JP3650229B2 - オン・オフ検出回路、3端子スイッチング手段、3端子スイッチング手段の駆動装置、共振型電力変換装置、点火装置、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、連携スイッチング回路、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、双方向性スイッチング手段、双方向性3端子スイッチングング手段、双方向性3端子スイッチングング手段の駆動装置、ac−acコンバータ装置、双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段、及び、組合せスイッチング手段 - Google Patents
オン・オフ検出回路、3端子スイッチング手段、3端子スイッチング手段の駆動装置、共振型電力変換装置、点火装置、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、連携スイッチング回路、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、双方向性スイッチング手段、双方向性3端子スイッチングング手段、双方向性3端子スイッチングング手段の駆動装置、ac−acコンバータ装置、双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段、及び、組合せスイッチング手段 Download PDFInfo
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Description
【0010】
【技術分野】
第1、第2発明は、複数の可制御スイッチング手段と複数の非可制御スイッチング手段を組み合わせた組合せスイッチング手段、もしくは、サイリスタ、SIサイリスタ又はIGBTの様に等価的にその様な組合せスイッチング手段と見なせるスイッチング手段、のオン、オフを検出するオン・オフ検出回路に関する。
あるいは、「そのオン・オフ検出回路を利用した」もしくは「そのオン・オフ検出回路を用いて同時オンによる電源短絡などを防止した」3端子スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段、連携スイッチング回路、双方向性スイッチング手段もしくは双方向性3端子スイッチング手段、双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段に関する。あるいは、「同様に短絡防止した」もしくは「そのオン・オフ検出回路を用いた新トリガー方式の」3端子スイッチング手段の駆動装置、共振型電力変換装置、点火装置、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置、AC−ACコンバータ装置に関する。例えば、出力部に直列接続される2つのサイリスタ、SIサイリスタもしくはIGBT等の同時オンによる貫通電流を第1又は第2発明を利用して阻止した各種の論理回路が実施例に有る。そして、第3、第4発明は第1又は第2発明で使用し、オフ時のオフ安定性を高めたり、ターン・オフを速めたりできる組合せスイッチング手段に関する。
【0020】
尚、可制御スイッチング手段には例えば各種トランジスタ、各種サイリスタ、各種組合せスイッチング手段などがある。また、非可制御スイッチング手段には例えばPN接合、ダイオード、「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」、「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」、可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合(例:ベース・エミッタ間PN接合、ゲート・ソース間PN接合、ゲート・カソード間PN接合など。)等がある。さらに、前述の組合せスイッチング手段には例えば複数のPNP又はNPNトランジスタをダーリントン接続したもの、バイポーラ・トランジスタに限らず同種または異種の可制御スイッチング手段をカスケード接続したスイッチング手段、BI−MOS複合素子、IGBT、サイリスタの等価回路などがある。それから、本物のサイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ、IGBT等もここでは前述の組合せスイッチング手段として取り扱う。
【0030】
第1発明にはそのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる、という効果が有る。この効果は、エネルギー損失を低減できたり、無駄な発熱を抑制できたり、放熱設計を楽にできたり、そのオン電圧低減ぶん電源電圧を節約できたり、する効果に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。また、第1発明のうち特定の限定をしたものにはサイリスタの様に自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段のオン、オフを検出する際にラッチ・アップの心配が無い、という効果が有る。この効果は、そのオン・オフ検出用電流をその保持電流値未満に抑える必要が無いので、例えば、そのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、その組合せスイッチング手段を構成する各可制御スイッチング手段のオフ時のもれ電流(遮断電流)が温度上昇などで増加しても、そのもれ電流が引き起こすオン・オフ検出ミスを無くすことができる、という効果に結び付く。
【0040】
第2発明にはサイリスタの様に自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段のオン、オフを検出する際にラッチ・アップの心配が無い、という効果が有る。この効果は、同じく例えばそのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、同様に各もれ電流が増加しても、そのもれ電流が引き起こすオン・オフ検出ミスを無くすことができる、という効果に結び付く。また、第2発明のうち特定の限定をしたものにはそのオン、オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる、という効果が有る。この効果はエネルギー損失の低減、無駄な発熱の抑制、楽な放熱設計、電源電圧の節約に役に立つ、という効果に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。
【0050】
【第1、第2発明の背景技術】
従来技術のオン・オフ検出回路を図2〜図17に示す。ただし、図14、図15の各回路の様にサイリスタの様な自己保持機能を持つ可制御スイッチング手段のオン、オフを検出するときは、各抵抗10の電流が各サイリスタ100をラッチ・アップし放し、つまり、オンしっ放しにしない様にその電流値はその保持電流値より(充分に)小さく設定する必要が有る。また、図14〜図17の各オン・オフ検出回路ではオン・オフ検出用電流をエミッタ接地のPNPトランジスタ102等が検出する様に図示しているが、図3、図6の各回路と同様にベース接地のNPNトランジスタ等が検出する場合もあるし、あるいは、図8〜図11の各回路と同様にトランジスタ102の代わりにソース接地もしくはゲート接地の接合型FET、ノーマリィ・オン又はノーマリィ・オフのMOS・FET等のトランジスタ等が検出する場合もあるし、あるいは、図12〜図13の各回路と同様にオン、オフ検出される可制御スイッチング手段とオン、オフ検出する可制御スイッチング手段のオン、オフが正反対の場合もある。そのオン、オフ検出する可制御スイッチング手段は自己ターン・オフ機能(=自己消弧機能)を持つ可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。要するに、各オン・オフ検出の結果をそのトランジスタや可制御スイッチング手段の動作抵抗の変化やオン・オフ変化あるいはオフ・オン変化として出力することができれば良いのである。さらに、図17の回路では両ダイオード101をトランジスタ44、45と一緒にして1つの組合せスイッチング手段としているが、この様に両ダイオード101をその組合せスイッチング手段に組み込んでもオン電圧の大きさに関して図16の回路と同じであり、オン電圧の低減に関して効果は無く、部品点数が多くなるだけある。ただこういう回路構成も可能であるということを示した。
【0060】
図18、図19両図に図14のオン・オフ検出回路を利用した点火装置の回路を示す。ただし、サイリスタ100側のオン・オフ検出回路では抵抗10、19の抵抗比を最適に選んだり、あるいは、ツェナー・ダイオード106を追加接続したりして直流電源105の電圧だけでトランジスタ9がターン・オンしない様に、直流電源104、105の両電圧和ではトランジスタ9がターン・オンする様になっている。この点火装置ではサイリスタ100、103の同時オンによる電源短絡防止のためサイリスタ100、103は互いに相手がオンである限り自分はゲート逆バイアスによって強固にオフ制御され、自分のターン・オンは完全に阻止される。そして、本発明者が考え出したトリガー方式(参考:特開昭62−5019号。本発明者はターン・オフ・トリガー方式と呼ぶが。)を利用しており、両サイリスタがオフである休止期間をできるだけ短くしたり、互いに相手のオン期間の延び縮みやターン・オフ遅れ等に応じて最適なトリガー・タイミングを得たりするためにサイリスタ100、103は互いに相手のターン・オフによってトリガーされる。その詳細な動作説明は最後の補足説明の )項で行う。
【0070】
しかしながら、図2〜図17のどの回路もオン・オフ検出用電流(抵抗10又は120の電流)がオン、オフ検出される可制御スイッチング手段(スイッチ216もしくはサイリスタ100もしくはトランジスタ44又は45)以外に流れない様にするためにその可制御スイッチング手段に非可制御スイッチング手段(ダイオード101)を直列接続する必要が有るので、『そのオン・オフ検出回路部を含めた可制御スイッチング手段の総オン電圧が増加してしまう』という第1の間題点が有る。 ( 第 1 の 問 題 点 )
当然の事ながら、複数の可制御スイッチング手段を組み合わせた組合せスイッチング手段も可制御スイッチング手段であるから、この事は当てはまる。
【0080】
さらに、この第1の問題点は『エネルギー損失を増加させたり、無駄な発熱を増加させたり、放熱設計の手間を多くさせたり、あるいは、そのオン電圧増加ぶん余計に主回路の電源電圧を高くする必要が有ったり』するという問題点に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合、負荷などに充分な電圧を供給することはできない。 ( 付 随 す る 問 題 点 )
【0090】
そして、図14、図15各回路の様にサイリスタの様な『自己保持機能を持つ可制御スイッチング手段のオン、オフを検出する際にラッチ・アップの心配が有る』という第2の問題点が有る。 ( 第 2 の 問 題 点 )
尚、複数の可制御スイッチング手段を組み合わせた組合せスイッチング手段も可制御スイッチング手段であるが、本発明ではサイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ等も組合せスイッチング手段として扱っている。
図2〜図17各回路の様にオン、オフ検出される可制御スイッチング手段の両主端子(例:アノード端子、カソード端子。)間にオン・オフ検出用電流を流す必要があるが、サイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ、各サイリスタの等価回路、もしくは、サイリスタの様に自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段などの場合その保持電流の大きさがそのオン・オフ検出用電流の大きさより小さくなったり、あるいは、逆にそのオン・オフ検出用電流の大きさがその保持電流の大きさより大きくなったり、すると、その可制御スイッチング手段はラッチ・アップしてしまう。つまり、オンしっ放しになって自然消弧できない。
【0100】
尚、保持電流値の低下要因として例えば接合温度の変化、ゲート・カソード間抵抗の大きさ、負荷抵抗の大きさ、又は、使用する可制御スイッチング手段の特性のばらつき等がある。(参考:オーム社発行の『サイリスタの基礎と応用』)
一方、オン・オフ検出用電流の増加要因としては例えばオン・オフ検出用電源の電圧が何らかの原因(例:サージ電圧の重畳、DC−DCコンバータの出力変化、自動車の交流発電機の動作中に蓄電池との接続不良によって発電電圧が直に回路に供給される時など。)で上がる場合、また、各抵抗10又は120が厳寒時など温度低下によってその抵抗値が小さくなる場合、さらに、各抵抗10又は120に半導体の抵抗手段(例:そのコレクタ・ベース間に抵抗もしくは定電流ダイオードを接続したバイポーラ・トランジスタ、そのドレイン又はコレクタとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS−FETやSITやIGBT、定電流ダイオード、定電流手段、そのゲートとソースを接続した接合型FETやノーマリィ・オン型MOS・FETやSIT等。)を使い、温度上昇あるいは温度低下によってその抵抗値が小さくなる場合などである。
【0110】
その第2の問題点は、オフ状態にもかかわらずオン検出してしまうという『オン・オフ検出ミスの発生』という問題点に結び付く。
(付 随 す る 問 題 点 )
あらゆる使用条件下においてラッチ・アップ防止のためにそのオン・オフ検出用電流の大きさをその保持電流の大きさ未満に抑えようとしてそのオン・オフ検出用電流をできるだけ小さく設定しようとすると、オン、オフ検出される可制御スイッチング手段のオフ時のもれ電流(遮断電流)が温度上昇などで増加してそのオン・オフ検出用電流の大きさ位になると、今度は「その可制御スイッチング手段がオフ状態にもかかわらずオン検出されてしまう」という問題が生じる。
【0120】
【第1発明の目的】
そこで、第1発明は、複数の可制御スイッチング手段を組み合わせた『組合せスイッチング手段の、オン・オフ検出回路部を含めた総オン電圧を小さくできる』オン・オフ検出回路を提供することを目的としている。
あるいは、第1発明のうち特定の限定つまり「その個々の可制御スイッチング手段はどれも自己保持機能を持たないが、その組合せスイッチング手段全体として自己保持機能を持つ」という限定をした発明ではさらにその目的に加えて『オン・オフ検出によるラッチ・アップの心配が無い』オン・オフ検出回路を提供することを目的としている。
あるいは、これらのオン・オフ検出回路を利用した3端子スイッチング手段、3端子スイッチング手段の駆動装置、共振型電力変換装置、点火装置、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、連携スイッチング回路、双方向性スイッチング手段、双方向性3端子スイッチング手段、双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置、AC−ACコンバータ装置もしくは双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段を提供することを目的としている。
【0130】
【第2発明の目的】
そこで、第2発明は、オン、オフ検出される組合せスイッチング手段が自己保持機能を持つ場合、『オン・オフ検出によるラッチ・アップの心配が無い』オン・オフ検出回路を提供することを目的としている。
あるいは、第2発明のうち特定の限定つまり「その組合せスイッチング手段の構成要素である非可制御スイッチング手段のうち、その構成要素であるどの可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の非可制御スイッチング手段はどれも前記組合せスイッチング手段のオン電圧を増加させる様に組み込まれていない」という限定、又は、「その組合せスイッチング手段のどちらの主端子をとってもその構成要素である可制御スイッチング手段の全てが非可制御スイッチング手段を介して同じ前記主端子に接続されていない」という限定をした発明ではさらにその目的に加えて『オン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくできる』オン・オフ検出回路を提供することを目的としている。
あるいは、これらのオン・オフ検出回路を利用した3端子スイッチング手段、3端子スイッチング手段の駆動装置、共振型電力変換装置、点火装置、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、連携スイッチング回路、双方向性スイッチング手段、双方向性3端子スイッチング手段、双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置、AC−ACコンバータ装置もしくは双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段を提供することを目的としている。
【0140】
【第3、第4発明の背景技術】
第1又は第2発明を実施するとき、その組合せスイッチング手段の構成要素である各可制御スイッチング手段のオン、オフを検出する際に、そのオフ安定性あるいはターン・オフ高速化などのためにその制御電極・主電極間に接続してある抵抗あるいは抵抗手段などを取り外す場合が有る。この場合『そのオフ安定性あるいはターン・オフ高速化などが損なわれてしまう』という第3の問題点が有る。 ( 第 3 の 問 題 点)
【0150】
【第3、第4発明の目的】
そこで、第3、第4の各発明は、第1又は第2発明を実施するとき『そのオフ安定性あるいはターン・オフ高速化などを改善できる』組合せスイッチング手段を提供することを目的としている。
【0160】
【第1発明の開示】
即ち、第1発明は、
可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせて、そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段を制御し、少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用し、前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれもそのオン電圧を増加させる様に組み込まれていない組合せスイッチング手段が有り、
各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段にその直列回路の方向に電流を流す電流供給手段を設け、
前記電流が1つも流れていないかどうかを検出する電流検出手段を設けたオン・オフ検出回路である。
【0170】
あるいは、第1発明は、
その制御電極の順バイアス電圧がプラスである少なくとも1つの可制御スイッチング手段、その制御電極の順バイアス電圧がマイナスである少なくとも1つの可制御スイッチング手段、及び、複数の非可制御スイッチング手段を組み合わせて、そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段のオン、オフを制御する組合せスイッチング手段が有り、
どの前記可制御スイッチング手段をとってもその駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極の側に接続された前記非可制御スイッチング手段を1つずつ介して前記組合せスイッチング手段の両主端子の間に接続されており、各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段に電流を流す電流供給手段を1つずつ設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設け、
どちらの前記主端子をとっても全ての前記可制御スイッチング手段が非可制御スイッチング手段を介して同じ前記主端子に接続されていないオン・オフ検出回路である。
【0180】
ただし、前記非可制御スイッチング手段にはPN接合やダイオード等の他に「印加電圧範囲でダイオードとして機能するツェナー・ダイオード」、「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」、「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」等が有る。
加えて前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合なども前記非可制御スイッチング手段に含まれる。例えば、エミッタ接合(ベース・エミッタ間PN接合)、接合型FETやSIT等のゲート・ソース間PN接合、「サイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ等のカソード側ゲート・カソード間PN接合、アノード・アノード側ゲート間PN接合」、後述する図127〜図129の様にMOS・FETのゲート・ソース間に接続されたダイオード又は「印加電圧範囲でダイオードとして機能するツェナー・ダイオード」もしくは「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」もしくは「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」等である。
【0190】
また、制御電極としては例えばベース電極、ゲート電極などが有り、主電極としては例えばコレクタ電極、エミッタ電極、ドレイン電極、ソース電極、アノード電極、カソード電極などが有り、主端子としては例えばIGBTのコレクタ端子、エミッタ端子、サイリスタのアノード端子、カソード端子などが有る。
さらに、前記可制御スイッチング手段が複数の制御電極(例:カソード側ゲート電極とアノード側ゲート電極)を持っていても1つしか使わない場合もある。それから、各前記可制御スイッチング手段は一部又は全部が同種類でも異種類でも構わないし、それ自体が組合せスイッチング手段の場合もある。例えばバイポーラ・トランジスタ同士の組合せ、MOS・FET同士の組合せ、SIT同士の組合せ、バイポーラ・トランジスタ、MOS・FET又はSITの組合せ等。
【0200】
このことによって、前記組合せスイッチング手段は前記可制御スイッチング手段と前記非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個並列接続した様な構成になるので、前記組合せスイッチング手段のオン・オフ検出は、前記可制御スイッチング手段1つ1つに対してオン・オフ検出手段を構成し、前記可制御スイッチング手段が1つもオンでないかどうかを検出することにより行うことができる。ただし、1つの前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合などの非可制御スイッチング手段が、オン・オフ検出用の前記非可制御スイッチング手段を兼ね、他の1つ又は複数の前記可制御スイッチング手段と対を成す構成が少なくとも1つあるので、従来技術(例:図16の回路)の様に前記組合せスイッチング手段にオン・オフ検出用に新しく非可制御スイッチング手段を直列接続する必要が無い。従って、『そのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる。』 ( 効 果 )
従来の図17の回路ではトランジスタ44、45どちらのエミッタ接合も相手のオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段として活用されておらず、両ダイオード101は第1発明と異なりただ組合せスイッチング手段47の総オン電圧を増加させる様にそれに組み込まれているだけである。
【0210】
この効果は『エネルギー損失を低減できたり、無駄な発熱を抑制できたり、放熱設計を楽にできたり、そのオン電圧低減ぶん主回路の電源電圧を節約できたり、する』という効果に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。 ( 付 随 効 果 )
【0220】
第1発明が請求項3記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、自己保持機能を持たない前記可制御スイッチング手段1つ1つをオン、オフ検出する際にそのオン・オフ検出用電流によってどれもラッチ・アップすることは全く無いし、自己保持機能を持つ前記組合せスイッチング手段の両主端子間のラッチ・アップする電流経路にはオン・オフ検出用電流は流れないから、『オン・オフ検出によるラッチ・アップの心配が無い』という効果が有る。 ( 効 果 )
【0230】
この効果は、各前記可制御スイッチング手段のオン・オフ検出用電流の大きさを前記組合せスイッチング手段の保持電流の大きさ未満に抑える必要が全く無いので、そのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、温度上昇等で増加してしまう各前記可制御スイッチング手段のオフ時のもれ電流(遮断電流)が引き起こす『(オフにもかかわらずオン検出してしまうという)オン・オフ検出ミスを無くすことができる』という効果に結び付く。 ( 付 随 効 果 )
【0240】
第1発明が請求項5記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、全ての前記電流供給手段が互いに一定の電位関係になったり、直結されたりするので、『前記電流検出手段を形成する際に(信号のやり取りに発光・受光ダイオード対を含むフォト・カプラーや変圧器や圧電変圧器の様な)絶縁信号伝達手段を使わなくて済む』という効果が有る。 ( 効 果 )
発光・受光ダイオード対の様なフォト・カプラー等は使用温度範囲が狭いし、信号エネルギー変換効率が低く、動作速度が遅いなど使い難いので、できれば使用したくない。変圧器や圧電変圧器も定常的に信号を伝達するには交流電源手段などが必要で回路構成が複雑になるので、やはりできれば使用したくない。
【0250】
【第2発明の開示】
即ち、第2発明は、
自己保持機能を持たない可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせた自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段が有り、
各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段にその直列回路の方向に電流を流す電流供給手段を設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設けたオン・オフ検出回路である。
【0260】
あるいは、第2発明は、
その制御電極の順バイアス電圧がプラスで、自己保持機能を持たない少なくとも1つの可制御スイッチング手段、その制御電極の順バイアス電圧がマイナスで、自己保持機能を持たない少なくとも1つの可制御スイッチング手段、及び、複数の非可制御スイッチング手段を組み合わせた自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段が有り、
どの前記可制御スイッチング手段をとってもその駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極の側に接続された前記非可制御スイッチング手段を1つずつ介して前記組合せスイッチング手段の両主端子の間に接続されており、各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段に電流を流す電流供給手段を1つずつ設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設けたオン・オフ検出回路である。
【0270】
ただし、前記非可制御スイッチング手段にはPN接合やダイオード等の他に「印加電圧範囲でダイオードとして機能するツェナー・ダイオード」、「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」、「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」等が有る。
加えて前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合等も前記非可制御スイッチング手段に含まれる。例えば、エミッタ接合(ベース・エミッタ間PN接合)、接合型FETやSIT等のゲート・ソース間PN接合、後述する図127〜図129の様にMOS・FETのゲート・ソース間に接続されたダイオード又は「印加電圧範囲でダイオードとして機能するツェナー・ダイオード」もしくは「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」もしくは「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」等である。
【0280】
また、SIサイリスタ、サイリスタの各等価回路は前記組合せスイッチング手段に含まれるから、サイリスタ、SIサイリスタ、バイポーラ トランジスタとSITを組んだ様なサイリスタも前記組合せスイッチング手段に含まれる。
さらに、制御電極としては例えばベース電極、ゲート電極などが有り、主電極としては例えばコレクタ電極、エミッタ電極、ドレイン電極、ソース電極などが有り、主端子としては例えばアノード端子、カソード端子などが有る。
それから、各前記可制御スイッチング手段は一部又は全部が同種類でも異種類でも構わないし、それ自体が組合せスイッチング手段の場合もある。例えばバイポーラ・トランジスタ同士の組合せ、MOS・FET同士の組合せ、SIT同士の組合せ、バイポーラ・トランジスタ、MOS・FET又はSITの組合せ等。そして、前記可制御スイッチング手段が複数の制御電極(例:ダーリントン接続のバイポーラ・トランジスタ)を持っていても1つしか使わない場合もある。
【0290】
このことによって、前記組合せスイッチング手段は前記可制御スイッチング手段と前記非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個接続した構成になるので、前記組合せスイッチング手段のオン・オフ検出は、前記可制御スイッチング手段1つ1つに対してオン・オフ検出手段を構成し、前記可制御スイッチング手段が1つもオンでないかどうかを検出することにより行うことができる。
このため、自己保持機能を持たない前記可制御スイッチング手段1つ1つをオン、オフ検出する際にそのオン・オフ検出用電流によってどれもラッチ・アップすることは全く無いし、自己保持機能を持つ前記組合せスイッチング手段の両主端子間のラッチ・アップする電流経路にはオン・オフ検出用電流は流れないから、『オン・オフ検出によるラッチ・アップの心配が無い』という効果が第2発明に有る。 ( 効 果 )
【0300】
この効果は、各前記可制御スイッチング手段のオン・オフ検出用電流の大きさを前記組合せスイッチング手段の保持電流の大きさ未満に抑える必要が無いので、そのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、温度上昇などで増加してしまう各前記可制御スイッチング手段のオフ時のもれ電流(遮断電流)が引き起こす『(オフ状態にもかかわらずオン検出してしまうという)オン・オフ検出ミスを無くすことができる』という効果に結び付く。 ( 付 随 効 果 )
尚、1つの前記可制御スイッチング手段がその制御電極・主電極間に構成するPN接合等の非可制御スイッチング手段が他の1つ又は複数の前記可制御スイッチング手段と対を成し、このPN接合等の非可制御スイッチング手段をそのオン・オフ検出用の前記非可制御スイッチング手段として利用できる構成が少なくとも1つ有る場合も有るし、そうでない場合も有る。そうである場合が次である。
【0310】
第2発明が請求項7記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として利用し、しかも、前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間に構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれも前記組合せスイッチング手段のオン電圧を増加させる様に組み込まれていない。このため、『そのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる』という効果が有る。 ( 効 果 )
尚、従来技術(例:図16の回路)で組合せスイッチング手段のオン、オフを検出しようとすると、その組合せスイッチング手段にオン・オフ検出用に新しく非可制御スイッチング手段を直列接続する必要が有るため、そのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくできない。また、図17の回路の様に可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合などの非可制御スイッチング手段をオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段として1つも利用せず、それに内蔵されていない独立の非可制御スイッチング手段(ダイオード101)だけを利用する場合もその様に総オン電圧を小さくできない。
【0320】
第2発明が請求項9記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、どちらの前記主端子をとっても全ての前記可制御スイッチング手段が「共通の、もしくは、個々に共通の、もしくは、個々の非可制御スイッチング手段」を介して同じ前記主端子に接続されていない。つまり、そのオン・オフ検出用に利用できるけれども不必要にただオン電圧を増加させるだけの「共通の、もしくは、個々に共通の、もしくは、個々の非可制御スイッチング手段」が同じ主端子にどちらの前記主端子に対しても接続されていない。しかも、前述した通り少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合などの非可制御スイッチング手段をオン・オフ検出用の前記非可制御スイッチング手段として利用できるので、従来技術(例:図16の回路)の様に前記組合せスイッチング手段にオン・オフ検出用に新しく非可制御スイッチング手段を直列接続する必要が無い。
従って、『そのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる』という効果が有る。( 効 果 )
尚、図17の回路の様に前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合等の非可制御スイッチング手段をオン・オフ検出用の前記非可制御スイッチング手段として1つも利用せず、それに内蔵されない独立の非可制御スイッチング手段(ダイオード101)だけを利用する場合その様に総オン電圧を小さくできない。
【0330】
その総オン電圧の低減効果は、『エネルギー損失を低減できたり、無駄な発熱を抑制できたり、放熱設計を楽にできたり、あるいは、そのオン電圧低減ぶん電源電圧を節約できたり、する』という効果に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。 ( 付 随 効 果 )
【0340】
第2発明が請求項11記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、全ての前記電流供給手段が互いに一定の電位関係になったり、あるいは、直結されたりするので、『前記電流検出手段を形成する際に(信号のやり取りに発光・受光ダイオード対を含むフォト・カプラーや変圧器や圧電変圧器などの様な)絶縁信号伝達手段を使わなくて済む』という効果が有る。 ( 効 果 )
発光・受光ダイオード対の様なフォト・カプラー等は使用温度範囲が狭いし、信号エネルギー変換効率が低く、動作速度が遅いなど使い難いので、できれば使用したくない。変圧器や圧電変圧器も定常的に信号を伝達するには交流電源手段などが必要で回路構成が複雑になるので、やはりできれば使用したくない。
【0350】
【第3発明の開示】
即ち、第3発明は、
可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせ、
そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段を制御し、
少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用し、
前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれもそのオン電圧を増加させる様に組み込まれておらず、
その間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用される前述した制御電極・主電極間の少なくとも1つに非可制御スイッチング手段を介して逆バイアスする逆バイアス手段を設けた組合せスイッチング手段である。
【0360】
このことによって、第3発明の組合せスイッチング手段を第1又は第2発明の構成要素の組合せスイッチング手段に使うと、そのオン・オフ検出用電流が前記逆バイアス手段に洩れ流れるのをその逆バイアス用の非可制御スイッチング手段が阻止するので、前記逆バイアス手段の接続によって生じるオン・オフ検出ミスを起こさずに前記逆バイアス手段は前記組合せスイッチング手段のオフ安定性を高めたり、あるいは、そのターン・オフ速度を速くしたり等の改善を行うことができる。 ( 効 果 )
【0370】
【第4発明の開示】
即ち、第4発明は、
自己保持機能を持たない可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせて自己保持機能を持たせ、
その間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用される前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間の少なくとも1つに非可制御スイッチング手段を介して逆バイアスする逆バイアス手段を設けた組合せスイッチング手段である。
【0380】
このことによって、第4発明の組合せスイッチング手段を第1又は第2発明の構成要素の組合せスイッチング手段に使うと、そのオン・オフ検出用電流が前記逆バイアス手段に洩れ流れるのをその逆バイアス用の非可制御スイッチング手段が阻止するので、前記逆バイアス手段の接続によって生じるオン・オフ検出ミスを起こさずに前記逆バイアス手段は前記組合せスイッチング手段のオフ安定性を高めたり、そのターン・オフ速度を速くしたり、あるいは、その保持電流値を大きくしたり等の改善を行うことができる。 ( 効 果 )
【0390】
【発明を実施するための最良の形態】
本発明をより詳細に説明するために以下添付図面に従ってこれを説明する。図1に示す第1発明の実施例では以下の通り図1の各構成要素が前述した第1発明の各構成要素に相当する。
a)組合せスイッチング手段1が前述した組合せスイッチング手段に。
b)トランジスタ2、3が前述した各可制御スイッチング手段に。
c)トランジスタ2のゲート電極とトランジスタ3のベース電極が前述した順バイアス電圧がプラスの制御電極とマイナスの制御電極に。
d)ダイオード4とトランジスタ3のエミッタ接合(エミッタ・ベース間PN接合)が前述した各非可制御スイッチング手段に。
e)トランジスタ3のエミッタ接合が前述した「少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段」に。
f)ダイオード4が前述した「前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段」に。
g)「トランジスタ3のエミッタ接合とトランジスタ2の直列回路」と「トランジスタ3とダイオード4の直列回路」が前述した直列回路に。
h)トランジスタ3のコレクタ電極とトランジスタ2のドレイン電極が前述の「その駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極」それぞれに。
i)組合せスイッチング手段1の主端子5、6が前述した組合せスイッチング手段の両主端子に。
j)「ダイオード11、抵抗10、トランジスタ9のエミッタ接合等及び直流電源7の直列回路」と「直流電源16、トランジスタ15のエミッタ接合等、抵抗13及びダイオード12の直列回路」が前述した各電流供給手段に。
k)直流電源7、16、トランジスタ9、15、発光ダイオード8及び受光ダイオード14等が前述した電流検出手段に。
【0400】
尚、トランジスタ2は、主端子5にトランジスタ3のエミッタ接合を介して接続されているけれども、主端子6にはいかなる非可制御スイッチング手段も介さずに直接接続されている。そして、トランジスタ3は、主端子6にダイオード4を介して接続されているけれども、主端子5にはいかなる非可制御スイッチング手段も介さずに直接接続されている。すなわち、主端子5、6どちらをとってもトランジスタ2、3両方は非可制御スイッチング手段を介して同じ主端子5又は6に接続されていない。もし、組合せスイッチング手段1がトランジスタ2のソースと主端子6の間にダイオードが接続されている組合せスイッチング手段であれば、この追加ダイオードとダイオード4それぞれをオン・オフ検出用に使っても、トランジスタ3のエミッタ接合とダイオード4それぞれをオン・オフ検出用に使っても、組合せスイッチング手段1の総オン電圧はどちらも同じであり、第1発明独特の効果が有るとは言えない。しかし、その追加ダイオードが無い場合、その追加ダイオードを使ったオン・オフ検出はできないし、その順電圧分だけ総オン電圧は小さくなるから、第1発明独特の効果が生じる。
【0410】
図1の実施例の動作は次の通りである。直流電源7、トランジスタ9、トランジスタ3のエミッタ接合、ダイオード11及び抵抗10等がトランジスタ2のオン、オフを検出し、直流電源16、トランジスタ15、ダイオード4、12及び抵抗13等がトランジスタ3のオン、オフを検出し、さらにトランジスタ15等が両オン・オフ出力のオアー回路になっている。その際、その両オン・オフ検出手段の間は電位が不定なので、両者間を絶縁信号伝達手段を使って一方のオン・オフ検出出力を他方へ転送する必要が有り、発光ダイオード8と受光ダイオード14のペアーが両者間の信号のやり取りを行う。その結果、トランジスタ15等がトランジスタ2、3どちらもオンでないかどうか検出することによって組合せスイッチング手段1のオン、オフを検出する。つまり、トランジスタ2、3どちらもオンでなければ、組合せスイッチング手段1はオフであり、トランジスタ2、3どちらか一方でもオンであれば、組合せスイッチング手段1はオンである。
【0420】
ところで、図1の回路からも分かる様に組合せスイッチング手段1単独でも、あるいは、第1発明のオン・オフ検出回路が構成されていても、両スイッチ端子st1・st2間の総オン電圧はどちらも同じであり、図2〜図17に示す従来のオン・オフ検出回路の様に増えない。これはトランジスタ3のエミッタ接合がトランジスタ2に対してオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段を兼ねているからである。こういう『オン・オフ検出部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる』という独特の効果が図1の実施例を含め第1発明に有る。
(効果)
【0430】
しかも、この効果は『エネルギー損失の低減、無駄な発熱の抑制、楽な放熱設計、あるいは、オン電圧低減分の電源電圧の節約又は有効利用』という効果に結び付く。特に主電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。(付随効果)
【0440】
図20に示す第1発明の実施例は請求項5記載のオン・オフ検出回路などに対応し、ダイオード18が同項記載中の逆並列接続の非可制御スイッチング手段に相当する。抵抗10、トランジスタ9のエミッタ接合等、直流電源7及びダイオード18の直列回路がトランジスタ3の電流供給手段を形成し、トランジスタ17のエミッタ接合がトランジスタ3のオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段を兼ねており、これらが「図15の様な回路と電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にあるオン・オフ検出回路」を形成している。このため、トランジスタ3、17の両電流供給手段は図1の実施例の場合と異なり、直結されて互いに一定の電位関係位に有るので、トランジスタ9、15は発光・受光ダイオード対やフォト・カプラーの様な『絶縁信号伝達手段を使わなくても直接信号のやり取りができ、そのために絶縁信号伝達手段は要らない』という効果が図20の実施例を含め請求項5記載のオン・オフ検出回路などに有る。
(効果)
【0450】
尚、「元の回路に対して電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にある回路」とは、元の回路において電圧極性あるいは電圧方向の有る各構成要素(例:直流電源、ダイオード等。)の向きを逆にし、各可制御スイッチング手段をこれと相補関係にある可制御スイッチング手段(例:PNPトランジスタに対してNPNトランジスタ等。)で1つずつ置き換えた回路のことである。
また、トランジスタ17のエミッタ接合がトランジスタ3のオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段を兼ねており、そのためにそのエミッタ接合には抵抗が並列接続されていないが、トランジスタ3のオン・オフ検出手段の一部(直流電源7、抵抗10、19等)がトランジスタ17を逆バイアスするので、そのオフ状態が安定化したり、そのターン・オフが速くなったりする。この事は請求項5記載のオン・オフ検出回路などすべてについて言える。もっとトランジスタ17に対する逆バイアス作用を強化したければ、抵抗49を接続すれば良い。
しかし、トランジスタ17のエミッタ接合に抵抗を並列接続することは可能である。その場合、その並列抵抗を流れる電流だけによってトランジスタ9がターン・オンしない様にそのオン・オフしきい値電圧との関係で抵抗10、19の値を設定すれば良い。その電流とダイオード18を流れるオン・オフ検出用電流の和によってトランジスタ9がターン・オンする様に抵抗10、19の値を設定すれば良い。この事は後述する図21、図22、図24、図25、図29〜図34、図37〜図40の各実施例などでも同じであるし、また、後述する図65〜図67の各実施例で各抵抗40を接続する場合などでも同じである。
【0460】
図21、図22各図に図20の実施例の回路構成を一部変えた実施例を1つずつ示す。これらの様にオン・オフ検出用の両直流電源7、16を直結する必要は必ずしも無いし、オン・オフ検出結果をベース接地のトランジスタ115から出力しても構わない。仮に図20、図21の各実施例においてトランジスタ15と9又は115の間の電位差が変化するのであれば、各抵抗60の代わりに定電流ダイオード又は定電流手段などを使えば良い。また、図21、図22の各実施例において直流電源121、ダイオード122及び抵抗49が接続されている場合これらを含めトランジスタ3、17及びダイオード4が構成する組合せスイッチング手段は第3発明の組合せスイッチング手段に対応する。
【0470】
図23〜図34各図に示す実施例もまた可能である。図中PC1、PC2はフォト・カプラーである。図23〜図34の各実施例においてトランジスタ44の代わりにPNPトランジスタ、「PチャネルもしくはNチャネルの接合型FET、MOS・FET、SIT、IGBTもしくはSIサイリスタ」あるいはサイリスタ等、可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。この様な置換え、変更などにより各実施例から新実施例(派生実施例)が派生する。図23、図25〜図28、図32〜図34の各実施例もしくはその派生実施例において直流電源121、ダイオード122及び抵抗49が接続されていれば、それらを含めた各組合せスイッチング手段は第3発明の組合せスイッチング手段に対応する。
【0480】
図35に示す第2発明の実施例は請求項6又は8記載のオン・オフ検出回路などに対応する。以下の通り図35の各構成要素は前述した第2発明の各構成要素に相当する。
a)組合せスイッチング手段43が前述した組合せスイッチング手段に。
b)トランジスタ3、17が前述した各可制御スイッチング手段に。
c)トランジスタ17のベース電極とトランジスタ3のベース電極が前述した順バイアス電圧がプラスの制御電極とマイナスの制御電極に。
d)各ダイオード4が前述した各非可制御スイッチング手段に。
e)トランジスタ3、17の各コレクタ電極が前述した「その駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極」それぞれに。
f)組合せスイッチング手段43の主端子51、52が前述した組合せスイッチング手段の両主端子に。
g)「直流電源7、トランジスタ15のエミッタ接合等、抵抗10及びダイオード11の直列回路」と「ダイオード12、抵抗13、トランジスタ9のエミッタ接合など及び直流電源16の直列回路」が前述した各電流供給手段に。
h)直流電源7、16、トランジスタ15、9、発光ダイオード8及び受光ダイオード14等が前述した電流検出手段に。
【0490】
トランジスタ3、17の各オン・オフ検出手段に従来の図14のオン・オフ検出回路および「これと電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にあるオン・オフ検出回路」が使われており、トランジスタ15の出力信号が発光ダイオード8と受光ダイオード14のペアーによってトランジスタ9に転送され、両オン・オフ出力が論理和され、組合せスイッチング手段43のオン、オフが検出される。ただし、「元の回路に対して電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にある回路」とは、元の回路において電圧極性もしくは電圧方向の有る各構成要素(例:直流電源、ダイオード等。)の向きを逆にし、各可制御スイッチング手段をこれと相補関係にある可制御スイッチング手段(例:PNPトランジスタに対してNPNトランジスタ等。)で1つずつ置き換えた回路のことである。
【0500】
この様に自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段43をオン、オフ検出する場合、組合せスイッチング手段43を構成する、自己保持機能を持たないトランジスタ3、17に分けて別々にオン、オフ検出するので、図14、図15等に示す従来のオン・オフ検出回路の様にそれぞれのオン・オフ検出用電流が組合せスイッチング手段43をラッチ・アップさせてしまう心配は無い、という効果が図35の実施例を含め第2発明のオン・オフ検出回路などに有る。
(効果)
しかも、この効果は、各オン・オフ検出用電流の大きさを組合せスイッチング手段43の保持電流の大きさ未満に抑える必要が無いということなので、そのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、トランジスタ3、17個々のオフ時のもれ電流(コレクタ遮断電流など。)が温度変化、コレクタ・エミッタ間の印加電圧あるいはベース逆バイアス電圧の低下などによって増加しても『(オフにもかかわらずオン検出してしまう)というオン・オフ検出ミスを無くすことができる』という効果に結び付く。 (付随効果)
【0510】
尚、組合せスイッチング手段43はトランジスタ3、17が構成するサイリスタの等価回路の様なものであるが、抵抗50の一方または両方を接続したり、「その駆動信号入力用に対を成す制御電極・主電極間にPN接合などの非可制御スイッチング手段を構成しておらず、その制御電極・主電極間に抵抗などの通流手段を接続してあるPチャネル型MOS・FET又はIGBT」をトランジスタ3の代わりに用いたり、あるいは、同様な構成のNチャネル型MOS・FET又はIGBTをトランジスタ17の代わりに用いたりすることもできる。
当然の事ながら、トランジスタ3の代わりに「その制御電極・主電極間にPN接合を構成するPチャネルの接合型FET、SIT等」の自己保持機能を持たず、その制御電極・主電極間の順バイアス電圧極性が同じ可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。あるいは、トランジスタ17の代わりに「その制御電極・主電極間にPN接合を構成するNチャネルの接合型FET、SIT等」の自己保持機能を持たず、その制御電極・主電極間の順バイアス電圧極性が同じ可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。この様な置換え、変更などにより各実施例から新しい各実施例(派生実施例)が派生する。
【0520】
図36に示す第2発明の実施例は請求項6、7、8、9又は10記載のオン・オフ検出などに対応するが、第1発明の請求項1、2、3又は4記載のオン・オフ検出回路などにも対応する。組合せスイッチング手段20はPNP、NPNトランジスタ3、17が構成するサイリスタの等価回路であるが、その代わりに本物のサイリスタ、SIサイリスタあるいは後述する図124〜図131の自己保持機能を持つ各組合せスイッチング手段を使うこともできる。トランジスタ3とダイオード11の接続点とトランジスタ17の間を一旦切り離した後ダイオードで接続し直し、トランジスタ17とダイオード12の接続点とトランジスタ3の間を一旦切り離した後ダイオードで接続し直して図35の実施例の様にした実施例も可能であるが、この場合、図36の実施例は第1発明に対応しなくなる。
【0530】
尚、サイリスタの等価回路を構成するトランジスタ3、17は、互いに相手を制御し合う他に、互いに自分のエミッタ接合がオン・オフ検出用に相手に直列接続される非可制御スイッチング手段の役割を果たすので、図2〜図16の従来回路の様に新しく非可制御スイッチング手段をトランジスタ3、17それぞれに接続する必要が無い。このため、オン・オフ検出回路部を含む組合せスイッチング手段20の総オン電圧を従来より小さくできたり、オン電圧によるエネルギー損失を低減したり、無駄な発熱を低く抑えたり、放熱設計を楽にできたり、あるいは、そのオン電圧低減ぶん電源電圧を節約もしくは有効利用できたり、する。
【0540】
図37〜図40各図に示す第2発明の実施例は請求項6、7、8、9、10又は11記載のオン・オフ検出回路などに対応するが、第1発明の請求項1、2、3、4又は5記載のオン・オフ検出回路などにも対応し、ダイオード18が請求項5又は11項記載中の逆並列接続の非可制御スイッチング手段に相当する。このため、トランジスタ3、17等の両電流供給手段は図35、図36の各実施例の場合と異なり、直結されて互いに一定の電位関係に有るので、トランジスタ9、15は発光・受光ダイオード対やフォト・カプラーの様な絶縁信号伝達手段を使わなくても直接信号のやり取りができ、そのために絶縁信号伝達手段は要らない、という効果が図37〜図40の各実施例を含め請求項5又は11記載のオン・オフ検出回路などに有る。
(効果)
【0550】
尚、図37、図38の各実施例ではトランジスタ3のエミッタ接合がトランジスタ17のオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段を兼ねており、そのためにそのエミッタ接合には抵抗が並列接続されていないが、トランジスタ17のオン・オフ検出手段の一部(直流電源16、抵抗13等)がトランジスタ3を逆バイアスするので、そのオフ状態が安定化したり、そのターン・オフが速くなったりする。この事は請求項11記載のオン・オフ検出回路などすべてについて言える。図38の実施例は図37の実施例を利用したスイッチング回路であるが、さらにトランジスタ17も直流電源7及び抵抗10等のトランジスタ3のオン・オフ検出手段によって逆バイアスされるので、組合せスイッチング手段のオフ状態がより安定化したり、そのターン・オフが速くなったり、その保持電流値が大きくなったり等する。もっとトランジスタ3に対する逆バイアス作用を強化したければ、図37や図38の様に抵抗49を接続すれば良い。
【0560】
もっともトランジスタ3のエミッタ接合に抵抗を並列接続することも可能である。その場合、その並列抵抗を流れる電流だけによってトランジスタ15がターン・オンしない様に、しかも、その電流とダイオード18を流れるオン・オフ検出用電流の和によってトランジスタ15がターン・オンする様にそのオン・オフしきい値電圧との関係で抵抗13、19の各抵抗値を設定すれば良い。この抵抗並列接続については図39、図40の各実施例においてSITのトランジスタ53、54にノーマリィ・オフ型を使う場合も同様である。ただし、その様に各抵抗値を設定すると、そのオン・オフ検出用電流をかなり大きくする必要があり、そのために電流消費が多くなるので、やはり上述した逆バイアスの方法が良い。
【0570】
図39、図40の各実施例において直流電源121それぞれがトランジスタ53、54に充分な逆バイアス電圧を供給できるなら、それらはノーマリィ・オン型でも構わない。図40の実施例ではトランジスタ53、54がSIサイリスタの等価回路を構成するが、それらの代わりに本物のSIサイリスタを使っても良い。尚、トランジスタ53とトランジスタ17又は54の組合せスイッチング手段またはその本物のSIサイリスタに直流電源121、ダイオード122及び抵抗9を1組または2組接続したものは第3、第4発明に対応する。
【0580】
図41の実施例は図37の実施例に対して電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にあるが、ダイオード18は組合せスイッチング手段107中に組み込まれている。図42〜図44の各実施例ではトランジスタ17又は54を逆バイアスする代わりに「そのドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアスしたNMOSのトランジスタ108又はPMOSのトランジスタ109」を1方向性の抵抗手段としてそのベース・エミッタ間またはゲート・ソース間に接続して組合せスイッチング手段110、111又は112のオフ状態をより安定化したり、そのターン・オフを速くしたり、その保持電流値を大きくしたり等する。トランジスタ108又は109の逆バイアス用電源はトランジスタ17又は54の逆バイアス用電源より電流容量は小さくて済む。
【0590】
図45の実施例において組合せスイッチング手段23がNMOSによるオン駆動の等価サイリスタ又は本物のサイリスタで、トランジスタ3、17によるラッチ・アップを積極的に利用する場合、図45の実施例は第1、第2発明の実施例で、請求項1、2、3、4、6、7、8、9又は10記載のオン・オフ検出回路等に対応する。一方、図45の実施例において組合せスイッチング手段23がIGBTの等価回路もしくは本物のIGBTで、トランジスタ3、17によるラッチ・アップを阻止するためにトランジスタ17をオフに保つ等する場合、図45の実施例は第1発明だけの実施例で、請求項1、2、3又は4記載のオン・オフ検出回路などに対応する。その等価サイリスタ等のオフ状態を安定化したり、そのターン・オフを速くしたり等するには、あるいは、その等価IGBT等のトランジスタ17をオフに保つには図40の実施例の様に直流電源121をダイオード122と抵抗49等を介してトランジスタ17のベース・エミッタ間を逆バイアスすれば良い。あるいは、図46と同様に両オン・オフ検出用直流電源を直結する検出回路構成にしてトランジスタ17を逆バイアスすれば良い。あるいは、図47又は図48と同様にトランジスタ17のベース・エミッタ間にトランジスタ108又は109の様な1方向性の抵抗手段を接続すれば良い。トランジスタ17に対するオフ制御の強さによって組合せスイッチング手段23はサイリスタ動作させたり、あるいは、IGBT動作させたりすることができる。
【0600】
図46〜図54の各実施例は、前述した様にサイリスタ作用によるラッチ・アップを積極的に利用する場合、第1、第2発明の実施例で、請求項1〜11のいずれか1項に記載のオン・オフ検出回路等に対応する。一方、図46〜図54の各実施例は、前述した様にサイリスタ作用によるラッチ・アップを阻止し、IGBT動作させる場合、第1発明だけの実施例で、請求項1、2、3、4又は5記載のオン・オフ検出回路などに対応する。
【0610】
図55〜図64の各実施例はGTOサイリスタやSIサイリスタの様に自己保持機能と自己ターン・オフ機能(=自己消弧機能)を持つ組合せスイッチング手段24〜26、123〜129それぞれのオン・オフ検出回路である。図55、図61、図64の各実施例では組み合わせる4つのトランジスタそれぞれのオン、オフを検出し、4つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン、オフ検出している。図56、図59の各実施例では2つのトランジスタ27、28をまとめてオン・オフ検出しているので、3つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン、オフ検出している。これらの場合トランジスタ27、28を1つの可制御スイッチング手段として考えることもできるし、あるいは、トランジスタ27、28は別々の可制御スイッチング手段で、オン・オフ検出用のダイオード4と電流供給手段が両者共通であると考えることもできる。図57、図58、図60、図62、図63の各実施例も同様に3つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン、オフ検出している。図60、図62の各実施例については蛇足ながら点線で図示する通り4つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン、オフ検出することもできるが。
尚、図55〜図56の各実施例では抵抗40がトランジスタ28のベース・エミッタ間に接続されているが、抵抗40を接続しなくても又は抵抗40をトランジスタ27のベース・エミッタ間側に接続し換えても構わない。(参考:特公昭56−5098号、特開昭57−118438号、WO 88/01805号)
【0620】
図65〜図67の各実施例は、第1発明、第2発明の実施例で、請求項12記載の3端子スイッチング手段などにも対応し、それぞれの両オン・オフ検出回路はオン・オフ検出用の両直流電源を共通化している。
各実施例においてサイリスタ29、30のカソード側ゲート・カソード間あるいはアノード・アノード側ゲート間に抵抗40を接続する場合、図20の実施例の説明で述べた通り抵抗40を流れる電流だけによって各トランジスタ9又は15がターン・オンしない様に、しかも、抵抗40の電流とダイオード18を流れるオン・オフ検出用電流の和によって各トランジスタ9又は15がターン・オンする様に抵抗10、19の各抵抗値を設定すれば良い。電流消費は多くなるが。あるいは、図37の実施例のトランジスタ3や図41の実施例のトランジスタ17の様に各カソード側ゲートと各アノード側ゲートを逆バイアスしても構わない。あるいは、カソード側ゲート・カソード間、アノード・アノード側ゲート間それぞれに図42、図44の各実施例のトランジスタ17の様に1方向性の抵抗手段を1つずつ接続しても構わない。これらの事は後述する図71〜図75、図77〜図79、図83、図84等の各実施例についても同様に当てはまる。
【0630】
尚、図66〜図67の各実施例は、その3端子のうち中点端子(各図右側の真中の端子)を使用せず、両外側端子(各図右側の上下の両端子)だけを使用して2端子スイッチとして利用すれば、どちらも双方向性スイッチング手段になり、請求項32記載の双方向性スイッチング手段にも対応する様になる。この場合、双方向に対してその双方向性スイッチング手段がオフであるかどうかを検出するには、両トランジスタ15のコレクタ同士を接続しても良いし、あるいは、両トランジスタ15のコレクタ出力をOR回路に入力しても良いし、あるいは、両トランジスタ15のベース同士を接続し、一方のトランジスタ15と抵抗19を取り外すことによって両トランジスタ15を共通化して後述する図73〜図74の各実施例の様に1つにまとめても良い。これらのとき図66〜図67の各実施例は請求項33又は34記載の双方向性スイッチング手段にも対応する様になる。また、各実施例を双方向にオン、オフ制御するには例えば「その中点端子側に向いたサイリスタ29のゲートと同じく向いたサイリスタ30のゲートの間」を順バイアスしたり、逆バイアスしたりすれば良い。これらの事は後述する図69〜図70の各実施例についても同様である。
【0640】
図68〜図70の各実施例は、請求項12記載の3端子スイッチング手段などに対応し、各組合せスイッチング手段をIGBT動作させるならば第1発明だけの実施例であり、各組合せスイッチング手段をサイリスタ動作させるならば第1、第2両発明の実施例である。それぞれの両オン・オフ検出回路は図65〜図67の各実施例と同様にオン・オフ検出用の両直流電源を共通化している。
【0650】
図71〜図72の各実施例は、請求項31又は34記載の双方向性スイッチング手段などに対応し、4つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン・オフ検出出力を1本化している。図72の実施例では前述した様に各組合せスイッチング手段に対する逆バイアスの強さに応じて各組合せスイッチング手段をIGBT動作させたり、あるいは、サイリスタ動作させたりすることができる。
【0660】
図73〜図74の各実施例は、請求項32又は34記載の双方向性スイッチング手段などに対応し、図66〜図67の各実施例を利用している。どちらの実施例も両オン・オフ検出回路のオン・オフ検出用の4つの直流電源を共通化して2つにし、4つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン・オフ検出出力を1本化している。尚、これらを3端子スイッチング手段として使用し、両サイリスタがオフであるかどうかをチェックしたり、電力変換装置にその3端子スイッチング手段を使用して動作停止してるかどうか検出したり等の使い方も可能である。
【0670】
図75〜図76の各実施例は請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応する。サイリスタ29a、30b又は組合せスイッチング手段23、130それぞれはオン・オフ検出の際に逆並列接続ダイオードを1つずつ必要としないので、各実施例をそのまま又は複数個ブリッジ接続して交流回路、単相、3相、多相の各種交流装置、AC−ACコンバータ、AC−DCコンバータ等に利用することができる。また、図75又は図76の実施例2つを両外側端子同士で逆並列接続し、中点端子同士を接続すれば、それは請求項35記載の双方向性3端子スイッチング手段に対応する双方向性3端子スイッチング手段になる。さらに、図75の実施例においてトランジスタ42のドレインをサイリスタ29aのカソード側ゲートから切り離し、トランジスタ41のドレインをサイリスタ30bのアノード側ゲートから切り離し、外側端子同士を接続した双方向性スイッチング手段も可能である。この事は図76の実施例においても同様である。
【0680】
尚、図66、図67、図69、図70、図75又は図76の実施例を双方向性化した双方向性スイッチング手段、図71〜図74の双方向性スイッチング手段のいずれか2つ(同じ2つでも違う2つでも構わないが。)を直列接続した双方向性3端子スイッチング手段もまた可能である。それは請求項35又は36記載の双方向性3端子スイッチング手段に対応する。また、その両双方向性スイッチング手段が互いに自分が1方向でもオンである限り相手のターン・オンを阻止する双方向オン阻止手段をそれぞれに設ければ、それは請求項37記載の双方向性3端子スイッチング手段に対応する様になる。さらに、一方の双方向性スイッチング手段が双方向にオフになったことが検出されたとき他方の双方向性スイッチング手段を双方向にターン・オンさせるオン信号を出力する他方の双方向オン信号出力手段を設ければ、それは請求項38記載の双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置に対応する様になる。それから、他方の双方向性スイッチング手段が双方向にオフになったことが検出されたとき一方の双方向性スイッチング手段を双方向にターン・オンさせるオン信号を出力する一方の双方向オン信号出力手段を設ければ、それは請求項39記載の双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置に対応する様になる。そして、その双方向性3端子スイッチング手段の両外側端子間に交流電源手段を接続し、負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段を一方の双方向性スイッチング手段に並列接続すれば、それは請求項40記載のAC−ACコンバータ装置に対応する様になる。
【0690】
図77〜図79の各実施例は、図65〜図67の各実施例を利用した3端子スイッチング手段で、請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応する。サイリスタ29a又は29bとサイリスタ30a又は30bは互いに相手がオンである限り自分のターン・オンが阻止される。各トランジスタ41又は42それぞれが請求項13記載中のオン阻止手段に相当する。(参考:特開昭58−81332号、特願昭62−500831号、特願平6−274223号)
【0700】
図80〜図82の各実施例は、図68〜図70の各実施例を利用した3端子スイッチング手段で、請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応する。組合せスイッチング手段23又は130それぞれは互いに相手がオンである限り自分のターン・オンが阻止される。
【0710】
図83の実施例も請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応する。その主回路の電源を直流電源にし、これを各オン・オフ検出回路のオン・オフ検出用の直流電源に利用しているので、直流電源の数を2つ節約できた。
【0720】
図84の実施例も請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応し、図38の実施例を利用した主直流電源付き3端子スイッチング手段である。図83の実施例と同様に両サイリスタがその主直流電源を短絡しない様にする場合、各オン阻止手段となるバイポーラ型のトランジスタ9、15の電流容量が足りないときは、それぞれの代わりにダーリントン接続型トランジスタ、IGBT、パワーMOS・FET等を使えば良い。
【0730】
図85〜図89の各実施例も請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応し、図42〜図44、図47〜図49、図51〜図54の各実施例を利用した主直流電源付き3端子スイッチング手段である
【0740】
図90、図91両図に示す実施例、図92、図93両図に示す実施例、図94に示す実施例は、どれも請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応し、請求項14又は15記載の3端子スイッチング手段の駆動装置などに対応し、この駆動装置を用いた請求項16記載の共振型電力変換装置などに対応する。符号a〜hで示す各導線は同じ符号同士の導線はそれぞれ接続状態にある。図92、図93両図に示す実施例だけが2つの主回路用の直流電源を持ち、他は1つの主回路用の直流電源だけを持つ。
【0750】
これらどの実施例においても、4端子のサイリスタ29aとサイリスタ30a又は30bの同時オンによる電源短絡を防止するために両サイリスタは互いに相手がオンであることが検出される限り、自分はゲート逆バイアスによって強固にオフ制御され、自分のターン・オンは完全に阻止される。
しかも、本発明者が考え出したターン・オフ・トリガー方式(参考:特開昭62−5019号)を用いており、電力変換の時間効率を上げる等ために両サイリスタがオフである休止期間をできるだけ短くしたり、互いに相手のオン期間の延び縮みやターン・オフ遅れに応じて最適なトリガー・タイミングを得たり等するために、両サイリスタは互いに相手がオンからオフになったことが検出されると自分がトリガーされる。その結果、起動・停止信号用の各入力端子(34〜36)に起動信号が入っている限り、例えば、起動・停止信号電圧がハイ・レベルもしくはロー・レベルである限り、両サイリスタのトリガー動作は交互に繰り返され、各実施例は自己発振し、連続して電力変換動作を行うことができる。
【0760】
図90、図91両図に示す実施例の両トリガー回路(請求項14又は15記載中のオン信号出力手段に相当。)と起動・停止手段は次の様になっている。図90に示す様に入力端子34を開放した状態でこの実施例は簡単に起動・停止手段を構成している。入力端子34に入力される起動・停止信号をロー・レベルにすると自己発振し始め、ロー・レベルの間その自己発振は継続され、その起動・停止信号をハイ・レベルにすると発振停止する様になっている。その起動・ 停上信号がハイ・レベルの間トランジスタ55〜57及びコンデンサ59等が構成するサイリスタ30bのトリガー回路の中の信号伝達が阻止され、その起動・停止信号がロー・レベルの間その信号伝達が行われる。サイリスタ29aのトリガー回路はトランジスタ61〜62及びコンデンサ64等が構成する。
【0770】
図90、図91両図に示す実施例のトリガー動作は以下の通りである。入力端子34に入力される起動・停止信号が立ち下がると、トランジスタ55がターン・オンするので、コンデンサ59の充電電流が一時的にトランジスタ57をターン・オンさせ、サイリスタ30bをトリガーする。サイリスタ30bのオン期間中そのオン、オフを検出するトランジスタ63等がトランジスタ62を介してサイリスタ29aを逆バイアスし、同時にトランジスタ62を介してコンデンサ64を充電してサイリスタ29aの次のトリガー動作を準備する。
その後、サイリスタ30bと共にトランジスタ63、62がターン・オフすると、コンデンサ64の放電電流が一時的にトランジスタ61をターン・オンさせ、サイリスタ29aをトリガーする。サイリスタ29aのオン期間中そのオン、オフを検出するトランジスタ58等がトランジスタ56を介してサイリスタ30bを逆バイアスし、この間その起動・停止信号がロー・レベルであればトランジスタ56を介してトランジスタ55をオフに保つ。このため、そのオン期間中コンデンサ59は放電してサイリスタ30bの次のトリガー動作を準備する。
その後、サイリスタ29aと共にトランジスタ58、56がターン・オフする時その起動・停止信号がロー・レベルであれば再びトランジスタ55がターンオンして以後同様に同じ事が繰り返され、この装置は発振する。しかし、サイリスタ29aと共にトランジスタ58、56がターン・オフする時その起動・停止信号がハイ・レベルであればトランジスタ55はオフのままで発振は停止する。
【0780】
図92、図93両図に示す実施例のトリガー動作も図94に示す実施例のトリガー動作も図90、図91両図に示す実施例のトリガー動作と同様である。これらは主回路構成の違いによる従来の電力変換動作の違いが有るだけである。
尚、図90、図91両図と図92、図93両図それぞれに示す実施例において、図94に示す実施例の様に負荷32を共振用コンデンサ33に並列接続しても構わないし、負荷32を共振用コイル31に並列接続しても構わないし、負荷32をその直列共振回路に直列接続しても構わない。また、入力端子34と符号aで示す電源線との間、入力端子35と符号eで示す電源線との間それぞれに図94の実施例中の入力端子36と同様にSUS(シリコン・ユニラテラル・スイッチ)を接続すれば、電源スイッチ(図示せず。)のオンで自動的に各入力端子34、35の起動・停止信号がロー・レベルになり、各回路は起動する様になる。
【0790】
図95〜図97の三図を左から右へ順番に並べて示す実施例は、請求項18又は19記載のブリッジ接続型スイッチング手段などに対応し、請求項20又は21記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置などに対応し、請求項22記載のブリッジ接続型共振型電力変換装置などに対応する。図中、符号i1〜z1〜a2〜b2で示す各導線は同じ符号同士の導線はそれぞれ接続状態にある。この実施例ではサイリスタ29a、29bを組ませてどちらもオフであるかどうかを検出し、そして、サイリスタ30b、30bを組ませてどちらもオフであるかどうかを検出している。両組は互いに相手組のどちらかかオンである限り自分組のどちらのターン・オンも阻止される。さらに、両組は互いに相手組がどちらもオンで無くなったときに自分組の両方がトリガーされる。
【0800】
図98〜図100の三図を左から右へ順番に並べて示す実施例は、請求項26記載の連携スイッチング回路などに対応し、請求項27又は28記載のブリッジ接続型スイッチング手段などに対応し、請求項29記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置などに対応し、請求項30記載のブリッジ接続型共振型電力変換装置などに対応する。図中、符号c2〜q2で示す各導線は同じ符号同士の導線はそれぞれ接続状態にある。この実施例ではサイリスタ29a、29bを連携させてサイリスタ29aがオンの間サイリスタ29bをトリガーし続け、サイリスタ29bのオン・オフ検出からどちらもオフであるかとうか検出し、そして、サイリスタ30a、30bを連携させてサイリスタ30aがオンの間サイリスタ30bをトリガーし続け、サイリスタ30bのオン・オフ検出からどちらもオフであるかどうか検出している。サイリスタ29bがオンである限りサイリスタ30a、30bはどちらもターン・オンを阻止され、サイリスタ30bがオンてある限りサイリスタ29a、29bはどちらもターン・オンを阻止される。さらに、サイリスタ29bがターン・オフするとサイリスタ30aがトリガーされ、サイリスタ30bがターン・オフするとサイリスタ29aがトリガーされる。
【0810】
図101〜図103の三図を左から右へ順番に並べて示す実施例は、請求項23記載のブリッジ接続型スイッチング手段などに対応し、請求項24記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置などに対応し、請求項25記載のブリッジ接続型共振型電力変換装置などに対応する。図中、符号r2〜z2で示す各導線は同じ符号同士の導線はそれぞれ接続状態にある。この実施例ではサイリスタ29a、29bの組とサイリスタ30b、30bの組が互いに独立しており、それぞれでトリガー動作が行われる。サイリスタ29a、29bは互いに相手がオンである限り自分のターン・オンが阻止され、さらに、互いに相手がターン・オフすると自分がトリガーされる。サイリスタ30b、30bも互いに相手がオンである限り自分のターン・オンが阻止され、さらに、互いに相手がターン・オフすると自分がトリガーされる。両組の連携したトリガー動作はコンデンサ33、コイル31及び負荷32が形成する負荷共振手段の共振動作によっている。ただし、起動時と動作停止時に両トリガー動作の同期を取るためにトランジスタ65、66等が形成するトリガー同期手段を設けている。
【0820】
図104の実施例は図94の実施例においてコイル31をその負荷共振手段から取り出し、電源とプッシュ・プル型スイッチング回路の間に接続し直した共振型電力変換装置である。図95〜図97の実施例などにおいてもコイル31をその負荷共振手段から取り出し、電源とブリッジ接続型スイッチング手段の間に接続し直したブリッジ接続型共振型電力変換装置も可能である。ただし、その場合、コイル31に接続される2つのサイリスタの両主端子の電位は一定ではないから、フォト・カプラー等の絶縁信号伝達手段が必要になる。
(参考:特開平1−117416号の第9図。)
【0830】
図105〜図108の四図を左から右へ順番に並べて示す実施例は、請求項14又は15記載の3端子スイッチング手段の駆動装置などに対応し、この駆動装置を用いた請求項16記載の共振型電力変換装置などに対応し、請求項17記載の点火装置などに対応する。図中、符号i〜xで示す各導線は同じ符号同士の導線がそれぞれ接続状態にある。図107中の38、39は3端子レギュレータの様な定電圧手段である。トランジスタ68、69等がDC−DCコンバータ回路を構成する。トランジスタ70、71等は入力電源電圧が低いときに前記DC−DCコンバータ回路の変圧器から倍電圧を符号iで示す電源線に供給するものである。トランジスタ72等は電源コンデンサ73の電圧が低くてサイリスタ29aを充分に逆バイアスできないときにその点火装置の点火動作を停止する安全装置である。トランジスタ74、75等が構成するシュミット・トリガー回路は前記DC−DCコンバータ回路の構成要素で、その出力電圧を制御する。トランジスタ76等は突入電流防止手段を構成し、電源投入時に前記DC−DCコンバータ回路の起動を助ける。この実施例においてもサイリスタ29a、29bは互いに相手のターン・オフが検出されると自分がトリガーされるので、入力端子37に入力される起動・停止信号がハイ・レベルである限り両トリガー動作は交互に繰返され、連続して点火動作(この場合の電力変換動作)を行うことができる。
【0840】
図109〜図110両図に別の点火装置の実施例を示す。図中、符号a1〜d1等で示す各導線は同じ符号同士の導線がそれぞれ接続状態にある。サイリスタ30bのアノード・アノード側ゲート間の逆耐電圧が低い場合ツェナー・ダイオード67で保護する。
【0850】
図111〜図123各図に本発明の3端子スイッチング手段を利用し、電源短絡(貫通電流)防止機能を持つ各種の論理回路の実施例を1つずつ示す。
【0860】
図124〜図135各図に第1又は第2発明の構成要素である組合せスイッチング手段を1例ずつ、あるいは、第3又は第4発明の組合せスイッチング手段の実施例を1つずつ示す。各組合せスイッチング手段において点線で接続を示す直流電源、ダイオード及び抵抗が有れば、それぞれは第3又は第4発明の組合せスイッチング手段の実施例になる。
【0870】
最後に以下の事を補足する。
a)各実施例あるいはその一部を置換え又は変更などして新しくできた各実施例(各派生実施例)において、電圧極性もしくは電圧方向のある各構成要素(例:直流電源、ダイオード等。)の向きを逆にし、各可制御スイッチング手段をこれと相補関係にある可制御スイッチング手段(例:PNPトランジスタに対してNPNトランジスタ。)で1つずつ入れ換えた「元の実施例に対して電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にある実施例」も当然の事ながらまた可能である。この実施例もまた新・派生実施例である。
b)特公昭45−15088号には本発明と似たオン・オフ検出回路が開示されているけれども、こちらの場合サイリスタの一方のトランジスタだけをオン、オフ検出しているので、図36の実施例を見れば分かる通り常にそのサイリスタのオン、オフを完全に検出することは出来ない。
c)本発明では本物のIGBTも、本物のサイリスタも、GTOサイリスタも、SIサイリスタも組合せスイッチング手段と見なしている。各実施例においてサイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ又はどれかの等価回路を組合せスイッチング手段として使用している場合、図124〜図131のいずれかをその代わりに使用する実施例も可能であるし、IGBT又はその等価回路を組合せスイッチング手段として使用している場合、図130〜図131のいずれかをIGBT動作させてその代わりに使用する実施例も可能である
【0880】
d)図65、図68、図75〜図77、図80、図83〜図89に示すいずれか1つの3端子スイッチング手段と、図65、図68、図75〜図77、図80、図83〜図89に示すいずれか1つの3端子スイッチング手段を同じ向きに並列接続したブリッジ接続型スイッチング手段の実施例もまた可能である。この実施例の駆動装置には各3端子スイッチング手段が独立して図101〜図103の実施例の様に駆動する装置が有る。これが請求項24記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置などに対応する。
e)上記d)のブリッジ接続型スイッチング手段の実施例の駆動装置には特開平1−117416号の第3図や第8図に示す回路の様に「『隣り同士に接続されない前記組合せスイッチング手段2つずつ2組のうち、一方組の両オン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、これら出力信号から一方組の組合せスイッチング手段がどちらもオンからオフになったことを検出したとき他方組の両組合せスイッチング手段にオン信号を出力する他方組のオン信号出力手段』と『他方組の両オン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、これら出力信号から他方組の組合せスイッチング手段がどちらもオンからオフになったことを検出したとき一方組の両組合せスイッチング手段にオン信号を出力する一方組のオン信号出力手段』」が有る駆動装置が有る。これが請求項20又は21記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置に対応する。
【0890】
f)上記d)のブリッジ接続型スイッチング手段の実施例の駆動装置には特開平1−117416号の第4図〜第5図に示す回路の様に「『隣り同士に接続されない前記組合せスイッチング手段2つずつ2組のうち、一方組の一方のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、この一方のオン・オフ検出回路が一方組の一方の組合せスイッチング手段のオン状態を検出する限り一方組の他方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力し続ける一方組の連携オン手段』と『他方組の一方のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、この一方のオン・オフ検出回路が他方組の一方の組合せスイッチング手段のオン状態を検出する限り他方組の他方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力し続ける他方組の連携オン手段』と『一方組の他方のオン・ オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、この出力信号から一方組の他方の組合せスイッチング手段がオンからオフになったことを検出したとき他方組の一方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力する他方組のオン信号出力手段』と『他方組の他方のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、この出力信号から他方組の他方の組合せスイッチング手段がオンからオフになったことを検出したとき一方組の一方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力する一方組のオン信号出力手段』が有る駆動装置が有る。これが請求項29記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置に対応する。この様な駆動装置は1つのサイリスタから別のサイリスタへ転流する場合に特に効果的に使用できる。
(参考:特開平1−117416号の第10図〜第11図、第13図など。)
【0900】
g)上記d)項〜f)項の各ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置に、「『負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段』と『両組の組合せスイッチング手段2つずつの交互のオン、オフに基づいて4つの前記組合せスイッチング手段と共に前記負荷共振手段の両端電圧を直接又は等価的に切り換える直流電源手段』」が有れば、その駆動装置はブリッジ接続型共振型電力変換装置になる。これが請求項22、25又は30記載のブリッジ接続型スイッチング手段のブリッジ接続型共振型電力変換装置などに対応する。
h)上記d)項〜f)項の各ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置において、特開平1−117416号の第9図の様にそのブリッジ接続型スイッチング手段の両中点端子間にコンデンサと負荷の直列回路もしくは並列回路を接続し、そのブリッジ接続型スイッチング手段の両外側端子間に直流電源とコイルを順方向に直列接続した直列インバータも可能である。
i)前述した各双方向性3端子スイッチング手段の両外側端子間に交流電源を接続し、一方の双方向性スイッチング手段に図94中に示す負荷共振手段(負荷32と直列共振回路の接続体)を並列接続したAC−ACコンバータ装置も可能である。この場合、両双方向性スイッチング手段は互いに相手がター・オフしたことが検出されたとき自分がトリガーされるターン・オフ・トリガー方式が可能であるし、互いに相手がオンである限り自分のオンが阻止される電源短絡防止方法も可能である。(参考:特開平1−117416号の第6図。)
j)本発明のオン・オフ検出回路をサイリスタの劣化度の診断に応用できる。
【0910】
【先行技術】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明のオン・オフ検出回路の1実施例を示す回路図である。
【図2〜図17】各図は従来のオン・オフ検出回路を1つずつ示す回路図である。
【図18〜図19】両図で従来の点火装置の回路を示す回路図である。
【図20〜図34】各図は第1発明のオン・オフ検出回路の実施例などを1つずつ示す回路図である。
【図35】第2発明のオン・オフ検出回路の1実施例を示す回路図である。
【図36〜図64】各図は第1、第2発明のオン・オフ検出回路の実施例などを1つずつ示す回路図である。
【図65〜図89】各図は第1、第2発明の3端子スイッチング手段あるいは双方向性スイッチング手段の実施例などを1つずつ示す回路図である。
【図90〜図91】両図で第1、第2発明の共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図92〜図93】両図で第1、第2発明の共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図94】第1、第2発明の共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図95〜図97】三図を左から右へ順番に並べて第1、第2発明のブリッジ接続型共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図98〜図100】三図を左から右へ順番に並べて第1、第2発明のブリッジ接続型共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図101〜図103】三図を左から右へ順番に並べて第1、第2発明のブリッジ接続型共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図104】第1、第2発明の共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図105〜図108】4図を左から右へ順番に並べて第1、第2発明の点火装置などの実施例の回路を示す回路図である。
【図109〜図110】両図で第1、第2発明の点火装置などの実施例の回路を示す回路図である。
【図111〜図123】各図は第1、第2発明の3端子スイッチング手段の実施例なとを利用した各種の論理回路を1つずつ示す回路図である。
【図124〜図135】各図は第1又は第2発明の構成要素である組合せスイッチング手段あるいは第3又は第4発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【符号の説明】
31 共振用コイル
32 負荷
33 共振用コンデンサ
【技術分野】
第1、第2発明は、複数の可制御スイッチング手段と複数の非可制御スイッチング手段を組み合わせた組合せスイッチング手段、もしくは、サイリスタ、SIサイリスタ又はIGBTの様に等価的にその様な組合せスイッチング手段と見なせるスイッチング手段、のオン、オフを検出するオン・オフ検出回路に関する。
あるいは、「そのオン・オフ検出回路を利用した」もしくは「そのオン・オフ検出回路を用いて同時オンによる電源短絡などを防止した」3端子スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段、連携スイッチング回路、双方向性スイッチング手段もしくは双方向性3端子スイッチング手段、双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段に関する。あるいは、「同様に短絡防止した」もしくは「そのオン・オフ検出回路を用いた新トリガー方式の」3端子スイッチング手段の駆動装置、共振型電力変換装置、点火装置、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置、AC−ACコンバータ装置に関する。例えば、出力部に直列接続される2つのサイリスタ、SIサイリスタもしくはIGBT等の同時オンによる貫通電流を第1又は第2発明を利用して阻止した各種の論理回路が実施例に有る。そして、第3、第4発明は第1又は第2発明で使用し、オフ時のオフ安定性を高めたり、ターン・オフを速めたりできる組合せスイッチング手段に関する。
【0020】
尚、可制御スイッチング手段には例えば各種トランジスタ、各種サイリスタ、各種組合せスイッチング手段などがある。また、非可制御スイッチング手段には例えばPN接合、ダイオード、「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」、「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」、可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合(例:ベース・エミッタ間PN接合、ゲート・ソース間PN接合、ゲート・カソード間PN接合など。)等がある。さらに、前述の組合せスイッチング手段には例えば複数のPNP又はNPNトランジスタをダーリントン接続したもの、バイポーラ・トランジスタに限らず同種または異種の可制御スイッチング手段をカスケード接続したスイッチング手段、BI−MOS複合素子、IGBT、サイリスタの等価回路などがある。それから、本物のサイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ、IGBT等もここでは前述の組合せスイッチング手段として取り扱う。
【0030】
第1発明にはそのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる、という効果が有る。この効果は、エネルギー損失を低減できたり、無駄な発熱を抑制できたり、放熱設計を楽にできたり、そのオン電圧低減ぶん電源電圧を節約できたり、する効果に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。また、第1発明のうち特定の限定をしたものにはサイリスタの様に自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段のオン、オフを検出する際にラッチ・アップの心配が無い、という効果が有る。この効果は、そのオン・オフ検出用電流をその保持電流値未満に抑える必要が無いので、例えば、そのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、その組合せスイッチング手段を構成する各可制御スイッチング手段のオフ時のもれ電流(遮断電流)が温度上昇などで増加しても、そのもれ電流が引き起こすオン・オフ検出ミスを無くすことができる、という効果に結び付く。
【0040】
第2発明にはサイリスタの様に自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段のオン、オフを検出する際にラッチ・アップの心配が無い、という効果が有る。この効果は、同じく例えばそのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、同様に各もれ電流が増加しても、そのもれ電流が引き起こすオン・オフ検出ミスを無くすことができる、という効果に結び付く。また、第2発明のうち特定の限定をしたものにはそのオン、オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる、という効果が有る。この効果はエネルギー損失の低減、無駄な発熱の抑制、楽な放熱設計、電源電圧の節約に役に立つ、という効果に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。
【0050】
【第1、第2発明の背景技術】
従来技術のオン・オフ検出回路を図2〜図17に示す。ただし、図14、図15の各回路の様にサイリスタの様な自己保持機能を持つ可制御スイッチング手段のオン、オフを検出するときは、各抵抗10の電流が各サイリスタ100をラッチ・アップし放し、つまり、オンしっ放しにしない様にその電流値はその保持電流値より(充分に)小さく設定する必要が有る。また、図14〜図17の各オン・オフ検出回路ではオン・オフ検出用電流をエミッタ接地のPNPトランジスタ102等が検出する様に図示しているが、図3、図6の各回路と同様にベース接地のNPNトランジスタ等が検出する場合もあるし、あるいは、図8〜図11の各回路と同様にトランジスタ102の代わりにソース接地もしくはゲート接地の接合型FET、ノーマリィ・オン又はノーマリィ・オフのMOS・FET等のトランジスタ等が検出する場合もあるし、あるいは、図12〜図13の各回路と同様にオン、オフ検出される可制御スイッチング手段とオン、オフ検出する可制御スイッチング手段のオン、オフが正反対の場合もある。そのオン、オフ検出する可制御スイッチング手段は自己ターン・オフ機能(=自己消弧機能)を持つ可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。要するに、各オン・オフ検出の結果をそのトランジスタや可制御スイッチング手段の動作抵抗の変化やオン・オフ変化あるいはオフ・オン変化として出力することができれば良いのである。さらに、図17の回路では両ダイオード101をトランジスタ44、45と一緒にして1つの組合せスイッチング手段としているが、この様に両ダイオード101をその組合せスイッチング手段に組み込んでもオン電圧の大きさに関して図16の回路と同じであり、オン電圧の低減に関して効果は無く、部品点数が多くなるだけある。ただこういう回路構成も可能であるということを示した。
【0060】
図18、図19両図に図14のオン・オフ検出回路を利用した点火装置の回路を示す。ただし、サイリスタ100側のオン・オフ検出回路では抵抗10、19の抵抗比を最適に選んだり、あるいは、ツェナー・ダイオード106を追加接続したりして直流電源105の電圧だけでトランジスタ9がターン・オンしない様に、直流電源104、105の両電圧和ではトランジスタ9がターン・オンする様になっている。この点火装置ではサイリスタ100、103の同時オンによる電源短絡防止のためサイリスタ100、103は互いに相手がオンである限り自分はゲート逆バイアスによって強固にオフ制御され、自分のターン・オンは完全に阻止される。そして、本発明者が考え出したトリガー方式(参考:特開昭62−5019号。本発明者はターン・オフ・トリガー方式と呼ぶが。)を利用しており、両サイリスタがオフである休止期間をできるだけ短くしたり、互いに相手のオン期間の延び縮みやターン・オフ遅れ等に応じて最適なトリガー・タイミングを得たりするためにサイリスタ100、103は互いに相手のターン・オフによってトリガーされる。その詳細な動作説明は最後の補足説明の )項で行う。
【0070】
しかしながら、図2〜図17のどの回路もオン・オフ検出用電流(抵抗10又は120の電流)がオン、オフ検出される可制御スイッチング手段(スイッチ216もしくはサイリスタ100もしくはトランジスタ44又は45)以外に流れない様にするためにその可制御スイッチング手段に非可制御スイッチング手段(ダイオード101)を直列接続する必要が有るので、『そのオン・オフ検出回路部を含めた可制御スイッチング手段の総オン電圧が増加してしまう』という第1の間題点が有る。 ( 第 1 の 問 題 点 )
当然の事ながら、複数の可制御スイッチング手段を組み合わせた組合せスイッチング手段も可制御スイッチング手段であるから、この事は当てはまる。
【0080】
さらに、この第1の問題点は『エネルギー損失を増加させたり、無駄な発熱を増加させたり、放熱設計の手間を多くさせたり、あるいは、そのオン電圧増加ぶん余計に主回路の電源電圧を高くする必要が有ったり』するという問題点に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合、負荷などに充分な電圧を供給することはできない。 ( 付 随 す る 問 題 点 )
【0090】
そして、図14、図15各回路の様にサイリスタの様な『自己保持機能を持つ可制御スイッチング手段のオン、オフを検出する際にラッチ・アップの心配が有る』という第2の問題点が有る。 ( 第 2 の 問 題 点 )
尚、複数の可制御スイッチング手段を組み合わせた組合せスイッチング手段も可制御スイッチング手段であるが、本発明ではサイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ等も組合せスイッチング手段として扱っている。
図2〜図17各回路の様にオン、オフ検出される可制御スイッチング手段の両主端子(例:アノード端子、カソード端子。)間にオン・オフ検出用電流を流す必要があるが、サイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ、各サイリスタの等価回路、もしくは、サイリスタの様に自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段などの場合その保持電流の大きさがそのオン・オフ検出用電流の大きさより小さくなったり、あるいは、逆にそのオン・オフ検出用電流の大きさがその保持電流の大きさより大きくなったり、すると、その可制御スイッチング手段はラッチ・アップしてしまう。つまり、オンしっ放しになって自然消弧できない。
【0100】
尚、保持電流値の低下要因として例えば接合温度の変化、ゲート・カソード間抵抗の大きさ、負荷抵抗の大きさ、又は、使用する可制御スイッチング手段の特性のばらつき等がある。(参考:オーム社発行の『サイリスタの基礎と応用』)
一方、オン・オフ検出用電流の増加要因としては例えばオン・オフ検出用電源の電圧が何らかの原因(例:サージ電圧の重畳、DC−DCコンバータの出力変化、自動車の交流発電機の動作中に蓄電池との接続不良によって発電電圧が直に回路に供給される時など。)で上がる場合、また、各抵抗10又は120が厳寒時など温度低下によってその抵抗値が小さくなる場合、さらに、各抵抗10又は120に半導体の抵抗手段(例:そのコレクタ・ベース間に抵抗もしくは定電流ダイオードを接続したバイポーラ・トランジスタ、そのドレイン又はコレクタとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS−FETやSITやIGBT、定電流ダイオード、定電流手段、そのゲートとソースを接続した接合型FETやノーマリィ・オン型MOS・FETやSIT等。)を使い、温度上昇あるいは温度低下によってその抵抗値が小さくなる場合などである。
【0110】
その第2の問題点は、オフ状態にもかかわらずオン検出してしまうという『オン・オフ検出ミスの発生』という問題点に結び付く。
(付 随 す る 問 題 点 )
あらゆる使用条件下においてラッチ・アップ防止のためにそのオン・オフ検出用電流の大きさをその保持電流の大きさ未満に抑えようとしてそのオン・オフ検出用電流をできるだけ小さく設定しようとすると、オン、オフ検出される可制御スイッチング手段のオフ時のもれ電流(遮断電流)が温度上昇などで増加してそのオン・オフ検出用電流の大きさ位になると、今度は「その可制御スイッチング手段がオフ状態にもかかわらずオン検出されてしまう」という問題が生じる。
【0120】
【第1発明の目的】
そこで、第1発明は、複数の可制御スイッチング手段を組み合わせた『組合せスイッチング手段の、オン・オフ検出回路部を含めた総オン電圧を小さくできる』オン・オフ検出回路を提供することを目的としている。
あるいは、第1発明のうち特定の限定つまり「その個々の可制御スイッチング手段はどれも自己保持機能を持たないが、その組合せスイッチング手段全体として自己保持機能を持つ」という限定をした発明ではさらにその目的に加えて『オン・オフ検出によるラッチ・アップの心配が無い』オン・オフ検出回路を提供することを目的としている。
あるいは、これらのオン・オフ検出回路を利用した3端子スイッチング手段、3端子スイッチング手段の駆動装置、共振型電力変換装置、点火装置、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、連携スイッチング回路、双方向性スイッチング手段、双方向性3端子スイッチング手段、双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置、AC−ACコンバータ装置もしくは双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段を提供することを目的としている。
【0130】
【第2発明の目的】
そこで、第2発明は、オン、オフ検出される組合せスイッチング手段が自己保持機能を持つ場合、『オン・オフ検出によるラッチ・アップの心配が無い』オン・オフ検出回路を提供することを目的としている。
あるいは、第2発明のうち特定の限定つまり「その組合せスイッチング手段の構成要素である非可制御スイッチング手段のうち、その構成要素であるどの可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の非可制御スイッチング手段はどれも前記組合せスイッチング手段のオン電圧を増加させる様に組み込まれていない」という限定、又は、「その組合せスイッチング手段のどちらの主端子をとってもその構成要素である可制御スイッチング手段の全てが非可制御スイッチング手段を介して同じ前記主端子に接続されていない」という限定をした発明ではさらにその目的に加えて『オン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくできる』オン・オフ検出回路を提供することを目的としている。
あるいは、これらのオン・オフ検出回路を利用した3端子スイッチング手段、3端子スイッチング手段の駆動装置、共振型電力変換装置、点火装置、ブリッジ接続型スイッチング手段、ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置、ブリッジ接続型共振型電力変換装置、連携スイッチング回路、双方向性スイッチング手段、双方向性3端子スイッチング手段、双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置、AC−ACコンバータ装置もしくは双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段を提供することを目的としている。
【0140】
【第3、第4発明の背景技術】
第1又は第2発明を実施するとき、その組合せスイッチング手段の構成要素である各可制御スイッチング手段のオン、オフを検出する際に、そのオフ安定性あるいはターン・オフ高速化などのためにその制御電極・主電極間に接続してある抵抗あるいは抵抗手段などを取り外す場合が有る。この場合『そのオフ安定性あるいはターン・オフ高速化などが損なわれてしまう』という第3の問題点が有る。 ( 第 3 の 問 題 点)
【0150】
【第3、第4発明の目的】
そこで、第3、第4の各発明は、第1又は第2発明を実施するとき『そのオフ安定性あるいはターン・オフ高速化などを改善できる』組合せスイッチング手段を提供することを目的としている。
【0160】
【第1発明の開示】
即ち、第1発明は、
可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせて、そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段を制御し、少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用し、前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれもそのオン電圧を増加させる様に組み込まれていない組合せスイッチング手段が有り、
各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段にその直列回路の方向に電流を流す電流供給手段を設け、
前記電流が1つも流れていないかどうかを検出する電流検出手段を設けたオン・オフ検出回路である。
【0170】
あるいは、第1発明は、
その制御電極の順バイアス電圧がプラスである少なくとも1つの可制御スイッチング手段、その制御電極の順バイアス電圧がマイナスである少なくとも1つの可制御スイッチング手段、及び、複数の非可制御スイッチング手段を組み合わせて、そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段のオン、オフを制御する組合せスイッチング手段が有り、
どの前記可制御スイッチング手段をとってもその駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極の側に接続された前記非可制御スイッチング手段を1つずつ介して前記組合せスイッチング手段の両主端子の間に接続されており、各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段に電流を流す電流供給手段を1つずつ設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設け、
どちらの前記主端子をとっても全ての前記可制御スイッチング手段が非可制御スイッチング手段を介して同じ前記主端子に接続されていないオン・オフ検出回路である。
【0180】
ただし、前記非可制御スイッチング手段にはPN接合やダイオード等の他に「印加電圧範囲でダイオードとして機能するツェナー・ダイオード」、「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」、「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」等が有る。
加えて前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合なども前記非可制御スイッチング手段に含まれる。例えば、エミッタ接合(ベース・エミッタ間PN接合)、接合型FETやSIT等のゲート・ソース間PN接合、「サイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ等のカソード側ゲート・カソード間PN接合、アノード・アノード側ゲート間PN接合」、後述する図127〜図129の様にMOS・FETのゲート・ソース間に接続されたダイオード又は「印加電圧範囲でダイオードとして機能するツェナー・ダイオード」もしくは「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」もしくは「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」等である。
【0190】
また、制御電極としては例えばベース電極、ゲート電極などが有り、主電極としては例えばコレクタ電極、エミッタ電極、ドレイン電極、ソース電極、アノード電極、カソード電極などが有り、主端子としては例えばIGBTのコレクタ端子、エミッタ端子、サイリスタのアノード端子、カソード端子などが有る。
さらに、前記可制御スイッチング手段が複数の制御電極(例:カソード側ゲート電極とアノード側ゲート電極)を持っていても1つしか使わない場合もある。それから、各前記可制御スイッチング手段は一部又は全部が同種類でも異種類でも構わないし、それ自体が組合せスイッチング手段の場合もある。例えばバイポーラ・トランジスタ同士の組合せ、MOS・FET同士の組合せ、SIT同士の組合せ、バイポーラ・トランジスタ、MOS・FET又はSITの組合せ等。
【0200】
このことによって、前記組合せスイッチング手段は前記可制御スイッチング手段と前記非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個並列接続した様な構成になるので、前記組合せスイッチング手段のオン・オフ検出は、前記可制御スイッチング手段1つ1つに対してオン・オフ検出手段を構成し、前記可制御スイッチング手段が1つもオンでないかどうかを検出することにより行うことができる。ただし、1つの前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合などの非可制御スイッチング手段が、オン・オフ検出用の前記非可制御スイッチング手段を兼ね、他の1つ又は複数の前記可制御スイッチング手段と対を成す構成が少なくとも1つあるので、従来技術(例:図16の回路)の様に前記組合せスイッチング手段にオン・オフ検出用に新しく非可制御スイッチング手段を直列接続する必要が無い。従って、『そのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる。』 ( 効 果 )
従来の図17の回路ではトランジスタ44、45どちらのエミッタ接合も相手のオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段として活用されておらず、両ダイオード101は第1発明と異なりただ組合せスイッチング手段47の総オン電圧を増加させる様にそれに組み込まれているだけである。
【0210】
この効果は『エネルギー損失を低減できたり、無駄な発熱を抑制できたり、放熱設計を楽にできたり、そのオン電圧低減ぶん主回路の電源電圧を節約できたり、する』という効果に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。 ( 付 随 効 果 )
【0220】
第1発明が請求項3記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、自己保持機能を持たない前記可制御スイッチング手段1つ1つをオン、オフ検出する際にそのオン・オフ検出用電流によってどれもラッチ・アップすることは全く無いし、自己保持機能を持つ前記組合せスイッチング手段の両主端子間のラッチ・アップする電流経路にはオン・オフ検出用電流は流れないから、『オン・オフ検出によるラッチ・アップの心配が無い』という効果が有る。 ( 効 果 )
【0230】
この効果は、各前記可制御スイッチング手段のオン・オフ検出用電流の大きさを前記組合せスイッチング手段の保持電流の大きさ未満に抑える必要が全く無いので、そのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、温度上昇等で増加してしまう各前記可制御スイッチング手段のオフ時のもれ電流(遮断電流)が引き起こす『(オフにもかかわらずオン検出してしまうという)オン・オフ検出ミスを無くすことができる』という効果に結び付く。 ( 付 随 効 果 )
【0240】
第1発明が請求項5記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、全ての前記電流供給手段が互いに一定の電位関係になったり、直結されたりするので、『前記電流検出手段を形成する際に(信号のやり取りに発光・受光ダイオード対を含むフォト・カプラーや変圧器や圧電変圧器の様な)絶縁信号伝達手段を使わなくて済む』という効果が有る。 ( 効 果 )
発光・受光ダイオード対の様なフォト・カプラー等は使用温度範囲が狭いし、信号エネルギー変換効率が低く、動作速度が遅いなど使い難いので、できれば使用したくない。変圧器や圧電変圧器も定常的に信号を伝達するには交流電源手段などが必要で回路構成が複雑になるので、やはりできれば使用したくない。
【0250】
【第2発明の開示】
即ち、第2発明は、
自己保持機能を持たない可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせた自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段が有り、
各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段にその直列回路の方向に電流を流す電流供給手段を設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設けたオン・オフ検出回路である。
【0260】
あるいは、第2発明は、
その制御電極の順バイアス電圧がプラスで、自己保持機能を持たない少なくとも1つの可制御スイッチング手段、その制御電極の順バイアス電圧がマイナスで、自己保持機能を持たない少なくとも1つの可制御スイッチング手段、及び、複数の非可制御スイッチング手段を組み合わせた自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段が有り、
どの前記可制御スイッチング手段をとってもその駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極の側に接続された前記非可制御スイッチング手段を1つずつ介して前記組合せスイッチング手段の両主端子の間に接続されており、各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段に電流を流す電流供給手段を1つずつ設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設けたオン・オフ検出回路である。
【0270】
ただし、前記非可制御スイッチング手段にはPN接合やダイオード等の他に「印加電圧範囲でダイオードとして機能するツェナー・ダイオード」、「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」、「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」等が有る。
加えて前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合等も前記非可制御スイッチング手段に含まれる。例えば、エミッタ接合(ベース・エミッタ間PN接合)、接合型FETやSIT等のゲート・ソース間PN接合、後述する図127〜図129の様にMOS・FETのゲート・ソース間に接続されたダイオード又は「印加電圧範囲でダイオードとして機能するツェナー・ダイオード」もしくは「ドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアス等で不導通にし、ドレインとゲートを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」もしくは「コレクタとベースを接続したバイポーラ・トランジスタ」等である。
【0280】
また、SIサイリスタ、サイリスタの各等価回路は前記組合せスイッチング手段に含まれるから、サイリスタ、SIサイリスタ、バイポーラ トランジスタとSITを組んだ様なサイリスタも前記組合せスイッチング手段に含まれる。
さらに、制御電極としては例えばベース電極、ゲート電極などが有り、主電極としては例えばコレクタ電極、エミッタ電極、ドレイン電極、ソース電極などが有り、主端子としては例えばアノード端子、カソード端子などが有る。
それから、各前記可制御スイッチング手段は一部又は全部が同種類でも異種類でも構わないし、それ自体が組合せスイッチング手段の場合もある。例えばバイポーラ・トランジスタ同士の組合せ、MOS・FET同士の組合せ、SIT同士の組合せ、バイポーラ・トランジスタ、MOS・FET又はSITの組合せ等。そして、前記可制御スイッチング手段が複数の制御電極(例:ダーリントン接続のバイポーラ・トランジスタ)を持っていても1つしか使わない場合もある。
【0290】
このことによって、前記組合せスイッチング手段は前記可制御スイッチング手段と前記非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個接続した構成になるので、前記組合せスイッチング手段のオン・オフ検出は、前記可制御スイッチング手段1つ1つに対してオン・オフ検出手段を構成し、前記可制御スイッチング手段が1つもオンでないかどうかを検出することにより行うことができる。
このため、自己保持機能を持たない前記可制御スイッチング手段1つ1つをオン、オフ検出する際にそのオン・オフ検出用電流によってどれもラッチ・アップすることは全く無いし、自己保持機能を持つ前記組合せスイッチング手段の両主端子間のラッチ・アップする電流経路にはオン・オフ検出用電流は流れないから、『オン・オフ検出によるラッチ・アップの心配が無い』という効果が第2発明に有る。 ( 効 果 )
【0300】
この効果は、各前記可制御スイッチング手段のオン・オフ検出用電流の大きさを前記組合せスイッチング手段の保持電流の大きさ未満に抑える必要が無いので、そのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、温度上昇などで増加してしまう各前記可制御スイッチング手段のオフ時のもれ電流(遮断電流)が引き起こす『(オフ状態にもかかわらずオン検出してしまうという)オン・オフ検出ミスを無くすことができる』という効果に結び付く。 ( 付 随 効 果 )
尚、1つの前記可制御スイッチング手段がその制御電極・主電極間に構成するPN接合等の非可制御スイッチング手段が他の1つ又は複数の前記可制御スイッチング手段と対を成し、このPN接合等の非可制御スイッチング手段をそのオン・オフ検出用の前記非可制御スイッチング手段として利用できる構成が少なくとも1つ有る場合も有るし、そうでない場合も有る。そうである場合が次である。
【0310】
第2発明が請求項7記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として利用し、しかも、前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間に構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれも前記組合せスイッチング手段のオン電圧を増加させる様に組み込まれていない。このため、『そのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる』という効果が有る。 ( 効 果 )
尚、従来技術(例:図16の回路)で組合せスイッチング手段のオン、オフを検出しようとすると、その組合せスイッチング手段にオン・オフ検出用に新しく非可制御スイッチング手段を直列接続する必要が有るため、そのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくできない。また、図17の回路の様に可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合などの非可制御スイッチング手段をオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段として1つも利用せず、それに内蔵されていない独立の非可制御スイッチング手段(ダイオード101)だけを利用する場合もその様に総オン電圧を小さくできない。
【0320】
第2発明が請求項9記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、どちらの前記主端子をとっても全ての前記可制御スイッチング手段が「共通の、もしくは、個々に共通の、もしくは、個々の非可制御スイッチング手段」を介して同じ前記主端子に接続されていない。つまり、そのオン・オフ検出用に利用できるけれども不必要にただオン電圧を増加させるだけの「共通の、もしくは、個々に共通の、もしくは、個々の非可制御スイッチング手段」が同じ主端子にどちらの前記主端子に対しても接続されていない。しかも、前述した通り少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合などの非可制御スイッチング手段をオン・オフ検出用の前記非可制御スイッチング手段として利用できるので、従来技術(例:図16の回路)の様に前記組合せスイッチング手段にオン・オフ検出用に新しく非可制御スイッチング手段を直列接続する必要が無い。
従って、『そのオン・オフ検出回路部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる』という効果が有る。( 効 果 )
尚、図17の回路の様に前記可制御スイッチング手段が内蔵するPN接合等の非可制御スイッチング手段をオン・オフ検出用の前記非可制御スイッチング手段として1つも利用せず、それに内蔵されない独立の非可制御スイッチング手段(ダイオード101)だけを利用する場合その様に総オン電圧を小さくできない。
【0330】
その総オン電圧の低減効果は、『エネルギー損失を低減できたり、無駄な発熱を抑制できたり、放熱設計を楽にできたり、あるいは、そのオン電圧低減ぶん電源電圧を節約できたり、する』という効果に結び付く。例えば主回路の電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。 ( 付 随 効 果 )
【0340】
第2発明が請求項11記載のオン・オフ検出回路などに対応する場合、全ての前記電流供給手段が互いに一定の電位関係になったり、あるいは、直結されたりするので、『前記電流検出手段を形成する際に(信号のやり取りに発光・受光ダイオード対を含むフォト・カプラーや変圧器や圧電変圧器などの様な)絶縁信号伝達手段を使わなくて済む』という効果が有る。 ( 効 果 )
発光・受光ダイオード対の様なフォト・カプラー等は使用温度範囲が狭いし、信号エネルギー変換効率が低く、動作速度が遅いなど使い難いので、できれば使用したくない。変圧器や圧電変圧器も定常的に信号を伝達するには交流電源手段などが必要で回路構成が複雑になるので、やはりできれば使用したくない。
【0350】
【第3発明の開示】
即ち、第3発明は、
可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせ、
そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段を制御し、
少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用し、
前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれもそのオン電圧を増加させる様に組み込まれておらず、
その間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用される前述した制御電極・主電極間の少なくとも1つに非可制御スイッチング手段を介して逆バイアスする逆バイアス手段を設けた組合せスイッチング手段である。
【0360】
このことによって、第3発明の組合せスイッチング手段を第1又は第2発明の構成要素の組合せスイッチング手段に使うと、そのオン・オフ検出用電流が前記逆バイアス手段に洩れ流れるのをその逆バイアス用の非可制御スイッチング手段が阻止するので、前記逆バイアス手段の接続によって生じるオン・オフ検出ミスを起こさずに前記逆バイアス手段は前記組合せスイッチング手段のオフ安定性を高めたり、あるいは、そのターン・オフ速度を速くしたり等の改善を行うことができる。 ( 効 果 )
【0370】
【第4発明の開示】
即ち、第4発明は、
自己保持機能を持たない可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせて自己保持機能を持たせ、
その間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用される前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間の少なくとも1つに非可制御スイッチング手段を介して逆バイアスする逆バイアス手段を設けた組合せスイッチング手段である。
【0380】
このことによって、第4発明の組合せスイッチング手段を第1又は第2発明の構成要素の組合せスイッチング手段に使うと、そのオン・オフ検出用電流が前記逆バイアス手段に洩れ流れるのをその逆バイアス用の非可制御スイッチング手段が阻止するので、前記逆バイアス手段の接続によって生じるオン・オフ検出ミスを起こさずに前記逆バイアス手段は前記組合せスイッチング手段のオフ安定性を高めたり、そのターン・オフ速度を速くしたり、あるいは、その保持電流値を大きくしたり等の改善を行うことができる。 ( 効 果 )
【0390】
【発明を実施するための最良の形態】
本発明をより詳細に説明するために以下添付図面に従ってこれを説明する。図1に示す第1発明の実施例では以下の通り図1の各構成要素が前述した第1発明の各構成要素に相当する。
a)組合せスイッチング手段1が前述した組合せスイッチング手段に。
b)トランジスタ2、3が前述した各可制御スイッチング手段に。
c)トランジスタ2のゲート電極とトランジスタ3のベース電極が前述した順バイアス電圧がプラスの制御電極とマイナスの制御電極に。
d)ダイオード4とトランジスタ3のエミッタ接合(エミッタ・ベース間PN接合)が前述した各非可制御スイッチング手段に。
e)トランジスタ3のエミッタ接合が前述した「少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段」に。
f)ダイオード4が前述した「前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段」に。
g)「トランジスタ3のエミッタ接合とトランジスタ2の直列回路」と「トランジスタ3とダイオード4の直列回路」が前述した直列回路に。
h)トランジスタ3のコレクタ電極とトランジスタ2のドレイン電極が前述の「その駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極」それぞれに。
i)組合せスイッチング手段1の主端子5、6が前述した組合せスイッチング手段の両主端子に。
j)「ダイオード11、抵抗10、トランジスタ9のエミッタ接合等及び直流電源7の直列回路」と「直流電源16、トランジスタ15のエミッタ接合等、抵抗13及びダイオード12の直列回路」が前述した各電流供給手段に。
k)直流電源7、16、トランジスタ9、15、発光ダイオード8及び受光ダイオード14等が前述した電流検出手段に。
【0400】
尚、トランジスタ2は、主端子5にトランジスタ3のエミッタ接合を介して接続されているけれども、主端子6にはいかなる非可制御スイッチング手段も介さずに直接接続されている。そして、トランジスタ3は、主端子6にダイオード4を介して接続されているけれども、主端子5にはいかなる非可制御スイッチング手段も介さずに直接接続されている。すなわち、主端子5、6どちらをとってもトランジスタ2、3両方は非可制御スイッチング手段を介して同じ主端子5又は6に接続されていない。もし、組合せスイッチング手段1がトランジスタ2のソースと主端子6の間にダイオードが接続されている組合せスイッチング手段であれば、この追加ダイオードとダイオード4それぞれをオン・オフ検出用に使っても、トランジスタ3のエミッタ接合とダイオード4それぞれをオン・オフ検出用に使っても、組合せスイッチング手段1の総オン電圧はどちらも同じであり、第1発明独特の効果が有るとは言えない。しかし、その追加ダイオードが無い場合、その追加ダイオードを使ったオン・オフ検出はできないし、その順電圧分だけ総オン電圧は小さくなるから、第1発明独特の効果が生じる。
【0410】
図1の実施例の動作は次の通りである。直流電源7、トランジスタ9、トランジスタ3のエミッタ接合、ダイオード11及び抵抗10等がトランジスタ2のオン、オフを検出し、直流電源16、トランジスタ15、ダイオード4、12及び抵抗13等がトランジスタ3のオン、オフを検出し、さらにトランジスタ15等が両オン・オフ出力のオアー回路になっている。その際、その両オン・オフ検出手段の間は電位が不定なので、両者間を絶縁信号伝達手段を使って一方のオン・オフ検出出力を他方へ転送する必要が有り、発光ダイオード8と受光ダイオード14のペアーが両者間の信号のやり取りを行う。その結果、トランジスタ15等がトランジスタ2、3どちらもオンでないかどうか検出することによって組合せスイッチング手段1のオン、オフを検出する。つまり、トランジスタ2、3どちらもオンでなければ、組合せスイッチング手段1はオフであり、トランジスタ2、3どちらか一方でもオンであれば、組合せスイッチング手段1はオンである。
【0420】
ところで、図1の回路からも分かる様に組合せスイッチング手段1単独でも、あるいは、第1発明のオン・オフ検出回路が構成されていても、両スイッチ端子st1・st2間の総オン電圧はどちらも同じであり、図2〜図17に示す従来のオン・オフ検出回路の様に増えない。これはトランジスタ3のエミッタ接合がトランジスタ2に対してオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段を兼ねているからである。こういう『オン・オフ検出部を含めた組合せスイッチング手段の総オン電圧を小さくすることができる』という独特の効果が図1の実施例を含め第1発明に有る。
(効果)
【0430】
しかも、この効果は『エネルギー損失の低減、無駄な発熱の抑制、楽な放熱設計、あるいは、オン電圧低減分の電源電圧の節約又は有効利用』という効果に結び付く。特に主電源電圧が数ボルトと低い場合に効果的である。(付随効果)
【0440】
図20に示す第1発明の実施例は請求項5記載のオン・オフ検出回路などに対応し、ダイオード18が同項記載中の逆並列接続の非可制御スイッチング手段に相当する。抵抗10、トランジスタ9のエミッタ接合等、直流電源7及びダイオード18の直列回路がトランジスタ3の電流供給手段を形成し、トランジスタ17のエミッタ接合がトランジスタ3のオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段を兼ねており、これらが「図15の様な回路と電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にあるオン・オフ検出回路」を形成している。このため、トランジスタ3、17の両電流供給手段は図1の実施例の場合と異なり、直結されて互いに一定の電位関係位に有るので、トランジスタ9、15は発光・受光ダイオード対やフォト・カプラーの様な『絶縁信号伝達手段を使わなくても直接信号のやり取りができ、そのために絶縁信号伝達手段は要らない』という効果が図20の実施例を含め請求項5記載のオン・オフ検出回路などに有る。
(効果)
【0450】
尚、「元の回路に対して電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にある回路」とは、元の回路において電圧極性あるいは電圧方向の有る各構成要素(例:直流電源、ダイオード等。)の向きを逆にし、各可制御スイッチング手段をこれと相補関係にある可制御スイッチング手段(例:PNPトランジスタに対してNPNトランジスタ等。)で1つずつ置き換えた回路のことである。
また、トランジスタ17のエミッタ接合がトランジスタ3のオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段を兼ねており、そのためにそのエミッタ接合には抵抗が並列接続されていないが、トランジスタ3のオン・オフ検出手段の一部(直流電源7、抵抗10、19等)がトランジスタ17を逆バイアスするので、そのオフ状態が安定化したり、そのターン・オフが速くなったりする。この事は請求項5記載のオン・オフ検出回路などすべてについて言える。もっとトランジスタ17に対する逆バイアス作用を強化したければ、抵抗49を接続すれば良い。
しかし、トランジスタ17のエミッタ接合に抵抗を並列接続することは可能である。その場合、その並列抵抗を流れる電流だけによってトランジスタ9がターン・オンしない様にそのオン・オフしきい値電圧との関係で抵抗10、19の値を設定すれば良い。その電流とダイオード18を流れるオン・オフ検出用電流の和によってトランジスタ9がターン・オンする様に抵抗10、19の値を設定すれば良い。この事は後述する図21、図22、図24、図25、図29〜図34、図37〜図40の各実施例などでも同じであるし、また、後述する図65〜図67の各実施例で各抵抗40を接続する場合などでも同じである。
【0460】
図21、図22各図に図20の実施例の回路構成を一部変えた実施例を1つずつ示す。これらの様にオン・オフ検出用の両直流電源7、16を直結する必要は必ずしも無いし、オン・オフ検出結果をベース接地のトランジスタ115から出力しても構わない。仮に図20、図21の各実施例においてトランジスタ15と9又は115の間の電位差が変化するのであれば、各抵抗60の代わりに定電流ダイオード又は定電流手段などを使えば良い。また、図21、図22の各実施例において直流電源121、ダイオード122及び抵抗49が接続されている場合これらを含めトランジスタ3、17及びダイオード4が構成する組合せスイッチング手段は第3発明の組合せスイッチング手段に対応する。
【0470】
図23〜図34各図に示す実施例もまた可能である。図中PC1、PC2はフォト・カプラーである。図23〜図34の各実施例においてトランジスタ44の代わりにPNPトランジスタ、「PチャネルもしくはNチャネルの接合型FET、MOS・FET、SIT、IGBTもしくはSIサイリスタ」あるいはサイリスタ等、可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。この様な置換え、変更などにより各実施例から新実施例(派生実施例)が派生する。図23、図25〜図28、図32〜図34の各実施例もしくはその派生実施例において直流電源121、ダイオード122及び抵抗49が接続されていれば、それらを含めた各組合せスイッチング手段は第3発明の組合せスイッチング手段に対応する。
【0480】
図35に示す第2発明の実施例は請求項6又は8記載のオン・オフ検出回路などに対応する。以下の通り図35の各構成要素は前述した第2発明の各構成要素に相当する。
a)組合せスイッチング手段43が前述した組合せスイッチング手段に。
b)トランジスタ3、17が前述した各可制御スイッチング手段に。
c)トランジスタ17のベース電極とトランジスタ3のベース電極が前述した順バイアス電圧がプラスの制御電極とマイナスの制御電極に。
d)各ダイオード4が前述した各非可制御スイッチング手段に。
e)トランジスタ3、17の各コレクタ電極が前述した「その駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極」それぞれに。
f)組合せスイッチング手段43の主端子51、52が前述した組合せスイッチング手段の両主端子に。
g)「直流電源7、トランジスタ15のエミッタ接合等、抵抗10及びダイオード11の直列回路」と「ダイオード12、抵抗13、トランジスタ9のエミッタ接合など及び直流電源16の直列回路」が前述した各電流供給手段に。
h)直流電源7、16、トランジスタ15、9、発光ダイオード8及び受光ダイオード14等が前述した電流検出手段に。
【0490】
トランジスタ3、17の各オン・オフ検出手段に従来の図14のオン・オフ検出回路および「これと電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にあるオン・オフ検出回路」が使われており、トランジスタ15の出力信号が発光ダイオード8と受光ダイオード14のペアーによってトランジスタ9に転送され、両オン・オフ出力が論理和され、組合せスイッチング手段43のオン、オフが検出される。ただし、「元の回路に対して電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にある回路」とは、元の回路において電圧極性もしくは電圧方向の有る各構成要素(例:直流電源、ダイオード等。)の向きを逆にし、各可制御スイッチング手段をこれと相補関係にある可制御スイッチング手段(例:PNPトランジスタに対してNPNトランジスタ等。)で1つずつ置き換えた回路のことである。
【0500】
この様に自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段43をオン、オフ検出する場合、組合せスイッチング手段43を構成する、自己保持機能を持たないトランジスタ3、17に分けて別々にオン、オフ検出するので、図14、図15等に示す従来のオン・オフ検出回路の様にそれぞれのオン・オフ検出用電流が組合せスイッチング手段43をラッチ・アップさせてしまう心配は無い、という効果が図35の実施例を含め第2発明のオン・オフ検出回路などに有る。
(効果)
しかも、この効果は、各オン・オフ検出用電流の大きさを組合せスイッチング手段43の保持電流の大きさ未満に抑える必要が無いということなので、そのオン・オフ検出用電流を大きくすれば、トランジスタ3、17個々のオフ時のもれ電流(コレクタ遮断電流など。)が温度変化、コレクタ・エミッタ間の印加電圧あるいはベース逆バイアス電圧の低下などによって増加しても『(オフにもかかわらずオン検出してしまう)というオン・オフ検出ミスを無くすことができる』という効果に結び付く。 (付随効果)
【0510】
尚、組合せスイッチング手段43はトランジスタ3、17が構成するサイリスタの等価回路の様なものであるが、抵抗50の一方または両方を接続したり、「その駆動信号入力用に対を成す制御電極・主電極間にPN接合などの非可制御スイッチング手段を構成しておらず、その制御電極・主電極間に抵抗などの通流手段を接続してあるPチャネル型MOS・FET又はIGBT」をトランジスタ3の代わりに用いたり、あるいは、同様な構成のNチャネル型MOS・FET又はIGBTをトランジスタ17の代わりに用いたりすることもできる。
当然の事ながら、トランジスタ3の代わりに「その制御電極・主電極間にPN接合を構成するPチャネルの接合型FET、SIT等」の自己保持機能を持たず、その制御電極・主電極間の順バイアス電圧極性が同じ可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。あるいは、トランジスタ17の代わりに「その制御電極・主電極間にPN接合を構成するNチャネルの接合型FET、SIT等」の自己保持機能を持たず、その制御電極・主電極間の順バイアス電圧極性が同じ可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。この様な置換え、変更などにより各実施例から新しい各実施例(派生実施例)が派生する。
【0520】
図36に示す第2発明の実施例は請求項6、7、8、9又は10記載のオン・オフ検出などに対応するが、第1発明の請求項1、2、3又は4記載のオン・オフ検出回路などにも対応する。組合せスイッチング手段20はPNP、NPNトランジスタ3、17が構成するサイリスタの等価回路であるが、その代わりに本物のサイリスタ、SIサイリスタあるいは後述する図124〜図131の自己保持機能を持つ各組合せスイッチング手段を使うこともできる。トランジスタ3とダイオード11の接続点とトランジスタ17の間を一旦切り離した後ダイオードで接続し直し、トランジスタ17とダイオード12の接続点とトランジスタ3の間を一旦切り離した後ダイオードで接続し直して図35の実施例の様にした実施例も可能であるが、この場合、図36の実施例は第1発明に対応しなくなる。
【0530】
尚、サイリスタの等価回路を構成するトランジスタ3、17は、互いに相手を制御し合う他に、互いに自分のエミッタ接合がオン・オフ検出用に相手に直列接続される非可制御スイッチング手段の役割を果たすので、図2〜図16の従来回路の様に新しく非可制御スイッチング手段をトランジスタ3、17それぞれに接続する必要が無い。このため、オン・オフ検出回路部を含む組合せスイッチング手段20の総オン電圧を従来より小さくできたり、オン電圧によるエネルギー損失を低減したり、無駄な発熱を低く抑えたり、放熱設計を楽にできたり、あるいは、そのオン電圧低減ぶん電源電圧を節約もしくは有効利用できたり、する。
【0540】
図37〜図40各図に示す第2発明の実施例は請求項6、7、8、9、10又は11記載のオン・オフ検出回路などに対応するが、第1発明の請求項1、2、3、4又は5記載のオン・オフ検出回路などにも対応し、ダイオード18が請求項5又は11項記載中の逆並列接続の非可制御スイッチング手段に相当する。このため、トランジスタ3、17等の両電流供給手段は図35、図36の各実施例の場合と異なり、直結されて互いに一定の電位関係に有るので、トランジスタ9、15は発光・受光ダイオード対やフォト・カプラーの様な絶縁信号伝達手段を使わなくても直接信号のやり取りができ、そのために絶縁信号伝達手段は要らない、という効果が図37〜図40の各実施例を含め請求項5又は11記載のオン・オフ検出回路などに有る。
(効果)
【0550】
尚、図37、図38の各実施例ではトランジスタ3のエミッタ接合がトランジスタ17のオン・オフ検出用の非可制御スイッチング手段を兼ねており、そのためにそのエミッタ接合には抵抗が並列接続されていないが、トランジスタ17のオン・オフ検出手段の一部(直流電源16、抵抗13等)がトランジスタ3を逆バイアスするので、そのオフ状態が安定化したり、そのターン・オフが速くなったりする。この事は請求項11記載のオン・オフ検出回路などすべてについて言える。図38の実施例は図37の実施例を利用したスイッチング回路であるが、さらにトランジスタ17も直流電源7及び抵抗10等のトランジスタ3のオン・オフ検出手段によって逆バイアスされるので、組合せスイッチング手段のオフ状態がより安定化したり、そのターン・オフが速くなったり、その保持電流値が大きくなったり等する。もっとトランジスタ3に対する逆バイアス作用を強化したければ、図37や図38の様に抵抗49を接続すれば良い。
【0560】
もっともトランジスタ3のエミッタ接合に抵抗を並列接続することも可能である。その場合、その並列抵抗を流れる電流だけによってトランジスタ15がターン・オンしない様に、しかも、その電流とダイオード18を流れるオン・オフ検出用電流の和によってトランジスタ15がターン・オンする様にそのオン・オフしきい値電圧との関係で抵抗13、19の各抵抗値を設定すれば良い。この抵抗並列接続については図39、図40の各実施例においてSITのトランジスタ53、54にノーマリィ・オフ型を使う場合も同様である。ただし、その様に各抵抗値を設定すると、そのオン・オフ検出用電流をかなり大きくする必要があり、そのために電流消費が多くなるので、やはり上述した逆バイアスの方法が良い。
【0570】
図39、図40の各実施例において直流電源121それぞれがトランジスタ53、54に充分な逆バイアス電圧を供給できるなら、それらはノーマリィ・オン型でも構わない。図40の実施例ではトランジスタ53、54がSIサイリスタの等価回路を構成するが、それらの代わりに本物のSIサイリスタを使っても良い。尚、トランジスタ53とトランジスタ17又は54の組合せスイッチング手段またはその本物のSIサイリスタに直流電源121、ダイオード122及び抵抗9を1組または2組接続したものは第3、第4発明に対応する。
【0580】
図41の実施例は図37の実施例に対して電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にあるが、ダイオード18は組合せスイッチング手段107中に組み込まれている。図42〜図44の各実施例ではトランジスタ17又は54を逆バイアスする代わりに「そのドレイン・バックゲート間、ソース・バックゲート間それぞれを逆バイアスしたNMOSのトランジスタ108又はPMOSのトランジスタ109」を1方向性の抵抗手段としてそのベース・エミッタ間またはゲート・ソース間に接続して組合せスイッチング手段110、111又は112のオフ状態をより安定化したり、そのターン・オフを速くしたり、その保持電流値を大きくしたり等する。トランジスタ108又は109の逆バイアス用電源はトランジスタ17又は54の逆バイアス用電源より電流容量は小さくて済む。
【0590】
図45の実施例において組合せスイッチング手段23がNMOSによるオン駆動の等価サイリスタ又は本物のサイリスタで、トランジスタ3、17によるラッチ・アップを積極的に利用する場合、図45の実施例は第1、第2発明の実施例で、請求項1、2、3、4、6、7、8、9又は10記載のオン・オフ検出回路等に対応する。一方、図45の実施例において組合せスイッチング手段23がIGBTの等価回路もしくは本物のIGBTで、トランジスタ3、17によるラッチ・アップを阻止するためにトランジスタ17をオフに保つ等する場合、図45の実施例は第1発明だけの実施例で、請求項1、2、3又は4記載のオン・オフ検出回路などに対応する。その等価サイリスタ等のオフ状態を安定化したり、そのターン・オフを速くしたり等するには、あるいは、その等価IGBT等のトランジスタ17をオフに保つには図40の実施例の様に直流電源121をダイオード122と抵抗49等を介してトランジスタ17のベース・エミッタ間を逆バイアスすれば良い。あるいは、図46と同様に両オン・オフ検出用直流電源を直結する検出回路構成にしてトランジスタ17を逆バイアスすれば良い。あるいは、図47又は図48と同様にトランジスタ17のベース・エミッタ間にトランジスタ108又は109の様な1方向性の抵抗手段を接続すれば良い。トランジスタ17に対するオフ制御の強さによって組合せスイッチング手段23はサイリスタ動作させたり、あるいは、IGBT動作させたりすることができる。
【0600】
図46〜図54の各実施例は、前述した様にサイリスタ作用によるラッチ・アップを積極的に利用する場合、第1、第2発明の実施例で、請求項1〜11のいずれか1項に記載のオン・オフ検出回路等に対応する。一方、図46〜図54の各実施例は、前述した様にサイリスタ作用によるラッチ・アップを阻止し、IGBT動作させる場合、第1発明だけの実施例で、請求項1、2、3、4又は5記載のオン・オフ検出回路などに対応する。
【0610】
図55〜図64の各実施例はGTOサイリスタやSIサイリスタの様に自己保持機能と自己ターン・オフ機能(=自己消弧機能)を持つ組合せスイッチング手段24〜26、123〜129それぞれのオン・オフ検出回路である。図55、図61、図64の各実施例では組み合わせる4つのトランジスタそれぞれのオン、オフを検出し、4つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン、オフ検出している。図56、図59の各実施例では2つのトランジスタ27、28をまとめてオン・オフ検出しているので、3つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン、オフ検出している。これらの場合トランジスタ27、28を1つの可制御スイッチング手段として考えることもできるし、あるいは、トランジスタ27、28は別々の可制御スイッチング手段で、オン・オフ検出用のダイオード4と電流供給手段が両者共通であると考えることもできる。図57、図58、図60、図62、図63の各実施例も同様に3つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン、オフ検出している。図60、図62の各実施例については蛇足ながら点線で図示する通り4つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン、オフ検出することもできるが。
尚、図55〜図56の各実施例では抵抗40がトランジスタ28のベース・エミッタ間に接続されているが、抵抗40を接続しなくても又は抵抗40をトランジスタ27のベース・エミッタ間側に接続し換えても構わない。(参考:特公昭56−5098号、特開昭57−118438号、WO 88/01805号)
【0620】
図65〜図67の各実施例は、第1発明、第2発明の実施例で、請求項12記載の3端子スイッチング手段などにも対応し、それぞれの両オン・オフ検出回路はオン・オフ検出用の両直流電源を共通化している。
各実施例においてサイリスタ29、30のカソード側ゲート・カソード間あるいはアノード・アノード側ゲート間に抵抗40を接続する場合、図20の実施例の説明で述べた通り抵抗40を流れる電流だけによって各トランジスタ9又は15がターン・オンしない様に、しかも、抵抗40の電流とダイオード18を流れるオン・オフ検出用電流の和によって各トランジスタ9又は15がターン・オンする様に抵抗10、19の各抵抗値を設定すれば良い。電流消費は多くなるが。あるいは、図37の実施例のトランジスタ3や図41の実施例のトランジスタ17の様に各カソード側ゲートと各アノード側ゲートを逆バイアスしても構わない。あるいは、カソード側ゲート・カソード間、アノード・アノード側ゲート間それぞれに図42、図44の各実施例のトランジスタ17の様に1方向性の抵抗手段を1つずつ接続しても構わない。これらの事は後述する図71〜図75、図77〜図79、図83、図84等の各実施例についても同様に当てはまる。
【0630】
尚、図66〜図67の各実施例は、その3端子のうち中点端子(各図右側の真中の端子)を使用せず、両外側端子(各図右側の上下の両端子)だけを使用して2端子スイッチとして利用すれば、どちらも双方向性スイッチング手段になり、請求項32記載の双方向性スイッチング手段にも対応する様になる。この場合、双方向に対してその双方向性スイッチング手段がオフであるかどうかを検出するには、両トランジスタ15のコレクタ同士を接続しても良いし、あるいは、両トランジスタ15のコレクタ出力をOR回路に入力しても良いし、あるいは、両トランジスタ15のベース同士を接続し、一方のトランジスタ15と抵抗19を取り外すことによって両トランジスタ15を共通化して後述する図73〜図74の各実施例の様に1つにまとめても良い。これらのとき図66〜図67の各実施例は請求項33又は34記載の双方向性スイッチング手段にも対応する様になる。また、各実施例を双方向にオン、オフ制御するには例えば「その中点端子側に向いたサイリスタ29のゲートと同じく向いたサイリスタ30のゲートの間」を順バイアスしたり、逆バイアスしたりすれば良い。これらの事は後述する図69〜図70の各実施例についても同様である。
【0640】
図68〜図70の各実施例は、請求項12記載の3端子スイッチング手段などに対応し、各組合せスイッチング手段をIGBT動作させるならば第1発明だけの実施例であり、各組合せスイッチング手段をサイリスタ動作させるならば第1、第2両発明の実施例である。それぞれの両オン・オフ検出回路は図65〜図67の各実施例と同様にオン・オフ検出用の両直流電源を共通化している。
【0650】
図71〜図72の各実施例は、請求項31又は34記載の双方向性スイッチング手段などに対応し、4つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン・オフ検出出力を1本化している。図72の実施例では前述した様に各組合せスイッチング手段に対する逆バイアスの強さに応じて各組合せスイッチング手段をIGBT動作させたり、あるいは、サイリスタ動作させたりすることができる。
【0660】
図73〜図74の各実施例は、請求項32又は34記載の双方向性スイッチング手段などに対応し、図66〜図67の各実施例を利用している。どちらの実施例も両オン・オフ検出回路のオン・オフ検出用の4つの直流電源を共通化して2つにし、4つのオン・オフ出力の論理和を取ってオン・オフ検出出力を1本化している。尚、これらを3端子スイッチング手段として使用し、両サイリスタがオフであるかどうかをチェックしたり、電力変換装置にその3端子スイッチング手段を使用して動作停止してるかどうか検出したり等の使い方も可能である。
【0670】
図75〜図76の各実施例は請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応する。サイリスタ29a、30b又は組合せスイッチング手段23、130それぞれはオン・オフ検出の際に逆並列接続ダイオードを1つずつ必要としないので、各実施例をそのまま又は複数個ブリッジ接続して交流回路、単相、3相、多相の各種交流装置、AC−ACコンバータ、AC−DCコンバータ等に利用することができる。また、図75又は図76の実施例2つを両外側端子同士で逆並列接続し、中点端子同士を接続すれば、それは請求項35記載の双方向性3端子スイッチング手段に対応する双方向性3端子スイッチング手段になる。さらに、図75の実施例においてトランジスタ42のドレインをサイリスタ29aのカソード側ゲートから切り離し、トランジスタ41のドレインをサイリスタ30bのアノード側ゲートから切り離し、外側端子同士を接続した双方向性スイッチング手段も可能である。この事は図76の実施例においても同様である。
【0680】
尚、図66、図67、図69、図70、図75又は図76の実施例を双方向性化した双方向性スイッチング手段、図71〜図74の双方向性スイッチング手段のいずれか2つ(同じ2つでも違う2つでも構わないが。)を直列接続した双方向性3端子スイッチング手段もまた可能である。それは請求項35又は36記載の双方向性3端子スイッチング手段に対応する。また、その両双方向性スイッチング手段が互いに自分が1方向でもオンである限り相手のターン・オンを阻止する双方向オン阻止手段をそれぞれに設ければ、それは請求項37記載の双方向性3端子スイッチング手段に対応する様になる。さらに、一方の双方向性スイッチング手段が双方向にオフになったことが検出されたとき他方の双方向性スイッチング手段を双方向にターン・オンさせるオン信号を出力する他方の双方向オン信号出力手段を設ければ、それは請求項38記載の双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置に対応する様になる。それから、他方の双方向性スイッチング手段が双方向にオフになったことが検出されたとき一方の双方向性スイッチング手段を双方向にターン・オンさせるオン信号を出力する一方の双方向オン信号出力手段を設ければ、それは請求項39記載の双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置に対応する様になる。そして、その双方向性3端子スイッチング手段の両外側端子間に交流電源手段を接続し、負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段を一方の双方向性スイッチング手段に並列接続すれば、それは請求項40記載のAC−ACコンバータ装置に対応する様になる。
【0690】
図77〜図79の各実施例は、図65〜図67の各実施例を利用した3端子スイッチング手段で、請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応する。サイリスタ29a又は29bとサイリスタ30a又は30bは互いに相手がオンである限り自分のターン・オンが阻止される。各トランジスタ41又は42それぞれが請求項13記載中のオン阻止手段に相当する。(参考:特開昭58−81332号、特願昭62−500831号、特願平6−274223号)
【0700】
図80〜図82の各実施例は、図68〜図70の各実施例を利用した3端子スイッチング手段で、請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応する。組合せスイッチング手段23又は130それぞれは互いに相手がオンである限り自分のターン・オンが阻止される。
【0710】
図83の実施例も請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応する。その主回路の電源を直流電源にし、これを各オン・オフ検出回路のオン・オフ検出用の直流電源に利用しているので、直流電源の数を2つ節約できた。
【0720】
図84の実施例も請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応し、図38の実施例を利用した主直流電源付き3端子スイッチング手段である。図83の実施例と同様に両サイリスタがその主直流電源を短絡しない様にする場合、各オン阻止手段となるバイポーラ型のトランジスタ9、15の電流容量が足りないときは、それぞれの代わりにダーリントン接続型トランジスタ、IGBT、パワーMOS・FET等を使えば良い。
【0730】
図85〜図89の各実施例も請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応し、図42〜図44、図47〜図49、図51〜図54の各実施例を利用した主直流電源付き3端子スイッチング手段である
【0740】
図90、図91両図に示す実施例、図92、図93両図に示す実施例、図94に示す実施例は、どれも請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段などに対応し、請求項14又は15記載の3端子スイッチング手段の駆動装置などに対応し、この駆動装置を用いた請求項16記載の共振型電力変換装置などに対応する。符号a〜hで示す各導線は同じ符号同士の導線はそれぞれ接続状態にある。図92、図93両図に示す実施例だけが2つの主回路用の直流電源を持ち、他は1つの主回路用の直流電源だけを持つ。
【0750】
これらどの実施例においても、4端子のサイリスタ29aとサイリスタ30a又は30bの同時オンによる電源短絡を防止するために両サイリスタは互いに相手がオンであることが検出される限り、自分はゲート逆バイアスによって強固にオフ制御され、自分のターン・オンは完全に阻止される。
しかも、本発明者が考え出したターン・オフ・トリガー方式(参考:特開昭62−5019号)を用いており、電力変換の時間効率を上げる等ために両サイリスタがオフである休止期間をできるだけ短くしたり、互いに相手のオン期間の延び縮みやターン・オフ遅れに応じて最適なトリガー・タイミングを得たり等するために、両サイリスタは互いに相手がオンからオフになったことが検出されると自分がトリガーされる。その結果、起動・停止信号用の各入力端子(34〜36)に起動信号が入っている限り、例えば、起動・停止信号電圧がハイ・レベルもしくはロー・レベルである限り、両サイリスタのトリガー動作は交互に繰り返され、各実施例は自己発振し、連続して電力変換動作を行うことができる。
【0760】
図90、図91両図に示す実施例の両トリガー回路(請求項14又は15記載中のオン信号出力手段に相当。)と起動・停止手段は次の様になっている。図90に示す様に入力端子34を開放した状態でこの実施例は簡単に起動・停止手段を構成している。入力端子34に入力される起動・停止信号をロー・レベルにすると自己発振し始め、ロー・レベルの間その自己発振は継続され、その起動・停止信号をハイ・レベルにすると発振停止する様になっている。その起動・ 停上信号がハイ・レベルの間トランジスタ55〜57及びコンデンサ59等が構成するサイリスタ30bのトリガー回路の中の信号伝達が阻止され、その起動・停止信号がロー・レベルの間その信号伝達が行われる。サイリスタ29aのトリガー回路はトランジスタ61〜62及びコンデンサ64等が構成する。
【0770】
図90、図91両図に示す実施例のトリガー動作は以下の通りである。入力端子34に入力される起動・停止信号が立ち下がると、トランジスタ55がターン・オンするので、コンデンサ59の充電電流が一時的にトランジスタ57をターン・オンさせ、サイリスタ30bをトリガーする。サイリスタ30bのオン期間中そのオン、オフを検出するトランジスタ63等がトランジスタ62を介してサイリスタ29aを逆バイアスし、同時にトランジスタ62を介してコンデンサ64を充電してサイリスタ29aの次のトリガー動作を準備する。
その後、サイリスタ30bと共にトランジスタ63、62がターン・オフすると、コンデンサ64の放電電流が一時的にトランジスタ61をターン・オンさせ、サイリスタ29aをトリガーする。サイリスタ29aのオン期間中そのオン、オフを検出するトランジスタ58等がトランジスタ56を介してサイリスタ30bを逆バイアスし、この間その起動・停止信号がロー・レベルであればトランジスタ56を介してトランジスタ55をオフに保つ。このため、そのオン期間中コンデンサ59は放電してサイリスタ30bの次のトリガー動作を準備する。
その後、サイリスタ29aと共にトランジスタ58、56がターン・オフする時その起動・停止信号がロー・レベルであれば再びトランジスタ55がターンオンして以後同様に同じ事が繰り返され、この装置は発振する。しかし、サイリスタ29aと共にトランジスタ58、56がターン・オフする時その起動・停止信号がハイ・レベルであればトランジスタ55はオフのままで発振は停止する。
【0780】
図92、図93両図に示す実施例のトリガー動作も図94に示す実施例のトリガー動作も図90、図91両図に示す実施例のトリガー動作と同様である。これらは主回路構成の違いによる従来の電力変換動作の違いが有るだけである。
尚、図90、図91両図と図92、図93両図それぞれに示す実施例において、図94に示す実施例の様に負荷32を共振用コンデンサ33に並列接続しても構わないし、負荷32を共振用コイル31に並列接続しても構わないし、負荷32をその直列共振回路に直列接続しても構わない。また、入力端子34と符号aで示す電源線との間、入力端子35と符号eで示す電源線との間それぞれに図94の実施例中の入力端子36と同様にSUS(シリコン・ユニラテラル・スイッチ)を接続すれば、電源スイッチ(図示せず。)のオンで自動的に各入力端子34、35の起動・停止信号がロー・レベルになり、各回路は起動する様になる。
【0790】
図95〜図97の三図を左から右へ順番に並べて示す実施例は、請求項18又は19記載のブリッジ接続型スイッチング手段などに対応し、請求項20又は21記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置などに対応し、請求項22記載のブリッジ接続型共振型電力変換装置などに対応する。図中、符号i1〜z1〜a2〜b2で示す各導線は同じ符号同士の導線はそれぞれ接続状態にある。この実施例ではサイリスタ29a、29bを組ませてどちらもオフであるかどうかを検出し、そして、サイリスタ30b、30bを組ませてどちらもオフであるかどうかを検出している。両組は互いに相手組のどちらかかオンである限り自分組のどちらのターン・オンも阻止される。さらに、両組は互いに相手組がどちらもオンで無くなったときに自分組の両方がトリガーされる。
【0800】
図98〜図100の三図を左から右へ順番に並べて示す実施例は、請求項26記載の連携スイッチング回路などに対応し、請求項27又は28記載のブリッジ接続型スイッチング手段などに対応し、請求項29記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置などに対応し、請求項30記載のブリッジ接続型共振型電力変換装置などに対応する。図中、符号c2〜q2で示す各導線は同じ符号同士の導線はそれぞれ接続状態にある。この実施例ではサイリスタ29a、29bを連携させてサイリスタ29aがオンの間サイリスタ29bをトリガーし続け、サイリスタ29bのオン・オフ検出からどちらもオフであるかとうか検出し、そして、サイリスタ30a、30bを連携させてサイリスタ30aがオンの間サイリスタ30bをトリガーし続け、サイリスタ30bのオン・オフ検出からどちらもオフであるかどうか検出している。サイリスタ29bがオンである限りサイリスタ30a、30bはどちらもターン・オンを阻止され、サイリスタ30bがオンてある限りサイリスタ29a、29bはどちらもターン・オンを阻止される。さらに、サイリスタ29bがターン・オフするとサイリスタ30aがトリガーされ、サイリスタ30bがターン・オフするとサイリスタ29aがトリガーされる。
【0810】
図101〜図103の三図を左から右へ順番に並べて示す実施例は、請求項23記載のブリッジ接続型スイッチング手段などに対応し、請求項24記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置などに対応し、請求項25記載のブリッジ接続型共振型電力変換装置などに対応する。図中、符号r2〜z2で示す各導線は同じ符号同士の導線はそれぞれ接続状態にある。この実施例ではサイリスタ29a、29bの組とサイリスタ30b、30bの組が互いに独立しており、それぞれでトリガー動作が行われる。サイリスタ29a、29bは互いに相手がオンである限り自分のターン・オンが阻止され、さらに、互いに相手がターン・オフすると自分がトリガーされる。サイリスタ30b、30bも互いに相手がオンである限り自分のターン・オンが阻止され、さらに、互いに相手がターン・オフすると自分がトリガーされる。両組の連携したトリガー動作はコンデンサ33、コイル31及び負荷32が形成する負荷共振手段の共振動作によっている。ただし、起動時と動作停止時に両トリガー動作の同期を取るためにトランジスタ65、66等が形成するトリガー同期手段を設けている。
【0820】
図104の実施例は図94の実施例においてコイル31をその負荷共振手段から取り出し、電源とプッシュ・プル型スイッチング回路の間に接続し直した共振型電力変換装置である。図95〜図97の実施例などにおいてもコイル31をその負荷共振手段から取り出し、電源とブリッジ接続型スイッチング手段の間に接続し直したブリッジ接続型共振型電力変換装置も可能である。ただし、その場合、コイル31に接続される2つのサイリスタの両主端子の電位は一定ではないから、フォト・カプラー等の絶縁信号伝達手段が必要になる。
(参考:特開平1−117416号の第9図。)
【0830】
図105〜図108の四図を左から右へ順番に並べて示す実施例は、請求項14又は15記載の3端子スイッチング手段の駆動装置などに対応し、この駆動装置を用いた請求項16記載の共振型電力変換装置などに対応し、請求項17記載の点火装置などに対応する。図中、符号i〜xで示す各導線は同じ符号同士の導線がそれぞれ接続状態にある。図107中の38、39は3端子レギュレータの様な定電圧手段である。トランジスタ68、69等がDC−DCコンバータ回路を構成する。トランジスタ70、71等は入力電源電圧が低いときに前記DC−DCコンバータ回路の変圧器から倍電圧を符号iで示す電源線に供給するものである。トランジスタ72等は電源コンデンサ73の電圧が低くてサイリスタ29aを充分に逆バイアスできないときにその点火装置の点火動作を停止する安全装置である。トランジスタ74、75等が構成するシュミット・トリガー回路は前記DC−DCコンバータ回路の構成要素で、その出力電圧を制御する。トランジスタ76等は突入電流防止手段を構成し、電源投入時に前記DC−DCコンバータ回路の起動を助ける。この実施例においてもサイリスタ29a、29bは互いに相手のターン・オフが検出されると自分がトリガーされるので、入力端子37に入力される起動・停止信号がハイ・レベルである限り両トリガー動作は交互に繰返され、連続して点火動作(この場合の電力変換動作)を行うことができる。
【0840】
図109〜図110両図に別の点火装置の実施例を示す。図中、符号a1〜d1等で示す各導線は同じ符号同士の導線がそれぞれ接続状態にある。サイリスタ30bのアノード・アノード側ゲート間の逆耐電圧が低い場合ツェナー・ダイオード67で保護する。
【0850】
図111〜図123各図に本発明の3端子スイッチング手段を利用し、電源短絡(貫通電流)防止機能を持つ各種の論理回路の実施例を1つずつ示す。
【0860】
図124〜図135各図に第1又は第2発明の構成要素である組合せスイッチング手段を1例ずつ、あるいは、第3又は第4発明の組合せスイッチング手段の実施例を1つずつ示す。各組合せスイッチング手段において点線で接続を示す直流電源、ダイオード及び抵抗が有れば、それぞれは第3又は第4発明の組合せスイッチング手段の実施例になる。
【0870】
最後に以下の事を補足する。
a)各実施例あるいはその一部を置換え又は変更などして新しくできた各実施例(各派生実施例)において、電圧極性もしくは電圧方向のある各構成要素(例:直流電源、ダイオード等。)の向きを逆にし、各可制御スイッチング手段をこれと相補関係にある可制御スイッチング手段(例:PNPトランジスタに対してNPNトランジスタ。)で1つずつ入れ換えた「元の実施例に対して電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係にある実施例」も当然の事ながらまた可能である。この実施例もまた新・派生実施例である。
b)特公昭45−15088号には本発明と似たオン・オフ検出回路が開示されているけれども、こちらの場合サイリスタの一方のトランジスタだけをオン、オフ検出しているので、図36の実施例を見れば分かる通り常にそのサイリスタのオン、オフを完全に検出することは出来ない。
c)本発明では本物のIGBTも、本物のサイリスタも、GTOサイリスタも、SIサイリスタも組合せスイッチング手段と見なしている。各実施例においてサイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ又はどれかの等価回路を組合せスイッチング手段として使用している場合、図124〜図131のいずれかをその代わりに使用する実施例も可能であるし、IGBT又はその等価回路を組合せスイッチング手段として使用している場合、図130〜図131のいずれかをIGBT動作させてその代わりに使用する実施例も可能である
【0880】
d)図65、図68、図75〜図77、図80、図83〜図89に示すいずれか1つの3端子スイッチング手段と、図65、図68、図75〜図77、図80、図83〜図89に示すいずれか1つの3端子スイッチング手段を同じ向きに並列接続したブリッジ接続型スイッチング手段の実施例もまた可能である。この実施例の駆動装置には各3端子スイッチング手段が独立して図101〜図103の実施例の様に駆動する装置が有る。これが請求項24記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置などに対応する。
e)上記d)のブリッジ接続型スイッチング手段の実施例の駆動装置には特開平1−117416号の第3図や第8図に示す回路の様に「『隣り同士に接続されない前記組合せスイッチング手段2つずつ2組のうち、一方組の両オン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、これら出力信号から一方組の組合せスイッチング手段がどちらもオンからオフになったことを検出したとき他方組の両組合せスイッチング手段にオン信号を出力する他方組のオン信号出力手段』と『他方組の両オン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、これら出力信号から他方組の組合せスイッチング手段がどちらもオンからオフになったことを検出したとき一方組の両組合せスイッチング手段にオン信号を出力する一方組のオン信号出力手段』」が有る駆動装置が有る。これが請求項20又は21記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置に対応する。
【0890】
f)上記d)のブリッジ接続型スイッチング手段の実施例の駆動装置には特開平1−117416号の第4図〜第5図に示す回路の様に「『隣り同士に接続されない前記組合せスイッチング手段2つずつ2組のうち、一方組の一方のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、この一方のオン・オフ検出回路が一方組の一方の組合せスイッチング手段のオン状態を検出する限り一方組の他方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力し続ける一方組の連携オン手段』と『他方組の一方のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、この一方のオン・オフ検出回路が他方組の一方の組合せスイッチング手段のオン状態を検出する限り他方組の他方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力し続ける他方組の連携オン手段』と『一方組の他方のオン・ オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、この出力信号から一方組の他方の組合せスイッチング手段がオンからオフになったことを検出したとき他方組の一方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力する他方組のオン信号出力手段』と『他方組の他方のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、この出力信号から他方組の他方の組合せスイッチング手段がオンからオフになったことを検出したとき一方組の一方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力する一方組のオン信号出力手段』が有る駆動装置が有る。これが請求項29記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置に対応する。この様な駆動装置は1つのサイリスタから別のサイリスタへ転流する場合に特に効果的に使用できる。
(参考:特開平1−117416号の第10図〜第11図、第13図など。)
【0900】
g)上記d)項〜f)項の各ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置に、「『負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段』と『両組の組合せスイッチング手段2つずつの交互のオン、オフに基づいて4つの前記組合せスイッチング手段と共に前記負荷共振手段の両端電圧を直接又は等価的に切り換える直流電源手段』」が有れば、その駆動装置はブリッジ接続型共振型電力変換装置になる。これが請求項22、25又は30記載のブリッジ接続型スイッチング手段のブリッジ接続型共振型電力変換装置などに対応する。
h)上記d)項〜f)項の各ブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置において、特開平1−117416号の第9図の様にそのブリッジ接続型スイッチング手段の両中点端子間にコンデンサと負荷の直列回路もしくは並列回路を接続し、そのブリッジ接続型スイッチング手段の両外側端子間に直流電源とコイルを順方向に直列接続した直列インバータも可能である。
i)前述した各双方向性3端子スイッチング手段の両外側端子間に交流電源を接続し、一方の双方向性スイッチング手段に図94中に示す負荷共振手段(負荷32と直列共振回路の接続体)を並列接続したAC−ACコンバータ装置も可能である。この場合、両双方向性スイッチング手段は互いに相手がター・オフしたことが検出されたとき自分がトリガーされるターン・オフ・トリガー方式が可能であるし、互いに相手がオンである限り自分のオンが阻止される電源短絡防止方法も可能である。(参考:特開平1−117416号の第6図。)
j)本発明のオン・オフ検出回路をサイリスタの劣化度の診断に応用できる。
【0910】
【先行技術】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明のオン・オフ検出回路の1実施例を示す回路図である。
【図2〜図17】各図は従来のオン・オフ検出回路を1つずつ示す回路図である。
【図18〜図19】両図で従来の点火装置の回路を示す回路図である。
【図20〜図34】各図は第1発明のオン・オフ検出回路の実施例などを1つずつ示す回路図である。
【図35】第2発明のオン・オフ検出回路の1実施例を示す回路図である。
【図36〜図64】各図は第1、第2発明のオン・オフ検出回路の実施例などを1つずつ示す回路図である。
【図65〜図89】各図は第1、第2発明の3端子スイッチング手段あるいは双方向性スイッチング手段の実施例などを1つずつ示す回路図である。
【図90〜図91】両図で第1、第2発明の共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図92〜図93】両図で第1、第2発明の共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図94】第1、第2発明の共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図95〜図97】三図を左から右へ順番に並べて第1、第2発明のブリッジ接続型共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図98〜図100】三図を左から右へ順番に並べて第1、第2発明のブリッジ接続型共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図101〜図103】三図を左から右へ順番に並べて第1、第2発明のブリッジ接続型共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図104】第1、第2発明の共振型電力変換装置などの1実施例の回路を示す回路図である。
【図105〜図108】4図を左から右へ順番に並べて第1、第2発明の点火装置などの実施例の回路を示す回路図である。
【図109〜図110】両図で第1、第2発明の点火装置などの実施例の回路を示す回路図である。
【図111〜図123】各図は第1、第2発明の3端子スイッチング手段の実施例なとを利用した各種の論理回路を1つずつ示す回路図である。
【図124〜図135】各図は第1又は第2発明の構成要素である組合せスイッチング手段あるいは第3又は第4発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【符号の説明】
31 共振用コイル
32 負荷
33 共振用コンデンサ
Claims (44)
- 可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせて、そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段を制御し、少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用し、前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれもそのオン電圧を増加させる様に組み込まれていない組合せスイッチング手段が有り、
各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段にその直列回路の方向に電流を流す電流供給手段を設け、
前記電流が1つも流れていないかどうかを検出する電流検出手段を設けたことを特徴とするオン・オフ検出回路。 - その制御電極の順バイアス電圧がプラスである少なくとも1つの可制御スイッチング手段、その制御電極の順バイアス電圧がマイナスである少なくとも1つの可制御スイッチング手段、及び、複数の非可制御スイッチング手段を組み合わせて、そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段のオン、オフを制御する組合せスイッチング手段が有り、どの前記可制御スイッチング手段をとってもその駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極の側に接続された前記非可制御スイッチング手段を1つずつ介して前記組合せスイッチング手段の両主端子の間に接続されており、
各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段に電流を流す電流供給手段を1つずつ設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設け、
どちらの前記主端子をとっても全ての前記可制御スイッチング手段が非可制御スイッチング手段を介して同じ前記主端子に接続されていないことを特徴とするオン・ オフ検出回路。 - どの前記可制御スイッチング手段も自己保持機能を持たないが、前記組合せスイッチング手段は自己保持機能を持つことを特徴とする請求項1又は2記載のオン・オフ検出回路。
- 前記組合せスイッチング手段としてサイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ、又は、これらのいずれか1つの等価回路を用いたことを特徴とする請求項1、2又は3記載のオン・オフ検出回路。
- 前記組合せスイッチング手段に非可制御スイッチング手段が逆並列接続されており、
全ての前記可制御スイッチング手段のうち、その制御電極の順バイアス電圧極性が同じである各前記可制御スイッチング手段の電流供給手段が、その逆並列接続の非可制御スイッチング手段を介してその電流を流すことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のオン・オフ検出回路。 - 自己保持機能を持たない可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせた自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段が有り、
各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段にその直列回路の方向に電流を流す電流供給手段を設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設けたことを特徴とするオン・オフ検出回路。 - 少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用し、
前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれも前記組合せスイッチング手段のオン電圧を増加させる様に組み込まれていないことを特徴とする請求項6記載のオン・オフ検出回路。 - その制御電極の順バイアス電圧がプラスで、自己保持機能を持たない少なくとも1つの可制御スイッチング手段、その制御電極の順バイアス電圧がマイナスで、自己保持機能を持たない少なくとも1つの可制御スイッチング手段、及び、複数の非可制御スイッチング手段を組み合わせた自己保持機能を持つ組合せスイッチング手段が有り、
どの前記可制御スイッチング手段をとってもその駆動信号入力用に前述した制御電極と対を成さない主電極の側に接続された前記非可制御スイッチング手段を1つずつ介して前記組合せスイッチング手段の両主端子の間に接続されており、
各前記可制御スイッチング手段がオンのときそれと直列接続される前記非可制御スイッチング手段を介さずに各前記可制御スイッチング手段に電流を流す電流供給手段を1つずつ設け、
前記電流が1つも流れていないかどうか検出する電流検出手段を設けたことを特徴とするオン・オフ検出回路。 - どちらの前記主端子をとっても全ての前記可制御スイッチング手段が非可制御スイッチング手段を介して同じ前記主端子に接続されていないことを特徴とする請求項8記載のオン・オフ検出回路。
- 前記組合せスイッチング手段としてサイリスタ、GTOサイリスタ、SIサイリスタ、又は、これらのいずれか1つの等価回路を用いたことを特徴とする請求項6、7、8又は9記載のオン・オフ検出回路。
- 前記組合せスイッチング手段に非可制御スイッチング手段が逆並列接続されており、
全ての前記可制御スイッチング手段のうち、その制御電極の順バイアス電圧極性が同じである各前記可制御スイッチング手段の電流供給手段が、その逆並列接続の非可制御スイッチング手段を介してその電流を流すことを特徴とする請求項6、7、8、9又は10記載のオン・オフ検出回路。 - 請求項1〜11のいずれか1項に記載のオン・オフ検出回路の前記組合せスイッチング手段と、請求項1〜11のいずれか1項に記載のオン・オフ検出回路の前記組合せスイッチング手段を同じ向きに、あるいは、内向きに、あるいは、外向きに直列接続したことを特徴とする3端子スイッチング手段。
- 前者のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、前者のオン・オフ検出回路が前者の組合せスイッチング手段のオン状態を検出する限り後者の組合せスイッチング手段のターン・オンを阻止する後者のオン阻止手段と、
後者のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、後者のオン・オフ検出回路が後者の組合せスイッチング手段のオン状態を検出する限り前者の組合せスイッチング手段のターン・オンを阻止する前者のオン阻止手段を有することを特徴とする請求項12記載の3端子スイッチング手段。 - 請求項12又は13記載の3端子スイッチング手段において、
前者のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、その出力信号から前者の組合せスイッチング手段がオンからオフになったことを検出したとき後者の組合せスイッチング手段にオン信号を出力する後者のオン信号出力手段を有することを特徴とする3端子スイッチング手段の駆動装置。 - 後者のオン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、その出力信号から後者の組合せスイッチング手段がオンからオフになったことを検出したとき前者の組合せスイッチング手段にオン信号を出力する前者のオン信号出力手段を有することを特徴とする請求項14記載の3端子スイッチング手段の駆動装置。
- 請求項15記載の3端子スイッチング手段の駆動装置において、
負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段と、
両前記組合せスイッチング手段の交互のオン、オフに基づいて両前記組合せスイッチング手段と共に前記負荷共振手段の両端電圧を直接又は等価的に切り換える1つ又は2つの直流電源手段を有することを特徴とする共振型電力変換装置。 - 請求項16記載の共振型電力変換装置において、
その2次コイルに点火用放電ギャップ手段を接続した点火コイルの1次コイルとキャパシタンス手段の直列回路が前記負荷共振手段であることを特徴とする点火装置。 - 請求項1〜11のいずれか1項に記載のオン・オフ検出回路が4つ有って、4つの前記組合せスイッチング手段をブリッジ接続したことを特徴とするブリッジ接続型スイッチング手段。
- 隣り同士に接続されない前記組合せスイッチング手段2つずつ2組のうち、一方組の両オン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、一方組の両オン・オフ検出回路が一方組の組合せスイッチング手段が1つでもオン状態であることを検出する限り他方組の両組合せスイッチング手段のターン・オンを阻止する他方組のオン阻止手段と、
他方組の両オン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、他方組の両オン・オフ検出回路が他方組の組合せスイッチング手段が1つでもオン状態であることを検出する限り一方組の両組合せスイッチング手段のターン・オンを阻止する一方組のオン阻止手段を有することを特徴とする請求項18記載のブリッジ接続型スイッチング手段。 - 請求項18又は19記載のブリッジ接続型スイッチング手段において、
一方組の両オン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、これら出力信号から一方組の組合せスイッチング手段がどちらもオンからオフになったことを検出したとき他方組の両組合せスイッチング手段にオン信号を出力する他方組のオン信号出力手段を有することを特徴とするブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置。 - 他方組の両オン・オフ検出回路の出力信号に基づいて動作し、これら出力信号から他方組の組合せスイッチング手段がどちらもオンからオフになったことを検出したとき一方組の両組合せスイッチング手段にオン信号を出力する一方組のオン信号出力手段を有することを特徴とする請求項20記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置。
- 請求項21記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置において、
負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段と、
両組の組合せスイッチング手段2つずつの交互のオン、オフに基づいて4つの前記組合せスイッチング手段と共に前記負荷共振手段の両端電圧を直接又は等価的に切り換える直流電源手段を有することを特徴とするブリッジ接続型共振型電力変換装置。 - その両組合せスイッチング手段を同じ向きに直列接続した請求項13記載の3端子スイッチング手段を2つ同じ向きに並列接続したことを特徴とするブリッジ接続型スイッチング手段。
- その両組合せスイッチング手段を同じ向きに直列接続した請求項15記載の3端子スイッチング手段の駆動装置が2つ有って、
両前記3端子スイッチング手段を同じ向きに並列接続したことを特徴とするブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置。 - 請求項24記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置において、
負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段と、
両組の組合せスイッチング手段2つずつの交互のオン、オフに基づいて4つの前記組合せスイッチング手段と共に前記負荷共振手段の両端電圧を直接又は等価的に切り換える直流電源手段を有することを特徴とするブリッジ接続型共振型電力変換装置。 - 請求項1〜11のいずれか1項に記載のオン オフ検出回路において、
その出力信号に基づいて動作し、このオン・オフ検出回路が前記組合せスイッチング手段のオン状態を検出する限りオン信号を出力し続ける連携オン手段と、このオン信号に基づいて動作する連携スイッチング手段を有することを特徴とする連携スイッチング回路。 - 請求項26記載の連携スイッチング回路が2つ有って、両前記組合せスイッチング手段と両前記連携スイッチング手段の4つを、連携してオンになる前記スイッチング手段同士が隣り合わない様にブリッジ接続したことを特徴とするブリッジ接続型スイッチング手段。
- 一方の連携スイッチング手段のオン、オフを検出する一方のオン・オフ検出手段と、
一方のオン・オフ検出手段の出力信号に基づいて動作し、一方のオン・オフ検出手段が一方の連携スイッチング手段のオン状態を検出する限り他方の組合せスイッチング手段のターン・オンを阻止する他方のオン阻止手段と、
他方の連携スイッチング手段のオン、オフを検出する他方のオン・オフ検出手段と、
他方のオン・オフ検出手段の出力信号に基づいて動作し、他方のオン・オフ検出手段が他方の連携スイッチング手段のオン状態を検出する限り一方の組合せスイッチング手段のターン・オンを阻止する一方のオン阻止手段を有することを特徴とする請求項27記載のブリッジ接続型スイッチング手段。 - 請求項28記載のブリッジ接続型スイッチング手段において、
一方のオン・オフ検出手段の出力信号に基づいて動作し、一方の連携スイッチング手段がオンからオフになったことを一方のオン・オフ検出手段が検出したとき他方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力する他方のオン信号出力手段と他方のオン・オフ検出手段の出力信号に基づいて動作し、他方の連携スイッチング手段がオンからオフになったことを他方のオン・オフ検出手段が検出したとき一方の組合せスイッチング手段にオン信号を出力する一方のオン信号出力手段を有することを特徴とするブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置。 - 請求項29記載のブリッジ接続型スイッチング手段の駆動装置において、
負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段と、
両前記連携スイッチング回路の交互のオン、オフに基づいて両前記連携スイッチング回路と共に前記負荷共振手段の両端電圧を直接又は等価的に切り換える直流電源手段を有することを特徴とするブリッジ接続型共振型電力変換装置。 - 請求項1、2、3、4、6、7、8、9又は10記載のオン・オフ検出回路の前記組合せスイッチング手段と、請求項1、2、3、4、6、7、8、9又は10記載のオン・オフ検出回路の前記組合せスイッチング手段を逆並列接続したことを特徴とする双方向性スイッチング手段。
- 請求項5又は11記載のオン・オフ検出回路の前記組合せスイッチング手段と請求項5又は11記載のオン・オフ検出回路の前記組合せスイッチング手段を両前記逆並列接続の非可制御スイッチング手段の向きを逆にして直列接続したことを特徴とする双方向性スイッチング手段。
- 両前記電流検出手段の出力をOR回路に入力し、前記OR回路の出力から双方向にオフであるかどうかを検出することを特徴とする請求項31又は32記載の双方向性スイッチング手段。
- 2つの前記電流検出手段を1つにまとめ、この電流検出手段の出力から双方向にオフであるかどうかを検出することを特徴とする請求項31又は32記載の双方向性スイッチング手段。
- 請求項31又は32記載の双方向性スイッチング手段と、請求項31又は32記載の双方向性スイッチング手段を直列接続したことを特徴とする双方向性3端子スイッチング手段。
- 請求項33又は34記載の双方向性スイッチング手段と、請求項33又は34記載の双方向性スイッチング手段を直列接続したことを特徴とする双方向性3端子スイッチング手段。
- 前者の双方向に対するオン・オフ検出の出力信号に基づいて動作し、前者の双方向性スイッチング手段がどちらか1方向でもオンであることが検出される限り後者の双方向性スイッチング手段のターン・オンをどちら方向にも阻止する後者の双方向オン阻止手段と、
後者の双方向に対するオン・オフ検出の出力信号に基づいて動作し、後者の双方向性スイッチング手段がどちらか1方向でもオンであることが検出される限り前者の双方向性スイッチング手段のターン・オンをどちら方向にも阻止する前者の双方向オン阻止手段を有することを特徴とする請求項36記載の双方向性3端子スイッチング手段。 - 請求項36又は37記載の双方向性3端子スイッチング手段において、
前者の双方向に対するオン・オフ検出の出力信号に基づいて動作し、その出力信号から前者の双方向性スイッチング手段がどちら方向にもオンでなくなったことが検出したときに双方向にターン・オンさせるオン信号を後者の双方向性スイッチング手段に出力する後者の双方向オン信号出力手段を有することを特徴とする双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置。 - 後者の双方向に対するオン・オフ検出の出力信号に基づいて動作し、その出力信号から後者の双方向性スイッチング手段がどちら方向にもオンでなくなったことが検出したときに双方向にターン・オンさせるオン信号を前者の双方向性スイッチング手段に出力する前者のオン信号出力手段を有することを特徴とする請求項38記載の双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置。
- 請求項39記載の双方向性3端子スイッチング手段の駆動装置において、
前記双方向性3端子スイッチング手段の両外側端子間に交流電源手段を接続し、負荷と共に直列共振回路を直接又は等価的に構成する負荷共振手段を一方の双方向性スイッチング手段に並列接続したことを特徴とするAC−ACコンバータ装置。 - 請求項36又は37記載の双方向性3端子スイッチング手段と請求項36又は37記載の双方向性3端子スイッチング手段を交流電源手段の両電源端子間にブリッジ接続したことを特徴とする双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段。
- 請求項36又は37記載の双方向性3端子スイッチング手段と請求項36又は37記載の双方向性3端子スイッチング手段を交流電源手段とインダクタンス手段の直列回路の両端子間にブリッジ接続したことを特徴とする双方向性ブリッジ接続型スイッチング手段。
- 可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせ、
そのうちの1つの可制御スイッチング手段がその残りの可制御スイッチング手段を制御し、
少なくとも1つの前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間に構成される非可制御スイッチング手段を前記非可制御スイッチング手段として使用し、
前記非可制御スイッチング手段のうち、どの前記可制御スイッチング手段の制御電極・主電極間にも構成されていない独立の前記非可制御スイッチング手段はどれもそのオン電圧を増加させる様に組み込まれておらず、
その間に構成される非可制御スイッチング手段が前記非可制御スイッチング手段として使用される前述した制御電極・主電極間の少なくとも1つに非可制御スイッチング手段を介して逆バイアスする逆バイアス手段を設けたことを特徴とする組合せスイッチング手段。 - 自己保持機能を持たない可制御スイッチング手段と非可制御スイッチング手段の直列回路を複数個組み合わせて自己保持機能を持たせ、その間に構成される非可制御スイッチング手段が前記非可制御スイッチング手段として使用される前記可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御電極と主電極の間の少なくとも1つに非可制御スイッチング手段を介して逆バイアスする逆バイアス手段を設けたことを特徴とする組合せスイッチング手段。
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