばね138が乗り越える際に、この係止ばね138の外周が第一の軸部130の周面から突出しない深さに設定されているものである。
【0074】
また、前記第一の軸部130には図6に示すように下端部から軸方向に向けて芯出穴139が形成されている。
【0075】
つぎに、前記第二の軸部140は、図に示すように径大軸部141とこの径大軸部141に上方に一体に形成した径小軸部145とから構成されており、前記径大軸部141には図6に示すように被軸受部としての軸受142が設けられている。また、径大軸部140の上面は前記第一の軸部130の下端面を受ける支持面143となっている。
【0076】
また、前記径小軸部145には前記第一の軸部130に設けられた結合手段136と係脱可能な被結合手段146が設けられている。この被結合手段146は、径小軸部145の周面に放射状に突設された係止突起147から構成され、また、係止突起147の上方先端は前記係止ばね138を係止する鉤状に形成された係止部147aとなっており、また、この係止部147aの上面は下方に向かって傾斜する傾斜面147bとなっている。
【0077】
また、径小軸部147の先端には前記第一の軸部130に設けた芯出穴139に嵌合する芯出突起148が形成されている。
【0078】
そして、前記第一の軸部130と第二の軸部140との結合は、第二の軸部140の径小軸部145の先端を、係止突起147を前記切欠溝137に対応させつつ挿入すると、係止突起147の傾斜面17bによって前記係止ばね138を押し拡げつつ切欠溝137に入り込む。そして、係止部147aの先端が係止ばね138を乗り越えると係止ばね138が復元し、係止部147aに係止され、また、この時芯出突起148は第一の軸部130の芯出穴139に嵌合する。したがって、第二の軸部140は第一の軸部130と軸心を一致した状態で結合されるとともに、係止突起147は切欠溝138によって回転方向に係止されることから回転方向に対しても一体化されるものである。
【0079】
また、前記容器1に底部には図6に示すように上方つまり内側に向けて突出させて取り付けて軸受部としての嵌合軸150が設けられており、この嵌合軸150には鍔部151が形成されており、この鍔部151の上面は前記第二の軸部140に設けた軸受142の下端面を受けるようになっている。
【0080】
つぎに、切削部160について説明する。
【0081】
切削部160は、前記第一の軸部130が摺動可能に嵌合する嵌合孔161aを有する筒状部161、この筒状部161の軸方向中間部に一体に形成された合成樹脂等からなる円盤状の基板162およびこの基板162の上面に放射状に刃163aが係止された円盤状の金属板から形成され図示しないねじ等によって取り付けられたカッター163とから構成されている。
【0082】
そして、前記筒状部161の周壁161bには軸方向に沿って形成された係止溝164が形成されている。
【0083】
つぎに、第一の軸部130と第二の軸部140とによって構成される回転軸120に切削部160を取り付けて調理具118として組み立てる組み立て方を説明する。
【0084】
まず、切削部160の筒状部161の嵌合孔161aに、上方から係合突起135aを筒状部161の係止溝164に対応させつつ第一の軸部130の先端を挿入する。このとき第一の軸部130の下端面は筒状部161の下端面とほぼ面一となっている。
【0085】
ついで、前記第二の軸部140を上記したように、第二の軸部140の径小軸部145の先端を、係止突起147を前記切欠溝137に対応させつつ係止部 147aの先端が係止ばね138を乗り越えるまで挿入する。このことによって、芯出突起148は第一の軸部130の芯出穴139に嵌合するとともに係止ばね138によって係止されて、第二の軸部140は第一の軸部130と軸心を一致した状態で結合される。
【0086】
そして、このように第一の軸部130と第二の軸部140とが結合されると、前記切削部160は筒状部161の下端面は第二の軸部140の前記支持面143に当接し、また、第二の軸部140の係止部147が係止ばね138に係止されることから上下方向の動きを規制されて第一の軸部130と第二の軸部140つまり回転軸120に取り付けられるものである。
【0087】
このようにして組み立てられた調理具118は、第二の軸部140の軸受142を容器1の底壁3に設けた嵌合軸150に嵌合させて容器1内に配置し蓋体9を容器1の開口2に取り付け開口2を閉蓋する。ついで本体40を蓋体9の上に載置して取り付けて凹状カップリング57を蓋体9の挿入孔10c内に位置している凸状カップリング131に係合さる。このことによって調理具118は下部を第二の軸部140に軸受142を容器1の底壁3に設けた嵌合軸150に支持され、上部を芯出突起133を嵌合孔57aに支持されて容器1内に正常な状態つまり使用状態として配設される。
【0088】
そして、調理具118が容器1内に上記のように正常に配置された状態において、前記第一の軸部130の下端部つまり第二の軸部140を取り除いたときに容器1に底部つまり底壁3に当接する下端面と、容器1の前記底部との寸法L10は、前記本体40の凹状カップリング57と第二の軸部130の凸状カップリング121の係合代の寸法L11よりも大きく設定されている。このことによって、第二の軸部140をセットし忘れた場合あるいは調理中に破損等何等かの事情により第二の軸部140が第一の軸部130から外れ切削部160とともに第一の軸部130が容器の底部に落下したとしても、第一の軸部130の下端部と容器1の前記底部との寸法L10が凹状カップリング57と凸状カップリング121の係合代の寸法L11よりも大きいことから、凸状カップリング121は凹状カップリング57から離脱するため、第一の軸部130および切削部160は回転することがなく、これら両者が異常状態で回転することはないものである。
【0089】
なお、この第二の実施の形態の調理器における動作つまり使用は、上記第一の実施の形態の調理器と同様であることからその説明は省略する。
【0090】
このように第二の実施の形態の調理器は、調理具を、下端部に結合手段136を、また、上端部に蓋体9の貫通孔10を貫通する凸状カップリング121を有するとともに蓋体9の容器1側に位置し前記貫通孔10に近接した部位にこの貫通孔10より径大な環状鍔部132およびこの環状鍔部132と結合手段136との間の外周に係合突起135aを設けた第一の軸部130、下端部に容器1の底壁3に設けた嵌合軸150に嵌合する軸受142を、また、上部に前記結合手段136と結合する被結合手段146を有するとともに、切削部160を支持する支持面143を有する第二の軸部140とからなる回転軸120と、中央部に前記第一の軸部130が嵌合する嵌合孔161aと係合溝164が形成された筒状部161を有するとともにカッターを備えた切削部160とにより構成し、第一の軸部130を切削部160の嵌合孔161aの上方から挿入し、第二の軸部140を切削部160の下側方向から第一の軸部130に結合するようにしたことからカッター163の切削面を小さくすることなく着脱可能なカッターとすることができるものである。
【0091】
また、凹状カップリング57と凸状カップリング131との係合代の寸法L11を第一の軸部130の下端部と容器1の前記底部との寸法L10よりも小さく設定したことから、第二の軸部140をセットし忘れた場合あるいは回転中第二の軸部140に破損等が生じた場合、凹状カップリング57と凸状カップリング142が非係合状態となることから第一の軸部130および切削部160の回転を確実に停止させることができるため第一の軸部130および切削部160の異常回転を確実に防止できるものである。
【0092】
なお、この第二の実施の形態においては、被係合部を筒状部161に形成した切欠溝164によって形成したが、切欠とせずに筒状部161の内周面に軸方向に沿う凹状溝として形成してもよいものである。
【0093】
また、この第二の実施の形態においても、第二の軸部140に設ける被軸受部を嵌合軸とし、容器1に設けた軸受部を軸受としてもよいものである。
【0094】
また、上記第一の実施の形態および第二の実施の形態においては、切削部30および160に向けたカッター33および163を、いわゆるおろし用カッターとした場合について説明したが、これは薄切りをするスライス用カッター、粉砕用カッター等各種のカッターを取り付けた切削部とすることができるものである。そして、これら各種カッターを用いる場合は切削部を所望の調理に合わせて交換すればよい。また、不使用時には切削部は回転軸20または120から取り外すことができることから、収納時に嵩張ることがなく広い収納スペースを必要としないものである。
【0095】
また、上記実施の形態においては、容器1の開口2を閉蓋した蓋9の上に本体40を配置する構成としたが、これはカップリングである凹状カップリング57を蓋9の上方に位置させる構成であれば、モーター46を設けた本体40は容器1の側方あるいは下方に配設する構成としてもよいものである。
【0096】
【発明の効果】
上記のように構成した請求項1記載の発明は、回転軸の下端部を切削部の嵌合孔の上側から挿入するようにしたことから、切削部に形成する嵌合孔を小さくできるため、カッターの切削面を小さくすることなく着脱可能な切削部とすることができるという効果を有するものである。
【0097】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、切削部が軸部の所定位置から外れて容器の底部に落下した際に、切削部の異常回転を防止できるという効果を有するものである。
【0098】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、回転軸を、その係止突起を切削部の筒状部の挿入溝に挿入し、回転軸を回転方向に回すことによって、切削部の回転軸への取り付けが容易であるとともに、回転中の切削部と回転軸の結合を確実にできるという効果を有するものである。
【0099】
また、請求項4記載の発明は、切削部に形成する嵌合孔を小さくできるため、カッターの切削面を小さくすることなく着脱可能な切削部とすることができるという効果を有するものである。
【0100】
また、請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明の効果に加えて、第二の軸部が回転中に破損等が生じ第一の軸部が容器の底部に落下したとしても、カップリングと被カップリングとが非係合状態となるため、第一の軸部および切削部の異常回転を防止できるという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態の調理器の断面図。
【図2】上記実施の形態の調理器の調理具の分解斜視図。
【図3】上記実施の形態の調理具の回転軸の係合部と切削部の被係合部の関係を示す図。
【図4】上記実施の形態の調理具の切削部が容器の底部に位置した際の係合部と被係合部との関係を示す図。
【図5】上記実施の形態の係合部のばね掛突起が係止ばねに係止される過程を示した図で、(A)はばね掛突起が係止ばねの上方に位置した状態、(B)はばね掛突起が係止ばねを押し拡げている状態、(C)はばね掛突起の係止段部が係止ばねに係止された状態である。
【図6】本発明の第二の実施形態の調理器の断面図。
【図7】上記第二の実施の形態の調理具の分解斜視図。
【図8】従来の調理器の断面図。
【図9】上記従来の調理器の調理具の斜視図。
【符号の説明】
1 容器
3 底壁
5 軸(軸受部)
9 蓋
10 貫通孔
20 回転軸
21 凸状カップリング(被カップリング手段)
18 調理具
22 環状鍔部
24 嵌合軸(被軸受部)
25 係合部
25a 係止突起
30 切削部
31 筒状部
31a 嵌合孔
31b 周壁
33 カッター
34 L字状溝(被挿入部)
34a 係止溝
34b 挿入溝
35 被係合部
37 ばね
40 本体
45 モーター(駆動手段)
57 凹状カップリング(カップリング手段)
118 調理具
120 回転軸
130 第一の軸部
131 凸状カップリング
132 環状鍔部
135 係合部
136 結合手段
140 第二の軸部
142 軸受(被軸受部)
146 被結合手段
150 嵌合軸(軸受部)
160 切削部
161 筒状部
161a 嵌合孔
163 カッター
Claims (5)
- 底部に軸受部を有するとともに上方を開口した容器と;
中央部に貫通孔を有し前記容器の開口に着脱自在に設けられる蓋と;
回転軸およびこの回転軸に着脱可能な切削部から構成されて前記容器内に着脱自在に配設される調理具であって、前記回転軸が、下端部に前記軸受部と嵌合する被軸受部を上端部に前記貫通孔を貫通する被カップリングをそれぞれ有するとともに、前記蓋の下側に位置し前記貫通孔に近接した部位にこの貫通孔より径大な環状鍔部を有し、この環状鍔部と前記被軸受部との間の外周に係合部を設けてなり、前記切削部が、中央部に前記回転軸に摺動可能な嵌合孔とこの嵌合孔の周壁に前記係合部に係脱可能に係合する被係合部が形成された筒状部を有するとともに、この筒状部に設けられた円盤状のカッターを有してなる調理具と;
駆動手段およびこの駆動手段により駆動され前記回転軸に設けられた被カップリングと係脱自在に係合するカップリングを備えた本体と;を備え、
前記環状鍔部より小径な前記回転軸の係合部より下側の軸部分が、前記嵌合孔の上側から挿入されて前記切削部が前記回転軸に着脱可能に取付けられていて、前記調理具が前記容器内に配設された状態で、前記係合部より下側の軸部分の長さに相応して円盤状の前記カッターと前記容器の底壁とを隔てて空間を設けたことを特徴とする調理器。 - 請求項1記載の発明において、容器の底壁から係合部までの距離を、切削部が回転軸の下方に移動して筒状部が容器の底壁に当接した状態での底壁から筒状部の上端面までの距離よりも大きくして、係合部から被係合部が外れて切削部が回転軸の下方に移動して容器の底部に位置された状態で、係合部と被係合部とが非係合状態となるようにしたことを特徴とする調理器。
- 請求項2記載の発明において、前記調理具に設けた被係合部を、筒状部の周壁に形成され上方を開放した軸方向に沿う挿入溝とこの挿入溝の下端にこの挿入溝に連続するとともに回転方向に沿う係止溝とからなる係合溝によって構成し、前記回転軸に設けた係合部を、回転軸の周面に形成され前記係合溝に挿脱可能な係止突起によって構成したことを特徴とする調理器。
- 底部に軸受部を有するとともに上方を開口した容器と;
中央部に貫通孔を有し前記容器の開口に着脱自在に設けられる蓋と;
回転軸およびこの回転軸に着脱可能な切削部から構成されて前記容器内に着脱自在に配設される調理具であって、前記回転軸が、下端部に結合手段を上端部に前記貫通孔を貫通する被カップリングをそれぞれ有するとともに、前記蓋の下側に位置し前記貫通孔に近接した部位にこの貫通孔より径大な環状鍔部を有しこの環状鍔部と前記結合手段との間の外周に係合部を設けた第一の軸部と、下端部に容器の底部に設けた軸受部に嵌合する被軸受部を、上部に前記結合手段と結合する被結合手段をそれぞれ有するとともに、この被結合手段と前記被軸受部との間の部位に支持面を有する第二の軸部とからなり、前記切削部が、中央部に前記第一の軸部が摺動可能な嵌合孔と前記係合部に係脱可能に係合する被係合部が形成されて前記支持面に支持される筒状部を有するとともに、この筒状部に設けられた円盤状のカッターを備えてなり、この切削部が、前記第一の軸部の下端部を前記嵌合孔の上側から挿入し係合部を被係合部に係合させるとともに第二軸部を嵌合孔の下方から挿入して被結合手段を結合手段と結合させて回転軸に取り付けられる調理具と;
駆動手段およびこの駆動手段により駆動され前記回転軸に設けられた被カップリングと係脱自在に係合するカップリングを備えた本体と;を備えたことを特徴とする調理器。 - 請求項4記載の発明において、前記第一の軸部の下端と容器の底壁との間の寸法を、カップリングと被カップリングとの係合代より大きくして、第一の軸部が容器の底部に落下した状態でカップリングと被カップリングとが非係合状態となるようにしたことを特徴とする調理器。
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