JP3649653B2 - 肌色強度値判別回路及び色強度値判別回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビデオカメラ、テレビモニタ、プリンタ、画像記録装置などのカラー画像を扱う装置に関する肌色強度値判別回路又は色強度値判別回路である。
【0002】
【従来の技術】
図2に美肌処理回路の構成を示す。
【0003】
この肌色処理回路においては、カラー画像の輝度信号Yi[2−7]、色差信号Cb[2−8]、Cr[2−9]は肌色判別回路[2−2]に入力され、この肌色判別回路[2−2]は肌色に近い色ほど値が大きくなる信号である肌色強度値fを出力する。前記輝度信号Yi[2−7]は、また、平滑フィルタ[2−1]に入力され、該平滑フィルタ[2−1]は高域成分が減衰したディテール成分の少ない輝度信号を作成し出力する。ディテール成分の低下した輝度信号である平滑フィルタ[2−1]出力に対して乗算器[2−5]により肌色強度値fがかけられる。また、肌色強度値fより(1−f)の減算回路[2−3]にて減算された係数と前記輝度信号入力Yi[2−7]が乗算器[2−4]でかけられる。最後にこの2つの乗算器[2−5],[2−4]出力が加算回路[2−6]で加算されて美肌処理された輝度信号としてYo[2−10]が出力される。
【0004】
ここで、出力Yo[2−10]は
Yo=f×([2―5]出力)+(1−f)×Yi
で表され、肌色強度値fが小さいときはYiの成分が多く、肌色強度値fが1に近い場合はディテール成分を減衰させて肌の荒れを軽減した輝度信号の成分が多くなることによって、人物の肌に部分に対してのみ肌の荒れを取り除いた輝度信号が作成されて美肌処理の効果を得る。
【0005】
ところで、前記の肌色判別回路について「特開平6−105323号公報」の実施例などに従来技術が記載されている。図6は、この公報の方式を図示したものである。
【0006】
すなわち、RGB入力に対してマトリックス回路[6−1]でIQ変換した後、加算器[6−2],[6−3]にてI,Q軸の座標原点を移動する。座標変換されたI,Q信号は絶対値演算回路[6−4][6−5]にて絶対値が算出され、乗算器[6−6],[6−7]にて係数がかけられた後に加算器[6−8],[6−9]にてRsetから減算される。この処理を式で表すと
【0007】
Fout=Rset−K1(I−Iset)−K2(Q−Qset)
となる。その後、負クリップ回路[6−10]にて[6−11]のような特性となる。肌色強度値の領域は図の「四角すい」の底面の領域となり、また、肌色強度値等位面は[6−11]のような平面で囲まれた「四角すい」となって、Iset,Qsetを中心にI,Q方向の正負に対称な特性となる。
【0008】
また、肌色判別回路の他の実施例としては、R/G/Bまたは、Y/R−Y/B−Yの3信号を3次元アドレスに割り当てたメモリを用いて各アドレスのデータとして肌色強度値を格納する方法がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、カラー画像に映る人物の顔などの肌のディテール成分を軽減することで人物をきれいに映す機能を有する美肌処理回路において、肌色を判別する回路が設けられている。
【0010】
しかしながら、従来の肌色判別回路においては、前述のように、色空間の肌色領域を切り出すときに回路の規模から肌色領域を平面で切った空間で表したり、その空間を対称であると仮定したものがあるが、実際の肌色領域は色空間としては非対称でありまた、曲面を有しているため、切り出した肌色領域と実際の肌色領域とに誤差が発生することになって、肌色判別を正確に行えない。したがって、美肌処理が正確に行われないために美肌処理の効果が十分発揮されなかった。
【0011】
また、正確に肌色領域を判別する回路としてメモリを使用する場合があるが、3次元色空間の座標を8ビット、判別信号を8ビットのデータで表すと2563×8=134217728bitsにもなり、回路規模が大きくなってしまう。
【0012】
また、肌色判別データは3次元空間の個々の点(2563=16777216箇所)について設定する必要があり、判別データの設定が非常に困難となる。
【0013】
さらに、ビデオカメラなど時々刻々と撮影条件が変わる動画像について撮影条件に従ってリアルタイムに調整するとなると、個々の条件について予め用意した複数のメモリを持つ必要があり、回路規模が大きくなって実現が困難となる。
【0014】
美肌処理回路の肌色判別回路の他、カラー画像の肌色以外の任意の色を判別する回路においても、上記と同様の問題点が生じる。
【0015】
本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされたものであって、非対称な色空間である肌色領域あるいは任意の色を正確に分離し判別することができ、それと共に、少ないパラメータ調整で空間を近似できることにより回路規模を縮小し、動画像に対してリアルタイムに調整を可能にする肌色強度値判別回路及び色強度値判別回路を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明では、前記課題を解決すべく、次の構成を有する。
本発明は、カラー画像の肌色部分の強度値を判別する回路において、
前記カラー画像の輝度信号と2つの色差信号、あるいはRGBの3原色信号の3つの異なる信号からなる画素データが張る3次元空間を、色空間の肌色部分の中心に平行移動する演算手段と、
平行移動された3次元空間を回転して画素データの座標変換を行う演算手段と、
回転された空間の3軸座標上の画素データの座標値(X,Y,Z)に対して、各軸のスケールパラメータa,b,cを用い、肌色部分の中心とこの画素データの座標値(X,Y,Z)の距離に相当する値rを式
【数3】
によって演算する手段と、
前記の画素データの座標値(X,Y,Z)の符号を判別してスケールパラメータa,b,cを各々2種類のパラメータap,am,bp,bm,cp,cmに切替えることによって、前記回転された3軸座標の原点を中心にした距離r 2 の等位曲面が非対称な楕円曲面となる肌色空間データを作成する手段と、
作成された肌色空間データのr 2 を、折れ線の傾きa i と折れ線の端点のx座標の値x i と、該端点のy座標の値y i からなる折れ線で近似した非線形の特性式
f=1−(a i ・(r 2 −x i )+y i )
ここで、x i ≦r 2 <x i +1とする。
に基づき、肌色強度値fを算出する肌色強度値算出手段とを有することを特徴とする肌色強度値判別回路である。
【0017】
本発明においては、カラー画像に映る人物の顔などの肌のディテール成分を軽減することで人物をきれいに映す機能を有する美肌処理回路の肌色を判別する回路において、輝度信号と2つの色差信号、あるいはRGBの3原色信号の3つの異なる信号の張る3次元空間を平行移動する演算手段により色空間の肌色中心に座標を変換し、さらに平行移動された3次元空間を回転する演算手段により肌色空間の座標軸調整した後、回転された空間の3軸それぞれの値X,Y,Zに対して、X,Y,Zの符号により切り替わる各軸のスケールパラメータa,b,cを用いて
【数4】
を演算することで座標(X、Y、Z)の原点を中心にr2の等位曲面が非対称な楕円曲面となる肌色空間データを作成し、その肌色空間デーを入出力特性が非線形な1次元変換手段に入力することで画像の肌色部のディテール信号を調整するための肌色強度値を作成する。
【0018】
本発明によれば、上記のようにして、非対称な色空間である肌色領域を正確に分離し判別することができ、また、少ないパラメータ調整にて空間を近似できることにより回路規模を縮小し、動画像に対してリアルタイムに調整が可能になるものである。
【0019】
また、本発明は、カラー画像の非対称な色空間を有する任意の色部分の強度値を判別する回路において、
前記カラー画像の輝度信号と2つの色差信号、あるいはRGBの3原色信号の3つの異なる信号からなる画素データが張る3次元空間を、色空間の前記任意の色部分の中心に平行移動する演算手段と、
平行移動された3次元空間を回転して画素データの座標変換を行う演算手段と、
回転された空間の3軸座標上の画素データの座標値(X,Y,Z)に対して、各軸のスケールパラメータa,b,cを用い、任意の色部分の中心とこの画素データの座標値(X,Y,Z)の距離に相当する値rを式
【数5】
によって演算する手段と、
前記の画素データの座標値(X,Y,Z)の符号を判別してスケールパラメータa,b,cを各々2種類のパラメータap,am,bp,bm,cp,cmに切替えることによって、前記回転された3軸座標の原点を中心にした距離r 2 の等位曲面が非対称な楕円曲面となる任意の色の空間データを作成する手段と、
作成された任意の色の空間データのr 2 を、折れ線の傾きa i と折れ線の端点のx座標の値x i と、該端点のy座標の値y i からなる折れ線で近似した非線形の特性式
f=1−(a i ・(r 2 −x i )+y i )
ここで、x i ≦r 2 <x i +1とする。
に基づき、前記任意の色の強度値fを算出する色強度値算出手段とを有することを特徴とする色強度値判別回路である。
【0020】
本発明においては、任意の色を判別する回路において、輝度信号と2つの色差信号、あるいはRGBの3原色信号の3つの異なる信号の張る3次元空間を平行移動する演算手段により非対称な色空間を有する前記任意の色中心に座標を変換し、さらに平行移動された3次元空間を回転する演算手段により任意の色空間の座標軸調整した後、回転された空間の3軸それぞれの値X,Y,Zに対して、X,Y,Zの符号により切り替わる各軸のスケールパラメータa,b,cを用いて
【数6】
を演算することで座標(X、Y、Z)の原点を中心にr2の等位曲面が非対称な楕円曲面となる任意の色空間データを作成し、その肌色空間データを入出力特性が非線形な1次元変換手段に入力することで画像の任意色部のディテール信号を調整するための肌色強度値を作成する。
【0021】
本発明は、上記のようにして、任意色領域を正確に分離し判別することができ、また、少ないパラメータ調整にて空間を近似できることにより回路規模を縮小し、動画像に対してリアルタイムに調整が可能になるものである。
【0022】
本発明の原理を説明する。例として色空間を輝度(Y)と色差信号Cb,Crの3軸のベクトル空間における肌色強度値について説明する。非対称な色空間を有する任意色でも同様である。
【0023】
なお、ここで色差信号Cb,CrとB−Y,R−Yとは適当なゲイン調整と回転による線形変換でそれぞれ変換できるので色差信号Cb,Crを色差信号B−Y,R−Yと置き換えても等価である。
【0024】
図7は、垂直軸に輝度(Y)、水平方向に色差信号Cb,Crのベクトル平面としたYCC空間を示す。
【0025】
肌色中心は色差信号Cb、Crベクトル平面上でI軸上にほぼ位置し、肌色の濃さに応じてベクトルの彩度方向、および輝度値によりY方向に分布する。Q軸方向には光源の色温度や他の被写体からの反射光により若干ふくらみを持ち、I軸方向、Y軸方向には非対称な形で分布する。
【0026】
よって、図7に示すように肌色中心と思われる点を原点として(Cb,Cr,Y)の座標軸から(x,y,z)の座標変換をおこない、(x,y,z)座標上で非対称楕円曲面を等位面とする空間にて肌色領域を分離する。
【0027】
非対称楕円演算により算出される中心からの距離に相当するrの値により、rが小さいときに1、大きくなるにつれて0になる非線形特性曲線によって肌色強度値を求める。
【0028】
図8に座標変換の説明図を示す。座標変換の処理は、
1.(Cb,Cr,Y)上にて肌色中心(図8(a)のP点)ヘ平行移動させる。
2.P点を中心にCb、Cr軸を回転し、I/Q軸に座標変換する。
3.z軸は図8のようにY信号値にしたがってY軸に対してI軸の正方向に傾きを持っていることから、図8(b)に示すようにQ軸を中心にY軸とI軸を回転させて(x′,y′,z′)座標のz′軸、y′軸を作成する。なお、x′軸はQ軸と一致する。
4.最後に図8(c)に示すようにy軸を中心にz′軸とx′軸を回転させて(x,y,z)座標のz軸とx軸を作成する。なお、y軸はy′軸と一致する。
【0029】
図8(a)において(Cb,Cr,Y)の各軸の単位ベクトルをEb/Er/Ey、Q/I軸の単位ベクトルをEq/Eiとすると、
【数7】
【0030】
図8(b)において(x′,y′,z′)の各軸の単位ベクトルをE′x/E′y/E′zとすると、
【数8】
【0031】
図8(c)において(x,y,z)の各軸の単位ベクトルをEx/Ey/Ezとすると、
【数9】
【0032】
(Cb,Cr,Y)座標上の、肌色中心(P点)の座標値を(Pb,Pr,PY)、任意の色(C点)の座標値を(Cb,Cr,CY)とすると、(x,y,z)座標上でのC点の座標値(Cx,Cy,Cz)は、
【数10】
【0033】
よって、
(Cx Cy Cz)=(Cb−Pb Cr−Pr CY−PY)・A・B・C …(1)
の式により(x,y,z)への座標変換を行うことができる。
【0034】
図9(a)に示す楕円曲面の式は
【数11】
で表され、x,y,zの座標軸とそれぞれ±a,±b,±cの点と交差する。
【0035】
この式から
【数12】
を考える。
【0036】
a,b,cを固定しておき、任意の点(x,y,z)に対してr2を求めた場合、この式から
【数13】
となり、これはx,y,zの座標軸と±ar,±br,±crの点で交差する(2A)式の楕円と相似な楕円曲面となる。よって、rは楕円曲面の大きさを示すことになり、任意の点(x,y,z)の中心P点からの距離に相当する値と考えることが出来る。
【0037】
以上のことから、任意の色の座標値(x,y,z)に対して(2B)式の演算を行いrを求めると中心P点からの各座標軸方向に異方性を持つ距離が得られる。
【0038】
(2A),(2B)式で得られる楕円曲面はx,y,z軸に対して異方性を持つが軸の正負の方向に対しては対称となる。
【0039】
そこで、
【数14】
とx,y,zの値によりa,b,cの値をap,am,bp,bm,cp,cmに切替えることにより、図9(b)に示すような非対称楕円曲面を得ることが出来る。
【0040】
以上の演算を行うことで肌色中心からの距離に相当する値rを求め、このrを用いて次に示す非線形変換特性である肌色強度テーブルにより肌色強度値を求める。ここで、非線形特性への入力はrではなく、r2とする。これはrとr2は共に単調増加であって非線形特性においてr2に対する平方根の演算特性を組み込むことが可能であることにより、平方根の演算回路の削減を行うためである。
【0041】
楕円曲面演算により求めたr2の値から、図10に示すような非線形曲線の特性により肌色強度値を求める。
【0042】
非線形曲線を図10(a)から(b)のように右方向に移動することで検出する肌色領域を広くすることができる。また、前述の楕円曲面演算のrの算出方法から、肌色強度値の分布はa,b,cの値が小さい程、肌色強度の変化は急峻になる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に実施形態を説明する。図1は実施形態に係る肌色判別回路の構成を示す。図1に示すように、肌色判別回路は、主に、座標変換部[1−1]楕円曲面演算部[1−2],非線形変換部[1−3]を有している。
【0044】
図1の座標変換部[1−1]では輝度信号Yi、色差信号Cb,Crが入力されて、図8に示した色空間の座標の原点移動と回転の処理を行う。座標変換されたデータは楕円曲面演算部[1−2]において図9に示す非対称楕円曲面の演算が行われ、肌色中心からの距離の2乗値r2が作成される。
【0045】
次に、非線形変換部[1−3]にて図10に示す非線形特性によりr2から肌色強度値f[1−7]が出力される。
【0046】
図3は、図1の座標変換部[1−1]の構成の詳細を示したものである。
入力されたカラー画像の輝度信号Yi,色差信号Cb,Crに対して座標の原点移動を行うため、パラメータPy[3−4],Pb[3−5],Pr[3−6]の値が加算器[3−1],[3−2],[3−3]にて減算される。その後、乗算器[3−10],[3−11],[3−12]にて座標軸の回転を行うパラメータ[3−7],[3−8],[3−9]が加算器[3−1],[3−2],[3−3]の出力に乗算されて座標変換が行われ、座標変換された画素データ(x,y,z)が出力される。
【0047】
ここで、パラメータ[3−7],[3−8],[3−9]には前記した式(1)で表されるA・B・Cの3×3の行列演算結果が格納される。
【0048】
図4は、図1の楕円曲面演算部[1−2]の構成の詳細を示したものである。座標変換された入力データ(x,y,z)に対して非対称楕円曲面演算を行う。
【0049】
入力データx[4−20],y[4−21],z[4−22]に対して符号判定回路[4−1],[4−7],[4−12]にてx,y,zの符号を判定する。符号が正のときは、セレクタ[4−4],[4−10],[4−16]にてパラメータap[4−2],bp[4−8],cp[4−14]が選択される。また、負の場合は、パラメータam[4−3],bm[4−9],cm[4−15]が選択される。除算器[4−5],[4−11],[4−17]にてx,y,zに対してセレクタ[4−4],[4−10],[4−16]に出力されるパラメータが除算される。
【0050】
除算された除算器[4−5],[4−11],[4−17]の出力データは乗算器[4−6],[4−12],[4−18]にて2乗される。さらに、この2乗された3信号データは加算器[4−19]にて加算され、前記の式(2B)で示されるr2の値が計算され、出力される。
【0051】
図5は、図1の非線形変換部[1−3]の構成の詳細を示したものである。ここでは、例として、図10の非線形特性を3折れ線で近似した場合の構成を示したものである。
【0052】
レジスタ[5−4],[5−5],[5−6],[5−7]には折れ線の端点のx座標の値が格納されており、[5−19],[5−20],[5−21],[5−22]には折れ線の端点のy座標値が格納されている。また、[5−14],[5−15],[5−16],[5−17]には折れ線の傾きを示す値が格納されている。この折れ線で近似した非線形特性を式で表すと、
【数15】
【0053】
ここで、
【数16】
とする。
【0054】
図4の楕円曲面計算の出力r2は比較器[5−8],[5−9],[5−10],[5−11]にてレジスタ[5−4],[5−5],[5−6],[5−7]のxiのx座標値と比較される。
【0055】
その結果がデコーダ回路[5−12]にてデコードされ、パラメータを選択するセレクタ[5−13],[5−18],[5−23]のセレクト信号が作成される。デコーダ回路[5−12]の出力によりセレクタ[5−13]にてxi、セレクタ[5−18]にてai、セレクタ[5−23]にてyiが選択される。減算器[5−1]にてr2からxiが減算された後、乗算器[5−2]にてaiが掛けられ、さらに加算器[5−3]にてyiが加算されて、最後に減算器[5−24]にて1から減算されることにより式(5−1)の処理が行われて、肌色強度値fが出力される。なお、折れ線の数はここでは3本であるが、xi,ai,yiのレジスタとセレクタ[5−13],[5−18],[5−23]の選択肢の入力ポートを増やすことで容易に折れ線の数を増やすことが出来る。
【0056】
【発明の効果】
本発明によって、カラー画像に映る人物の顔などの肌のディテール成分を軽減することで人物をきれいにする美肌処理回路の肌色を判別する回路において、非対称な色空間である肌色領域を正確に分離し判別することができ、また、少ないパラメータ調整にて空間を近似できることにより回路規模を縮小し、動画像に対してリアルタイムに調整が可能な美肌処理回路を実現することが可能となる。
【0057】
なお、この肌色判別回路は肌色だけでなく、任意の色空間を判別することも可能であり、カラー画像を扱う機能における色再現性の改善回路などの特定の色を判別する回路として使用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる肌色判別回路の構成説明図である。
【図2】美肌処理回路の構成説明図である。
【図3】図1における座標変換部の詳細説明図である。
【図4】図1における楕円曲面演算部の詳細説明図である。
【図5】図1における非線形変換部の詳細説明図である。
【図6】肌色判別回路の従来例の説明図である。
【図7】色空間説明図である。
【図8】座標変換の説明図ある。
【図9】非対称楕円曲面演算の特性の説明図である。
【図10】非線形変換の特性の説明図である。
【符号の説明】
1−1 座標変換部
1−2 楕円曲面演算部
1−3 非線形変換部
1−4 輝度信号入力:Yi
1−5 色差信号入力:Cb
1−6 色差信号入力:Cr
1−7 肌色強度値出力:f
Claims (2)
- カラー画像の肌色部分の強度値を判別する回路において、
前記カラー画像の輝度信号と2つの色差信号、あるいはRGBの3原色信号の3つの異なる信号からなる画素データが張る3次元空間を、色空間の肌色部分の中心に平行移動する演算手段と、
平行移動された3次元空間を回転して画素データの座標変換を行う演算手段と、
回転された空間の3軸座標上の画素データの座標値(X,Y,Z)に対して、各軸のスケールパラメータa,b,cを用い、肌色部分の中心とこの画素データの座標値(X,Y,Z)の距離に相当する値rを式
前記の画素データの座標値(X,Y,Z)の符号を判別してスケールパラメータa,b,cを各々2種類のパラメータap,am,bp,bm,cp,cmに切替えることによって、前記回転された3軸座標の原点を中心にした距離r 2 の等位曲面が非対称な楕円曲面となる肌色空間データを作成する手段と、
作成された肌色空間データのr 2 を、折れ線の傾きa i と折れ線の端点のx座標の値x i と、該端点のy座標の値y i からなる折れ線で近似した非線形の特性式
f=1−(a i ・(r 2 −x i )+y i )
ここで、x i ≦r 2 <x i +1とする。
に基づき、肌色強度値fを算出する肌色強度値算出手段とを有することを特徴とする肌色強度値判別回路。 - カラー画像の非対称な色空間を有する任意の色部分の強度値を判別する回路において、
前記カラー画像の輝度信号と2つの色差信号、あるいはRGBの3原色信号の3つの異なる信号からなる画素データが張る3次元空間を、色空間の前記任意の色部分の中心に平行移動する演算手段と、
平行移動された3次元空間を回転して画素データの座標変換を行う演算手段と、
回転された空間の3軸座標上の画素データの座標値(X,Y,Z)に対して、各軸のスケールパラメータa,b,cを用い、任意の色部分の中心とこの画素データの座標値(X,Y,Z)の距離に相当する値rを式
前記の画素データの座標値(X,Y,Z)の符号を判別してスケールパラメータa,b,cを各々2種類のパラメータap,am,bp,bm,cp,cmに切替えることによって、前記回転された3軸座標の原点を中心にした距離r 2 の等位曲面が非対称な楕円曲面となる任意の色の空間データを作成する手段と、
作成された任意の色の空間データのr 2 を、折れ線の傾きa i と折れ線の端点のx座標の値x i と、該端点のy座標の値y i からなる折れ線で近似した非線形の特性式
f=1−(a i ・(r 2 −x i )+y i )
ここで、x i ≦r 2 <x i +1とする。
に基づき、前記任意の色の強度値fを算出する色強度値算出手段とを有することを特徴とする色強度値判別回路。
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