JP3648080B2 - 住宅体験施設 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅構成部材及びそれを使用した構造体の性能体験をすることができる種々の設備が展示された住宅体験施設に係る。
【0002】
【従来の技術】
従来より、工業化住宅では、各部の仕様が多種多様にわたっている。これら仕様の違いによって、住宅の耐久性や快適性などが異なる。例えば、外壁パネルの仕様によって住宅の耐久性が異なる。また、複数階の住宅における上層階の床構造の仕様によって下層階へ伝わる騒音の遮音性が異なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これまで、これら各仕様を総合的に判断できるようにした施設はなく、住宅を建てようとする者は、カタログやサンプルを見て仕様を選択していた。
【0005】
これでは、実際の住宅の耐久性、快適性等を把握することができず、住宅を建てようとする者は、仕様等の検討が十分に行えないまま住宅の発注を行っているのが現状であった。このため、住宅の建築後に、望んでいた住宅の性能が得られず、住宅を建てた者の不満を招くことがあった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、実際の住宅の耐久性、快適性等を把握することができる設備を同一空間内に展示することで、各仕様を総合的に判断できるようにした施設を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明が講じた第1の解決手段は、住宅を構成する構成部材の性能またはその構成部材を使用した構造体の性能を体験する性能体験設備を展示空間に展示した住宅体験施設において、上記性能体験設備を床部材の防音性能を体験できるものとして構成している。つまり、この床防音体験装置に、体験室と、体験室の上方に配設され且つ互いに構造が異なる複数種類の床構造体で構成された仕切り材とを備えさせる。また、衝撃音発生用の落下物を、上記仕切り材の上方に搬送して複数種類の床構造体のうち選択的に1つの床構造体に落下させて衝撃音を発生させる落下物搬送手段を備えさせている。
【0023】
この特定事項により、体験室内に体験者が居る状態で構造の異なる床構造体に対して床防音体験ができる。この床防音体験では、落下物搬送手段によって搬送された落下物を、各床構造体に個別に落下させ、その落下によって発生する騒音が体験室に伝達する。体験者は、体験室内に居て、各床構造体毎に体験室に伝達する騒音を比較できる。
このようにして、性能体験設備によって構成部材の性能またはその構成部材を使用した構造体の性能を体験することにより、住宅の各部仕様を総合的に判断でき、住宅を建てようとする者が仕様を選択するに際し、十分に納得した検討をすることが可能になる。
【0028】
第2の解決手段は、住宅を構成する構成部材の性能またはその構成部材を使用した構造体の性能を体験する性能体験設備を展示空間内に展示した住宅体験施設において、外壁パネルの性能を体験できるものとして性能体験設備を構成している。具体的には、性能体験設備は外壁パネルの性能展示設備であって、この外壁パネルの性能展示設備を、種類の異なる外壁パネルの透水性を比較する透水性比較装置とする。そして、この透水性比較装置に、透明の保護カバーにより覆われてなる展示室を備えさせ、この展示室内に、種類の異なる外壁パネルにより内部に液体が貯留可能に形成されてなる複数の試験器を互いに隣接して展示し、各試験器に、その周囲の一部に前方に開口する開口部を備えるとともに、この開口部を水密状態で遮蔽する透明板を備えさせる。そして、各試験器の内部に貯留された液体の経時的な透水による変化量を透明板を介して覗き見ることによって各試験器の透水性を比較するようにしている。
【0029】
この特定事項により、この透水性比較装置では、各試験器の内部に貯留された液体を透明板を介して覗き見ることによって、各試験器内部の液体の経時的な透水による変化量が一目で比較され、種類の異なる外壁パネルの差が明確なものとなり、種類の異なる外壁パネルの透水性の違いを容易に把握してもらえ、その透水性の差を印象付けることが可能となる。さらに、各試験器の周囲において内部から染み出す液体のシミの出具合により、各外壁パネルの透水性の差を各試験器によって実体験することが可能となる。しかも、展示室が透明カバーにより覆われているので、展示室内を気密状態にすることが可能となり、各試験器内の液体の蒸発が効果的に抑制され、各試験器内の液体の透水による変化量が正確に把握されることになる。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0050】
図1は、本発明に係る住宅体験施設Aの内部を示す施設全体図である。本住宅体験施設Aは、換気性能展示設備B、床防音体験装置C、外壁パネルの性能展示設備D、セントラルクリーナ解説装置E(図26参照)、浴槽またぎ寸法体験装置F(図27参照)、遮熱効果体験装置G、断熱性比較装置H、気密性比較装置I、ガラス割れ体験装置J(図38参照)、太陽光発電システムの解説装置K、太陽光発電システムの性能体感装置L等の種々の設備及び装置が展示されている。これら設備及び装置により、家を建てようとする者が、住宅各部の仕様の差による換気性能や防音性能等の各種性能の体感や、住宅の仕様を選択する際の実体験や、住宅付帯設備の疑似体験が行えるようになっている。
【0051】
以下、各設備及び装置について説明する。
−換気性能展示設備Bの説明−
先ず、本発明でいう疑似体験設備の1つとしての換気性能展示設備Bについて説明する。この換気性能展示設備Bは、換気システムの換気状態を体験できる複数種類の展示物を組み合わせて展示したものである。つまり、本換気性能展示設備Bは、装置全体で換気システムの換気状態を複合的に体験できるようにしたものである。
【0052】
具体的に、本換気性能展示設備Bは、図2に示すように、換気体験装置1、熱交換体験装置2及び換気ユニット展示物3を備えている。この換気性能展示設備Bは、展示台4と、この展示台4の上方を覆うように据え付けられた展示用枠体5とを備えている。上記換気体験装置1及び熱交換体験装置2は展示台4の上面に載せられている。換気ユニット展示物3は展示用枠体5の上部に吊り下げられている。この展示用枠体5の高さ寸法は、実際の住宅の室内高さに略一致している。つまり、実際の住宅において据え付けられる位置と略同じ高さ位置に換気ユニット展示物3を展示している。
【0053】
換気体験装置1は、住宅模型12を備え、この住宅模型12内で発生させた換気用の気流を体験者が目視することで住宅模型12内の換気状態を認識できるようにしたものである。
【0054】
熱交換体験装置2は、室内空間を想定した温調室と室外を想定した外気室とを備えたケーシング23内に熱交換器24を収容している。この熱交換器24により、温調室から外気室へ向かう空気と外気室から温調室へ向かう空気とを熱交換させ、この熱交換器24から導出する空気を体験者が直接触れることで、この熱交換器24の熱交換性能を体感できるようにしている。
【0055】
換気ユニット展示物3は、上記熱交換体験装置2の熱交換器24と略同構成の熱交換器31を収容し、実際の住宅内に据え付けられるものである。この熱交換器31で熱交換された空気の吹き出し状態を確認することで、実際に住宅内に据え付けられる換気ユニットでは、どの程度の換気量が得られるのかを認識できるようにしている。
【0056】
以下、この換気性能展示設備Bを構成する各展示物について説明する。
(換気体験装置1の構成説明)
先ず、換気体験装置1について説明する。
【0057】
図3は換気体験装置1の斜視図、図4は図3におけるIV-IV 線に沿った断面図、図5は図3におけるV-V 線に沿った断面図である。
【0058】
図3に示すように、本換気体験装置1は、装置本体11と、この装置本体11の上面に設置された上記住宅模型12とを備えている。
【0059】
住宅模型12は、複数枚のアクリルパネルが組み合わされて構成されており、内部に2階建て住宅の間取りが形成されている。詳しくは、この住宅模型12は、4枚の外壁パネル13a、13a、…と屋根形の屋根パネル13bとが一体的に組み合わされて内部に屋内空間14が形成されている。この屋内空間14は、上下に仕切られた3層の空間14a、14b、14cを備えている。つまり、屋内空間14の上下方向略中間位置と、上端部近傍位置とに設けられた水平方向に延びる2枚の天井パネル15a、15bによって、1階空間14a、2階空間14b、天井裏空間14cの3層に仕切られている。
【0060】
1階空間14a及び2階空間14bはそれぞれ複数枚の壁パネル15c、15c、…、15d、15d、…によって互いに独立した複数の空間に仕切られている。この壁パネル15c、15d及び上記天井パネル15a、15bが本発明でいう仕切り板を構成している。
【0061】
図4は1階空間14aの間取りを示している。例えば、図4における14Aはリビングルーム、14Bはエントランス、14Cはキッチン及びサニタリルーム、14Dは1 階和室、14Eは収納スペースをそれぞれ想定した空間である。
【0062】
図5は2階空間14bの間取りを示している。例えば、図5における14F及び14Gは2階洋室、14H及び14Iは2階和室をそれぞれ想定した空間である。上述したように、この住宅模型12を構成している各パネル13a、13b、15a、15b、15c、15dは透明体であるアクリルパネルなので、各室内を住宅模型12の外部から容易に目視することが可能である。
【0063】
また、これら各室を仕切っている壁パネル15c、15dは、その下端縁部分が僅かに切り欠かれて成る切り欠き部16を備えている。この切り欠き部16によって互いに隣接する室内空間同士は連通し、空気の相互流通が可能となっている。この切り欠き部16は、実際の住宅における扉の下部に設けられた隙間及び、障子や襖の周囲の隙間に相当する空間を想定したものである。
【0064】
また、2階空間14bのうち2階洋室を想定した1つの空間14Gの床面を形成しているパネル15aには小径の開口17が形成されている。この開口17によって1階空間14aと2階空間14bとが連通している。この開口17は、実際の住宅における階段等のように1階と2階とを連通する空間を想定したものである。
【0065】
天井裏空間14cには、この住宅模型12の屋内空間14に気流を発生させるための気流発生手段としての送風機18が設けられている。この送風機18は、2階空間14bの2階洋室を想定した1つの空間14Fの天井面を形成しているパネル15bの上面に取り付けられている。この送風機18の吸い込み口は2階洋室を想定した空間14Fに開放し、吹き出し口は天井裏空間14cに開放している。天井裏空間14cを形成しているパネルの一部(例えば天井裏空間14cの側面を形成している外壁パネル13a)には図示しない開口が形成されており、送風機18から吹き出された空気が住宅模型12外に排出されるようになっている。
【0066】
この送風機18の送風量は、住宅模型12の内部容積に応じて設定されている。つまり、実際の住宅の内部容積と、その住宅に組み込まれた換気システムの単位時間当たりの換気量との比が、住宅模型12の内部容積と送風機18の単位時間当たりの送風量との比に一致するように、この送風量が設定されている。
【0067】
次に、装置本体11について説明する。この装置本体11は図3の手前側に位置する前面及び上面に開口11a、11bが形成されている。図6に示すように、この開口11a、11b同士はL型の配管11cによって接続されている。装置本体11の上面に形成された開口11bは、上記リビングルームを想定した空間14Aに開放している。つまり、このリビングルームを想定した空間14Aは、各開口11a、11b及び配管11cにより装置本体11外に連通している。
【0068】
また、本換気体験装置1は、住宅模型12の屋内空間14の気流を認識するために、この屋内空間14に微粒粉体を導入する導入手段としてのスモークテスタ19を具備している。このスモークテスタ19は、図7に示すように、樹脂管19aの一端にゴム製の袋体19bが取り付けられたスポイト状の部材である。樹脂管19aの内部に図示しない微粒粉体を吸引し、袋体19bを押し縮めることで微粒粉体を樹脂管19aから噴出させるようになっている。
【0069】
尚、住宅模型12では、後述するように、その内部にスモークテスタ19から噴出した微粒粉体を気流に沿って流す。そのため、この微粒粉体が住宅模型12の外部から容易に目視できるように、住宅模型12の背面、天井パネル15a及び装置本体11の上面を黒色等に着色したり、これら各面を有色のパネル材により構成することが好ましい。
【0070】
(換気体験装置1による体験動作の説明)
次に、上記の如く構成された換気体験装置1による体験動作について説明する。この体験動作では、住宅模型12内に設置された送風機18を駆動する。これにより、住宅模型12内には屋内空間14の底部から上部に向かう気流が発生する。また、スモークテスタ19内には微粒粉体を吸引しておく。
【0071】
この状態で、体験者は、スモークテスタ19の樹脂管19aを装置本体11の前面の開口11aに差し込み、袋体19bを把持して押し縮める。これにより、スモークテスタ19から噴出した微粒粉体が配管11c及び装置本体11の上面の開口11bを経てリビングルームを想定した空間14Aに導入する。この微粒粉体は、図3に一点鎖線の矢印で示すように、屋内空間14の気流に沿って流れる。具体的には、リビングルームを想定した空間14Aから壁パネル15c下端の切り欠き部16を経てエントランスを想定した空間14Bに流入する。その後、このエントランスを想定した空間14Bの天井パネル15aの開口17を経て2階洋室を想定した各空間14G、14Fを順に流れ送風機18に吸引される。
【0072】
このようにして、各部屋14A、14B、14G、14Fを順に微粒粉体が流れることで、これら各部屋14A、14B、14G、14Fの空気が送風機18により排出されていることが確認できる。
【0073】
このように、本形態の換気体験装置1によれば、2階建て住宅を想定した住宅模型12内部の気流に沿って微粒粉体を流すことにより、この気流を容易に確認でき、各室内の換気が良好に行われていることを容易に認識できる。このため、体験者に対して、換気システムの効果を十分に理解させることができる。
【0074】
また、実際の住宅に備えられている換気システムにおいても送風機を天井裏空間に設けている場合が多い。従って、住宅模型12内部に発生する気流を実際の住宅と略同様に発生させることができ、体験者に、より現実に近い各室内の換気状態を認識させることができる。
【0075】
尚、本形態における換気体験装置1の住宅模型12は、内部に2階建て住宅の間取りを形成したものであった。本発明は、これに限らず、1階建て住宅や3階建て以上の住宅の模型によって屋内空間の気流を認識できるようにしてもよい。また、各階を繋ぐ階段室を備えた住宅模型を作製し、この階段室が換気通路として利用されていることを認識できる構成としてもよい。
【0076】
また、住宅模型12内部の気流を目視できるようにするものとしては、微粒粉体に限らず、煙(煙草の煙等でもよい)を使用することも可能である。
【0077】
(熱交換体験装置2の構成説明)
次に、熱交換体験装置2について説明する。
【0078】
図8は熱交換体験装置2の斜視図、図9は熱交換体験装置2の平面図、図10は熱交換体験装置2の正面図である。
【0079】
これら図に示すように、本熱交換体験装置2は、上側の体験機21と、下側の装置本体22とを備えている。
【0080】
先ず、体験機21について説明する。この体験機21は透明のケーシング23の内部に熱交換器24が収容されている。熱交換器24は、ケーシング23内部の中央に設置され、その高さ寸法は体験機21の高さ寸法に略一致している。この熱交換器24は所謂静止形の全熱交換器である。実際に住宅に付設される換気ユニットは、この全熱交換器が採用されている場合が多く、本熱交換体験装置2でもこの全熱交換器を採用している。このため、本体験装置2によって、実機に即した熱交換状態が実感でき、本体験装置2を、実機の再現性の高いものとすることができるようになっている。
【0081】
また、この熱交換器24の外側面と、ケーシング23の内壁面との間には複数の隔壁23a,23b,23c,23dが設けられている。具体的には、熱交換器24の外面の4箇所にこれら隔壁23a,23b,23c,23dが設けられている。これにより、ケーシング23の内部には、熱交換器24を囲むように4個の独立した空間21a、21b、21c、21dが形成されている。
【0082】
以下、各空間21a、21b、21c、21dについて説明する。
図9において左下側に位置する空間は第1温調空間21aである。左上側に位置する空間は第2温調空間21bである。また、右下側に位置する空間は新鮮空気導入空間21cである。更に、右上側に位置する空間は排気空間21dである。上記第1及び第2の温調空間21a、21bは、住宅の室内空間を想定して形成されたものであり、これら温調空間21a、21bによって本発明でいう温調室21Aが構成されている。一方、新鮮空気導入空間21c及び排気空間21dは室外空間を想定して形成されたものであり、これら空間21c、21dによって本発明でいう外気室21Bが構成されている。
【0083】
また、図10に示すように、熱交換器24は、偏平形状の空気通路I、IIを形成するように積層された複数枚の伝熱プレート24a、24a、…を備えている。これら空気通路I、IIは、第1温調空間21aと排気空間21dとを連通する排気通路Iと、新鮮空気導入空間21cと第2温調空間21bとを連通する導入通路IIから成っている。これら通路I、IIが伝熱プレート24aを介して交互に配設されている。図9に矢印で示すように、各通路I、IIを流れる空気は直交流となって熱交換が行われる構成である。
【0084】
ケーシング23上面の複数箇所には、体験者が各空間21a、21b、21c、21d内部の空気温度を体感できるように、開口23e、23f、23g、23hが設けられている。これら開口23e、23f、23g、23hは、ケーシング23において各空間21a、21b、21c、21dの上側に位置する部位に形成されている。つまり、体験者が各開口23e、23f、23g、23hに手を翳すことにより個々の空間21a、21b、21c、21d内部の空気に接触し、その空気温度を個別に体感できるようになっている。
【0085】
上記各空間21a、21b、21c、21dの内部にはこれら空間21a、21b、21c、21dの内部温度を表示するための温度計21e、21e、…が設けられている。これら温度計21eは、ケーシング23内部の上面に貼着されたシート状のものである。
【0086】
次に、装置本体22について説明する。この装置本体22は、上記体験機21の下側に取り付けられている。この装置本体22のケーシング25内部には、上記第1温調空間21aの下側に位置する第1室25aと、新鮮空気導入空間21cの下側に位置する第2室25bとが設けられている。これら各室25a、25bは隔壁25cにより隔てられている。
【0087】
ケーシング25の前面には第1室25a及び第2室25bそれぞれに対応して吸気孔25d、25eが形成されている。また、ケーシング25の上面には第1室25a及び第2室25bそれぞれに対応して空気供給孔25f、25gが形成されている。つまり、一方の空気供給孔25fは第1室25aと第1温調空間21aとを連通している。他方の空気供給孔25gは第2室25bと新鮮空気導入空間21cとを連通している。
【0088】
また、各室25a、25bの内部には、吸気孔25d、25eから空気供給孔25f、25gへ向かう気流を発生するための送風手段としての送風ファン26a、26bが収容されている。更に、第1室25a内には温調手段としての電気ヒータ27が収容されており、第1室25a内に導入された空気を加熱するようになっている。
【0089】
この構成により、各室内25a、25bの送風ファン26a、26bが駆動すると、吸気孔25d、25eから第1室25a及び第2室25bに流入した空気が、空気供給孔25f、25gを経て第1温調空間21a及び新鮮空気導入空間21cに流入する。この際、第1温調空間21aに流入する空気は、電気ヒータ27によって加熱されて所定の高温度(例えば25℃)になっている。
【0090】
(熱交換体験装置2による熱交換体験動作の説明)
次に、上記の如く構成された熱交換体験装置2による熱交換体験動作について説明する。この体験動作では、装置本体22の各送風ファン26a、26bを駆動すると共に、電気ヒータ27に通電する。これにより、吸気孔25d、25eから空気供給孔25f、25gへ向かう気流が発生する(図8の矢印IA、IIA)。また、第1室25a内に流入した空気は電気ヒータ27によって加熱される。従って、新鮮空気導入空間21cには常温の空気が流入し(図8の矢印IIB)、第1温調空間21aには比較的温度の高い空気が流入する(図8の矢印IB)。
【0091】
第1温調空間21aに流入した空気は熱交換器24の排気通路Iを経て排気空間21dに達する(図8の矢印IC)。一方、新鮮空気導入空間21cに流入した空気は熱交換器24の導入通路IIを経て第2温調空間21bに達する(図8の矢印IIC)。この際、各空気は熱交換器24において熱交換し、導入通路IIを流れる空気は温度上昇し、逆に、排気通路Iを流れる空気は温度降下する。温度上昇して第2温調空間21bに達した空気は、この第2温調空間21bの上側に形成された開口23fより装置外に排出される(図8の矢印IID)。温度降下して排気空間21dに達した空気は、この排気空間21dの上側に形成された開口23hより装置外に排出される(図8の矢印ID)。また、第1温調空間21aの上側に形成されている開口23eからは、この第1温調空間21a内の空気(電気ヒータ27によって加熱された空気)の一部が漏れ出ている(図8の矢印IE)。同様に、新鮮空気導入空間21cの上側に形成されている開口23gからは、この新鮮空気導入空間21c内の空気(常温の空気)の一部が漏れ出ている(図8の矢印IIE)。
【0092】
この状態において、体験者は各空間21a、21b、21c、21dの上側に形成されている開口23e、23f、23g、23hに手を翳して空気に直接接触することでそれぞれの空気温度を体感する。これにより、熱交換器24での熱交換状態を体験することができる。つまり、新鮮空気導入空間21cの上側の開口23gから流出する空気の温度と、第2温調空間21bの上側の開口23fから流出する空気の温度とを比較する。例えば、前者の温度は20℃であるのに対し後者の温度は23℃になっている。これにより、第2温調空間21bに導入される空気が熱交換器24において温度上昇したことを実感できるのである。また、第1温調空間21aの上側の開口23eから流出する空気の温度と、排気空間21dの上側の開口23hから流出する空気の温度とを比較する。例えば、前者の温度は25℃であるのに対し後者の温度は22℃になっている。これにより、第1温調空間21aから排気空間21dへ向かって流れる空気の温熱が、導入通路IIを流れる空気に与えられたことを実感できるのである。
【0093】
また体験者は、ケーシング23内部の上面に貼着された温度計21e、21e、…によって各空間21a、21b、21c、21dの温度状態を視認することもできる。
【0094】
このようにして、本熱交換体験装置2では、排出空気と導入空気との熱交換を行う熱交換器24を備えた換気ユニットに対し、熱交換器24の熱交換状態を空気に直接接触することで体感でき、換気ユニットの熱ロス低減効果を実感することができる。このため、体験者に対して、この種の換気ユニットの効果を十分に認識させることができる。
【0095】
尚、本実施形態の熱交換体験装置2では、第1温調空間21aに流入する空気を電気ヒータ27によって加熱し、新鮮空気導入空間21cから第2温調空間21bに向かって流れる空気を排出空気によって加熱していた。つまり、冬期の熱交換状態を想定したものであった。本発明は、これに限らず、第1温調空間21aに流入する空気を冷却し、新鮮空気導入空間21cから第2温調空間21bに向かって流れる空気を排出空気によって冷却するものとしてもよい。つまり、夏期の熱交換状態を想定したものとしてもよい。
【0096】
(換気ユニット展示物3の構成説明)
次に、換気ユニット展示物3について説明する。
【0097】
図11は換気ユニット展示物3の展示状態を下側から見た斜視図、図12は換気ユニット展示物3の内部構成を示す断面図である。
【0098】
図11に示すように、換気ユニット展示物3は展示用枠体5に吊り下げられた状態で展示されている。詳しくは、展示用枠体5は図2に示すように4本の脚体5a、5a、…の上端部分同士を梁材5b、5b、…で連結した構造物である。図11に示すように、この梁材5b、5b(この図11では仮想線で示している)の間には、連結梁5c、5cが架設されている。換気ユニット展示物3は、図示しない吊り下げボルトによって、この連結梁5c、5cに吊り下げ支持されている。
【0099】
本換気ユニット展示物3は、ケーシング32内に上記熱交換器31が収容されて構成されている。この熱交換器31も上述した熱交換体験装置2の熱交換器24と同様の静止形の全熱交換器である。
【0100】
図12に示すように、ケーシング32の左右両側面には開口32a、32b、32c、32dが形成されている。この図12における32aは室内から空気を排出するための室内側排気口である。32bは室内へ空気を導入するための室内側導入口である。32cは室外から空気を導入するための室外側導入口である。32dは室外へ空気を排出するための室外側排気口である。これら各口32a、32b、32c、32dにはダクト33a、33b、33c、33dが接続されている。換気ユニットを実際に住宅に据え付ける際には、室内側排気口32a及び室内側導入口32bに接続しているダクト33a、33bは室内まで延びてこの室内で開放する。一方、室外側導入口32c及び室外側排気口32dに接続しているダクト33c、33dは室外に延びてこの室外で開放する。これらダクト33a、33b、33c、33dのうち室内側導入口32bに接続しているダクト33bの開放端(室内側端)及び室外側排気口32dに接続しているダクト33dの開放端(室外側端)には複数本のビニルテープ33eが取り付けられている。これは、これらダクト33b、33dから空気が吹き出されていることを容易に認識するための構成である。
【0101】
上記熱交換器31は、ケーシング32内の中央部に設置されている。この熱交換器31の外側面と、ケーシング32の内壁面との間には複数の隔壁34a、34b、34c、34dが設けられている。具体的には、熱交換器31の外面の4箇所にこれら隔壁34a、34b、34c、34dが設けられている。これにより、ケーシング32の内部には、上記各口32a、32b、32c、32dに対応し、且つ熱交換器31を囲むように配置された4個の独立した空間35a、35b、35c、35dが形成されている。上記室内側排気口32aにより開放された空間は室内側排気空間35aである。室内側導入口32bにより開放された空間は室内側導入空間35bである。室外側導入口32cにより開放された空間は室外側導入空間35cである。室外側排気口32dにより開放された空間は室外側排気空間35dである。
【0102】
また、熱交換器31は、上述した熱交換体験装置2の熱交換器24と同様の空気通路を備えている。つまり、室内側排気空間35aと室外側排気空間35dとを連通する排気通路と、室外側導入空間35cと室内側導入空間35bとを連通する導入通路を備えている。この排気通路を流れる空気と導入通路を流れる空気とを熱交換させる構成である。
【0103】
上記室内側導入空間35bには、室外側導入空間35cから室内側導入空間35bへ向かう気流を生じさせる送風ファン36が収容されている。同様に、室外側排気空間35dには、室内側排気空間35aから室外側排気空間35dへ向かう気流を生じさせる送風ファン37が収容されている。
【0104】
(換気ユニット展示物3の動作説明)
次に、上記の如く構成された換気ユニット展示物3の動作について説明する。上記送付ファン36、37を駆動すると、室外側導入空間35cから室内側導入空間35bへ向かう気流及び室内側排気空間35aから室外側排気空間35dへ向かう気流が発生する。
【0105】
ダクト33aを経て室内側排気空間35aに流入した空気は、熱交換器31の排気通路を経て室外側排気空間35dに達する。同様に、ダクト33cを経て室外側導入空間35cに流入した空気は、熱交換器31の導入通路を経て室内側導入空間35bに達する。この際、各空気は熱交換器31において熱交換される。室外側排気空間35dに達した空気はダクト33dにより排出される。この空気は実際の換気ユニットにおいては室外への排気となる。同様に、室内側導入空間35bに達した空気はダクト33bにより排出される。この空気は実際の換気ユニットにおいては室内への導入空気となる。
【0106】
各ダクト33b、33dから空気が排出されることにより、これらダクト33b、33dの開放端に取り付けられているビニルテープ33eがはためく。これを体験者が目視することにより、換気ユニット内を十分な風量の空気が流れていることを確認できる。つまり、換気ユニットによる換気量が十分に確保されていることを体験者に実感させることができる。
【0107】
また、本換気性能展示設備Bでは、展示用枠体5の高さ寸法を、実際の住宅の室内高さに略一致させて、実際の住宅において据え付けられる位置と略同じ高さ位置に換気ユニット展示物3を展示している。また、換気体験装置1及び熱交換体験装置2を、換気ユニット展示物3の下側に配置している。このため、体験者は、換気ユニット展示物3の展示状態を見ることで、実際の換気ユニットの据え付け状態をイメージすることができる。また、換気体験装置1及び熱交換体験装置2を体験者が比較的見易い位置に配置しているので、住宅模型12内の換気状態の認識及び熱交換器24上下流の空気温度の体感動作を良好に行うことが可能である。
【0108】
尚、本実施形態では、換気ユニット展示物3を、上記換気体験装置1及び熱交換体験装置2の上方に展示している。本発明は、これに限らず、換気体験装置1や熱交換体験装置2の側方に展示するようにしてもよい。
【0109】
また、本実施形態では、換気体験装置1、熱交換体験装置2及び換気ユニット展示物3の3つの展示物を組み合わせて換気性能展示設備Bを構成していた。本発明は、これに限らず、これら3つの展示物のうち2つを組み合わせて換気性能展示設備Bを構成してもよい。
【0110】
−床防音体験装置Cの説明−
次に、本発明でいう性能体験設備としての床防音体験装置Cについて説明する。図13は床防音体験装置Cの正面図、図14はその平面図である。これら図のように、本床防音体験装置Cは、躯体61、61によって支持された体験用小屋6と、落下物搬送手段としての落下物搬送機7とを備えている。
【0111】
体験用小屋6は、1階部分である体験室62と、2階部分である騒音発生空間63とが仕切り材64によって上下に仕切られている。
【0112】
体験室62は、四方が壁62aによって囲まれた空間である。つまり、この体験室62は、2階建住宅の1階部分を想定して構成されたものである。この体験室62の前側の壁62aにはドア62bが設けられている。このドア62bを開けて体験者が体験室62内に入室できるようになっている。
【0113】
騒音発生空間63は上方向及び水平方向に開放された空間である。この騒音発生空間63は、2階建住宅の2階部分を想定して構成されたものである。
【0114】
次に、この体験室62と騒音発生空間63とを仕切っている仕切り材64について説明する。この仕切り材64は、図13及び図14における右側半分と左側半分とで床構造が異なっている。具体的には、図中右側の床構造体65は在来木造床構造で成っている。一方、左側の床構造体66はALC床構造で成っている。図13における65a、66aは天井板、65b、66bは床板、65cは吊木、15dは吊木受け、66cはALCボード、66dは天井梁、66eは野縁、66fは野縁受けである。つまり、本装置Cは、同一仕切り材64の一部を在来木造床構造とし、他をALC床構造とすることによって、この両者の防音性能の比較体験を可能とし、それによってALC床構造の防音性能の優位性を体験することができるようにしたものである。
【0115】
次に、落下物搬送機7について説明する。図15は落下物搬送機7を体験室62側から見た側面図である。この落下物搬送機7は、上記仕切り材64上面に鋼球等の落下物8を落下させて騒音を発生させるように落下物8を仕切り材64上方まで搬送するようになっている。具体的に、この落下物搬送機7は、上記体験用小屋6の側方に設けられており、落下物8を仕切り材64上方まで搬送するためのリフタ71を備えている。このリフタ71は、内部にリフト通路72aを有する角柱状のリフタ本体72とリフタ本体72の内部に収容されたリフト機構73を備えている。このリフト機構73は、リフト通路72aの上下両端部に位置して水平軸回りに回転するスプロケット73a,73aを備えている。下側のスプロケット73aには図示しないモータの駆動軸が連結されている。この両スプロケット73a,73aにはチェーン73bが掛け渡されている。また、このチェーン73bには落下物8を載置するためのパレット73cが取り付けられている。つまり、上記モータの駆動によりスプロケット73a,73aが回転し、それに伴ってチェーン73bが走行する。これによりパレット73cが上下移動する構成となっている。パレット73c上に落下物8を載置した状態でモータを駆動してパレット73cを上昇移動させれば落下物8を仕切り材64よりも高い位置まで搬送できる構成である。
【0116】
また、リフタ本体72は、内部での落下物8の搬送状態が容易に認識できるように、各側面に大型の開口72bが形成されている。
【0117】
更に、リフト通路72aの下端部分は体験室62内に臨んでおり、その開口が供給口62cを形成している。この供給口62cには体験室62内からの開放が可能な扉62dが設けられている。この扉62dの下側には、動作開始スイッチ62eが設けられている。
【0118】
体験室62の内壁面で上記供給口62cの下側には複数の落下物8、8、8を置いておくための落下物ホルダ62fが設けられている。この落下物ホルダ62fには例えば3個の球体状の落下物8、8、8が置いてある。この落下物8、8、8は、それぞれ材質が異なっている。例えば、1つは鋼製、他の1つは木製、残りの1つは樹脂製である。仕切り材64に落下させる落下物8を選択することで、発生する騒音の大きさや音の種類(例えば軽量衝撃音と重量衝撃音)などを変えることができるようになっている。
【0119】
また、上記仕切り材64を構成している各床構造体65、66のうち、左側の床構造体66の上面は、図13の奥側及び右側の床構造体65に向かって下り勾配となるように僅かに傾斜している。つまり、左側の床構造体66上に落下した落下物8が右側の床構造体65上に回収される形状となっている。一方、右側の床構造体65の上面は、図13の手前に向かって下り勾配となるように僅かに傾斜している。つまり、右側の床構造体65上の落下物8がこの右側の床構造体65上面の手前側に案内される形状となっている。
【0120】
図16に示すように、この右側の床構造体65上面の手前側部分には開口65eが形成されている。この開口65eの下側にはホッパ65fが取り付けられている。このホッパ65fの下側にはガイドプレート65gが設けられている。このガイドプレート65gは、一端がホッパ65fの下側に臨み、他端がリフト通路72aの上下方向中間位置に臨んでいる。また、このガイドプレート65gはリフト通路72aに臨む側が下側になるように傾斜配置されている。右側の床構造体65上面の手前側に案内された落下物8が開口65eを経てホッパ65fに回収され、ガイドプレート65gによりリフト通路72a内に導入される構成である。
【0121】
また、落下物搬送機7は、リフタ71により搬送された落下物8を仕切り材64上面まで搬送するための搬送部材74を備えている。この搬送部材74は仕切り材64上面の中央部に設けられたゲート75と、該ゲート75とリフタ71の上端部とに亘る第1通路部材76と、ゲート75の両側に設けられて左右の各床構造体65、66の上方にそれぞれ延びる第2及び第3の通路部材77、78とを備えている。
【0122】
上記各通路部材76、77、78はアクリル樹脂の管体で成っており、その内径寸法は落下物8の外径よりも僅かに大きく設定されている。つまり、リフト機構73によりリフト通路72aの上端部に達した落下物8が、第1通路部材76を経てゲート75に達し、該ゲート75により第2通路部材77または第3通路部材78のうちの一方の通路に案内されて仕切り材64上面に落下するよう構成されている。この際、ゲート75により落下物8が第2通路部材77に案内された場合には該落下物8は在来木造床構造で成る右側の床構造体65に落下する。一方、ゲート75により落下物8が第3通路部材78に案内された場合には該落下物8はALC床構造で成る左側の床構造体66に落下する。この構成により1台の落下物搬送機7で各床構造体65、66に対して選択的に落下物8を供給することができる。つまり、床構造体毎に落下物搬送機を設けておく必要がないため、装置全体としての構成の簡素化が図られている。
【0123】
ゲート75の具体構成について説明すると、図14に示すように、このゲート75は鉛直軸回りに回転自在なU字状の回転体75aを備えている。この回転体75aの回転軸には図示しないモータの駆動軸が連結されている。通常状態では、この回転体75aは第1通路部材76の下流端に対向して開放部が臨んでいる。落下物8を右側の床構造体65に落下させる場合には、第1通路部材76を経て回転体75aの開放部から該回転体75aの内部に落下物8を回収した状態で該回転体75aを図14の反時計回り方向に回転させる。これにより、回転体75aの開放部が第2通路部材77に臨み、落下物8は第2通路部材77を経て右側の床構造体65に落下する。逆に、落下物8を左側の床構造体66に落下させる場合には、回転体75aの内部に落下物8を回収した状態で該回転体75aを図14の時計回り方向に回転させる。これにより、回転体75aの開放部が第3通路部材78に臨み、落下物8は第3通路部材78を経て左側の床構造体66に落下する。このように、回転体75aを回転させることにより、各床構造体65、66に対して落下物8を選択的に落下させることができるよう構成されている。
【0124】
また、本落下物搬送機7は、各モータの駆動を制御するコントローラを備えている。このコントローラによる落下物搬送機7のモータの制御としては、床防音体験動作が開始されると、先ず、図16のI位置(供給口62cに臨む初期位置)にあるパレット73cをII位置(リフト通路72aの上端位置)まで上昇させた後、III位置(ガイドプレート65gに対向する位置)に移動させる。その後、ホッパ65f及びガイドプレート65gを経た落下物8がパレット73c上に回収されると、このパレット73cを再びII位置まで上昇させた後、III位置に戻る。そして、上記と同様にして落下物8がパレット73c上に回収されるとこのパレット73cをI位置に戻すように制御する。
【0125】
一方、ゲート75のモータの制御としては、床防音体験動作が開始されてゲート75内に落下物8が導入されると、回転体75aを図14の反時計回り方向に回動させる。つまり、第2通路部材77に落下物8を供給する。その後、再びゲート75内に落下物8が導入されると、回転体75aを図14の時計回り方向に回動させる。つまり、第3通路部材78に落下物8を供給するように制御する。
【0126】
(床防音体験動作の説明)
次に、上記の如く構成された床防音体験装置Cによる床防音体験動作について説明する。この床防音体験動作は体験者が体験室内に居る状態で行われる。
【0127】
先ず、体験者は、落下物ホルダ62f上の落下物8、8、8のうち1つを選択し、体験室62壁面の扉62dを開けて落下物8をパレット73c上に載置する。動作開始スイッチ62eを押すことにより、落下物搬送機7が駆動する。この駆動により、パレット73cはリフト通路72a内を上昇する。パレット73cがリフト通路72aの上端部に達すると(図16のII位置)、落下物8は第1通路部材76に導入される。この落下物8は第1通路部材76を経てゲート75に達する。このゲート75の回転体75aは図14の反時計回り方向に回動して落下物8を第2通路部材77に供給する。落下物8は、この第2通路部材77を経て右側の床構造体65上面に落下する。この際に体験室62内に伝達する騒音を体験者は体感する。つまり、在来木造床構造の防音状態を体験する。
【0128】
右側の床構造体65上面に落下した落下物8は、この床構造体65上面の傾斜に沿って開口65eの開放位置に案内され、この開口65eからホッパ65fに回収される。このホッパ65fに回収された落下物8はガイドプレート65gを経てリフト通路72aに戻る。この落下物8の回収動作と平行して、パレット73cは図16のIII位置に移動している。このため、落下物8はパレット73c上に戻される。
【0129】
その後、パレット73cは、リフト通路72aの上端部に移動する。落下物8は第1通路部材76を経てゲート75に達する。このゲート75の回転体75aは図14の時計回り方向に回動して落下物8を第3通路部材78に供給する。落下物8は、この第3通路部材78を経て左側の床構造体66上面に落下する。この際に体験室62内に伝達する騒音を体験者は体感する。つまり、ALC床構造の防音状態を体験する。
【0130】
左側の床構造体66上面に落下した落下物8は、この左側の床構造体66及び右側の床構造体65上面の傾斜に沿って開口65eの開放位置に案内され、この開口65eからホッパ65fに回収される。このホッパ65fに回収された落下物8はガイドプレート65gを経てリフト通路72aに戻る。この場合にも、この落下物8の回収動作と平行して、パレット73cは図16のIII位置に移動している。このため、落下物8はパレット73c上に戻される。このようにしてパレット73c上に落下物8が戻された後、パレット73cが図16のI位置まで下降して床防音体験動作が終了する。
【0131】
このようにして、床防音体験装置Cでは、在来木造床構造の防音状態と、ALC床構造の防音状態とを連続して体験することが可能である。このため、体験者は、床構造体の仕様の選択を納得して行うことができる。また、短時間のうちに各床構造体65、66の床防音体験を連続して行うことができるため、それぞれの防音状態の比較を容易に行うことが可能である。
【0132】
尚、本実施形態では、2種類の床構造体の防音性能を比較可能とする床防音体験装置について説明したが、3種類以上の床構造体の防音性能を比較可能とするものであってもよい。
【0133】
−外壁パネルの性能展示設備Dの説明ー
次に、性能体験設備の1つとしての外壁パネルの性能展示設備Dについて説明する。この外壁パネルの性能展示設備Dは、種類の異なる外壁パネルの強度比較を体験する強度比較体験装置100、各外壁パネルの透水性を比較する透水性比較装置110、各外壁パネルの拡大比較を体験する拡大比較体験装置120を備えている。図17は外壁パネルの性能展示設備Dの全体構成の概略を示している。図18は強度比較体験装置100の全体構成の概略を示し、図19はこの強度比較体験装置100の使用状態を説明している。また、図20は透水性比較装置110の全体構成の概略を示し、図21はこの透水性比較装置110の使用状態を示している。さらに、図22は拡大比較体験装置120の全体構成の概略を示し、図23はこの拡大比較体験装置120の使用状態を示している。
【0134】
(強度比較体験装置100の構成説明)
強度比較体験装置100は、図18及び図19に示すように、展示室101と、試験片装着部102と、ハーケン103と、レバー104とを具備している。
【0135】
展示室101は、平面視で略矩形状を呈するプレート101aと、このプレート101aの上方を覆う透明の保護カバー101bとを備えている。プレート101aは、図17及び図19に示すフロア面108に据え付けられた台座109の上面左側部に設置されている。この台座109の上面は、体験者X(大人)の股下高さ付近に位置している。また、保護カバー101bは、例えばポリカーボネートなどの強化プラスチック材料により断面略半円弧状に形成されてなる。この保護カバー101bは、プレート101aの略中央に取り付けられ、プレート101a長手方向の両端部においてそれぞれ開口している。これにより、展示室101は、体験者Xが上方から保護カバー101bを介して内部を見渡せるようになっている。
【0136】
展示室101の内部には試験片装着部102が設けられている。この試験片装着部102は、プレート101a長手方向に亘って互いに平行に敷設された一対の試験片装着枠102a,102aを備えている。この各試験片装着枠102a,102a間には、種類の異なる外壁パネルよりなる2つの第1及び第2試験片D1,R1がプレート101a長手方向に所定間隔隔て装着されている。この各試験片D1,R1としては、双方共に内部に気泡を含んだ軽量気泡コンクリートよりなる外壁パネルをそれぞれ直方体ブロック状に形成したものが用いられている。第1試験片D1(図17及び図18では左側)としては独立気泡のものが用いられ、一方、第2試験片R1(図17及び図18では右側)としては連続気泡のものが用いられている。各試験片D1,R1は、プレート101a短手方向の手前側(図17及び図18では左側)から見てプレート101a長手方向に並んで展示されている。
【0137】
ハーケン103は、各試験片D1,R1に対しそれぞれ個別に打ち付けられるように個々に配置されている。この各ハーケン103は、展示室101内の奥側つまりプレート101a短手方向の奥側(図19では右側)にある回転軸105に対し直交して延設されたそれぞれのロッド106の途中に設けられている。各回転軸105は、プレート101a短手方向の奥側にそれぞれ立設された一対の回転軸支持部材107,107の上端部間に回転自在に架設されている。各ハーケン103は、回転軸105を支点とする軌跡α(図19に表れる)でそれぞれ上下方向に回動するようになされ、下方への回動時に各試験片D1,R1に対しそれぞれ個別に打ち付けられる。
【0138】
また、各試験片装着枠102aと各回転軸支持部材107との間に位置するプレート101a上にはそれぞれストッパ片108(図19に一方のみ示す)が立設されている。この各ストッパ片108は、ハーケン103により試験片D1,R1が打ち砕かれてさらに下方に回動しようとするときに、ロッド106を当接させることで、ハーケン103の下方への回動を規制するようにしている。各ロッド106の先端は、保護カバー101bに開口するスリット101c,101cを介して展示室101外に突出している。この各スリット101cは、保護カバー101bを各ハーケン103の回動方向つまり軌跡α方向に則して切り欠いて形成されてなる。
【0139】
レバー104は、各スリット101cを介して展示室101外に突出するロッド106の先端部に、それぞれ回転軸105と直交するように取り付けられている。
【0140】
(強度比較体験装置100の使用方法の説明)
次に、強度比較体験装置100の使用方法を図18及び図19に基づいて説明する。
【0141】
先ず、図18に示すように、使用するに当たり、試験片装着部102の試験片装着枠102a,102a間の所定位置(プレート101a長手方向で所定間隔隔てた位置)に、独立気泡の第1試験片D1及び連続気泡の第2試験片R1を、保護カバー101b両端部の開口を介してそれぞれ装着する。
【0142】
次いで、図示しない体験者X自らの手で、第1及び第2試験片D1,R1の強度を順に比較して体験する。
【0143】
すなわち、一方のレバー104(例えば第1試験片D1に対応する左側のレバー104)を、図19に仮想線(二点鎖線)で示す位置まで上方へ回動させる。このとき、レバー104は、体験者Xの肩口付近の高さに位置付けられる。
【0144】
そして、この一方のレバー104を、図18及び図19に示す実線位置まで体験者X自らの手で下方へ回動させることにより、第1試験片D1の上面にハーケン103を打ち付ける。
【0145】
このとき、独立気泡の第1試験片D1は、その上面にハーケン103の打ち付けによる凹みが生じ難く、到底打ち砕けないことが体験できる。
【0146】
一方、上記一方のレバー104と同様に、他方のレバー104(例えば第2試験片R1に対応する右側のレバー104)を上方へ回動させ、この他方のレバー104を体験者X自らの手で下方へ回動させることにより、第2試験片R1の上面にハーケン103を打ち付ける。
【0147】
このとき、連続気泡の第2試験片R1では、第1試験片D1と同程度のハーケン103の打ち付によって上面に凹みが生じ易く、場合によって打ち砕かれることが体験できる。
【0148】
従って、第1試験片D1及び第2試験片R1に対しそれぞれハーケン103を個別に打ち付けて各試験片D1,R1の強度を比較することが可能となり、この強度を比較する実体験によって、各試験片D1,R1つまり二種類の異なる外壁パネルの強度差が明確なものとなる。これにより、これらの外壁パネルの強度の違いを容易に把握してもらうことができ、その強度差を印象付けることができる。
【0149】
また、レバー104を下方に回動させる際の勢い、つまりどの程度の力の掛け具合で、ハーケン103が各試験片D1,R1に対し打ち付けられるかといったことがある程度予測できるので、各試験片D1,R1の打ち付け部位の凹み具合などを見極めることで、各試験片D1,R1の強度を実感することができる。
【0150】
加えて、試験片D1,R1の違いによっては、同程度の打ち付け力で凹んだり、凹まなかったりするので、各試験片D1,R1の種類毎の強度の違いを実感することができる。
【0151】
さらに、ハーケン103によって各試験片D1,R1を打ち付ける場合、各試験片D1,R1は透明の保護カバー101bにより被覆されているので、各試験片D1,R1の破片が展示室101外に飛散することはなく、各試験片D1,R1の強度比較体験を安全に行うことができる。
【0152】
(透水性比較装置110の構成説明)
透水性比較装置110は、図20及び図21に示すように、展示室111を具備している。
【0153】
展示室111は、平面視で略矩形状を呈するプレート状の展示台112と、この展示台112を前後左右方向及び上方から覆う透明の保護カバー113とを備えている。展示台112は、図17に示すように、台座109の上面略中央部に設置されている。
【0154】
保護カバー113は、展示台112をそれぞれ前後方向から覆う左右方向に長い略矩形状の第1及び第2透明板113a,113bと、展示台112をそれぞれ左右方向から覆う略正方形状の第3及び第4透明板113c,113dと、展示台112を上方から覆う左右方向に長い第5透明板113eとからなり、展示台112とで左右方向に長い略ボックス状に形成されてなる。この保護カバー113つまり第1〜第5透明板113a〜113eは、例えばポリカーボネートなどの強化プラスチック材料により構成され、その各辺をそれぞれ接着剤(図示せず)で接着することにより、展示室111内を略気密状態に保持するようにしている。
【0155】
この展示室111内には、種類の異なる外壁パネルよりなる2つの第1及び第2試験器D2,R2が、展示台112短手方向の手前側(図21では左側)から見て展示台112の長手方向(左右方向)に互いに隣接して展示されている。この各試験器D2,R2としては、双方共に内部に気泡を含んだ軽量気泡コンクリートよりなる略矩形状の外壁パネル片Da,Raをそれぞれ組み立てたものが適用されている。そして、第1試験器D2(図20では左側)を組み立てるに当たり、独立気泡の外壁パネル片Da,…が4枚用いられている。また、第2試験器R2(図20では右側)を組み立てるに当たり、連続気泡の外壁パネル片Ra,…が4枚用いられている。
【0156】
各試験器D2,R2は、展示台112上にそれぞれ伏せて安定良く設置される外壁パネル片Da,Raの左右両側縁及び後縁に対し残る3枚の各外壁パネル片Da,Raを水密状態に接着して組み付けられている。これにより、前方に開口する開口部としての前方開口部Db,Rb及び上方に開口する上方開口部Dc,Rcがそれぞれ形成されてなる。
【0157】
第1試験器D2の各外壁パネル片Daでは、独立気泡であるために敢えて薄肉なものが適用されている。これに対し、第2試験器R2の各外壁パネル片Raでは、連続気泡であるために第1試験片D2のものよりも厚肉な略2倍の肉厚のものが適用されている。この場合、各試験器D2,R2の内部寸法、つまり上下方向内寸法、左右方向内寸法及び前後方向内寸法(奥行き方向内寸法)は、それぞれ一致するようになされている。
【0158】
各試験器D2,R2の前方開口部Db,Rbにはそれぞれ透明板114が装着されている。この各透明板114は、例えばアクリル材料よりなり、各試験器D2,R2の前方開口部Db,Rbを水密状態で遮蔽するようになされている。各試験器D2,R2は、それぞれ透明板114により前方開口部Db,Rbを遮蔽することによって内部容積が一致するようになされている。各試験器D2,R2内には、それぞれ上方開口部Dc,Rcを介して同量の水Wが満水状態に貯留されるようになっている。この場合、各試験器D2,R2の外壁パネル片Da,Raの肉厚に差があるため、第1試験器D2はその下面にスペーサ115(図20に表れる)を介して展示台112上に設置されている。これにより、各試験器D2,R2内に当初満水状態に貯留された互いの水Wの水位が前方より見て一致するようになっている。
【0159】
(透水性比較装置110の使用方法の説明)
次に、透水性比較装置110の使用方法を図20及び図21に基づいて説明する。
【0160】
この場合、使用するに当たり、展示台112の上面に、独立気泡の外壁パネル片Daよりなる第1試験器D2をスペーサ115を介して装着すると共に、連続気泡の外壁パネル片Raよりなる第2試験器R2を装着し、この各試験器D2,R2を展示台112長手方向(左右方向)に互いに隣接するように展示しておく。
【0161】
先ず、展示室111の展示台112の上面に装着した第1試験器D2及び第2試験器R2の内部にそれぞれ上方開口部Dc,Rcを介して水Wを同量注入する。このとき、各試験器D2,R2内に満水状態に貯留した互いの水Wの水位を前方より見て互いに一致させておく。
【0162】
次いで、展示台112に対し保護カバー113を装着し、展示室111内を気密状態にする。これにより、各試験器D2,R2内の水Wの蒸発を効果的に抑制できることになる。
【0163】
しかる後、例えば数十分経過した後、各試験器D2,R2の透水性を比較する。すなわち、体験者X自らの目で、第1及び第2試験器D2,R2内に貯留されてから数十分経過後の水Wの水位をそれぞれ透明板114を介して覗き見る。このとき、第1試験器D2周囲の薄肉な外壁パネル片Daには大した変化が見受けられないものの、第2試験器R2周囲の外壁パネル片Raには、厚肉であるにもかかわらず内部から水Wが染み出したシミWa,…(図20に表れる)の発生が随所に窺える。
【0164】
これにより、各試験器D2,R2内の水Wの経時的な透水による変化量(水位の変化)を一目で比較することが可能となり、種類の異なる外壁パネルの差が明確なものとなる。このため、種類の異なる外壁パネルの透水性の違いを容易に把握してもらうことができ、その透水性の差を印象付けることができる。
【0165】
しかも、厚肉であるにもかかわらず第2試験器R2の周囲においてのみ内部から水Wが染み出すシミWaにより、各外壁パネルの透水性の差を各試験器D2,R2によってわかり易く実体験することができる。
【0166】
さらに、展示台112に対し保護カバー113を装着して展示室111内を略気密状態にすることにより、各試験器D2,R2内の水Wの蒸発を効果的に抑制し、各試験器D2,R2内の水Wの透水による変化量を正確に把握することができる。
【0167】
(拡大比較体験装置120の構成説明)
拡大比較体験装置120は、図22及び図23に示すように、装置本体121と、照射体122と、拡大鏡123とを具備している。
【0168】
装置本体121は、平面視で略矩形状を呈するプレート状に形成され、図17に示すように、台座109の上面右側端部に設置されている。この場合、台座109上に設置された装置本体121は、人影などにより光が遮られ易い部位に位置している。
【0169】
また、装置本体121には展示部121aが設けられている。この展示部121aは、装置本体121上に装着される装着プレート121bと、この装着プレート121b上に立設された支柱121cと、この支柱121cの先端に設けられ、上面が略水平状態となる直方体形状の展示台121dとを備えている。この展示台121dの上面は平面視で矩形状を呈している。
【0170】
展示部121aの展示台121d上には、種類の異なる外壁パネルよりなる2つの第1及び第2サンプル片D3,R3が展示台121dの上面に装着されている。この各サンプル片D3,R3としては、双方共に内部に気泡β(図24及び図25に表れる)を含んだ軽量気泡コンクリートよりなる外壁パネルをそれぞれ薄肉で略正方形状に形成したものが適用されている。そして、第1サンプル片D3(図22では左側)としては独立気泡のものが用いられている。また、第2サンプル片R3(図22では右側)としては連続気泡のものが用いられている。各サンプル片D3,R3は、展示台121d上面短手方向の手前側(図23では左側)から見て展示台121dの上面長手方向に互いに隣接して展示されている。
【0171】
照射体122は、装置本体121上の短手方向の奥側(図23では右側)に設けられた配線案内カバー122aと、この配線案内カバー122a上に立設されたスタンドアーム122b(図23に表れる)と、このスタンドアーム122bの上端に設けられた照明格納カバー122cと、この照明格納カバー122c内に格納されたランプ122d(図23に表れる)とを備えている。
【0172】
配線案内カバー122aは、装置本体121短手方向の奥側をその長手方向に沿って延設されている。この配線案内カバー122a内には、一端がコンセント(図示せず)に接続される配線122eの他端側が案内される。また、配線案内カバー122aの上面には、ランプ122dを点灯又は消灯させる切換スイッチ122fが設けられている。
【0173】
スタンドアーム122bは、中空状に形成され、配線案内カバー122a上面の一端(図23では奥側端)より上方に延設されている。このスタンドアーム122bは、配線案内カバー122a内を案内した配線122eの他端側が挿通可能となるよう中空状に形成され、配線122eの他端をランプ122dまで案内するようになっている。
【0174】
照明格納カバー122cは、配線案内カバー122aの上方を装置本体121の長手方向に延びる略円筒状に形成されている。この照明格納カバー122cは、展示部121aの展示台121d上に装着された各サンプル片R3,D3よりも斜め上方に位置している。そして、照明格納カバー122cには装置本体121長手方向に延びる照射口122g(図23に表れる)が開口し、この照射口122gを介してランプ122dの光γ(図23に表れる)が照射されるようになっている。この場合、照射口122gを介したランプ122dの光γは、図23に二点鎖線で示すように、各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtに対し斜め上方から照射される。
【0175】
拡大鏡123は、照射体122の照明格納カバー122cに一体的に取り付けられた保持部123aと、この保持部123aに設けられた透明体123bと、透明体123bに設けられた2つの拡大レンズ123c,123cとを備えている。
【0176】
保持部123aは、プレート状に形成され、照明格納カバー122cの装置本体121長手方向略全域に亘って装置本体121短手方向手前側に突出してなる。この保持部123aにはその周縁を残して開口する開口部123dが設けられ、この開口部123dは、装置本体121長手方向に長径な略楕円形状に形成されてなる。
【0177】
透明体123bは、例えばポリカーボネートなどの強化プラスチック材料により板状に形成され、保持部123aの開口部123dに装着されている。この透明体123bには、略真円形状の2つの開口123e,123eが装置本体121長手方向に並んで設けられている。この各開口123e,123eは、各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtの上方にそれぞれ個別に対応している。この場合、透明体123bは、各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtを上方から略等倍率で透かし見れるようになされている。
【0178】
各拡大レンズ123cは、凸レンズよりなり、それぞれ透明体123bの各開口123eに装着されている。この各拡大レンズ123cは、展示部121aの展示台121d上面に展示された各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtに対しそれぞれ上方(装置本体121の外側方向)に所定間隔隔てた位置でほぼ面対向するようになっている。そして、各拡大レンズ123c(拡大鏡123)は、体験者Xの胸部付近に位置し、装置本体121の外側となる上方から体験者Xが覗き見た際、図24及び図25に示すように、各拡大レンズ123cを介して各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtをそれぞれ拡大するようになされている。
【0179】
(拡大比較体験装置120の使用方法の説明)
次に、拡大比較体験装置120の使用方法を図22〜図25に基づいて説明する。
【0180】
この場合、使用するに当たり、展示台121dの上面に、独立気泡の第1サンプル片D3及び連続気泡の第2サンプル片R3を、展示台121dの上面長手方向に互いに隣接するように装着しておく。
【0181】
先ず、切換スイッチ122fを点灯側に切換えてランプ122dを点灯させ、このランプ122dの光γを、照射口122gを介して各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtに対し斜め上方から照射する。
【0182】
次いで、体験者X自らの目で、第1及び第2サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtを順に拡大比較して体験する。
【0183】
すなわち、拡大鏡123の一方の拡大レンズ123c(例えば第1サンプル片D3の上方に対応する左側の拡大レンズ123c)を、図23に一点鎖線で示すように、体験者Xが上体を屈めて装置本体121の上方から覗き見る。これにより、体験者Xは、図24に示すように、独立気泡の第1サンプル片D3の上面において確かに気泡β,…同士が独立していることを体験者X自らの目でもって体験することができる。
【0184】
このとき、図24に示すように、一方の拡大レンズ123cが第1サンプル片D3の展示面Dtの範囲内に間違いなく位置付けられていることが、図24において、透明体123bを介して透かし見えることで判明している。
【0185】
一方、拡大鏡123の一方の拡大レンズ123cの場合と同様に、他方の拡大レンズ123c(例えば第2サンプル片R3の上方に対応する右側の拡大レンズ123c)を、体験者Xが上体を屈めて装置本体121の上方から覗き見る。これにより、体験者Xは、図25に示すように、連続気泡の第2サンプル片R3の上面において確かに気泡β,…同士が毛細管β1,…により連続していることを体験者X自らの目でもって体験することができる。
【0186】
このとき、図25に示すように、他方の拡大レンズ123cが第2サンプル片R3の展示面Rtの範囲内に間違いなく位置付けられていることが、透明体123bを介して透かし見えることで判明している。
【0187】
従って、第1サンプル片D3の展示面Dt及び第2サンプル片R3の展示面Rtをそれぞれ個別の拡大レンズ123c,123cを介して覗き見て各サンプル片D3,R3の展示面Dt,R3を交互に拡大比較することが可能となり、この各展示面Dt,Rtを拡大比較する実体験によって、各サンプル片D3,R3つまり二種類の異なる外壁パネルの差が明確なものとなる。これにより、これらの外壁パネルの構造上の違いを容易に把握してもらうことができ、その構造上の差を印象付けることができる。
【0188】
また、各拡大レンズ123cがそれぞれ各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtの範囲内に間違いなく位置付けられていることが、略等倍率の透明体123bを介して透かし見えるので、各拡大レンズ123cがそれぞれ各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtの範囲内に間違いなく位置付けられていることが容易に判明する。このため、各拡大レンズ123cを覗き見ただけでは所望するサンプル片D3(又はR3)の展示面Dt(又はRt)を見誤るおそれがあるといったことが確実に防止され、透明体123bを介して透かし見える各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtを各拡大レンズ123cを介して見誤ることなく交互に拡大比較することができる。
【0189】
しかも、各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtに対しランプ122dの光γを照射する照射体122が装置本体121に備えられているので、各拡大レンズ123cを覗き見た際に各サンプル片D3,R3の展示面Dt,Rtを常時鮮明な状態で拡大比較することが可能となる。このため、装置本体121は、その設置場所に制限を受けることがなく、屋内や屋外を問わず設置可能な場所を拡大させることができる。
【0190】
以上、要するに、台座109の上面に強度比較体験装置100、透水性比較装置110及び拡大比較体験装置120がそれぞれ設けられていることにより、種類の異なる2つの外壁パネルの性能(強度、透水性及び構造)の違いが明確なものとなり、外壁パネルの選択をスムーズに行うことができる。
【0191】
なお、本実施形態では、種類の異なる外壁パネルよりなる2つの第1及び第2試験片D1,R1の強度比較、第1及び第2試験器D2,R2の透水性比較、及び第1及び第2サンプル片D3,R3の拡大比較をそれぞれ体験できるようにしたが、種類の異なる外壁パネルよりなる3つ以上の試験片の強度比較、各試験器の透水性比較及び各サンプル片の拡大比較を体験できるようにしてもよい。この場合には、例えば、独立気泡の第1試験片、第1試験器及び第1サンプル片、並びに連続気泡の第2試験片、第2試験器及び第2サンプル片に加えて、気泡同士が部分的に一部連続する第3試験片、第3試験器及び第3サンプル片などとの性能比較をも体験することができる。
【0192】
また、本実施形態では、強度比較体験装置100の各試験片装着枠102a,102a間に第1及び第2試験片D1,R1を装着したが、この各試験片が各試験片装着枠に対しプレート長手方向に移動可能に載置されるようにし、ハーケンを打ち付ける度ごとに各試験片をプレート長手方向に移動させることで、ハーケンによる各試験片への打ち付けが新規の箇所で行われるようにして体験者に分かり易いようにしてもよいのは勿論である。さらに、本実施形態では、各試験片D1,R1にそれぞれ個別に対応するハーケン103,103を備えたが、各試験片をプレート上で移動可能に載置し、ハーケンの打ち付け部位に各試験片を交互に位置付けることで、単一のハーケンによって各試験片( 外壁パネル) の強度比較を体験することが可能となる。
【0193】
さらに、本実施形態の透水性比較装置110では、4枚の外壁パネル片Da,Raにより各試験器D2,R2を形成したが、外壁パネル片の枚数が限定されるものではなく、底部と開口部を有する周囲とを備えていれば各試験器が何枚の外壁パネルで形成されていてもよい。しかも、各試験器が厚肉な単一の外壁パネル片により形成されるようにしてもよく、この場合には、単一の外壁パネル片の内部を液体貯留可能にくり抜いて上方及び前方に開口する開口部を形成する必要がある。また、本実施形態では、第1試験器D2の外壁パネル片Daとして、第2試験器R2の外壁パネル片Raの肉厚の略半分のものを適用したが、第2試験器の外壁パネル片と同厚の厚肉な独立気泡の外壁パネル片により第1試験器が形成されていてもよいのは勿論である。
【0194】
しかも、本実施形態の拡大比較体験装置120では、ランプ122dの光γを照射する照射体122を構成したが、太陽光などを反射させて展示台上の各サンプル片の展示面を照射するような光源を持たない反射板などにより照射体が構成されていてもよいのは勿論である。このような照射体は、必ずしも必要不可欠な用件ではなく、室内外を問わず各サンプル片の展示面に対し十分に光が照射されていれば、敢えて設ける必要がない。
【0195】
さらにまた、本実施形態では、拡大鏡123に2つの拡大レンズ123c,123cを設けたが、各サンプル片の展示面に対応する単一の拡大レンズが設けられるようにしてもよい。また、各サンプル片のうち、1つのサンプル片の展示面ごとに複数対応する複数の拡大レンズが設けられるようにしてもよく、この場合には、複数の体験者が1つのサンプル片の展示面を複数の拡大レンズを介して同時に覗き見ることができる。しかも、本実施形態では、装置本体121に拡大鏡123を一体的に設けたが、装置本体と拡大鏡とが別体で設けられていてもよい。
【0196】
また、本実施形態では、各サンプル片D3,R3の展示面Da,Raの上方に各拡大レンズ123c,123c(拡大鏡123)を対向させたが、各サンプル片の展示面が前面向き又は斜め上方向向きなどに配されるようにしてもよい。この場合には、拡大レンズは展示面の前向又は斜め上方などにおいて面対向するように配置されることになる。つまり、体験者が拡大レンズを介して展示面を覗き見れる方向であれば、どのような方向であってもよい。
【0197】
−セントラルクリーナ解説装置Eの説明−
次に、疑似体験設備の1つとしてのセントラルクリーナ解説装置Eについて説明する。図26はセントラルクリーナー解説装置Eの全体構成の概略を示している。
【0198】
すなわち、このセントラルクリーナー解説装置Eは、図26に示すように、装置本体130と、透明配管140と、吸引装置150と、可撓性ホース160とを具備している。
【0199】
装置本体130は、上下方向に長い略矩形状の疑似室内壁131と、疑似室内壁131と略同一の外形をなし、この疑似室内壁131の後方に所定間隔隔てて面対向する疑似室外壁132と、この両壁131,132の周囲を前後方向に連結する外枠133とを備えている。この装置本体130は、その両壁131,132及び外枠133により略薄箱状に形成され、脚部134によりフロア面108上に立設されてなる。
【0200】
疑似室内壁131の左側部には上下方向に長い開口部135が設けられている。この開口部135に対応する疑似室外壁132の左側部上には展示室136が設けられ、この展示室136は開口部135を介して前方に露呈されてなる。この場合、開口部135を介して前方に露呈する展示室136上(疑似室外壁132の左側部上)には、暗色の塗装が施されている。
【0201】
透明配管140は、展示室136に装着されている。この透明配管140は、長さの異なる4種類の透明管141a,141b,141c,141dと、この各透明管141a〜141dの端部同士を連結する複数のエルボー管142,…とを備えている。各透明管141a〜141dのうち、最短尺の短尺透明管141a及び次点の中尺透明管141bはそれぞれ複数本設けられ、一方、長尺透明管141c及び最長尺の最長尺透明管141dはそれぞれ単一本設けられている。
【0202】
この透明配管140は、展示室136内(疑似室外壁132の左側部上)において各透明管141a〜141d及び各エルボー管142を交互に接続することによって縦横に蛇行するヘアピン状に配され、単一本で全長の長いものとなるようになされている。透明配管140は、略U字状の複数の保持具143,…によって短尺透明管141aを除く中尺透明管141b、長尺透明管141c及び最長尺透明管141dの両端部付近をそれぞれ支持した状態で、疑似室外壁132の左側部上に据え付けられてなる。この各中尺透明管141bのうち、最も上流側(図では右下)に位置する中尺透明管141bの上流端(図では右端)は、エルボー管142を介して最上流側配管144の下流端(図では左端)に連結されている。
【0203】
吸引装置150は、略ボックス状に形成され、装置本体130の展示室136よりも下側の前方位置においてフロア面108上に据え付けられている。この吸引装置150は、その内部に吸引ブロワ(図示せず)を備え、この吸引ブロワの吸込口に回収部(図示せず)を介して透明配管140の一端、つまり最下流側に位置する最長尺透明管141dの下流端(図では下端)が連結されている。この回収部は、吸引空気通過可能な袋状に形成され、吸引ブロワにより吸引力が付与された被吸引物としてのティッシュペーパーTaなどが回収されるようになされている。この場合、ティッシュペーパーTaは、ティッシュボックスTより引き出したものが適用される。
【0204】
可撓性ホース160は、例えば筒状の塩化ビニール樹脂材を蛇腹状に形成して三次元方向の何れにも変形可能となされ、その可撓性ホース160の他端側には把持部161が設けられている。この把持部161には、吸引ブロワを作動又は停止させる切換スイッチ162が設けられている。
【0205】
この可撓性ホース160は、疑似室内壁131の右側部下端に開設される吸引口163に一端が着脱可能に装着され、装置本体130外方に導出されてなる。この吸引口163には、透明配管140の他端、つまり最上流側配管144の上流端(図では右端)が連結されている。
【0206】
可撓性ホース160の他端部(先端部)には、複数種類の吸引ノズル164(図では一種類のみ示す)が択一的に選択されて装着されるようになされている。また、疑似室内壁131の右側部上には断面略L字状のホース掛け部165が設けられ、このホース掛け部165に可撓性ホース160の途中部が上方から掛けられて可撓性ホース160の取りまとめがなされるようにしている。このホース掛け部165の下方に位置する疑似室内壁131の右側部上には、上方に開口する収納ボックス166が装着され、セントラルクリーナー解説装置Eの不使用時に可撓性ホース160及び吸引ノズル164が収納ボックス166内に収納されるようになされている。
【0207】
次に、このセントラルクリーナー解説装置Eの使用方法を図26に基づいて説明する。
【0208】
この場合、使用するに当たり、可撓性ホース160及び吸引ノズル164を収納ボックス166内より取り出し、可撓性ホース160の一端を吸引口163(最上流側配管144の上流端)に装着するとともに、可撓性ホース160の他端に吸引ノズル164を装着しておく。そして、可撓性ホース160の途中部をホース掛け部165に掛けておく。
【0209】
先ず、可撓性ホース160を所定の吸い込み可能位置(図に示す位置)に位置付け、把持部161の切換スイッチ162を作動側に切り換えて吸引ブロワを作動させる。
【0210】
次いで、ティッシュペーパーTaをティッシュボックスTから単数又は複数引き出して用意する。
【0211】
その後、ティッシュペーパーTaを吸引ノズル164の先端に近づけ、吸引ブロワの吸引力によりティッシュペーパーTaを吸引し、可撓性ホース160から透明配管140を経て吸引装置150の回収部にティッシュペーパーTaを回収する。
【0212】
このとき、可撓性ホース160から透明配管140を経て吸引されるティッシュペーパーTaを透明配管140を介して透かし見ることによって、ティッシュペーパーTaの吸引状態を目の当たりにして見れることになる。しかも、展示室136内を縦横に蛇行する全長の長い透明配管140を用いていることで、実際に住宅建物の壁内において各階に亘って配される長い配管に則したティッシュペーパーTaの吸引状態を実地検分さながらに見れることになる。これにより、内部の見えないセントラルクリーナーが具体的に解説され、壁内に配されて目に触れることがない配管の様子や、その配管内部でのティッシュペーパーTaの吸引状態などを強く印象付けることができる。
【0213】
さらに、開口部135を介して前方に露呈する展示室136上に暗色の塗装が施されていることによって、透明配管140内を通過するティッシュペーパーTaとの色彩のコントラストが明確なものとなり、透明配管140内部でのティッシュペーパーTaの吸引状態が鮮明なものとなり、ティッシュペーパーTaの吸引状態をわかり易く解説することができる。
【0214】
なお、本実施形態では、単一の透明配管140を展示室136に展示したが、実際に住宅建物の壁内において各階に亘って配されるように複数に枝分かれする透明配管が展示室に展示されるようにしてもよい。この場合には、一般には内部の見えないセントラルクリーナーがより正確に解説されることになる。
【0215】
さらに、上記実施形態では、展示室136上に暗色の塗装を施したが、被吸引物との色彩のコントラストが明確となれば、展示室上にどのような色が施されていてもよいのは勿論である。また、被吸引物としても、ティッシュペーパーに限定されることはなく、透明配管内での吸引状態が明確となるものであれば何を用いても良い。
【0216】
−浴槽またぎ寸法体験装置Fの説明−
次に、疑似体験設備としての浴槽またぎ寸法体験装置Fについて説明する。図27は浴槽のまたぎ寸法体験装置Fの使用状態を示し、図28は同またぎ寸法体験装置Fを背面側から見た作動部分の構成を示している。
【0217】
すなわち、この浴槽のまたぎ寸法体験装置Fは、図27及び図28に示すように、展示室170と、機械室180とを具備している。
【0218】
展示室170には、図27及び図28において左右方向に長い横長長方形状の浴槽171が展示されている。この浴槽171は、その左右両方向から浴槽171を挟んで互いに対峙するよう立設された左右の対峙壁172,173と、浴槽171の後方(図28では手前方向)に立設された縦壁174とにより、3方向から摺接状態で囲まれてなる。浴槽171の前方(図28では奥方向)には、疑似洗い場175が設けられている。この場合、浴槽171内には、疑似洗い場175から浴槽171の縁171aをまたいで入るようになされている。
【0219】
機械室180は、浴槽171の下方に設けられ、平面視で浴槽171よりも一回り大きな横長長方形状に形成されてなる。この機械室180は、縦壁174の下部に開口する開口部181を介して後方に開放されている。この開口部181には左右一対の観音扉182,182が設けられ、この観音扉182,182の閉時に機械室180が後方から遮蔽されるようになされている。機械室180には、疑似洗い場175の床面175aに対し浴槽171を上下方向に昇降移動させる昇降装置190が装備されている。この場合、疑似洗い場175の床面175aは、昇降装置190が設置される機械室180の設置面180aに対し少なくとも浴槽171の上下寸法に略一致する高さ分だけ高所に位置し、昇降装置190による浴槽171の最下降時に浴槽171の縁171aが疑似洗い場175の床面175aと一致する高さとなるようになされている。
【0220】
昇降装置190は、浴槽171の下端をブラケット191aを介して固定する据付台191を備えている。この据付台191の下面には、それぞれ浴槽171の左右方向に亘って延びる前後一対の上側案内レール192(図28では一方のみ示す)が敷設されている。機械室180内の設置面180aには、各上側案内レール192に対応するようにそれぞれ浴槽171の左右方向に亘って延びる前後一対の下側案内レール194(図28では一方のみ示す)が敷設されている。この各上側案内レール192と各下側案内レール194との間には略X字状のパンタグラフアーム195が設けられ、このパンタグラフアーム195は、各上端がそれぞれ各上側案内レール192に対し左右方向に相対移動可能に支持される一方、各下端がそれぞれ各下側案内レール194に対し左右方向に相対移動可能に支持され、その中央交差部の回転軸196を支点にして起伏動作可能に構成されてなる。そして、パンタグラフアーム195の一方の上部付近(図28では右側上部付近)と、各下側案内レール194の一側端付近(図28では右端付近)に位置する機械室180の設置面180a一側端との間には、油圧の給排により伸縮動する伸縮シリンダ197が設けられ、この伸縮シリンダ197の伸縮動により、パンタグラフアーム195を起伏動作させるようになされている。この場合、昇降装置190は、据付台191、各上側案内レール192、各下側案内レール194、パンタグラフアーム195及び伸縮シリンダ197を具備してなる。
【0221】
また、図27に示すように、展示室170の右側の対峙壁173の対峙面173a及び左側の対峙壁172の前面172aには表示手段としてのスケール201がそれぞれ設けられ、各スケール201によって、浴槽171の昇降移動量となる疑似洗い場175の床面175aから浴槽171の縁171a間での高さ寸法、つまりまたぎ寸法Lが表示されることになる。右側の対峙壁173の対峙面173aには上下方向に長い手摺り202が設けられ、この手摺り202をつかんで体験者Xが浴槽171の縁171aをまたげるようにしている。右側の対峙壁173の前面173b上部位置には、伸縮シリンダ197を伸長動させることにより浴槽171を上昇移動させる切換スイッチとしての上昇スイッチ203と、伸縮シリンダ197を収縮動させることにより浴槽171を下降移動させる切換スイッチとしての下降スイッチ204とがそれぞれ上下に並設されている。この各スイッチ203,204は、その押し込み操作時にのみ伸縮シリンダ197を伸縮動させて浴槽171を昇降移動させる一方、押し込み操作解除時に速やかに伸縮シリンダ197の伸縮動を中止して浴槽171の昇降移動を停止させるように構成されてなる。
【0222】
次に、この浴槽171のまたぎ寸法体験装置Fの使用方法を図27及び図28に基づいて説明する。
【0223】
この場合、使用するに当たり、浴槽171の縁171aを疑似洗い場175の床面175aに対し平均的な所定の高さ位置、例えば37cmのまたぎ寸法Lに設定しておく。
【0224】
先ず、疑似洗い場175の床面175aに体験者Xが立ち、図27に一点鎖線で示すように左足Xaを上げ、浴槽171の縁171aをまたぐ姿勢をとる。
【0225】
このとき、またぎ寸法Lが高いようであれば、下降スイッチ204を押込操作して浴槽171を下降させ、所望のまたぎ寸法となった時点で下降スイッチ204の押込操作を解除し、浴槽171の下降移動を停止させる。一方、またぎ寸法Lが低いようであれば、上昇スイッチ203を押込操作して浴槽171を上昇させ、所望のまたぎ寸法となった時点で上昇スイッチ203の押込操作を解除し、浴槽171の上昇移動を停止させる。これにより、体験者X自らによって浴槽171を昇降移動させてまたぎ寸法Lをこまめに変更でき、最適なまたぎ寸法Lを設定変更することが目の当たりにしながら行えることになる。
【0226】
その後、体験者Xが実際に浴槽171内にその縁171aをまたいで入るなどして、またぎ寸法Lをこまめに繰り返し修正し、またぎ寸法Lを体験者Xに見合う高さに変更する。このとき、スケール201を読んで体験者Xに見合う高さのまたぎ寸法Lを自身で記憶しておく。
【0227】
このように、疑似洗い場175から浴槽171内に体験者Xが浴槽171の縁171aをまたいで入る実体験によって、体験者Xに見合うまたぎ寸法Lを容易に把握してもらうことができ、そのまたぎ寸法Lが体験者Xに見合ったものであるという正確な判断基準を印象付けることができる。
【0228】
また、浴槽171の縁171aのまたぎ具合で、浴槽171の縁171aに対し体験者Xの脚Xaをどの程度上げる必要があるかといったことがある程度予測され、実際に体験者X自身が脚Xaの上げ具合などを体験することで、またぎ寸法Lを正確に実感することができる。
【0229】
しかも、スケール201を読んでまたぎ寸法を記憶しておくことで、体験者Xに見合う高さのまたぎ寸法Lを正確に把握することができる。
【0230】
さらに、この浴槽171のまたぎ寸法体験装置Fを、住宅展示場に設置しておき、この住宅展示場を訪れた人に体験してもらうことで、またぎ寸法Lによってまたぎ具合がどのように異なるかを身をもって知ってもらうことができる。
【0231】
なお、本実施形態では、表示手段としてスケール201を用いたが、浴槽171を昇降移動させた際のまたぎ寸法がデジタル表示されるようなデジタル表示板であってもよいのは勿論である。
【0232】
また、本実施形態では、一人の体験者Xに見合ったまたぎ寸法Lに設定変更する場合について述べたが、家人全員がそれぞれに見合うまたぎ寸法を把握し、その各データに基づいて家人全員に見合うまたぎ寸法が平均値などを採ることで把握されるようにしてもよい。
【0233】
−遮熱効果体験装置Gの説明−
次に、性能体験設備の1つとしての遮熱効果体験装置Gについて説明する。
【0234】
図29および図30は遮熱効果体験装置Gの全体構成の概略を示している。すなわち、この遮熱効果体験装置Gは、立ち位置Pを挟んで、開口部211を有する二枚の壁体210が対向配置され、この開口部211に、単板ガラス221およびペアガラス222を有するドア220がそれぞれ設けられ、これらの単板ガラス221およびペアガラス222を介して、それぞれ立ち位置Pに向けてライト230が照射するようになされたものである。
【0235】
立ち位置Pは、壁面240に面して設けられている。この壁面240にはカウンター241が設けられ、このカウンター241上に各種ガラスのサンプル242が設けられている。壁面240には、ライト230のオンオフを行うスイッチ243が設けられている。また、遮熱効果の違いを解説するパネル244が設けられている。
【0236】
壁体210は、立ち位置Pの両側に略対向配置するように配置される。この壁体210には、人Xが出入りできる程度の大きさの開口部211が、それぞれ対向するように設けられている。
【0237】
この開口部211が設けられた壁体210は、それぞれ箱体212を形成するようになされている。この箱体212内には、開口部211を介して立ち位置Pに向かって照射するライト230が設けられている。
【0238】
上記壁体210のうちの何れか一方の壁体210の開口部211には、単板ガラス221を有するドア220が取り付けられている。また、他方の壁体210の開口部211には、ペアガラス222を有するドア220が取り付けられている。
【0239】
このうち、単板ガラス221は、厚さ6mmのものが使用されている。また、単板ガラス221の立ち位置P側の表面には、その時の単板ガラス221の温度を測定表示する温度表示装置221aが設けられている。
【0240】
一方、ペアガラス222は、上記と同じ厚さ6mmとなされた二枚の単板ガラス223を、8mmの断熱空気層224を介して設けることによって構成されている。このペアガラス222の立ち位置P側の表面にも、その時のペアガラス222の温度を測定表示する温度表示装置222aが設けられている。
【0241】
このようにして構成される遮熱効果体験装置Gは、立ち位置Pに立った人Xがスイッチ243を入れてライト230の照射を行えばよい。この際、人Xは、立ち位置Pの両側から照射されるライト230の照射熱を体に感じることとなるが、立ち位置Pの一方からは、単板ガラス221を介して照射されるライト230の照射熱を感じることとなり、立ち位置Pの他方からは、ペアガラス222を介して照射されるライト230の照射熱を感じることとなる。
【0242】
したがって、人Xは、単板ガラス221を介して照射されるライト230からの照射熱の方が、遮熱効果の高いペアガラス222を介して照射されるライト230からの照射熱よりも熱く感じることとなる。その結果、人Xは、単に立ち位置Pに立つだけで、単板ガラス221とペアガラス222との遮熱効果の違いを身をもって体験することができる。
【0243】
また、これら単板ガラス221およびペアガラス222が設けられたドア220を開けてライト230の照射熱を直接感じることもできるので、これら単板ガラス221とペアガラス222とがどの程度遮熱を行っているのかといったことも身をもって体験することができる。
【0244】
さらに、ライト230が切れたり、単板ガラス221またはペアガラス222の内側が汚れたような場合であっても、ドア220を開けて簡単にメンテナンス作業を行うことができる。
【0245】
なお、本実施の形態では、スイッチ243によってライト230のオンオフを行うようになされているが、このスイッチ243としては、一旦スイッチ243を押せば、所定時間後に自動的にオフになるようになされたものであってもよい。また、ライト230は、あらかじめ照射を行った状態としておいてもよいし、スイッチ243を使用せずに、立ち位置Pに人Xが立った際に、この人Xに反応して所定時間だけ照射電源が入るようになされたセンサースイッチ(図示省略)によって照射するようにしてもよい。
【0246】
また、本実施の形態では、壁体210の開口部211に、単板ガラス221およびペアガラス222を有するドア220をそれぞれ嵌め込んで、これら単板ガラス221とペアガラス222との遮熱効果の違いを体験できるようになされているが、これらガラスの組み合わせとしては、遮熱効果に差を生じるものであれば、特に限定されるものではない。また、交換する場合も、ドア220ごと簡単に交換することができる。
【0247】
−断熱性比較装置Hの説明−
次に、性能体験設備の1つとしての断熱性比較装置Hについて説明する。図32は、本発明の実施例のうち、1つの冷却室に対して2つの空調室を設けた断熱性比較装置Hの全体構成の概略を示している。
【0248】
すなわち、この断熱性比較装置Hは、2つの空調室250、250’とこれら空調室250、250’に隣接する冷却室260とを具備し、空調室250と冷却室260との界壁270には窓ガラスとして単板ガラス280が、また、空調室250’と冷却室260との界壁270’には窓ガラスとして複層ガラス290が設けられている。
【0249】
2つの空調室250、250’は、全く同じ仕様で、二室が隣接して設けられている。これらの空調室250、250’はドア251、251’から入った正面の界壁270、270’の上方に空調用室内機300、300’が設けられている。また、各空調室250、250’内には加湿器301、301’が設けられている。
【0250】
この空調室250、250’は二室ともに生活に快適な所定の同一温度および同一湿度となるように空調される。
【0251】
ただし、空調室250、250’内への人の出入りが激しいと、空調室250、250’内の温度および湿度が安定するのに時間がかかることとなる。そのため各空調室には、それぞれ覗き窓252、252’が設けられ空調室250、250’に出入りしなくても、この覗き窓252、252’から空調室250、250’内の単板ガラス280および複層ガラス290の様子を良く把握できるようになされている。
【0252】
冷却室260は、各空調室250、250’の界壁270、270’に隣接して設けられている。この冷却室260は冷却用室内機310によって得られる冷気を冷気ファン311によって循環させることで、冬場の室外を見立てた0℃前後の所望の温度に調節できるようになされている。また、この冷却室260には、空調室250、250’から単板ガラス280および複層ガラス290を介して見える位置に、それぞれ冷却室260内の温度を表示する温度計261、261’が設けられている。
【0253】
この冷却室260は補修時以外、出入りするといったことはほとんど無いため、人が通れる程度の大きさの部屋に構成されている。
【0254】
また、単板ガラス280と複層ガラス290との間に、この冷却室260内の照明装置262が設けられている。
【0255】
単板ガラス280は、厚さ3mmのフロート板ガラスを使用して構成されている。この単板ガラス280は空調室250の空調用室内機300の下に設けられる。また、空調室250の室内側には、空調室250内の単板ガラス280表面の温度を示す温度計281が設けられている。
【0256】
複層ガラス290は、図33に示すとおり、厚さ3mmの二枚の板ガラス291、291’を、スペーサーを介して厚み方向に10mmの間隔をおいた状態で並設されており全面にわたって図示しない接着剤により接着されている。二枚の板ガラス291、291’の間には、間隙層292が形成されている。
【0257】
本発明において、間隙層292を満たす気体は、乾燥していれば大気組成でも大気組成と異なったガス組成であってもよい。
【0258】
なお、間隙層292を満たす気体を大気組成ガスからアルゴンガスやクリプトンガスに置換すれば、その優れた熱的特性により、複層ガラス290の断熱性を向上させることができる。
【0259】
また、同一の断熱性をより小さなガラス間隔で実現することができる。さらに間隙層292内の圧力は、外気圧と異なっていてもよい。
【0260】
なお、図33において、板ガラス291側を冷却室260側、板ガラス291’側を空調室250’側とする。
【0261】
また、室内側の板ガラス291’は、間隙層292側に、特殊金属の薄膜を多層にコーティングした高断熱膜293が形成されている。このような特殊金属の多層薄膜からなる高断熱膜293がもたらす特性としては、例えば窓ガラスの透視性を高く保ったまま、室内への冷輻射が低いことが挙げられる。
【0262】
さらにスペーサー294中には、間隙層292を乾燥雰囲気に保つための乾燥剤(不図示)が充填されている。この複層ガラス290は、他方の空調室250’の空調用室内機300’の下に設けられる。また、空調室250’の室内側には、空調室250’内の複層ガラス290の温度を表示する温度計295が設けられている。
【0263】
このようにして構成される断熱性比較装置Hは空調室250、250’および冷却室260の外部に、それぞれ空調用室外機320、冷却用室外機330、配電盤340が設けられている。そして空調室250内に設けられたスイッチ341を操作することで、全体を制御することができるようになされている。
【0264】
例えば、冷却室260を0℃に設定し、空調室250、250’をそれぞれ温度20℃、湿度60%に設定する。この状態で30分ほど経過すると、単板ガラス280の空調室250側ガラス表面は結露が発生することとなる。また、単板ガラス280の近傍に立つと、冷却室260からの冷輻射によって、冷え冷え感を体感することとなる。
【0265】
一方複層ガラス290の空調室250’側表面には、結露が発生しない。また、冷却室260からの冷輻射も抑えられ、冷え冷え感を体感することもない。
【0266】
したがって、この二つの空調室250、250’内に出入りすることで単板ガラス280と複層ガラス290との断熱性の違いを実感することができる。
【0267】
(別実施形態)
以下に、断熱性比較装置Hの他の実施の形態を説明する。
<1> 前記窓ガラスを構成する板ガラスの組み合わせとしては、先の実施形態で説明した単板ガラスと複層ガラスに限定されるものではなく、任意に選定することが可能である。
<2> 前記板ガラスは、先の実施形態で説明した厚み3mmの板ガラスに限定されるものではなく、他の厚みの板ガラスであってもよい。
<3> 前記空調室は先の実施形態で説明した2つの空調室250、250’に限定されるものではなく、1つまたは3つ以上配設されていてもよい。
<4> また、前記空調室は、先の実施形態で説明したように空調室250、250’を隣接させて配設するものに限定されるものではなく、冷却室260を介して対向配設させるものや、冷却室260の各境界壁面に隣接配設させてもよく、要するに空調室と冷却室の境界壁面が隣接していればよい。
【0268】
−気密性比較装置Iの説明−
次に、性能体験設備の1つとしての気密性比較装置Iについて説明する。図34〜図36は気密性比較装置Iの全体構成の概略を示している。
【0269】
すなわち、この気密性比較装置Iは、装置本体350、気密室360と、送風室370とを具備している。
【0270】
気密室360は、装置本体350の前方上部に、全く同じ気密状態となされた二つの試験室361、362が隣接して設けられている。この試験室361、362は、上面、前面および側面がそれぞれ透明な樹脂板で形成され、二つの試験室361、362の内部が見えるようになされている。この試験室361、362の前面には、それぞれの試験室361、362に連通する通気孔363が設けられている。この通気孔363は、試験室361、362の外側に設けられた流量計364に連通するようになされている。この流量計364は、図37に示すように、通気孔363からの空気の流れの強弱によって、筒状に形成された本体365内を球366が浮上するようになされている。したがって、すきま風が多いと、球366が大きく浮上し、すきま風が少ないと、球366が浮上しないこととなる。この流量計364は、流量に応じた各種のものがあるので、送風室370からの送風量によって生じるすきま風の流れに応じたものが使用される。
【0271】
また、一方の試験室361の背面には、一般の住宅建物に使用されているJIS規格の8等級に相当する一般サッシ380が設けられている。また、他方の試験室362の背面には、JIS規格の2等級に相当する気密サッシ390が設けられている。
【0272】
送風室370は、装置本体350の後方上部で、気密室360の背後に設けられている。この送風室370は、気密室360の背面に設けられた一般サッシ380および気密サッシ390と対向する位置に、大型のファン371が設けられている。このファン371は、装置本体350の前方に設けられたスイッチ351を押すことで作動し、外部の空気を送風室370内に送風して20〜30秒後に自動停止するようになされている。また、送風室370内には、模型の木372が設けられ、ファン371によってどの程度の送風が行われているか、木372の揺れ具合で把握できるようになされている。
【0273】
このようにして構成される気密性比較装置Iを作動させる場合は、装置本体350の前方に設けられたスイッチ351を押してファン371を回転させればよい。ファン371が回転して送風が開始されると、一般サッシ380および気密サッシ390のそれぞれに、風圧が加わることとなり、送風室370から試験室361、362内へと、一般サッシ380および気密サッシ390を介してすきま風が浸入することとなる。試験室361、362は、密閉状態に形成しているので、この試験室361、362に浸入したすきま風は、通風孔363から流量計364を通って排気される。したがって、流量計364のメーターの違いから、一般サッシ380と気密サッシ390との気密性の違いを実感することができる。
【0274】
なお、本実施の形態において、気密性比較装置Iは、流量計364によってすきま風の浸入度合いを比較するようになされているが、試験室361、362内で煙などを発生させ、試験室361、362内でのすきま風による空気の流れが見えるようにしてもよい。また、一般サッシ380および気密サッシ390の周縁に、風によってなびくリボンや紙片のようなものを付けてすきま風の流れがわかるようにしておいてもよい。
【0275】
また、本実施の形態において、気密性比較装置Iは、JIS規格の8等級に相当する一般サッシ380と、JIS規格の2等級に相当する気密サッシ390とを使用しているが、この使用するサッシの組み合わせとしては、特に限定されるものではなく、サッシの大きさとしても特に限定されるものではない。
【0276】
−ガラス割れ体験Jの説明−
次に、性能体験設備の1つとしてのガラス割れ体験Jについて説明する。図38ないし図41はガラス割れ体験装置Jの全体構成の概略を示し、図42は同ガラス割れ体験装置Jの使用状態を示している。
【0277】
すなわち、このガラス割れ体験装置Jは、装置本体400と、ガラス装着部としてのガラス装着枠410と、ハンマー420と、レバー430とを具備している。
【0278】
装置本体400は、箱形状に形成されており、底部および背面部を構成する回収室401と、前面上部を構成する展示室402とに仕切られている。
【0279】
回収室401は、その底部に回収部としての引き出し403が設けられ、この引き出し403内にガラスの破片を回収できるようになされている。また、回収室401の背面部にも、この引き出し403へとガラスの破片が落下するのを案内するダストカバー404が設けられている。また、回収室401の背面部の上方は、蓋405によって開閉するようになされている。
【0280】
展示室402は、前面に、ポリカーボネートなどの強化プラスチック材料で形成された透明の保護壁406が設けられている。また、展示室402の底板407には、回収孔407aが設けられ、ガラスの破片を、この回収孔407aから引き出し403に落下させて回収することができるようになされている。さらに、展示室402の背面板408には、開口部409が形成され、この開口部409にガラス片440を装着するガラス装着枠410が設けられている。
【0281】
このガラス装着枠410は、前記背面板408の開口部409の裏面にガラス片440を当接した状態で、このガラス片440の底辺を受ける支承部411と、ガラス片440の四隅近傍を支持する支持片412とによって形成されている。このガラス装着枠410へのガラス片440の装着は、回収室401の蓋405を開けて開口部409の裏面と支持片412との間にガラス片440を差込み支承部411に支承させることによって行われる。
【0282】
ハンマー420は、回動軸421から直交して延設された支軸422の先端に設けられている。この回動軸421は、底板407上に回動可能に装着されている。ハンマー420は、この回動軸421を支点として、開口部409を貫通する軌跡(図41の矢印参照)で回動可能となされている。回動軸421には、バネ部材423が設けられ、このバネ部材423の付勢力によって、ハンマー420は、常に開口部409の方向に付勢するようになされている。
【0283】
レバー430は、装置本体400の外側まで突出された回動軸421の突出端部に、この回動軸421に直交するように取り付けられている。
【0284】
次に、このガラス割れ体験装置Jの使用方法について説明する。
図42(a)および(b)に示すように、まず、使用するに当り、ガラス装着枠410にガラス片440を装着しておく。
【0285】
ついで、図42(c)および(d)に示すように、バネ部材423の付勢力に抗してレバー430を手前に引き、手を離す。すると、レバー430の引き具合に応じた衝撃力で、ハンマー420がガラス片440に衝突する。
【0286】
この際、レバー430を引っ張る時の抵抗力で、どの程度の衝撃力でハンマー420がガラス片440に衝突するかといったことがある程度予測できるので、どの程度の衝撃力でガラス片440が割れるかといったことを見極めることで、ガラス片440の強度を実感することができる。
【0287】
また、装着するガラス片440の違いによっては、ちょっとした衝撃力で割れたり、逆に相当な衝撃力でも割れなかったりすることとなるので、ガラス片440の種類毎の強度の違いを実感することができる。
【0288】
ハンマー420によってガラス片440に衝撃力を加える場合、ガラス片440は、透明の保護壁406によって被覆されているので、安全に行うことができる。
【0289】
また、破損したガラス片440の破片は、ダストカバー404に案内されて引き出し403内に落下して回収される。また、展示室402内に飛散したガラス片440の破片についても、回収孔407a内に掃き込むことで、引き出し403内に回収することができる。したがって、ガラス片440の破片の処理も、引き出し403内にたまったガラス片440の破片を捨てるだけで簡単に行うことができる。
【0290】
なお、本実施の形態において、背面板408の開口部409の裏面と支持片412との間にガラス片440を差込み、このガラス片440を支承部411で支承するようになされているが、このガラス片411を装着する手段としては、背面板408の開口部に面してガラス片440を装着することができれば、特に限定されるものではなく、背面板408の開口部409の裏面と、ダストカバー404との間に突っ張り棒(図示省略)のようなものを設け、この突っ張り棒によって、背面板408の開口部409の裏面にガラス片440を当接するようにしたものであってもよい。
【0291】
また、本実施の形態では、ハンマー420は、レバー430の引き具合によって、ガラス片440に衝突する衝撃力が調節されることとなるが、このレバー430を引っ張る時の抵抗力から、どの程度の衝撃力でハンマー420がガラス片440に衝突するかといったことを表示するようにしてもよい。
【0292】
−太陽光発電システム解説装置の説明K−
次に、性能体験設備の1つとしての太陽光発電システム解説装置Kについて説明する。この解説装置Kは、太陽光発電システムの売電状態及び買電状態を見学者に容易に理解してもらえるようにしたものである。つまり、この解説装置Kは、太陽光発電システムの有用性を見学者に認識してもらうための装置である。以下、解説装置Kについて説明する。
【0293】
図43は解説装置Kの正面図、図44は解説装置Kの平面図、図45は図43におけるM矢視図(後述する体感装置Lを省略している)である。この解説装置Kは、太陽光発電システムの売電状態(システムの発電電力量が家庭の使用電力量よりも大きいときに余剰電力を電力会社に売る場合)及び買電状態(システムの発電電力量が家庭の使用電力量よりも小さいときに電力会社から必要電力を買う場合)を体験者に容易に理解してもらえるようにしたものである。つまり、この解説装置Kは、太陽光発電システムの有用性を体験者に認識してもらうための装置である。以下、解説装置Kの構成について説明する。
【0294】
図43〜図45に示すように、この解説装置Kは、住宅模型501を備えている。この住宅模型501は、住宅の外壁を模した第1パネル511と、住宅の内壁を模した第2パネル512とを備えている。この第1パネル511と第2パネル512とは住宅模型501の正面視において左右に互いに平行に並べられ、第2パネル512は第1パネル511よりも図43における紙面奥側に位置している。この第1パネル511と第2パネル512とは、図43の紙面鉛直方向に延びる第3パネル513により連結されている。詳しくは、第3パネル513の前端は、第1パネル511の図43における左端よりも僅かに右側位置に接続している。つまり、第1パネル511の左端部分は、第3パネル513の接続位置よりも左方向にフランジ状に突出した突出部511aとなっている。これらパネル511,512,513は高さが約2mであって、実際の住宅に近い大きさに構成されている。
【0295】
これらパネル511,512,513の上部には屋根パネル514が配設されている。この屋根パネル514は、複数枚の瓦材514aにより構成され、図44の如く、第1〜第3パネル511,512,513の上方を覆うように配設されている。また、上記第2パネル512と第3パネル513とにより区画された空間(室内空間を模している)は、複数枚の木製の床材515,515,…が敷設されフローリング調に仕上げられている。
【0296】
このように構成された住宅模型501に太陽光発電機502が取り付けられている。この太陽光発電機502は、屋根パネル514に取り付けられたソーラーパネル521、第1パネル511に取り付けられたインバータ522及び電力メータ523、第2パネル512に取り付けられた分電盤524及び電気負荷部としてのイラストパネル525を備えている。
【0297】
ソーラパネル521は、例えば長さ1200mm、奥行き802mm、高さ46mmであり、屋根パネル514上に固定されている。このソーラパネル521の内部には、太陽光を受けて、その光エネルギを電気エネルギに変換する図示しない半導体光起電素子を備えた太陽電池モジュールが収容されている。この太陽電池モジュールの表面は強化ガラス521aにより覆われている。
【0298】
インバータ522は、ソーラパネル521で発電された直流電流を交流電流に変換するためのスイッチング素子が収容されている。また、このインバータ522に隣接してリモコン526が備えられている。このリモコン526はインバータ522の駆動制御を行うためのものである。
【0299】
電力メータ523は、売電メータ523aと買電メータ523bとを備えている。売電メータ523aは、上記ソーラパネル521の発電電力量が家庭の使用電力量よりも大きいときに電力会社に給電(売電)される電力量を計測するものである。一方、買電メータ523bは、ソーラパネル521の発電電力量が家庭の使用電力量よりも小さいときや、夜間等においてソーラパネル521の発電が行えないときに電力会社から給電(買電)される電力量を計測するものである。
【0300】
分電盤524は、ソーラパネル521からの電力の家庭内への供給量と電力会社への供給量とを、ソーラパネル521の発電電力量及び家庭の使用電力量に応じて調整するものである。また、この分電盤524は、電力会社から電力が給電される場合には、この電力を家庭内へ供給する。
【0301】
イラストパネル525には、家庭内で使用する電気機器(エアコン、テレビ、照明器具等)のイラストが描かれている。
【0302】
尚、この太陽光発電機502を構成する各機器521〜526は、実際には駆動せず、現実の住宅に取り付けられる物と同じ物が各パネル511〜514に取り付けられているだけである。つまり、各機器521〜526同士は電気配線によって接続されてはおらず、且つ電源にも接続されていない。これら各機器521〜526の住宅模型501に対する取り付け状態は、実際の住宅におけるこれら各機器の設置状態を模しているのである。
【0303】
本解説装置Kの図43における右側の壁面516には電柱の模型503が取り付けられている。
【0304】
この太陽光発電機502を構成する各機器521〜525の間には複数のLED506,507が並べられて成る表示部材504,505が配設されている。以下、この表示部材504,505の配設位置について説明する。
【0305】
この表示部材504,505は赤色LED506,506,…を備えたソーラ電流表示部材504と、緑色LED507,507,…を備えた商用電流表示部材505とを備えている。
【0306】
ソーラ電流表示部材504は、上記ソーラパネル521とインバータ522との間に亘る第1表示部材541、インバータ522と分電盤524との間に亘る第2表示部材542、分電盤524とイラストパネル525との間に亘る第3表示部材543、分電盤524と電力メータ523との間に亘る第4表示部材544、電力メータ523と電柱模型503との間に亘る第5表示部材545を備えている。
【0307】
商用電流表示部材505は、電柱模型503と電力メータ523との間に亘る第6表示部材551、電力メータ523と分電盤524との間に亘る第7表示部材552、分電盤524とイラストパネル525との間に亘る第8表示部材553を備えている。
【0308】
各表示部材541〜553は、図46に示すように、複数のLED506,507が等間隔おきに列状に配設されている。これらLED506,507の配設構造としては、図47(図46におけるN-N 線に沿った断面図)に示すように、表示部材541〜553の延長方向に延びるケーシング581を備えている。このケーシング581は、白色のアクリル樹脂で成り、前方が開放されている。このケーシング581の背面が住宅模型501のパネル511,512,513にネジ止めされている。ケーシング581の前方開放部分は半透明のアクリル樹脂で成る蓋部材582により閉塞されており、この蓋部材582の背面側にLED506,507が取り付けられている。このLED506,507の取り付け構造としては、蓋部材582と同じ形状の白色のアクリル樹脂で成る支持板583に等間隔おきに円形の開口584が形成され、この開口584それぞれにLED506,507の前端部分が挿入された状態で、支持板583が蓋部材582の背面に接着されている。
【0309】
次に、各表示部材541〜553の配設状態について説明する。尚、上記第1パネル511の突出部511aには、表示部材542,544,552を挿通させるための開口511b,511cが上下2箇所に形成されている。
【0310】
第1表示部材541は、上端がソーラパネル521に接続し、このソーラパネル521から屋根パネル514に沿って斜め下方に延びた後、第1パネル511の表面をインバータ522に向かって鉛直下方に延びている。
【0311】
第2表示部材542は、インバータ522から第1パネル511の表面を図43における水平方向左側に延びた後、上記開口511bを経て第3パネル513及び第2パネル512の表面を分電盤524に向かって水平方向に延びている。
【0312】
第3表示部材543は、分電盤524から第2パネル512の表面を図43における水平方向左側に延びイラストパネル525に接続している。
【0313】
第4表示部材544は、分電盤524から第2パネル512及び第3パネル513の表面を延びた後、上記開口511cを経て第1パネル511の表面を電力メータ523に向かって延びている。
【0314】
第5表示部材545は、電力メータ523から第1パネル511の表面を延びた後、上記壁面516の表面を電柱模型503に向かって延びている。
【0315】
第6表示部材551は、上記第5表示部材545と同様に、電力メータ523から第1パネル511の表面を延びた後、上記壁面516の表面を電柱模型503に向かって延びている。
【0316】
第7表示部材552は、上記第4表示部材544と同様に、分電盤524から第2パネル512及び第3パネル513の表面を延びた後、上記開口511cを経て第1パネル511の表面を電力メータ523に向かって延びている。
【0317】
第8表示部材553は、上記第3表示部材543と同様に、分電盤524から第2パネル512の表面を図43における水平方向左側に延びイラストパネル525に接続している。
【0318】
また、本解説装置Kは、住宅模型501の第1パネル511の前側に設置された操作盤517を備えている。この操作盤517は、上面に2個のスイッチ517a,517bを備えている。一方のスイッチは売電解説スイッチ517aであり、他方のスイッチは買電解説スイッチ517bである。体験者は、本解説装置Kに売電状態を解説させたい場合には売電解説スイッチ517aをONすることになる。同様に、体験者は、本解説装置Kに買電状態を解説させたい場合には買電解説スイッチ517bをONすることになる。
【0319】
本解説装置Kは、上記各表示部材541〜553のLED506,507の点灯状態を制御する発光制御手段としてのコントローラ509を備えている。このコントローラ509は、図48に示すように、操作盤517の各スイッチ517a,517b、各表示部材541〜553のLED506,507に接続している。つまり、各スイッチ517a,517bのON操作に応じてLED506,507の点滅状態を制御するようになっている。
【0320】
具体的には、売電解説スイッチ517aがONされた場合、コントローラ509は、ソーラ電流表示部材504の各LED506,506,…を点滅させる。この点滅状態として、第1表示部材541では、ソーラパネル521からインバータ522に向かって電流が流れていることを模するように各LED506,506,…を点滅させる。第2表示部材542では、インバータ522から分電盤524に向かって電流が流れていることを模するように各LED506,506,…を点滅させる。第3表示部材543では、分電盤524からイラストパネル525に向かって電流が流れていることを模するように各LED506,506,…を点滅させる。第4表示部材544では、分電盤524から電力メータ523に向かって電流が流れていることを模するように各LED506,506,…を点滅させる。第5表示部材545では電力メータ523から電柱模型503に向かって電流が流れていることを模するように各LED506,506,…を点滅させる。つまり、ソーラパネル521で発電された電力が分電盤524に供給され、この分電盤524からイラストパネル525及び電柱模型503にそれぞれ給電される状態が明示されるようになっている。
【0321】
一方、買電解説スイッチ517bがONされた場合、コントローラ509は、商用電流表示部材505の各LED507,507,…を点滅させる。この点滅状態として、第6表示部材551では、電柱模型503から電力メータ523に向かって電流が流れていることを模するように各LED507,507,…を点滅させる。第7表示部材552では電力メータ523から分電盤524に向かって電流が流れていることを模するように各LED507,507,…を点滅させる。第8表示部材553では、分電盤524からイラストパネル525に向かって電流が流れていることを模するように各LED506,506,…を点滅させる。つまり、電力会社からの供給電力が、電力メータ523及び分電盤524を経てイラストパネル525に給電される状態が明示されるようになっている。
【0322】
これら各LED506,507の点滅状態について詳しく説明すると、例えば、図46において右側から左側に向かって電流が流れていることを模するように各LED506,507を点滅させる場合、図46に示す5個のLEDのうち、先ず、最も右側にあるLEDαを点灯し、その他のLEDを消灯する。その後、右から2番目のLEDβを点灯し、その他のLEDを消灯する。更に、その後、右から3番目のLEDγを点灯し、その他のLEDを消灯する。このようにして、点灯するLEDを順に左側へ移行させていく。これにより、右側から左側に向かって電流が流れているように表示している。
【0323】
このような構成により、上記第1表示部材541、第2表示部材542及び第3表示部材543によって本発明でいう第1発光手段504Aが構成されている。また、上記第4表示部材544及び第5表示部材545によって本発明でいう第2発光手段504Bが構成されている。更に、上記第6表示部材551、第7表示部材552及び第8表示部材553によって本発明でいう第3発光手段505Aが構成されている。
【0324】
−太陽光発電システム体感装置Lの構成説明−
次に、上記体感装置Lについて説明する。この体感装置Lは、太陽光発電システムで発電可能な電力量と、人力によって発電した場合の電力量とを体験者に比較させることにより、この体験者に、太陽光発電システムにより得られる電力のエネルギ量が予想以上に大きいことを認識させるようにしたものである。
【0325】
この体感装置Lは、図49〜図51に示すように、箱型の装置本体601の前面に設けられた円盤602を手動で回転させ、その回転数に応じて発電可能な発電量を表示するものである。これにより、太陽光発電システムの発電能力を体験者に体感させることができるようになっている。
【0326】
以下、この体感装置Lの具体構成について説明する。この体感装置Lは、上述したように、装置本体601の前面に水平軸回りに回転自在な操作部としての円盤602が設けられている。この円盤602には体験者が把持可能なハンドル603が取り付けられている。つまり、体験者が、このハンドル603を把持して円盤602を回転させるようになっている。装置本体601の上面には表示手段としての発電量表示パネル604が設けられている。この発電量表示パネル604は3桁の7セグメントを備え、円盤602の回転数に応じて発電可能な発電量をデジタル表示する。また、この装置本体601の上面には、アクリル板で成る解説手段としての解説パネル605が立設状態で取り付けられている。この解説パネル605には、実際の太陽光発電システムで発電可能な発電量や、天候による発電量の差が解説されている。例えば、解説装置Kに据え付けられている太陽光発電機502と同様の発電システムでは天気の良い日の日中の発電量は200Wであること等が解説されている。
【0327】
図51に示すように、装置本体601の内部には、コントローラ606及び軸受け部材607が収容されている。詳しくは、装置本体601の内部には、複数のアングル部材が組み合わされて成る枠組608が収容されており、この枠組608の上端部に上記円盤602の回転軸602aを回転自在に支持する3個の軸受け部材607,607,607が取り付けられている。
【0328】
コントローラ606は枠組608の下部に設けられている。このコントローラ606は、図52に示すように、電力換算手段606aを備えている。この電力換算手段606aは、円盤602の回転数を検知し、この回転数に応じた発電量を換算し、発電量表示パネル604に、この発電量をデジタル表示させる。具体的には、発電量表示パネル604は20Wから200Wまでの間の20W毎の10段階に表示を切り換えることが可能である。円盤602が回転し、この回転開始から8秒間までの回転数を電力換算手段606aが検知する。この電力換算手段606aは、その回転数に応じて発電量を換算し、換算後の発電量を発電表示パネル604に表示する。例えば、8秒間の円盤602の回転数が18回〜20回であった場合には発電表示パネル604に「100W」を表示し、この回転数が 25回〜27回であった場合には発電表示パネル604に「160W」を表示するといったように、回転数に応じて発電量を表示する。また、この電力換算手段606aは、円盤602の回転が停止した後、この発電表示パネル604の表示状態を3秒間だけ継続するようになっている。
【0329】
−解説装置Kの動作説明−
次に、上述の如く構成された解説装置Kの動作について説明する。
【0330】
先ず、体験者が、天気の良い日の日中での電流の流れを知りたいときには、売電解説スイッチ517aをONする。この状態は、家庭で使用する電力量よりも太陽光発電システムの発電量が大きい場合であって、その余剰電力を電力会社に売る所謂売電を行う際の動作が表示される。
【0331】
この売電解説スイッチ517aのON信号を受けたコントローラ509は、ソーラ電流表示部材504の各LED506,506,…を点滅させる。この点滅状態は、上述したように、第1表示部材541ではソーラパネル521からインバータ522に向かって電流が流れ、第2表示部材542ではインバータ522から分電盤524に向かって電流が流れ、第3表示部材543では分電盤524からイラストパネル525に向かって電流が流れ、第4表示部材544では分電盤524から電力メータ523に向かって電流が流れ、第5表示部材545では電力メータ523から電柱模型503に向かって電流が流れていることを模するように各LED506,506,…が点滅する。
【0332】
つまり、ソーラパネル521で発電された直流電流が、インバータ522によって交流に変換された後、分電盤524に導入され、この交流電流の一部がイラストパネル525に描かれている電気機器に給電されていると共に、他が電力メータ523を経て電柱模型503に給電されていることを明示している。つまり、ソーラパネル521で発電された電流の一部を電気機器の駆動用電源として使用し、他を売電していることを表示している。
【0333】
一方、体験者が、天気の悪い日の日中や夜間での電流の流れを知りたいときには、買電解説スイッチ517bをONする。この状態は、太陽光発電システムの発電量が小さいか又は発電できない場合であって、家庭で使用する電力の全てを電力会社からの給電により賄う所謂買電を行う際の動作が表示される。
【0334】
この買電解説スイッチ517bのON信号を受けたコントローラ509は、商用電流表示部材505の各LED507,507,…を点滅させる。この点滅状態は、上述したように、第6表示部材551では電柱模型503から電力メータ523に向かって電流が流れ、第7表示部材552では電力メータ523から分電盤524に向かって電流が流れ、第8表示部材553では分電盤524からイラストパネル525に向かって電流が流れていることを模するように各LED507,507,…が点滅する。
【0335】
つまり、電力会社からの給電を、電柱模型503、電力メータ523、分電盤524を経てイラストパネル525に描かれている電気機器に給電していることを明示している。つまり、使用する電力の全てを電力会社からの給電により賄っていることを表示している。
【0336】
このように、上記解説装置Kでは、各表示部材504,505のLED506,507の点滅状態を、体験者が要求する解説状態に応じて切り換えることで、体験者に、売電時の電流の流れと買電時の電流の流れとを容易に認識させることができる。
【0337】
−体感装置Lの動作説明−
次に、体感装置Lを使用する体験動作について説明する。この体験動作では、体験者が円盤602のハンドル603を把持し、円盤602を回転(例えば図49における時計回り方向の回転)させる。この回転開始から8秒間の回転数を、コントローラ606の電力換算手段606aが検知し、その回転数に応じた発電量を換算する。そして、この換算した発電量を発電量表示パネル604にデジタル表示する。
【0338】
また、体験者は、解説パネル605の記載を読むことで、太陽光発電システムの発電量を知る。そして、先程、円盤602を回転させることにより自分が発電した発電量と太陽光発電システムの発電量とを比較し、本システムにより得られるエネルギ量が予想以上に大きいことを知るのである。つまり、解説パネル605には、「天気の良い日の日中、本システムでは200Wの発電が可能である」旨の記載されているのに対し、体験者が円盤602を力一杯回転させても160Wしか発電できなかった場合、太陽光から得られるエネルギ量が予想以上に大きいことを認識するのである。
【0339】
このように、本体感装置Lによれば、太陽光発電システムにより得られるエネルギ量が予想以上に大きいことを体験者に体感させることができる。このため、本システムの有用性が多大であることを体験者に強く印象付けることができる。その結果、本システムの設置を検討している者は、システムの有用性を納得した上で住宅に設置することができる。
【0340】
本実施形態は、実際の住宅に近い大きさの住宅模型501を使用したが、本発明は、これに限らず、小型の住宅模型により、買電時及び売電時の電流の流れをLEDによって表示する構成としてもよい。
【0341】
また、買電時及び売電時の電流の流れの表示形態としては、LEDを点滅させ、且つこの点滅状態を制御することで電流の流れ方向を明示するようにしたが、その他の表示形態を採用するようにしてもよい。例えば、LEDの点灯のみを行うものとしてもよい。
【0342】
本実施形態は、解説パネル605に記載された解説により太陽光発電システムの発電量を体験者に認識させるようにした。本発明は、これに限らず、音声表示により太陽光発電システムの発電量を体験者に認識させるようにしてもよい。
【0343】
また、体感装置Lの操作部を円盤602とし、この円盤602を回転させることにより人力による発電量を換算するようにしていた。操作部としては、これに限らず、自転車を模した器具のペダリング動作によって人力による発電量を換算するようにしてもよい。
【0344】
−その他の設備の説明−
本住宅体験施設Aは、上述した各設備及び装置B〜Lの他に、図示しないが、以下のような設備が備えられている。
【0345】
(空間スケール体験設備)
この設備は、住宅室内を想定した空間の壁材を水平移動可能にし、この壁材を移動させて空間の広さを可変に構成したものである。この壁材は、例えば本住宅体験施設の天井面に吊り下げられており、この天井面に設けたレールに沿って水平移動が可能となるよう構成されている。
【0346】
この設備によれば、体験者が場所を移動すること無しに様々な広さの室内空間を体験でき、建てようとする住宅の間取りや各部屋の広さの設計の参考にすることができる。その結果、住宅を建てようとする者は納得して住宅の間取りや各部屋の広さの設計を行うことができる。また、施設内に種々の広さの部屋を設けておくことなしに、体験者に様々な広さの室内空間を体験してもらうことができる。このため、施設の敷地面積を必要最小限に抑えることができる。
【0347】
(子供体験設備)
この設備は、住宅室内を想定した空間内に家具(テーブル、椅子等)やキッチンユニットやドア等を配設し、これらを通常の大きさの例えば1.38倍の大きさにしておく。この空間に大人が入った際には、実際に、子供が通常の大きさの家具等がどの程度の大きさに見え、また、その使い勝手がどのようなものであるかを実体験することができる。その結果、家具類を選択する際に、子供による家具類の使い勝手をも考慮してその選択を行うことができ、体験者に、従来とは異なる観点から家具類の選択をしてもらうことができる。
【0348】
尚、この設備では、6歳の子供を想定して家具類の大きさを通常の1.38倍としたが、これに限るものではない。
【0349】
(その他の設備)
・高さ調整可能なベッドを備え、ベッドの高さと寝起きのし易さを体験できるようにした設備
・鉄骨3階建て住宅の実物大の住宅躯体の一部を展示した展示物及びその住宅全体の模型
・木造住宅の実物大の住宅躯体の一部を展示した展示物
・複数の住宅模型を隣接して展示し、隣の住宅との距離や住宅高さによって日当たりにどのような影響があるか、または、プライバシーに関する問題はどうか等といったことを疑似体験できる設備
(施設内の各設備等の展示位置及び巡回経路)
本住宅体験施設Aにおける各設備及び装置の展示位置としては、図1にも示すように、住宅を構成する構成部材(外壁パネルやガラス)の性能を体験する設備及び装置が施設の入口に近い側に展示されている。それに対し、住宅模型や実物大の住宅の躯体展示物等が施設の入口から遠い側に展示されている。このため、施設内を巡回する体験者は、先ず、住宅を構成する構成部材の性能を確認した上で、その構成部材が実際の住宅にどのように組み込まれているかを確認することになる。このため、各構成部材の性能をどのようにして有効に利用しているかを容易に認識することができる。
【0350】
−実施形態の効果−
以上説明してきたように、本形態に係る住宅体験施設Aによれば、施設内の空間に展示された性能体験設備によって、住宅を構成する構成部材(壁パネル、ガラス)の性能を体験することができる。また、展示された疑似体験設備によって、住宅の室内居住性(部屋の広さ等)や住宅の付帯設備(セントラルクリーナー、バスユニット、太陽光発電システム)を疑似体験することもできる。従来は、住宅を建てようとする者はカタログやサンプルを見て住宅各部の仕様を選択するに過ぎなかった。本住宅体験施設Aによれば、各設備による体験動作によって、実際の住宅の耐久性、快適性、付帯設備の使い勝手等を総合的に把握することができ、住宅を建てようとする者が仕様の検討を十分に行って住宅を発注することができる。その結果、住宅の建築後には、望んでいた住宅の性能や使い勝手を良好に得ることができて、住宅を建てた者に対し、その者が選択した仕様に十分な満足感を与えることができる。
【0351】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、以下のような効果が発揮される。
【0357】
請求項1記載の発明では、上下2つの空間を仕切る仕切り材を構成の異なる複数種類の床構造体で成し、それぞれの床構造体に対して個別に防音状態を体感できるようにしている。従来では、防音測定データをカタログで見ることで床構造の防音性能を認識していたが、本発明によれば、実際の防音状態を体感することができる。体験者は、床構造体の仕様の選択を納得して行うことができる。その結果、住宅の建築後には、望んでいた住宅の性能を良好に得ることができて、住宅を建てた者の不満を招くことがない。
【0360】
請求項2記載の発明では、透水性比較装置において各試験器内の液体を透明板を介して覗き見ることで、各試験器内の液体の経時的な透水による変化量を一目で比較することが可能となり、種類の異なる外壁パネルの差を明確にして、種類の異なる外壁パネルの透水性の違いを容易に把握でき、その透水性の差を印象付けることができる。しかも、各試験器周囲でのシミの出具合によって各外壁パネルの透水性の差を実体験することができる。加えて、展示室を保護カバーにより覆うことで、展示室内を気密状態にし、各試験器内の液体の蒸発を効果的に抑制して、各試験器内の液体の透水による変化量を正確に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る住宅体験施設の内部を示す施設全体図である。
【図2】換気性能展示設備の正面図である。
【図3】換気体験装置の斜視図である。
【図4】図3におけるIV-IV 線に沿った断面図である。
【図5】図3におけるV-V 線に沿った断面図である。
【図6】微粒粉体の供給経路を示す図である。
【図7】スモークテスタを示す図である。
【図8】熱交換体験装置の斜視図である。
【図9】熱交換体験装置の平面図である。
【図10】熱交換体験装置の正面図である。
【図11】換気ユニット展示物の展示状態を示す斜視図である。
【図12】換気ユニット展示物の内部構成を示す断面図である。
【図13】床防音体験装置の正面図である。
【図14】床防音体験装置の平面図である。
【図15】落下物搬送機を体験室側から見た図である。
【図16】落下物の回収機構を説明するための図である。
【図17】外壁パネルの性能展示設備の全体構成の概略を示す正面図である。
【図18】強度比較体験装置の全体構成の概略を示す斜視図である。
【図19】強度比較体験装置の側面図である。
【図20】透水性比較装置の全体構成の概略を示す斜視図である。
【図21】透水性比較装置の側面図である。
【図22】拡大比較体験装置の全体構成の概略を示す斜視図である。
【図23】拡大比較体験装置の側面図である。
【図24】拡大鏡を介して覗き見た第1サンプル片の展示面の拡大図である。
【図25】拡大鏡を介して覗き見た第2サンプル片の展示面の拡大図である。
【図26】セントラルクリーナー解説装置の全体構成の概略を示す正面図である。
【図27】浴槽のまたぎ寸法体験装置を展示室側から見た斜視図である。
【図28】またぎ寸法体験装置を機械室側から見た背面図である。
【図29】遮熱効果体験装置の全体構成の概略を示す正面図である。
【図30】遮熱効果体験装置の水平断面図である。
【図31】立ち位置から単板ガラス側を見た断面図である。
【図32】断熱性比較装置の全体構成の概略を示す斜視図である。
【図33】複層ガラスを示す部分破断斜視図である。
【図34】本発明に係る気密性比較装置の全体構成の概略を示す水平断面図である。
【図35】気密性比較装置の全体構成の概略を示す正面図である。
【図36】気密性比較装置の全体構成の概略を示す側断面図である。
【図37】(a)は流量計の全体構成の概略を示す正面図、(b)は流量計の内部構成を示す側面図である。
【図38】ガラス割れ体験装置の全体構成の概略を示す正面図である。
【図39】ガラス割れ体験装置の全体構成の概略を示す平面図である。
【図40】ガラス割れ体験装置の全体構成の概略を示す側面図である。
【図41】ガラス割れ体験装置の垂直側断面図である。
【図42】(a)〜(d)はガラス割れ体験装置の使用状態を示す工程図である。
【図43】太陽光発電システム解説装置の正面図である。
【図44】太陽光発電システム解説装置の平面図である。
【図45】図43におけるM矢視図である。
【図46】電流表示部の正面図である。
【図47】図46におけるN-N 線に沿った断面図である。
【図48】解説装置のコントローラを説明するためのブロック図である。
【図49】発電体験装置の正面図である。
【図50】発電体験装置の平面図である。
【図51】発電体験装置の側面図である。
【図52】発電体験装置のコントローラを説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
B 換気性能展示設備
1 換気体験装置
12 住宅模型
13a 外壁パネル
14A〜14I空間
15a、15b天井パネル(仕切り板)
15c、15d壁パネル(仕切り板)
16 切り欠き部(間隙)
18 送風機(気流発生手段)
19 スモークテスタ(導入手段)
2 熱交換体験装置
21A 温調室
21B 外気室
21a 第1温調空間
21b 第2温調空間
21c 新鮮空気導入空間
21d 排気空間
23 ケーシング
23e〜23h開口
24 熱交換器
26a、26b送風ファン(送風手段)
27 電気ヒータ(温調手段)
I 排気通路
II 導入通路
3 換気ユニット展示物
31 熱交換器
32 ケーシング
32a 室内側排気口
32b 室内側導入口
32c 室外側導入口
32d 室外側排気口
5 展示用枠体
C 床防音体験装置
62 体験室
63 騒音発生空間
64 仕切り材
65、66 床構造体
7 落下物搬送機
8 落下物
D 外壁パネルの性能展示設備
100 強度比較体験装置
101 展示室
101b 保護カバー
102 試験片装着部
103 ハーケン
104 レバー
110 透水性比較装置
111 展示室
113 保護カバー
114 透明板
120 拡大比較体験装置
121 装置本体
121a 展示部
123 拡大鏡
D1 第1試験片
D2 第1試験器
D3 第1サンプル片
Da 前方開口部(開口部)
Dt 展示面
R1 第2試験片
R2 第2試験器
R3 第2サンプル片
Ra 前方開口部(開口部)
Rt 展示面
W 水(液体)
E セントラルクリーナー解説装置
130 装置本体
136 展示室
140 透明配管
150 吸引装置
160 可撓性ホース
Ta ティッシュペーパー(被吸引物)
F またぎ寸法体験装置
170 展示室
171 浴槽
171a 縁
175 疑似洗い場
180 機械室
190 昇降装置
L またぎ寸法
X 体験者
G 遮熱効果体験装置
210 壁体
211 開口部
221 単板ガラス
222 ペアガラス
220 ドア
230 ライト
P 立ち位置
H 断熱性比較装置
250、250’空調室
260 冷却室
270、270’界壁(境界壁面)
280 単板ガラス
290 複層ガラス
I 気密性比較装置
360 気密室
361、362試験室
364 流量計
370 送風室
380 一般サッシ
390 気密サッシ
J ガラス割れ体験装置
400 装置本体
401 回収室
402 展示室
403 引き出し(回収部)
406 保護壁
410 ガラス装着枠(ガラス装着部)
420 ハンマー
430 レバー
440 ガラス片
K 太陽光発電システム解説装置
501 住宅模型
521 ソーラパネル
525 イラストパネル(電気負荷部)
504A 第1発光手段
504B 第2発光手段
505A 第3発光手段
509 コントローラ(発光制御手段)
L 太陽光発電システム性能体感装置
602 円盤(操作部)
604 発電量表示パネル(表示手段)
605 解説パネル(解説手段)

Claims (2)

  1. 住宅を構成する構成部材の性能またはその構成部材を使用した構造体の性能を体験する性能体験設備が展示空間に展示された住宅体験施設において、
    上記性能体験設備は床防音体験装置であって、
    この床防音体験装置は、
    体験室と、体験室の上方に配設され且つ互いに構造が異なる複数種類の床構造体で構成された仕切り材とを備えており、
    衝撃音発生用の落下物を、上記仕切り材の上方に搬送して複数種類の床構造体のうち選択的に1つの床構造体に落下させて衝撃音を発生させる落下物搬送手段を備えていることを特徴とする住宅体験施設。
  2. 住宅を構成する構成部材の性能またはその構成部材を使用した構造体の性能を体験する性能体験設備が展示空間に展示された住宅体験施設において、
    上記性能体験設備は外壁パネルの性能展示設備であって、この外壁パネルの性能展示設備は、種類の異なる外壁パネルの透水性を比較する透水性比較装置であり、
    この透水性比較装置は、
    透明の保護カバーにより覆われてなる展示室を備え、
    この展示室内には、種類の異なる外壁パネルにより内部に液体が貯留可能に形成されてなる複数の試験器が互いに隣接して展示され、
    各試験器は、その周囲の一部に前方に開口する開口部を備えているとともに、この開口部を水密状態で遮蔽する透明板を備え、
    各試験器の内部に貯留された液体の経時的な透水による変化量を透明板を介して覗き見ることによって各試験器の透水性を比較するようになされていることを特徴とする住宅体験施設。
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